(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171842
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9038 20190101AFI20241205BHJP
【FI】
G06F16/9038
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089093
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】507384939
【氏名又は名称】Sansan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】前嶋 直樹
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175JB02
5B175KA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】人物間の関係性を示すデータを大規模言語モデルより受け取り、人物間の関係性を示すデータに基づき生成された人物相関を示す図を出力する情報処理方法、情報処理システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システム1000において、サーバー装置100の制御部は、複数の人物それぞれの人物の属性を示す、名刺データのような人物データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を、ChatGPTのようなの大規模言語モデルに対して入力し、複数の人物それぞれの名刺データから複数の人物それぞれの人物データを取得し、人物間の関係性を示すデータを大規模言語モデルから受け取り、人物間の関係性を示すデータに基づき生成された人物相関を示す図を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力し、
人物間の関係性を示すデータを前記大規模言語モデルより受け取り、
前記人物間の関係性を示すデータに基づき生成された人物相関を示す図を出力する、
情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記人物間の関係性を示すデータは、markdown記法で記述されたテキスト情報である、
情報処理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理方法において、
複数の人物それぞれの名刺データから前記複数の人物それぞれの人物データを取得する、
情報処理方法。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理方法において、
複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、前記人物間の関係性に関する補助データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力し、
前記人物間の関係性を示すデータを前記大規模言語モデルより受け取る、
情報処理方法。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理方法において、
画面を介した入力操作に基づき前記補助データを取得する、
情報処理方法。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記人物相関を示す図では重要人物を示すノードが強調して表示される、
情報処理方法。
【請求項7】
情報処理システムであって、
少なくとも1つ以上の制御部を有し、
前記少なくとも1つ以上の制御部は、
複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力し、
人物間の関係性を示すデータを前記大規模言語モデルより受け取り、
前記人物間の関係性を示すデータに基づき生成された人物相関を示す図を出力する、
情報処理システム。
【請求項8】
プログラムであって、
コンピュータに、
請求項1から請求項6までの何れか1項に記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には電子メールのやり取りの情報に基づき人物相関図を作成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では電子メールのやり取りを行わないと人物相関図を作成することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが実行する情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力する。人物間の関係性を示すデータを大規模言語モデルより受け取り、人物間の関係性を示すデータに基づき生成された人物相関を示す図を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、情報処理システム1000の情報処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図5】
図5は、依頼画面500の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、人物相関図画面700の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバーからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0009】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0010】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0011】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システム1000のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示されるように、情報処理システム1000は、システム構成として、サーバー装置100と、クライアント装置110と、を含む。サーバー装置100と、クライアント装置110とは、ネットワーク150を介して通信可能に接続されている。また、情報処理システム1000は、ネットワーク150を介して他の情報処理システム1100と通信可能に接続されている。
