(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172006
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】印刷制御装置、印刷制御装置の制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20241205BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
G06F3/12 353
B41J29/38 204
G06F3/12 305
G06F3/12 356
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089412
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲浜▼田 徹也
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AR01
2C061AS06
2C061HJ07
2C061HK07
2C061HN08
2C061HN15
(57)【要約】
【課題】パラメータの変更における利便性を向上させること。
【解決手段】媒体に紐づくパラメータセットを編集するための編集画面においてユーザによるパラメータセットの編集操作を受け付ける受付手段と、パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、特定のパラメータに関するパラメータセットに含まれない他の設定が必要となった場合、ユーザに警告を報知する報知手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷媒体に紐づくパラメータセットを編集するための編集画面においてユーザによる前記パラメータセットの編集操作を受け付ける受け付け手段と、
前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定の変更が必要となった場合、ユーザに報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
前記編集操作の際、編集前のパラメータセットを併せて編集画面に表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定の変更が必要となった場合、編集した前記パラメータセットを保存した後、前記他の設定を変更するための画面に遷移させる遷移手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項4】
前記報知手段は、ポップアップ表示画面を用いて報知を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項5】
前記報知手段は、前記編集画面の所定の領域にて報知を行うことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項6】
前記報知手段は一定時間、またはユーザによる操作を受け付けるまで報知を行うことを特徴とする請求項4または5に記載の印刷制御装置。
【請求項7】
前記パラメータセットが有するパラメータには、白印刷の有無、白印刷時の隠蔽率、白印刷後の乾燥温度、カラー印刷時の乾燥温度、印刷媒体の搬送速度、または印刷媒体にかける張力、使用するインクの種類、またはカラーマッチング時に使用するカラープロファイルの種類が含まれることを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項8】
前記受け付け手段は、パラメータごとに配置されたメニューから設定値が選択されることを編集操作として受け付けることを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
【請求項9】
前記メニューの内容は、前記パラメータセットに含まれる他のパラメータが変更されることに応じて変更することを特徴とする請求項8に記載の印刷制御装置。
【請求項10】
印刷媒体に紐づくパラメータセットを編集するための編集画面においてユーザによる前記パラメータセットの編集操作を受け付ける受け付けステップと、
前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定の変更が必要となった場合、ユーザに報知する報知ステップと、
を備えることを特徴とする印刷制御装置の制御方法。
【請求項11】
印刷制御装置において動作するプログラムであって、前記印刷制御装置を、
印刷媒体に紐づくパラメータセットを編集するための編集画面においてユーザによる前記パラメータセットの編集操作を受け付ける受け付け手段と、
前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定に変更が必要となった場合、ユーザに報知する報知手段と、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷制御装置、印刷制御装置の制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
