(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171864
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G16H 20/10 20180101AFI20241205BHJP
【FI】
G16H20/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089129
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】522248548
【氏名又は名称】ファストドクター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】水野 敬志
(72)【発明者】
【氏名】宮田 芳郎
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】ユーザが希望する条件に基づき、ユーザが指定した薬局から処方された薬を受け取ること。
【解決手段】プロセッサ(29)とメモリ(25)とを備えるコンピュータに実行させるプログラムが提供される。プログラムは、患者であるユーザの、薬を受領するための希望条件に関する第1の情報を受け付けるステップ(S601)と、第1の情報に基づき、候補薬局に関する情報を抽出するステップ(S651)と、抽出された情報をユーザへ提示するステップ(S652)と、ユーザから、提示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップ(S602)と、第1の情報と処方される薬に関する情報である第2の情報とに基づき、推奨する薬局に関する情報を抽出するステップ(S653)と、抽出された情報をユーザへ提示するステップ(S654)と、が実行される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの操作によって、ユーザが希望する、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局を抽出するプログラムであって、
患者であるユーザから、前記ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報であって、処方される薬の情報を含まない第1の情報の入力を受け付けるステップと、
前記受け付けた第1の情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出するステップと、
前記抽出された候補薬局に関する情報を、前記ユーザへ提示するステップと、
前記ユーザから、提示された前記候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップと、
前記第1の情報と、前記処方箋に含まれる情報であって処方される薬に関する情報である第2の情報とに基づき、前記指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出するステップと、
前記抽出された推奨する薬局に関する情報を、前記ユーザへ提示するステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記ユーザから、前記推奨する薬局に関する情報へ同意する操作を受け付けるステップと、
前記同意する操作を受け付けることにより、前記推奨する薬局として抽出された薬局に対し、前記処方箋に関する情報を送信するステップと、
を実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記候補薬局に関する情報を提示するステップにおいて、前記抽出された候補薬局に関する情報のそれぞれに、前記薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報を付与し、前記抽出された候補薬局に関する情報を前記近接度に関する情報とともに前記ユーザへ提示する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記候補薬局に関する情報を提示するステップにおいて、前記抽出された候補薬局に関する情報のうち、前記近接度の高い候補薬局に関する情報を優先的に前記ユーザへ提示する、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記推奨する薬局に関する情報を抽出するステップにおいて、前記薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報に基づき、前記推奨する薬局に関する情報を抽出する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記推奨する薬局に関する情報を抽出するステップにおいて、前記薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報に基づき、前記推奨する薬局に関する情報を複数抽出し、
前記推奨する薬局に関する情報を提示するステップにおいて、前記抽出された推奨する薬局に関する情報を前記近接度に関する情報とともに前記ユーザへ提示する、
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップにおいて、前記ユーザから2以上の薬局に関する情報の指定を受け付けた場合に、指定された前記2以上の薬局に関する情報のそれぞれに、抽出を希望する優先順位に関する情報が設定されており、設定された前記優先順位に関する情報に基づき、前記指定を受け付けた2以上の薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項8】
前記推奨する薬局に関する情報を抽出するステップにおいて、推奨する薬局に関する情報を抽出できない場合、前記ユーザに対し、前記第1の情報の再度の入力と、前記提示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の再度との指定と、のいずれかを要求する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項9】
前記第1の情報を受け付けるステップで受け付けられた前記第1の情報を記憶するステップ、
を実行させる、請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップで受け付けられた、指定された前記少なくとも1つの薬局に関する情報を記憶するステップ、
を実行させる、請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項11】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの操作によって、ユーザが希望する、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局を抽出するための方法であって、
前記プロセッサが、
患者であるユーザから、前記ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報であって、処方される薬の情報を含まない第1の情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた第1の情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出するステップと、
前記抽出された候補薬局に関する情報を、前記ユーザへ提示するステップと、
前記ユーザから、提示された前記候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップと、
前記第1の情報と、前記処方箋に含まれる情報であって処方される薬に関する情報である第2の情報とに基づき、前記指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出するステップと、
前記抽出された推奨する薬局に関する情報を、前記ユーザへ提示するステップと、
を実行する方法。
【請求項12】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記情報処理装置は、ユーザの操作によって、ユーザが希望する、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局を抽出するためのものであり、前記制御部が、
患者であるユーザから、前記ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報であって、処方される薬の情報を含まない第1の情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた第1の情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出するステップと、
前記抽出された候補薬局に関する情報を、前記ユーザへ提示するステップと、
前記ユーザから、提示された前記候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップと、
