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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172485
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】情報処理装置及び表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20220101AFI20241205BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241205BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20241205BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
G06F3/0481
B41J29/38 501
B41J29/42 F
H04N1/00 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090237
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】長尾 剛士
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5E555
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ06
2C061CQ04
2C061CQ05
2C061CQ23
2C061CQ24
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HN15
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB23
5C062AC05
5C062AC68
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF00
5E555AA21
5E555AA22
5E555BA01
5E555BA09
5E555BA10
5E555BA12
5E555BA27
5E555BB09
5E555BB10
5E555BB12
5E555BB27
5E555BC01
5E555BC04
5E555BE12
5E555CA12
5E555CA17
5E555CB01
5E555CC01
5E555CC03
5E555DA01
5E555DB03
5E555DC09
5E555DC19
5E555DC25
5E555DD02
5E555DD08
5E555EA07
5E555EA09
5E555EA11
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】例えば、情報をウィンドウ表示するときに、視認性の高いウィンドウを表示可能な情報処理装置等を提供すること。
【解決手段】情報処理装置の基本機能を動作させる標準アプリケーションと、情報処理装置に基本機能以外の機能を追加する動作をさせる追加アプリケーションを実行し、追加アプリケーションは、処理に応じて所定の情報を第1のウィンドウとして表示デバイスに表示し、標準アプリケーションは、情報処理装置から所定の通知を取得したときは、通知に基づくメッセージを第2のウィンドウとして優先的に前記表示デバイスに表示し、追加アプリケーションは、表示デバイスの能力に関する表示情報を取得し、表示情報に基づいて、第1のウィンドウの形状を決定する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示する表示デバイスと、制御部と有する情報処理装置であって、
前記制御部は、前記情報処理装置の基本機能を動作させる標準アプリケーションと、前記情報処理装置に前記基本機能以外の機能を追加する動作をさせる追加アプリケーションを実行し、
前記標準アプリケーションは、前記情報処理装置から所定の通知を取得したときは、前記通知に基づくメッセージを第1のウィンドウとして優先的に前記表示デバイスに表示し、
前記追加アプリケーションは、処理に応じて所定の情報を第2のウィンドウとして前記表示デバイスに表示し、
前記追加アプリケーションは、
前記第1のウィンドウに関する表示情報を取得し、
前記表示情報に基づいて、前記第2のウィンドウのデザインを決定する
情報処理装置。
【請求項2】
前記第2のウィンドウは、前記第1のウィンドウが重なる位置に表示される
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記追加アプリケーションが前記第2のウィンドウを表示しているとき、前記標準アプリケーションが前記第1のウィンドウを前記表示デバイスに表示すると、前記第1のウィンドウが前記第2のウィンドウの前面に表示されることで、前記第2のウィンドウは視認できない状態となる請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示情報として、表示デバイスの大きさが含まれており、
前記追加アプリケーションは、前記表示デバイスの大きさに対応して、前記第2のウィンドウの大きさを決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記追加アプリケーションは、前記表示デバイスの大きさに対応して前記第2のウィンドウの縦のサイズ又は横のサイズを記憶している
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記追加アプリケーションは、前記表示情報が取得できないときは、既定の大きさで前記第2のウィンドウを前記表示デバイスに表示する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記追加アプリケーションは、前記表示情報に基づいて、前記第2のウィンドウの大きさが、前記第1のウィンドウの大きさ以下となるように決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記標準アプリケーションが取得する通知は、前記情報処理装置のハードウェアに関する動作に基づく当該情報処理装置からの通知である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記標準アプリケーションが取得する通知は、前記情報処理装置の消耗品に関する当該情報処理装置からの通知である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記表示情報として、前記第1のウィンドウに関するウィンドウ情報を取得し、
前記追加アプリケーションは、
前記第1のウィンドウに関するウィンドウ情報を取得し、
前記ウィンドウ情報に基づいて、前記第2のウィンドウの大きさが、前記第1のウィンドウの大きさ以下となるように決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記追加アプリケーションは、前記ウィンドウ情報として、前記第1のウィンドウの高さ、幅に関する情報を取得する
