(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171968
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】対応付けシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06F 40/194 20200101AFI20241205BHJP
G06F 16/907 20190101ALI20241205BHJP
G06Q 10/10 20230101ALI20241205BHJP
【FI】
G06F40/194
G06F16/907
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089354
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103090
【弁理士】
【氏名又は名称】岩壁 冬樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124501
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 誠人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 敏
【テーマコード(参考)】
5B109
5B175
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5B109PB04
5B109RB32
5B109RB33
5B109SA14
5B109VA09
5B175FB02
5B175FB03
5L010AA20
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】第1の文書の閲覧者が、第1の文書の記載のうち、第2の文書の記載に対応する箇所を把握でき、第2の文書の文書の閲覧者が、第2の文書の記載のうち、第1の文書の記載に対応する箇所を把握できるようにする対応付けシステムを提供する。
【解決手段】対応付け手段104は、第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、第1の枠および第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、第1の枠に囲まれた記載と、第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける。第1の枠表示手段111は、第1の文書が第1コンピュータ110上で表示された場合に、第1の枠およびラベルを、第1の文書に重畳させて表示する。第2の枠表示手段121は、第2の文書が第2コンピュータ120上で表示された場合に、第2の枠およびラベルを、第2の文書に重畳させて表示する。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書を保持する第1コンピュータと、
新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を保持する第2コンピュータと、
前記第1の文書内の記載と、前記第2の文書内の記載とを対応付ける対応付け装置とを備え、
前記対応付け装置は、
前記第1の文書と前記第2の文書を表示する表示制御手段と、
前記対応付け装置のユーザの操作に応じて、前記第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、前記第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、前記第1の枠および前記第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、前記第1の枠に囲まれた記載と、前記第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける対応付け手段とを有し、
前記第1コンピュータは、
前記第1の文書が当該第1コンピュータ上で表示された場合に、前記第1の枠および前記ラベルを、前記第1の文書に重畳させて表示する第1の枠表示手段を有し、
前記第2コンピュータは、
前記第2の文書が当該第2コンピュータ上で表示された場合に、前記第2の枠および前記ラベルを、前記第2の文書に重畳させて表示する第2の枠表示手段を有する
ことを特徴とする対応付けシステム。
【請求項2】
前記第1の枠表示手段は、
前記第2の文書内の前記第2の枠で囲まれた記載に変更があった場合、前記第1の枠または前記第1の枠内の記載を所定の表示態様で表示し、
前記第2の枠表示手段は、
前記第1の文書内の前記第1の枠で囲まれた記載に変更があった場合、前記第2の枠または前記第2の枠内の記載を前記所定の表示態様で表示する
請求項1に記載の対応付けシステム。
【請求項3】
前記第1の枠表示手段は、
前記第2の文書内の前記第2の枠で囲まれた記載に関連する付属情報が付与された場合に、前記第1の枠または前記第1の枠内の記載を前記所定の表示態様で表示し、
前記第2の枠表示手段は、
前記第1の文書内の前記第1の枠で囲まれた記載に関連する付属情報が付与された場合に、前記第2の枠または前記第2の枠内の記載を前記所定の表示態様で表示する
請求項2に記載の対応付けシステム。
【請求項4】
前記第1の枠表示手段および前記第2の枠表示手段は、いずれも、
前記ラベルがクリックされた場合に、前記付属情報を表示する
請求項3に記載の対応付けシステム。
【請求項5】
前記第1の枠表示手段は、
前記第1の枠内の記載が変更された場合に、変更後の記載を囲むように前記第1の枠の大きさを調整し、
前記第2の枠表示手段は、
前記第2の枠内の記載が変更された場合に、変更後の記載を囲むように前記第2の枠の大きさを調整する
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の対応付けシステム。
【請求項6】
