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特開2024-17238情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017238
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20240101AFI20240201BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20240201BHJP
   H04N 21/262 20110101ALI20240201BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALN20240201BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
H04N21/258
H04N21/262
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119751
(22)【出願日】2022-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114546
【弁理士】
【氏名又は名称】頭師 教文
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164FA06
5C164SB08S
5C164SC11P
5C164SC25P
5C164SC32S
5C164YA11
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供する。
【解決手段】情報処理装置に、所定価値の消費を伴う特別投稿を視聴者から受け付けた場合、所定価値の消費量に応じて特別投稿の表示を制御する表示制御部を設ける。表示制御部は、第1の特別投稿の受付から所定時間内に、第1の特別投稿と異なる第2の特別投稿を受け付けた場合、第1の特別投稿の表示時間と第2の特別投稿の表示時間のいずれか一方を延長する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定価値の消費を伴う特別投稿を視聴者から受け付けた場合、所定価値の消費量に応じて特別投稿の表示を制御する表示制御部を有し、
前記表示制御部は、
第1の特別投稿の受付から所定時間内に、当該第1の特別投稿と異なる第2の特別投稿を受け付けた場合、前記第1の特別投稿の表示時間と前記第2の特別投稿の表示時間のいずれか一方を延長する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記第1の特別投稿と前記第2の特別投稿で消費される所定価値の総消費量に応じて、延長時間の長さを変更する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、
前記第1の特別投稿と前記第2の特別投稿を投稿した視聴者が視聴しているコンテンツに対する所定価値の総消費量に基づいて、表示時間の延長時間の長さを変更する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、
前記第2の特別投稿を受け付けた時点で前記第1の特別投稿の表示が終了していた場合、当該第2の特別投稿の表示時間を延長する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、
前記第1の特別投稿と前記第2の特別投稿のうち表示時間の延長対象を視聴者の指示により決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、
前記第2の特別投稿を受け付けた時点で前記第1の特別投稿の表示が終了していた場合に、前記延長対象として当該第1の特別投稿が指定されたとき、当該第1の特別投稿を再表示する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、
前記視聴者が視聴しているコンテンツの配信者であって、当該配信者に対して送られた前記第1の特別投稿に対して配信者による所定操作が行われた場合、前記第2の特別投稿の表示時間を延長する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、
前記第1の特別投稿と前記第2の特別投稿のそれぞれについて前記配信者による前記所定操作が行われた場合、前記視聴者による次の特別投稿の表示を延長する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、
前記第1の特別投稿に対し配信者による前記所定操作がない場合、前記第1の特別投稿の表示時間を延長する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記視聴者が視聴しているコンテンツに対する他の視聴者による前記特別投稿の受付状況が所定条件を満たす場合、前記所定時間を延長する受付部を更に有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1の特別投稿における所定価値の消費量に応じ、前記所定時間を延長する受付部を更に有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、
前記第1の特別投稿の受付から前記第2の特別投稿の受付までの時間差に応じ、延長時間の長さを変更する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、
受付順に投稿を表示する第1表示欄とは別に用意される前記特別投稿用の第2表示欄に、前記所定時間内に受け付けた同じ視聴者からの前記第1の特別投稿と前記第2の特別投稿をまとめて表示する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサが、所定価値の消費を伴う特別投稿を視聴者から受け付けた場合、所定価値の消費量に応じて特別投稿の表示を制御させる処理と、
プロセッサが、第1の特別投稿の受付から所定時間内に、当該第1の特別投稿と異なる第2の特別投稿を受け付けた場合、前記第1の特別投稿の表示時間と前記第2の特別投稿の表示時間のいずれか一方を延長させる処理と、
を実行する情報処理方法。
【請求項15】
プロセッサに、所定価値の消費を伴う特別投稿を視聴者から受け付けた場合、所定価値の消費量に応じて特別投稿の表示を制御させ、
プロセッサに、第1の特別投稿の受付から所定時間内に、当該第1の特別投稿と異なる第2の特別投稿を受け付けた場合、前記第1の特別投稿の表示時間と前記第2の特別投稿の表示時間のいずれか一方を延長させる、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク上で各種の動画像(以下「コンテンツ」という。)をライブ配信するサービスには、コメントやスタンプ等の投稿を視聴者から受け付けて時系列に表示する機能が用意されている。投稿の内容は、投稿者本人だけでなく、コンテンツの配信者や投稿者以外の視聴者にも視聴可能に表示される。
ところで、投稿には、金銭その他の価値(以下、「所定価値」ともいう。)の消費を伴う投稿と、所定価値の消費を伴わない投稿がある。前者は、「スーパーチャット」や「スパチャ」等と呼ばれ、後者と区別される。以下では、後者を「通常チャット」という。スーパーチャットは、通常チャットよりも目立つ態様で表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6977240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、現在の配信サービスでは、コンテンツの配信中に、スーパーチャットが1つしか投稿されない場合と、複数のスーパーチャットが投稿される場合を区別していない。しかし、スーパーチャットの投稿は、配信者の直接的な応援機能だけでなく、チャット欄を盛り上げる効果もある。
【0005】
本発明は、所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、所定価値の消費を伴う特別投稿を視聴者から受け付けた場合、所定価値の消費量に応じて特別投稿の表示を制御する表示制御部を有し、表示制御部は、第1の特別投稿の受付から所定時間内に、第1の特別投稿と異なる第2の特別投稿を受け付けた場合、第1の特別投稿の表示時間と第2の特別投稿の表示時間のいずれか一方を延長する、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態によれば、所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2】配信サーバの機能上の構成例を説明する図である。
図3】投げ銭で指定された金額と表示時間との関係を規定するテーブルの一例を説明する図である。
図4】コンテンツの表示画面例を説明する図である。
図5】投げ銭画面の表示例を説明する図である。
図6】投げ銭を伴う投稿を受け付けた後の表示画面例を説明する図である。
図7】表示制御部が実行する制御動作を説明するフローチャートである。
図8】投げ銭を伴う2つ目の投稿を受け付けた後の表示画面例を説明する図である。
図9】表示時間の延長制御例を説明する図である。
図10】表示時間の延長制御の他の例を説明する図である。
図11】表示時間が延長されない場合を説明する図である。
図12】2つの投げ銭の合計購入額に応じた延長時間の設定例を説明する図である。
図13】2つの投げ銭の合計購入額に応じた延長時間の他の設定例を説明する図である。
図14】2つの投げ銭の投稿者が同じ場合における合計購入額に応じた延長時間の設定例を説明する図である。
図15】実施の形態4の表示制御例を説明する図である。
図16】表示時間の延長対象の選択を受け付ける画面の一例を説明する図である。
図17】表示時間の延長対象の指定を受け付けた場合の表示制御例を説明する図である。
図18】実施の形態7による表示制御例を説明する図である。
図19】実施の形態8における表示制御例を説明する図である。
図20】実施の形態8における他の表示制御例を説明する図である。
図21】実施の形態9による表示制御例を説明する図である。
図22】実施の形態10における受付部が実行する制御動作を説明するフローチャートである。
図23】1つ目の投げ銭の購入額と所定時間との関係を説明するテーブルの一例を説明する図である。
図24】実施の形態12における表示制御部の制御動作例を説明するテーブルである。
図25】投げ銭専用欄における投げ銭シンボルの表示例を説明する図である。
図26】実施の形態14の制御動作を説明する図である。
図27】実施の形態15の制御動作を説明する図である。
図28】投げ銭を伴う2つの投稿のタイミングが所定の条件を満たす場合に、条件を満たした2つの投げ銭に対応する投げ銭シンボルの両方の表示時間を延長する例を説明する図である。
図29】表示画面に特典チャンス残り時間が複数表示される例を説明する図である。
図30】表示画面に特典チャンスの通知欄を表示する例を説明する図である。
