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特開2024-172627空調システム、空調方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172627
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】空調システム、空調方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/79 20180101AFI20241205BHJP
   F24F 11/74 20180101ALI20241205BHJP
【FI】
F24F11/79
F24F11/74
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090469
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】薮ノ内 伸晃
(72)【発明者】
【氏名】高橋 勇人
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AA01
3L260AB02
3L260AB15
3L260BA27
3L260CA22
3L260FA07
3L260FA08
3L260FC03
3L260FC05
(57)【要約】
【課題】空間の温度分布の偏りの抑制の効率化を図る。
【解決手段】空調システムは、換気設備4と、気流吹出装置2と、を備える。換気設備4は、施設100の所定空間101に配置される。気流吹出装置2は、所定空間101に配置される。気流吹出装置2は、直進性を有する第1気流A1を吹き出す。気流吹出装置2は、換気設備4を通る第2気流A2に到達する第1気流A1を吹き出す。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の所定空間に配置される換気設備と、
前記所定空間に配置され、直進性を有する第1気流を吹き出す気流吹出装置と、
を備え、
前記気流吹出装置は、前記換気設備を通る第2気流に到達する前記第1気流を吹き出す、
空調システム。
【請求項2】
施設の所定空間に配置される空調設備と、
前記所定空間に配置され、直進性を有する第1気流を吹き出す気流吹出装置と、
を備え、
前記気流吹出装置は、前記空調設備を通る第2気流に到達する前記第1気流を吹き出す、
空調システム。
【請求項3】
施設の前記所定空間に配置される空調設備を更に備え、
前記換気設備は排気扇であり、
前記空調設備はエアーコンディショナであり、
前記気流吹出装置は、前記排気扇を通る前記第2気流に到達する前記第1気流を吹き出す、
請求項1に記載の空調システム。
【請求項4】
前記空調設備はエアーコンディショナであり、
前記気流吹出装置は、前記エアーコンディショナの吸気口に向けて前記第1気流を吹き出すことで、前記エアーコンディショナを通る前記第2気流に到達する前記第1気流を吹き出す、
請求項2に記載の空調システム。
【請求項5】
前記気流吹出装置と前記エアーコンディショナの前記吸気口との間に遮蔽物がある場合、前記気流吹出装置は、前記エアーコンディショナの吹出口から吹き出される前記第2気流に到達する前記第1気流を吹き出す、
請求項4に記載の空調システム。
【請求項6】
前記所定空間の環境状態を検知する検知部を更に備え、
前記気流吹出装置は、前記検知部によって検知される前記環境状態に応じた風量の前記第1気流を吹き出す、
請求項1又は2に記載の空調システム。
【請求項7】
施設の所定空間に配置される換気設備と、前記所定空間に配置され直進性を有する第1気流を吹き出す気流吹出装置と、を備える空調システムの空調方法であって、
前記第1気流を、前記換気設備を通る第2気流に到達させる、
空調方法。
【請求項8】
施設の所定空間に配置される空調設備と、前記所定空間に配置され直進性を有する第1気流を吹き出す気流吹出装置と、を備える空調システムの空調方法であって、
前記第1気流を、前記空調設備を通る第2気流に到達させる、
空調方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の空調方法を、1以上のプロセッサに実行させるための、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に空調システム、空調方法及びプログラムに関し、より詳細には、直進性を有する気流に関する空調システム、空調方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、室内空気を循環させるサーキュレータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-61909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、室内等の温度分布の偏りの抑制を、より効率的に行うことが望まれている。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされており、空間の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる空調システム、空調方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る空調システムは、換気設備と、気流吹出装置と、を備える。前記換気設備は、施設の所定空間に配置される。前記気流吹出装置は、前記所定空間に配置される。前記気流吹出装置は、直進性を有する第1気流を吹き出す。前記気流吹出装置は、前記換気設備を通る第2気流に到達する前記第1気流を吹き出す。