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記追加アプリケーションは、前記ウィンドウ情報として、前記第1のウィンドウの隅部の形状に関する情報を取得する
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記追加アプリケーションは、前記表示情報を取得できないときは、前記ウィンドウ情報のみに基づいて、前記第2のウィンドウの大きさが、前記第1のウィンドウの大きさ以下となるように決定する請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記第1のウィンドウには、1又は複数の項目が所定のレイアウトで配置されており、
前記追加アプリケーションは、前記第1のウィンドウの大きさが所定の大きさ以下となったときは、前記レイアウトを調整する請求項1又は10に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記追加アプリケーションは、前記項目の大きさが所定の大きさ以下とならないようにレイアウトを調整する請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
表示デバイスを有する情報処理装置において実行するアプリケーションが出力する情報を第1のウィンドウとして表示する情報処理装置における表示方法であって、
前記情報処理装置がハードウェアに関する通知を行うときに表示する第2のウィンドウの大きさに関する情報を取得するステップと、
前記第2のウィンドウの大きさに関する情報に基づいて、前記情報処理装置が表示する第2のウィンドウ以下となるように、第1のウィンドウの大きさを決定するステップと、
前記情報処理装置のハードウェアに関連する通知に応じた第2のウィンドウを、第1のウィンドウに重なるように表示するステップと、
を含む情報処理装置における表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、画像形成装置等を含めた情報処理装置において、表示方法においてさまざまな工夫がされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-163508号公報
【特許文献2】特開2016-91350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、例えば、情報をウィンドウ表示するときに、視認性の高いウィンドウを表示可能な情報処理装置等を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の情報処理装置は、情報を表示する表示デバイスと、制御部と有する情報処理装置であって、前記制御部は、前記情報処理装置の基本機能を動作させる標準アプリケーションと、前記情報処理装置に前記基本機能以外の機能を追加する動作をさせる追加アプリケーションを実行し、前記追加アプリケーションは、処理に応じて所定の情報を第1のウィンドウとして前記表示デバイスに表示し、前記標準アプリケーションは、前記情報処理装置から所定の通知を取得したときは、前記通知に基づくメッセージを第2のウィンドウとして優先的に前記表示デバイスに表示し、前記追加アプリケーションは、前記表示デバイスの能力に関する表示情報を取得し、前記表示情報に基づいて、前記第1のウィンドウの形状を決定する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、例えば、情報をウィンドウ表示するときに、視認性の高いウィンドウを表示可能な情報処理装置等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
図2】第1実施形態における画像形成装置のハードウェアの構成を説明する図である。
図3】第1実施形態におけるソフトウェアの構成を説明する図である。
図4】第1実施形態における(a)デバイス情報の一例、(b)デザイン情報の一例を説明する図である。
図5】第1実施形態におけるデバイス情報の取得方法について説明する図である。
図6】第1実施形態におけるデバイスの表示領域に関する説明をする図である。
図7】第1実施形態におけるデザイン情報の取得方法について説明する図である。
図8】第1実施形態におけるデザイン情報の取得方法について説明する図である。
図9】第1実施形態の処理を説明するフロー図である。
図10】第1実施形態におけるサイズの決定を説明する図である。
図11】第1実施形態における動作例を説明する図である。
図12】第1実施形態における動作例を説明する図である。
図13】第2実施形態の処理を説明するフロー図である。
図14】第2実施形態の処理を説明するフロー図である。
図15】第3実施形態の処理を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明を提供した一つの実施形態であり、以下の記載に基づいて本願発明の内容が限定して解釈されるものではない。
【0009】
情報処理装置において、予めインストールされている第1のアプリケーションがある。第1のアプリケーションは、プレインストールされているソフトのみならず、例えば、オペレーティングシステムと一体となっているアプリケーション等がある。
【0010】
第1のアプリケーションは、例えば、情報処理装置からの通知や、割り込みに応じて、特別なウィンドウであるダイアログを表示することができる。この通知や、アラートを表示するダイアログは、ポップアップウィンドウや、アラートウィンドウと呼ばれることもある。以下、通知や、アラートに使われるダイアログ等を含めて、単にウィンドウという。
【0011】
また、ウィンドウとして表示されるダイアログは、追加したアプリケーションにより表示される場合がある。例えば、追加アプリケーションが処理中であることを示し足り、追加アプリケーションがユーザに通知を行う場合に、第2のウィンドウを表示することができる。
【0012】
ここで、一般的に情報処理装置が単体で表示する第1のウィンドウ(例えば、情報処理装置の機能自体が表示するウィンドウ)と、追加したアプリケーションが表示する第2のウィンドウとでは、デザインが統一されていないことが一般的である。
【0013】
これは、追加アプリケーションはどのような情報処理装置で実行されるかが想定できず、また、情報処理装置の標準アプリケーションも、どのような追加アプリケーションがインストールされるか解らないためである。
【0014】
そうすると、第1のウィンドウと、第2のウィンドウとでは統一したデザインが提供でないことから、ユーザにとって解りやすい表示とはいえなかった。このような課題を1又は複数解決するための情報処理装置を、以下説明する。
【0015】
[1.第1実施形態]
[1.1 システム全体]
