(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172379
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】配送システム、及び配送方法
(51)【国際特許分類】
B65G 61/00 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
B65G61/00 550
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090053
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】小池 宇織
(72)【発明者】
【氏名】糸澤 祐太
(72)【発明者】
【氏名】泉 貴士
(72)【発明者】
【氏名】椿本 樹矢
(72)【発明者】
【氏名】駒嶺 聡史
(57)【要約】
【課題】適切に荷物を配送することができる配送システム、及び配送方法を提供すること。
【解決手段】本開示にかかる配送システム1は、格納場所に荷物を配送する配送ロボット10と、荷物の受取人の不在時間を予測する予測部105と、受取人の不在時間に配送ロボットが荷物を格納場所に配送するように、スケジューリングを行うスケジューリング部106と、を備えている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
格納場所に荷物を配送する配送ロボットと、
前記荷物の受取人の不在時間を予測する予測部と、
前記受取人の不在時間に前記配送ロボットが前記荷物を前記格納場所に配送するように、スケジューリングを行うスケジューリング部と、を備えた配送システム。
【請求項2】
前記格納場所に対応する部屋に前記受取人以外の他ユーザがいる場合に、前記スケジューリング部が前記荷物を配送するようにスケジューリングを行う請求項1に記載の配送システム。
【請求項3】
前記配送ロボットが複数の荷物を収納する収納部を備え、
前記格納場所が、各住居に設置されており、
前記スケジューリング部が、不在と予測された前記受取人から順番に前記荷物を配送する請求項1に記載の配送システム。
【請求項4】
前記受取人の予定に関するユーザ情報を取得して、前記ユーザ情報に基づいて前記不在時間を予測する請求項1、又は2に記載の配送システム。
【請求項5】
格納場所に荷物を配送する配送ロボットを用いた配送方法であって、
前記荷物の受取人の不在時間を予測するステップと、
前記受取人の不在時間に前記配送ロボットが前記荷物を前記格納場所に配送するように、スケジューリングを行うステップと、を備えた配送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配送システム、及び配送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、AGVなどの車両で荷物をエンドユーザーのロッカー(例えば、スマートポスト)に配送する(ラストワンマイル配送)際に荷物をロッカーに入れる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両が荷物を配送する場合、受取人が早く荷物を受取りたいため、宅配ロッカーがロックされているにも関わらずドアを開けようとするおそれがある。あるいは、ロボットから無理に直接荷物を取ろうとするなど、安全性の面で懸念がある。
【0005】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、適切に荷物を配送することができる配送システム、及び配送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る配送システムは、格納場所に荷物を配送する配送ロボットと、前記荷物の受取人の不在時間を予測する予測部と、前記受取人の不在時間に前記配送ロボットが前記荷物を前記格納場所に配送するように、スケジューリングを行うスケジューリング部と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、適切に荷物を配送することができる配送システム、及び配送方法を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態1にかかる配送システムを説明する概略斜視図である。
【
図2】配送システムが利用される施設の構成を模式的に示す上面図である。
【
図3】実施形態1にかかる配送システムの機能を説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、
図1、及び
図2を参照して、配送システムとその方法について説明する。
図1は、配送システム1の概要を説明する概略斜視図である。
図2は配送システム1が利用される施設の構成を模式的に示す上面図である。配送システム1は、物流におけるラストワンマイル、すなわち、最終拠点からエンドユーザ(単にユーザともいう)への物流サービスに用いられる。例えば、
図2に示すように、配送システム1は、複数の部屋R1、R2や通路Aを有する施設で利用される。具体的には、配送システム1は、マンションなどの集合住宅、又はホテルなどの宿泊施設で利用される。配送システム1は、複数の建物が存在する街の所定範囲内で利用されてもよい。建物は、集合住宅やホテルに限らず、一戸建て住宅、公共施設などであってもよい。また、集合住宅や一戸建て住宅等が混在する街、又はその一部で配送システム1が利用されていてもよい。
