(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172385
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】入退室管理システム、情報処理装置、入退室管理方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20241205BHJP
G08B 25/00 20060101ALI20241205BHJP
G07C 9/25 20200101ALI20241205BHJP
G07C 9/27 20200101ALI20241205BHJP
G07C 9/29 20200101ALI20241205BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20241205BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20241205BHJP
【FI】
G08B25/04 F
G08B25/04 G
G08B25/00 510M
G08B25/00 510D
G07C9/25
G07C9/27
G07C9/29
G06T7/00 510F
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090073
(22)【出願日】2023-05-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奈良井 一雅
【テーマコード(参考)】
3E138
5B043
5C087
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
3E138AA01
3E138CA03
3E138DA07
3E138DB02
3E138DB09
3E138FA10
3E138JA03
3E138JB05
3E138JB16
3E138JC01
3E138JD02
3E138JD04
5B043AA04
5B043AA09
5B043BA04
5B043DA05
5B043GA02
5B043GA18
5C087AA02
5C087AA03
5C087BB74
5C087DD06
5C087DD20
5C087EE07
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF04
5C087GG02
5C087GG08
5C087GG20
5C087GG38
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】施設内の区切られた区画へ進入した利用者が当該区画へ進入する進入権限を有しているかを、当該区画への進入後に追加で判定する。
【解決手段】入退室管理システムは、ID情報に基づいて区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理と、区画内で撮像した顔画像に基づいて区画毎の進入を認証する顔認証処理とを行い、これらの結果に基づいて、利用者属性を判定する判定処理を行う。判定処理では、第一区画への利用者の進入が可と判定された場合において、利用者の第一区画への進入が認証された利用者の利用者属性を正常利用者と判定し、第一区画への進入が認証されていない利用者の利用者属性を未確定利用者と判定し、第一区画への進入が認証されていない状態において、利用者の第二区画への進入が認証された場合、利用者の利用者属性を不審利用者と判定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理する入退室管理システムであって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う通行制御部と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行う顔認証部と、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う利用者判定部と、を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される入退室管理システム。
【請求項2】
前記判定処理において、前記利用者判定部は、前記利用者属性が前記不審利用者と判定された場合に発報を行うように構成される請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項3】
前記第二区画への進入を規制する規制装置を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、前記利用者属性が前記不審利用者と判定された場合に前記規制装置によって前記第二区画への進入を規制する
ように構成される請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項4】
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において猶予時間が経過した場合、前記利用者の前記利用者属性を前記不審利用者と判定する
ように構成される請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項5】
前記第一区画の区画情報に基づいて、前記猶予時間を設定する猶予時間算出部を更に備える請求項4に記載の入退室管理システム。
【請求項6】
利用者の進入可否を前記区画毎に定めた進入可否情報を記憶する区画データ部と、
前記第一区画に対応して設置され、前記所持物から前記ID情報を読み取るID読取装置と、を備え、
前記進入可否判定処理において、前記利用者判定部は、前記進入可否情報に基づいて、前記ID読取装置によって読み取られた前記ID情報に対応する利用者の前記第一区画への進入可否を判定する
ように構成される請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項7】
各利用者の利用者IDにそれぞれの顔画像が対応付けられた顔情報を記憶する顔データ部と、
前記第一区画内に所在する利用者の顔を撮像する撮像装置を備え、
前記顔認証処理において、前記顔認証部は、
前記撮像装置が撮像した顔画像と同一人物の顔画像を前記顔データ部に記憶される前記顔情報の中から探索し、探索された顔画像に対応する前記利用者IDの利用者に対して、前記第一区画内への進入を認証する
ように構成される請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項8】
前記撮像装置は、前記第一区画内に設置された1又は複数の監視カメラを含む
請求項7に記載の入退室管理システム。
【請求項9】
前記撮像装置は、前記第一区画内に所在する利用者が所持するカメラ付き携帯端末を含む
請求項7又は請求項8に記載の入退室管理システム。
【請求項10】
前記顔画像を撮像した位置座標と、前記判定処理において判定された前記利用者属性と、に基づいて、前記第一区画のマップ上に前記位置座標に前記利用者属性を可視化したヒートマップを生成するマップ生成部を更に備える請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項11】
前記マップ生成部は、
前記マップ生成部において生成された前記ヒートマップを出力先に配信する
ように構成される請求項10に記載の入退室管理システム。
【請求項12】
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理する情報処理装置であって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う通行制御部と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理の結果及び前記進入可否判定処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う利用者判定部と、を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される情報処理装置。
【請求項13】
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させる入退室管理方法であって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う工程と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行う工程と、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う工程と、を備え、
前記判定処理において、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される入退室管理方法。
【請求項14】
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムは、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行い、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行い、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行うように構成され、
