(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172049
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】画像生成装置、画像の生成方法、プログラム、および画像
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20241205BHJP
A61B 8/00 20060101ALI20241205BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
G06T19/00 600
A61B8/00
A61B1/00 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089474
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】522396366
【氏名又は名称】株式会社レーマン
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(72)【発明者】
【氏名】永田 徳子
(72)【発明者】
【氏名】高柳 航
(72)【発明者】
【氏名】大桑 あずさ
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 晃辰
【テーマコード(参考)】
4C161
4C601
5B050
【Fターム(参考)】
4C161JJ10
4C161SS21
4C601EE11
4C601KK21
5B050AA02
5B050BA09
5B050BA12
5B050CA07
5B050CA08
5B050DA04
5B050EA09
5B050EA19
5B050EA27
5B050FA08
5B050FA13
(57)【要約】
【課題】精度の高い医療用のイラストの作成に費やす労力を低減する技術を提供する。
【解決手段】3Dモデルを用いた医療用の画像を生成する画像生成装置10である。画像生成装置10は、ユーザからの指示に基づいてモードを選択する選択部11と、ユーザからの3Dモデルの指定を受け付ける指定部12と、指定された少なくとも一つの3Dモデルを、3Dモデル群が格納されたデータベース30から取得する取得部13と、選択されたモードに応じた、3Dモデルに対する状態の変更要求に基づいて、3Dモデルの状態を変更させる変更部14と、変更された状態の3Dモデルを含む画像を表示画面に表示させる表示制御部15と、を有する
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3Dモデルを用いた医療用の画像を生成する画像生成装置であって、
ユーザからの指示に基づいてモードを選択する選択部と、
前記ユーザからの前記3Dモデルの指定を受け付ける指定部と、
指定された少なくとも一つの前記3Dモデルを、3Dモデル群が格納されたデータベースから取得する取得部と、
選択された前記モードに応じた、前記3Dモデルに対する状態の変更要求に基づいて、前記3Dモデルの状態を変更させる変更部と、
変更された状態の前記3Dモデルを含む画像を表示画面に表示させる表示制御部と、を有することを特徴とする画像生成装置。
【請求項2】
前記選択部において、第1のモードが選択された場合、
前記変更部は、前記3Dモデルの解剖学的構造に基づいて分割された部位毎の色、質感、および表示/非表示、前記3Dモデルの姿勢、前記3Dモデルに対する視点、前記3Dモデルの組み合わせ、前記3Dモデルの動作状態、並びに症状の発症状態の少なくとも一つを変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項3】
前記選択部において、第2のモードが選択された場合、
指定された少なくとも一つの前記3Dモデルは、人体の3Dモデルを含み、
前記変更部は、前記3Dモデルを仮想空間内に配置可能であって、前記仮想空間内に配置された前記人体の3Dモデルが有する視点から見た前記仮想空間へ前記3Dモデルの状態を変更可能であり、
前記表示制御部は、前記視点から見た前記仮想空間の画像を前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項4】
前記選択部において、第3のモードが選択された場合、
指定された少なくとも一つの前記3Dモデルは、人体の少なくとも一部の3Dモデルを含み、
前記変更部は、人体の構造上の可動範囲内で、前記人体の少なくとも一部の3Dモデルの姿勢を変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項5】
前記選択部において、第4のモードが選択された場合、
指定された少なくとも一つの前記3Dモデルは、人体の少なくとも一部の3Dモデルを含み、
前記変更部は、前記人体の少なくとも一部の3Dモデル上の仮想超音波プローブを当てる位置を変更可能であって、
前記表示制御部は、前記仮想超音波プローブの動きに応じた、仮想超音波画像を前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項6】
前記選択部において、第5のモードが選択された場合、
指定された少なくとも一つの前記3Dモデルは、人体の少なくとも一部の3Dモデルを含み、
前記変更部は、前記人体の少なくとも一部の3Dモデルに仮想内視鏡を挿入するように、前記3Dモデルの状態を変更可能であって、
前記表示制御部は、前記仮想内視鏡の動きに応じた、仮想内視鏡画像を前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項7】