図1は、システム1の概要を説明する図である。システム1は、情報処理装置の一例として、画像形成装置10がネットワークNWに接続されている。画像形成装置10は、例えば、アプリケーションを配布するサーバ装置20から、追加するアプリケーションをインストールし、新たな機能を提供することが可能である。
【0016】
画像形成装置10は、例えば、複合機や、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)と呼ばれる装置である。例えば、画像形成装置10は、ジョブ(印刷ジョブ)を実行すると、記録媒体である紙に画像を形成することができる。画像形成装置10は、コピー機能、FAX機能、スキャン機能、プリンタ機能といった複数の機能を実行することができる。本実施形態では、画像形成装置10は、通信可能な装置(例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレット等)から投入された印刷ジョブを実行することで、プリンタとして機能する。また、画像形成装置10は、利用者から選択されたコンテンツに基づく印刷ジョブを実行することで、コンテンツを出力(印刷)することができる。
【0017】
ここで、本実施形態では、情報処理装置の一例として画像形成装置10を例に説明するが、他の装置であってもよい。例えば、テレビ、家電といった装置であってもよいし、タブレット型の端末装置やカーナビゲーション等の車載型の装置であってもよい。
【0018】
詳細は後述するが、情報処理装置は、標準でインストールされているアプリケーション(標準アプリケーション)が実行可能であって、外部から取得した追加のアプリケーション(追加アプリケーション)をインストールし、実行可能な装置であればよい。標準アプリケーションは、基本機能を実行可能はアプリケーション(プログラム)であり、追加アプリケーションは基本機能以外を実行可能なアプリケーション(プログラム)である。
【0019】
[1.2 ハードウェア構成]
ここで、画像形成装置10のハードウェア構成について、以下、図を参照して説明する。図2に示すように、画像形成装置10は、制御部100と、記憶装置としてストレージ110、ROM120及びRAM130と、表示部140と、操作部150と、画像形成部160と、画像読取部165と、通信部170とを有している。
【0020】
制御部100は、画像形成装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、ストレージ110や、ROM120に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、単数又は複数の制御装置/演算装置(CPU(Central Processing Unit)、SoC(System on a Chip))により実現されてもよい。
【0021】
ストレージ110は、プログラムや、データを記憶可能な不揮発性の記憶装置である。例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)といった記憶装置で構成されてもよい。また、ストレージ110は、外部に接続可能なUSBメモリや、CD-ROMドライブ、BD-ドライブといった構成でもよい。また、ストレージ110は、例えばクラウド上にある記憶領域であってもよい。
【0022】
ROM120は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することが可能な不揮発性のメモリである。
【0023】
RAM130は、主に制御部100が処理を実行時に利用するメインメモリである。RAM130は、ストレージ110や、ROM120から読み出したプログラムや、実行時の結果を含むデータを一時的に保持する書換え可能なメモリである。
【0024】
表示部140は、各種情報や、実行画面を表示可能な表示装置である。表示部140は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro Luminescence)ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ等の表示装置であってもよい。また、表示部140は、表示装置が接続可能なインタフェースを含む。例えば、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)や、DVI(Digital Visual Interface)、Display Portを介して接続される外部の表示装置で構成されてもよい。
【0025】
操作部150は、ユーザからの操作入力が可能な操作装置である。例えば、表示部140と一体となったタッチパネルや、操作ボタン等の操作装置であってもよい。また、操作部150は、例えばキーボードや、マウスと行った操作装置であってもよい。また、操作部150は、操作装置が接続可能なインタフェース(例えば、USB(Universal Serial Bus))を含んでもよい。例えば、画像形成装置10は、異なる操作装置(タッチパネルを有した操作装置)を接続してもよい。
【0026】
画像形成部160は、画像を例えば記録紙に形成する。画像形成部160は、例えば、像担持体を含み、当該像担持体上にトナー画像を形成し、当該像担持体上の画像を記録紙上に転写することによって画像を形成する。画像形成部160は、プリンタ等の画像形成装置として構成されてもよい。また、画像形成部160は、電子的に画像ファイルとして画像を形成してもよい。
【0027】
画像読取部165は、原稿(画像)を読取り、画像データとして出力する。画像読取部165は、例えばスキャナであり、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)を利用した読取装置であってもよい。
【0028】
通信部170は、他の装置と通信をする通信インタフェースである。例えば、有線接続や無線接続が提供可能なネットワークインタフェースであってもよい。本実施形態においては、ネットワークNWを介して他の装置と通信可能となっている。
【0029】
なお、図2で説明した装置の機能構成は、一例であり、必要に応じて機能部を更に有していたり、省略したりしてもよい。また、例えば、表示部140及び操作部150は、タッチパネルとして一体に実現してもよい。
【0030】
[1.3 ソフトウェア構成]
画像形成装置10におけるソフトウェアの構成について、図3を参照して説明する。
【0031】
画像形成装置10の制御部100は、ストレージ110又はROM120に記憶されたプログラム(アプリケーション)を実行することで、種々の機能を実現する。
【0032】
制御部100は、ストレージ110に記憶されているアプリケーションを読み出して実行することで各種処理を実現できる。本実施形態では、アプリケーションの一例として、標準アプリケーション116と、追加アプリケーション118とを例に説明する。なお、以下の説明において、単にアプリケーションとしたときは、何れのアプリケーションであってもよい。
【0033】