シールまたはラベルと呼ばれる、台紙に貼り付けられたシートで構成された多層構造の印刷媒体がある。このような印刷媒体は、その使用用途から、人目を惹く色または耐候性を備えた素材が使われる。印刷媒体には金、銀、その他の着色された素材、紙、またはフィルムの素材など、数多くの色もしくは種類が存在する。これらの様々な特性の印刷媒体において、最適な印刷を実現するために、プリンタには多くの印刷パラメータを設定することができる。複数の印刷パラメータを組み合わせることで、印刷媒体に最適な条件で印刷をすることができる。印刷に必要なパラメータの一例として、印刷速度、カラーインクの付与量、カラー印刷後の乾燥温度、図柄または文字を白インクで印刷するための白印刷の有無、白インクの付与量、白印刷後の乾燥温度、または使用するカラープロファイルの設定などがある。白インクは、カラー印刷の下地として使用され、カラー印刷の透けを防止する等の効果がある。ユーザは、これらの印刷パラメータを印刷媒体に紐づけて設定して印刷を実施する。
特許文献1には、印刷ジョブに設定されている設定項目に漏れがある場合、設定されていないパラメータをユーザインターフェースから入力することをユーザに求める技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既に印刷パラメータが紐づけられている印刷媒体の中から、ユーザが印刷に使用する印刷媒体と特性の類似した印刷媒体の印刷パラメータを流用し、必要な部分を変更してユーザが使用する印刷媒体用の印刷パラメータに最適化することが可能である。一方。印刷パラメータによっては、変更すると、カラーキャリブレーションのやり直し、カラープロファイルの再作成、または濃度補正テーブルの再設定といったプリンタの再調整が必要となる印刷パラメータもある。ユーザによっては、印刷パラメータの変更と印刷結果との関係を理解して、印刷パラメータの変更とプリンタの再調整を間違いなく実施することは困難であることがある。
【0005】
そこで、本開示は、パラメータの変更における利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る印刷制御装置は、印刷媒体に紐づくパラメータセットを編集するための編集画面においてユーザによる前記パラメータセットの編集操作を受け付ける受け付け手段と、前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定が必要となった場合、ユーザに報知する報知手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、パラメータの変更における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図10】ポップアップ画面表示制御のフローチャートである。
【
図11】カラープロファイル作成のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本開示の好適な実施の形態を詳しく説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本開示を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本開示の解決手段に必須のものとは限らない。
【0010】
<実施形態1>
本実施形態における画像形成装置の構成について説明する。
図1は本実施形態に係る画像形成装置100の概略構成の一例である。画像形成装置100は、本実施形態で使用する連続した画像形成が可能な連続な印刷媒体(以下ロール紙)111に画像を形成する装置である。本実施形態では、画像形成装置100は、ロール紙111を送出する給紙装置104、特色印刷を行う記録ユニット116で構成される。さらに、基本色印刷を行う記録ユニット115、ロール紙111の巻き取りを行う巻き取り装置105、ユーザインターフェース(以降UI)操作パネル101で構成される。給紙装置104は、ロール紙111を画像形成装置100に供給する装置である。給紙装置104は、回転軸117を中心にロール紙111の紙管を回転させてその紙管に巻かれているロール紙111を、複数ローラ(搬送ローラ、給紙ローラなど)を経由して、一定の速度で画像形成装置100に向けて搬送する。巻き取り装置105は、画像形成装置100から搬送されてきたロール紙111を、紙管を中心としてロール状に巻き取る装置である。紙管は回転軸118に取り付けられており、回転軸118を中心に回転させることで、複数のローラー(例えば、搬送ローラー、排紙ローラー)を経由して、紙管に搬送されてきたロール紙111を、所定の速度で印刷成果物として巻き取る。印刷成果物は紙管に巻かれてロール状に保持される。印刷開始前の作業として、給紙装置104から、巻き取り装置105にロール紙111を通す。給紙装置104にロール紙111をセットして、ロール紙111の先端を斜行補正装置110の上に通す。次に、記録ユニット116の印刷装置103の下を通す。本実施形態での印刷装置103は、カラーインクである、シアン(C)、マゼンタ(М)、イエロー(Y)、ブラック(K)(CMYK)、以外の色、例えば、白インク、などを印刷する装置である。乾燥装置112の下を通して、冷却装置113及び、114の上を通す。次に、記録ユニット115のマーク検知センサ120と印刷装置102の下を通して、乾燥装置106の下を通して、冷却装置108及び、109の上を通す。本実施形態で、印刷装置103で形成する画像上に印刷装置102の画像を形成するときの位置合わせでマーク検知センサ120を使用するが、スキャナ装置を用いてもよく、この限りでない。本実施形態の印刷装置102は、印刷基本色(CMYK)を印刷する装置である。接続スキャナ装置107を通して、巻き取り装置105に巻き付ける。ロール紙111を画像形成装置100内に通したあと、画像形成装置100の制御用PC(印刷制御装置)119に印刷ジョブを投入する。印刷ジョブ投入後、UI操作パネル101で印刷スタートボタンを押下して印刷を開始する。印刷した画像をスキャナ装置107で読取りを行い、制御用PC119で読取った画像の解析を行い、印刷物に不具合がないか検査をおこなう。また、制御用PCでは、投入された印刷ジョブの編集処理を行うことができる。
