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特開2024-172347情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び移動通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172347
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び移動通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/04 20090101AFI20241205BHJP
   H04W 8/30 20090101ALI20241205BHJP
【FI】
H04W8/04
H04W8/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090003
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】飯島 誠
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 信之
(72)【発明者】
【氏名】宮本 昌典
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA28
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067FF01
(57)【要約】
【課題】端末情報記録装置(例えば、UDR(Unified Data Repository))での障害が発生した場合に、適切に復旧すること。
【解決手段】端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得する取得部と、前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する送信部と、を有する情報処理装置が提供される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得する取得部と、
前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する送信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記送信部は、前記端末の種別に基づいて、前記要求を送信するタイミングを決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記端末の種別に基づいて、前記要求の要否を決定する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記送信部は、
第1端末の種別が第1種別である場合、第1タイミングで前記第1端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記第1端末へ送信し、
第2端末の種別が第2種別である場合、前記第1タイミングよりも遅い第2タイミングで前記第2端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記第2端末へ送信し、
前記第1種別は、持ち運び型の端末を含み、
前記第2種別は、据え置き型の端末を含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記送信部は、
第1端末の種別が第1種別である場合、前記第1端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記第1端末へ送信し、
第2端末の種別が第2種別である場合、前記第2端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を不要と決定し、、
前記第1種別は、持ち運び型の端末を含み、
前記第2種別は、据え置き型の端末を含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記端末の種別を示す情報は、TAC(Type Allocation Code)を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得し、
前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する、
情報処理方法。
【請求項8】
端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得し、
前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項9】
情報処理装置、端末の情報を管理する装置、及び前記端末を有し、
前記情報処理装置は、前記装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得する取得部と、
前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する送信部と、
を有する移動通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び移動通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
5G(5th Generation)が展開されることで、これまでよりも多くの端末がコアネットワークに接続され通信が行われることが予測されている。各端末は、サービスを受けるにあたり、端末情報(加入者データ)を管理するUDR(Unified Data Repository)へ端末登録することが必要となる。
【0003】
また、各端末は、位置情報が更新された際にも、UDRへ登録している端末情報を更新することが必要となる。各端末は、UDRに登録されている最新の端末情報が参照されることにより各種サービスを受けることが可能となる。そのため、各端末は、リアルタイムで端末情報の同期を行っている。
【0004】
UDRにて最新の位置情報がDB(データベース)に登録される前に装置障害が発生したこと等により、端末情報がUDR側と端末側とで不一致となる場合、各端末はサービスを適切に受けられなくなる可能性が考えられる。
【0005】
この場合に、装置障害復旧後に各端末に対し端末情報の再登録を促す信号をUDR側から送信する場合、対象のUDRで端末情報を管理されていた全ての端末からUDRに対して一斉に通信が行われることとなる。そのため、ネットワークの輻輳が発生することが考えられる。
【0006】
3GPP(登録商標)(3rd Generation Partnership Project)の標準(23.527-V17.6.0-6.7.2 Procedure)では輻輳対策の具体的な規定はない。
【0007】
