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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172580
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】作業機およびバッテリパック
(51)【国際特許分類】
   B25F 5/02 20060101AFI20241205BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241205BHJP
   H01M 50/247 20210101ALI20241205BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20241205BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B25F5/02
H02J7/00 301B
H01M50/247
H01M50/244 A
H01M50/244 Z
B25F5/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090379
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】阿部 智志
【テーマコード(参考)】
3C064
5G503
5H040
【Fターム(参考)】
3C064AA04
3C064AB01
3C064AC02
3C064BA03
3C064BA18
3C064BB12
3C064BB77
3C064CA03
3C064CA08
3C064CA53
3C064CA60
3C064CA61
3C064CA62
3C064CB05
3C064CB08
3C064CB17
3C064CB63
3C064CB69
3C064CB73
3C064CB78
5G503FA03
5H040AA15
5H040AA36
5H040AS19
5H040AT06
5H040AY04
5H040AY06
5H040AY08
5H040AY12
5H040CC12
5H040LL01
5H040NN03
(57)【要約】
【課題】利便性が向上した作業機を提供する。
【解決手段】一実施の形態に係る電動ハンマ1Aは、バッテリパックが着脱されるバッテリ取付部9を有している。バッテリ取付部9は、基部30と、基部30に対して左右方向に突出するとともに前後方向に延びる凸部41と、基部30に対して左右方向に窪むとともに前後方向に延びる凹部42とを有し、バッテリパック6が備えるバッテリ側レール部と嵌り合う作業機側レール部40R,40Lと、基部30に対して上下方向に突出し、バッテリパックが備えるバッテリ側嵌合部と嵌り合う樹脂製の作業機側嵌合部50と、作業機側嵌合部50の表面に設けられ、嵌り合った作業機側嵌合部50と前記バッテリ側嵌合部との間に介在する金属製の介在部材60と、を含んでいる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータの駆動力を受けて作動する作動部と、
前記モータへ電力を供給するバッテリパックに対して第1方向に相対移動することにより、前記バッテリパックが着脱されるバッテリ取付部と、を有し、
前記バッテリ取付部は、
基部と、
前記基部に対して前記第1方向と直交する第2方向に突出するとともに前記第1方向に延びる凸部と、前記基部に対して前記第2方向に窪むとともに前記第1方向に延びる凹部との少なくとも一方を有し、前記バッテリパックが備えるバッテリ側レール部と嵌り合う作業機側レール部と、
前記基部に対して前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に突出し又は窪んで、前記バッテリパックが備えるバッテリ側嵌合部と嵌り合う樹脂製の作業機側嵌合部と、
前記作業機側嵌合部の表面に設けられ、嵌り合った前記作業機側嵌合部と前記バッテリ側嵌合部との間に介在する金属製の介在部材と、を含む作業機。
【請求項2】
前記介在部材は、前記バッテリ側嵌合部と前記第2方向で対向する前記作業機側嵌合部の一面に設けられている、請求項1に記載の作業機。
【請求項3】
前記介在部材は、前記バッテリ側嵌合部と前記第1方向で対向する前記作業機側嵌合部の一面に設けられている、請求項1に記載の作業機。
【請求項4】
前記介在部材は、前記バッテリ側嵌合部と前記第3方向で対向する前記作業機側嵌合部の一面に設けられている、請求項1に記載の作業機。
【請求項5】
前記作業機側レール部と前記作業機側嵌合部とは、前記第1方向において互いに重複しない位置に設けられている、請求項1に記載の作業機。
【請求項6】
前記バッテリ取付部は、前記第2方向に離間する一対の前記作業機側レール部を含み、
1つの前記作業機側嵌合部が、前記第2方向において一対の前記作業機側レール部の間に設けられている、請求項1に記載の作業機。
【請求項7】
前記基部は、前記第2方向に分離可能な第1基部および第2基部から構成され、
