(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172169
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】記録装置
(51)【国際特許分類】
B41J 29/00 20060101AFI20241205BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20241205BHJP
B41J 29/06 20060101ALI20241205BHJP
B41J 15/04 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B41J29/00 A
B41J2/01 305
B41J29/06
B41J15/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089713
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山田 純
【テーマコード(参考)】
2C056
2C060
2C061
【Fターム(参考)】
2C056HA28
2C056HA29
2C060BA01
2C060BC99
2C061AP01
2C061AQ01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS06
2C061BB30
2C061BB31
2C061DE06
(57)【要約】
【課題】複数のユニットにおける位置調整の作業性を向上させることができる記録装置を提供する。
【解決手段】記録装置は、媒体に記録を行う記録ユニットと、記録ユニットにより記録された媒体を巻き取る巻取ユニットと、キャスターと、を備える。キャスターは、鉛直方向と交差する水平方向に巻取ユニットを移動可能に支持し、かつ、巻取ユニットの高さを調整可能である。記録案内部は、記録ユニットフレームに支持される。巻取案内部は、巻取ユニットフレームに支持される。記録水平検出部は、回転部に固定され、かつ、水平であることを検出可能である。当接部は、第2水平方向から巻取案内部と当接する。回転部は、第1水平方向に沿う軸を中心として回転可能であり、かつ、鉛直方向における上方から巻取案内部と当接する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に記録を行う記録ユニットと、
前記記録ユニットに媒体を繰り出す繰出ユニットと、
前記繰出ユニットの底面に設けられ、かつ、鉛直方向と交差する水平方向に前記繰出ユニットを移動可能に支持し、かつ、前記繰出ユニットの高さを調整可能であるキャスターと、
を備え、
前記繰出ユニットは、
繰出ユニットフレームと、
前記繰出ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットに繰り出す媒体を保持する保持ローラーと、
前記繰出ユニットフレームに支持され、かつ、前記保持ローラーに保持された媒体を前記記録ユニットに案内する繰出案内部と、
を有し、
前記記録ユニットは、
媒体に記録を行う記録部と、
記録ユニットフレームと、
前記記録ユニットフレームに支持され、かつ、前記繰出ユニットから繰り出された媒体を前記記録部に案内する記録案内部と、
前記記録ユニットフレームに回転可能に支持される回転部と、
前記回転部に固定され、かつ、水平であることを検出可能である記録水平検出部と、
を有し、
前記保持ローラー、前記繰出案内部及び前記記録案内部は、媒体が搬送される搬送方向及び前記鉛直方向と交差する第1水平方向に沿うように延び、
前記記録ユニットフレームは、当接部を有し、
前記当接部は、前記第1水平方向及び前記鉛直方向と交差する第2水平方向から前記繰出案内部と当接し、
前記回転部は、前記第1水平方向に沿う軸を中心として回転可能であり、かつ、前記鉛直方向における上方から前記繰出案内部と当接する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において、
前記繰出ユニットの底面に設けられ、かつ、前記繰出ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを備える、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項1に記載の記録装置において、
前記キャスターは、前記繰出ユニットの底面において、前記水平方向に移動可能である、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項1に記載の記録装置において、
前記繰出ユニットは、繰出水平検出部を有し、
前記繰出水平検出部は、前記繰出ユニットフレームに固定され、かつ、水平であることを検出可能である、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
媒体に記録を行う記録ユニットと、
前記記録ユニットにより記録された媒体を巻き取る巻取ユニットと、
前記巻取ユニットの底面に設けられ、かつ、鉛直方向と交差する水平方向に前記巻取ユニットを移動可能に支持し、かつ、前記巻取ユニットの高さを調整可能であるキャスターと、
を備え、
前記記録ユニットは、
媒体に記録を行う記録部と、
記録ユニットフレームと、
前記記録ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録部によって記録された媒体を前記巻取ユニットに案内する記録案内部と、
前記記録ユニットフレームに回転可能に支持される回転部と、
前記回転部に固定され、かつ、水平であることを検出可能である記録水平検出部と、
を有し、
前記巻取ユニットは、
巻取ユニットフレームと、
前記巻取ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットによって記録された媒体を巻き取る巻取ローラーと、
前記巻取ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットによって記録された媒体を前記巻取ローラーに案内する巻取案内部と、
を有し、
前記記録案内部、前記巻取ローラー及び前記巻取案内部は、媒体が搬送される搬送方向及び前記鉛直方向と交差する第1水平方向に沿うように延び、
前記記録ユニットフレームは、当接部を有し、
前記当接部は、前記第1水平方向及び前記鉛直方向と交差する第2水平方向から前記巻取案内部と当接し、
前記回転部は、前記第1水平方向に沿う軸を中心として回転可能であり、かつ、前記鉛直方向における上方から前記巻取案内部と当接する、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項5に記載の記録装置において、
前記巻取ユニットの底面に設けられ、かつ、前記巻取ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを備える、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項5に記載の記録装置において、
前記キャスターは、前記巻取ユニットの底面において、前記水平方向に移動可能である、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項5に記載の記録装置において、
前記巻取ユニットは、巻取水平検出部を有し、
前記巻取水平検出部は、前記巻取ユニットフレームに固定され、かつ、水平であることを検出可能である、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項1~請求項8のうち何れか一項に記載の記録装置において、
前記記録ユニットの底面に設けられ、かつ、前記水平方向に前記記録ユニットを移動可能に支持し、かつ、前記記録ユニットの高さを調整可能であるキャスターを更に備える、
ことを特徴とする記録装置。
【請求項10】
請求項9に記載の記録装置において、
前記記録ユニットの底面に設けられ、かつ、前記記録ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを更に備える、
