(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171831
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】シート搬送装置
(51)【国際特許分類】
B65H 11/00 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
B65H11/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089077
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100141298
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 文典
(74)【代理人】
【識別番号】100187492
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 元啓
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】ドック・カイン・ホアン
【テーマコード(参考)】
3F063
【Fターム(参考)】
3F063AA01
3F063BA04
3F063BA08
3F063BA09
3F063BA10
3F063CB07
(57)【要約】
【課題】シートのサイズによらずにシートが落下したり垂れ下がったりすることを防止できるシート搬送装置を提供する。
【解決手段】シート搬送装置1は、画像形成装置本体160の側面161にシートSを載置可能に設けられた給紙用または排紙用の主トレイ11に出没可能に設けられる補助トレイ12と、補助トレイ12に出没可能に設けられる羽根13と、補助トレイ12に対して羽根13を展開する方向に付勢するばね部14とを備える。羽根13は、補助トレイ12が展開したときに、ばね部14によって補助トレイ12の幅方向に展開する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体の側面にシートを載置可能に設けられた給紙用または排紙用の主トレイに出没可能に設けられる補助トレイと、
前記補助トレイに出没可能に設けられる羽根と、
前記補助トレイに対して前記羽根を展開する方向に付勢するばね部と、
を備え、
前記羽根は、前記補助トレイが展開したときに、前記ばね部によって前記補助トレイの幅方向に展開する、シート搬送装置。
【請求項2】
前記羽根は、一対の羽根部材で構成され、
前記ばね部は、トーションばねで構成され
一対の前記羽根部材は、前記トーションばねの両端部とそれぞれ係合する、請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記補助トレイは、第1補助トレイと、第2補助トレイとからなり、
前記第1補助トレイは、前記主トレイに出没可能に設けられ、
前記第2補助トレイは、前記第1補助トレイに出没可能に設けられ、
前記羽根は、前記第2補助トレイが展開したときに、前記ばね部によって前記第2補助トレイの幅方向に展開する、請求項1または2に記載のシート搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンタ、スキャナ、複写機、ファクシミリ装置、複合機などの画像形成装置において、画像形成装置の側面からシートを給紙または排紙する際に使用する給紙用または排紙用のトレイが知られている(例えば、特許文献1参照)。トレイは、画像形成装置本体の側面に出没可能に設けられている。特許文献1のように、トレイには、主トレイと、主トレイの収納時は主トレイに収納され、主トレイの展開時は主トレイから展開される補助トレイとを備えているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般に、主トレイと補助トレイとからなるトレイでは、主トレイの幅に対して補助トレイの幅が狭くなる。そのため、サイズの大きいシートでは、補助トレイの両サイドからシートが落下したり、シートの端が垂れ下がってしまったりするという問題があった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、シートのサイズによらずにシートが落下したり垂れ下がったりすることを防止できるシート搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のシート搬送装置は、画像形成装置本体の側面にシートを載置可能に設けられた給紙用または排紙用の主トレイに出没可能に設けられる補助トレイと、前記補助トレイに出没可能に設けられる羽根と、前記補助トレイに対して前記羽根を展開する方向に付勢するばね部とを備える。前記羽根は、前記補助トレイが展開したときに、前記ばね部によって前記補助トレイの幅方向に展開する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のシート搬送装置によれば、シートのサイズによらずにシートが落下したり垂れ下がったりすることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシート搬送装置が設けられる画像形成装置の一例を示す正面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るシート搬送装置のトレイを示す斜視図である。
【
図3】
図2のシート搬送装置の補助トレイの底面図である。
【
図4】
図2のシート搬送装置の補助トレイの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
まず、
図1を参照して、シート搬送装置1及び画像形成装置150について説明する。
