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特開2024-172044行動判定装置、行動判定方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172044
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】行動判定装置、行動判定方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/00 20060101AFI20241205BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20241205BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
G08B25/00 510M
G06T7/00 660B
H04N7/18 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089466
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】堀江 祥文
【テーマコード(参考)】
5C054
5C087
5L096
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054FC12
5C054FC13
5C054FE28
5C054HA19
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA25
5C087AA32
5C087AA37
5C087BB74
5C087DD05
5C087EE07
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF04
5C087GG02
5C087GG08
5C087GG19
5C087GG66
5C087GG83
5L096BA02
5L096FA09
5L096FA69
(57)【要約】
【課題】人物の行動を判定するための新規な判定技術を提供することができる行動判定装置、行動判定方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】行動判定装置1は、人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定する位置特定部2と、前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する行動判定部3とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定する位置特定部と、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する行動判定部と
を有する行動判定装置。
【請求項2】
前記行動判定部は、前記特徴点の位置が前記許可領域以外の領域にある場合、前記人物の行動が警告対象の行動であると判定する
請求項1に記載の行動判定装置。
【請求項3】
前記行動判定部は、前記特徴点の位置が特定できない場合、前記人物の行動が警告対象の行動であると判定する
請求項1又は2に記載の行動判定装置。
【請求項4】
前記位置特定部は、前記人物の手に対応する特徴点の位置を特定し、
前記手に対応する前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
請求項1に記載の行動判定装置。
【請求項5】
前記位置特定部は、前記人物を構成する複数の特徴点の位置を特定し、
前記行動判定部は、前記複数の特徴点のそれぞれが、前記特徴点毎に予め定められた前記許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
請求項1に記載の行動判定装置。
【請求項6】
前記位置特定部は、前記特徴点の3次元の位置を特定し、
前記行動判定部は、3次元の前記許可領域を用いて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
請求項1に記載の行動判定装置。
【請求項7】
前記骨格情報に基づいて、前記人物の姿勢を特定する姿勢特定部をさらに有し、
前記行動判定部は、さらに、前記人物の前記姿勢が、予め定められた許可姿勢に該当するか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
請求項1に記載の行動判定装置。
【請求項8】
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定し、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
行動判定方法。
【請求項9】
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定する位置特定ステップと、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する行動判定ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は行動判定装置、行動判定方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人物をカメラで撮影した映像を解析することにより、人物の行動を監視する技術が提案されている。例えば、特許文献1は、ユーザを撮影した映像から抽出された骨格情報に基づいて特定した動作シーケンスが、所定の不正動作シーケンスに対応するか否かを判定し、判定結果に応じて警告を出力するシステムについて開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2023/007601号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、映像を用いた自動監視技術への期待が高まっており、自動監視技術に対する利用者のニーズとして今後様々なニーズが発生する可能性がある。このため、人物の行動を判定するための新規な判定技術の提案が求められている。