【0011】
次に、画像形成装置100の制御構成について詳細に説明する。
【0012】
図2は、画像形成装置100の制御構成を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置100は、用紙搬送部201、画像形成部202、通信部203、制御部204、記憶部205、操作表示部206、検査部207、給紙制御部208、巻取制御部209、を備える。用紙搬送部201は、画像形成装置100内部のロール紙111の搬送機構である。例えば、複数のローラによって、給紙制御部208から搬送されたロール紙111を、画像形成部202へ搬送し、画像形成部202を通過したロール紙111を、巻取制御部209へと搬送する。画像形成部202は、出力指示を受けた印刷データに基づいて、給紙制御部208から供給されたロール紙111に画像を形成する。画像形成部202は、画像を形成したロール紙111を巻取制御部209に向けて搬送する。通信部203は、例えばLAN(Local Area Network)カードなどの通信制御カードで構成される。LAN、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワーク210に接続された外部制御装置211(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。外部制御装置211には印刷に必要とされる印刷アプリケーションなどがインストールされている。
【0013】
制御部204は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)などにより構成される。制御部204のCPUは、記憶部205に記憶されているシステムプログラムまたは処理プログラムなどの各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行する。例えば、制御部204は、ユーザの指示に応じて、画像形成ジョブ(以下、ジョブという)を実行する画像形成処理を行うことが可能である。記憶部205は、例えば、不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)またはHDD(Hard Disk Drive)などにより構成される。記憶部205には、制御部204で実行されるシステムプログラムや処理プログラムを始めとする各種プログラム、これらのプログラムの実行に必要な各種データが記憶されている。操作表示部206は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部206a及び操作部206bを備えている。表示部206aは、制御部204から入力される表示制御信号に従って、表示画面上に各種情報の表示を行う。操作部206bは、テンキー、スタートキーなどの各種操作キーを備え、ユーザによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部204に出力する。操作表示部206は、例えば、ジョブを実行する際に、ジョブ情報の設定するなどに使用される。使用する用紙や、印刷速度の情報、印刷枚数、印刷部数、印刷長さ、印刷直径のいずれの条件をユーザが任意で設定することが可能である。
【0014】
次に、画像形成装置100においてロール紙111に画像形成処理を行う場合の動作について説明する。まず、ユーザは、外部装置において、印刷ジョブのデータを作成し、ジョブの印刷設定及び納品巻数設定を行い、通信ネットワークを介してこれらの情報を画像形成装置100に送信する。画像形成装置100の制御部204は、通信部203を介して、外部装置から送信されてきたジョブのデータと、ジョブの印刷設定情報及び納品巻数情報などが含まれたジョブチケットを受け付ける。検査部207は、印刷画像シートに吐出不良なく印刷できているか確認を行う装置である。吐出不良検査時の検知用パターンを印刷し、それをスキャナで読み取ることで印刷画像に吐出不良がないか確認し、吐出不良を検出した場合には、画像形成装置を停止させる。検査方法については、検知用パターンを印刷してスキャナで読取る方法、印刷画像をカメラやスキャナで直接読取って検査する方法、ノズルからの吐出状況を監視する方法等、様々な方法がある。本実施形態では、検知用パターンを印刷してスキャナで読取る方法で吐出不良がないか確認をおこなう構成である。
【0015】
次に、画像形成装置100で印刷する基本的なフローチャートについて順を追って説明する。
【0016】
図3は基本の印刷フローチャートであり、画像形成装置100への印刷媒体の取り付けから、印刷までの流れを説明する。本フローチャートの処理は、制御部204のCPUが、記憶部205に記憶されているシステムプログラムまたは処理プログラムなどの各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行する。また、本フローチャートの各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味し、以降のフローチャートについても同様である。
