(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171846
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】電動アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
B60T 13/138 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
B60T13/138 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089099
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】301065892
【氏名又は名称】株式会社アドヴィックス
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】前田 純希
(72)【発明者】
【氏名】高橋 淳
【テーマコード(参考)】
3D048
【Fターム(参考)】
3D048BB01
3D048BB45
3D048CC54
3D048HH15
3D048HH18
3D048NN01
3D048NN04
(57)【要約】
【課題】電気モータが動力を喪失したときに発生する衝撃を緩和する。
【解決手段】電動アクチュエータ(10)は、制動力の増加方向(R3)への回転部(29)の回転と、制動力の減少方向(R4)への所定トルク未満の回転部(29)の回転とに伴う、回転部(29)と直動部(30)との供回りを阻止し、減少方向(R4)への所定トルク以上の回転部(29)の回転に伴う、回転部(29)と直動部(30)との供回りを、許容する供回り制限機構(50)を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の制動装置に適用され、電気モータの回転軸と連動する回転部の回転運動と直動部の直線運動とを相互に変換する直動変換機構と、前記直動部と連動してシリンダ内を直線運動するピストンと、を備え、前記回転部が前記車両に付与される制動力の増減方向に回転する、電動アクチュエータにおいて、
前記制動力の増加方向への前記回転部の回転と、前記制動力の減少方向への所定トルク未満の前記回転部の回転とに伴う、前記回転部と前記直動部との供回りを、阻止する供回り制限機構を備え、
前記供回り制限機構は、前記制動力の減少方向への前記所定トルク以上の前記回転部の回転に伴う、前記回転部と前記直動部との供回りを、許容することを特徴とする電動アクチュエータ。
【請求項2】
前記供回り制限機構は、
前記直動部及び前記ピストンの少なくとも一方である被案内部に設けられた被係合部と係合されて、前記被案内部の直線運動を案内する案内部と、前記案内部と係合され、前記シリンダに固定されている固定部と、を有し、
前記制動力の増加方向への前記回転部の回転と、前記制動力の減少方向への前記所定トルク未満の前記回転部の回転に伴う、前記案内部と前記被案内部との供回りが阻止され、
前記制動力の減少方向への前記所定トルク以上の前記回転部の回転に伴う、前記案内部と前記被案内部との供回りが許容されるように構成されている、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は電動アクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気モータの回転がスピンドルナットに伝わり、ロッドの直線運動に変換され、ピストンを押す電動アクチュエータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第102018201729号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気モータを動力としてシリンダ内でピストンが直線運動することにより制動力を発生する電動アクチュエータにおいて、電気失陥等により電気モータが動力を喪失すると、ピストンが押し戻されることがある。このときの後退方向へのピストンの直線運動が直動変換機構により回転運動に変換される。この回転運動の回転トルクがピストンに連動している回転部品に伝達されるため、ピストンが初期位置に戻り停止する際に、ピストンに連動して運動している各部品の運動エネルギーの合計分を有した衝撃が発生するため、電動アクチュエータの構成部品の耐久性が低下することが考えられる。
