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特開2024-172184車線変更表示装置、車線変更表示方法およびプログラム
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  • 特開-車線変更表示装置、車線変更表示方法およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172184
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】車線変更表示装置、車線変更表示方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/14 20200101AFI20241205BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20241205BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20241205BHJP
   B60K 35/23 20240101ALI20241205BHJP
   B60K 35/00 20240101ALI20241205BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20241205BHJP
   B60W 40/04 20060101ALI20241205BHJP
   B60W 40/06 20120101ALI20241205BHJP
   B60W 30/10 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B60W50/14
B60R16/02 640K
G08G1/16 C
B60K35/00 A
B60K35/00 Z
G09G5/00 550C
G09G5/00 510A
B60W40/04
B60W40/06
B60W30/10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089737
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】畠山 征也
【テーマコード(参考)】
3D241
3D344
5C182
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA11
3D241BA41
3D241BA60
3D241BB16
3D241BC01
3D241BC02
3D241CE05
3D241DC02Z
3D241DC06Z
3D241DC25Z
3D241DC35Z
3D241DC37Z
3D241DC41Z
3D344AA30
3D344AC25
3D344AD01
5C182AB15
5C182AB25
5C182AB31
5C182AC03
5C182BA29
5C182CB42
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181FF27
5H181FF33
5H181LL01
5H181LL04
5H181LL08
(57)【要約】
【課題】車線の白線の検出に伴うリソースの負担を軽減する。
【解決手段】車線変更表示装置1は、自車両C1と同一車線を走行中の前方車両C2の位置を取得する取得部21と、前方車両C2の位置から、隣接車線L2の左右方向の中央位置を推定する推定部22と、隣接車線L2の中央位置への車線変更を促す意匠Dを表示する表示部23を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両と同一車線を走行中の前方車両の位置を取得する取得部と、
前記前方車両の位置から、隣接車線の左右方向の中央位置を推定する推定部と、
前記隣接車線の中央位置への車線変更を促す意匠を表示する表示部
を備える車線変更表示装置。
【請求項2】
前記推定部は、前方車両の左右方向の中央位置から、前記隣接車線の方向に、走行中の車線の幅離れた位置を、前記隣接車線の左右方向の中央位置と推定する
請求項1に記載の車線変更表示装置。
【請求項3】
前記走行中の車線の幅は、走行中の道路種別から特定される
請求項2に記載の車線変更表示装置。
【請求項4】
前記表示部は、前記隣接車線の左右方向の中央位置に、前記意匠の先端を表示する
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車線変更表示装置。
【請求項5】
コンピュータが、自車両と同一車線を走行中の前方車両の位置を取得し、
コンピュータが、前記前方車両の位置から、隣接車線の左右方向の中央位置を推定し、
コンピュータが、前記隣接車線の中央位置への車線変更を促す意匠を表示する
