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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172602
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】回転式草刈刃
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/73 20060101AFI20241205BHJP
   A01D 34/90 20060101ALI20241205BHJP
   A01D 34/67 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
A01D34/73 101
A01D34/90 A
A01D34/67 B
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090427
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】523121853
【氏名又は名称】荒木 真一
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】荒木 真一
【テーマコード(参考)】
2B083
【Fターム(参考)】
2B083AA02
2B083BA02
2B083CA07
2B083CA23
2B083CA27
2B083CB02
2B083DA02
(57)【要約】
【課題】円盤状の草刈刃本体周縁部に設けた多数の隣接刈刃間に一部刈刃を取り除いた凹部空間を設けると共に、かかる凹部空間の底辺縁部に位置する凹部刈取り機能縁部や刈刃の刈取り機能縁部に裏刃と表刃とからなる切断刃を形成し、表裏どちらでも草刈機能が発揮できるように構成した草刈刃を提供することを目的とする。
【解決手段】周縁部に略凹凸状の多数の刈刃を形成し回転により雑草の刈取りを行う円盤状の草刈刃本体において、円盤状の草刈刃本体の周縁部に形成する隣接した多数の刈刃と、多数の刈刃間に形成した凹部空間と、凹部空間の底辺縁部に設けた凹部刈取り機能縁部と、多数の刈刃の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに設けた刈取り機能縁部と、を備えたことにより課題を解決した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周縁部に略凹凸状の多数の刈刃を形成し回転により雑草の刈取りを行う円盤状の草刈刃本体において、
円盤状の前記草刈刃本体の周縁部に形成する隣接した前記多数の刈刃と、
前記多数の刈刃間に形成した凹部空間と、
前記凹部空間の底辺縁部に設けた凹部刈取り機能縁部と、
前記多数の刈刃の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに設けた刈取り機能縁部と、を備えたことを特徴とする回転式草刈刃。
【請求項2】
前記凹部刈取り機能縁部及び前記刈取り機能縁部は、
前記草刈刃本体を表裏反転して使用できる裏刃と表刃を形成した切断刃としたことを特徴とする請求項1に記載の回転式草刈刃。
【請求項3】
前記刈刃は、前記切断刃を有した略山形のチップ刃体を連続して形成し、前記刈刃の略中央部分には、連続して形成された前記チップ刃体の谷部である刃体凹部よりも深く、前記凹部空間よりも浅く切欠した刈刃凹部を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転式草刈刃。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刈払機の先端回転部に装着してつるや背高雑草などを効率的に刈り取るための回転式草刈刃に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、つるや背高泡立草等の植物は繁殖しやすく畑や農業用土壌地に繁殖した状態では農作業その他の労働に支障となるために刈払機で切断除去して更地にする。
【0003】
これらの刈払機は、エンジン等の駆動源に設けた出力軸に回転自在に円盤状の草刈り刃を装着して雑草やつる等を切断する。
【0004】
かかる草刈刃は円盤状の金属製の草刈刃本体周縁に刃部を突設し回転により刃部縁部に突設した切断刃体によってつるや背高の雑草を切断している。
【0005】
しかしながら、背が高く成長した雑草やつる等が生い茂った場所で草刈刃により雑草を切断する場合には、砕石等と接触して刃体が損傷したり、なまって切れ味が劣化したりするため長期間の継続使用ができないと共に、刈取り対象の雑草等によっては、切断した雑草の長さが背高の雑草分長くなるため切断した雑草が堆積して切断作業後の更地の清掃や堆積雑草の処分に多大の労力を割かねばならないという不都合があった。