図31】横長のディスプレイを有するユーザ端末におけるコンテンツの表示画面例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施の形態は、本発明を実施するための形態の一例にすぎず、本発明の実施の形態は、後述する形態例に限定されない。
従って、本発明の技術的範囲は、後述する実施の形態に記載された範囲に限定されない。例えば実施の形態に記載された内容に種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、後述する各種の機能部は、例えばCPU(=Central Processing Unit)、MPU(=Micro Processing Unit)、GPU(=Graphics Processing Unit)、DSP(=Digital Signal Processor)その他のプロセッサによるプログラムの実行を通じて実現される。
【0010】
<用語>
まず、実施の形態で使用する用語について説明する。
「プログラム」は、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。
「配信動画」は、配信の対象である動画像である。実施の形態では、配信動画としてライブ配信を想定するが、蓄積型の配信でもよい。
「動画像」には、例えば楽曲を演奏する様子を撮像した画像、歌唱の様子を撮像した画像、手品その他の実演を撮像した画像、ゲームのプレイ画面の画像、競技の中継画像、調理の様子や料理を食べる様子を撮像した画像、日常の身の回りの状況等を撮像した画像、特定の知識や話題についての発言を撮像した画像がある。因みに、動画像の被写体は、配信ユーザの他、配信ユーザに対応する仮想空間上のアバター(オブジェクト)でもよい。以下では、動画像を「コンテンツ」という。
【0011】
「配信ユーザ」は、配信動画を配信するユーザ、すなわち配信者をいう。ユーザは個人の場合とグループの場合がある。グループは、メンバーが複数人であることをいう。
「視聴ユーザ」は、配信動画を視聴するユーザ、すなわち視聴者をいう。
「メッセージ」は、視聴ユーザが配信ユーザを宛先としてアップロードする投稿や投稿の内容をいう。ここでのメッセージは、文字列(テキスト)で構成される。なお、メッセージを、「コメント」や「チャット」と呼ぶことがある。
「所定価値」は、電子マネー、暗号資産、ポイント等のネットワーク上で交換が可能な情報をいう。以下では、所定価値を消費する投稿を「投げ銭」ともいい、所定価値を消費しない投稿と区別する。
なお、投げ銭は、「特別投稿」の一例である。所定価値を消費しない投稿は、メッセージのみの投稿である。所定価値を消費しない投稿は「通常チャット」である。
【0012】
「仮想空間」は、コンピュータ技術により構築された仮想の世界や空間をいう。実施の形態で説明する仮想空間は、VR(=Virtual Reality)空間として構築される場合だけでなく、現実空間を拡張したAR(=Augmented Reality)空間や現実空間と融合したMR(=Mixed Reality)空間を含んでもよい。実施の形態で想定する仮想空間のデータは、ネットワーク通信を通じて提供される。
仮想空間は、ネットワークに接続された端末を操作するユーザによる利用が可能な空間やサービスをいう。もっとも、オフラインで動作する端末上で提供される仮想空間を除外する意味ではない。例えばオフラインの端末上で動作するアプリケーションを通じてユーザに提供される仮想空間も、実施の形態で説明する仮想空間の一形態である。
【0013】
仮想空間の具体例には、ゲーム用に設計された仮想の空間、現実の世界を忠実に再現した仮想の空間、現実の世界と同様の社会活動が可能な仮想の空間がある。現実の世界を忠実に再現した仮想の空間には、例えば町並み、商業施設、ショールーム、オフィス、イベント会場、学校がある。また、現実の世界と同様の社会活動には、前述した動画像の例が含まれる。
仮想空間は、2次元空間として構築される場合もあれば、3次元空間として構築される場合もある。
「オブジェクト」は、仮想空間に存在する物体をいう。ところで、仮想空間内には自然物は存在しない。このため、仮想空間内におけるユーザの分身(すなわちユーザのオブジェクト)もオブジェクトの一例である。以下では、ユーザの分身を「分身オブジェクト」ともいう。
【0014】
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1は、仮想空間上での配信サービスを提供する配信サーバ10と、複数のユーザ端末20と、これらを通信可能に接続するネットワークNとで構成される。
ネットワークNは、例えばインターネット、LAN(=Local Area Network)、4Gや5G等の移動通信システムである。なお、ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。また、有線ネットワークと無線ネットワークの混在型でもよい。
【0015】
配信サーバ10は、配信ユーザからアップロードされたコンテンツを視聴ユーザにストリーミング配信するサーバである。本実施の形態の場合、コンテンツは、配信ユーザの分身オブジェクトの仮想空間上での活動として配信される。
配信サーバ10は、1又は複数のコンピュータから構成される。配信サーバ10は、オンプレミス型のサーバでもよいし、クラウド型のサーバでもよい。クラウド型のサーバには、例えばIaaS(=Infrastructure as a Service)、PaaS(=Platform as a Service)、SaaS(=Software as a Service)がある。配信サーバ10は、情報処理装置の一例である。
【0016】
ユーザ端末20は、配信サーバ10が提供する配信サービスを利用するユーザが操作する端末である。
ユーザ端末20は、例えばスマートフォン、タブレット型の端末、ノート型やデスクトップ型のコンピュータ、ゲーム端末の他、ヘッドマウント型の端末(いわゆるヘッドセット)、メガネ型の端末(いわゆるスマートグラス)である。ユーザ端末20は、ネットワークNとの通信機能を備えている。
【0017】
図1の場合、ユーザは、配信ユーザAと、視聴ユーザX及びYの3人である。もっとも、配信ユーザは複数人でもよい。また、視聴ユーザは1人でもよいし、3人以上でもよい。
配信ユーザAが複数人の場合、各配信ユーザは単独でコンテンツを配信してもよいが、共演する複数人がコンテンツを配信してもよい。
【0018】
<ハードウェア構成>
配信サーバ10は、端末全体の動作を制御するプロセッサ11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、通信インタフェース14とで構成される。なお、プロセッサ11と各デバイスは、バスその他の信号線15を通じて接続される。
プロセッサ11は、例えばCPUである。
メモリ12は、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)やプロセッサ11のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)で構成される。
【0019】
補助記憶装置13は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置13には、コンテンツの配信に関連する機能を実現するプログラムの他、コンテンツの配信を管理する情報が含まれる。コンテンツの配信に関連する機能を実現するプログラムは、アプリケーションプログラムの一例である。
通信インタフェース14は、ユーザ端末20等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース14には、通信に使用するネットワークNに応じた通信を実現する機能が求められる。
【0020】
ユーザ端末20は、配信サーバ10と同様、プロセッサ、メモリ、補助記憶装置、通信インタフェースを有し、さらに、タッチセンサ、操作ボタン、ディスプレイ、カメラ、マイク、スピーカ等を有する。
タッチセンサとディスプレイが一体化されたデバイスは、タッチパネルと呼ばれる。また、タッチセンサ、操作ボタン、カメラ、マイクは入力装置を構成し、ディスプレイ、スピーカは出力装置を構成する。
本実施の形態におけるユーザ端末20は、配信サーバ10に対する入出力装置として使用される。
【0021】
<機能構成>
以下では、配信サーバ10の機能構成について説明する。
図2は、配信サーバ10の機能上の構成例を説明する図である。なお、図2に示す機能構成は、アプリケーションプログラムの実行を通じて実現される機能部の一例である。
配信サーバ10は、受付部101、表示制御部102、記憶部110を有している。
このうち、記憶部110は、メモリ12(図1参照)と補助記憶装置13(図1参照)により実現され、記憶部110以外の機能部は、プロセッサ11で実行されるプログラムと配信サーバ10を構成する各デバイスとの協働により実現される。
【0022】
<記憶部に記憶される情報>
本実施の形態の場合、記憶部110には、配信ユーザ情報111と、視聴ユーザ情報112と、投稿情報113と、投げ銭情報114と、投げ銭表示時間115と、所定時間116と、表示延長時間117とが記憶されている。
配信ユーザ情報111は、コンテンツを配信する配信ユーザの情報である。図1の場合、配信ユーザAに対応する情報である。配信ユーザ情報111には、例えば配信ユーザを特定するユーザID、ユーザ端末20のIPアドレス、ネットワーク上での取引の記録、仮想空間上での分身オブジェクトの位置情報、投げ銭の受け取りに対する設定がある。
ここでの取引の記録には、所定価値の支払いの記録、所定価値の受け取りの記録がある。所定価値の受け取りの記録には、投げ銭で指定された額面の情報、投げ銭を伴う投稿を行った視聴ユーザを特定するユーザIDや該当するユーザ端末20のIPアドレスが含まれる。
【0023】
視聴ユーザ情報112は、配信動画を視聴する視聴ユーザの情報である。視聴ユーザ情報112には、例えば視聴ユーザXを特定するユーザID、ユーザ端末20のIPアドレス、ネットワーク上での取引の記録、仮想空間上での分身オブジェクトの位置情報、投げ銭を伴う投稿の記録、視聴した配信動画の記録がある。
ここでの取引の記録には、所定価値の支払いの記録、所定価値の受け取りの記録がある。所定価値の支払いの記録には、投げ銭で指定された額面の情報、投げ銭の宛先である配信ユーザを特定するユーザIDや該当するユーザ端末20のIPアドレスが含まれる。
なお、仮想空間上における各ユーザは、配信ユーザであると同時に視聴ユーザであることがある。
【0024】
投稿情報113は、視聴ユーザXや視聴ユーザYが投稿したメッセージの情報である。投稿情報113には、例えばメッセージの宛先(図1の場合、配信ユーザA)と、メッセージの内容とが含まれる。
投げ銭情報114は、視聴ユーザXや視聴ユーザYが投稿した投げ銭の情報である。投げ銭情報114には、例えばメッセージの内容と、投げ銭で指定された額面の情報と、投げ銭を伴う投稿を行った視聴ユーザを特定するユーザIDと、投げ銭の宛先である配信ユーザを特定するユーザIDが含まれる。
【0025】
投げ銭表示時間115は、投げ銭毎の表示時間を記録する情報である。投げ銭の表示時間は指定された額面に応じて定められる。
図3は、投げ銭で指定された金額(購入額)と表示時間との関係を規定するテーブルの一例を説明する図である。ここでの購入額は、所定価値の消費量の一例である。