ここで、標準アプリケーション116は、画像形成装置10の基本機能を動作させるアプリケーションであり、画像形成装置10に予めインストールされているものである。また、追加アプリケーションとは、基本機能以外の機能を追加する動作を行うアプリケーションであり、追加してインストールされるアプリケーションである。
【0034】
ここで、基本機能とは、画像形成装置10が実行するときに、予め備えられている機能である、例えば、画像形成装置10がコピー機能を実装するとき、コピー機能として提供されるアプリケーションであり、電源を投入しただけで実行することができる機能である。同様に、ファクシミリ機能を実装するときは、ファクシミリ通信を実行するのに必要な基本的な機能、スキャナ機能を実装するときは、スキャン処理を実行するのに必要な基本的な機能をいう。
【0035】
このように、標準アプリケーション116と、追加アプリケーション118とは、例えば、画像形成装置10にインストールするタイミングに応じて分けていてもよい。また、それぞれのアプリケーションは、それぞれ複数のアプリケーションがインストールされていてもよい。
【0036】
制御部100は、ストレージ110に記憶されている標準アプリケーション116を実行することで、画像形成装置10の特有の処理を実行する。例えば、標準アプリケーション116は、画像形成装置10が実行するオペレーティングシステム(OS)に組み込まれているアプリケーションであってもよい。また、標準アプリケーション116は、画像形成装置10が実行するプレインストールされているアプリケーションである。
【0037】
ここで、標準アプリケーション116は、アラート取得部106からアラートを取得すると、表示部140に情報を通知するウィンドウ(例えば、ダイアログや、ポップアップ)を表示する。
【0038】
アラート取得部106は、例えば、画像形成装置10のハードウェアの動作に関するアラートを取得し、所定のアプリケーションにアラートを送信する。例えば、標準アプリケーション116は、アラート取得部106からアラートを受信すると、表示部140にアラートに基づく通知として第1のウィンドウを表示する。第1のウィンドウは、優先順位が高いために、優先的に表示される。例えば、標準アプリケーション116は、現在表示部140の表示されている情報のトップレイヤ(最前面)に表示される。これにより、標準アプリケーションが表示する第1のウィンドウは、他のウィンドウや、他の情報等と比べて優先的に表示される。
【0039】
ここで、アラート取得部106が取得するアラートは、以下のようなものが考えられる。
(1)画像形成装置10において、物理的な操作があれたアラート。例えば、前扉をユーザが開いた、後扉をユーザが開いた、給紙トレーをユーザが開いた等。
【0040】
(2)画像形成装置10において、エラーを検知したアラート。例えば、紙詰まりが発生した、廃トナーボックスが一杯になった等。
【0041】
(3)画像形成装置10において、消耗品に関するアラート。例えば、用紙切れとなっている。トナーが切れている、トナーがニアエンドになっている、ステープルの刃が切れている等。
【0042】
なお、アラート取得部106は、画像形成装置10からの割り込みに基づくアラートを取得することができる。アラート取得部106は、例えば、ハードウェアの動作に関するアラートのみならず、ソフトウェアの動作に基づくアラートを取得してもよい。例えば、アラート取得部106は、ソフトウェアのアップデート通知、セキュリティ通知等のアラートを取得してもよい。
【0043】
制御部100は、ストレージ110に記憶されている追加アプリケーション118を実行することができる。追加アプリケーション118は、画像形成装置10の出荷時や、初期状態ではインストールされていないアプリケーションである。追加アプリケーション118は、標準アプリケーション116で実行する基本機能以外の機能を実行可能である。例えば、ユーザによりサーバ装置20から追加アプリケーションをダウンロードしてインストールしてもよい。また、追加アプリケーション118は、サービスマンが画像形成装置10セットアップ時にインストールしてもよい。
【0044】
制御部100は、追加アプリケーションの実行中、追加アプリケーションにおいて必要な情報は、第2のウィンドウを表示することで通知する。ここで、第2のウィンドウは、デザイン決定部108により、デザインが決定される。デザイン決定部108の動作については後述する。
【0045】
また、制御部100は、デザイン決定部108がウィンドウのデザインを決定するときに、参照する情報として、表示情報を取得する。ここで、ウィンドウのデザイン(design)とは、ウィンドウの形状(shape)、大きさ(size)、色(color)などを含む。また、表示情報は、アプリケーションがウィンドウを表示するときに参照可能な情報であり、例えば、表示デバイスに関するデバイス情報、ウィンドウのデザインを決定するときの属性に関するデザイン情報を含んでもよい。
【0046】
まず、デバイス情報取得部102は、表示情報の一つとしてデバイス情報を取得する。また、デザイン情報取得部104は、表示情報の一つとしてデザイン情報を取得する。
【0047】
デバイス情報取得部102及びデザイン情報取得部104は、制御部100がアプリケーション(例えば、追加アプリケーション118)を実行するとき、当該アプリケーションの起動時に実行されてもよい。また、デバイス情報取得部102及びデザイン情報取得部104は、制御部100がアプリケーションを実行中に、必要に応じて表示情報を取得してもよい。
【0048】
ここで、デバイス情報は、例えば画像形成装置10が予め記憶している情報である。デバイス情報は、デバイス情報記憶領域112に記憶されている。
【0049】
図4(a)は、デバイス情報の一例を示す図である。デバイス情報としては、表示デバイス(例えば、表示部140)の解像度(Resolution)を記憶してもよい。解像度としては、VGA、SVGA、XGA、Wide-VGA、Wide-SVGA、Wide-XGA等を記憶してもよい。表示デバイス(表示部140)は、操作パネルであってもよい。
【0050】
また、デバイス情報は、例えば表示デバイス(表示部140)のサイズをインチ表示で記憶してもよい。例えば、デバイス情報は、表示デバイスの対角線のサイズに基づき7インチ、9インチ、10インチ、15インチといった数値を記憶してもよい。
【0051】
また、デバイス情報は、これ以外にも、表示デバイスの型番を記憶してもよいし、表示可能なドット数を記憶してもよい。
【0052】
また、図4(a)で示したデバイス情報は、解像度と、表示デバイスのサイズとを含めて記憶しているが、何れか一つだけ記憶してもよいし、更に情報を記憶してもよい。
【0053】
デバイス情報取得部102は、例えば、アプリケーションの起動時に実行されることで、画像形成装置10がアプリケーションに通知する値からデバイス情報を取得してもよい。
【0054】