【0006】
このように、刈払機の草刈刃は、通常チップソーと称されており、メンテナンスとしてチップソーの交換が行われている。すなわち、チップソーである上記した草刈刃は劣化すると新品のチップソーと取り換えることが行われており、例えば特許文献1に記載されているような草刈刃が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-110531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、背が高く成長した雑草やつる等が生い茂った場所では、砕石等の障害物を視認することが難しく、刃体の損傷や劣化を免れない。また、草刈刃は、刃体の損傷や劣化がある状態で長時間に亘って作業を行うと、刃体の切れ味が悪くなる。草刈刃は、切れ味が悪くなると刈り取り作業時に大量の雑草を同時に切断することが困難となり、作業効率が落ちてしまう。
【0009】
また、チップソーは、刈刃の切れ味をよくするために、刃体先端縁にチップという小片を突設した形状としているが、刃体のチップは、連続して雑草を刈り続けたり、地面に転がる砕石等と衝突したりすることで欠けてしまうことが多い。刃体に設けられたチップが欠けてしまうと、刈刃の刃体の切れ味を著しく低下してしまう要因となる。
【0010】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、刈刃に一定の加工、すなわち、円盤状の草刈刃本体周縁部に設けた多数の刈刃間に凹部空間を設け、かかる凹部空間の底辺縁部に凹部刈取り機能縁部と多数の刈刃の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに設けた刈取り機能縁部を形成することで刈取り機能の強化を果たすとともに、刈刃の刈取り機能縁部は裏刃と表刃とからなる切断刃とし、草刈刃本体を表裏反転して使用可能とし、表裏どちらでも草刈機能が発揮できるように構成して、刈刃の切れ味が悪くなった場合でも反転させることで、いずれの面の切断刃によってでも切れ味よく雑草の刈取り作業を続けることができるように構成した草刈刃を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の従来の課題を解決するために、本発明は、周縁部に略凹凸状の多数の刈刃を形成し回転により雑草の刈取りを行う円盤状の草刈刃本体において、円盤状の前記草刈刃本体の周縁部に形成する隣接した前記多数の刈刃と、前記多数の刈刃間に形成した凹部空間と、前記凹部空間の底辺縁部に設けた凹部刈取り機能縁部と、前記多数の刈刃の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに設けた刈取り機能縁部と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、前記凹部刈取り機能縁部及び前記刈取り機能縁部は、草刈刃本体を表裏反転して使用できる裏刃と表刃を形成した切断刃としたことを特徴とする。
【0013】
また、前記刈刃は、前記切断刃を有した略山形のチップ刃体を連続して形成し、前記刈刃の略中央部分には、連続して形成された前記チップ刃体の谷部である刃体凹部よりも深く、前記凹部空間よりも浅く切欠した刈刃凹部を形成したことにも特徴を有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、草刈刃本体の周縁部に形成する隣接した多数の刈刃の刈刃と刈刃間に刈刃を一部除去して凹部空間を設けることで、凹部空間に雑草の茎を取り込みやすく容易に雑草の切断が行えると共に、切断刃を表裏両面側に設け反転使用可能としたことにより、草刈機能を最も発揮する凹部空間の凹部刈取り機能縁部と多数の刈刃の刈り取り機能縁部において、草刈刃の表側や裏側の切れ味が落ちてきた際に、表裏をひっくり返して用いることで、草刈刃の切れ味を長く持続させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る回転式草刈刃を刈払機に取付けた状態を示す斜視図である。
図2】本発明に係る回転式草刈刃を刈払機に取付ける方法を説明するための分解斜視図である。
図3】本発明の第1実施例に係る回転式草刈刃の構成を説明するための平面図である。
図4】本発明の第1実施例に係る回転式草刈刃の構成を説明するための底面図である。
図5】本発明に係る回転式草刈刃の切断刃を説明するための端面図である。
図6】本発明の第2実施例に係る回転式草刈刃の構成を説明するための平面図及び底面図である。
