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特開2024-172259アンテナエレメント及びアンテナ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172259
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】アンテナエレメント及びアンテナ装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 13/08 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
H01Q13/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089850
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】妹尾 拓馬
【テーマコード(参考)】
5J045
【Fターム(参考)】
5J045AA16
5J045CA04
5J045DA08
5J045LA01
5J045MA01
(57)【要約】
【課題】材料コストを抑えつつ、円偏波の電波を送受信するのに適したアンテナエレメントを提供すること。
【解決手段】アンテナエレメント30は、線対称な外周形状を有する上側導体40と、少なくとも一対の脚部50とを備えている。上側導体40には、脚部50に対応する凹部44が設けられている。脚部50のそれぞれは、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に上側導体40の中心から見て互いに反対の方位である第1方位又は第2方位に向かって突出すると共に、上下方向において下側に延びている。一方、凹部44のそれぞれは、第1方位と第2方位とで規定される方向と直交する方向において対応する脚部50と並置されていると共に、第2方位又は第1方位に凹んでいる。これにより、本発明によれば、円偏波の電波を送受信するのに適したアンテナエレメントを得ることができ、良好な軸比特性を有するアンテナ装置を得ることができる。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グランド導体を有する基板上に固定されてアンテナ装置を構成するアンテナエレメントであって、
前記アンテナエレメントは、上側導体と、少なくとも一対の脚部とを備えており、
前記上側導体は、上下方向に沿って見た場合に、当該上側導体の中心を通る直線に対して線対称な形状の外周を有しており、
前記一対の脚部は、前記上側導体を前記上下方向に沿って見た場合に前記上側導体の前記中心から見て互いに反対の方位である第1方位及び第2方位に向かってそれぞれ突出すると共に、前記上下方向において下側にそれぞれ延びており、
前記上側導体には、少なくとも一対の凹部が設けられており、
前記一対の凹部は、前記一対の脚部と一対一に対応しており、
前記一対の凹部は、前記上側導体を前記上下方向に沿って見た場合に前記第2方位及び前記第1方位にそれぞれ凹んでおり、
前記凹部のそれぞれは、前記第1方位と前記第2方位とで規定される方向と交差する方向において、対応する前記脚部と並置されている
アンテナエレメント。
【請求項2】
請求項1記載のアンテナエレメントであって、
前記凹部のそれぞれは、幅広形状を有している
アンテナエレメント。
【請求項3】
請求項1記載のアンテナエレメントであって、
前記凹部のそれぞれは、前記第1方位と前記第2方位とで規定される方向と直交する方向において、対応する前記脚部と隣接配置されている
アンテナエレメント。
【請求項4】
請求項1記載のアンテナエレメントであって、
前記上側導体は、前記上下方向と直交する所定平面内に延びており、
前記所定平面上に存すると共に仮想線の四辺を有する四角形であって、前記上側導体を内包する最小面積の四角形を特定四角形として想定した場合に、互いに対応する前記脚部と前記凹部とは同一辺上に位置している
アンテナエレメント。
【請求項5】
請求項4記載のアンテナエレメントであって、
前記少なくとも一対の脚部は、二対の脚部を有しており、
前記少なくとも一対の凹部は、二対の凹部を有しており、
前記脚部のそれぞれは、前記特定四角形のうち、前記上側導体の前記中心から見て前記第1方位と前記第2方位に位置する二つの辺のいずれかに位置している
アンテナエレメント。
【請求項6】
請求項1記載のアンテナエレメントであって、
前記アンテナエレメントは、少なくとも一対のスタブを更に備えており、
前記上側導体の前記中心から見て互いに反対の方位である第3方位と第4方位とで規定される方向は、前記第1方位と前記第2方位とで規定される方向と直交しており、
前記一対のスタブは、前記第3方位及び前記第4方位に向かって前記上側導体の前記外周からそれぞれ延びており、
前記スタブのそれぞれは、前記上側導体を前記上下方向に沿って見た場合に、前記上側導体とは重なっていない
アンテナエレメント。
【請求項7】
請求項6記載のアンテナエレメントであって