図1は、本実施形態に係るシート搬送装置1が設けられる画像形成装置150の一例を示す正面図である。以下では、
図1に示すように一般に使用する状態で画像形成装置150を設置したときの上下方向を上下方向とし、一般に使用者が立つ側を前方として前後方向を定義する。上下方向及び前後方向に直交する方向を左右方向とする。
【0011】
シート搬送装置1は、画像形成装置150に適用される。画像形成装置150は、例えば、プリンタ、スキャナ、複写機、ファクシミリ装置、複合機などである。画像形成装置150には、複写する若しくは読み取る原稿となるシートS、または、画像が形成されたシートSを搬送する装置が備えられている。このシートSを搬送する装置がシート搬送装置1である。
【0012】
次に、
図2~
図4も参照して、本実施形態のシート搬送装置1について説明する。
図2は、本実施形態に係るシート搬送装置1のトレイ10を示す斜視図である。
図3及び
図4は、本実施形態のシート搬送装置1の補助トレイ12の底面図である。
図3は、第2補助トレイ122が第1補助トレイ121に収納されている状態を示し、
図4は、第2補助トレイ122が第1補助トレイ121から展開した状態を示す。
【0013】
図1に示すように、シート搬送装置1は、画像形成装置本体160の側面161にシートSを載置可能に設けられた給紙用または排紙用のトレイ10を備える。トレイ10は、画像形成装置本体160に対して、出没可能に設けられている。
図1では、トレイ10が展開した状態を実線で示し、トレイ10が収納された状態を二点鎖線で示している。
【0014】
以下では、トレイ10を画像形成装置本体160に対して展開した状態とし、
図2に示すように、トレイ10のシートS(
図1参照)を載置する面を上面として上下方向を定義する。
図1に示すように、トレイ10は画像形成装置150の左側面に設置されているため、トレイ10の画像形成装置本体160に取り付けられる側を右側として、
図2に示すように左右方向を定義する。上下方向及び左右方向に直交する方向を前後方向とする。
【0015】
図2に示すように、トレイ10は、主トレイ11と、補助トレイ12と、羽根13とを備える。
【0016】
主トレイ11は、画像形成装置150に供給するシートS、または、画像形成装置150から排出されるシートSを載置する給紙用または排紙用のトレイである。
図1に示すように、主トレイ11は、画像形成装置本体160の側面161に出没可能に設けられる。
【0017】
図2に示すように、主トレイ11は、画像形成装置本体160の側面161に収まる大きさの略矩形状の板状を有する。主トレイ11は、右端部11aの前方及び後方の側面に、前後方向に延びる軸21を有する。主トレイ11は、画像形成装置本体160の側面161に、軸21によって回動可能に取り付けられる。主トレイ11は、軸21を中心に回動することで、画像形成装置本体160から展開する状態と、画像形成装置本体160に収納される状態とを移動する。なお、軸21が画像形成装置本体160に設けられ、主トレイ11には軸21を受ける軸受けが形成されてもよい。
【0018】
主トレイ11には、補助トレイ12を収納する収納部111が形成されている。収納部111は、主トレイ11の一部を切り欠いて形成される。収納部111は、補助トレイ12を収納可能な大きさを有する。収納部111は、左端面が主トレイ11の左端面11bに位置し、収納部111の左端面全面に開口111aを有している。また、収納部111の前方側面及び後方側面には、補助トレイ12を出没させるための一対の溝112が形成されている。
【0019】
補助トレイ12は、画像形成装置本体160の側面にシートSを載置可能に設けられた給紙用または排紙用の主トレイに出没可能に設けられる。すなわち、補助トレイ12は、画像形成装置本体160の側面にシートSを載置可能に設けられた給紙用または排紙用の主トレイから展開可能に設けられる。補助トレイ12は、画像形成装置本体160の側面にシートSを載置可能に設けられた給紙用または排紙用の主トレイに収納収容可能に設けられる。
【0020】
すなわち、補助トレイ12は、主トレイ11とともに、画像形成装置150に供給するシートS、または、画像形成装置150から排出されるシートSを載置するトレイである。補助トレイ12は、主トレイ11に出没可能に設けられる。
【0021】
図2~
図4に示すように、本実施形態では、補助トレイ12は、第1補助トレイ121と、第2補助トレイ122とからなる。第1補助トレイ121は、主トレイ11に出没可能に設けられており、第2補助トレイ122は、第1補助トレイ121に出没可能に設けられている。すなわち、第1補助トレイ121は、主トレイ11から展開可能に設けられている。第1補助トレイ121は、主トレイ11に収納可能に設けられている。第2補助トレイ122は、第1補助トレイ121から展開可能に設けられている。第2補助トレイ122は、第1補助トレイ121に収納可能に設けられている。
【0022】
具体的には、第1補助トレイ121は、略矩形状の上板121aと、上板121aの前辺及び後辺から下方に延びる一対の側板121bと、側板121bから上板121aと平行に延びる一対の下板121cとで構成される。側板121b及び下板121cは、上板121aの左右方向の長さと略同等の左右方向の長さを有する。下板121cの幅(前後方向の長さ)は、一対の下板121cで第2補助トレイ122を保持できる長さを有する。上板121a、側板121b及び下板121cからなる第1補助トレイ121は、収納部111に収納可能な大きさを有する。
【0023】
第1補助トレイ121の各側板121bの右端部には、前後方向に延びる突起123が設けられている。突起123は、収納部111に形成される溝112に挿し込むことができ、溝112に沿って移動できる大きさを有する。第1補助トレイ121は、突起123が溝112内を左右方向に移動することで、収納部111の左端面の開口111aを介して主トレイ11に対して出没する。
