(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172578
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】遊技用装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241205BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20241205BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
A63F7/02 340
A63F7/02 328
A63F13/80 G
A63F13/80 Z
A63F9/00 513
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090375
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】396021472
【氏名又は名称】オウミ技研株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】菅田 晋也
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA31
(57)【要約】
【課題】遊技機の機種ごとに位置が異なる複数の操作部を遠隔操作可能な遊技用装置を提供する。
【解決手段】遊技用装置は、遊技を行うための操作を受け付ける複数の操作部(計数ボタン15,演出ボタン16)を備える遊技機に対応して配置され、遊技者による遠隔操作に基づいて複数の操作部の各々を操作可能な複数の操作手段(ボタン用アクチュエータ40)を備え、複数の前記操作手段の各々は、前記遊技機の機種ごとに異なる前記操作部の位置に移動して、該操作部の各々を操作可能な位置で停止する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行うための操作を受け付ける複数の操作部を備える遊技機に対応して配置され、遊技者による遠隔操作に基づいて複数の前記操作部の各々を操作可能な複数の操作手段を備える遊技用装置であって、
複数の前記操作手段の各々は、前記遊技機の機種ごとに異なる前記操作部の位置に移動して、該操作部の各々を操作可能な位置で停止する、遊技用装置。
【請求項2】
請求項1記載の遊技用装置において、
複数の前記操作手段の各々は、前記操作部の位置を特定可能な位置データに基づき移動及び停止する、遊技用装置。
【請求項3】
請求項2記載の遊技用装置において、
前記位置データを生成可能な生成手段を備える、遊技用装置。
【請求項4】
請求項1記載の遊技用装置において、
前記操作手段は、ボタンである前記操作部を押動可能なアクチュエータである、遊技用装置。
【請求項5】
請求項1記載の遊技用装置において、
人間による前記操作部の操作を検知可能な検知手段と、
前記検知手段による検知結果を報知可能な報知手段と、を備える、遊技用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機を遠隔操作して遊技をすることができる遊技用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技者が遊技場に来場しなくても、該遊技場に設置されている遊技機(すなわち実機)での遊技を可能とするシステムとして、特許文献1に示す遊技場用システムが知られている。このシステムでは、遊技機に対応して配置され遊技者の携帯端末から遠隔操作可能な遊技ロボットのロボットアームにより、遊技機の発射ハンドルが操作されて、遊技が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技機で遊技を行う際には、発射ハンドル以外の複数の操作部(計数ボタンや演出ボタンなど)の操作も必要である。しかしながら、特許文献1には、該複数の操作部の操作について開示されていない。また、複数の操作部の位置は遊技機の機種ごとに異なるため、遊技ロボットなどの遊技用装置は各機種に対応可能とする必要がある。
【0005】
本発明の目的は、遊技機の機種ごとに位置が異なる複数の操作部を遠隔操作可能な遊技用装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技用装置は、遊技を行うための操作を受け付ける複数の操作部を備える遊技機に対応して配置され、遊技者による遠隔操作に基づいて複数の前記操作部の各々を操作可能な複数の操作手段を備える遊技用装置であって、複数の前記操作手段の各々は、前記遊技機の機種ごとに異なる前記操作部の位置に移動して、該操作部の各々を操作可能な位置で停止する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る遊技用装置によれば、遊技機に備えられる操作部を操作可能な位置に、該操作部を遠隔操作可能な操作手段が移動されて停止されるので、遊技機の機種ごとに位置が異なる複数の操作部を遠隔操作可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施の形態である遊技用装置を備える遊技用システムの構成を示すシステム図である。
【
図2】(A)はパチンコ機を示す正面図、(B)は(A)のB-B線図、(C)はパチンコ機の突出部を示す平面図、(D)は玉貸ユニットのタッチパネルに表示される画像を示す図である。