特許文献1には、UDRの障害通知に含まれる時刻及び端末をUDRに登録した時刻に基づいて、端末の再登録動作が必要であるか否かを決定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2022/172443号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1記載の技術では、例えば、再登録動作が必要な各端末からの通信により、ネットワークの輻輳等が発生することが考えられる。
【0010】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、端末情報記録装置(例えば、UDR)での障害が発生した場合に、適切に復旧できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示に係る第1の態様では、端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得する取得部と、前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する送信部と、を有する情報処理装置が提供される。
【0012】
また、本開示に係る第2の態様では、端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得し、前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する、情報処理方法が提供される。
【0013】
また、本開示に係る第3の態様では、端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得し、前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する、処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
【0014】
また、本開示に係る第4の態様では、情報処理装置、端末の情報を管理する装置、及び前記端末を有し、前記情報処理装置は、前記装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得する取得部と、前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する送信部と、を有する移動通信システムが提供される。
【発明の効果】
【0015】
一側面によれば、端末情報記録装置(例えば、UDR)での障害が発生した場合に、適切に復旧できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係る移動通信システムの構成の一例を示す図である。
図3】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図4】実施形態に係る移動通信システムの処理の一例を示すシーケンス図である。
図5】実施形態に係る端末管理DB(データベース)に記憶される情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の原理は、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明される。これらの実施形態は、例示のみを目的として記載されており、本開示の範囲に関する制限を示唆することなく、当業者が本開示を理解および実施するのを助けることを理解されたい。本明細書で説明される開示は、以下で説明されるもの以外の様々な方法で実装される。
【0018】
以下の説明および特許請求の範囲において、他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0019】
以下、図面を参照して、本開示の実施形態を説明する。
(実施の形態1)
<構成>
図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置10の構成について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理装置10の構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、取得部11、及び送信部12を有する。これら各部は、情報処理装置10にインストールされた1以上のプログラムと、情報処理装置10のプロセッサ101、及びメモリ102等のハードウェアとの協働により実現されてもよい。
【0020】
取得部11は、端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、当該端末の種別を示す情報と、を取得する。送信部12は、当該障害が発生した場合、当該端末の種別に基づいて、当該端末の情報を当該装置へ再登録させる要求を当該端末へ送信する。
【0021】
(実施の形態2)
次に、図2を参照し、実施形態に係る移動通信システム1の構成について説明する。
<システム構成>
図2は、実施形態に係る移動通信システム1の構成の一例を示す図である。図2の例では、移動通信システム1は、情報処理装置10、端末管理装置20、端末情報記録装置21A~C(以下で、区別する必要が無い場合は、単に、「端末情報記録装置21」とも称する。)、基地局30、端末40A~D(以下で、区別する必要が無い場合は、単に、「端末40」とも称する。)を有する。なお、情報処理装置10、端末管理装置20、端末情報記録装置21、基地局30、及び端末40の数は図2の例に限定されない。
【0022】
図2の例では、情報処理装置10及び端末管理装置20は、ネットワークNにより通信できるように接続されている。また、端末管理装置20及び端末情報記録装置21は、ケーブル等により通信できるように接続されている。また、情報処理装置10及び基地局30は、ケーブル等により通信できるように接続されている。また、基地局30及び端末40は、無線により通信できるように接続されている。
【0023】
移動通信システム1の例には、例えば、第5世代移動通信システム(5G)、第6世代移動通信システム(6G、Beyond 5G)、第4世代移動通信システム(4G)、第3世代移動通信システム(3G)等が含まれる。
【0024】
情報処理装置10は、例えば、AMF(Access and Mobility Management Function)等でもよい。
【0025】
端末管理装置20は、端末40の端末情報(加入者データ)を管理する装置である。端末情報には、例えば、端末40の位置情報、契約情報、及び設定情報の少なくとも一つが含まれてもよい。端末管理装置20は、例えば、UDM(Unified Data Management)でもよい。
【0026】
端末情報記録装置21は、端末情報を記録する装置である。端末情報記録装置21は、例えば、UDR(Unified Data Repository)等でもよい。
【0027】