前記データベース格納される前記3Dモデル群には、医学的モデル、獣医学的モデル、並びに医療機器および器具モデルが含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項8】
前記表示画面に表示された前記3Dモデルを含む画像を取得するための情報または画像ファイルを生成して出力する出力部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項9】
3Dモデルを用いた医療用の画像の生成方法であって、
ユーザからの指示に基づいてモードを選択し、
前記ユーザからの前記3Dモデルの指定を受け付け、
指定された少なくとも一つの前記3Dモデルを、3Dモデル群が格納されたデータベースから取得し、
選択された前記モードに応じた、前記3Dモデルに対する状態の変更要求に基づいて、前記3Dモデルの状態を変更し、
変更された状態の前記3Dモデルを含む画像を表示画面に表示することを特徴とする画像の生成方法。
【請求項10】
プログラム
請求項9に記載の画像の生成方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項1に記載の画像生成装置を用いて生成された画像。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像生成装置、画像の生成方法、プログラム、および画像生成装置を用いて生成された画像に関する。
【背景技術】
【0002】
医学論文では、通常、記述内容をより明確にするために解剖図等の挿絵が用いられる。医学論文に用いられる挿絵は、解剖学に基づいた適切な知識の下に作成される必要があり、かつ、論文の著者からの細かな要望に則したものである必要がある。このため従来は、専門的な知識を有するイラストレーターが、論文の著者の細かな要望をくみ取るために時間をかけて打ち合わせを行い、要望に則した挿絵を作成している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
つまり、医療用のイラストを作成するためには、膨大な労力を費やす必要があった。また、医学分野の教育の観点からも、医療用イラストのニーズは多い。
【0004】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、精度の高い医療用のイラストの作成に費やす労力を低減する技術を提供すること例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての画像生成装置は、3Dモデルを用いた医療用の画像を生成する画像生成装置であって、ユーザからの指示に基づいてモードを選択する選択部と、前記ユーザからの前記3Dモデルの指定を受け付ける指定部と、指定された少なくとも一つの前記3Dモデルを、3Dモデル群が格納されたデータベースから取得する取得部と、選択された前記モードに応じた、前記3Dモデルに対する状態の変更要求に基づいて、前記3Dモデルの状態を変更させる変更部と、変更された状態の前記3Dモデルを含む画像を表示画面に表示させる表示制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、精度の高い医療用のイラストの作成に費やす労力を低減する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る画像生成システムの構成を示す構成図である。
【
図2】画像生成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】モデル選択モードにおける画像生成処理を示すフロー図である。
【
図4】モデル選択モードで生成される画像の第1の例を説明する図である。
【
図5】モデル選択モードで生成される画像の第2の例を説明する図である。
【
図6】モデル選択モードで生成される画像の第3の例を説明する図である。
【
図7】モデル選択モードで生成される画像の第4の例を説明する図である。
【
図8】モデル選択モードで生成される画像の第5の例を説明する図である。
【
図9】モデル配置モードにおける画像生成処理を示すフロー図である。
【
図10】モデル配置モードで生成される画像の例を説明する図である。
【
図11】視線選択がされた場合に生成される画像の例を説明する図である。
【
図12】ポーズ変更モードにおける画像生成処理を示すフロー図である。
【
図13】ポーズ変更モードで生成される画像の例を説明する図である。
【
図14】エコーモードにおける画像生成処理を示すフロー図である。
【
図15】エコーモードで生成される画像の例を説明する図である。
【
図16】内視鏡モードにおける画像生成処理を示すフロー図である。
【
図17】内視鏡モードで生成される画像の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。更に、添付図面においては、同一もしくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0009】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る画像生成システム1の構成を示す構成図である。画像生成システム1は、画像生成装置10と、クライアント装置20と、データベース30と、管理者装置40と、を含む。画像生成システム1は、ユーザによる入力操作に基づいて3Dモデルを用いた医療用の画像を生成するシステムである。画像生成システム1では、3Dモデルをユーザが思い描く状態に自由に変更し、該状態の画像を取得することができる。画像生成装置10とクライアント装置20、画像生成装置10とデータベース30、画像生成装置10と管理者装置40はそれぞれ、ネットワーク50を介して通信可能に接続されている。ネットワーク50は、例えば、インターネットやWAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、WiFiなどの無線基地局、プロバイダ装置、専用回線などを含む。なお、本実施形態では、画像生成装置10とデータベース30が別体の装置である例を説明するが、データベース30が画像生成装置10の機能を有していてもよい。また、画像生成装置10が管理者装置40の機能を有していてもよい。
