(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172641
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/02 20060101AFI20241205BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20241205BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20241205BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241205BHJP
【FI】
F21S8/02 420
F21S2/00 230
F21V19/00 510
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090485
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 信久
(72)【発明者】
【氏名】大谷 一究
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013BA01
3K013BA02
3K013EA03
(57)【要約】
【課題】作業が行いやすい照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置1Aは、光源ユニット1と、本体部2と、固定機構6と、を備える。本体部2は、光源ユニット1を収容する収容空間29を備える。本体部2と光源ユニット1とのいずれか一方は、誘導部8を有する。本体部2と光源ユニット1とのいずれか他方は、誘導部8により誘導される被誘導部9を有する。光源ユニット1は、被誘導部9が誘導部8により誘導されることにより、収容空間29で所定位置に配置される。固定機構6は、前記所定位置に配置された光源ユニット1と本体部2とを固定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源ユニットと、本体部と、固定機構と、を備え、
前記本体部は、前記光源ユニットを収容する収容空間を備え、
前記本体部と前記光源ユニットとのいずれか一方は、誘導部を有し、前記本体部と前記光源ユニットとのいずれか他方は、前記誘導部により誘導される被誘導部を有し、
前記光源ユニットは、前記被誘導部が前記誘導部により誘導されることにより、前記収容空間で所定位置に配置され、
前記固定機構は、前記所定位置に配置された前記光源ユニットと前記本体部とを固定する、
照明装置。
【請求項2】
前記本体部の一端には、前記誘導部又は前記被誘導部のいずれか一方が形成され、
前記本体部の他端には、前記固定機構としての本体側固定機構が形成され、
前記光源ユニットの一端には、前記本体部の一端に形成された誘導部に誘導される被誘導部又は前記本体部の一端に形成された被誘導部を誘導する誘導部のいずれか一方が形成され、
前記光源ユニットの他端には、前記本体側固定機構と結合するユニット側固定機構が形成される、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記光源ユニットを前記本体部に仮保持する仮保持機構を更に備える、
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記仮保持機構は、
貫通穴と、
前記貫通穴に導入される突起部と、
を含み、
前記貫通穴は、前記光源ユニットが前記仮保持機構により仮保持状態のときに、前記突起部に引っ掛かるエッジ部を有する、
請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記貫通穴は、前記突起部が導入される導入口を有し、
前記突起部は、前記被誘導部が前記誘導部に誘導されることにより、前記導入口から前記貫通穴に導入される、
請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記固定機構は、
前記光源ユニットに設けたユニット側固定孔と、
前記本体部に設けた本体部側固定孔と、
前記光源ユニットと前記本体部とが固定状態のときに、前記ユニット側固定孔と前記本体部側固定孔とに装着される固定ネジと、
を備え、
前記光源ユニットは、前記ユニット側固定孔と前記本体部側固定孔とが位置ずれした状態で、前記仮保持機構により仮保持される、
請求項3に記載の照明装置。
【請求項7】
前記ユニット側固定孔と前記本体部側固定孔とは、前記光源ユニットが前記仮保持機構による仮保持状態から前記所定位置に配置されることにより、前記固定ネジが装着可能に位置合わせされる、
請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記誘導部は、
前記光源ユニットと前記本体部とが固定状態のときに、前記被誘導部が載置される載置部と、
前記載置部へと前記被誘導部を誘導するガイド部と、
を備える、
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項9】
前記ガイド部は、前記載置部から斜め下方に向かって突出する、
請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記誘導部は、前記載置部の周辺に、前記載置部に載置された前記被誘導部が当接可能なストッパ部を備える、
請求項8に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に照明装置に関し、より詳細には、光源ユニットを備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、互いに対向する少なくとも一対のTバーによって支持される照明器具が記載されている。この照明器具は、光源と、一面が開放される箱形状に形成された器具本体と、を備える。前記器具本体は、前記光源を開放された前記一面から照明空間に露出するよう支持する。前記器具本体は、各々が前記光源と対向する反射面を有し、互いに対向する少なくとも一対の側板と、前記一対の側板の各々の前記反射面と連続する反射面を有し、前記照明空間に向かって一方向に延びる延長部と、前記延長部の前記一方向における先端から前記照明空間と離れる方向に起き立つ起立部と、前記起立部から前記光源と離れる方向に突出する突出部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、器具本体と光源とを有する照明器具においては、器具本体に光源を取り付ける作業など、高所における作業の行いやすさの向上が求められている。