前記スタブのそれぞれは、幅広形状を有している
アンテナエレメント。
【請求項8】
請求項1記載のアンテナエレメントであって、
前記脚部のそれぞれから少なくとも部分的に前記基板の上面と平行な方向に延びる下側導体であって、前記上下方向において前記上側導体と離れている下側導体を更に備える
アンテナエレメント。
【請求項9】
請求項1記載のアンテナエレメントであって、
前記脚部のそれぞれよりも前記上側導体の中心に近い位置から前記上下方向において下側にそれぞれ延びている少なくとも一対の付加的脚部を更に備え、
前記付加的脚部のそれぞれから少なくとも部分的に前記基板の上面と平行な方向に延びる付加的下側導体であって、前記上下方向において前記上側導体と離れている付加的下側導体を更に備える
アンテナエレメント。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれかに記載のアンテナエレメントであって、
前記アンテナエレメントは、一枚の板金からなる
アンテナエレメント。
【請求項11】
請求項10記載のアンテナエレメントであって、
前記アンテナエレメントは、外周の形状が線対称である展開形状を有している
アンテナエレメント。
【請求項12】
請求項1記載のアンテナエレメントと、基板とを備えるアンテナ装置であって、
前記基板は、グランド導体を有しており、
前記アンテナエレメントは、前記基板上に固定されている
アンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナエレメント及びそれを用いたアンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図11に示されるように、特許文献1のアンテナ装置90は、グランド導体92を有する基板94と、その基板94上に支持部96を介して固定される導電体からなるアンテナエレメント98とを備えている。グランド導体92とアンテナエレメント98とは物理的に離間して配置されている。アンテナエレメント98は、円偏波の電波を送受信するため、回転対称性を有しており、図12に示される板金99を折り曲げて形成されている。図10から理解されるように、アンテナエレメント98は、4回対称な展開形状を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-150365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アンテナエレメントが4回対称な展開形状を有していると、母材となる板金に無駄な部分が多く生じてしまう。そのため、従来の円偏波用のアンテナエレメントの展開形状では、材料コストを抑えることが難しい。
【0005】
そこで、本発明は、材料コストを抑えつつ、円偏波の電波を送受信するのに適したアンテナエレメントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
材料コストを抑えるためには、アンテナエレメントの展開形状(特に、その外周形状)を線対称にすることが望ましい。しかし、アンテナエレメントの展開形状を単に線対称にすると、アンテナエレメントの回転対称性が崩れてしまい、そのアンテナエレメントを用いたアンテナ装置の軸比特性が悪化してしまう。本発明の発明者は、検証の結果、脚部近傍に凹部を設けることにより、アンテナエレメントの崩れた回転対称性を補正してアンテナ装置の軸比特性を改善できることを見出した。このようにして、所定の位置に凹部を設けることにより、材料コストを抑えつつ、円偏波の電波を送受信するのに適したアンテナエレメントを得ることができる。
【0007】
アンテナエレメントに凹部を設けることによりアンテナ装置の軸比特性の改善を図ることは、板金からなるアンテナエレメント以外のアンテナエレメントにも適用可能である。アンテナエレメント自体に回転対称性が求められないのであれば、アンテナエレメントの設計の自由度が多少高くなる。換言すると、所定の位置に凹部を設けることにより、設計の自由度を高くしつつ、円偏波の電波を送受信するのに適したアンテナエレメントを得ることができる。本発明は、かかる知見に基づいてなされたものであり、具体的には、以下に掲げるアンテナエレメントを提供する。
【0008】
本発明は、第1のアンテナエレメントとして、
グランド導体を有する基板上に固定されてアンテナ装置を構成するアンテナエレメントであって、
前記アンテナエレメントは、上側導体と、少なくとも一対の脚部とを備えており、
前記上側導体は、上下方向に沿って見た場合に、当該上側導体の中心を通る直線に対して線対称な形状の外周を有しており、
前記一対の脚部は、前記上側導体を前記上下方向に沿って見た場合に前記上側導体の前記中心から見て互いに反対の方位である第1方位及び第2方位に向かってそれぞれ突出すると共に、前記上下方向において下側にそれぞれ延びており、
前記上側導体には、少なくとも一対の凹部が設けられており、
前記一対の凹部は、前記一対の脚部と一対一に対応しており、
前記一対の凹部は、前記上側導体を前記上下方向に沿って見た場合に前記第2方位及び前記第1方位にそれぞれ凹んでおり、