前記作業機側嵌合部は、前記第1基部と一体であって、前記第1基部および前記第2基部に跨るねじ穴の一部を形成する第1部分と、前記第2基部と一体であって、前記ねじ穴の他の一部を形成する第2部分とから構成される、請求項1に記載の作業機。
【請求項8】
前記介在部材は、前記作業機側嵌合部を挟んで対向する一対の側部と、前記一対の側部を互いに連結する中間部とを含む金属板である、請求項7に記載の作業機。
【請求項9】
前記作業機側レール部は樹脂製であり、
前記作業機側レール部の表面の少なくとも一部が金属板によって覆われている、請求項1に記載の作業機。
【請求項10】
作業機に着脱可能なバッテリパックであって、
前記作業機に対して第1方向に相対移動することにより、前記作業機に着脱される作業機取付部を有し、
前記作業機取付部は、
基部と、
前記基部に対して前記第1方向と直交する第2方向に突出するとともに前記第1方向に延びる凸部と、前記基部に対して前記第2方向に窪むとともに前記第1方向に延びる凹部との少なくとも一方を有し、前記作業機が備える作業機側レール部と嵌り合うバッテリ側レール部と、
前記基部に対して前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に突出し又は窪んで、前記作業機が備える作業機側嵌合部と嵌り合う樹脂製のバッテリ側嵌合部と、
前記バッテリ側嵌合部の表面に設けられ、嵌り合った前記バッテリ側嵌合部と前記作業機側嵌合部との間に介在する金属製の介在部材と、を含むバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータを駆動源とする作業機およびバッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
モータを駆動源とする様々な作業機が知られている。特許文献1には、モータを駆動源とする作業機の一つであるハンマドリルが記載されている。特許文献1に記載されているハンマドリルには、モータの電源であるバッテリパックが着脱される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2022/070763号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くの作業機は、使用中に振動する。そのため、作業機とバッテリパックとの接触部分が摩耗し、作業機とバッテリパックとの間のがたつきが大きくなる虞があった。作業機とバッテリパックとの間のがたつきの増大は、作業機の利便性を低下させる一因となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施の形態に係る作業機は、モータと、前記モータの駆動力を受けて作動する作動部と、前記モータへ電力を供給するバッテリパックに対して第1方向に相対移動することにより、前記バッテリパックが着脱されるバッテリ取付部と、を有している。前記バッテリ取付部は、基部と、前記基部に対して前記第1方向と直交する第2方向に突出するとともに前記第1方向に延びる凸部と前記基部に対して前記第2方向に窪むとともに前記第1方向に延びる凹部との少なくとも一方を有し、前記バッテリパックが備えるバッテリ側レール部と嵌り合う作業機側レール部と、前記基部に対して前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に突出し又は窪んで、前記バッテリパックが備えるバッテリ側嵌合部と嵌り合う樹脂製の作業機側嵌合部と、前記作業機側嵌合部の表面に設けられ、嵌り合った前記作業機側嵌合部と前記バッテリ側嵌合部との間に介在する金属製の介在部材と、を含んでいる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、作業機とバッテリパックとの間のがたつきの増大が防止または抑制され、作業機の利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施の形態に係る電動ハンマの外観を示す側面図である。
図2】一実施の形態に係る電動ハンマの構造を示す側面図である。
図3】一実施の形態に係る電動ハンマのハンドル及びその近傍を拡大して示す側面図である。
図4】一実施の形態に係る電動ハンマのバッテリ取付部及びその近傍を拡大して示す背面図である。
図5】一実施の形態に係る電動ハンマのバッテリ取付部及びその近傍を拡大して示す後方斜視図である。
図6】一実施の形態における作業機側嵌合部を示す断面図である。
図7】一実施の形態における介在部材の平面図である。
図8】一実施の形態における介在部材の斜視図である。
図9】一実施の形態に係るバッテリパックの斜視図である。
図10図9中のB-B線に沿うバッテリパックの断面図である。
図11図9中のC-C線に沿うバッテリパックの断面図である。
図12】一実施の形態における作業機側嵌合部とバッテリ側嵌合部との嵌合状態を示す断面図である。
図13】他の実施の形態に係る電動ハンマのバッテリ取付部を拡大して示す斜視図である。
