IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パイオニア株式会社の特許一覧

特開2024-172528情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図3
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図5
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図6
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172528
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20241205BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20241205BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241205BHJP
【FI】
G01C21/26 A
G09B29/00 F
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090308
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】飯澤 高志
(72)【発明者】
【氏名】田中 一聡
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 祥行
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C032HB22
2C032HC08
2C032HC11
2F129AA03
2F129BB02
2F129CC03
2F129CC13
2F129DD12
2F129EE43
2F129EE87
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF57
2F129FF69
2F129HH12
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザに効果的に情報を届けることができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置の報知制御部は、移動端末2の位置情報が少なくとも第1報知範囲44内の位置を示す際に、移動端末2の利用者に報知すべき報知情報を移動端末2より報知させる。また、移動端末2の位置情報が第2報知範囲45内の位置を示す際には、移動端末2より報知情報を報知させない、または、位置情報が第1報知範囲44内の位置を示す場合とは異なる報知情報を移動端末2より報知させる。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する基準範囲特定部と、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する報知範囲設定部と、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知制御部と、を備え、
前記報知制御部は、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記移動端末の測位精度が第2基準を満たさないとき、前記報知制御部は、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す場合であっても、前記報知情報を報知させない、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記報知範囲設定部は、前記基準範囲内の道路区間の変化を検出した場合、前記報知範囲を再度設定する、情報処理装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記基準外道路区間は、前記基準点にアクセスするために経由する道路区間の最小数が所定数より多い道路区間である、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記基準外道路区間は、前記基準点にアクセスするための経路の最短距離が所定距離よりも長い道路区間である、情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する特定ステップと、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する設定ステップと、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知ステップと、
を含み、
前記報知ステップは、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する特定ステップと、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する設定ステップと、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知ステップと、
を、実行させ、