【0012】
サーバー装置100は、以下に示す変形例も含めて実施形態1に係る主な処理を実行する。クライアント装置110は、ユーザーが使用する装置であって、後述する
図5、
図7に示されるような画面を表示する。他の情報処理システム1100は、大規模言語モデルの機能を提供する。
【0013】
なお、
図1では、説明の簡略化のため、情報処理システム1000において、クライアント装置110は1台しか図示していないが、情報処理システム1000には複数のクライアント装置110が含まれていてもよい。また、
図1では、クライアント装置110の例としてPCを示しているが、PCに限定されるものではなく、タブレット型コンピュ-タ又はスマ-トフォン等であってもよい。すなわち、クライアント装置110は、後述する
図5、
図7に示されるような画面を表示したり、画面を介した操作を受け付けたりすることができればどのような装置であってもよい。
【0014】
ここで、特許請求の範囲に記載の情報処理システムは、複数の装置で構成されてもよいし、一つの装置で構成されてもよい。特許請求の範囲に記載の情報処理システムが一つの装置で構成され場合、その装置の一例はサーバー装置100である。特許請求の範囲に記載の情報処理システムが複数の装置で構成される場合、複数の装置の一例は、サーバー装置100及びクライアント装置110、又はサーバー装置100の機能を提供する、複数の装置で構成されるクラウドシステムである。
【0015】
2.ハードウェア構成
(1)サーバー装置100のハードウェア構成
図2は、サーバー装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバー装置100は、ハードウェア構成として、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、を含む。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)等であって、サーバー装置100の全体を制御する。記憶部220は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部210がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部210が、記憶部220に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、サーバー装置100の機能等が実現される。通信部230は、NIC(Network Interface Card)等であって、サーバー装置100をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。記憶部220は、記憶媒体の一例である。
【0016】
ここで、特許請求の範囲に記載の情報処理システムが一つの装置、例えばサーバー装置100で構成され場合、少なくとも1つ以上の制御部の一例は、制御部210である。特許請求の範囲に記載の情報処理システムが複数の装置で構成される場合、少なくとも1つ以上の制御部の一例は、複数の装置それぞれの制御部である。
【0017】
(2)クライアント装置110のハードウェア構成
図3は、クライアント装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント装置110は、ハードウェア構成として、制御部310と、記憶部320と、入力部330と、出力部340と、通信部350と、を含む。制御部310は、CPU等であって、クライアント装置110の全体を制御する。記憶部320は、ROM、RAM、SSD、又はこれらの任意の組み合わせ等であって、プログラム及び制御部310がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。制御部310が、記憶部320に記憶されているプログラムに基づき、処理を実行することによって、クライアント装置110の機能が実現される。入力部330は、キーボード及び/又はマウス等であって、ユーザー操作に応じて、情報を入力する。出力部340は、ディスプレイ等であって、制御部310の制御に基づき、画面等を表示する。通信部350は、クライアント装置110をネットワーク150に接続し、他の装置との通信を司る。記憶部320は、記憶媒体の一例である。
【0018】
3.情報処理
(処理の概要)
サーバー装置100の制御部210は、複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力する。人物の属性を示す人物データとは、例えば、名刺データ等である。名刺データには、人物の氏名、人物が所属する会社や組織の名称、人物の役職、人物の職種、人物が有している資格、連絡先の情報等が含まれる。名刺データは、紙の名刺を電子化したものであってもよいし、オンラインでの打ち合わせの際に交換したオンライン名刺(紙の名刺に替わるオンラインで使用可能なデジタル形式の名刺)であってもよい。例えば、制御部210は、複数の人物それぞれの名刺データから複数の人物それぞれの人物データを取得する。大規模言語モデルの一例としてはChatGPT等がある。制御部210は、人物間の関係性を示すデータを大規模言語モデルより受け取り、人物間の関係性を示すデータに基づき生成された人物相関を示す図(例えば、後述する
図7に示されるような人物相関図)を出力する。
このような処理を行うことによって、電子メールのやり取りを行ったことがない人たちであっても、オフライン、又はオンラインで名刺交換したことがある人たちであれば、人物相関図を、コストを抑えて簡便に生成、出力することができる。
【0019】
(処理の詳細)
図4は、情報処理システム1000の情報処理の一例を示すシーケンス図である。
シーケンスSQ401において、サーバー装置100の制御部210は、クライアント装置110からの要求に応じて、人物相関図の生成等を依頼する画面(以下、依頼画面ともいう)を生成し、クライアント装置110に送信する。画面を生成し、クライアント装置110に送信することは、画面を表示させるよう制御する処理の一例である。なお、制御部210は、画面を表示するためのデータを生成し、クライアント装置110に送信する。そして、クライアント装置110が受信したデータに基づき画面を生成し、表示するようにしてもよい。このような場合、画面を表示するためのデータを生成し、クライアント装置110に送信する処理も画面を表示させるよう制御する処理の一例である。
