(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172320
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 13/18 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
G09F13/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089958
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大田 隆
【テーマコード(参考)】
5C096
【Fターム(参考)】
5C096AA11
5C096BA02
5C096BC04
5C096CB02
5C096CC06
5C096CD03
5C096FA01
(57)【要約】
【課題】線状に出射する複数色の光を色ごとに表示パネルの側面に入射させることを目的とする。
【解決手段】表示装置は、互いに色が異なる光を出射可能な複数の点光源26R,26G,26Bと、それらの対応する1つに対向する端面30をそれぞれが含み、端面30に接続する第1面32をそれぞれが含み、端面30および第1面32に斜めに対向する第2面34をそれぞれが含み、端面30に入射した光が内部で第1面32および第2面34の間で反射して第1面32から線状に出射する複数の導光体28と、第1面32を向いて光が入射可能な側面14を含み、表面12および裏面13の少なくとも一方が画像の表示面であり、表面12および裏面13の間で側面14から離れる方向に内部で伝搬する光の進行方向を画像の画素ごとに表示面への方向に変換可能な変換素子24を含む表示パネル10と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに色が異なる光を出射可能な複数の点光源と、
前記複数の点光源の対応する1つに対向する端面をそれぞれが含み、前記端面に接続する第1面をそれぞれが含み、前記端面及び前記第1面に斜めに対向する第2面をそれぞれが含み、前記端面に入射した前記光が内部で前記第1面および前記第2面の間で反射して前記第1面から線状に出射する複数の導光体と、
前記第1面を向いて前記光が入射可能な側面を含み、表面および裏面を含み、前記表面および前記裏面の少なくとも一方が画像の表示面であり、前記表面および前記裏面の間で前記側面から離れる方向に内部で伝搬する前記光の進行方向を前記画像の画素ごとに前記表示面への方向に変換可能な変換素子を含む表示パネルと、
を有する表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載された表示装置において、
前記複数の点光源は、前記表示パネルの厚みに沿って、重なっている表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載された表示装置において、
前記複数の導光体は、前記表示パネルの前記厚みに沿って、重なっている表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載された表示装置において、
前記複数の導光体は、相互に分離されている表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載された表示装置において、
前記複数の導光体は、隣同士の前記導光体の間に隙間があくように配置され、
前記複数の導光体の厚みおよび前記隙間の合計は、前記表示パネルの前記厚みの範囲内である表示装置。
【請求項6】
請求項3に記載された表示装置において、
前記複数の導光体は、一体的になって1つの導光体を構成している表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載された表示装置において、
前記1つの導光体の厚みは、前記表示パネルの前記厚みの範囲内である表示装置。
【請求項8】
請求項1に記載された表示装置において、
前記複数の点光源は、前記表示パネルの前記側面の法線に沿って、重なっている表示装置。
【請求項9】
請求項8に記載された表示装置において、
前記複数の導光体は、前記表示パネルの前記側面の前記法線に沿って、重なっている表示装置。
【請求項10】
請求項9に記載された表示装置において、
前記複数の導光体のそれぞれの厚みは、前記表示パネルの前記厚みの範囲内である表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示パネルの側面から光を入射させる表示装置が知られている(特許文献1)。三原色の光を別々に入射させ、フィールドシーケンシャル方式で、カラーフィルタ無しでフルカラー表示を実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-215510号公報
【特許文献2】特開2008-210758号公報