【0010】
まず、クライアント装置20について説明する。クライアント装置20は、ユーザからの指示に基づいて、画像生成装置10における画像生成処理を行うための操作画面、および画像生成装置10によって生成された画像を表示するコンピュータ(情報処理装置)である。クライアント装置20は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォン等である。ユーザは、クライアント装置20を用いて、画像生成装置10による画像生成のための指令を入力する。クライアント装置20は、ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルやキーボード、マウス等の入力装置を含む。また、クライアント装置20は、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等の表示装置も含む。表示装置は、画像生成装置10における画像生成処理を行うための操作画面、および画像生成装置10によって生成された画像を表示する。また、クライアント装置20は、プログラム等を実行するための制御部としてのCPUを含む。
【0011】
次に、画像生成装置10について説明する。画像生成装置10は、複数のモードを有し、クライアント装置20を用いて入力されたユーザからの操作に基づいて、3Dモデルを用いた医療用の画像を生成するコンピュータであり、例えば、サーバ装置である。画像生成装置10は、例えば、クラウドコンピューティング技術を利用したクラウドサーバによって実現されてもよい。画像生成装置10は、選択部11と、指定部12と、取得部13と、変更部14と、表示制御部15と、出力部16と、を備える。
【0012】
画像生成装置10は、モデル選択モード(第1のモード)、モデル配置モード(第2のモード)、ポーズ変更モード(第3のモード)、エコーモード(第4のモード)、内視鏡モード(第5のモード)等の複数のモードを有する。選択部11は、ユーザがクライアント装置20を介して入力した指示に基づいてモードを選択する。
【0013】
指定部12は、ユーザがクライアント装置20を介して入力した3Dモデルの指定を受け付ける。具体的には、指定部12は、選択されたモードに応じて、選択可能な3Dモデルのカテゴリをクライアント装置20に表示させる。ユーザは、表示されたカテゴリから所望のカテゴリを指定する。指定部12は、指定されたカテゴリを受け付け、指定されたカテゴリに含まれる3Dモデルのアイテムをクライアント装置20に表示させる。ユーザは、表示されたアイテムから画像を入手したい3Dモデルを指定する。言い換えると、ユーザは、表示されたアイテムから自分が思い描く状態の画像を作成するために必要な3Dモデルを指定する。そして、指定部12は、その指定を受け付ける。
【0014】
取得部13は、指定された少なくとも一つの3Dモデルを、複数の3Dモデル、即ち、3Dモデル群が格納されたデータベース30から取得する。
【0015】
ここで、データベース30について説明する。データベース30には、人体、人体の各部位(血管、筋肉、および骨等を含む)、人体の臓器、および人体に発症する炎症や腫瘍等の疾患を含む医学的モデル、動物の身体、その各部位(血管、筋肉、および骨等を含む)、動物の臓器、および動物の身体に発症する炎症や腫瘍等の疾患を含む獣医学的モデル、並びに医療機器および器具のモデルの3Dモデル群が格納されている。さらに、データベース30には、3Dモデルとイラストを組み合わせた特殊モデル、および人体または動物の身体等に動きをつけたアニメーションモデルも格納される。ここで、アニメーションモデルは、予め設定されたアニメーション機能を持った3Dモデルである。データベース30に格納される3Dモデルは、解剖学に基づいた適切な知識の下に作成された3Dモデルであって、生理学、組織学、発生学、およびその他医学を学ぶために必要な3Dモデル全般である。
【0016】
変更部14は、選択部11において選択されたモードに応じた、3Dモデルに対する状態の変更要求に基づいて、3Dモデルの状態を変更させる。即ち、ユーザがクライアント装置20を介して入力した3Dモデルの状態変更の要求に基づいて、3Dモデルの状態を変更させる。
【0017】
表示制御部15は、変更された状態の3Dモデルをクライアント装置20の表示画面に表示させる。
【0018】
出力部16は、クライアント装置20の表示画面に表示されている3Dモデルを含む画像を取得するための情報をクライアント装置20に出力する。ここで、画像を取得するための情報とは、例えば、画像をダウンロードするためのURLおよびコードである。なお、画像自体を、JPEG、GIF、TIFF、PNG、BMP、RAW等のダウンロード可能な形式で画像ファイルとして出力してもよい。
【0019】