前記判定処理において、前記プログラムは、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成されるコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、施設内の区切られた区画への利用者の入退室を管理する入退室管理システムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電子チケットとして機能するリストバンド端末に関する技術が開示されている。この技術では、リストバンド端末がチケット発券所等においてユーザに提供される。チケット発券所にはカメラが設置されており、ユーザへのリストバンド端末の提供時に当該ユーザの顔画像が撮像される。撮影された顔画像は、ユーザ情報等とともにチケット認証サーバに記憶される。監視カメラは、ユーザが会場へ入場する際に通過し得る複数のエリアにそれぞれ設置され、それぞれの範囲内の画像を撮像し、当該撮像画像をチケット認証サーバへ送信する。会場に向かう際にユーザによるリストバンドの装着が検出されると、チケット認証サーバに登録された顔画像と監視カメラの撮像画像から抽出される顔画像とを照合し、ユーザを認証する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、チケット発券所におけるユーザへのリストバンド端末の提供時に当該ユーザの顔画像が撮像されるため、リストバンド端末の提供時における利用者へのなりすましに対応できない。また、一旦会場に入場してしまうと、不審な利用者を特定することができない。このように、従来の技術では、管理対象となる区画へ進入した利用者が不審利用者であるかを、当該区画への進入後に追加で判定することについて、改善の余地が残されている。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたもので、施設内の区切られた区画へ進入した利用者が当該区画へ進入する進入権限を有しているかを、当該区画への進入後に追加で判定する上で有利な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の入退室管理システムは、施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理する入退室管理システムであって、利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて利用者の区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う通行制御部と、区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて利用者の区画毎の進入を認証する顔認証処理を行う顔認証部と、進入可否判定処理の結果及び顔認証処理の結果に基づいて、利用者の区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う利用者判定部と、を備える。判定処理において、利用者判定部は、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証された利用者の利用者属性を正常利用者と判定し、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証されていない利用者の利用者属性を未確定利用者と判定し、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証されていない状態において、進入可否判定処理において利用者の第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、利用者の利用者属性を不審利用者と判定するように構成される。
【0007】
また、本開示の情報処理装置は、施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理する情報処理装置であって、利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて利用者の区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う通行制御部と、区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて利用者の区画毎の進入を認証する顔認証処理の結果及び進入可否判定処理の結果に基づいて、利用者の区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う利用者判定部と、を備える。判定処理において、利用者判定部は、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証された利用者の利用者属性を正常利用者と判定し、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証されていない利用者の利用者属性を未確定利用者と判定し、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証されていない状態において、進入可否判定処理において利用者の第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、利用者の利用者属性を不審利用者と判定するように構成される。
【0008】
また、本開示の入退室管理方法は、施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させる入退室管理方法であって、利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて利用者の区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う工程と、区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて利用者の区画毎の進入を認証する顔認証処理を行う工程と、進入可否判定処理の結果及び顔認証処理の結果に基づいて、利用者の区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う工程と、を備える。判定処理において、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証された利用者の利用者属性を正常利用者と判定し、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証されていない利用者の利用者属性を未確定利用者と判定し、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証されていない状態において、進入可否判定処理において利用者の第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、利用者の利用者属性を不審利用者と判定するように構成される。
【0009】
更に、本開示のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、プログラムは、利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて利用者の区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行い、区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて利用者の区画毎の進入を認証する顔認証処理を行い、進入可否判定処理の結果及び顔認証処理の結果に基づいて、利用者の区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行うように構成される。判定処理において、プログラムは、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証された利用者の利用者属性を正常利用者と判定し、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証されていない利用者の利用者属性を未確定利用者と判定し、進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ顔認証処理において利用者の第一区画への進入が認証されていない状態において、進入可否判定処理において利用者の第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、利用者の利用者属性を不審利用者と判定するように構成される。
【発明の効果】
【0010】
本開示の技術によれば、施設内の区切られた区画へ進入した利用者が当該区画へ進入する進入権限を有しているかを、当該区画への進入後に追加で判定する上で有利な技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態における入退室管理システムの構成例を示す図である。
【
図2】実施の形態における入退室管理システムの構成例を示す図である。
【
図3】第一認証装置のID読取部の機能を説明するためのフローチャートである。
【
図4】第一認証装置のID認証部の機能を説明するためのフローチャートである。
【
図5】第一認証装置の通行制御部の機能を説明するためのフローチャートである。
【
図6】第一認証装置の利用者判定部の機能を説明するためのフローチャートである。
【
図7】第一認証装置の猶予時間算出部の機能を説明するためのフローチャートである。
【
図8】第一認証装置のマップ生成部の機能を説明するためのフローチャートである。
【
図9】顔画像取得装置の顔画像取得部の機能を説明するためのフローチャートである。
【
図10】第二認証装置の顔認証部の機能を説明するためのフローチャートである。
【
図11】入退室管理システムの動作例を模式的に示す図である。
【
図12】第一認証装置のハードウェア資源の例を示す図である。
【
図13】第一認証装置のハードウェア資源の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0013】
実施の形態.
