(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171839
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 40/166 20200101AFI20241205BHJP
G06F 40/154 20200101ALI20241205BHJP
G06F 40/143 20200101ALI20241205BHJP
【FI】
G06F40/166
G06F40/154
G06F40/143
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089090
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】399007408
【氏名又は名称】株式会社シイエム・シイ
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】佐々 幸恭
【テーマコード(参考)】
5B109
【Fターム(参考)】
5B109NH01
5B109NH08
(57)【要約】
【課題】構造化が施されたデータが示す文書の表示内容の編集をより好適な態様で実現可能とする。
【解決手段】編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する出力制御手段と、表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する特定手段と、特定手段による、操作の対象となる部品と、当該部品に対する編集内容と、の特定結果に基づき、第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、編集内容に応じた編集を施す編集手段と、を有し、出力制御手段は、表示領域に表示された画像を、編集手段による編集結果が反映された第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する、情報処理装置。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する出力制御手段と、
前記表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する特定手段と、
前記特定手段による、前記操作の対象となる部品と、当該部品に対する前記編集内容と、の特定結果に基づき、前記第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、前記編集内容に応じた編集を施す編集手段と、
を有し、
前記出力制御手段は、前記表示領域に表示された前記画像を、前記編集手段による編集結果が反映された前記第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記出力制御手段は、
前記第1の構造化データを対象として、前記表示領域に前記文書の表示内容を前記画像として表示するためのフォーマットへの変換を施すことで第2の構造化データを生成し、当該第2の構造化データに基づき当該画像が当該表示領域に表示されるように制御し、
前記編集手段により前記第1の構造化データが編集された場合に、少なくとも当該編集手段による前記編集結果が前記第2の構造化データに反映されるように制御し、当該第2の構造化データに基づき、前記表示領域に表示された前記画像を更新する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の構造化データは、前記文書を構成する一連の部品それぞれに対応する前記第1の構成要素に対して当該部品を識別するための識別情報が割り当てられ、
前記出力制御手段は、前記第1の構造化データの前記第1の構成要素に対応する、前記第2の構造化データの第2の構成要素に対して、当該第1の構成要素に割り当てられた前記識別情報を関連付け、
前記編集手段は、前記操作の対象として指定された前記文書を構成する部品に対応する前記第2の構成要素に関連付けられた前記識別情報に基づき、前記第1の構造化データにおける前記編集の対象となる前記第1の構成要素を特定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1の構造化データは、前記文書中の画像を構成する所定の管理単位の部品に対応するオブジェクトごとに前記第1の構成要素が対応付けられ、
前記オブジェクトに対応する前記第1の構成要素は、当該オブジェクトを画像として表示させるための制御情報を含み、
前記編集手段は、前記オブジェクトを対象とした前記編集内容に応じて、当該オブジェクトに対応する前記第1の構成要素に含まれる前記制御情報を編集することで、前記第1の構造化データに対して当該編集内容を反映する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1の構造化データは、XML(Extensible Markup Language)データとして構成され、
前記オブジェクトに対応する前記第1の構成要素に含まれる前記制御情報は、SVG(Scalable Vector Graphics)フォーマットに従い規定される
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記出力制御手段は、前記編集手段による前記第1の構造化データの編集に係る処理の完了に同期して、当該編集手段による編集結果が反映された当該第1の構造化データに基づき、前記表示領域に表示された前記画像を更新する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記出力制御手段は、ネットワークを介して接続された端末装置で動作するブラウザの画面に前記文書の表示内容を示す画像が表示されるように制御し、
前記特定手段は、前記ブラウザを介して受け付けられた操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する出力制御ステップと、
前記表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおける、前記操作の対象となる部品と、当該部品に対する前記編集内容と、の特定結果に基づき、前記第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、前記編集内容に応じた編集を施す編集ステップと、
を含み、
前記出力制御ステップは、前記表示領域に表示された前記画像を、前記編集ステップにおける編集結果が反映された前記第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する、
情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する出力制御ステップと、
前記表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおける、前記操作の対象となる部品と、当該部品に対する前記編集内容と、の特定結果に基づき、前記第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、前記編集内容に応じた編集を施す編集ステップと、
を実行させ、
前記出力制御ステップは、前記表示領域に表示された前記画像を、前記編集ステップにおける編集結果が反映された前記第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、情報処理技術の発展に伴い、従来は紙媒体の資料として管理されていた文書を、電子的なデータとして管理することが可能となってきている。また、このように対象となる文書が電子的なデータとして管理されることで、紙等の記録媒体に印刷せずとも、所謂ブラウザ等を利用することで当該文書を閲覧することも可能となる。また、対象となる文書が電子的なデータとして管理されることで、遠隔地からネットワークを介して当該文書にアクセスして閲覧したり、ネットワークを介して文書を配信することも可能となる。
【0003】
