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特開2024-171960柱状構造物転倒防止構造体、掘削溝開削方法
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  • 特開-柱状構造物転倒防止構造体、掘削溝開削方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171960
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】柱状構造物転倒防止構造体、掘削溝開削方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 27/42 20060101AFI20241205BHJP
   H02G 7/00 20060101ALI20241205BHJP
   E04H 12/22 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
E02D27/42 Z
H02G7/00
E04H12/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089339
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000004123
【氏名又は名称】JFEエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127845
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 壽彦
(72)【発明者】
【氏名】梅田 有
(72)【発明者】
【氏名】中西 康平
【テーマコード(参考)】
2D046
5G367
【Fターム(参考)】
2D046DA31
5G367AA02
5G367AD06
(57)【要約】
【課題】電柱等の柱状構造物が掘削溝の近傍であっても、柱状構造物の転倒防止を有効に行うことができる柱状構造物転倒防止構造体、及び掘削溝開削方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る柱状構造物転倒防止構造体1は、柱状構造物13の近傍に仮設山留のための親杭3又は鋼矢板を打設して、親杭3又は前記鋼矢板に受桁5、覆工受桁6を設置して覆工受桁6に覆工板7を配設して、地上から掘削溝9を開削して埋設物11を設置する路面覆工工事において、掘削溝開削による柱状構造物13の転倒を防止する柱状構造物転倒防止構造体1であって、柱状構造物13が貫通するように覆工板7と並んで覆工受桁6に固定された土台板15と、土台板15に固定されて柱状構造物13の下部を支持する下部支持部材17と、土台板15に立設されて柱状構造物13における下部支持部材17の支持部よりも上部を支持する上部支持部材19と、を備えたものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱状構造物の近傍に仮設山留のための親杭又は鋼矢板を打設して、前記親杭又は前記鋼矢板に受桁、覆工受桁を設置して該覆工受桁に覆工板を配設して、地上から掘削溝を開削して埋設物を設置する路面覆工工事において、掘削溝開削による前記柱状構造物の転倒を防止する柱状構造物転倒防止構造体であって、
前記柱状構造物が貫通するように前記覆工板と並んで前記覆工受桁に固定された土台板と、該土台板に固定されて前記柱状構造物の下部を支持する下部支持部材と、前記土台板に立設されて前記柱状構造物における前記下部支持部材の支持部よりも上部を支持する上部支持部材と、を備えたことを特徴とする柱状構造物転倒防止構造体。
【請求項2】
前記下部支持部材は円筒体を半割した一対の半割クランプからなり、前記上部支持部材は前記柱状構造物に近接して立設された柱材と、該柱材に前記柱状構造物を固定する上部固定部材とからなることを特徴とする請求項1に記載の柱状構造物転倒防止構造体。
【請求項3】
柱状構造物の近傍に掘削溝を地上から開削する掘削溝開削方法であって、
仮設山留のための親杭又は鋼矢板を打設して、前記親杭又は前記鋼矢板に覆工受桁を設置して該覆工受桁に覆工板を配設する工程と、
前記覆工受桁に前記覆工板と並んで土台となる土台板を、柱状構造部が貫通するように設置する土台板設置工程と、
前記土台板に固定された下部支持部材によって前記柱状構造物の下部を支持固定する下部支持固定工程と、
前記土台板に固定された上部支持部材によって前記柱状構造物における下部よりも上部を支持固定する上部支持固定工程と、
前記覆工板を外して掘削溝を開削する開削工程と、を備えたことを特徴とする掘削溝開削方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