図14】他の実施の形態における電動ハンマの凹部とバッテリパックの凸部とを嵌合状態を示す断面図である。
図15】他の実施の形態に係るバッテリパックの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を説明するための全ての図面において、同一又は実質的に同一の構成や要素には同一の符号を用いる。また、一度説明した構成や要素については、原則として繰り返しの説明は行わない。
【0009】
<電動ハンマの概要>
本実施の形態に係る作業機は、電動ハンマである。図1は、本実施の形態に係る電動ハンマ1Aの外観を示す側面図である。図2は、本実施の形態に係る電動ハンマ1Aの構造を示す側面図である。電動ハンマ1Aは、コンクリートや石材などの対象物に穴を開けたり、対象物を削ったりする作業に適した作業機である。
【0010】
電動ハンマ1Aは、シリンダケース2,ハンドル3,モータケース4,エンドカバー5等を有している。電動ハンマ1Aにはバッテリパック6が装着されている。バッテリパック6は、複数の二次電池(例えば、リチウムイオン電池)から構成されており、電動ハンマ1Aに着脱可能である。
【0011】
電動ハンマ1Aは、バッテリパック6から供給される電力によって作動する。つまり、電動ハンマ1Aは電動作業機である。
【0012】
<シリンダケース>
シリンダケース2は、プラスチック等の樹脂材料によって筒状に形成されている。シリンダケース2の長手方向中央または略中央には、シリンダケース2の長手方向と直交する方向に延びるサブハンドル7が取り付けられている。
【0013】
以下の説明では、シリンダケース2の長手方向を“前後方向”と呼び、サブハンドル7の長手方向を“上下方向”と呼ぶ場合がある。また、前後方向および上下方向と直交する方向を“左右方向”と呼ぶ場合がある。
【0014】
なお、本実施の形態における前後方向は本発明の第1方向に相当し、左右方向は第2方向に相当し、上下方向は第3方向に相当する。
【0015】
シリンダケース2の内部には、前後方向に延びる筒状のシリンダ10が収容されている。シリンダケース2とシリンダ10とは同軸上に配置されており、シリンダ10はシリンダケース2に固定されている。
【0016】
シリンダ10の前方には工具保持部11が設けられている。工具保持部11は、先端工具Tの根元を前後に移動可能に保持する。別の見方をすると、先端工具Tの根元は、工具保持部11に挿入され、軸方向に往復動可能に保持される。先端工具Tは、例えば、“ブルポイント”と呼ばれる先鋭な工具である。
【0017】
シリンダ10の内部には、ピストン12,打撃子13,中間子14が収容されている。ピストン12,打撃子13,中間子14は、後方から前方に向かってこの順で一列に並んでおり、ピストン12と打撃子13との間には空気室15が設けられている。
【0018】
ピストン12は、後述するモータ23の駆動力を受けてシリンダ10内で前後方向に往復移動する。ピストン12が前後に移動すると、空気室15の圧力が変動する。より特定的には、ピストン12が前進すると空気室15の圧力が上昇し、ピストン12が後退すると空気室15の圧力が低下する。
【0019】
打撃子13は、空気室15の圧力変動に伴って前後に移動し、中間子14を断続的に打撃する。打撃子13によって中間子14に加えられた打撃力は、工具保持部11を介して先端工具Tに伝達される。
【0020】
<ハンドル>
ハンドル3は、プラスチック等の樹脂材料によって略U字状に形成されている。ハンドル3の上部はシリンダケース2の後端に連結され、ハンドル3の下部はモータケース4の下部に連結されている。この結果、ハンドル3とモータケース4との間に、ハンドル3を把持する作業者の手指が差し入れられる空間20が形成されている。
【0021】
ハンドル3の内部にはトリガスイッチ21が収容されている。トリガスイッチ21はリミットスイッチであって、トリガ22の操作に応じてオン・オフされる。トリガ22は、ハンドル3の上部から空間20内に突出しており、ハンドル3を把持する作業者の手指によって操作される。作業者によってトリガ22が引かれるとトリガスイッチ21がオンされ、トリガ22の引きが解除されるとトリガスイッチ21がオフされる。
【0022】
<モータケース>
モータケース4は、プラスチック等の樹脂材料によって筒状に形成されている。モータケース4の上端はシリンダケース2に連結されており、モータケース4の下端はエンドカバー5によって閉塞されている。
【0023】
モータケース4の内部には、モータ23及びコントローラ24が収容されている。モータ23はブラシレスモータである。より特定的には、モータ23は、インナーロータ型の直流ブラシレスモータである。
【0024】
コントローラ24は、作業者によるトリガ22の操作に応じてモータ23を制御する。具体的には、作業者によってトリガ22が引かれ、トリガスイッチ21がオンされると、トリガスイッチ21から出力された信号がコントローラ24に入力される。信号が入力されたコントローラ24は、バッテリパック6から出力される電力をモータ23に供給してモータ23を作動させる。