【0005】
そこで、本明細書に開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、人物の行動を判定するための新規な判定技術を提供することができる行動判定装置、行動判定方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様にかかる行動判定装置は、
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定する位置特定部と、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する行動判定部と
を有する。
【0007】
第2の態様にかかる行動判定方法では、
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定し、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する。
【0008】
第3の態様にかかるプログラムは、
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定する位置特定ステップと、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する行動判定ステップと
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
上述の態様によれば、人物の行動を判定するための新規な判定技術を提供することができる行動判定装置、行動判定方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態の概要にかかる行動判定装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施の形態1にかかる行動判定システムの構成の一例を示す模式図である。
図3】実施の形態1にかかる行動判定装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】許可領域の例を示す模式図である。
図5】許可領域の他の例を示す模式図である。
図6】許可領域を行動判定装置に登録する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】人物を監視する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】実施の形態2にかかる行動判定装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図9】許可姿勢を行動判定装置に登録する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10】人物を監視する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11】コンピュータの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。また、フローチャート又はシーケンスチャートなどにより示される処理の実行順序は、一例に過ぎず、技術的な矛盾が生じない限り実行順序を適宜入れ替えることが可能である。また、各実施の形態の特徴についても、技術的な矛盾が生じない限り組み合わせることができる。
【0012】
<実施の形態の概要>
実施の形態の詳細を説明する前に、まず、実施の形態の概要について説明する。図1は、実施の形態の概要にかかる行動判定装置1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、行動判定装置1は、位置特定部2と行動判定部3を有する。
【0013】
位置特定部2は、人物を撮影した映像から生成された当該人物の骨格情報に基づいて、当該人物を構成する特徴点の位置を特定する。また、行動判定部3は、位置特定部2により特定された特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、当該人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する。ここで、警告対象の行動は、犯罪行為などの所定のルールを逸脱した行動であってもよいし、非常時以外に行ってはいけない行動であってもよいし、危険な場所への侵入などの人物の安全を脅かす行動であってもよい。
【0014】
行動判定装置1によれば、骨格情報から特定された特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、人物の行動が警告対象の行動であるかが判定される。例えば、上述した特許文献では、警告対象の動作を検出するために、不正動作シーケンスがシステムに予め登録されるが、行動判定装置1は、警告対象とすべき動作(例えば人物の特定の姿勢)を予め登録することなく、人物の行動を監視することができる。このため、行動判定装置1によれば、人物の行動を判定するための新規な判定技術を提供することができる。
