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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171817
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】走行ユニット
(51)【国際特許分類】
   B60G 9/04 20060101AFI20241205BHJP
   B60G 21/04 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B60G9/04
B60G21/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089059
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000003355
【氏名又は名称】株式会社椿本チエイン
(74)【代理人】
【識別番号】100153497
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 信男
(74)【代理人】
【識別番号】100138254
【弁理士】
【氏名又は名称】澤井 容子
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 雄介
【テーマコード(参考)】
3D301
【Fターム(参考)】
3D301AA03
3D301AA04
3D301AA69
3D301AA74
3D301AA78
3D301CA02
3D301DA08
3D301DA66
3D301DA69
(57)【要約】
【課題】簡単な構成で、製造コストやメンテナンス頻度を抑制でき、衝撃や異物など外部からの悪影響を緩和でき、装置のレイアウト自由度の高い走行ユニットを提供すること。
【解決手段】本体部110と、回転伝達部120に揺動軸111を中心に揺動可能に設けられた左右一対の揺動腕112と、揺動腕112に設けられた車輪113とを有した走行ユニット100であって、回転伝達部120は、一方の揺動腕112と連動回転する揺動ギア121と、他方の揺動腕112と連動回転する揺動スプロケット122と、揺動ギア121と噛み合う伝達ギア123と、伝達チェーン126を介して揺動スプロケットに回転を伝達する伝達スプロケット124とを有し、伝達ギア123と伝達スプロケット124とは連動軸125で接続され、揺動ギア121と揺動スプロケット122とが互いの回転が逆方向に連動可能に構成されていること。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、前記本体部に接続された回転伝達部と、前記回転伝達部に揺動軸を中心に揺動可能に設けられた左右一対の揺動腕と、前記揺動腕にそれぞれ設けられた車輪とを有した走行ユニットであって、
前記回転伝達部は、一方の前記揺動腕の揺動に連動して回転する揺動ギアと、他方の前記揺動腕の揺動と連動して回転する揺動スプロケットと、前記揺動ギアに噛み合い回転を伝達する伝達ギアと、前記揺動スプロケットと伝達チェーンを介して回転を伝達する伝達スプロケットとを有し、
前記伝達ギアと前記伝達スプロケットとは、互いの回転軸を連結する連動軸で接続され、
前記揺動ギアと前記揺動スプロケットとが、互いの回転が逆方向に連動可能に構成されていることを特徴とする走行ユニット。
【請求項2】
前記回転伝達部は、箱状の収容部を有し、
前記収容部は、少なくとも前記揺動ギアと、前記揺動スプロケットと、前記伝達ギアと、前記伝達チェーンと、前記伝達スプロケットを収容していることを特徴とする請求項1に記載の走行ユニット。
【請求項3】
前記本体部と前記回転伝達部とは、揺動可能に接続する揺動接続部と、緩衝部材を介して接続する緩衝接続部とで接続していることを特徴とする請求項1に記載の走行ユニット。
【請求項4】
前記伝達チェーンは、一端を前記揺動スプロケットに接続し、他端を前記伝達スプロケットと接続する有端状のチェーンで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の走行ユニット。
【請求項5】
前記伝達チェーンは、エンドレスチェーンであることを特徴とする請求項1に記載の走行ユニット。
【請求項6】