【
図3】パチンコ機の機種ごとに異なる操作ボタンの位置を示す平面図である。
【
図4】(A)は操作ボタンの位置を示す図であり、(B)は位置データベースに記憶される位置データを示す図である。
【
図5】操作ボタンの位置データを生成する様子を示す図であって、(A)は正面図、(B)は左側面図である。
【
図6】パチンコ機に対向して遊技用装置を設置した状態を示す図であって、(A)は正面図、(B)は(A)のB-B線図である。
【
図7】遊技用装置のアクチュエータの配置を示す図であって、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は(B)のC-C線図である。
【
図9】(A)は位置データに基づいてアクチュエータを移動・停止させる様子を示す平面図、(B)は同正面図、(C)は機種Yの操作ボタンの位置を示す平面図、(D)(E)はアクチュエータの駆動前後を示す図である。
【
図10】遠隔遊技時に遊技者端末の画面に表示される画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態である遊技用装置30について説明する。遊技用装置30は、遊技機に対応して配置されるが、以下においては、
図1に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明する。パチンコ機10は、遊技者が発射ハンドル12を操作して、遊技媒体であるパチンコ玉(「パチンコ球」又は「遊技球」とも称する。)を遊技領域11に打ち込むことにより遊技を行う、弾球遊技機である。また、パチンコ機10は、パチンコ玉が指触不能に封入されて機内で循環する、封入式である。封入式のパチンコ機10は、スマートパチンコ(スマパチ)とも称される。
【0010】
図1は、遊技用装置30を備える遊技用システム1の構成を示すシステム図である。遊技用システム1は、遊技場5内に設けられている場内管理装置6及び遊技用装置30や、外部に設けられている管理サーバ3などを含んでいる。遊技用装置30は、遊技場5内の遊技機島7に設けられたパチンコ機10に対応して配置されている。また、パチンコ玉の貸し出しを行うための玉貸ユニット20が、パチンコ機10に対応して配置されている。
【0011】
管理サーバ3と場内管理装置6とは、インターネット2などの回線により通信可能である。場内管理装置6と玉貸ユニット20、並びに場内管理装置6と遊技用装置30とは、LAN(Local Area Network)などの回線により通信可能である。なお、パチンコ機10から信号(例えば打込信号,賞球付与信号,スタート信号,図柄確定信号,大当り信号,確変信号などの遊技データ)を出力することは可能であるが、パチンコ機10に信号を入力することは不可能である。
【0012】
遊技者が保有している遊技者端末4と場内管理装置6とは、インターネット2を介して通信可能である。遊技者端末4と遊技用装置30とは、インターネット2及びLANを介して通信可能であり、これにより、遊技者は遊技者端末4から遊技用装置30を遠隔操作してパチンコ機10での遊技(以下、「遠隔遊技」と称する。)が可能となる。
【0013】
このような遠隔遊技を行うためには、遊技者が遊技場5の会員として会員登録をしておく必要がある。会員登録では、遊技者の会員情報(氏名,住所,性別,生年月日,電話番号,電子メールアドレス,暗証番号など)が登録される。登録された会員情報は、遊技者を個々に識別可能な会員IDに対応付けて、場内管理装置6で記憶される。なお、場内管理装置6では、会員IDに対応付けて、遊技者が所有している遊技価値情報(残高,貯玉数)も記憶される。遊技者には、会員IDが記憶された会員カードが発行される。
【0014】
遊技機島7には、複数の機種のパチンコ機10が設けられており、本図では、機種X,機種Y,及び機種Zの3機種を示している。遊技用システム1には、複数の遊技場5が含まれており、本図では、遊技場A,遊技場B,及び遊技場Cの3遊技場を示している。該3遊技場内に設けられている機器(場内管理装置6,パチンコ機10,及び遊技用装置30)は同様であるため、以下においては遊技場Aについて説明する。
【0015】
場内管理装置6は、遊技場5が管理するコンピュータである。場内管理装置6は、キーボードやマウスなどの入力手段、ディスプレイやプリンタなどの出力手段、CPU,ROM,RAM,I/Oなどを有し各種の処理を行う制御手段,通信を行う通信手段、及びハードディスクなどの記憶手段を備えている。
【0016】
場内管理装置6の記憶手段では、前記会員情報や前記遊技価値情報の他に、遊技機稼働情報や、遊技データなどが記憶されている。遊技機稼働情報は、各遊技機が稼働中であるか空き台であるかを示す情報であり、遊技機を個々に特定可能な遊技機IDに対応付けて記憶されている。遊技データは、スタート回数(大当り抽選の回数),大当り回数,差玉数(付与玉数-打込玉数)などの情報であり、遊技機IDに対応付けて記憶されている。
【0017】
管理サーバ3は、遊技場5とは異なる第三者(例えば遠隔遊技サービスの運営会社など)が管理するコンピュータである。管理サーバ3は、場内管理装置6と同様に、入力手段、出力手段、制御手段,通信手段、及び記憶手段を備えている。
【0018】
管理サーバ3からは、遠隔遊技を行うための専用アプリが提供される。管理サーバ3の記憶手段では、後述する
図4(B)に示すように、パチンコ機10の機種を特定可能な情報に対応付けて、該パチンコ機10の操作部の位置を特定可能な位置データが記憶される。