図3に示すテーブルは、「購入額(日本円)」、「色」、「色名」、「メッセージの最大文字数」、「表示時間」で構成される。ここでの「表示時間」は、投げ銭専用欄206(図6参照)に表示される投げ銭シンボルの表示時間である。
なお、投げ銭専用欄206は、受け付け順に投稿が表示されるメッセージの表示欄202(図4参照)とは別に用意される投げ銭用の「第2の表示欄」の一例である。また、メッセージの表示欄202は、「第1の表示欄」の一例である。
【0026】
例えば購入額が100円~199円までの投げ銭は、青色で表示されること、メッセージの入力は認められないこと、表示時間は0秒であることが規定されている。例えば購入額が500円~999円までの投げ銭は、緑色で表示されること、メッセージは150文字まで入力が可能であること、表示時間は2分であることが規定されている。
投げ銭表示時間115は、投稿された投げ銭毎に投げ銭シンボルの表示の管理に使用される。投げ銭表示時間115は、例えば投げ銭を伴う投稿を受け付けた時刻とテーブルから読み出された表示時間とを記録する。または、投げ銭表示時間115は、例えば投げ銭シンボルの表示を終了する時刻を記録する。
【0027】
所定時間116は、投げ銭を伴う投稿を行った視聴ユーザ(以下「投稿者」ともいう。)に特典が与えられる期間を定める情報である。本実施の形態では、特典として、投げ銭シンボルの表示時間の延長を想定する。本実施の形態では、所定時間116として固定長を使用する。具体的には3分を想定する。
なお、所定時間116を可変長とすることも可能である。所定時間116は、「所定時間」の一例である。
【0028】
表示延長時間117は、投げ銭シンボルの表示時間を延長する場合における延長時間の長さの情報である。本実施の形態の場合、延長時間として固定長を使用する。具体的には「1分」を想定する。もちろん、「1分」は一例であり、1分より短い時間(例えば「30秒」)でもよいし、1分より長い時間(例えば「2分」)でもよい。ここでの表示延長時間117は、「延長時間」の一例である。
なお、表示延長時間117を可変長とすることも可能である。表示延長時間117を可変長とする例については、実施の形態2(図12等を参照)等で説明する。
【0029】
<受付部の機能>
受付部101(図2参照)は、ユーザ端末20(図1参照)からの入力を受け付ける機能部である。
配信ユーザAの入力には、仮想空間内の分身オブジェクトに対する動き等の指示がある。視聴ユーザX、Yの入力には、仮想空間内の分身オブジェクトに対する動き等の指示、視聴しているコンテンツに対する投げ銭や通常チャットの投稿、配信サーバ10からの問い合わせに対する応答等がある。
【0030】
<表示制御部の機能>
表示制御部102(図2参照)には、複数のサブ機能が用意されている。以下では、表示制御部102のサブ機能を順番に説明する。
<サブ機能1>
表示制御部102は、投げ銭を視聴ユーザX等から受け付けた場合、投げ銭の購入額に応じて投げ銭の表示(例えばメッセージの表示及び投げ銭シンボルの表示)を制御するサブ機能を有している。
【0031】
図4は、コンテンツの表示画面例を説明する図である。図4に示す表示画面は、視聴ユーザXのユーザ端末20のディスプレイに表示される。ここでは、ユーザ端末20がスマートフォンの場合、すなわちディスプレイが縦長の場合を表している。
コンテンツの表示欄201はディスプレイの最上段に表示され、上から2段目には投稿されたメッセージの表示欄202が表示され、上から3段目には投稿するメッセージの入力欄203と投げ銭ボタン204が表示され、最下段には投稿ボタン205が表示されている。メッセージの表示欄202は、「チャット欄」とも呼ばれる。
【0032】
図4では、コンテンツの表示欄201に配信ユーザAの分身オブジェクトAの動画像が表示されている。すなわち、図4に示す表示画面は、配信ユーザAによる単独での配信画像の配信を想定している。
また、メッセージの表示欄202には、メッセージの入力欄203に入力されたメッセージの内容(図4では白抜きの矩形パターンで示す。)が、投稿した視聴ユーザのアイコン(図4では〇記号で示す。)とともに時系列に表示されている。
【0033】
新たに受け付けたメッセージは、メッセージの表示欄202の最下行に表示される。このため、新たにメッセージを受け付けるごとに、表示中のメッセージは1行ずつ上方に移動される。
従って、メッセージの表示欄202の最上行に表示されているメッセージは、表示されているメッセージの中では受け付けた時刻が最も古いことを意味する。
メッセージの表示欄202の全ての行にメッセージが表示されている状態で新たなメッセージを1つ受け付けると、メッセージの表示欄202の最上行に表示されているメッセージがメッセージの表示欄202には表示されなくなる。もっとも、メッセージは削除されないので、スクロールバーをスクロールすることで、メッセージの表示欄202で確認することは可能である。
【0034】
図4の場合、メッセージの入力欄203には「コメントする」との文字がグレースケールで表示されており、視聴ユーザに対してメッセージの入力が可能であることを示している。
また、メッセージの入力欄203の隣には、投げ銭ボタン204が表示されている。図4では円(¥)マークが表示されている。投げ銭ボタン204を操作すると、投げ銭画面がポップアップ表示される。
図5は、投げ銭画面211の表示例を説明する図である。投げ銭画面211は、例えば図4に示す表示画面上にポップアップ表示される。図5では、視認性の観点から投げ銭画面211だけを表している。
【0035】
図5に示す投げ銭画面211は、表示イメージ212と、金額入力欄213と、確定ボタン214とで構成されている。
表示イメージ212には、投げ銭を伴う投稿の場合にメッセージの表示欄202(図4参照)に表示されるイメージが表示される。
図5の場合、表示イメージ212には、投げ銭の投稿者のアイコン212Aと、投稿者の表示名212Bと、金額の表示欄212Cと、メッセージの入力欄212Dが配置されている。
なお、金額の表示欄212Cの表示は、金額入力欄213で入力された金額に連動する。また、メッセージの入力欄212Dには、入力前の初期状態において注意書きが示されている。図5の例では「金額とメッセージは公開されます」との注意書きが示されている。メッセージの入力欄212Dには、メッセージの入力が可能である。
【0036】
図5の場合、金額入力欄213は、スライダーバー213Aと、金額の表示欄213Bとで構成されている。
スライダーバー213Aは、スライド軸とスライダーで構成され、スライダーはスライド軸に沿って左右に移動可能である。スライダーが位置する目盛りの金額が、金額の表示欄213Bに表示される。この例では1000円である。
確定ボタン214を操作すると、入力されたメッセージと金額が確定され、視聴中のコンテンツの配信ユーザを宛先とする投げ銭を伴う投稿が実行される。図5では、確定ボタン214として「購入して送信」との説明文が付されている。意図せぬ投稿を行わないように注意を喚起するためである。
【0037】
図6は、投げ銭を伴う投稿を受け付けた後の表示画面例を説明する図である。図6には、図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
図4との違いは、メッセージの表示欄202の最下行に、投稿された投げ銭の情報(すなわち投げ銭の投稿者と、金額と、メッセージの内容)が表示される点と、コンテンツの表示欄201とメッセージの表示欄202との間に、投げ銭専用欄206と特典チャンス残り時間207とが表示される点である。
メッセージの表示欄202における投げ銭の表示イメージ212には複数行が割り当てられる。すなわち、投げ銭を伴う投稿は、通常チャットよりも目立つ態様で表示される。もっとも、表示欄202内における投げ銭を伴う投稿の表示イメージ212も、通常チャットと同じく受付順に下から上へと移動する。
【0038】
投げ銭専用欄206には、投げ銭の存在がシンボル形式で表示される。シンボルは、投げ銭の投稿者を表す表示名と金額とで構成される定型パターンである。シンボルには、メッセージの内容は含まれない。
このため、メッセージの内容を確認したい場合には、シンボルに対する開く操作が必要になる。「開く操作」とは、例えば投げ銭専用欄206内の投げ銭シンボルを押下又はタッチすることをいう。視聴ユーザによる開く操作があると、表示画面上に投げ銭と一緒に投稿されたメッセージの内容が例えばポップアップ表示される。
なお、投げ銭専用欄206の表示は、投げ銭の金額が所定値(例えば500円)を超える場合に限られる。従って、投げ銭の金額が300円の場合、投げ銭専用欄206に投げ銭シンボルが表示されることはない。
【0039】
特典チャンス残り時間207は、特典が付与される期間の残り時間を示す表示である。ここでの残り時間は、所定時間116(図2参照)の残り時間に対応する。
本実施の形態の場合、所定時間は3分(すなわち180秒)である。
図6では、視聴ユーザXによる投げ銭を伴う投稿から10秒が経過している。このため、特典チャンス残り時間207に「170秒」が表示されている。
本実施の形態の場合、視聴ユーザXによる投げ銭を伴う投稿から所定時間が経過すると、特典チャンス残り時間207の表示が「0秒」となる。もっとも、視聴ユーザXによる投げ銭を伴う投稿から所定時間が経過すると、特典チャンス残り時間207の表示を画面上から消去してもよい。いずれにしても、視聴ユーザXによる投げ銭を伴う投稿から所定時間が経過すると、投げ銭を伴う投稿があっても視聴ユーザは特典を受けることができない。
【0040】
<サブ機能2>
表示制御部102は、1つ目の投げ銭の受付から所定時間内に、2つ目の投げ銭を受け付けた場合、1つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示時間と2つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示時間のいずれか一方を延長するサブ機能を有している。
1つ目の投げ銭は「第1の特別投稿」の一例であり、2つ目の投げ銭は「第2の特別投稿」の一例である。
「1つ目の投げ銭」は、例えば配信ユーザAによるコンテンツの配信の開始から最初に投稿された投げ銭である。
【0041】
この他、「1つ目の投げ銭」には、他の投げ銭を伴う投稿により開始した所定時間が終了した後の最初に投稿された投げ銭も含まれる。この投げ銭は、他の投げ銭の所定時間が終了されていれば、他の投げ銭を伴う投稿を示す投げ銭シンボルが投げ銭専用欄206に表示されている期間でもよい。例えば1000円の投げ銭の場合、投げ銭シンボルの表示時間は5分である。このため、1000円の投げ銭が投稿されてから3分~5分の間に投稿された投げ銭は「1つ目の投げ銭」である。もちろん、投げ銭シンボルの表示が終了した後の新たな投げ銭は「1つ目の投げ銭」となる。
【0042】
なお、新たな投げ銭を伴う投稿を受け付けた時点で、先の投げ銭に対応する複数の所定時間が終了していない場合には、新たな投げ銭に対して直前の投げ銭を「1つ目の投げ銭」としてもよい。例えば1000円の投げ銭を伴う投稿から1分後に500円の投げ銭を伴う投稿があり、さらに1分後に300円の投げ銭を伴う投稿があった場合、300円の投げ銭に対する1つ目の投げ銭は500円の投げ銭としてもよい。なお、300円の投げ銭に対する1つ目の投げ銭を1000円の投げ銭としてもよい。