【0024】
第2補助トレイ122は、略矩形状の上板122aと、上板122aの前辺及び後辺から下方に延びる一対の側板122bとで構成される。側板122bは、上板122aの左右方向の長さと略同等の左右方向の長さを有する。側板122bの幅(上下方向の長さ)は、第1補助トレイ121の上板121aと下板121cとの間に嵌り込む長さを有する。上板122a、側板122b及び下板122cからなる第2補助トレイ122は、第1補助トレイ121の上板121aと下板121cとの間に挿し込まれて、第1補助トレイ121に収納可能な大きさを有する。
【0025】
第2補助トレイ122の各側板122bには、左右方向に延びる羽根出没口124が形成されている。羽根出没口124は、羽根13が出没可能な大きさを有する。
【0026】
第2補助トレイ122は、第1補助トレイ121の上板121aと一対の下板121cとで構成される一対のレール125の間を左右方向に移動することで、第1補助トレイ121に対して出没する。
【0027】
羽根13は、主トレイ11及び補助トレイ12とともに、画像形成装置150に供給するシートS、または、画像形成装置150から排出されるシートSを載置する部材である。羽根13は、補助トレイ12に出没可能に設けられる。
【0028】
本実施形態では、羽根13は、一対の羽根部材131で構成される。羽根部材131は、平面視(
図3視)において、画像形成装置本体160に近い側(右側)の幅(前後方向の長さ)が狭く、画像形成装置本体160から離れる側(左側)の幅(前後方向の長さ)が広い形状を有する。また、羽根部材131は、第2補助トレイ122の側板122bに形成されている羽根出没口124を通ることができる厚みを有する。各羽根部材131は、一対の羽根部材131を並べて配置したときに、第2補助トレイ122の上板122aの上に収まる大きさを有する。
【0029】
ばね部14は、補助トレイ12に対して羽根13を展開する方向に付勢する。本実施形態では、ばね部14は、トーションばね14で構成される。すなわち、ばね部14は、円形状に巻かれた中央部141と、中央部141から外方向に突出して棒状に延びる一対の端部142とからなるトーションばね14で構成される。
【0030】
羽根13は、補助トレイ12が展開したときに、ばね部14によって補助トレイ12の幅方向に展開する。
【0031】
すなわち、一対の羽根部材131は、幅の狭い右側の端部が、軸22によって、第2補助トレイ122の上板122aの下面に回動可能に取り付けられる。このとき、羽根部材131は、第2補助トレイ122の側板122bに形成されている羽根出没口124を通過できる位置に取り付けられる。
【0032】
羽根13(一対の羽根部材131)は、ばね部14(トーションばね14)の両端部142とそれぞれ係合する。
【0033】
すなわち、トーションばね14は、中央部141が、第2補助トレイ122の上板122aの下面に固定されて取り付けられる。このとき、トーションばね14の両端部142はそれぞれ、中央部141から左前方及び右前方に延びる。羽根部材131の下面には、下方に延びるばね係止突起132が設けられている。トーションばね14の各端部142はそれぞれ、各羽根部材131のばね係止突起132と係合する。
【0034】
羽根13(一対の羽根部材131)は、第2補助トレイ122が展開したときに、ばね部14(トーションばね14)によって第2補助トレイ122の幅方向に展開する。
【0035】
羽根部材131は、トーションばね14の両端部142が広がることによってばね係止突起132を押し、それに伴って軸22を中心に回動して羽根出没口124から突出する。そして、羽根部材131は、第2補助トレイ122の幅方向(前後方向)に展開する。このとき、一対の羽根部材131の互いに対向する辺がなす角度が90度となるように、各羽根部材131及びトーションばね14が構成されることが好ましい。
【0036】
次に、シート搬送装置1のトレイ10の動作について説明する。
【0037】
トレイ10にシートSを載置するためにトレイ10を利用するとき、主トレイ11に設けられている把持部(不図示)を利用して、画像形成装置本体160から主トレイ11を開く。主トレイ11は、軸21を中心に回動して展開する。このとき、第1補助トレイ121及び第2補助トレイ122は、主トレイ11の収納部111に収納されている。
【0038】
シートSのサイズがそこまで大きくなく、第1補助トレイ121のみを使用する場合は、第1補助トレイ121及び第2補助トレイ122の左端部を一体で把持して、第1補助トレイ121及び第2補助トレイ122を一体で引き出す。このとき、第2補助トレイ122は、第1補助トレイ121に収納されたままである。これにより、第1補助トレイ121は、突起123が溝112に沿って移動し、主トレイ11に対して展開する。
【0039】
シートSのサイズが大きく、第2補助トレイ122も使用する場合は、第2補助トレイ122の左端部を把持して、第2補助トレイ122を引き出す。これにより、第2補助トレイ122は、レール125に沿って移動し、第1補助トレイ121に対して展開する。第1補助トレイ121と第2補助トレイ122とは、順次引き出してもよいし、主トレイ11から第2補助トレイ122の左端部のみを把持して、一度に第1補助トレイ121と第2補助トレイ122とを引き出してもよい。
【0040】
羽根部材131が第2補助トレイ122に収納されている状態では、トーションばね14の両端部142は、圧縮されており、互いに開く方向(前後方向)に付勢力を有している。第2補助トレイ122が展開したとき、トーションばね14の両端部142の付勢力により、トーションばね14の両端部142と係合しているばね係止突起132が前後方向に押し広げられる。羽根部材131は、軸22を中心に回動して、羽根出没口124から突出する。これにより、羽根部材131は、トーションばね14によって第2補助トレイ122の幅方向(前後方向)に展開する。