前記第1の情報と、前記処方箋に含まれる情報であって処方される薬に関する情報である第2の情報とに基づき、前記指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出するステップと、
前記抽出された推奨する薬局に関する情報を、前記ユーザへ提示するステップと、
を実行する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
診療が終わった後、患者は、医師から交付される処方箋を薬局に持参し、薬局で調剤された薬を受け取ることが一般的であるが、昨今は、薬局での待ち時間を短縮するなどの目的から、処方箋情報に基づいて予め薬を調剤してもらう薬局を選定する技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、処方箋情報と調剤薬局に関する情報とに基づいて調剤が可能な調剤薬局を抽出する処方箋仲介装置に関する技術が記載されている。この処方箋仲介装置では、患者について作成された処方箋に関する処方箋情報と調剤薬局に関する調剤薬局情報とに基づいて、処方箋情報に基づく調剤が可能な調剤薬局を抽出し、抽出した調剤薬局を患者に提示し、調剤薬局の提示を受けた患者から、提示を受けた調剤薬局の中から選択された調剤薬局を特定する情報を受信し、特定される調剤薬局に向けて患者の処方箋情報を送信する点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術では、待ち時間を短縮する目的で調剤可能な薬局を予め抽出することはできるが、処方箋の情報と薬局の情報に基づき薬局が抽出されるため、患者であるユーザが自由に薬局を選ぶことができない。また昨今は、自宅に居ながら処方された薬を受け取ることを希望するニーズがあるが、特許文献1の技術では、ユーザが希望する条件で薬を受け取ることができないという課題がある。
【0006】
そこで、本開示において、ユーザが希望する条件に基づき、ユーザが指定した薬局から処方された薬を受け取ることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるプログラムが提供される。このプログラムは、ユーザの操作によって、ユーザが希望する、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局を抽出するものであって、患者であるユーザから、前記ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報であって、処方される薬の情報を含まない第1の情報の入力を受け付けるステップと、前記受け付けた第1の情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出するステップと、前記抽出された候補薬局に関する情報を、前記ユーザへ提示するステップと、前記ユーザから、提示された前記候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップと、前記第1の情報と、前記処方箋に含まれる情報であって処方される薬に関する情報である第2の情報とに基づき、前記指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出するステップと、前記抽出された推奨する薬局に関する情報を、前記ユーザへ提示するステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、患者であるユーザによる、薬を受領するための希望条件に関する情報に基づいて候補薬局を抽出し、さらにユーザが、抽出された候補薬局の中から少なくとも1つの薬局を指定し、ユーザの希望条件に関する情報と処方される薬に関する情報とに基づいて、ユーザが指定した薬局の中から推奨の薬局を抽出することで、ユーザが、自身の希望に基づいた薬局から薬を受領することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態の薬局抽出システム1の全体構成を示す図である。
【
図2】ユーザ側端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図3】サーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】ユーザ情報管理データベース2021のデータ構造を示す図である。
【
図5】ユーザ医療情報管理データベース2022のデータ構造を示す図である。
【
図6】希望条件管理データベース2023のデータ構造を示す図である。
【
図7】薬局情報管理データベース2024のデータ構造を示す図である。
【
図8】ユーザの希望条件に基づく、薬局を抽出する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図9】ユーザの希望条件に基づく、薬局を抽出できない場合の処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図10】ユーザの薬の受領に関する希望条件を入力するための入力フォームの画面例を示す図である。
【
図11】候補薬局に関する情報を示す候補薬局リストの画面例を示す図である。
【
図12】推奨する薬局に関する情報を示す抽出結果の画面例を示す図である。
【
図13】推奨する薬局に関する情報が抽出されなかった場合の抽出結果の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<第1の実施の形態>
本実施形態では、診療終了後に、医師から処方箋の交付を受けた患者であるユーザが、薬を受領するための希望条件に関する情報を入力し、その結果抽出される候補薬局の中から少なくとも1つの薬局を指定し、ユーザの希望条件と処方される薬に関する情報に基づいて、ユーザが指定した少なくとも1つの候補薬局の中から推奨する薬局を抽出し、推奨する薬局に関する情報をユーザへ提示する。
【0012】
<1.1 システム全体の構成図>
図1は、実施形態の薬局抽出システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、薬局抽出システム1は、ユーザ側端末装置10と、サーバ20と、薬局側端末装置30とを含み、これらの装置がネットワーク80によって互いに通信可能に接続されている。
【0013】
ユーザ側端末装置10は、診療後に医師から処方箋の交付を受けた、患者であるユーザが操作する装置である。ユーザ側端末装置10は、例えば例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末、PC(Personal Computer)等である。
【0014】
ユーザ側端末装置10は、プログラムを実行することにより、プログラムに応じた薬局抽出システム1を操作する環境をユーザに対して提供する。ユーザ側端末装置10は、プログラムを読み込んで実行することにより、サーバ20と通信接続する。そして、ユーザ側端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20に対して、薬を受領するための希望条件に関する情報の入力等に基づき、候補薬局、推奨する薬局に関する情報の抽出を要求する。
【0015】
図1に示すように、ユーザ側端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ17と、記憶部18と、プロセッサ19とを備える。
【0016】
通信IF12は、ユーザ側端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0017】
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0018】
出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0019】
メモリ17は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0020】
記憶部18は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0021】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0022】
サーバ20は、薬局抽出システム1に係る一連の処理を管理する装置である。サーバ20は、ユーザからの薬を受領するための希望条件に関する情報の入力に基づき、候補薬局に関する情報を抽出し、抽出した情報をユーザに提示する処理を行う。サーバ20は、ユーザからの、候補薬局に関する情報から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付け、希望条件に関する情報と処方される薬に関する情報とに基づいて、指定された少なくとも1つの薬局に関する情報の中から推奨する薬局に関する情報を抽出し、抽出した情報をユーザに提示する処理を行う。サーバ20は、ユーザの情報、ユーザの希望条件に関する情報、薬局に関する情報などの各種データを管理する。
【0023】
サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0024】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0025】
入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0026】
メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0027】
ストレージ26は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0028】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0029】
<1.2 ユーザ側端末装置10の機能的な構成>
図2は、ユーザ側端末装置10の機能的な構成を示す図である。ユーザ側端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、記憶部170と、制御部180とを含む。ユーザ側端末装置10は、
図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。
図2に示すように、ユーザ側端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0030】
アンテナ111は、ユーザ側端末装置10が発する信号を電波として空間へ放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0031】
アンテナ112は、ユーザ側端末装置10が発する信号を電波として空間へ放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0032】
第1無線通信部121は、ユーザ側端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、ユーザ側端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、ユーザ側端末装置10が送受信する無線信号の変復調、周波数変換などを行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0033】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、ユーザ側端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部180へ出力する。
【0034】
ディスプレイ132は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどによって実現される。
【0035】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声をユーザ側端末装置10の外部へ出力する。
【0036】
位置情報センサ150は、ユーザ側端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載されるユーザ側端末装置10の現在位置を検出する。
【0037】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0038】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、ユーザ側端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報171と労働条件通知書情報172を記憶する。
【0039】
ユーザ情報171は、ユーザ側端末装置10を使用して、薬局の抽出に関する操作等を行う患者であるユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの名称、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの保険証情報、ユーザの住所、ユーザの連絡先に関する情報等が含まれる。
【0040】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、ユーザ側端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予めユーザ側端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部181と、送受信部182と、通知制御部183と、データ処理部184としての機能を発揮する。
【0041】
入力操作受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0042】
送受信部182は、ユーザ側端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0043】
通知制御部183は、ユーザである医師に対し情報を提示する処理を行う。通知制御部183は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0044】
データ処理部184は、ユーザ側端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0045】
<1.3 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0046】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0047】
記憶部202は、ユーザ情報管理データベース2021と、患者医療情報管理データベース2022と、希望条件情報管理データベース2023と、薬局情報管理データベース2024と、処方箋情報2025等を記憶する。
【0048】
ユーザ情報管理データベース2021は、患者であるユーザに関する各種情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0049】
患者医療情報管理データベース2022は、患者であるユーザの過去の診療履歴に関する各種情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0050】
希望条件情報管理データベース2023は、ユーザ側端末装置を介して入力される、ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する各種情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0051】
薬局情報管理データベース2024は、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局に関する各種情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0052】
処方箋情報2025は、医師から交付される処方箋に含まれる各種情報であり、患者に対して処方される薬に関する情報を含む。処方箋情報2025は、患者の診療後に、医師若しくは医療機関から受信し、記憶部202に記憶される。
【0053】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、ユーザ情報取得モジュール2033、患者医療情報取得モジュール2034、希望条件情報取得モジュール2035、薬局情報取得モジュール2036、候補薬局抽出モジュール2037、推奨薬局抽出モジュール2038として示す機能を発揮する。
【0054】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0055】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0056】
ユーザ情報取得モジュール2033は、患者であるユーザに関する情報を管理するための一連の処理を行うものである。ユーザに関する情報とは、ユーザの名称に関する情報、ユーザの年齢に関する情報、ユーザの性別に関する情報、ユーザの住所に関する情報、ユーザの連絡先に関する情報、ユーザの保険証情報を含む。ユーザ情報取得モジュール2033は、ユーザ側端末装置10を介して取得するユーザに関する情報を、ユーザ情報管理データベース2021へ格納する。
【0057】
患者医療情報取得モジュール2034は、患者であるユーザの過去の診療履歴に関する医療情報を管理するための一連の処理を行うものである。ユーザの過去の診療履歴に関する医療情報とは、患者IDに関する情報、患者氏名に関する情報、担当医療機関IDに関する情報、担当医師IDに関する情報、各診療の診療日時に関する情報、各診療時の診療内容に関する情報などを含む。患者医療情報取得モジュール2034は、医療機関等から取得するユーザの過去の診療履歴に関する医療情報を、患者医療情報管理データベース2022へ格納する。
【0058】
希望条件情報取得モジュール2035は、ユーザ側端末装置を介して入力される、ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報を管理するための一連の処理を行うものである。薬を受領するための希望条件に関する情報とは、薬の受領方法、薬の配送日時、薬の配送にかかる料金、服薬指導の手段、決済方法に関する情報を含む。希望条件情報取得モジュール2035は、ユーザ側端末装置10を介して取得するユーザに関する情報を、希望条件情報管理データベース2023へ格納する。
【0059】