【0019】
遊技者端末4は、スマートフォンやタブレットなどの携帯情報端末である。遊技者端末4は、タッチパネルなどの入力手段及び出力手段、制御手段,通信手段、並びに記憶手段を備えている。管理サーバ3から提供される専用アプリは、遊技者端末4でダウンロードされて使用される。この専用アプリが起動され、会員ID及び暗証番号でログインされると、後述する
図10に示す画面がタッチパネルに表示されて、遠隔遊技が可能となる。
【0020】
図2で、(A)はパチンコ機10を示す正面図、(B)は(A)のB-B線図、(C)はパチンコ機10の突出部13を示す平面図、(D)は玉貸ユニット20のタッチパネル23に表示される画像を示す図である。
図2(A)に示すように、パチンコ機10は、遊技機島7に設けられており、玉貸ユニット20は、パチンコ機10に対応して左側に配置されている。
【0021】
パチンコ機10は、前記遊技機の一例である。パチンコ機10の前面には、上部に遊技領域11、中部に突出部13、右下部に発射ハンドル12が設けられている。発射されたパチンコ玉が打ち込まれる遊技領域11は、略円形である。発射ハンドル12は、操作部の一例であって、遊技を行うための操作を受け付けるものであり、該操作としてパチンコ玉の発射(打ち込み)操作を受け付ける。発射ハンドル12は、略円形である。遊技者が指掛け突起12aに指を掛け、発射ハンドル12を手で把持して右方向に回動することにより、パチンコ玉が発射される。なお、発射ハンドル12を右方向に回動しても、手が触れられていない場合(例えばコインなどを挟んで回転位置を保持している場合)には、パチンコ玉が発射されない。
【0022】
図2(B)に示すように、突出部13の上面は、前方に向けて下り傾斜している。
図2(C)に示すように、突出部13の上面には、持玉数表示領域14,計数ボタン15,及び演出ボタン16が設けられている。
【0023】
持玉数表示領域14には、遊技者が保有している持玉数が表示される。持玉数は、遊技者に貸し出されたパチンコ玉数(貸出玉数)-遊技者が発射したパチンコ玉数(打込玉数)+入賞によって遊技者に付与されたパチンコ玉数(付与玉数)である。従って、持玉数は、玉貸操作を受けたり貯玉再プレイ操作を受けると増加し、パチンコ玉が発射されると減少し、賞球が付与されると増加する。
【0024】
計数ボタン15及び演出ボタン16は、操作部の一例であって、遊技を行うための操作を受け付けるものである。計数ボタン15及び演出ボタン16を、「操作ボタン」とも称する。計数ボタン15は、遊技者から計数操作を受け付けるボタンである。遊技者が計数ボタン15を押下すると、持玉数表示領域14で表示されている持玉数が玉貸ユニット20の貯玉数表示部23bで表示されている貯玉数に加算されて、持玉数表示領域14で表示されていた持玉数が0になる。演出ボタン16は、遊技者から演出操作を受け付けるボタンである。演出ボタン16の操作は、演出時に表示や音によって示唆される。遊技者が示唆に応じて演出ボタン16を押下すると、演出が変化する。
【0025】
図2(A)に戻り、玉貸ユニット20は、パチンコ玉の貸し出しを行うための装置である。玉貸ユニット20の前面には、紙幣挿入口21,カード挿入口22,及びタッチパネル23が設けられている。紙幣挿入口21には、紙幣が挿入される。カード挿入口22には、カード(プリペイドカード又は前記会員カード)が挿入される。
【0026】
図2(D)に示すように、タッチパネル23には、残高が表示される残高表示部23a,貯玉数が表示される貯玉数表示部23b,残高を用いた玉貸の操作を受け付ける玉貸ボタン23c,貯玉数を用いた再プレイの操作を受け付ける再プレイボタン23d,及びカード挿入口22に挿入されたカードを返却する操作を受け付けるカード返却ボタン23eが設けられている。
【0027】
残高表示部23a及び貯玉数表示部23bには、遊技者が保有している残高や貯玉数が表示される。具体的には、紙幣挿入口21に紙幣が挿入されると、紙幣額に相当する残高が残高表示部23aに表示される。カード挿入口22にプリペイドカードが挿入されると、該プリペイドカードの記憶情報から特定される残高が残高表示部23aに表示される。カード挿入口22に会員カードが挿入され、所定の認証処理(例えばタッチパネル23から入力された暗証番号の認証処理)が行われると、該会員カードの記憶情報である会員IDに対応付けて場内管理装置6にて記憶・管理されている残高及び貯玉数が特定され、残高が残高表示部23aに表示され、貯玉数が貯玉数表示部23bに表示される。
【0028】
残高表示部23aに残高が表示されている状態で、遊技者が玉貸ボタン23cを操作(押下)すると、所定額に相当する持玉数が、持玉数表示領域14で表示されている持玉数に加算される。貯玉数表示部23bに貯玉数が表示されている状態で、遊技者が再プレイボタン23dを操作(押下)すると、所定数の貯玉数が、持玉数表示領域14で表示されている持玉数に加算される。
【0029】
残高表示部23aに残高が表示されている及び/又は貯玉数表示部23bに貯玉数が表示されている状態で、遊技者がカード返却ボタン23eを操作(押下)すると、ビジター遊技者であれば、残高表示部23aに表示されている残高及び貯玉数表示部23bに表示されている貯玉数を特定可能なビジターカードがカード挿入口22から発行され、会員遊技者であれば、残高表示部23aに表示されている残高及び貯玉数表示部23bに表示されている貯玉数が場内管理装置6にて記憶・管理されている残高及び貯玉数に加算されて、会員カードがカード挿入口22から返却される。