上記のように対象となる文書を電子的なデータとして管理するために、XML(Extensible Markup Language)や、HTML(HyperText Markup Language)等のような、所謂マークアップ言語が用いられる場合がある。マークアップ言語を利用して対象となる文書を電子的な構造化データとして管理することで、コンピュータに見出しや段落等の文章構成を認識させたり、装飾等のような文章の表示に係る制御を行わせたりするための制御情報を、当該文書のデータに埋め込むことが可能となる。
また、近年では、上記に例示したような構造化データとして生成された文書のデータの編集を可能とする技術(例えば、エディタ等)も各種提案されている。例えば、特許文献1には、XML等のマークアップ言語により構造化がなされた文書のデータを編集するためのシステムの一例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、マークアップ言語等を利用して構造化がなされた文書のデータは、当該文書の表示内容(すなわち、コンテンツに相当する部分)を表示するためには、所謂レンダリングのようなデータの構造の解析に係る処理が必要となる。そのため、上記のような構造化がなされた文書のデータを対象として、当該文書の表示内容の編集が行うために、複数のツールを切り替えながら作業を行うといった煩雑な操作がユーザに求められる場合がある。
【0006】
本発明は上記の問題を鑑み、構造化が施されたデータが示す文書の表示内容の編集をより好適な態様で実現可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する出力制御手段と、前記表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する特定手段と、前記特定手段による、前記操作の対象となる部品と、当該部品に対する前記編集内容と、の特定結果に基づき、前記第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、前記編集内容に応じた編集を施す編集手段と、を有し、前記出力制御手段は、前記表示領域に表示された前記画像を、前記編集手段による編集結果が反映された前記第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、構造化が施されたデータが示す文書の表示内容の編集をより好適な態様で実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】情報処理システムのシステム構成の一例を示した図である。
【
図2】情報処理システムの機能の概要を説明するための図である。
【
図3】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した図である。
【
図4】情報処理システムの機能構成の一例を示した機能ブロック図である。
【
図5】情報処理装置の動作の概要について説明するための図である。
【
図6】情報処理システムの処理の一例を示したフローチャートである。
【
図7】文書中の画像を編集する場合の操作の一例を示した図である。
【
図10】文書データの編集に係る仕組みの一例を示した図である。
【
図11】編集対象と編集方法との対応関係の一例を示した図である。
【
図12】表示用の文書データの一例を示した図である。
【
図13】編集内容を履歴として管理する仕組みの一例を示した図である。
【
図14】オンライン校正システムの一例について概要を示した図である。
【
図15】文書の自動チェック機能の実現に係る構成の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0011】
<システムの概要>
本開示の一実施形態に係る情報処理システムの概要について以下に説明する。
まず、
図1を参照して、本開示の一実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の一例について説明する。本実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置110と、1以上の端末装置210とを含む。
図1に示す例では、端末装置210として、2つの端末装置210a及び210bが示されている。情報処理装置110と端末装置210(例えば、端末装置210a、210b等)とは、ネットワークN1を介して相互に情報を送受信可能に接続されている。
【0012】
なお、情報処理装置110と端末装置210とを接続することが可能であれば、ネットワークN1の種別は特に限定はされない。具体的な一例として、ネットワークN1は、LAN(Local Area Network)、インターネット、専用線、または、WAN(Wide Area Network)等により構成されていてもよい。また、ネットワークN1は、有線のネットワークにより構成されていてもよいし、無線のネットワークにより構成されていてもよい。また、ネットワークN1は、複数のネットワークを含んでもよく、一部のネットワークとして、他のネットワークとは異なる種別のネットワークが含まれてもよい。また、各構成要素間の通信が論理的に確立されていればよく、ネットワークN1の物理的な構成は特に限定されない。具体的な一例として、各構成要素間の通信が他の通信装置等により中継されてもよい。加えて、情報処理システム1を構成する一連の構成要素が、必ずしも共通のネットワークに接続されていなくてもよい。すなわち、情報やデータの送受信が行われる構成要素間の通信を確立することが可能であれば、一部の構成要素と他の構成要素とのそれぞれが直接接続されるネットワークが異なっていてもよい。
【0013】
本実施形態に係る情報処理システム1は、帳簿、領収書、請求書等のような管理対象となる文書を電子的なデータとして管理する。なお、本実施形態では、便宜上、情報処理システム1は、XML(Extensible Markup Language)と称されるマークアップ言語により電子的な構造化データとして規定された文書を管理するものとする。また、文書中の画像(例えば、図形等の画像)については、SVG(Scalable Vector Graphics)と称されるフォーマットに従い規定されるものとする。
【0014】
情報処理装置110は、管理対象となる文書の電子的なデータの管理に係る種々の機能を提供する装置である。
例えば、情報処理装置110は、管理対象となる文書のデータに基づき、当該文書の表示内容を示す画像を所定の表示領域に表示させることで、当該文書の表示内容をユーザに提示する。具体的な一例として、情報処理装置110は、ネットワークN1を介して端末装置210にアクセスすることで、当該端末装置210で動作するブラウザの画面に、対象となる文書の表示内容を示す画像を表示させてもよい。
また、情報処理装置110は、管理対象となる文書のデータを編集するための種々の機能を提供する。具体的な一例として、情報処理装置110は、端末装置210がユーザから受け付けた文書の編集内容を示す情報を当該端末装置210から取得し、当該情報に基づき当該文書のデータを更新してもよい。
情報処理装置110は、例えば、サーバ等により実現され得る。また、情報処理装置110は、クラウドサービスのような所謂ネットワークサービス(換言すると、仮想的なサーバ等)として実現されてもよい。
【0015】
端末装置210は、情報処理装置110が提供する機能の利用に係る入力を受け付けるための入力インタフェースの役割や、当該ユーザへの各種情報の提示に係る出力インタフェースの役割を担う。端末装置210は、例えば、PC、スマートフォン、及びタブレット端末等のような、通信機能を有する情報処理装置により実現され得る。
【0016】
次いで、
図2を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1が提供する、管理対象となる文書の編集に係る機能について概要を説明する。
まず、比較例として、
図2(a)を参照して、従来の手法によるXML等のマークアップ言語により構造化データとして規定された文書の編集に係るプロセスの一例について説明する。構造化データとして規定された文書データには、文書の表示内容を示す情報以外にも、コンピュータが当該文書の表示内容をディスプレイ等の所定の表示領域に表示させる際に適用する種々の制御情報(例えば、文書を修飾するための情報等)が含まれる。そのため、一般的には、上記文書データの編集には、構造化データとして規定された文書データの構造を解析して文書の表示内容の表示や更新を可能とするエディタ等が利用される。