薬局情報取得モジュール2036は、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局に関する情報を管理するための一連の処理を行うものである。薬局に関する情報とは、薬局名称、住所、連絡先、営業日と営業時間、設定配送料金、服薬指導の手段、選択可能な決済方法に関する情報を含む。薬局情報取得モジュール2036は、薬局側端末装置30を介した操作により取得される各薬局に関する情報を、薬局情報管理データベース2024へ格納する。
【0060】
候補薬局抽出モジュール2037は、ユーザから受け付けた薬を受領するための希望条件に関する情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出するための一連の処理を行うものである。
【0061】
推奨薬局抽出モジュール2038は、薬を受領するための希望条件に関する情報と処方される薬に関する情報とに基づき、ユーザにより指定された少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出するための一連の処理を行うものである。
【0062】
薬局側端末装置30は、複数の薬局のそれぞれに設置され、薬局が操作する装置である。薬局側端末装置30は、例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末、PC(Personal Computer)等である。
【0063】
<2 データ構造>
図4乃至
図7は、サーバ20が記憶するデータベースのデータ構造を示す図である。なお、
図4乃至
図7は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0064】
図4は、ユーザ情報管理データベース2021のデータ構造を示す図である。ユーザ情報管理データベース2021の各レコードは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ氏名」と、項目「ユーザ年齢」と、項目「ユーザ性別」と、項目「ユーザ住所」と、項目「ユーザ連絡先」と、項目「保険証情報」とを含む。図示する例では、3名のユーザを表示した例を示しているが、これに限られない。
【0065】
項目「ユーザID」は、患者であるユーザをそれぞれ識別するための情報である。
【0066】
項目「ユーザ氏名」は、ユーザの氏名を示す情報である。
【0067】
項目「ユーザ年齢」は、ユーザの年齢を示す情報である。
【0068】
項目「ユーザ性別」は、ユーザの性別を示す情報である。
【0069】
項目「ユーザ住所」は、ユーザの住所を示す情報である。
【0070】
項目「ユーザ連絡先」は、ユーザの連絡先を示す情報である。ユーザの連絡先を示す情報としては、メールアドレス、電話番号等が含まれる。
【0071】
項目「保険証情報」は、ユーザが保有する保険証、医療証などに関する情報であり、健康保険証等に表示される、ユーザの保険者番号、資格取得年月日、医療証に表示される受給者番号、有効期間等に関する情報が含まれる。
【0072】
図5は、患者医療情報管理データベース2022のデータ構造を示す図である。患者医療情報管理データベース2022の各レコードは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ氏名」と、項目「担当医療機関ID」と、項目「担当医師ID」と、項目「診療日時」と、項目「診療時の診療内容に関する情報」とを含む。図示する例では、3つの診療履歴の例を示しているが、これに限られない。
【0073】
項目「ユーザID」は、患者であるユーザのそれぞれを識別する情報である。
【0074】
項目「ユーザ氏名」は、ユーザの氏名を示す情報である。
【0075】
項目「担当医療機関ID」は、ユーザの診療を担当した医療機関のそれぞれを識別する情報である。
【0076】
項目「担当医師ID」は、ユーザの診療を担当した医師のそれぞれを識別する情報である。
【0077】
項目「診療日時」は、各診療が行われた診療日時を示す情報である。
【0078】
項目「診療時の診療内容に関する情報」は、各診療における診療内容を示す情報である。診療内容を示す情報としては、診断による患者の症状に関する情報、患者への問診の情報、処方された薬に関する情報、処方箋に関する情報等が含まれる。
【0079】
図6は、希望条件情報管理データベース2023のデータ構造を示す図である。希望条件情報管理データベース2023の各レコードは、項目「ユーザID」と、項目「薬の受領方法」と、項目「薬の配送日時」と、項目「薬の配送にかかる料金」と、項目「決済方法」と、項目「服薬指導の手段」とを含む。各レコードは、ユーザからの情報入力により最新情報として格納されるが、再度の情報入力により新たな情報に更新される。図示する例では、3名のユーザを表示した例を示しているが、これに限られない。
【0080】
項目「ユーザID」は、患者であるユーザのそれぞれを識別するための情報である。
【0081】
項目「ユーザ氏名」は、ユーザの氏名に関する情報である。
【0082】
項目「薬の受領方法」は、ユーザが希望する、処方される薬の受領方法に関する情報である。薬の受領方法に関する情報としては、配送による受領を希望する場合の「配送」、薬局で直接薬を受領することを希望する場合の「薬局で受領」等の情報を含む。
【0083】
項目「薬の配送日時」は、ユーザが希望する、処方される薬を配送してもらう場合の配送日時に関する情報である。配送日時に関する情報としては、例えば、「2023年xx月xx日 16~18時」、「平日 9~17時」、「土日 9~12時」等の情報を含む。配送日時に関する情報は、今回の薬の配送に関してのみ有効となる情報だけでなく、次回以降の配送にも適用できる定常的な情報を設定することもできる。薬の受領方法に関する情報として、「薬局で受領」が選択されている場合には、「該当なし」と分類される。
【0084】
項目「薬の配送にかかる料金」は、ユーザが希望する、処方される薬を自宅等まで配送してもらう場合の配送にかかる料金に関する情報である。料金に関する情報としては、「500円以下」、「1000円以下」といった情報が含まれる。薬の受領方法に関する情報として、「薬局で受領」が選択されている場合には、「該当なし」と分類される。
【0085】
項目「決済方法」は、ユーザが希望する、処方された薬にかかる費用の支払い方法に関する情報である。支払方法に関する情報としては、クレジットカード、銀行振込、口座振替、電子マネー、現金払いなど各種支払い手段として知られている情報が含まれる。
【0086】
項目「服薬指導の手段」は、患者であるユーザが希望する、服薬指導を受ける手段に関する情報である。服薬指導を受ける手段に関する情報としては、オンラインでの服薬指導を希望する場合の「オンライン」、電話による服薬指導を希望する場合の「電話」等の情報を含む。薬の受領方法に関する情報として、「薬局で受領」が選択されている場合には、「該当なし」と分類される。
【0087】
図7は、薬局情報管理データベース2024のデータ構造を示す図である。薬局情報管理データベース2024の各レコードは、項目「薬局ID」と、項目「薬局名称」と、項目「住所」と、項目「連絡先」と、項目「営業日・営業時間」と、項目「処方箋対応」と、項目「配送可否」と、項目「配送可能エリア」と、項目「設定配送料金」と、項目「調剤基本料」と、項目「服薬指導の手段」と、項目「調剤可能薬」とを含む。図示する例では、3つの薬局の例を示しているが、これに限られない。
【0088】
項目「薬局ID」は、薬局のそれぞれを識別する情報である。
【0089】
項目「薬局名称」は、薬局の名称を示す情報である。
【0090】
項目「住所」は、薬局の所在地である住所を示す情報である。
【0091】
項目「連絡先」は、薬局の連絡先を示す情報である。薬局の連絡先を示す情報としては、メールアドレス、電話番号等が含まれる。
【0092】
項目「営業日・営業時間」は、薬局が稼働している営業日と営業時間に関する情報である。営業日と営業時間に関する情報としては、例えば、「平日 9~18時」、「日曜日・祝日を除く 9~17時」、「無休 8~17時」等の情報が含まれる。
【0093】
項目「処方箋対応」は、対応可能な処方箋に関する情報である。情報としては、例えば、電子処方箋に対応可能な場合の「電子処方箋」、紙の処方箋に対応可能な場合の「紙」、Faxでの電子処方箋の受け付けに対応可能な場合の「Fax」、電子画像の受け付けに対応可能な場合の「画像」等の情報が含まれる。
【0094】
項目「配送可否」は、薬の配送に対応できるか否かを示す情報である。情報としては、薬の配送に対応可能な場合の「可」、配送対応できない場合の「不可」の情報が含まれる。
【0095】
項目「配送可能エリア」は、それぞれの薬局が配送することができるエリアを示す情報である。
【0096】
項目「設定配送料金」は、薬局が薬の配送対応を行う場合にユーザに対して請求する、予め設定される配送料金に関する情報である。配送料金に関する情報としては、例えば、「500~600円」、「800~1000円」等の情報が含まれる。
【0097】
項目「調剤基本料」は、薬局による調剤にかかる基本となる料金であり、薬局が保有する設備、機器などの使用によって生じる料金である。本データ構造例では、調剤基本料のみを示すが、薬剤調剤料、各種加算料に関するデータを含めることもできる。
【0098】