【0015】
なお、上記説明では、図1に示す構成を備える行動判定装置1について説明したが、上記効果を得るための態様は装置に限られない。例えば、行動判定装置1の上述した処理を含む行動判定方法や、行動判定装置1の上述した処理を行うプログラムもしくは当該プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体においても、同様の効果を得ることができる。
【0016】
<実施の形態1>
図2は、実施の形態1にかかる行動判定システム10の構成の一例を示す模式図である。図2に示すように、行動判定システム10は、行動判定装置100とカメラ200を含む。行動判定装置100とカメラ200は、無線又は有線により通信可能に接続されている。
【0017】
カメラ200は、所定の空間に設けられ、この所定の空間内に存在する人物90を撮影するカメラである。例えば、カメラ200は、固定された撮影範囲を撮影する。すなわち、カメラ200は、所定の空間内の所定の撮影領域を撮影し続ける。カメラ200は、撮影した映像を行動判定装置100に送信する。行動判定装置100は、図1に示した行動判定装置1に対応する装置であり、例えば、サーバなどのコンピュータである。
【0018】
図3は、行動判定装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、行動判定装置100は、映像取得部101、骨格情報生成部102、位置特定部103、許可領域記憶部104、登録処理部105、行動判定部106、及び警告部107を有する。
【0019】
映像取得部101は、カメラ200が撮影した映像を取得する。特に、行動判定装置100が人物90の行動を判定する処理を行う際、映像取得部101は、例えば、カメラ200が撮影した映像の各フレーム画像をリアルタイムに順次取得する。なお、本実施の形態では、映像取得部101はカメラ200から受信した映像を取得するが、映像取得部101はカメラ200が撮影した映像を他の装置を介して取得してもよいし、記憶装置に記憶された映像を当該記憶装置から読み出すことにより取得してもよい。
【0020】
骨格情報生成部102は、人物90を撮影した映像から人物90の骨格情報を生成する。骨格情報生成部102は、公知の技術を用いて骨格情報を生成すればよい。例えば、骨格情報生成部102は、映像取得部101が取得したフレーム画像から人物90の身体の画像領域(身体領域)を検出し、身体画像として抽出する(例えば、切り出す)。そして骨格情報生成部102は、機械学習を用いた骨格推定技術を用いて、身体画像において認識される人物の関節等の特徴に基づき人物の身体の少なくとも一部の骨格情報を生成する。骨格情報は、例えば、関節等の特徴点(キーポイント)と、特徴点間のリンクとを含む情報である。また、骨格情報は、各特徴点の位置を示す情報を含む。具体的には、骨格情報は、各特徴点の座標情報を含む。この座標情報は、例えば、フレーム画像を座標平面とすることにより定義される座標であってもよい。すなわち、例えば、特徴点の座標情報は、カメラ200が撮影した映像のフレーム画像の横軸をx座標とし、このフレーム画像の縦軸をy座標とした座標平面における座標であってもよい。すなわち、上述した座標情報は、フレーム画像における特徴点の位置を示す情報であってもよい。なお、特徴点は、人物を構成する特徴点(すなわち、特徴的部位)であればよく、必ずしも関節でなくてもよい。例えば、特徴点は、目、耳、鼻など身体の特徴的部位であってもよい。骨格情報生成部102は、具体的には、例えば、OpenPose等の骨格推定技術を用いて骨格情報を生成してもよい。ただし、骨格情報生成部102は、他の公知の骨格推定技術を用いて骨格情報を生成してもよい。
【0021】
位置特定部103は、人物を撮影した映像から生成された当該人物の骨格情報に基づいて、当該人物を構成する特徴点の位置を特定する。本実施の形態では、位置特定部103は、骨格情報生成部102が生成した骨格情報に基づいて、上述した特徴点の座標を特定する。位置特定部103は、特に、人物の特徴点のうち所定の特徴点の座標を、骨格情報を参照することにより特定する。ここで、所定の特徴点は、後述する許可領域に位置しているか否かの判定処理の判定対象として利用することが予め定められた少なくとも一つの特徴点であり、人物の全ての特徴点であってもよい。
【0022】
許可領域記憶部104は、予め定められた許可領域を示す情報を記憶する。ここで、許可領域とは、人物の特徴点の正常な位置の範囲である。許可領域記憶部104は、例えば、許可領域を表す座標情報を記憶する。この座標情報は、例えば、フレーム画像を座標平面とすることにより定義される座標であってもよい。すなわち、例えば、許可領域を示す情報は、カメラ200が撮影した映像のフレーム画像の横軸をx座標とし、このフレーム画像の縦軸をy座標とした座標平面における座標により、許可領域の範囲を示すものであってもよい。
【0023】
許可領域を示す情報は、監視処理が行われるのに先だって、管理者などの設定者(利用者)により予め行動判定装置100に登録されている。すなわち、許可領域記憶部104は、予め登録された許可領域についての情報を記憶する。本実施の形態では、登録処理部105の処理により、許可領域が行動判定装置100に登録される。登録処理部105は、設定者から許可領域を指定する入力を受付け、受付けた入力にしたがって許可領域の登録を行う。すなわち、登録処理部105は、受付けた入力で指定された許可領域を示す情報を許可領域記憶部104に格納する。