【0025】
一方、作業者によってトリガ22の引きが解除され、トリガスイッチ21がオフされると、コントローラ24への信号の入力が途絶える。すると、コントローラ24は、モータ23への電力の供給を遮断してモータ23を停止させる。
【0026】
なお、コントローラ24は、モータ23の回転状態やバッテリパック6の充電状態などを監視している。コントローラ24は、監視結果に基づいてモータ23に供給する電力を調整し、モータ23の回転状態の最適化を図る。
【0027】
モータ23の回転軸23aの先端(上端)には、クランクシャフト25の一端側(下端側)に装着されている従動ギヤ25aと噛み合うピニオンギヤ23bが設けられている。したがって、モータ23の回転軸23aが回転すると、クランクシャフト25が回転する。
【0028】
クランクシャフト25の他端側(上端側)にはクランクピン25bが設けられている。クランクピン25bは、クランクシャフト25の回転中心に対して偏心している。よって、クランクシャフト25が回転すると、クランクピン25bがクランクシャフト25の周囲を回る。つまり、クランクピン25bが公転する。
【0029】
この結果、コネクティングロッド12aを介してクランクピン25bに連結されているピストン12がシリンダ10内で前後に往復動する。ピストン12が往復動すると、最終的に先端工具Tに打撃力が付与されることは既述のとおりである。
【0030】
このように、従動ギヤ25a,クランクシャフト25,クランクピン25b,シリンダ10,コネクティングロッド12a,ピストン12,空気室15,打撃子13,中間子14等によって、モータ23の駆動力を受けて作動する作動部8が構成されている。
【0031】
<バッテリ取付部>
≪基部≫
図3は、電動ハンマ1Aのハンドル3及びその近傍を拡大して示す側面図である。ハンドル3の下端には、バッテリパック6が着脱されるバッテリ取付部9が設けられている。バッテリ取付部9をバッテリパック6に対して前後方向に相対移動させると、バッテリパック6がバッテリ取付部9に着脱される。
【0032】
別の見方をすると、バッテリパック6をバッテリ取付部9に対して前方に移動(スライド)させると、バッテリパック6がバッテリ取付部9に装着される。一方、バッテリパック6をバッテリ取付部9に対して後方に移動(スライド)させると、バッテリパック6がバッテリ取付部9から離脱される。バッテリ取付部9に対するバッテリパック6の着脱については、後に改めて説明する。
【0033】
図4は、電動ハンマ1Aのバッテリ取付部9及びその近傍を拡大して示す背面図である。バッテリ取付部9は、ハンドル3と一体成形された基部30を含んでいる。ハンドル3は、プラスチック等の樹脂材料によって形成された2つのハンドルハウジング3a,3bによって構成されている。2つのハンドルハウジング3a,3bは左右方向に分離可能であり、これら2つのハンドルハウジング3a,3bを突き合わせると、ハンドル3が形成されるとともに基部30が形成される。
【0034】
より特定的には、一方のハンドルハウジング3aの下端に第1基部31が一体成形され、他方のハンドルハウジング3bの下端に第2基部32が一体成形されている。よって、ハンドルハウジング3a及びハンドルハウジング3bを互いに突き合わせると、第1基部31及び第2基部32も互いに突き合わされる。この結果、ハンドル3と基部30とが同時に形成される。
【0035】
別の見方をすると、バッテリ取付部9の一部(主要部)である基部30は、左右方向に分離可能な2つの部分(第1基部31及び第2基部32)から構成されている。以下の説明では、第1基部31を“右側基部31”と呼び、第2基部を32“左側基部32”と呼ぶ場合がある。
【0036】
図5は、電動ハンマ1Aのバッテリ取付部9及びその近傍を拡大して示す後方斜視図である。バッテリ取付部9は、基部30に加えて、一対の作業機側レール部40R,40Lと、作業機側嵌合部50と、介在部材60とを含んでいる。
【0037】
≪作業機側レール部≫
作業機側レール部40Rは、右側基部31に一体成形された凸部41及び凹部42から構成されている。作業機側レール部40Lは、左側基部32に一体成形された凸部41及び凹部42から構成されている。つまり、作業機側レール部40R,40Lは樹脂製である。
【0038】
作業機側レール部40Rの凸部41は、基部30に対して左方向に突出しているとともに、前後方向に延びている。また、作業機側レール部40Rの凹部42は、基部30に対して右方向に窪んでいるとともに、前後方向に延びている。
【0039】
一方、作業機側レール部40Lの凸部41は、基部30に対して右方向に突出しているとともに、前後方向に延びている。また、作業機側レール部40Lの凹部42は、基部30に対して左方向に窪んでいるとともに、前後方向に延びている。
【0040】
この結果、作業機側レール部40Rと作業機側レール部40Lとは、左右方向に離間しており、かつ、同方向で対向している。なお、対向する作業機側レール部40Rと作業機側レール部40Lとの間の領域には、バッテリパック6と電気的に接続される複数の端子板33が設けられている。それぞれの端子板33は、基部30の底面から下方に向かって突出するとともに、前後方向に延びている。