ことを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1のように、複数のユニットとして、記録前の媒体を繰り出す繰出ユニットと、記録前の媒体に記録を行う記録ユニットと、記録後の媒体を巻き取る巻取ユニットと、を備えた記録装置が開示されている。このような記録装置において、これら複数のユニットが別体で構成される。このため、媒体の搬送精度を担保すべく、複数のユニットを精度よく組み立てる必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような記録装置では、複数のユニットが別体であるため、複数のユニットにおける位置関係に誤差が生じてしまう。このため、複数のユニットの位置調整を行う必要があったが、容易な作業ではなかった。したがって、複数のユニットの位置調整の作業性を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する記録装置は、媒体に記録を行う記録ユニットと、前記記録ユニットに媒体を繰り出す繰出ユニットと、前記繰出ユニットの底面に設けられ、かつ、鉛直方向と交差する水平方向に前記繰出ユニットを移動可能に支持し、かつ、前記繰出ユニットの高さを調整可能であるキャスターと、を備え、前記繰出ユニットは、繰出ユニットフレームと、前記繰出ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットに繰り出す媒体を保持する保持ローラーと、前記繰出ユニットフレームに支持され、かつ、前記保持ローラーに保持された媒体を前記記録ユニットに案内する繰出案内部と、を有し、前記記録ユニットは、媒体に記録を行う記録部と、記録ユニットフレームと、前記記録ユニットフレームに支持され、かつ、前記繰出ユニットから繰り出された媒体を前記記録部に案内する記録案内部と、前記記録ユニットフレームに回転可能に支持される回転部と、前記回転部に固定され、かつ、水平であることを検出可能である記録水平検出部と、を有し、前記保持ローラー、前記繰出案内部及び前記記録案内部は、媒体が搬送される搬送方向及び前記鉛直方向と交差する第1水平方向に沿うように延び、前記記録ユニットフレームは、当接部を有し、前記当接部は、前記第1水平方向及び前記鉛直方向と交差する第2水平方向から前記繰出案内部と当接し、前記回転部は、前記第1水平方向に沿う軸を中心として回転可能であり、かつ、前記鉛直方向における上方から前記繰出案内部と当接する。
【0006】
上記課題を解決する記録装置は、媒体に記録を行う記録ユニットと、前記記録ユニットにより記録された媒体を巻き取る巻取ユニットと、前記巻取ユニットの底面に設けられ、かつ、鉛直方向と交差する水平方向に前記巻取ユニットを移動可能に支持し、かつ、前記巻取ユニットの高さを調整可能であるキャスターと、を備え、前記記録ユニットは、媒体に記録を行う記録部と、記録ユニットフレームと、前記記録ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録部によって記録された媒体を前記巻取ユニットに案内する記録案内部と、前記記録ユニットフレームに回転可能に支持される回転部と、前記回転部に固定され、かつ、水平であることを検出可能である記録水平検出部と、を有し、前記巻取ユニットは、巻取ユニットフレームと、前記巻取ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットによって記録された媒体を巻き取る巻取ローラーと、前記巻取ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットによって記録された媒体を前記巻取ローラーに案内する巻取案内部と、を有し、前記記録案内部、前記巻取ローラー及び前記巻取案内部は、媒体が搬送される搬送方向及び前記鉛直方向と交差する第1水平方向に沿うように延び、前記記録ユニットフレームは、当接部を有し、前記当接部は、前記第1水平方向及び前記鉛直方向と交差する第2水平方向から前記巻取案内部と当接し、前記回転部は、前記第1水平方向に沿う軸を中心として回転可能であり、かつ、前記鉛直方向における上方から前記巻取案内部と当接する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1実施形態における記録装置の側面図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態における巻取ユニットを示す斜視図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態における巻取ユニットを示す斜視図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態における位置調整部を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態における位置調整部を示す側面図である。
【
図6】
図6は、第2実施形態におけるキャスター及び底面を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
以下、記録装置の一実施形態について説明する。以下の説明では、鉛直方向Zと交差する方向を幅方向Xとし、鉛直方向Z及び幅方向Xと交差する方向を前後方向Yとする。幅方向Xのうち一方を第1幅方向X1とし、幅方向Xのうち他方を第2幅方向X2とする。前後方向Yのうち一方を前方Y1とし、前後方向Yのうち他方を後方Y2とする。鉛直方向Zのうち上方を上方Z1とし、鉛直方向Zのうち下方を下方Z2とする。幅方向Xは、媒体の幅方向に相当し、第1水平方向の一例に相当する。前後方向Yは、第2水平方向の一例に相当する。鉛直方向Zと交差する方向は、水平方向の一例に相当する。
【0009】
<記録装置10>
図1に示すように、記録装置10は、媒体99に記録するように構成される。記録装置10は、媒体99に液体を吐出することによって媒体99に画像を記録するように構成されてもよい。特に、記録装置10は、インクジェット式のプリンターであってもよい。
【0010】
記録装置10は、設置面90に立設される。記録装置10は、記録ユニット11と、繰出ユニット30と、巻取ユニット40とを備える。記録ユニット11は、媒体99に記録を行う。繰出ユニット30は、記録ユニット11に記録前の媒体99を繰り出す。巻取ユニット40は、記録ユニット11によって記録された記録後の媒体99を巻き取る。
【0011】
記録ユニット11と繰出ユニット30と巻取ユニット40とは、それぞれ別体で構成されている。記録ユニット11と繰出ユニット30と巻取ユニット40とは、後述する複数のキャスター60及び複数のアジャスター61を介して、独立して設置面90に立設可能である。記録ユニット11と繰出ユニット30と巻取ユニット40とは、前後方向Yに並ぶように設けられる。記録ユニット11は、前後方向Yにおいて繰出ユニット30と巻取ユニット40とに挟まれるように設けられる。記録ユニット11は、繰出ユニット30及び巻取ユニット40と連結される。
【0012】
記録装置10は、搬送経路98を備える。搬送経路98は、媒体99を搬送する経路である。搬送経路98は、繰出ユニット30と記録ユニット11と巻取ユニット40とに跨って設けられる。搬送経路98に沿って媒体99を搬送する方向を搬送方向Dと示す。搬送方向Dは、幅方向X及び鉛直方向Zと交差する。つまり、幅方向Xは、搬送方向D及び鉛直方向Zと交差する。
【0013】
記録装置10は、複数のキャスター60を備える。複数のキャスター60は、記録ユニット11の底面11A、繰出ユニット30の底面30A及び巻取ユニット40の底面40Aにそれぞれ設けられる。複数のキャスター60は、記録ユニット11の底面11A、繰出ユニット30の底面30A及び巻取ユニット40の底面40Aから下方Z2に延びる。複数のキャスター60は、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40を下方Z2から支持する。
【0014】
複数のキャスター60は、底面11A,30A,40Aに対して鉛直方向Zに変位することにより、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の高さを調整可能である。複数のキャスター60は、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40を水平方向に移動可能である。複数のキャスター60は、旋回キャスターであるが、固定キャスターであってもよく、旋回キャスターと固定キャスターとの組み合わせであってもよい。
【0015】
記録装置10は、複数のアジャスター61を備える。複数のアジャスター61は、記録ユニット11の底面11A、繰出ユニット30の底面30A及び巻取ユニット40の底面40Aにそれぞれ設けられる。複数のアジャスター61は、記録ユニット11の底面11A、繰出ユニット30の底面30A及び巻取ユニット40の底面40Aから下方Z2に延びる。複数のアジャスター61は、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40を下方Z2から支持する。
【0016】
複数のアジャスター61は、底面11A,30A,40Aに対して鉛直方向Zに変位することにより、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の高さを調整可能である。複数のアジャスター61は、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40を水平方向に移動させない。