【0005】
本開示は、高所における作業が行いやすい照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明装置は、光源ユニットと、本体部と、固定機構と、を備える。前記本体部は、前記光源ユニットを収容する収容空間を備える。前記本体部と前記光源ユニットとのいずれか一方は、誘導部を有する。前記本体部と前記光源ユニットとのいずれか他方は、前記誘導部により誘導される被誘導部を有する。前記光源ユニットは、前記被誘導部が前記誘導部により誘導されることにより、前記収容空間で所定位置に配置される。前記固定機構は、前記所定位置に配置された前記光源ユニットと前記本体部とを固定する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、被誘導部が誘導部により誘導されることにより、光源ユニットが本体部の所定位置に配置されやすく、固定機構による光源ユニットと本体部との固定が行いやすく、作業が行いやすい、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る照明装置を示す分解した斜視図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係る照明装置の設置状態を示す断面図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る照明装置の本体部を示す分解斜視図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る照明装置の一部を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、本実施形態に係る照明装置の一部を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、本実施形態に係る照明装置の一部を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、本実施形態に係る照明装置の光源ユニットと本体部との取付け作業を示す側面図である。
【
図10】
図10は、本実施形態に係る照明装置の光源ユニットと本体部との取付け作業を示す一部の平面図である。
【
図11】
図11は、本実施形態に係る照明装置の光源ユニットと本体部との取付け作業を示す一部の平面図である。
【
図12】
図12は、本実施形態に係る照明装置の光源ユニットと本体部との取付け作業を示す一部の平面図である。
【
図13】
図13は、本実施形態に係る照明装置の光源ユニットの本体部への仮保持状態を示す側面図である。
【
図14】
図14A~Cは、本実施形態に係る照明装置の仮保持機構を示す概略図である。
【
図15】
図15A~Bは、本実施形態に係る照明装置の光源ユニットの変形例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
以下、本実施形態の照明装置について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0010】
本実施形態の照明装置1Aは、平面視で矩形状であって、前後方向に長く、左右方向に短く形成されている。なお、本実施形態では、説明のために、照明装置1Aの長手方向の一方を前方とし、他方を後方と定義する。また照明装置1Aの短手方向の一方を左方とし、他方を右方と定義する。また前後方向及び左右方向と直交する方向を上下方向と定義する。
【0011】
本実施形態の照明装置1Aは、光源ユニット1と、本体部2と、を備える(
図1、
図2、
図3及び
図5参照)。本体部2は、下面が開放された箱状に形成されている。本体部2は、光源ユニット1を収容する収容空間29と、収容空間29を囲う周壁部291と、を備える。本体部2は、収容空間29に光源ユニット1を支持し、本体部2の開放された下面(収容空間29の下面)から光源ユニット1が照明空間に露出する。
【0012】
本体部2は、周壁部291を構成する前板24、後板25及び一対の本体部材26を備える。前板24は、矩形板状に形成され、本体部2の前面を構成する。前板24は、一対の本体部材26の前側に配置され、前板24の左端部と右端部が、それぞれ、一方の本体部材26の前端部と他方の本体部材26の前端部とに結合される。後板25は、矩形板状に形成され、本体部2の後面を構成する。後板25は、一対の本体部材26の後側に配置され、後板25の左端部と右端部が、それぞれ、一方の本体部材26の後端部と他方の本体部材26の後端部とに結合される。
【0013】
一対の本体部材26は、左右方向に対向して配置される。各本体部材26は、それぞれ、天板部20と側板部21とを有する。天板部20は、前後方向を長手方向とする矩形板状に形成され、本体部2の上面を構成する。側板部21は、前後方向を長手方向とする矩形板状に形成され、本体部2の側面(左面及び右面)を構成する。左側の本体部材26は、天板部20の左端に側板部21が設けられる。右側の本体部材26は、天板部20の右端に側板部21が設けられる。一対の本体部材26は、側板部21同士が左右方向で所定の間隔を介して対向して配置される。一対の本体部材26は、天板部20同士が左右方向で所定の間隔を介して配置される。従って、本体部2の上面には、左右の天板部20の間に、排気口27が形成されている。なお、天板部20の排気口27に沿った縁部には、斜め下方に向かって傾斜する傾斜片28が設けられている。
【0014】
光源ユニット1は、本体部2の内側に収容される。すなわち、本体部2は、光源ユニット1を収容する収容空間29を備える。光源ユニット1は、前板24と後板25と一対の本体部材26で囲まれる空間(収容空間29)に収容される。従って、光源ユニット1は、2つの天板部20の下方に位置し、2つの側板部21の間に位置する。
【0015】
光源ユニット1は、ユニット本体11、基板12、発光素子13、カバー部材14及び電源装置15を備える。
【0016】
ユニット本体11は、前後方向に長く、左右方向に短く形成され、下面が開放された箱状に形成される。ユニット本体11は、一対の横板112と、前面板113と、後面板114と、を有している。基板12は、前後方向を長手方向とする矩形板状に形成される。基板12は、プリント配線板などで形成され、ユニット本体11の内側空間に収容される。発光素子13は、発光ダイオード(LED)などで構成される。基板12の下面には、複数の発光素子13が、前後方向に並んで設けられる。カバー部材14は、前後方向を長手方向とする矩形板状に形成される。カバー部材14は、アクリル樹脂などの樹脂板で形成される。カバー部材14は、ユニット本体11の開放された下面を塞ぐようにユニット本体11に取付けられる。カバー部材14の周端部は、ユニット本体11の下端に引っ掛けられる。電源装置15は、ユニット本体11の上面に設けられ、基板12を介して発光素子13に給電する。