基地局30と端末40は、例えば、第5世代移動通信システム(5G)、第4世代移動通信システム(4G)、または無線LAN(Local Area Network)等の無線通信によって通信できるように接続される。なお、基地局30からの電波を端末40が受信できる範囲(カバレッジ)は、セルとも称されている。
【0028】
なお、本開示で使用される「基地局」(BS:Base Station)という用語は、端末40が通信できるセルまたはカバレッジを提供またはホストできるデバイスを指す。基地局30の例には、例えば、gNB(NR Node B)、ノードB(NodeBまたはNB)、EvolvedノードB(eNodeBまたはeNB)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)等が含まれる。また、基地局30の例には、例えば、無線ヘッド(RH:Radio Head)、リモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、及び低電力ノード(例えば、フェムトノード、ピコノード)等を含むが、これには限定されない。
【0029】
本開示で使用される「端末」という用語は、無線または有線の通信機能を有する任意のデバイスを指す。端末40の例には、ユーザ端末(UE:User Equipment)、スマートフォン、車載無線機器(つながる車)、ウェアラブルデバイス、移動電話、セルラー電話等の持ち運び型の端末が含まれる。
【0030】
また、端末40の例には、例えば、防犯カメラ(監視カメラ)、飲料等の自動販売機、空調機器、冷蔵庫、製造機器、及び工場用機器等の機器用の無線通信機器(IoT(Internet of Things)機器)を含む据え置き型の端末が含まれる。
【0031】
本開示で説明する通信(無線通信)は、例えば、5G(第5世代移動通信システム、NR:New Radio)、4G(第4世代移動通信システム)、3G(第3世代移動通信システム)等の規格に準拠してもよい。なお、4Gには、例えば、LTE(Long Term Evolution)アドバンスト、WiMAX2、LTEが含まれてもよい。また、本開示で説明する無線通信は、例えば、広帯域符号分割多重アクセス(W-CDMA:Wideband Code Division Multiple Access)、符号分割多重アクセス(CDMA:Code Division Multiple Access)、車両通信用グローバルシステム(GSM:Global System for Mobile)、および無線LAN(Local Area Network)等の規格に準拠してもよい。また、本開示の無線通信は、現在知られているか、将来開発されるいずれかの世代の無線通信プロトコルに従って実行されてもよい。なお、本開示で使用する「ダウンリンク」は、基地局30から端末40へのリンクを指し、「アップリンク」は、端末40から基地局30へのリンクを指す。
【0032】
<ハードウェア構成>
図3は、実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。図3の例では、情報処理装置10(コンピュータ100)は、プロセッサ101、メモリ102、通信インターフェイス103を含む。これら各部は、バス等により接続されてもよい。メモリ102は、プログラム104の少なくとも一部を格納する。通信インターフェイス103は、他のネットワーク要素との通信に必要なインターフェイスを含む。
【0033】
プログラム104が、プロセッサ101及びメモリ102等の協働により実行されると、コンピュータ100により本開示の実施形態の少なくとも一部の処理が行われる。メモリ102は、任意のタイプのものであってもよい。メモリ102は、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体でもよい。また、メモリ102は、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータストレージ技術を使用して実装されてもよい。コンピュータ100には1つのメモリ102のみが示されているが、コンピュータ100にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ101は、任意のタイプのものであってよい。プロセッサ101は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、および非限定的な例としてマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサの1つ以上を含んでよい。コンピュータ100は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してもよい。
【0034】
本開示の実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、ロジックまたはそれらの任意の組み合わせで実装され得る。いくつかの態様はハードウェアで実装されてもよく、一方、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装されてもよい。
【0035】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に有形に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能命令を含み、対象の実プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスで実行され、本開示のプロセスまたは方法を実行する。プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態で望まれるようにプログラムモジュール間で結合または分割されてもよい。プログラムモジュールのマシン実行可能命令は、ローカルまたは分散デバイス内で実行できる。分散デバイスでは、プログラムモジュールはローカルとリモートの両方のストレージメディアに配置できる。
【0036】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供される。プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/または実装するブロック図内の機能/動作が実行される。プログラムコードは、完全にマシン上で実行され、一部はマシン上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、一部はマシン上で、一部はリモートマシン上で、または完全にリモートマシンまたはサーバ上で実行される。