【0030】
図3は、パチンコ機10の機種ごとに異なる操作ボタンの位置を示す平面図である。
図3に示すように、持玉数表示領域14,計数ボタン15,及び演出ボタン16の配置は、パチンコ機10の機種ごとに異なる。説明の便宜上、突出部13における左右方向に亘る部位の、前側をP列、後側をR列、P列とR列との間(中央部)をQ列と称する。
【0031】
機種Xのパチンコ機10では、
図3(X)に示すように、R列の右端に計数ボタン15、その左隣に持玉数表示領域14、Q列の右側に演出ボタン16が配置されている。機種Yのパチンコ機10では、
図3(Y)に示すように、R列の右側に計数ボタン15、Q列の右端に演出ボタン16、その左隣に持玉数表示領域14が配置されている。機種Zのパチンコ機10では、
図3(Z)に示すように、R列の左端に計数ボタン15、その右隣に持玉数表示領域14、P列の右側に演出ボタン16が配置されている。
【0032】
これら計数ボタン15及び演出ボタン16の位置は、パチンコ機10の機種を特定可能な情報に対応付けて、該パチンコ機10の操作部の位置を特定可能な位置データとして、管理サーバ3の記憶手段で記憶されている。
図4で、(A)は操作ボタンの位置を示す図であり、(B)は位置データベースに記憶される位置データを示す図である。
【0033】
計数ボタン15及び演出ボタン16の位置は、
図4(A)に示すように、突出部13の上面に設けられる仮想グリッド(縦軸0~8.4,横軸0~28)のいずれの座標に、各ボタンの中心点が位置するかで特定される。なお、縦軸において、0~2.8はP列であり、2.8~5.6はQ列であり、5.6~8.4はR列である。
【0034】
この例では、
図4(B)に示すように、機種Yにおける各ボタンの位置データとして、計数ボタン15の位置が縦軸6.9,横軸19.6であり、演出ボタン16の位置が縦軸4.4,横軸25.3と特定されている。
【0035】
この位置データは、遊技機メーカから提供されて管理サーバ3で記憶されるが、遊技機メーカから提供されない機種の位置データは、遊技場5で生成されて管理サーバ3で記憶される。この場合には、
図5に示すように、遊技場5において、遊技機島7に配置される前のパチンコ機10に位置データ生成装置38が取り付けられて位置データが生成される。
図5は、操作ボタンの位置データを生成する様子を示す図であって、(A)は正面図、(B)は左側面図である。
【0036】
図5(A)に示すように、位置データ生成装置38は、枠体36と、第3カメラ37からなる。枠体36は、矩形枠を構成する上部フレーム36a、左右のサイドフレーム36b,36b、及び下部フレーム36cと、上部フレーム36aの左右両端に設けられる引っ掛け部36d,36dと、からなる。第3カメラ37は、下部フレーム36cの中央に取り付けられ、突出部13の上面を撮像可能である。
【0037】
図5(B)に示すように、位置データ生成装置38は、パチンコ機10の上面に引っ掛け部36d,36dが引っ掛けられて、パチンコ機10に取り付けられる。この状態で、第3カメラ37によって突出部13の上面が撮像されると、該撮像が遊技用装置30の制御部34(
図8を参照)に転送される。制御部34では、該撮像に基づいて計数ボタン15及び演出ボタン16の中心点が認識され、該中心点が前記
図4(A)に示すグリッド上のいずれの位置にあるかが特定されて、計数ボタン15及び演出ボタン16の位置データが生成される。
【0038】
位置データ生成装置38の第3カメラ37と、遊技用装置30の制御部34は、位置データを生成可能な生成手段の一例である。位置データ生成装置38は、遊技用装置30とは別体であるが、該遊技用装置30の一部を構成している。
【0039】
生成された位置データは、遊技用装置30から場内管理装置6を介して、当該遊技場5(例えば遊技場A)から管理サーバ3に送信されて記憶されて、他の遊技場5(遊技場B,C)でも使用可能となる。なお、管理サーバ3で、いずれの遊技場5にて生成された位置データであるかを記憶しておき、位置データを生成した遊技場5に対して特典が付与されるようにしてもよい。
【0040】
図6は、パチンコ機10に対向して遊技用装置30を設置した状態を示す図であって、(A)は正面図、(B)は(A)のB-B線図である。遊技用装置30は、パチンコ機10に対応して設けられ、遠隔操作される複数の操作手段を備えている。上述の如く、パチンコ機10に信号を入力することは不可能であり、パチンコ機10に信号を入力して操作部(計数ボタン15,演出ボタン16,及び発射ハンドル12)を操作することができないため、遊技用装置30の操作手段によって該操作部を操作するようにしているのである。
【0041】
図6(A)に示すように、遊技用装置30は、縦長の直方体状であり、パチンコ機10の前面と対向して配置され、床面に固定される。
図6(B)に示すように、遊技用装置30の前面上側には、表示部31が設けられている。遊技用装置30の後面上側には、第1カメラ32が設けられている。遊技用装置30の後面中央部には、後方に向けて突出する上側凸部30a及び下側凸部30bが設けられている。上側凸部30aの下面には、第2カメラ33と、ボタン用アクチュエータ40とが設けられている。下側凸部30bの右面には、ハンドル用アクチュエータ47が設けられている。
【0042】