前記凹部のそれぞれは、前記第1方位と前記第2方位とで規定される方向と交差する方向において、対応する前記脚部と並置されている
アンテナエレメントを提供する。
【0009】
本発明は、第2のアンテナエレメントとして、第1のアンテナエレメントであって、
前記凹部のそれぞれは、幅広形状を有している
アンテナエレメントを提供する。
【0010】
本発明は、第3のアンテナエレメントとして、第1のアンテナエレメントであって、
前記凹部のそれぞれは、前記第1方位と前記第2方位とで規定される方向と直交する方向において、対応する前記脚部と隣接配置されている
アンテナエレメントを提供する。
【0011】
本発明は、第4のアンテナエレメントとして、第1のアンテナエレメントであって、
前記上側導体は、前記上下方向と直交する所定平面内に延びており、
前記所定平面上に存すると共に仮想線の四辺を有する四角形であって、前記上側導体を内包する最小面積の四角形を特定四角形として想定した場合に、互いに対応する前記脚部と前記凹部とは同一辺上に位置している
アンテナエレメントを提供する。
【0012】
本発明は、第5のアンテナエレメントとして、第4のアンテナエレメントであって、
前記少なくとも一対の脚部は、二対の脚部を有しており、
前記少なくとも一対の凹部は、二対の凹部を有しており、
前記脚部のそれぞれは、前記特定四角形のうち、前記上側導体の前記中心から見て前記第1方位と前記第2方位に位置する二つの辺のいずれかに位置している
アンテナエレメントを提供する。
【0013】
本発明は、第6のアンテナエレメントとして、第1のアンテナエレメントであって、
前記アンテナエレメントは、少なくとも一対のスタブを更に備えており、
前記上側導体の前記中心から見て互いに反対の方位である第3方位と第4方位とで規定される方向は、前記第1方位と前記第2方位とで規定される方向と直交しており、
前記一対のスタブは、前記第3方位及び前記第4方位に向かって前記上側導体の前記外周からそれぞれ延びており、
前記スタブのそれぞれは、前記上側導体を前記上下方向に沿って見た場合に、前記上側導体とは重なっていない
アンテナエレメントを提供する。
【0014】
本発明は、第7のアンテナエレメントとして、第6のアンテナエレメントであって、
前記スタブのそれぞれは、幅広形状を有している
アンテナエレメントを提供する。
【0015】
本発明は、第8のアンテナエレメントとして、第1のアンテナエレメントであって、
前記脚部のそれぞれから少なくとも部分的に前記基板の上面と平行な方向に延びる下側導体であって、前記上下方向において前記上側導体と離れている下側導体を更に備える
アンテナエレメントを提供する。
【0016】
本発明は、第9のアンテナエレメントとして、第1のアンテナエレメントであって、
前記脚部のそれぞれよりも前記上側導体の中心に近い位置から前記上下方向において下側にそれぞれ延びている少なくとも一対の付加的脚部を更に備え、
前記付加的脚部のそれぞれから少なくとも部分的に前記基板の上面と平行な方向に延びる付加的下側導体であって、前記上下方向において前記上側導体と離れている付加的下側導体を更に備える
アンテナエレメントを提供する。
【0017】
本発明は、第10のアンテナエレメントとして、第1から第9のいずれかのアンテナエレメントであって、
前記アンテナエレメントは、一枚の板金からなる
アンテナエレメントを提供する。
【0018】
本発明は、第11のアンテナエレメントとして、第10のアンテナエレメントであって、
前記アンテナエレメントは、外周の形状が線対称である展開形状を有している
アンテナエレメントを提供する。
【0019】
更に、本発明は、第1のアンテナエレメントと、基板とを備えるアンテナ装置であって、
前記基板は、グランド導体を有しており、
前記アンテナエレメントは、前記基板上に固定されている
アンテナ装置を提供する。
【発明の効果】
【0020】
上述したように、脚部のそれぞれは、上側導体を上下方向に沿って見た場合に上側導体の中心から見て互いに反対の方位である第1方位又は第2方位に向かって突出すると共に、上下方向において下側に延びている。一方、凹部のそれぞれは、第1方位と第2方位とで規定される方向と直交する方向において当該凹部に対応する脚部と並置されていると共に、第2方位又は第1方位に凹んでいる。これにより、本発明によれば、円偏波の電波を送受信するのに適したアンテナエレメントを得ることができ、良好な軸比特性を有するアンテナ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1の実施の形態によるアンテナ装置を示す斜視図である。
図2図1のアンテナ装置を示す分解斜視図である。
図3図2のアンテナ装置に含まれるアンテナエレメントを示す底面斜視図である。
図4図3のアンテナエレメントを示す上面図である。
図5図4のアンテナエレメントの展開形状を示す上面図である。
図6】本発明の第2の実施の形態によるアンテナ装置を示す斜視図である。
図7図6のアンテナ装置に含まれるアンテナエレメント及び補助的エレメントを示す斜視図である。