【0007】
本開示の一態様に係る空調システムは、空調設備と、気流吹出装置と、を備える。前記空調設備は、施設の所定空間に配置される。前記気流吹出装置は、前記所定空間に配置される。前記気流吹出装置は、直進性を有する第1気流を吹き出す。前記気流吹出装置は、前記空調設備を通る第2気流に到達する前記第1気流を吹き出す。
【0008】
本開示の一態様に係る空調方法は、空調システムの空調方法である。前記空調システムは、施設の所定空間に配置される換気設備と、前記所定空間に配置され直進性を有する第1気流を吹き出す気流吹出装置と、を備える。前記空調方法では、前記第1気流を、前記換気設備を通る第2気流に到達させる。
【0009】
本開示の一態様に係る空調方法は、空調システムの空調方法である。前記空調システムは、施設の所定空間に配置される空調設備と、前記所定空間に配置され直進性を有する第1気流を吹き出す気流吹出装置と、を備える。前記空調方法では、前記第1気流を、前記空調設備を通る第2気流に到達させる。
【0010】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記空調方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本開示の上記態様に係る空調システム、空調方法及びプログラムによれば、空間の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態1に係る空調システムの構成を示す概略図である。
図2図2は、同上の空調システムが用いられる空間を示す概略図である。
図3図3は、同上の変形例の空調システムが用いられる空間を示す概略図である。
図4図4は、実施形態2に係る空調システムの構成を示す概略図である。
図5図5は、同上の空調システムが用いられる空間を示す概略図である。
図6図6は、同上の変形例1の空調システムが用いられる空間を示す概略図である。
図7図7は、同上の変形例2の空調システムが用いられる空間を示す概略図である。
図8図8は、同上の変形例3の空調システムが用いられる空間を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示に関する好ましい各実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する各実施形態においてに共通する要素には同一符号を付しており、共通する要素についての重複する説明は省略する場合がある。以下の各実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。各実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、各実施形態(各変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0014】
本開示において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、図面中の各方向を示す矢印は一例であり、空調システム1の使用時の方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
【0015】
なお、本開示でいう「直交(垂直)」は、二者間の角度が厳密に90度である状態だけでなく、二者がある程度の差の範囲内で交差する状態も含む意味である。つまり、直交する二者間の角度は、90度に対してある程度の差(一例として10度以下)の範囲内に収まる。すなわち、本開示でいう「直交」は、二者でなす角度が80度以上100度以下である場合を含む。
【0016】
(実施形態1)
(1)概要
まず、実施形態1に係る空調システム1の概要について、図1及び図2を参照して説明する。
【0017】
図1に示すように、実施形態1の空調システム1は、施設100に設けられる。実施形態1は、施設100がオフィスである場合を想定する。なお、本開示でいう「施設」は、居住用途で用いられる住宅施設、並びに店舗、オフィス、福祉施設、教育施設、病院及び工場等の非住宅施設を含む。非住宅施設には、飲食店、遊技場、ホテル、旅館、幼稚園、保育所及び公民館等も含む。つまり、施設100は、マンション等の住宅施設であってもよいし、オフィス等の非住宅施設であってもよい。さらに、施設100は、例えば、低層階が店舗で高層階が住戸というように、住宅施設と非住宅施設とが混在する態様の施設も含む。
【0018】
実施形態1の空調システム1は、気流吹出装置2と、換気設備4と、を備える。図2に示すように、気流吹出装置2及び換気設備4は、施設100の会議室又は事務室等の所定空間101に配置される。
【0019】