【0041】
作業機側レール部40R,40Lには金属板43が取り付けられている。より特定的には、作業機側レール部40R,40Lの凸部41に金属板43がそれぞれ取り付けられている。
【0042】
それぞれの金属板43は、それぞれの凸部41の表面の少なくとも一部を覆っている。より特定的には、それぞれの金属板43は、それぞれの凸部41の側面,上面および下面の全域または一部の領域を覆っている。
【0043】
なお、金属板43は、ねじによって作業機側レール部40R,40Lに取り付けられており、必要に応じて取り外したり、交換したりすることができる。
【0044】
それぞれの凸部41は、基部30の底面よりも低い位置に設けられている。別の見方をすると、それぞれの凸部41の上面と基部30の底面との間には隙間がある。この結果、主に図4に示されるように、作業機側レール部40Rの凸部41と基部30との間に、当該凸部41に沿って前後方向に延びる凹部42が形成されている。同様に、作業機側レール部40Lの凸部41と基部30との間に、当該凸部41に沿って前後方向に延びる凹部42が形成されている。
【0045】
再び図5を参照する。作業機側レール部40R,40Lの凸部41の後端にはラッチ46がそれぞれ形成されている。また、作業機側レール部40R,40Lの凸部41の前方には凹部47がそれぞれ設けられている。
【0046】
≪作業機側嵌合部≫
作業機側嵌合部50は、右側基部31と一体成形された第1部分51と左側基部32と一体成形された第2部分52とから構成されている。つまり、作業機側嵌合部50は樹脂製である。
【0047】
右側基部31と一体の第1部分51と、左側基部32と一体の第2部分52とから構成される作業機側嵌合部50は、ハンドルハウジング3a及びハンドルハウジング3bが互いに突き合わされることによって形成される。つまり、ハンドルハウジング3a及びハンドルハウジング3bが互いに突き合わされると、右側基部31と左側基部32とが合体して基部30が形成されるとともに、第1部分51と第2部分52とが合体して作業機側嵌合部50が形成される。
【0048】
作業機側嵌合部50は、基部30に対して上下方向に突出する凸部である。より特定的には、作業機側嵌合部50は、基部30に対して下方に突出する凸部である。
【0049】
図6は、作業機側嵌合部50を示す断面図である。より特定的には、図6に示されている断面は、図3中のA-A線に沿う断面である。図6に示されるように、第1部分51は、右側基部31及び左側基部32に跨るねじ穴53の一部を形成しており、第2部分52は、右側基部31及び左側基部32に跨るねじ穴53の他の一部を形成している。
【0050】
別の見方をすると、作業機側嵌合部50によって、右側基部31及び左側基部32に跨る一連のねじ穴53が形成されている。言い換えれば、作業機側嵌合部50は、右側基部31及び左側基部32に跨るねじ穴53を備えた“ねじボス”である。
【0051】
右側基部31と左側基部32とは、作業機側嵌合部50によって形成されたねじ穴53に挿入されているねじ54によって互いに固定されている。別の見方をすると、図5等に示されているハンドルハウジング3a,3bは、作業機側嵌合部50によって形成されたねじ穴53に挿入されているねじ54によって互いに固定されている。もっとも、ねじ54は、ハンドルハウジング3a,3bを固定する複数本のねじの一つである。
【0052】
図5に示されるように、作業機側嵌合部50は、左右方向において一対の作業機側レール部40R,40Lの間に設けられている。また、作業機側嵌合部50は、前後方向において作業機側レール部40R,40Lと重複しない位置に設けられている。より特定的には、作業機側嵌合部50は、作業機側レール部40Rと作業機側レール部40Lとの間であって、これら作業機側レール部40R,40Lの後端よりも後方に配置されている(図3図4も併せて参照)。
【0053】
≪介在部材≫
図7は介在部材60の平面図であり、図8は介在部材60の斜視図である。
【0054】
介在部材60は金属製である。より特定的には、介在部材60は、作業機側嵌合部50を挟んで対向する一対の側部61,62と、一対の側部61,62を互いに連結する中間部63とを含む金属板である。別の見方をすると、一方の側部61は、略90度折り曲げられた帯状の金属板の一端であり、他方の側部62は、略90度折り曲げられた帯状の金属板の他端である。
【0055】
図6に示されるように、介在部材60は、作業機側嵌合部50の後方から作業機側嵌合部50に取り付けられる。このとき、一対の側部61,62の対向間隔が僅かに拡げられる。別の見方をすると、介在部材60が作業機側嵌合部50に取り付けられる前の一対の側部61,62の対向間隔は、作業機側嵌合部50の幅と同一か、それよりも僅かに狭い。
【0056】