前記報知ステップは、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
他のユーザの座標位置が、車両のユーザが投稿したメッセージ情報の存在を報知する報知範囲に含まれた場合、他のユーザに対してメッセージ情報が存在する旨の報知を行う技術が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013―120141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のように、ユーザ端末の位置を検出して、当該ユーザ端末が報知範囲に含まれた際にメッセージ情報を報知する技術が開示されている。
【0005】
できるだけ多くのユーザに対してメッセージ情報を報知したい場合、メッセージ情報の報知範囲を広く設定する必要がある。しかし、報知範囲を広く設定すれば、例えば、移動体が現在移動中の道路から容易に到達できない場所についてのメッセージ情報が報知されてしまう可能性が高まり、ユーザにとって煩わしくなる。
【0006】
本発明が解決しようとする課題としては、効果的にユーザに情報を届けることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、
基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する基準範囲特定部と、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する報知範囲設定部と、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知制御部と、を備え、
前記報知制御部は、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、情報処理装置である。
【0008】
請求項6に記載の発明は、
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する特定ステップと、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する設定ステップと、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知ステップと、
を含み、
前記報知ステップは、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、ことを特徴とする情報処理方法である。
【0009】
請求項7に記載の発明は、
コンピュータに、
基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する特定ステップと、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する設定ステップと、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知ステップと、
を、実行させ、
前記報知ステップは、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、ことを特徴とするプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態に係る情報処理装置の機能を説明するためのブロック図である。
図2】第1実施形態に係る基準範囲特定部の機能を説明するためのイメージ図である。
図3】第1実施形態に係る報知範囲設定部の機能を説明するためのイメージ図である。
図4】情報処理装置のハードウエア構成例を示す図である。
図5】第1実施形態に係る情報処理装置が報知情報を報知させるまでのフロー図である。
図6】第2実施形態に係る報知範囲設定部の機能を説明するためのイメージ図である。
図7】第2実施形態に係る情報処理装置が報知情報を報知させるまでのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0012】
なお、以下に示す説明において、各装置の各構成要素は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0013】
<第1実施形態>
(情報処理装置1)
図1は、第1実施形態に係る情報処理装置1の機能を説明するためのブロック図である。第1実施形態において、情報処理装置1は移動体の外に設けられている。情報処理装置1は、いわゆるクラウドサーバであってもよい。第1実施形態において、移動体は車両3である。
【0014】
情報処理装置1は、通信ネットワーク101を介して、移動端末2(後述する)と通信可能な構成となっている。通信ネットワーク101は例えば、4G又は5G回線での通信を含む。情報処理装置1は、通信ネットワーク101を構成するための通信部(図示しない)を含んで構成されている。
【0015】
(移動端末2)
移動端末2は、歩行しているユーザが所持している端末であってもよいし、車両3に搭載されている端末であってもよい。移動端末2が歩行しているユーザが所持している端末である場合(移動端末2bとする)、移動端末2bは、スマートフォン、タブレット、及びPC(パーソナルコンピューター)のいずれかを含んでいる。なお、複数の移動端末2bが、通信ネットワーク101を介して、情報処理装置1と通信可能な構成となっていてもよい。