【0017】
光源ユニット1は、本体部2の左右方向のほぼ中央部に位置し、本体部2の内側の収容空間29に収容される。このとき、天板部20は、光源ユニット1の上方に位置する。また側板部21は、光源ユニット1の側方に位置する。光源ユニット1の電源装置15は、排気口27の下方に位置する。またカバー部材14の下面が、本体部2の下面とほぼ同じ高さ位置か、本体部2の下面の少し上側に位置する。また光源ユニット1のユニット本体11の右側面が、右側にある本体部2の側板部21と対向する。同様に、光源ユニット1のユニット本体11の左側面が、左側にある本体部2の側板部21と対向する。光源ユニット1と側板部21との間の空間は、流路23として形成される。すなわち、ユニット本体11の右側面と右側の側板部21との間の空間は、流路23として形成される。同様に、ユニット本体11の左側面と左側の側板部21との間の空間は、流路23として形成される。流路23は、排気口27と連通する。
【0018】
本体部2は、第1開口部210を有する。第1開口部210は、天板部20と対向する位置に設けられる。第1開口部210は、光源ユニット1のユニット本体11の下縁部111と、本体部2の側板部21の下端部2130との間に形成される。第1開口部210は、光源ユニット1の左右両側に形成される。左側の第1開口部210は、左側の流路23と連通し、右側の第1開口部210は、右側の流路23と連通する。
【0019】
側板部21は、上板部212と遮蔽部211と下板部213とを有する。
【0020】
上板部212は、天板部20の側端部(排気口27とは反対側の外側端部)から下方に向かって突出する。上板部212は天板部20に対してほぼ直角に屈曲する。上板部212には左右方向に貫通する第2開口部22が形成されている。第2開口部22は、前後方向に長く形成されている。また上板部212には、複数の第2開口部22が前後方向に並んで設けられる。
【0021】
遮蔽部211は、上板部212の下端から光源ユニット1に向かう方向に突出する。すなわち、右側の側板部21では、上板部212の下端から左方向に遮蔽部211が突出し、左側の側板部21では、上板部212の下端から右方向に遮蔽部211が突出する。遮蔽部211は上板部212に対してほぼ直角に屈曲する。遮蔽部211は、第2開口部22よりも第1開口部210に近い位置から光源ユニット1の方に向かって突出する。すなわち、遮蔽部211は、第2開口部22よりも下方に位置し、上板部212の下端から流路23内に突出する。
【0022】
下板部213は、遮蔽部211の内側端部(上板部212と接続される端部と反対側の側端部)から下方に向かって突出する。下板部213の上部は遮蔽部211に対してほぼ直角に屈曲する。下板部213は上下方向の略中間部分で外側(光源ユニット1と反対側)に向かって屈曲する。従って、下板部213の下部は、下板部213の略中間部分から外側に向かって傾斜する。下板部213の下端部2130は、外側(光源ユニット1と反対側)に向かって屈曲し、上板部212よりも外側に位置する。これにより、左右方向において、下板部213は、下端部2130を除いて、上板部212よりも光源ユニット1に近い位置にある。また上板部212は、左右方向において、下板部213の下端部2130よりも光源ユニット1に近い位置にある。
【0023】
本実施形態の照明装置1Aは、システム天井に設置される。システム天井は、オフィスビルの事務室や商業ビルの店舗などで使用されるつり天井であり、天井パネルを載せ掛け、照明器具、空調吹出し口などの設備の取付けが容易にできる機能を有する。
【0024】
例えば、
図4に示すように、システム天井は、複数のTバー3と、複数のTバー3に支持される複数の天井パネル4と、本実施形態の照明装置1Aと、を有する。Tバー3は、長尺の平板状に形成されている縦片30と、縦片30の短手方向の上端に設けられた接合部31と、縦片30の短手方向の下端に設けられた一対の支持片32と、を有する。
【0025】
接合部31は、長手方向の両端が開放されている中空の四角柱状に形成されている。接合部31は、下面における短手方向の中央において縦片30の上端と繋がっている。一対の支持片32の各々は、長手方向の両端が解放された角樋状に形成されている。各支持片32は、縦片30の下端から縦片30の厚み方向に沿って互いに離れる向きに突出している。
【0026】
Tバー3は、建物の天井スラブに埋め込まれた複数のつりボルトの各々に取り付けられた複数のTハンガによって各つりボルトに取付けられている。複数のTハンガの各々は、複数のつりボルトのうちの対応する1つのつりボルトにねじ締結され、かつ、Tバー3の接合部31を接合部31の短手方向から挟み込むようにしてTバー3に取り付けられる。
【0027】
複数の天井パネル4の各々は、例えば、正方形状の石膏ボードで構成されることが好ましい。ただし、天井パネル4は、石膏ボード以外の板材(例えば、木材や金属材など)で構成されても構わない。天井パネル4の4つの側面は、天井パネル4の厚み方向(上下方向)に沿った段差を有している。天井パネル4は、4辺の縁の周縁部40をTバー3の支持片32の上に載せるようにして4つのTバー3に支持される。
【0028】
照明装置1Aは、係合部材5を備える。係合部材5は、上片50と、固定片51と、載置片52と、一対の係合片53及び一対の上向き片54と、を有する。上片50は、上方から見て矩形板状に形成される。固定片51は、矩形板状に形成され、上片50の一端から下方に突出する。載置片52は、矩形板状に形成され、固定片51の下端から一方向に向かって突出する。一対の係合片53は、それぞれ、矩形板状に形成される。一対の係合片53は、それぞれ、載置片52の端部から下方に突出して設けられている。一対の係合片53は、左右方向に所定の間隔を介して並んで設けられる。一対の上向き片54は、それぞれ、矩形板状に形成される。一対の上向き片54は、それぞれ、一対の係合片53の下端から斜め上方に突出する。
【0029】
係合部材5は、本体部2の長手方向の一端と他端(前端と後端)とに設けられる。この場合、係合部材5の上片50は、天板部20の上に載置される。また固定片51は、前板24又は後板25の外面に対向して配置され、ビス等で固定される。載置片52、係合片53及び上向き片54は、前板24又は後板25よりも前方又は後方に突出した位置に設けられる。
【0030】
そして、