次に、管理者装置40について説明する。管理者装置40は、画像生成システム1を管理する管理者によって利用されるコンピュータである。管理者装置40は、例えば、PC、タブレットPC、スマートフォン等である。管理者装置40は、例えば、後述するカスタムオーダーを受け付ける。なお、管理者装置40は、データベース30の3Dモデルの追加および変更等のデータベース30のメンテナンスおよび画像生成装置10のメンテナンスを行う機能を有していてもよい。
【0020】
次に、
図2を用いて、画像生成システム1のハードウェア構成について説明する。
図2は、画像生成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。画像生成装置10は、記憶部61、RAM62、ROM63、CPU64、および通信部65を備える。
【0021】
記憶部61は、後述のCPU64によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。また、記憶部61は、処理に用いる各種データや、作成された予測モデル等を記憶しうる。
【0022】
CPU64は、ROM63又は記憶部61に格納されたプログラムに基づいて動作し、画像生成装置10の各部の制御を行う。ROM63は、画像生成装置10の起動時にCPU64によって実行されるブートプログラムや、画像生成装置10のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。CPU64は、例えば、RAM62上にロードされたプログラムを実行することにより、後述するフローを実現する。なお、CPU64が、これらのプログラムを他の装置から、例えば、ネットワークを介して取得して、実行してもよい。
【0023】
通信部65は、例えば、ネットワークを介して他の機器等の外部からデータまたは指示を受信してCPU64へ送り、CPU64が生成したデータや指示を他の機器へ送信しうる。なお、画像生成装置10は、入力装置および表示装置と接続されていてもよい。
【0024】
クライアント装置20、データベース30および管理者装置40の夫々も
図2と同様の構成を備えているが詳細な説明は省略する。なお、クライアント装置20および管理者装置40は、
図2の構成に加えて、入力装置および表示装置と接続されている。入力装置は、例えば、ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルやキーボード、マウス等である。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等である。
【0025】
<モデル選択モード>
モデル選択モードについて説明する。モデル選択モードは、データベース30に格納された3Dモデルを用いて、ユーザが思い描く画像を生成するモードである。
図3は、モデル選択モードにおける画像生成処理を示すフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、画像生成装置10のCPU64の制御によって実行されうる。
【0026】
S101では、ユーザがクライアント装置20を用いて、モデル選択モードを選択する指示を入力する。すると、選択部11は、モデル選択モードを選択し、モデル選択モードを起動させる。
【0027】
S102では、クライアント装置20にモデル選択モードで使用可能な3Dモデルのカテゴリが表示される。このカテゴリは、ユーザに応じてカスタマイズすることができる。具体的には、例えば、ユーザが医師である場合、ユーザの専門分野に応じたカテゴリが上位に表示されるようにカスタマイズすることが可能である。また、例えば、機械学習を用いて、使用履歴に基づいたカテゴリを表示させるようにしてもよい。ユーザは、表示されたカテゴリから、入手したい画像が属するカテゴリを選択して指定する。そして、指定部12は、その指定を受け付け、指定されたカテゴリに含まれる3Dモデルのアイテムをクライアント装置20に表示させる。
【0028】
S103では、ユーザに指定されたカテゴリに含まれる3Dモデルのアイテムが表示される。ユーザは、表示されたアイテムから自分が思い描く状態の画像を作成するために必要な3Dモデルを指定する。そして、指定部12は、その指定を受け付ける。なお、3Dモデルの指定方法は、これに限られず、ユーザが所望の3Dモデルを指定できる構成であれば良い。例えば、アイテム一覧から直接指定できるようにしても良いし、文字入力や音声入力により検索することで、アイテムを指定できるようにしてもよい。そして、取得部13は、指定部12において指定された3Dモデルをデータベース30から取得し、クライアント装置20に表示させる。
【0029】
S104では、指定部12は、アイテムの指定および取得が完了したか判定する。ユーザが思い描く状態の画像に必要な全てのアイテムの指定および取得が完了した場合に、アイテムの指定および取得が完了したと判定される。具体的には、例えば、ユーザによってアイテムの指定が完了したことが入力された場合、または、ユーザによって次の処理へ進む操作がされた場合に、指定部12はアイテムの指定および取得が完了したと判定する。ここで、完了したと判定された場合(Yes)は、処理をS105に進める。一方、完了したと判定されない場合(No)は、S103を繰り返す。
【0030】
S105では、変更部14は、ユーザがクライアント装置20を介して入力した3Dモデルの状態変更の要求に基づいて、3Dモデルの状態を変更させる。そして、表示制御部15は、変更された状態の3Dモデルをクライアント装置20の表示画面に表示させる。
【0031】