1.実施の形態における入退室管理システムの構成例
図1及び
図2は、実施の形態における入退室管理システムの構成例を示す図である。入退室管理システム100は、建物等の施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理するシステムである。入退室管理システム100は、第一認証装置10と、第二認証装置20と、顔画像取得装置30と、カードリーダ40と、外部機器50と、撮像装置60と、を備える。第一認証装置10は、第二認証装置20、カードリーダ40、及び外部機器50とネットワークを介して通信可能に構成される。顔画像取得装置30は、第二認証装置20とネットワークを介して通信可能に構成される。第二認証装置20は、第一認証装置10及び顔画像取得装置30とネットワークを介して通信可能に構成される。顔画像取得装置30は、撮像装置60及び第二認証装置20とネットワークを介して通信可能に構成される。
【0014】
第一認証装置10は、施設内の区切られた区画毎に利用者属性を判定する情報処理装置である。一例として、第一認証装置10は、サーバ装置により実現される。第一認証装置10は、管理対象の区画を有する建物と同じ建物に設けられる。或いは、第一認証装置10は、当該建物とは異なる建物に設けられても良い。他の例として、第一認証装置10は、クラウド上のサーバによって実現されてもよい。ここでの利用者属性は、各区画にいる利用者が当該区画へ進入する進入権限を有しているかに関する属性である。具体的には、利用者属性は、正常な進入権限を有している正常利用者、正常な進入権限を有しているか未確定である未確定利用者、及び正常な進入権限を有していない不審利用者の3種類に分類される。
【0015】
第一認証装置10は、その機能ブロックとして、ID読取部101と、ID認証部102と、通行制御部103と、利用者判定部104と、猶予時間算出部105と、マップ生成部106と、利用者データ部110と、区画データ部111と、を備える。
【0016】
顔認証システムとしての第二認証装置20は、区画内において撮像された利用者の顔画像に基づいて利用者の区画内への進入を認証する装置である。一例として、第二認証装置20は、第一認証装置10と同様にサーバ装置により実現される。第二認証装置20は、管理対象の区画を有する建物に設けられていてもよいし、他の建物に設けられていてもよいし、また、クラウド上のサーバによって実現されてもよい。第二認証装置20は、その機能ブロックとして、顔認証部201と、顔データ部210と、を備えている。
【0017】
顔画像取得装置30は、区画内を撮像する撮像装置60の撮像画像に含まれる顔画像を取得する装置である。一例として、顔画像取得装置30は、サーバ装置により実現される。顔画像取得装置30は、管理対象の区画を有する建物と同じ建物に設けられる。或いは、顔画像取得装置30は、当該建物とは異なる建物に設けられても良い。他の例として、顔画像取得装置30は、クラウド上のサーバによって実現されてもよい。
【0018】
撮像装置60は、例えば1又は複数の監視カメラが例示される。この場合、顔画像取得装置30は、例えば監視カメラシステムの一部として構成される。顔画像取得装置30は、その機能ブロックとして、顔画像取得部301を備える。
【0019】
カードリーダ40は、読み取り可能なID情報が記憶された利用者の所持物からID情報を読み取るID読取装置である。このような所持物としては、例えば、ID番号が記憶されたIDカード、携帯端末、等が例示される。カードリーダ40は、例えば各区画への入口付近にそれぞれ設置される。カードリーダ40は、当該カードリーダ40に対応付けられた対象区画へ利用者が進入する際に操作される。
【0020】
外部機器50は、利用者属性に基づく動作を行う機器である。外部機器50は、例えば、画像を表示する表示装置、アラーム等を発報する報知装置、及び各区画への入口からの進入を規制するゲート等の規制装置、等が例示される。
【0021】
2.入退室管理システム100が有する機能
以下に
図3から
図10も参照し、入退室管理システム100が有する機能について説明する。なお、
図3から
図10に示すフローチャートの処理は、施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させる入退室管理方法の一部を表してもいる。
【0022】
2-1.利用者データ部110
利用者データ部110は、利用者毎のデータを記憶する記憶部として機能する。利用者データ部110には、利用者の固有の利用者IDがID番号に対応付けられたID情報が記憶されている。
【0023】
2-2.区画データ部111
区画データ部111は、区画毎のデータを記憶する記憶部として機能する。区画データ部111には、進入可否情報と、区画情報と、カメラ情報とが、区画毎に記憶されている。具体的には、進入可否情報は、各利用者の進入可否が利用者IDに対応付けられて区画毎に定められた情報である。区画情報は、区画の面積、位置座標範囲、カメラの数量、及びカメラ設置場所についての区画毎の情報である。カメラ情報は、各区画内に設置されているカメラの位置座標及びIPアドレスを含む情報である。なお、ここでの位置座標は、絶対位置座標系の位置座標である。
【0024】
2-3.ID読取部101
図3は、第一認証装置10のID読取部101の機能を説明するためのフローチャートである。ID読取部101は、
図3に示すステップを実行することにより、IDカードのID番号を読み取るID読取処理を行う。具体的には、ID読取部101は、ステップS001において、利用者がIDカードをカードリーダ40に読み込ませる操作を実施したかどうかを判定する。判定結果が不成立の場合、ステップS001の処理が再度実行される。一方、判定が成立した場合、処理はステップS002に進む。
【0025】
ステップS002では、ID読取部101は、IDカードに記憶されているID番号を取得する。取得したID番号は、当該カードリーダ40に対応付けられた対象区画の区画識別子を対応づけてID認証部102に送られる。
【0026】
2-4.ID認証部102
図4は、第一認証装置10のID認証部102の機能を説明するためのフローチャートである。ID認証部102は、
図4に示すステップを実行することにより、利用者の利用者IDを特定する利用者ID特定処理を行う。利用者データ部110には、利用者の固有の利用者IDをID番号に対応付けた利用者ID情報が記憶されている。ここでは、具体的には、ID認証部102は、ステップS101において、ID読取部101からID番号を取得したかどうかを判定する。判定結果が不成立の場合、ステップS101の処理が再度実行される。一方、判定が成立した場合、処理はステップS102に進む。ステップS102において、ID認証部102は、ID読取部101から送られたID番号を利用者データ部110の利用者ID情報と照合して、ID番号に対応する利用者IDを特定する。特定した利用者IDは、ID番号に対応付けられていた区画識別子を対応づけてID認証部102に送られる。
【0027】
2-5.通行制御部103
