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特開2024-172061推薦商品判定装置、推薦商品判定方法、及び推薦商品判定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172061
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】推薦商品判定装置、推薦商品判定方法、及び推薦商品判定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20241205BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089532
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】片山 駿介
(72)【発明者】
【氏名】中川西 知也
(72)【発明者】
【氏名】石村 結麻
(72)【発明者】
【氏名】岩元 理華子
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB58
5L049BB58
(57)【要約】
【課題】商品の推薦において、顧客による操作の手間を削減することを可能にする。
【解決手段】推薦商品判定装置は、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する訪問履歴取得手段と、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出する候補商品抽出手段と、訪問履歴に関する基準に基づいて、候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する判定手段と、推薦商品について、顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する送信手段と、を備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する訪問履歴取得手段と、
商品と、前記商品の購入者が訪れる可能性がある場所が対応付けられた対応商品情報から、前記訪問場所に対応する候補商品を抽出する候補商品抽出手段と、
前記訪問履歴に関する基準に基づいて、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する判定手段と、
前記判定手段が前記候補商品を前記推薦商品と判定した場合に、前記顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する送信手段と、
を備える推薦商品判定装置。
【請求項2】
前記顧客の属性に関する情報である顧客情報を取得する顧客情報取得手段と、
前記属性に関する前記商品ごとの条件と前記顧客情報とに基づいて、前記推薦商品の優先順位を決定する優先順位決定手段と、
をさらに備え、
前記送信手段は、前記優先順位に基づき、前記推薦商品情報を送信する
請求項1に記載の推薦商品判定装置。
【請求項3】
前記属性は、年齢、性別、家族構成、職業、及び居住地域のうち少なくとも1つを含み、
前記条件は、前記属性のうち少なくとも一つについて設定されている
請求項2に記載の推薦商品判定装置。
【請求項4】
前記優先順位決定手段は、登録された前記属性のうち、前記条件を満たす前記属性の数が多い前記推薦商品に対して、高い前記優先順位を決定する
請求項3に記載の推薦商品判定装置。
【請求項5】
前記推薦商品の前記条件は、前記属性ごとに重みづけがされており、
前記優先順位決定手段は、前記条件を満たす前記属性の重みに基づき、前記推薦商品の前記優先順位を決定する
請求項3に記載の推薦商品判定装置。
【請求項6】
前記候補商品抽出手段は、前記対応商品情報において、前記訪問場所に該当する前記場所に対して複数の商品が対応付けられている場合に、前記複数の商品を前記候補商品として抽出し、
前記判定手段は、前記候補商品ごとに異なる前記基準に基づいて、前記候補商品のそれぞれを前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する
請求項1に記載の推薦商品判定装置。
【請求項7】
前記訪問履歴は、前記顧客による前記訪問場所への訪問頻度に関する情報、又は前記訪問場所での滞在時間に関する情報を含み、
前記判定手段は、前記訪問頻度、又は前記滞在時間が前記基準を満たす場合に、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する
請求項1から6のいずれか1項に記載の推薦商品判定装置。
【請求項8】
前記基準は、前記訪問頻度、又は前記滞在時間の閾値を含み、
前記判定手段は、前記訪問頻度、又は前記滞在時間が前記閾値を超える場合に、前記候補商品を前記推薦商品と判定する
請求項7のいずれか1項に記載の推薦商品判定装置。
【請求項9】
顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得し、
商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、前記訪問場所に対応する候補商品を抽出し、
前記訪問履歴に関する基準に基づいて、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定し、
前記推薦商品について、前記顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する、
推薦商品判定方法。
【請求項10】
コンピュータに、
顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得し、
商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、前記訪問場所に対応する候補商品を抽出し、
前記訪問履歴に関する基準に基づいて、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定し、
前記推薦商品について、前記顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する、
処理を実行させる推薦商品判定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、推薦商品判定装置、推薦商品判定方法、及び推薦商品判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
販売事業者は、EC(Electronic Commerce)サイト上で顧客に対しておすすめ商品を提案する。おすすめ商品の決定には、例えば、顧客のウィッシュリストに関する情報又は顧客の閲覧履歴が使用される場合がある。
【0003】
特許文献1には、顧客のウィッシュリストに基づいて仮注文商品の情報を作成する商品発注システムに関する発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2019/008619号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、顧客のウィッシュリストに関する情報又は顧客の閲覧履歴に基づくおすすめ商品の決定には、顧客による操作が必要となる場合がある。