既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書と、新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を表示する表示制御手段と、
ユーザの操作に応じて、前記第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、前記第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、前記第1の枠および前記第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、前記第1の枠に囲まれた記載と、前記第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける対応付け手段とを備える
ことを特徴とする対応付け装置。
【請求項7】
対応付け装置が、
既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書と、新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を表示し、
前記対応付け装置のユーザの操作に応じて、前記第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、前記第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、前記第1の枠および前記第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、前記第1の枠に囲まれた記載と、前記第2の枠に囲まれた記載とを対応付け、
第1コンピュータが、
前記第1の文書が当該第1コンピュータ上で表示された場合に、前記第1の枠および前記ラベルを、前記第1の文書に重畳させて表示し、
第2コンピュータが、
前記第2の文書が当該第2コンピュータ上で表示された場合に、前記第2の枠および前記ラベルを、前記第2の文書に重畳させて表示する
ことを特徴とする対応付け方法。
【請求項8】
コンピュータに、
既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書と、新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を表示する表示制御処理、および、
ユーザの操作に応じて、前記第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、前記第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、前記第1の枠および前記第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、前記第1の枠に囲まれた記載と、前記第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける対応付け処理
を実行させるための対応付けプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる複数の文書内の記載を対応付ける対応付けシステム、対応付け装置、対応付け方法、および、対応付けプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、既存の設計図面を変更して新しい設計図面を作成するカスタマイズ設計業務に用いる設計変更管理支援装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存のシステムの設計に関する既存の文書を第1の文書と記す。また、新規システムの設計に関する新規の文書を第2の文書と記す。第1の文書と第2の文書があるとする。新規システムを導入するときに、第1の文書の閲覧者は、第1の文書の記載のうち、第2の文書の記載に対応する箇所を把握でき、第2の文書の文書の閲覧者は、第2の文書の記載のうち、第1の文書の記載に対応する箇所を把握できることが好ましい。
【0005】
そこで、本発明は、第1の文書の閲覧者が、第1の文書の記載のうち、第2の文書の記載に対応する箇所を把握でき、第2の文書の文書の閲覧者が、第2の文書の記載のうち、第1の文書の記載に対応する箇所を把握できるようにする対応付けシステム、対応付け装置、対応付け方法、および、対応付けプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による対応付けシステムは、既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書を保持する第1コンピュータと、新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を保持する第2コンピュータと、第1の文書内の記載と、第2の文書内の記載とを対応付ける対応付け装置とを備え、対応付け装置は、第1の文書と第2の文書を表示する表示制御手段と、対応付け装置のユーザの操作に応じて、第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、第1の枠および第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、第1の枠に囲まれた記載と、第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける対応付け手段とを有し、第1コンピュータは、第1の文書が当該第1コンピュータ上で表示された場合に、第1の枠およびラベルを、第1の文書に重畳させて表示する第1の枠表示手段を有し、第2コンピュータは、第2の文書が当該第2コンピュータ上で表示された場合に、第2の枠およびラベルを、第2の文書に重畳させて表示する第2の枠表示手段を有することを特徴とする。
【0007】