図5は、第一認証装置10の通行制御部103の機能を説明するためのフローチャートである。通行制御部103は、ID認証部102が利用者IDを特定した場合に
図5に示すステップを実行し、対象区画への利用者の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う。具体的には、ステップS201において、通行制御部103は、区画データ部111の進入可否情報を参照して、ID認証部102から取得した利用者ID及び区画識別子に対応する進入可否権を確認する。確認された進入可否は、ステップS202において、利用者ID及び区画識別子に対応付けられた進入可否結果として利用者判定部104へ送られる。
【0028】
2-6.利用者判定部104
図6は、第一認証装置10の利用者判定部104の機能を説明するためのフローチャートである。利用者判定部104は、通行制御部103が確認した進入可否結果が、対象区画への利用者の進入可を示す結果を含む場合に
図6に示すステップを実行する。利用者判定部104は、
図6に示すステップを実行することにより、利用者属性を判定する利用者属性判定処理を行う。ステップS301において、利用者判定部104は、進入可否結果に含まれる利用者IDの利用者の利用者属性を「未確定利用者」と判定する。次のステップS302において、利用者判定部104は、利用者が対象区画へ進入してからの経過時間を計測し、経過時間が猶予時間内かどうかを判定する。ここでの猶予時間は、詳細を後述する猶予時間算出部105において算出された値が使用される。判定結果が不成立の場合、処理はステップS303に進み、判定結果が成立の場合、処理はステップS304に進む。
【0029】
ステップS303において、利用者判定部104は、当該利用者IDの利用者の利用者属性を「不審利用者」と判定する。また、ステップS303において、利用者判定部104は、不審利用者がいることを報知するためのアラームを発報する発報処理を行う。ここでは、事前に登録されている、不審利用者がいる区画の全利用者、警備員、管理者等の端末へアラームの発報指令を配信する。
【0030】
ステップS304において、利用者判定部104は、詳細を後述する第二認証装置20の顔認証部201から取得した顔認証結果から、対象区画内に所在する利用者の顔認証結果を照合し、ステップS301において未確定利用者と判定された利用者の利用者IDが、顔認証結果において正しく顔認証されているかを判定する。判定結果が不成立の場合、処理はステップS305に進む。
【0031】
ステップS305において、利用者判定部104は、当該利用者が対象区画とは異なる区画に対応するカードリーダ40を操作したかどうかを判定する。ここでは、利用者判定部104は、異なる区画識別子が対応付けられた当該利用者の利用者IDをID認証部102から取得したかどうかを判定する。判定結果が不成立の場合、処理は再びステップS302に進む。一方、判定結果が成立の場合、未確定利用者が他の区画の入口へ移動したと判断することができる。この場合、処理はステップS303に進み、当該利用者IDの利用者の利用者属性が「不審利用者」と判定される。
【0032】
ステップS304の判定結果が成立の場合、処理はステップS306に進む。ステップS306において、利用者判定部104は、当該利用者IDの利用者の利用者属性を「正常利用者」と判定する。
【0033】
2-7.猶予時間算出部105
図7は、第一認証装置10の猶予時間算出部105の機能を説明するためのフローチャートである。猶予時間算出部105は、
図7に示すステップを実行することにより、猶予時間を設定する猶予時間設定処理を行う。ステップS401において、猶予時間算出部105は、区画データ部111に記憶されている区画情報に基づいて、猶予時間を算出する。ここでは、例えば、区画の面積が広いほど猶予時間が長くなるように設定する。或いは、撮像装置60としてのカメラの数量が多いほど猶予時間が短くなるように設定する。ステップS402において、猶予時間算出部105は、算出した猶予時間を利用者判定部104へ送信する。
【0034】
2-8.マップ生成部106
図8は、第一認証装置10のマップ生成部106の機能を説明するためのフローチャートである。マップ生成部106は、
図8に示すステップを実行することにより、利用者の位置及び利用者属性を区画マップ上に可視化したヒートマップを生成するマップ生成処理を行う。ステップS501において、マップ生成部106は、第一認証装置10からのヒートマップ作成要求が出されているかを判定する。ヒートマップ作成要求は、ヒートマップを作成する区画及び出力先を特定する情報を含む。判定結果が成立の場合、処理はステップS502に進み、判定結果が不成立の場合、処理はステップS503に進む。
【0035】
ステップS502において、マップ生成部106は、ヒートマップ作成要求において要求された区画マップ上において、当該区画に所在する全利用者の位置座標にそれぞれの利用者の利用者属性を色彩等によって区別してプロットしたヒートマップを生成する。各利用者の位置座標は、後述する顔画像取得処理において利用者を撮像した撮像装置60の位置座標を利用する。生成されたヒートマップは、ヒートマップ作成要求によって要求された出力先に配信される。
【0036】
ステップS503において、マップ生成部106は、利用者判定部104において不審利用者がいることに対するアラームの発報が行われたかどうかを判定する。判定結果が成立の場合、処理はステップS504に進み、判定結果が不成立の場合、処理は再びステップS501に戻る。
【0037】
ステップS504において、マップ生成部106は、アラームの対象の不審利用者が所在する区画に所在する全利用者の位置にそれぞれの利用者の利用者属性を色彩等によって区別してプロットしたヒートマップを生成する。生成されたヒートマップは、当該区画に所在する利用者、警備員、管理者等の事前登録した携帯端末等に配信される。
【0038】
2-9.顔画像取得部301
図9は、顔画像取得装置30の顔画像取得部301の機能を説明するためのフローチャートである。顔画像取得部301は、
図9に示すステップを実行することにより、撮像装置60の撮像画像から顔画像を取得する顔画像取得処理を行う。ステップS601において、顔画像取得部301は、撮像装置60の撮像画像を取得する。次のステップS602において、顔画像取得部301は、公知の画像認識技術を用いて、取得した撮像画像に含まれる顔画像を検出したかどうかを判定する。なお、顔画像の検出手法に限定はない。判定結果が不成立の場合、処理は再びステップS601に移動し、判定結果が成立の場合、処理はステップS603に進む。ステップS603において、顔画像取得部301は、検出した顔画像に撮像した撮像装置60のカメラ情報を対応づけた顔画像データを第二認証装置20の顔認証部201へ送信する。
【0039】
2-10.顔データ部210
顔データ部210は、データを記憶する記憶部として機能する。顔データ部210には、それぞれの利用者IDに、予め撮像した利用者の顔画像を対応付けた顔情報が記憶されている。
【0040】