【0017】
このように、記録装置10は、複数のキャスター60及び複数のアジャスター61の鉛直方向Zへの変位により、水平方向に移動可能な第1状態と、水平方向に移動不能な第2状態とに調整可能である。第1状態は、複数のキャスター60が設置面90に当接するが、複数のアジャスター61が設置面90に当接しない状態である。第2状態は、複数のキャスター60が設置面90に当接するか否かに関係なく、複数のアジャスター61が設置面90に当接する状態である。
【0018】
<繰出ユニット30>
繰出ユニット30は、繰出ユニット筐体31を備える。繰出ユニット筐体31は、繰出ユニット30の筐体である。繰出ユニット筐体31は、筐体底面31Aを備える。筐体底面31Aは、繰出ユニット筐体31の底面である。筐体底面31Aは、繰出ユニット30の底面30Aを構成する。
【0019】
繰出ユニット筐体31は、一対の繰出ユニットフレーム32を備える。つまり、繰出ユニット30は、一対の繰出ユニットフレーム32を備える。一対の繰出ユニットフレーム32は、幅方向Xに並ぶように設けられる。一対の繰出ユニットフレーム32は、それぞれ幅方向Xに向かう内壁面において、後述する保持ローラー33、繰出案内部34及び一対の繰出アーム部36を支持する。
【0020】
繰出ユニット30は、保持ローラー33を備える。保持ローラー33は、幅方向Xに沿うように延びる。幅方向Xにおいて、保持ローラー33の幅は、媒体99の幅よりも長い。保持ローラー33は、両端部において一対の繰出ユニットフレーム32に支持される。保持ローラー33は、第1ロール体99Aを回転可能に保持するように構成される。第1ロール体99Aは、巻き重ねられた記録前の媒体99である。媒体99は、長尺であってもよい。このように、保持ローラー33は、記録ユニット11に繰り出す媒体99を保持する。
【0021】
繰出ユニット30は、繰出案内部34を備える。繰出案内部34は、幅方向Xに沿うように延びる。幅方向Xにおいて、繰出案内部34の幅は、媒体99の幅よりも長い。繰出案内部34は、幅方向Xに沿う軸34Aを中心として回転可能なローラーであってもよい。繰出案内部34は、両端部において一対の繰出ユニットフレーム32に支持される。繰出案内部34は、保持ローラー33に保持されている第1ロール体99Aを、搬送経路98に沿って記録ユニット11に案内するように構成される。繰出案内部34は、保持ローラー33と、後述する繰出テンションバー35との間に設けられる中間案内ローラーであってもよい。
【0022】
繰出ユニット30は、繰出テンションバー35と、一対の繰出アーム部36とを備えてもよい。繰出テンションバー35は、幅方向Xに沿うように延びる。幅方向Xにおいて、繰出テンションバー35の幅は、媒体99の幅よりも長い。繰出テンションバー35は、一対の繰出アーム部36により支持される。
【0023】
一対の繰出アーム部36は、幅方向Xに並ぶように設けられる。一対の繰出アーム部36は、繰出テンションバー35の両端部を支持する。一対の繰出アーム部36は、それぞれ一対の繰出ユニットフレーム32に支持される。一対の繰出アーム部36は、幅方向Xに沿う軸36Aを中心として回転可能である。これにより、繰出テンションバー35は、一対の繰出アーム部36を介して、一対の繰出ユニットフレーム32に支持される。繰出テンションバー35は、一対の繰出アーム部36を介して、幅方向Xに沿う軸36Aを中心として回転可能である。
【0024】
繰出テンションバー35は、保持ローラー33に保持されている第1ロール体99Aを、搬送経路98に沿って記録ユニット11に案内するように構成される。繰出テンションバー35は、媒体99のテンションが一定となるように調整可能である。
【0025】
<巻取ユニット40>
巻取ユニット40は、巻取ユニット筐体41を備える。巻取ユニット筐体41は、巻取ユニット40の筐体である。巻取ユニット筐体41は、筐体底面41Aを備える。筐体底面41Aは、巻取ユニット筐体41の底面である。筐体底面41Aは、巻取ユニット40の底面40Aを構成する。
【0026】
巻取ユニット筐体41は、一対の巻取ユニットフレーム42を備える。つまり、巻取ユニット40は、一対の巻取ユニットフレーム42を備える。一対の巻取ユニットフレーム42は、幅方向Xに並ぶように設けられる。一対の巻取ユニットフレーム42は、それぞれ幅方向Xに向かう内壁面において、後述する巻取ローラー43、巻取案内部44及び一対の巻取アーム部46を支持する。
【0027】
巻取ユニット40は、巻取ローラー43を備える。巻取ローラー43は、幅方向Xに沿うように延びる。幅方向Xにおいて、巻取ローラー43の幅は、媒体99の幅よりも長い。巻取ローラー43は、両端部において一対の巻取ユニットフレーム42に支持される。巻取ローラー43は、第2ロール体99Bを回転可能に保持するように構成される。第2ロール体99Bは、巻き重ねられた記録後の媒体99である。このように、巻取ローラー43は、記録ユニット11によって記録された媒体99を巻き取る。
【0028】
巻取ユニット40は、巻取案内部44を備える。巻取案内部44は、幅方向Xに沿うように延びる。幅方向Xにおいて、巻取案内部44の幅は、媒体99の幅よりも長い。巻取案内部44は、幅方向Xに沿う軸44Aを中心として回転可能なローラーであってもよい。巻取案内部44は、両端部において一対の巻取ユニットフレーム42に支持される。巻取案内部44は、記録ユニット11によって記録された媒体99を、搬送経路98に沿って巻取ローラー43に案内するように構成される。巻取案内部44は、巻取ローラー43と、後述する巻取テンションバー45との間に設けられる中間案内ローラーであってもよい。
【0029】
巻取ユニット40は、巻取テンションバー45と、一対の巻取アーム部46とを備えてもよい。巻取テンションバー45は、幅方向Xに沿うように延びる。幅方向Xにおいて、巻取テンションバー45の幅は、媒体99の幅よりも長い。巻取テンションバー45は、一対の巻取アーム部46により支持される。
【0030】
一対の巻取アーム部46は、幅方向Xに並ぶように設けられる。一対の巻取アーム部46は、巻取テンションバー45の両端部を支持する。一対の巻取アーム部46は、それぞれ一対の巻取ユニットフレーム42に支持される。一対の巻取アーム部46は、幅方向Xに沿う軸46Aを中心として回転可能である。これにより、巻取テンションバー45は、一対の巻取アーム部46を介して、一対の巻取ユニットフレーム42に支持される。巻取テンションバー45は、一対の巻取アーム部46を介して、幅方向Xに沿う軸46Aを中心として回転可能である。
【0031】
巻取テンションバー45は、記録ユニット11によって記録された媒体99を、搬送経路98に沿って巻取ローラー43に案内するように構成される。巻取テンションバー45は、媒体99のテンションが一定となるように調整可能である。
【0032】
<記録ユニット11>
記録ユニット11は、記録ユニット筐体12を備える。記録ユニット筐体12は、記録ユニット11の筐体である。記録ユニット筐体12は、筐体底面12Aを備える。筐体底面12Aは、記録ユニット筐体12の底面である。筐体底面12Aは、記録ユニット11の底面11Aを構成する。
【0033】
記録ユニット11は、記録部13を備える。記録部13は、記録ユニット筐体12に収容される。記録部13は、媒体99に記録を行う。記録部13は、液体を吐出することにより媒体99に記録するように構成されてもよい。記録部13は、液体の一例としてインクを用いるインクジェット方式であってもよい。
【0034】
記録部13は、ヘッド14を備える。ヘッド14は、媒体99に液体を吐出可能である。ヘッド14は、ノズル面14Aを備える。ノズル面14Aは、下方Z2に向かう面である。ノズル面14Aは、不図示の複数のノズルが開口する面である。複数のノズルのそれぞれは、液体を吐出可能である。
【0035】
記録部13は、キャリッジ15を備える。キャリッジ15は、ヘッド14を支持するように構成される。ヘッド14は、シリアル式として構成されるシリアル式は、ヘッド14が幅方向Xに移動しながら記録を行う。
【0036】
記録部13は、キャリッジ支持部16を備える。キャリッジ支持部16は、幅方向Xに延在するように構成される。キャリッジ支持部16は、キャリッジ15を幅方向Xに沿って移動可能なように支持する。キャリッジ15は、不図示の駆動源からの駆動力により、キャリッジ支持部16に沿って幅方向Xに移動可能である。
【0037】
記録ユニット11は、支持部17を備える。支持部17は、記録部13の下方Z2に位置する。支持部17は、媒体99を支持する。幅方向Xにおいて、支持部17の幅は、媒体99の幅よりも長い。このように、支持部17は、記録部13が記録する媒体99を支持する。
【0038】