例えば、図5は、デバイス情報取得部102がデバイス情報を取得する一例を示した図である。図5(a)では、画像形成装置10が、実行するアプリケーションに情報を通知している。例えば、追加アプリケーション118は、図5(a)に示すように、デバイス情報を取得することができる。
【0055】
また、アプリケーションは、起動時の初期化処理中に、画像形成装置10にデバイス情報を問い合わせてもよい。
【0056】
例えば、追加アプリケーション118は、起動時に、図5(b)に示すように、GETコマンドを利用して、デバイス情報を取得する。画像形成装置10は、追加アプリケーション118に対して、デバイス情報を戻り値として返すことができる。
【0057】
デザイン情報は、例えば、画像形成装置10が予め記憶している情報であり、ウィンドウのデザインに関する属性が含まれている。デザイン情報は、デザイン情報記憶領域114に記憶されている。
【0058】
デザイン情報記憶領域114は、予め標準アプリケーション116が表示する第1のウィンドウに関するデザイン情報を記憶していてもよい。また、デザイン情報記憶領域114は、追加アプリケーション118が表示するウィンドウに関するデザイン情報を記憶してもよい。また、デザイン情報は、アプリケーションが表示するウィンドウの種類毎にデザイン情報を記憶してもよい。
【0059】
また、本実施形態において、デザイン情報は、デザイン情報記憶領域114に記憶されているとして説明するが、各アプリケーションがそれぞれ記憶してもよい。アプリケーションは、デザイン情報をアプリケーション内で記憶してもよいし、個別又は共通の設定ファイルに記憶してもよい。また、デザイン情報は、画像形成装置10の設定情報や、情報処理装置における設定ファイル(例えばレジストリファイル)に記憶されていてもよい。
【0060】
図4(b)は、デザイン情報の一例を示す図である。デザイン情報としては、例えば以下の情報(属性)が記憶されている。
【0061】
・ウィンドウを示すID(例えば、警告用のダイアログの種類を示す「dialog_alert」)
・ウィンドウの形状として横サイズ(例えば、SIZE(X)として「620」)
・ウィンドウの形状として縦サイズ(例えば、SIZE(Y)として「360」)
・ウィンドウの位置として左隅起点の横位置(例えば、Position(X)として「201」)
・ウィンドウの位置として左隅起点の縦位置(例えば、Position(Y)として「0」)
・ウィンドウにおいて表示される文字サイズ(例えば、Font Sizeとして「18」)
・ウィンドウにおいて表示される文字フォント(例えば、Font Nameとして「Noto Sans」)
・ウィンドウにおいて表示される文字の色(例えば、Font colorとして「#303331」)
・ウィンドウの横方向の整列方法(例えば、Horizontal Alignとして「center」)
・ウィンドウの縦方向の整列方法(例えば、Vertical Alignとして「top」)
・ウィンドウの透明度(例えば、Opacityとして「1」)
・ウィンドウの角の丸みの半径(例えば、Radiusとして「8」)
これらの情報が、単数又は複数記憶されている。
【0062】
図4(b)で示したデザイン情報は、標準アプリケーション116が実行されたときに表示される第1のウィンドウを表示するときの属性となっている。制御部100は、標準アプリケーション116によって第1のウィンドウを表示部140に表示するとき、これらのデザイン情報を取得し、デザイン情報に従った属性にて第1のウィンドウを表示する。
【0063】
制御部100は、追加アプリケーション118によって第2のウィンドウを表示部140に表示するときは、デザイン情報記憶領域114に記憶されているデザイン情報に従った属性にて第2のウィンドウを表示してもよい。また、制御部100は、追加アプリケーション118が、デザイン情報を記憶しているときは、当該デザイン情報にしたがって第2のウィンドウを表示してもよい。
【0064】
なお、図6は、表示されるウィンドウと、図5(b)に示したデザイン情報(ウィンドウの属性)との対応を説明する図である。このように、標準アプリケーション116は、デザイン情報に基づいて、第1のウィンドウを表示する。また、追加アプリケーション118は、デザイン情報に基づいて、第2のウィンドウを表示する。
【0065】
デザイン情報取得部104は、アプリケーションの起動時又はアプリケーションの実行時に適宜実行される。デザイン情報取得部104は、アプリケーションに対し、当該アプリケーションが表示するウィンドウのデザイン情報を送信する。
【0066】
また、図6で示す、表示領域の情報をデバイス情報としてもよい。例えば、横1024、縦600のサイズをデバイス情報としてもよい。
【0067】
また、ウィンドウ(ダイアログ)が表示される座標は、画像形成装置10がメニュー等を表示可能な領域を中心に設定されてもよい。例えば、図6の場合、通知領域が上に56ピクセル確保されており、情報を表示可能な領域はその下の544ピクセルの高さである。そこで、ウィンドウを表示する領域の座標は、情報を表示可能な領域の座標(例えば、高さとしてY座標)を初期座標の0としてもよい。また、上述したウィンドウを表示する領域を、デバイス情報のサイズとしてもよい。
【0068】
デザイン情報取得部104がデザイン情報を取得する方法の一例を図7図8を参照して説明する。例えば、アプリケーションが実行されているときに、画像形成装置10がアプリケーションに対してデザイン情報を送信する。例えば、図7(a)に示すように、デザイン情報取得部104は、デザイン情報を取得することができる。
【0069】
また、デザイン情報取得部104は、アプリケーション実行時に、画像形成装置10にデザイン情報を問い合わせてもよい。例えば、図7(b)は、デザイン情報取得部104は、画像形成装置10にデザイン情報を取得している。
【0070】
例えば、GETコマンドで「http://localhost/Design/v1 HTTP/1.1」とコマンドを画像形成装置10に送信する。画像形成装置10は、HTTPのレスポンスとして、デザイン情報を戻り値として返している。
【0071】
なお、アプリケーションは必要に応じて、特定のウィンドウのデザインのみを取得してもよい。例えば、図8は、GETコマンドに、引数(パラメータ)として「q=dialog_alert」を指定している。この場合、画像形成装置10は、IDが「dialog_alert」のデザイン情報を返す。
【0072】
なお、デバイス情報取得部102、デザイン情報取得部104は、アプリケーションに実装されてもよい。例えば、追加アプリケーション118に、デバイス情報取得部102や、デザイン情報取得部104が実装されていてもよい。また、標準アプリケーション116に、デバイス情報取得部102や、デザイン情報取得部104が実装されていてもよい。
【0073】
また、標準アプリケーション116は、デバイス情報及び/又はデザイン情報を予めアプリケーションに含まれていてもよい。標準アプリケーション116は、画像形成装置10で実行されるアプリケーションであるため、デバイス情報及び/又はデザイン情報を予め記憶していてもよい。