項目「服薬指導の手段」は、薬局が服薬指導を行う手段に関する情報である。薬局が服薬指導を行う手段に関する情報としては、オンラインでの服薬指導に対応する場合の「オンライン」、電話での服薬指導に対応する場合の「電話」、薬局での直接の服薬指導に対応する場合の「対面」等の情報が含まれる。
【0099】
項目「調剤可能薬」は、薬局で調剤することができる薬に関する情報である。薬局で調剤することができる薬に関する情報には、調剤可能な薬に関する情報のほか、調剤に使用する医薬品とその在庫量等に関する情報が含まれる。
【0100】
<3 動作>
次に、薬局抽出システム1を構成する各装置の動作について説明する。
【0101】
<3.1 動作例1>
図8は、サーバ20を介した、ユーザの希望条件に基づく、薬局を抽出する処理の流れを示す図である。以下の例では、診療後に医師から処方箋の交付を受けた患者であるユーザが、ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報に基づいて、推奨する薬局に関する情報の提示を受ける例を説明する。
【0102】
ステップS601において、ユーザ側端末装置10は、ユーザから、薬を受領するための希望条件に関する情報の入力を受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、薬の受領方法、薬の受領希望日時、薬の希望配送料、服薬指導の手段などの希望条件に関する情報を入力し、サーバ20へと送信する。
【0103】
ステップS651において、サーバ20は、受け付けた情報に基づいて、候補薬局に関する情報を抽出する。サーバ20は、候補薬局に関する情報の抽出に際し、薬局情報管理データベース2024に格納される複数の薬局に関する情報の中から、ユーザが入力した希望条件に合致する候補薬局に関する情報を抽出する。ステップS651において、サーバ20は、抽出される候補薬局が1つも抽出されなかった場合には、ユーザに対し、希望条件に関する情報を入力しなおすことを促す通知を行うとともに、ユーザが入力した希望条件に関する情報の中で候補薬局の抽出条件を満たせなかった情報を提示することができる。
【0104】
ステップS652において、サーバ20は、ユーザに対し、抽出された候補薬局に関する情報を提示する。提示される候補薬局に関する情報は、ユーザ側端末装置10の画面上に薬局ごとにリストとして表示され、それぞれの薬局についての詳細が記載された情報として表示される。サーバ20は、候補薬局に関する情報の抽出に際し、抽出された候補薬局に関する情報のそれぞれに、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報を付与し、抽出された候補薬局に関する情報を近接度に関する情報とともに前記ユーザへ提示することができる。またサーバ20は、近接度の高い候補薬局に関する情報を優先的にユーザへ提示することもできる。
【0105】
ステップS602において、ユーザ側端末装置10は、ユーザから、抽出された候補薬局に関する情報の中から、少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、表示される候補薬局の中から、処方された薬の調剤を依頼したい少なくとも1つの薬局に関する情報を指定し、サーバ20へと送信する。ユーザは、少なくとも1つの薬局に関する情報を指定する際に、抽出を希望する優先順位に関する情報を設定することができる。抽出を希望する優先順位に関する情報が設定されることにより、推奨する薬局に関する情報の抽出においてユーザの希望を優先させることができる。
【0106】
ステップS653において、サーバ20は、ユーザの希望条件に関する情報と薬局に関する情報とに基づいて、ユーザから受け付けた少なくとも1つの薬局に関する情報の中から、推奨する薬局に関する情報を抽出する。サーバ20は、推奨する薬局に関する情報の抽出に際し、薬局情報管理データベース2024に格納される複数の薬局に関する情報に含まれる調剤可能な薬に関する情報を参照し、ユーザが入力した希望条件に合致する推奨する薬局に関する情報を抽出する。
【0107】
サーバ20は、これらの条件に合致する薬局が複数抽出され、ユーザが抽出を希望する優先順位に関する情報を設定している場合には、抽出された複数の薬局について当該優先順位を付与して、優先順位の高いものから順番に推奨する薬局に関する情報として抽出することができる。
【0108】
サーバ20は、これらの条件に合致する薬局が複数抽出される場合には、抽出された複数の薬局について優先度を付与して、優先度が高いものから順番に推奨する薬局に関する情報を抽出することができる。サーバ20は、例えば、ステップS602で指定された薬局に関する情報のそれぞれに、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報を付与し、この近接度が最も高い薬局に関する情報を推奨する薬局に関する情報として抽出することができる。
【0109】
ステップS654において、サーバ20は、ユーザに対し、抽出された推奨する薬局に関する情報を提示する。推奨する薬局に関する情報は、ユーザ側端末装置10の画面上にユーザが入力した情報に基づいて、ユーザの希望条件に最も近い薬局に関する情報が推奨する薬局に関する情報として表示される。
【0110】
サーバ20は、ユーザが抽出を希望する優先順位に関する情報を設定している場合には、推奨する薬局に関する情報として、優先順位が最も高い薬局に関する情報を提示することができる。この場合、推奨する薬局に関する情報として、例えば、優先順位が高い上位3つの薬局に関する情報を提示することもできる。
【0111】
サーバ20は、抽出される薬局に優先度(希望条件との近接度)が付与されている場合には、推奨する薬局に関する情報として、優先度が最も高い薬局に関する情報を提示することができる。この場合、推奨する薬局に関する情報として、例えば、優先度が高い上位3つの薬局に関する情報を提示することもできる。
【0112】
ステップS603において、ユーザ側端末装置10は、ユーザから、提示された推奨する薬局に関する情報に同意する操作を受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、推奨する薬局に関する情報に同意するための情報を入力し、サーバ20へ送信する。推奨する薬局に関する情報が複数提示されている場合には、ユーザ側端末装置10は、ユーザによって選択された1つの推奨する薬局に関する情報に同意する操作を受け付ける。このステップにおいて、ユーザ側端末装置10は、ユーザから、提示された推奨する薬局に関する情報のいずれにも同意しない操作を受け付け、ユーザに対し、再度希望条件の入力等を要求することができる。
【0113】
ステップS655において、サーバ20は、ユーザからの同意する操作を受け付けることにより、薬局側端末装置30に対し、処方箋に関する情報を送信する。
【0114】
このような動作例により、ユーザの希望条件に最も近い薬局に関する情報が抽出される。
【0115】
<3.2 動作例2>
図9は、サーバ20を介した、ユーザの希望条件に基づく、薬局を抽出できない場合の処理の流れを示す図である。以下の例では、動作例1で示した推奨する薬局に関する情報を抽出するステップ(ステップS653)において、推奨する薬局に関する情報を1つも抽出できない例を説明する。
【0116】
ステップS602において、ユーザ側端末装置10は、ユーザから、抽出された候補薬局に関する情報の中から、少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、表示される候補薬局の中から、処方された薬の調剤を依頼したい少なくとも1つの薬局に関する情報を指定し、サーバ20へと送信する。
【0117】
ステップS6530において、サーバ20は、希望条件に関する情報と薬局に関する情報に含まれる調剤可能な薬に関する情報に基づいて、受け付けた少なくとも1つの薬局に関する情報の中から推奨する薬局に関する情報を抽出できない場合、ユーザに対し、薬を受領するための希望条件に関する情報の再度の入力と、少なくとも1つの薬局に関する情報の再度の指定と、のいずれかを要求するための通知を送信する。この通知において、サーバ20は、ユーザに対し、推奨する薬局に関する情報を抽出できなかった理由を提示することができる。この場合、サーバ20は、推奨する薬局に関する情報を抽出するための推奨条件を提示することができる。例えば、サーバ20は、推奨する薬局として抽出されなかったが、ユーザの希望条件に対して最も近接度の高い薬局に関する情報を、推奨する薬局に関する情報として抽出するために必要な条件を推奨条件として提示することができる。
【0118】
このような動作例により、ユーザの当初の希望条件で推奨する薬局に関する情報が抽出されなかった場合でも、ユーザに対し、薬局に関する情報の再度の指定を促すことで、ユーザの希望条件に合致する薬局に関する情報を抽出することができる。
【0119】
<4 画面例>
図10は、薬を受領するための希望条件を入力するための希望条件入力フォームの画面例を示す図である。
【0120】
図10の画面例701は、患者であるユーザが保有するユーザ側端末装置10に表示する画面である。
図7のステップS601の処理に対応する。
【0121】