一方で、上記のようなエディタは、主に文書の表示内容のうち特に文字情報を対象として編集のための機能を提供する場合が多く、文書中の画像等の編集には、別途の画像編集ソフト等が用いられる傾向にある。具体的には、文書中に表示される画像の元となる画像データに対して、画像編集ソフト等により編集(例えば、注釈文の挿入等)が行われることで編集後の画像データが生成される。そのうえで、当該編集後の画像データが、DTP(Desktop Publishing)等のような文書データの編集ソフトにより取り込まれることで、当該文書データが示す文書中の画像の更新がなされる。
このように従来の手法では、構造化データとして規定された文書データを編集するために、編集対象や編集内容に応じて種々のソフトウェアを使い分けることとなり、このような作業がユーザにとっては手間である。そこで、本実施形態に係る情報処理システム1は、より簡便な操作により、構造化データとして規定された文書の編集を可能とする。
【0017】
図2(b)は、本実施形態に係る情報処理システム1の利用イメージを模式的に示している。本実施形態に係る情報処理装置110は、当該情報処理装置110がブラウザ等を介してユーザに提示するエディタ上において、対象となる文書の内容を示す文字情報や画像の編集を可能とする。そのため、例えば、文書中の画像の編集がなされる場合においても、上記エディタを介した操作により当該編集に係る処理が完結するため、ユーザは、別途の画像編集ソフトを使用して画像の編集のような煩雑な手順を踏む必要がなくなる。
そこで、以降では、
図2(b)を参照して説明したような、本実施形態に係る情報処理システム1が提供する文書データの編集に係る機能を実現するための仕組みについてより詳細に説明する。
【0018】
<ハードウェア構成>
図3を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1を構成する装置(例えば、情報処理装置110や端末装置210等)として適用可能な情報処理装置900のハードウェア構成の一例について説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る情報処理装置900は、CPU(Central Processing Unit)910と、ROM(Read Only Memory)920と、RAM(Random Access Memory)930とを含む。また、情報処理装置900は、補助記憶装置940と、ネットワークI/F970とを含む。また、情報処理装置900は、出力装置950と、入力装置960とのうち少なくともいずれかを含んでもよい。CPU910と、ROM920と、RAM930と、補助記憶装置940と、出力装置950と、入力装置960と、ネットワークI/F970とは、バス980を介して相互に接続されている。
【0019】
CPU910は、情報処理装置900の各種動作を制御する中央演算装置である。例えば、CPU910は、情報処理装置900全体の動作を制御してもよい。ROM920は、CPU910で実行可能な制御プログラムやブートプログラムなどを記憶する。RAM930は、CPU910の主記憶メモリであり、ワークエリア又は各種プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。
【0020】
補助記憶装置940は、各種データや各種プログラムを記憶する。補助記憶装置940は、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)に代表される不揮発性メモリ等のような、各種データを一時的または持続的に記憶可能な記憶デバイスにより実現される。
【0021】
出力装置950は、各種情報を出力する装置であり、ユーザに対する各種情報の提示に利用される。例えば、出力装置950は、ディスプレイ等の表示デバイスにより実現される。この場合には、出力装置950は、各種表示情報を表示させることで、ユーザに対して情報を提示する。また、他の一例として、出力装置950は、音声や電子音等の音を出力する音響出力デバイスにより実現されてもよい。この場合には、出力装置950は、音声や電信等の音を出力することで、ユーザに対して情報を提示する。また、出力装置950として適用されるデバイスは、ユーザに対して情報を提示するために利用する媒体に応じて適宜変更されてもよい。
【0022】
入力装置960は、ユーザからの各種指示の受け付けに利用される。本実施形態では、入力装置960は、マウス、キーボード、タッチパネル等の入力デバイスを含む。また、他の一例として、入力装置960は、マイクロフォン等の集音デバイスを含み、ユーザが発話した音声を集音してもよい。この場合には、集音された音声に対して音響解析や自然言語処理等の各種解析処理が施されることで、この音声が示す内容がユーザからの指示として認識される。また、入力装置960として適用されるデバイスは、ユーザからの指示を認識する方法に応じて適宜変更されてもよい。また、入力装置960として複数種類のデバイスが適用されてもよい。
【0023】
ネットワークI/F970は、外部の装置とのネットワークを介した通信に利用される。なお、ネットワークI/F970として適用されるデバイスは、通信経路の種別や適用される通信方式に応じて適宜変更されてもよい。
【0024】
CPU910が、ROM920又は補助記憶装置940に記憶されたプログラムをRAM930に展開し、このプログラムを実行することで、
図4に示す情報処理システム1の機能構成や、
図6を参照して後述する情報処理システム1の処理等が実現される。
【0025】
以上、
図3を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1を構成する装置として適用可能な情報処理装置900のハードウェア構成の一例について説明した。
【0026】
<機能構成>
図4を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の機能構成の一例について、特に情報処理装置110の構成に着目して説明する。本実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置110と、記憶部150と、UI(User Interface)部190とを含む。また、情報処理装置110は、データ抽出部101と、変換部102と、更新部103と、出力制御部104と、入力解析部105とを含む。また、UI部190は、出力部191と、入力部192とを含む。
【0027】
記憶部150は、管理対象となる文書データを(例えば、XMLフォーマットの構造化データとして規定された文書データが記憶された記憶領域を模式的に示している。記憶部150は、例えば、データベースや各種ストレージにより実現され得る。
【0028】
UI部190は、情報処理装置110が提供する機能をユーザが利用するためのユーザインタフェースとして機能する構成要素を模式的に示している。
出力部191は、対象となる情報を所定の方式で出力することで、当該情報をユーザに提示する出力インタフェースの役割を担う。本実施形態に係る情報処理システム1においては、出力部191は、少なくとも対象となる情報を画像として所定の表示領域(例えば、ブラウザ上の表示領域等)に表示させることで、当該情報を視覚的にユーザに提示する機能を有する。このような構成に基づき、出力部191は、編集対象となる文書データが示す文書の内容を画像として表示させることで、当該文書の内容をユーザに提示する。出力部191は、例えば、ディスプレイ等の表示装置により実現され得る。
入力部192は、ユーザからの指示を受け付ける入力インタフェースの役割を担う。本実施形態に係る情報処理システム1においては、入力部192は、少なくとも出力部191により画像として表示された情報に対する種々の操作を受け付けることで、当該画像を対象としたユーザからの指示を受け付ける機能を有する。このような構成に基づき、入力部192は、出力部191により画像として表示された文書の内容に対する編集に係る指示をユーザから受け付ける。入力部192は、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、及びタッチパネル等のような種々の入力装置により実現され得る。