【0017】
まず、S301において、画像形成装置100の給紙装置104に印刷媒体が装着される。本実施形態では、印刷媒体はロール状に巻かれている。ロール状に巻かれた印刷媒体を引き出しながら、プリンタの搬送機構の経路に沿って、複数の搬送ローラを経由しながら、搬送経路の終端である巻き取り装置105に取り付けられた巻き取り芯に固定される。S302においてユーザにより、印刷処理を開始する前に、プリンタに装着された印刷媒体が設定される。本設定は、プリンタに事前登録されている印刷媒体の中から指定されることで行われる。これにより、事前に記憶された印刷媒体情報に紐づけされた最適な搬送パラメータが設定され、取り付けた印刷媒体を適正に搬送することが可能になる。
【0018】
また、印刷ジョブに設定されるパラメータは、搬送パラメータの他に、白印刷の有無、白印刷時の隠蔽率、白印刷後の乾燥温度、またはカラー印刷時の乾燥温度、印刷媒体にかける張力がある。さらに、使用するインクの種類、またはカラーマッチング時に使用するカラープロファイルの種類、などが考えられる。尚、これらの印刷パラメータは一例であり、本実施形態はこれに限定されるものではない。一覧リストの表示にプリンタに装着した印刷媒体と同じものがない場合、取り付けられた印刷媒体の物理特性または素性が似たものが選択される。物理特性とは、印刷媒体の素材の種類(コート紙、上質紙、もしくはフィルムなど)、印刷媒体の厚さ、幅、または坪量などである。
【0019】
S303において、ユーザにより印刷するデータ、印刷する媒体、または印刷設定が記述された印刷ジョブを設定する。尚、S302、およびS303の処理は、ユーザが、画像形成装置100の制御用PC(印刷制御装置)119を操作することにより実行される。作成した印刷ジョブは、画像形成装置100に送付される。S304において画像形成装置100の制御部204は、画像形成装置100ユーザが設定した印刷ジョブを含む印刷設定情報を取得する。そして、印刷設定情報に含まれる印刷ジョブを解析する。
【0020】
S305において画像形成装置100は、印刷を開始する前に、印刷ジョブで指定されている印刷媒体とプリンタに装着されている印刷媒体とが一致しているかの判定をおこなう。印刷ジョブで指定されている印刷媒体とプリンタに装着されている印刷媒体とが一致していない場合、制御部204はS306に進み、印刷開始できない旨をユーザに報知する。印刷ジョブで指定されている印刷媒体とプリンタに装着されている印刷媒体とが一致している場合、制御部204は、S307に進み、印刷に必要なすべての印刷設定が完了しているかを判定する。S307において印刷に必要な印刷設定が不完全と判定した場合、制御部204はS308に進み、未設定の状態をユーザに報知する。印刷に必要な印刷設定が全て設定されていると判定した場合、制御部204はS309に進み、印刷ジョブに指定された印刷画像データのRIP(Raster Image Processor)処理を実施する。
【0021】
RIP処理では、コマンドで記述された画像データであるベクター画像データを、印刷画素の集まりであるラスター画像データへと変換する処理を行うことができる。また、それ以外にも、印刷データの色を変換する色変換機能を有しているものもある。S310において制御部204は、RIPで生成された印刷画像データの印刷を実行する。その後、制御部204は、本フローチャートの処理を終了する。
【0022】
図4は、印刷ジョブの一覧が表示されたUI画面の一例である。
図4において、UI画面全体400はUI操作パネル101に表示されたUIの全体である。ステータス表示エリア401には、画像形成装置100の現在の状態、または印刷中のジョブの情報など、画像形成装置100の状態に関する概要情報を表示する。画像形成装置100の動作状況表示402は、画像形成装置100の状況を示している。
図4では印刷待ちの「待機中」となっている。動作状況は「待機中」以外に、「停止中」、または「印刷中」などの状態がある。印刷ボタン403を押下することで、選択した印刷ジョブの印刷が開始される。印刷中ジョブ表示404では、印刷するジョブ名称が表示されている。印刷媒体情報表示405では、画像形成装置100に取り付けられた印刷媒体の名前や残量が表示される。インク状態表示406では使用しているインクの種類、または残量の状態を表示する。
【0023】
本実施形態では、ステータス表示エリア401の内容として、画像形成装置100の動作状況表示、印刷ボタン、印刷中ジョブ表示、印刷媒体情報表示、およびインク状態表示の例を示したが、これらに限定されることはなく、記載以外の状態を表示してもよい。作業エリア407は、ユーザが操作をするための作業エリアである。ステータス表示エリア401の各情報に関連する詳細情報を確認する場合は、ステータス表示エリア401の各状態表示領域を押下することで、関連する詳細情報の作業エリア407に表示することが可能である。例えば、印刷中ジョブ表示404を押下することで、
図4の印刷ジョブ一覧の表示へ切り替えられる。画面の切り替え方法は、他にもメニュー画面を設けて、メニューを選択することで画面を切り替えてもよく、この限りではない。印刷ジョブリスト一覧408は、印刷ジョブのID、現在の状態、または印刷媒体などの情報が表示される。このリストで選択されたジョブに対して印刷ボタン403を押下することで画像形成装置100は印刷を開始する。印刷媒体情報表示409は、印刷媒体の詳細な情報を表示している。用紙編集ボタン410は、印刷媒体情報表示409で表示されている印刷媒体の情報を編集することができる。印刷媒体の編集画面を