図10に示すように、ユーザ側端末装置10において、ユーザに関する情報を表示するための領域701Aと、薬の受領方法に関する情報を表示するための領域701Bと、薬の受領希望日時に関する情報を表示するための領域701Cと、薬の希望配送料に関する情報を表示するための領域701Dと、希望の服薬指導手段に関する情報を表示するための領域701Eと、その他の希望情報を表示するための領域701Fと、表示された希望条件に関する情報を確定させるリンク情報を表示するための領域701Gとを表示させる。
【0122】
領域701Aには、ユーザに関する情報であり、ユーザの氏名、ユーザが薬局抽出システム1の利用者であることを識別するためのユーザIDに関する情報等が表示される。
【0123】
領域701Bには、薬の受領方法に関する情報として、ユーザが選択可能な選択肢として、薬の受領方法に関する情報を表示させることができる。具体的には、選択肢として「配送で受領」、「薬局で直接受領」が、薬の受領方法に関する情報として表示されており、ユーザは、各情報に対応して表示されるチェックボックスのいずれかをチェックすることで、薬の受領方法に関する情報を指定することができる。
【0124】
領域701Cには、薬の受領希望日時に関する情報として、ユーザが選択可能な選択肢として、受領希望日時の指定有無に関する情報を表示させるとともに、受領希望日時を指定する場合の受領希望日時に関する情報を表示させることができる。具体的には、選択肢として「指定あり」、「指定なし」が、薬の受領希望日時に関する情報として表示されており、ユーザは、各情報に対応して表示されるチェックボックスのいずれかをチェックすることで、薬の受領希望日時の指定有無を選択することができる。ユーザは、「指定あり」を選択した場合、ユーザが希望する薬の希望日時を入力することで、薬の受領希望日時に関する情報を指定することができる。
【0125】
領域701Dには、薬の受領配送料に関する情報として、ユーザが選択可能な選択肢として、受領配送料の指定有無に関する情報を表示させるとともに、受領配送料を指定する場合の希望する受領配送料に関する情報を表示させることができる。具体的には、選択肢として「指定あり」、「指定なし」が、薬の受領希望日時に関する情報として表示されており、ユーザは、各情報に対応して表示されるチェックボックスのいずれかをチェックすることで、薬の受領配送料の指定有無を選択することができる。ユーザは、「指定あり」を選択した場合、ユーザが希望する薬の受領配送料を入力することで、薬の受領配送料に関する情報に関する情報を指定することができる。
【0126】
領域701Eには、希望の服薬指導手段に関する情報として、ユーザが選択可能な選択肢として、希望の服薬指導手段に関する情報を表示させることができる。具体的には、選択肢として「指定なし」、「オンラインによる服薬指導」、「電話による服薬指導」が、希望の服薬指導手段に関する情報として表示されており、ユーザは、各情報に対応して表示されるチェックボックスのいずれかをチェックすることで、薬の受領方法に関する情報を指定することができる。
【0127】
領域701Fには、その他の希望情報を入力するための入力枠を表示させることができる。ユーザが、薬を受領するための希望条件として、領域701B~701Eに表示された情報以外に希望する条件に関する情報がある場合には、入力枠に必要な情報を入力することができる。
【0128】
領域701Gには、表示された希望条件に関する情報を確定させるための情報を表示させることができる。具体的には、画面上に表示される、ユーザが指定した薬を受領するための希望条件に関する情報を確定する処理を行うためのリンク情報が表示される。
【0129】
ユーザは、領域701Aに表示されるユーザに関する情報、領域701Bに表示される薬の受領方法に関する情報、領域701Cに表示される薬の受領希望日時に関する情報、領域701Dに表示される薬の受領配送料に関する情報報、領域701Eに表示される希望の服薬指導手段に関する情報、領域701Eに表示されるその他の希望情報を確認した上で、表示させる内容に問題がない場合には、「確定」と表記されるリンク情報701Gをクリックする操作を行う。
【0130】
図11は、候補薬局に関する情報を示す候補薬局リストの画面例を示す図である。
【0131】
図11の画面例801は、患者であるユーザが保有するユーザ側端末装置10に表示する画面である。
図7のステップS652の処理に対応する。
【0132】
図11に示すように、ユーザ側端末装置10において、ユーザに操作を指示する情報を表示するための領域801Aと、抽出された候補薬局に関する情報を表示するための領域801Bと、ユーザが表示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報を選択した場合に、その選択を確定させるリンク情報を表示するための領域801Cとを表示させる。
【0133】
領域801Aには、ユーザに操作を指示する情報であり、画面に表示される複数の候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報を選択することを指示するための情報を表示させることができる。
【0134】
領域801Bには、サーバ20により抽出された候補薬局に関する情報をリスト状に表示させることができる。提示される候補薬局に関する情報は、画面上に薬局ごとに区別して表示され、それぞれの薬局についての詳細が記載された情報として表示させることができる。薬局ごとの詳細が記載された情報としては、例えば、薬局名称、薬局の住所、薬の配送日、薬の配送料、近接度に関する情報が表示される。薬の配送日に関する情報としては、例えば「最短 2023年xx月xx日」等として表示される。薬の配送料に関する情報、例えば「700~800円」等として表示される。また各薬局に関する情報に対応してチェックボックスが表示されており、ユーザは、チェックボックスをチェックすることで指定した薬局に関する情報を指定することができる。
【0135】
近接度に関する情報は、抽出された候補薬局に関する情報のそれぞれに付与された、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報であり、ユーザの希望条件にどれだけ近いものであるかを表す指標に関する情報である。近接度に関する情報は、例えば、最大値を100(ユーザの希望条件と完全に合致)として、数値が高いほど近接度が高い指標として表示させることができる。また領域801Bに表示させる候補薬局に関する情報は、近接度が高いものを優先的に表示させることができる。
【0136】
領域801Cには、ユーザにより指定された薬局に関する情報を確定させるための情報を表示させることができる。具体的には、画面上に表示される、候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報を指定した場合、その内容を確定する処理を行うためのリンク情報が表示される。
【0137】
ユーザは、領域801Bに表示される候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報を指定したことを確認した上で、指定した薬局に関する情報に問題がない場合には、「確定」と表記されるリンク情報801Cをクリックする操作を行う。
【0138】
図12は、推奨する薬局に関する情報を抽出する処理実行後の抽出結果の画面例を示す図である。
【0139】
図12の画面例901は、患者であるユーザが保有するユーザ側端末装置10に表示する画面である。
図7のステップS654の処理に対応する。
【0140】
図12に示すように、ユーザ側端末装置10において、ユーザに抽出結果を案内する情報を表示するための領域901Aと、抽出された推奨する薬局に関する情報を表示するための領域901Bと、ユーザに対して抽出結果についての意向を確認する情報を表示するための領域901Cとを表示させる。
【0141】
領域901Aには、ユーザに抽出結果を案内する情報であり、推奨する薬局に関する情報が抽出された旨を通知するための情報を表示させることができる。
【0142】
領域901Bには、抽出された推奨する薬局に関する情報であって、当該薬局の詳細が記載された情報を表示させることができる。薬局の詳細が記載された情報としては、例えば、薬局名称、薬局の住所、薬の配送日、薬の配送料、薬局の連絡先、近接度に関する情報が表示される。薬の配送日に関する情報としては、例えば「最短 2023年xx月xx日」等として表示される。薬の配送料に関する情報、例えば「700~800円」等として表示される。近接度は、抽出された候補薬局に関する情報のそれぞれに付与された、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報であり、ユーザの希望条件にどれだけ近いものであるかを表す指標に関する情報として表示される。
【0143】
領域901Cには、提示された推奨する薬局に関する情報についてのユーザの意向を確認するための情報を表示させることができる。具体的には、提示された推奨する薬局に関する情報の内容に同意し、当該薬局に薬の処方を依頼する処理を行うためのリンク情報(9011C)と、提示された推奨する薬局に関する情報の内容に同意せず、再度推奨する薬局を選びなおすための処理を行うためのリンク情報(9012C)とが表示される。
【0144】