【0006】
本開示の目的の一つは、商品の推薦において、顧客による操作の手間を削減することが可能である、推薦商品判定装置、推薦商品判定方法、及び推薦商品判定プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本開示の推薦商品判定装置は、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する訪問履歴取得手段と、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出する候補商品抽出手段と、訪問履歴に関する基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する判定手段と、顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する送信手段と、を備える。
【0008】
上述の課題を解決するために、本開示の推薦商品判定方法は、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得し、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出し、訪問履歴に関する基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定し、顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する。
【0009】
上述の課題を解決するために、本開示の推薦商品判定プログラムは、コンピュータに、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得し、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出し、訪問履歴に関する基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定し、顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、商品の推薦において、顧客による操作の手間を削減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る推薦商品判定システムの構成例を示すブロック図である。
図2】本発明に係る推薦商品判定装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明に係る顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴の例を示す図である。
図4】本発明に係る対応商品情報及び基準の例を示す図である。
図5】本発明に係る推薦商品判定システムの顧客端末に表示する画面の例を示す図である。
図6】本発明に係る顧客監視支援装置の処理動作を示すフローチャートである。
図7】本発明に係る推薦商品判定装置の構成を示すブロック図である。
図8】本発明に係る商品ごとに設定された条件の例を示す図である。
図9】本発明に係る顧客監視支援装置の処理動作を示すフローチャートである。
図10】本発明に係る推薦商品判定装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
図1を参照して、本開示の推薦商品判定装置11を含む推薦商品判定システムの構成例を説明する。図1は推薦商品判定システムの構成例を示すブロック図である。推薦商品判定システムは、推薦商品判定装置11、携帯端末91、及びデータベース92を含む。図1を参照すると、推薦商品判定装置11、携帯端末91、及びデータベース92は、ネットワークN1を介して接続している。
【0013】
携帯端末91は、顧客が所持する携帯端末である。携帯端末91は、例えば、スマートフォンである。顧客は携帯端末91を用いてECサイトを閲覧することが可能である。推薦商品判定システムに含まれる携帯端末91は1つに限られない。推薦商品判定システムは、複数の携帯端末91を含んでいてもよい。
【0014】
データベース92は、推薦商品判定装置11が用いる情報を保存する。例えば、顧客の訪問履歴に関する情報、対応商品情報、顧客の属性に関する情報である。データベース92は1つに限られない。保存される情報は、情報ごとに異なるデータベース92に保存されてもよい。そして、データベース92は、推薦商品判定装置11に含まれる構成の1つであってもよいし、推薦商品判定装置11とは別に設けられてもよい。
【0015】
次に、図2を参照して、推薦商品判定装置11について説明をする。図2は、推薦商品判定装置の構成を示すブロック図である。推薦商品判定装置11は、訪問履歴取得部111と、候補商品抽出部112と、判定部113と、送信部114と、を備える。訪問履歴取得部111は、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する。そして、候補商品抽出部112は、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出する。判定部113は、訪問履歴に関する基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する。そして、送信部114は、顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する。
【0016】
訪問履歴取得部111は、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する訪問履歴取得手段の一態様である。訪問履歴取得部111は、顧客が実際に訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する。
【0017】
ここで、本開示における場所とは、顧客が訪れる施設又は地区を示す。場所の一例として、スポーツ施設、店舗、レジャー施設、又は観光地があげられる。スポーツ施設には、例えば、競技場、体育館、野球場、又は水泳施設があげられる。また、店舗には、例えば、居酒屋又はカフェのような飲食店が含まれる。レジャー施設には、例えば、キャンプ場、アスレチック施設、公園、又は海水浴場が含まれる。さらに、観光地の一例として、神社またはテーマパークがあげられる。さらに、観光地には、一定の範囲を示す観光エリアが含まれていてもよい。例えば、神保町の本屋街又は横浜の中華街である。そして、場所は、山、川、又は湖のような自然環境も含む。場所に含まれる施設又は地区は上記に限られない。
【0018】
そして、訪問履歴取得部111が取得する訪問場所は、上記の場所のうち、顧客が実際に訪問した場所である。また、訪問場所に関する訪問履歴は、顧客が訪問場所にたくさん訪れていることを表す基準である。訪問場所に関する訪問履歴は、例えば、訪問場所への訪問頻度、訪問場所での滞在時間である。訪問頻度は、例えば、1か月に2回、1週間に1回のようにあらわされる。滞在時間は、例えば、1時間24分のように分単位であらわされる。また、滞在時間は、1時間半、2時間、2時間半のように、所定の時間単位であらわされてもよい。訪問履歴には、ほかにも、当該訪問場所への訪問回数の総数が含まれていてもよい。
【0019】