本体部と、前輪と、後輪とを有する走行車両であって、少なくとも前記前輪および前記後輪のいずれか一方は、請求項1乃至請求項5のいずれかの走行ユニットで構成されていることを特徴とする走行車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体部と、前記本体部に接続された回転伝達部と、前記回転伝達部に揺動軸を中心に揺動可能に設けられた左右一対の揺動腕と、前記揺動腕にそれぞれ設けられた車輪とを有した走行ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、本体部と、揺動軸を中心に揺動可能に設けられた左右一対のの揺動腕と、揺動腕にそれぞれ設けられた車輪とを有した走行ユニットは、例えば、特許文献1等で公知である。
【0003】
この特許文献1に記載の走行ユニットが設けられた多輪式車両1は、本体部(フレーム2)と、本体部(フレーム2)に対して揺動軸(支持軸部3A)を中心に揺動可能に設けられた左右一対の揺動腕(スイングアーム4L、4R)と、揺動腕(スイングアーム4L、4R)にそれぞれ設けられた車輪(5L、5R)とを有し、揺動軸(支持軸部3A)には、略扇状体の傾動部材17L、17Rが設けられ、傾動部材17L、17Rのそれぞれの円弧面部21と、天秤状或いは滑車状の方向転換部材19とはそれぞれ紐状体20で接続されているものである。
これによって、傾動部材17L、17Rを連動させることができ、揺動軸(支持軸部3A)と揺動腕(4L、4R)を介して車輪(5L、5R)の一方が路面から力を受けて押し上げられた時、車輪(5L、5R)の他方を路面に向かって押し下げることができ、旋回や方向転換を行う際や、横傾斜の路面走行時に、車輪(5L、5R)の接地圧を均等に保ちながら、車輪(5L、5R)を車体と共に自在に傾斜させることができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4567813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記特許文献等で公知の走行ユニットは、未だ改善の余地があった。
すなわち、特許文献1等で公知の走行ユニットは、方向転換部材や傾動部材、紐状体によって左右一対の車輪を連動させる構成のため、駆動部が多く複雑であり、製造コストやグリスアップ等のメンテナンス頻度が増加する虞があった。
また、方向転換部材や傾動部材、紐状体がむき出しの構造であるため、外部からの衝撃を直接受けたり、異物を巻き込んで不具合を発生してしまう虞があった。
また、天秤状或いは滑車状の方向転換部材と左右の傾動部材を紐状体を介して接続して左右の車輪を連動させる構成のため、方向転換部材と傾動部材を所定の大きさ且つ所定の距離を有するように配置する必要があり、装置のレイアウト自由度が低下する虞があった。
【0006】
本発明は、これらの問題点を解決するものであり、簡単な構成で、製造コストやメンテナンス頻度を抑制でき、衝撃や異物など外部からの悪影響を緩和でき、装置のレイアウト自由度の高い走行ユニットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の走行ユニットは、本体部と、前記本体部に接続された回転伝達部と、前記回転伝達部に揺動軸を中心に揺動可能に設けられた左右一対の揺動腕と、前記揺動腕にそれぞれ設けられた車輪とを有した走行ユニットであって、前記回転伝達部は、一方の前記揺動腕の揺動に連動して回転する揺動ギアと、他方の前記揺動腕の揺動と連動して回転する揺動スプロケットと、前記揺動ギアに噛み合い回転を伝達する伝達ギアと、前記揺動スプロケットと伝達チェーンを介して回転を伝達する伝達スプロケットとを有し、前記伝達ギアと前記伝達スプロケットとは、互いの回転軸を連結する連動軸で接続され、前記揺動ギアと前記揺動スプロケットとが、互いの回転が逆方向に連動可能に構成されていることにより、前述の課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る走行ユニットは、回転伝達部が、一方の揺動腕の揺動に連動して回転する揺動ギアと、他方の揺動腕の揺動と連動して回転する揺動スプロケットと、揺動ギアに噛み合い回転を伝達する伝達ギアと、揺動スプロケットと伝達チェーンを介して回転を伝達する伝達スプロケットとを有し、伝達ギアと伝達スプロケットとは、互いの回転軸を連結する連動軸で接続され、揺動ギアと揺動スプロケットとが、互いの回転が逆方向に連動可能に構成されているため、例えば、路面状態によって一方の車輪が上方に揺動した際、一方の揺動腕の揺動に伴って回転伝達部が他方の揺動腕を下方に揺動して他方の車輪を下方に揺動するように連動させることができる。