図5に示す。用紙情報の読み込みボタン411は、現在設定されている用紙情報ではない、新たな用紙情報を読み込む場合に使用する。用紙情報の読み込みボタン411で読み込んだ設定は、画像形成装置100に取り付けられた印刷媒体の情報として印刷媒体情報表示405に表示する。
【0024】
図5は、印刷パラメータの編集を行うためのUI画面である。画像形成装置100に印刷基材の情報が登録されていない場合、画像形成装置100に装着された印刷媒体と、物理特性もしくは素性とが似た登録済の印刷媒体を選択する必要がある。ただし、あくまでも似ている印刷媒体に最適化された印刷パラメータであり、ユーザの印刷媒体には適していない場合がある。このような場合、印刷パラメータを変更することにより、ユーザの印刷媒体に最適化された印刷パラメータの組み合わせを作り出すことができる。
【0025】
図5に示す印刷パラメータ編集のためのUI画面は、
図4の用紙編集ボタン410を押下することでUI画面全体400の一部に表示させることができる。
図5に示すパラメータセットは、インク量(カラー)501、白隠蔽率502、白隠蔽率502、乾燥温度(白)504、乾燥温度(カラー)505、および張力506を有する。ユーザは各パラメータの設定値を、各パラメータのプルダウンメニューから選択することができる。
【0026】
インク量(カラー)501では、印刷時に付与されるカラーインク量の最大量を選択することができる。付与するカラーインク量を増やすことにより、印刷色域の拡大、印刷時の最大色濃度の向上を期待することができ、印刷結果の色再現性をより向上させることができる。ただし、インク量を増やすことで、印刷媒体によっては、印刷後にインクが定着できない、または十分に乾燥することができない等の問題が発生するため、印刷媒体の性質と印刷条件(乾燥温度、または搬送速度)との関係を考慮して変更する必要がある。
【0027】
白隠蔽率502では、白印刷時の隠蔽率を選択することができる。白インクで印刷する用途として、図柄または文字を白インクで印刷したい場合が考えられる。その他、カラー印刷の下地として白インクで印刷する場合がある。白インクで下地印刷をして、その上からカラー印刷をおこなうことで、印刷媒体の地色の影響を取り除いてカラー印刷をすることができる。また、透明な印刷媒体の場合は、下地印刷をすることでカラー印刷部分の透けを防止できる。白インクで下地処理を実施しない場合は、印刷媒体の地色に影響されて、印刷結果は正常な色味とならない。
【0028】
白隠蔽率502では、印刷媒体の搬送速度を選択することができる。本実施形態の画像形成装置100は、ロール状に巻かれている印刷媒体に対して印刷をおこない、印刷後は印刷物を再度ロール状に巻き取る構成である。印刷媒体の搬送速度が速いほど単位時間当たりの印刷量を増やすことができ、生産効率は向上する。ただし、高速で搬送すると十分に印刷後の乾燥ができなくなる場合がある。従って、搬送速度は、印刷媒体の特性、インク付与量、または乾燥温度の相互関係を考慮して決めるのが望ましい。
【0029】
乾燥温度(白)504では、白インクで印刷後の乾燥機構の温度を選択することができる。印刷媒体の搬送速度が速い場合、十分な乾燥状態にするために、乾燥温度を高めに設定するなどの調整が必要である。また、フィルムなどの印刷媒体、またはシール用の印刷媒体に塗布されている糊の種類によっては、高温にさらされると印刷媒体の収縮、変形、または糊の軟化による印刷ジャムの発生につながる恐れがある。そのため、乾燥温度は、印刷媒体の特性を見極めたうえで最適な値に設定する必要がある。
【0030】
乾燥温度(カラー)505では、カラーインクで印刷後の乾燥機の温度を選択することができる。乾燥温度(白)504と同様に、印刷媒体の特性と印刷パラメータとの組み合わせによって最適な値を設定する必要がある。
【0031】
張力506では、ロールツーロールで印刷媒体が搬送される画像形成装置100において、印刷媒体にかける張力を選択することができる。張力が弱ければ、印刷媒体の搬送経路の途中で弛みが発生し一定の速度で搬送ができなかったり、搬送途中でジャムが発生したりする問題が発生する。一方、張力の設定が強すぎれば、印刷媒体が変形したり、破断したりする虞があるので、印刷媒体に応じた適切な値を選択する必要がある。保存ボタン507は、押下することで変更した印刷パラメータを保存することができる。
【0032】
図5に示すパラメータの編集画面において、複数の印刷パラメータを変更しながら最適な印刷パラメータの組み合わせを探していると、どの印刷パラメータが変更されて、どの印刷パラメータが変更されていないかの判別が難しくなる場合がある。そのため、
図5に示すように、編集画面には、編集前の印刷パラメータも表示されており、ユーザは編集前の印刷パラメータを常に確認することができ、編集開始前の状態に容易に戻すことができる。
【0033】
これまで説明してきたように、印刷パラメータはそれぞれが相互に関係があるため、ある印刷パラメータを変更することで、別のパラメータの選択肢が変化する場合がある。その一例として、カラー印刷のみの場合とカラー印刷および白印刷とを行う場合の搬送速度の選択プルダウンメニューの違いを説明していく。
【0034】
図6は、プルダウンメニューの一例を示す図である。上述したように白印刷は、印刷媒体の地色の影響を遮蔽するための下地印刷、または透明フィルムにおける透け防止のための下地印刷に使用される。そのため、通常のカラー印刷より、単位面積あたりのインク量が多くなるように印刷するので、白印刷は、搬送速度をカラー印刷のみの場合より遅く設定する必要がある。そのため、白印刷を実施する場合は、搬送速度選択603で表示される搬送速度の選択肢は、カラー印刷のみの場合とは異なる。