本発明による対応付け装置は、既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書と、新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を表示する表示制御手段と、ユーザの操作に応じて、第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、第1の枠および第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、第1の枠に囲まれた記載と、第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける対応付け手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明による対応付け方法は、対応付け装置が、既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書と、新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を表示し、対応付け装置のユーザの操作に応じて、第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、第1の枠および第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、第1の枠に囲まれた記載と、第2の枠に囲まれた記載とを対応付け、第1コンピュータが、第1の文書が当該第1コンピュータ上で表示された場合に、第1の枠およびラベルを、第1の文書に重畳させて表示し、第2コンピュータが、第2の文書が当該第2コンピュータ上で表示された場合に、第2の枠およびラベルを、第2の文書に重畳させて表示することを特徴とする。
【0009】
本発明による対応付けプログラムは、コンピュータに、既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書と、新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を表示する表示制御処理、および、ユーザの操作に応じて、第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、第1の枠および第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、第1の枠に囲まれた記載と、第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける対応付け処理を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1の文書の閲覧者は、第1の文書の記載のうち、第2の文書の記載に対応する箇所を把握でき、第2の文書の文書の閲覧者は、第2の文書の記載のうち、第1の文書の記載に対応する箇所を把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態の対応付けシステムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】第1の文書内の記載と、第2の文書内の記載とが対応付けられる状況を示す説明図である。
【
図3】第1の文書に重畳して表示される第1の枠およびラベルを示す模式図である。
【
図4】第2の文書に重畳して表示される第2の枠およびラベルを示す模式図である。
【
図5】付属情報の入力欄の表示例を示す模式図である。
【
図6】付属情報が表示された状態の例を示す模式図である。
【
図7】第2の文書内の第2の枠で囲まれた記載に変更があったか、あるいは、第2の文書内の第2の枠で囲まれた記載に関連する付属情報がラベルに関連付けられてレコード内に格納された場合における、第1の枠の表示例を示す模式図である。
【
図8】第1の文書内の第1の枠で囲まれた記載に変更があったか、あるいは、第1の文書内の第1の枠に囲まれた記載に関連する付属情報がラベルに関連付けられてレコード内に格納された場合における、第2の枠の表示例を示す模式図である。
【
図9】対応付けシステムの主な動作の処理経過の例を示すフローチャートである。
【
図10】対応付け装置、第1コンピュータ、第2コンピュータを実現するためのコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。
【
図11】本発明の対応付けシステムの概要を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0013】
前述のように、既存のシステムの設計に関する既存の文書を第1の文書と記す。また、新規システムの設計に関する新規の文書を第2の文書と記す。
【0014】
既存のシステムの運用者(以下、この運用者がテレコム会社である場合を例にして説明する。)は、既存のシステムを運用し、既存のシステムの設計に関する既存の文書(第1の文書)を、テレコム会社のコンピュータ内に保存している。
【0015】
また、システムを提供するベンダは、新規システムを提供するときに、新規システムの設計に関する新規の文書(第2の文書)を、ベンダのコンピュータ内に保存している。
【0016】
既存のシステムと、新規のシステムは、別々のシステムであるが、目的が共通であるシステムである。例えば、既存のシステムと、新規のシステムは、いずれも工事受付システム等である。
【0017】
このとき、第1の文書内と記載と、第2の文書内の記載には、互いに対応する記載がある。例えば、第1の文書内の顧客DB(データベース)に関する記載と、第2の文書内の顧客DBに関する記載とは、対応していると言える。
【0018】
なお、第2の文書は、TM(TeleManagement)フォーラムに準拠した文書であってもよい。
【0019】
以下では、説明を簡単にするために、1つの第2の文書に、1つの第1の文書が対比される場合を例にする。ただし、1つの第2の文書に、複数の第1の文書が対比されてもよい。
【0020】
図1は、本発明の実施形態の対応付けシステムの構成例を示すブロック図である。対応付けシステムは、対応付け装置1と、第1コンピュータ10と、第2コンピュータ20とを備える。対応付け装置1および第1コンピュータ10は、テレコム会社によって管理される。第2コンピュータ20は、ベンダによって管理される。