図7】本発明の第3実施例に係る回転式草刈刃の構成を説明するための平面図及び底面図である。
図8】本発明の第4実施例に係る回転式草刈刃の構成を説明するための平面図及び底面図である。
図9】本発明の他の実施例に係る回転式草刈刃の構成を説明するための平面図である。
図10】本発明の他の実施例に係る回転式草刈刃の刈刃を説明するための端面図である。
図11】本発明の他の実施例に係る回転式草刈刃の構成を説明するための平面図である。
図12】本発明の他の実施例に係る回転式草刈刃の刈刃を説明するための端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
この発明の要旨は、周縁部に略凹凸状の多数の刈刃を形成し回転により雑草の刈取りを行う円盤状の草刈刃本体において、円盤状の前記草刈刃本体の周縁部に形成する隣接した前記多数の刈刃と、前記多数の刈刃間に形成した凹部空間と、前記凹部空間の底辺縁部に設けた凹部刈取り機能縁部と、前記多数の刈刃の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに設けた刈取り機能縁部と、を備えたことにある。
【0017】
また、前記凹部刈取り機能縁部及び前記刈取り機能縁部は、草刈刃本体を表裏反転して使用できる裏刃と表刃を形成した切断刃としたことにある。
【0018】
また、前記刈刃は、前記切断刃を有した略山形のチップ刃体を連続して形成し、前記刈刃の略中央部分には、連続して形成された前記チップ刃体の谷部である刃体凹部よりも深く、前記凹部空間よりも浅く切欠した刈刃凹部を形成したことにある。
【0019】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る回転式草刈刃Mの実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係る回転式草刈刃Mを刈払機40に取付けた状態を示す斜視図である。図2は、本発明に係る回転式草刈刃Mを刈払機40に取付ける方法を説明するための分解斜視図である。図3は、本発明の第1実施例に係る回転式草刈刃Mの構成を説明するための平面図である。図4は、本発明の第1実施例に係る回転式草刈刃Mの構成を説明するための底面図である。図5は、本発明に係る回転式草刈刃Mの切断刃を説明するための端面図であり、(a)は図3に記載のA-A線端面図を(b)は図3に記載のB-B線端面図を(c)は図3に記載のC-C線端面図をそれぞれ示している。図6は、本発明の第2実施例に係る回転式草刈刃Mの構成を説明するための図であり、(a)は平面図を(b)は底面図をそれぞれ示している。図7は、本発明の第3実施例に係る回転式草刈刃Mの構成を説明するための図であり、(a)は平面図を(b)は底面図をそれぞれ示している。図8は、本発明の第4実施例に係る回転式草刈刃Mの構成を説明するための図であり、(a)は平面図を(b)は底面図をそれぞれ示している。図9は、本発明の他の実施例に係る回転式草刈刃Mの構成を説明するための平面図である。図10は、本発明の他の実施例に係る回転式草刈刃Mの刈刃を説明するための端面図であり、(a)は図9に記載のD-D線端面図を(b)は図9に記載のE-E線端面図をそれぞれ示している。図11は、本発明の他の実施例に係る回転式草刈刃Mの構成を説明するための平面図である。図12は、本発明の他の実施例に係る回転式草刈刃の刈刃を説明するための端面図であり、(a)は図9に記載のF-F線端面図を(b)は図9に記載のG-G線端面図を(c)は図9に記載のH-H線断面図をそれぞれ示している。
【0020】
本発明に係る回転式草刈刃Mは、雑草やつる等を切断して刈り払うために使用されるものであり、図1示すように、刈払機40の出力軸41に装着される。
【0021】
例えば、エンジン等の駆動源の出力軸41に装着され回転しながら雑草を細断状に刈取る。刈払機40の取付け部分における主な構成は、図2に示すように、ロッド状の先端部分に設けた螺合溝を有する出力軸41と、出力軸41を覆う出力軸カバー42と、出力軸41の螺合溝に対応する取付ボルト43と、出力軸41と取付ボルト43との間に介在するブラケット44と、からなる。
【0022】
出力軸41は、上述したように、刈払機40の駆動源からの駆動力により回転作動し、出力軸41の下端近傍は、筒状としてその内部に取付ボルト43を螺合可能な螺合溝を形成している。
【0023】
ブラケット44は、後述する回転式草刈刃Mの取付用孔12の径よりも大きな面積を有した円形状の部材であり、中心部には、取付ボルト43が挿通可能な挿通孔を設けている。
【0024】
回転式草刈刃Mは、刈刃20を保持する基部円盤体の草刈刃本体10と、当該草刈刃本体10の周縁部11に突出形成された複数の刈刃20とからなる。また、複数の刈刃20の間においては、一部の刈刃20を取り除いて凹部空間30を形成している。