本開示の一態様は、電気モータが動力を喪失したときに発生する衝撃を緩和できる電動アクチュエータの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る電動アクチュエータは、車両の制動装置に適用され、電気モータの回転軸と連動する回転部の回転運動と直動部の直線運動とを相互に変換する直動変換機構と、前記直動部と連動してシリンダ内を直線運動するピストンと、を備え、前記回転部が前記車両に付与される制動力の増減方向に回転する、電動アクチュエータにおいて、前記制動力の増加方向への前記回転部の回転と、前記制動力の減少方向への所定トルク未満の前記回転部の回転とに伴う、前記回転部と前記直動部との供回りを、阻止する供回り制限機構を備え、前記供回り制限機構は、前記制動力の減少方向への前記所定トルク以上の前記回転部の回転に伴う、前記回転部と前記直動部との供回りを、許容する。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一態様によれば、電気モータが動力を喪失したときに発生する衝撃を緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の一実施形態に係る電動アクチュエータの構成を模式的に示す図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係る電動アクチュエータに備わる供回り制限機構の分解斜視図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係る電動アクチュエータに備わる供回り制限機構の作動の説明に用いる模式図である。
【
図5】本開示の一実施形態に係る電動アクチュエータに備わる供回り制限機構の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本開示の一実施形態に係る電動アクチュエータの構成を模式的に示す図である。
図1に示す電動アクチュエータ10は、リザーバタンク11、ホイールシリンダ12、摩擦材12A、被摩擦材12B、車輪13、制動制御装置31、ブレーキペダル32A、ストロークセンサ32、および液圧センサ33を備える車両に搭載されている。電動アクチュエータ10は、シリンダ機構14、電気モータ15、直動変換機構16、回転伝達機構17、および供回り制限機構50を備えている。
【0009】
シリンダ機構14は、シリンダ18、ピストン19を有している。シリンダ18の内側には、ブレーキ液が導入される液室20がピストン19により区画形成されている。液室20は、ピストン19の初期位置において、入力ポート21を通じてリザーバタンク11に接続されている。液室20は、出力ポート22Aおよびブレーキ配管22Bを通じてホイールシリンダ12に接続されている。
【0010】
電気モータ15は、ロータ23、ステータ24、および回転軸25を有している。
制動制御装置31は、例えば、ブレーキECUである。ストロークセンサ32は、ブレーキペダル32Aの踏み込み量を検出する。液圧センサ33は、ホイールシリンダ12の液圧を検出する。ストロークセンサ32および液圧センサ33の検出信号は、制動制御装置31に入力される。制動制御装置31は、ストロークセンサ32から入力されたブレーキペダル32Aの踏み込み量に関する検出信号に基づいて、電気モータ15を方向R1またはR2に回転させる。
【0011】
回転伝達機構17は、第1歯車26と、第1歯車26に噛み合わされた第2歯車27と、第2歯車27に噛み合わされた第3歯車28とを有している。回転伝達機構17は、電気モータ15の回転軸25と連動して回転し、電気モータ15の回転軸25の回転を直動変換機構16へ伝達する。
直動変換機構16は、ねじ軸29およびナット30を有している。ねじ軸29は、回転部の一例であり、回転伝達機構17の第3歯車28に連結されている。ナット30は、直動部の一例であり、被案内部の一例である。
【0012】
供回り制限機構50は、ガイド55、ピン56、フランジ58、ウェーブワッシャ59、およびプレート60を有している。ガイド55は、案内部の一例である。ピン56は、被係合部の一例である。フランジ58は、固定部の一例であって、電動アクチュエータ10のシリンダ機構14のシリンダ18に固定されている。ガイド55は、フランジ58に係合可能に設けられている。ガイド55は、フランジ58と係合していないとき、周方向に回転可能であり、フランジ58と係合しているとき、周方向に回転できない。
【0013】
図2は、
図1のA-A断面の模式図である。ガイド55は、筒状であり、その内側面71が直動変換機構16のナット30の外側面72と対向している。ガイド55の内側面71には、ねじ軸29の軸方向に延びる溝57Aが設けられている。ナット30の外側面72には、ねじ軸29の軸方向に延びる溝57Bが設けられている。溝57Aおよび57Bは、互いに対向しており、ピン56を収容する溝57を形成する。ピン56は、溝57に沿ってねじ軸29の軸方向に摺動可能に配置されている。
【0014】
ピン56は、ガイド55がフランジ58と係合しているとき、ナット30の回転を阻止し、ナット30の直線運動を許容する。これにより、ピン56は、ねじ軸29の回転運動をナット30の直線運動に変換する効率を向上させる。ナット30は、ピン56を介してガイド55に係止されているため、ねじ軸29の回転に伴う回転を阻止される。一方、ナット30は、ピン56が溝57に沿ってねじ軸29の軸方向に摺動可能であるため、ねじ軸29の軸方向に直線運動することは阻止されない。ピストン19は、ナット30に固定されており、ナット30と共に直線運動する。
【0015】
ナット30およびピストン19が液室20を狭める方向R3に直線運動すると、ピストン19が液室20内のブレーキ液を押圧し、車両の車輪13に付与される制動力が増加する。方向R3は、制動力の増加方向の一例である。ナット30およびピストン19を方向R3に直線運動させるためにねじ軸29が回転する方向を、制動力の増加方向の回転と称する。