気流吹出装置2は、直進性を有する第1気流A1を吹き出す。より具体的には、気流吹出装置2は、換気設備4を通る第2気流A2に到達する第1気流A1を吹き出す。
【0020】
実施形態1の空調システム1によれば、例えば所定空間101の外に出る第2気流A2に到達する第1気流A1を気流吹出装置2が吹き出すため、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【0021】
(2)詳細
以下、実施形態1に係る空調システム1の詳細な構成について、図1及び図2を参照して説明する。
【0022】
なお、以下の説明では、図2に示すように、上下方向、前後方向、及び左右方向を規定する。上下方向は、所定空間101の高さ方向である。前後方向は、上下方向及び左右方向と直交する。左右方向は、上下方向及び前後方向と直交する。また、以下の説明では、前後方向及び左右方向をあわせて水平方向と呼びことがある。また、図2では、所定空間101の温度分布の例をドットハンチングの密度で示している。図2の例では、ドットハッチングの密度が小さくなる程、温度が高い。図2中のドットハッチングが付されていない空間は所定空間101内で最も温度が高い空間である。
【0023】
(2.1)空調システムの構成
実施形態1の空調システム1は、施設100の所定空間101における空気の循環又は温度分布の偏りの抑制を行うシステムである。図1に示すように、実施形態1の空調システム1は、気流吹出装置2と、空調設備3と、換気設備4と、検知部5と、を備える。
【0024】
(2.2)空調設備の構成
図2に示すように、実施形態1の空調設備3は、所定空間101に面した天井面の近傍に配置される。なお、本開示の「天井面の近傍」とは、天井面からの鉛直方向の距離が所定距離以内であることをいう。所定距離は、例えば50cmである。ただし、所定距離は、所定空間101の広さ、及び、床面に対する天井面の高さ等によって変わる。所定距離は、例えば1mであってもよい。
【0025】
実施形態1の空調設備3は、所定空間101の温度が高くなることを抑制する空調設備である。実施形態1では、空調設備3が冷媒方式のエアーコンディショナである場合を想定する。なお、「空調設備」は、全空気方式、空気・水併方式、又は全水方式の空調設備であってもよい。また、「空調設備」は、シーリングファン等であってもよい。
【0026】
空調設備3は、吹出口31と吸気口32とを有する。実施形態1では、吹出口31は前方を向くように形成されており、吸気口32は上方を向くように形成されている。以下の説明において、空調設備3が空気を吸い込む空間のことを「空調設備3の吸気空間」と呼ぶことがある。言い換えると、空調設備3の吸気口32は、空調設備3の吸気空間の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を外部空間に送ることで気流を発生させる。実施形態1の吸気口32は上方を向いている。つまり、実施形態1の空調設備3の吸気空間は、空調設備3の上方空間である。
【0027】
実施形態1の空調設備3は、所定空間101の室温が設定温度に近付くように冷気を所定空間101に送る冷房運転を行う。つまり、実施形態3の空調設備3は、吸気口32から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を冷却して吹出口31から吹き出すことで、空調設備3を通る気流を発生させる。実施形態1では、吹出口31は、前方向に気流を吹き出している。
【0028】
(2.3)換気設備の構成
図2に示すように、実施形態1の換気設備4は、所定空間101に面した天井面に配置される。実施形態1の換気設備4は、ファンを有し、機械換気を行ない所定空間101内の空気を外部空間に排気する排気扇である。なお、「換気設備」は、自然換気を行なう窓又は排気口であってもよい。
【0029】
換気設備4は、ファンを駆動させることで、所定空間101内の空気を外部空間に送る第2気流A2を発生させる。以下の説明において、換気設備4が空気を吸い込む空間のことを「換気設備4の吸気空間」と呼ぶことがある。言い換えると、換気設備4は、換気設備4の吸気空間の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を外部空間に送ることで第2気流A2を発生させる。実施形態1の第2気流A2は、換気設備4を通る上昇気流である。つまり、実施形態1の換気設備4の吸気空間は、換気設備4の下方空間である。
【0030】
(2.4)検知部の構成
実施形態1の検知部5は、例えば、気流吹出装置2の近傍に配置される。検知部5は、気流吹出装置2の近傍の環境状態を検知する。本開示でいう「気流吹出装置2の近傍」は、気流吹出装置2からの距離が所定距離より短い位置のことである。所定距離は、例えば50cmである。ただし、所定距離は、所定空間101の広さ、及び、床面に対する天井面の高さ等によって変わる。所定距離は、例えば1mであってもよい。
【0031】
実施形態1の検知部5は、気流吹出装置2の近傍の温度を計測する温度センサである。実施形態1の検知部5は、気流吹出装置2と通信可能に構成されている。検知部5は、計測した温度の情報を含む環境情報を、気流吹出装置2に送信する。
【0032】
(2.5)気流吹出装置の構成