【0021】
第1コンピュータ10は、第1の文書を保持する。第2コンピュータ20は、第2の文書を保持する。
【0022】
対応付け装置1は、第1の文書内の記載と、第2の文書内の記載とを対応付ける。対応付けられる記載は、文字列であってもよく、あるいは、表や図であってもよい。
【0023】
対応付け装置1は、通信ネットワークを介して、第1コンピュータ10および第2コンピュータ20に接続され、第1の文書および第2の文書にアクセスして、第1の文書および第2の文書を表示可能である。
【0024】
対応付け装置1は、表示制御部2と、ディスプレイ装置3と、対応付け部4と、DB(データベース)記憶部5とを備える。
【0025】
表示制御部2は、第1コンピュータ10に保持されている第1の文書と、第2コンピュータ20に保持されている第2の文書を、ディスプレイ装置3上に表示する。
【0026】
なお、第1の文書のファイル形式と、第2の文書のファイル形式とが異なっていてもよい。例えば、第1の文書がワードファイルであり、第2の文書がエクセルファイルであってもよい。第1の文書および第2の文書のファイル形式の例として、ワードファイル、エクセルファイル、パワーポイント(登録商標)ファイル等が挙げられるが、第1の文書および第2の文書のファイル形式は、これらの例に限定されない。
【0027】
対応付け部4は、対応付け装置1のユーザの操作に応じて、第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、第1の枠および第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、第1の枠に囲まれた記載と、第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける。本実施形態では、第1の枠および第2の枠が、いずれも矩形である場合を例にして説明する。
【0028】
図2は、第1の文書内の記載と、第2の文書内の記載とが対応付けられる状況を示す説明図である。
図2(A)は、表示制御部2がディスプレイ装置3上に第1の文書および第2の文書を表示した状態を示している。
【0029】
対応付け装置1のユーザが、第1の文書内の「顧客データ」に関する記載と、第2の文書内の「顧客データ」に関する記載とが対応していると判断したとする。そして、ユーザが、マウス等のポインティングデバイスを用いて、第1の文書内の「顧客データ」に関する記載を囲む第1の枠51と、第2の文書内の「顧客データ」に関する記載を囲む第2の枠61を設定したとする(
図2(B)を参照)。なお、第1の文書内の「顧客データ」に関する記載と、第2の文書内の「顧客データ」に関する記載とは、同一である必要はない。
【0030】
このとき、対応付け部4は、第1の枠51とともにラベル入力欄52を表示し、第2の枠61とともにラベル入力欄62を表示する(
図2(B)を参照)。ユーザは、ラベル入力欄52およびラベル入力欄62に、共通のラベルを入力する。すると、対応付け部4は、ラベル入力欄52およびラベル入力欄62に共通のラベルを表示する。
図2(C)は、ラベル入力欄52およびラベル入力欄62に共通のラベル「顧客DB」が入力された場合を例示している。
【0031】
上記のような操作が行われた場合、対応付け部4は、第1の枠51に囲まれた記載と、第2の枠61に囲まれた記載とを対応付ける。
【0032】
DB記憶部5は、対応付けられた記載に関する情報のデータベースを保持する。このデータベースのレコードは、以下に示す項目を含んでいる。また、レコードは、「第1の文書のファイル名」、「第2の文書のファイル名」および「ラベル」の組毎に生成される。
【0033】
[レコードが含む項目]
(1)第2の文書のファイル名
(2)第2の文書と対比される第1の文書のファイル名
(3)ラベル(
図2に示す例では「顧客DB」。)
(4)第1の枠51の左上頂点の位置
(5)第1の枠51の右下頂点の位置
(6)第2の枠61の左上頂点の位置
(7)第2の枠61の右下頂点の位置
(8)変更担当者
(9)第1の枠に囲まれた記載が変更されたり、その記載に関連する付属情報が追加された日時(自動付与)
(10)第2の枠に囲まれた記載が変更されたり、その記載に関連する付属情報が追加された日時(自動付与)
(11)ラベルに対応する記載が変更された場合に影響を受ける他の記載のラベル(以下、単に「他のラベル」と記す。)
(12)コメント
(13)レコード作成日時(自動付与)
(14)レコード更新日時(自動付与)
【0034】
上記の(1)、(2)に挙げたファイル名は、文書の保存場所を示すパスを含んだファイル名である。
【0035】
上記の(8)に挙げた変更担当者は、第1の枠に囲まれた記載を変更したり、その記載に関連する付属情報を追加したり、または、第2の枠に囲まれた記載を変更したり、その記載に関連する付属情報を追加したりする者の名前である。変更担当者は、上書きされていく。変更担当者は、第1の文書や第2の文書の閲覧者によって手入力で入力される。
【0036】
上記の(9)に挙げた日時は、(3)のラベルに対応する第1の枠51に囲まれた記載が変更されたり、その記載に関連する付属情報が追加された日時である。この日時として、第1の文書がファイルクローズされた時の日時が自動的に割り当てられる。また、この日時は、上書きされていく。
上記の(10)に挙げた日時は、(3)のラベルに対応する第2の枠61に囲まれた記載が変更されたり、その記載に関連する付属情報が追加された日時である。この日時として、第2の文書がファイルクローズされた時の日時が自動的に割り当てられる。また、この日時は、上書きされていく。
【0037】
上記の(11)に挙げた他のラベルは、第1の文書や第2の文書の閲覧者によって手入力で入力される。
【0038】
上記の(12)に挙げたコメントは、第1の文書や第2の文書の閲覧者によって手入力で入力される任意のコメント(文字列)である。
【0039】
上記の(8)に挙げた変更担当者、上記の(9)に挙げた日時、上記の(10)に挙げた日時、上記の(11)に挙げた他のラベル、および、上記の(12)に挙げたコメントがそれぞれ、ラベルに関連付けられる付属情報に該当する。