図4に示すように、照明装置1Aは、Tバー3の接合部31の上に、係合部材5の載置片52が載せられて支持される。また、係合部材5の上向き片54は、Tバー3の接合部31の下側に位置し、上下方向において、上向き片54がTバー3の接合部31の下面に引っ掛かり得るように形成されている。そのため、上向き片54が接合部31の下面に引っ掛かる位置で照明装置1Aの上向きの移動範囲が規制されている。また照明装置1Aは、本体部2の下端がTバー3の下端とほぼ同じ高さで位置するように、Tバー3に支持されて設置される。
【0031】
本実施形態の照明装置1Aは、リターン構造を有する。すなわち、空調用の空気が照明装置1A内を通る構造を有する。具体的には、照明装置1Aのリターン構造は、第1開口部210を流入口とし、第2開口部22を流出口とし、第1開口部210と第2開口部22とが流路23を介して連通している構造を有する。これにより、室内の空気が、流入口である第1開口部210から流路23に流れ込んだ後、流路23を流れて流出口である第2開口部22にまで達し、この後、第2開口部22から天井裏の空間(天井パネル4及び照明装置1Aよりも上方の空間)へと流出される。なお、流路23を流れる空気は、第2開口部22の他に、排気口27へも流れて、天井裏に排出される。
【0032】
本実施形態の照明装置1Aにおいて、本体部2と光源ユニット1とのいずれか一方は、誘導部8を有する。本体部2と光源ユニット1とのいずれか他方は、誘導部8により誘導される被誘導部9を有する。本実施形態では、本体部2が誘導部8を有し、光源ユニット1が被誘導部9を有している。本実施形態では、本体部2の一端に、誘導部8が形成され、光源ユニット1の一端には、本体部2の一端に形成された誘導部8に誘導される被誘導部9が形成される。具体的には、
図5に示すように、本体部2の後端に誘導部8が形成され、光源ユニット1の後端には、本体部2の一端に形成された誘導部8に誘導される被誘導部9が形成される。
【0033】
また誘導部8及び被誘導部9が本体部2及び光源ユニット1の一端に設けられた場合、光源ユニット1と本体部2とを固定する固定機構6は、本体部2及び光源ユニット1の一端とは反対側の他端に設けられる。具体的には、本体部2の後端に誘導部8が形成され、光源ユニット1の後端に被誘導部9が形成された場合、固定機構6は、誘導部8及び被誘導部9を設けた後端の反対側の前端に設けられる。
【0034】
図6に示すように、誘導部8は、本体部2とは別部材の金具等で形成される。誘導部8は、後板25に設けられ、後板25よりも前方で収容空間29に配置されている。誘導部8は、載置部80、ガイド部81、ストッパ部82及び取付部83を備える。
【0035】
載置部80は、上方から見て矩形状で、板状に形成される。誘導部8は、光源ユニット1と本体部2とが固定状態及び仮保持状態のときに、被誘導部9が載置される。ガイド部81は、載置部80へと被誘導部9を誘導する際にガイドする。ガイド部81は、載置部80の左右方向の一端(左端)に設けられる。ガイド部81は、載置部80の左右方向の一端(左端)から斜め下方に向かって突出する。
【0036】
誘導部8は、載置部80の周辺に、載置部80に載置された被誘導部9が当接可能なストッパ部82を備える。ストッパ部82は、載置部80の端部から上方に突出するように形成される。ストッパ部82は、ガイド部81とは反対側の載置部80の他端(左右方向の右端)から載置部80の後端にわたって形成されている。取付部83は、板状に形成され、ストッパ部82の上端から載置部80と反対側(右方向及び後方向)に突出している。取付部83は、後板25の上端に設けた後板上片251の下面に対向して配置され、後板上片251及び係合部材5の上片50にネジ等で固定される。後板上片251には、上片切欠部252が形成されており、上片切欠部252の位置で、載置部80及びガイド部81が上方に露出している。このようにして誘導部8は、本体部2の後端内面側で、本体部2の左右方向の略中央部に設けられる。
【0037】
図7に示すように、被誘導部9は、光源ユニット1の後端に設けられている。被誘導部9は、電源装置15に設けられている。電源装置15は、ケーシング151と電源部品とを備えている。ケーシング151はユニット本体11の上面に設けられる。ケーシング151は、前後方向に延びるように形成される。電源部品は、ケーシング151の内部に配置され、電源回路等を構成している。被誘導部9は、ケーシング151の後端上部から後方に向かって突出している。被誘導部9は、上方から見て矩形状で、板状に形成されている。被誘導部9は、光源ユニット1の左右方向の略中央部に設けられている。
【0038】
図7に示すように、被誘導部9は、光源ユニット1と本体部2とが固定状態のときに、誘導部8の載置部80の上に載置されている。これにより、光源ユニット1は、後端部が誘導部8に支持された状態で、本体部2に固定される。また、被誘導部9は、光源ユニット1が本体部2に仮固定状態のときにも、誘導部8の載置部80の上に載置されている。光源ユニット1が本体部2に仮固定状態のとき、光源ユニット1の前端が、固定状態の光源ユニット1に比べて、少し下がっている(下方に位置する)。従って、被誘導部9は、載置部80から上方に離れた状態になりやすいが、この場合、被誘導部9は、上片切欠部252に引っ掛かって上方への移動が規制される。よって、被誘導部9は、誘導部8の載置部80から外れにくい。また載置部80に載置された被誘導部9の後方と右方には、ストッパ部82が設けられている。従って、載置部80に載置された被誘導部9は、ストッパ部82に当接して、後方及び右方へ移動しにくくなる。よって、被誘導部9は、誘導部8の載置部80から外れにくい。
【0039】
図8及び
図9に示すように、本実施形態の照明装置1Aは、固定機構6を備える。固定機構6は、所定位置に配置された光源ユニット1と本体部2とを固定する。固定機構6は、誘導部8及び被誘導部9とは前後方向における反対側の端部において、光源ユニット1及び本体部2に設けられている。本実施形態では、誘導部8は本体部2の後端に設けられ、被誘導部9は光源ユニット1の後端に設けられているため、固定機構6は、光源ユニット1及び本体部2の前端に設けられている。
【0040】
本体部2の他端(前端)には、固定機構6としての本体側固定機構62が形成される。光源ユニット1の他端(先端)には、本体側固定機構62と結合するユニット側固定機構61が形成される。ユニット側固定機構61は固定機構6に含まれる。
【0041】
固定機構6は、ユニット側固定孔60と、本体部側固定孔63と、固定ネジ64と、を備える。ユニット側固定孔60は、ユニット側固定機構61として、光源ユニット1に設けられている。本体部側固定孔63は、本体側固定機構62として本体部2に設けられている。固定ネジ64は、光源ユニット1と本体部2とが固定状態のときに、ユニット側固定孔60と本体部側固定孔63とに装着される。
