(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172410
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】トロイダルコイル固定構造
(51)【国際特許分類】
H01F 27/06 20060101AFI20241205BHJP
H01F 27/29 20060101ALI20241205BHJP
H01F 17/06 20060101ALI20241205BHJP
H01F 27/32 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H01F27/06 103
H01F27/29 J
H01F17/06 K
H01F27/32 140
H01F27/29 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090114
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000217491
【氏名又は名称】ダイヤゼブラ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100167977
【弁理士】
【氏名又は名称】大友 昭男
(72)【発明者】
【氏名】谷口 貴士
【テーマコード(参考)】
5E044
5E070
【Fターム(参考)】
5E044CA08
5E070AA01
5E070AB01
5E070BA14
5E070DA03
5E070EA08
5E070EB01
(57)【要約】
【課題】トロイダルコイルとこれを保持する台座とを接着剤なしで強固に固定するとともに、組立の作業性を向上でき、材料費も削減できる、トロイダルコイル固定構造を提供する。
【解決手段】巻回されたコイル3はその径方向のうちX方向の外側位置に突出されたのちX方向およびZ方向と直交するY方向へそれぞれ向かう複数の端子用引出線6を有する。台座5の複数個所にコイル3の径方向のX方向外側位置よりも内側位置に係止部8が設けられて、
端子用引出線6が外側位置から内側位置へ引き回され係止部8に係止されて台座5から突出されてなり、端子部7によりトロイダルコイル1が台座5に固定される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トロイダルコアにコイルを巻回したトロイダルコイル、およびこのトロイダルコイルを、コア軸心方向のZ方向とこれに直交するX方向とを含むXZ平面と略平行に保持する台座を備え、
前記巻回されたコイルは、その径方向のうち前記X方向の外側位置に突出されたのちX方向およびZ方向と直交するY方向の成分へそれぞれ向かう複数の端子用引出線を有して、
前記台座の複数個所に前記コイルの径方向のX方向外側位置よりも内側位置に係止部が設けられて、端子部は、前記端子用引出線が前記外側位置から前記内側位置へ引き回され前記係止部に係止されて前記台座から突出されてなり、この端子部によりトロイダルコイルが前記台座に固定される、トロイダルコイル固定構造。
【請求項2】
請求項1において、
前記端子部は、前記端子用引出線が前記外側位置から前記内側位置へ引き回されて曲げによる弾性変形が与えられたうえで前記係止部である第1爪部に係止される、トロイダルコイル固定構造。
【請求項3】
請求項2において、
前記コイルの端子用引出線は、前記コイルの径方向のX方向外側位置に突出する中間部位に引き回される第1の配線部と、前記内側位置への曲げによる戻り成分を伴う方向へ引き回される第2の配線部と、X方向外側方向へ再度引き回されて前記弾性変形を与えられる第3の配線部とを形成する、トロイダルコイル固定構造。
【請求項4】
請求項1において、
前記端子部が回路基板にはんだ付けされて実装される、トロイダルコイル固定構造。
【請求項5】
請求項1において、
前記トロイダルコイルは、周方向に複数分巻されて、Y方向上部側に配置される複数の分巻コイル、および下部側に配置される複数の分巻コイルを有し、前記係止部は前記台座における複数個所に配置されて、前記上部側の複数の分巻コイルの各々端子用引出線が前記引き回されて当該係止部に係止される、トロイダルコイル固定構造。
【請求項6】
請求項5において、さらに
前記トロイダルコイルは、セパレータによって、各分巻コイルがそれぞれ絶縁されるとともに保持され、前記セパレータの溝部が前記台座に設けられた第2爪部に篏合して固定される、トロイダルコイル固定構造。
【請求項7】
請求項6において、
前記台座はその両端部から湾曲状に延びる両端壁を有して、この両端壁の先端に設けられた第3爪部により前記セパレータが係止される、トロイダルコイル固定構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トロイダルコイルとこれを保持する台座とを固定する、トロイダルコイルの固定構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、トロイダルコイルを端子台に固定するものとして、トロイダルコイルとその周辺構造の間に接着剤を充填し固定する方法が知られている。