S106では、出力部16は、カスタムオーダーをするか否かを判定する。ここで、カスタムオーダーとは、クライアント装置20の表示画面された状態の3Dモデルに基づいて、イラストレーターによるイラスト作成をオーダーすることである。クライアント装置20において、カスタムオーダーの選択がされた場合に、カスタムオーダーをする(Yes)と判定され、処理をS107に進める。一方、クライアント装置20において、出力が選択された場合に、カスタムオーダーしない(No)と判定され、処理をS108に進める。
【0032】
S107では、クライアント装置20の表示画面に表示されている3Dモデルを含む画像、即ち、ユーザの変更要求に基づいて変更された状態の3Dモデルを含む画像を取得するための、例えばURLをクライアント装置20に出力する。
【0033】
一方、S108では、出力部16は、3Dモデル情報を管理者装置40に送信する。ここで、3Dモデル情報は、いずれの3Dモデルが選択されたか、およびその3Dモデルの座標情報等を含む、ユーザの変更要求に基づいて変更された状態の3Dモデルを含む画像を管理者装置40に表示させるための情報である。出力部16が、3Dモデル情報を管理者装置40に送信することにより、管理者装置40においても、ユーザが思い描く状態の画像を確認することが可能となり、イラストレーターが個別にイラストを作成する場合においても、イラストを作成するために必要であった打ち合わせ時間を大幅に短縮することができる。
【0034】
次に、モデル選択モードで生成される画像の具体的な例について、
図4~8を用いて説明する。
図4は、モデル選択モードで生成される画像の第1の例を説明する図である。本図では、S103において、人体の脚111の3Dモデルと、創外固定具112の3Dモデルが指定された例を示す。
図4(A)は、人体の脚111の3Dモデルを示す図である。
図4(B)は、創外固定具112の3Dモデルを示す図である。ユーザは、クライアント装置20を用いて、脚111の3Dモデルに、創外固定具112の3Dモデルを組み合わせ、自身が思い描く状態に変更する。
図4(C)は、ユーザによって、変更された状態の3Dモデルを示す図である。ユーザはクライアント装置20を用いて、3Dモデルの組み合わせ、位置、姿勢、3Dモデルに対する視点、および色を変更することが可能である。即ち、変更部14は、ユーザからの変更要求に基づいて、3Dモデルの組み合わせ、位置、姿勢、3Dモデルに対する視点、および色を変更することが可能である。なお、ここで、3Dモデルに対する視点とは、3Dモデルをいずれの方向から見るかを意味する。このように、ユーザは、例えば、自由に3Dモデルを組み合わせて自身思い描く状態を示す画像を簡単に入手することができる。
【0035】
図5は、モデル選択モードで生成される画像の第2の例を説明する図である。本図では、S103において、人体の断面を示す模型121の3Dモデルが指定された例を示す。なお、本図は、クライアント装置20に表示されるユーザインタフェース画面の一例を含む。ユーザはクライアント装置20を用いて、3Dモデルの位置、3Dモデル対する視点、並びに3Dモデルの色および質感を変更することが可能である。3Dモデルの色および質感の変更は、例えば、操作パネル124を操作することにより実行することができる。なお、ここで、色および質感の変更は、例えば、解剖学的構造に基づいて分割された部位毎に変更することが可能である。具体的には、例えば、第2頸椎のみの色を変更することができる。このように、ユーザは所望の部位のみを際立たせるために色を変更する等、自身思い描く状態を示す画像を簡単に入手することができる。また、3Dモデル対する視点は、例えば、視点変更部125を操作することにより実行することができる。また、画面に表示されている「Export」のアイコン122をクリックすることで、表示画面に表示されている3Dモデルを含む画像を取得するための、例えば、URLを取得することができる。一方、画面に表示されている「Custom Order」のアイコン123をクリックすることで、カスタムオーダーをすることができる。
【0036】
図6は、モデル選択モードで生成される画像の第3の例を説明する図である。本図では、S103において、内部構造が露出された状態の脚131の3Dモデルが指定された例を示す。ユーザはクライアント装置20を用いて、3Dモデルの位置、姿勢、3Dモデル対する視点、色、及び各部位の表示/非表示を変更することが可能である。なお、ここで、各部位の表示/非表示の変更は、解剖学的構造に基づいて分割された部位毎に変更することが可能である。具体的には、本図に示すように、例えば、下腿三頭筋132、前脛骨筋133、長腓骨筋136および長趾伸筋137を非表示とし、脛骨134と腓骨135を表示させるように変更することができる。このように、所望の部位の表示/非表示を簡単に切り替えることができ、ユーザは自身思い描く状態を示す画像を簡単に入手することができる。
【0037】
図7は、モデル選択モードで生成される画像の第4の例を説明する図である。本図では、S103において、浮腫を含む人体の脚141の3Dモデルが指定された例を示す。ユーザはクライアント装置20の表示画面に表示されたスライダー142を用いて、脚141の浮腫の発症状態を変更することができる。本図の向かって左側に表示された脚141は、浮腫が比較的軽症(無症状)の状態を示している。一方、本図の向かって右側に表示された脚141は、浮腫が比較的重症の状態を示している。このように、ユーザは自身が思い描く症状の状態を示す画像を簡単に入手することができる。なお、発症状態を変更する方法は、これに限られず、例えば、数値を入力する等他の方法によって変更が可能であってもよい。
【0038】