【0016】
ナット30およびピストン19が液室20を広げる方向R4に直線運動すると、車両の車輪13に付与される制動力が減少する。方向R4は、制動力の減少方向の一例である。ナット30およびピストン19を方向R4に直線運動させるためにねじ軸29が回転する方向を、制動力の減少方向の回転と称する。
以下では、方向R3およびR4をまとめて制動力の増減方向と記載することがある。
【0017】
図3は、本開示の一実施形態に係る電動アクチュエータに備わる供回り制限機構の分解斜視図である。
図3に示すように、供回り制限機構50のガイド55は、その外側面55Bの一部が径外方向に突出する鍔部55Aを有している。フランジ58は、筒状であって、その底面に設けられた開口58Bからガイド55が挿入される。フランジ58の開口58Bにガイド55が挿入された状態において、フランジ58の内側面58Aは、ガイド55の外側面55Bと対向する。
【0018】
ガイド55の鍔部55Aは、フランジ58とウェーブワッシャ59とに挟まれている。ウェーブワッシャ59は、ガイド55の鍔部55Aをフランジ58に向けて付勢している。ガイド55の鍔部55Aには、凸部61が設けられている。フランジ58の底面には、凸部61に対応する凹部62が設けられている。凸部61および凹部62は、嵌合可能に設けられている。
【0019】
図4は、本開示の一実施形態に係る電動アクチュエータに備わる供回り制限機構の作動の説明に用いる模式図である。
図4の(a)に示すように、鍔部55Aの凸部61は、係止面61Aと、係止面61Aに対向するテーパ面61Bとを有している。フランジ58の凹部62は、係止面62Aと、係止面62Aに対向するテーパ面62Bとを有している。
【0020】
図1に示したように、ナット30およびピストン19が方向R3に直線運動するとき、
図4の(a)に示すように、凸部61の係止面61Aが凹部62の係止面62Aに接触する。このとき、ガイド55がフランジ58に係止され、ナット30の回転がピン56を介してガイド55に阻止される。ナット30およびピストン19が方向R3に直線運動するとき、供回り制限機構50は、ねじ軸29とナット30との供回りを阻止する。
【0021】
電気モータ15の駆動により、ねじ軸29が制動力の減少方向に回転すると、
図4の(b)に示すように、凸部61のテーパ面61Bが凹部62のテーパ面62Bに接触する。電気モータ15の駆動によりねじ軸29が制動力の減少方向に回転しているとき、ねじ軸29に加わるトルクは所定トルクT未満であり、ウェーブワッシャ59の付勢力により、鍔部55Aの凸部61がテーパ面62Bに沿って滑ることが阻止されている。ガイド55がフランジ58に係止され、ナット30の回転がピン56を介してガイド55に阻止される。ナット30およびピストン19が方向R4に直線運動するとき、供回り制限機構50は、ねじ軸29とナット30との供回りを阻止する。
【0022】
電気失陥により、電気モータ15が動力を喪失すると、液室20内のブレーキ液を押圧する力が失われ、ピストン19が液室20を広げる方向R4に押し戻される。ピストン19を押し戻す力は、ナット30が直線運動の可動範囲の限界、例えば初期値まで移動した後も継続することがある。ピストン19を押し戻す力により、ナット30およびねじ軸29に所定トルクT以上のトルクが加わると、鍔部55Aの凸部61がウェーブワッシャ59の付勢力に抗して滑り始める。その結果、
図4の(c)に示すように、凸部61が凹部62から離間する。凸部61が凹部62から離間することにより、フランジ58によるガイド55の係止が解除され、ナット30の回転を阻止するガイド55の機能が失われる。その結果、供回り制限機構50は、ナット30、ねじ軸29、およびガイド55の供回りを許容する。これにより、ピストン19を押し戻す力がナット30を回転させる力に変換され、ナット30が他の構造体を方向R4に押す力がいなされる。これにより、ナット30が他の構造体を押す力が軽減され、電動アクチュエータ10に発生する衝撃を緩和できる。
【0023】
〔変形例〕
上記実施形態では、ナット30およびピストン19は、それぞれ別部品であるものとしたが、これに限定されず、ピストン19は、ナット30と一体としてもよい。このナット30と一体化したピストン19は、直動部の一例であり、かつ、被案内部の一例である。
【0024】
上記実施形態では、ガイド55およびピン56は、それぞれ別部品であるものとしたが、これに限定されず、ピン56は、ガイド55と一体としてもよい。
図5は、本開示の一実施形態に係る電動アクチュエータに備わる供回り制限機構の変形例を示す図である。
図5に示すガイド55は、
図2において溝57Aに配置されたピン56と同形状を有する突起部56Aを有している。この突起部56Aは、被係合部の一例である。
【0025】
電動アクチュエータ10は、ピストン19を方向R4へ付勢する付勢部を更に備えることにしてもよい。この付勢部の付勢力により、ナット30およびねじ軸29に所定トルクT以上のトルクが加わった場合にも、
図4の(c)に示すように、凸部61が凹部62から離間することにしてもよい。