訪問履歴取得部111は、訪問場所に関する訪問履歴を、例えば顧客が所持する携帯端末91から取得することが可能である。携帯端末91は、位置情報から訪問場所を検出することが可能である。例えば、携帯端末91は、一定間隔で位置情報を取得する。携帯端末91は、位置情報が該当する場所を、顧客が訪問している場所として検出することができる。さらに、携帯端末91は、一定間隔で取得した位置情報の変化から、訪問場所での滞在時間を算出することも可能である。そして、携帯端末91は、訪問日時とともに顧客の訪問場所を、データベース92に保存する。データベース92は携帯端末91の内部又は外部に設けられている。
【0020】
そして、携帯端末91は、データベース92に保存された訪問場所及び訪問日時の情報を用いて、当該訪問場所への訪問頻度を算出することができる。また、携帯端末91は、データベース92に保存された訪問場所及び訪問日時の情報を用いて、訪問回数の総数についても算出することができる。
【0021】
携帯端末91は、検出した訪問場所及び当該訪問場所に関する訪問履歴を、訪問履歴取得部111に送信する。そして、訪問履歴取得部111は訪問場所及び当該訪問場所に関する訪問履歴を取得する。この場合、訪問履歴取得部111は、携帯端末91によって訪問履歴が算出されるたびに、その訪問履歴を取得する。
【0022】
訪問履歴取得部111は、訪問履歴を上述のデータベース92から取得してもよい。携帯端末91は、訪問場所及び訪問日時の情報とともに、訪問履歴もデータベース92に保存する。そして、訪問履歴取得部111は、データベース92から訪問履歴を取得する。この場合には、訪問履歴取得部111は、訪問履歴を任意のタイミングで取得することが可能である。例えば、訪問履歴取得部111は、あらかじめ設定された時間に訪問履歴を取得することが可能である。また、訪問履歴取得部111は、データベース92に保存された訪問履歴が所定個数を超えた場合に、訪問履歴を取得することが可能である。
【0023】
さらに、訪問取得手段111は、携帯端末91から位置情報を取得してもよい。そして、訪問履歴取得部111は、位置情報から訪問場所および訪問履歴を取得する。具体的には、訪問履歴取得手段111は、位置情報が該当する場所を、顧客が訪問している場所として検出することができる。また、訪問履歴取得部111は、位置情報の変化から、訪問場所での滞在時間を算出することができる。そして、訪問履歴取得部111は、データベース92に保存された訪問場所及び訪問日時の情報を用いて、当該訪問場所への訪問頻度を算出することができる。
【0024】
ここで、訪問履歴取得部111が取得する訪問履歴の例を示す。図3は、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴の例である。図3に示す訪問履歴は、訪問履歴取得部111がデータベース92から取得した訪問履歴の一例である。訪問履歴取得部111が取得した訪問履歴には、訪問場所の情報として「居酒屋B」及び「C町本屋街」が含まれる。そして、訪問履歴には、訪問場所に関する訪問履歴として滞在時間及び訪問頻度の情報が含まれる。図3を参照すると、「居酒屋B」に関する訪問履歴として、滞在時間「2時間」という情報と、訪問頻度「2回/週」という情報が含まれる。また、「C町本屋街」に関する訪問履歴として、滞在時間「30分」という情報と、訪問頻度「2回/年」という情報が含まれる。
【0025】
訪問履歴取得部111は、場所ごとに登録された履歴に基づいて訪問履歴を取得してもよい。場所ごとに登録された履歴とは、それぞれの店舗又は地区が収集している訪問履歴である。例えば、施設への入退場履歴又は店舗での購入履歴である。場所ごとに登録された履歴は、携帯端末91に保存されてもよい。また、場所ごとに登録された履歴は、データベース92に保存されてもよい。場所ごとに登録された履歴は、それぞれ異なるデータベース92に保存されてもよい。そして、訪問履歴取得部111は携帯端末91又はデータベース92から訪問履歴を取得する。
【0026】
候補商品抽出部112は、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出する候補商品抽出手段の一態様である。まず、対応商品情報とは、それぞれの場所と商品とが対応付けられた情報である。ここで、対応商品情報に含まれる場所は、商品の購入者が訪れる可能性がある場所である。そして、場所の具体例は、上述の通りである。そして、対応商品情報に含まれる商品とは、当該商品が対応付けられている場所特有の特徴とつながりがある商品である。そのため、対応商品情報に含まれる場所への訪問者は、当該場所と対応付けられた商品を購入する可能性がある人だと考えられる。場所には商品のカテゴリが対応付けられていてもよい。カテゴリには、例えば、酒、ビール、本、小説、又はスイーツがあげられる。場所に対応付けられた商品はこれらに限られない。また、対応商品情報は、1つの場所に対して複数の商品または商品カテゴリが対応付けられていてもよい。
【0027】
あらかじめ設定された対応商品情報は、推薦商品判定装置11の内部又は外部に設けられたデータベース92に保存されている。そして、対応商品情報がデータベース92に保存されている場合に、候補商品抽出部112は対応商品情報をデータベース92から取得する。
【0028】
図4を参照して、対応商品情報について説明する。図4は、対応商品情報及び後述する基準の例である。図4に示す対応商品情報は、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所が対応付けられている。例えば、「A競技場」には「スポーツ用品」及び「応援グッズ」が対応付けられている。A競技場への訪問者は、スポーツ用品を買う可能性が高い。また、A競技場への訪問者は、その競技場を試合会場とするスポーツチームを応援している可能性が高い。そのため、A競技場への訪問者は、応援グッズを購入する可能性がある。したがって、図4に示したように、対応商品情報は、1つの場所(「A競技場」)に対して複数の商品(「スポーツ用品」及び「応援グッズ」)が対応付けられていてもよい。
【0029】
また、図4に示した対応商品情報では、「居酒屋B」、「C町本屋街」、「カフェD」及び「E劇場」のそれぞれに対して、その場所の特徴と関連がある商品が対応付けられている。
【0030】
そして、候補商品抽出部112は、対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出する。つまり、候補商品抽出部112は、訪問履歴取得部111によって取得された訪問履歴において、顧客が訪問した訪問場所に対応する商品を候補商品として抽出する。対応商品情報で訪問場所と対応付けられている商品が、候補商品である。
【0031】
ここで、図3及び図4を参照して、候補商品の抽出の一例を説明する。図3に示す顧客の訪問履歴には、訪問場所として、「居酒屋B」と「C町本屋街」が含まれている。まず、対応商品情報を参照すると、「居酒屋B」に対応する商品として、「酒」が設定されている。また、「C町本屋街」に対応する商品として、「本」が設定されている。したがって、候補商品抽出部112は、「酒」及び「本」を候補商品として抽出する。
【0032】