図8図7のアンテナエレメントを示す底面斜視図である。
図9図8のアンテナエレメントを示す上面図である。
図10図9のアンテナエレメントの展開形状を示す上面図である。
図11】特許文献1のアンテナ装置を示す分解斜視図である。
図12】特許文献1のアンテナエレメントの展開形状を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1の実施の形態)
図1及び図2を参照すると、本発明の第1の実施の形態によるアンテナ装置10は、基板20と、アンテナエレメント30とを備えている。基板20は、グランド導体22を有している。詳しくは、図2に示されるように、基板20は、誘電体基板上に形成されたグランド導体22、固定パッド24,26、給電パッド28を有している。グランド導体22と、固定パッド24,26と、給電パッド28は互いに分離されている。本実施の形態において、固定パッド24,26は、どこにも電気的に接続されていないフローティングなパッドである。これに対して、給電パッド28は、図示せぬ手段によりアンテナ装置10の外部まで電気的に引き出されている。但し、基板20は、上述したものには限られない。基板20は、グランド導体22を有していれば、サイズや形状等について特に限定しない。また、基板20は、更なるグランド導体や他の導体を有していてもよい。
【0023】
図1及び図2から理解されるように、アンテナエレメント30は、基板20上に固定されている。具体的な固定方法については、後述する。
【0024】
図1から図4に示されるように、アンテナエレメント30は、上側導体40と、脚部50と、下側導体60と、給電部70と、スタブ75とを備えている。本実施の形態のアンテナエレメント30は、一枚の板金からなる。詳しくは、後述するように、本実施の形態のアンテナエレメント30は、母材となる板金を打ち抜き、曲げることにより、一体に形成されている。但し、本発明は、これに限られない。アンテナエレメント30は、レーザーダイレクトストラクチャリング(LDS)によって形成されてもよい。
【0025】
図4から理解されるように、本実施の形態による上側導体40は、上下方向と直交する所定平面内に延びており、上下方向に沿って見た場合に、当該上側導体40の中心を通る直線に対して線対称な形状の外周を有している。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。+Z方向が上方であり、-Z方向が下方である。また、所定平面は、水平面、すなわちXY平面である。図1及び図4を参照すると、本実施の形態において、所定平面は基板20の上面と平行な平面である。また、本実施の形態の上側導体40は、基板20の上面と平行に延びている。但し、上側導体40は、これに限るものではなく、少なくとも部分的に基板20の上面と平行な方向に延びていればよい。
【0026】
ここで、所定平面上に存すると共に仮想線の四辺を有する四角形であって、上側導体40を内包する最小面積の四角形を特定四角形として想定する。図4及び図5から理解されるように、本実施の形態における特定四角形42は、正方形である。すなわち、特定四角形42は、4回対称である。このような特定四角形42が成立する上側導体40を備えるアンテナエレメント30は、基本的には、円偏波の通信に適している。但し、特定四角形42は正方形には限られず、場合によっては長方形として崩れた回転対称性の補正を行うこととしてもよい。
【0027】
図2及び図3に示されるように、本実施の形態による給電部70は2つある。図1及び図2から理解されるように、給電部70は、それぞれ給電パッド28に接続される。図2及び図4から理解されるように、給電部70のそれぞれは、上側導体40の一部を折り曲げて形成されたものであり、この給電部70の形成の結果として、上側導体40にはスロット46も形成されている。図4から理解されるように、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に、上側導体40の中心と二つの給電部70とをそれぞれ結ぶ仮想的な線は、90度をなしている。これにより、二点給電方式による円偏波の通信を実現することができる。
【0028】
図1から図4を参照すると、本実施の形態によるアンテナエレメント30は、4つの脚部50を備えている。図4から理解されるように、脚部50は、特定四角形42の四辺のうち、Y方向と直交する2つの辺からそれぞれ2つずつ延びている。すなわち、本実施の形態によるアンテナエレメント30は、二対の脚部50を備えている。脚部50のそれぞれは、特定四角形42のうち、上側導体40の中心から見て第1方位と第2方位に位置する二つの辺のいずれかに位置している。なお、本実施の形態において、+Y側(図4右側)が第1方位であり、-Y側(図4左側)が第2方位である。
【0029】