【0042】
ユニット側固定孔60は、電源装置15に設けられている。ユニット側固定孔60は、電源装置15のケーシング151の前面部152に設けられている。ケーシング151の前端部は、他の部分よりも左右方向の寸法が小さいケーシング突出部153として形成されており、ケーシング突出部153の前面を構成する前面部152にユニット側固定孔60が形成されている。ユニット側固定孔60は、前面部152を前後方向で貫通してケーシング151の内部にまで達して形成されている。ユニット側固定孔60は、前面部152の上下方向の半分よりも上側部分に設けられている。
【0043】
本体部側固定孔63は、前板24に設けられている。本体部側固定孔63は、前板24を前後方向で貫通して本体部2の内部の収容空間29にまで達して形成されている。本体部側固定孔63は、前板24に形成された第1の露出口2911と第2の露出口2912との間の領域に形成されている。この領域は、特定の機能を有する機能部17が設けられる機能部領域2913である。機能部17は、光源ユニット1と本体部2とを固定する固定機構6を含む。本体部側固定孔63は、機能部領域2913の上下方向の半分よりも上側部分に設けられている。
【0044】
固定ネジ64は、前後方向で対向するユニット側固定孔60と本体部側固定孔63に装着する。本体部側固定孔63の前側には、さらに係合部材5の固定片51に設けた貫通孔510が配置されている。従って、固定ネジ64は、貫通孔510の前方から、貫通孔510と本体部側固定孔63とユニット側固定孔60とに差し込まれ、ユニット側固定孔60と結合する。これにより、光源ユニット1と本体部2とが固定される。
【0045】
本実施形態の照明装置1Aは、仮保持機構10を備える。仮保持機構10は、光源ユニット1を本体部2に仮保持する。光源ユニット1は、所定位置に配置される前に、仮保持状態で本体部2に仮保持される。すなわち、光源ユニット1は、本体部2に固定機構6で固定される前に、仮保持状態となる。仮保持機構10は、固定機構6と同様に、誘導部8及び被誘導部9とは前後方向における反対側の端部において、光源ユニット1及び本体部2に設けられている。本実施形態では、仮保持機構10は、固定機構6と同様に、光源ユニット1及び本体部2の前端に設けられている。仮保持機構10は、第1の露出口2911と第2の露出口2912との間の機能部領域2913に設けられる。光源ユニット1を本体部2に仮保持する仮保持機構10は、機能部17に含まれる。
【0046】
仮保持機構10は、貫通穴101と、貫通穴101に導入される突起部102と、を含む。貫通穴101は、光源ユニット1に形成され、突起部102は本体部2に設けられている。
【0047】
貫通穴101は、光源ユニット1の電源装置15に形成される。貫通穴101は、ケーシング151のケーシング突出部153の前面部152に形成される。貫通穴101は、前面部152を前後方向で貫通して形成されている。
【0048】
貫通穴101は、上下方向に長い縦長部104と、左右方向に長い横長部103とを有する。縦長部104の下端に横長部103の左端が繋がっている。貫通穴101は、光源ユニット1が仮保持機構10により仮保持状態のときに、突起部102に引っ掛かるエッジ部1010を有する。エッジ部1010は、縦長部104の上端で構成されている。貫通穴101は、突起部102が導入される導入口1011を有する。導入口1011は、被誘導部9が誘導部8に誘導されることにより、突起部102を貫通穴101へと導入する部分である。導入口1011は、横長部103の左端で構成される。導入口1011は、ケーシング151のケーシング突出部153の側面前端に開口している。
【0049】
突起部102は、本体部2の前板24から収容空間29内に突出している。本実施形態では、ネジ部材1020により、突起部102が形成されている。ネジ部材1020は、係合部材5の固定片51と前板24の機能部領域2913とを前後方向で貫通して設けられている。ネジ部材1020の胴部は、収容空間29内に突出して突起部102を構成している。
【0050】
本実施形態の照明装置1Aは、以下のようにして、本体部2に光源ユニット1を取り付ける。
【0051】
まず、
図10に示すように、光源ユニット1は本体部2の収容空間29に下方から挿入される。このとき、本体部2はTバー3に支持されて天井に取付けられている(
図4参照)。また
図11に示すように、光源ユニット1は収容空間29の左側の空間に寄せて挿入される。すなわち、光源ユニット1の左右方向の仮想中央線が、本体部2の左右方向の仮想中央線よりも左側に位置する状態で、光源ユニット1は収容空間29に下方から挿入される。これにより、光源ユニット1の被誘導部9が誘導部8のガイド部81の側方(左側)に位置している。
【0052】
次に、
図12に示すように、光源ユニット1を収容空間29内で右側に向かってスライド移動させる。これにより、被誘導部9が右側に向かって移動し、誘導部8のガイド部81の上側を通って載置部80の上側にまで達し、載置部80に載置される。被誘導部9は、ガイド部81でガイドされながら載置部80の上側にまで達する。このようにして被誘導部9が誘導部8で支持されることにより、収容空間29で光源ユニット1の後端が本体部2の後端に支持される。
【0053】
また、照明装置1Aの前端では、仮保持機構10により、光源ユニット1は本体部2に仮保持される。光源ユニット1が収容空間29に下方から挿入された状態では、
図14Aに示すように、貫通穴101が突起部102の側方(左側)に位置している。突起部102は、導入口1011と左右方向で対向している。
【0054】
次に、光源ユニット1を収容空間29内で右側に向かってスライド移動させると、
図14Bに示すように、突起部102が導入口1011から貫通穴101の横長部103に導入される。すなわち、突起部102は、被誘導部9が誘導部8に誘導されることにより、導入口1011から貫通穴101に導入される。この後、誘導部8に被誘導部9が支持された状態で、光源ユニット1の前端が少し下がることで、突起部102が横長部103から縦長部104に移動し、
図14Cのように、突起部102が縦長部104の上端のエッジ部1010に引っ掛かる。これにより、光源ユニット1の前端が突起部102に支持されて、光源ユニット1が本体部2に仮保持状態になる。
図13に示すように、仮保持状態の光源ユニット1は、その下端が本体部2の下面から若干(縦長部104の上下寸法分)突出した状態となっている。