【0010】
配送システム1は、配送ロボット10と収納棚30を備える。配送ロボット10は、施設の通路Aを走行する。収納棚30は、各住居に設置されている。収納棚30は、例えば、ユーザUが住む集合住宅の各部屋R1、R2に設置される。また、部屋R1、R2は集合住宅の住居に限らず、ホテルの部屋でもよい。あるいは、一戸建ての住居に収納棚30が設置されていてもよい。収納棚30は、物品20を格納する格納場所となる。例えば、収納棚30はスマートポストや宅配ロッカーである。配送ロボット10がユーザに物品を手渡しする必要はなく、配送を完了することができる。例えば、ユーザがインターネット通販などで物品20を購入した場合、配送ロボット10が受取人であるユーザ(購入者)に物品20を配送する。
図1では、2つの部屋R1、R2のみが示されているが、施設に設けられている部屋及び収納棚30の数は3以上であってもよい。
【0011】
配送ロボット10は、複数の収納棚30の前に順次移動し停車して、物品20を収納棚30に収納する。これは、配達とも呼ばれ得る。また、配送ロボット10は、複数の収納棚30の前に順次移動し停車し、収納棚30から物品20を取り出し、取り出した物品20を搬送する。これは、集荷とも呼ばれ得る。配送ロボット10(又は収納棚30)は、収納棚30との間で物品を受け渡しための機構を備える。また、配送ロボット10は、各種センサを備え、収納棚30、通路Aの障害物を検知し、自律的に移動可能である。既知の物体認識技術を利用することができる。
【0012】
収納棚30は、物品20を収容可能な多段の棚(不図示)を含み得る。収納棚30は、例えば、建物や集合住宅の各部屋R1,R2の通路A側に設置されている。配送ロボット10は、通路A側から収納棚30内にアクセスして、物品20を出し入れする。住民(ユーザ)が部屋R1、R2の中から収納棚30内にアクセスし、物品20を出し入れする。
【0013】
例えば、収納棚30は、2つの扉31、32を備えている。扉31は、通路A側に設けられ、扉32は、部屋R1、R2側に設けられている。ユーザUは、扉32を開けて、部屋R1側から物品20を収納棚30に出し入れする。配送ロボット10は、扉31を開けて、通路A側から物品20を収納棚30に出し入れする。扉31,32は、例えば、横開きシャッター、縦開きシャッター、片開き戸、又は両開き戸などであり得る。
【0014】
扉31、32は施錠可能になっていてもよい。例えば、ユーザUや配送ロボット10が、扉31,32の施錠/解錠するようにしてもよい。これにより、物品20の盗難などを防ぐことができる。配送ロボット10は、扉31の開閉を制御してもよい。例えば、配送ロボット10が収納棚30に近傍に移動すると、配送ロボット10が該収納棚30の扉31を開けるための指令を収納棚30に送信する。配送ロボット10と収納棚30とは無線通信可能になっている。
【0015】
図1に示すように、配送ロボット10は、複数の車輪13を備えたベース部11(これらは、合わせて台車部130とも称され得る)と、ベース部11上に設けられ、多数の物品20を収納可能な収納部12と、ベース部11上に設けられ、物品20を載せた載置台15と、を備える。ベース部11は、略矩形の細長い板状部材であり得る。また、配送ロボット10の任意の場所(本例ではベース部11)には、配送ロボット10の全方位方向の物体等を検知又は撮影し、道路上の障害物の位置や収納棚の位置等を検知する1つ以上のセンサ18が設けられている。センサ18は、例えば、カメラやLiDAR(Light Detection And Ranging)であり得る。
【0016】
また、配送ロボット10は、配送ロボット10以外に設置されたセンサ218(
図2参照)からのデータを利用してもよい。センサ218は、施設に設置された監視カメラなどである。あるいは、施設において、2台以上のロボットが利用されている場合、センサ218は、他のロボットに設置されていてもよい。配送ロボット10は、無線ネットワークを介して、センサ218からのデータを受信する。
【0017】
載置台15は、収納部12から取り出された1つの物品20を載せて、当該物品20を、収納棚30の目的の一の棚に格納するための機構を備えている。また、載置台15は、鉛直方向に沿って昇降可能で、水平方向軸に伸縮可能な伸縮アーム(図示せず)を備えている。伸縮アームは、前後左右に移動可能に構成される。いくつかの実施形態では、載置台15は、鉛直軸周りに回転可能に構成され得る。また、載置台15は、物品20を載せて全方位(360°)に移動可能に構成され得る。ただし、
図1に示すように、ベース部11の片側には、収納部12が配置されているため、載置台15は、収納部12のある方向(本明細書では背面側とも呼ばれる)には移動できない。
【0018】
なお、配送システム1には、配送ロボット10の走行を制御する管理サーバ(不図示)が備えられていてもよい。この場合、管理サーバは、配送ロボット10とネットワークを介して接続された制御部100(
図3参照)を備える。他の実施形態では、管理サーバの制御部と、配送ロボットの制御部が機能を分散して本開示を実現することができる。
【0019】
図3は、配送システム1の機能を説明するブロック図である。配送システム1は、制御部100を備えている。制御部100は、配送ロボット10又は管理サーバなどに設けられうる。制御部100は、有線又は無線ネットワークで接続されたセンサ18、218からのセンサ信号を受け付けて、台車部130、昇降部151、および伸縮アーム152など配送ロボットを含む配送システムの通常動作を制御する。いくつかの実施形態では、制御部100は、収納棚前面の扉やその内部のマニピュレータの動作を制御することができる。