図8は、モデル選択モードで生成される画像の第5の例を説明する図である。本図では、S103において、医療器具の一種である開創器151の3Dモデルが指定された例を示す。本図は、クライアント装置20に表示されるユーザインタフェース画面の一例を含む。ユーザはクライアント装置20の表示画面に表示された開創器151を、例えば、ドラッグすることで、開創器151の開き角度、即ち、開創器151の動作状態を変更することができる。本図において、開創器151の開き角度が大きくなるように変更し、開創器151が開いた状態を破線で示している。なお、3Dモデルの動作状態を変更する方法は、これに限られず、例えば数値を入力することで変更が可能であってもよい。このように、ユーザは3Dモデルの動作状態を自由に変更することで自身思い描く状態を示す画像を簡単に入手することができる。
【0039】
なお、画像生成装置10によって生成される画像は、静止画像だけではなく、アニメーション画像であってもよい。具体的には、S103において、アニメーション機能を持つアニメーションモデルが指定された場合、該アニメーションを含むアニメーション画像が生成される。
【0040】
また、ユーザが思い描く画像を説明する文書を入力し、機械学習を用いてその画像を自動で生成するようにしてもよい。
【0041】
以上述べたように、モデル選択モードによれば、ユーザは自身思い描く状態を示す画像を簡単に入手することができる。
【0042】
<モデル配置モード>
モデル配置モードについて説明する。モデル配置モードは、仮想手術室等の仮想空間内に3Dモデルを配置して、ユーザが思い描く画像を生成するモードである。
図9は、モデル配置モードにおける画像生成処理を示すフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、画像生成装置10のCPU64の制御によって実行されうる。なお、本図において
図3と同様のステップについては同じ番号を付して説明を省略し、差異についてのみ詳細に説明する。
【0043】
S201では、ユーザがクライアント装置20を用いて、モデル配置モードを選択する指示を入力する。すると、選択部11は、モデル配置モードを選択し、モデル配置モードを起動させる。
【0044】
S102の後、S202では、ユーザに指定されたカテゴリに含まれる3Dモデルのアイテムがクライアント装置20の表示画面に表示される。ユーザは、表示されたアイテムから自分が思い描く状態の画像を作成するために必要な3Dモデルを指定する。なお、モデル配置モードでは、仮想空間内に3Dモデルを配置するため、S202において少なくとも一つの仮想空間が指定される。また、モデル配置モードにおいて、後述する視線選択を行う場合には、S202において少なくとも一つの人体の3Dモデルが指定される。そして、指定部12は、その指定を受け付ける。そして、取得部13は、指定部12において指定された3Dモデルをデータベース30から取得し、クライアント装置20に表示させる。
【0045】
S203では、変更部14は、ユーザがクライアント装置20を介して入力した3Dモデルの状態変更の要求に基づいて、3Dモデルの状態を変更させる。具体的には、モデル配置モードでは、変更部14は指定された3Dモデルを指定された仮想空間内に配置する。そして、表示制御部15は、仮想空間内に配置された状態の3Dモデルをクライアント装置20の表示画面に表示させる。
【0046】
S204では、変更部14は、アイテムの配置が完了したか判定する。ここでは、ユーザが思い描く状態の画像に必要な全てのアイテムの仮想空間内への配置が完了した場合に、アイテムの配置が完了したと判定される。具体的には、例えば、ユーザによってアイテムの配置が完了したことが入力された場合、または、ユーザによって次の処理へ進む操作がされた場合に、変更部14はアイテムの配置が完了したと判定する。ここで、完了したと判定された場合(Yes)は、処理をS205に進める。一方、完了したと判定されない場合(No)は、S202~203を繰り返す。
【0047】
S205では、変更部14は、視線選択をするか否かを判定する。ここで、視線選択とは、仮想空間内に配置された少なくとも一つの人体の3Dモデルの視点から見た仮想空間を表示画面に表示させるものである。例えば、クライアント装置20において、仮想空間内に配置された人体の3Dモデルのうちのいずれか一つが選択された場合に、変更部14は視線選択をする(Yes)と判定し、処理をS206に進める。一方、視線選択をしない(No)と判定された場合は、処理をS106に進める。
【0048】
S206では、変更部14は選択された人体の3Dモデルの視線へと変更し、表示制御部15は、選択された人体の3Dモデルの視点から見た仮想空間を表示画面に表示させる。
【0049】
次に、モデル配置モードで生成される画像の具体的な例について、
図10および11を用いて説明する。
図10は、モデル配置モードで生成される画像の例を説明する図である。本図では、S202において、仮想空間として仮想手術室211が指定され、手術台212の3Dモデル、医師213の3Dモデル、および患者214の3Dモデルが指定された例を示す。ユーザは、クライアント装置20を用いて、仮想手術室211内に、指定した手術台212、医師213、および患者214の3Dモデルを配置し、自身が思い描く状態へと変更する。これにより、ユーザは自身思い描く空間を示す画像を簡単に入手することができる。
【0050】
図11は、視線選択がされた場合に生成される画像の例を説明する図である。具体的には、
図11は、