【0055】
光源ユニット1は、ユニット側固定孔60と本体部側固定孔63とが位置ずれした状態で、仮保持機構10により仮保持される。すなわち、仮保持状態の光源ユニット1は、前端部が所定位置から下方に位置しているため、ユニット側固定孔60と本体部側固定孔63とが前後方向で対向せず、ユニット側固定孔60が本体部側固定孔63よりも下に位置している。従って、固定ネジ64がユニット側固定孔60と本体部側固定孔63とに装着することができず、仮保持状態の光源ユニット1が本体部2に固定されるという誤作業が少なくなる。
【0056】
光源ユニット1を本体部2に固定するにあたって、光源ユニット1が仮保持機構10による仮保持状態から所定位置に配置されることにより、ユニット側固定孔60と本体部側固定孔63とが固定ネジ64が装着可能に位置合わせされる。
【0057】
まず仮保持状態の光源ユニット1の前端部を上方に押し上げて、ユニット側固定孔60と本体部側固定孔63とを前後方向で対向させる。このとき、貫通穴101の上方への移動により、エッジ部1010が突起部102から上方に離れて移動する。これにより、光源ユニット1は、仮保持状態(
図14Cの状態)から所定位置(
図14Bの状態)に配置される。
【0058】
本実施形態の照明装置1Aの光源ユニット1は、第1の電線が接続される第1の端子台161と、第2の電線が接続される第2の端子台162と、を備える。第1の電線は、電源線を例示することができる。第2の電線は、信号線を例示することができる。電源線は、第1の端子台161と機械的及び電気的に接続され、発光素子13を点灯させるための電力を電源装置15に供給する。信号線は、第2の端子台162と機械的及び電気的に接続され、リモコンなどから発光素子13を調光するための信号を光源ユニット1に供給する。
【0059】
第1の端子台161と第2の端子台162とは、隣り合って配置される。第1の端子台161と第2の端子台162とは、光源ユニット1の前部に配置される。第1の端子台161と第2の端子台162とは、ユニット本体11の上方に配置される。第1の端子台161は、電源装置15の前端のケーシング突出部153の左側に配置されている。第2の端子台162は、電源装置15の前端のケーシング突出部153の右側に配置されている。従って、第1の端子台161と第2の端子台162とは、ケーシング突出部153を挟んで左右方向に隣り合って配置される。
【0060】
本体部2は、光源ユニット1を収容する収容空間29と、収容空間29を囲う周壁部291と、を備える。周壁部291は、第1の端子台161を露出させる第1の露出口2911と、第2の端子台162を露出させる第2の露出口2912と、を有する。本実施形態では、第1の露出口2911と第2の露出口2912とは、周壁部291を構成する前板24に形成されている。第1の露出口2911と第2の露出口2912とは、前板24を前後方向で貫通している。従って、第1の露出口2911と第2の露出口2912とを通じて、本体部2の外部から内部の収容空間29が視認可能である。なお、第1の露出口2911は、前方から見て円形に形成され、第2の露出口2912は、前方から見て矩形に形成されているが、これらの形状に限定されるものではない。
【0061】
第1の端子台161と第1の露出口2911とは、前後方向で対向して配置されている。従って、第1の露出口2911を通じて、第1の端子台161が視認可能であり、また第1の露出口2911を通じて第1の端子台161に作業を行うことができる。同様に、第2の端子台162と第2の露出口2912とは、前後方向で対向して配置されている。従って、第2の露出口2912を通じて、第2の端子台162が視認可能であり、また第2の露出口2912を通じて第2の端子台162に作業を行うことができる。
【0062】
上述のように、前板24において、第1の露出口2911と第2の露出口2912との間の領域は、特定の機能を有する機能部17が設けられる機能部領域2913である。本実施形態では、機能部17は、光源ユニット1と本体部2とを固定する固定機構6を含む。また本実施形態では、機能部17は、光源ユニット1を本体部2に仮保持する仮保持機構10を含む。
【0063】
本実施形態では、第1の端子台161に第1の電線を接続する作業を光源ユニット1及び本体部2の前側で行うことができる。同様に、第2の端子台162に第2の電線を接続する作業も光源ユニット1及び本体部2の前側で行うことができる。さらに、固定機構6による光源ユニット1と本体部2との固定作業も光源ユニット1及び本体部2の前側で行うことができる。加えて、仮保持機構10による光源ユニット1と本体部2との仮保持作業も光源ユニット1及び本体部2の前側で行うことができる。このように上記作業を近くで行うことができ、作業しやすい。
【0064】
本実施形態において、係合部材5は、第1の露出口2911と対向する第1の電線孔551と、第2の露出口2912と対向する第2の電線孔552と、を有する。第1の電線孔551は、前板24と対向する固定片51に形成されている。第1の電線孔551は、固定片51を前後方向で貫通して形成されている。同様に、第2の電線孔552は、前板24と対向する固定片51に形成されている。第2の電線孔552は、固定片51を前後方向で貫通して形成されている。第1の露出口2911と第1の電線孔551とは、前後方向で対向し、第1の露出口2911と第1の電線孔551とを通して第1の電線が配置される。第2の露出口2912と第2の電線孔552とは、前後方向で対向し、第2の露出口2912と第2の電線孔552とを通して第2の電線が配置される。
【0065】
第1の露出口2911と第1の電線孔551とは、大きさが異なっている。本実施形態では、第1の電線孔551よりも第1の露出口2911が小さく形成されている。従って、前方から見て、第1の露出口2911の開口縁部が、第1の電線孔551の開口縁部の内側に位置している。第1の露出口2911と第1の電線孔551の中で、小さい方には第1の電線保護部561が形成される。本実施形態では、第1の露出口2911に第1の電線保護部561が形成される。
【0066】
第1の電線保護部561は、第1の電線を保護するものであって、例えば、カーリング又はブッシングを含む。カーリングは、第1の露出口2911の開口縁部を円弧状に加工して第1の電線保護部561を形成する。ブッシングは、第1の露出口2911の開口縁部に、ゴムなどの柔らかい部材を取付けて第1の電線保護部561を形成する。
【0067】