以下の説明では、説明を簡単にするため、新たな投げ銭を受け付けた時点で複数の所定時間が終了していない場面は想定しない。
【0043】
図7は、表示制御部102が実行する制御動作を説明するフローチャートである。なお、図7中に示す記号のSはステップを意味する。
まず、表示制御部102は、投げ銭を伴う投稿の受付か否かを判定する(ステップ1)。
通常チャットの投稿の場合、ステップ1で否定結果が得られる。この場合、表示制御部102は、ステップ1の判定を繰り返す。
投げ銭を伴う投稿の場合、ステップ1で肯定結果が得られる。この場合、表示制御部102は、購入額に応じた投げ銭シンボルの表示時間を設定する(ステップ2)。購入額が500円であれば2分、購入額が2000円であれば10分が設定される。
【0044】
次に、表示制御部102は、投げ銭の受付が1つ目の投げ銭の所定時間内か否かを判定する(ステップ3)。
投げ銭の受付が1つ目の投げ銭の所定時間内でない場合、ステップ3で否定結果が得られる。この場合、表示制御部102は、特典に関する表示制御を終了する。
なお、メッセージの表示欄202には、全ての投稿(通常チャットと投げ銭)が表示される。また、購入額が500円以上の投げ銭を受け付けた場合、投げ銭専用欄206(図6参照)に対応する投げ銭シンボルが表示される。
【0045】
図8は、投げ銭を伴う2つ目の投稿を受け付けた後の表示画面例を説明する図である。図8には、図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
図8では、視聴ユーザXによる投げ銭に続いて視聴ユーザYの投げ銭を受け付けた状態を表している。
このため、メッセージの表示欄202には、視聴ユーザYの投げ銭(500円)を示す表示が最下行に追加されている。
また、投げ銭専用欄206には、視聴ユーザYの投げ銭シンボルが、視聴ユーザXの投げ銭シンボルの右隣に追加されている。
図8の場合、特典チャンス残り時間207は「49秒」である。図8に示す特典チャンス残り時間207は、視聴ユーザXの投げ銭に関する所定時間の残り時間を表している。
【0046】
図7のステップ3の説明に戻る。
さて、投げ銭の受付が1つ目の投げ銭所定時間内であった場合、ステップ3で肯定結果が得られる。
この場合、表示制御部102は、表示時間の延長対象を決定する(ステップ4)。延長対象の決定は、予め用意された規則に基づいて実行される。例えば以下の規則のいずれかを使用する。なお、後述する規則1~5以外の規則も可能である。
【0047】
・規則1:
1つ目の投げ銭(図8の例では視聴ユーザXの投げ銭)を延長対象とする。
・規則2:
2つ目の投げ銭(図8の例では視聴ユーザYの投げ銭)を延長対象とする。
・規則3:
購入額が大きい方の投げ銭(図8の例では視聴ユーザXの投げ銭)を延長対象とする。なお、2つの投げ銭が同額の場合には、他の規則を適用する。
・規則4:
購入額が小さい方の投げ銭(図8の例では視聴ユーザYの投げ銭)を延長対象とする。なお、2つの投げ銭が同額の場合には、他の規則を適用する。
・規則5:
表示時間が先に終わる方を延長対象とする。この場合、画面上に複数の投げ銭が残りやすくなり、チャット欄が盛り上がる効果が期待される。
・規則6:
ランダム抽選により延長対象とする。
【0048】
次に、表示制御部102(図2参照)は、延長時間の長さを設定する(ステップ5)。本実施の形態の場合、延長時間の長さは1分である。このため、ステップ5を省略してもよい。
この後、表示制御部102は、特典に関する表示制御を終了する。
なお、投げ銭シンボルの表示は、ステップ4の決定とステップ5の設定に基づいて制御される。もっとも、ステップ4で表示時間の延長対象に決定された場合には、投げ銭の購入額によらず、ステップ5で設定された表示時間の表示が実行される。
【0049】
図9は、表示時間の延長制御例を説明する図である。図9に示す延長制御例は、規則1又は規則3を適用した場合に対応する。
なお、図9の横軸は時間である。図9の場合、視聴ユーザYによる投げ銭(2つ目の投げ銭)は、視聴ユーザXによる投げ銭(1つ目の投げ銭)の所定時間内に受け付けている。このため、表示時間の延長制御が実行される。
図9の場合、視聴ユーザXによる投げ銭の表示時間が1分延長されている。結果的に、投げ銭専用欄206には、視聴ユーザXの投げ銭シンボルが6分(=5分+1分)表示されることになる。
【0050】
図10は、表示時間の延長制御の他の例を説明する図である。図10には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図10に示す延長制御例は、規則2、規則4又は規則5を適用した場合に対応する。
図10の場合も、視聴ユーザYによる投げ銭(2つ目の投げ銭)は、視聴ユーザXによる投げ銭(1つ目の投げ銭)の所定時間内に受け付けている。
図10の場合、視聴ユーザYによる投げ銭の表示時間が1分延長されている。結果的に、投げ銭専用欄206には、視聴ユーザYの投げ銭シンボルが3分(=2分+1分)表示されることになる。
図10の場合、視聴ユーザYの投げ銭シンボルの表示は、視聴ユーザXの投げ銭シンボルの表示の終了後も継続する。いずれにしても、投げ銭専用欄206(図8参照)に2つの投げ銭シンボルが表示される時間は、図9よりも長くなる。
【0051】
図11は、表示時間が延長されない場合を説明する図である。図11には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図11の場合も、投げ銭の投稿者は視聴ユーザXと視聴ユーザYである。
また、視聴ユーザYは、視聴ユーザXの投げ銭シンボルが投げ銭専用欄206に表示されている期間内に投げ銭を伴う投稿を行っている。
ただし、視聴ユーザYの投げ銭を伴う投稿は、視聴ユーザXの投げ銭を伴う投稿によって開始した所定時間の経過後である。
このため、図11では、視聴ユーザXと視聴ユーザYのいずれについても表示時間が延長されていない。
【0052】
<まとめ>
本実施の形態の場合、投げ銭を伴う2つの投稿のタイミングが所定の条件を見たす場合(すなわち2つ目の投げ銭が1つ目の投げ銭の所定時間内に投稿された場合)、2つの投げ銭に対応する投げ銭シンボルのいずれか一方の表示時間が1分延長される。すなわち、投げ銭の投稿者には、購入額で定まる投げ銭シンボルの表示時間を延長する特典が付与される。
換言すると、投げ銭を伴う投稿を行うのであれば、先の投げ銭から所定時間内に投げ銭を伴う投稿を行う方が、所定時間とは関係なく投げ銭を伴う投稿を行うよりも投稿者に有利になる。このため、複数の投げ銭が連続して又は集中的に投稿され易くなる。
また、複数の投げ銭と伴う投稿が連続して又は集中的に投稿されることでメッセージの表示欄202(図8参照)や投げ銭専用欄206(図8参照)が賑やかになる。すなわち、盛り上げ効果を高めることができる。結果的に、更なる投稿を促し、視聴ユーザ間のコミュニケーションを活性化できる。
【0053】
<実施の形態2>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した配信サーバ10(図1参照)に追加する機能について説明する。従って、本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
本実施の形態における配信サーバ10の表示制御部102には、1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭の合計購入額に応じて延長時間の長さを変更するサブ機能が設けられる。このサブ機能は、ステップ5(図7参照)において実行される。
ここでの合計購入額は、所定価値の総消費量の一例である。
【0054】
ここでの延長時間は、基本的に、合計購入額に比例して長くする。例えば購入額が1000円の場合の延長時間よりも購入額が2000円の場合の延長時間を長くする。
なお、延長時間は、合計購入額に応じて連続的に増やす必要はなく段階的に増やしてもよい。例えば図3に示す購入額の区分に応じて延長時間を設定してもよい。
また、延長時間は、合計購入額に応じて非線形に増やしてもよい。例えば対数関数のように延長時間の増加量が徐々に低減する規則を採用してもよい。
【0055】
図12は、2つの投げ銭の合計購入額に応じた延長時間の設定例を説明する図である。図12には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12の場合も横軸は時間である。また、1つ目の投げ銭は視聴ユーザXの投げ銭であり、2つ目の投げ銭は視聴ユーザYの投げ銭である。
図12の場合、1つ目の投げ銭の購入額は1000円であるが、2つ目の投げ銭の購入額は300円である。
【0056】
このため、2つ目の投げ銭を示す投げ銭シンボルは投げ銭専用欄206(図8参照)に表示されない。このため、図12では、視聴ユーザYによる投げ銭を伴う投稿の時点を示す矢印のみを描いている。
図12の場合、合計購入額が1300円である。このため、表示時間の延長時間の長さは30秒に設定されている。なお、視聴ユーザYの投げ銭に対応する投げ銭シンボルは表示されないので、図12では、視聴ユーザXの投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示時間が5分から5分30秒に延長されている。
【0057】
図13は、2つの投げ銭の合計購入額に応じた延長時間の他の設定例を説明する図である。図13には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13の場合、1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭はいずれも1000円である。このため、合計購入額は2000円である。
図13における合計購入額(2000円)は、図12における合計購入額(1300円)よりも大きい。従って、表示制御部102は、延長時間の長さを図12よりも長く設定する。図13の場合、延長時間は2分(>30秒)である。
【0058】
<まとめ>
本実施の形態の場合、2つの投げ銭の合計購入額に応じて延長時間の長さが変更されるので、延長時間が固定長の場合とは異なり、2つ目の投げ銭の投稿者が延長時間の長さを決定することができる。すなわち、投げ銭の購入額の選択にある種のゲーム性を持たせることができる。
【0059】
<実施の形態3>
本実施の形態は、実施の形態2の変形例である。
このため、本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
実施の形態2の場合には、1つ目の投げ銭の投稿者と2つ目の投げ銭の投稿者の異同は問わなかったが、本実施の形態では、1つ目の投げ銭の投稿者と2つ目の投げ銭の投稿者が同じ場合を想定する。
すなわち、本実施の形態では、1つ目の投げ銭の投稿者と2つ目の投げ銭の投稿者が同じ場合に、1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭の合計購入額に応じて延長時間の長さを変更するサブ機能が設けられる。このサブ機能は、ステップ5(図7参照)において実行される。