地上から掘削溝を開削して埋設物を設置する路面覆工工事において、柱状構造物の近傍に前記掘削溝を開削する際に前記柱状構造物の転倒を防止する柱状構造物転倒防止構造体に関する。
また、柱状構造物の近傍に掘削溝を地上から開削する掘削溝開削方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図14は、地上から掘削溝を開削して埋設物、例えばガス管を設置するガス管埋設工事の従来例を示す図である。図において、3は親杭、5は親杭の上端に設けられた受桁、6は受桁5に設置された覆工受桁、7は覆工受桁6に設置された覆工板、11は掘削溝9に設置された埋設物(ガス管)、13は掘削溝9の近傍に設置されている電柱、37は電柱13の倒壊を防止するH形鋼等による補強部材である。ここで覆工板7は、例えば工事を行わない夜間などに掘削溝9を一時的に塞いで、道路を通行に供するために用いられる。
【0003】
掘削溝9の近傍に電柱等の柱状構造物が存在し、掘削の影響により柱状構造物の倒壊の恐れがある場合(掘削底面より45°以内の影響範囲)、図14に示すように、柱状構造物である電柱13を補強部材37によって転倒防止対策するか、あるいは他の場所に移設するかの対応が必要となる。
【0004】
なお、電柱などの柱状物の転倒防止対策を行うものとして、例えば特許文献1に「柱状物補強装置」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009-41343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、転倒防止対策を実施する方法では、対象とする柱状構造物が掘削溝に極めて近く、転倒防止対策の効果が殆ど得られないケースや、掘削背面側にかかる架空線張力等、転倒モーメントが大きく十分な転倒防止対策ができないケースがある。
特許文献1に開示された柱状物補強装置は、図14に示した補強部材37よりも広い面積を必要とし、転倒防止対策としては有効ではない。
【0007】
また、対象とする柱状構造物の設置場所が掘削溝の掘削範囲内になる場合もあり、この場合や前記のケースでは、柱状構造物の移設あるいは増設とならざるを得ない。
【0008】
しかしながら、例えば柱状構造物が電柱の場合、移設になると、施工検討(電柱転倒防止検討、移設検討)~協議~申請~電柱移設まで長期間かかり、例えばガス管埋設工事が滞ってしまうという問題がある。
【0009】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、電柱等の柱状構造物が掘削溝の近傍(柱状構造物が掘削溝内に配置される場合を含む)であっても、柱状構造物の転倒防止を有効に行うことができる柱状構造物転倒防止構造体、及び掘削溝開削方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明に係る柱状構造物転倒防止構造体は、柱状構造物の近傍に仮設山留のための親杭又は鋼矢板を打設して、前記親杭又は前記鋼矢板に受桁、覆工受桁を設置して該覆工受桁に覆工板を配設して、地上から掘削溝を開削して埋設物を設置する路面覆工工事において、掘削溝開削による前記柱状構造物の転倒を防止するものであって、
前記柱状構造物が貫通するように前記覆工板と並んで前記覆工受桁に固定された土台板と、該土台板に固定されて前記柱状構造物の下部を支持する下部支持部材と、前記土台板に立設されて前記柱状構造物における前記下部支持部材の支持部よりも上部を支持する上部支持部材と、を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記下部支持部材は円筒体を半割した一対の半割クランプからなり、前記上部支持部材は前記柱状構造物に近接して立設された柱材と、該柱材に前記柱状構造物を固定する上部固定部材とからなることを特徴とするものである。
【0012】
(3)また、本発明に係る掘削溝開削方法は、柱状構造物の近傍に掘削溝を地上から開削する方法であって、
仮設山留のための親杭又は鋼矢板を打設して、前記親杭又は前記鋼矢板に覆工受桁を設置して該覆工受桁に覆工板を配設する工程と、
前記覆工受桁に前記覆工板と並んで土台となる土台板を、柱状構造部が貫通するように設置する土台板設置工程と、
前記土台板に固定された下部支持部材によって前記柱状構造物の下部を支持固定する下部支持固定工程と、
前記土台板に固定された上部支持部材によって前記柱状構造物における下部よりも上部を支持固定する上部支持固定工程と、
前記覆工板を外して掘削溝を開削する開削工程と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の柱状構造物転倒防止構造体においては、覆工受桁に固定された土台板に固定された下部支持部材によって柱状構造物である電柱の下部を支持し、さらに土台板に立設された上部支持部材で柱状構造物の上部を支持するようにした。そして、土台板は覆工受桁に固定されているので、覆工受桁、受桁及び親杭が電柱を支持する柱状構造物転倒防止構造体を支える下部構造となる。