判定部113は、訪問履歴に関する基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する判定手段の一態様である。まず、訪問履歴に関する基準は、顧客が場所にたくさん訪問することを表す基準である。候補商品を推薦商品とするか否かの判定に用いる。判定部113は、顧客の訪問履歴が基準を満たす場合に、候補商品を推薦商品と判定する。そして、訪問履歴に関する基準は、それぞれの商品についてあらかじめ設定されている。そして、訪問履歴に関する基準は、場所と対応した商品を購入する可能性が高い顧客の訪問履歴に基づいて設定されている。つまり、顧客の訪問履歴が基準を満たす場合に、当該顧客は当該商品を購入する可能性が高い場合がある。
【0033】
基準の内容について詳しく説明する。まず、訪問履歴に関する基準は、具体的に、滞在時間又は訪問頻度について設定されている。訪問履歴に関する基準は、滞在時間及び訪問頻度の双方について設定されていてもよい。また、訪問履歴に関する基準は、滞在時間と訪問履歴とは異なる訪問履歴について設定されていてもよい。訪問履歴に関する基準は、例えば、訪問回数の総数について、基準が設定されていてもよい。
【0034】
そして、訪問履歴に関する基準は、例えば、閾値として設定されており、顧客が場所にたくさん訪問することを表す。例えば、訪問頻度に関する基準は1か月に2回の場合を説明する。訪問頻度に関する基準が設定されている場合であって、訪問履歴が1か月に3回の場合には、訪問履歴は基準を満たしている。一方、訪問履歴が1か月に1回の場合には、訪問履歴は基準を満たしていない。滞在時間に関する基準についても説明する。一例として、滞在時間に関する基準は1時間とする。このとき、訪問履歴の滞在時間が1時間未満の場合には、訪問履歴は滞在時間に関する基準を満たさない。一方で、滞在時間が2時間の場合には、訪問履歴は滞在時間に関する基準を満たす。訪問回数の総数についても、滞在時間に関する基準として閾値が設定されていてもよい。
【0035】
また、訪問履歴に関する基準は、所定の範囲で設定されてもよい。具体例としては、訪問履歴に関する基準が月に2~4回である。また、滞在時間について、所定の範囲で設定された例として、2~3時間があげられる。
【0036】
ほかにも、訪問履歴に関する基準は、時間経過による訪問履歴の変化について設定されてもよい。訪問履歴の変化とは、例えば、訪問頻度の増減である。具体的に、訪問履歴に関する基準は、所定期間内に訪問頻度が2倍以上に増えていることである。また、訪問履歴の変化には、滞在時間の変化も含まれる。具体的に、訪問履歴に関する基準は、所定期間内に滞在時間が2倍以上に伸びていることである。
【0037】
基準として訪問履歴の変化を用いる場合に、訪問履歴取得部111は、データベース92に保存された最新の訪問履歴及び所定期間前の訪問履歴を、データベース92から取得する。そして、判定部113は、最新の訪問履歴及び所定期間前の訪問履歴から、訪問履歴の変化を算出する。そして、判定部113は、訪問頻度の変化に関する基準を用いて、候補商品を推薦商品とするかを判定することができる。
【0038】
ここで、複数の基準が設定されている場合について説明する。一例として、基準が、滞在時間及び訪問頻度の閾値について設定されている場合について説明する。判定部113は、滞在時間及び訪問頻度が基準を満たす場合に、商品を候補商品と判定してもよい。また、判定部113は、滞在時間又は訪問頻度のどちらか一方が基準を満たせば、商品を候補商品と判定してもよい。
【0039】
1つの場所に対して複数の商品が対応付けられている場合には、商品ごとに異なる基準が設定されていてもよい。また、1つの場所に対して複数の商品が対応付けられている場合に、すべての商品に対して同じ基準が設定されていてもよい。
【0040】
図4は、対応商品情報及び基準の一例を示す。対応商品情報については上述の通りである。図4を参照すると、それぞれの場所に対応した商品について、基準が設定されている。図4では、滞在時間及び訪問頻度が基準として設定されている。しかし、訪問履歴に関する基準は、滞在時間に関する基準に関しては設定され、訪問頻度に関する基準に関しては設定されていなくてもよい。また、訪問履歴に関する基準は、訪問頻度に関する基準に関しては設定され、滞在時間に関する基準に関しては設定されていなくてもよい。さらに、訪問履歴に関する基準は、滞在時間と訪問頻度とは異なる訪問履歴について設定されていてもよい。
【0041】
図4を参照すると、「A競技場」及び「カフェD」については、それぞれ2つの商品が対応付けられている。「A競技場」に対応付けられた2つの商品はそれぞれ基準が異なる。一方で「カフェD」に対応付けられた2つの商品は基準が同じである。
【0042】
ここで、図3及び図4を参照して、さらに具体例を説明する。訪問履歴取得部111及び候補商品抽出部112の説明については上述の通りである。この例では、判定部113は、滞在時間及び訪問頻度が基準を満たす場合に、商品を候補商品と判定する。
【0043】
すでに説明をした通り、候補商品抽出部112は、候補商品として「酒」及び「本」を抽出した。判定部113は、「酒」及び「本」について、推薦商品とするかを判定する。ここで、図4の基準を参照すると、「酒」に対する基準は滞在時間が「1時間」及び訪問頻度が「1回/週」である。「酒」に対応する訪問履歴は、滞在時間が「2時間」及び訪問頻度が「2回/週」である。この場合に、訪問履歴は基準を満たす。したがって、判定部113は、「酒」を推薦商品とすると判定する。
【0044】
一方で、「本」に対する基準は滞在時間が「1時間」及び訪問頻度が「1回/週」である。そして、「本」に対応する訪問履歴は滞在時間が「30分」及び訪問頻度が「2回/年」である。この場合に、訪問履歴は基準を満たさない。したがって、判定部113は、「本」を推薦商品としないと判定する。
【0045】
送信部114は、顧客が参照可能な推薦商品情報を送信する送信手段の一態様である。推薦商品情報とは、推薦商品に関する情報である。推薦商品情報の詳細は後述する。送信部114は、判定部113が推薦商品とすると判定した商品について、顧客が推薦商品情報を参照可能な形式で送信する。具体的に、送信部114は、携帯端末91に推薦商品情報を含む通知を送信してもよい。送信部114が送信する通知の送信先は、携帯端末91に限られない。送信部114は、推薦商品に関する推薦商品情報を、顧客が確認可能な端末に送信する。また、送信部114は、ECサイトに表示する推薦商品情報を送信してもよい。顧客は、例えば、携帯端末91を用いてECサイトを閲覧する。このとき、携帯端末91は推薦商品情報を含むECサイトの画面を表示する。その結果、顧客は推薦商品情報を確認することができる。
【0046】
推薦商品情報としては、例えば商品名、値段、商品の写真、サイズ、又は在庫数を含む。また、推薦商品情報は、推薦商品と対応付けられた場所、つまり、顧客が訪問した場所に関する情報を含んでもよい。
【0047】
商品としてカテゴリが設定されている場合についても説明する。送信部114は、推薦商品として判定されたカテゴリに属する商品の推薦商品情報を、顧客が参照可能な形式で送信する。
【0048】
図5は、顧客端末に表示する画面の例を示す図である。図5には、推薦商品について、顧客が参照可能な情報の表示の例として、携帯端末91に表示された、ECサイトの例を示す。図5は、判定部113が「酒」を推薦商品と判定した場合の例である。判定部113は、商品カテゴリ「酒」を推薦商品とすると判定する。そして、画面には、商品カテゴリ「酒」に属する商品の情報が表示されている。商品に関する情報として、それぞれの商品の商品名、値段及び商品の写真が表示されている。