【0040】
上記の(14)に挙げたレコード更新日時は、レコードの内容が変更された時に、対応付け部4によって自動的に付与される。
【0041】
対応付け部4は、第1の枠51に囲まれた記載と、第2の枠61に囲まれた記載とを対応付けるときに、新たなレコードを作成する。そして、対応付け部4は、上記の(1)、(2)に挙げた各ファイル名、(3)に挙げたラベル、(4)~(7)に挙げた頂点の位置、および(13)に挙げたレコード作成日時を格納する。このとき、対応付け部4は、そのレコード内の他の項目については、情報が格納されていない状態にする。このレコードによって、第1の枠51によって囲まれた記載と、第2の枠61によって囲まれた記載とが対応付けられたことが分かる。
【0042】
第1コンピュータ10は、第1の枠表示部11と、ディスプレイ装置12と、第1の文書記憶部13とを備える。また、第2コンピュータ20は、第2の枠表示部21と、ディスプレイ装置22と、第2の文書記憶部23とを備える(
図1を参照)。
【0043】
第1の文書記憶部13は、第1の文書を記憶する記憶装置である。第2の文書記憶部23は、第2の文書を記憶する記憶装置である。
【0044】
第1の枠表示部11は、第1の文書が第1コンピュータ10のディスプレイ装置12上に表示された場合に、第1の枠51およびラベルを第1の文書に重畳させて表示する。このとき、第1の枠表示部11は、DB記憶部5に記憶されたデータベースにアクセスして上記の(4)、(5)に挙げた頂点の位置を参照し、それらの情報に基づいて、第1の枠51の表示位置を決定し、第1の枠51および上記の(3)に挙げたラベルを、第1の文書に重畳させて表示する。
図3は、第1の文書に重畳して表示される第1の枠51およびラベルを示す模式図である。第1の枠表示部11は、第1の枠51を、例えば、赤等の色付きの枠として表示することによって、第1の枠51を目立たせてもよい。
【0045】
第2の枠表示部21は、第2の文書が第2コンピュータ20のディスプレイ装置22上に表示された場合に、第2の枠61およびラベルを第2の文書に重畳させて表示する。このとき、第2の枠表示部21は、DB記憶部5に記憶されたデータベースにアクセスして上記の(6)、(7)に挙げた頂点の位置を参照し、それらの情報に基づいて、第2の枠61の表示位置を決定し、第2の枠61および上記の(3)に挙げたラベルを、第2の文書に重畳させて表示する。
図4は、第2の文書に重畳して表示される第2の枠61およびラベルを示す模式図である。第2の枠表示部21は、第2の枠61を、例えば、赤等の色付きの枠として表示することによって、第2の枠61を目立たせてもよい。
【0046】
図3や
図4に示す状態において、文書の閲覧者がマウス等のポインティングデバイスによってラベルをクリックすると、付属情報の入力欄が表示される。以下、
図4に示すラベル63がクリックされた場合を例にして説明する。
図3に示すラベル53がクリックされた場合に関しては、第2の枠表示部21の代わりに第1の枠表示部11が動作する点以外は、
図4に示すラベル63がクリックされた場合と同様である。
【0047】
図5は、付属情報の入力欄の表示例を示す模式図である。第2の枠表示部21は、ラベル63がクリックされると、
図5に例示するように、変更担当者入力欄71、他のラベル入力欄72、および、コメント入力欄73を表示する。
【0048】
既に、変更担当者が入力済みである場合(すなわち、変更担当者がレコード内に格納されている場合)、第2の枠表示部21は、その変更担当者をラベルの近傍の変更担当者入力欄71に表示する。他のラベルや、コメントに関しても同様である。なお、この場合、上記の(10)に挙げた日時もレコードに記録されているので、第2の枠表示部21は、その日時も付属情報として表示する。
【0049】
第2の文書の閲覧者によって、変更担当者入力欄71に変更担当者が入力されると、第2の枠表示部21は、その変更担当者の情報を対応付け装置1に送信し、対応付け部4は、ラベル「顧客DB」のレコードの「変更担当者」の項目に、受信した変更担当者の情報を書き込む。既に、レコード内に変更担当者の情報が格納されている場合には、対応付け部4は、変更担当者の情報を上書きする。変更担当者は、枠に囲まれた記載を変更したり、付属情報を追加した閲覧者である。
【0050】
また、第2の文書の閲覧者によって、他のラベル入力欄72に他のラベルが入力されると、第2の枠表示部21は、入力された他のラベルの情報を対応付け装置1に送信し、対応付け部4は、ラベル「顧客DB」のレコードの「他のラベル」の項目に、受信した他のラベルの情報を書き込む。既に、レコード内に他のラベルの情報が格納されている場合には、対応付け部4は、受信した新たな他のラベルを追加すればよい。
【0051】
また、第2の文書の閲覧者によって、コメント入力欄73にコメントが入力されると、第2の枠表示部21は、入力されたコメントの情報を対応付け装置1に送信し、対応付け部4は、ラベル「顧客DB」のレコードの「コメント」の項目に、受信したコメントの情報を書き込む。既に、レコード内にコメントの情報が格納されている場合には、対応付け部4は、受信した新たなコメントを追加すればよい。従って、複数の変更担当者が入力したコメントが、レコード内に蓄積されることもあり得る。
【0052】
前述のように、ラベル63がクリックされたときに、レコード内に付属情報が格納されているならば、第2の枠表示部21は、その付属情報をラベルの近傍に表示する。
図6は、付属情報が表示された状態の例を示す模式図である。なお、レコードに格納されていない付属情報は、表示されない。例えば、他のラベルがレコードに格納されていない場合、第2の枠表示部21は、他のレベルを表示しなくてよい。また、例えば、コメントがレコードに格納されていない場合、第2の枠表示部21は、コメントを表示しなくてよい。
【0053】
また、第2の枠表示部21が付属情報を表示する場合には、第2の枠表示部21は、上記の(10)に挙げた日時(第2の枠に囲まれた記載が変更されたり、その記載に関連する付属情報が追加された日時)を表示する。一方、ラベル53がクリックされ、第1の枠表示部11が付属情報を表示する場合、第1の枠表示部11は、上記の(9)に挙げた日時(第1の枠に囲まれた記載が変更されたり、その記載に関連する付属情報が追加された日時)を表示する。