【0016】
(移動端末2a)
移動端末2が車両3に搭載されている端末である場合(移動端末2aとする)について説明する。移動端末2aは、車両3内にある。移動端末2aは、車両3の外部から持ち込まれてもよいし、車両3に予め取り付けられていてもよい。
【0017】
移動端末2aは、通信ネットワーク101を介して、情報処理装置1と通信可能な構成となっている。通信ネットワーク101は例えば、4G又は5G回線での通信を含む。移動端末2aは、通信ネットワーク101を構成するための車外通信部(図示しない)を含んで構成されている。
【0018】
移動端末2aは、カメラ部2e、音声出力部2f、音声入力部2c、及び位置センサ部2dを含んでいる。図示されていないが、移動端末2aは、ディスプレイを含んでいてもよい。
【0019】
カメラ部2eは、インカメラとアウトカメラを有する(図示しない)。インカメラは、車内に向いており、少なくとも運転席が撮影範囲に含まれている。インカメラは、ドライバが映るように、車内を撮影する。インカメラは、搭乗者(ドライバ及び同乗者)が映るように、車内全体を撮影してもよい。アウトカメラは、車外に向いている。アウトカメラは、車外の様子を撮影する。
【0020】
音声出力部2fは、スピーカー(図示しない)を含んでいる。音声出力部2fは、スピーカーを介して音声及び効果音の少なくとも一方を出力する。
【0021】
音声入力部2cは、マイク(図示しない)を少なくとも1つ含んでいる。搭乗者が発話した音声は、当該マイクを通じて音声入力部2cに入力される。
【0022】
位置センサ部2dは、車両3の位置情報を例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)により取得する。
【0023】
第1実施形態において、複数の車両3がそれぞれ搭載する複数の移動端末2aのそれぞれが、通信ネットワーク101を介して、情報処理装置1と通信可能な構成となっていてもよい。
【0024】
情報処理装置1は、基準範囲特定部10と、報知範囲設定部20と、報知制御部30と、を備えている。
【0025】
(基準範囲特定部10)
図2は、第1実施形態に係る基準範囲特定部10の機能を説明するためのイメージ図である。基準範囲特定部10は、基準点40の位置情報を取得し、基準点40を基準にして定められた基準範囲41を特定する。図2では、地図情報の一部である道路や、所定の範囲(領域)を表現している。基準点40は、例えば、ある場所や地点の座標位置(例えば、ある店舗の位置)であり、経度と緯度によって表される。第1実施形態において、図2の49は、ある店舗が存在している店舗区画49を示している。基準点40は、店舗区画49に含まれていてもよいし、基準点40は、店舗区画49の周辺に設定されていてもよい。
【0026】
基準範囲41は、例えば、基準点40を中心に円を設定し、円の半径を規定して設定されてもよい。また、基準範囲41は、例えば、基準点40を中心に矩形状の図形を設定して設定されてもよい。基準範囲41内には、道路区間50の少なくとも一部が含まれている。
【0027】
(道路区間50)
道路区間50は、車両3や歩行者が通行する道路である。道路区間50は、例えば、地図情報の一部であるノードとノードとを繋ぐリンクでもよいし、交差点から交差点の間を道路区間50としてもよい。複数の道路区間50を通って様々な経路が形成される。なお、道路区間50は、基準点40を含んでいてもよい。基準点40は、店舗区画49の内側に含まれていてもよい。
【0028】
(報知範囲設定部20)
図3は、第1実施形態に係る報知範囲設定部20の機能を説明するためのイメージ図である。報知範囲設定部20は、区画範囲42(後述する)を報知範囲として設定する。区画範囲42は、基準外道路区間51に基づいて基準範囲41の一部が区切られた範囲であって、基準点40を含む範囲である。
【0029】
(基準外道路区間51)
報知範囲設定部20は、基準外道路区間51を特定する。基準外道路区間51は、各道路区間50からの基準点40へのアクセス(到達)のし易さに関する所定基準(=第1基準)を満たさない道路区間50である。第1実施形態において、アクセスのし易さに関する所定基準(=第1基準)は、各道路区間50から基準点40にアクセスするために経由する道路区間50の数によって規定される。例えば、ある道路区間(第1の道路区間と呼ぶ)から基準点40にアクセスするために経由する道路区間50の最小数が一例として2つ以上の場合は、当該第1の道路区間は、アクセスのし易さに関する所定基準(=第1基準)を満たさない道路区間であると判断し、当該第1の道路区間を基準外道路区間51として特定してもよい。第1実施形態において、基準外道路区間51は、基準点40にアクセスするために経由する道路区間50の最小数が所定数より多い道路区間である。報知範囲設定部20は、上記所定基準(=第1基準)を満たすか否かを判断して基準外道路区間51を特定してもよい。
【0030】