第2の露出口2912と第2の電線孔552とは、大きさが異なっている。本実施形態では、第2の電線孔552よりも第2の露出口2912が小さく形成されている。従って、前方から見て、第2の露出口2912の開口縁部が、第2の電線孔552の開口縁部の内側に位置している。第2の露出口2912と第2の電線孔552の中で、小さい方には第2の電線保護部562が形成される。本実施形態では、第2の露出口2912に第2の電線保護部562が形成される。
【0068】
第2の電線保護部562は、第2の電線を保護するものであって、例えば、カーリング又はブッシングを含む。カーリングは、第2の露出口2912の開口縁部を円弧状に加工して第2の電線保護部562を形成する。ブッシングは、第2の露出口2912の開口縁部に、ゴムなどの柔らかい部材を取付けて第2の電線保護部562を形成する。
【0069】
(3)変形例
実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0070】
図15A及び
図15Bには、誘導部8と被誘導部9との変形例を示す。誘導部8は、載置部80の上方に間隔を介して押さえ部84が設けられている。押さえ部84は、ストッパ部82の上端から載置部80の上方に向かって突出している。また載置部80の上面には嵌合突起85が突出している。一方、被誘導部9には、嵌合孔91が設けられている。嵌合孔91は被誘導部9を上下方向で貫通している。
【0071】
そして、光源ユニット1を本体部2に取り付けるにあたって、光源ユニット1を収容空間29で左右方向にスライド移動させると、被誘導部9が載置部80と押さえ部84との間に差し込まれる。差し込まれた被誘導部9は、嵌合突起85を乗り越えてストッパ部82の方に移動し、嵌合突起85と嵌合孔91とが嵌合される。また押さえ部84の弾性で被誘導部9が上方から下方に向かって押さえられて、嵌合突起85と嵌合孔91との嵌合が外れにくくなっている。
【0072】
上記では、本体部2が誘導部8を有し、光源ユニット1が被誘導部9を有している場合を説明したが、これに限らず、本体部2が被誘導部9を有し、光源ユニット1が誘導部8を有してもよい。
【0073】
上記では、本体部2の後端に誘導部8が形成され、光源ユニット1の後端に被誘導部9が形成され、固定機構6が照明装置1Aの前端に形成される場合を説明したが、これに限らず、本体部2の前端に誘導部8が形成され、光源ユニット1の前端に被誘導部9が形成され、固定機構6が照明装置1Aの後端に形成されていてもよい。
【0074】
上記では、本体部2の後端に誘導部8が形成され、光源ユニット1の後端に被誘導部9が形成され、固定機構6が照明装置1Aの前端に形成される場合を説明したが、これに限らず、本体部2の前端と後端の両方に誘導部8又は被誘導部9が形成され、光源ユニット1の前端と後端の両方に被誘導部9又は誘導部8が形成されていてもよい。この場合、固定機構6は、本体部2及び光源ユニット1の側部等の適宜の位置に設けることができる。
【0075】
上記では、仮保持機構10の突起部102は、ネジの胴部分で形成したが、これに限らず、例えば、前板24に板金加工することにより突起部102を形成してもよい。
【0076】
第2開口部22は、複数でなくてもよく、一つの長孔であっても良い。但し、所定の間隔をあけて複数の第2開口部22を並べて形成するほうが、本体部2の強度が低下しにくい。
【0077】
上記実施形態では、本体部2は、天板部20と側板部21とを有する一対の本体部材26を備えていたが、これに限定されない。例えば、本体部2は、一つの天板部20と、一対の側板部21がそれぞれ天板部20の左右方向の端部に設けられた部材を備えて形成されていてもよい。この場合、一対の本体部材26を組み合わせて本体部2を形成する場合に比べて、本体部2の作製が容易に行える。
【0078】
機能部17としては、上記の他に、バネ、誘導部及び被誘導部、センサ、通信ユニット(無線)などが挙げられる。
【0079】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る照明装置(1A)は、光源ユニット(1)と、本体部(2)と、固定機構(6)と、を備える。本体部(2)は、光源ユニット(1)を収容する収容空間(29)を備える。本体部(2)と光源ユニット(1)とのいずれか一方は、誘導部(8)を有する。本体部(2)と光源ユニット(1)とのいずれか他方は、誘導部(8)により誘導される被誘導部(9)を有する。光源ユニット(1)は、被誘導部(9)が誘導部(8)により誘導されることにより、収容空間(29)で所定位置に配置される。固定機構(6)は、前記所定位置に配置された光源ユニット(1)と本体部(2)とを固定する。
【0080】
この態様によれば、被誘導部(9)が誘導部(8)により誘導されることにより、光源ユニット(1)が本体部(2)の所定位置に配置されやすく、固定機構(6)による光源ユニット(1)と本体部(2)との固定が行いやすい、という利点がある。
【0081】
第2の態様は、第1の態様の照明装置(1A)であって、本体部(2)の一端には、誘導部(8)又は被誘導部(9)のいずれか一方が形成される。本体部(2)の他端には、固定機構(6)としての本体側固定機構(62)が形成される。光源ユニット(1)の一端には、本体部(2)の一端に形成された誘導部(8)に誘導される被誘導部(9)又は本体部(2)の一端に形成された被誘導部(9)を誘導する誘導部(8)のいずれか一方が形成される。光源ユニット(1)の他端には、本体側固定機構(62)と結合するユニット側固定機構(61)が形成される。
【0082】
この態様によれば、被誘導部(9)が誘導部(8)により誘導されることにより、光源ユニット(1)が本体部(2)の所定位置に配置されやすく、本体側固定機構(62)とユニット側固定機構(61)の結合による光源ユニット(1)と本体部(2)との固定が行いやすい、という利点がある。
【0083】
第3の態様は、第1又は2の態様の照明装置(1A)であって、光源ユニット(1)を本体部(2)に仮保持する仮保持機構(10)を更に備える。
【0084】
この態様によれば、仮保持機構(10)で光源ユニット(1)を本体部(2)に仮保持した状態で作業することができ、本体部(2)への光源ユニット(1)の取付けが行いやすい、という利点がある。
【0085】
第4の態様は、第3の態様の照明装置(1A)であって、仮保持機構(10)は、貫通穴(101)と、貫通穴(101)に導入される突起部(102)と、を含む。貫通穴(101)は、光源ユニット(1)が仮保持機構(10)により仮保持状態のときに、突起部(102)に引っ掛かるエッジ部(1010)を有する。
【0086】
この態様によれば、エッジ部(1010)を突起部(102)に引っ掛けて光源ユニット(1)を本体部(2)に仮保持することができ、光源ユニット(1)の仮保持を簡単に行える、という利点がある。