記録ユニット11は、上流支持部18を備える。上流支持部18は、記録ユニット筐体12に支持される。上流支持部18は、支持部17よりも搬送経路98の上流に位置する。上流支持部18は、媒体99を支持する。幅方向Xにおいて、上流支持部18の幅は、媒体99の幅よりも長い。このように、上流支持部18は、記録部13に搬送される媒体99を支持する。上流支持部18が記録ユニットフレームの一例に相当する。
【0039】
記録ユニット11は、上流案内部19を備える。上流案内部19は、上流支持部18に支持される。上流案内部19は、上流支持部18における上流端部に設けられる。上流案内部19は、記録ユニット11における上流端部に設けられる。
【0040】
上流案内部19は、幅方向Xに沿うように延びる。幅方向Xにおいて、上流案内部19の幅は、媒体99の幅よりも長い。上流案内部19は、繰出ユニット30から繰り出された媒体99を搬送経路98に沿って記録部13に案内する。上流案内部19は、回転しないが、回転可能なローラーであってもよい。上流案内部19は、記録案内部の一例に相当する。
【0041】
記録ユニット11は、下流支持部20を備える。下流支持部20は、記録ユニット筐体12に支持される。下流支持部20は、支持部17よりも搬送経路98の下流に位置する。下流支持部20は、媒体99を支持する。幅方向Xにおいて、下流支持部20の幅は、媒体99の幅よりも長い。このように、下流支持部20は、記録部13によって記録された媒体99を支持する。下流支持部20が記録ユニットフレームの一例に相当する。
【0042】
記録ユニット11は、下流案内部21を備える。下流案内部21は、下流支持部20に支持される。下流案内部21は、下流支持部20における下流端部に設けられる。下流案内部21は、記録ユニット11における下流端部に設けられる。
【0043】
下流案内部21は、幅方向Xに沿うように延びる。幅方向Xにおいて、下流案内部21の幅は、媒体99の幅よりも長い。下流案内部21は、記録部13によって記録された媒体99を搬送経路98に沿って巻取ユニット40に案内する。下流案内部21は、回転しないが、回転可能なローラーであってもよい。下流案内部21は、記録案内部の一例に相当する。
【0044】
記録ユニット11は、搬送部22を備える。搬送部22は、搬送経路98に沿って媒体99を搬送する。搬送部22は、搬送ローラー23を備えてもよい。搬送部22は、排出ローラー24を備えてもよい。
【0045】
搬送ローラー23は、記録部13よりも搬送経路98における上流に位置する。搬送ローラー23は、媒体99を記録部13に搬送する。搬送ローラー23は、不図示の駆動源からの駆動力により回転することにより媒体99を搬送する。
【0046】
排出ローラー24は、記録部13よりも搬送経路98における下流に位置する。排出ローラー24は、排出ローラー24は、記録部13により記録された媒体99を排出する。排出ローラー24は、不図示の駆動源からの駆動力により回転することにより媒体99を排出する。
【0047】
<記録ユニット11及び巻取ユニット40>
ここで、
図2及び
図3を参照して記録ユニット11及び巻取ユニット40について詳しく説明する。
図2及び
図3では、発明の理解を容易とするために、巻取ユニット40においては、巻取ローラー43、巻取テンションバー45、一対の巻取アーム部46及び後述する複数の連結フレーム41Bの一部を省略する。また、
図2及び
図3では、記録ユニット11においては、下流支持部20の一部及び下流案内部21を示す。
【0048】
図2に示すように、一対の巻取ユニットフレーム42は、それぞれ内壁面42Aを備える。内壁面42Aは、幅方向Xにおける内方に向かう面である。巻取ユニット筐体41は、複数の連結フレーム41Bを備える。複数の連結フレーム41Bは、幅方向Xに沿うように延びる。複数の連結フレーム41Bは、一対の巻取ユニットフレーム42を連結させる。
【0049】
一対の巻取ユニットフレーム42は、それぞれ同じような機能を備える。以降、一対の巻取ユニットフレーム42のうち、第1幅方向X1に位置する一方の巻取ユニットフレーム42について代表して説明し、第2幅方向X2に位置する他方の巻取ユニットフレーム42について説明を省略する場合がある。
【0050】
図3に示すように、巻取ユニットフレーム42は、ローラー支持部42Bを備える。ローラー支持部42Bは、内壁面42Aから内方に突出するように設けられる。ローラー支持部42Bは、巻取ローラー43を回転可能に支持する。
【0051】
巻取ユニット40は、支持フレーム47を備える。支持フレーム47は、一対の巻取ユニットフレーム42のそれぞれに対して設けられる。支持フレーム47は、内壁面42Aから内方に突出するように設けられる。支持フレーム47は、内壁面42Aに固定される。支持フレーム47は、ローラー支持部42Bよりも後方Y2に位置する。支持フレーム47は、巻取案内部44よりも前方Y1に位置する。支持フレーム47は、支持面47Aを備える。支持面47Aは、上方Z1に向かう面である。支持面47Aは、後述する巻取水平検出部48を支持する面である。
【0052】
巻取ユニット40は、巻取水平検出部48を備える。巻取水平検出部48は、一対の巻取ユニットフレーム42のそれぞれに対して設けられる。巻取水平検出部48は、支持面47Aの上方Z1に固定される。このように、巻取水平検出部48は、巻取ユニットフレーム42に固定される。巻取水平検出部48は、水平であることを検出可能である。
【0053】
巻取水平検出部48は、例えば気泡管水平器であってもよい。気泡管水平器は、ガラス容器の中に、例えばアルコール又はエーテルといった液体を入れた状態で、表面に気泡を残したものである。気泡管水平器の角度が変化すると気泡が変位する。このため、気泡管水平器は、気泡の位置によって水平であるか傾斜しているかを検知する。巻取水平検出部48は、例えばデジタル水平器又はレーザービーム付き水平器というように水平であることが検出できるものを用いてもよい。
【0054】
このように、巻取水平検出部48は、巻取ユニット40自体が水平であるか否かを検出可能である。これにより、巻取水平検出部48は、巻取ユニット筐体41が水平であるか否かを検出可能である。つまり、巻取水平検出部48は、巻取ユニットフレーム42に支持される巻取ローラー43、巻取案内部44及び巻取テンションバー45が水平であるか否かを検出可能である。
【0055】
記録ユニット11は、位置調整部50を備える。位置調整部50は、記録ユニット11と巻取ユニット40との相対位置を調整するための部材である。詳しくは、位置調整部50は、記録ユニット11と巻取ユニット40とを水平となるように調整するための機構である。位置調整部50は、記録ユニット11の第1幅方向X1側と記録ユニット11の第2幅方向X2側との両方に設けられる。位置調整部50は、下流案内部21が支持される位置に設けられる。
【0056】
<位置調整部50>
次に、
図4及び
図5を参照して位置調整部50について詳しく説明する。以降、第2幅方向X2に位置する位置調整部50について代表して説明し、同じような構成である第1幅方向X1に位置する位置調整部50については説明を省略する場合がある。
【0057】
図4及び
図5に示すように、位置調整部50は、当接部51を備える。つまり、記録ユニット11は、当接部51を備える。当接部51は、下流支持部20に設けられる。当接部51は、前方Y1に向かう当接面である。当接部51は、後方Y2から巻取案内部44と当接する。
【0058】
位置調整部50は、回転部52を備える。つまり、記録ユニット11は、回転部52を備える。回転部52は、取付面52Aを備える。取付面52Aは、幅方向Xにおける外方に向かう面である。回転部52は、基端部52Bと、先端部52Cと、を備える。基端部52Bは、後方Y2に向かう端部である。先端部52Cは、前方Y1に向かう端部である。回転部52は、回転当接部52Dを備える。回転当接部52Dは、下方Z2に向かう端部である。
【0059】
回転部52は、回転軸52Eを備える。回転軸52Eは、基端部52Bに設けられる。回転軸52Eは、幅方向Xに沿うように延びる。回転軸52Eは、下流支持部20に固定される。回転部52は、回転軸52Eを中心として回転可能である。回転部52は、下流支持部20に回転可能に支持される。回転部52が自重により回転軸52Eを中心に回転することにより、回転当接部52Dは、上方Z1から巻取案内部44と当接する。つまり、回転部52は、上方Z1から巻取案内部44と当接する。
【0060】
回転部52は、支持フレーム53を備える。支持フレーム53は、取付面52Aから外方に突出するように設けられる。支持フレーム53は、取付面52Aに固定される。支持フレーム53は、支持面53Aを備える。支持面53Aは、上方Z1に向かう面である。支持面53Aは、後述する記録水平検出部54を支持する面である。
【0061】