ユーザは、領域901Bに表示される推奨する薬局に関する情報を確認した上で、提示された推奨する薬局に関する情報の内容に同意し、当該薬局に薬の処方を依頼する場合には、「依頼する」と表記されるリンク情報9011Cをクリックする操作を行う。一方、提示された推奨する薬局に関する情報の内容に同意せず、再度推奨する薬局を選びなおす場合には、「選びなおす」と表記されるリンク情報9012Cをクリックする操作を行う。「選びなおす」を選択した場合には、薬を受領するための希望条件に関する情報を再度入力するための画面、或いは抽出された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報を再度指定するための画面に遷移し、ユーザに対して操作を促す処理を行うことができる。
【0145】
図13は、推奨する薬局に関する情報を抽出する処理実行後の抽出結果の他の画面例を示す図である。
【0146】
図13の画面例902は、患者であるユーザが保有するユーザ側端末装置10に表示する画面である。
図7のステップS6530の処理に対応する。
【0147】
図13に示すように、ユーザ側端末装置10において、ユーザに抽出結果を通知する情報を表示するための領域902Aと、薬局に関する情報が抽出されなかった理由を表示するための領域902Bと、薬局に関する情報を抽出する推奨条件を表示するための領域902Cと、薬を受領するための希望条件に関する情報を入力しなおすことを促す情報を表示するための領域902Dと、推奨する薬局に関する情報を指定しなおすことを促す情報を表示するための領域902Eとを表示させる。
【0148】
領域902Aには、ユーザに抽出結果を通知する情報であり、推奨する薬局に関する情報が抽出されなかった旨を通知するための情報を表示させることができる。
【0149】
領域902Bには、薬局に関する情報が抽出されなかった理由を示す情報であり、ユーザが入力した希望条件等の情報が抽出条件に合致しない具体的な理由に関する情報が表示される。
【0150】
領域902Cには、薬局に関する情報を抽出する推奨条件を示す情報であり、推奨する薬局として抽出されなかったが、ユーザの希望条件に対して最も近接度の高い薬局に関する情報を、推奨する薬局に関する情報として抽出するために必要な条件が推奨条件に関する情報として表示される。
【0151】
領域902Bには、薬を受領するための希望条件に関する情報を入力しなおすことを促す情報であり、薬を受領するための希望条件に関する情報を再度入力することを要求するためのリンク情報が表示される。
【0152】
領域902Cには、推奨する薬局に関する情報を指定しなおすことを促す情報であり、抽出された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報を再度指定することを要求するためのリンク情報が表示される。
【0153】
ユーザは、薬局に関する情報の抽出を再度やり直すために、薬を受領するための希望条件に関する情報を再度入力する場合には、「希望条件を再入力する」と表記されるリンク情報902Bをクリックする操作を行う。一方、薬局に関する情報の抽出を再度やり直すために、抽出された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報を再度指定する場合には、「候補薬局を再指定する」と表記されるリンク情報902Cをクリックする操作を行う。
【0154】
<5 変形例>
本実施形態の変形例について説明する。
【0155】
(1)推奨する薬局に関する情報を複数抽出する処理
上記実施の形態では、推奨する薬局に関する情報を1つ抽出する例について説明したが、薬局に関する情報のそれぞれに薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報を付与し、この近接度に基づき、ユーザが指定した少なくとも1つの候補薬局に関する情報の中から、複数(2以上)の推奨する薬局に関する情報を抽出し、抽出された複数の推奨する薬局に関する情報を近接度に関する情報とともにユーザへ提示する処理を実行してもよい。
【0156】
(2)ユーザが入力した、薬を受領するための希望条件に関する情報を記憶する処理
サーバ20は、ユーザから、薬を受領するための希望条件に関する情報を受け付けたとき、当該情報を記憶する処理を実行してもよい。
【0157】
(3)ユーザが指定した、少なくとも1つの候補薬局に関する情報を記憶する処理
サーバ20は、ユーザから、少なくとも1つの候補薬局に関する情報の指定を受け付けたとき、当該情報を記憶する処理を実行してもよい。
【0158】
以上説明したように、本開示の薬局抽出システム1によれば、患者であるユーザから、薬を受領するための希望条件に関する情報を受け付け、受け付けた情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出し、抽出された候補薬局に関する情報をユーザへ提示し、ユーザから、提示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付け、ユーザの希望条件に関する情報と処方箋に含まれる情報であって処方される薬に関する情報とに基づき、指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出し、抽出された情報をユーザへ提示する処理を行う。このため、ユーザが、自身の希望に基づいた薬局から薬を受領することができる。
【0159】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、前記ユーザから、前記推奨する薬局に関する情報へ同意する操作を受け付け、同意する操作を受け付けることにより、推奨する薬局として抽出された薬局に対し、処方箋に関する情報を送信する処理を行う。このため、ユーザが提示された推奨薬局に関する情報に同意することで、処方箋に関する情報が当該薬局に送信され、ユーザは円滑に薬を受領することができる。
【0160】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、抽出された候補薬局に関する情報のそれぞれに、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報を付与し、抽出された候補薬局に関する情報を近接度に関する情報とともに前記ユーザへ提示する処理を行う。このため、ユーザは、抽出された候補薬局に関する情報が、自身の希望条件とどの程度近いのかを知ることができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0161】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、抽出された候補薬局に関する情報のうち、近接度の高い候補薬局に関する情報を優先的にユーザへ提示する処理を行う。このため、ユーザは、抽出された候補薬局に関する情報が、自身の希望条件とどの程度近いのかを容易に把握することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0162】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報に基づき、推奨する薬局に関する情報を抽出する処理を行う。このため、推奨する薬局に関する情報を抽出するための抽出精度を高めることができる。
【0163】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報に基づき推奨する薬局に関する情報を複数抽出するとともに、抽出された複数の推奨する薬局に関する情報を近接度に関する情報とともに前記ユーザへ提示する処理を行う。このため、ユーザは、最も推奨される薬局に関する情報以外にも比較的近接度の高い薬局に関する情報を確認することができるので、ユーザにおいて薬局選択の幅を広げることができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0164】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、ユーザから、指定された薬局に関する情報のそれぞれに、抽出を希望する優先順位に関する情報が設定されており、設定された優先順位に関する情報に基づき、指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出する処理を行う。このため、ユーザは抽出を希望する優先順位に関する情報が設定することができるので、推奨する薬局に関する情報の抽出においてユーザの希望を優先させることができる。
【0165】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、推奨する薬局に関する情報を抽出できない場合、ユーザに対し、薬を受領するための希望条件に関する情報の入力と、提示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の再度との指定と、のいずれかを要求する処理を行う。このため、推奨する薬局に関する情報が抽出されなかった場合でも、希望条件に関する情報の再度の入力、或いは少なくとも1つの薬局に関する情報の再度の指定を要求することで、確実な薬局抽出処理を実現させることができる。