実施形態1の気流吹出装置2は、所定空間101内の熱だまりに配置される。本開示でいう「熱だまり」とは、所定空間101において温度が第1所定温度以上となる局所的な空間である。「第1所定温度」は、所定空間101の基準温度に第1所定倍率を乗じた値、又は所定空間101の基準温度に所定加算値を加算した値である。「基準温度」は、所定空間101の平均温度、所定空間101における温度分布の中央値、又は空調設備3の設定温度等である。「第1所定倍率」は、所定空間101の大きさ、又は空調設備3の設定温度等によって適宜設定される値である。第1所定倍率は、1より大きい値であり、例えば1.2である。また、「所定加算値」は、所定空間101の大きさ、又は空調設備3の設定温度等によって適宜設定される値であり、例えば5℃である。
【0033】
熱だまりは、所定空間101に面する天井面の角(又は隅)等の端に発生しやすい。したがって、熱だまりは、所定空間101に面する天井面の角(又は隅)等の端の近傍の空間であってもよい。「天井面の端の近傍」は、天井面の端からの直線距離が所定距離以内であることをいう。所定距離は、例えば50cmである。ただし、所定距離は、所定空間101の広さ、及び、床面に対する天井面の高さ等によって変わる。所定距離は、例えば1mであってもよい。
【0034】
気流吹出装置2は、本体部20を備える。本体部20は、円筒状に形成されている。本体部20の第1端は吹出口21であり、本体部20の第2端は吸気口22である。実施形態1の吹出口21は、換気設備4の方を向いている。より具体的には、実施形態1の吹出口21は、換気設備4の吸気空間の方を向いている。実施形態1では、本体部20の向きは固定である。
【0035】
図1に示すように、実施形態1の気流吹出装置2は、気流吹出部23と、制御部24と、を更に備える。
【0036】
気流吹出部23は、ファンを有する。気流吹出部23がファンを駆動させることで、気流吹出装置2は、本体部20の吸気口22から空気を吸い本体部20の吹出口21から空気を吹き出すことで第1気流A1を発生させる。気流吹出部23が発生させる気流は、噴流であり、直進性を有する指向性気流である。上述のように、実施形態1の第1気流A1は、第2気流A2に到達する。より具体的には、実施形態1の第1気流A1は、換気設備4を通過する前の第2気流A2、つまり換気設備4の吸気空間に発生している第2気流A2に到達する。実施形態1の空調システム1によれば、気流吹出装置2が直進性を有する第1気流A1を、排気扇である換気設備4を通る第2気流A2に到達させるため、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。
【0037】
実施形態1の気流吹出装置2は熱だまりに配置されているため、気流吹出部23は、熱だまりの熱気を吸気口22にて吸気し、吸気した熱気を換気設備4に吹き出す。換気設備4に送られた熱気は第2気流A2によって外部空間に送られる。したがって、実施形態1の空調システム1によれば、空調設備3が冷房運転をしている場合に、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。また、実施形態1の空調システム1によれば、熱だまりの熱気を効率的に外部空間に送ることで、冷房運転を行う空調設備3の消費エネルギーの効率化を図ることができる。
【0038】
制御部24は、検知部5から受信する環境情報に基づいて、気流吹出部23が吹き出す気流の強さを制御する。例えば、制御部24は、空調設備3が冷房運転をしている場合、検知部5が計測した温度が高い程、強い気流を吹き出すように、気流吹出部23を制御する。つまり、実施形態1の気流吹出部23は、検知部5によって検知される環境状態に応じた風量(又は風速)の第1気流A1を吹き出す。実施形態1の空調システム1によれば、検知部5によって検知される環境状態に応じた風量の第1気流A1を気流吹出部23が吹き出すため、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。
【0039】
なお、制御部24は、空調設備3が暖房運転をしている場合には、検知部5が計測した温度が低い程、強い気流を吹き出すように、気流吹出部23を制御する。
【0040】
(3)変形例
以下、実施形態1の変形例を列挙する。
【0041】
(3.1)変形例1
変形例1の空調設備3は、所定空間101の室温が設定温度に近付くように暖気を所定空間101に送る暖房運転を行う。つまり、変形例1の空調設備3は、吸気口32から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を暖めて吹出口31から吹き出すことで、空調設備3を通る気流を発生させる。図3に示すように、空調設備3の配置と、空調設備3が空気を吹き出す方向は、実施形態1と同様である。
【0042】