【0060】
図14は、2つの投げ銭の投稿者が同じ場合における合計購入額に応じた延長時間の設定例を説明する図である。図14には、図10との対応部分に対応する符号を付して示している。
図14の場合も横軸は時間である。また、図13とは異なり、図14の場合、1つ目と2つ目の投稿者はいずれも視聴ユーザXである。
図14の場合、1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭の合計購入額は1500円である。そこで、図14における表示時間の延長時間は、図13の場合よりも短い1分である。
なお、本実施の形態のサブ機能の場合、1つ目の投げ銭の投稿者と2つ目の投げ銭の投稿者が異なると、2つ目の投げ銭が1つ目の投げ銭の所定時間内でも表示時間は延長されない。
【0061】
<まとめ>
本実施の形態の場合、2つの投げ銭の合計購入額に応じて視聴ユーザ間の延長時間に差を設けることができる。具体的には、2つの投げ銭の合計購入額がより多い方の視聴ユーザに対する延長時間を、2つの投げ銭の合計購入額がより少ない方の視聴ユーザに対する延長時間よりも長くすることができる。
なお、合計購入額を複数の区分に分割し、区分単位で延長時間の長さを段階的に管理する場合には、合計購入額の違いが延長時間の長さの差に表れないので、2つ目の投げ銭を伴う投稿時に、合計購入額の区分を検討する動機が生じる。この効果は実施の形態2についても同様である。
【0062】
<実施の形態4>
本実施の形態では、2つ目の投げ銭を受け付けた時点で1つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示が終了しているが、1つ目の投げ銭の所定時間は終了していない場合に、2つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示時間を延長するサブ機能を表示制御部102に設ける。
なお、本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
【0063】
図15は、実施の形態4の表示制御例を説明する図である。図15には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図15の場合、視聴ユーザXによる投げ銭(1つ目の投げ銭)の購入額は500円である。このため、投げ銭シンボルの表示時間は2分である。この場合、投げ銭専用欄206(図8参照)における投げ銭シンボルの表示は、投げ銭を伴う投稿から2分後に消える。ただし、所定時間は3分であるので、投げ銭シンボルの表示が消えても、所定時間として1分が残っている。
図15では、この1分の期間内に視聴ユーザYによる投げ銭(2つ目の投げ銭)を受け付けた場合を示している。
【0064】
本実施の形態では、表示時間の延長特典が発生した時点に投げ銭専用欄206に表示されているのが視聴ユーザYの投げ銭シンボルだけである。そこで、視聴ユーザYの投げ銭シンボルの表示時間を延長する。その結果、視聴ユーザYが投稿した投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示時間は5分から6分に延長されている。
なお、本実施の形態の場合、表示時間の延長時間は実施の形態1と同じく1分に固定されているが、実施の形態2や実施の形態3のように、1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭の合計購入額に応じた延長時間を適用してもよい。
【0065】
<まとめ>
本実施の形態の場合、すでに表示が終了している投げ銭シンボルではなく、新たに投稿された2つ目の投げ銭シンボルの表示時間の延長が優先される。このため、2つ目の投げ銭の投稿者は、表示時間の延長という特典を必ず受け取ることができる。
このため、例えば延長時間が固定長であれば、2つ目の投げ銭の購入額が300円(本来は投げ銭シンボルが表示されない)でも、対応する投げ銭シンボルが投げ銭専用欄206に表示されることになる。
このように、投げ銭シンボルの表示が終了していても所定時間が残っている場合には、新たな投げ銭を伴う投稿によって表示時間の延長という特典が得られるので、投げ銭を伴う投稿を促す効果を期待できる。
【0066】
<実施の形態5>
本実施の形態では、表示時間の延長対象を2つ目の投げ銭を行う視聴ユーザの指定により決定するサブ機能を表示制御部102に設ける。
なお、本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
図16は、表示時間の延長対象の選択を受け付ける画面210の一例を説明する図である。図16には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0067】
なお、図16に示す選択を受け付ける画面(以下「受付画面」という。)210は、例えばステップ4(図7参照)の実行時に表示される。このため、図16では、受け付けた2つ目の投げ銭の内容が、メッセージの表示欄202に表示されていない。また、2つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルも、投げ銭専用欄206に表示されていない。
もっとも、表示時間の延長対象を2つ目の投げ銭を行った視聴ユーザが選択するサブ機能を組み込む場合には、メッセージの表示欄202に投げ銭のイメージを表示した後にステップ4を実行してもよい。その場合には、メッセージの表示欄202には2つ目の投げ銭の内容が表示され、投げ銭専用欄206には2つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルが表示される。
【0068】
図16に示す受付画面210には、説明文210Aと、選択欄210Bと、確定ボタン210Cとが配置されている。
説明文210Aは、視聴ユーザに延長対象の選択を促す文である。図16の例では、「投げ銭シンボルの表示時間が1分延長されます。」、「延長する投稿を選んでください。」と表示されている。
選択欄210Bには、延長対象である2つの投げ銭が示されている。図16の例では、2つの投げ銭シンボルとチェックボックスが表示されている。図16の場合、2つ目の投げ銭である視聴ユーザYの投稿が選択されている。
【0069】
なお、図16の例は、1つ目の投げ銭の投稿者と2つ目の投げ銭の投稿者が異なる場合であるが、延長対象を選択できるので1つ目の投げ銭を延長対象に選択することもできる。例えば視聴ユーザYが視聴ユーザXを応援している場合には、視聴ユーザYは自身の投稿ではなく、視聴ユーザXの投げ銭を延長対象に選択することができる。
また、図16の例では、1つ目の投げ銭の投稿者と2つ目の投げ銭の投稿者が異なる場合であるが、2つの投げ銭の投稿者が同じ場合には、画面上に長く残したいメッセージの観点から延長対象を選択することができる。
確定ボタン210Cが操作されると、選択欄210Bの選択が確定され、表示制御部102の制御に反映される。なお、確定ボタン210Cが操作されると、受付画面210は閉じる。
【0070】
<まとめ>
本実施の形態の場合、視聴ユーザが延長対象を指定できるので、2つ目の投げ銭を行う視聴ユーザの予測性を高めることができる。
また、視聴ユーザが表示時間の延長対象を指定できるので、視聴ユーザによる2つ目の投げ銭を促す効果を一段と高めることができる。
【0071】
<実施の形態6>
本実施の形態は、実施の形態5の変形例である。
本実施の形態では、2つ目の投げ銭を受け付けた時点で1つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示が終了していた場合において、延長対象として視聴ユーザが1つ目の投げ銭を指定したとき、1つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルを投げ銭専用欄206に再表示するサブ機能を表示制御部102に設ける。
図17は、表示時間の延長対象の指定を受け付けた場合の表示制御例を説明する図である。図17には、図15との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0072】
図17の場合も、視聴ユーザXによる投げ銭(1つ目の投げ銭)の購入額は500円である。このため、投げ銭シンボルの表示時間は2分に設定され、投げ銭専用欄206(図8参照)における投げ銭シンボルの表示は、投げ銭を伴う投稿から2分後に消えている。
一方、視聴ユーザYによる投げ銭(2つ目の投げ銭)を伴う投稿は、視聴ユーザXの投げ銭を伴う投稿により開始した所定時間の残り時間内(2分から3分の間)に行われている。
本実施の形態では、視聴ユーザYが投げ銭シンボルの表示が既に終了している視聴ユーザXの投げ銭を延長対象に選択している。
【0073】
なお、図17では、延長対象の選択を受け付けたタイミングが、視聴ユーザYによる投げ銭を受け付けたタイミングよりも後の場合を表しているが、2つのタイミングは同じでもよい。
図17に示すように、投げ銭シンボルの表示が終了していても、2つ目の投げ銭を伴う投稿を行った視聴ユーザによる延長対象への指定により、表示が再開される。なお、図17の例も延長時間は1分に固定されているが、実施の形態2等のように延長時間が可変でもよい。
【0074】
<まとめ>
本実施の形態の場合、表示時間の延長対象として既に表示が終了した投げ銭を含めることができるので、2つ目の投げ銭の投稿者の選択肢を増やすことができる。
また、表示時間の延長対象に指定された時点で既に表示が終了していても、延長対象への指定により投げ銭シンボルが再表示されるので、投げ銭専用欄206が賑やかにできる。
また、このサブ機能を使用すれば、配信ユーザからの回答や返信がないまま表示が終了した投げ銭を再表示して、配信ユーザからの回答や返信を求めることが可能になる。
【0075】
<実施の形態7>
本実施の形態では、コンテンツの配信ユーザを宛先とする1つ目の投げ銭に対して配信ユーザが回答した場合や返信した場合には、2つ目の投げ銭の表示時間を延長するサブ機能を表示制御部102に設ける。
ここでの回答や返信は「所定操作」の一例である。なお、所定操作には、例えば配信者における投げ銭の内容の確認の記録、配信者による返信済みフラグの記録、リツイートを含めてもよい。
本実施の形態における配信サーバ10も、実施の形態1で説明したハードウェア構成や機能構成を備えている。
【0076】
投げ銭の目的の一つは配信ユーザとのコミュニケーションであるので、本実施の形態におけるサブ機能は、回答や返信等によって投げ銭の目的が達成されたとみなし、表示時間の延長特典を別の投げ銭に移管する。
本実施の形態のサブ機能では、表示時間の延長特典を移管する前提として、視聴ユーザが投稿した投げ銭を伴う投稿が配信ユーザに対する質問を含むことを要求する。質問に対する回答等は、他の視聴ユーザとの共有への期待度が高いためである。従って、投げ銭を伴う投稿の内容が質問以外の場合、例えば挨拶や応援の場合には、本実施の形態で説明するサブ機能を実行しないものとする。
【0077】
投げ銭を伴う投稿の内容が質問であることは、例えば投げ銭を伴う投稿の文末に特定の符号(例えばクエスチョンマーク)があるか否か、特定の文(例えば「教えて」、「質問」、「知りたい」)が含まれるか否かによって判定してもよい。