【0035】
図6(a)において、白隠蔽率選択メニュー600では、白印刷が設定されていないので、カラー印刷のみを実施することになる。搬送速度選択602は、カラー印刷のみを実施する場合の搬送速度のプルダウンメニューの状態を表している。本実施形態においてカラー印刷だけの場合であれば、搬送速度の最大値は80mpmである。搬送速度80mpmは一例であり、この数値自体は本実施形態には何ら影響しない。
【0036】
これに対して、
図6(b)は、白隠蔽率選択メニュー601では白隠蔽率の選択として標準が設定されている状態を表している。白印刷を実施する場合は、搬送速度選択603の最大値は20mpmに制限されており、カラー印刷のみの場合と比較すると、搬送速度の最大値が制限されていることがわかる。白印刷時に搬送速度の最大値を変えてプルダウンメニューで表示することで、ユーザが白印刷時には印刷できない搬送速度のパラメータを選択することを防止している。なお、
図6では、搬送速度の設定値をプルダウンメニューで表示される複数の候補から選択させる構成を示したが、本実施形態はこれに限られず、複数の候補の中から選択できるような構成であれば他の形態であってもよい。
【0037】
さて、
図5において、インク量(カラー)501で印刷パラメータのカラーインク量を変更した場合、印刷色域の変化、印刷時の色濃度の変化により、印刷結果の発色特性が変化する。そのため、画像形成装置100の再調整作業を行うことが望ましい。例えば、カラーインク量を変更すると、発色特性が変わるため、所望の色で正しく印刷しようとすれば、カラーマッチング処理で使用するカラープロファイルの再作成を行うことが望ましい。しかしながら、ユーザにとっては、印刷パラメータの変更と印刷結果の関係を理解して、カラープロファイルの再作成のような画像形成装置100にておこなうべき様々な再調整作業を間違いなく実施することが難しいものであると考えられる。
【0038】
図7は、ポップアップ表示画面の一例である。具体的には、
図5においてインク量(カラー)501で印刷パラメータのカラーインク量を変更しようとした場合にユーザに報知するポップアップ画面である。ユーザは、ポップアップ画面が表示されることにより、カラーインク量を変更すればカラープロファイルの再作成を行うことが望ましいと認識できる。インク量を変更して、カラープロファイルを再作成しない場合、カラーマッチング処理による正しい色再現は期待できない。また、正確な色再現ができないばかりか、インク量変更によって拡大した色域を有効に使うことができない虞がある。一方で、カラープロファイルを再作成するには、プロファイル作成用パッチ画像を印刷して、測色し、測色結果を使用して演算処理にてカラープロファイルを作成する必要があり、一定量の工数が必要である。カラープロフィルはカラーインク量を変更した際に、推奨はするが、必ず行わなければならない処理ではない。従って、インク量を変えようとした時に、ポップ表示で注意喚起することで、ユーザはインク量変更によるメリットと、カラープロファイル作成の手間とを比較して、インク量を変えるかどうかを検討することができる。
【0039】
図7のポップアップ表示画面においてOKボタン701を押下することにより、ポップアップ表示画面を消すことができる。また、
図7ではポップアップ表示でユーザに報知しているが、UI画面上の所定のエリアに注意喚起の文言を表示する形態でも良い。
【0040】
図7では、画像形成装置100で印刷する場合のカラーインク量の印刷パラメータを変更した場合にカラープロファイルの再作成が必要であることをユーザに報知しているが、報知の内容はこれに限らない。例えば、キャリブレーション、または印刷ヘッドのインク吐出量調整など、画像形成装置100の再調整を実施する処理が発生する特定のパラメータを変更した場合に、ポップアップ表示でユーザに注意を喚起することができる。
【0041】
画像形成装置100が行う調整作業の他の例として、印刷媒体の搬送長さの補正について説明する。
図5において、搬送速度選択メニュー503で印刷パラメータの印刷媒体の搬送速度を変更することができる。本実施形態で説明する画像形成装置100は、ロールツーロールの画像形成装置100であり、印刷媒体に一定の張力を付加して搬送動作をおこなう。そのため、搬送方向に対して印刷媒体の変形が生じるため、搬送方向長さ補正処理が必要となる。搬送長さ補正処理は、搬送速度と関係しており、印刷媒体の搬送速度を変化させた場合、その搬送速度での搬送方向長さ補正処理を実施する必要がある。
【0042】
図8は、ポップアップ画面の一例を示す図である。具体的には、
図5の搬送速度選択メニュー503で印刷媒体の搬送速度を変更した場合に、ユーザに報知するポップアップ画面である。ユーザは、ポップアップ画面が表示されることにより、搬送速度を変更すれば搬送長さ補正処理が必要であることを認識できる。搬送長さ補正処理を実施しない場合、印刷媒体の種類によっては、正確な印刷媒体の搬送や印刷時の描画に影響する場合がある。一旦表示されたポップアップ画面は、OKボタン801を押下することにより、消すことができる。
【0043】
図7または
図8のようなポップアップ表示画面を表示した後、
図5の保存ボタン507が押下された場合、ポップアップ表示した調整作業(例えば、プロファイルの再作成、または搬送長さ補正)を行うための画面に遷移する。