【0024】
図4は、カメラ200の映像のフレーム画像70と許可領域80の例を示す模式図である。なお、図4では、フレーム画像70に映された人物90についての骨格情報も例示されている。具体的には、図4に示した例では、人物90の特徴点として、右耳K1、左耳K2、右目K3、左目K4、鼻K5、首K6、右肩K7、左肩K8、右肘K9、左肘K10、右手K11、左手K12、胴体中心K13、右足付け根K14、左足付け根K15、右膝K16、左膝K17、右足首K18、及び左足首K19が示されている。なお、これらは特徴点の例に過ぎず、骨格情報生成部102は、必ずしもこれらの特徴点を抽出しなくてもよいし、これら以外の特徴点を抽出してもよい。管理者などの設定者は、骨格情報に含まれる特徴点の一部又は全ての正常な存在位置を示す範囲として、フレーム画像により定義される座標平面上に、許可領域を設定する。このように、許可領域は、判定対象の特徴点と関連付けて設定される。例えば、管理者は、骨格情報に含まれる全ての特徴点の正常な存在位置を示す範囲として、許可領域80を設定する。このような許可領域80が設定された場合、例えば、許可領域80の外の領域に特徴点が存在することを行動判定装置100が検出することにより、通過が禁止されている扉95を人物が通過するなどといった不正な行動の発生を検出することができる。
【0025】
上述した通り、許可領域は、骨格情報に含まれる特徴点の一部と関連付けられてもよい。すなわち、許可領域は、特定の特徴点の正常な存在位置を示す範囲であってもよい。図5は、許可領域の他の例を示す図である。具体的には、図5は、カメラ200の映像のフレーム画像71と許可領域81の例を示す模式図である。図5に示すように、管理者などの設定者は、特徴点である右手K11及び左手K12の正常な存在位置を示す範囲として、フレーム画像により定義される座標平面上に、許可領域81を設定してもよい。機器の不正な操作、物品の窃盗、情報の窃盗などといった不正な行動は、一般的に手を使って行われる。このため、人物の手に対応する特徴点の位置をチェックするための許可領域が用いられることにより、不正な行動を適切に検出することができる。図5に示した例では、椅子91に座って机92上の端末装置93を操作する人物90の手の特徴点(右手K11及び左手K12)の許可領域81として、端末装置93の通常の操作のために手が位置しうる範囲が設定されている。なお、手に対応する特徴点に対して許可領域が設定されている場合には、後述する行動判定部106の処理のために、骨格情報生成部102は、少なくとも人物の手に対応する特徴点についての情報を含む骨格情報を生成する。そして、位置特定部103は、少なくとも人物の手に対応する特徴点の位置を特定する。また、設定者は、特徴点毎に許可領域を設定してもよい。すなわち、行動判定装置100には、特徴点毎の許可領域が登録されてもよい。これにより、様々な設定が可能になり、利便性が向上する。この場合、後述する行動判定部106の処理のために、骨格情報生成部102は、それら複数の特徴点についての情報を含む骨格情報を生成する。そして、位置特定部103は、それら複数の特徴点の位置を特定する。
【0026】
行動判定部106は、人物の骨格情報から得られる情報に基づいて、当該人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する。本実施の形態では、行動判定部106は、位置特定部103により特定された判定対象の特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する。本実施の形態では、具体的には、行動判定部106は、特徴点の位置が許可領域以外の領域にある場合、人物の行動が警告対象の行動であると判定する。例えば、図4に示した例では、人物90の少なくとも一つの特徴点の位置が許可領域80の外にある場合、行動判定部106は、人物90の行動が警告対象の行動であると判定する。また、図5に示した例では、右手K11又は左手K12の位置が許可領域81の外にある場合、行動判定部106は、人物90の行動が警告対象の行動であると判定する。このように、行動判定部106は、手に対応する特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定してもよい。また、特徴点毎に許可領域が登録されている場合には、行動判定部106は、複数の特徴点のそれぞれが、特徴点毎に予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定してもよい。
【0027】
警告部107は、行動判定部106によって人物の行動が警告対象の行動であると判定された場合に警告を出力する処理を行う。すなわち、警告部107は、警告対象の行動が発生したと行動判定部106が判定すると、警告を出力する。警告部107による警告の出力処理は、ディスプレイへ警告を表示する処理であってもよいし、スピーカから音又は音声を出力する処理であってもよいし、他の装置へ警告情報を送信する処理であってもよい。
【0028】
次に、行動判定装置100の処理のフローについて説明する。まず、許可領域の登録処理の流れについて説明する。図6は、許可領域を行動判定装置100に登録する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、フローチャートに沿って、許可領域の登録処理のフローを説明する。
【0029】