上記のような構造において、電柱が横荷重を受けると転倒モーメントが発生する。この転倒モーメントは、土台板、覆工受桁、受桁、親杭を介して地盤に伝達されるが、この転倒モーメントに対して地盤反力が抵抗するので、電柱は下端部が掘削溝内に配置されていても、転倒することなく安定状態を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施の形態に係る柱状構造物転倒防止構造体の説明図である。
図2】本実施の形態に係る柱状構造物転倒防止構造体の実施例の説明図である(その1)。
図3】本実施の形態に係る柱状構造物転倒防止構造体の実施例の説明図である(その2)。
図4】本実施の形態に係る掘削溝開削方法の工程の説明図である(その1)。
図5】本実施の形態に係る掘削溝開削方法の工程の説明図である(その2)。
図6】本実施の形態に係る掘削溝開削方法の工程の説明図である(その3)。
図7】本実施の形態に係る掘削溝開削方法の工程の説明図である(その4)。
図8】本実施の形態に係る掘削溝開削方法の工程の説明図である(その5)。
図9】本実施の形態に係る掘削溝開削方法の工程の説明図である(その6)。
図10】本実施の形態に係る掘削溝開削方法の工程の説明図である(その7)。
図11】本実施の形態に係る掘削溝開削方法の工程の説明図である(その8)。
図12】本実施の形態に係る柱状構造物転倒防止構造体の他の態様の説明図である(その1)。
図13】本実施の形態に係る柱状構造物転倒防止構造体の他の態様の説明図である(その2)。
図14】従来の電柱の転倒防止対策の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施の形態に係る柱状構造物転倒防止構造体1は、図1に示すように、柱状構造物13の近傍に仮設山留のための親杭3又は鋼矢板を打設して、親杭3又は前記鋼矢板に受桁5、覆工受桁6を設置して覆工受桁6に覆工板7を配設して、地上から掘削溝9を開削して埋設物11を設置する路面覆工工事において、掘削溝9の開削による柱状構造物である電柱13の転倒を防止するものである。
なお、本願において「柱状構造物である電柱の近傍」とは、電柱13に対して従来の転倒防止対策をとれないほど近い場合と、電柱13の位置が掘削溝9内に位置する場合との両方を含む。
【0016】
柱状構造物転倒防止構造体1は、柱状構造物である電柱13が貫通するように覆工板7と並んで覆工受桁6に固定された土台板15と、土台板15に固定されて電柱13の下部を支持する下部支持部材17と、土台板15に立設されて電柱13における下部支持部材17よりも上部を支持する上部支持部材19と、を備えたものである。
【0017】
掘削溝9の構成部材と柱状構造物転倒防止構造体1の具体例について、図2、3に基づいて説明する。なお、図2においては、腹起、切梁等の支保工については図示を省略している。
掘削溝9を構成する親杭3としては、図2に示すように、H形鋼からなるものが挙げられる。親杭3は、溝奥行き方向に複数本打設し、複数の親杭3に亘るように例えば木材からなる横矢板21を設置することで、仮設山留が構成される。
親杭3の上端には、覆工受桁6を固定するための受桁5が固定されている。本例の受桁5は、溝奥行き方向に延出する溝形鋼からなり、受桁5は親杭3を両面から挟むように設置されている。
図2においては親杭3と受桁5の固定および受桁5と覆工受桁6の固定にそれぞれボルト・ナットを用いた接合を用いているが、どちらか一方もしくは両方に溶接を採用しても良い。覆工受桁6の具体例としては、H形鋼からなり、溝奥行き方向に2本設置されるものが挙げられる。
【0018】
親杭3、受桁5、覆工受桁6が、電柱13(柱状構造物)の下部支持構造を構成することになる。覆工受桁6の上には、図2において破線で示す土台板15が溶接固定される。
【0019】
土台板15の具体例としては、図3に示すように、矩形の厚みのある鋼板からなり、その一辺には電柱13の外径と同径の半円状の切欠き22が設けられたものが挙げられる。土台板15は、覆工受桁6に溶接固定されている。
下部支持部材17の具体例としては、円筒体を半割した形状の一対の半割クランプ23で、電柱13の下部を挟むように挟持して半割クランプ23の下部を土台板15に固定(例えば溶接)する。
【0020】
上部支持部材19の具体例としては、図3に示すように、土台板15の上に電柱13を挟んで両側に立設されたH形鋼からなる柱材25と、柱材25を繋ぐように横材27と、半円環状で電柱13の外周を覆うようにして横材27に固定されるバンド部材29と、によって構成されるものが挙げられる。