変形例1の気流吹出装置2は、所定空間101内の冷気だまりに配置される。本開示でいう「冷気だまり」とは、所定空間101において温度が第2所定温度以下となる局所的な空間である。「第2所定温度」は、所定空間101の基準温度に第2所定倍率を乗じた値、又は所定空間101の基準温度に所定減算値を減算した値である。「第2所定倍率」は、所定空間101の大きさ、又は空調設備3の設定温度等によって適宜設定される値である。第2所定倍率は、1より小さい値であり、例えば0.8である。また、「所定減算値」は、所定空間101の大きさ、又は空調設備3の設定温度等によって適宜設定される値であり、例えば5℃である。なお、冷気だまりの位置は、気流吹出装置2の販売業者等が気流吹出装置2の設置前に行う所定空間101の現地調査又はシミュレーションにて特定されてもよい。
【0043】
冷気だまりは、所定空間101に面する床面の角(又は隅)等の端に発生しやすい。したがって、冷気だまりは、所定空間101に面する床面の角(又は隅)等の端の近傍の空間であってもよい。「床面の端の近傍」は、床面の端からの直線距離が所定距離以内であることをいう。所定距離は、例えば50cmである。ただし、所定距離は、所定空間101の広さ、及び、床面に対する天井面の高さ等によって変わる。所定距離は、例えば1mであってもよい。
【0044】
変形例1の気流吹出装置2は冷気だまりに配置されているため、気流吹出部23は、冷気だまりの冷気を吸気口22にて吸気し、吸気した冷気を換気設備4に吹き出す。換気設備4に送られた冷気は第2気流A2によって外部空間に送られる。したがって、変形例1の空調システム1によれば、空調設備3が暖房運転をしている場合に、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。また、変形例1の空調システム1によれば、冷気だまりの冷気を効率的に外部空間に送ることで、暖房運転を行う空調設備3の消費エネルギーの効率化を図ることができる。
【0045】
(3.2)他の変形例
実施形態1に係る空調システム1と同等の機能は、空調方法、プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る空調方法は、空調システム1の空調方法である。空調システム1は、施設100の所定空間101に配置される換気設備4と、所定空間101に配置され直進性を有する第1気流A1を吹き出す気流吹出装置2と、を備える。空調方法では、第1気流A1を、換気設備4を通る第2気流A2に到達させる。一態様に係るプログラムは、上記の空調方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0046】
本開示における空調システム1又は空調方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における空調システム1又は空調方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1又は複数の電子回路で構成される。
【0047】
また、空調システム1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは空調システム1に必須の構成ではなく、空調システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、空調システム1の少なくとも一部の機能、例えば、気流吹出装置2の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。例えば、気流吹出装置2の制御部24は、気流吹出装置2とは別の制御装置によって実現されてもよい。制御部24が制御装置によって実現される場合、検知部5は計測情報を制御装置に送信する。
【0048】
反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されている空調システム1の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。例えば、気流吹出装置2と検知部5とに分散されている空調システム1の一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。つまり、気流吹出装置2が検知部5の機能を有していてもよい。
【0049】
実施形態1では、検知部5が温度センサである場合を例示した。しかし、検知部5は、気流吹出装置2の近傍の空気質を計測する空気質センサであってもよい。なお、「空気質」は、人が健康かつ快適に過ごすための空気の質に関する因子を表しており、より具体的には、化学的因子、生物的因子、物理的因子の環境因子に分類される。化学的因子は、二酸化炭素、揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)、臭気成分、香り成分を含む。生物的因子は、ハウスダスト、花粉を含み、物理的因子は、温度、湿度を含む。
【0050】
実施形態1では、気流吹出装置2の本体部20の向きが固定である場合を例示したが、本体部20の向きは可変であってもよい。例えば、制御部24の制御によって本体部20の向きが変わってもよい。
【0051】
(実施形態2)
(1)概要
図4に示すように、実施形態2に係る空調システム1Aは、気流吹出装置2と、空調設備3と、を備える。実施形態2に係る空調システム1Aは、換気設備4を備えていない点で、実施形態1に係る空調システム1と異なる。
【0052】
空調設備3は、施設100の所定空間101に配置される。
【0053】