【0049】
また、「酒」は、「居酒屋B」と対応付けられた商品である。そのため、顧客が訪問した場所「居酒屋B」に関する情報として、「居酒屋Bによく行く人へ!」と表示されている。さらに、判定部113が商品カテゴリを推薦商品と判定した場合には、そのカテゴリに属する商品の一覧を参照できる画面に遷移するボタンが表示されていてもよい。図5の例では、顧客が「カテゴリページはこちら」を押下すると、画面の表示は、そのカテゴリに属する商品の一覧を参照できる画面に遷移する。
【0050】
図5に示したECサイトの表示は、一例であり、表示内容はこれに限られない。ECサイトの表示は、顧客が推薦商品の情報を参照できる表示内容及び表示形式であればよい。
【0051】
送信部114は、判定部113が判定をしたタイミングで推薦商品情報を送信する。ほかにも、送信部114は、判定部113が推薦商品と判定してから所定時間を経過したタイミングで、推薦商品情報を送信してもよい。所定時間とは、任意の時間であり、例えば、30分後又は1日後である。送信部114が推薦商品を送信するタイミングは、上記のタイミングに限られない。
【0052】
次に、図6を参照して、推薦商品判定装置11の動作を説明する。図6は、推薦商品判定装置11の動作を示すフローチャートである。
【0053】
まず、ステップS101において、訪問履歴取得部111は、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する。そして、ステップS102において、候補商品抽出部112は、対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出する。
【0054】
ステップS103において、判定部113は、訪問履歴に関する基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する。訪問履歴が基準を満たす場合、訪問者が商品を購入する可能性が高い場合がある。そして、ステップS104において、送信部114は、推薦商品について、顧客が参照可能な情報を送信する。
【0055】
本実施形態における推薦商品判定装置11は、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、訪問場所に対応する候補商品を抽出する。そして、推薦商品判定装置11は、訪問履歴に関する基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する。このとき、訪問履歴が基準を満たす場合、訪問者が商品を購入する可能性が高い場合がある。この構成により、推薦商品判定装置11は、商品の推薦において、顧客による操作の手間を削減することが可能である。
【0056】
商品の推薦における顧客の手間とは、例えば、顧客がECサイトの商品をウィッシュリストに追加する動作である。ほかにも、顧客の手間とは、例えば、ECサイトに表示された商品の閲覧する動作である。顧客のウィッシュリスト又は閲覧履歴に基づいて商品を推薦する場合には、上記の作業又は動作が必要となる場合がある。
【0057】
しかし、本発明の推薦商品判定装置11は、訪問場所に対応する候補商品を対応商品情報から抽出する。そして、推薦商品判定装置11は、訪問履歴に基づいて候補商品を推薦商品とするか判定する。したがって、顧客の手間となる作業又は動作を削減することが可能である。
【0058】
さらに、推薦商品判定装置11は、商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から候補商品を抽出し、その候補商品を推薦商品とするか判定している。この構成により、推薦商品判定装置11は、顧客の特徴に合致した商品の情報を顧客に提供することが可能である。対応商品情報では、場所と商品が対応付けられている。この商品とは、場所と関連があり、当該場所への訪問者が購入する可能性がある商品である。つまり、場所ごとの特徴とつながりがある商品である。そして、顧客が訪問する場所は、顧客の特徴を表している場合がある。顧客の特徴とは、例えば、趣味、習慣、又は嗜好である。したがって、顧客の訪問場所に対応した商品を候補商品とすることで、顧客の特徴に沿った商品を候補商品とすることができる。その結果、推薦商品判定装置11は、顧客の特徴に沿った商品を推薦商品として情報を送信することが可能である。つまり、推薦商品判定装置11は、顧客の特徴に沿った商品の情報を顧客に提供することが可能である。
【0059】
また、本実施形態における推薦商品判定装置11は、訪問履歴取得部111が、顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する。ここで、訪問履歴は、顧客による訪問場所への訪問頻度に関する情報、又は訪問場所での滞在時間に関する情報を含む。そして、推薦商品判定装置11は、判定部113が、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する。このとき、判定部113は、訪問頻度、又は滞在時間が基準を満たす場合に、候補商品を推薦商品とすると判定する。顧客の訪問頻度又は滞在時間は、その顧客の特徴を表している場合がある。顧客の特徴とは、上述の通り、例えば、趣味、習慣、又は嗜好である。具体的には、スポーツ観戦が趣味である顧客は、競技場に頻繁に行く場合がある。また、酒が好きな顧客は、居酒屋に長時間滞在する場合がある。そこで、推薦商品判定装置11は、顧客の訪問頻度又は滞在時間を用いて候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定することで、顧客の特徴に合致した商品を推薦商品と判定することが可能である。つまり、推薦商品判定装置11は、顧客の特徴に合致した商品の情報を顧客に提供することが可能である。
【0060】
本実施形態における推薦商品判定装置11は、判定部113が、基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する。ここで、基準は、訪問頻度、又は滞在時間の閾値を含む。そして、推薦商品判定装置11は、判定部113が、訪問頻度、又は滞在時間が閾値を超える場合に、候補商品を推薦商品と判定する。基準として閾値が設定されていることで、判定部113は商品と顧客の関連性を定量的に判定することができる。
【0061】
また、本実施形態における推薦商品判定装置11は、商品ごとに異なる基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する。顧客がある場所に頻繁に訪問していると考えられる、場所によって訪問頻度は異なる。また、顧客がある場所に長時間滞在していると考えられる滞在時間は、場所によって異なる。そこで、推薦商品判定装置11は、商品ごとに異なる基準に基づいて、候補商品を顧客に推薦する推薦商品とすることで、それぞれの商品に対して、適切な判定がされる。その結果、推薦商品判定装置11は、顧客に対して適切な推薦商品の情報を送信することが可能である。
【0062】