位置調整部50は、記録水平検出部54を備える。記録水平検出部54は、支持面53Aの上方Z1に固定される。このように、記録水平検出部54は、回転部52に固定される。記録水平検出部54は、水平であることを検出可能である。記録水平検出部54は、例えば気泡管水平器であってもよいが、例えばデジタル水平器又はレーザービーム付き水平器というように水平であることが検出できるものを用いてもよい。
【0062】
このように、記録水平検出部54は、記録ユニット11において下流案内部21が支持される位置に設けられる。記録水平検出部54は、上方Z1から巻取案内部44と当接する回転部52に設けられる。このため、記録水平検出部54は、下流案内部21と巻取案内部44との両方が水平であるか否かを検出可能である。これにより、記録水平検出部54は、記録ユニット11が水平であり、かつ、記録ユニット11に連結されている巻取ユニット40が水平であるか否かを検出可能である。
【0063】
<記録ユニット11及び繰出ユニット30>
ここまで、記録ユニット11及び巻取ユニット40について説明した。記録ユニット11及び繰出ユニット30についても、記録ユニット11及び巻取ユニット40と同じような構成を備える。このため、記録ユニット11及び繰出ユニット30についての説明を簡略する。
【0064】
繰出ユニット30は、巻取ユニット40と同じように、繰出水平検出部を備える。繰出水平検出部は、巻取水平検出部48と同じような構成である。繰出水平検出部は、繰出ユニットフレーム32に固定される。繰出水平検出部は、水平であることを検出可能である。繰出水平検出部は、例えば気泡管水平器であってもよいが、例えばデジタル水平器又はレーザービーム付き水平器というように水平であることが検出できるものを用いてもよい。
【0065】
記録ユニット11において、下流案内部21が支持される位置と同じように、上流案内部19が支持される位置に位置調整部50が設けられる。このため、上流支持部18は、下流支持部20と同じように、当接部51を備える。当接部51は、前方Y1から繰出案内部34と当接する。回転部52は、上方Z1から繰出案内部34と当接する。この回転部52にも、記録水平検出部54が固定される。
【0066】
<第1実施形態の作用>
第1実施形態の作用について説明する。
記録装置10が第1状態である場合、記録装置10は、複数のキャスター60により設置面90に立設される。記録装置10は、作業者の操作に応じて水平方向に移動可能であり、所定の設置位置に設置される。
【0067】
記録装置10が所定の設置位置に設置された後、記録ユニット11において、底面11Aに設けられた複数のキャスター60を鉛直方向Zに変位させる。特に、上流支持部18に設けられた一対の記録水平検出部54を視認することにより、記録ユニット11と繰出ユニット30とが水平になるように、記録ユニット11に設けられた複数のキャスター60を鉛直方向Zに変位させる。
【0068】
上流支持部18に設けられた当接部51が繰出案内部34と前方Y1から当接する。これに加えて、一対の記録水平検出部54が上流支持部18において回転可能に支持される回転部52に設けられ、かつ、回転部52が上方Z1から繰出案内部34と当接する。このため、一対の記録水平検出部54が水平であると検出した場合、上流支持部18に支持される上流案内部19と繰出案内部34とが水平となり、平行な位置関係に調整可能である。
【0069】
また、これに加えて、下流支持部20に設けられた一対の記録水平検出部54を視認することにより、記録ユニット11と巻取ユニット40とが水平になるように、巻取ユニット40に設けられた複数のキャスター60が鉛直方向Zに変位される。
【0070】
下流支持部20に設けられた当接部51が巻取案内部44と後方Y2から当接する。これに加えて、一対の記録水平検出部54が下流支持部20において回転可能に支持される回転部52に設けられ、かつ、回転部52が上方Z1から巻取案内部44と当接する。このため、一対の記録水平検出部54が水平であると検出した場合、下流支持部20に支持される下流案内部21と巻取案内部44とが水平となり、平行な位置関係に調整可能である。
【0071】
次に、繰出ユニット30において、底面30Aに設けられた複数のキャスター60を鉛直方向Zに変位させる。特に、一対の繰出ユニットフレーム32にそれぞれ固定された一対の繰出水平検出部を視認することにより、繰出ユニット30が水平になるように複数のキャスター60を鉛直方向Zに変位させる。これにより、保持ローラー33、繰出案内部34及び繰出テンションバー35は、それぞれ水平となり、平行な位置関係に調整可能である。
【0072】
この場合、繰出ユニット30自体が水平に調整された後に、記録ユニット11と繰出ユニット30とが水平に調整されてもよい。また、繰出ユニット30自体を水平に調整することと、記録ユニット11と繰出ユニット30とを水平に調整することとが交互に行われてもよい。
【0073】
最後に、巻取ユニット40において、底面40Aに設けられた複数のキャスター60を鉛直方向Zに変位させる。特に、一対の巻取ユニットフレーム42にそれぞれ固定された一対の巻取水平検出部48を視認することにより、巻取ユニット40が水平になるように複数のキャスター60を鉛直方向Zに変位させる。これにより、巻取ローラー43、巻取案内部44及び巻取テンションバー45は、それぞれ水平となり、平行な位置関係に調整可能である。
【0074】
この場合、巻取ユニット40自体が水平に調整された後に、記録ユニット11と巻取ユニット40とが水平に調整されてもよい。また、巻取ユニット40自体を水平に調整することと、記録ユニット11と巻取ユニット40とを水平に調整することとが交互に行われてもよい。
【0075】
このように、一対の繰出水平検出部と、一対の巻取水平検出部48と、上流支持部18及び下流支持部20に設けられた一対の記録水平検出部54とを視認して水平となるように、複数のキャスター60を鉛直方向Zに変位させる。これにより、保持ローラー33、繰出案内部34、繰出テンションバー35、巻取ローラー43、巻取案内部44及び巻取テンションバー45、上流案内部19及び下流案内部21が水平となり、平行な位置関係に調整可能である。
【0076】
また、複数のキャスター60を鉛直方向Zに変位させることにより、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の高さを調整した後であっても、記録装置10を水平方向に移動させることができる。もちろん、記録装置10を水平方向に移動させた後に、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の高さを調整可能である。
【0077】
記録装置10の水平方向における位置調整と、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の高さ調整が完了すると、複数のアジャスター61を下方Z2に変位させる。これにより、記録装置10が第2状態となる。これにより、記録装置10を水平方向に移動させずに安定して立設させることができる。
【0078】
<第1実施形態の効果>
第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)記録装置10は、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40を移動可能に支持し、かつ、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の高さを調整可能である複数のキャスター60を備える。記録ユニット11における上流支持部18の当接部51は、前方Y1から繰出案内部34と当接する。回転部52は、記録水平検出部54が固定され、かつ、幅方向Xに沿う軸を中心として上流支持部18に回転可能に支持され、かつ、上方Z1から繰出案内部34と当接する。
【0079】
この構成によれば、複数のキャスター60により記録装置10の水平方向への移動が容易となる。これに加えて、記録ユニット11と繰出ユニット30との位置関係に誤差が生じた場合であっても、複数のキャスター60により記録ユニット11と繰出ユニット30との高さを調整することができる。これにより、記録ユニット11と繰出ユニット30との位置関係を調整することができる。したがって、記録ユニット11と繰出ユニット30との位置調整の作業性を向上させることができる。
【0080】
(1-2)特に、記録水平検出部54が水平を検出するように複数のキャスター60を鉛直方向Zに調整する。これにより、記録ユニット11と繰出ユニット30とに跨る上流案内部19と繰出案内部34との位置関係を平行に調整することが容易となる。したがって、記録ユニット11と繰出ユニット30との位置調整の作業性を向上させることができる。
【0081】
(1-3)記録装置10は、繰出ユニット30の底面30Aに設けられ、かつ、繰出ユニット30の高さを調整可能である複数のアジャスター61を備える。この構成によれば、複数のアジャスター61を用いて設置面90に記録装置10を立設させることができる。したがって、記録ユニット11と繰出ユニット30との位置調整の作業性を向上させることができる。