車線変更表示方法。
【請求項6】
コンピュータを、
自車両と同一車線を走行中の前方車両の位置を取得する取得部と、
前記前方車両の位置から、隣接車線の左右方向の中央位置を推定する推定部と、
前記隣接車線の中央位置への車線変更を促す意匠を表示する表示部
として機能させるためのプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車線変更表示装置、車線変更表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
多車線道路を車が走行中、車線変更を促すための意匠が表示される場合がある。多車線道路は、一方向に進む複数の車線を含む。車線変更を促すための意匠を表示するために、走行中の車線の左右端の白線位置が必要になる場合がある。カメラは、数十メートル先まで撮影して、撮影データを生成する。この撮影データから、白線が検出される。
【0003】
特許文献1は、オフセット制御の実施予定を示すオフセット予告を表示する。オフセット予告は、撮影データから検出された白線に対して、オフセットを設けて表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-172251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
撮影データから白線を検出するために、多くのリソースが使われる。
【0006】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、車線の白線の検出に伴うリソースの負担を軽減する車線変更表示装置、車線変更表示方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に係る車線変更表示装置は、自車両と同一車線を走行中の前方車両の位置を取得する取得部と、前記前方車両の位置から、隣接車線の左右方向の中央位置を推定する推定部と、前記隣接車線の中央位置への車線変更を促す意匠を表示する表示部を備える。
【0008】
本発明の態様に係る車線変更表示方法は、コンピュータが、自車両と同一車線を走行中の前方車両の位置を取得し、コンピュータが、前記前方車両の位置から、隣接車線の左右方向の中央位置を推定し、コンピュータが、前記隣接車線の中央位置への車線変更を促す意匠を表示する。
【0009】
本発明の態様に係るプログラムは、コンピュータを、自車両と同一車線を走行中の前方車両の位置を取得する取得部と、前記前方車両の位置から、隣接車線の左右方向の中央位置を推定する推定部と、前記隣接車線の中央位置への車線変更を促す意匠を表示する表示部として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、車線の白線の検出に伴うリソースの負担を軽減する車線変更表示装置、車線変更表示方法およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本実施形態に係る車線変更表示装置の機能ブロック図である。
図2図2は、上面視において、自車両が走行する車線の一例を説明する図である。
図3図3は、上面視において、隣接車線の中央位置を説明する図である。
図4A図4Aは、上面視において、上面視で車線変更を促す意匠を表示する一例である。
図4B図4Bは、HUDにおいて、車線変更を促す意匠を表示する一例である。
図5図5は、本実施形態において車線変更表示処理の一例を説明するフローチャートである。
図6図6は、本実施形態に係る車線変更表示装置においてに用いられるコンピュータのハードウエア構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を用いて本実施形態に係る車線変更表示装置について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0013】
本実施形態に係る車線変更表示装置1は、道路を走行する自動車等の自車両C1に、車線変更を促す意匠Dを表示する。自車両C1は、周囲の状況等を判断して、自車両C1を運転するユーザに、隣接車線L2への車線変更を促す機能を有する。車線変更表示装置1は、隣接車線L2への車線変更を促すイベントが発生した場合、その車線変更を促す意匠Dを、ユーザが視認可能な形態で表示する。車線変更表示装置1は、自車両C1に設置されても良い。車線変更表示装置1の一部の機能が、自車両C1と通信可能なデータセンタ等に実装されても良い。
【0014】
なお、本実施形態において、左右方向は、自車両C1の進行方向に対する左右方向であって、上面視において進行方向に対して直交する方向を意味する。左右方向は、具体的には、前方車両C2の幅方向、車線L1またはL2の幅方向、あるいは自車両C1が走行する車線L1に対する隣接車線L2の方向である。
【0015】