【0029】
出力制御部104は、出力部191を介したユーザへの情報の提示に係る種々の制御を行う。例えば、出力制御部104は、所謂レンダリング処理により、対象となる文書データ(構造化データ)の構造を解析し、当該解析の結果に基づき当該文書データが示す文書の内容が示された画像を生成し、当該画像を出力部191に表示させてもよい。また、出力制御部104は、対象となる文書データの更新結果を受けて、出力部191に表示されている当該文書データが示す文書の内容が示された画像を、当該更新結果が反映された当該文書データに基づく画像に更新してもよい。
入力解析部105を、入力部192がユーザから受け付けた操作の内容を解析することで、当該ユーザからの指示を認識し、当該指示の認識結果に応じて、当該指示を示す内容を、当該指示が示す処理の主体となる構成要素に通知する。具体的な一例として入力解析部105は、ユーザからの編集対象となる文書データの読み出しに係る指示を認識した場合に、当該文書データの抽出を後述するデータ抽出部101に指示してもよい。また、他の一例として、入力解析部105は、ユーザからの対象となる文書の編集に係る指示を認識した場合に、当該編集の対象を示す情報(例えば、編集の指示がなされた文書中の部分を示す情報)や編集内容を示す情報等を後述する更新部103に通知してもよい。
【0030】
データ抽出部101は、記憶部150に記憶された一連の文書データの中から、指定された条件に該当する文書データを抽出する。具体的な一例として、データ抽出部101は、入力解析部105から、ユーザによる操作の認識結果に応じた編集対象の文書データの読み出しに係る指示を受け付けた場合に、当該編集対象の文書データを記憶部150から読み出す。データ抽出部101は、記憶部150から読み出した文書データを変換部102に出力する。
【0031】
変換部102は、データ抽出部101により抽出された文書データ(構造化データ)のフォーマットを、後述する出力制御部104が、当該文書データが示す文書の内容を画像として出力部191に表示させるためのフォーマットに変換する。具体的な一例として対象となる文書データが示す文書の内容がブラウザ上の表示領域に表示される場合には、変換部102は、対象となる文書データのフォーマットを、元のフォーマット(例えば、XML)からHTML(HyperText Markup Language)に変換する。変換部102は、フォーマット変換後の文書データを出力制御部104に出力する。また、変換部102は、対象となる文書データを示す情報と、当該文書データのフォーマットの変換結果(例えば、フォーマット変換後の当該文書データ)とを更新部103に出力する。これにより、更新部103は、出力制御部104が出力部191を介して情報の表示に利用している文書データ(フォーマット変換後の文書データ)と、記憶部150に記憶された一連の文書データのうちの編集対象となる文書データ(フォーマットの変換元の文書データ)とを認識することが可能となる。
なお、上記はあくまで一例であり、フォーマットの変換元となる文書データのフォーマットや、フォーマット変換後の文書データのフォーマットは上記に示す例に限定されない。
また、データ抽出部101により抽出された文書データのフォーマットが、当該文書データが示す文書の内容を画像として出力部191に表示させるためのフォーマットと一致する場合には、変換部102の処理が省略されてもよい。なお、この場合には、以降においてフォーマット変換後の文書データとして説明する部分については、データ抽出部101により抽出された文書データ(すなわち、文書の表示内容を表示するための文書データ)に適宜置き換えればよい。
【0032】
更新部103は、入力解析部105を介してユーザから指定された対象となる文書中における編集の対象を示す情報や編集内容を示す情報を取得し、これらの情報に基づき、当該文書に対応する文書データの更新に係る処理を実行する。具体的には、更新部103は、ユーザから指定された編集対象を示す情報と、変換部102から通知された対象となる文書データのフォーマットの変換結果とを照合し、フォーマット変換後の文書データにおける編集箇所を特定する。そのうえで、更新部103は、フォーマット変換後の文書データ中における当該編集箇所に対して、ユーザから指定された編集内容を反映する。また、更新部103は、変換部102から通知された情報に基づき、記憶部150に記憶された一連の文書データのうちの編集対象となる文書データ(フォーマット変換の元となる文書データ)を特定する。更新部103は、フォーマット変換後の文書データに対する編集内容の反映結果に基づき、記憶部150に記憶さている当該フォーマット変換後の文書データの変換元となる文書データを更新する。また、更新部103は、フォーマット変換後の文書データに対する編集内容の反映結果を出力制御部104に通知する。これにより、出力制御部104は、例えば、更新部103による対象となる文書データ(フォーマット変換の元となる文書データ)の更新に同期して、出力部191に表示させている当該文書データの文書内容を示す画像を更新することも可能となる。
【0033】
ここで、
図5を参照して、対象となる文書データが示す文書の表示内容のうち、当該文書中の画像の編集がなされた場合における、当該情報処理装置110の動作の概要について説明する。なお、
図5に示す例では、XML形式の文書データに対してSVGフォーマットに従い画像の情報が埋め込まれているものとする。
【0034】
まず、比較例として、
図5(a)を参照して従来の手法によるXML形式の文書データの編集の流れの一例について、特に文書中の画像の編集がなされる場合に着目して説明する。なお、比較例では、所謂XMLエディタを利用してXML形式の文書データの編集が行われるものとする。具体的には、XMLエディタに文書データが読み込まれることで、当該XMLエディタの画面を介して当該文書データが示す文書の内容がユーザに提示される。そして、XMLエディタが対象となる文書の編集に係る指示をユーザから受け付けると、編集内容が対象となるXML形式の文書データに反映される。
一方で、従来のXMLエディタには、SVGフォーマットの情報を読み込むことで対象となる画像を表示する機能は有していたとしても、当該SVGフォーマットの情報を編集する機能が設けられていない。そのため、前述したように文書中の画像の編集については、別途の編集ソフトにより編集がなされたうえで、編集後の画像がSVG形式で貼り込まれることでなされる。このような特性から、従来の手法では、XML形式の文書データのように構造化データとして規定された文書データについては、所謂WYSIWYG(What You See Is What You Get)による編集を実現することが困難であった。
【0035】
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1は、構造化データとして規定された文書データを対象として編集がなされる状況下においても、編集対象が文字情報と画像情報とのいずれかに関わらず、WYSIWYGによる編集を可能とする。例えば、
図5(b)は、本実施形態に係る情報処理システム1を利用してXML形式の文書データの編集がなされる場合における当該編集の流れの一例について、特に文書中の画像の編集がなされる場合に着目して示している。
前述したように、本実施形態では、情報処理装置110(変換部102)により、XML形式の文書データがHTML形式の文書データに変換されたうえで、ブラウザを介して当該文書データが示す文書の内容を画像としてユーザに提示される。また、文書の編集に係る指示が受け付けられた場合に、情報処理装置110(更新部103)は、当該編集に係る指示が示す編集内容を、HTML形式の文書データ中の編集対象に対応する構成要素に反映する。そのうえで、情報処理装置110(出力制御部104)は、編集内容が反映された当該HTML形式の文書データに基づき、ブラウザを介して提示された文書の表示内容を示す画像を更新する。