図3中において、道路区間50aから基準点40にアクセスするためのルートとしては、時計回りのルートと反時計回りルートとの2つがあり、反時計回りのルートにおいて、基準点40にアクセスするために経由する道路区間50の数は2つであり(道路区間50d、及び道路区間50e)、時計回りのルートにおいて、基準点40にアクセスするために経由する道路区間50の数は4つであるので、道路区間50aは、上記所定基準(=第1基準)を満たさない。すなわち、道路区間50aは、基準外道路区間51aでもある。図3中において、道路区間50bは、基準点40にアクセスするためのルートが1つであり、基準点40にアクセスするために経由する道路区間50の数は2つであるため(道路区間50f、及び道路区間50e)、上記所定基準(=第1基準)を満たさない。すなわち、道路区間50bは、基準外道路区間51bである。
【0031】
また、別の例として、基準外道路区間51は、基準点40にアクセス(到達)するための経路の最短距離が所定距離よりも長い道路区間50であってもよい。例えば所定距離が一例として1[km]である場合、その道路区間50から基準点40に到達するまでの最短距離が1[km]よりも長い道路区間50は、基準外道路区間51となる。
【0032】
(区画範囲42)
区画範囲42は、基準外道路区間51に基づいて基準範囲41の一部が区切られた範囲であって、基準点40を含む範囲である。第1実施形態において、区画範囲42は、基準外道路区間51a及び基準外道路区間51bに基づいて区切られることで形成されている。第1実施形態において、区画範囲42は、基準外道路区間51a及び基準外道路区間51bの基準点40に近い側の道路幅員の端(51c、51d)によって区切られている。
【0033】
第1実施形態において、区画範囲42が形成されるにあたって、基準範囲41のうち辺51cよりも上側(基準点40から離れる側)が区切られており、基準範囲41のうち上記上側の部分(図3の点線領域の43c)の領域が削除されている。第1実施形態において、区画範囲42が形成されるにあたって、基準範囲41のうち辺51dよりも下側(基準点40から離れる側)が区切られており、基準範囲41のうち上記下側の部分(図3の点線領域の43d)が削除されている。換言すると、区画範囲42が形成されるにあたって、基準範囲41のうち、基準外道路区間51と重なった部分、及び当該重なった部分に対して基準点40から離れる側の部分が除去(トリミング)されている。
【0034】
なお、基準範囲41の一部が基準外道路区間51に基づいて区切られる際、実際の基準外道路区間51の幅員の端に基づいて区切られてもよいし、マージン分(実際の幅員の端よりも少し大きくする等)を考慮して区切られてもよい。
【0035】
報知範囲設定部20は、区画範囲42を報知範囲として設定する。報知範囲は、後述する報知情報を出力させる範囲である。
【0036】
第1実施形態において、報知範囲設定部20は、基準範囲41内の道路区間50の変化を検出した場合、報知範囲を再度設定する。報知範囲設定部20は、地図情報の更新を監視し、基準範囲41内において道路の新設や移設などが検出された場合、基準範囲41内の新たな道路区間50に基づいて、報知範囲を設定してもよい。
【0037】
(報知制御部30)
報知制御部30は、移動端末2の位置情報が報知範囲内の位置を示す際に、報知情報を移動端末2より報知させる。報知情報は、移動端末2の利用者(ユーザ)に報知すべき情報である。報知情報は、例えば、基準点40に位置する店舗に関する情報(広告など)であって、店舗の店主や地図情報の管理者などの登録者により登録され得る。登録者は、基準点40と報知情報とを関連付けて地図情報に登録することができる。この時、登録者は、基準点40及び報知情報と共に、基準点40を中心とする半径などを予め登録することで、基準範囲41を設定できてもよい。報知情報は、ユーザに役に立つ情報であってもよい。移動端末2は、音声出力により報知情報を報知してもよいし、画面出力により報知情報を報知してもよい。
【0038】
(ハードウエア構成例)
図4は、情報処理装置1のハードウエア構成例を示す図である。情報処理装置1は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0039】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0040】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0041】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0042】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカードなどのリムーバブルメディア、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置であり、記録媒体を有している。ストレージデバイス1040の記録媒体は情報処理装置1の各機能(例えば、基準範囲特定部10、報知範囲設定部20、及び報知制御部30)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は記憶部4として機能してもよい。
【0043】
入出力インタフェース1050は、情報処理装置1と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。
【0044】