【0037】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例には、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光ディスク媒体、半導体メモリ等が含まれる。磁気記録媒体には、例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ等が含まれる。光磁気記録媒体には、例えば、光磁気ディスク等が含まれる。光ディスク媒体には、例えば、ブルーレイディスク、CD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)、CD-R(Recordable)、CD-RW(ReWritable)等が含まれる。半導体メモリには、例えば、ソリッドステートドライブ、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory)等が含まれる。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0038】
<処理>
次に、図4及び図5を参照し、実施形態に係る移動通信システム1の処理の一例について説明する。図4は、実施形態に係る移動通信システム1の処理の一例を示すシーケンス図である。図5は、実施形態に係る端末管理DB(データベース)501に記憶される情報の一例を示す図である。なお、図4の処理は、矛盾しない限り、適宜異なる順序で実行されてもよい。以下では、端末情報記録装置21Aに障害が発生した場合を例として説明する。
【0039】
ステップS101において、端末管理装置20は、端末管理DB501に障害(異常)が発生したことを検知する。ここで、端末管理装置20は、例えば、端末情報記録装置21Aの装置故障等により、端末管理DB501に記録されている端末情報と、端末40に記録されている端末情報とが不一致(不整合、一貫性の喪失)となった可能性があることを検出してもよい。
【0040】
図5の例では、端末管理DB501には、端末IDに対応付けて、端末種別、端末情報、端末情報記録装置ID、及び最終同期時刻が記録されている。端末IDは、端末40の識別情報である。端末IDは、例えば、IMEISV(International Mobile Station Equipment Identity Software Version)、IMEI(International Mobile Equipment Identity)、電話番号(例えば、IMSI(International Mobile Subscriber Identity))等でもよい。
【0041】
端末種別は、端末40の種別を示す情報である。端末種別は、例えば、IMEISVまたはIMEIに含まれるTAC(Type Allocation Code)でもよい。なお、TACは、無線機器のモデル(型式)を識別するための情報である。TACは、例えば、15桁のIMEIコード、及び16桁のIMEISVコードの最初の8桁に設定されていてもよい。
【0042】
端末情報記録装置IDは、端末情報を記録している端末情報記録装置21の識別情報である。最終同期時刻は、端末管理DB501にて端末40の端末情報が最後に更新された日時である。端末管理DB501は、端末管理装置20の内部の記憶装置でもよい。また、端末管理装置20の外部の記憶装置(例えば、クラウドサーバ)でもよい。
【0043】
続いて、端末管理装置20は、障害が発生したことを示す情報を情報処理装置10へ送信する(ステップS102)。ここで、端末管理装置20は、例えば、コールドスタンバイでの予備機の起動、または本番機の復旧等により、端末情報記録装置21Aが障害から復旧(回復)した場合に、端末情報記録装置21Aで障害が発生したことを示す情報を情報処理装置10へ送信してもよい。障害が発生したことを示す情報には、例えば、障害が発生した期間(障害が発生した日時、及び障害から復旧した日時)等の情報が含まれてもよい。また、障害が発生したことを示す情報には、例えば、端末情報記録装置21Aにて端末情報が記録されている各端末40の端末ID、端末種別、及び最終同期時刻の情報が含まれてもよい。
【0044】
続いて、情報処理装置10の取得部11は、端末40の端末種別を示す情報を取得する(ステップS103)。ここで、取得部11は、端末管理装置20から受信した再登録要求に含まれる各端末40の端末種別を取得してもよい。また、取得部11は、例えば、端末管理DB501に記録されている端末種別を、端末管理装置20から取得してもよい。
【0045】
続いて、情報処理装置10の送信部12は、端末40の端末種別に基づいて、端末40の端末情報を端末管理装置20へ再登録させる要求を端末40へ送信する(ステップS104)。
【0046】
なお、送信部12は、例えば、障害が発生した期間と、端末40の最終同期時刻とに基づいて、再登録の対象とする端末40を選択してもよい。この場合、送信部12は、例えば、端末40の最終同期時刻が、障害から復旧した日時よりも古い端末40を、再登録の対象とする端末40として選択してもよい。これにより、例えば、端末40側から端末情報を既に更新している端末40を、再登録の対象から除外できる。
【0047】
また、送信部12は、例えば、端末情報の登録要求を端末40から受信した日時を、端末40の端末IDと対応付けて、最終同期時刻として記録しておいてもよい。この場合、送信部12は、例えば、端末40の最終同期時刻が、障害が発生した期間に含まれる端末40を、再登録の対象とする端末40として選択してもよい。これにより、例えば、端末情報記録装置21Aの障害中に、端末40側から端末情報の更新を要求してエラーとなった端末40を、再登録の対象として選択できる。
【0048】
そして、送信部12は、例えば、端末40の端末種別に応じた優先度で、端末40の端末情報を端末管理装置20へ再登録させる要求を端末40へ送信してもよい。
【0049】
(端末種別に応じて送信タイミングを決定する例)
送信部12は、端末40の端末種別に基づいて、端末40の端末情報を端末管理装置20へ再登録させる要求を送信するタイミングを決定してもよい。これにより、例えば、最新の契約情報または位置情報が必要とされるネットワークサービス等を利用することが想定される端末40に対しては、比較的迅速に再登録を行わせることができる。また、当該ネットワークサービス等を利用することが想定されない端末40に対しては、再登録を比較的後回しで行わせることができる。これにより、再登録のタイミングが分散されるため、端末40からの再登録要求の一斉送信によるネットワークの輻輳、及び端末管理装置20での処理負荷の急激な増加を抑止(低減)することが可能となる。
【0050】
この場合、送信部12は、第1端末40の種別が第1種別である場合、第1タイミングで第1端末40の情報を端末管理装置20へ再登録させる要求を第1端末40へ送信してもよい。ここで、第1種別には、持ち運び型の端末(例えば、スマートフォン、車載無線機器、ウェアラブルデバイス等)が含まれてもよい。これは、持ち運び型の端末は、例えば、リアルタイムな位置情報等を使用したサービスをユーザが利用する可能性が比較的高いと考えられるためである。