【0003】
しかし、この接着剤の使用には、塗布(配合、位置、量)、乾燥(温度、時間)の工程・管理が必要であり、組立作業においてこれに応じた場所や時間を要する。また、トロイダルコイルの固定に接着剤を使用すると、その誘電率が高いために分布容量が大きくなってトロイダルコイルのインピーダンス特性が悪くなるという問題もあった。
【0004】
このため、従来から、接着剤を使用しないで、トロイダルコイルを固定する種々の方法が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の方法は巻線の端部を2枚鍔付き円柱端子に接続し、円柱端子を支持板の導入切り込み付き貫通孔に圧入し、円柱端子の鍔が支持板を挟持して固定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の方法では、接着剤なしでトロイダルコイルを固定するものの、巻線の端部を2枚鍔付き円柱端子に接続する必要があって、組立に手間がかかり作業性が向上せず、材料費も高くなるという問題がある。
【0007】
本発明は、トロイダルコイルとこれを保持する台座とを接着剤なしで固定するとともに、組立の作業性を向上でき、材料費も削減できる、トロイダルコイル固定構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一構成に係るトロイダルコイル固定構造は、トロイダルコアにコイルを巻回したトロイダルコイル、およびこのトロイダルコイルを、コア軸心方向のZ方向とこれに直交するX方向とを含むXZ平面と略平行に保持する台座を備える。
前記巻回されたコイルは、その径方向のうち前記X方向の外側位置に突出されたのちX方向およびZ方向と直交するY方向の成分へそれぞれ向かう複数の端子用引出線を有する。
前記台座の複数個所に前記コイルの径方向外側位置よりも内側位置に係止部が設けられて、端子部が、前記端子用引出線が外側位置から前記内側位置へ引き回され前記係止部に係止されて前記台座から突出されてなり、この端子部によりトロイダルコイルが前記台座に固定される。
【0009】
この構成によれば、端子部がコイルの端子用引出線が外側位置から内側位置へ引き回されて係止部に係止されており、この端子用引出線の変形戻りによる係止によって台座に端子用引出線が固定されてトロイダルコイルが固定されるので、トロイダルコイルが接着剤なしで台座に固定されることができるとともに、端子用引出線がそのまま接続端子として使用されて別部材のピン端子を接続する必要がないので、組立の作業性が向上し、材料費も削減できる。
【0010】
本発明では、前記端子部は、前記端子用引出線が前記外側位置から前記内側位置へ引き回されて曲げによる弾性変形が与えられたうえで前記係止部である第1爪部に係止されることが好ましい。この場合、前記端子部は、曲げによる弾性変形が与えられたうえで第1爪部に係止されるので、トロイダルコイルは接着剤なしで台座に固定されることが可能となる。
【0011】
また、本発明では、前記コイルの端子用引出線は、前記コイルの径方向のX方向外側位置に突出する中間部位に引き回される第1の配線部と、前記内側位置への曲げによる変形戻り成分を伴う方向へ引き回される第2の配線部と、X方向外側方向へ再度引き回されて前記曲げによる弾性変形を与えられる第3の配線部とを形成することも好ましい。この場合、端子用引出線は第1~第3の配線部によって容易に曲げによる弾性変形が得られるので、組立の作業性をより向上しながらトロイダルコイルを固定できる。
【0012】
前記端子部が回路基板にはんだ付けされて実装されることも好ましい。この場合、端子用引出線はそのまま回路基板のピン端子としてこれをはんだ付けすることで回路基板に実装されるので、この端子部の実装によりトロイダルコイル、基台および回路基板を強固に固定することができる。
【0013】
好ましくは、前記トロイダルコイルは、周方向に複数分巻されて、Y方向上部側に配置される複数の分巻コイル、および下部側に配置される複数の分巻コイルを有し、前記第1爪部は前記台座における複数個所に配置されて、前記上部側の複数の分巻コイルの各々端子用引出線が前記引き回されて当該第1爪部に係止される。したがって、この上部側の分巻コイルの端子用引出線が、当該上部側分巻コイルおよび下部側分巻コイルを抱え込むように、曲げによる弾性変形により第1爪部に係止されるので、トロイダルコイル全体を強固に固定することができる。
【0014】
また、好ましくは、前記トロイダルコイルは、セパレータによって各分巻コイルがそれぞれ絶縁されるとともに保持され、前記セパレータの溝部が前記台座に設けられた第2爪部に篏合して固定される。したがって、各分巻コイル間の絶縁距離を十分に確保しながら、セパレータと台座の第2爪部によっても、トロイダルコイルと台座をより強固に固定することができる。