気流吹出装置2は、所定空間101に配置される。気流吹出装置2は、直進性を有する第1気流A1を吹き出す。より具体的には、気流吹出装置2は、空調設備3を通る第2気流A2に到達する第1気流A1を吹き出す。
【0054】
実施形態2の空調システム1Aによれば、空調設備3を通る第2気流A2に到達する第1気流A1を気流吹出装置が吹き出すため、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【0055】
(2)詳細
(2.1)空調システムの構成
実施形態2の空調システム1Aは、施設100の所定空間101における空気の循環又は温度分布の偏りの抑制を行うシステムである。図4に示すように、実施形態2の空調システム1Aは、気流吹出装置2と、換気設備4と、検知部5と、を備える。
【0056】
(2.2)空調設備の構成
図5に示すように、実施形態2の空調設備3の配置は、実施形態1と同様である。実施形態2の空調設備3は、所定空間101の温度が高くなることを抑制する空調設備である。実施形態2では、空調設備3が冷媒方式のエアーコンディショナである場合を想定する。
【0057】
実施形態2の空調設備3は、冷房運転を行う。つまり、実施形態3の空調設備3は、吸気口32から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を冷却して吹出口31から吹き出すことで、空調設備3を通る第2気流A2を発生させる。
【0058】
(2.3)検知部の構成
図5に示すように、実施形態2の検知部5の配置は、実施形態1と同様である。
【0059】
(2.4)気流吹出装置の構成
実施形態2の気流吹出装置2は、熱だまりに配置される。図5に示すように、実施形態2の気流吹出装置2は、施設100の所定空間101に面する天井面の近傍に配置される。
【0060】
実施形態2の気流吹出装置2は、空調設備3の吸気口32に向けて、第1気流A1を吹き出す。上述のように、実施形態2の第1気流A1は、第2気流A2に到達する。より具体的には、実施形態2の第1気流A1は、空調設備3を通過する前の第2気流A2、つまり空調設備3の吸気空間に発生している第2気流A2に到達する。実施形態2の空調システム1Aによれば、気流吹出装置2が直進性を有する第1気流A1を、エアーコンディショナである空調設備3を通る第2気流A2に到達させるため、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。
【0061】
実施形態2の気流吹出装置2は熱だまりに配置されているため、気流吹出部23は、熱だまりの熱気を吸気口22にて吸気し、吸気した熱気を空調設備3の吸気口32に吹き出す。冷房運転を行っている空調設備3に送られた熱気は、空調設備3によって冷やされた後、第2気流A2によって所定空間101に送られる。したがって、実施形態2の空調システム1Aによれば、空調設備3が冷房運転をしている場合に、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。また、実施形態2の空調システム1Aによれば、所定空間101の温度分布の偏りを抑制することで、冷房運転を行う空調設備3の消費エネルギーの効率化を図ることができる。
【0062】
(3)変形例
以下、実施形態2の変形例を列挙する。
【0063】
(3.1)変形例1
変形例1の空調設備3は、暖房運転を行う。つまり、変形例1の空調設備3は、吸気口32から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を暖めて吹出口31から吹き出すことで、空調設備3を通る第2気流A2を発生させる。図6に示すように、空調設備3の配置と、空調設備3が空気を吹き出す方向は、実施形態2と同様である。
【0064】
図6に示すように、変形例1の気流吹出装置2は、冷気だまりに配置される。変形例1の気流吹出装置2は冷気だまりに配置されているため、気流吹出部23は、冷気だまりの冷気を吸気口22にて吸気し、吸気した冷気を空調設備3の吸気口32に吹き出す。暖房運転を行っている空調設備3に送られた冷気は、空調設備3によって暖められた後、第2気流A2によって所定空間101に送られる。したがって、変形例1の空調システム1Aによれば、空調設備3が暖房運転をしている場合に、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。また、変形例1の空調システム1Aによれば、所定空間101の温度分布の偏りを抑制することで、暖房運転を行う空調設備3の消費エネルギーの効率化を図ることができる。
【0065】
(3.2)変形例2
図7に示すように、変形例2では、気流吹出装置2の吹出口21と空調設備3の吸気口32との間に、遮蔽物6が配置されている。変形例2では、遮蔽物6は、所定空間101に面する天井面に配置される。遮蔽物6は、例えば防煙垂壁である。ただし、遮蔽物6は、気流吹出装置2の吹出口21から空調設備3の吸気口32に向かう第1気流A1を遮る部材であればよい。例えば遮蔽物6は、避難誘導灯、照明装置、又はパーテーション等であってもよい。
【0066】