【特許文献3】特開2009-259557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示パネルの側面から光を入射させるときに、面光源(特許文献2)は使用することができない。三原色の光を色ごとに入射させるときに、白色の線光源(特許文献3)は使用することができない。複数色の点光源を一列に並べて色ごとに発光させると、同色の点光源の間隔があいているので、線状の光にならない。
【0005】
本発明は、線状に出射する複数色の光を色ごとに表示パネルの側面に入射させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
表示装置は、互いに色が異なる光を出射可能な複数の点光源と、前記複数の点光源の対応する1つに対向する端面をそれぞれが含み、前記端面に接続する第1面をそれぞれが含み、前記端面及び前記第1面に斜めに対向する第2面をそれぞれが含み、前記端面に入射した前記光が内部で前記第1面および前記第2面の間で反射して前記第1面から線状に出射する複数の導光体と、前記第1面を向いて前記光が入射可能な側面を含み、表面および裏面を含み、前記表面および前記裏面の少なくとも一方が画像の表示面であり、前記表面および前記裏面の間で前記側面から離れる方向に内部で伝搬する前記光の進行方向を前記画像の画素ごとに前記表示面への方向に変換可能な変換素子を含む表示パネルと、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1の実施形態に係る表示装置の正面図である。
【
図2】
図1に示す表示装置のII-II線断面図である。
【
図6】第2の実施形態に係る表示装置の正面図である。
【
図8】第3の実施形態に係る表示装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0009】
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
【0010】
さらに、本発明の詳細な説明において、ある構成物と他の構成物の位置関係を規定する際、「上に」「下に」とは、ある構成物の直上あるいは直下に位置する場合のみでなく、特に断りの無い限りは、間にさらに他の構成物を介在する場合を含むものとする。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る表示装置の正面図である。
図2は、
図1に示す表示装置のII-II線断面図である。表示装置は、表示パネル10(例えば液晶表示パネル)を有する。表示パネル10は、表面12および裏面13を含む。表面12および裏面13の少なくとも一方(例えば両方)が画像の表示面である。表示パネル10は、光が入射可能な側面14を含む。
【0012】
図2に示すように、表示パネル10は、一対の透明基板16を有する。一対の透明基板16の間に高分子分散型の液晶層18が介在する。液晶層18は、複数の画素電極20および共通電極22の間にある。画素電極20および共通電極22は透明である。画素電極20および共通電極22の間に電圧が印加されないときは、液晶層18で光は直進し、光の進行方向は変わらない。
【0013】
図3は、駆動時の表示装置の断面図である。画素電極20Aおよび共通電極22の間に電圧が印加され、液晶層18で光が散乱している。こうして、光の進行方向が、画像の画素ごとに、表示面(表面12および裏面13の少なくとも一方)への方向に変換される。液晶層18、複数の画素電極20および共通電極22は、変換素子24を構成する。表示パネル10は、変換素子24を含む。変換素子24は、表面12および裏面13の間で側面14から離れる方向に内部で伝搬する光の進行方向を、画像の画素ごとに、表示面(表面12および裏面13の少なくとも一方)への方向に変換可能である。
【0014】
図4は、
図1に示す表示装置の底面図である。表示装置は、複数の点光源26R,26G,26B(例えば発光ダイオード)を有する。複数の点光源26R,26G,26Bは、互いに色が異なる光を出射可能である。複数の点光源26R,26G,26Bは、表示パネル10の厚み(表面12および裏面13の間の方向)に沿って、重なっている。
【0015】
表示装置は、複数の導光体28を有する。それぞれの導光体28は、複数の点光源26R,26G,26Bの対応する1つに対向する端面30を含む。導光体28は、端面30に接続する第1面32を含む。導光体28は、端面30および第1面32に斜めに対向する第2面34を含む。端面30に入射した光は、導光体28の内部で、第1面32および第2面34の間で反射して、第1面32から線状に出射する。表示パネル10の側面14は、第1面32を向いて光が入射可能になっている。
【0016】
それぞれの導光体28の端面30は、他の導光体28の端面30に平行であって隣り合っている。それぞれの導光体28の第1面32は、他の導光体28の第1面32に平行であって隣り合っている。それぞれの導光体28の第2面34は、他の導光体28の第2面34に平行であって隣り合っている。
【0017】