【0015】
好ましくは、前記台座はその両端部から湾曲状に延びる両端壁を有して、この両端壁の先端に設けられた第3爪部により前記セパレータが係止される。したがって、セパレータと台座の第3爪部によっても、トロイダルコイルと台座をより強固に固定することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、コイルの端子用引出線が外側位置から内側位置へ引き回されて曲げによる弾性変形が与えられたうえで第1爪部に係止されており、この端子用引出線の変形戻りによる係止によって端子用引出線が台座に固定されるので、トロイダルコイルが接着剤なしで台座に固定されるとともに、端子用引出線がそのまま接続端子として使用されて別部材のピン端子を接続する必要がないので、組立の作業性が向上し、材料費も削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態にかかるトロイダルコイル固定構造を示す斜視図である。
【
図2】
図1のトロイダルコイル固定構造を示す側面図である。
【
図3】
図1のトロイダルコイル固定構造を示す正面図である。
【
図4】
図1のトロイダルコイル固定構造を示す底面図である。
【
図5】トロイダルコアを収納するコアケースを示す分解斜視図である。
【
図7】トロイダルコイル固定構造を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるトロイダルコイルの固定構造を示す斜視図である。
図2は
図1の側面図、
図3は正面図、
図4は底面図である。
【0019】
図1のように、このトロイダルコイル1の固定構造は、環状のトロイダルコア2(
図5)にコイル3を巻回したトロイダルコイル1、およびトロイダルコイル1を、コア軸心方向のZ方向とこれに直交するX方向とを含むXZ平面と略平行に保持する台座5とを備える。さらに、台座5はその両端部から湾曲状にそれぞれ延びる両端壁14を有する。トロイダルコイル1は端壁14の湾曲形状に沿って収納される。
【0020】
コア2は例えばフェライト等の鉄材が使用され、コイル3は例えば銅線が使用される。台座5には、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やフェノール(PF)などの絶縁性樹脂が使用される。
【0021】
図2のように、巻回されたコイル3は、その径方向のうちX方向の外側位置に突出されたのちX方向およびZ方向と直交するY方向の成分へそれぞれ向かう端子用引出線(リード線)6を有して、台座5の複数個所にコイルの径方向のX方向外側位置よりも内側位置に第1爪部(係止部)8が設けられる。第1爪部8は、台座5のX方向内側に向かって開口して端子用引出線6を当該内側から導入する開口溝8aと、開口溝8aよりもX方向外側に位置して端子用引出線6を外側方向に引き回したうえ係止させる係合溝8bとを有する。
【0022】
端子用引出線6が前記径方向のX方向外側の突出位置から曲げられて内側に戻されたうえで外側へ引き回されて当該引出線に弾性変形が与えられ第1爪部8に係止されて台座5から突出される。
【0023】
すなわち、トロイダルコイル1の端子用引出線6は、コイルの径方向のX方向外側位置に突出する中間部位に引き回される第1配線部6aと、内側位置への曲げによる戻り成分を伴う方向へ引き回される第2配線部6bと、X方向の外側方向へ再度引き回される第3配線部6cとを形成する。
【0024】
トロイダルコイル1は、周方向に複数例えば4分巻されてY方向上部側に配置される第1、第2分巻コイル1A、1B、下部側に配置される第3、第4分巻コイル1C、1Dを有する。
図4のように、第1爪部8は台座5における前後左右4か所に配置される。
図2の上部側の第1、第2分巻コイル1A、1Bの各々端子用引出線6が前記のように引き回されて当該第1爪部8に係止されて台座5から突出される。
【0025】
こうして、この上部側の分巻コイル1A、1Bの端子用引出線6、6が、当該上部側分巻コイル1A、1Bおよび下部側分巻コイル1C、1Dを抱え込むように、曲げによる弾性変形により第1爪部8に係止されるので、トロイダルコイル1全体を強固に固定することができる。下部側の第3、第4分巻コイル1C、1Dの各端子用引出線7はそのまま直下の台座5の貫通孔21(
図4)を貫通する。
【0026】
このように、コイル3の端子用引出線6が外側位置から内側位置へ引き回されて曲げによる弾性変形が与えられたうえで第1爪部8に係止されており、この端子用引出線6の変形戻り(スプリングバック)による係止によって端子用引出線6が台座5に固定されるので、トロイダルコイル1を接着剤なしで台座5に固定することができる。
【0027】
トロイダルコイル1の固定に接着剤を使用していないので、誘電率を低くでき分布容量も小さくなるから、トロイダルコイル1は良好なインピーダンス特性を得ることができる。
【0028】