ボタン用アクチュエータ40及びハンドル用アクチュエータ47は、操作手段の一例であって、遊技者による遠隔操作に基づいて複数の操作部(計数ボタン15,演出ボタン16,及び発射ハンドル12)の各々を操作可能(押動可能)なものである。
【0043】
表示部31には、遊技者端末4からログインした遊技者が遊技を行っている旨(例えば『〇〇さん遊技中』)が表示される。第1カメラ32は、パチンコ機10の遊技領域11を撮像し集音するものである。集音は、遊技用装置30に対応するパチンコ機10が発する音を中心として、指向性をもって行われる。撮像された遊技領域11は、遊技者端末4の遊技領域表示部53(
図10を参照)に表示され、集音された音は、遊技者端末4から流される。第2カメラ33は、パチンコ機10の突出部13の上面を撮像するものである。
【0044】
図7は、遊技用装置30のアクチュエータの配置を示す図であって、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は(B)のC-C線図である。
図7(A)に示すように、ボタン用アクチュエータ40には、P列に2個(第1アクチュエータ41及び第2アクチュエータ42)、Q列に2個(第3アクチュエータ43及び第4アクチュエータ44)、R列に2個(第5アクチュエータ45及び第6アクチュエータ46)の、計6個のアクチュエータが含まれる。
【0045】
ボタン用アクチュエータ40の各々は、前後方向には移動不能であるが、左右方向には移動可能である。ボタン用アクチュエータ40の各々は、
図7では図示しないが、移動機構40Aにより移動される。
図8に示すように、移動機構40Aには、第1移動機構41a,第2移動機構42a,第3移動機構43a,第4移動機構44a,第5移動機構45a,及び第6移動機構46aが含まれる。
【0046】
具体的には、第1アクチュエータ41は第1移動機構41aにより移動され、第2アクチュエータ42は第2移動機構42aにより移動され、第3アクチュエータ43は第3移動機構43aにより移動され、第4アクチュエータ44は第4移動機構44aにより移動され、第5アクチュエータ45は第5移動機構45aにより移動され、第6アクチュエータ46は第6移動機構46aにより移動される。移動機構40Aは、例えばステッピングモータにより駆動される電動リニアアクチュエータである。
【0047】
ボタン用アクチュエータ40は、例えばプッシュ型ソレノイドであり、
図7(B)(C)に示すように、通電されると下向きに突出するプッシュロッド40aを備えている。プッシュロッド40aの下端には、該プッシュロッド40aよりも大径の可動頭部40bが設けられている。この可動頭部40bの動作については、
図9(E)を参照して後述する。
【0048】
図8は、遊技用装置30の構成を示すブロック図である。遊技用装置30は、制御部34を備えている。制御部34は、CPU,ROM,RAM,I/Oなどを有し各種の処理を行う。制御部34には、通信部35,前記表示部31,前記第1カメラ32,前記第2カメラ33,前記ボタン用アクチュエータ40,前記移動機構40A,ハンドル用アクチュエータ47,及び人感センサ48が接続されている。
【0049】
通信部35は、場内管理装置6,管理サーバ3,及び遊技者端末4と通信を行うデバイスである。ハンドル用アクチュエータ47は、例えばプッシュ型ソレノイドであり、
図6(A)に示すように、通電されると右向きに突出して発射ハンドル12の指掛け突起12aを押動するプッシュロッドを備えている。
【0050】
人感センサ48は、各アクチュエータの近傍に設けられている。人感センサ48は、検知手段の一例であって、遠隔遊技時において遊技者以外の人間(すなわち他人)による操作部(計数ボタン15,演出ボタン16,及び発射ハンドル12)の操作(いたずら操作)を検知可能なデバイスである。この検知結果は、表示部31に表示されるか、又は遊技場5の店員が装着しているインカムに対し通信部35を介して音声伝達される。これにより、他人によるいたずら操作に対処することができる。ここでの表示部31及び通信部35は、報知手段の一例であって、検知手段による検知結果を報知可能なデバイスとして機能する。
【0051】
図9で、(A)は位置データに基づいてアクチュエータを移動・停止させる様子を示す平面図、(B)は同正面図、(C)は機種Yの操作ボタンの位置を示す平面図である。遊技用装置30をパチンコ機10(例えば機種Y)に対応して配置する場合には、以下に示す第1工程及び第2工程を行う。
【0052】
[第1工程]
遊技場の店員が遊技用装置30を操作すると、管理サーバ3で記憶・管理されている機種Yの位置データ(
図4(B)参照)が遊技用装置30で記憶され、制御部34の制御によってボタン用アクチュエータ40が移動・停止される。
【0053】
本例では、
図9(A)(B)(C)に示すように、計数ボタン15の位置(縦軸6.9,横軸19.6)に最も近い第6アクチュエータ46が第6移動機構46aによって当初位置から左方向に移動されて停止される。また、演出ボタン16の位置(縦軸4.4,横軸25.3)に最も近い第4アクチュエータ44が第4移動機構44aによって当初位置から左方向に移動されて停止される。
【0054】
本例では、第1アクチュエータ41,第2アクチュエータ42,第3アクチュエータ43,及び第5アクチュエータ45の4つは使用されないが、P列,Q列,R列の各列にボタン用アクチュエータ40が2つずつ配置されているので、計数ボタン15と演出ボタン16が同列にあっても対応可能である。
【0055】