本実施形態における推薦商品判定装置11は、候補商品抽出部112が、訪問場所に該当する場所に対して複数の商品が対応付けられている場合に、複数の商品を候補商品として抽出する。そして、推薦商品判定装置11は、判定部113が、候補商品のそれぞれを顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する。このとき、判定部113は、候補商品ごとに異なる訪問履歴に関する基準に基づいて、推薦商品とするかを判定する。この構成により、推薦商品判定装置11は、顧客に対して適切な推薦商品の情報を送信することが可能である。対応商品情報について、1つの場所に複数の商品が対応付けられている場合とは、例えば、競技場への訪問者には、訪問者自身が競技を行っている訪問者と、競技場で開催される試合の観戦に訪れる訪問者が含まれる。両者と関連性が強い商品は異なる場合がある。そして、両者の競技場への訪問頻度及び滞在時間は異なる場合がある。したがって、推薦商品判定装置11は、候補商品ごとに異なる基準に基づいて、候補商品のそれぞれを顧客に推薦する推薦商品とするかを判定することで、顧客の特徴に合致した商品の情報を顧客に提供することが可能である。
【0063】
[第2の実施形態]
次に、本開示の第2の実施形態について説明する。以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。
【0064】
図7は、本開示の推薦商品判定装置11の構成を示すブロック図である。図7を参照すると、推薦商品判定装置21は、推薦商品判定装置11と比較して、さらに顧客情報取得部215と、優先順位決定部216を有する。そして、送信部214は、優先順位に基づき、推薦商品について顧客が参照可能な情報を送信する。
【0065】
顧客情報取得部215は、顧客の属性に関する情報である顧客情報を取得する顧客情報取得手段の一態様である。顧客情報取得部215は、顧客が事前に登録した情報を取得する。事前に登録する情報とは、顧客の属性に関する情報である。顧客の属性に関する情報には、例えば、年齢、性別、家族構成、職業、又は居住地域が含まれる。
【0066】
顧客は属性に関する情報を、例えば、ECサイトの会員登録ページで入力する。入力された顧客の属性に関する情報はデータベース92に保存される。そして、顧客情報取得部215は、データベース92に保存された情報を取得する。
【0067】
顧客の属性に関する情報は、携帯端末91に保存されていてもよい。この場合、顧客情報取得部215は、携帯端末91から顧客の属性に関する情報を取得する。
【0068】
優先順位決定部216は、属性に関する商品ごとの条件と顧客情報とに基づいて、推薦商品の優先順位を決定する優先順位決定手段の一態様である。まず、顧客情報とは、顧客情報取得部215が取得した、顧客の属性に関する情報である。そして、商品ごとの条件は、その商品を購入する顧客に共通する傾向と関連している。商品ごとに、その商品を購入する顧客の制限または所定の傾向がある。例えば、酒を購入する顧客の年齢は20歳以上である。ほかにも、スイーツを購入する顧客は女性が多いという傾向がある。そこで、商品ごとに顧客の制限または傾向に基づき、条件はあらかじめ設定されている。条件は属性について設定されている。したがって、顧客の属性が推薦商品の条件を満たす場合には、その顧客が推薦商品を購入する可能性が高いと考えられる。そこで、優先順位決定部216は、属性に関する商品ごとの条件と顧客情報とに基づいて、推薦商品の優先順位を決定する。ここで、属性に関する商品ごとの条件は、1つでもよいし、複数でもよい。以下の説明では、属性に関する商品ごとの条件は複数であるとする。
【0069】
属性に関する商品ごとの条件は、推薦商品判定装置11の内部又は外部に設けられたデータベース92に保存されている。そして、優先順位決定部216は、データベース92から条件を取得する。条件が設定される属性には、例えば、年齢、性別、家族構成、職業、又は居住地域が含まれる。条件は、それぞれの推薦商品について、1つ以上の属性について設定されている。
【0070】
年齢に関する条件には、例えば、「20代」のように年代であらわされた条件が含まれる。また、条件は「20歳以上」や「20歳~35歳」のように具体的な年齢で閾値や範囲が設定されていてもよい。さらに、条件が「ALL」の場合には、どの年齢の顧客でも条件を満たす。性別に関する条件としては、例えば、「女性」又は「男性」である。また、基準が「ALL」の場合には、どの性別の顧客でも条件を満たす。そして、家族構成に関する条件としては、例えば、「家族」、「独身」、又は「夫婦」が含まれる。「家族」については、子供の人数又は年齢が設定されていてもよい。また、「3世代家族」のように世代数が設定されていてもよい。職業に関する条件としては、例えば、職種、業界、勤務形態、勤務時間、又は休日を取得する曜日が含まれる。また、居住地域に関する条件について、居住地域の範囲の広さは適宜設定される。居住地域に関する条件は、例えば、「横浜市」のように市区町村単位で設定されていてもよい。また、居住地域に関する条件は、例えば、「関東地方」のような地方単位で設定されていてもよい。さらに、「神奈川県」のように都道府県単位で設定されていてもよい。基準とする居住地域の広さは、場所に応じて異なる。つまり、全国から顧客が訪れる場所については、例えば、地方単位で基準を設定することが可能である。一方で、主に県内の住人が訪れる場所では、市区町村単位で基準を設定することが可能である。
【0071】
図8を参照して、属性に関する商品ごとの条件について一例を説明する。図8は、商品ごとに設定された条件の例である。図8を参照すると、条件が設定されている属性は年齢及び性別である。条件が設定されている属性はこれらに限られない。そして、商品それぞれについて、条件が設定されている。商品ごとに条件は異なる。
【0072】
優先順位決定部216による、属性に関する商品ごとの条件と顧客情報とに基づいた、推薦商品の優先順位の決定について説明する。まず、判定部213によって、複数の候補商品が推薦商品と判定された場合を説明する。優先順位決定部216は、それぞれの推薦商品について、顧客によって登録された属性のうち、条件を満たしている属性の個数を算出する。そして、優先順位決定部216は、登録された属性のうち、条件を満たしている属性の個数が多い推薦商品に対して、高い優先順位を決定する。条件を満たしている属性の個数が同じ推薦商品がある場合には、優先順位決定部216は、それらの優先順位が同列であると決定する。また、優先順位決定部216は、例えば、条件を満たしている属性の個数が同じ推薦商品の値段に基づいて優先順位を決定してもよい。推薦商品が1つである場合には、優先順位決定部216は、その商品の優先順位を1番とすることが可能である。
【0073】
ほかにも、属性に関する商品ごとの条件は、属性ごとに重みづけされていてもよい。つまり、優先順位決定部216は、属性ごとに重みづけされた条件と顧客情報とに基づいて、推薦商品の優先順位を決定することも可能である。重みづけの具体例として、属性に関する商品ごとの条件に含まれる属性ごとに、スコアが付与されている場合を説明する。つまり、スコアは重みを表している。スコアは、例えば、推薦商品の購入者の属性の傾向に基づいて設定される。そして、優先順位決定部216は、それぞれの商品のスコアの合計を算出する。そして、スコアの合計が大きい順で優先順位を決定する。
【0074】
それぞれの属性に付与されるスコアは、すべての商品で同一であってもよい。また、それぞれの属性に付与されるスコアは、商品ごとに異なってもよい。それぞれの属性に付与されるスコアについて、具体的に説明する。
【0075】