【0025】
回転式草刈刃Mを構成する草刈刃本体10と刈刃20は、鋼板等の金属製板状部材により構成され公知の通常のチップソーと同様の肉厚としている。従って、一定の摩耗劣化を生起して刈取り機能が低下し回転式草刈刃Mと交換可能であり、メンテナンスとしてのいわゆるチップソー交換作業を行う。
【0026】
草刈刃本体10は、図2に示すように、略円形板状に形成されその円形板中心には刈払機40の出力軸41に装着するための取付用孔12を設けている。刈払機40への取付け方法は、取付用孔12の上方から出力軸41を挿通させ、下方からブラケット44により草刈刃本体10を押さえつつ出力軸41の螺合溝へ取付ボルト43を螺合させて取付ける。
【0027】
刈払機40の出力軸41は、刈払機40の駆動源に連設されて回転動力を受け回転式草刈刃Mの回転出力軸としての機能を果たす。すなわち、刈払機40の出力軸41に装着された草刈刃本体10は反時計回り(図1図3及び図4に示す矢印方向、以下「刃回転方向」という)に回転する。
【0028】
なお、草刈刃本体10には、取付用孔12の外側に取付用孔12とは別に軽量化のために複数の軽量孔が穿設してもよい。
【0029】
本発明の要旨である刈刃20と凹部空間30の構成について詳細に説明する。刈刃20の基本構成は、図3に示すように、草刈刃本体10の周縁部11に一定の間隔を保持して凹凸状に多数形成している。そのために隣接する刈刃20同士の間には凹部空間30が形成される。
【0030】
刈刃20の上半部には3~6個のチップ刃体23を形成しており、このチップ刃体23は山形状とし連続的に形成される。そのため、隣り合うチップ刃体23の間には、刈刃20の高さの2分の1から3分の1の深さの刃体凹部23aが形成される。
【0031】
各チップ刃体23の両側辺部は、刈取り機能縁部21としており、刃回転方向の先端縁部側の裏面には裏刃22aとなる切断刃22が形成され、刃回転方向の後端縁部側の表面には表刃22bとなる切断刃22が形成されている。また、複数のチップ刃体23のうち刃回転方向の最先端縁部及び最後端縁部、すなわち、刈刃20の最先端縁部及び最後端縁部は、それぞれ凹部空間30の底辺縁部に至る長手の切断刃22としている。
【0032】
複数の刈刃20の間に形成される凹部空間30は、雑草刈取り時の雑草取込み空間として機能する。この空間に雑草の茎や葉などを取り込んで刃回転方向の上手側に位置する刈刃20の切断刃22によって雑草切断を行う。
【0033】
また、凹部空間30の底辺部を凹部刈取り機能縁部31として表裏両面に切断刃22を形成している。すなわち、雑草刈取り時に凹部空間30内に取り込んだ雑草は、凹部刈取り機能縁部31と延長上の刈取り機能縁部21とに設けた切断刃22により切断される。
【0034】
回転式草刈刃Mは、草刈刃本体10を通常の表向きで刈払機40へ取付けた際には、刃回転方向の先端縁部となる刈取り機能縁部21の裏刃22aにより、主体的に雑草の切断を行う。
【0035】
また、草刈刃本体10を表向きに刈払機40へ取付けた際に刃回転方向の後端縁部側に設けられる表刃22bは、草刈刃本体10を表裏反転して装着した際は切断刃22として雑草の刈取りを行うことができる。すなわち、表刃22bは、草刈刃本体10を裏側向きに取付けた際には刃回転方向の先端縁部となり、草刈刃本体10を表としたときの裏刃22aに代わり主体的に雑草の切断を行うことができる。
【0036】
また、凹部空間30の凹部刈取り機能縁部31は、草刈刃本体10を表裏反転して使用する際に、表面であっても裏面であっても切断刃22と機能するように両面を刃体としている。すなわち、本発明に係る回転式草刈刃Mは、平面視と底面視において略同様の形状、すなわち、表裏対称の形状となっている。
【0037】
従って、回転式草刈刃Mは、表裏双方に切断刃22を形成することにより、表と裏のどちらか一方の切れ味が悪くなった際には、表裏反転させて刈払機40に取付けることで長い作業時にも切れ味を持続することができる。なお、チップ刃体23の切断刃22(裏刃22a及び表刃22b)には、切れ味を向上させるためにチップ23bと呼ばれる硬質の小片を形成している。
【0038】
また、回転式草刈刃Mの刈刃20の略中央部には、チップ刃体23の刃体凹部23a同様の深さもしくは刃体凹部23aの深さよりも深く、凹部空間30の深さよりも浅く略方形状に切欠した刈刃凹部30aを形成することができる。具体的には、図3及び図4に示すように、チップ刃体23を4個とした際には、刈刃凹部30aの左右側に2個ずつのチップ刃体23とする。
【0039】