[第2工程]
ボタン用アクチュエータ40の移動・停止が完了した遊技用装置30を、パチンコ機10(機種Y)に対向して配置する。この状態で、移動・停止されたボタン用アクチュエータ40(第6アクチュエータ46及び第4アクチュエータ44)と操作ボタン(計数ボタン15及び演出ボタン16)とは対応しているはずである。
【0056】
しかしながら、例えばパチンコ機10に対する遊技用装置30の配置位置が所定位置からズレていたような場合には、操作ボタンの位置と、該操作ボタンに対応するボタン用アクチュエータ40の位置とが、ズレている状態が生ずる。そのため、第2工程では、第2カメラ33による撮像に基づいてボタン用アクチュエータ40の位置を修正する、修正作業が行われる。
【0057】
具体的には、第2カメラ33によって突出部13の上面が撮像されると、制御部34で、該撮像に基づいて計数ボタン15及び演出ボタン16の中心点が認識され、該中心点が、第1工程で用いられた位置データからズレている場合には、制御部34の制御によって移動機構40Aが駆動され、前記認識された中心点の位置にボタン用アクチュエータ40が移動されて停止される。
【0058】
これら第2カメラ33及び制御部34は、ボタン用アクチュエータ40の位置を修正する位置修正手段として機能するものである。
【0059】
この遊技用装置30を、別機種のパチンコ機10(例えば機種Z)に対応して配置する場合には、上記第1工程を再度行って、機種Zの操作ボタンに対応する位置にボタン用アクチュエータ40を移動・停止した後に、上記第2工程を行う。
【0060】
図10は、遠隔遊技時に遊技者端末4の画面に表示される画像を示す図である。会員遊技者が遊技者端末4を操作して遠隔遊技を行う際には、まず遠隔遊技を行うための専用アプリを起動して、遊技者が会員登録している遊技場5(例えば遊技場A)の場内管理装置6にアクセスする。
【0061】
アクセスすると、ログイン画面が表示されるので、会員IDと暗証番号を入力する。該暗証番号の認証処理が完了すると、遊技場A内で遠隔遊技が可能な機種(即ちパチンコ機10に対応して遊技用装置30が配置されている機種)の一覧が表示されるので、遠隔遊技を希望する機種(例えば機種Y)を選択する。該機種が選択されると、遠隔遊技が行われていないパチンコ機10(即ち空き台)の一覧が表示されるので、遠隔遊技を希望する空き台の台番号(例えば〇〇番台)を選択する。該台番号が選択されると、
図10に示す画像(以下、「遠隔遊技画像」と称する。)が、遊技者端末4の画面に表示される。
【0062】
暗証番号の認証処理が完了すると、遊技用装置30の表示部31に、遊技者端末4からログインした会員遊技者が遊技を行っている旨(例えば『〇〇さん遊技中』)が表示される。なお、暗証番号の認証処理が完了しても、玉貸ユニット20のタッチパネル23(
図2(D)を参照)において、残高表示部23aや貯玉数表示部23bには残高や貯玉数が表示されず、玉貸ボタン23c,再プレイボタン23d,及びカード返却ボタン23eの操作は受け付けられない。
【0063】
図10に示す遠隔遊技画像には、遊技場名表示部50,機種名表示部51,台番号表示部52,遊技領域表示部53,残高表示部54,貯玉数表示部55,持玉数表示部56,玉貸ボタン57,再プレイボタン58,計数ボタン59,演出ボタン60,遊技終了ボタン61,店員呼出ボタン62,及び発射ハンドル表示部63が設けられている。
【0064】
遊技場名表示部50には、会員登録している遊技場5の名称が表示され、機種名表示部51には、選択した機種の名称が表示され、台番号表示部52には、選択した空き台の台番号が表示される。遊技領域表示部53には、遊技用装置30の第1カメラ32により撮像された、パチンコ機10の遊技領域11が表示される。なお、遊技者端末4のスピーカ又はイヤホンジャックからは、第1カメラ32により集音された、パチンコ機10が発する音が流される。
【0065】
残高表示部54には、玉貸ユニット20の残高表示部23aと同様に、会員IDに対応付けて場内管理装置6にて記憶・管理されている残高が表示される。貯玉数表示部55には、玉貸ユニット20の貯玉数表示部23bと同様に、会員IDに対応付けて場内管理装置6にて記憶・管理されている貯玉数が表示される。持玉数表示部56には、パチンコ機10の持玉数表示領域14と同様に、遊技者が保有している持玉数が表示される。
【0066】
玉貸ボタン57は、残高を用いた玉貸の操作を受け付けるボタンであり、会員遊技者が玉貸ボタン57を操作すると、残高表示部54に表示されている残高のうちの所定額に相当する持玉数が、パチンコ機10の持玉数表示領域14及び遊技者端末4の持玉数表示部56で表示されている持玉数に加算される。
【0067】
再プレイボタン58は、貯玉数を用いた再プレイの操作を受け付けるボタンであり、会員遊技者が再プレイボタン58を操作すると、貯玉数表示部55に表示されている貯玉数のうちの所定数が、パチンコ機10の持玉数表示領域14及び遊技者端末4の持玉数表示部56で表示されている持玉数に加算される。
【0068】
遊技終了ボタン61は、遠隔遊技の終了操作を受け付けるボタンであり、会員遊技者が遊技終了ボタン61を操作すると、残高表示部54に表示されている残高及び貯玉数表示部55に表示されている貯玉数が場内管理装置6にて記憶・管理されている残高及び貯玉数に加算されて、遠隔遊技が終了される。
【0069】