【0021】
以上のように、柱状構造物転倒防止構造体1においては、覆工受桁6に固定された土台板15に固定された下部支持部材17によって柱状構造物である電柱13の下部を支持し、さらに土台板15に立設された上部支持部材19で柱状構造物である電柱13の上部を支持するようにした。そして、土台板15は覆工受桁6に固定されているので、覆工受桁6、受桁5及び親杭3が電柱13を支持する柱状構造物転倒防止構造体1を支える下部構造となる。
上記のような構造において、電柱13が横荷重を受けると転倒モーメントが発生するが、この転倒モーメントに対して、土台板15、覆工受桁6、受桁5、親杭3を介して地盤4に伝達され、地盤4反力によって抵抗するので、電柱13は下端部が掘削溝9内に配置されていても、転倒することなく安定状態を維持できる。
【0022】
次に、柱状構造物転倒防止構造体1を用いた掘削溝開削方法について、柱状構造物である電柱13が掘削予定の掘削溝9内に位置する場合を例に挙げて、図4図11に基づいて説明する。
図4に示すように、掘削予定の掘削溝9の溝幅に合わせて親杭3を打設し、図示しない横矢板21を図面奥行き方向に設置して土留め壁を構築する。
また、親杭3の上端部の土砂を除去して受桁5を設置するための空間を確保しておく。
【0023】
次に、図5に示すように、親杭3の上端部に受桁5を固定する。
次に、図6に示すように、溝幅方向に設置した受桁5に亘るように覆工受桁6を固定する。また、覆工受桁6に電柱13の近傍を避けて覆工板7を設置する。
【0024】
次に、図7に示すように、覆工板7と並んで土台板15を覆工受桁6に固定する。このとき、電柱13が土台板15を貫通するようにする。貫通するとは、例えば土台板15に電柱13と同径か少し大きい径の貫通孔を設けたり、土台板15の側辺に電柱13と同径か少し大きい径の半円の切欠き22を設けたりして、電柱13を土台板15側に入り込ませた状態にすることをいう。
【0025】
次に、図8に示すように、土台板15に固定されて電柱13の下部を支持する下部支持部材17を設置する。
次に、図9に示すように、土台板15の上に上部支持部材19を立設する。この例では、電柱13を挟んで両側にH形鋼からなる柱材25の下端を土台板15に溶接固定している。
次に、図10に示すように、柱材25を繋ぐように横材27を設置する。そして、横材27にバンド部材29によって電柱13の上部を固定する。
これによって、電柱13は、下部支持部材17及び上部支持部材19を介して土台板15に固定されることになる。そして、土台板15は覆工受桁6に固定され、覆工受桁6は親杭3に剛接合されているので、電柱13は親杭3、受桁5、覆工受桁6、土台板15からなる下部支持構造によって支持されることになり、電柱13が埋設されている地盤4を掘削しても倒壊することがない。
【0026】
次に、図11に示すように、覆工板7の下方の地盤4は地上から開削して掘削溝9を形成し、形成された開削溝に地中埋設物として例えばガス管を敷設する。
【0027】
以上のように、本実施の形態における柱状構造物転倒防止構造体1によって電柱13を支持することにより、電柱13が掘削溝9の内側に配置されている場合でも、電柱13の倒壊を防止して掘削溝9の開削ができる。
【0028】
なお、上記の実施の形態では、柱状構造物が電柱13の場合であったが、本発明の柱状構造物は電柱13に限られず、例えば図12に示すような街灯31や図13に示すような標識33も含まれる。街灯31や標識33のように電柱13よりも径が細い場合には、図12図13に示すように、上部支持部材19を構成する柱材25が一本で、横材27を設けることなくバンド部材29で街灯31や標識33のポール35を柱材25に直接固定するようにすればよい。
【0029】
また、上記の説明では、仮設山留をH形鋼からなる親杭3と横矢板21で構成したが、親杭3に代えて鋼矢板で構成してもよい。この場合には、横矢板21は不要である。
【0030】
なお、柱状構造物転倒防止構造体1は、常設ではなく工事中に用いる仮設のものであるため、路面覆工工事が完了して掘削溝9が埋め戻された際に撤去される。もっとも、柱状構造物転倒防止構造体1を構成する一部の部材、例えば土台板15や下部支持部材17を撤去せずに残してもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 柱状構造物転倒防止構造体
3 親杭
4 地盤
5 受桁
6 覆工受桁
7 覆工板
9 掘削溝
11 埋設物
13 電柱(柱状構造物)
15 土台板
17 下部支持部材
19 上部支持部材
21 横矢板
22 切欠き
23 半割クランプ
25 柱材
27 横材
29 バンド部材
31 街灯
33 標識
35 ポール
37 補強部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14