また、刈刃凹部30aは、草刈刃本体10を表面(平面視)としたときの右側縁部に表刃22bを、左側縁部に裏刃22aを設けている。また、底辺部には、表裏両面ともに切断刃22を設けている。すなわち、凹部空間30の左右側縁部に設けられた切断刃22と底辺部に設けられた切断刃22と同様の構成を備えている。かかる刈刃凹部25は、回転式草刈刃Mの凹部空間30と同様に、空間内に雑草の取り込みに寄与することができる。
【0040】
以下、上述した草刈刃本体10についての技術的特徴、すなわち、切断刃22(裏刃22a、表刃22b)、刃体凹部23a、刈刃凹部30a及び凹部空間30等の技術的特徴に関してその変形態様を実施例1から実施例4として、図面に基づいて具体的に説明する。
【0041】
[第1実施例]
第1実施例に係る回転式草刈刃Mは、図3及び図4に示すように、草刈刃本体10の周縁部11に山形状のチップ刃体23を4個形成した刈刃20を4枚設けた態様としている。また、4枚それぞれの刈刃20は、草刈刃本体10の周縁部11に均等な間隔を保持して設けられ、刈刃20同士の間を凹部空間30としている。
【0042】
具体的に刈刃20は、4個のチップ刃体23の略中央部に刈刃凹部30aを設けている。すなわち、回転式草刈刃Mを平面視で見た際に、刈刃凹部30aの左右側に2個ずつ連続してチップ刃体23を形成している。
【0043】
チップ刃体23は、山形形状として連続して形成することで、谷部となる刃体凹部23aを形成している。そして、刈刃凹部30aは、凹部の深さを凹部空間30の深さよりも浅く、刃体凹部23aの深さよりも深く形成している。すなわち、各凹部(凹部空間30、刈刃凹部30a及び刃体凹部23a)の深さ関係は、凹部空間30>刈刃凹部30a>刃体凹部23aとなっている。
【0044】
回転式草刈刃Mが実際に雑草を刈り取るために設けられる切断刃22は、図3図5に示すように、刈刃20の刈取り機能縁部21と凹部空間30の凹部刈取り機能縁部31とに形成している。
【0045】
刈刃20の刈取り機能縁部21は、草刈刃本体10を表向き(平面視)から見た際に各チップ刃体23の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに該当する。チップ刃体23の刃回転方向の先端縁部は、図5(a)及び図5(b)の端面図に示すように、草刈刃本体10の裏面に傾斜状の切断刃22、すなわち、裏刃22aを形成している。また、チップ刃体23の刃回転方向の後端縁部は、草刈刃本体10の表面に傾斜状の切断刃22、すなわち、表刃22bを形成している。
【0046】
更に、刈刃20の刃回転方向における最先端縁部と最後端縁部は、凹部空間30の底辺部に至る長尺の切断刃22としている。また、4個のチップ刃体23のうち、2個目のチップ刃体23の刃回転方向の後端縁部と3個目のチップ刃体23の刃回転方向の先端縁部とは、刈刃凹部30aの底辺部までの長尺の切断刃22としている。すなわち、回転式草刈刃Mの平面視において凹部空間30と刈刃凹部30aのそれぞれの左右縁部は、各凹部の底辺部までの長さの切断刃22としている。
【0047】
また、刈刃20の4個のチップ刃体23の先端部には、チップ23bが設けられ、切断刃22の切れ味を増すような構成としている。所謂、チップソーの刃体形状としている。
【0048】
凹部空間30の底辺部と刈刃凹部30aの底辺部は、図3図4及び図5(c)に示すように、凹部刈取り機能縁部31として互いに草刈刃本体10の表裏両面側で切断可能な切断刃22としている。すなわち、凹部空間30及び刈刃凹部30aは、刈り払い時に互いの凹部状の空間に雑草を取り込み刈刃20の刈取り機能縁部21に形成した切断刃22(裏刃22a又は表刃22b)と底辺部(凹部刈取り機能縁部31)に形成された切断刃22とにより刈り取ることができる。
【0049】
また、第1実施例に係る回転式草刈刃Mは、刈取り機能縁部21に裏刃22aと表刃22bとを形成していることで、草刈刃本体10を表裏反転して刈払機40へ取付けたとしても雑草の刈り取り機能に支障とならない。従って、例えば、草刈刃本体10を表面に向けて使用した際に、雑草を切断する裏刃22aの切れ味が落ちた際には、草刈刃本体10の表裏を反転させて、表刃22bにより切れ味よく刈り取り作業を続行することができる。
【0050】
[第2実施例]
第2実施例に係る回転式草刈刃Mは、図6に示すように、草刈刃本体10の周縁部11に山形状のチップ刃体23を6個形成した刈刃20を4枚設けた態様としている。また、4枚それぞれの刈刃20は、草刈刃本体10の周縁部11に均等な間隔をかけて設け、刈刃20同士の間を凹部空間30としている。
【0051】
具体的に刈刃20は、6個のチップ刃体23の略中央部に刈刃凹部30aを設けている。すなわち、回転式草刈刃Mを平面視で見た際に、刈刃凹部30aの左右側に3個ずつ連続してチップ刃体23を形成している。
【0052】