【0020】
台車部130は、ベース部11と、ベース部11に回転可能に設けられた駆動車輪13(
図1参照)と、各駆動車輪13を回転駆動するモータ1301とを有している。各モータ1301は、減速機などを介して、各駆動車輪13を回転させる。各モータ1301は、制御部100からの制御信号に応じて、各駆動車輪13を回転させる。各モータ1301は、制御部100からの制御信号に応じて、各駆動車輪13を回転及び停止させることで、ベース部11を任意の位置に移動及び停車することができる。なお、上記台車部130の構成は一例であり、これに限定されない。例えば、台車部130の駆動車輪および従動車輪の数は任意でよく、ベース部11を任意の位置に移動させることができれば任意の構成が適用可能である。
【0021】
昇降部151が鉛直軸に沿って伸縮することで、載置台15が昇降する。昇降部151は、回転装置1511を備える。伸縮アーム152は、載置台15に取り付けられている。伸縮アーム152は、アーム本体および駆動装置1521を備えている。駆動装置1521は、載置台15の内部(不図示)に取り付けられており、アーム本体を水平方向に移動させる。駆動装置1521は、アーム本体を軸周りに回転させる機構をさらに有していてもよい。
【0022】
センサ18は、台車部130等を含む配送ロボット10の任意の場所に設けられている。センサ18は、検知部とも呼ばれ、例えば、カメラであり、撮影画像を取得することができる。センサ18は、通路、障害物、人、収納棚等の存在を検知することができる。センサ18は、台車部130の移動を検出する移動検出センサや、載置台15の高さを検出する高さ検出センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサ18は、配送ロボットではなく、別の巡回ロボットに取り付けられてもよいし、建物等に固定されていてもよい。この場合も、センサ18は、配送ロボット10の制御部100と無線ネットワークを介して接続され得る。
【0023】
制御部100は、台車部130、昇降部151、および伸縮アーム152など配送ロボットを含む配送システムの通常動作を制御する。制御部100は、台車部130の各モータ1301に制御信号を送信することで、各駆動車輪13の回転を制御し、ベース部11を任意の位置に移動させることができる。制御部100は、昇降部151の回転装置1511に対して制御信号を送信することで、載置台15の高さ位置を変更することができる。また、制御部100は、伸縮アーム152の駆動装置1521に制御信号を送信することでアーム本体の水平位置を変更できる。
【0024】
制御部100は、駆動車輪13に設けられた回転センサにより検出された駆動車輪13の回転情報などに基づいて、フィードバック制御、ロバスト制御等の周知の制御を行うことで、ベース部11の移動を制御してもよい。制御部100は、ベース部11に設けられたカメラや超音波センサなどの距離センサにより検出された距離情報、移動環境の地図情報などの情報に基づいて、台車部130、昇降部151、および伸縮アーム152の動作を制御してもよい。制御部100は、カメラにより検知された障害物の位置及び収納棚の位置に基づいて、収納棚に対する配送ロボットの停止位置及び停止向きを決定する。
【0025】
制御部100は、例えば、制御処理、演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)101によって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)からなるメモリ102、外部と信号の入出力を行うインタフェース部(I/F)103などからなるマイクロコンピュータを備える。CPU101、メモリ102、およびインタフェース部103は、データバスなどを介して相互に接続されている。
【0026】
図4は、制御部100の構成を示す機能ブロック図である。制御部100は、予測部105と、スケジューリング部106と、ユーザ情報取得部107とを備えている。予測部105は、受取人の不在時間を予測する。予測部105は、受取人であるユーザが部屋にいない時間を予測する。スケジューリング部106は受取人の不在時間に物品20を、収納棚30に配送するように、スケジューリングを行う。予測部105と、スケジューリング部106と、ユーザ情報取得部107は、配送ロボット10に搭載されていてもよく、外部サーバなどに搭載されていてもよい。
【0027】
このようにすることで、配送ロボット10が受取人の不在時に収納棚30に物品を配送することができるため、物品20を適切に配送することができる。例えば、ユーザが早く物品20を受け取りたいため、扉32を開けようとすることを防ぐことができる。あるいは、配送ロボット10が収納棚30に荷物を移載中に、ユーザが、配送ロボット10から直接物品20を取ろうとすることを防ぐことができる。受取人が不在のタイミングで配送ロボット10が物品20を収納棚30に移載することができる。安全性を向上することができる。受取人が配送ロボット10と接触して、配送ロボット10にエラーなどが生じることを防ぐことができる。
【0028】