商品X及び商品Yが推薦商品として判定された場合を例とする。このとき、それぞれの推薦商品に対して、年齢及び性別に関する条件が設定されている。まず、属性ごとにスコアが付与されており、そのスコアがすべての商品で同一である場合のスコアの一例を説明する。属性ごとのスコアは、属性の重要性に応じて設定される。例えば、年齢は重要な属性であり、性別は重要ではない属性とする。商品Xについて、顧客情報が年齢の条件を満たす場合にスコアは3であり、性別の条件を満たす場合のスコアは1である。また、商品Yについても、顧客情報が年齢の条件を満たす場合にスコアは3であり、性別の条件を満たす場合のスコアは1である。重要な属性に関するスコアが重要ではない属性に関するスコアよりも高いことで、優先順位決定部216が商品のスコアの合計を算出すると、スコアの合計値に属性の重要性が反映される。
【0076】
一方で、属性ごとにスコアが付与されており、そのスコアが商品ごとに異なる場合について説明する。商品ごとに購入者の属性の傾向が異なる場合がある。商品ごとに購入者の属性の傾向が異なる場合には、商品ごとに属性の重要性は異なる。そこで、属性ごとに付与されたスコアが商品ごとに異なることで、優先順位決定部216は商品ごとに異なる属性の重要性を反映した優先順位を決定することができる。属性ごとにスコアが付与されており、そのスコアが商品ごとに異なる場合のスコアの一例を説明する。例えば、商品Xについては、顧客情報が年齢の条件を満たす場合にスコアが3であり、性別の条件を満たす場合のスコアが1である。商品Xに対して、商品Yについて、顧客情報が年齢の条件を満たす場合にスコアが1であり、性別の条件を満たす場合のスコアが2である。
【0077】
送信部214は、優先順位決定部216が決定した優先順位に基づき、推薦商品について顧客が参照可能な情報を送信する。送信部214は、優先順位が高い商品の情報を優先的に送信することが可能である。例えば、送信部214は、携帯端末91に対して、優先順位が最も高い推薦商品の推薦商品情報を含む通知を送信してもよい。また、送信部214は、優先順位が所定の順位までの商品の情報を含む通知を、携帯端末91に送信してもよい。また、送信部214は、ECサイトで表示するための商品情報として、優先順位が最も高い商品の情報を送信してもよい。また、送信部214は、優先順位が所定の順位までの商品の情報を送信してもよい。
【0078】
また、送信部214は、判定部213が推薦商品と判定した商品に関する情報を、顧客の顧客情報とともにデータベース92に保存してもよい。送信部214は、データベース92に保存されたすべての推薦商品情報を、優先順位に基づいて送信してもよい。送信部214は、データベース92に保存された推薦商品のうち、所定の優先順位までの推薦商品について、推薦商品情報を送信してもよい。
【0079】
ほかにも、判定部213が推薦商品と判定した商品が対応付けられていた訪問場所に、顧客が再度訪れたときに、推薦商品に関する情報を送信してもよい。送信部214は、訪問履歴取得部211が取得した訪問履歴の訪問場所が、データベース92に保存された推薦商品の訪問場所と一致するときに、推薦商品に関する情報を送信してもよい。
【0080】
次に、図9を参照して、推薦商品判定装置21の動作を説明する。図6で示した、推薦商品判定装置11の動作と比較すると、ステップS101からステップS103までの動作と、ステップS201からステップS203までの動作は同じである。
【0081】
ステップS204において、顧客情報取得部215は、顧客の属性に関する情報である顧客情報を取得する。そして、ステップS205において、優先順位決定部216は、属性に関する商品ごとの条件と顧客情報とに基づいて、推薦商品の優先順位を決定する。
【0082】
ステップS206において、送信部214は、優先順位決定部216が決定した優先順位に基づいて、推薦商品について、顧客が参照可能な情報を送信する。
【0083】
ここで、図9に示したフローチャートにおいて、ステップS204の順序は問わない。ステップS204における顧客情報の取得は、ステップS205までに行われていればよい。例えば、ステップS204は、ステップS201と並行して行われてもよい。また、ステップS204は、ステップS201とステップS202の間に行われてもよい。
【0084】
本実施形態における推薦商品判定装置21は、顧客の属性に関する情報である顧客情報を取得する。そして、推薦商品判定装置21は、属性に関する商品ごとの条件と顧客情報とに基づいて、推薦商品の優先順位を決定する。そして、推薦商品判定装置21は、優先順位に基づき、推薦商品について顧客が参照可能な情報を送信する。この構成により、推薦商品判定装置21は、顧客の属性に適合した商品の優先順位が高くすることが可能である。そして、推薦商品判定装置21は、優先順位に基づいて推薦商品の情報を送信する。その結果、顧客は属性に合致した商品の情報を閲覧することが可能である。そして、商品の販売者にとっては、属性が合致した顧客に対して、商品の情報を送信することから、商品が購入される可能性が高くなる場合がある。つまり、推薦商品判定装置21により購買機会の拡大が可能である。
【0085】
本実施形態における推薦商品判定装置21は、顧客情報取得部215が、年齢、性別、家族構成、職業、又は居住地域を含む顧客の属性に関する情報である顧客情報を取得する。そして、推薦商品判定装置21は、優先順位決定部216が、属性のうち少なくとも一つについて設定されている条件と顧客情報とに基づいて、推薦商品の優先順位を決定する。属性について条件が設定されていることで、顧客の属性に適合した推薦商品の情報を送信することが可能である。つまり、顧客は属性に適合した商品の情報を知ることが可能である。また、顧客の属性が条件を満たすということは、その顧客が推薦商品を購入する可能性が高い場合がある。そのため、商品の販売者にとって購買機会の拡大が可能である。
【0086】
本実施形態における推薦商品判定装置21は、優先順位決定部216が、登録された属性のうち、条件を満たす属性が多い推薦商品に対して、高い優先順位を決定する。この構成により、顧客はより多くの属性に適合した商品の情報を優先的に知ることが可能である。また、商品の販売者にとっても、より顧客の属性に適合した推薦商品の情報を、顧客に提供することが可能となる。したがって、商品の販売者にとって購買機会の拡大が可能である。
【0087】
本実施形態における推薦商品判定装置21は、優先順位決定部216が、条件を満たす属性の重みに基づき、推薦商品の優先順位を決定する。ここで、条件は属性ごとに重みづけがされている。属性ごとに重みづけについて、例えば、商品の販売者は重視する属性のスコアを大きく設定することが可能である。そして、優先順位決定部216は、スコアの合計を算出し優先順位を決定する。そのため、スコアが大きい属性の条件を満たす推薦商品の優先順位は、高く決定される可能性がある。したがって、条件は属性ごとに重みづけがされていることで、推薦商品の優先順位の決定に販売者の意向を反映することができる。具体例として、販売者にとって、商品の特性上、年齢に関する基準を満たしていることが重要である場合を説明する。この例において、販売者は年齢に関する基準のスコアを大きくすることが可能である。その結果、優先順位決定部216が決定した優先順位に、販売者の年齢を重要視する意向が反映される。つまり、販売者が希望する属性の顧客に対して、推薦商品の情報を提供することが可能である。
【0088】
[ハードウェア構成例]
図10は、本開示における推薦商品判定装置31のハードウェア構成例を示す図である。推薦商品判定装置31はコンピュータで実現される。