チップ刃体23は、山形形状とし、連続して形成し、谷部に刃体凹部23aを形成している。そして、刈刃凹部30aは、凹部の深さを凹部空間30の深さよりも浅く、刃体凹部23aの深さよりも深く形成している。すなわち、各凹部(凹部空間30、刈刃凹部30a及び刃体凹部23a)の深さ関係は、凹部空間30>刈刃凹部30a>刃体凹部23aとしている。
【0053】
回転式草刈刃Mが実際に雑草を刈り取るために設けられる切断刃22は、刈刃20の刈取り機能縁部21と凹部空間30の凹部刈取り機能縁部31とに設けられている。
【0054】
刈刃20の刈取り機能縁部21は、草刈刃本体10を表向き(平面視)から見た際に各チップ刃体23の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに該当する。チップ刃体23の刃回転方向の先端縁部は、草刈刃本体10の裏面に傾斜状の切断刃22、すなわち、裏刃22aを形成している。また、チップ刃体23の刃回転方向の後端縁部は、草刈刃本体10の表面に傾斜状の切断刃22、すなわち、表刃22bを形成している。
【0055】
更に、刈刃20の刃回転方向の最先端縁部と最後端縁部とは、凹部空間30の底辺部に至る長尺の切断刃22としている。また、6個のチップ刃体23のうち、3個目のチップ刃体23の刃回転方向の後端縁部と4個目のチップ刃体23の刃回転方向の先端縁部とは、刈刃凹部30aの底辺部までの長尺の切断刃22としている。すなわち、回転式草刈刃Mの平面視において凹部空間30と刈刃凹部30aのそれぞれの左右縁部は、各凹部の底辺部までの長さの切断刃22としている。
【0056】
また、刈刃20の6個のチップ刃体23の先端部には、チップ23bが設けられ、切断刃22の切れ味を増すように形成し、チップソー刃体の形状としている。
【0057】
凹部空間30の底辺部と刈刃凹部30aの底辺部は、凹部刈取り機能縁部31として、互いに草刈刃本体10の表裏両面側に切断刃22を形成している。すなわち、凹部空間30及び刈刃凹部30aは、刈り払い時に互いの凹部状の空間に取り込んだ雑草を刈刃20の刈取り機能縁部21に形成した切断刃22(裏刃22a又は表刃22b)と底辺部(凹部刈取り機能縁部31)に形成された切断刃22とで刈り取ることができるように構成している。
【0058】
また、第2実施例に係る回転式草刈刃Mは、刈取り機能縁部21に裏刃22aと表刃22bとを形成することで、草刈刃本体10を表裏両方の面で刈払機40へ取付けても雑草の刈り取り機能を果たすことができる。従って、例えば、草刈刃本体10を表面向きで使用していた場合に、雑草を切断する裏刃22aの切れ味が落ちた際は、草刈刃本体10の表裏を反転させて、表刃22bにより切れ味よく刈り取り作業を続行することができる。
【0059】
[第3実施例]
第3実施例に係る回転式草刈刃Mは、図7に示すように、草刈刃本体10の周縁部11に山形状のチップ刃体23を4個形成した刈刃20を6枚設けた態様としている。また、6枚それぞれの刈刃20は、草刈刃本体10の周縁部11に均等な間隔をかけて設けられ、刈刃20同士の間を凹部空間30としている。
【0060】
チップ刃体23は、山形形状とし、連続して形成されることで、谷部となる刃体凹部23aを形成している。そして、凹部空間30は、刃体凹部23aの深さよりも深く形成している。すなわち、凹部空間30及び刃体凹部23aの深さ関係は、凹部空間30>刃体凹部23aとなっている。
【0061】
回転式草刈刃Mが実際に雑草を刈り取るために設けられる切断刃22は、刈刃20の刈取り機能縁部21と凹部空間30の凹部刈取り機能縁部31とに設けられている。
【0062】
刈刃20の刈取り機能縁部21は、草刈刃本体10を表向き(平面視)から見た際に各チップ刃体23の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに該当する。チップ刃体23の刃回転方向の先端縁部は、草刈刃本体10の裏面に傾斜状の切断刃22、すなわち、裏刃22aを形成している。また、チップ刃体23の刃回転方向の後端縁部は、草刈刃本体10の表面に傾斜状の切断刃22、すなわち、表刃22bを形成している。
【0063】
更に、刈刃20刃回転方向の最先端縁部と最後端縁部は、凹部空間30の底辺部に至る長尺の切断刃22としている。すなわち、回転式草刈刃Mの平面視において凹部空間30の左右縁部は、凹部の底辺部までの長さの切断刃22としている。
【0064】
また、刈刃20の4個のチップ刃体23の先端部には、チップ23bが設けられ、切断刃22の切れ味を増すような構成としている。所謂、チップソーの刃体形状としている。
【0065】