ネットワークインタフェース1060は、情報処理装置1をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060がネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。情報処理装置1は、ネットワークインタフェース1060を介して移動端末2と通信してもよい。
【0045】
(第1実施形態の動作例)
図5は、第1実施形態に係る情報処理装置1が報知情報を報知させるまでのフロー図である。図5を用いて、情報処理装置1が報知情報を報知させるまでのフローについて説明する。
【0046】
ステップS100において、基準範囲特定部10は、基準点40の位置情報を取得し、基準点40を基準にして定められた基準範囲41を特定する。第1実施形態において、基準点40は、パン屋の場所であるとして、当該パン屋の座標位置と当該パン屋から半径500mの範囲を基準範囲41とする旨とが記憶部4に記憶されているとする。ステップS100において、基準範囲特定部10は、パン屋の座標位置を基準にして半径500mの範囲を基準範囲41として特定する。
【0047】
ステップS110において、報知範囲設定部20は、基準外道路区間51を特定する。基準外道路区間の特定方法は上述した通りであり、報知範囲設定部20は、上記所定基準(=第1基準)を満たすか否かを判断して基準外道路区間51を特定してもよい。図3を例にすると、報知範囲設定部20は、道路区間50a及び道路区間50bを、それぞれ基準外道路区間51a及び基準外道路区間51bとして特定する。
【0048】
第1実施形態において、基準外道路区間51a及び基準外道路区間51bは、パン屋(基準点40)にアクセスするために経由する道路区間50の最小数が2以上である(所定数より多い)道路区間50である。第1実施形態において、基準外道路区間51a及び基準外道路区間51bは、パン屋(基準点40)にアクセスしにくい道路区間50である。
【0049】
図5に戻り、ステップS120において、報知範囲設定部20は、ステップS100で特定した基準範囲41の一部を区切って(除去して)、区画範囲42を特定する。区画範囲42の特定方法は、上述した通りである。図3に示すように、第1実施形態において、基準範囲41のうちの上記上側の部分43c、及び基準範囲41のうちの上記下側の部分43dが、基準範囲41から除去されて区画範囲42が特定される。
【0050】
図5に戻り、ステップS130において、報知範囲設定部20は、区画範囲42を報知範囲として設定する。
【0051】
ステップS140において、報知制御部30は、移動端末2の位置情報がステップS130で設定した報知範囲内の位置を示すか否かを判断する(区画範囲42内に移動端末2があるか否かを判断する)。移動端末2の位置情報がステップS130で設定した報知範囲内の位置を示さない場合(ステップS140でNO)、処理を終了する。移動端末2の位置情報がステップS130で設定した報知範囲内の位置を示す場合(ステップS140でYES)、ステップS150に進む。
【0052】
第1実施形態において、図3に示すように、移動端末2bは、報知範囲(区画範囲42)の外側に位置しているが、移動端末2aは、報知範囲(区画範囲42)の内側に位置しているため、報知制御部30は、報知範囲(区画範囲42)内に移動端末2があると判断する。そのため、ステップS150に進む。
【0053】
ステップS150において、報知制御部30は、報知範囲(区画範囲42)内にある移動端末2を特定する。すなわち、報知制御部30は、移動端末2aを特定する。
【0054】
ステップS160において、報知制御部30は、ステップS150で特定した移動端末2aに報知情報を報知させる。例えば、報知制御部30は、「近くの○○ベーカリーで焼き立てのクリームパンが販売されています」という報知情報を移動端末2aのディスプレイに出力させてもよいし、移動端末2aの音声出力部2fから音声出力させてもよい。
【0055】
以上、本実施形態によれば、情報処理装置1は、基準範囲特定部10、報知範囲設定部20、及び報知制御部30を備えている。そして、報知範囲設定部20は、基準外道路区間51に基づいて基準範囲41の一部が区切られた範囲であって、基準点40を含む範囲(区画範囲42)を、報知範囲として設定する。基準点40へのアクセスのし易さに関する所定基準(第1基準)を満たさない道路区間50(基準外道路区間51)に基づいて報知範囲を設定することにより、必要以上に報知範囲を広くすることを抑制することができる。これにより、現在移動中の道路から容易に到達できない場所についての報知情報がユーザに報知されてしまう事態を抑制することができる。そのため、ユーザの煩わしさを抑制することができる。したがって、報知範囲を適切に設定し、効果的にユーザに情報を届けることができる。
【0056】
さらに、報知範囲設定部20は、基準範囲41内の道路区間50の変化を検出した場合、報知範囲を再度設定してもよい。道路の状況が変化したタイミングで、報知範囲の設定を見直すことにより、実際の道路状況に応じて報知範囲を設定することができる。したがって、報知範囲をより適切に設定することができる。
【0057】
さらに、基準外道路区間51は、基準点40にアクセスするために経由する道路区間50の最小数が所定数より多い道路区間50でもよい。これにより、現在移動中の道路から容易に到達できない場所について、報知情報が報知されてしまう事態をより効果的に抑制することができる。