また、逆に他方の車輪のみが上方に揺動した際は、回転伝達部を介して一方の車輪が下方に揺動するように連動できる。
これによって、回転伝達部によって左右一対の車輪を車体の左右方向への傾斜、路面の凹凸や斜面の状態に応じて高さを変え、左右両輪を確実に接地させ走行安定性を向上することができる。
また、回転伝達部は、揺動ギアと、揺動スプロケットと、揺動ギアに噛み合い回転を伝達する伝達ギアと、揺動スプロケットと伝達チェーンを介して回転を伝達する伝達スプロケットとを有し、伝達ギアと伝達スプロケットとは、互いの回転軸を連結する連動軸で接続されているため、揺動ギアと伝達ギアとのギア比および揺動スプロケットと伝達スプロケットとの歯数の比を1対1に合わせることで、一方の揺動腕と他方の揺動腕とを、確実に同じ揺動量で向きを変えて連動させることができる。
また、左右の車輪を揺動方向に連動するための構成を、回転伝達部に集約するため、省スペース化でき、走行ユニットのレイアウト自由度を向上できる。
【0009】
請求項2に記載の構成によれば、箱状の収容部は、少なくとも前記揺動ギアと、前記揺動スプロケットと、前記伝達ギアと、前記伝達チェーンと、前記伝達スプロケットを収容しているため、左右の車輪を揺動方向に連動するための収容部内の構成に塗布したグリスの流出や、異物等の混入を防ぐことができ、グリスアップ等のメンテナンス頻度を少なくできる。
また、収容部内の構成の作動音の外部への漏出を抑制できる。
請求項3に記載の構成によれば、本体部と回転伝達部とは、揺動可能に接続する揺動接続部と、緩衝部材を介して接続する緩衝接続部とで接続しているため、走行ユニットの車輪が接地している際に地面から受ける衝撃の本体部側への伝達を、緩衝部材によって抑制できる。
【0010】
請求項4に記載の構成によれば、伝達チェーンは、一端を揺動スプロケットに接続し、他端を伝達スプロケットと接続する有端状のチェーンで構成されているため、例えば、各スプロケットを有端状のチェーンと噛み合う範囲のみの扇形に形成してもよく、回転伝達部の重量を軽くでき、収容スペースを削減できる。
また、有端状の伝達チェーンの長さによって揺動スプロケットと伝達スプロケットとの回転量を制限して左右一対の車輪の最大揺動量を制限することができ、過剰な車輪の跳ね上がりを防止できる。
請求項5に記載の構成によれば、伝達チェーンはエンドレスチェーンであるため、揺動スプロケットおよび伝達スプロケットの径を小さくしても、一方の揺動腕の大きな揺動を他方の揺動腕に伝達することができるため、回転伝達部をより一層コンパクトに構成することができ、省スペース化、走行ユニットのレイアウト自由度をさらに向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の斜視図。
図2】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の上面図。
図3】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の正面図。
図4】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の側面図。
図5】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100のA-A’断面図。
図6】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の、第1車輪113aが上方向に揺動した際の状態を示す側面図。
図7】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の、第1車輪113aが上方向に揺動した際の状態を示す正面図。
図8】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の、第1車輪113aが上方向に揺動した際の第1車輪113a側の状態を示す側面図。
図9】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の、第1車輪113aが上方向に揺動した際の第2車輪113b側の状態を示すA-A’断面図。