凹部空間30の底辺部は、凹部刈取り機能縁部31として、互いに草刈刃本体10の表裏両面側で切断可能とした切断刃22が形成されている。すなわち、凹部空間30は、刈り払い時に凹部状の空間に取り込んだ雑草を刈刃20の刈取り機能縁部21に形成した切断刃22(裏刃22a又は表刃22b)と底辺部(凹部刈取り機能縁部31)に形成された切断刃22とで刈り取ることができる。
【0066】
また、第3実施例に係る回転式草刈刃Mは、刈取り機能縁部21に裏刃22aと表刃22bとを形成することで、草刈刃本体10を表裏反転して両面で刈取り機能を果たすことができる。従って、例えば、草刈刃本体10を表面向きで使用した際に、雑草を切断する裏刃22aの切れ味が落ちた際には、草刈刃本体10の表裏を反転させて、表刃22bで刈り取り作業を行うことができる。
【0067】
[第4実施例]
第4実施例に係る回転式草刈刃Mは、図8に示すように、草刈刃本体10の周縁部11に山形状のチップ刃体23を3個形成した刈刃20を8枚設けた態様としている。また、8枚それぞれの刈刃20は、草刈刃本体10の周縁部11に均等な間隔保持して設け、刈刃20同士の間隔を凹部空間30としている。
【0068】
チップ刃体23は、山形形状とし連続して形成することで、谷部となる刃体凹部23aを形成している。そして、凹部空間30は、刃体凹部23aの深さよりも深く形成している。すなわち、凹部空間30及び刃体凹部23aの深さ関係は、凹部空間30>刃体凹部23aとなっている。
【0069】
回転式草刈刃Mの切断刃22は、刈刃20の刈取り機能縁部21と凹部空間30の凹部刈取り機能縁部31に設けられている。
【0070】
刈刃20の刈取り機能縁部21は、草刈刃本体10を表向き(平面視)から見た際に各チップ刃体23単体の刃回転方向の先端縁部と後端縁部とに該当する。チップ刃体23の刃回転方向の先端縁部は、草刈刃本体10の裏面に傾斜状の切断刃22、すなわち、裏刃22aを形成している。また、チップ刃体23の刃回転方向の後端縁部は、草刈刃本体10の表面に傾斜状の切断刃22、すなわち、表刃22bを形成している。
【0071】
更に、刈刃20刃回転方向の最先端縁部と最後端縁部とは、凹部空間30の底辺部に至る長尺の切断刃22としている。すなわち、回転式草刈刃Mの平面視において凹部空間30の左右縁部は、凹部の底辺部に至る長さの切断刃22としている。
【0072】
また、刈刃20の3個のチップ刃体23の先端部には、チップ23bが設けられ、切断刃22の切れ味を増すような構成としている。所謂、チップソーの刃体形状としている。
【0073】
凹部空間30の底辺部は凹部刈取り機能縁部31として、互いに草刈刃本体10の表裏両面側で切断可能な切断刃22がとしている。すなわち、凹部空間30は、刈り払い時に凹部状の空間に取り込んだ雑草を刈刃20の刈取り機能縁部21に形成した切断刃22(裏刃22a又は表刃22b)と底辺部(凹部刈取り機能縁部31)に形成された切断刃22とで刈り取ることができる。
【0074】
また、第4実施例に係る回転式草刈刃Mは、刈取り機能縁部21に裏刃22aと表刃22bを形成することで、草刈刃本体10を表裏反転していずれの面でも表側に取付けて雑草の刈り取り機能を果たすことができる。従って、例えば、草刈刃本体10を表面に向けて使用し裏刃22aの切れ味が落ちた際には、草刈刃本体10を表裏反転させて表刃22bにより刈り取り作業を続行することができる。
【0075】
本発明に係る回転式草刈刃Mは、上述した第1実施例から第4実施例に示すように、草刈刃本体10を表に向けて使用する際に機能する裏刃22aと、草刈刃本体10を裏に向けて使用する際に機能する表刃22bとの表裏反転した切断刃22で使用可能とすることにより、長期間の刈り払い作業において草刈刃本体10を反転して切れ味を最大限持続させることができる。
【0076】
また、凹部空間30と刈刃凹部30aとを備えることにより、各凹部形成の空間に雑草を取り込みつつ切断を行う。
【0077】
また、第1実施例から第4実施例に示した態様は、それぞれチップ刃体23の個数や、刈刃20の枚数、刈刃凹部30aの有無の違いがある。当然チップ刃体23の個数や刈刃20の枚数が多いほど、回転式草刈刃M全体の切れ味はよくなる。
【0078】
そのため、結果としていずれの実施例においても、凹部空間30と刈取り機能縁部21と凹部刈取り機能縁部31との相互作用により高度の雑草切断能力を得ることができる。また、第3実施例と第4実施例とは、刈刃凹部30aを備えていないものの、凹部空間30と刈刃凹部30aとの違いがなく、刈刃凹部30aを備えたものと同様の効果を得ることができる。さらに、刈刃凹部30aを形成しなくても刈刃20の枚数を増やすことにより全体の切れ味を良くしている。
【0079】
[他の実施例]