【0051】
また、送信部12は、第2端末40の種別が第2種別である場合、第1タイミングよりも遅い第2タイミングで第2端末40の情報を端末管理装置20へ再登録させる要求を第2端末40へ送信してもよい。ここで、第2種別は、据え置き型の端末(例えば、防犯カメラ(監視カメラ)、飲料等の自動販売機、空調機器、冷蔵庫、製造機器、及び工場用機器等の機器用の無線通信機器(IoT(Internet of Things)機器))が含まれてもよい。これは、防犯カメラ、及び飲料等の自動販売機等の据え置き型の端末は、契約情報及び位置情報の更新が比較的少ないと考えられ、端末情報記録装置21Aの障害以前に登録されていた情報が用いられた場合でも比較的支障が小さいと考えられるためである。
【0052】
(端末種別に応じて送信要否を決定する例)
送信部12は、端末40の種別に基づいて、端末40の端末情報を端末管理装置20へ再登録させる要求の要否を決定してもよい。これにより、例えば、最新の契約情報または位置情報が必要とされるネットワークサービス等を利用することが想定されない端末40に対しては、再登録を行わせないようにすることができる。
【0053】
この場合、送信部12は、第1端末40の種別が上述した第1種別である場合、第1端末40の情報を端末管理装置20へ再登録させる要求を第1端末40へ送信してもよい。また、送信部12は、第2端末40の種別が上述した第2種別である場合、第2端末40の情報を端末管理装置20へ再登録させる要求を不要と決定してもよい。
【0054】
続いて、端末40は、端末40の端末情報の登録要求を、情報処理装置10を介して端末管理装置20へ送信する(ステップS105)。続いて、端末管理装置20は、端末40の端末情報を端末管理DB501へ記録(更新)する(ステップS106)。なお、ステップS105及びステップS106の処理は、例えば、3GPP等で規定されている手順に従って実行されてもよい。
【0055】
<その他>
5Gコアネットワークで、端末情報を管理するUDR(User Data Repository)装置において、端末情報の欠損や装置障害が発生し最新の端末情報としての保証が取れなくなった場合、各種端末から端末情報の登録が再度必要になる。UDRに対し大量または一斉に信号の送信が行われると、ネットワークの輻輳、及びUDRでの処理負荷が増大することが考えられる。
【0056】
一方、本開示では、例えば、IMEISV等のTACに基づいて再登録の制御を行うことで、ネットワークの輻輳等を抑止することが可能となる。
【0057】
<変形例>
情報処理装置10は、一つの筐体に含まれる装置でもよいが、本開示の情報処理装置10はこれに限定されない。情報処理装置10の各部は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。また、情報処理装置10と、端末管理装置20及び基地局30との少なくとも一方とを同一の筐体内に収容し、一体の情報処理装置として構成してもよい。また、情報処理装置10の各機能部の少なくとも一部の処理を、端末管理装置20、基地局30及び端末40の少なくとも一方が実行するようにしてもよい。これらのような情報処理装置10についても、本開示の「情報処理装置」の一例に含まれる。
【0058】
以上、実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。そして、各実施の形態は、適宜他の実施の形態と組み合わせることができる。
【0059】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得する取得部と、
前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する送信部と、
を有する情報処理装置。
(付記2)
前記送信部は、前記端末の種別に基づいて、前記要求を送信するタイミングを決定する、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記送信部は、前記端末の種別に基づいて、前記要求の要否を決定する、
付記1または2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記送信部は、
第1端末の種別が第1種別である場合、第1タイミングで前記第1端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記第1端末へ送信し、
第2端末の種別が第2種別である場合、前記第1タイミングよりも遅い第2タイミングで前記第2端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記第2端末へ送信し、
前記第1種別は、持ち運び型の端末を含み、
前記第2種別は、据え置き型の端末を含む、
付記2に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記送信部は、
第1端末の種別が第1種別である場合、前記第1端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記第1端末へ送信し、
第2端末の種別が第2種別である場合、前記第2端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を不要と決定し、、
前記第1種別は、持ち運び型の端末を含み、
前記第2種別は、据え置き型の端末を含む、
付記3に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記端末の種別を示す情報は、TAC(Type Allocation Code)を含む、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記7)
端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得し、
前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する、
情報処理方法。
(付記8)
端末の情報を管理する装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得し、
前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記9)
情報処理装置、端末の情報を管理する装置、及び前記端末を有し、
前記情報処理装置は、前記装置における障害が発生したことを示す情報と、前記端末の種別を示す情報と、を取得する取得部と、
前記障害が発生した場合、前記端末の種別に基づいて、前記端末の情報を前記装置へ再登録させる要求を前記端末へ送信する送信部と、
を有する移動通信システム。
【符号の説明】
【0060】
1 移動通信システム
10 情報処理装置
11 取得部
12 送信部
20 端末管理装置
21 端末情報記録装置
30 基地局
40 端末
図1
図2
図3
図4
図5