図10において、医師213の視線に変更することが選択された場合に生成される画像の一例である。ここでは、医師213の視線が選択されているため、表示画面上に医師213は表示されておらず、手術台212および患者214の3Dモデルのみが表示されている。なお、ここで、選択された視線の方向を自由に変更できるようにしてもよい。このような画像が生成できることにより、医師がどのような目線で施術を行っているのかを、第三者(例えば、研修医)に容易に示すことが可能となる。また、患者214の視線を選択した場合には、患者がどのような視界で施術を受けているのかを理解することが可能となる。
【0051】
<ポーズ変更モード>
ポーズ変更モードについて説明する。ポーズ変更モードは、人体の3Dモデルの姿勢を、人体の構造上の可動範囲内で変更し、ユーザの思い描く姿勢をとった人体の画像を生成するモードである。具体的には、例えば、複数のアニメーションモデルを組み合わせることで、モデル選択モードと比較して、より複雑なポージングが可能となる。
図12は、ポーズ変更モードにおける画像生成処理を示すフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、画像生成装置10のCPU64の制御によって実行されうる。なお、本図において
図3と同様のステップについては同じ番号を付して説明を省略し、差異についてのみ詳細に説明する。
【0052】
S301では、ユーザがクライアント装置20を用いて、ポーズ変更モードを選択する指示を入力する。すると、選択部11は、ポーズ変更モードを選択し、ポーズ変更モードを起動させる。
【0053】
S102の後、S302では、ユーザに指定されたカテゴリに含まれる3Dモデルのアイテムが表示される。ユーザは、表示されたアイテムから自分が思い描く状態の画像を作成するために必要な3Dモデルを指定する。なお、ポーズ変更モードでは、人体の3Dモデルの姿勢を、人体の構造上の可動範囲内で自由に変更させた画像を生成するため、少なくとも一つの人体の3Dモデルが指定される。そして、指定部12は、その指定を受け付ける。取得部13は、指定部12において指定された3Dモデルをデータベース30から取得し、クライアント装置20に表示させる。
【0054】
S104の後、S303では、変更部14は、ユーザがクライアント装置20を介して入力した3Dモデルの状態変更の要求に基づいて、3Dモデルの状態を変更させる。ここでは、人体の構造上の可動範囲内で、人体の3Dモデルの姿勢を自由に変更することが可能である。そして、表示制御部15は、変更された状態の3Dモデルをクライアント装置20の表示画面に表示させる。
【0055】
次に、ポーズ変更モードで生成される画像の具体的な例について、
図13を用いて説明する。
図13は、ポーズ変更モードで生成される画像の例を説明する図である。ポーズ変更モードでは、少なくとも一つの人体311の3Dモデルが指定される。そして、ユーザは、クライアント装置20を用いて3Dモデル対する視点、および、人体の構造上の可動範囲内で、人体の3Dモデルの姿勢を変更することが可能である。なお、人体ではなく、動物の身体の3Dモデルが指定されてもよい。
【0056】
以上述べたように、ポーズ変更モードによれば、ユーザは自身が思い描く姿勢をとった人体の画像を簡単に入手することができる。
【0057】
<エコーモード>
エコーモードについて説明する。エコーモードは、操作画面上で、仮想超音波プローブ(以下、単に仮想プローブという)の位置を変更することにより画像を生成するモードである。
図14は、エコーモードにおける画像生成処理を示すフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、画像生成装置10のCPU64の制御によって実行されうる。なお、本図において
図3と同様のステップについては同じ番号を付して説明を省略し、差異についてのみ詳細に説明する。
【0058】
S401では、ユーザがクライアント装置20を用いて、エコーモードを選択する指示を入力する。すると、選択部11は、エコーモードを選択し、エコーモードを起動させる。
【0059】
S102の後、S402では、ユーザに指定されたカテゴリに含まれる3Dモデルのアイテムが表示される。ユーザは、表示されたアイテムから自分が思い描く状態の画像を作成するために必要な3Dモデルを指定する。なお、エコーモードでは、仮想プローブ位置を変更することにより仮想超音波画像を生成するため、少なくとも人体の一部を含む3Dモデルが指定される。また、一般的に超音波プローブの種類によって、撮像範囲や見え方等が異なるため、ここで超音波プローブの種類または機種を指定してもよい。そして、指定部12は、その指定を受け付ける。そして、取得部13は、指定部12において指定された3Dモデルをデータベース30から取得し、クライアント装置20に表示させる。
【0060】
S104の後、S403では、変更部14は、ユーザがクライアント装置20を介して入力した3Dモデルの状態変更の要求に基づいて、3Dモデルの状態を変更させ、画像を生成する。具体的には、エコーモードでは、仮想プローブ位置、即ち、仮想プローブを当てる位置を変更することにより、その位置にプローブを当接または接近させた場合に撮像されるであろう画像を、変更部14が仮想超音波画像として生成する。そして、表示制御部15は、生成された仮想超音波画像、即ち、仮想プローブの動きに応じた、仮想超音波画像をクライアント装置20の表示画面に表示させる。
【0061】
次に、エコーモードで生成される画像の具体的な例について、
図15を用いて説明する。
図15は、エコーモードで生成される画像の例を説明する図である。