この際に、情報処理装置110(更新部103)は、文書中の文字情報を対象として編集がなされた場合には、HTML形式の文書データ中の一連の構成要素のうち、当該文字情報に対応する要素(文字列)を、編集に係る指示が示す編集内容に基づき更新する。また、情報処理装置110(更新部103)は、文書中の画像を対象として編集がなされた場合には、HTML形式の文書データ中の一連の構成要素のうち、当該画像に対応する構成要素(例えば、SVG形式の情報)を、編集に係る指示が示す編集内容に基づき更新する。また、情報処理装置110(更新部103)は、HTML形式の文書データに反映した編集内容を、当該文書データの変換元となるXML形式の文書データ中の一連の構成要素のうちの、編集対象に対応する構成要素にも反映することで、当該XML形式の文書データを更新する。これにより、XML形式の文書データに編集内容が反映されることとなる。
以上のようにして、情報処理システム1は、対象となる文書の編集に係る指示の受け付け、当該文書に対応するHTML形式の文書データの更新及び当該文書データに基づく表示の更新、並びにXML形式の文書データの更新それぞれに係る処理を同期的に実行する。
以上のような制御が適用されることで、構造化データとして規定された文書データを対象として編集がなされる状況下においても、編集対象が文字情報と画像情報とのいずれかに関わらず、WYSIWYGによる編集が可能となる。
なお、本実施形態においては、対象となる文書の表示内容の表示に使用されるHTML形式の文書データが「第2の構造化データ」の一例に相当する。また、HTML形式の文書データ中の構成要素が「第2の構成要素」の一例に相当する。また、HTML形式の文書データの変換元となるXML形式の文書データが「第1の構造化データ」の一例に相当する。また、XML形式の文書データ中の構成要素が「第1の構成要素」の一例に相当する。
【0036】
なお、
図4に示す構成はあくまで一例であり、情報処理システム1の各構成要素の機能を実現するとこが可能であれば、情報処理システム1の機能構成は必ずしも
図4に示す構成には限定されない。例えば、情報処理装置110の機能構成が、複数の装置が協働することで実現されてもよい。具体的な一例として、情報処理装置110の一連の構成要素のうちの一部の構成要素が、情報処理装置110とは異なる他の装置により実現されてもよい。また、他の一例として、情報処理装置110の一連の構成要素のうちの少なくとも一部の構成要素の処理負荷が、複数の装置に分散されてもよい。また、他の一例として、情報処理装置110の一連の構成要素のうちの少なくとも一部の構成要素が、クラウドサービスのような所謂ネットワークサービスにより実現されてもよい。
【0037】
以上、
図4及び
図5を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の機能構成の一例について、特に情報処理装置110の構成に着目して説明した。
【0038】
<処理>
図6を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の処理の一例について、特に情報処理装置110による対象となる文書データの編集に係る処理に着目して説明する。
【0039】
S101において、データ抽出部101は、記憶部150に記憶された一連の文書データの中から、指定された条件に該当する文書データを抽出する。具体的な一例として、入力解析部105は、ユーザから編集対象となる文書データの読み出しに係る指示が受け付けられたことを認識した場合に、当該文書データの抽出をデータ抽出部101に指示する。データ抽出部101は、入力解析部105から、ユーザによる操作の認識結果に応じた編集対象の文書データの読み出しに係る指示を受け付けた場合に、当該編集対象の文書データを記憶部150から読み出す。
【0040】
S102において、変換部102は、データ抽出部101により抽出された文書データ(構造化データ)のフォーマットを、出力制御部104が、当該文書データが示す文書の内容を画像として出力部191に表示させるためのフォーマットに変換する。具体的な一例として、変換部102は、XML形式の文書データを、ブラウザを介して当該文書データが示す文書の内容をユーザに提示するために、当該ブラウザが解析可能なHTMLフォーマットの文書データに変換する。
【0041】
S103において、出力制御部104は、S102にて変換部102によりフォーマットが変換された文書データの構造を解析し、当該解析の結果に基づき当該文書データが示す文書の表示内容が示された画像を生成する。そのうえで、出力制御部104は、生成された画像、すなわち対象となる文書データが示す文書の表示内容が示された画像を出力部191に表示させる。なお、この場合における出力部191が、対象となる文書の表示内容を示す画像が表示される表示領域の一例に相当する。また、入力解析部105は、出力部191に表示された画像に対する操作として、当該画像に対応する文書を対象とした編集に係る指示を受け付ける。具体的には、入力解析部105は、出力部191に対する操作(より具体的には、出力部191に表示された画像に対する操作)を受け付けると、当該操作の対象(例えば、文書中の文字列や画像等の少なくとも一部)、すなわち編集の対象と、当該対象に対する編集内容とを特定する。
【0042】
S104において、更新部103は、S103にて入力解析部105がユーザから受け付けた指示に基づく、対象となる文書中における編集の対象を示す情報と、編集内容を示す情報とを、当該入力解析部105から取得する。更新部103は、これらの情報に基づき、編集対象となる文書に対応する文書データの更新に係る処理を実行する。
具体的には、更新部103は、ユーザから指定された編集対象を示す情報と、変換部102から通知された対象となる文書データのフォーマットの変換結果とを照合し、フォーマット変換後の文書データにおける編集箇所を特定する。そのうえで、更新部103は、フォーマット変換後の文書データ中における当該編集箇所に対して、ユーザから指定された編集内容を反映する。また、更新部103は、変換部102から通知された情報に基づき、記憶部150に記憶された一連の文書データのうちの編集対象となる文書データを特定する。更新部103は、フォーマット変換後の文書データに対する編集内容の反映結果に基づき、記憶部150に記憶さている当該フォーマット変換後の文書データの変換元となる文書データを更新する。
また、更新部103は、フォーマット変換後の文書データに対する編集内容の反映結果を出力制御部104に通知する。出力制御部104は、更新部103から対象となる文書データの更新結果に基づく通知を受けて、出力部191に表示されている当該文書データが示す文書の内容が示された画像を、当該更新結果が反映された当該文書データに基づく画像に更新する。このようにして、出力制御部104は、更新部103による対象となる文書データの更新に同期して、出力部191に表示させている当該文書データの文書内容を示す画像を、当該更新の結果(すなわち編集結果)が反映された画像に更新する。
【0043】
S105において、情報処理装置110は、編集対象となる文書の編集に係る処理の終了条件を満たしたか否かを判定する。具体的な一例として、情報処理装置110は、ユーザから編集対象となる文書の編集の終了に係る指示を受け付けた場合に、当該文書の編集に係る処理の終了条件を満たしたと判定してもよい。
情報処理装置110は、S105において編集対象となる文書の編集に係る処理の終了条件を満たしていないと判定した場合には、処理をS103に進める。この場合には、編集対象として選択されている文書を引き続き処理の対象として、S103以降の処理が改めて実行されることとなる。
一方で、情報処理装置110は、S105において編集対象となる文書の編集に係る処理の終了条件を満たしたと判定した場合には、処理をS106に進める。
【0044】
S106において、情報処理装置110は、文書の編集機能の終了条件を満たしたか否かを判定する。具体的な一例として、情報処理装置110は、ユーザから文書の編集機能の終了に係る指示を受け付けた場合に、当該文書の編集機能の終了条件を満たしたと判定してもよい。
情報処理装置110は、S106において文書の編集機能の終了条件を満たしていないと判定した場合には、処理をS101に進める。この場合には、S101以降の処理が改めて実行されることとなる。
そして、情報処理装置110は、S106において文書の編集機能の終了条件を満たしたと判定した場合には、
図6に示す一連の処理を終了する。
【0045】
以上、