予測部105は、部屋番号と、居住者であるユーザのユーザIDとを対応付けて記憶している。予測部105は、配達先の部屋毎にユーザを特定することができる。例えば、受取人がネットワークショッピング等で物品20を購入した購入者である場合、予測部105は、購入者情報に基づいて、受取人であるユーザを特定する。予測部105は、配送先の部屋番号と受取人(ユーザID等)を特定することができる。
【0029】
制御部100は、ユーザ情報取得部107を備えていてもよい。ユーザ情報取得部107は、不在時間の予測を行うためのユーザ情報を取得する。例えば、ユーザ情報取得部107は、メモリ等を有しており、メモリ等からユーザに関するユーザ情報を読み出す。ユーザ情報はユーザの予定に関する情報を含んでいてもよい。
【0030】
ユーザ情報は、例えば、ユーザの帰宅時間、外出時間、勤務時間、勤務日など予定情報を含んでいる。ユーザ情報取得部107は、ネットワーク上のカレンダから予定情報を取得してもよい。予測部105は、予定情報に基づいて、不在時間を予測することができる。ユーザ情報は、レンタカーやレストランなどのサービスの予約情報を含んでいてもよい。これらのサービスの利用時間は、受取人が不在となることが予測される。予測部105は、これらのユーザ情報に基づいて、不在時間を予測する。
【0031】
あるいは、センサ218からのセンサデータを用いて、予測部105が不在時間を予測してもよい。この場合、予測部105はユーザ情報を用いずに、不在時間を予測することができる。例えば、センサ218が施設の通路Aやエレベータに設置されたカメラであるとする。この場合、センサ218が、撮像画像に対して顔認識などの画像処理を行うことで、ユーザを特定することができる。予測部105がセンサデータに基づいて、ユーザが不在であること、あるいは在宅していることを判定してもよい。これにより、予測部105が、ユーザが外出中か在宅しているかを判定することができる。
【0032】
このように、予測部105は、受取人の不在時間を予測している。そして、スケジューリング部106は、受取人の不在時間に物品20が配送するように、配送スケジュールを決定する。例えば、
図2において、部屋R1は受取人が不在であるため、配送ロボット10が部屋R1の収納棚30に物品20を移載する。一方、部屋R2は受取人であるユーザUがいるため、配送ロボット10が部屋R2の収納棚30には物品20を配送しない。このようにすることで、適切に物品を配送することができる。
【0033】
また、1つの部屋に、複数のユーザが居住者としている場合、受取人がいなければ、配送ロボット10が物品20を収納棚30に配送してもよい。つまり、受取人以外の他ユーザがいる場合に、物品20が配送されるように、スケジューリング部106がスケジューリングしてもよい。受取人以外の他ユーザは物品を早く受け取る必要ない。よって、他ユーザは、移載中の荷物を配送ロボット10から直接取り出す可能性が低い。よって、他ユーザが部屋にいたとしても、その部屋の収納棚30に配送ロボット10は適切に物品を配送することができる。
【0034】
また、収納部12に受取人が異なる複数の物品20が収納されているとする。つまり、収納部12に収納されている物品20の配送先が異なっているとする。この場合、スケジューリング部106が、複数の物品20をそれぞれの部屋に順番に配送するように、スケジューリングを行う。スケジューリング部106は、不在時間に物品20を配達するように、各部屋の配送順番を決める。
【0035】
例えば、スケジューリング部106は、不在と予測された受取人から順番に物品20を順番に配送するようにスケジューリングしてもよい。つまり、スケジューリング部106は、予測された不在時間に基づいて、部屋の配送順番を決定して、順番通りに物品20を配送する。スケジューリング部106は、受取人がいる部屋については、後回しにする。受取人が不在である部屋を優先して、配送ロボット10が物品を配送する。これにより、受取人がいる部屋に物品20が配送されることを防ぐことができるため、適切に物品を配送することができる。
【0036】
例えば、
図2のように、部屋R1に受取人がおらず、その隣の部屋R2に受取人(ユーザU)がいるとする。この場合、配送ロボット10は、部屋R1、他の部屋、部屋R2の順に配送するように、スケジューリング部106がスケジューリングを行う。配送ロボット10が部屋R2に物品20を配送する時間は、ユーザUの予測された不在時間になるようにスケジューリング部106がスケジューリングを行う。配送ロボット10は、ユーザUが不在となる時間までは複数の他の部屋に物品を配送してもよい。そして、ユーザUが外出する外出予定時間の後に配送ロボット10が部屋R2に移動するように、スケジューリング部106がスケジューリングを行う。これにより、安全性を高めることができ、適切に物品を配送することできる。
【0037】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。さらに、本開示は、配送システム1における制御処理の一部又は全部を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することが可能である。例えば、制御部100等は、例えば、コンピュータの中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)等のプログラムを実行可能な装置として実装可能である。そして、各種機能はプログラムにより実現することもできる。
【符号の説明】
【0038】
10 配送ロボット
20 物品(荷物)
30 収納棚(格納場所)