【0041】
トレイ10を収納するときは、第2補助トレイ122の左端部を主トレイ11側へ押し戻す。第2補助トレイ122が第1補助トレイ121に収納されるとき、第2補助トレイ122は、レール125に沿って移動し、第1補助トレイ121に収納される。このとき、羽根部材131は、第1補助トレイ121の側板121bに当たり、第1補助トレイ121の側板121bに押されて、軸22を中心に回動して羽根出没口124から第2補助トレイ122の内部に押し込まれる。これにより、羽根部材131は、自動的に第2補助トレイ122に収納される。
【0042】
第2補助トレイ122が第1補助トレイ121に収納された状態で、第2補助トレイ122及び第1補助トレイ121の左端部を一体で主トレイ11側へ押し戻す。これにより、第1補助トレイ121は、突起123が溝112に沿って移動し、第1補助トレイ121及び第2補助トレイ122は、主トレイ11の収納部111に収納される。この状態で、軸21を中心に主トレイ11を回動させることで、主トレイ11は、画像形成装置本体160に収納される。
【0043】
以上のように、本実施形態のシート搬送装置1では、羽根部材131が、トーションばね14によって第2補助トレイ122の幅方向に展開する。これにより、第2補助トレイ122の幅を羽根部材131によって広げることができる。その結果、シートSのサイズが大きくても、シートSが落下したり垂れ下がったりすることを防止することができる。
【0044】
また、第2補助トレイ122を引き出す、または、押し戻すという簡単な操作で、羽根部材131を展開または収納することができる。このような簡単な操作で、第2補助トレイ122の幅を広げることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0045】
以上、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示していることがある。図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合上から実際と異なってもよい。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0046】
上記実施形態では、主トレイ11、第1補助トレイ121及び第2補助トレイ122は、ある程度の厚みのあるトレイとして図示しているが、これは本発明を理解しやすくするためであり、本発明はこれに限定されない。主トレイ11、第1補助トレイ121及び第2補助トレイ122は、主トレイ11に対して第1補助トレイ121が出没可能に構成され、第1補助トレイ121に対して第2補助トレイ122が出没可能に構成されていれば、既知の任意のトレイの形状を採用することができる。
【0047】
また、上記実施形態では、第1補助トレイ121は溝112と突起123との係合によって主トレイ11に対して出没可能となっており、第2補助トレイ122はレール125によって第1補助トレイ121に対して出没可能となっているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1補助トレイ121は、主トレイ11に設けられたレールに沿って出没可能に構成することもできる。同様に、第2補助トレイ122は、第1補助トレイ121に設けられた溝に沿って出没可能に構成することもできる。第1補助トレイ121は主トレイ11に対して左右方向に移動でき、第2補助トレイ122は第1補助トレイ121に対して左右方向に移動できれば、既知の任意の構成を採用することができる。
【0048】
また、上記実施形態では、羽根13は一対の羽根部材131で構成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、羽根13は、一枚の羽根部材で構成されてもよいし、三枚以上の羽根部材で構成されてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、ばね部14は、トーションばね14で構成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ばね部14は、圧縮コイルばねで構成されてもよい。ばね部14は、第2補助トレイ122を引き出した際に、第2補助トレイ122に対して羽根13を展開する方向に付勢できれば、既知の任意のばねを使用することができる。
【0050】
また、上記実施形態では、補助トレイ12は、第1補助トレイ121と第2補助トレイ122とで構成されているが、本発明はこれに限定されない。補助トレイ12は、第1補助トレイ121と第2補助トレイ122とが一体となった一のトレイでもよい。この場合、補助トレイ12には、上記実施形態で第2補助トレイ122に設けられたのと同様にして、羽根13が設けられる。また、補助トレイ12は、上記実施形態の第1補助トレイ121と同様にして、主トレイ11に出没可能に設けられる。補助トレイ12を主トレイ11から引き出す、または、主トレイ11に収納することで、羽根13は、補助トレイ12に対して展開または収納される。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、シート搬送装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 シート搬送装置
11 主トレイ
12 補助トレイ
121 第1補助トレイ
122 第2補助トレイ
13 羽根
131 羽根部材
14 ばね部(トーションばね)
160 画像形成装置本体
161 画像形成装置本体の側面
S シート