【0054】
また、第1の文書内のラベル53がクリックされた場合と、第2の文書内のラベル63がクリックされた場合とで、付属情報として表示される変更担当者、他のラベルおよびコメントはそれぞれ共通である。
【0055】
また、対応付け部4は、第1コンピュータ10における第1の文書のファイルオープン、ファイルクローズの状況、および、第2コンピュータ20における第2の文書のファイルオープン、ファイルクローズの状況を監視する。以下、具体的に説明する。
【0056】
対応付け部4は、第1コンピュータ10で第1の文書がファイルオープンされたときに、その第1の文書内の第1の枠51で囲まれた記載を記憶する。そして、その第1の文書がファイルクローズされた時に、対応付け部4は、第1の枠51で囲まれた記載がファイルオープン時から変更されているか否かを判定する。ファイルクローズ時に、第1の枠51で囲まれた記載がファイルオープン時から変更されているならば、対応付け部4は、上記の(9)の日時として、ファイルクローズされた日時を格納する。既に、上記の(9)の日時が格納されている場合、対応付け部4は、その日時を、最新のファイルクローズの日時で上書きする。また、第1の枠51で囲まれた記載が変更されていなくても、その記載に関連する付属情報が変更されていたり追加されている場合には、上記と同様に、対応付け部4は、上記の(9)の日時として、ファイルクローズされた日時を格納する。
【0057】
第1の枠51で囲まれた記載の変更がなく、さらに、その記載に関連する付属情報の変更や追加もない場合には、対応付け部4は、レコード内における上記の(9)の日時に関して何も行わない。
【0058】
同様に、対応付け部4は、第2コンピュータ20で第2の文書がファイルオープンされたときに、その第2の文書内の第2の枠61で囲まれた記載を記憶する。そして、その第2の文書がファイルクローズされた時に、対応付け部4は、第2の枠61で囲まれた記載がファイルオープン時から変更されているか否かを判定する。ファイルクローズ時に、第2の枠61で囲まれた記載がファイルオープン時から変更されているならば、対応付け部4は、上記の(10)の日時として、ファイルクローズされた日時を格納する。既に、上記の(10)の日時が格納されている場合、対応付け部4は、その日時を、最新のファイルクローズの日時で上書きする。また、第2の枠61で囲まれた記載が変更されていなくても、その記載に関連する付属情報が変更されていたり追加されている場合には、上記と同様に、対応付け部4は、上記の(10)の日時として、ファイルクローズされた日時を格納する。
【0059】
第2の枠61で囲まれた記載の変更がなく、さらに、その記載に関連する付属情報の変更や追加もない場合には、対応付け部4は、レコード内における上記の(10)の日時に関して何も行わない。
【0060】
レコード内において、上記の(10)の日時(第2の枠に囲まれた記載が変更されたり、その記載に関連する付属情報が追加された日時)が格納されているということは、第2の文書内の第2の枠61で囲まれた記載に変更があったか、あるいは、第2の文書内の第2の枠61で囲まれた記載に関連する付属情報がラベルに関連付けられてレコード内に格納されたことを意味する。この場合、第1の枠表示部11は、その第2の枠61に対応する第1の枠51またはその第1の枠51内の記載を所定の表示態様で表示する。以下に、この所定の表示態様の例を示す。
図7は、第2の文書内の第2の枠61で囲まれた記載に変更があったか、あるいは、第2の文書内の第2の枠61で囲まれた記載に関連する付属情報がラベルに関連付けられてレコード内に格納された場合における、第1の枠51の表示例を示す模式図である。第2の文書内の第2の枠61で囲まれた記載に変更があった場合等において、第1の枠表示部11は、
図7に示すように、その第2の枠61に対応する第1の枠51を破線等の所定の線種で表示してもよい。あるいは、第1の枠表示部11は、第1の枠51に囲まれた第1の文書内の記載を半透明で表示してもよい。このように、第1の枠51または第1の枠51内の記載を所定の表示態様で表示することによって、第1の文書を閲覧するテレコム会社の閲覧者は、その第1の枠51に対応する第2の文書内の第2の枠61内の記載が変更されたか、あるいは、その第2の枠61で囲まれた記載に関連する付属情報がラベルに関連付けられてレコード内に格納されたということを認識できる。
【0061】
レコード内において、上記の(9)の日時(第1の枠に囲まれた記載が変更されたり、その記載に関連する付属情報が追加された日時)が格納されているということは、第1の文書内の第1の枠51で囲まれた記載に変更があったか、あるいは、第1の文書内の第1の枠51で囲まれた記載に関連する付属情報がラベルに関連付けられてレコード内に格納されたことを意味する。この場合、第2の枠表示部21は、その第1の枠51に対応する第2の枠61またはその第2の枠61内の記載を所定の表示態様で表示する。この表示態様は、前述の所定の表示態様と同様でよい。
図8は、第1の文書内の第1の枠51で囲まれた記載に変更があったか、あるいは、第1の文書内の第1の枠51に囲まれた記載に関連する付属情報がラベルに関連付けられてレコード内に格納された場合における、第2の枠61の表示例を示す模式図である。第1の文書内の第1の枠51で囲まれた記載に変更があった場合等において、第2の枠表示部21は、
図8に示すように、その第1の枠51に対応する第2の枠61を破線等の所定の線種で表示してもよい。あるいは、第2の枠表示部21は、第2の枠61に囲まれた第2の文書内の記載を半透明で表示してもよい。このように、第2の枠61または第2の枠61内の記載を所定の表示態様で表示することによって、第2の文書を閲覧するベンダの閲覧者は、その第2の枠61に対応する第1の文書内の第1の枠51内の記載が変更されたか、あるいは、その第1の枠51に囲まれた記載に関連する付属情報がラベルに関連付けられてレコード内に格納されたということを認識できる。
【0062】