複数の導光体28は、相互に分離されている。複数の導光体28は、表示パネル10の厚みに沿って、重なっている。複数の導光体28は、隣同士の導光体28の間に隙間があくように配置されている。複数の導光体28の厚みおよび隙間の合計は、表示パネル10の厚みの範囲内(例えば同等)である。
【0018】
本実施形態によれば、点光源26R,26G,26Bから複数色の光を色ごとに導光体28に入射させ、線状に出射する複数色の光を色ごとに表示パネル10の側面14に入射させることができる。
【0019】
図5A~
図5Dは、カラー画像の生成方法の説明図である。本実施形態では、フィールドシーケンシャル方式で、相互に異なる単色の複数画像を時分割で表示する。例えば、
図5Aに示す赤画像、
図5Bに示す緑画像、
図5Cに示す赤画像を順次表示する。そうすると、複数画像の残像によって、
図5Dに示すフルカラー画像が視覚的に認識される。赤、緑および青の画像の重複部分は白になる。
【0020】
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る表示装置の正面図である。
図7は、
図6に示す表示装置の底面図である。本実施形態は、複数の導光体が一体的になって、1つの導光体228を構成する点で第1の実施形態と異なる。導光体228に、点光源226R,226G,226Bから、複数色の光がそれぞれ入射する。1つの導光体228の厚みは、表示パネル210の厚みの範囲内(例えば同等)である。その他の内容には、第1の実施形態で説明した内容が適用可能である。
【0021】
[第3の実施形態]
図8は、第3の実施形態に係る表示装置の正面図である。
図9は、
図8に示す表示装置の底面図である。複数の点光源326R,326G,326Bは、表示パネル310の側面314の法線Nに沿って重なっている。複数の導光体328は、表示パネル310の側面314の法線Nに沿って重なっている。複数の導光体328のそれぞれの厚みは、表示パネル310の厚みの範囲内(例えば同等)である。その他の内容には、第1の実施形態で説明した内容が適用可能である。
【0022】
[実施形態の概要]
(1) 互いに色が異なる光を出射可能な複数の点光源26R,26G,26Bと、複数の点光源26R,26G,26Bの対応する1つに対向する端面30をそれぞれが含み、端面30に接続する第1面32をそれぞれが含み、端面30および第1面32に斜めに対向する第2面34をそれぞれが含み、端面30に入射した光が内部で第1面32および第2面34の間で反射して第1面32から線状に出射する複数の導光体28と、第1面32を向いて光が入射可能な側面14を含み、表面12および裏面13を含み、表面12および裏面13の少なくとも一方が画像の表示面であり、表面12および裏面13の間で側面14から離れる方向に内部で伝搬する光の進行方向を画像の画素ごとに表示面への方向に変換可能な変換素子24を含む表示パネル10と、を有する表示装置。
点光源26R,26G,26Bから複数色の光が色ごとに導光体28に入射し、線状に出射する複数色の光が色ごとに表示パネル10の側面14に入射する。
(2) (1)に記載された表示装置において、複数の点光源26R,26G,26Bは、表示パネル10の厚みに沿って、重なっている表示装置。
(3) (2)に記載された表示装置において、複数の導光体28は、表示パネル10の厚みに沿って、重なっている表示装置。
(4) (3)に記載された表示装置において、複数の導光体28は、相互に分離されている表示装置。
(5) (4)に記載された表示装置において、複数の導光体28は、隣同士の導光体28の間に隙間があくように配置され、複数の導光体28の厚みおよび隙間の合計は、表示パネル10の厚みの範囲内である表示装置。
(6) (3)に記載された表示装置において、複数の導光体228は、一体的になって1つの導光体228を構成している表示装置。
(7) (6)に記載された表示装置において、1つの導光体228の厚みは、表示パネル210の厚みの範囲内である表示装置。
(8) (1)に記載された表示装置において、複数の点光源326R,326G,326Bは、表示パネル310の側面314の法線Nに沿って、重なっている表示装置。
(9) (8)に記載された表示装置において、複数の導光体328は、表示パネル310の側面314の法線Nに沿って、重なっている表示装置。
(10) (9)に記載された表示装置において、複数の導光体328のそれぞれの厚みは、表示パネル310の厚みの範囲内である表示装置。
【0023】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0024】
10 表示パネル、12 表面、13 裏面、14 側面、16 透明基板、18 液晶層、20 画素電極、20A 画素電極、22 共通電極、24 変換素子、26R 点光源、26G 点光源、26B 点光源、28 導光体、30 端面、32 第1面、34 第2面、210 表示パネル、226R 点光源、226G 点光源、226B 点光源、228 導光体、310 表示パネル、314 側面、326R 点光源、326G 点光源、326B 点光源、328 導光体、N 法線。