【0087】
第5の態様は、第4の態様の照明装置(1A)であって、貫通穴(101)は、突起部(102)が導入される導入口(1011)を有する。突起部(102)は、被誘導部(9)が誘導部(8)に誘導されることにより、導入口(1011)から貫通穴(101)に導入される。
【0088】
この態様によれば、光源ユニット(1)を本体部(2)の所定位置に配置する作業で、光源ユニット(1)を本体部(2)に仮保持しやすい状態にすることができる、という利点がある。
【0089】
第6の態様は、第3~5のいずれか1つの態様の照明装置(1A)であって、固定機構(6)は、光源ユニット(1)に設けたユニット側固定孔(60)と、本体部(2)に設けた本体部側固定孔(63)と、光源ユニット(1)と本体部(2)とが固定状態のときに、ユニット側固定孔(60)と本体部側固定孔(63)とに装着される固定ネジ(64)と、を備える。光源ユニット(1)は、ユニット側固定孔(60)と本体部側固定孔(63)とが位置ずれした状態で、仮保持機構(10)により仮保持される。
【0090】
この態様によれば、仮保持された状態の光源ユニット(1)が本体部(2)に固定されにくくなり、誤作業を少なくすることができる、という利点がある。
【0091】
第7の態様は、第6の態様の照明装置(1A)であって、ユニット側固定孔(60)と本体部側固定孔(63)とは、光源ユニット(1)が仮保持機構(10)による仮保持状態から所定位置に配置されることにより、固定ネジ(64)が装着可能に位置合わせされる。
【0092】
この態様によれば、仮保持された状態の光源ユニット(1)が本体部(2)に固定されにくくなり、誤作業を少なくすることができる、という利点がある。
【0093】
第8の態様は、第1~7のいずれか1つの態様の照明装置(1A)であって、誘導部(8)は、光源ユニット(1)と本体部(2)とが固定状態のときに、被誘導部(9)が載置される載置部(80)と、載置部(80)へと被誘導部(9)を誘導するガイド部(81)と、を備える。
【0094】
この態様によれば、被誘導部(9)は、ガイド部(81)により載置部(80)に載置されやすくなり、被誘導部(9)の誘導が容易に行える、という利点がある。
【0095】
第9の態様は、第8の態様の照明装置(1A)であって、ガイド部(81)は、載置部(80)から斜め下方に向かって突出する。
【0096】
この態様によれば、ガイド部(81)よりも下方からの作業で、被誘導部(9)をガイド部(81)に誘導させやすくなり、被誘導部(9)の誘導が容易に行える、という利点がある。
【0097】
第10の態様は、第8の態様の照明装置(1A)であって、誘導部(8)は、載置部(80)の周辺に、載置部(80)に載置された被誘導部(9)が当接可能なストッパ部(82)を備える。
【0098】
この態様によれば、載置部(80)に載置した被誘導部(9)が、ストッパ部(82)に当接して脱落しにくい、という利点がある。
【0099】
本開示の照明装置(1A)は、さらに、以下のような態様であってもよい。
【0100】
本開示の照明装置(1A)は、光源ユニット(1)と、本体部(2)と、を備える。光源ユニット(1)は、第1の電線が接続される第1の端子台(161)と、第2の電線が接続される第2の端子台(162)と、を備える。第1の端子台(161)と第2の端子台(162)とは、隣り合って配置される。本体部(2)は、光源ユニット(1)を収容する収容空間(29)と、収容空間(29)を囲う周壁部(291)と、を備える。周壁部(291)は、第1の端子台(161)を露出させる第1の露出口(2911)と、第2の端子台(162)を露出させる第2の露出口(2912)と、を有する。第1の露出口(2911)と第2の露出口(2912)との間の領域は、特定の機能を有する機能部(17)が設けられる機能部領域(2913)である。
【0101】
この態様によれば、第1の端子台(161)に第1の電線を接続する作業と、第2の端子台(162)に第2の電線を接続する作業と、機能部(17)を伴う作業と、を近くで行うことができ、作業しやすい、という利点がある。
【0102】
本開示の照明装置(1A)は、機能部(17)は、光源ユニット(1)と本体部(2)とを固定する固定機構(6)を含む。
【0103】
この態様によれば、第1の端子台(161)に第1の電線を接続する作業と、第2の端子台(162)に第2の電線を接続する作業と、固定機構(6)による光源ユニット(1)と本体部(2)との固定作業と、を近くで行うことができ、作業しやすい、という利点がある。
【0104】
本開示の照明装置(1A)は、機能部(17)は、光源ユニット(1)を本体部(2)に仮保持する仮保持機構(10)を含む。
【0105】
この態様によれば、第1の端子台(161)に第1の電線を接続する作業と、第2の端子台(162)に第2の電線を接続する作業と、仮保持機構(10)による光源ユニット(1)の本体部(2)への仮保持作業と、を近くで行うことができ、作業しやすい、という利点がある。
【0106】
本開示の照明装置(1A)は、Tバー(3)に係合される係合部材(5)を更に備える。係合部材(5)は、第1の露出口(2911)と対向する第1の電線孔(551)と、第2の露出口(2912)と対向する第2の電線孔(552)と、を有する。第1の露出口(2911)と第1の電線孔(551)とは、大きさが異なり、その小さい方には第1の電線保護部(561)が形成される。第2の露出口(2912)と第2の電線孔(552)とは、大きさが異なり、その小さい方には第2の電線保護部(562)が形成される。
【0107】
この態様によれば、第1の露出口(2911)と第1の電線孔(551)とを通る第1の電線が、第1の電線保護部(561)で保護され、第2の露出口(2912)と第2の電線孔(552)とを通る第2の電線が、第2の電線保護部(562)で保護される、という利点がある。
【0108】
本開示の照明装置(1A)は、第1の電線保護部(561)及び第2の電線保護部(562)が、カーリング又はブッシングを含む。
【0109】
この態様によれば、第1の電線が第1の電線保護部(561)に接触したり、第2の電線が第2の電線保護部(562)に接触したりしても、第1の電線及び第2の電線が破損しにくい、という利点がある。
【符号の説明】
【0110】
1 光源ユニット
2 本体部
6 固定機構
29 収容空間
8 誘導部
9 被誘導部
10 仮保持機構
60 ユニット側固定孔
61 ユニット側固定機構
62 本体側固定機構
63 本体部側固定孔
64 固定ネジ
80 載置部
81 ガイド部
82 ストッパ部
101 貫通穴
102 突起部
1010 エッジ部
1011 導入口
1A 照明装置