また、第1の枠表示部11は、第1の枠51内の記載が変更された場合に、変更後の記載を囲むように、第1の枠51の大きさを調整する。例えば、第1の枠表示部11は、第1の枠51内の記載が増加した場合には、第1の枠51を大きくし、また、その記載が減少した場合には、第1の枠51を小さくする。そして、第1の枠表示部11は、大きさの調整後の「第1の枠51の左上頂点の位置」および「第1の枠51の右下頂点の位置」の情報を対応付け装置1に送信する。対応付け部4は、レコード内の「第1の枠51の左上頂点の位置」および「第1の枠51の右下頂点の位置」を、受信した情報で更新する。第1の文書が再度ファイルオープンされて表示される場合には、第1の枠表示部11は、その更新後の「第1の枠51の左上頂点の位置」および「第1の枠51の右下頂点の位置」に基づいて、第1の枠51の表示位置を決定し、第1の枠51を表示する。従って、第1の枠51が再度表示される場合には、第1の枠51は、調整後の大きさで表示される。
【0063】
同様に、第2の枠表示部21は、第2の枠61内の記載が変更された場合に、変更後の記載を囲むように、第2の枠61の大きさを調整する。例えば、第2の枠表示部21は、第2の枠61内の記載が増加した場合には、第2の枠61を大きくし、また、その記載が減少した場合には、第2の枠61を小さくする。そして、第2の枠表示部21は、大きさの調整後の「第2の枠61の左上頂点の位置」および「第2の枠61の右下頂点の位置」の情報を対応付け装置1に送信する。対応付け部4は、レコード内の「第2の枠61の左上頂点の位置」および「第2の枠61の右下頂点の位置」を、受信した情報で更新する。第2の文書が再度ファイルオープンされて表示される場合には、第2の枠表示部21は、その更新後の「第2の枠61の左上頂点の位置」および「第2の枠61の右下頂点の位置」に基づいて、第2の枠61の表示位置を決定し、第2の枠61を表示する。従って、第2の枠61が再度表示される場合には、第2の枠61は、調整後の大きさで表示される。
【0064】
表示制御部2および対応付け部4は、例えば、対応付けプログラムに従って動作するコンピュータのCPU(Central Processing Unit )によって実現される。この場合、CPUが、コンピュータのプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体から対応付けプログラムを読み込み、その対応付けプログラムに従って、表示制御部2および対応付け部4として動作すればよい。DB記憶部5は、例えば、そのコンピュータの記憶装置によって実現される。
【0065】
第1の枠表示部11は、例えば、第1コンピュータ用プログラムに従って動作する第1コンピュータ10のCPUによって実現される。この場合、CPUが、第1コンピュータ10のプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体からそのプログラムを読み込み、そのプログラムに従って、第1の枠表示部11として動作すればよい。第1の文書記憶部13は、例えば、第1コンピュータ10の記憶装置によって実現される。
【0066】
第2の枠表示部21は、例えば、第2コンピュータ用プログラムに従って動作する第2コンピュータ20のCPUによって実現される。この場合、CPUが、第2コンピュータ20のプログラム記憶装置等のプログラム記録媒体からそのプログラムを読み込み、そのプログラムに従って、第2の枠表示部21として動作すればよい。第2の文書記憶部23は、例えば、第2コンピュータ20の記憶装置によって実現される。
【0067】
次に、処理経過について説明する。
図9は、対応付けシステムの主な動作の処理経過の例を示すフローチャートである。既に説明した事項については、適宜、説明を省略する。
【0068】
まず、対応付け装置1の表示制御部2が、第1コンピュータ10に保持されている第1の文書と、第2コンピュータ20に保持されている第2の文書を表示する(ステップS1)。
【0069】
次に、対応付け装置1の対応付け部4が、対応付け装置1のユーザの操作に応じて、第1の文書内の記載を囲む第1の枠51が設定され、第2の文書内の記載を囲む第2の枠61が設定され、第1の枠51および第2の枠61に共通のラベルが付与された場合に、第1の枠51に囲まれた記載と、第2の枠61に囲まれた記載とを対応付ける(ステップS2)。
【0070】
その後、第1コンピュータ10の第1の枠表示部11が、第1の文書がディスプレイ装置12上に表示された場合に、第1の枠51およびラベルを、第1の文書に重畳させて表示する(ステップS3)。
【0071】
また、第2コンピュータ20の第2の枠表示部21が、第2の文書がディスプレイ装置22上に表示された場合に、第2の枠61およびラベルを、第2の文書に重畳させて表示する(ステップS4)。
【0072】
以上のような動作により、第1の文書の閲覧者は、第1の文書の記載のうち、第2の文書の記載に対応する箇所を把握でき、第2の文書の文書の閲覧者は、第2の文書の記載のうち、第1の文書の記載に対応する箇所を把握できる。
【0073】
その結果、既存のシステムの運用者(例えば、テレコム会社)がベンダから新規システムを導入するときに、第1の文書および第2の文書を並行して効率的に管理することができ、新規システムの導入を円滑に進めることができる。
【0074】
次に、上記の実施形態の変形例について説明する。
【0075】
第1コンピュータ10は、日時を検索キーとして、上記の(9)に挙げた日時が検索キーに合致するレコードに格納されているラベルを検索する検索部を備えていてもよい。そのような構成により、検索キーとして指定した日時に変更等が行われた記載に対応するラベルを検索することができる。
【0076】
同様に、第2コンピュータ20は、日時を検索キーとして、上記の(10)に挙げた日時が検索キーに合致するレコードに格納されているラベルを検索する検索部を備えていてもよい。この場合にも、検索キーとして指定した日時に変更等が行われた記載に対応するラベルを検索することができる。
【0077】
