(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172227
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】段ボールシート処理装置、及びサーバ
(51)【国際特許分類】
B31F 1/24 20060101AFI20241205BHJP
G05B 19/418 20060101ALN20241205BHJP
【FI】
B31F1/24 E
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089802
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000139931
【氏名又は名称】株式会社ISOWA
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】太田 洋
(72)【発明者】
【氏名】安田 純也
【テーマコード(参考)】
3C100
3E078
【Fターム(参考)】
3C100AA38
3C100AA57
3C100AA58
3C100AA62
3C100CC04
3E078AA20
3E078BB01
3E078CD01
(57)【要約】
【課題】紙工機械を構成する段ボールシート処理装置が備える対象機器からシリアル情報を取得し、取得したシリアル情報がどの対象機器のシリアル情報であるのかを表示できる段ボールシート処理装置、及びサーバを提供すること。
【解決手段】スリッタスコアラ45が備えるPLC51は、モータ55及びモータ駆動装置54からシリアル情報26を取得する。PLC51は、取得したシリアル情報26を記憶装置62に記憶し、作業者の表示指示に基づいて、記憶装置62からシリアル情報26を読み出し表示する。PLC51は、表示する際、読み出したシリアル情報26と、読み出したシリアル情報26に対応する対象機器の役割情報74とを対応付けて表示する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボールシートの加工に係る処理を実行する段ボールシート処理装置であって、
モータと、
前記モータを動作させるモータ駆動装置と、
前記モータ駆動装置とネットワークを介して接続され、前記ネットワークを介して前記モータ駆動装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記モータ及び前記モータ駆動装置のうち、少なくとも一方の対象機器から前記ネットワークを介してシリアル情報を取得する取得処理と、
取得した前記シリアル情報を記憶装置に記憶する記憶処理と、
前記記憶装置から前記対象機器の前記シリアル情報を読み出し、読み出した前記シリアル情報と、読み出した前記シリアル情報に対応する前記対象機器の前記段ボールシート処理装置における役割を示す役割情報と、を対応付けて表示装置に表示する表示処理と、
を実行する、段ボールシート処理装置。
【請求項2】
前記モータ駆動装置は、
前記ネットワークで用いる固有のネットワークアドレスが設定され、
前記ネットワークアドレスは、
前記モータ駆動装置が動作させる前記モータの前記段ボールシート処理装置における役割に応じて異なる前記ネットワークアドレスが設定される、請求項1に記載の段ボールシート処理装置。
【請求項3】
前記ネットワークアドレスは、
前記モータ駆動装置が動作させる前記モータの前記段ボールシート処理装置における役割に応じて順番に異なる前記ネットワークアドレスが設定され、
前記制御装置は、
前記取得処理において、前記ネットワークアドレスの順番に従って前記シリアル情報を取得し、
前記記憶処理において、前記取得処理で取得した順番に従って前記記憶装置に順番に前記シリアル情報を記憶し、
前記記憶装置には、
前記ネットワークアドレスの順番に従って、前記ネットワークアドレスが設定された前記モータ駆動装置が動作させる前記モータの前記役割情報が記憶され、
前記制御装置は、
前記表示処理において、記憶した順番に基づいて前記シリアル情報を表示し、前記ネットワークアドレスの順番に基づいて前記役割情報を表示することで、前記シリアル情報と前記役割情報とを対応付けて表示する、請求項2に記載の段ボールシート処理装置。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記記憶処理において、前記シリアル情報及びそのシリアル情報を取得した取得時期を前記記憶装置に記憶し、
前記取得処理を、所定の条件が成立するごとに実行し、
前記記憶装置に記憶された過去の前記シリアル情報と、前記取得処理により新たに取得した前記シリアル情報とが一致するか否かを判断する判断処理を実行し、
前記判断処理により一致しないと判断した場合、前記記憶処理において、過去の前記シリアル情報及びその取得時期とは別に、新たに取得した前記シリアル情報及びその取得時期を記憶し、
前記表示処理において、過去に取得した前記シリアル情報及びその取得時期、新たに取
得した前記シリアル情報及びその取得時期、及び前記役割情報を対応付けて表示する、請求項1又は請求項2に記載の段ボールシート処理装置。
【請求項5】
前記段ボールシート処理装置における役割が共通する複数の前記モータを備え、
前記制御装置は、
前記取得処理において、役割が共通する複数の前記モータの各々から前記シリアル情報を取得し、
前記表示処理において、役割が共通する複数の前記モータの各々について、過去に前記シリアル情報を取得した取得時期と、新たに前記シリアル情報を取得した取得時期との2つの取得時期を表示する処理、及び、過去に前記シリアル情報を取得した取得時期と、新たに前記シリアル情報を取得した取得時期との差である使用期間を表示する処理のうち、少なくとも一方の処理を実行する、請求項4に記載の段ボールシート処理装置。
【請求項6】
前記制御装置は、
検索対象の文字を受け付ける受付処理を実行し、
前記表示処理において、前記受付処理により受け付けた前記文字が含まれる前記役割情報に対応する前記対象機器の前記シリアル情報、及び前記受付処理により受け付けた前記文字が含まれる前記シリアル情報のうち、少なくとも一方の前記シリアル情報を、前記記憶装置から読み出し、読み出した前記シリアル情報、及び前記役割情報を対応付けて表示する、請求項1又は請求項2に記載の段ボールシート処理装置。
【請求項7】
通信回線を介して段ボールシート処理装置に接続されるサーバであって、
前記段ボールシート処理装置は、
段ボールシートの加工に係る処理を実行するものであり、
モータと、
前記モータを動作させるモータ駆動装置と、
前記モータ駆動装置とネットワークを介して接続され、前記ネットワークを介して前記モータ駆動装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記モータ及び前記モータ駆動装置のうち、少なくとも一方の対象機器から前記ネットワークを介してシリアル情報を取得する取得処理と、
取得した前記シリアル情報を前記段ボールシート処理装置側に設けられた第1記憶装置に記憶する記憶処理と、
前記第1記憶装置に記憶された前記シリアル情報を、前記通信回線を介して前記サーバに送信する送信処理と、
を実行し、
前記サーバは、
前記制御装置から受信した前記シリアル情報を、前記サーバ側に設けられた第2記憶装置に記憶する記憶処理と、
前記第2記憶装置から前記対象機器の前記シリアル情報を読み出し、読み出した前記シリアル情報と、読み出した前記シリアル情報に対応する前記対象機器の前記段ボールシート処理装置における役割を示す役割情報と、を対応付けて表示装置に表示する表示処理を実行する、サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ、及びそのモータを動作させるモータ駆動装置のシリアル情報を取得する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、製造工場等に設置された紙工機械では、生産ラインを駆動するために各種のモータが用いられる。例えば、段ボールシート製造装置であるコルゲータは、裏ライナと中芯とを貼り合せるシングルフェーサなどの各段ボールシート処理装置を連結して生産ラインを構成している。また、段ボールシート製函機は、段ボールシートに印刷を施す印刷装置などの段ボールシート処理装置を備えている。そして、これらの処理装置には、段ボールシートを搬送するローラを駆動するためのモータや、段ボールシートに対して所定の加工を行う加工具を駆動するモータなどが設けられている。段ボールシートの生産中に生産ラインを構成する処理装置に動作不良などの不具合が発生した場合、その処理装置のモータやモータ駆動装置(インバータやサーボアンプ)を調査する必要が生じ、不具合の調査目的として、モータやモータ駆動装置のシリアル情報を知りたい場合がある。
【0003】
下記、特許文献1には、コントローラにより表示装置を制御し、製造番号を表示装置に表示するモータ制御装置について記載されている。特許文献1のモータ制御装置は、モータ制御装置の製造番号を1桁ずつに分割し、表示装置が備える1桁の表示器に順番に表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-252777号公報(段落0023、0034、0038、
図1、
図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したように、紙工機械を構成する段ボールシート処理装置には、多数のモータが用いられており、例えば、作業者は、モータ本体に記述されたシリアル情報を直接目視で確認する場合、処理装置内に進入し、手の届かない高さや手の入らない狭い空間など、様々な場所に設置された多数のモータの中から、目的のものを探し出し、その近くまで移動する必要があり、非常に手間がかかる虞がある。また、モータ駆動装置のシリアル情報を知りたい場合は、作業者が、制御盤内に、無数の配線ケーブルとともに設置された多数のモータ駆動装置の中から、目的のものを探し出して確認する必要があり、非常に手間がかかる虞がある。