この結果、介在部材60が作業機側嵌合部50に取り付けられると、側部61は作業機側嵌合部50の右側面を押圧し、側部62は作業機側嵌合部50の左側面を押圧する。別の見方をすると、介在部材60が作業機側嵌合部50に取り付けられると、側部61,62を互いに近接させる方向に作用する弾性復元力が発生する。かかる押圧力(弾性復元力)により、介在部材60は、作業機側嵌合部50から脱落することなく、作業機側嵌合部50上に留まる。なお、介在部材60が作業機側嵌合部50に取り付けられると、中間部63は、作業機側嵌合部50の背面に当接する。
【0057】
上記のように、介在部材60は、作業機側嵌合部50の一面(右側面),他の一面(左側面)及びさらに他の一面(背面)に設けられ、各面の全域または一部の領域を覆う金属部材である。
【0058】
再び図7図8を参照すると、側部61,62の先端は、U字状に折り曲げられて突起部64を形成している。側部61の先端に設けられている突起部64は、作業機側嵌合部50の右側面に設けられている溝55(図6)に嵌合し、側部62の先端に設けられている突起部64は、作業機側嵌合部50の左側面に設けられている溝55(図6)に嵌合する。この結果、バッテリパック6の着脱に伴う介在部材60の脱落がより確実に防止される。
【0059】
<バッテリパック>
図9は、バッテリパック6の斜視図である。図10は、図9中のB-B線に沿うバッテリパック6の断面図である。図11は、図9中のC-C線に沿うバッテリパック6の断面図である。別の見方をすると、図10はバッテリパック6の縦断面図であり、図11はバッテリパック6の横断面図である。
【0060】
既述のとおり、バッテリパック6は、電動ハンマ1Aに着脱可能である。そして、電動ハンマ1Aに装着されたバッテリパック6は、コントローラ24の制御の下でモータ23に電力を供給する。
【0061】
<作業機取付部>
バッテリパック6の上面には、電動ハンマ1Aに対して前後方向に相対移動することにより、電動ハンマ1Aに着脱される作業機取付部70が設けられている。
【0062】
図3に示されるように、作業機取付部70を電動ハンマ1Aのバッテリ取付部9に対して前方に移動させると、作業機取付部70を含むバッテリパック6が電動ハンマ1Aに装着される。一方、作業機取付部70を電動ハンマ1Aのバッテリ取付部9に対して後方に移動させると、作業機取付部70を含むバッテリパック6が電動ハンマ1Aから離脱される。
【0063】
作業機取付部70は、基部71と、一対のバッテリ側レール部80R,80Lと、バッテリ側嵌合部90とを含んでいる。
【0064】
≪基部≫
バッテリパック6は、二次電池が収容される樹脂製の容器6aと、容器6aを閉塞する樹脂製の蓋6bとを含んでいる。基部71は、蓋6bに一体成形されている。つまり、基部71は樹脂製である。
【0065】
≪バッテリ側レール部≫
バッテリ側レール部80Rは、基部71の右側に一体成形されている凸部81及び凹部82から構成されている。バッテリ側レール部80Lは、基部71の左側に一体成形されている凸部81及び凹部82から構成されている。
【0066】
バッテリ側レール部80Rの凸部81は、基部71に対して右方向に突出しているとともに、前後方向に延びている。また、バッテリ側レール部80Rの凹部82は、基部71に対して左方向に窪んでいるとともに、前後方向に延びている。
【0067】
一方、バッテリ側レール部80Lの凸部81は、基部71に対して左方向に突出しているとともに、前後方向に延びている。また、バッテリ側レール部80Lの凹部82は、基部71に対して右方向に窪んでいるとともに、前後方向に延びている。
【0068】
基部71の所定領域には、複数のスリット72が設けられている。より特定的には、バッテリ側レール部80Rとバッテリ側レール部80Lとの間の領域に、複数のスリット72が設けられている。
【0069】
それぞれのスリット72の内側には接続端子が設けられている。バッテリパック6が電動ハンマ1Aに装着されると、電動ハンマ1Aが備える端子板33がスリット72に挿入され、接続端子と接触する。この結果、バッテリパック6と電動ハンマ1Aとが電気的に導通する。
【0070】
それぞれの凸部81は、蓋6bの上面よりも高い位置に設けられている。別の見方をすると、それぞれの凸部81の下面と蓋6bの上面との間には隙間がある。この結果、バッテリ側レール部80Rの凸部81と蓋6bとの間に、当該凸部81に沿って前後方向に延びる凹部82が形成されている。同様に、バッテリ側レール部80Lの凸部81と蓋6bとの間に、当該凸部81に沿って前後方向に延びる凹部82が形成されている。
【0071】
それぞれの凹部82後端(終端)には、左右方向に移動可能な係合部86が設けられている。それぞれの係合部86は、コイルバネ等の付勢部材によって外側に向かって常に付勢されている。より特定的には、バッテリ側レール部80Rの凹部82の終端に設けられている係合部86は、右方向に常に付勢されている。また、バッテリ側レール部80Lの凹部82の終端に設けられている係合部86は、左方向に常に付勢されている。
【0072】