店員呼出ボタン62は、例えば遊技領域表示部53に表示されるパチンコ機10の遊技領域11で玉詰まりなどが生じた場合に、遊技場5の店員の呼出操作を受け付けるボタンであり、会員遊技者が店員呼出ボタン62を操作すると、呼び出しをしている旨が、遊技用装置30の表示部31に表示されるか、又は店員が装着しているインカムに対し遊技用装置30の通信部35を介して音声伝達される。
【0070】
発射ハンドル表示部63は、パチンコ玉の発射操作を受け付けるアイコンである。会員遊技者が発射ハンドル表示部63を右方向に回動操作すると、遊技用装置30において、制御部34の制御により、ハンドル用アクチュエータ47に通電されて、プッシュロッドが右向きに突出し、パチンコ機10において、発射ハンドル12の指掛け突起12aが該プッシュロッドにより押動されて、パチンコ玉が発射される。なお、会員遊技者が発射ハンドル表示部63から指を離すと、ハンドル用アクチュエータ47への通電が停止されて(即ちプッシュロッドが左向きに引っ込んで)、発射ハンドル12が左向きに回動し、パチンコ玉が発射されないように構成されているので、パチンコ玉を発射し続けるためには、発射ハンドル表示部63に指を触れ続けていなければならない。
【0071】
計数ボタン59は、遊技者から計数操作を受け付けるボタンである。会員遊技者が計数ボタン59を操作(押下)すると、遊技用装置30において、制御部34の制御により、パチンコ機10(本例では機種Y)の計数ボタン15に対応するボタン用アクチュエータ40(本例では第6アクチュエータ46)に通電されて、プッシュロッド40aが下向きに突出し、パチンコ機10において、計数ボタン15がプッシュロッド40aの下端に設けられている可動頭部40bにより押動されて、持玉数表示領域14及び持玉数表示部56で表示されている持玉数が貯玉数表示部55で表示されている貯玉数に加算されて、持玉数表示領域14及び持玉数表示部56で表示されていた持玉数が0になる。
【0072】
演出ボタン60は、遊技者から演出操作を受け付けるボタンである。会員遊技者が演出時の示唆に応じて演出ボタン60を操作(押下)すると、遊技用装置30において、制御部34の制御により、パチンコ機10(本例では機種Y)の演出ボタン16に対応するボタン用アクチュエータ40(本例では第4アクチュエータ44)に通電されて、プッシュロッド40aが下向きに突出し、パチンコ機10において、演出ボタン16がプッシュロッド40aの下端に設けられている可動頭部40bにより押動されて、演出が変化する。
【0073】
具体的には、
図9(D)に示す状態から、第4アクチュエータ44に通電されて、
図9(E)に示すように、プッシュロッド40aが下向きに突出すると、可動頭部40bが演出ボタン16を押動するが、可動頭部40bは、プッシュロッド40aとの接点を中心に回動可能なので、該可動頭部40bの全面で演出ボタン16を確実に押動できる。また可動頭部40bは、プッシュロッド40aよりも大径なので、前後方向におけるプッシュロッド40aの位置と演出ボタン16との位置が多少ズレていても、演出ボタン16を確実に押動できる。
【0074】
ここで、
図10に示す遠隔遊技画像における、残高表示部54,貯玉数表示部55,持玉数表示部56,玉貸ボタン57,再プレイボタン58,計数ボタン59,演出ボタン60,遊技終了ボタン61,店員呼出ボタン62,及び発射ハンドル表示部63は、パチンコ機10の機種が異なっても同じ配置なので、遊技者にとって便利である。
【0075】
なお、パチンコ機10に設けられる発射ハンドル12,計数ボタン15,及び演出ボタン16は、遠隔遊技が行われている場合であっても、他人によるいたずら操作が可能であるが、このようないたずら操作は、各アクチュエータの近傍に設けられている人感センサ48によって検知することができる。
【0076】
以上に説明した遊技用装置30によれば、パチンコ機10に備えられる操作部(操作ボタン)を操作可能な位置に、該操作部を遠隔操作可能な操作手段(ボタン用アクチュエータ40)が移動されるので、パチンコ機10の機種ごとに位置が異なる複数の操作部を遠隔操作可能である。
【0077】
[変形例]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0078】
上記の実施形態では、
図1に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、遊技機は回胴式遊技機(パチスロ機)であってもよい。また遊技機は、遊技媒体が指触不能に封入されて機内で循環する封入式ではなく、遊技媒体に指触可能で遊技媒体を機外に取り出せる従来式であってもよい。従来式のパチンコ機は、各パチンコ機に設けられている各台計数機でパチンコ玉を計数するものであってもよく、遊技機島7などに設けられている計数機でパチンコ玉を計数するものであってもよい。この従来式のパチンコ機には、パチンコ玉が貯留される玉皿と、玉皿からパチンコ玉を抜く玉抜きボタンが設けられているが、この場合の遊技用装置は、該玉抜きボタンを操作可能な操作手段を備えていてもよい。
【0079】
上記の実施形態では、
図2(C)に示すように、パチンコ機10の突出部13に設けられている操作部が計数ボタン15及び演出ボタン16である例について説明したが、操作部はこれら以外であってもよい。例えば操作部は、遊技領域11に表示される選択肢(例えば大当り中に流れる曲など)を選択するための十字キーや、パチンコ機10から流れる音量を調節するための音量調節ボタンや、遊技領域11の表示輝度を調節するための輝度調節ボタンなどであってもよい。