【0006】
上記した特許文献1のモータ制御装置は、モータ制御装置のコントローラに接続された表示装置に、このモータ制御装置の製造番号を表示している。このような構成を段ボールシート処理装置に適用した場合、多数のモータやモータ駆動装置のそれぞれに専用の表示装置を設ける必要があり、システムの構成が複雑となる。また、作業者は、目的とするモータやモータ駆動装置の表示装置がどの表示装置であるのかを判断する必要があり、シリアル情報を確認する作業が煩雑となる。
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、紙工機械を構成する段ボールシート処理装置が備える対象機器からシリアル情報を取得し、取得したシリアル情報がどの対象機器のシリアル情報であるのかを表示できる段ボールシート処理装置、及び
サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書は、段ボールシートの加工に係る処理を実行する段ボールシート処理装置であって、モータと、前記モータを動作させるモータ駆動装置と、前記モータ駆動装置とネットワークを介して接続され、前記ネットワークを介して前記モータ駆動装置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記モータ及び前記モータ駆動装置のうち、少なくとも一方の対象機器から前記ネットワークを介してシリアル情報を取得する取得処理と、取得した前記シリアル情報を記憶装置に記憶する記憶処理と、前記記憶装置から前記対象機器の前記シリアル情報を読み出し、読み出した前記シリアル情報と、読み出した前記シリアル情報に対応する前記対象機器の前記段ボールシート処理装置における役割を示す役割情報と、を対応付けて表示装置に表示する表示処理と、を実行する、段ボールシート処理装置を開示する。
尚、本発明は、段ボールシート処理装置としての実施に限らず、例えば、通信回線を介して段ボールシート処理装置に接続されるサーバとして実施しても極めて有益である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の段ボールシート処理装置、及びサーバによれば、紙工機械を構成する段ボールシート処理装置が備える対象機器からシリアル情報を取得し、取得したシリアル情報がどの対象機器のシリアル情報であるのかを表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図4】アドレス情報と、役割情報の対応関係を示す図。
【
図6】シリアル情報取得処理によって記憶装置の揮発性記憶領域に記憶されるデータと、不揮発性記憶領域に記憶されるデータを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の段ボールシート処理装置及びサーバを具体化した一実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施例の通信システム10の構成を示している。
図1に示すように、通信システム10は、複数の生産工場11の各々に設けられたコルゲータ12及び段ボールシート製函機(以下、製函機という)13と、コルゲータ12及び製函機13を製造するメーカ側15に設けられた端末装置17及びサーバ18を備えている。通信システム10は、生産工場11に設置された紙工機械(コルゲータ12及び製函機13)と、メーカ側15に設置された端末装置17及びサーバ18との通信を実行するシステムである。尚、通信システム10は、1つの生産工場11だけを備える構成でも良い。また、生産工場11が備えるコルゲータ12や製函機13の台数は、特に限定されない。
【0012】
図1に示すように、複数の生産工場11とメーカ側15とは、WAN19を介して接続され、互いに通信可能となっている。WAN19は、例えば、インターネットであり、本願の通信回線の一例である。尚、生産工場11とメーカ側15とを接続する通信回線は、
WAN19に限らず、LANや専用線通信でも良い。あるいは、通信回線は、移動通信でも良い。移動通信としては、例えば、LTE規格に準拠した通信、第4世代(4G)以降の移動通信などを採用できる。
【0013】
複数の生産工場11の各々には、WAN19に接続されるルータ16が設置されている。コルゲータ12及び製函機13は、ルータ16を介してWAN19に接続されている。また、メーカ側15には、WAN19に接続されるルータ21が設置されている。メーカ側15のサーバ18は、ルータ21を介してWAN19に接続されている。
【0014】
端末装置17は、例えば、メーカ側15の社内のネットワーク23を介してサーバ18と接続されている。ネットワーク23は、有線のネットワークでも良く、無線のネットワークでも良い。端末装置17は、例えば、パーソナルコンピュータであり、マウス、キーボードなどの入力装置と、LCDパネルなどの表示装置を備えている。端末装置17は、メーカの担当者などの操作入力に応じて、サーバ18に指示を出すことができる。サーバ18は、HDDなどの記憶装置(本願の第2記憶装置の一例)を備えるデータサーバであり、端末装置17の指示に基づいて、生産工場11のコルゲータ12や製函機13へ指令情報25を送信する。コルゲータ12や製函機13は、サーバ18から受信した指令情報25に基づいて後述するシリアル情報26(
図3参照)を、サーバ18へ送信する。サーバ18は、複数の生産工場11の各々から受信したシリアル情報26を記憶し管理する。尚、コルゲータ12及び製函機13がシリアル情報26を送信する条件は、サーバ18から指令情報25を受信する条件に限らない。例えば、指令情報25は、端末装置17が送信しても良い。また、コルゲータ12及び製函機13は、指令情報25の有無に関わらず、定期的にシリアル情報26をサーバ18へ送信しても良い。
【0015】
(コルゲータ12、製函機13について)
次に、コルゲータ12及び製函機13について説明する。まず、コルゲータ12について説明する。
図2は、コルゲータ12の構成の一例を示している。
図1及び
図2に示すように、コルゲータ12は、生産ライン31と、管理装置32を備えている。生産ライン31は、例えば、原紙掛け41、スプライサ42、シングルフェーサ43、ダブルフェーサ44、スリッタスコアラ45、カッタ46、スタッカ47を備え、これらの装置を互いに連結して1つの生産ラインを構成し、原紙ロールに巻かれた段ボール原紙を加工、貼り付け等して段ボールシートを生産する。管理装置32は、例えば、生産ライン31を構成するこれらの装置の動作やログ等を管理する装置である。
【0016】
生産ライン31を構成する各装置の詳細な説明は省略するが、原紙掛け41は、例えば、裏ライナ、中芯及び表ライナのそれぞれの各原紙ロールから段ボール原紙を供給する。スプライサ42は、3つの段ボール原紙のそれぞれに対応して設けられ、段ボール原紙に対応する一対の原紙ロールのうち、一方の段ボール原紙の残長が少なくなったタイミングに応じて、使用中の段ボール原紙ともう一方の原紙ロールの段ボール原紙とを紙継ぎする。シングルフェーサ43は、中芯に波形形状の段を形成し、裏ライナと中芯とを貼り合せて片面段ボールシートを製造する。ダブルフェーサ44は、シングルフェーサ43から供給された片面段ボールシートに表ライナを貼り合せて両面段ボールシートを製造する。スリッタスコアラ45は、両面段ボールシートにスリット加工と罫線加工を施す。カッタ46は、両面段ボールシートをシートの流れ方向における所定の切断長さに切断する。スタッカ47は、カッタ46により切断された各両面段ボールシートを積み重ねる。
【0017】
上記した、原紙掛け41、スプライサ42、シングルフェーサ43、ダブルフェーサ44、スリッタスコアラ45、カッタ46、スタッカ47は、本願の段ボールシート処理装置の一例である。本実施例では、本願の段ボールシート処理装置が備えるモータ及びモータ駆動装置として、スリッタスコアラ45が備えるモータ及びモータ駆動装置を対象に、
シリアル情報26を取得する場合について説明する。しかしながら、原紙掛け41などの他の段ボールシート処理装置についても同様に、シリアル情報26を取得することができる。また、
図2に示す生産ライン31の構成は、一例である。例えば、生産ライン31は、上記した装置以外に、シングルフェーサ43により製造された片面段ボールシートを乾燥させ、生産ライン31の搬送速度の変動に対応して片面段ボールシートを滞留させるコルゲータブリッジなどを備えても良い。
【0018】
また、製函機13は、
図1に示すように、生産ライン33と、生産ライン33を管理する管理装置34を備えている。生産ライン33は、コルゲータ12により生産した段ボールシートを、箱状に加工する。生産ライン33は、コルゲータ12の生産ライン31と同様に、複数の段ボールシート処理装置を備えている。生産ライン33の詳細な説明は省略するが、生産ライン33には、例えば、段ボールシートを供給するシート給紙装置、段ボールシートに印刷を施す印刷装置、段ボールシートに罫線等を加工するクリーザスロッタ、段ボールシートを折り曲げて箱状に接合するフォルダグルア、箱状に接合された段ボールシートを計数し所定数ごとに積層したバッチを形成して送り出すカウンタエジェクタを備えている。これらの生産ライン33が備える段ボールシート処理装置についても、以下に説明するスリッタスコアラ45と同様に、シリアル情報26を取得することができる。
【0019】
(スリッタスコアラ45について)
次に、スリッタスコアラ45について説明する。
図3は、スリッタスコアラ45のブロック図を示している。
図2に示すように、スリッタスコアラ45や他の段ボールシート処理装置は、PLC(Programmable Logic Controller)51を備えている。例えば、管理装置32や各PLC51は、ルータ16とLANケーブルやハブ等を介して接続され、ルータ16を介してWAN19に接続されている。