図1に示すように車線変更表示装置1は、前方車両座標11、道路種別12および中央位置13の各データと、取得部21、推定部22および表示部23の各機能を備える。各データは、メモリ902またはストレージ903等の記憶装置に記憶される。各機能は、CPU901に実装される。
【0016】
前方車両座標11は、自車両C1と同一車線L1を走行中の前方車両C2の位置を特定するデータである。前方車両座標11は、後述の取得部21により生成される。図2に示すように、自車両C1と前方車両C2は、同一車線L1を走行する。自車両C1の前方車両センサ2が前方車両C2を検知した場合、前方車両座標11は、前方車両センサ2における座標系の座標である。前方車両座標11は、検知したセンサにおける座標系から、他の座標系に変換された座標で表現されても良い。
【0017】
道路種別12は、自車両C1が走行中の車線L1の幅を特定するために参酌される道路の種別のデータである。道路種別12は、例えば、カーナビゲーションシステムなど、他のシステムにおいて特定される。道路種別12は、一般道路または高速道路の識別子が設定される。例えば、一般道路の幅は、3.5メートルで、高速道路の幅は、4.0メートルであることが知られる。
【0018】
中央位置13は、前方車両C2の左右方向の中心位置を特定するデータである。中央位置13は、後述の推定部22により生成される。中央位置13は、前方車両センサ2における座標系で表現されても良いし、他の座標系で表現されても良い。
【0019】
取得部21は、自車両C1と同一車線L1を走行中の前方車両C2の位置を取得する。取得部21は、例えば前方車両センサ2から、前方車両C2の位置を特定する。取得部21は、特定した前方車両C2の位置を、前方車両座標11に格納する。取得部21は、前方車両センサ2で取得した前方車両センサ2の座標系における前方車両C2の座標を、前方車両座標11に格納する。あるいは取得部21は、前方車両センサ2の座標系における前方車両C2の座標を、他の座標系に変換して、変換された座標を、前方車両座標11に格納しても良い。
【0020】
取得部21は、さらに、前方車両センサ2から、前方車両C2と自車両C1との距離を取得しても良い。前方車両C2と自車両C1との距離は、例えば、表示部23が、前方車両C2および自車両C1の各アイコンの表示位置を決定する際に参酌される。
【0021】
推定部22は、前方車両C2の位置から、隣接車線L2の左右方向の中央位置を推定する。推定部22は、隣接車線L2の左右方向の中央位置を、中央位置13に格納する。推定部22は、前方車両座標11における座標系と同じ座標系で、隣接車線L2の左右方向の中央位置を推定しても良いし、他の座標系で推定しても良い。推定部22は、前方車両C2の左右方向の位置から走行中の車線L1の左右方向の中央位置を推定する。推定部22は、撮影データから白線を検出する場合に比べて、処理に必要なリソースを軽減することができる。
【0022】
推定部22は、例えば、前方車両C2の左右方向の中央位置から、隣接車線L2の方向に、走行中の車線L1の幅離れた位置を、隣接車線L2の左右方向の中央位置と推定する。前方車両C2は、車線L1における左右方向の中央を走行していると推定される。前方車両C2の左右方向の中央位置は、車線L1の左右方向の中央と推定される。本実施形態において推定部22は、図3に示すように、前方車両C2の左右方向の中央から、車線L1の幅離れた位置が、隣接車線L2の左右方向の中央位置と推測する。本実施形態において、推定部22は、前方車両C2の位置から走行中の車線L1の左右方向の中央位置を推定する。推定部22は、さらに、推定された走行中の車線L1の左右方向の中央位置と、車線の幅から隣接車線L2の左右方向の中央位置を推定する。推定部22は、撮影データから白線を検出する場合に比べて、処理に必要なリソースを軽減することができる。
【0023】
ここで走行中の車線L1の幅は、走行中の道路種別12から特定されても良い。例えば、道路種別12に一般道路の識別子が設定される場合、走行中の車線L1の幅は、3.5メートルである。あるいは、道路種別12に高速道路の識別子が設定される場合、走行中の車線L1の幅は、4.0メートルである。走行中の道路種別12が一般道路の場合、推定部22は、前方車両C2の左右方向の中央位置から、隣接車線L2の方向に、3.5メートル離れた位置を、隣接車線L2の左右方向の中央位置と推定する。走行中の道路種別12が高速道路の場合、推定部22は、前方車両C2の左右方向の中央位置から、隣接車線L2の方向に、4.0メートル離れた位置を、隣接車線L2の左右方向の中央位置と推定する。走行中の道路種別12は、カーナビゲーションシステムなど、他のシステムで特定される。本実施形態において推定部22は、他システムで特定された道路種別から走行中の車線L1の幅を特定する。推定部22は、容易に車線幅を特定することができる。