【0058】
さらに、基準外道路区間51は、基準点40にアクセスするための経路の最短距離が所定距離よりも長い道路区間でもよい。これにより、現在移動中の道路から容易に到達できない場所について、報知情報が報知されてしまう事態をより効果的に抑制することができる。
【0059】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る情報処理装置1の機能について、基準範囲特定部10の機能は図1に示したものと同様であるが、報知範囲設定部20と報知制御部30の機能が第1実施形態と異なっている。
【0060】
図6は、第2実施形態に係る報知範囲設定部20の機能を説明するためのイメージ図である。第2実施形態に係る報知範囲設定部20は、基準外道路区間51に基づいて基準範囲41を分割することで生成された複数の範囲のうちの、基準点40を含む範囲を第1報知範囲44(第1実施形態に係る区画範囲42に相当)として設定する。また、第2実施形態に係る報知範囲設定部20は、上記複数の範囲のうちの、基準点40を含まない範囲を第2報知範囲45として設定する(図6のメッシュ領域)。
【0061】
第2報知範囲45は、基準外道路区間51に基づいて基準範囲41を分割することで生成された複数の範囲のうちの、第1報知範囲44以外の範囲でもある。第2実施形態において、基準範囲41は、基準外道路区間51(51a、51b)によって、区切られて複数の領域(1つの第1報知範囲44及び2つの第2報知範囲45)に分割される。
【0062】
なお、第2実施形態においても、基準範囲41が基準外道路区間51に基づいて区切られる際、実際の基準外道路区間51の幅員の端を用いて区切られてもよいし、マージン分(実際の幅員の端よりも少し大きくする)を考慮して区切られてもよい。
【0063】
第2実施形態に係る報知制御部30は、移動端末2の位置情報が少なくとも第1報知範囲44内の位置を示す際に、報知情報を移動端末2より報知させる。第2実施形態に係る報知制御部30は、移動端末2の位置情報が第2報知範囲45内の位置を示す際には、移動端末2より報知情報を報知させない、または、位置情報が第1報知範囲44内の位置を示す場合とは異なる報知情報を移動端末2より報知させる。第2実施形態に係る報知制御部30の詳細については後述する。
【0064】
さらに、移動端末2の測位精度が第2基準を満たさないとき、報知制御部30は、移動端末2の位置情報が第2報知範囲内の位置を示す場合であっても、報知情報を報知させなくてもよい。
【0065】
なお、移動端末2の測位精度の計測方法については任意であり、例えば移動端末2は、測位精度に関する測位精度情報(例えばDOP(Dilution Of Precision))を衛星から取得してもよい。また、別の例として、移動端末2の移動速度が速い場合、車両3での移動と判断できるため、マップマッチングを用いることができる。そして、マップマッチングを行った場合、測位精度を高いとみなしてもよい。
【0066】
例えば、移動端末2の上記測位精度情報が誤差20m以上を示す場合、報知制御部30は、移動端末2の測位精度が第2基準を満たさないと判断してもよい。また、報知制御部30は、上記マップマッチングができない場合、移動端末2の測位精度が第2基準を満たさないと判断してもよい。
【0067】
(第2実施形態の動作例)
図7は、第2実施形態に係る情報処理装置1が報知情報を報知させるまでのフロー図である。図7を用いて、情報処理装置1が報知情報を報知させるまでのフローについて説明する。ステップS100及びステップS110は第1実施形態と同様である。
【0068】
ステップS220において、報知範囲設定部20は、ステップS110で特定した基準外道路区間51に基づいて基準範囲41を分割し、第1報知範囲44及び第2報知範囲45を特定する。第2実施形態において、図6に示すように、基準外道路区間51a、及び基準外道路区間51bの基準点40に近い側の道路幅員の端(51c、51d)によって基準範囲41が分割され、3つの領域(1つの第1報知範囲44、及び2つの第2報知範囲45)が生成される。
【0069】
ステップS230において、報知範囲設定部20は、ステップS220で特定した第1報知範囲44及び第2報知範囲45を報知範囲として設定する。
【0070】
ステップS240において、報知制御部30は、ステップS230で設定した第1報知範囲44内の位置を示す移動端末2があるか(第1報知範囲44の内側に移動端末2が存在しているか)否かを判断する。ステップS230で設定した第1報知範囲44内の位置を示す移動端末2がない場合(ステップS240でNO)、ステップS270に進む。ステップS230で設定した第1報知範囲44内の位置を示す移動端末2がある場合(ステップS240でYES)、ステップS250に進む。
【0071】
ステップS250において、報知制御部30は、第1報知範囲44内に存在している移動端末2を特定する。図6を例にすると、第1報知範囲44内には、移動端末2aが存在しているため、報知制御部30は、移動端末2aを特定する。
【0072】
ステップS260において、報知制御部30は、ステップS250で特定した移動端末2(移動端末2a)に報知情報を報知させる。報知情報の例は、第1実施形態と同様であり、例えば基準点40がショッピングモールの位置であるとすると、報知制御部30は、「近くの△△モールでセールをやっています」というような報知情報を移動端末2aのディスプレイに出力させてもよいし、移動端末2aの音声出力部2fから音声出力させてもよい。