図10】本発明の一実施形態に係る走行ユニット100の、有端状の伝達チェーン126a、126bを使用した場合の回転伝達部120の構成例を示すA-A’断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施形態に係る走行ユニット100について、図面に基づいて説明する。
なお、走行ユニット100は、走行車両に取り付けられ、左右一対の車輪113は後輪として機能するものとするが、説明のため、走行ユニット100以外の構成は図示しない。
また、説明のため、回転伝達部120の側面を覆う壁は図示しない。
【0013】
本発明の一実施形態に係る走行ユニット100は、図1乃至図5に示すように、本体部110と、本体部110に接続された回転伝達部120と、回転伝達部120に揺動軸111(第1揺動軸111a、第2揺動軸111b)を中心に揺動可能に設けられた左右一対の揺動腕112(第1揺動腕112a、第2揺動腕112b)と、揺動腕112にそれぞれ回転軸114(第1回転軸114a、第2回転軸114b)で回転可能に接続された車輪113(第1車輪113a、第2車輪113b)と、本体部110と回転伝達部120とを接続する緩衝部材130とを有している。
【0014】
回転伝達部120は、本体部110と箱状の収容部129とを揺動接続部である本体接続軸127を介して揺動可能に接続され、第1揺動腕112aと第1揺動軸111aで接続された揺動ギア121と、第2揺動腕112bと第2揺動軸111bで接続された揺動スプロケット122と、揺動ギア121に噛み合い回転を伝達する伝達ギア123と、揺動スプロケット122とエンドレスチェーンである伝達チェーン126を介して回転を伝達する伝達スプロケット124とを有している。
伝達ギア123と伝達スプロケット124とは、互いの回転軸を連結する連動軸125で接続されている。
なお、少なくとも揺動ギア121と、揺動スプロケット122と、伝達ギア123と、伝達チェーン126と、揺動スプロケット122は、収容部129内に収容されている。
【0015】
緩衝部材130は、本体部110とは緩衝接続部である支持軸115を介して揺動可能に接続され、回転伝達部120の収容部129とは緩衝部材接続軸128を介して揺動可能に接続されている。
【0016】
次に、本発明の一実施形態に係る走行ユニット100による、第1車輪113aおよび第2車輪113bの連動方法について、図6乃至図9を基に説明する。
まず、平坦面FGを走行している途中で、走行ユニット100の第1車輪113aが平坦面FGから凸面TGに乗り上げると、第1揺動腕112aは第1揺動軸111aを中心に上方へ揺動する。
このとき、第1揺動腕112aと第1揺動軸111aで接続された揺動ギア121も回転し、揺動ギア121と噛み合う伝達ギア123は、揺動ギア121とは逆方向に回転する。
【0017】
また、伝達ギア123と伝達スプロケット124とは、互いの回転軸を連結する連動軸125で接続されているため、伝達スプロケット124は、伝達ギア123と同じ方向に回転する。
伝達スプロケット124と揺動スプロケット125とは、伝達チェーン126が巻きかけられているため、揺動スプロケット125は、伝達スプロケット124と同じ方向、すなわち、揺動ギア121とは逆方向に回転する。
【0018】
これによって、揺動ギア121に第2揺動軸111bで接続された第2揺動腕112bは下方に揺動し、第2車輪113bは平坦面FGに接地する。
【0019】
さらに走行車両が移動して第1車輪113aが凸面TG上から平坦面FG上へ移動すると、第1車輪113aは上方へ揺動する力を失い、第1車輪113aの自重によって第1揺動腕112aとともに下方へ揺動を始める。
一方、第2車輪113bは平坦面FGに接地した状態を維持しながら第2揺動軸111bから見て第2揺動腕112bとともに上方へ揺動して、左右一対の車輪113の回転軸114が一直線上に位置する状態で平坦面FGに接地する。
【0020】
このように、左右一対の車輪113が互いに反対方向へ連動して揺動するように構成されているため、一方の車輪113が段差等に乗り上げても、本体部110が大きく傾くことなく他方の車輪113を接地させることができ、走行安定性を向上できる。