各対の脚部50は、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に上側導体40の中心から見て互いに反対の方位である第1方位及び第2方位に向かってそれぞれ突出すると共に、上下方向において下側にそれぞれ延びている。すなわち、本実施の形態において、2つの脚部50は上側導体40から+Y側に突出すると共に-Z側に延びており、他の2つの脚部50は上側導体40から-Y側に突出すると共に-Z側に延びている。
【0030】
上述したように、本実施の形態においては、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に、特定四角形42の+Y側の辺から2つの脚部50が延びており、特定四角形42の-Y側の辺から2つの脚部50が延びている。但し、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に、特定四角形42の+Y側の辺から1つの脚部50が延びており、特定四角形42の-Y側の辺から1つの脚部50が延びていてもよい。換言すると、アンテナエレメント30には少なくとも一対の脚部50が設けられていればよい。
【0031】
図1から図4を参照すると、上側導体40には4つの凹部44が設けられている。凹部44は、脚部50と一対一に対応している。すなわち、本実施の形態において、凹部44の数は、脚部50の数と等しい。図4に示されるように、互いに対応する脚部50と凹部44とは特定四角形42の四辺のうち同一辺上に位置している。
【0032】
詳しくは、図4から理解されるように、凹部44は、特定四角形42の四辺のうち、Y方向と直交する2つの辺のそれぞれに2つずつ設けられている。すなわち、本実施の形態による上側導体40には二対の凹部44が設けられている。
【0033】
これらの凹部44は、脚部50を線対称配置したことにより崩れたアンテナエレメント30の回転対称性を補正するものである。この目的のため、凹部44のそれぞれは、Y方向(すなわち、第1方位と第2方位とで規定される方向)と交差する方向において、当該凹部44に対応する脚部50と並置されている。本実施の形態において、脚部50に対して凹部44を並置することは必須であり、これにより円偏波の通信に対応できる可能性が格段に向上する。特に、本実施の形態においては、より良好な補正結果を得るため、凹部44のそれぞれは、Y方向と直交する方向において、当該凹部44に対応する脚部50と隣接配置されている。
【0034】
本実施の形態においては、凹部44は脚部50と同様に設けられている。すなわち、特定四角形42の+Y側の辺に2つの凹部44が設けられており、特定四角形42の-Y側の辺に2つの凹部44が設けられている。但し、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述したように脚部50が一対である場合には、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に、特定四角形42の+Y側の辺に1つの凹部44が設けられており、特定四角形42の-Y側の辺に1つの凹部44が設けられていてもよい。換言すると、脚部50にあわせて、上側導体40には少なくとも一対の凹部44が設けられていればよい。
【0035】
図4に示されるように、特定四角形42の+Y側の辺に設けられた凹部44は、-Y方向に向かって凹んでおり、特定四角形42の-Y側の辺に設けられた凹部44は、+Y方向に向かって凹んでいる。すなわち、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に、前者の凹部44は第2方位に凹んでおり、後者の凹部44は第1方位に凹んでいる。換言すると、前者の凹部44と後者の凹部44とは互いに反対の方位に向かって凹んでいる。
【0036】
図4から明らかなように、いずれの凹部44も幅広形状を有している。すなわち、凹部44のX方向におけるサイズは、凹部44のY方向におけるサイズより大きい。詳しくは、Y方向が凹部44の凹んでいる方向であり、X方向は凹部44の凹んでいる方向と直交する方向であり、後者の方向における凹部44のサイズの方が前者の方向における凹部44のサイズより大きい。更に、図4から理解されるように、本実施の形態において、凹部44の幅は、それに対応する脚部50の幅よりも大きい。ここで、幅はX方向におけるサイズである。このように凹部44が幅広形状を有するときに、最も効果的に良好な補正結果を得ることができる。但し、凹部44は、この形状に限るものではない。例えば、凹部44のX方向におけるサイズは、凹部44のY方向におけるサイズより小さい幅狭形状であってもよい。また、凹部44は必ずしも方形形状に限るものではなく、半円形状や半楕円形状のように曲線を含む形状であってもよい。
【0037】
図2及び図3から理解されるように、本実施の形態による下側導体60は、脚部50のそれぞれから基板20の上面と平行な方向に延びており、上下方向において上側導体40と離れている。すなわち、本実施の形態の下側導体60は、上側導体40と平行に延びている。これにより、下側導体60と上側導体40とはキャパシタを構成している。下側導体60の形状や配置は、下側導体60と上側導体40とがキャパシタを構成している限り、特に限定されない。但し、寸法公差のばらつきによるキャパシタンスの変動を抑えるため、下側導体60は、少なくとも部分的に基板20の上面と平行な方向に延びていることが望ましい。