作業者によって操作部87が操作されると、付勢部材の付勢に抗して係合部86が内側に移動(退避)する。より特定的には、操作部87が押し込まれると、バッテリ側レール部80Rの凹部82の終端に設けられている係合部86は左方向に移動し、バッテリ側レール部80Lの凹部82の終端に設けられている係合部86は右方向に移動する。つまり、2つの係合部86が互いに近接する。
【0073】
バッテリ側レール部80R,80Lの前方には凸部88が設けられている。より特定的には、バッテリ側レール部80Rとバッテリ側レール部80Lとの間の領域には、周囲よりも一段高い段付き部分が形成されている。バッテリ側レール部80Rの前方に位置している凸部88は段付き部分の一側の角部であり、バッテリ側レール部80Lの前方に位置している凸部88は段付き部分の他側の角部である。
【0074】
≪バッテリ側嵌合部≫
バッテリ側嵌合部90は、基部71に対して上下方向に窪んだ凹部である。より特定的には、バッテリ側嵌合部90は、基部71に対して下方に窪んだ凹部である。バッテリ側嵌合部90は、一対の操作部87の間に位置している。
【0075】
<バッテリパックの着脱>
バッテリパック6は、次のようにして電動ハンマ1Aのバッテリ取付部9に装着される。まず、電動ハンマ1Aが備える作業機側レール部40R,40Lと、バッテリパック6が備えるバッテリ側レール部80R,80Lとについて説明する。
【0076】
図3に示されるように、バッテリパック6を電動ハンマ1Aのバッテリ取付部9の後方に配置し、上下方向および左右方向の位置を合わせる。より特定的には、バッテリ側レール部80R,80L(図9)と作業機側レール部40R,40L(図5)とを位置合わせする。
【0077】
その後、バッテリパック6を前方に移動させて、バッテリ側レール部80R,80Lの凸部81を作業機側レール部40R,40Lの凹部42に挿入するとともに、作業機側レール部40R,40Lの凸部41をバッテリ側レール部80R,80Lの凹部82に挿入する。
【0078】
バッテリ側レール部80R,80Lの凹部82に挿入された作業機側レール部40R,40Lの凸部41は、バッテリパック6の前方への移動に伴って凹部82内を後方へ移動(スライド)し、係合部86に当接する。より特定的には、それぞれの凸部41の後端に設けられているラッチ46が係合部86に当接する。
【0079】
その後、バッテリパック6をさらに前方へ移動させると、ラッチ46が係合部86を乗り越えて係合部86の後方(背後)に至る。このとき、係合部86は、付勢部材の付勢に抗して一時的に内側に移動(退避)してラッチ46の通過を許す。この結果、ラッチ46と係合部86とが係合し、バッテリ取付部9と作業機取付部70との前後方向の相対移動が規制される。つまり、バッテリパック6が電動ハンマ1Aに装着されるとともに、電動ハンマ1A及びバッテリパック6の前後方向のがたつきが抑制される。
【0080】
同時に、バッテリ取付部9と作業機取付部70との左右方向および上下方向の相対移動も規制され、同方向のがたつきも抑制される。
【0081】
上記のようにして作業機側レール部40R,40Lの凸部41がバッテリ側レール部80R,80Lの凹部82に挿入されると、作業機側レール部40R,40Lの凸部41に取り付けられている金属板43は、作業機側レール部40R,40Lとバッテリ側レール部80R,80Lとの間に介在する。
【0082】
この結果、バッテリ側レール部80R,80Lとの接触による作業機側レール部40R,40Lの摩耗が防止または抑制される。より特定的には、作業機側レール部40R,40Lの凸部41の摩耗が防止または抑制される。
【0083】
次に、電動ハンマ1Aが備える凹部47と、バッテリパック6が備える凸部88とについて説明する。
【0084】
図3に示されているバッテリパック6を電動ハンマ1Aに対して所定位置まで前方に移動させると、バッテリパック6が備える凸部88(図9)が、電動ハンマ1Aが備える凹部47(図5)に嵌り込む。より特定的には、バッテリパック6の作業機取付部70に設けられている凸部88が、電動ハンマ1Aのバッテリ取付部9に設けられている凹部47に突き当たる。この結果、バッテリパック6の前方への移動が規制されるとともに、前後方向のがたつきが抑制される。
【0085】
次に、電動ハンマ1Aが備える作業機側嵌合部50と、バッテリパック6が備えるバッテリ側嵌合部90とについて説明する。
【0086】
図3に示されているバッテリパック6を電動ハンマ1Aに対して所定位置まで前方に移動させると、電動ハンマ1Aが備える作業機側嵌合部50(図5)とバッテリパック6が備えるバッテリ側嵌合部90(図9)とが嵌り合う。より特定的には、電動ハンマ1Aのバッテリ取付部9に設けられている作業機側嵌合部50と、バッテリパック6の作業機取付部70に設けられているバッテリ側嵌合部90とが嵌り合う。この結果、バッテリ取付部9と作業機取付部70との左右方向の相対移動が規制されるとともに、電動ハンマ1A及びバッテリパック6の左右方向のがたつきが抑制される。
【0087】