ステップS100において、映像取得部101が、設定者が許可領域を決定する際に参照するサンプル映像を取得する。サンプル映像は、行動監視が行われる実際の環境に設置されたカメラ200が撮影した映像であることが好ましい。また、許可領域を決定するために参考になるように、サンプル映像は、正常な行動又は不正な行動をとっている人物が映された映像であってもよい。
【0030】
次に、ステップS101において、登録処理部105は、ステップS100で取得したサンプル映像を、設定者が用いるディスプレイに表示する。
次に、ステップS102において、設定者は、サンプル映像を参照しつつ、マウスなどの入力装置を介して、許可領域を指定する入力を行動判定装置100に対して行う。そして、登録処理部105は、許可領域を指定する入力を受付ける。なお、登録処理部105は、人物を構成する特徴点のうち、いずれの特徴点に対する許可領域であるかを指定する入力を受付けてもよい。
【0031】
次に、ステップS103において、登録処理部105は、ステップS102で指定された許可領域を行動判定装置100に登録する。具体的には、登録処理部105は、指定された許可領域を示す情報を許可領域記憶部104に格納する。なお、登録処理部105は、許可領域と特徴点とを関連付けるために、許可領域を示す情報を特徴点の識別子とともに許可領域記憶部104に格納してもよい。許可領域をさらに追加することが設定者により指示された場合(ステップS104でYES)、処理はステップS101に戻り、上述した処理が繰り返される。これに対し、許可領域の追加を終了することが設定者により指示された場合(ステップS104でNO)、許可領域の登録処理は終了する。
【0032】
次に、人物の行動の監視処理の流れについて説明する。図7は、カメラ200で撮影された人物を監視する処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、フローチャートに沿って、監視処理のフローを説明する。
【0033】
ステップS200において、映像取得部101は、カメラ200が撮影した映像を取得する。具体的には、映像取得部101は、映像のフレーム画像を取得する。
【0034】
次に、ステップS201において、骨格情報生成部102が、ステップS200で取得されたフレーム画像に映っている人物の骨格情報を生成する。
【0035】
次に、ステップS202において、位置特定部103が、ステップS201で生成された骨格情報に基づいて、フレーム画像に映っている人物の特徴点であって、判定対象の特徴点の位置を特定する。
【0036】
次に、ステップS203において、行動判定部106は、許可領域記憶部104を参照して、予め登録された許可領域と、ステップS202で特定された位置とを比較する。そして、行動判定部106は、ステップS202で特定された特徴点の位置が許可領域の外にあるか否かを判定する。特徴点の位置が許可領域の外にある場合(ステップS203でYES)、処理はステップS204へ移行する。そして、ステップS204において、行動判定部106は、フレーム画像に映っている人物の行動は警告対象の行動であると判定する。すなわち、行動判定部106は、警告対象の行動が発生したと判定する。これに対し、特徴点の位置が許可領域の外ではない場合(ステップS203でNO)、処理はステップS200に戻り、次のフレーム画像に対して上述した処理と同様の処理が行われる。
【0037】
処理が、ステップS204に進んだ場合、ステップS204の後、処理はステップS205へ移行する。ステップS205において、警告部107が、警告を出力する処理を行う。ステップS205の後、処理はステップS200に戻り、次のフレーム画像に対して上述した処理と同様の処理が行われる。
【0038】
なお、図7に示したフローチャートでは、行動判定部106は、特徴点の位置が許可領域以外の領域にある場合に、人物の行動が警告対象の行動であると判定したが、行動判定部106は、判定対象の特徴点の位置が特定できない場合に、人物の行動が警告対象の行動であると判定してもよい。特に、行動判定部106は、判定対象の特徴点の位置が許可領域内において特定できない場合に、人物の行動が警告対象の行動であると判定してもよい。これにより、例えば、カメラ200に不正な行動が映らないように手などをカメラ200の死角に隠した場合であっても、警告を出力することができる。
【0039】
また、警告対象の行動が所定時間以上継続した場合に警告が出力されてもよい。この場合、警告部107は、行動判定部106によって人物の行動が警告対象の行動であると判定された状態が所定時間以上継続した場合に、警告を出力する。すなわち、警告部107は、警告対象の行動が発生したと判定された状態が所定時間以上継続した場合に、警告を出力する。
【0040】
また、位置特定部103は、特徴点の3次元の位置を特定してもよい。例えば、位置特定部103は、人物90を異なる方向から撮影する複数のカメラ200の映像を用いることにより骨格情報生成部102によって生成された3次元の骨格情報に基づいて、特徴点の3次元空間における位置(すなわち3次元座標)を特定してもよい。そして、行動判定部106は、予め登録された3次元の許可領域を用いて、人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定してもよい。これにより、利便性の向上が期待できる。なお、3次元の骨格情報を生成するために、カメラ200として3Dカメラが用いられてもよい。
【0041】