【0038】
本実施の形態においては、下側導体60から更に下側に向かって被固定部62が延びており、図1及び図2から理解されるように、基板20上の固定パッド24に半田付けされ固定されている。これにより、下側導体60とグランド導体22は更なるキャパシタを構成している。
【0039】
図1から図4を参照すると、本実施の形態によるアンテナエレメント30は、4つのスタブ75を有している。スタブ75は、特定四角形42の四辺のうち、X方向と直交する2つの辺からそれぞれ2つずつ延びている。すなわち、本実施の形態によるアンテナエレメント30は、二対のスタブ75を備えている。スタブ75のそれぞれは、特定四角形42のうち、上側導体40の中心から見て互いに反対の方位である第3方位と第4方位に位置する二つの辺のいずれかに位置している。なお、本実施の形態において、+X側(図4下側)が第3方位であり、-X側(図4下側)が第4方位である。すなわち、第3方位と第4方位とで規定される方向は、X方向であり、第1方位と第2方位とで規定されるY方向と直交している。
【0040】
図4に示されるように、スタブ75のそれぞれは、上側導体40の外周から第3方位又は第4方位に向かって延びており、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に、上側導体40とは重なっていない。すなわち、スタブ75のそれぞれは、上側導体40を上下方向に沿って見た場合に、上側導体40から外側に向かって延びている。なお、本実施の形態によるスタブ75は、上側導体40と同様、水平面内に延びているが、上下方向に沿って見た場合に上側導体40と重ならない限り、水平面と多少交差する方向に延びていてもよい。
【0041】
スタブ75のそれぞれは、アンテナエレメント30の崩れた回転対称性を補助的に補正するものである。この目的のため、スタブ75は、脚部50の近傍に配置されていることが望ましい。上述したように、アンテナエレメント30の崩れた回転対称性を主として補正するのは、凹部44であるので、スタブ75はアンテナエレメント30に必須ではないが、スタブ75を設けることにより、円偏波の通信に対応できる可能性が更に向上する。特に、本実施の形態のスタブ75は、幅広形状を有している。すなわち、スタブ75のY方向におけるサイズは、スタブ75のX方向におけるサイズより大きい。詳しくは、X方向がスタブ75の延びている方向であり、Y方向はスタブ75の延びている方向と直交する方向であり、後者の方向におけるスタブ75のサイズの方が前者の方向におけるスタブ75のサイズより大きい。なお、本実施の形態によるスタブ75は、脚部50にそれぞれ対応しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、本実施の形態のようにアンテナエレメント30に二対の脚部50が設けられている場合、Y方向に長いスタブを一対のみ設ける一方で、スタブ75のそれぞれの端部を脚部50近傍まで延ばすこととしてもよい。なお、凹部44による補正で十分な場合、スタブ75を設けなくてもよい。
【0042】
図2及び図3から理解されるように、本実施の形態によるアンテナエレメント30は、更に、付加的脚部55と、付加的下側導体65と、被固定部67とを有している。付加的脚部55と、付加的下側導体65と、被固定部67とは、上側導体40の一部を加工して形成されたものであり、本実施の形態において、上側導体40の外周の形状には影響を与えていない。
【0043】
付加的脚部55は、上側導体40の中心に近いところから下側に向かって延びている。付加的下側導体65は、付加的脚部55から基板20の上面と平行な方向に延びており、上下方向において上側導体40と離れている。すなわち、本実施の形態の付加的下側導体65は、上側導体40と平行に延びている。これにより、付加的下側導体65と上側導体40とはキャパシタを構成している。付加的下側導体65の形状や配置は、付加的下側導体65と上側導体40とがキャパシタを構成している限り、特に限定されない。但し、寸法公差のばらつきによるキャパシタンスの変動を抑えるため、付加的下側導体65は、少なくとも部分的に基板20の上面と平行な方向に延びていることが望ましい。
【0044】
本実施の形態においては、付加的下側導体65から更に下側に向かって被固定部67が延びており、図1及び図2から理解されるように、基板20上の固定パッド26に半田付けされ固定されている。これにより、付加的下側導体65とグランド導体22は更なるキャパシタを構成している。
【0045】
上述したように、下側導体60と上側導体40とはキャパシタを構成しており、付加的下側導体65と上側導体40とはキャパシタを構成している。また、下側導体60とグランド導体22とはキャパシタを構成しており、付加的下側導体65とグランド導体22とはキャパシタを構成している。下側導体60が構成するキャパシタは、主に所定の共振周波数を有するアンテナエレメント30の小型化に寄与する。また、付加的下側導体65が構成するキャパシタは主に共振周波数の調整に寄与する。但し、本発明は、これに限定されるわけではなく、これらのキャパシタに代えて、脚部50や付加的脚部55とグランド導体との間にチップコンデンサのようなコンデンサ素子を接続するようにしてもよい。