【0082】
(1-4)繰出ユニット30は、繰出水平検出部を備える。繰出水平検出部は、繰出ユニットフレーム32に固定され、かつ、水平であることを検出可能である。この構成によれば、繰出水平検出部が水平を検出するように複数のキャスター60を鉛直方向Zに調整する。これにより、繰出ユニット30における保持ローラー33と繰出案内部34と繰出テンションバー35との位置関係を平行に調整することが容易となる。したがって、繰出ユニット30の位置調整の作業性を向上させることができる。
【0083】
(1-5)記録ユニット11における下流支持部20の当接部51は、後方Y2から巻取案内部44と当接する。回転部52は、記録水平検出部54が固定され、かつ、幅方向Xに沿う軸を中心として下流支持部20に回転可能に支持され、かつ、上方Z1から巻取案内部44と当接する。
【0084】
この構成によれば、記録ユニット11と巻取ユニット40との位置関係に誤差が生じた場合であっても、複数のキャスター60により記録ユニット11と巻取ユニット40との高さを調整することができる。これにより、記録ユニット11と巻取ユニット40との位置関係を調整することができる。したがって、記録ユニット11と巻取ユニット40との位置調整の作業性を向上させることができる。
【0085】
(1-6)特に、記録水平検出部54が水平を検出するように複数のキャスター60を鉛直方向Zに調整する。これにより、記録ユニット11と巻取ユニット40とに跨る下流案内部21と巻取案内部44との位置関係を平行に調整することが容易となる。したがって、記録ユニット11と巻取ユニット40との位置調整の作業性を向上させることができる。
【0086】
(1-7)記録装置10は、巻取ユニット40の底面40Aに設けられ、かつ、巻取ユニット40の高さを調整可能である複数のアジャスター61を備える。この構成によれば、複数のアジャスター61を用いて設置面90に記録装置10を立設させることができる。したがって、記録ユニット11と巻取ユニット40との位置調整の作業性を向上させることができる。
【0087】
(1-8)巻取ユニット40は、巻取水平検出部48を備える。巻取水平検出部48は、巻取ユニットフレーム42に固定され、かつ、水平であることを検出可能である。この構成によれば、巻取水平検出部48が水平を検出するように複数のキャスター60を鉛直方向Zに調整する。これにより、巻取ユニット40における巻取ローラー43と巻取案内部44と巻取テンションバー45との位置関係を平行に調整することが容易となる。したがって、巻取ユニット40の位置調整の作業性を向上させることができる。
【0088】
(1-9)記録ユニット11と、繰出ユニット30及び巻取ユニット40との位置関係に誤差が生じた場合であっても、複数のキャスター60により記録ユニット11と、繰出ユニット30及び巻取ユニット40との高さを調整することができる。これにより、記録ユニット11と、繰出ユニット30及び巻取ユニット40との位置関係を調整することができる。したがって、記録ユニット11と、繰出ユニット30及び巻取ユニット40との位置調整の作業性を向上させることができる。
【0089】
(1-10)記録ユニット11の高さを調整可能であるアジャスター61を用いて設置面90に記録装置10を立設させることができる。したがって、記録ユニット11の位置調整の作業性を向上させることができる。
【0090】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明では、既に説明した実施形態と同じ構成については、重複する説明を省略又は簡略し、既に説明した実施形態と異なる構成について主に説明する。
【0091】
図6に示すように、第2実施形態では、複数のキャスター60のそれぞれは、記録ユニット11の底面11Aにおいて水平方向に移動可能であってもよい。複数のキャスター60のそれぞれは、繰出ユニット30の底面30Aにおいて水平方向に移動可能であってもよい。複数のキャスター60のそれぞれは、巻取ユニット40の底面40Aにおいて水平方向に移動可能であってもよい。以降、巻取ユニット40について代表して説明し、記録ユニット11及び繰出ユニット30については説明を省略する。
【0092】
底面40Aは、ガイド溝40Bを備える。ガイド溝40Bは、幅方向X及び前後方向Yに延びる。ガイド溝40Bには、後述する主軸64が挿入可能である。底面40Aは、複数の固定溝40Cを備える。複数の固定溝40Cは、それぞれ、幅方向X及び前後方向Yに延びる。複数の固定溝40Cには、それぞれ、後述する固定部66が固定される。
【0093】
記録ユニット11においては、巻取ユニット40と同じように、底面11Aは、ガイド溝11Bと、複数の固定溝11Cとを備える。繰出ユニット30においては、巻取ユニット40と同じように、底面30Aは、ガイド溝30Bと、複数の固定溝30Cとを備える。
【0094】
キャスター60は、車輪62と、車輪支持部63と、主軸64と、取付板65と、固定部66とを備える。車輪62は、水平方向に沿う不図示のシャフトを中心として回転可能に支持される。車輪62は、回転により支持対象を水平方向に移動させる。
【0095】
車輪支持部63は、車輪62及び不図示のシャフトを収容する。車輪支持部63は、不図示のシャフトを支持する。車輪支持部63は、後述する主軸64を中心に回転可能であってもよい。
【0096】
主軸64は、鉛直方向Zに沿うように延びる。主軸64は、取付板65から上方Z1に突出する。主軸64の下端部は、車輪支持部63を回転可能に支持する。主軸64の上端部は、ガイド溝40Bに挿入可能である。
【0097】
取付板65は、底面40Aに取り付けられる。取付板65は、主軸64を支持する。取付板65は、取付面65Aを備える。取付面65Aは、上方Z1に向かう面である。取付板65は、複数の取付穴65Bを備える。取付穴65Bには、固定部66が取り付けられる。
【0098】
固定部66は、取付穴65Bに対して貫通可能である。固定部66は、複数の固定溝40Cに固定される。固定部66は、底面40Aに取付面65Aが当接した状態で、底面40Aとともに取付板65を挟持するように複数の固定溝40Cに固定される。固定部66は、ネジであってもよい。
【0099】
このように、複数のキャスター60は、それぞれ、固定部66が複数の固定溝11C,30C,40Cに固定されていない場合、主軸64がガイド溝11B,30B,40Bに挿入された状態で、水平方向に移動可能である。つまり、複数のキャスター60は、それぞれ、底面11A,30A,40Aにおいて、水平方向に移動可能である。
【0100】
言い換えると、複数のキャスター60において、固定部66が複数の固定溝11C,30C,40Cに固定されていない場合、ガイド溝11B,30B,40Bに沿って主軸64が移動可能である。このため、複数のキャスター60は、ガイド溝11B,30B,40Bに沿って主軸64を移動させることにより、底面11A,30A,40Aに対する水平方向の位置を変更可能である。
【0101】
また、複数のキャスター60は、水平方向への移動後、固定部66が複数の固定溝11C,30C,40Cに固定されることにより、主軸64がガイド溝11B,30B,40Bに挿入された状態で、底面11A,30A,40Aに固定される。
【0102】
<第2実施形態の効果>
第2実施形態の効果について説明する。
(2-1)複数のキャスター60は、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の底面11A,30A,40Aにおいて、水平方向に移動可能である。この構成によれば、設置面90に段差があった場合であっても、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の底面11A,30A,40Aにおいて複数のキャスター60を水平方向に移動させる。これにより、段差を避けて複数のキャスター60を設置することができる。したがって、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40の位置調整の作業性を向上させることができる。
【0103】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0104】
・第2実施形態において、複数のキャスター60は、主軸64を備えず、取付板65が底面11A,30A,40Aに固定される構成であってもよい。この場合、底面11A,30A,40Aは、ガイド溝11B,30B,40Bを備えなくてもよい。
【0105】
・第2実施形態において、複数のキャスター60は、取付板65を備えず、主軸64を螺合することにより底面11A,30A,40Aに固定される構成であってもよい。この場合、底面11A,30A,40Aは、固定溝11C,30C,40Cを備えなくてもよい。