図15(A)は、仮想プローブ位置を説明する図である。エコーモードでは、少なくとも人体の一部(ここでは、人体の手411)の3Dモデルが指定される。なお、本図では簡易化のために、人体の手411の筋肉や皮膚の表示を省略し、骨のみを表示させている。ユーザはクライアント装置20を用いて、人体の手411上の仮想プローブ位置412を所望の位置へ変更する。すると、仮想プローブ位置412において、撮像されるであろう画像が、仮想超音波画像として、生成される。また、このとき、仮想プローブ位置412における仮想撮像範囲413を画面上に表示させることも可能である。
図15(B)は、仮想プローブの仮想撮像範囲413を示す図である。
【0062】
なお、仮想プローブ位置412の変更等の仮想プローブの動作に合わせたアニメーション画像を仮想超音波画像として生成してもよい。
【0063】
以上述べたように、エコーモードによれば、仮想超音波プローブを用いて、自身思い描く位置に超音波プローブを当てた場合に撮像されるであろう超音波画像を簡単に入手することができる。
【0064】
<内視鏡モード>
内視鏡モードについて説明する。内視鏡モードは、操作画面上で、仮想内視鏡を操作することにより画像を生成するモードである。内視鏡モードでは、人体の少なくとも一部の3Dモデルに仮想内視鏡を挿入するように、3Dモデルの状態を変更可能である。
図16は、内視鏡モードにおける画像生成処理を示すフロー図である。このフローチャートで示す各動作(ステップ)は、画像生成装置10のCPU64の制御によって実行されうる。なお、本図において
図3と同様のステップについては同じ番号を付して説明を省略し、差異についてのみ詳細に説明する。
【0065】
S501では、ユーザがクライアント装置20を用いて、内視鏡モードを選択する指示を入力する。すると、選択部11は、内視鏡モードを選択し、内視鏡モードを起動させる。
【0066】
S102の後、S502では、ユーザに指定されたカテゴリに含まれる3Dモデルのアイテムが表示される。ユーザは、表示されたアイテムから自分が思い描く状態の画像を作成するために必要な3Dモデルを指定する。なお、内視鏡モードでは、クライアント装置20を介して仮想内視鏡を操作することにより仮想内視鏡画像を生成するため、少なくとも人体の一部を含む3Dモデルが指定される。また、一般的に内視鏡の種類によって、撮像範囲、撮像対象となる人体の部位、および見え方等が異なるため、ここで内視鏡の種類や機種を指定してもよい。そして、指定部12は、その指定を受け付ける。そして、取得部13は、指定部12において指定された3Dモデルをデータベース30から取得し、クライアント装置20に表示させる。
【0067】
S104の後、変更部14は、ユーザがクライアント装置20を介して入力した3Dモデルの状態変更の要求に基づいて、3Dモデルの状態を変更させ、画像を生成する。内視鏡モードでは、まず、S503において、変更部14は仮想内視鏡の挿入位置を決定する。具体的には、ユーザがクライアント装置20を介して、人体の3Dモデル上において、仮想内視鏡を挿入する位置を選択する。変更部14は、選択された位置を仮想内視鏡の挿入位置とする。
【0068】
S504では、変更部14は仮想内視鏡の位置を変更する。具体的には、人体の3Dモデル内に挿入された仮想内視鏡の位置を、ユーザがクライアント装置20を介して変更する操作を行う。変更部14は、該操作に応じて仮想内視鏡の位置を変更し、その位置において内視鏡が撮像するであろう画像を仮想内視鏡画像として生成する。そして、表示制御部15は、生成された仮想内視鏡画像をクライアント装置20の表示画面に表示させる。
【0069】
次に、内視鏡モードで生成される画像の具体的な例について、
図17を用いて説明する。
図17は、内視鏡モードで生成される画像の例を説明する図である。内視鏡モードでは、少なくとも人体の一部(ここでは、人体511)の3Dモデルが指定される。そして、ユーザはクライアント装置20を用いて、仮想内視鏡512の挿入位置515を選択する。そして、ユーザは、スライダー514を用いて仮想内視鏡512の位置を変更、即ち、移動させる。すると、変更された位置において、仮想内視鏡512によって撮像されるであろう画像が、仮想内視鏡画像513として生成される。
【0070】
なお、仮想内視鏡512の位置の変更等の仮想内視鏡512の動作に合わせたアニメーション画像を仮想内視鏡画像として生成してもよい。
【0071】
以上述べたように、内視鏡モードによれば、仮想内視鏡を用いて、自身思い描く位置に内視鏡を挿入した場合に撮像されるであろう内視鏡画像を簡単に入手することができる。
<その他の実施形態>
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、上記実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
【0072】
画像生成装置10における処理をコンピュータによって実現する場合、これらの装置の各部が有すべき機能の処理内容はプログラムに基づいて実行される。上述の処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。また、各部の処理は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよい。つまり、画像生成装置10の機能を実行させるためのプログラムをクライアント装置20にインストールすることで、クライアント装置20が画像生成装置10の機能を実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0073】
1 画像生成システム
10 画像生成装置
11 選択部
12 指定部
13 取得部
14 変更部
15 表示制御部
16 出力部
20 クライアント装置
30 データベース
40 管理者装置
50 ネットワーク