変形例2では、空調設備3が冷媒方式のエアーコンディショナである場合を想定する。変形例2の空調設備3は、冷房運転を行う。つまり、変形例2の空調設備3は、吸気口32から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を暖めて吹出口31から吹き出すことで、空調設備3を通る第2気流A2を発生させる。図7に示すように、空調設備3の配置と、空調設備3が空気を吹き出す方向は、実施形態2と同様である。
【0067】
図7に示すように、変形例2の気流吹出装置2は、熱だまりに配置される。変形例2の気流吹出装置2は、空調設備3の吹出口31から吹き出された第2気流A2に到達する第1気流A1を吹き出す。
【0068】
変形例2の気流吹出装置2は熱だまりに配置されているため、気流吹出部23は、熱だまりの熱気を吸気口22にて吸気し、吸気した熱気を空調設備3の吹出口31から吹き出される第2気流A2に向けて吹き出す。冷気の気流である第2気流A2に到達するように送られた熱気は、第2気流A2の冷気と混ざる。したがって、変形例2の空調システム1Aによれば、気流吹出装置2と空調設備3の吸気口32との間に遮蔽物がある場合であっても、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。また、変形例2の空調システム1Aによれば、所定空間101の温度分布の偏りを抑制することで、冷房運転を行う空調設備3の消費エネルギーの効率化を図ることができる。
【0069】
(3.3)変形例3
図8に示すように、変形例3では、気流吹出装置2の吹出口21と空調設備3の吸気口32との間に、遮蔽物6が配置されている。
【0070】
変形例3では、空調設備3が冷媒方式のエアーコンディショナである場合を想定する。変形例3の空調設備3は、暖房運転を行う。つまり、変形例3の空調設備3は、吸気口32から空気を吸い込み、吸い込んだ空気を冷やして吹出口31から吹き出すことで、空調設備3を通る第2気流A2を発生させる。図8に示すように、空調設備3の配置と、空調設備3が空気を吹き出す方向は、実施形態2と同様である。
【0071】
図8に示すように、変形例3の気流吹出装置2は、冷気だまりに配置される。変形例3の気流吹出装置2は、空調設備3の吹出口31から吹き出された第2気流A2に到達する第1気流A1を吹き出す。
【0072】
変形例3の気流吹出装置2は冷気だまりに配置されているため、気流吹出部23は、冷気だまりの冷気を吸気口22にて吸気し、吸気した冷気を、空調設備3の吹出口31から吹き出される第2気流A2に向けて吹き出す。熱気の気流である第2気流A2に到達するように送られた冷気は、第2気流A2の熱気と混ざる。したがって、変形例3の空調システム1Aによれば、気流吹出装置2と空調設備3の吸気口32との間に遮蔽物がある場合であっても、所定空間101の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。また、変形例3の空調システム1Aによれば、所定空間101の温度分布の偏りを抑制することで、暖房運転を行う空調設備3の消費エネルギーの効率化を図ることができる。
【0073】
(3.4)他の変形例
実施形態2に係る空調システム1Aと同等の機能は、空調方法、プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る空調方法は、空調システム1Aの空調方法である。空調システム1Aは、施設100の所定空間101に配置される空調設備3と、所定空間101に配置され直進性を有する第1気流A1を吹き出す気流吹出装置2と、を備える。空調方法では、第1気流A1を、空調設備3を通る第2気流A2に到達させる。一態様に係るプログラムは、上記の空調方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0074】
(まとめ)
以上述べた実施形態から明らかなように、第1の態様に係る空調システム(1)は、換気設備(4)と、気流吹出装置(2)と、を備える。換気設備(4)は、施設(100)の所定空間(101)に配置される。気流吹出装置(2)は、所定空間(101)に配置される。気流吹出装置(2)は、直進性を有する第1気流(A1)を吹き出す。気流吹出装置(2)は、換気設備(4)を通る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を吹き出す。
【0075】
この態様によれば、例えば所定空間(101)の外に出る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を気流吹出装置(2)が吹き出すため、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【0076】
第2の態様に係る空調システム(1A)は、空調設備(3)と、気流吹出装置(2)と、を備える。空調設備(3)は、施設(100)の所定空間(101)に配置される。気流吹出装置(2)は、所定空間(101)に配置される。気流吹出装置(2)は、直進性を有する第1気流(A1)を吹き出す。気流吹出装置(2)は、空調設備(3)を通る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を吹き出す。
【0077】