また、自然言語処理の技術を適用して投げ銭を伴う投稿の内容を解析し、配信ユーザに対する質問か否かを判定してもよい。
【0078】
図18は、実施の形態7による表示制御例を説明する図である。図18には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0079】
図18では、配信ユーザAによる所定操作が「返信」の場合を想定している。
図18の場合、配信ユーザAによる視聴ユーザXへの返信前の段階では、視聴ユーザXが投稿した投げ銭の表示時間の延長対象になっている。
しかし、視聴ユーザXに対応する投げ銭シンボルの表示時間が延長される前に配信ユーザAから返信があった後は、表示時間の延長対象が、視聴ユーザYに対応する投げ銭シンボルに変更されている。
【0080】
図18の場合、配信ユーザAから視聴ユーザXへの返信の時点で視聴ユーザYの投げ銭シンボルは表示されているが、仮に表示が終了していた場合には、実施の形態6のように、視聴ユーザYの投げ銭シンボルを再表示してもよい。もっとも、実施の形態8のように、表示時間の延長特典を次の投げ銭に持ち越してもよい。
なお、図18の例では、配信ユーザAの返信が視聴ユーザXの投げ銭に対して投稿されているが、配信ユーザAの返信が視聴ユーザYの投げ銭に対して投稿された場合には、視聴ユーザXの投げ銭が表示時間の延長対象に制御される。
【0081】
<まとめ>
本実施の形態の場合、表示時間の延長特典は、配信ユーザの所定操作に基づいて決定される。具体的には、返信等の所定操作が行われた投げ銭を対象外とすることで、所定操作がなされていない投げ銭が画面上に長く残るようにできる。
このため、配信ユーザに気付かれる機会が増え、配信ユーザによる所定操作の可能性を高めることができる。
【0082】
<実施の形態8>
本実施の形態は、実施の形態7の変形例である。
本実施の形態では、1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭のそれぞれに対して配信ユーザから返信等の所定操作が行われた場合、1つ目の投げ銭又は2つ目の投げ銭を行った視聴ユーザによる次の投げ銭の表示を延長するサブ機能を表示制御部102に設ける。
換言すると、ここでのサブ機能は、表示時間の延長特典を同じ視聴ユーザの次の投げ銭に持ち越す機能に関する。なお、表示時間の延長特典の持ち越しは、同じコンテンツの配信期間内に投稿された別の投げ銭に限定してもよいし、同じ配信ユーザに対する投げ銭に限定してもよい。また、同じ視聴ユーザの投げ銭であれば、別の配信ユーザに対する投げ銭にも延長特典を持ち越してもよい。
【0083】
図19は、実施の形態8における表示制御例を説明する図である。図19には、図18との対応部分に対応する符号を付して示している。
図19では、視聴ユーザXと視聴ユーザYの両方に配信ユーザAの「返信」が行われたことで、視聴ユーザXと視聴ユーザYの次の投げ銭に延長特典が引き継がれた様子を示している。
図19の場合、視聴ユーザXの500円の投げ銭(図19内の2つ目の投げ銭)が行われた時点は、視聴ユーザYの所定時間外である。このため、視聴ユーザXの500円の投げ銭は、本来は1つ目の投げ銭として扱われる。
しかし、図19の場合には、表示時間の延長特典が持ち越されている状態であり、しかも投げ銭の投稿者が延長特典の対象者である視聴ユーザXである。このため、視聴ユーザXの投げ銭シンボルの表示時間は2分から3分に延長されている。
【0084】
図20は、実施の形態8における他の表示制御例を説明する図である。図20には、図19との対応部分に対応する符号を付して示している。
図20の場合も、視聴ユーザXと視聴ユーザYの両方に配信ユーザAの「返信」が行われたことで、視聴ユーザXと視聴ユーザYの次の投げ銭に延長特典が引き継がれている。
ただし、図20の場合、投げ銭の投稿者は視聴ユーザYであり、購入額も200円である。このため、視聴ユーザYの投げ銭シンボルは、通常、投げ銭専用欄206に表示されない。
しかし、本実施の形態の場合には、表示時間の延長特典が持ち越されている状態であるので、視聴ユーザYの投げ銭シンボルが投げ銭専用欄206に1分間表示される。
【0085】
<まとめ>
本実施の形態の場合、表示時間の延長特典の持ち越しが可能であるので、視聴ユーザは、発行された表示時間の延長特典を無駄なく活用することが可能になる。
【0086】
<実施の形態9>
本実施の形態も、実施の形態7の変形例である。
本実施の形態では、1つ目の投げ銭に対して配信ユーザによる所定操作がない場合、1つ目の投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示時間を延長するサブ機能を表示制御部102に設ける。
前述した実施の形態7の場合には、1つ目の投げ銭に対して配信ユーザによる所定操作があった場合を前提としているが、本実施の形態では、1つ目の投げ銭に対して配信ユーザによる所定操作がなかった場合の制御動作を規定する。
【0087】
図21は、実施の形態9による表示制御例を説明する図である。図21には、図18との対応部分に対応する符号を付して示している。
図21の場合、視聴ユーザXの投げ銭と視聴ユーザYの投げ銭の両方に配信ユーザからの回答等が投稿されていないが、視聴ユーザXの投げ銭には質問が含まれている。
そこで、図21の例では、質問を含む視聴ユーザXの投げ銭に対応する投げ銭シンボルの表示時間を延長対象に決定し、表示時間を延長している。
【0088】
なお、視聴ユーザXの投げ銭(1つ目の投げ銭)と視聴ユーザYの投げ銭(2つ目の投げ銭)がいずれも質問を含まない場合には、実施の形態8のように次の投げ銭に表示時間の延長特典を持ち越してもよい。
また、視聴ユーザXの投げ銭(1つ目の投げ銭)と視聴ユーザYの投げ銭(2つ目の投げ銭)がいずれも質問を含む場合には、予め定めた規則に基づいて表示時間の延長特典を適用する投げ銭を決定してもよい。例えば投げ銭の購入額が高い方の投げ銭を優先してもよい。
【0089】
<まとめ>
本実施の形態の場合、質問を含む投げ銭については表示時間が優先的に延長されるので、配信ユーザからの回答等の可能性を高めることができる。
【0090】
<実施の形態10>
本実施の形態では、視聴ユーザが視聴しているコンテンツに対する他の視聴ユーザからの投げ銭の受付状況が所定条件を満たす場合、所定時間を延長するサブ機能を受付部101に設ける。
なお、ハードウェア構成や機能構成は実施の形態1と同様である。
前述の実施の形態では、表示時間の延長特典を付与する投げ銭の決定する技術や延長時間を可変する技術(すなわち、表示時間の延長に関する技術)について説明したが、本実施の形態では、「所定時間」を制御の対象とする。
【0091】
本実施の形態におけるサブ機能は、いわゆる盛り上がり状態では、所定時間の延長により投げ銭シンボルの表示時間の延長特典を受け易くすることを目的とする。投げ銭シンボルの表示時間が延長されることで、投げ銭専用欄206に表示される投げ銭シンボルの数が多くなり、いわゆる盛り上がり感を一層高めることが可能になる。
この目的のため、「受付状況」を表す情報には、例えば投げ銭を伴う投稿の数、投げ銭の投稿者数、投げ銭の合計購入額、投げ銭と通常投稿の総数、投げ銭の文字数の総数を使用する。
また、「所定条件を満たす」とは、受付状況を表す情報に応じて定めた基準値を超過することを意味する。
【0092】
図22は、実施の形態10における受付部101が実行する制御動作を説明するフローチャートである。
まず、受付部101は、視聴の盛り上がりか否かを判定する(ステップ11)。ここでの判定では、前述した情報のうち判定に使用する情報が基準値を超過するか否かが判定される。
盛り上がりが確認されない場合(すなわち所定条件を満たさない場合)、ステップ11で否定結果が得られる。この場合、受付部101は、所定時間の長さを基準時間に設定し(ステップ12)、制御動作を終了する。基準時間は、例えば3分である。
【0093】
これに対し、盛り上がりが確認された場合(すなわち所定条件を満たした場合)、ステップ11で肯定結果が得られる。この場合、受付部101は、所定時間の長さを基準時間より延長し(ステップ13)、制御動作を終了する。本実施の形態の場合、延長後の所定時間の長さを5分とする。なお、延長後の長さは一例であり、7分でも10分でも他の値でも構わない。
【0094】
<まとめ>
本実施の形態の場合、視聴が盛り上がっている場合には、投げ銭シンボルの表示時間の延長特典が付与される所定時間の長さを延長するので、投げ銭の投稿者は表示時間の延長特典を受け易くなる。
また、投げ銭シンボルが購入額で定まる時間を超えて表示されることで投げ銭専用欄206に同時に表示される投げ銭シンボルの数が多くなり、盛り上がり感を一層高めることが可能になる。
【0095】
<実施の形態11>
本実施の形態では、1つ目の投げ銭の購入額に応じ、所定時間を延長するサブ機能を受付部101に設ける。
前述した実施の形態10では、投げ銭シンボルの表示時間の延長特典が付与される所定時間の延長には、視聴の盛り上がりが必要であったが、本実施の形態では、1つ目の投げ銭の購入額の大きさにより所定時間を可変する。基本的には、購入額が増えるほど所定時間も長くなる。
図23は、1つ目の投げ銭の購入額と所定時間との関係を説明するテーブルの一例を説明する図である。図23には、図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
【0096】
図23では、購入額が499円以下の場合、所定時間は基準時間(3分)よりも短い2分に設定されている。
また、購入額が500円以上999円以下の場合、所定時間は基準時間(3分)であり、購入額が1000円以上の場合、所定時間は基準時間(3分)よりも長く設定されている。図23に示すテーブルでは、購入額が1000円以上の場合、区分が1つ上がるたび所定時間も長くなる。言うまでもなく、図23に示す関係は一例であり、この関係に限定されない。
なお、所定時間の長さは、1つ目の投げ銭の購入額の金額に対して比例的に増加してもよいし、非線形に増加させてもよい。
【0097】
<まとめ>
本実施の形態の場合、投げ銭シンボルの表示時間の延長特典が付与される所定時間を1つ目の投げ銭の購入額によって定めるので所定時間の長さの予測性を高めることができる。
また、本実施の形態の場合、1つ目の投げ銭の購入額が多い場合の所定時間を購入額の少ない場合よりも長くするので、購入額の多い投げ銭を行う動機付けを視聴ユーザに与えることができる。特に1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭の投稿者が同じ場合には、投げ銭の購入額に応じて所定時間を設定するので、購入額によらず所定時間が同じ場合に比して、購入額が多い投稿者の満足度を高めることができる。
【0098】
<実施の形態12>
本実施の形態では、1つ目の投げ銭の受付から2つ目の投げ銭の受付までの時間差に応じ、投げ銭シンボルの表示時間の延長時間の長さを変更するサブ機能を表示制御部102に設ける。
このサブ機能は、実施の形態10とも関連する。投げ銭が短い時間差で投稿される状態は視聴が盛り上がっている状況下で生じ易いともいえる。もっとも、本実施の形態では、盛り上がり状態だけを想定するものではない。
【0099】