【0073】
ステップS270において、報知制御部30は、ステップS230で設定した第2報知範囲45内の位置を示す移動端末2があるか(第2報知範囲45内に移動端末2があるか)否かを判断する。ステップS230で設定した第2報知範囲45内の位置を示す移動端末2がない場合(ステップS270でNO)、処理を終了する。ステップS230で設定した第2報知範囲45内の位置を示す移動端末2がある場合(ステップS270でYES)、ステップS280に進む。
【0074】
ステップS280において、報知制御部30は、第2報知範囲45内に存在している移動端末2を特定する。図6を例にすると、第2報知範囲45内には、移動端末2aと移動端末2bが存在しているため、報知制御部30は、第2報知範囲45内の移動端末2aと移動端末2bとを特定する。
【0075】
ステップS290において、報知制御部30は、ステップS280で特定した移動端末2(移動端末2a、及び移動端末2b)に、移動端末2の位置情報が第1報知範囲44内の位置を示す場合とは異なる報知情報を報知する。「移動端末2の位置情報が第1報知範囲44内の位置を示す場合とは異なる報知情報」とは、一例として移動端末2の現在地から基準点40へのアクセスのしにくさを示唆した情報を含む報知情報である。具体的には、例えば、報知制御部30は、「現在地から少しアクセスしづらいですが、近くの△△モールでセールをやってます」というような報知情報を報知する。なお、第2実施形態に係る報知制御部30は、移動端末2の位置情報が第2報知範囲45内の位置を示す際に、移動端末2の位置情報が第1報知範囲44内の位置を示す場合とは異なる報知情報を報知することに代えて、移動端末2より報知情報を報知させないようにしてもよい。
【0076】
また、ステップS290において、移動端末2の測位精度が第2基準を満たさないとき、報知制御部30は、移動端末2の位置情報が第2報知範囲45内の位置を示す場合であっても、報知情報を報知させなくてもよい。ユーザが例えば歩行者である場合、移動速度が遅いため、マップマッチングができず移動端末2の測位精度が低い場合がある。第2実施形態において、第2報知範囲45内に含まれる移動端末2bは歩行しているユーザが所持している端末であるため、マップマッチングができず測位精度が第2基準を満たさないとすると、報知制御部30は、報知情報を当該移動端末2bに報知させなくてもよい。
【0077】
以上のように、第2実施形態に係る報知制御部30は、移動端末2の位置情報が少なくとも第1報知範囲44内の位置を示す際に、報知情報を移動端末2より報知させる。そして、第2実施形態に係る報知制御部30は、移動端末2の位置情報が第2報知範囲45内の位置を示す際には、移動端末2より報知情報を報知させない、または、位置情報が第1報知範囲44内の位置を示す場合とは異なる報知情報を移動端末2より報知させる。
【0078】
以上、第2実施形態に係る報知範囲設定部20は、基準外道路区間51に基づいて基準範囲41を分割することで生成された複数の範囲のうちの、基準点40を含む範囲を第1報知範囲44として設定し、かつ、複数の範囲のうちの、基準点40を含まない範囲を第2報知範囲45として設定する。さらに、報知制御部30は、移動端末2の位置情報が少なくとも第1報知範囲44内の位置を示す際に、移動端末2の利用者に報知すべき報知情報を移動端末2より報知させる。さらに、報知制御部30は、移動端末2の位置情報が第2報知範囲45内の位置を示す際には、移動端末2より報知情報を報知させない、または、位置情報が第1報知範囲44内の位置を示す場合とは異なる報知情報を移動端末2より報知させる。
【0079】
基準点40へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間50(基準外道路区間51)に基づいて基準範囲41を分割して複数の報知範囲を設定し、当該複数の報知範囲によって報知情報の報知内容を変更することにより、効果的にユーザに報知情報を届けることができる。すなわち、基準点40からアクセスしづらい位置にいるユーザ(第2報知範囲45内にいるユーザ)に対して、移動端末2の現在地から基準点40へのアクセスのしにくさを示唆した情報を含めてユーザに報知情報を報知することにより、ユーザは現在地から基準点40へアクセスしにくいことを認識することができる。そのため、ユーザが仮に基準点40へ向かう際に、ユーザは基準点40にアクセスしにくいことを前提として移動することができる。したがって、ユーザの煩わしさが軽減される。また、基準点40からアクセスしづらい位置にいるユーザ(第2報知範囲45内にいるユーザ)に対して報知情報を報知させない構成をとることにより、ユーザの煩わしさが軽減される。
【0080】
さらに、移動端末2の測位精度が第2基準を満たさないとき、報知制御部30は、移動端末2の位置情報が第2報知範囲45内の位置を示す場合であっても、報知情報を報知させなくてもよい。測位精度が低い移動端末2に報知情報を報知させない構成とすることにより、例えば、移動端末2の測位位置と比較して実際の位置が第2報知範囲45よりもさらに基準点40から離れており、基準点40にさらにアクセスしにくい場合であっても、ユーザに対して報知情報を報知させることを抑制することができる。したがって、ユーザの煩わしさを抑制することができる。