2-11.顔認証部201
図10は、第二認証装置20の顔認証部201の機能を説明するためのフローチャートである。顔認証部201は、
図10に示すステップを実行することにより、顔画像取得装置30が取得した顔画像が、利用者IDを付与されている利用者であるかを判定する顔認証処理を行う。ステップS701において、顔認証部201は、顔画像取得装置30から顔画像データを受信したかどうかを判定する。判定結果が不成立の場合、処理は再びステップS701に戻る。一方、判定結果が成立の場合、処理はステップS702に進む。
【0041】
ステップS702において、顔認証部201は、顔画像取得装置30から顔画像データと、顔データ部210に記憶されている顔情報を照合し、顔画像データの顔画像と同一人物の顔画像を顔情報の中から探索する。そして、顔認証部201は、照合が成功した顔画像の利用者IDにカメラ情報を対応づけた顔認証結果を第一認証装置10の利用者判定部104へ送る。このように、顔認証処理によれば、顔画像取得処理によって撮像された顔画像に対応する利用者が、撮像した区画内に進入していることが認証される。
【0042】
3.実施の形態の入退室管理システムの動作例
次に、本実施の形態の入退室管理システム100において実行される幾つかの動作例について説明する。
図11は、入退室管理システム100の動作例を模式的に示す図である。この図に示す例では、入退室管理システム100が適用される建物内は第一区画S1と第二区画S2に区画されている。それぞれの区画S1,S2は、区画内へ進入するための入口G1,G2を備えている。入口G1,G2には、区画S1,S2内への利用者の進入を規制するための規制装置が設置されている。また、入口G1,G2の付近には、カードリーダ40がそれぞれ設置されている。それぞれの区画S1,S2の室内には、区画内を撮像する撮像装置60がそれぞれ複数台設置されている。なお、
図11では、建物内は、XY座標系で位置が定義されている。建物内は、更に階層をZ座標で定義してもよい。
【0043】
3-1.第一動作例
第一動作例では、入退室管理システム100は、第一区画S1内に進入した利用者H1の利用者属性を判定する。先ず、利用者H1がIDカードを第一区画S1に対応したカードリーダ40に読み込ませると、ID読取部101は、ID読取処理を実行して利用者H1のID番号を取得する。次に、ID認証部102は、利用者ID特定処理を実行して、
利用者H1のID番号に対応する利用者IDを特定する。
【0044】
特定した利用者H1の利用者IDは、第一区画S1の区画識別子を対応づけて通行制御部103に送られる。通行制御部103は、進入可否判定処理を実行して、利用者H1の第一区画S1への進入可否権を確認する。確認された進入可否は、利用者ID及び区画識別子に対応付けられた進入可否結果として利用者判定部104へ送られる。
【0045】
利用者判定部104は、利用者属性判定処理を実行して、利用者H1の属性を判定する。ここでは、進入可否結果が利用者H1の進入可を示す結果を含む場合、利用者判定部104は、進入可否判定処理において、利用者H1の利用者属性を「未確定利用者」と判定する。一方、進入可否結果が利用者H1の進入不可を示す結果を含む場合、利用者判定部104は、進入可否判定処理において、利用者H1の利用者属性を「不審利用者」と判定する。
【0046】
利用者H1が「未確定利用者」と判定された場合、利用者H1は第一区画S1への進入が可能となる。ここでは、例えば、第一区画S1の入口G1が開錠される。一方、利用者H1が「不審利用者」と判定された場合、例えば、第一区画S1の入口G1の規制装置が操作されて、利用者H1は第一区画S1への進入が規制される。
【0047】
顔画像取得部301は、顔画像取得処理を実行して、第一区画S1内に設置された撮像装置60の撮像画像から顔画像を取得する。利用者H1が「未確定利用者」として第一区画S1内に進入した場合、撮像装置60が利用者H1を撮像することにより、顔画像取得処理において利用者H1の顔画像も取得される。顔画像取得部301は、検出した利用者H1の顔画像に撮像した撮像装置60のカメラ情報を対応づけた顔画像データを第二認証装置20の顔認証部201へ送信する。
【0048】
顔認証部201は、顔認証処理を実行して利用者H1が利用者IDを付与されている利用者であるかを判定する。判定成立が認められた場合、顔認証部201は、利用者H1の利用者IDにカメラ情報を対応づけた顔認証結果を第一認証装置10の利用者判定部104へ送る。
【0049】
利用者判定部104は、利用者属性判定処理を実行して、利用者H1の利用者属性を判定する。利用者属性判定処理では、利用者H1が第一区画S1に進入してからの経過時間が猶予期間を超える前に利用者H1の顔認証結果を受信した場合、利用者判定部104は、利用者H1の利用者属性を「正常利用者」と判定する。一方、利用者H1の顔認証結果を受信せずに経過時間が猶予期間を超えた場合、利用者判定部104は、利用者H1が他人のなりすましの可能性があると判断されて「不審利用者」と判定し、アラームを発報する。
【0050】
また、利用者属性判定処理では、利用者H1の顔認証結果を受信していない状態で、利用者H1がIDカードを第二区画S2に対応したカードリーダ40に読み込ませた場合、利用者判定部104は、利用者H1の行動が不審行動の可能性があると判断されて「不審利用者」と判定する。また、この際、利用者判定部104は、第二区画S2の入口G2の規制装置を操作して、入口G2からの進入を規制するとともに、アラームを発報する。
【0051】
以上説明した入退室管理システム100の第一動作例によれば、利用者IDに基づく進入可否判定処理によって「未確定利用者」として第一区画S1への進入が可能となった利用者H1に対して、当該第一区画S1への進入後の顔認証処理によって追加の認証を行うことができる。これにより、利用者のなりすましを防いで利用者H1が「正常利用者」であるか「不審利用者」であるかを高い精度で把握することが可能となる。
【0052】
また、顔認証処理に利用される撮像装置60は、第一区画S1内に防犯或いは監視目的で設置されてるカメラを使用することができるので、低コストで顔認証処理のためのシステムを構築することができる。
【0053】
3-2.第二動作例
第二動作例では、入退室管理システム100は、第一区画S1の区画情報に基づいて、猶予時間を算出する。猶予時間算出部105は、猶予時間設定処理を実行して猶予時間を算出する。顔画像取得部301における顔画像取得処理において、第一区画S1の範囲が広いほど、或いは撮像装置60の撮像範囲が狭いほど、利用者の顔画像の取得機会が減少する。猶予時間設定処理では、第一区画S1の区画情報が利用して、利用者の顔画像の取得機会に応じた猶予時間を算出する。このような第二動作例の入退室管理システム100によれば、利用者属性判定処理での誤判定を減らすことができる。
【0054】
3-3.第三動作例