【0020】
図3に示すように、スリッタスコアラ45は、上記したPLC51の他に、タッチパネル53、複数のモータ駆動装置54、複数のモータ55を備えている。タッチパネル53は、PLC51に接続され、作業者(メーカの担当者や使用者)からの操作入力に応じた信号をPLC51に出力する。また、タッチパネル53は、PLC51の制御に基づいて表示内容を変更する。特に、本実施例では、タッチパネル53は、スリッタスコアラ45のシリアル情報26を表示する。尚、スリッタスコアラ45が備えるユーザインタフェースは、タッチパネル53に限らず、LCDと操作スイッチを組み合わせたものでも良く、タッチパネルと操作スイッチを組み合わせたものでも良く、様々な構成を採用できる。
【0021】
複数のモータ駆動装置54の各々は、モータ55を制御するモータドライバ(インバータやサーボアンプ)である。尚、以下の説明では、複数のモータ駆動装置54及びモータ55を区別して説明する場合は、符号の後ろにアルファベットを付し(例えば、54A)、総称して説明する場合は、アルファベットを付けずに(例えば、54)説明する。複数のモータ駆動装置54とPLC51とは、LAN57を介して接続されている。LAN57は、例えば、複数のLANケーブルやハブにより構成されている。LAN57の構成(ネットワークトポロジ)は、特に限定されない。また、LAN57は、有線通信でも良く、無線通信でも良く、それらを組み合わせた通信でも良い。
【0022】
複数のモータ駆動装置54には、1台又は複数台のモータ55が接続されている。モータ駆動装置54とモータ55とは、ケーブル59を介して接続されている。ケーブル59は、例えば、モータ駆動装置54からモータ55に電力を供給する電力ケーブル、エンコーダ情報に係るデータを送受信する通信ケーブルなどを含んでいる。
【0023】
モータ55は、例えば、サーボモータである。尚、モータ55としては、サーボモータに限らず、ステッピングモータなどの他の種類のモータを採用できる。モータ駆動装置5
4は、PLC51の指示信号(移動量、移動先の位置、移動速度、目標トルクなどの指示)に基づいて、モータ55に供給する電力(三相交流の電流など)を変更する。また、モータ駆動装置54は、モータ55に設けられたエンコーダから取得したエンコーダ情報に基づいて、モータ55に対するフィードバック制御を実行する。
【0024】
複数のモータ55は、スリッタスコアラ45において、異なる役割で用いられる。従って、モータ55を動作させるモータ駆動装置54も、動作させる(制御する)モータ55に応じて異なる役割となる。ここでいう役割とは、使用する用途や目的である。このため、本願の「役割が共通する」とは、設置されている位置や加工等する位置が異なる場合でも、加工する目的が同じであれば役割が共通するものとする。スリッタスコアラ45は、段ボールシートを切断するスリッタユニットを複数備えている。例えば、スリッタスコアラ45は、5つのスリッタユニットを備えている。5つのスリッタユニットは、段ボールシートの幅方向(生産ライン31の搬送方向に直交する方向)に並んで設けられている。各スリッタユニットには、段ボールシートを切断する加工具として、スリッタナイフ(図示略)が設けられている。また、各スリッタユニットは、駆動源として、例えば、3つのモータ55が設けられている。3つのモータ55は、例えば、スリッタナイフ回転駆動用モータ55Aなど、スリッタナイフ上下移動用モータ55Bなど、スリッタナイフ幅方向移動用モータ55Cなどである。スリッタナイフ回転駆動用モータ(以下、単に「回転駆動用モータ」という)55Aは、スリッタナイフを回転させて段ボールシートの切断を行うためのモータ55である。スリッタナイフ上下移動用モータ(以下、単に「上下移動用モータ」という)55Bは、スリッタナイフを上下方向へ移動させるためのモータ55である。スリッタナイフ幅方向移動用モータ(以下、単に「幅方向移動用モータ」という)55Cは、スリッタナイフを段ボールシートの幅方向へ移動させるためのモータである。尚、
図3は、5つのスリッタユニットのモータ駆動装置54及びモータ55のうち、一部のモータ駆動装置54及びモータ55のみを図示している。また、スリッタスコアラ45は、段ボールシートを切断するスリッタユニットの他に、段ボールシートに罫線を加工するスコアラユニットを複数備えているが、ここでは説明を省略する。
【0025】
従って、スリッタスコアラ45は、上記した回転駆動用モータ55A、上下移動用モータ55B、幅方向移動用モータ55Cの3つのモータ55の組み合わせを、スリッタナイフ(スリッタユニット)の数だけ備えている。5つのスリッタユニットには、識別番号として、識別番号S0~S4が付与されている。この識別番号S0~S4は、後述する役割情報にも活用される。また、例えば、回転駆動用モータ駆動装置54Aには、回転駆動用モータ55Aが1つだけ接続されている。一方、上下移動用モータ駆動装置54Bには、識別番号S0の上下移動用モータ55Bと、識別番号S1の上下移動用モータ55Eが接続されている。即ち、1つのモータ駆動装置54に複数台のモータ55が接続されている。例えば、容量の大小によって1つのモータ駆動装置54に対して接続するモータ55の台数を変更することができる。従って、モータ駆動装置54に接続するモータ55の台数は、1台でも良く、複数台でも良い。
【0026】
また、複数のモータ駆動装置54及び複数のモータ55の各々には、シリアル情報26が記憶されている。以下の説明では、モータ駆動装置54のシリアル情報26と、モータ55のシリアル情報26を区別して説明する場合は、モータ駆動装置54のシリアル情報26を、シリアル情報26Aと称し、モータ55のシリアル情報26を、シリアル情報26Bと称して説明する。また、シリアル情報26A,26Bを総称する場合は、シリアル情報26と称して説明する。
図3には、回転駆動用モータ駆動装置54Aのシリアル情報26Aと、回転駆動用モータ55Aのシリアル情報26Bのみを図示している。
【0027】
シリアル情報26Aは、複数のモータ駆動装置54を個別に識別可能な識別情報であり、モータ駆動装置54が備える記憶装置に予め記憶されている。同様に、シリアル情報2
6Bは、複数のモータ55を個別に識別可能な識別情報であり、モータ55が備える記憶装置に予め記憶されている。シリアル情報26は、文字、数字、あるいはそれらを組み合わせたものでも良く、記号等を組み合わせたものでも良い。
【0028】
例えば、モータ駆動装置54は、PLC51の制御に基づいて、シリアル情報26Aを、PLC51へ送信する。また、モータ駆動装置54は、PLC51の制御に基づいて、自装置に接続されたモータ55(回転駆動用モータ駆動装置54Aであれば、回転駆動用モータ55A)からシリアル情報26Bを取得し、PLC51へ送信する。また、複数台の上下移動用モータ55B,55Eが接続された上下移動用モータ駆動装置54Bの場合、上下移動用モータ駆動装置54Bは、PLC51により指定されたモータ55(上下移動用モータ55B又は上下移動用モータ55E)のシリアル情報26Bを取得し、PLC51へ送信する。尚、シリアル情報26の取得方法は、上記した方法に限らず、例えば、モータ駆動装置54は、定期的にシリアル情報26A,26BをPLC51へ送信しても良い。また、モータ55が、PLC51の指示に基づいて、PLC51へシリアル情報26Bを送信しても良い。
【0029】
PLC51は、CPU61、記憶装置62を備えている。記憶装置62は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD等を組み合わせて構成されている。尚、記憶装置62は、上記した構成に限らず、SSDなどの他の記憶装置を備えても良い。また、記憶装置62としては、USBメモリや外付けハードディスクなどの外部記憶装置を採用しても良い。あるいは、記憶装置62として、CD-ROM、DVD-RAMなどの記録メディアを採用しても良い。
【0030】
記憶装置62には、制御プログラム63が記憶されている。PLC51は、制御プログラム63をCPU61で実行することで、各種の機能を実現し、スリッタスコアラ45の動作を制御する。PLC51は、管理装置32からの指令に従って、モータ駆動装置54を制御することにより、各モータ55を駆動制御し、スリッタスコアラ45の動作を制御する。制御プログラム63には、スリッタスコアラ45を制御するプログラムに加え、シリアル情報26を取得するプログラム(ラダープログラムなど)が記憶されている。
【0031】
例えば、PLC51は、制御プログラム63をCPU61で実行することで、モータ駆動制御部65、シリアル情報取得部66、シリアル情報管理部67、表示制御部68、通信部69などの機能ブロックを実現する。モータ駆動制御部65は、モータ駆動装置54へ指示信号(目標トルクなど)を送信し、各モータ55を駆動する。シリアル情報取得部66は、モータ駆動装置54及びモータ55からシリアル情報26を取得する。シリアル情報管理部67は、シリアル情報取得部66が取得したシリアル情報26を、シリアル情報データ71として記憶装置62に記憶し管理する。シリアル情報データ71は、記憶装置62のROMなどの不揮発性記憶領域に記憶される。表示制御部68は、タッチパネル53の表示内容の変更や、タッチパネル53に対する操作入力の受け付けを実行する。通信部69は、WAN19を介した通信や、LAN57を介した通信を実行する。以下の説明において、「制御プログラム63をCPU61で実行するPLC51」のことを、単に「PLC51」と記載する場合がある。例えば、「PLC51がモータ駆動装置54からシリアル情報26Aを取得する」とは、PLC51が制御プログラム63をCPU61で実行し、シリアル情報取得部66によってモータ駆動装置54からシリアル情報26Aを取得する」ことを意味している。
【0032】