また、端子部7は回路基板20(
図1)にはんだ付けされて実装される。この場合、端子用引出線6はそのまま回路基板20の接続端子として使用されるので、端子用引出線6、7に別部材のピン端子を接続する必要がなくなる。
図1および
図2のように、台座5は両端壁14のみでZ方向手前側に側面壁が設けられておらず、端子用引出線6を第1爪部8に係止したり、端子用引出線7を台座5に取り付ける作業が容易となる。これにより、組立の作業性が向上し、材料費を削減できる。
【0029】
トロイダルコイル1は、各分巻コイル1A~1Dをそれぞれ絶縁するとともに保持するセパレータ12を有し、セパレータ12の溝部12bが台座5に設けられた第2爪部9(
図7)に篏合して固定される。セパレータ12により各分巻コイル1A~1D間の絶縁距離が十分に確保されるとともに、セパレータ12と台座5の第2爪部9によっても、トロイダルコイル1と台座5をより強固に固定することができる。
【0030】
図1および
図3のように、台座5の両端壁14の先端に第3爪部15が設けられて、第3爪部15の下面にセパレータ12の上面を当接させてセパレータ12を台座5に固定する。これにより、セパレータ12と台座5の第3爪部15によっても、トロイダルコイル1と台座5をより強固に固定することができる。
【0031】
以下、トロイダルコイル1の組み立て手順を示す。まず、
図5のように、コアカバー11は半体11A、11Bに分解されており、この半体11A、11Bにトロイダルコア2を挟み込んで組み立てられる。分巻コイル1A~1Dを絶縁するセパレータ12は、内周側に第1溝部12a、外周側に第2溝部12bを有して、各半体11A、11Bに分解された状態で取り付けられており、このコアカバー11の組立時にセパレータ12が形成される。
【0032】
図6のように、組み立てられたコアカバー11にコイル3が4分巻に巻回される。その後、セパレータ12の内周側の第1溝部12aに十字状の係止具13の係止片13aが嵌め込まれる。セパレータ12の第1溝部12aは内周側の4か所すべてに設けられているので、各分巻コイル1A~1Dがどの周方向位置でも係止片13aを嵌め込むことができ、組立が容易となる。
【0033】
図7のように、トロイダルコイル1が、その4本の端子用引出線6が径方向外側の突出位置から略直角下方に曲げられて(第1の配線部6a)、端壁14の先端における第3爪部10の両側に設けられたガイド溝16でガイドされた後、内側に曲げられる(第2の配線部6b)。台座5への組立時に、第1爪部8にさらに内側に戻されたうえでその開口溝8aから外側位置のその係合溝8bに嵌め込むように引き回されて当該引出線6に弾性変形が与えられた状態で(第3の配線部6c)、第1爪部8に係止される。
【0034】
台座14には両端壁14のみで側面壁は設けられていないので、側面部が露出しており、端子用引出線6の引き回しや第1爪部8への係止などが容易となって、組立作業性をより向上させることができる。
【0035】
セパレータ12の第2溝部12bが台座5に設けられた第2爪部9に篏合して固定される。セパレータ12の第2溝部12bは外周側の4か所すべてに設けられているので、各分巻コイル1A~1Dがどの周方向位置でも第2爪部9に係止することができ、組立が容易となる。そして、台座5の両端壁14の先端に設けられた第3爪部15によりセパレータ12が係止される。
【0036】
上述のように、本実施の形態に係るトロイダルコイル1の固定構造では、そのコイルを固定する周辺構造が、複数のパーツからなる部位によって構成され、これらをアセンブリする際には接着剤の使用を必要としない。なお、トロイダルコイル1と周辺構造の間におけるアセンブリ以外の充填箇所に限定されて接着剤が使用される場合もある。こうして、当該周辺構造は、各爪部やその嵌着部の構造によって、その組立構造が簡素化されている。
【0037】
また、本実施の形態では、以下のようにコイル線の配線上の利点も有している。すなわち、トロイダルコイル1から延伸する配線は、コイル3の端子用引出線6が外側位置から内側位置へ引き回されて曲げによる弾性変形が与えられたうえで第1爪部8に係止されており、この端子用引出線6の変形戻りによる係止によって端子用引出線6が台座5に固定される。これにより、トロイダルコイル1は、接着剤なしで台座5に強固に固定される。また、かかる固定構造は、端子用引出線6がそのまま接続端子として使用されて別部材のピン端子を接続する必要がないので、組立の作業性が向上し、材料費も削減できる。
【0038】
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
1:トロイダルコイル
2:トロイダルコア
3:コイル
5:台座
6:端子用引出線
7:端子用引出線
8:第1爪部(係止部)
9:第2爪部
11:コアカバー
12:セパレータ
13:係止具
14:端壁
15:第3爪部
20:回路基板
Z方向:コア軸心方向
X方向:Z方向と直交する方向
Y方向:X方向およびZ方向と直交する方向