以上、実施の形態1について説明した。行動判定装置100によれば、骨格情報から特定された特徴点の位置が、許可領域にあるか否かに応じて、人物の行動が警告対象の行動であるかが判定される。このため、行動判定装置100によれば、警告対象とすべき姿勢(例えば不正行動に相当する姿勢)などを予め登録することなく、人物の行動を監視することができる。このため、行動判定装置100によれば、人物の行動を判定するための新規な判定技術を提供することができる。特に、不正行動に相当するあらゆる姿勢の登録を事前に行う必要がなく、許可領域の登録だけで監視が可能になるため、比較的容易に監視を実現することができる。また、事前に登録された不正行動に相当する姿勢と、骨格情報から特定される姿勢との比較により人物の行動を監視する場合には、不正行動に相当する全ての姿勢を登録しておかないと、不正の検知漏れを起こしうる。これに対して、本実施の形態では、許可領域の登録だけで監視が行われるため、不正行動に相当する姿勢を登録する場合に比べて、不正の検知漏れを起こしにくい。
【0042】
<実施の形態2>
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態では、許可領域に加えて、許可姿勢が用いられる点で、実施の形態1と異なっている。以下、実施の形態1と異なる構成及び処理について説明し、重複する説明は適宜省略する。
【0043】
本実施の形態では、行動判定装置100の代わりに行動判定装置100aが用いられる。図8は、実施の形態2にかかる行動判定装置100aの機能構成の一例を示すブロック図である。行動判定装置100aは、姿勢特定部108及び許可姿勢記憶部109が追加され、登録処理部105が登録処理部105aに置き換えられ、行動判定部106が行動判定部106aに置き換えられた点で、実施の形態1の行動判定装置100と異なっている。
【0044】
姿勢特定部108は、人物を撮影した映像から生成された骨格情報に基づいて、この人物の姿勢を特定する。本実施の形態では、姿勢特定部108は、骨格情報生成部102が生成した骨格情報に基づいて、人物の各特徴点の相対的な位置関係により表される姿勢を特定する。なお、姿勢特定部108は、骨格情報に含まれる全ての特徴点からなる集合により表される姿勢を特定してもよいし、一部の特徴点からなる集合により表される姿勢を特定してもよい。
【0045】
許可姿勢記憶部109は、予め定められた許可姿勢を示す情報を記憶する。ここで、許可姿勢とは、不正な行動を行っていない人物の姿勢として予め定められた姿勢である。許可姿勢記憶部109は、例えば、人物を構成する各特徴点の相対的な位置関係であって、許可姿勢に相当する位置関係を記憶する。
【0046】
行動判定装置100aには、監視処理が行われるのに先だって、管理者などの設定者(利用者)が指定した許可姿勢を示す情報が予め登録されている。すなわち、許可姿勢記憶部109は、予め登録され許可姿勢についての情報を記憶する。本実施の形態では、登録処理部105aの処理により、許可姿勢が行動判定装置100aに登録される。すなわち、登録処理部105aは、許可姿勢の登録処理も行う点で、実施の形態1の登録処理部105と異なる。登録処理部105aは、設定者から許可姿勢を指定する入力を受付け、受付けた入力にしたがって許可姿勢の登録を行う。すなわち、登録処理部105aは、受付けた入力で指定された許可姿勢を示す情報を許可姿勢記憶部109に格納する。より詳細には、登録処理部105aは、許可姿勢の姿勢をとった人物が写されたフレーム画像を指定する入力を受付け、指定されたフレーム画像から骨格情報を生成する処理を骨格情報生成部102に実行させる。そして、登録処理部105aは、生成された骨格情報、または骨格情報から得られる各特徴点の相対的な位置関係を、許可姿勢を示す情報として、許可姿勢記憶部109に格納する。
【0047】
行動判定部106aは、行動判定部106と同様、人物の骨格情報から得られる情報に基づいて、当該人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する。ただし、行動判定部106aは、位置特定部103が特定した判定対象の特徴点の位置が許可領域にあるか否か、及び、姿勢特定部108が特定した姿勢が予め定められた許可姿勢に該当するか否かに応じて、人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する。本実施の形態では、具体的には、行動判定部106aは、姿勢特定部108により特定された人物の姿勢が許可姿勢以外の姿勢である場合にも、当該人物の行動が警告対象の行動であると判定する。
【0048】
次に、行動判定装置100aの処理のフローについて説明する。まず、許可姿勢の登録処理の流れについて説明する。なお、本実施の形態における許可領域の登録処理の流れは、実施の形態1と同様であるため、説明を割愛する。図9は、許可姿勢を行動判定装置100aに登録する際の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、フローチャートに沿って、許可姿勢の登録処理のフローを説明する。
【0049】
ステップS300において、映像取得部101が、許可姿勢の登録の際に設定者が参照するサンプル映像を取得する。サンプル映像は、行動監視が行われる実際の環境に設置されたカメラ200が撮影した映像であることが好ましい。特に、ステップS300で取得されるサンプル映像は、正常な行動をとっている人物、すなわち許可姿勢に相当する姿勢をとっている人物が映されたフレーム画像を含む映像である。
【0050】
次に、ステップS301において、登録処理部105aは、ステップS300で取得したサンプル映像を、設定者が用いるディスプレイに表示する。