【0024】
本実施形態において、自車両C1が走行する車線L1の隣接車線L2は、図2等に表示するように、自車両C1の進行方向に対して右側である。隣接車線L2の方向は、他システムから車線変更を促すイベントから特定される。隣接車線L2の方向は、そのイベントで指定される車線変更先の方向である。
【0025】
表示部23は、自車両C1が走行する車線L1および隣接車線L2のほか、隣接車線L2への車線変更を促す意匠Dを表示する。図4Aおよび図4Bに示すように、車線変更を促す意匠Dは、自車両C1が走行する車線L1から車線変更先となる隣接車線L2に向けての矢印である。表示部23は、隣接車線L2の中央位置への車線変更を促す意匠Dを表示する。隣接車線L2の中央位置への車線変更の意匠Dを表示するとは、意匠Dにより、自車両C1の、隣接車線L2の中央位置への方向変換を促すことを意味する。
【0026】
表示部23は、ユーザが指定した座標系において、車線変更を促す意匠Dを表示する。座標系は、例えば、図4Aに示すような上面視の座標系、または図4Bに示すようなHUD(Head Up Display)の座標系である。表示部23は、推定部22が推定した隣接車線L2の左右方向の中央位置を、表示する座標系の位置に変換して、変換された位置への車線変更を促す意匠Dを表示する。
【0027】
表示部23は、隣接車線L2の中央位置から所定の距離以内の位置に、隣接車線L2への車線変更を促す意匠Dの先端を表示する。より具体的には、表示部23は、隣接車線L2の左右方向の中央位置に、車線変更を促す意匠Dの先端を表示する。意匠Dの先端は、意匠Dのうち、自車両C1から最も離れた部分である。意匠Dの先端は、図4Aおよび図4Bに示す例で、矢尻部分である。隣接車線L2の左右方向の中央位置に、車線変更先を示す意匠Dの先端を表示することにより、ユーザは、隣接車線L2の左右方向の中央位置に、自車両C1の方向を定め、車線変更後も車線の中央を走行しやすくなる。
【0028】
表示部23は、図4Aおよび図4Bに示すように、前方車両C2の後端位置と自車両C1の先端位置との間に、意匠Dを表示する。また表示部23は、図4Bに示すように、HUDの座標系において、前方車両C2の後端位置と隣接車線L2の中央位置の交点から所定範囲内に、意匠Dの先端を表示する。
【0029】
図5を参照して、車線変更表示装置1による車線変更表示方法を説明する。
【0030】
ステップS1において車線変更表示装置1は、車線変更を表示するイベントの発生を待機する。車線変更を表示するイベントが発生すると、ステップS2に進む。
【0031】
ステップS2において車線変更表示装置1は、自車両C1の前方に車両があるか否かを判定する。例えば前方車両センサ2が車両を検知する場合、前方に車両があると判定する。前方に車両がある場合、ステップS3に進む。前方に車両がない場合、ステップS7に進む。
【0032】
ステップS3において車線変更表示装置1は、前方車両C2の位置を取得する。ステップS4において車線変更表示装置1は、自車両C1が走行する道路の種別を判定する。道路の種別が一般道路の場合、ステップS5に進む。道路の種別が高速道路の場合、ステップS6に進む。
【0033】
ステップS5ないしステップS8において車線変更表示装置1は、ステップS2ないしステップS4で特定した自車両C1の状況に応じて、隣接車線L2の左右方向の中央の位置を推定する。
【0034】
前方車両C2があり、自車両C1が一般道路を走行する場合、車線変更表示装置1は、ステップS5において、隣接車線L2の左右方向の中央の位置を推定する。ステップS5において車線変更表示装置1は、前方車両C2の左右方向の中央から、隣接車線L2の方向に3.5メートル離れた位置を、隣接車線L2の左右方向の中央と推定する。
【0035】
前方車両C2があり、自車両C1が高速道路を走行する場合、車線変更表示装置1は、ステップS6において、隣接車線L2の左右方向の中央の位置を推定する。ステップS6において車線変更表示装置1は、前方車両C2の左右方向の中央から、隣接車線L2の方向に4.0メートル離れた位置を、隣接車線L2の左右方向の中央と推定する。
【0036】
前方車両がない場合、車線変更表示装置1は、ステップS7-S8において、隣接車線L2の左右方向の中央の位置を推定する。ステップS7において車線変更表示装置1は、カメラ(図示せず)で走行中の車線L1を撮影した撮影データから、隣接車線L2との間の白線を検出する。ステップS8において車線変更表示装置1は、ステップS7において検出した白線から、隣接車線L2の左右方向の中央を推定する。
【0037】
ステップS9において車線変更表示装置1は、ステップS5ないしステップS8の処理で推定した隣接車線L2の左右方向の中央を基準に、車線変更を促す意匠Dを表示する。車線変更表示装置1は、例えば図4Aまたは図4Bのように、走行中の車線L1、隣接車線L2、自車両C1および前方車両C2とともに、車線変更を促す意匠Dを表示する。