【0081】
さらに第2実施形態においても、報知範囲設定部20は、基準範囲41内の道路区間50の変化を検出した場合、報知範囲を再度設定してもよい。当該構成を備えることで、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0082】
さらに第2実施形態においても、基準外道路区間51は、基準点40にアクセスするために経由する道路区間の最小数が所定数より多い道路区間であってもよい。当該構成を備えることで、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0083】
さらに第2実施形態においても、基準外道路区間51は、基準点40にアクセスするための経路の最短距離が所定距離よりも長い道路区間であってもよい。当該構成を備えることで、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0084】
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0085】
以下、参考形態の例を付記する。
1. 基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する基準範囲特定部と、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する報知範囲設定部と、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知制御部と、を備え、
前記報知制御部は、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、情報処理装置。
2. 1.に記載の情報処理装置において、
前記移動端末の測位精度が第2基準を満たさないとき、前記報知制御部は、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す場合であっても、前記報知情報を報知させない、情報処理装置。
3. 1.又は2.に記載の情報処理装置において、
前記報知範囲設定部は、前記基準範囲内の道路区間の変化を検出した場合、前記報知範囲を再度設定する、情報処理装置。
4. 1.から3.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記基準外道路区間は、前記基準点にアクセスするために経由する道路区間の最小数が所定数より多い道路区間である、情報処理装置。
5. 1.から4.のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記基準外道路区間は、前記基準点にアクセスするための経路の最短距離が所定距離よりも長い道路区間である、情報処理装置。
6. 情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する特定ステップと、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する設定ステップと、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知ステップと、
を含み、
前記報知ステップは、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、ことを特徴とする情報処理方法。
7. コンピュータに、
基準点の位置情報を取得し、前記基準点を基準にして定められた基準範囲を特定する特定ステップと、
前記基準点へのアクセスのし易さに関する第1基準を満たさない道路区間である基準外道路区間に基づいて前記基準範囲を分割することで生成された複数の範囲のうちの、前記基準点を含む範囲を第1報知範囲として設定し、かつ、前記複数の範囲のうちの、前記基準点を含まない範囲を第2報知範囲として設定する設定ステップと、
移動端末の位置情報が少なくとも前記第1報知範囲内の位置を示す際に、前記移動端末の利用者に報知すべき報知情報を前記移動端末より報知させる報知ステップと、
を、実行させ、
前記報知ステップは、前記移動端末の位置情報が前記第2報知範囲内の位置を示す際には、前記移動端末より前記報知情報を報知させない、または、前記位置情報が前記第1報知範囲内の位置を示す場合とは異なる報知情報を前記移動端末より報知させる、ことを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0086】
1 情報処理装置
2 移動端末
2a 移動端末
2b 移動端末
2c 音声入力部
2d 位置センサ部
2e カメラ部
2f 音声出力部
3 車両
4 記憶部
10 基準範囲特定部
20 報知範囲設定部
30 報知制御部
40 基準点
41 基準範囲
42 店舗区画
50 道路区間
51 基準外道路区間
101 通信ネットワーク
1010 バス
1020 プロセッサ
1030 メモリ
1040 ストレージデバイス
1050 入出力インタフェース
1060 ネットワークインタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7