なお、作業機側レール部40R,40Lやバッテリ側レール部80R,80Lと前後方向で重複しない位置に設けられている作業機側嵌合部50とバッテリ側嵌合部90とが嵌り合うことにより、左右方向のがたつきがより効果的に抑制される。より特定的には、バッテリパック後部の左右への揺動が効果的に抑制される。
【0088】
図12は、作業機側嵌合部50とバッテリ側嵌合部90との嵌合状態を示す断面図である。作業機側嵌合部50とバッテリ側嵌合部90とが嵌り合うと、介在部材60が作業機側嵌合部50とバッテリ側嵌合部90との間に介在する。既述のとおり、介在部材60は、作業機側嵌合部50の右側面,左側面および背面に設けられている。ここで、作業機側嵌合部50の右側面および左側面は、バッテリ側嵌合部90と左右方向で対向する作業機側嵌合部50の一面である。また、作業機側嵌合部50の背面は、バッテリ側嵌合部90と前後方向で対向する作業機側嵌合部50の他の一面である。
【0089】
つまり、作業機側嵌合部50とバッテリ側嵌合部90とが嵌り合うと、互いに対向する作業機側嵌合部50の複数の面とバッテリ側嵌合部90の複数の面との間に、金属製の介在部材60が介在する。よって、バッテリ側嵌合部90との接触による作業機側嵌合部50の摩耗が防止または抑制される。
【0090】
既述のとおり、介在部材60が取り付けられている作業機側嵌合部50は、右側基部31と左側基部32とを固定するねじ54が挿入されるねじボスでもある。つまり、介在部材60は、右側基部31と左側基部32とを固定するための“ねじボス”と、電動ハンマ1Aとバッテリパック6とのがたつきを抑制するための“嵌合部”とを兼ねる作業機側嵌合部50の上に設けられている。よって、本実施の形態では、ねじボスを配置するためのスペースと、介在部材60を配置するためのスペースとを別々に確保する必要がない。
【0091】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、作業機側レール部40R,40Lに取り付けられている金属板43は省略してもよい。介在部材60の形状や取付位置などは適宜変更することができる。例えば、他の一実施の形態の介在部材60は、バッテリ側嵌合部90と上下方向で対向する作業機側嵌合部50の一面(底面)に設けられ、当該底面の全域または一部の領域を覆う。
【0092】
作業機側嵌合部50を上下方向に窪む凹部とし、バッテリ側嵌合部90を上下方向に突出する凸部としてもよい。より特定的には、作業機側嵌合部50は、基部30に対して上方に窪む凹部としてもよい。また、バッテリ側嵌合部90は、基部71に対して上方に突出する凸部としてもよい。
【0093】
図13は、他の実施の形態に係る電動ハンマのバッテリ取付部9を拡大して示す斜視図である。図13に示されるバッテリ取付部9の凹部47には金属板48が取り付けられている。より特定的には、凹部47の表面に金属板48が取り付けられている。
【0094】
図14は、図13に示されている凹部47とバッテリパック6の凸部88との嵌合状態を示す断面図である。凹部47と凸部88とが嵌り合うと、これらの間に金属板48が介在する。この結果、凸部88との接触による凹部47の摩耗が防止または抑制される。なお、凹部47は第2の作業機側嵌合部であり、凸部88は第2のバッテリ側嵌合部であると捉えることもできる。
【0095】
図15は、他の実施の形態に係るバッテリパック6の斜視図である。図15に示されるように、バッテリ側嵌合部90に、介在部材60と実質的に同一の介在部材91を設けてもよい。また、バッテリ側レール部80R,80Lに、金属板43と実質的に同一の金属板89を設けてもよい。介在部材91や金属板89を設ける場合、介在部材60や金属板43は省略してもよく、存置してもよい。
【符号の説明】
【0096】
1A…電動ハンマ、2…シリンダケース、3…ハンドル、3a,3b…ハンドルハウジング、4…モータケース、5…エンドカバー、6…バッテリパック、6a…容器、6b…蓋、7…サブハンドル、8…作動部、9…バッテリ取付部、10…シリンダ、11…工具保持部、12…ピストン、12a…コネクティングロッド、13…打撃子、14…中間子、15…空気室、20…空間、21…トリガスイッチ、22…トリガ、23…モータ、23a…回転軸、23b…ピニオンギヤ、24…コントローラ、25…クランクシャフト、25a…従動ギヤ、25b…クランクピン、30…基部、31…第1基部(右側基部)、32…第2基部(左側基部)、33…端子板、40R,40L…作業機側レール部、41…凸部、42…凹部、43,48,89…金属板、46…ラッチ、47…凹部、50…作業機側嵌合部、51…第1部分、52…第2部分、53…ねじ穴、55…溝、60,91…介在部材、61,62…側部、63…中間部、64…突起部、70…作業機取付部、71…基部、72…スリット、80R,80L…バッテリ側レール部、81…凸部、82…凹部、86…係合部、87…操作部、88…凸部、90…バッテリ側嵌合部、T…先端工具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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