第三動作例では、入退室管理システム100は、第一区画S1内の複数の利用者の所在位置と利用者属性を可視化したヒートマップを作成する。マップ生成部106は、ヒートマップ作成要求を受けてマップ生成処理を実行し、ヒートマップを作成する。マップ生成処理では、マップ生成部106は、第一区画S1内に所在する各利用者の顔認証結果に含まれるカメラ情報から、各利用者を撮像した撮像装置60の位置座標を各利用者の位置座標としてそれぞれ取得する。マップ生成部106は、第一区画S1のマップ上において、取得した各利用者の位置座標に、利用者属性判定処理によって判定された各利用者の利用者属性を視覚的に区別してプロットすることでヒートマップを生成する。生成されたヒートマップは、当該区画に所在する利用者、警備員、管理者等の事前登録した携帯端末等に配信される。
【0055】
以上説明した入退室管理システム100の第三動作例によれば、各区画に所在する利用者の位置と利用者属性を視覚的に把握することができる。これにより、各区画内に所在する利用者の監視業務の効率を向上させることができ、利用者の安全行動を促進することができる。
【0056】
4.変形例
本実施の形態の入退室管理システム100は、以下のように変形した態様を採用してもよい。
【0057】
4-1.入退室管理システム100のハードウェア資源
【0058】
図12は、第一認証装置10のハードウェア資源の例を示す図である。第一認証装置10は、ハードウェア資源として、プロセッサ12とメモリ14とを含む処理回路16を備える。処理回路16に複数のプロセッサ12が含まれても良い。処理回路16に複数のメモリ14が含まれても良い。
【0059】
本実施の形態において、符号101から符号111に示す各部は、第一認証装置10が有する機能を示す。記憶部としての利用者データ部110及び区画データ部111の機能は、メモリ14によって実現される。符号101から符号111に示す各部の機能は、プログラムとして記述されたソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現できる。当該プログラムは、メモリ14に記憶される。或いは、当該プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。第一認証装置10は、メモリ14に記憶されたプログラムをプロセッサ12(コンピュータ)によって実行することにより、符号101から符号111に示す各部の機能を実現する。
【0060】
プロセッサ12は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、或いはDSPともいわれる。メモリ14として、半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、或いはDVDを採用しても良い。採用可能な半導体メモリには、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、及びEEPROM等が含まれる。
【0061】
図13は、第一認証装置10のハードウェア資源の他の例を示す図である。
図13に示す例では、第一認証装置10は、プロセッサ12、メモリ14、及び専用ハードウェア18を含む処理回路16を備える。
図13は、第一認証装置10が有する機能の一部を専用ハードウェア18によって実現する例を示す。第一認証装置10が有する機能の全部を専用ハードウェア18によって実現しても良い。専用ハードウェア18として、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらの組み合わせを採用できる。
【0062】
第二認証装置20のハードウェア資源は、
図12或いは
図13に示す例と同様である。第二認証装置20は、ハードウェア資源として、プロセッサとメモリとを含む処理回路を備える。第二認証装置20は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサによって実行することにより、符号201及び符号202に示す各部の機能を実現する。第二認証装置20は、ハードウェア資源として、プロセッサ、メモリ、及び専用ハードウェアを含む処理回路を備えても良い。第二認証装置20が有する機能の一部或いは全部を専用ハードウェアによって実現しても良い。
【0063】
顔画像取得装置30のハードウェア資源は、
図12或いは
図13に示す例と同様である。顔画像取得装置30は、ハードウェア資源として、プロセッサとメモリとを含む処理回路を備える。顔画像取得装置30は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサによって実行することにより、符号301に示す機能を実現する。顔画像取得装置30は、ハードウェア資源として、プロセッサ、メモリ、及び専用ハードウェアを含む処理回路を備えても良い。顔画像取得装置30が有する機能の一部或いは全部を専用ハードウェアによって実現しても良い。
【0064】
なお、入退室管理システム100は、第一認証装置10の機能の全部又は一部が第二認証装置20又は顔画像取得装置30に搭載されていてもよい。
【0065】
4-2.顔画像取得装置30
顔画像取得装置30は、撮像装置60として、区画内に所在する利用者が所持するカメラ付き端末装置を利用してもよい。このような端末装置としては、例えば、スマートフォンが例示される。撮像装置60が絶対座標系の位置座標を取得可能なカメラ付き端末装置である場合、顔画像取得部301は、カメラ付き端末装置によって撮像された撮像画像から顔画像を取得する顔画像取得処理を行う。
【0066】
典型的には、
図9に示すステップS601において、顔画像取得部301は、区画内の利用者が所持する撮像装置60の撮像画像を取得する。次のステップS602において、顔画像取得部301は、公知の画像認識技術を用いて、取得した撮像画像に含まれる顔画像を検出したかどうかを判定する。判定結果が不成立の場合、処理は再びステップS601に移動し、判定結果が成立の場合、処理はステップS602に進む。ステップS602において、顔画像取得部301は、検出した顔画像にカメラ付き端末装置の位置座標を対応づけた顔画像データを第二認証装置20の顔認証部201へ送信する。
【0067】
このような変形例の顔画像取得装置30の構成によれば、区画内にカメラが常設されていない場合であっても、顔画像取得処理及び顔認証処理を行うことができる。また、利用者が所持するカメラ付き端末装置によれば、利用者の位置座標を常設の固定式カメラよりも正確に取得することができるので、利用者属性判定処理の精度及びマップ生成処理の精度が向上する。
【0068】
4-3.撮像装置60
区画内に配置される撮像装置60は、区画内に所在する利用者の顔を撮像可能な構成であれば、その数量及び配置に限定はない。また、撮像装置60は、区画内に所在する利用者が所持するカメラ付き端末装置と、区画内に固定設置される監視カメラとが混在していてもよい。
【0069】
4-4.利用者判定部104
ステップS305において判定結果が成立の場合、ステップS303において他の区画の入口の規制装置を操作して、入口からの進入を規制することとしてもよい。また、ステップS303におけるアラームの発報は必須の処理ではない。