【0106】
・第2実施形態において、ガイド溝40Bは、幅方向X及び前後方向Yのうち少なくとも何れかに延びればよい。第2実施形態において、固定溝40Cは、幅方向X及び前後方向Yのうち少なくとも何れかに延びればよい。
【0107】
・第2実施形態において、複数のアジャスター61のそれぞれは、複数のキャスター60と同じように、記録ユニット11の底面11Aにおいて水平方向に移動可能であってもよい。複数のアジャスター61のそれぞれは、繰出ユニット30の底面30Aにおいて水平方向に移動可能であってもよい。複数のアジャスター61のそれぞれは、巻取ユニット40の底面40Aにおいて水平方向に移動可能であってもよい。
【0108】
・複数のキャスター60による鉛直方向Zへの調整は、巻取ユニット40、記録ユニット11及び繰出ユニット30の順番で行われてもよい。複数のキャスター60による鉛直方向Zへの調整は、繰出ユニット30、記録ユニット11及び巻取ユニット40の順番で行われてもよい。複数のキャスター60による鉛直方向Zへの調整は、巻取ユニット40、繰出ユニット30及び記録ユニット11の順番で行われてもよい。複数のキャスター60による鉛直方向Zへの調整は、繰出ユニット30、巻取ユニット40及び記録ユニット11の順番で行われてもよい。複数のキャスター60による鉛直方向Zへの調整は、記録ユニット11、巻取ユニット40及び繰出ユニット30の少なくとも何れかにおいて、複数回に亘って行われてもよい。
【0109】
・上流案内部19は、記録ユニット11における搬送経路98の最上流ではなく、最上流よりも下流に位置してもよい。つまり、記録ユニットフレームは、記録ユニット11において任意の位置に設けられてもよい。
【0110】
・下流案内部21は、記録ユニット11における搬送経路98の最下流ではなく、最下流よりも上流に位置してもよい。つまり、記録ユニットフレームは、記録ユニット11において任意の位置に設けられてもよい。
【0111】
・搬送ローラー23が記録案内部の一例であってもよい。この場合、不図示の搬送ローラーフレームが記録ユニットフレームの一例に相当する。搬送ローラーフレームは、搬送ローラー23を支持する。また、搬送ローラーフレームは、当接部を備え、当接部が繰出案内部34に前方Y1から当接するように構成してもよい。搬送ローラーフレームには、回転部が回転可能に支持されていてもよい。これにより、記録水平検出部54が固定された回転部が上方Z1から繰出案内部34に当接するように構成してもよい。
【0112】
・また、搬送ローラーフレームは、当接部を備え、当接部が巻取案内部44に後方Y2から当接するように構成してもよい。搬送ローラーフレームには、回転部が回転可能に支持されていてもよい。これにより、記録水平検出部54が固定された回転部が上方Z1から巻取案内部44に当接するように構成してもよい。
【0113】
・排出ローラー24が記録案内部の一例であってもよい。この場合、不図示の排出ローラーフレームが記録ユニットフレームの一例に相当する。排出ローラーフレームは、排出ローラー24を支持する。また、排出ローラーフレームは、当接部を備え、当接部が繰出案内部34に前方Y1から当接するように構成してもよい。排出ローラーフレームには、回転部が回転可能に支持されていてもよい。これにより、記録水平検出部54が固定された回転部が上方Z1から繰出案内部34に当接するように構成してもよい。
【0114】
・また、排出ローラーフレームは、当接部を備え、当接部が巻取案内部44に後方Y2から当接するように構成してもよい。排出ローラーフレームには、回転部が回転可能に支持されていてもよい。これにより、記録水平検出部54が固定された回転部が上方Z1から巻取案内部44に当接するように構成してもよい。
【0115】
・記録装置10は、繰出水平検出部及び巻取水平検出部48のうち少なくとも何れかを備えなくてもよい。
・記録装置10は、複数のキャスター60を備えていれば、複数のアジャスター61を備えなくてもよい。記録装置10は、複数のアジャスター61を備えていれば、複数のキャスター60を備えなくてもよい。つまり、記録装置10は、記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40のうち少なくとも何れかの高さを調整可能な調整部を備えていればよい。
【0116】
・記録ユニット11、繰出ユニット30及び巻取ユニット40のうち少なくとも何れかは、独立して設置面90に立設されなくてもよい。具体的な一例をあげると、記録ユニット11は、繰出ユニット30及び巻取ユニット40上に設けられてもよい。これにより、記録ユニット11は、独立して設置面90に立設されない。
【0117】
・記録装置10は、繰出ユニット30及び巻取ユニット40のうち何れかが記録ユニット11と一体に構成されてもよい。記録装置10は、繰出ユニット30及び巻取ユニット40のうち少なくとも何れかを備えなくてもよい。
【0118】
・上記実施形態では、記録装置10としてシリアル式プリンターが採用されたが、これに限らない。例えば、記録装置10として、ラテラル式プリンターが採用されてもよく、ライン式プリンターが採用されてもよい。ラテラル式プリンターは、キャリッジが主走査方向と副走査方向との2方向に移動可能プリンターである。ライン式プリンターは、幅方向Xに一定のピッチで並ぶ複数のノズルを備え、媒体の幅に亘って液体を同時に吐出可能なプリンターである。
【0119】
・媒体は、ロール体に限定されない。媒体は、用紙、樹脂製のフィルムやシート、樹脂と金属の複合体フィルム、ラミネートフィルム、織物、不織布、金属箔、金属フィルム、セラミックシート及び衣料などであってもよい。
【0120】
・液体は、媒体に付着することで、この媒体に記録することができるものであれば任意に選択することができる。例えば、インクは、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含み、水性インク、油性インク、ジェルインク、ホットメルトインク等の各種組成物を包含するものとする。
【0121】
・記録装置10は、インクジェット式プリンターに限定されず、ドットインパクト式プリンターでもよい。記録装置10の記録方式は、インクジェット方式ではなく、レーザー方式であってもよい。
【0122】
・本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、所望の選択肢の1つ以上を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が2つであれば1つの選択肢のみ又は2つの選択肢の双方を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば1つの選択肢のみ又は2つ以上の任意の選択肢の組み合わせを意味する。
【0123】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0124】
(A)記録装置は、媒体に記録を行う記録ユニットと、前記記録ユニットに媒体を繰り出す繰出ユニットと、前記繰出ユニットの底面に設けられ、かつ、鉛直方向と交差する水平方向に前記繰出ユニットを移動可能に支持し、かつ、前記繰出ユニットの高さを調整可能であるキャスターと、を備え、前記繰出ユニットは、繰出ユニットフレームと、前記繰出ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットに繰り出す媒体を保持する保持ローラーと、前記繰出ユニットフレームに支持され、かつ、前記保持ローラーに保持された媒体を前記記録ユニットに案内する繰出案内部と、を有し、前記記録ユニットは、媒体に記録を行う記録部と、記録ユニットフレームと、前記記録ユニットフレームに支持され、かつ、前記繰出ユニットから繰り出された媒体を前記記録部に案内する記録案内部と、前記記録ユニットフレームに回転可能に支持される回転部と、前記回転部に固定され、かつ、水平であることを検出可能である記録水平検出部と、を有し、前記保持ローラー、前記繰出案内部及び前記記録案内部は、媒体が搬送される搬送方向及び前記鉛直方向と交差する第1水平方向に沿うように延び、前記記録ユニットフレームは、当接部を有し、前記当接部は、前記第1水平方向及び前記鉛直方向と交差する第2水平方向から前記繰出案内部と当接し、前記回転部は、前記第1水平方向に沿う軸を中心として回転可能であり、かつ、前記鉛直方向における上方から前記繰出案内部と当接する。
【0125】