【0074】
[1.4 処理の流れ]
つづいて、本実施形態の処理の流れについて説明する。図9は、追加アプリケーション118が実行中に動作する処理フローを説明したものである。例えば、制御部100は、追加アプリケーション118を実行したときに、例えば必要に応じて初期処理や、前処理を実行してもよい。
【0075】
まず、制御部100は、デバイス情報を取得する(ステップS102)。ここで、制御部100は、デバイス情報を取得できたときは、例えば、ストレージ110や、RAM130に一時的にデバイス情報を記憶してもよい。また、追加アプリケーション118が有する記憶領域に、デバイス情報を記憶してもよい。
【0076】
つづいて、デバイス情報を取得できたときは、制御部100は、追加アプリケーション118が表示するウィンドウのデザインを変更する(ステップS106)。ここで、変更される追加アプリケーション118の第2のウィンドウのデザインは、例えば、追加アプリケーション118が記憶しているデザイン情報でもよいし、所定の設定情報(例えば、レジストリ)に記憶していてもよい。
【0077】
ここで、デザイン決定部108は、追加アプリケーション118が表示する第2のウィンドウが、標準アプリケーション116が表示する第1のウィンドウ以下になるようにデザインを決定する。
【0078】
これにより、第1のウィンドウは、表示されるときは、第2のウィンドウより優先的に(前面に)表示される。そこで、優先的に表示される第1のウィンドウのサイズが、第2のウィンドウのサイズ以上になることで、第1のウィンドウに既に表示されている第2のウィンドウが隠れることになり、デザインとして一体感を持たせることが可能となる。
【0079】
ここで、本実施形態では、制御部100は、デバイス情報に対応して第2のウィンドウサイズを決定する処理を実行する。例えば、制御部100は、図10に示すように、デバイス情報の一例として表示デバイスである表示部140の大きさに対応して、ウィンドウサイズ(第2のウィンドウサイズ)を決定してもよい。また、例えば、制御部100は、デバイス情報取得部102が取得したデバイス情報から、表示部140の大きさが「9インチ」と取得したとき、第2のウィンドウのサイズを「横558」ドット、縦「324」ドットと決定してもよい。
【0080】
この第2のウィンドウのサイズは、画像形成装置10が、第1のウィンドウサイズより、第2のウィンドウサイズが小さくなるサイズとして記憶していてもよい。また、追加アプリケーションが、図10で示した対応が可能なデータや、プログラムを記憶してもよい。
【0081】
また、図10は、デバイス情報として表示部140の大きさを利用しているが、解像度を利用してもよい。また、図10は一例としてテーブルとして説明したが、基準となる大きさからの割合(例えば、基準となる大きさを0.9倍にする等)に基づいて第2のウィンドウの大きさを算出してもよい。
【0082】
また、制御部100は、図10で説明したように、第2のウィンドウの属性として、横サイズ、縦サイズを変更しているが、他にウィンドウのデザインに関する属性を変更してもよい。例えば、制御部100は、ウィンドウデザインの属性として、ウィンドウの隅部の丸みを示すRadiusの値を合わせて変更してもよい。
【0083】
制御部100は、追加アプリケーションステップS118を実行するときに、ステップS106で変更したウィンドウのデザインを利用することを決定する(ステップS108)。これにより、追加アプリケーション118は、その後処理の実行を継続するが、実行時に表示する第2のウィンドウは、ステップS108で決定したウィンドウのデザインが利用される。
【0084】
なお、制御部100は、デバイス情報を取得できなかったときは、既定となるウィンドウのデザインをそのまま利用するように決定する(ステップS104;No→ステップS110)。
【0085】
[1.5 動作例]
以下、表示画面を示す図を参照して動作例について説明する。図11(a)は、追加アプリケーション118が実行されているときの表示画面W100の一例である。
【0086】
追加アプリケーション118は、必要に応じて第2のウィンドウが表示画面W100に表示される。例えば、図11(a)は、メインの表示画面W100上に、ジョブリストを取得中である情報をユーザに提示する第2のウィンドウR100が重畳して表示されている。
【0087】
このとき、ユーザにより画像形成装置10の本体前カバーが開かれると、カバーが開いたアラートをアラート取得部106が取得する。このアラートは、標準アプリケーション116が取得し、ユーザにアラートを示す第1のウィンドウを表示する。
【0088】
図11(b)は、第1のウィンドウR110が重畳表示した状態を示す表示画面W1110である。図11(b)では、第1のウィンドウだけが表示されている。そして、ユーザが本体前カバーを閉じると、第1のウィンドウは非表示となる(表示が消える)。すなわち、図11(a)の状態に戻る。
【0089】
そして、図11(a)で示した、ジョブリストの取得が完了すると、追加アプリケーション118は第2のウィンドウを非表示とする(表示を消す)。すなわち、図12(a)の表示画面W120の状態に遷移する。
【0090】
図11(b)の表示画面W110は、一見すると単に第1のウィンドウだけが表示されている状態を示しているが、本実施形態を適用することで、ユーザにとって視認性が高い状態となっている。また、本実施形態を適用しない状態と比較して、デザイン性が向上している。すなわち、第2のウィンドウが表示画面に表示されたまま、第1のウィンドウを表示したとしても、ユーザが第2のウィンドウを視認することができず、一体感を有するデザインと感じることが可能となる。
【0091】
例えば、図12(b)は、本実施形態を適用しない場合の表示画面W130を示した図である。ウィンドウサイズが考慮されていないと、第2のウィンドウR132が表示されているときに制御部100が、第1のウィンドウR134を表示すると、ウィンドウの上に重ねてウィンドウが表示された状態として表示される。また、ウィンドウの隅部のデザイン(丸み)が異なっている。
【0092】
このように、標準アプリケーション116が表示した第1のウィンドウと、追加アプリケーション118が表示した第2のウィンドウとでは、ウィンドウの上下左右幅や、角の丸みが異なることから、ウィンドウのデザインが統一されていない状態で表示される。これにより、ユーザは別々の機能が、それぞれのウィンドウを表示しているように見えてしまう。
【0093】
しかし、図11(b)では、標準アプリケーション116が表示した第1のウィンドウと、追加アプリケーション118が表示した第2のウィンドウとのデザインが統一され、一体として表示されているように視認される。
【0094】
第2のウィンドウは、追加アプリケーション118が表示するウィンドウであることから、実行される環境によってウィンドウのデザインの大きさが変わってしまう。また、追加アプリケーション118が実行される環境(表示デバイスの大きさ、解像度等)により、従来は本来画像形成装置10が実行するウィンドウとのデザインの統一性は考慮されていなかった。