【0070】
4-5.発報処理
利用者判定部104において行われる発報処理の発報形態に限定はない。すなわち、発報処理では、警告音又は警告アナウンスを発することとしてもよいし、警告メッセージを表示することとしてもよい。
【0071】
5.その他
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、本開示は上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0072】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0073】
(付記1)
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理する入退室管理システムであって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う通行制御部と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行う顔認証部と、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う利用者判定部と、を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される入退室管理システム。
(付記2)
前記判定処理において、前記利用者判定部は、前記利用者属性が前記不審利用者と判定された場合に発報を行うように構成される付記1に記載の入退室管理システム。
(付記3)
前記第二区画への進入を規制する規制装置を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、前記利用者属性が前記不審利用者と判定された場合に前記規制装置によって前記第二区画への進入を規制する
ように構成される付記1又は付記2に記載の入退室管理システム。
(付記4)
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において猶予時間が経過した場合、前記利用者の前記利用者属性を前記不審利用者と判定する
ように構成される付記1から付記3の何れか1項に記載の入退室管理システム。
(付記5)
前記第一区画の区画情報に基づいて、前記猶予時間を設定する猶予時間算出部を更に備える付記4に記載の入退室管理システム。
(付記6)
利用者の進入可否を前記区画毎に定めた進入可否情報を記憶する区画データ部と、
前記第一区画に対応して設置され、前記所持物から前記ID情報を読み取るID読取装置と、を備え、
前記進入可否判定処理において、前記利用者判定部は、前記進入可否情報に基づいて、前記ID読取装置によって読み取られた前記ID情報に対応する利用者の前記第一区画への進入可否を判定する
ように構成される付記1から付記5の何れか1項に記載の入退室管理システム。
(付記7)
各利用者の利用者IDにそれぞれの顔画像が対応付けられた顔情報を記憶する顔データ部と、
前記第一区画内に所在する利用者の顔を撮像する撮像装置を備え、
前記顔認証処理において、前記顔認証部は、
前記撮像装置が撮像した顔画像と同一人物の顔画像を前記顔データ部に記憶される前記顔情報の中から探索し、探索された顔画像に対応する前記利用者IDの利用者に対して、前記第一区画内への進入を認証する
ように構成される付記1から付記6の何れか1項に記載の入退室管理システム。
(付記8)
前記撮像装置は、前記第一区画内に設置された1又は複数の監視カメラを含む
付記7に記載の入退室管理システム。
(付記9)
前記撮像装置は、前記第一区画内に所在する利用者が所持するカメラ付き携帯端末を含む
付記7又は付記8に記載の入退室管理システム。
(付記10)
前記顔画像を撮像した位置座標と、前記判定処理において判定された前記利用者属性と、に基づいて、前記第一区画のマップ上に前記位置座標に前記利用者属性を可視化したヒートマップを生成するマップ生成部を更に備える付記1から付記9の何れか1項に記載の入退室管理システム。
(付記11)
前記マップ生成部は、
前記マップ生成部において生成された前記ヒートマップを出力先に配信する
ように構成される付記10に記載の入退室管理システム。
(付記12)
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理する情報処理装置であって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う通行制御部と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理の結果及び前記進入可否判定処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う利用者判定部と、を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される情報処理装置。
(付記13)
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させる入退室管理方法であって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う工程と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行う工程と、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う工程と、を備え、
前記判定処理において、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される入退室管理方法。
(付記14)
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムは、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行い、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行い、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行うように構成され、
前記判定処理において、前記プログラムは、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成されるコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0074】
10 第一認証装置、 12 プロセッサ、 14 メモリ、 16 処理回路、 18 専用ハードウェア、 20 第二認証装置、 30 顔画像取得装置、 40 カードリーダ、 50 外部機器、 60 撮像装置、 100 入退室管理システム、 101 ID読取部、 102 ID認証部、 103 通行制御部、 104 利用者判定部、 105 猶予時間算出部、 106 マップ生成部、 110 利用者データ部、 111 区画データ部、 201 顔認証部、 210 顔データ部、 301 顔画像取得部