この構成によれば、キャスターにより記録装置の水平方向への移動が容易となる。これに加えて、記録ユニットと繰出ユニットとの位置関係に誤差が生じた場合であっても、キャスターにより記録ユニットと繰出ユニットとの高さを調整することができる。これにより、記録ユニットと繰出ユニットとの位置関係を調整することができる。特に、記録水平検出部が水平を検出するようにキャスターを鉛直方向に調整する。これにより、記録ユニットと繰出ユニットとに跨る記録案内部と繰出案内部との位置関係を平行に調整することが容易となる。したがって、複数のユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0126】
(B)上記記録装置は、前記繰出ユニットの底面に設けられ、かつ、前記繰出ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを備えてもよい。
この構成によれば、繰出ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを用いて設置面に記録装置を立設させることができる。したがって、複数のユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0127】
(C)上記記録装置において、前記キャスターは、前記繰出ユニットの底面において、前記水平方向に移動可能であってもよい。
この構成によれば、設置面に段差があった場合であっても、繰出ユニットの底面においてキャスターを水平方向に移動させることにより、段差を避けてキャスターを設置することができる。したがって、繰出ユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0128】
(D)上記記録装置において、前記繰出ユニットは、繰出水平検出部を有し、前記繰出水平検出部は、前記繰出ユニットフレームに固定され、かつ、水平であることを検出可能であってもよい。
【0129】
この構成によれば、繰出水平検出部が水平を検出するようにキャスターを鉛直方向に調整する。これにより、繰出ユニットにおける保持ローラーと繰出案内部との位置関係を平行に調整することが容易となる。したがって、繰出ユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0130】
(E)記録装置は、媒体に記録を行う記録ユニットと、前記記録ユニットにより記録された媒体を巻き取る巻取ユニットと、前記巻取ユニットの底面に設けられ、かつ、鉛直方向と交差する水平方向に前記巻取ユニットを移動可能に支持し、かつ、前記巻取ユニットの高さを調整可能であるキャスターと、を備え、前記記録ユニットは、媒体に記録を行う記録部と、記録ユニットフレームと、前記記録ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録部によって記録された媒体を前記巻取ユニットに案内する記録案内部と、前記記録ユニットフレームに回転可能に支持される回転部と、前記回転部に固定され、かつ、水平であることを検出可能である記録水平検出部と、を有し、前記巻取ユニットは、巻取ユニットフレームと、前記巻取ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットによって記録された媒体を巻き取る巻取ローラーと、前記巻取ユニットフレームに支持され、かつ、前記記録ユニットによって記録された媒体を前記巻取ローラーに案内する巻取案内部と、を有し、前記記録案内部、前記巻取ローラー及び前記巻取案内部は、媒体が搬送される搬送方向及び前記鉛直方向と交差する第1水平方向に沿うように延び、前記記録ユニットフレームは、当接部を有し、前記当接部は、前記第1水平方向及び前記鉛直方向と交差する第2水平方向から前記巻取案内部と当接し、前記回転部は、前記第1水平方向に沿う軸を中心として回転可能であり、かつ、前記鉛直方向における上方から前記巻取案内部と当接する。
【0131】
この構成によれば、キャスターにより記録装置の水平方向への移動が容易となる。これに加えて、記録ユニットと巻取ユニットとの位置関係に誤差が生じた場合であっても、キャスターにより記録ユニットと巻取ユニットとの高さを調整することができる。これにより、記録ユニットと巻取ユニットとの位置関係を調整することができる。特に、記録水平検出部が水平を検出するようにキャスターを鉛直方向に調整する。これにより、記録ユニットと巻取ユニットとに跨る記録案内部と巻取案内部との位置関係を平行に調整することが容易となる。したがって、複数のユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0132】
(F)上記記録装置は、前記巻取ユニットの底面に設けられ、かつ、前記巻取ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを備えてもよい。
この構成によれば、巻取ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを用いて設置面に記録装置を立設させることができる。したがって、複数のユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0133】
(G)上記記録装置において、前記キャスターは、前記巻取ユニットの底面において、前記水平方向に移動可能であってもよい。
この構成によれば、設置面に段差があった場合であっても、巻取ユニットの底面においてキャスターを水平方向に移動させることにより、段差を避けてキャスターを設置することができる。したがって、巻取ユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0134】
(H)上記記録装置において、前記巻取ユニットは、巻取水平検出部を有し、前記巻取水平検出部は、前記巻取ユニットフレームに固定され、かつ、水平であることを検出可能であってもよい。
【0135】
この構成によれば、巻取水平検出部が水平を検出するようにキャスターを鉛直方向に調整する。これにより、巻取ユニットにおける巻取ローラーと巻取案内部との位置関係を平行に調整することが容易となる。したがって、巻取ユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0136】
(I)上記記録装置は、前記記録ユニットの底面に設けられ、かつ、前記水平方向に前記記録ユニットを移動可能に支持し、かつ、前記記録ユニットの高さを調整可能であるキャスターを更に備えてもよい。
【0137】
この構成によれば、記録ユニットと別のユニットとの位置関係に誤差が生じた場合であっても、キャスターにより記録ユニットと別のユニットとの高さを調整することができる。これにより、記録ユニットと別のユニットとの位置関係を調整することができる。したがって、複数のユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【0138】
(J)上記記録装置は、前記記録ユニットの底面に設けられ、かつ、前記記録ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを更に備えてもよい。
この構成によれば、記録ユニットの高さを調整可能であるアジャスターを用いて設置面に記録装置を立設させることができる。したがって、記録ユニットの位置調整の作業性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0139】
D…搬送方向、X…幅方向、X1…第1幅方向、X2…第2幅方向、Y…前後方向、Y1…前方、Y2…後方、Z…鉛直方向、Z1…上方、Z2…下方、10…記録装置、11…記録ユニット、11A…底面、11B…ガイド溝、11C…固定溝、12…記録ユニット筐体、12A…筐体底面、13…記録部、14…ヘッド、14A…ノズル面、15…キャリッジ、16…キャリッジ支持部、17…支持部、18…上流支持部、19…上流案内部、20…下流支持部、21…下流案内部、22…搬送部、23…搬送ローラー、24…排出ローラー、30…繰出ユニット、30A…底面、30B…ガイド溝、30C…固定溝、31…繰出ユニット筐体、31A…筐体底面、32…繰出ユニットフレーム、33…保持ローラー、34…繰出案内部、34A…軸、35…繰出テンションバー、36…繰出アーム部、36A…軸、40…巻取ユニット、40A…底面、40B…ガイド溝、40C…固定溝、41…巻取ユニット筐体、41A…筐体底面、41B…連結フレーム、42…巻取ユニットフレーム、42A…内壁面、42B…ローラー支持部、43…巻取ローラー、44…巻取案内部、44A…軸、45…巻取テンションバー、46…巻取アーム部、46A…軸、47…支持フレーム、47A…支持面、48…巻取水平検出部、50…位置調整部、51…当接部、52…回転部、52A…取付面、52B…基端部、52C…先端部、52D…回転当接部、52E…回転軸、53…支持フレーム、53A…支持面、54…記録水平検出部、60…キャスター、61…アジャスター、62…車輪、63…車輪支持部、64…主軸、65…取付板、65A…取付面、65B…取付穴、66…固定部、90…設置面、98…搬送経路、99…媒体、99A…第1ロール体、99B…第2ロール体