図24は、実施の形態12における表示制御部102の制御動作例を説明するテーブルである。
図24には、「1つ目の投げ銭の受付から2つ目の投げ銭の受付までの時間差」と「表示時間の延長時間の長さ」の関係が示されている。
図24の場合、例えば時間差が20秒であると、延長時間の長さは5分に設定される。また、時間差が21秒以上60秒未満であると、延長時間の長さは4分に設定される。以下、時間差が長くなるほど延長時間の長さは短くなり、時間差が5分以上になると延長時間の長さは1分になる。
ただし、図24で説明した延長時間の長さが適用されるのは、1つ目の投げ銭の次の投稿が所定時間内に投稿されることが条件である。実施の形態1で説明したように、表示時間の延長特典の発生は、1つ目の投げ銭から所定時間内に次の投げ銭を受け付けることが条件だからである。
【0100】
<まとめ>
本実施の形態の場合、2つの投げ銭が所定時間内に投稿されるだけでなく、短い時間差で投稿されるほど表示時間の延長特典が大きくなるので、1つ目の投げ銭に続く視聴ユーザの投げ銭を促す効果が期待できる。
【0101】
<実施の形態13>
本実施の形態では、メッセージの表示欄202とは別に用意される投げ銭専用欄206に、所定時間内に受け付けた同じ視聴者からの1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭をまとめて表示するサブ機能を表示制御部102に設ける。
例えば視聴ユーザXによる2つの投げ銭の間に視聴ユーザYの投げ銭がある場合に、投げ銭専用欄206における投げ銭シンボルの表示を視聴ユーザ毎にまとめて表示するサブ機能に関する。
なお、本実施の形態における所定時間は、1つ目の投げ銭によって開始される所定時間を想定する。もっとも、投稿毎に設定される所定時間を想定してもよい。いずれにしても、所定時間内に同じ視聴ユーザが複数の投げ銭を行った場合には、対応する投げ銭シンボルを投げ銭専用欄206にまとめて表示する。
【0102】
図25は、投げ銭専用欄206における投げ銭シンボルの表示例を説明する図である。
図25には、投げ銭シンボルを受付順に表示する例と、本実施の形態による2つの表示例を表している。
まず、受付順の表示例の場合、投げ銭専用欄206には、「X 1000円」、「Y 500円」、「Z 500円」、「Y 1000円」、「X 500円」が表示されている。この表示例の場合、同じ視聴ユーザによる投げ銭シンボルでも、他の視聴ユーザによる投げ銭が行われたタイミングとの関係で離れて表示される。
【0103】
例1の場合、視聴ユーザXの2つの投げ銭シンボルと、視聴ユーザYの2つの投げ銭シンボルが横並びにまとめて表示される。具体的には、投げ銭専用欄206に、「X 1000円」、「X 500円」、「Y 500円」、「Y 1000円」、「Z 500円」と表示される。この例の場合、投稿順では5番目に投稿された視聴ユーザXの500円の投稿が2番目の位置に表示されている。
例2の場合、視聴ユーザXの2つの投げ銭シンボルと、視聴ユーザYの2つの投げ銭シンボルが縦並びにまとめて表示される。具体的には、投げ銭専用欄206には2行3列に投げ銭シンボルが表示される。まず、1列目には視聴ユーザXの2つの投げ銭シンボルが2行に並んで表示され、2列目には視聴ユーザYの2つの投げ銭シンボルが2行に並んで表示され、3列目には視聴ユーザZの1つの投げ銭シンボルが1行に表示されている。
【0104】
<まとめ>
本実施の形態の場合、投げ銭の回数が多い視聴ユーザの投げ銭シンボルが投げ銭専用欄206にまとめて表示されることにより、同じ視聴ユーザの複数回の投げ銭シンボルの把握が容易になる。
また、同じ視聴ユーザの投げ銭の内容の確認が容易になる。
【0105】
<実施の形態14>
本実施の形態では、同じ視聴ユーザが同じ内容の投げ銭を複数行う場合には購入額を割り引くサブ機能を受付部101に設ける。
投げ銭の各投稿が独立であるのが原則であるが、視聴ユーザが投稿を繰り返すことでメッセージの表示欄202は賑やかになり、盛り上がり感も高められる。
一方で、投稿可能な文字数は購入額に応じて設定される。
そこで、本実施の形態では、投稿される内容が同じ場合に、購入額を割り引くサービスを用意する。
【0106】
図26は、実施の形態14の制御動作を説明する図である。
図26には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図26では、1つ目の投げ銭から所定時間内に、同じ視聴ユーザXにより、1つ目の投げ銭と同じ内容(ここでは「ないすぱ」)の2つ目の投げ銭が行われている。
図26の場合、1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭の購入額が同じである。もっとも、本実施の形態における割引機能の適用には、1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭の購入額が同じであることを要しない。
【0107】
本実施の形態の場合、1つ目の投げ銭も2つ目の投げ銭も購入額は1000円である。このため、各投げ銭に対応する投げ銭シンボルは、投げ銭専用欄206にそれぞれ5分、表示される。
本実施の形態の場合、2つ目の投げ銭シンボルの表示上の購入額は1000円であるが、データ上の購入額は500円に割引される。このため、視聴ユーザXは、所定時間内に同じ内容(ないすぱ)を連投することにより、実質的には1500円で2000円分の表示時間を確保できる。
【0108】
<まとめ>
本実施の形態の場合、所定時間内に同じ内容の投げ銭を複数回行った視聴ユーザについては、複数回の投げ銭で実際に支払う金額が割引される。その結果、視聴ユーザは、所定時間後に別の投げ銭を行う場合に比して少ない金額の支払いでありながら、所定時間後に別の投げ銭を伴う投稿をする場合と同じ表示時間を確保できる。
また、この割引機能により、所定時間内に複数の投げ銭を伴う投稿が促進され、メッセージの表示欄202は賑やかになり、盛り上がり感を高めることができる。
【0109】
<実施の形態15>
本実施の形態では、同じ視聴ユーザが同じ内容の投げ銭を伴う投稿をする場合におけるメッセージの入力作業を省略するサブ機能を受付部101に設ける。
投げ銭を伴う投稿には、例えば図5に示す投げ銭画面211が使用され、その都度、メッセージの入力欄212Dにメッセージを入力する必要がある。しかし、同じ内容のメッセージの投稿であるのに、その都度、文字を入力するのは面倒である。
また、本実施の形態では、視聴ユーザが特定操作を行った場合、同じ視聴ユーザによる同じ内容の投げ銭シンボルを1つにまとめて表示するサブ機能を表示制御部102に設ける。
【0110】
図27は、実施の形態15の制御動作を説明する図である。
図27には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図27の場合、1つ目の投げ銭から所定時間内に、同じ視聴ユーザXが、自身の投げ銭シンボルをタップしている。
この特定操作により、図5に示す投げ銭画面211がポップアップ表示される。このとき、メッセージの入力欄212Dには、タップされた投げ銭シンボルの内容が自動的に入力される。図27の例では「ないすぱ」がメッセージの入力欄212Dに自動入力された投げ銭画面211がポップアップ表示される。このため、視聴ユーザXは、購入額を指定するだけで2つ目の投げ銭を行うことができる。
【0111】
図27の例では、2つ目の投げ銭の購入額も1000円である。このため、視聴ユーザXによる1つ目の投げ銭と2つ目の投げ銭の合計購入額は、2000円(=1000円+1000円)となる。
このため、図27では、投げ銭シンボルの購入額の表示が「1000円」から「2000円」に変更される。また、購入額が2000円の場合の表示時間は10分であるので、2つの投げ銭をまとめた投げ銭シンボルは10分間、投げ銭専用欄206に表示される。
【0112】
<まとめ>
本実施の形態の場合、同じ視聴ユーザが同じ内容の投げ銭を所定時間内に連投する場合におけるメッセージの入力作業が省略される。このため、投げ銭を伴う投稿を短時間のうちに実行可能になる。なお、メッセージの入力は、同じ視聴ユーザによる先に投稿された投げ銭のメッセージの一覧から選択入力可能としてもよい。
また、本実施の形態の場合、投げ銭専用欄206に表示される投げ銭シンボルの数は、同じ視聴ユーザによる同じ内容の投げ銭の数によらず1つになる。このため、投げ銭専用欄206の空き領域が増え、他の視聴ユーザの投げ銭シンボルが表示されやすくなる。また、同じ内容の投げ銭をまとめて示す1つの投げ銭シンボルには、同じ視聴ユーザの合計購入額が表示されるので、投げ銭シンボルの色調も合計購入額に応じた色調に切り替えられる。その結果、小額の投げ銭を複数回行う場合よりも、投げ銭シンボルを目立ち易くできる。
【0113】
<他の実施の形態>
発明の形態は、前述した実施の形態に限らない。例えば各実施の形態の要素を適宜組み合わせることも可能である。
(1)前述の実施の形態では、仮想空間上で分身オブジェクトの動画像を配信する場合について説明したが、配信ユーザ自身を実空間で撮像した動画像を配信する場合にも適用が可能である。
【0114】
(2)前述の実施の形態(例えば実施の形態1)では、2つ目の投げ銭が1つ目の投げ銭の所定時間内に行われた場合、2つの投げ銭に対応する投げ銭シンボルのいずれか一方の表示時間を延長する場合について説明したが、2つの投げ銭シンボルの両方の表示時間を延長してもよい。
図28は、投げ銭を伴う2つの投稿のタイミングが所定の条件を満たす場合に、条件を満たした2つの投げ銭に対応する投げ銭シンボルの両方の表示時間を延長する例を説明する図である。図28には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図28の場合、1つ目の投げ銭である視聴ユーザXの投げ銭シンボルと2つ目の投げ銭である視聴ユーザYの投げ銭シンボルのそれぞれで表示時間が1分延長されている。
この場合、所定の条件を満たす2つの投げ銭の投稿者が異なる場合でも、それぞれが表示時間の延長という利益を得ることができる。
【0115】
(3)前述の実施の形態では、期間が終了していない特典チャンス残り時間207を1つだけ表示しているが、期間が終了していない特典チャンス残り時間207を複数表示してもよい。この場合、期間が終了していない特典チャンス残り時間207を全て表示してもよいし、期間の終了が近い一部の特典チャンス残り時間207だけを選択的に表示してもよい。
図29は、表示画面に特典チャンス残り時間207が複数表示される例を説明する図である。図29には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図29には、視聴ユーザXの投げ銭に対応する特典チャンス残り時間207と、視聴ユーザYの投げ銭に対応する特典チャンス残り時間207の2つが表示されている。この場合、視聴ユーザは、延長対象とする投げ銭を指定可能であることが望ましい。
【0116】
(4)前述の実施の形態では、期間が終了していない特典チャンス残り時間207を表示しているが、残り時間ではなく、特典チャンスの発生だけを画面上に表示してもよい。