図6を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の処理の一例について、特に情報処理装置110による対象となる文書データの編集に係る処理に着目して説明した。
【0046】
<実施例>
本実施形態に係る情報処理システム1の実施例として、ブラウザを介して文書データが示す文書の内容をユーザに提示し、当該ブラウザ介した操作に基づき当該文書の編集がなされ、その結果が当該文書データに反映される一連の処理の流れの一例について、具体的な例を挙げて説明する。
【0047】
まず、比較例として、
図7を参照して、一般的なXMLエディタを利用して対象となる文書中の画像を編集する場合の操作の一例について説明する。
例えば、
図7(a)は、XMLリソースの編集画面、すなわちXML形式の文書データの内容自体を直接編集するための編集画面の一例を示している。
図7(a)に示す例では、文書の内容として表示される画像の情報が、SVG形式の情報として埋め込まれている。このSVG形式の情報を編集することで、文書の内容として表示される画像を編集することが可能であるが、当該情報に基づきどのような画像が表示されるかについては、
図7(a)に示す編集画面から確認することは困難である。
これに対して、
図7(b)は、XML形式の文書データが示す文書の表示内容を編集するための編集画面の一例を示している。
図7(b)に示す編集画面では、XML形式の文書データに対してレンダリングを施した結果、すなわち当該文書データが示す文書の表示内容が表示される。当該編集画面では、文字列情報(例えば、文章として表示される文字列情報)を対象として編集を施すことが可能である。一方で、当該編集画面では、XML形式の文書データにおいてSVG形式の情報として埋め込まれた部分については、当該情報が示す画像を表示させることが可能であるが、当該画像を対象とした編集(例えば、SVG形式の情報の編集)を施すことは困難である。
このような特性から、前述したように、従来の手法では、XML形式の文書データのように構造化データとして規定された文書データについては、所謂WYSIWYGによる編集を実現することが困難である。
【0048】
これに対して、本実施形態に係る情報処理システム1では、XML形式の文書データを対象とした編集に際して、当該編集の対象が文字情報と画像とのいずれにおいても、使用するツールを切り替えることなく、WYSIWYGでの編集を可能とする。例えば、
図8及び
図9は、本実施形態に係る情報処理システム1における文書編集に係る画面の一例を示した図であり、特に、文書中の画像を対象として編集が行われる場合の一例について示している。
【0049】
まず、
図8について説明する。
図8は、編集に係る操作が行われる前の編集画面の一例を示している。
図8に示す編集画面V100では上部中央の表示領域V110に、編集対象として選択されたXML形式の文書データが示す文書の内容が示された画像(文書データのレンダリング結果)が表示されている。また、編集画面V100では、下部の表示領域V120に、編集対象として選択されたXML形式の文書データの内容自体(XMLリソース)が表示されている。この際に、表示領域V120には、編集対象となる文書データのうち、表示領域V110に表示された文書の内容に対応する部分(構成要素)の情報が表示されてもよい。具体的な一例として、
図8に示す例では、編集画面V100の表示領域V110に対して、構成図として示された画像が表示されている。そのため、編集画面V100の表示領域V120には、構成図として示された画像を表示させるためのSVG形式の情報に対応する部分が表示されている。
このような画面構成のもとで、
図8に例示した編集画面V100では、表示領域V110を介した文書の表示内容に対する編集に係る操作と、表示領域V120を介した文書データの内容自体に対する編集に係る操作とのそれぞれを受け付けることが可能である。
【0050】
例えば、
図9は、
図8を参照して説明した編集画面V100を介して編集に係る操作がなされている状況の一例を模式的に示している。具体的な一例として、表示領域V110に表示された構成図の画像を対象として編集に係る操作(例えば、一部コンテンツの形状や色の変更に係る操作)が受け付けられると、当該操作の内容に応じた当該画像の編集結果が、表示領域V120に表示された、当該画像に対応するSVG形式の情報(XMLリソース)に反映される。また、他の一例として、表示領域V120に表示されたSVG形式の情報(XMLリソース)を対象として編集に係る操作が受け付けられると、当該操作の内容に応じたSVG形式の情報の更新結果が、表示領域V110に表示された当該情報に対応する画像に反映される。このような編集に係る操作の受け付けと、当該操作に伴う編集結果の反映とが、同期的に行われるように制御されることで、編集画面V100を介した所謂WYSIWYGによる文書データの編集が実現される。
【0051】
また、文書中の画像のみに限らず、文書中の文字情報についても編集の対象とすることが可能である。この場合には、例えば、表示領域V110に表示された文字情報を対象として編集に係る操作が受け付けられると、当該操作の内容に応じた当該文字情報の編集結果が、表示領域V120に表示された、文書データ中の対応する文字情報(例えば、タグで区切られた文章の内容を示す文字情報)に反映される。また、他の一例として、表示領域V120に表示された文書データのうち、文書の内容として表示される文字情報(例えば、タグで区切られた文章の内容を示す文字情報)を対象として編集に係る操作が受け付けられると、当該操作の内容に応じた文字情報の更新結果が、表示領域V110に表示された当該文字情報に対応する文章に反映される。
【0052】
ここで、
図10を参照して、本実施形態に係る情報処理装置110が、
図8及び
図9に例示したような編集画面を表示させ、当該編集画面を介して受け付けた操作に基づき文書データを編集するための仕組みの一例について、図面を対象として編集が行われる場合に着目して説明する。
【0053】
図10の上段に示した文書データは、編集対象となる文書データの内容の一例を示しており、例えば、記憶部150に記憶されたXML形式の文書データが該当する。本実施形態に係る情報処理装置110は、当該文書データのフォーマットをXMLからHTMLに変換することで、ブラウザを介して文書の内容をユーザに提示するための文書データ(表示用の文書データ)を生成する。
例えば、中段に示した文書データは、上段に示した文書データのフォーマットをXMLからHTMLに変換することで生成された表示用の文書データの一例を示している。情報処理装置110は、この表示用の文書データを端末装置210に送信することで、当該端末装置210にて動作するブラウザの画面上に、編集対象となる文書データが示す文書の内容が示された画像を表示させることが可能となる。
【0054】
また、本実施形態に係る情報処理装置110は、画像を対象として編集に係る指示を受け付ける場合に、当該画像を構成する部品ごとに当該編集に係る指示を受け付けることも可能である。そのための仕組みとして、情報処理装置110は、文書中の画像を構成する部品ごとに、当該部品を識別するための識別情報(ID)を割り当て、当該部品に対応する文書データ中の構成要素(例えば、SVG形式の情報)に対して当該識別情報を関連付ける。
例えば、下段に示した文書データは、画像を構成する部品ごとに編集に係る指示を受け付けるための情報が埋め込まれた表示用の文書データの一例を示している。
図10に示す例では、
図8及び
図9に例示した文書中の画像における引き出し線を対象として、該当するSVG形式の情報に対して、識別情報として「1071」が割り当てられている。この識別情報は、編集対象となるXMLの文書データにおける、対象となる部品に対応する構成要素に対しても関連付けられる。
これにより、ユーザは、画像を構成する部品ごとに編集対象を指定することが可能となる。また、情報処理装置110は、ブラウザ等を介して提示された文書中の画像の一部が編集対象として指定された場合に、当該画像の一部に対応する部品を特定したうえで、当該部品に対応する表示用の文書データ中の構成要素に割り当てられた識別情報を特定する。これにより、情報処理装置110は、表示用の文書データにおいて当該部品に対応する構成要素に割り当てられた識別情報の特定結果に基づき、編集対象となる文書データにおける当該部品に対応する構成要素(例えば、SVG形式の情報)を特定することが可能となる。