【手続補正書】
【提出日】2023-11-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理する入退室管理システムであって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う通行制御部と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行う顔認証部と、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う利用者判定部と、を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される入退室管理システム。
【請求項2】
前記判定処理において、前記利用者判定部は、前記利用者属性が前記不審利用者と判定された場合に発報を行うように構成される請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項3】
前記第二区画への進入を規制する規制装置を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、前記利用者属性が前記不審利用者と判定された場合に前記規制装置によって前記第二区画への進入を規制する
ように構成される請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項4】
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において猶予時間が経過した場合、前記利用者の前記利用者属性を前記不審利用者と判定する
ように構成される請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項5】
前記第一区画の区画情報に基づいて、前記猶予時間を設定する猶予時間算出部を更に備える請求項4に記載の入退室管理システム。
【請求項6】
利用者の進入可否を前記区画毎に定めた進入可否情報を記憶する区画データ部と、
前記第一区画に対応して設置され、前記所持物から前記ID情報を読み取るID読取装置と、を備え、
前記進入可否判定処理において、前記利用者判定部は、前記進入可否情報に基づいて、前記ID読取装置によって読み取られた前記ID情報に対応する利用者の前記第一区画への進入可否を判定する
ように構成される請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項7】
各利用者の利用者IDにそれぞれの顔画像が対応付けられた顔情報を記憶する顔データ部と、
前記第一区画内に所在する利用者の顔を撮像する撮像装置を備え、
前記顔認証処理において、前記顔認証部は、
前記撮像装置が撮像した顔画像と同一人物の顔画像を前記顔データ部に記憶される前記顔情報の中から探索し、探索された顔画像に対応する前記利用者IDの利用者に対して、前記第一区画内への進入を認証する
ように構成される請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項8】
前記撮像装置は、前記第一区画内に設置された1又は複数の監視カメラを含む
請求項7に記載の入退室管理システム。
【請求項9】
前記撮像装置は、前記第一区画内に所在する利用者が所持するカメラ付き携帯端末を含む
請求項7に記載の入退室管理システム。
【請求項10】
前記顔画像を撮像した位置座標と、前記判定処理において判定された前記利用者属性と、に基づいて、前記第一区画のマップ上に前記位置座標に前記利用者属性を可視化したヒートマップを生成するマップ生成部を更に備える請求項1又は請求項2に記載の入退室管理システム。
【請求項11】
前記マップ生成部は、
前記マップ生成部において生成された前記ヒートマップを出力先に配信する
ように構成される請求項10に記載の入退室管理システム。
【請求項12】
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理する情報処理装置であって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う通行制御部と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理の結果及び前記進入可否判定処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う利用者判定部と、を備え、
前記判定処理において、前記利用者判定部は、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される情報処理装置。
【請求項13】
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させる入退室管理方法であって、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行う工程と、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行う工程と、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行う工程と、を備え、
前記判定処理において、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成される入退室管理方法。
【請求項14】
施設内の区切られた区画毎に利用者の入退室を管理することをコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムは、
利用者の所持物に記憶されたID情報に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入可否を判定する進入可否判定処理を行い、
前記区画内で撮像した利用者の顔画像に基づいて前記利用者の前記区画毎の進入を認証する顔認証処理を行い、
前記進入可否判定処理の結果及び前記顔認証処理の結果に基づいて、利用者の前記区画毎の進入権限に関する利用者属性を判定する判定処理を行うように構成され、
前記判定処理において、前記プログラムは、
前記進入可否判定処理において第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証された利用者の前記利用者属性を正常利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない利用者の前記利用者属性を未確定利用者と判定し、
前記進入可否判定処理において前記第一区画への利用者の進入が可と判定され且つ前記顔認証処理において前記利用者の前記第一区画への進入が認証されていない状態において、前記進入可否判定処理において前記利用者の前記第一区画と異なる第二区画への進入が認証された場合、前記利用者の前記利用者属性を不審利用者と判定する
ように構成されるコンピュータ読み取り可能な記録媒体。