図30は、表示画面に特典チャンスの通知欄207Aを表示する例を説明する図である。図30には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図30の場合、特典チャンスの通知欄207Aには、「現在、表示時間の延長特典が発生中」と表示されている。この表示により、視聴ユーザは投げ銭を伴う投稿により表示時間が延長される可能性に気づくことができる。
【0117】
(5)例えば前述の実施の形態では、ユーザ端末20のディスプレイが縦長の場合を想定して説明したが、ユーザ端末20のディスプレイは横長でもよい。
図31は、横長のディスプレイを有するユーザ端末20におけるコンテンツの表示画面例を説明する図である。図31には、図4との対応部分に対応する符号を付して示している。図31の場合、ディスプレイの左側にコンテンツの表示欄201が表示され、右側に投稿されたメッセージの表示欄202と、投稿するメッセージの入力欄203と、投げ銭ボタン204と、投稿ボタン205が表示されている。また、表示画面の右側上部には、投げ銭専用欄206と特典チャンス残り時間207が表示されている。
【0118】
(6)前述の実施の形態では、1つ目の投げ銭を伴う投稿から所定時間内に2つ目の投げ銭を伴う投稿が行われた場合に表示時間の延長特典が発生する例を説明したが、発生される特典は、延長特典に限らない。例えば購入額に応じて定まる文字数以上の入力が可能になる特典、投稿シンボルの目立ちやすさを高める特典(例えばサイズの拡大、表示色の変更、フォントの変更)、購入額の割引特典、ポイントの付与特典でもよい。
【0119】
<まとめ>
以下に、実施の形態で説明した情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴を示す。
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、所定価値を消費する投稿を促す仕組みを提供することである。
【0120】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供することである。
[付記1]所定価値の消費を伴う特別投稿を視聴者から受け付けた場合、所定価値の消費量に応じて特別投稿の表示を制御する表示制御部を有し、表示制御部は、第1の特別投稿の受付から所定時間内に、第1の特別投稿と異なる第2の特別投稿を受け付けた場合、第1の特別投稿の表示時間と第2の特別投稿の表示時間のいずれか一方を延長する、情報処理装置。
この情報処理装置により、所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供できる。
【0121】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、複数の特別投稿の総消費量の大きさに応じて延長時間の長さを変更可能にすることである。
[付記2]表示制御部は、第1の特別投稿と第2の特別投稿で消費される所定価値の総消費量に応じて、延長時間の長さを変更する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、複数の特別投稿の総消費量の大きさに応じて延長時間の長さを変更可能にできる。
【0122】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、総消費量が多い視聴者と総消費量が少ない視聴者とで表示時間に差を設けることである。
[付記3]表示制御部は、第1の特別投稿と第2の特別投稿を投稿した視聴者が視聴しているコンテンツに対する所定価値の総消費量に基づいて、表示時間の延長時間の長さを変更する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、総消費量が多い視聴者と総消費量が少ない視聴者とで表示時間に差を設けることができる。
【0123】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1の特別投稿の表示が終了していた場合には第2の特別投稿の表示を延長することである。
[付記4]表示制御部は、第2の特別投稿を受け付けた時点で第1の特別投稿の表示が終了していた場合、第2の特別投稿の表示時間を延長する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、第1の特別投稿の表示が終了していた場合には第2の特別投稿の表示を延長できる。
【0124】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、表示時間を延長する対象の決定に視聴者の希望を反映可能にすることである。
[付記5]表示制御部は、第1の特別投稿と第2の特別投稿のうち表示時間の延長対象を視聴者の指示により決定する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、表示時間を延長する対象の決定に視聴者の希望を反映できる。
【0125】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、視聴者の希望により表示が終了している特別投稿の再表示を可能にすることである。
[付記6]表示制御部は、第2の特別投稿を受け付けた時点で第1の特別投稿の表示が終了していた場合に、延長対象として第1の特別投稿が指定されたとき、第1の特別投稿を再表示する、付記5に記載の情報処理装置。
これにより、視聴者の希望により表示が終了している特別投稿の再表示を可能にできる。
【0126】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、延長の必要がある特別投稿を延長の対象に自動的に決定することである。
[付記7]表示制御部は、視聴者が視聴しているコンテンツの配信者であって、配信者に対して送られた第1の特別投稿に対して配信者による所定操作が行われた場合、第2の特別投稿の表示時間を延長する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、延長の必要がある特別投稿を延長の対象に自動的に決定できる。
【0127】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、表示時間の延長特典を別の特別投稿に持ち越し可能とすることである。
[付記8]表示制御部は、第1の特別投稿と第2の特別投稿のそれぞれについて配信者による所定操作が行われた場合、視聴者による次の特別投稿の表示を延長する、付記7に記載の情報処理装置。
これにより、表示時間の延長特典を別の特別投稿に持ち越すことができる。
【0128】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定操作が求められる特別投稿の表示時間の延長を可能にすることである。
[付記9]表示制御部は、第1の特別投稿に対し配信者による所定操作がない場合、第1の特別投稿の表示時間を延長する、付記7に記載の情報処理装置。
これにより、所定操作が求められる特別投稿の表示時間を延長可能にできる。
【0129】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、表示時間の延長を受け易くすることである。
[付記10]視聴者が視聴しているコンテンツに対する他の視聴者による特別投稿の受付状況が所定条件を満たす場合、所定時間を延長する受付部を更に有する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、表示時間の延長を受け易くできる。
【0130】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、消費量が多い投稿と消費量が少ない投稿とで所定時間に差を設けることである。
[付記11]第1の特別投稿における所定価値の消費量に応じ、所定時間を延長する受付部を更に有する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、消費量が多い投稿と消費量が少ない投稿とで所定時間に差を設けることができる。
【0131】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、先の特別投稿から次の特別投稿までの時間差の違いにより、延長時間長に差を設けることである。
[付記12]表示制御部は、第1の特別投稿の受付から第2の特別投稿の受付までの時間差に応じ、延長時間の長さを変更する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、先の特別投稿から次の特別投稿までの時間差の違いにより、延長時間長に差を設けることができる。
【0132】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、連続して特別投稿を行った視聴者の表示を目立ちやすくすることである。
[付記13]表示制御部は、受付順に投稿を表示する第1表示欄とは別に用意される特別投稿用の第2表示欄に、所定時間内に受け付けた同じ視聴者からの第1の特別投稿と第2の特別投稿をまとめて表示する、付記2に記載の情報処理装置。
これにより、連続して特別投稿を行った視聴者の表示を目立ちやすくできる。
【0133】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供することである。
[付記14]プロセッサが、所定価値の消費を伴う特別投稿を視聴者から受け付けた場合、所定価値の消費量に応じて特別投稿の表示を制御させる処理と、プロセッサが、第1の特別投稿の受付から所定時間内に、第1の特別投稿と異なる第2の特別投稿を受け付けた場合、第1の特別投稿の表示時間と第2の特別投稿の表示時間のいずれか一方を延長させる処理と、を実行する情報処理方法。
これにより、所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供できる。
【0134】
[付記15]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供することである。
[付記15]プロセッサに、所定価値の消費を伴う特別投稿を視聴者から受け付けた場合、所定価値の消費量に応じて特別投稿の表示を制御させ、プロセッサに、第1の特別投稿の受付から所定時間内に、第1の特別投稿と異なる第2の特別投稿を受け付けた場合、第1の特別投稿の表示時間と第2の特別投稿の表示時間のいずれか一方を延長させる、処理を実行させるプログラム。
これにより、所定価値の消費を伴う複数の投稿を受け付けた場合に表示時間を延長する仕組みを提供できる。
【符号の説明】
【0135】
1…情報処理システム、10…配信サーバ、11…プロセッサ、12…メモリ、13…補助記憶装置、14…通信インタフェース、20…ユーザ端末、101…受付部、102…表示制御部、110…記憶部、111…配信ユーザ情報、112…視聴ユーザ情報、113…投稿情報、114…投げ銭情報、115…投げ銭表示時間、116…所定時間、117…表示延長時間
図1
図2
図3
図4
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図6
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