【0166】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、ユーザから受け付けた、薬を受領するための希望条件に関する情報を記憶する処理を行う。このため、ユーザは、次回の診療で医師から処方箋を交付されたときに、再度希望条件を入力することなく、記憶された薬を受領するための希望条件に関する情報を活用して、候補薬局に関する情報を抽出させることができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0167】
また本開示の薬局抽出システム1によれば、ユーザから指定を受け付けた、少なくとも1つの薬局に関する情報を記憶する処理を行う。このため、ユーザは、診療待ちなどの診療を受ける前のタイミングで、予め推奨する薬局に関する情報を抽出するための薬局に関する情報を指定しておき、診療後サーバ20が処方箋情報を取得したときに推奨する薬局に関する情報を抽出することができるので、診療後速やかに推奨する薬局に関する情報が抽出され、ユーザの利便性を高めることができる。
【0168】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態およびその変形は、発明の範囲、要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0169】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサ(39)と、メモリ(35)とを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの操作によって、ユーザが希望する、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局を抽出するものであって、患者であるユーザから、ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報であって、処方される薬の情報を含まない第1の情報の入力を受け付けるステップ(S601)と、受け付けた第1の情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出するステップ(S651)と、抽出された候補薬局に関する情報を、ユーザへ提示するステップ(S652)と、ユーザから、提示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップ(S602)と、第1の情報と、処方箋に含まれる情報であって処方される薬に関する情報である第2の情報とに基づき、指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出するステップ(S653)と、抽出された推奨する薬局に関する情報を、ユーザへ提示するステップ(S654)と、を実行させるプログラム。
【0170】
(付記2)
ユーザから、推奨する薬局に関する情報へ同意する操作を受け付けるステップと、同意する操作を受け付けることにより、推奨する薬局として抽出された薬局に対し、処方箋に関する情報を送信するステップと、を実行させる付記1に記載のプログラム。
【0171】
(付記3)
候補薬局に関する情報を提示するステップにおいて、抽出された候補薬局に関する情報のそれぞれに、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報を付与し、抽出された候補薬局に関する情報を近接度に関する情報とともにユーザへ提示する、付記1又は2に記載のプログラム。
【0172】
(付記4)
候補薬局に関する情報を提示するステップにおいて、抽出された候補薬局に関する情報のうち、近接度の高い候補薬局に関する情報を優先的にユーザへ提示する、付記3に記載のプログラム。
【0173】
(付記5)
推奨する薬局に関する情報を抽出するステップにおいて、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報に基づき、推奨する薬局に関する情報を抽出する、付記1又は2に記載のプログラム。
【0174】
(付記6)
推奨する薬局に関する情報を抽出するステップにおいて、薬を受領するための希望条件との近接度に関する情報に基づき、推奨する薬局に関する情報を複数抽出し、推奨する薬局に関する情報を提示するステップにおいて、抽出された複数の推奨する薬局に関する情報を近接度に関する情報とともにユーザへ提示する、付記5に記載のプログラム。
【0175】
(付記7)
少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップにおいて、ユーザから2以上の薬局に関する情報の指定を受け付けた場合に、指定された2以上の薬局に関する情報のそれぞれに、抽出を希望する優先順位に関する情報が設定されており、設定された優先順位に関する情報に基づき、指定を受け付けた2以上の薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出する、付記1又は2に記載のプログラム。
【0176】
(付記8)
推奨する薬局に関する情報を抽出するステップにおいて、推奨する薬局に関する情報を抽出できない場合、ユーザに対し、第1の情報の再度の入力と、提示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の再度との指定と、のいずれかを要求する、付記1又は2に記載のプログラム。
【0177】
(付記9)
第1の情報を受け付けるステップで受け付けられた第1の情報を記憶するステップ、を実行させる、付記1又は2に記載のプログラム。
【0178】
(付記10)
少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップで受け付けられた、指定された少なくとも1つの薬局に関する情報を記憶するステップ、を実行させる、付記1又は2に記載のプログラム。
【0179】
(付記11)
プロセッサ(39)と、メモリ(35)とを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの操作によって、ユーザが希望する、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局を抽出するための方法であって、プロセッサ(39)が、患者であるユーザから、ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報であって、処方される薬の情報を含まない第1の情報を受け付けるステップと、受け付けた第1の情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出するステップと、抽出された候補薬局に関する情報を、ユーザへ提示するステップと、ユーザから、提示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップと、第1の情報と、処方箋に含まれる情報であって処方される薬に関する情報である第2の情報とに基づき、指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出するステップと、抽出された推奨する薬局に関する情報を、ユーザへ提示するステップと、を実行する方法。
【0180】
(付記12)
制御部(303)と、記憶部(302)とを備える情報処理装置であって、情報処理装置は、ユーザの操作によって、ユーザが希望する、処方箋に含まれる薬を調剤する薬局を抽出するためのものであり、制御部が、患者であるユーザから、ユーザの、薬を受領するための希望条件に関する情報であって、処方される薬の情報を含まない第1の情報を受け付けるステップと、受け付けた第1の情報に基づき、薬局情報管理データベースに格納されている薬局に関する情報の中から候補薬局に関する情報を抽出するステップと、抽出された候補薬局に関する情報を、ユーザへ提示するステップと、ユーザから、提示された候補薬局に関する情報の中から少なくとも1つの薬局に関する情報の指定を受け付けるステップと、第1の情報と、処方箋に含まれる情報であって処方される薬に関する情報である第2の情報とに基づき、指定を受け付けた少なくとも1つの薬局の中から推奨する薬局に関する情報を抽出するステップと、抽出された推奨する薬局に関する情報を、ユーザへ提示するステップと、を実行する情報処理装置。
【符号の説明】
【0181】
1:システム、10:ユーザ側端末装置、12:通信IF、13:入力装置、14:出力装置、17:メモリ、18:記憶部、19:プロセッサ、20:サーバ、22:通信IF、23:入出力IF、25:メモリ、26:ストレージ、29:プロセッサ、30:薬局側端末装置、80:ネットワーク、111:アンテナ、112:アンテナ、121:第1無線通信部、122:第2無線通信部、130:操作受付部、131:タッチ・センシティブ・デバイス、132:ディスプレイ、140:音声処理部、141:マイク、142:スピーカ、150:位置情報センサ、160:カメラ、170:記憶部、171:ユーザ情報、181:入力操作受付部、182:送受信部、183:通知制御部、184:データ処理部、201:通信部、202:記憶部、203:制御部、2021:ユーザ情報管理データベース、2022:希望条件情報管理データベース、2023:薬局情報管理データベース、2024:処方箋情報、2031:受信制御モジュール、2032:送信制御モジュール、2033:ユーザ情報取得モジュール、2034:希望条件情報取得モジュール、2035:薬局情報取得モジュール、2036:候補薬局抽出モジュール、2037:推奨薬局抽出モジュール