また、第1車輪113aと第2車輪113bとの連動関係は、当然第1車輪113aが上方へ揺動した際のみ発生するものではなく、第2車輪113bのみが上方へ揺動した際は、揺動スプロケット122の回転が伝達チェーン126を介して伝達スプロケット124へ伝達され、さらに伝達スプロケット124と共に回転する伝達ギア123と噛み合う揺動ギア121に伝達されることで、第1車輪113aが下方へ揺動するように構成されている。
また、走行車両がカーブを旋回する時等において、車体が傾いた場合でも、第1車輪113a、第2車輪113bの両方を接地でき、走行安定性を向上できるものである。
【0021】
なお、揺動ギア121と伝達ギア123とのギア比および揺動スプロケット122と伝達スプロケット124との歯数の比を1対1に合わせることで、第1揺動腕112aと第2揺動腕112bとを、確実に同じ揺動量で向きを変えて連動させることができる。
また、図10に示すように、伝達チェーン126の代わりに有端状の第1チェーン126aおよび第2チェーン126bを、それぞれ外周の歯を一部切り欠いた揺動スプロケット122aおよび伝達スプロケット124aかけ回して固定することで、揺動スプロケットと伝達スプロケットとの回転量を制限することができる。
これによって、左右一対の車輪113の最大揺動量を制限することができ、過剰な車輪113の跳ね上がりを防止できる。
また、揺動スプロケット122aおよび伝達スプロケット124aのように、外周の全周に歯を設ける必要がないため、各スプロケットを切り欠いて走行ユニット100を軽量化でき、回転伝達部120内の各スプロケットの収容スペースを小さくできる。
【0022】
また、回転伝達部120は、第1揺動軸111a、第2揺動軸111b、連動軸125の露出部分以外の構成を収容部129内に収容することで、収容部129内の構成に塗布したグリスの流出や、外部からの異物等の混入を防ぐことができ、グリスアップ等のメンテナンス頻度を低減できる。
また、揺動ギア121と伝達ギア123との噛み合いや、伝達チェーン126の回転による作動音の外部への漏出を低減できる。
【0023】
また、本体部110と回転伝達部120とは、揺動接続部と、緩衝部材130を介して接続する緩衝接続部とで接続しているため、走行ユニット100の車輪113が接地している際に地面から受ける衝撃の本体部110側への伝達を、緩衝部材130によって抑制できる。
なお、本発明の一実施形態に係る走行ユニット100は、エンジン等を搭載した自動車に限らず、人力で駆動する自転車や荷物を運ぶ台車等、車輪で走行可能な種々の車に使用することができる。
【0024】
以上、本発明の一実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0025】
なお、上述した実施形態では、走行ユニットの車輪は走行車両の後輪として機能するものとして説明したが、走行ユニットの構成はこれに限定されず、例えば、走行車両の前輪として機能するように取り付けられていてもよい。
また、上述した実施形態では、少なくとも揺動ギアと、揺動スプロケットと、伝達ギアと、伝達チェーンと、揺動スプロケットは、収容部内に収容されているものとして説明したが、回転伝達部の構成はこれに限定されず、例えば、第1揺動軸および第2揺動軸の露出部分以外の構成を収容部内に収容する構成でもよく、収容部がなくてもよい。
【0026】
また、上述した実施形態では、揺動スプロケットおよび伝達スプロケットには、伝達チェーンが巻き掛けられるものとして説明したが、揺動スプロケットと伝達スプロケットとを連動させる構成はこれに限定されず、例えば、無端状のベルトを巻き掛けてもよい。
【符号の説明】
【0027】
100 ・・・ 走行ユニット
110 ・・・ 本体部
111 ・・・ 揺動軸
112 ・・・ 揺動腕
113 ・・・ 車輪
114 ・・・ 回転軸
115 ・・・ 支持軸(緩衝接続部)
120 ・・・ 回転伝達部
121 ・・・ 揺動ギア
122 ・・・ 揺動スプロケット
123 ・・・ 伝達ギア
124 ・・・ 伝達スプロケット
125 ・・・ 連動軸
126 ・・・ 伝達チェーン
127 ・・・ 本体接続軸(揺動接続部)
128 ・・・ 緩衝部材接続軸
129 ・・・ 収容部
130 ・・・ 緩衝部材
FG ・・・ 平坦面
TG ・・・ 凸面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10