【0046】
上述したような構成を備えるアンテナエレメント30は、図5に示されるような板金32を曲げ加工して得られる。換言すると、本実施の形態のアンテナエレメント30は、図5に示されるように、外周の形状が線対称である展開形状を有している。
【0047】
図示された板金32は、母材となる板金を打ち抜き加工して得られたブランクであり、上側導体40やスタブ75に加えて、第1部位34と、第2部位36と、第3部位38とを有している。図4及び図5を参照すると、第1部位34は、折り曲げられて、脚部50や下側導体60を構成する部分である。第1部位34は、上側導体40から第1方位(+Y方向)と第2方位(-Y方向)とに向かって2つずつ延びている。第2部位36は、折り曲げられて、付加的脚部55や付加的下側導体65を構成する部分である。第3部位38は、折り曲げられて、給電部70を構成する部分である。第3部位38は、特定四角形42の中心(すなわち、上側導体40の中心)から特定四角形42の頂点に向かう線上に2つ設けられている。必要に応じて、アンテナエレメント30の回転対称性を高めるため、特定四角形42の中心(すなわち、上側導体40の中心)から特定四角形42の頂点に向かう線上であって、第3部位38の設けられていない線上にスロット46に対応するようなダミーのスロットを設けることとしてもよい。
【0048】
このように、本実施の形態のアンテナエレメント30は、外周の形状が線対称である展開形状を有している。アンテナエレメントの展開形状の外周が回転対称であった場合と比較して、アンテナエレメント30の展開形状の外周が線対称であると、母材となる板金から複数のアンテナエレメントを切り出す際に無駄が生じにくい。従って、本実施の形態によれば、材料コストを抑えることができる。また、本実施の形態によれば、アンテナエレメント30の展開形状の外周が回転対称でなくてもよいので、アンテナエレメント30の設計の自由度を高めることができる。
【0049】
アンテナエレメント30の展開形状を線対称にするため、単に、脚部50の第1方位(+Y側)又は第2方位(-Y側)のみに突出させると、アンテナエレメント30の回転対称性が崩れてしまい、良好な軸比特性を有するアンテナ装置10を実現することができない。これに対して、本実施の形態においては、第2方位又は第1方位に凹んだ凹部44を脚部50に対してそれぞれ並置することによりアンテナエレメント30の崩れた回転対称性を補正することとし、更に、スタブ75により補助的に補正することとしている。これにより、本実施の形態のアンテナエレメント30は、円偏波の通信に適したものとなっており、それを用いたアンテナ装置10は、良好な軸比特性を得ることができる。なお、上述した凹部44のサイズや形状、スタブ75のサイズや形状は、上述した以外に特に制限はなく、想定するアンテナ装置10について想定する周波数帯域で良好な軸比特性を実現できるように適宜調整されればよい。
【0050】
(第2の実施の形態)
図6を参照すると、本発明の第2の実施の形態によるアンテナ装置10Aは、基板20Aと、アンテナエレメント30Aに加えて、補助的エレメント80Aを備えている。基板20Aは、グランド導体22Aを有している。具体的には、基板20Aは、誘電体基板上に形成されたグランド導体22Aを有している。基板20Aのサイズや形状、その他の構造については、グランド導体22Aを備えている限り、特に限定しない。
【0051】
本実施の形態において、アンテナエレメント30Aは、補助的エレメント80Aを介して、基板20A上に固定されている。本実施の形態のアンテナエレメント30Aは、図1から図4に示される第1の実施の形態のアンテナエレメント30とほぼ同様の構造を備えている。本実施の形態のアンテナエレメント30Aの部位のうち、第1の実施の形態のアンテナエレメント30と同様の部位については、第1の実施の形態のアンテナエレメント30の部位の参照符号に「A」を付加した参照符号を付すこととする。例えば、本実施の形態のアンテナエレメント30Aの上側導体には、第1の実施の形態のアンテナエレメント30の上側導体の参照符号「40」に「A」を付加した「40A」を付す。このようにして参照符号で、第1の実施の形態にて説明された部位と同様の部位であると理解されるものについては、以下において、説明を省略又は簡略化する。
【0052】
本実施の形態のアンテナエレメント30Aは、下側導体及び付加的下側導体を備えていない点で、上述した第1の実施の形態のアンテナエレメント30と異なっている。アンテナエレメント30Aが下側導体及び付加的下側導体を備えていないことから、被固定部52A,57Aは、脚部50A及び付加的脚部55Aから直接延びている。
【0053】