また、上記の(10)に挙げた日時は、第2の枠に囲まれた記載が変更された日時と、第2の枠に囲まれた記載に関連する付属情報が追加された日時とに分けて、レコード内に格納されてもよい。そして、第1の枠表示部11は、第1の枠51またはその第1の枠51内の記載に関して、第2の枠に囲まれた記載が変更された場合と、第2の枠に囲まれた記載に関連する付属情報が追加された場合とで、表示態様を変えてもよい。
【0078】
同様に、上記の(9)に挙げた日時は、第1の枠に囲まれた記載が変更された日時と、第1の枠に囲まれた記載に関連する付属情報が追加された日時とに分けて、レコード内に格納されてもよい。そして、第2の枠表示部21は、第2の枠61またはその第2の枠61内の記載に関して、第1の枠に囲まれた記載が変更された場合と、第1の枠に囲まれた記載に関連する付属情報が追加された場合とで、表示態様を変えてもよい。
【0079】
対応付け装置1、第1コンピュータ10、第2コンピュータ20は、それぞれ別々のコンピュータである。
図10は、対応付け装置1、第1コンピュータ10、第2コンピュータ20を実現するためのコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。コンピュータ1000は、例えば、CPU(Central Processing Unit )1001と、主記憶装置1002と、補助記憶装置1003と、インタフェース1004と、通信インタフェース1005と、ディスプレイ装置1006とを備える。通信インタフェース1005は、通信ネットワークとの間のインタフェースである。
【0080】
対応付け装置1、第1コンピュータ10、第2コンピュータ20の各装置の動作は、各装置に対応するプログラムの形式で補助記憶装置1003に記憶されている。CPU1001は、そのプログラムを補助記憶装置1003から読み出し、そのプログラムを主記憶装置1002に展開し、そのプログラムに従って、動作する。従って、対応付け装置1、第1コンピュータ10、第2コンピュータ20に該当するそれぞれのコンピュータの補助記憶装置1003に、装置に応じたプログラムを記憶させておけばよい。
【0081】
補助記憶装置1003は、一時的でない有形の媒体の例である。一時的でない有形の媒体の他の例として、インタフェース1004を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory )、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory )、半導体メモリ等が挙げられる。
【0082】
図11は、本発明の対応付けシステムの概要を示すブロック図である。対応付けシステムは、第1コンピュータ110と、第2コンピュータ120と、対応付け装置101とを備える。第1コンピュータ110は、既存のシステムの設計に関する既存の文書である第1の文書を保持する。第2コンピュータ120は、新規システムの設計に関する新規の文書である第2の文書を保持する。対応付け装置101は、第1の文書内の記載と、第2の文書内の記載とを対応付ける。
【0083】
対応付け装置101は、表示制御手段102と、対応付け手段104とを備える。
【0084】
表示制御手段102(例えば、表示制御部2)は、第1の文書と第2の文書を表示する。
【0085】
対応付け手段104(例えば、対応付け部4)は、対応付け装置101のユーザの操作に応じて、第1の文書内の記載を囲む第1の枠が設定され、第2の文書内の記載を囲む第2の枠が設定され、第1の枠および第2の枠に共通のラベルが付与された場合に、第1の枠に囲まれた記載と、第2の枠に囲まれた記載とを対応付ける。
【0086】
第1コンピュータ110は、第1の枠表示手段111を備える。第1の枠表示手段111(例えば、第1の枠表示部11)は、第1の文書が当該第1コンピュータ110上で表示された場合に、第1の枠およびラベルを、第1の文書に重畳させて表示する。
【0087】
第2コンピュータ120は、第2の枠表示手段121を備える。第2の枠表示手段121(例えば、第2の枠表示部21)は、第2の文書が当該第2コンピュータ120上で表示された場合に、第2の枠およびラベルを、第2の文書に重畳させて表示する。
【0088】
そのような構成により、第1の文書の閲覧者は、第1の文書の記載のうち、第2の文書の記載に対応する箇所を把握でき、第2の文書の文書の閲覧者は、第2の文書の記載のうち、第1の文書の記載に対応する箇所を把握できる。
【0089】
第1の枠表示手段111が、第2の文書内の第2の枠で囲まれた記載に変更があった場合、第1の枠または第1の枠内の記載を所定の表示態様で表示し、第2の枠表示手段121が、第1の文書内の第1の枠で囲まれた記載に変更があった場合、第2の枠または第2の枠内の記載を所定の表示態様で表示する構成であってもよい。
【0090】
第1の枠表示手段111が、第2の文書内の第2の枠で囲まれた記載に関連する付属情報が付与された場合に、第1の枠または第1の枠内の記載を所定の表示態様で表示し、第2の枠表示手段121が、第1の文書内の第1の枠で囲まれた記載に関連する付属情報が付与された場合に、第2の枠または第2の枠内の記載を所定の表示態様で表示する構成であってもよい。
【0091】
第1の枠表示手段111および第2の枠表示手段121が、いずれも、ラベルがクリックされた場合に、付属情報を表示する構成であってもよい。
【0092】
第1の枠表示手段111が、第1の枠内の記載が変更された場合に、変更後の記載を囲むように第1の枠の大きさを調整し、第2の枠表示手段121が、第2の枠内の記載が変更された場合に、変更後の記載を囲むように第2の枠の大きさを調整する構成であってもよい。
【0093】
以上、実施形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、異なる複数の文書内の記載を対応付ける対応付けシステムに好適に適用される。
【符号の説明】
【0095】
1 対応付け装置
2 表示制御部
3 ディスプレイ装置
4 対応付け部
5 DB記憶部
10 第1コンピュータ
11 第1の枠表示部
12 ディスプレイ装置
13 第1の文書記憶部
20 第2コンピュータ
21 第2の枠表示部
22 ディスプレイ装置
23 第2の文書記憶部