なお、以下では説明の簡略化のため、制御部210が画面を生成し、クライアント装置110に送信するものとして説明を行う。
【0020】
シーケンスSQ402において、クライアント装置110の制御部310は、受信した画面をクライアント装置110の出力部340に表示する。
図5は、依頼画面500の一例を示す図である。依頼画面500は、入力領域510と、補助情報入力領域520と、選択ボックス530と、相関図生成ボタン540等を含む。入力領域510は、人物データを入力する領域である。例えば、制御部310は、依頼画面500の入力領域510に直接入力された人物データを入力領域510に反映させて表示させてもよいし、
図5に示した画面、又は
図5に示した画面以外の画面において、名刺データが選択された場合、選択された名刺データに基づき自動で入力領域510に人物データを編集可能に反映させてもよい。又は所定の画面を介して面談データが選択され、かつ、選択された面談データにおいてオンライン名刺交換がなされていた場合、制御部210は、オンライン名刺交換で交換された相手方の名刺データを取得し、自動で入力領域510に編集可能に反映させてもよい。すなわち、制御部310は、複数の人物それぞれの名刺データから複数の人物それぞれの人物データを取得し、入力領域510に反映するようにしてもよい。ここで、面談データとは、オンライン面談の際に利用されたシステムにおける面談の動画と、面談の際のメモ等のメモ情報と、面談に用いられた共有データ(文書ファイルや図面、資料等)と、名刺交換された場合は名刺交換された名刺データと、が関連付けられたデータである。
【0021】
補助情報入力領域520は、人物相関図の作成を依頼する際の補助情報を入力する領域である。例えば、制御部310は、依頼画面500の補助情報入力領域520に直接入力された補助情報を補助情報入力領域520に反映させて表示させてもよいし、
図5に示した画面、又は
図5に示した画面以外の画面において、オンライン面談が選択された場合、選択されたオンライン面談の面談データに含まれるメモ情報を補助情報として取得し、自動で補助情報入力領域520に編集可能に反映させてもよい。なお、補助情報は、人物間の関係性に関するデータであり、人物間の関係性に関する補助データの一例である。補助情報の具体的な例としては、例えば、AさんとBさんは飲み仲間であるとか、CさんとDさんはゴルフ仲間であるとか、EさんとFさんとは大学時代の同級生である等である。以下では説明の簡略化のため、制御部210は、依頼画面500を介した入力操作に基づき補助データを取得する。
【0022】
選択ボックス530は、補助情報入力領域520に入力された補助情報のみから人物相関図を作成する際に選択されるチェックボックスである。なお、選択ボックスは一例であり、補助情報のみから人物相関図を作成することを指定できればどのようなユーザーインターフェースであってもよい。
相関図生成ボタン540は、人物相関図の作成を指示する際に選択されるボタンである。
【0023】
選択ボックス530にチェックが入れられ、相関図生成ボタン540が選択された場合は、補助情報のみから人物相関図を作成される。選択ボックス530にチェックが入れられず、かつ、補助情報入力領域520に補助情報が入力された状態で相関図生成ボタン540が選択された場合は、人物データ及び補助情報から人物相関図が作成される。選択ボックス530にチェックが入れられず、かつ、補助情報入力領域520に補助情報が入力されていない状態で相関図生成ボタン540が選択された場合は、人物データから人物相関図が作成される。
以下では説明の簡略化のため人物データ及び補助情報から人物相関図が作成されるものとして説明を行う。
【0024】
シーケンスSQ403において、制御部210は、入力領域510に入力された人物データと補助情報入力領域520に入力された補助情報とを受け取る。
シーケンスSQ404において、制御部210は、複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、人物間の関係性に関する補助データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を生成する。
シーケンスSQ405において、制御部210は、生成した要求を他の情報処理システム1100の大規模言語モデルに送信する。シーケンスSQ405の処理は、複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、人物間の関係性に関する補助データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力する処理の一例である。
【0025】
シーケンスSQ406において、大規模言語モデルは、要求を入力データとして入力し、人物間の関係性を示す関係性情報を出力データとして出力する。人物間の関係性を示す関係性情報は、人物間の関係性を示すデータの一例である。
シーケンスSQ407において、制御部210は、大規模言語モデルより関係性情報を受信する。シーケンスSQ407の処理は、人物間の関係性を示すデータを大規模言語モデルより受け取る処理の一例である。
図6は、関係性情報の一例を示す図である。
図6に示されるように関係性情報は、markdown記法で記述されたテキスト情報である。
【0026】
シーケンスSQ408において、制御部210は、大規模言語モデルより受信した関係性情報等に基づき人物相関図及び人物相関図を含む画面(以下、人物相関図画面ともいう)を生成する。なお、制御部210は、関係性情報に基づく人物相関図を外部システム等に依頼するようにしてもよい。但し、本明細書では制御部210が大規模言語モデルより受信した関係性情報等に基づき人物相関図を生成するものとして説明を行う。
【0027】
シーケンスSQ409において、制御部210は、生成した人物相関図画面を要求元のクライアント装置110に送信する。
シーケンスSQ410において、制御部310は、人物相関図画面を出力部340等に表示する。
【0028】
図7は、人物相関図画面700の一例を示す図である。
図7に示されるように人物相関図画面700には人物相関図が含まれる。
図7に示される人物相関図では、一戸太郎社長の部下として二戸次郎部長と、四戸四郎部長が存在し、二戸次郎部長は人事部、四戸四郎部長は営業第1部に所属していることが示されている。また、
図7に示される人物相関図では、人事部には三戸三郎課長が存在し、三戸三郎課長は二戸次郎部長の部下であることが示されている。また、