【0095】
このように、本実施形態によれば、画像形成装置10の表示情報(例えば、表示デバイスのデバイス情報)に基づいて、第2のウィンドウデザインを変更することが可能となる。これにより、追加アプリケーション118が表示するウィンドウのデザインとしてレスポンシブデザインを提供することができる。
【0096】
[2.第2実施形態]
つづいて、第2実施形態について説明する。本実施形態では、表示情報として、デバイス情報に加えて、デザイン情報を利用してアプリケーションが表示するウィンドウのデザインを変更する実施形態について説明する。
【0097】
なお、本実施形態は、第1実施形態と構成、処理については異なる点を中心に説明し、第1実施形態と共通する図面及び説明については省略する。
【0098】
図13は、第1実施形態の図9で示した処理フローを置き換えた図である。同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
【0099】
追加アプリケーション118が実行されると、制御部100(デバイス情報取得部102)は、デバイス情報を取得する(ステップS102)。また、制御部100(デザイン情報取得部104)は、標準アプリケーション116が表示する第1のウィンドウのデザイン情報を取得する(ステップS202)。ここで、デザイン情報取得部104が取得するデザイン情報は、例えば、図4(b)で示したデザイン情報のうち、必要な属性を取得すればよい。
【0100】
ここで、制御部100(デザイン決定部108)は、デバイス情報、デザイン情報が取得できたときは、それぞれの情報に基づいて、第2のウィンドウのウィンドウデザインを変更する(ステップS206)。
【0101】
ここで、制御部100は、取得した情報に基づいて、それぞれの組み合わせでウィンドウのデザインを変更する。
【0102】
(1)デバイス情報と、デザイン情報との両方が取得できたとき、制御部100は、2つの情報を参照して、第2のウィンドウのデザインを変更する
(2)デバイス情報のみ取得できたとき、制御部100は、デバイス情報を参照して、第2のウィンドウのデザインを変更する(第1実施形態)
(3)デザイン情報のみ取得できたとき、制御部100は、デザイン情報を参照して、第2のウィンドウのデザインを変更する
ここで、制御部100(デザイン決定部108)が、デザイン情報に基づいて、第2のウィンドウのデザインを変更する処理について、図14を参照して説明する。
【0103】
図14は、第2のウィンドウの大きさが、第1のウィンドウの大きさ以下となるような処理について説明する動作フローである。
【0104】
まず、制御部100(デザイン決定部108)は、標準アプリケーション116が表示する第1のウィンドウの属性を取得する(ステップS252)。また、制御部100は、
追加アプリケーション118が表示する第2のウィンドウの属性を取得する(ステップS254)。
【0105】
2つのウィンドウの属性を取得した後、制御部100は、第2のウィンドウの縦横の幅が第1のウィンドウの大きさを超えているかを判定する。例えば、制御部100は、第2のウィンドウの縦の幅が、第1のウィンドウの縦の幅を超えているかを判定する(ステップS256)。また、制御部100は、第2のウィンドウの横の幅が、第1のウィンドウの横の幅を超えているかを判定する(ステップS256)。
【0106】
ここで、制御部100は、第2のウィンドウの縦横幅が、第1のウィンドウの大きさを超えているときは、第2のウィンドウの縦横の幅(サイズ)を変更する(ステップS258)。
【0107】
例えば、制御部100は、第1のウィンドウの横サイズを示す属性であるSize_1(X)と、第2のウィンドウの縦サイズを示す属性であるSize_2(X)とを比較し、Size_1(X)≧Size_2(X)となるようにSize_2(X)を変更する。
【0108】
同様に、制御部100は、第1のウィンドウの縦サイズを示す属性であるSize_1(Y)と、第2のウィンドウの縦サイズを示す属性であるSize_2(Y)とを比較し、Size_1(Y)≧Size_2(Y)となるようにSize_2(Y)を変更する。
【0109】
つづいて、制御部100は、第2のウィンドウの属性の隅部と、第1のウィンドウの属性の隅部とが異なるかを判定する(ステップS260)。
【0110】
ここで、制御部100は、第2のウィンドウの属性の隅部と、第1のウィンドウの属性の隅部とが異なるときは、第2のウィンドウの隅部が第1のウィンドウに隠れるように変更する(ステップS260;Yes→ステップS262)。
【0111】
例えば、制御部100は、第1のウィンドウの角の丸みの半径を示す属性であるRadius_1と、第2のウィンドウの角の丸みの半径を示す属性であるRadius_2とが異なるとき、Radius_2を、Radius_1と同じにするように変更する。ここで、第2のウィンドウが第1のウィンドウに隠れればよい。例えば、制御部100は、Radius_1≦Radius_2となるように変更すればよい。
【0112】
つづいて、制御部100は、第2のウィンドウの表示位置が、第1のウィンドウの表示領域外となっているかを判定する(ステップS264)。
【0113】
制御部100は、第2のウィンドウの表示位置が、第1のウィンドウの表示領域外となっているときは、第1のウィンドウの表示領域内となるように、第2のウィンドウの表示位置を変更する(ステップS264;Yes→ステップS266)。
【0114】
例えば、制御部100は、第1のウィンドウの左隅起点の横位置を示す属性Position_1(X)と、第2のウィンドウの左隅起点の横位置を示す属性Position_2(X)とを比較し、Position_1(X)≦Position_2(X)となるように変更する。また、第1のウィンドウの左隅起点の縦位置を示す属性Position_1(Y)と、第2のウィンドウの左隅起点の縦位置を示す属性Position_2(Y)とを比較し、Position_1(Y)≦Position_2(Y)となるように変更する。
【0115】
なお、制御部100は、ウィンドウの左上となる左隅起点座標にウィンドウの横サイズ、縦サイズを加算し、ウィンドウの右下の右隅終点座標を算出してもよい。そして、制御部100は、第2のウィンドウの表示位置が、第1のウィンドウの表領域に含まれるように調整してもよい。このとき、制御部100は、単に表示位置を調整するだけでなく、再度縦横幅を変更する処理を実行してもよい。
【0116】
また、制御部100は、デバイス情報を取得できているときは、デバイス情報と併せて第2のウィンドウのデザインを変更してもよい。例えば、第1実施形態の図9の処理を実行してウィンドウのデザインを変更し、その後、図13の処理を実行してもよい。
【0117】
このように、本実施形態によれば、第2のウィンドウの大きさが、第1のウィンドウの大きさに隠れるように変更することができる。
【0118】