図6から理解されるように、本実施の形態の補助的エレメント80Aは、アンテナエレメント30Aを搭載すると共に、基板20Aに固定されるサブ基板である。図7に示されるように、補助的エレメント80Aは、誘電体基板上に形成された補助的第1下側電極82A、補助的第2下側電極84A、給電パッド86Aを有している。補助的第1下側電極82A、補助的第2下側電極84A、給電パッド86Aは互いに分離されている。本実施の形態において、補助的第1下側電極82A及び補助的第2下側電極84Aは、どこにも電気的に接続されていないフローティングなパッドである。これに対して、給電パッド86Aは、図示せぬ手段によりアンテナ装置10Aの外部まで電気的に引き出されている。補助的エレメント80Aは、上述した構成に加えて、裏面にグランドベタパターンを更に備えていてもよい。
【0054】
図7の補助的第1下側電極82Aは、図2の下側電極60に対応するものである。図6及び図7から理解されるように、補助的第1下側電極82Aに対して被固定部52Aが固定されることにより、補助的第1下側電極82Aは、上側導体40Aとキャパシタを形成する。また、補助的エレメント80Aを基板20A上に固定することにより、補助的第1下側電極82Aは、グランド導体22Aと別のキャパシタを形成する。
【0055】
図7の補助的第2下側電極84Aは、図2の付加的下部電極65に対応するものである。図6及び図7から理解されるように、補助的第2下側電極84Aに対して被固定部57Aが固定されることにより、補助的第2下側電極84Aは、上側導体40Aとキャパシタを形成する。また、補助的エレメント80Aを基板20A上に固定することにより、補助的第2下側電極84Aは、グランド導体22Aと別のキャパシタを形成する。
【0056】
本実施の形態によるアンテナエレメント30Aは、図10に示されるような板金32Aを曲げ加工して得られる。すなわち、本実施の形態によるアンテナエレメント30Aは、図10に示されるように、外周の形状が線対称である展開形状を有している。
【0057】
図示された板金32Aは、母材となる板金を打ち抜き加工して得られたブランクであり、上側導体40Aやスタブ75Aに加えて、第1部位34Aと、第2部位36Aと、第3部位38Aとを有している。図9及び図10を参照すると、第1部位34Aは、折り曲げられて、脚部50Aを構成する部分である。第2部位36Aは、折り曲げられて、付加的脚部55Aを構成する部分である。第3部位38Aは、折り曲げられて、給電部70Aを構成する部分である。本実施の形態においても、スロット46Aに対応するダミーのスロットを上側導体40Aに対して更に設けることとしてもよい。
【0058】
上述した第1の実施の形態と同様、本実施の形態によるアンテナエレメント30Aも母材となる板金に無駄を生じさせず、且つ、設計の自由度を高めることができる。また、アンテナエレメント30Aを線対称としたことにより崩れた回転対称性を凹部44Aやスタブ75Aにより適切に補正することができ、アンテナエレメント30Aを用いたアンテナ装置10Aにおいては良好な軸比特性を得ることができる。
【0059】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形、変更が可能である。
【0060】
例えば、上述した実施の形態の上側導体40,40Aは概略矩形の外周形状を有していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、平面視した場合に上側導体の中心を通る直線に対して線対称な形状であれば他の形状であってもよい。例えば、上側導体の概略外周形状は、円形状や楕円形状、その他の多角形状であってもよい。その場合、上述した特定四角形42,42Aは、上側導体の概略外周形状に合わせることとなる。例えば、上側導体の概略外周形状が円形状の場合、その上側導体を内包する最小面積の円形を特定円形として想定すればよい。
【0061】
上述した実施の形態において、脚部50,50Aの突出方向とそれに対応する凹部44,44Aの凹んでいる方向とは、互いに平行且つ反対方向であったが、概略反対に向かっている限り、平行でなく互いに多少交差していてもよい。例えば、上側導体の概略外周形状が円形状であった場合、脚部が径方向外側に突出し、それに対応する凹部が径方向内側に凹んでいてもよい。
【符号の説明】
【0062】
10,10A アンテナ装置
20,20A 基板
22,22A グランド導体
24,26 固定パッド
28 給電パッド
30,30A アンテナエレメント
32,32A 板金
34,34A 第1部位
36,36A 第2部位
38,38A 第3部位
40,40A 上側導体
42,42A 特定四角形
44,44A 凹部
46,46A スロット
50,50A 脚部
52A 被固定部
55,55A 付加的脚部
57A 被固定部
60 下側導体
62 被固定部
65 付加的下側導体
67 被固定部
70,70A 給電部
75,75A スタブ
80A 補助的エレメント
82A 補助的第1下側電極
84A 補助的第2下側電極
86A 給電パッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12