【0044】
図9は、調整機能選択UI画面を示す図である。調整機能選択UI画面は
図5において印刷パラメータの編集を行った後、保存ボタン507が押下されることで遷移する。
図9において、
図4と同じ機能には同じ符号を付与している。レジ調整機能901は、印刷装置102に取り付けられたプリントヘッドから吐出されるインク滴が所望の正しい位置に着弾するように各色のプリントヘッドの相対位置関係を調整する機能である。キャリブレーション調整機能902は、印刷媒体に印刷した結果が一定の色、濃度を保つためのキャリブレーションを実施する機能である。キャリブレーションターゲット作成機能903は、キャリブレーション調整機能902で使用する、キャリブレーションターゲットデータを作成する機能である。キャリブレーションターゲットデータとは、印刷状態を合わせ込むための基準データであり、キャリブレーションを実施すると、この基準データと一致するように演算が実施される。キャリブレーションターゲットは、インクと印刷媒体の組み合わせによって決定されるため、印刷媒体毎に作成する。また、
図5に示すように、インク量(カラー)501で付与するカラーインク量を変更した場合においても、各インク色の最大濃度またはインク濃度変化特性が変化する。そのため、キャリブレーションターゲット再作成およびキャリブレーション調整を実施するのが望ましい。
【0045】
カラープロファイル作成機能904は、印刷媒体のカラープロファイルを作成する機能である。本実施形態においては、
図5に示すように、インク量(カラー)501で付与するカラーインク量を変更した場合、印刷の色域が変わるためカラープロファイルの再作成が必要になる。カラープロファイルを再作成しない場合、正しいカラーマッチング結果を得ることができず、所望の色を再現することができない。そのため、インク量(カラー)501で付与するカラーインク量を変更した場合、
図7に示すポップ表示でユーザにカラープロファイルの再作成が望ましいことを報知することを特徴としている。
図9のカラープロファイル作成機能904のチェックボックスには、ユーザに実施を推奨した機能に関してはあらかじめチェックボックスにチェックを入れることによってユーザがカラープロファイル作成を実施することを推奨している。実施するすべての調整機能を選択したら、実行ボタン906を押下する。ユーザによって選択された調整機能は順次実行され、結果が記憶される。
【0046】
次に、上述で説明したポップアップ表示画面を表示する処理の流れを、フローチャートを用いて説明する。
【0047】
図10は、ポップアップ表示画面を表示する処理を説明する図である。本処理は、
図4に示すUI画面全体400において、用紙編集ボタン410が押下されたことにより開始する。まず、S1001において画像形成装置100の制御部204は、
図5に示す印刷パラメータ編集UI画面に遷移する。本実施形態では、印刷パラメータ編集UIにおいて、カラーインク量が変更された場合と搬送速度が変更された場合とについて説明する。
【0048】
S1002において制御部204は、ユーザによる印刷パラメータ編集操作によってカラーインク量が変更されたか判定する。変更されていないと判定した場合、制御部204はS1005に進む。一方、変更されたと判定した場合、制御部204はS1003に進み、
図7に示すようなカラープロファイルの再作成を推奨するポップアップ表示画面を表示する。そしてS1004において制御部204は、OKボタン701が押下されたかの判定を行う。押下されたと判定した場合、制御部204はポップアップ表示画面を閉じてS1005に進む。尚、S1004では、ユーザがOKボタンを押下するまでPOP画面の表示を続ける形態を想定しているが、これに限らず、指定された一定時間だけ表示するような形態であってもよい。
【0049】
S1005において制御部204は、ユーザによる印刷パラメータ編集操作によって印刷媒体の搬送速度が変更されたか判定する。変更されていないと判定した場合、制御部204はS1008に進む。一方、変更されたと判定した場合、制御部204は、S1006に進み、搬送長さ補正を推奨するポップアップ表示画面を表示する。そしてS1007において制御部204は、OKボタン701が押下されたかの判定を行う。押下されたと判定した場合、制御部204はポップアップ表示画面を閉じてS1008に進む。
【0050】
S1008において制御部204は、ユーザによる保存ボタン507が押下されたことによって編集された印刷パラメータを保存する。S1009において、制御部204は、
図9に示す調整機能選択UI画面に遷移する。その後、制御部204は、本フローチャートの処理を終了する。
【0051】
次に、機能調整作業の一つとして、カラープロファイルを作成する処理を説明する。
図11は、カラープロファイル作成に関するフローチャートである。本処理は、
図9の調整機能選択UI画面において実行ボタン906を押下することにより順次開始する。
【0052】
まず、S1101において画像形成装置100の制御部204は、
図5に示す印刷パラメータ編集UI画面で設定された印刷パラメータを使って、カラープロファイルを作成するためのパッチ画像を印刷する。パッチ画像とは、あるエリアを決められた色で満たしたものを組み合わせたものである。エリアの大きさは、それを測色する測色機の測色デバイスまたは画像形成装置100の印刷精度によって決まる。サイズはおおよそ5mm×5mmである。それらのカラーパッチを画像形成装置100の全色域をカバーするように組み合わされたものがパッチ画像であり、プロファイル作成ソフトによって必要な数または配置がある。