次に、ステップS302において、設定者は、サンプル映像を参照しつつ、マウスなどの入力装置を介して、許可姿勢をとった人物が写ったフレーム画像を指定する入力を行動判定装置100に対して行う。そして、登録処理部105aは、フレーム画像を指定する入力を受付ける。
【0051】
次に、ステップS303において、登録処理部105aは、ステップS302で指定されたフレーム画像から骨格情報を生成する処理を骨格情報生成部102に実行させる。そして、骨格情報生成部102は、許可姿勢をとった人物の骨格情報を生成する。
【0052】
次に、ステップS304において、登録処理部105aは、ステップS303で生成された骨格情報から特定される許可姿勢を行動判定装置100aに登録する。具体的には、登録処理部105aは、ステップS303で生成された骨格情報を、許可姿勢を示す情報として許可姿勢記憶部109に格納する。より詳細には、登録処理部105aは、骨格情報から得られる各特徴点の相対的な位置関係を、許可姿勢を示す情報として許可姿勢記憶部109に格納する。許可姿勢をさらに追加することが設定者により指示された場合(ステップS305でYES)、処理はステップS301に戻り、上述した処理が繰り返される。これに対し、許可姿勢の追加を終了することが設定者により指示された場合(ステップS305でNO)、許可姿勢の登録処理は終了する。
【0053】
次に、本実施の形態における、人物の行動の監視処理の流れについて説明する。図10は、カメラ200で撮影された人物を監視する処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、フローチャートに沿って、監視処理のフローを説明する。
【0054】
ステップS400において、映像取得部101は、カメラ200が撮影した映像を取得する。具体的には、映像取得部101は、映像のフレーム画像を取得する。
【0055】
次に、ステップS401において、骨格情報生成部102が、ステップS400で取得されたフレーム画像に映っている人物の骨格情報を生成する。
【0056】
次に、ステップS402において、位置特定部103が、ステップS401で生成された骨格情報に基づいて、フレーム画像に映っている人物の特徴点であって、判定対象の特徴点の位置を特定する。
【0057】
次に、ステップS403において、行動判定部106aは、許可領域記憶部104を参照して、予め登録された許可領域と、ステップS402で特定された位置とを比較する。そして、行動判定部106aは、ステップS402で特定された特徴点の位置が許可領域の外にあるか否かを判定する。特徴点の位置が許可領域の外にある場合(ステップS403でYES)、処理はステップS406へ移行する。これに対し、特徴点の位置が許可領域の外ではない場合(ステップS403でNO)、処理はステップS404へ移行する。
【0058】
ステップS404において、姿勢特定部108が、ステップS401で生成された骨格情報に基づいて、フレーム画像に映っている人物の姿勢を特定する。本ステップはステップS403において特徴点の位置が許可領域の外ではないと判定された場合に実行されるため、本ステップでは姿勢特定部108は、許可領域内に存在する特徴点に基づいて姿勢を特定する。ステップS404の後、処理はステップS405へ移行する。
【0059】
ステップS405において、行動判定部106aは、許可姿勢記憶部109を参照して、予め登録された許可姿勢と、ステップS404で特定された姿勢とを比較する。そして、行動判定部106aは、ステップS404で特定された姿勢が許可姿勢に該当するか否かを判定する。換言すると、行動判定部106aは、ステップS404で特定された姿勢が許可姿勢と一致するか否かを判定する。具体的には、行動判定部106aは、ステップS404で特定された姿勢と、予め登録された許可姿勢との差の大きさが所定の閾値以下である場合、特定された姿勢が許可姿勢に該当すると判定する。特定された姿勢が許可姿勢に該当しない場合(ステップS405でNO)、処理はステップS406へ移行する。これに対し、特定された姿勢が許可姿勢に該当する場合(ステップS405でYES)、処理はステップS400に戻り、次のフレーム画像に対して上述した処理と同様の処理が行われる。
【0060】
ステップS406において、行動判定部106aは、フレーム画像に映っている人物の行動は警告対象の行動であると判定する。すなわち、行動判定部106aは、警告対象の行動が発生したと判定する。ステップS406の後、処理はステップS407へ移行する。ステップS407において、警告部107が、警告を出力する処理を行う。ステップS407の後、処理はステップS400に戻り、次のフレーム画像に対して上述した処理と同様の処理が行われる。
【0061】
このように、本実施の形態では、人物が許可領域にいる場合であっても、当該人物の姿勢が許可姿勢に当てはまらない場合には、不正な行動が発生したと判定される。したがって、より厳格に、人物の行動を監視することができる。また、特に、不正行動に相当する姿勢の登録ではなく許可姿勢の登録が行われ、許可姿勢以外の姿勢が不正な行動として検出される。このため、不正行動に相当するあらゆる姿勢を漏れなく登録する必要がない。したがって、不正行動に相当する姿勢を登録する場合に比べて、不正の検知漏れを起こしにくい。
【0062】
なお、本実施の形態においても、行動判定部106aは、特徴点の位置が特定できない場合に、人物の行動が警告対象の行動であると判定してもよい。また、警告対象の行動が所定時間以上継続した場合に警告がされてもよい。すなわち、警告部107は、行動判定部106aによって人物の行動が警告対象の行動であると判定された状態が所定時間以上継続した場合に、警告を出力してもよい。また、本実施の形態でも、位置特定部103が、特徴点の3次元の位置を特定し、行動判定部106aが、予め登録された3次元の許可領域を用いて判定処理を行ってもよい。