また、第2のウィンドウのデザインを、第1のウィンドウのデザイン情報を利用して変更することから、より正確に第2のウィンドウのデザインを変更することが可能となる。
【0119】
なお、変更された第2のウィンドウの大きさ等の属性は、追加アプリケーション118が、新たな第2のウィンドウサイズとして記憶すればよい。それにより、制御部100が追加アプリケーション118を実行し、追加アプリケーション118が第2のウィンドウを表示したときに、適切な大きさで表示することになる。
【0120】
[3.第3実施形態]
つづいて、第3実施形態について説明する。本実施形態では、ウィンドウを表示の度に、ウィンドウのデザインを変更する処理を実行するプログラムについて説明する。
【0121】
なお、本実施形態は、第1実施形態と構成、処理については異なる点を中心に説明し、第1実施形態と共通する図面及び説明については省略する。
【0122】
例えば、図15で示す処理を実行するウィンドウのデザイン変更プログラムが画像形成装置10において実行されている。
【0123】
ここで、制御部100は、アプリケーションがウィンドウを表示することを検知すると(ステップS302;Yes)、当該アプリケーションにおいて変更されたウィンドウのデザインがあるか否かを判定する(ステップS304)。
【0124】
ここで、変更されたウィンドウのデザインは、定義ファイルとして別に記憶してもよいし、設定情報(例えば、レジストリ等)に記憶してもよい。また、上述した実施形態が実行されたことにより、追加アプリケーション118において表示される第2のウィンドウの変更されたデザインを取得してもよい。
【0125】
制御部100は、変更されたウィンドウのデザインがあるときは、当該ウィンドウのデザインを変更し(ステップS304;Yes→ステップS306)、追加アプリケーション118において表示する第2のウィンドウを表示する(ステップS308)。
【0126】
制御部100は、標準アプリケーション116が第1のウィンドウを表示することを検知すると(ステップS310;Yes)、現在の表示画面に重畳して標準アプリケーション116による第1のウィンドウを表示する(ステップS312)。
【0127】
なお、第1のウィンドウを表示した状態を解除する処理が完了すると(ステップS314;Yes)、第1のウィンドウの表示を終了する(ステップS316)。ここで、ステップS314における処理の完了は、第1のウィンドウを表示したときの状態が解消したこととしてもよい。例えば、制御部100は、トナー切れの通知であればトナーが補充される、前カバーが開いた通知であれば前カバーが閉じられる、紙づまり等のトラブルに関する通知であれば、トラブルが解消する等により、処理が完了したと判定する。
【0128】
また、第2のウィンドウを表示する状態が完了したときは、制御部100は、追加アプリケーション118が表示した第2のウィンドウの表示を終了する(ステップS318+Yes→ステップS320)。また、第2のウィンドウを表示する必要があるときは、ステップS310から処理を繰り返し実行する(ステップS318;No→ステップS310)。
【0129】
このように、本実施形態によれば、アプリケーションが複数あったり、例えば、サードパーティが作成したアプリケーションであったりしても、画像形成装置10が表示するウィンドウとの関係からアプリケーションで表示するウィンドウのデザインを適切に変更することが可能となる。
【0130】
[4.変形例]
本開示は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
すなわち、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても技術的範囲に含まれる。
【0131】
また、上述した実施形態は、説明の都合上、各実施形態を分けて説明しているが、可能な範囲で組み合わせて実行することが可能である。また、明細書に記載したいずれの技術についても、補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。
【0132】
また、各実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
【0133】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。
【0134】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバ装置の記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【0135】
また、上述したデータは、装置内に記憶されるものではなく、外部の装置に記憶されて、適宜呼び出されてもよい。例えば、データをNAS(Network Attached Storage)に記憶したり、クラウド上に記憶したりしてもよい。
【0136】
なお、本開示の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される技術の組み合わせも、その範囲に含むものである。本開示のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に記載しているが、特許請求の範囲に記載されていないことを理由として技術的範囲から排除する意思ではない。
【0137】
また、上述した明細書において、「~の場合」「~のとき」という記載については、一つの例として説明しているものであり、記載した内容に限られる構成としているものではない。これらの場合やときでない構成についても、当業者であれば自明である範囲についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0138】
また、明細書に記載した処理や、データの流れについて順番を伴った記載について、記載している順番に限られない。例えば、処理の一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有している。
【0139】
また、実施形態において説明した機能は、それぞれの装置で実行することを説明しているが、1つの装置で実現したり、更に外部サーバを利用したりしてもよい。
【0140】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、例えば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサでもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本開示の一以上の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0141】
1 システム
10 画像形成装置
100 制御部
110 ストレージ
120 ROM
130 RAM
140 表示部
150 操作部
160 画像形成部
165 画像読取部
170 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15