【0080】
上記の実施形態では、
図2(D)に示すように、玉貸ボタン23c,再プレイボタン23d,及びカード返却ボタン23eが、玉貸ユニット20のタッチパネル23に表示される例について説明したが、これら玉貸ボタン,再プレイボタン,及びカード返却ボタンは、パチンコ機10の突出部13に設けられていてもよい。この場合の遊技用装置は、これら玉貸ボタン,再プレイボタン,及びカード返却ボタンを操作可能な操作手段を備えていてもよい。
【0081】
上記の実施形態では、
図4に示す位置データに基づき、遊技用装置30の操作手段(ボタン用アクチュエータ40)が移動・停止される例について説明したが、該位置データに基づかず、例えば遊技場5の店員による目視によって操作手段が移動・停止されるものであってもよい。
【0082】
上記の実施形態では、
図4に示すように、操作部の位置データが二次元データである例について説明したが、該操作部の位置データは三次元データであってもよく、これによれば、例えばボタンの高さが異なる場合であっても、各ボタンの高さに応じて操作手段が上下方向に移動して適切な位置となるようにすることができる。この場合において、操作手段を上下方向に移動させるのではなく、上側凸部30aを(例えばリニアアクチュエータなどにより)上下方向に移動可能に構成し、該上側凸部30aを上下方向に移動させるようにしてもよい。
【0083】
上記の実施形態では、
図5に示すように、遊技用装置30とは別体の位置データ生成装置38によって位置データを生成する例について説明したが、
図6(B)に示すように、遊技用装置30をパチンコ機10に対向して配置した状態で、上側凸部30aの下面に設けられている第2カメラ33を生成手段として機能させてもよい。
【0084】
上記の実施形態では、
図6に示すように、ハンドル用アクチュエータ47は移動不能である例について説明したが、該ハンドル用アクチュエータ47も移動可能としてもよい。
【0085】
上記の実施形態では、
図6に示すように、遊技用装置30が床面に固定される例について説明したが、該遊技用装置30は、パチンコ機10の前に固定されている椅子の上に配置され、遊技機島7に固定されるものであってもよい。これによれば、遊技場5に訪れた客が当該パチンコ機10での遊技を希望する場合に、遊技用装置30を遊技機島7から取り外して、遊技をさせることができる。即ち、遠隔遊技と実遊技の両方に対応可能である。
【0086】
上記の実施形態では、
図7(A)(C)に示すように、ボタン用アクチュエータ40がP列,Q列,R列の3列に設けられている例について説明したが、該ボタン用アクチュエータ40は2列以下又は4列以上に設けられていてもよい。またボタン用アクチュエータ40が各列に2つずつ設けられているが、該ボタン用アクチュエータ40は各列に1つ又は3つ以上設けられていてもよい。
【0087】
上記の実施形態では、
図8などに示すように、遊技用装置30の操作手段(アクチュエータ)がソレノイドである例について説明したが、該アクチュエータは、モータやギヤにより駆動するピストンや、流体圧により駆動するピストンなどであってもよい。
【0088】
上記の実施形態では、
図9(A)に示すように、ボタン用アクチュエータ40が左右方向にのみ移動可能である例について説明したが、前後方向や斜め方向や上下方向にも移動可能であってもよい。
【0089】
上記の実施形態では、
図9で説明したように、操作手段を移動・停止させてから遊技用装置30をパチンコ機10に対応して配置する例について説明したが、遊技用装置30をパチンコ機10に対応して配置してから操作手段を移動・停止させてもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 遊技用システム
2 インターネット
3 管理サーバ
4 遊技者端末
5 遊技場
6 場内管理装置
7 遊技機島
10 パチンコ機(遊技機)
11 遊技領域
12 発射ハンドル
12a 指掛け突起
13 突出部
14 持玉数表示領域
15 計数ボタン(操作部)
16 演出ボタン(操作部)
20 玉貸ユニット
21 紙幣挿入口
22 カード挿入口
23 タッチパネル
23a 残高表示部
23b 貯玉数表示部
23c 玉貸ボタン
23d 再プレイボタン
23e カード返却ボタン
30 遊技用装置
30a 上側凸部
30b 下側凸部
31 表示部(報知手段)
32 第1カメラ
33 第2カメラ
34 制御部
35 通信部(報知手段)
36 枠体
36a 上部フレーム
36b サイドフレーム
36c 下部フレーム
36d 引っ掛け部
37 第3カメラ
38 位置データ生成装置(生成手段)
40 ボタン用アクチュエータ(操作手段)
40a プッシュロッド
40b 可動頭部
40A 移動機構
41 第1アクチュエータ
41a 第1移動機構
42 第2アクチュエータ
42a 第2移動機構
43 第3アクチュエータ
43a 第3移動機構
44 第4アクチュエータ
44a 第4移動機構
45 第5アクチュエータ
45a 第5移動機構
46 第6アクチュエータ
46a 第6移動機構
47 ハンドル用アクチュエータ
48 人感センサ(検知手段)
50 遊技場名表示部
51 機種名表示部
52 台番号表示部
53 遊技領域表示部
54 残高表示部
55 貯玉数表示部
56 持玉数表示部
57 玉貸ボタン
58 再プレイボタン
59 計数ボタン
60 演出ボタン
61 遊技終了ボタン
62 店員呼出ボタン
63 発射ハンドル表示部