【0063】
なお、行動判定装置100及び行動判定装置100aの上述した機能(処理)は、例えば次のような構成を有するコンピュータ500により実現されてもよい。
【0064】
図11は、行動判定装置100又は行動判定装置100aの処理を実現するコンピュータ500の構成を示すブロック図である。図11に示すように、コンピュータ500は、メモリ501、及び、プロセッサ502を含む。
【0065】
メモリ501は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ501は、プロセッサ502により実行されるプログラム、及び各種処理に用いるデータなどを格納するために使用される。許可領域記憶部104及び許可姿勢記憶部109は、メモリ501により実現されてもよい。ただし、これらが、他の任意の記憶装置により実現されてもよい。
【0066】
プロセッサ502は、メモリ501からプログラムを読み出して実行することで、各装置の処理を行う。プロセッサ502は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processor Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などであってもよい。プロセッサ502は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0067】
プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明される1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0068】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施の形態2では、許可領域と許可姿勢の両方を用いた判定処理が行われたが、許可姿勢だけを用いた判定処理が行われてもよい。この場合、行動判定装置100aは、位置特定部103及び許可領域記憶部104を有さなくてもよい。
【0069】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定する位置特定部と、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する行動判定部と
を有する行動判定装置。
(付記2)
前記行動判定部は、前記特徴点の位置が前記許可領域以外の領域にある場合、前記人物の行動が警告対象の行動であると判定する
付記1に記載の行動判定装置。
(付記3)
前記行動判定部は、前記特徴点の位置が特定できない場合、前記人物の行動が警告対象の行動であると判定する
付記1又は2に記載の行動判定装置。
(付記4)
前記位置特定部は、前記人物の手に対応する特徴点の位置を特定し、
前記手に対応する前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
付記1から3のいずれか一項に記載の行動判定装置。
(付記5)
前記位置特定部は、前記人物を構成する複数の特徴点の位置を特定し、
前記行動判定部は、前記複数の特徴点のそれぞれが、前記特徴点毎に予め定められた前記許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
付記1から4のいずれか一項に記載の行動判定装置。
(付記6)
前記位置特定部は、前記特徴点の3次元の位置を特定し、
前記行動判定部は、3次元の前記許可領域を用いて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
付記1から5のいずれか一項に記載の行動判定装置。
(付記7)
前記骨格情報に基づいて、前記人物の姿勢を特定する姿勢特定部をさらに有し、
前記行動判定部は、さらに、前記人物の前記姿勢が、予め定められた許可姿勢に該当するか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
付記1から3のいずれか一項に記載の行動判定装置。
(付記8)
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定し、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する
行動判定方法。
(付記9)
人物を撮影した映像から生成された前記人物の骨格情報に基づいて、前記人物を構成する特徴点の位置を特定する位置特定ステップと、
前記特徴点の位置が、予め定められた許可領域にあるか否かに応じて、前記人物の行動が警告対象の行動であるか否かを判定する行動判定ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0070】
1 行動判定装置
2 位置特定部
3 行動判定部
10 行動判定システム
100 行動判定装置
100a 行動判定装置
101 映像取得部
102 骨格情報生成部
103 位置特定部
104 許可領域記憶部
105 登録処理部
105a 登録処理部
106 行動判定部
106a 行動判定部
107 警告部
108 姿勢特定部
109 許可姿勢記憶部
200 カメラ
500 コンピュータ
501 メモリ
502 プロセッサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11