図7に示される人物相関図では、他の会社に福島専務が存在し、福島専務と四戸四郎部長とはゴルフ仲間であることが示されている。
【0029】
また、
図7に示される人物相関図では○○株式会社の一戸太郎は強調表示されている。同様に
図7に示される人物相関図では□□株式会社の福島が強調表示されている。これは大規模言語モデルによって○○株式会社の重要人物が一戸太郎と判定されているためである。同様に大規模言語モデルによって□□株式会社の重要人物が福島と判定されているためである。すなわち、人物相関を示す図では重要人物を示すノードが強調して表示される。なお、
図7の例では、強調表示の一例として該当する人物を囲う枠線を太くする例を示しているがこれに限定されるものではない。強調表示として該当する人物を示す名前のフォントを太字や斜体にする等して、他の人物より目立つようにしてもよい。また、強調表示として該当する人物を示す名前に下線を引く等して、他の人物より目立つようにしてもよい。また、強調表示として該当する人物を示す名前の色を他の色と変更して(例えば赤字にする等して)、他の人物より目立つようにしてもよい。また、強調表示として該当する人物を示す名前のフォントサイズを他と比べて大きくして、他の人物より目立つようにしてもよい。なお、これらは強調表示の一例であり、重要人物が他の人物と区別可能に表示されればどのような態様で表示されてもよい。
【0030】
以上、実施形態1によれば、例えば人物データさえあれば、電子メールのやり取りを行ったことがない人物に関する人物相関図を作成し、出力することができる。人物相関図を見れば人物の相関を把握することができるため、例えば誰に対して商談をすれば有効であるか等をすぐに判断し、アクションに繋げることができる。
【0031】
(変形例1)
実施形態1の変形例を説明する。
【0032】
変形例1の制御部210は、編集可能な人物相関図をユーザーに提示する。制御部210は、
図7に示したような画面を介して人物相関図の編集操作を受け付けると、編集操作に応じて人物相関図を編集し、出力する。
【0033】
変形例1によれば、人物相関図を編集し、例えば、人物同士の関係にコメントを追加したり、人物同士の関係を修正したりすることができる。
【0034】
(変形例2)
実施形態1の変形例を説明する。
【0035】
変形例2の制御部210は、例えば定期的に指定された人物データを取得する。例えば、制御部210は、指定された会社の名刺データ等を定期的に取得する。そして、制御部210は、実施形態1に示した処理により人物相関図を作成し、人物相関図をアップデートするようにしてもよい。制御部210は、前回作成した人物相関図と差分が存在する場合は、差分箇所が強調表示されるように人物相関図を出力する。差分としては、例えば、人物の肩書が変わった、部署に新しい人物が配属された、人物同士の関係性が変わった等がある。
【0036】
変形例2によれば、人物相関図をアップデートすることができる。また、人物相関図に差分が存在する場合はその差分箇所を強調表示することができる。強調表示のやり方等は実施形態1と同様である。
【0037】
<付記>
発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0038】
(1)情報処理システムが実行する情報処理方法であって、複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力し、人物間の関係性を示すデータを前記大規模言語モデルより受け取り、前記人物間の関係性を示すデータに基づき生成された人物相関を示す図を出力する、情報処理方法。
【0039】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、前記人物間の関係性を示すデータは、markdown記法で記述されたテキスト情報である、情報処理方法。
【0040】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理方法において、複数の人物それぞれの名刺データから前記複数の人物それぞれの人物データを取得する、情報処理方法。
【0041】
(4)上記(1)から(3)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、前記人物間の関係性に関する補助データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力し、前記人物間の関係性を示すデータを前記大規模言語モデルより受け取る、情報処理方法。
【0042】
(5)上記(4)に記載の情報処理方法において、画面を介した入力操作に基づき前記補助データを取得する、情報処理方法。
【0043】
(6)上記(1)から(5)までの何れか1つに記載の情報処理方法において、前記人物相関を示す図では重要人物を示すノードが強調して表示される、情報処理方法。
【0044】
(7)情報処理システムであって、少なくとも1つ以上の制御部を有し、前記少なくとも1つ以上の制御部は、複数の人物それぞれの人物の属性を示す人物データと、人物間の関係性を示すデータの出力を指示する指示情報と、を含む要求を大規模言語モデルに対して入力し、人物間の関係性を示すデータを前記大規模言語モデルより受け取り、前記人物間の関係性を示すデータに基づき生成された人物相関を示す図を出力する、情報処理システム。
【0045】
(8)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(6)までの何れか1つに記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0046】
例えば、上述のプログラムを記憶させる、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。
【0047】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0048】
100 :サーバー装置
110 :クライアント装置
150 :ネットワーク
210 :制御部
220 :記憶部
230 :通信部
310 :制御部
320 :記憶部
330 :入力部
340 :出力部
350 :通信部
500 :依頼画面
510 :入力領域
520 :補助情報入力領域
530 :選択ボックス
540 :相関図生成ボタン
700 :人物相関図画面
1000 :情報処理システム
1100 :他の情報処理システム