【0089】
推薦商品判定装置31は、プロセッサ311、ROM(Read Only Memory)312,RAM(Random Access Memory)313,プログラムを格納するハードディスク等の記憶装置314、データの入出力を行う入出力インターフェース315、ネットワーク接続用の通信インターフェース316を含む。各構成部は、バス317を介して接続されている。
【0090】
プロセッサ311は、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータの全体を制御する。プロセッサ311は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)などがあげられる。プロセッサは、例えば、ROM312、記憶装置314などに記憶されたプログラムをロードする。そして、プロセッサ311は、プログラムにコーディングされている各処理を実行する。プロセッサ311は、プログラムに基づいて図示したフローチャートにおける処理又は命令を実行してもよい。
【0091】
ROM312はアプリケーションプログラム、各実施の形態に係るプログラムなどを記憶する。また、RAM313は、プロセッサ311のワークエリアとして使用される。
【0092】
記憶装置314は、例えば、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、HDD(Hard Disk Driver)などがあげられる。記憶装置314は例えばOS(Operating System)のプログラム、アプリケーションプログラム、各実施形態に係るプログラム、などを記憶する。
【0093】
入出力インターフェース315は、周辺機器(不図示)に接続される。接続方法は有線であっても無線であってもよい。周辺機器には、出力装置として、例えば、ディスプレイがあげられる。
【0094】
通信インターフェース316は、無線又は有線の通信回線を通じて、LAN(Local Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワーク(不図示)に接続される。なお、通信ネットワークは複数の通信ネットワークによって構成されてもよい。これにより、コンピュータは通信ネットワークを介して外部の装置に接続される。
【0095】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されることができる。ただし、上記の実施形態の一部又は全部は、以下に限られない。
【0096】
(付記1)
顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得する訪問履歴取得手段と、
商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、前記訪問場所に対応する候補商品を抽出する候補商品抽出手段と、
前記訪問履歴に関する基準に基づいて、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する判定手段と、
前記推薦商品について、前記顧客が参照可能な情報を送信する送信手段と、
を備える推薦商品判定装置。
【0097】
(付記2)
顧客の属性に関する情報である顧客情報を取得する顧客情報取得手段と、
前記属性に関する前記商品ごとの条件と前記顧客情報とに基づいて、前記推薦商品の優先順位を決定する優先順位決定手段と、
をさらに備え、
前記送信手段は、前記優先順位に基づき、前記情報を送信する
付記1に記載の推薦商品判定装置。
【0098】
(付記3)
前記属性は、年齢、性別、家族構成、職業、又は居住地域を含み、
前記条件は、前記属性のうち少なくとも一つについて設定されている
付記2に記載の推薦商品判定装置。
【0099】
(付記4)
前記優先順位決定手段は、登録された前記属性のうち、前記条件を満たす前記属性が多い前記推薦商品に対して、高い前記優先順位を決定する
付記3に記載の推薦商品判定装置。
【0100】
(付記5)
前記推薦商品の前記条件は、前記属性ごとに重みづけがされており、
前記優先順位決定手段は、前記条件を満たす前記属性の前記重みに基づき、前記推薦商品の前記優先順位を決定する
付記3に記載の推薦商品判定装置。
【0101】
(付記6)
前記候補商品抽出手段は、前記対応商品情報において、前記訪問場所に該当する前記場所に対して複数の商品が対応付けられている場合に、前記複数の商品を前記候補商品として抽出し、
前記判定手段は、前記候補商品ごとに異なる前記基準に基づいて、前記候補商品のそれぞれを前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する
付記1に記載の推薦商品判定装置。
【0102】
(付記7)
前記訪問履歴は、前記顧客による前記訪問場所への訪問頻度に関する情報、又は前記訪問場所での滞在時間に関する情報を含み、
前記判定手段は、前記訪問頻度、又は前記滞在時間が前記基準を満たす場合に、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する
付記1から6のいずれか1項に記載の推薦商品判定装置。
【0103】
(付記8)
前記基準は、前記訪問頻度、又は前記滞在時間の閾値を含み、
前記判定手段は、前記訪問頻度、又は前記滞在時間が前記閾値を超える場合に、前記候補商品を前記推薦商品と判定する
付記7に記載の推薦商品判定装置。
【0104】
(付記9)
前記判断基準は、前記商品ごとに異なる基準に基づいて、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定する
付記1から8のいずれか1項に記載の推薦商品判定装置。
【0105】
(付記10)
顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得し、
商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、前記訪問場所に対応する候補商品を抽出し、
前記訪問履歴に関する基準に基づいて、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定し、
前記推薦商品について、前記顧客が参照可能な情報を送信する、
推薦商品判定方法。
【0106】
(付記11)
コンピュータに、
顧客が訪問した訪問場所に関する訪問履歴を取得し、
商品と、当該商品の購入者が訪れる可能性がある場所と、が対応付けられた対応商品情報から、前記訪問場所に対応する候補商品を抽出し、
前記訪問履歴に関する基準に基づいて、前記候補商品を前記顧客に推薦する推薦商品とするかを判定し、
前記推薦商品について、前記顧客が参照可能な情報を送信する、
処理を実行させる推薦商品判定プログラム。
【符号の説明】
【0107】
11、21、31 推薦商品判定装置
111、211 訪問履歴取得部
112、212 候補商品抽出部
113、213 判定部
114、214 送信部
215 顧客情報取得部
216 優先順位決定部
311 プロセッサ
312 ROM
313 RAM
314 記憶装置
315 入出力インターフェース
316 通信インターフェース
317 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10