【0038】
ステップS10において運転が継続すると判定される場合、ステップS1に戻り、車線変更表示装置1は、車線変更を表示する新たなイベントの発生を待機する。運転が終了する場合、車線変更表示装置1は、処理を終了する。
【0039】
上記説明した本実施形態の車線変更表示装置1は、汎用的なコンピュータシステムが用いられる。車線変更表示装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit、プロセッサ)901と、メモリ902と、ストレージ903と、通信装置904と、入力装置905と、出力装置906とを備える。ストレージ903は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などである。このコンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされたプログラムを実行することにより、車線変更表示装置1の各機能が実現される。
【0040】
なお、車線変更表示装置1は、1つのコンピュータで実装されてもよく、あるいは複数のコンピュータで実装されても良い。また車線変更表示装置1は、コンピュータに実装される仮想マシンであっても良い。
【0041】
車線変更表示装置1のプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。コンピュータ読取り可能な記録媒体は、例えば非一時的な(non-transitory)記録媒体である。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、HDD、SSD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD (Compact Disc)、DVD (Digital Versatile Disc)などである。
【0042】
このように、本実施形態の態様に係る車線変更表示装置1は、自車両C1と同一車線を走行中の前方車両C2の位置を取得する取得部21と、前方車両C2の位置から、隣接車線L2の左右方向の中央位置を推定する推定部22と、隣接車線L2の中央位置への車線変更を促す意匠Dを表示する表示部23を備える。車線変更表示装置1は、前方車両C2の位置から走行中の車線L1の左右方向の中央位置を推定する。撮影データから白線を検出する場合に比べて、車線変更表示装置1は、処理に必要なリソースを軽減することができる。
【0043】
車線変更表示装置1において、推定部22は、前方車両C2の左右方向の中央位置から、隣接車線L2の方向に、走行中の車線L1の幅離れた位置を、隣接車線L2の左右方向の中央位置と推定しても良い。車線変更表示装置1は、前方車両C2の左右方向の中央位置から走行中の車線L1の左右方向の中央位置を推定し、車線の幅から隣接車線L2の左右方向の中央位置を推定する。撮影データから白線を検出する場合に比べて、車線変更表示装置1は、処理に必要なリソースを軽減することができる。
【0044】
車線変更表示装置1において、走行中の車線L1の幅は、走行中の道路種別から特定されても良い。他システムで特定された道路種別から走行中の車線L1の幅を特定するので、推定部22は、容易に車線幅を特定することができる。
【0045】
車線変更表示装置1において、表示部23は、隣接車線L2の左右方向の中央位置に、意匠Dの先端を表示しても良い。車線変更表示装置1が、隣接車線L2の左右方向の中央位置に、車線変更先を示す意匠の先端を表示することにより、ユーザは、隣接車線L2の左右方向の中央位置に、自車両C1の進行方向を定めることができる。また自車両C1は、車線変更後も車線L2の中央を走行しやすくなる。
【0046】
本実施形態の態様に係る車線変更表示方法は、コンピュータが、自車両C1と同一車線を走行中の前方車両C2の位置を取得し、コンピュータが、前方車両C2の位置から、隣接車線L2の左右方向の中央位置を推定し、コンピュータが、隣接車線L2の中央位置への車線変更を促す意匠Dを表示する。
【0047】
本実施形態の態様に係るプログラムは、コンピュータを、自車両C1と同一車線を走行中の前方車両C2の位置を取得する取得部21と、前方車両C2の位置から、隣接車線L2の左右方向の中央位置を推定する推定部22と、隣接車線L2の中央位置への車線変更を促す意匠Dを表示する表示部23として機能させる。
【0048】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 車線変更表示装置
21 取得部
22 推定部
23 表示部
C1 自車両
C2 前方車両
D 意匠
L2 隣接車線
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6