また、記憶装置62には、アドレス情報73と、役割情報74とが記憶されている。
図4は、アドレス情報73と、役割情報74の対応関係を示している。例えば、複数のモータ駆動装置54のネットワークIFには、固有のローカルIPアドレス(本願のネットワークアドレスの一例)が設定される。
図4に示す例では、識別番号S0の回転駆動用モー
タ55Aに接続される回転駆動用モータ駆動装置54A(NO1)には、「192.168.0.1」の固定IPアドレスが設定されている。スリッタスコアラ45は、例えば、同じ役割のモータ55を、最大で9台を搭載可能となっている。このため、回転駆動用モータ(回転駆動用モータ55Aなど)と接続するモータ駆動装置54(NO1~9)に設定するIPアドレスとして、9個のIPアドレス「192.168.0.1~192.168.0.9」が設定されている。尚、
図3に示す構成では、識別番号S0~S4の5台の回転駆動用モータが用いられる。この場合、「192.168.0.1~192.168.0.5」のみが使用される。同様に、幅方向移動用モータ(幅方向移動用モータ55Cなど)のモータ駆動装置54(NO19~27)に付与するIPアドレスとして、9個のIPアドレス「192.168.0.19~192.168.0.27」が設定されている。一方、上下移動用モータ(上下移動用モータ55Bなど)は、例えば、1つのモータ駆動装置54に2台の上下移動用モータが接続される。このため、同じIPアドレス(例えば、192.168.10)の上下移動用モータ駆動装置54Bに対し、2台の上下移動用モータ55B,55Eが接続される。
【0033】
また、アドレス情報73には、上記したIPアドレスと、個々のIPアドレスが対応付けられた局番が設定されている。この局番は、例えば、1から順番に整数が付与されている。例えば、モータ駆動装置54は、自身の局番を設定するハードスイッチを備えており、PLC51は、各モータ駆動装置54について、ハードスイッチにより設定された局番を参照し、その局番に対応するIPアドレスを各モータ駆動装置54に設定する。PLC51は、ラダープログラム等を実行しシリアル情報26を取得する際、IPアドレスを指定することで、対応するモータ駆動装置54からシリアル情報26を取得する。詳しくは、1つのIPアドレスには、モータ駆動装置54とモータ55が対応するため、PLC51は、IPアドレスと、モータ駆動装置54とモータ55のどちらのシリアル情報26を取得するかを指定することにより、目的のモータ駆動装置54やモータ55(以下、対象機器という場合がある)のシリアル情報26を取得する。
【0034】
例えば、PLC51が、IPアドレス「192.168.01」の「モータ駆動装置」を指定した場合は、該当するIPアドレスのモータ駆動装置54Aからシリアル情報26Aを取得する。また、例えば、PLC51が、IPアドレス「192.168.01」の「モータ」を指定した場合は、該当するIPアドレスのモータ駆動装置54Aに接続されたモータ55Aからシリアル情報26Bを取得する。また、1つのモータ駆動装置54に複数のモータ55(上下移動用モータ55B,55Eなど)が接続されている場合、各モータ55を選択する情報(A軸、B軸・・・)を併せて指定する。例えば、
図4の例では、IPアドレス「192.168.10」(局番10)の「モータ」、且つ、「A軸」を指定した場合、PLC51は、上下移動用モータ55Bからシリアル情報26Bを取得する。また、IPアドレス「192.168.10」(局番10)の「モータ」、且つ、「B軸」を指定した場合、PLC51は、上下移動用モータ55Eからシリアル情報26Bを取得する。このように、PLC51は、アドレス情報73を用いることで、任意のモータ駆動装置54やモータ55からシリアル情報26を取得できる。
【0035】
また、複数のモータ55には、識別番号S0~S4や役割に応じた役割情報74が設定される。また、モータ55を動作させるモータ駆動装置54にも、動作させる(制御する)モータ55と同一の役割情報74を設定する。尚、1つのモータ駆動装置54に、異なる役割のモータ55を複数接続する場合、1つのモータ駆動装置54に複数の役割を対応付けても良い。
図4に示すように、例えば、「NO1」の回転駆動用モータ駆動装置54Aや回転駆動用モータ55Aには、スリッタを示す「S」の文字、スリッタユニットの0番目を示す「0」、回転駆動用を示す「K」の文字を組み合わせた「S0K」の文字が役割情報74として設定されている。また、例えば、「NO10」の上下移動用モータ駆動装置54Bや上下移動用モータ55Bには、スリッタを示す「S」の文字、スリッタユニ
ットの0番目を示す「0」、上下移動用を示す「S」の文字を組み合わせた「S0S」の文字が役割情報74として設定されている。また、例えば、「NO19」の幅方向移動用モータ駆動装置54Cや幅方向移動用モータ55Cには、スリッタを示す「S」の文字、スリッタユニットの0番目を示す「0」、幅方向移動用を示す「L」の文字を組み合わせた「S0L」の文字が役割情報74として設定されている。記憶装置62の役割情報74には、スリッタスコアラ45が備えるモータ駆動装置54やモータ55の役割情報74が記憶されている。尚、スリッタスコアラ45以外の段ボールシート処理装置についても同様に、IPアドレスや役割情報74を設定することができる。例えば、ダブルフェーサ44であれば、ダブルフェーサ44を示す「D」の文字を用いて「DXX」といった役割情報74を設定することができる。
【0036】
(シリアル情報取得処理について)
次に、PLC51が実行するシリアル取得処理について説明する。
図5は、シリアル情報取得処理のフローチャートを示している。PLC51は、例えば、スリッタスコアラ45の電源が投入され、システムの起動が完了すると、
図5に示すシリアル情報取得処理を開始する。尚、
図5のシリアル情報取得処理を開始する条件は、電源が投入される条件に限らず、例えば、メーカ側15のサーバ18や端末装置17から指令情報25で指示される条件でも良い。
【0037】
PLC51は、
図5の処理を開始すると、まず、ステップ(以下、単に、「S」と記載する)11において、モータ駆動装置54及びモータ55の中から任意の対象機器を選択し、選択した対象機器からシリアル情報26を取得する。PLC51は、S11以降の処理を全てのモータ駆動装置54及びモータ55に対して実行し、シリアル情報26や、シリアル情報26を取得した取得時期の情報を更新する。取得する順番は、例えば、IPアドレスの順番に、且つ、同じIPアドレスであればモータ駆動装置54、モータ55の順(以下、「設定順」という場合がある)に取得する。PLC51は、上記した通り、IPアドレスと、モータ駆動装置54とモータ55のどちらのシリアル情報26を取得するかを指定することで、特定のモータ駆動装置54やモータ55からシリアル情報26を取得できる。このため、PLC51は、IPアドレスを順番に指定したコードを実行し、シリアル情報26を取得することで、設定順にシリアル情報26を取得できる。1つのモータ駆動装置54に複数のモータ55が接続されている場合は、軸の順に取得する。この順番は、記憶装置62に記憶されるシリアル情報26(シリアル情報データ71)の順番である(
図6参照)。また、この順番は、後述するシリアル情報一覧画面81(
図8参照)に表示する順番でもある。尚、取得する順番は、この設定順に限らない。例えば、先に全てのモータ駆動装置54からシリアル情報26Aを取得し、後からモータ55のシリアル情報26Bを取得しても良い。
【0038】
PLC51は、S11において、選択した対象機器からシリアル情報26を取得すると、シリアル情報データ71に記憶されているシリアル情報26を読み出す(S13)。この記憶装置62のシリアル情報データ71に記憶されているシリアル情報26は、シリアル情報取得処理によって更新する前(現行)のシリアル情報26である。このため、以下の説明では、S11で新たに取得したシリアル情報26を、「今回のシリアル情報26」と称し、S13で読み出したシリアル情報26を、「現行のシリアル情報26」と称して説明する。
【0039】
図6は、シリアル情報取得処理によって記憶装置62の揮発性記憶領域(例えば、RAM)に記憶されるデータと、不揮発性記憶領域(例えば、ROM)に記憶されるデータを示している。
図6に示すように、不揮発性記憶領域に記憶されるシリアル情報データ71には、現行日付、「初期」のデータ、履歴情報77が記憶される。現行日付は、最新のシリアル情報26を取得した日付(取得時期)を示すものであり、S11以降の処理が実行
されるごとに更新される(S17又はS21)。「初期」のデータは、例えば、スリッタスコアラ45を設置した際に取り付けられたモータ駆動装置54及びモータ55のシリアル情報26や、そのシリアル情報26を取得した取得時期である。後述するように、「初期」のデータがない状態でスリッタスコアラ45の電源が投入されシリアル情報取得処理が開始されると、取得したシリアル情報26と取得時期が「初期」のデータとして設定され、以降記憶される。このため、スリッタスコアラ45は、例えば、生産工場11に設置された段階で「初期」のデータをリセットされ、電源を投入されると、設置時のシリアル情報26等を、「初期」のデータとして記憶することができる。履歴情報77は、「初期」のデータが記憶されて以降に、モータ駆動装置54等が交換された場合、交換後のシリアル情報26や取得時期を記憶するものである。
図6に示すように、交換回数が増加するごとに「交換1回目」、「交換2回目」、「交換3回目」と追加される。現行日付は、最新のシリアル情報26と関連付けられる。このため、「初期」のデータのみが存在する場合、「初期」のデータと関連付けられ、履歴情報77が追加されると、関連付け先が「交換1回目」、「交換2回目」、「交換3回目」と変更される。
【0040】