また、他の実施例として、草刈刃本体10の周縁部11に突出形成した多数の刈刃20を一部傾斜状とすることが考えられる。すなわち、刈刃20は、図9及び図10に示すように、水平状とした水平刈刃20aと下方傾斜状とした下方刈刃20bとを互い違いに形成する。
【0080】
刈刃20は、水平刈刃20aと下方刈刃20bの2種類の刈刃20とすることにより、例えば背の高い雑草を切断する際に、凹部空間30及び刈刃凹部30aに取り込んだ雑草の根本近傍の茎と茎の中途部との2箇所を切断する。従って、従来の扁平状の草刈刃と比較して雑草を細かく切断することができる。
【0081】
また、下方刈刃20bは、刈取り作業時に回転式草刈刃Mを雑草に被せるように上方から押さえ込むことにより、草刈刃本体10の下方にある雑草をさらに細断することができる。更に、凹部空間30や刈刃凹部30aは、上方から抑え込むことができずに上方へ飛び出した雑草を凹部状の空間へ取り込み切断することができる。
【0082】
また、刈刃20は、刈り取り機能縁部21に裏刃22aと表刃22bを形成し、表裏反転して刈取り機能を果たすようにしている。そのため、他の実施例に係る回転式草刈刃Mも表裏反転して使用することができる。
【0083】
下方刈刃20bは、草刈刃本体10を表裏反転した場合に上方へ傾斜した状態となる。上方傾斜となった下方刈刃20bは、上述した下方刈刃20bと同様に水平刈刃20aと合わせて雑草を2箇所切断する。従って、従来の扁平状の草刈刃と比較して雑草を細かく切断することができる。
【0084】
特に、下方刈刃20bを形成することにより、凹部空間30と刈刃凹部30aは、高さを変えて上下方向に形成されることとなる。そのため、凹部空間30と刈刃凹部30aの雑草取り込みが立体的に行われ、雑草を細断する効率を高めることができる。
【0085】
また、従来の全体を水平状とした草刈刃で背の高い雑草を切断した際には、切断した長尺の雑草が刈払機4の出力軸41へ絡みつこうとする場合がある。しかしながら、上方傾斜となった下方刈刃20bは、切断後に出力軸41の方向へ向かう雑草を切断することができ、出力軸41への巻き付きを防止することができる。
【0086】
他の実施例に係る回転式草刈刃Mは、草刈刃本体10を表裏のいずれで使用した場合でも、従来の扁平状の草刈刃と異なり、下方刈刃20bを形成することで立体形状となるため回転させた際に立体的な気流を生起する。この立体的な気流と、雑草を上方から抑え込む上下の動作を複合させた刈払機4の上下左右の動きと相まって切断した雑草を疎らに散らすことができ、刈取り作業後の雑草の後処理が容易となる効果がある。
【0087】
従って、他の実施例に係る回転式草刈刃Mは、表裏反転して切断刃22の切れ味を最大限持続させる効果は勿論、草刈刃本体10を表向きとした場合と裏向きにした場合とで表れる特有の効果を望むに合わせて表裏反転させて使用することができる。
【0088】
更に、刈刃20は、図11及び図12に示すように、他の実施例として水平刈刃20aと下方刈刃20bに加えて上方傾斜とした上方刈刃20cを形成することができる。下方刈刃20bと上方刈刃20cの両方を形成することにより、上述した下方刈刃20bのみを形成した場合の表裏特有の効果を複合的に果たすことができる。
【0089】
具体的には、下方刈刃20b及び上方刈刃20cは、水平刈刃20aと合わせて雑草を上段、中段、下段と雑草を上下3箇所で切断することができ、背の高い雑草をより細かく切断する効果がある。
【0090】
また、下方刈刃20bは、刈取り作業時に回転式草刈刃Mを雑草に被せるように上方から押さえ込むことにより、草刈刃本体10の下方にある雑草を下方刈刃20bと凹部空間30とでさらに細断することができる。また、上方刈刃20cは、刈払機4の出力軸41への雑草の巻き付きを防止することができる。また、下方刈刃20bを形成した場合と同様に回転時に立体易な気流を生起し、切断雑草を疎らに散らすことができ、切断雑草の後処理が容易となる効果がある。
【0091】
更に、この実施例の回転式草刈刃Mは、水平刈刃20a、下方刈刃20b及び上方刈刃20cの3種類の刈刃20を形成していることにより、表裏対称な形状であり草刈刃本体10を裏返して使用した際にも表面と同様の効果を得て切断刃22の切れ味を最大限持続させることができる。
【符号の説明】
【0092】
M 回転式草刈刃
10 草刈刃本体
11 周縁部
12 取付用孔
20 刈刃
20a 水平刈刃
20b 下方刈刃
20c 上方刈刃
21 刈取り機能縁部
22 切断刃
22a 裏刃
22b 表刃
23 チップ刃体
23a 刃体凹部
23b チップ
30 凹部空間
30a 刈刃凹部
31 凹部刈取り機能縁部
40 刈払機
41 出力軸
42 出力軸カバー
43 取付ボルト
44 ブラケット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12