【0055】
なお、画像を構成する部品の管理単位については、適宜変更されてもよい。具体的な一例として、対象となる画像の作図に係る操作ごとに生成されるオブジェクトを管理単位として、当該オブジェクト(すなわち、部品)に対して識別情報が割り当てられてもよい。また、他の一例として、対象となる画像に対して所定の画像解析を施すことで、当該画像を構成する複数の部品を抽出したうえで、抽出された個々の部品を管理単位として個別に識別情報が割り当てられてもよい。また、本実施形態に係る情報処理システム1が適用されるユースケースに応じて、画像を構成する部品の管理単位が適宜変更されてもよい。
【0056】
また、本実施形態に係る情報処理装置110は、前述したように、指定された編集対象が文書中の文字情報と画像とのいずれかに応じて、編集方法を選択的に切り替える。例えば、
図11は、編集対象と編集方法との対応関係の一例を示した図である。
図11に示すように、文書を構成する文章のような文字情報が編集対象として指定された場合には、例えば、情報処理装置110は、表示用の文書データ(例えば、HTMLの文書データ)を直接編集する機能により、指定された編集内容を表示用の文書データに反映してもよい。
一方で、編集対象として指定された文字が画像の一部として描画された文字の場合には、情報処理装置110は、当該文字を対象となる画像を構成する部品として扱い、画像を編集する機能により、当該文字の編集を行う。
例えば、
図12は、画像中の文字が編集対象として指定された場合における、表示用の文書データの一例を示している。
図12に示す例では、画像中に描画された「圧力計」との文字を対象として編集が行われる場合の表示用の文書データの内容の一例が示されている。情報処理装置110は、画像中の文字が編集対象として指定された場合には、例えば、表示用の文書データ中の対応する箇所のSVG形式の情報(文字情報)に対してWebブラウザ等のHTML編集が利用可能なタグを動的に配置したうえで編集後の文字情報の入力を行う。そのうえで、情報処理装置110は、該当箇所のフォーマットをHTMLからSVGに変換することで、対象となる画像に編集結果を反映すればよい。
【0057】
また、情報処理装置110は、対象となる文書の編集に係る指示を受けた場合に、当該指示に応じた編集の内容を示す情報を履歴として逐次保持することで管理してもよい。このように、各編集内容は履歴として管理されることで、例えば、適用された編集内容を元に戻す所謂Undo機能や、改めて編集内容を適用する所謂Redo機能を実現することも可能である。
例えば、
図13は、編集内容を履歴として管理する仕組みの一例を示した図である。
図13の左図に示すように、履歴の管理に係るメモリには、変更前の構造化文書の構造を示す情報が保持されており、当該構造化文書に対して編集等により少なくとも一部の構造に変更が加えられると、少なくとも当該変更内容示す情報が履歴として追加される。
図13に示す例では、対象となる構造化文書に対して変更が施された場合に、変更後の構造を示す情報が履歴として保持される。
このように履歴が逐次追加されることで、例えば、管理されている一連の履歴を順次遡ることで、変更が適用された後の状態から当該変更が適用される前の状態に戻す、所謂Undo機能を実現することが可能となる。また、管理されている一連の履歴を順次適用することで、変更適用前に戻された状態から、改めて順次変更を適用する、所謂Redo機能を実現することも可能となる。
【0058】
以上、
図7~
図13を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1の実施例について具体的な例を挙げて説明した。
【0059】
<適用例>
本実施形態に係る情報処理システム1の適用例について、
図14及び
図15を参照して、以下に具体的な例を挙げて説明する。本実施形態に係る情報処理システム1は、上述した特徴的な構成により、対象となる文書を複数のユーザ間でネットワークを介して共有することで、オンライン上で文書の執筆や校正を行う、所謂オンライン校正を実現することが可能である。
【0060】
まず、
図14を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1を適用したオンライン校正システムの概要を、従来の仕組みを利用して文書を構成する場合の一例(以下、比較例とも称する)比較して説明する。
【0061】
図14(a)は、従来の仕組みを利用して文書の校正が行われる場合の手順の一例を示している。
図14(a)に示すように比較例においては、執筆者により文書の執筆がなされると、当該文書がPDF等のデータとして出力され、校正の役割を担う担当者(以下、校正者とも称する)に出力物が送付される。校正者は、送付された出力物に対して校正指示の付加や一部内容の修正等を行ったうえで、当該出力物を執筆者に送付する。執筆者は、校正者から送付される出力物に基づき、執筆対象となる文書の修正を行ったうえで、修正後の文書の出力物を改めて生成する。このようにして、執筆者による執筆及び修正と、校正者に依る校正指示の付加及び一部内容の修正とが逐次繰り返される。このような特性から、従来の手法では、執筆者による文書の執筆及び修正や、構成者による文書の校正が行われるごとに、対象となる文書の出力物(例えば、PDFデータ等)の生成や送付が発生するため、手順が煩雑になり、執筆者や校正者にとっても手間となる。
【0062】
これに対して、
図14(b)は、本実施形態に係る情報処理システム1を適用したオンライン校正システムの利用イメージを模式的に示している。
図14(b)に示すように、執筆者と校正者とは、対象となる文書のデータをオンライン上で共有し、それぞれが任意のタイミングで当該文書のデータにアクセスすることが可能である。これにより、執筆者及び校正者のそれぞれが、自身の端末装置を利用して共通の文書データにアクセスして同期的に修正や校正等の編集作業を行うことが可能となる。このような特性により、本実施形態に係る情報処理システム1に依れば、
図14(a)に示すような比較例のような、執筆者及び校正者それぞれによる編集作業後の出力物(データ等)やり取り等のような煩雑な作業を行う必要がなくなる。
【0063】
また、執筆者及び校正者それぞれによる編集内容を情報処理装置110が履歴として管理することが可能であるため、このような編集内容の履歴(以下、校正情報とも称する)を、コンピュータによる自動での文書のチェック機能の実現に利用することも可能である。例えば、
図15は、文書の自動チェック機能を実現するための概略的な構成の一例を示した図である。
図15に示す例では、執筆された文書に対する校正の結果(換言すると、編集の結果)を示す情報が、校正情報として蓄積される。この校正情報に対して、所謂自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)を適用することで、例えば、校正対象の文書に含まれていた不具合(例えば、記載ミス、冗長な表現、不適切な表現等)を抽出して種類ごとに分類することが可能となる。このような不具合の分類結果を利用することで、例えば、パターンマッチング等により文書中の不具合と推測される箇所(例えば、修正することが望ましい箇所)を自動で抽出したり、修正に際して修正方法を自動で提案したりする機能を実現することも可能となる。
また、自然言語処理による不具合の分類結果に対してさらに標準化が施されることで、文書中の不具合と推測される箇所の自動での抽出や、修正方法の自動での提案に係る精度をより向上させることも可能となる。
また、蓄積された構成情報を学習データとした所謂機械学習により、校正の対象となる文書の入力を受けて、当該文書に対する校正結果を出力するようなAIを構築することも可能となる。
加えて、以上のようにして蓄積された不具合の分類結果を、新たな文書の執筆に際してフィードバックすることも可能となる。具体的な一例として、執筆者が文書の執筆を行う際に、当該執筆者に対して、文書の執筆に際して不具合が生じやすい部分に関する情報や、生じやすい不具合の内容、不具合の発生を回避するためのアドバイス等をフィードバックすることも可能となる。
【0064】
<むすび>