また、シリアル情報26が設定順に記憶される。シリアル情報26は、例えば、不揮発性記憶領域におけるアドレスの小さいものから順番に、設定順に記憶される。PLC51は、S11において設定順に、例えば、最初に、IPアドレス「192.168.01」の回転駆動用モータ駆動装置54Aからシリアル情報26Aを、今回のシリアル情報26として取得する。次に、PLC51は、S13においても設定順に、例えば、最も小さいアドレス「AD0」のシリアル情報26Aを、現行のシリアル情報26として読み出す。そして、次のS15において、今回のシリアル情報26と、現行のシリアル情報26が一致するか否かを判断する。これにより、取得順、記憶順、読み出し順を統一することで、どの対象機器から読み出すか判断する処理や、どのアドレスからシリアル情報26を読み出すか判断する処理が不要となる。その結果、シリアル情報26の比較をより迅速に実行することができる。
【0041】
PLC51は、今回のシリアル情報26と、現行のシリアル情報26とが一致した場合(S15:YES)、選択した対象機器の現行日付(対応するアドレスの現行日付)を更新する(S17)。PLC51は、例えば、
図5のシリアル情報取得処理を開始した時点の日付けの情報を、現行日付として記憶する(S17)。尚、本願の取得時期は、日付の情報に限らず、月単位の情報、年単位の情報、時分単位の日時の情報でも良い。
【0042】
一方で、PLC51は、今回のシリアル情報26と、現行のシリアル情報26とが一致しない場合(S15:NO)、今回のシリアル情報26と、取得時期を、選択した対象機器のアドレスに追加する(S19)。PLC51は、
図5のシリアル情報取得処理を開始した時点の日付けを取得時期として記憶する。尚、PLC51は、上記したS17及びS19において、各ステップを実行した時点の日付を取得時期として用いても良い。
【0043】
例えば、「初期」のデータや履歴情報77がなく、読み出すシリアル情報26がない場合、即ち、工場出荷時等であれば、S13において、データがないことを示す情報が読み出され、S15において否定判断される(S15:NO)。この場合、PLC51は、S19において、今回のシリアル情報26と取得時期を、「初期」のデータとして記憶する。
図6では、各対象機器について、「初期」のデータとして取得時期「2020/4/10」のシリアル情報26が記憶されている。この日付けは、例えば、スリッタスコアラ45を生産工場11に設置して最初に電源を投入した時点の取得時期及びシリアル情報26である。尚、「初期」のデータは、作業者が手動で設定しても良い。
【0044】
また、上記したように、シリアル情報データ71には、シリアル情報26の不一致が発生するごとに、「交換1回目」、「交換2回目」、「交換3回目」のシリアル情報26及
び取得時期が履歴情報77として追加される。「初期」のデータを記憶した後、シリアル情報26の変化がなければ、PLC51は、S15において肯定判断し(S15:NO)、S17において「現行日付」を更新する。一方、「初期」のデータを記憶した後、1回目のシリアル情報26の不一致が発生する、即ち、「初期」のシリアル情報26と異なるシリアル情報26がS11で取得された場合、PLC51は、S15において否定判断し(S15:NO)、今回のシリアル情報26及び取得時期を、「交換1回目」に記憶する。同様に、2回目のシリアル情報26の不一致が発生すると、その回で取得したシリアル情報26及び取得時期は、「交換2回目」に記憶される。これにより、古いシリアル情報26から順番に、「初期」、「交換1回目」、「交換2回目」・・・の順に、履歴情報77に記憶できる。対象機器が交換され、シリアル情報26が変更された場合、変更前後のシリアル情報26を履歴情報77として残すことができる。
【0045】
次に、PLC51は、選択した対象機器のアドレスに記憶された現行日付について、現行日付と関連付けられたシリアル情報26を変更する(S21)。初期状態では、現行日付は、「初期」のシリアル情報26と関連付けられている。1回目のシリアル情報26の不一致が発生すると、PLC51は、現行日付と関連付けるシリアル情報26として、「交換1回目」のシリアル情報26との関連付けを実行する。同様に、2回目のシリアル情報26の不一致が発生すると、PLC51は、現行日付と関連付けるシリアル情報26として、「交換2回目」のシリアル情報26との関連付けを実行する。即ち、現行日付と、最新のシリアル情報26とを関連付ける。
【0046】
例えば、アドレス「AD0」の識別番号S0の回転駆動用モータ駆動装置54Aでは、シリアル情報26Aの不一致が発生しておらず、「初期」のシリアル情報26だけが記憶されている。この場合、シリアル情報26を取得するごとにS17において現行日付だけが更新される。一方、アドレス「AD1」の識別番号S0の回転駆動用モータ55Aでは、シリアル情報26Bが不一致となり、「交換1回目」のシリアル情報26及びその取得時期が記憶される(S19)。現行日付は、「交換1回目」と関連付けられる(S21)。また、PLC51は、S21において、現行日付を、今回の取得時期、即ち、「交換1回目」の取得時期に更新する。その後、シリアル情報26の不一致が発生しなければ、S17で現行日付だけが更新される。
【0047】
PLC51は、S17又はS21を実行すると、全てのシリアル情報26の取得が終了したか否かを判断する(S23)。PLC51は、設定順の全ての対象機器についてシリアル情報26の取得が完了していない場合(S23:NO)、S11からの処理を再度実行し、次の順番の対象機器を選択しS11以降の処理を実行する。この設定順は、上記した順番であり、スリッタスコアラ45が備える全てのモータ駆動装置54及びモータ55に対してIPアドレスの順番に設定された順番である。従って、設定順に、更新、追加される。
【0048】
PLC51は、全ての取得が完了すると(S23:YES)、更新ボタンが操作されたか否かを判断する(S25)。後述するすように、PLC51は、シリアル情報26の一覧を示すシリアル情報一覧画面81(
図8参照)おいて、更新ボタン83を表示する。PLC51は、この更新ボタン83が操作されると、S25で肯定判断し(S25:YES)、S11からの処理を実行し、設定順の最初からシリアル情報26の取得、シリアル情報データ71の更新を実行する。即ち、PLC51は、電源の投入時だけでなく、作業者の操作指示によっても、シリアル情報取得処理を実行する。
【0049】
PLC51は、S25において更新ボタン83が操作されていないと判断すると(S25:NO)、スリッタスコアラ45の電源がオフされたか否かを判断する(S27)。PLC51は、電源がオフされない間、即ち、スリッタスコアラ45の電源が投入されてい
る間(S27:NO)、再度、S25を実行し、作業者からの指示に応じて、適宜S11からの処理を実行する。また、PLC51は、スリッタスコアラ45の電源がオフされると(S27:YES)、
図5に示すシリアル情報取得処理を終了する。このようにして、PLC51は、電源投入時、及び作業者の指示を受け付けたタイミングで、シリアル情報データ71の更新を実行する。
【0050】
尚、上記した説明では、スリッタスコアラ45の場合について説明したが、コルゲータ12が備える他の段ボールシート処理装置(シングルフェーサ43やカッタ46など)、あるいは、製函機13が備える段ボールシート処理装置(印刷装置、クリーザスロッタなど)についても、同様に、モータ駆動装置54及びモータ55についてシリアル情報26を取得できる。各段ボールシート処理装置は、スリッタスコアラ45と同様に、PLCにより記憶装置にシリアル情報26を収集する。そして、コルゲータ12及び製函機13の全ての段ボールシート処理装置は、メーカ側15のサーバ18から受信した指令情報25(
図1参照)に基づいてシリアル情報データ71(シリアル情報26)を、サーバ18に送信する。同様に、WAN19に接続された各生産工場11は、シリアル情報データ71をサーバ18へ送信する。これにより、サーバ18は、各生産工場11のシリアル情報26を収集することができる。
【0051】
(シリアル情報表示処理について)
次に、PLC51が実行するシリアル情報表示処理について説明する。
図7は、シリアル情報表示処理のフローチャートを示している。PLC51は、後述するシリアル情報一覧画面81(
図8参照)を表示するための確認ボタンが表示された画面(図示略)をタッチパネル53に表示すると、
図7の処理を開始する。確認ボタンを表示する画面は、特に、限定されないが、例えば、タッチパネル53に表示する初期画面や設定画面でも良い。
【0052】
PLC51は、
図7の処理を開始すると、その確認ボタンが操作されたか否かを判断し(S31)、操作されるまでの間(S31:NO)、S31の判断処理を繰り返し実行する。例えば、作業者は、スリッタスコアラ45のシリアル情報26を調査したい場合、確認ボタンを操作する。PLC51は、確認ボタンが操作されると(S31:YES)、シリアル情報データ71及び役割情報74を、記憶装置62から読み出す(S33)。PLC51は、S33で読み出した情報に基づいて、
図8に示すシリアル情報一覧画面81を表示する(S35)。
【0053】
図8に示すように、PLC51は、役割情報74、モータ55のシリアル情報26B、モータ駆動装置54のシリアル情報26Aを、シリアル情報一覧画面81に表示する。PLC51は、シリアル情報一覧画面81の左から順番に、役割情報74、シリアル情報26B、シリアル情報26Aの順に表示し、各情報を縦に並べて表示する。
図4に示すように、役割情報74は、IPアドレスの順に並んでいる、即ち、設定順に並んでいる。PLC51は、IPアドレス順に役割情報74を読み出して縦に並べることで、各役割情報74を設定順に表示することができる。
【0054】
また、上記したように、シリアル情報データ71は、設定順に記憶される(
図6参照)。このため、PLC51は、例えば、
図6のアドレスAD0のシリアル情報26を、1番目のシリアル情報26Aに表示し、次のアドレスAD1のシリアル情報26を、1番目のシリアル情報26Bとして表示する。これにより、役割情報74と、シリアル情報データ71のシリアル情報26の対応関係を確認することなく、2つの情報を対応付けて表示できる。