【0053】
S1102において制御部204は、印刷されたパッチ画像を乾燥させる。印刷されたパッチ画像は、十分に乾燥する必要がある。パッチ画像が十分に乾燥せずに測色をおこなっても、正確な色は測定できない。また、乾いていないインクが測定器に付着することは防止しなければならない。本実施形態に示す画像形成装置100では、印刷後の乾燥をおこなう乾燥機が搭載されているので高速で乾燥することが可能である。乾燥機能を持たない画像形成装置においては、印刷後のパッチ画像は自然乾燥で十分に乾燥させる必要がある。
【0054】
S1103において制御部204は、印刷して乾燥されたパッチ画像を分光測色機で測定する。本実施形態の画像形成装置100には測色機が搭載されている想定であるため、印刷後のカラーパッチは自動的に測色できる。測色が完了すれば、S1104において制御部204は、測色結果を使って演算処理によりカラープロファイルを作成する。S1105において制御部204は、作成されたカラープロファイルは、印刷媒体および印刷パラメータと紐づけて保存する。その後、本フローチャートの処理を終了する。
【0055】
以上説明した通り、本実施形態によれば、パラメータの変更における利便性を向上させることができる。具体的には、印刷パラメータを変更したことによって、ユーザに対し、変更されたパラメータに関連する他の設定の調整を推奨するポップアップ表示画面を表示させる。これにより、ユーザに対し調整作業が必要な旨を報知することができる。
【0056】
<その他の実施形態>
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。又、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0057】
また、本実施形態では以下の構成を含む。
(構成1)
印刷媒体に紐づくパラメータセットを編集するための編集画面においてユーザによる前記パラメータセットの編集操作を受け付ける受け付け手段と、
前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定の変更が必要となった場合、ユーザに報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする印刷制御装置。
(構成2)
前記編集操作の際、編集前のパラメータセットを併せて編集画面に表示することを特徴とする構成1に記載の印刷制御装置。
(構成3)
前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定の変更が必要となった場合、編集した前記パラメータセットを保存した後、前記他の設定を変更する画面に遷移させる遷移手段をさらに有することを特徴とする構成1または2に記載の印刷制御装置。
(構成4)
前記報知手段は、ポップアップ表示画面を用いて報知を行うことを特徴とする構成1乃至3のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
(構成5)
前記報知手段は、前記編集画面の所定の領域にて報知を行うことを特徴とする構成1乃至3のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
(構成6)
前記報知手段は一定時間、またはユーザによる操作を受け付けるまで報知を行うことを特徴とする構成1乃至5のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
(構成7)
前記パラメータセットが有するパラメータには、白印刷の有無、白印刷時の隠蔽率、白印刷後の乾燥温度、カラー印刷時の乾燥温度、印刷媒体の搬送速度、または印刷媒体にかける張力、使用するインクの種類、またはカラーマッチング時に使用するカラープロファイルの種類が含まれることを特徴とする構成1乃至6のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
(構成8)
前記受け付け手段は、パラメータごとに配置されたメニューから設定値が選択されることを編集操作として受け付けることを特徴とする構成1乃至7のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
(構成9)
前記メニューの内容は、前記パラメータセットに含まれる他のパラメータが変更されることに応じて変更することを特徴とする構成8に記載の印刷制御装置。
(構成10)
印刷媒体に紐づくパラメータセットを編集するための編集画面においてユーザによる前記パラメータセットの編集操作を受け付ける受け付けステップと、
前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定の変更が必要となった場合、ユーザに報知する報知ステップと、
を備えることを特徴とする印刷制御装置の制御方法。
(構成11)
印刷制御装置において動作するプログラムであって、前記印刷制御装置を、
印刷媒体に紐づくパラメータセットを編集するための編集画面においてユーザによる前記パラメータセットの編集操作を受け付ける受け付け手段と、
前記パラメータセットが有する複数のパラメータのうち特定のパラメータが編集されることで、前記特定のパラメータに関する前記パラメータセットに含まれない他の設定の変更が必要となった場合、ユーザに報知する報知手段と、
として機能させることを特徴とするプログラム。