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システムは、編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する。また、情報処理システムは、前記表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する。また、情報処理システムは、前記操作の対象となる部品と、当該部品に対する前記編集内容と、の特定結果に基づき、前記第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、前記編集内容に応じた編集を施す。また、情報処理システムは、前記表示領域に表示された前記画像を、前記編集手段による編集結果が反映された前記第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する。
このような構成により、XML形式の文書データのような所謂構造化データが示す文書の編集がなされる状況下においても、使用するツールを切り替えることなく、WYSIWYGでの編集が可能となる。このように、本実施形態に係る情報処理システム1に依れば、複数のツールを切り替えて出力結果を確認しながら文書を編集するといった煩雑な手順を踏まずとも、構造化データが示す文書の内容をより簡便かつ直感的な操作により編集することが可能となる。すなわち、本実施形態に係る情報処理システム1に依れば、構造化が施されたデータが示す文書の内容の編集をより好適な態様で実現することが可能となる。
【0065】
なお、上述した実施形態はあくまで一例であり、必ずしも本発明の構成や処理を限定するものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形や変更が加えられてもよい。
また、上記実施形態では、本実施形態に係る情報処理システムを、所謂オンライン校正に適用する場合に着目して説明したが、当該情報処理システムの適用対象を限定するものではない。すなわち、各種文書が電子的な文書データとして管理され、当該文書データの編集が行われるようなユースケースであれば、本実施形態に係る情報処理システムを適用することが可能である。
【0066】
また、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する出力制御手段と、前記表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する特定手段と、前記特定手段による、前記操作の対象となる部品と、当該部品に対する前記編集内容と、の特定結果に基づき、前記第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、前記編集内容に応じた編集を施す編集手段と、を有し、前記出力制御手段は、前記表示領域に表示された前記画像を、前記編集手段による編集結果が反映された前記第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する、情報処理装置。
(2)前記表示制御手段は、前記第1の構造化データを対象として、前記表示領域に前記文書の表示内容を前記画像として表示するためのフォーマットへの変換を施すことで第2の構造化データを生成し、当該第2の構造化データに基づき当該画像が当該表示領域に表示されるように制御し、前記編集手段により前記第1の構造化データが編集された場合に、少なくとも当該編集手段による前記編集結果が前記第2の構造化データに反映されるように制御し、当該第2の構造化データに基づき、前記表示領域に表示された前記画像を更新する(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記第1の構造化データは、前記文書を構成する一連の部品それぞれに対応する前記第1の構成要素に対して当該部品を識別するための識別情報が割り当てられ、前記出力制御手段は、前記第1の構造化データの前記第1の構成要素に対応する、前記第2の構造化データの第2の構成要素に対して、当該第1の構成要素に割り当てられた前記識別情報を関連付け、前記編集手段は、前記操作の対象として指定された前記文書を構成する部品に対応する前記第2の構成要素に関連付けられた前記識別情報に基づき、前記第1の構造化データにおける前記編集の対象となる前記第1の構成要素を特定する、(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記第1の構造化データは、前記文書中の画像を構成する所定の管理単位の部品に対応するオブジェクトごとに前記第1の構成要素が対応付けられ、前記オブジェクトに対応する前記第1の構成要素は、当該オブジェクトを画像として表示させるための制御情報を含み、前記編集手段は、前記オブジェクトを対象とした前記編集内容に応じて、当該オブジェクトに対応する前記第1の構成要素に含まれる前記制御情報を編集することで、前記第1の構造化データに対して当該編集内容を反映する、(2)または(3)に記載の情報処理装置。
(5)前記第1の構造化データは、XML(Extensible Markup Language)データとして構成され、前記オブジェクトに対応する前記第1の構成要素に含まれる前記制御情報は、SVG(Scalable Vector Graphics)フォーマットに従い規定される(4)に記載の情報処理装置。
(6)前記出力制御手段は、前記編集手段による前記第1の構造化データの編集に係る処理の完了に同期して、当該編集手段による編集結果が反映された当該第1の構造化データに基づき、前記表示領域に表示された前記画像を更新する、(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(7)前記出力制御手段は、ネットワークを介して接続された端末装置で動作するブラウザの画面に前記文書の表示内容を示す画像が表示されるように制御し、前記特定手段は、前記ブラウザを介して受け付けられた操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する、(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(8)情報処理装置が実行する情報処理方法であって、編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する出力制御ステップと、前記表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する特定ステップと、前記特定ステップにおける、前記操作の対象となる部品と、当該部品に対する前記編集内容と、の特定結果に基づき、前記第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、前記編集内容に応じた編集を施す編集ステップと、を含み、前記出力制御ステップは、前記表示領域に表示された前記画像を、前記編集ステップにおける編集結果が反映された前記第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する、情報処理方法。
(9)コンピュータに、編集対象となる文書の第1の構造化データに基づき、当該文書の表示内容を示す画像が所定の表示領域に表示されるように制御する出力制御ステップと、前記表示領域に対する操作を解析することで、当該操作の対象として指定された前記文書を構成する部品と、当該部品に対する編集内容と、を特定する特定ステップと、前記特定ステップにおける、前記操作の対象となる部品と、当該部品に対する前記編集内容と、の特定結果に基づき、前記第1の構造化データを構成する一連の第1の構成要素のうちの前記部品に対応付けられた第1の構成要素に対して、前記編集内容に応じた編集を施す編集ステップと、を実行させ、前記出力制御ステップは、前記表示領域に表示された前記画像を、前記編集ステップにおける編集結果が反映された前記第1の構造化データに応じた文書の表示内容を示す画像に更新する、プログラム。
【符号の説明】
【0067】
1 情報処理システム
101 データ抽出部
102 変換部
103 更新部
104 出力制御部
105 入力解析部
110 情報処理装置
150 記憶部
190 UI部
191 出力部
192 入力部
210 端末装置