【0055】
また、
図4に示すように、役割情報74には、スリッタスコアラ45に搭載可能なスリッタユニットの台数分(例えば、9台)の役割情報74が設定されている。一方で、本実
施例では、スリッタスコアラ45は、5台のスリッタユニットのみを備えている。このため、
図8の「S5K~S8K」に示すように、例えば、搭載されていない分のスリッタユニットに対応するシリアル情報26A,26Bについては空欄にしても良い。空欄にする方法としては、例えば、シリアル情報データ71を記憶する記憶領域として、搭載可能なスリッタユニットの台数分の記憶領域を確保し、「S5K~S8K」に対応するシリアル情報26として、空欄を示すデータを記憶しても良い。あるいは、S35の処理において、「S5K~S8K」については、表示する処理をスキップしても良い。また、例えば、空欄を表示せずに、「S5K~S8K」の欄(行)を表示しなくとも良い。
【0056】
PLC51は、S35を実行すると、更新ボタン83が操作されたか否かを判断する(S37)。
図8に示すように、PLC51は、シリアル情報一覧画面81の下部に、更新ボタン83、表示日変更ボタン84、日付入力欄85、履歴検索ボタン86、終了ボタン87を表示する。PLC51は、更新ボタン83が操作されると(S37:YES)、更新指示を実行する(S39)。PLC51は、上記した通り、S39において、
図5のシリアル情報取得処理を実行中のプログラムに対し、更新ボタン83が操作されたことを通知する。これにより、シリアル情報取得処理を実行中のプログラムは、S25で肯定判断し(S25:NO)、S11を実行する。即ち、シリアル情報26の取得と、シリアル情報データ71の更新を新たに開始する。尚、PLC51は、S33を実行する前に、S39と同様の処理を実行し、最初に、シリアル情報データ71を最新の状態にしてからS33以降の処理を実行しても良い。これにより、S35の表示結果等に、最新のシリアル情報26を反映できる。
【0057】
図7に戻り、PLC51は、S39を実行すると、終了ボタン87が操作されたか否かを判断する(S41)。PLC51は、終了ボタンが操作された場合(S41:YES)、シリアル情報一覧画面81の表示を終了し、例えば、上記した確認ボタンが表示された画面をタッチパネル53に表示する。
【0058】
一方、PLC51は、S37において、更新ボタン83が操作されていないと判断した場合(S37:NO)、表示日変更ボタン84が操作されたか否かを判断する(S43)。PLC51は、表示日変更ボタン84が操作されたと判断すると(S43:YES)、日付入力欄85に入力された日付けに基づいてシリアル情報26の表示を変更する(S45)。上記した通り、シリアル情報データ71には、シリアル情報26の履歴情報77が記憶されている。PLC51は、表示日変更ボタン84が操作されると、日付入力欄85に入力された日付け以前で、且つ、その日付けに最も近いシリアル情報26をシリアル情報データ71から検索し、シリアル情報一覧画面81に表示する。これにより、日付入力欄85に入力された日付け時点のシリアル情報26を表示することができる。過去に発生したトラブルについて検証したい場合に、トラブル発生当時に使用していたシリアル情報26(対象機器)の情報を把握し、検証に役立てることができる。
【0059】
具体的には、PLC51は、「初期」のデータだけが記載されていた場合は、「初期」のデータのシリアル情報26を表示する。また、
図6のアドレスAD1には、「2020/4/10」(初期)と、「2022/9/5」(交換1回目)のシリアル情報26が記憶されている。この場合、例えば、日付入力欄85で「2022/9/4」以前の日付が指定された場合は、PLC51は、「2020/4/10」の「初期」のシリアル情報26B「SN:MT65544G」を表示する。また、「2022/9/5」以降の日付が指定された場合は、PLC51は、「2022/9/5」(交換1回目)のシリアル情報26B「SN:MTXX33」を表示する。また、仮に、「2020/4/10」(初期)と、「2022/9/5」(交換1回目)に加え、「2023/1/3」(交換2回目)のシリアル情報26Bが記憶されていた場合について説明する。この場合、「2023/1/2」以前、且つ「2022/9/5」以降の日付けが指定された場合は、「202
2/9/5」(交換1回目)のシリアル情報26Bを表示し、「2023/1/3」以降の日付けが指定された場合は、「2023/1/3」(交換2回目)のシリアル情報26Bを表示する。このようにして、シリアル情報一覧画面81に表示するシリアル情報26を、日付入力欄85に入力された日付け時点の情報に変更できる。尚、「2020/4/9」など、「初期」の日付け以前の日付が指定された場合、エラーを表示しても良い。
【0060】
PLC51は、S45を実行すると、S41を実行する。また、PLC51は、S43で表示日変更ボタン84が操作されていないと判断した場合(S43:NO)、履歴検索ボタン86が操作されたか否かを判断する(S47)。PLC51は、履歴検索ボタン86が操作された場合(S47:YES)、
図9に示す検索画面91を表示して検索処理を実行し(S49)、操作されなかった場合(S47:NO)、S41を実行する。
【0061】
図9に示すように、PLC51は、役割指定欄92、個別指定欄93、役割検索文字入力欄94、シリアル検索文字入力欄95、検索ボタン97、終了ボタン98を、検索画面91に表示する。役割指定欄92は、検索対象の役割を指定する欄である。PLC51は、スリッタスコアラ45が備えるモータ駆動装置54又はモータ55の役割の総称を、プルダウンメニューで選択可能に役割指定欄92に表示する。ここでいう、役割の総称とは、例えば、S0L~S4Lのモータ駆動装置54であれば、S0L~S4Lのモータ駆動装置54に共通する名称「スリッタナイフ幅方向移動用モータ駆動装置」、又はモータ55に共通する名称「スリッタナイフ幅方向移動用モータ」である。この情報は、役割情報74に予め記憶しても良く、役割情報74とは別の情報として記憶装置62に記憶しても良い。
図9では、役割指定欄92において「スリッタナイフ幅方向移動用モータ」が選択された状態を示している。
【0062】
PLC51は、役割指定欄92で選択された総称に属するモータ駆動装置54又はモータ55の役割情報74を、プルダウンメニューで選択可能に個別指定欄93に表示する。
図9では、「スリッタナイフ幅方向移動用モータ」の役割情報74(S0L~S4L)のモータ55が選択可能に表示されている。役割指定欄92及び個別指定欄93を選択された状態で検索ボタン97が操作されると、役割指定欄92及び個別指定欄93で選択された役割情報74のモータ駆動装置54又はモータ55のシリアル情報26を表示する。
【0063】
図10は、一例として、役割情報74(SOL)のスリッタナイフ幅方向移動用のモータ55が選択され検索された場合の検索結果画面101を示している。
図10に示すように、PLC51は、「S0L」のモータ55(幅方向移動用モータ)に対応する不揮発性記憶領域のアドレス(
図6参照)からシリアル情報26Bを読み出して検索結果画面101に表示する。この読み出すアドレスは、選択された役割情報74と、役割情報74における順番(設定順)とに基づいて決定することができる。
図10に示す例では、「初期」のデータと、「交換1回目」、「交換2回目」、「交換3回目」の履歴情報77(シリアル情報26B、取得時期)が表示されている。また、PLC51は、履歴情報77の他に現行情報を表示する。PLC51は、現行情報の日付として、
図6に示す現行日付を表示する。従って、現行情報の日付は、シリアル情報26を取得した最新の取得日となる。
図10の場合において、例えば、「交換3回目」の情報を履歴情報77として追加した時点では、現行情報の日付は、交換3回目の取得時期と一致する。また、現行情報のシリアル情報26は、現行日付と関連付けられたシリアル情報26であり、
図10の場合であれば、「交換3回目」のシリアル情報26となる。これにより、検索画面91で選択した対象機器(モータ駆動装置54又はモータ55)について、交換された履歴を確認することができる。
【0064】
また、
図10に示すように、PLC51は、検索結果画面101に表示する複数の取得時期の差を、使用期間として表示する。
図10に示す例であれば、「初期」と「交換1回
目」の取得時期の差と、「交換1回目」と「交換2回目」の取得時期の差と、「交換2回目」と「交換3回目」の取得時期の差を、それぞれ演算し、使用期間として表示する。また、PLC51は、複数の使用期間が存在した場合、その平均期間を算出して表示する。これにより、対象機器がどのぐらいの周期で交換されているのかを分かり易く表示することができる。PLC51は、検索結果画面101に表示した終了ボタン103が操作されると、検索結果画面101の表示を終了し、
図9の検索画面91を表示する。尚、PLC51は、「初期」と現行日付との差、あるいは、最終交換日と現行日付との差を、使用期間として演算し表示しても良い。
【0065】
また、
図11は、一例として、
図9の検索画面91において、役割指定欄92だけが選択されて検索ボタン97が操作された場合の一覧画面111を示している。この場合、PLC51は、役割指定欄92で選択された役割のモータ駆動装置54又はモータ55について、一覧にして表示する。
図11に示す例では、スリッタナイフ幅方向移動用のモータ駆動装置54が選択された場合を示している。PLC51は、役割指定欄92で「スリッタナイフ幅方向移動用モータ駆動装置」が選択され、個別指定欄93で何も選択されずに、検索ボタン97が操作されると、モータ駆動装置54の(S0L~S4L)のシリアル情報26Bや取得時期をシリアル情報データ71から読み出して一覧として表示する。
【0066】