この態様によれば、空調設備(3)を通る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を気流吹出装置(2)が吹き出すため、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【0078】
第3の態様に係る空調システム(1)は、第1の態様において、空調設備(3)を更に備える。空調設備(3)は、施設(100)の所定空間(101)に配置される。換気設備(4)は排気扇である。空調設備(3)はエアーコンディショナである。気流吹出装置(2)は、排気扇を通る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を吹き出す。
【0079】
この態様によれば、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。
【0080】
第4の態様に係る空調システム(1A)では、第2の態様において、空調設備(3)はエアーコンディショナである。気流吹出装置(2)は、エアーコンディショナの吸気口(32)に向けて第1気流(A1)を吹き出すことで、エアーコンディショナを通る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を吹き出す。
【0081】
この態様によれば、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。
【0082】
第5の態様に係る空調システム(1A)では、第4の態様において、気流吹出装置(2)とエアーコンディショナの吸気口(32)との間に遮蔽物がある場合、気流吹出装置(2)は、エアーコンディショナの吹出口(31)から吹き出される第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を吹き出す。
【0083】
この態様によれば、気流吹出装置(2)と空調設備(3)の吸気口(32)との間に遮蔽物がある場合であっても、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【0084】
第6の態様に係る空調システム(1;1A)は、第1から第5のいずれか1つの態様において、検知部(5)を更に備える。検知部(5)は、所定空間(101)の環境状態を検知する。気流吹出装置(2)は、検知部(5)によって検知される環境状態に応じた風量の第1気流(A1)を吹き出す。
【0085】
この態様によれば、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化をより図ることができる。
【0086】
第1の態様以外の構成については、空調システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。また、第2の態様以外の構成については、空調システム(1A)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0087】
第7の態様に係る空調方法は、空調システム(1)の空調方法である。空調システム(1)は、施設(100)の所定空間(101)に配置される換気設備(4)と、所定空間(101)に配置され直進性を有する第1気流(A1)を吹き出す気流吹出装置(2)と、を備える。空調方法では、第1気流(A1)を、換気設備(4)を通る第2気流(A2)に到達させる。
【0088】
この態様によれば、例えば所定空間(101)の外に出る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を気流吹出装置(2)が吹き出すため、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【0089】
第8の態様に係る空調方法は、空調システム(1A)の空調方法である。空調システム(1A)は、施設(100)の所定空間(101)に配置される空調設備(3)と、所定空間(101)に配置され直進性を有する第1気流(A1)を吹き出す気流吹出装置(2)と、を備える。空調方法では、第1気流(A1)を、空調設備(3)を通る第2気流(A2)に到達させる。
【0090】
この態様によれば、例えば所定空間(101)の外に出る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を気流吹出装置(2)が吹き出すため、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【0091】
第9の態様に係るプログラムは、第7又は第8の態様に係る空調方法を、1以上のプログラムに実行させるプログラムである。
【0092】
この態様によれば、例えば所定空間(101)の外に出る第2気流(A2)に到達する第1気流(A1)を気流吹出装置(2)が吹き出すため、所定空間(101)の温度分布の偏りの抑制の効率化を図ることができる。
【符号の説明】
【0093】
1 空調システム
1A 空調システム
100 施設
101 所定空間
2 気流吹出装置
3 空調設備
31 吹出口
32 吸気口
4 換気設備
5 検知部
A1 第1気流
A2 第2気流
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8