【0026】
上記の実施形態では、供回り制限機構50のフランジ58は、ガイド55よりもシリンダ18側に配置されていたが、これに限定しない。例えば、フランジ58は、ガイド55よりも第3歯車28側に配置することにしてもよい。この場合、ウェーブワッシャ59およびプレート60は、シリンダ18側に配置し、凸部61および凹部62は、ガイド55よりも第3歯車28側に配置することにすればよい。
【0027】
〔まとめ〕
本開示の一態様に係る電動アクチュエータは、車両の制動装置に適用され、電気モータの回転軸と連動する回転部の回転運動と直動部の直線運動とを相互に変換する直動変換機構と、前記直動部と連動してシリンダ内を直線運動するピストンと、を備え、前記回転部が前記車両に付与される制動力の増減方向に回転する、電動アクチュエータにおいて、前記制動力の増加方向への前記回転部の回転と、前記制動力の減少方向への所定トルク未満の前記回転部の回転とに伴う、前記回転部と前記直動部との供回りを、阻止する供回り制限機構を備え、前記供回り制限機構は、前記制動力の減少方向への前記所定トルク以上の前記回転部の回転に伴う、前記回転部と前記直動部との供回りを、許容する。
本開示の一態様に係る電動アクチュエータは、電気モータの回転軸と連動する回転部の回転運動と直動部の直線運動とを相互に変換する直動変換機構と、直動部と連動してシリンダ内を直線運動するピストンとを備え、回転部が車両に付与される制動力の増減方向に回転する。本開示によれば、電気モータにより回転部が回転駆動されると、直動変換機構で回転部の回転運動が直動部の直線運動に変換され、ピストンが制動力の増加方向および減少方向に直線運動する。そのため、電気モータの駆動制御によって、車両に付与する制動力を調整することができる。
特に、直動変換機構において、制動力の増加方向への回転部の回転と、制動力の減少方向への回転部の所定トルク未満の回転とに伴う、回転部と直動部との供回りが、供回り制限機構により阻止されるため、直動変換機構において回転部の回転運動を直動部の直線運動に効率よく変換することができる。
ここで、電源失陥等で電気モータにより回転部を駆動できなくなると、ピストンが制動力の減少方向に移動することが考えられる。例えば、本開示の一態様に係る電動アクチュエータがホイールシリンダにブレーキ液を給排する電動シリンダである場合、ホイールシリンダ内の液圧に対応する力でピストンが駆動されることが考えられる。また、本開示の一態様に係る電動アクチュエータがピストンを初期位置に向けて付勢する付勢部を備えている場合、付勢部による付勢力でピストンが駆動されることが考えられる。このような場合に、直動部または直動部と一体となったピストンが他の構造物と衝突するため、電動アクチュエータの構成部品の耐久性が低下することが考えられる。
この点、本開示によれば、制動力の減少方向への所定トルク以上の回転が直動部に加わったとき、回転部と直動部との供回りが、供回り制限機構により許容されるようにした。これにより、直動部または直動部と一体となったピストンを他の構造物と衝突させる力をいなし、電動アクチュエータに発生する衝撃を緩和できる。
特許文献1では、回転運動から直線運動への変換を中断させるために安全カップリングが直動変換機構の背面に追加されていたが、本開示の一態様に係る電動アクチュエータの供回り制限機構は、直動変換機構の背面に設けることを要さない。そのため、電動アクチュエータの体格が制動力の増減方向に大きくなりにくい。
【0028】
本開示の一態様に係る電動アクチュエータでは、前記供回り制限機構は、前記直動部及び前記ピストンの少なくとも一方である被案内部に設けられた被係合部と係合されて、前記被案内部の直線運動を案内する案内部と、前記案内部と係合され、前記シリンダに固定されている固定部と、を有し、前記制動力の増加方向への前記回転部の回転と、前記制動力の減少方向への前記所定トルク未満の前記回転部の回転に伴う、前記案内部と前記被案内部との供回りが阻止され、前記制動力の減少方向への前記所定トルク以上の前記回転部の回転に伴う、前記案内部と前記被案内部との供回りが許容されるように構成されている。
本開示によれば、供回り制限機構は、直動部または直動部と一体となったピストンの少なくとも一方である被案内部の直線運動を案内するために被案内部に設けられた被係合部と係合される案内部と、案内部と係合されシリンダに固定される固定部とを備えている。被案内部と案内部との間に供回り制限機構を設けることで、従来技術と比べ構造を簡素化できる。例えば、従来技術と比べ、直動変換機構の背面に追加する部品を少なくすることができる。
【0029】
〔付記事項〕
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0030】
10 電動アクチュエータ
13 車輪
14 シリンダ機構
15 電気モータ
16 直動変換機構
17 回転伝達機構
18 シリンダ
19 ピストン
25 回転軸
29 ねじ軸
30 ナット
50 供回り制限機構
55 ガイド
55A 鍔部
56 ピン
56A 突起部
58 フランジ
59 ウェーブワッシャ
61 凸部
61A、62A 係止面
61B、62B テーパ面
62 凹部
R3、R4 方向