また、PLC51は、
図10の検索結果画面101と同様に、同じ役割のモータ駆動装置54の各々について使用期間の平均値を算出し表示する。また、PLC51は、複数(本実施例では5つ)のモータ駆動装置54について、使用期間の平均値が短いものから順に、左から右に並べて表示する。これにより、作業者は、どのモータ駆動装置54の交換頻度が高いかなどを、一覧で確認できる。PLC51は、一覧画面111に表示した終了ボタン113が操作されると、一覧画面111の表示を終了し、
図9の検索画面91を表示する。尚、PLC51は、一覧画面111において、使用期間の平均値が短いものから順に並べずに、役割情報74の名前順(設定順)に並べて表示しても良い。具体には、
図11の場合であれば、左から順に、S0L,S1L,S2L,S3L,S4Lの順に並べても良い。
【0067】
また、PLC51は、検索画面91の役割検索文字入力欄94に文字が入力された状態で検索ボタン97が操作された場合、入力された文字が役割情報74に含まれる対象機器のシリアル情報26をシリアル情報データ71から読み出し一覧として表示する。例えば、文字として「S0」が入力された場合、役割情報74に「S0」が含まれる「S0K,S0S,S0L」のモータ駆動装置54及びモータ55のシリアル情報26をシリアル情報データ71から読み出して一覧として表示する。PLC51は、例えば、
図8に示すシリアル情報一覧画面81と同様の画面構成で、役割情報74に「S0」が含まれる「S0K,S0S,S0L」の行だけを表示し、他の行を非表示とすることで、一覧を表示しても良い。この場合、PLC51は、例えば、現行日付に関連付けられた最新のシリアル情報26を表示する。あるいは、PLC51は、役割情報74に「S0」が含まれる「S0K,S0S,S0L」を、
図11に示すような履歴情報77や使用期間を示す一覧表として表示しても良い。この際、
図11の一覧画面111と同様に、使用期間の短いものから順に並べても良く、設定順に並べても良い。
【0068】
また、PLC51は、検索画面91のシリアル検索文字入力欄95に文字が入力された状態で検索ボタン97が操作された場合、入力された文字が含まれるシリアル情報26をシリアル情報データ71から読み出し一覧として表示する。例えば、文字として「MT」が指定された場合、シリアル情報26に「MT」が含まれるシリアル情報26をシリアル情報データ71から読み出して一覧として表示する。PLC51は、例えば、
図8に示すシリアル情報一覧画面81と同様の画面構成で、表示する複数のシリアル情報26のうち、シリアル情報26に「MT」が含まれるシリアル情報26だけを表示し、他のシリアル
情報26を非表示とする。この場合、役割情報74は、全て表示しても良い。また、PLC51は、例えば、現行日付に関連付けられた最新のシリアル情報26を表示し、且つ、現行日付に関連付けられたシリアル情報26に「MT」が含まれているもの、即ち、過去のシリアル情報26ではなく、最新のシリアル情報26に検索文字が含まれているものだけを表示する。あるいは、PLC51は、シリアル情報26に「MT」が含まれるシリアル情報26について、
図11に示すような履歴情報77や使用期間を示す一覧表を表示しても良い。この場合、PLC51は、例えば、「初期」や履歴情報77のシリアル情報26のうち、少なくとも1つのシリアル情報26に「MT」の文字が含まれている対象機器について、一覧表に表示する。また、
図11の一覧画面111と同様に、使用期間の短いものから順に並べても良く、設定順に並べても良い。尚、PLC51は、上記した役割指定欄92、個別指定欄93、役割検索文字入力欄94、シリアル検索文字入力欄95のそれぞれに検索条件が入力された場合に、各条件の全てを満たすシリアル情報26を検索する処理(AND検索)を実行して表示を行っても良く、各条件のうち、少なくとも1つを満たすシリアル情報26を検索する処理(OR検索)を実行して表示を行っても良い。
【0069】
そして、PLC51は、検索画面91に表示した終了ボタン98が操作されると、
図7のS49を終了し、S41を実行する。このようにして、シリアル情報データ71に蓄積したシリアル情報26を表示して、シリアル情報26の変更履歴や使用期間を確認することができる。尚、上記した検索方法や表示方法は、一例である。例えば、PLC51は、使用期間の表示を実行しなくとも良い。
【0070】
(端末装置17におけるシリアル情報表示処理)
上記した説明では、スリッタスコアラ45のPLC51が、スリッタスコアラ45のタッチパネル53にシリアル情報26を表示する場合について説明したが、メーカ側15のサーバ18及び端末装置17においても同様にシリアル情報表示処理(サーバ18による表示処理)を実行できる。例えば、サーバ18は、
図7と同様の処理を実行し、シリアル情報一覧画面81や検索画面91を端末装置17に表示する。サーバ18は、複数の生産工場11から収集したシリアル情報26を検索対象とし表示処理を実行できる。従って、上記したシリアル情報一覧画面81や検索画面91の表示を、特定の生産工場11の段ボールシート処理装置だけ(スリッタスコアラ45だけなど)を対象に実行しても良く、1又は複数の生産工場11に設置された段ボールシート処理装置を対象に実行しても良い。例えば、生産工場11内の全ての段ボールシート処理装置を対象とする場合、検索画面91の役割指定欄92に、スリッタスコアラ45だけでなく、ダブルフェーサ44やカッタ46のモータ駆動装置54やモータ55をプルダウンメニューとして表示し、検索を受け付けても良い。また、検索画面91で受け付けた検索条件に基づいて、複数の生産工場11の対象機器のシリアル情報26について検索を実行しても良い。例えば、役割指定欄92で「スリッタナイフ幅方向移動用モータ駆動装置」が選択された場合、複数の生産工場11に設置されたスリッタスコアラ45の「スリッタナイフ幅方向移動用モータ駆動装置」のシリアル情報26を表示しても良い。このように、メーカ側15の端末装置17では、異なる段ボールシート処理装置間や、異なる生産工場11間のシリアル情報26の検索・表示を実行できる。尚、このような異なる段ボールシート処理装置間や、異なる生産工場11間の検索・表示を、特定の段ボールシート処理装置のPLC51で実行可能としても良い。
【0071】
因みに、上記実施例における用語と請求項に記載した用語との対応関係は、以下の通りである。例えば、サーバ18の記憶装置は、第2記憶装置の一例である。原紙掛け41、スプライサ42、シングルフェーサ43、ダブルフェーサ44、スリッタスコアラ45、カッタ46、スタッカ47は、段ボールシート処理装置の一例である。PLC51は、制御装置の一例である。タッチパネル53は、表示装置の一例である。LAN57は、ネットワークの一例である。WAN19は、通信回線の一例である。S11の処理は、取得処
理の一例である。S17、S19、S21の処理は、記憶処理の一例である。S15の処理は、判断処理の一例である。S35、S45、S49の処理は、表示処理の一例である。
【0072】
以上、上記した実施例によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施例のスリッタスコアラ45が備えるPLC51は、モータ55及びモータ駆動装置54(対象機器)からシリアル情報26を取得する(S11)。PLC51は、取得したシリアル情報26を記憶装置62に記憶する(S17、S19、S21)。PLC51は、記憶装置62から対象機器のシリアル情報26を読み出し、読み出したシリアル情報26と、読み出したシリアル情報26に対応する対象機器の役割情報74と、を対応付けてタッチパネル53に表示する(S35、S45、S49)。
【0073】
これによれば、モータ55及びモータ駆動装置54を対象機器として、その対象機器から取得したシリアル情報26を、各対象機器に役割情報74を対応付けて表示できる。ここで、紙工機械を構成する段ボールシート処理装置では、多数のモータ55が用いられており、作業者は、点検や修理などにおいて、モータ本体に記述されたシリアル情報26Bを直接目視で確認する場合、スリッタスコアラ45内に進入し、手の届かない高さや手の入らない狭い空間など、様々な場所に設置された多数のモータ55の中から、目的のものを探し出し作業する必要がある。また、モータ駆動装置54のシリアル情報26Aを知りたい場合は、作業者が、PLC51の制御盤内に、無数の配線ケーブルとともに設置された多数のモータ駆動装置54の中から、目的のものを探し出する必要がある。従って、シリアル情報26の確認作業に、非常に手間がかかる。これに対し、作業者は、PLC51によってタッチパネル53に表示された役割情報74を参照しつつ、シリアル情報26を確認することで、目的とするモータ55やモータ駆動装置54のシリアル情報26がどのシリアル情報26であるのかを把握することができる。シリアル情報26の確認作業の作業負担を、大幅に低減できる。
【0074】
(2)また、本実施例のモータ駆動装置54は、LAN57で用いる固有IPアドレスが設定されている。このIPアドレスは、モータ駆動装置54が動作させるモータ55の役割に応じて異なるものが設定されている(
図4参照)。これによれば、役割に応じた固定IPアドレスを付与することで、シリアル情報26を取得したいモータ駆動装置54等を、IPアドレスによって特定(選択)できる。また、別の生産工場11に設置された同機種の段ボールシート処理装置についても、IPアドレスを用いた同じ特定方法で、目的の対象機器を特定できる。これにより、作業者が、対象機器を探す作業負担を軽減できる。
【0075】
(3)また、IPアドレスは、役割に応じて順番(設定順)に異なるものが設定されている。PLC51は、S11の取得処理において、IPアドレスを順番に指定することで、IPアドレスの順番に従ってシリアル情報26を取得できる。PLC51は、S17,S19,S21の処理において、取得した順番に従って記憶装置62にシリアル情報26を記憶する。記憶装置62には、IPアドレスの順番(設定順)に従って、そのIPアドレスが設定されたモータ駆動装置54やモータ55の役割情報74が記憶される(
図4参照)。PLC51は、記憶した順番(設定順)に基づいてシリアル情報26を表示し、IPアドレスの順番(設定順)に基づいて役割情報74を表示することで、シリアル情報26と役割情報74とを対応付けて表示できる(
図8参照)。
【0076】
例えば、シリアル情報26の記憶先を、記憶装置62に記憶されたデータの状態に応じて変更すると、後からシリアル情報26を読み出す際に、シリアル情報26と記憶先(アドレス)との対応関係を確認する必要がある。上記したように、シリアル情報26の記憶・読み出しの順番と、役割情報74の順番を揃えることで、役割情報74とシリアル情報26の対応関係を確認することなく、2つの情報を対応付けて表示することができる。
【0077】
(4)また、PLC51は、シリアル情報26及び取得時期をシリアル情報データ71に記憶する。PLC51は、過去のシリアル情報26と、今回のシリアル情報26とが一致しない場合(S15:NO)、「初期」等の過去の情報とは別に、新たに取得した情報を記憶する(S19)。PLC51は、S49の処理において、過去及び現在のシリアル情報26等を表示する。例えば、対象機器は、メーカ側15では把握できないタイミングで交換が実施される場合がある。あるいは、障害を切り分けるために、既存の装置内で対象機器が入れ替えられる可能性もある。このような場合に、現行の情報だけでなく、過去の情報を対応付けて表示することで(
図10、
図11参照)、対象機器の交換履歴を確認できる。
【0078】
また、交換周期(言い換えると、トラブルが発生する周期)を確認することができれば、それぞれ個別に適切な点検時期を設定できる。例えば、履歴情報77を確認し、交換周期(使用期間)が3年の場合は、使用開始後2年経過までは、トラブル発生の可能性が低いと判断し、点検頻度を減らして点検作業の全体の時間を短縮しつつ、2年経過後からは、トラブル発生の可能性が高いと判断し、点検頻度を増やしたり、予備品を準備したり、予め交換するなど、適切且つ効率的な保守作業を行うことができる。
【0079】
ここで、本願出願人は、過去に発生した様々なトラブルに対応した経験から、モータ55やモータ駆動装置54の設置場所によって、トラブルの発生し易さ(発生頻度)に違いがあることを発見した。そして、このトラブルが発生し易い設置場所を、個人の経験値だけではなく、客観的なデータに基づいて特定できれば、その設置場所の特有の環境要因(周囲温度、振動、埃(紙粉)など)を検証し、環境を改善することにより、トラブルの発生頻度を減らすことができる。上記したように、任意の対象機器について、その使用期間を確認できれば、上記したトラブルの発生頻度を確認できる。発生頻度が高いモータ55等について、重点的に原因の究明を行い、対策を実施することで、結果として、修理の頻度を減らすことが可能となる。
【0080】
(5)また、スリッタスコアラ45は、役割が共通するモータ55(例えば、スリッタナイフ回転駆動用モータなど)を、複数(本実施例では各種5台)備えている。PLC51は、役割が共通する複数のモータ55の各々について、過去の取得時期と、新たな取得時期との2つの取得時期を表示する(
図11の履歴情報77参照)。これにより、交換が実施された日付けを時系列で確認できる。また、PLC51は、役割が共通する複数のモータ55の各々について、過去の取得時期と、新たな取得時期との差である使用期間を表示する(
図11参照)。これによれば、役割が共通する対象機器について、使用期間を比較することができる。例えば、用途が同じであるが、設置場所が違う対象機器について、使用期間を比較し、異常がないか検討して、特定の場所だけで発生するトラブルなどを発見できる。尚、PLC51は、上記した、2つの取得時期を表示する処理、及び、使用期間を表示する処理の少なくとも一方の処理を実行しても良い。
【0081】
(6)また、PLC51は、役割検索文字入力欄94及びシリアル検索文字入力欄95において、検索対象の文字を受け付ける処理(本願の受付処理の一例)を実行する。PLC51は、役割検索文字入力欄94で文字を受け付けた場合、受け付けた文字が含まれる役割情報74に対応する対象機器のシリアル情報26を表示する。これにより、特定の文字が役割情報74に含まれる対象機器のシリアル情報26をまとめて確認できる。例えば、役割情報74に共通の文字が含まれているにも関わらず、シリアル情報26が全く違うものを発見することで、製造メーカや機種が違う対象機器を特定できる。
【0082】
また、PLC51は、シリアル検索文字入力欄95で文字を受け付けた場合、受け付けた文字が含まれるシリアル情報26を表示する。これにより、例えば、シリアル情報Xの
モータ55が、ある場所から別の場所に付け替えられた履歴を確認できる。あるいは、シリアル情報Xのモータ55に品質不良が見つかった場合に、その設置場所を特定し把握できる。また、シリアル検索文字入力欄95と役割指定欄92を合わせた条件で検索することで、役割が共通するものの、シリアル情報26の頭の文字が違う(年式や型式が違う)モータ55等を特定することができる。
【0083】
尚、本発明の内容は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、上記した
図5に示すシリアル情報取得処理、及び
図7に示すシリアル情報表示処理の各ステップの処理内容や処理の順番等は一例である。例えば、PLC51は、シリアル情報取得処理を、電源投入時だけ実行し、更新ボタン83による作業者の実行指示を受け付けなくとも良い。また、PLC51は、シリアル情報取得処理において、シリアル情報26を1つ1つ取得して、シリアル情報データ71と比較しなくとも良い。例えば、PLC51は、先に、設定順に全ての対象機器からシリアル情報26を揮発性記憶領域に取得した後に、取得したシリアル情報26について、S15の比較処理を順番に実行しても良い。即ち、モータ駆動装置54及びモータ55からシリアル情を取得する処理を、比較を行う前に全て完了させても良い。また、PLC51は、メーカ側15のサーバ18や端末装置17の指令情報25に基づいてシリアル情報取得処理を開始しても良い。
また、PLC51は、シリアル情報表示処理において、役割情報74の順番(設定順)に、役割やシリアル情報26を表示したが、他の順番、例えば、対象機器の種類(モータ駆動装置54、モータ55)ごとに表示しても良い。また、PLC51は、シリアル情報表示処理において、使用期間を表示せずに、取得時期だけを表示しても良く、取得時期も表示しなくとも良い。また、PLC51は、シリアル情報26の取得において、IPアドレスを順番に変更することで設定順にシリアル情報26を取得して記憶し、
図7のS33において不揮発性記憶領域のアドレス順に読み出すことで、設定順にシリアル情報26を読み出し表示したが、表示方法はこれに限らない。例えば、PLC51は、役割情報74と、その役割情報74に該当するシリアル情報26の記憶先のアドレス情報と対応関係のデータを、シリアル情報26をシリアル情報データ71に記憶する際(
図5のS19の処理など)に作成し、S35の処理を実行する際に、作成した対応関係のデータに基づいて表示を実行しても良い。この場合、S35の処理は複雑化するものの、記憶領域を有効に活用することができる。
【0084】
また、上記したスリッタスコアラ45の構成は、一例である。例えば、PLC51は、自装置の記憶装置62にはシリアル情報26を記憶せず、シリアル情報26をサーバ18に記憶しても良い。また、スリッタスコアラ45は、タッチパネル53を備えず、
図7シリアル情報表示処理において、管理装置32に表示する処理を実行しても良い。
また、上記実施例におけるネットワーク等の接続形態は、一例である。例えば、スリッタスコアラ45等の段ボールシート処理装置を、管理装置32を介してルータ16に接続しても良い。この場合、PLC51が管理装置32にシリアル情報26を送信し、管理装置32がサーバ18にシリアル情報26を送信しても良い。また、サーバ18を、メーカ側15に設置したが、WAN19上に設置しても良い。即ち、シリアル情報26を、インターネット上のネットワークストレージに収集しても良い。
また、PLC51は、モータ駆動装置54とモータ55の両方からシリアル情報26を取得したが、どちらか一方のみからシリアル情報26を取得する構成でも良い。
また、上記実施例における「S0L」などの役割情報74の表記は、一例である。例えば、役割情報74は、スリッタナイフ幅方向移動用モータなどの役割を説明したものでも良い。
また、モータ駆動装置54に固定IPアドレスを付与せず、動的なIPアドレスを付与しても良い。この場合、例えば、モータ駆動装置54のネットワークIFの物理アドレスに基づいて、モータ駆動装置54やモータ55を識別しても良い。
また、モータ55にIPアドレスを付与し、PLC51がモータ55と直接通信をしてシリアル情報26Bを取得しても良い。
また、本願のネットワークアドレスは、IPアドレスに限らない。例えば、PLC51と、モータ駆動装置54とを、TCP/IP以外の通信プロトコルで通信させる場合、その通信プロトコルで規定されたネットワークアドレスを用いても良い。
【符号の説明】
【0085】
10 通信システム、18 サーバ、19 WAN(通信回線)、26 シリアル情報、41 原紙掛け(段ボールシート処理装置)、42 スプライサ(段ボールシート処理装置)、43 シングルフェーサ(段ボールシート処理装置)、44 ダブルフェーサ(段ボールシート処理装置)、45 スリッタスコアラ(段ボールシート処理装置)、46 カッタ(段ボールシート処理装置)、47 スタッカ(段ボールシート処理装置)、51
PLC(制御装置)、53 タッチパネル(表示装置)、54 モータ駆動装置、55
モータ、57 LAN(ネットワーク)、62 記憶装置(第1記憶装置)、74 役割情報。