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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172643
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20241205BHJP
   F21V 21/04 20060101ALI20241205BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20241205BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241205BHJP
   F21Y 115/20 20160101ALN20241205BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20241205BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V21/04 210
F21Y103:10
F21Y115:10
F21Y115:20
F21Y115:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090487
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 信久
(72)【発明者】
【氏名】大谷 一究
(57)【要約】
【課題】本開示の課題は、照明器具をシステム天井に設置する際の作業性を向上させることである。
【解決手段】照明器具A1は、光源ユニットと、器具本体1と、一対の取付具5と、を備える。器具本体1は、水平方向において互いに対向する一対の側板(第1側板101)を有し、光源ユニットを支持する。一対の取付具5は、一対の側板にそれぞれ取り付けられ、Tバー9の第1載置部91に載置される。一対の側板の各々は、水平方向に変形可能な保持片105を有する。器具本体1は、保持片105がTバー9の第2載置部92に載置されている場合には、保持片105によってTバー9に保持される。器具本体1は、一対の取付具5がTバー9の第1載置部91に載置されている場合には、一対の取付具5によってTバー9に保持される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向における第1端部に設けられている第1載置部、及び前記鉛直方向における前記第1端部とは反対側の第2端部に設けられている第2載置部を有する、システム天井のTバーに取り付けられる照明器具であって、
光源ユニットと、
水平方向において互いに対向する一対の側板を有し、前記光源ユニットを支持する器具本体と、
前記一対の側板にそれぞれ取り付けられ、前記Tバーの前記第1載置部に載置される一対の取付具と、を備え、
前記一対の側板の各々は、前記水平方向に変形可能な保持片を有し、
前記器具本体は、
前記保持片が前記Tバーの前記第2載置部に載置されている場合には、前記保持片によって前記Tバーに保持され、
前記一対の取付具が前記Tバーの前記第1載置部に載置されている場合には、前記一対の取付具によって前記Tバーに保持される、
照明器具。
【請求項2】
前記一対の取付具の各々は、前記保持片が前記Tバーの前記第2載置部から前記鉛直方向における前記第1端部側に離れた状態において、前記Tバーの前記第1載置部に載置される、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記一対の取付具の各々は、前記一対の側板のうち対応する側板に対して着脱可能である、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記一対の取付具の各々は、前記対応する側板に対してねじ止めされる、
請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記器具本体は、板金で形成されており、
前記保持片は、
前記一対の側板のうち対応する側板と一体であり、
前記対応する側板との接続部分から変形可能である、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項6】
前記保持片は、前記保持片の厚さ方向に貫通する貫通孔を有する、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項7】
前記第2載置部は、前記水平方向に沿った載置面を有し、
前記保持片は、前記載置面に接触する平坦部を有する、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に照明器具に関し、より詳細には、システム天井のTバーに取付可能な照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として、特許文献1に記載の照明器具を例示する。特許文献1に記載の照明器具(以下、従来例という。)は、いわゆるTバーが格子状に複数組み合わされて形成されたシステム天井の天井開口に取り付けられる。従来例は、器具本体と、光源ユニットと、複数の取付部材と、を備える。器具本体は、四つの側板を有して正方形の枠状に形成される。四つの側板のうち対向する二つの側板に、外側に突出する爪部が設けられる。複数の取付部材には、器具本体の爪部が挿入される第1の開口部と、第1の開口部に接続され第1の開口部に挿入された爪部がスライドすることをガイドし、スライドした爪部を保持する第2の開口部と、取付孔と、が形成されている。
【0003】
取付部材は、器具本体の爪部を第2の開口部に挿通させることで器具本体に仮保持され、取付孔に挿通される締結部材を側板の固定孔に固定することで側板に固定される。そして、側板に固定された取付部材を、支持部材(Tバー)の先端部に引っ掛けることで器具本体が支持部材に取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-99941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来例のような照明器具を室内側からシステム天井に設置する場合、取付部材を取り外した状態の器具本体を室内側からシステム天井の開口内に配置した後、器具本体を保持しながら器具本体に取付部材を取り付けることになる。このため、照明器具をシステム天井に設置する際の作業性が低下するという課題があった。
【0006】
本開示の目的は、室内側からシステム天井に設置する際の作業性を向上させることが可能な照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る照明器具は、システム天井のTバーに取り付けられる照明器具である。前記Tバーは、鉛直方向における第1端部に設けられている第1載置部、及び前記鉛直方向における前記第1端部とは反対側の第2端部に設けられている第2載置部を有する。前記照明器具は、光源ユニットと、器具本体と、一対の取付具と、を備える。前記器具本体は、水平方向において互いに対向する一対の側板を有し、前記光源ユニットを支持する。前記一対の取付具は、前記一対の側板にそれぞれ取り付けられ、前記Tバーの前記第1載置部に載置される。前記一対の側板の各々は、前記水平方向に変形可能な保持片を有する。前記器具本体は、前記保持片が前記Tバーの前記第2載置部に載置されている場合には、前記保持片によって前記Tバーに保持される。前記器具本体は、前記一対の取付具が前記Tバーの前記第1載置部に載置されている場合には、前記一対の取付具によって前記Tバーに保持される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様に係る照明器具によれば、システム天井に設置する際の作業性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態1に係る照明器具をシステム天井に設置した状態の斜視図である。
図2図2は、同上の照明器具の分解斜視図である。
図3図3は、同上の照明器具の側面図である。
図4図4は、同上の照明器具及びTバーの一部省略した斜視図である。
図5図5は、同上の照明器具及びTバーの第1仮保持状態における一部省略した断面図である。
図6図6は、同上の照明器具及びTバーの第2仮保持状態における一部省略した断面図である。
図7図7は、同上の照明器具及びTバーの一部省略した断面図である。
図8図8は、実施形態1の変形例1に係る照明器具における器具本体の第1側板に設けられた保持片の正面図である。
図9図9は、実施形態2に係る照明器具をシステム天井に設置した状態の斜視図である。
図10図10は、同上の照明器具の一部省略した斜視図である。
図11図11は、同上の照明器具及びTバーの第1仮保持状態における一部省略した断面図である。
図12図12は、同上の照明器具及びTバーの第2仮保持状態における一部省略した断面図である。
図13図13は、同上の照明器具及びTバーの一部省略した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態1,2に係る照明器具A1について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態1,2において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態1,2で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態1,2に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(実施形態1)
(1)概要
まず、実施形態1に係る照明器具A1の概要について、図1図4を参照して説明する。
【0012】
実施形態1に係る照明器具A1は、図1に示すように、システム天井のTバー9に取り付けられる。実施形態1に係る照明器具A1は、光源ユニット2と、水平方向において互いに対向する一対の側板101を有し、光源ユニット2を支持する器具本体1と、一対の第1側板(側板)101にそれぞれ取り付けられ、Tバー9の第1載置部91(図4参照)に載置される一対の取付具5と、を備える(図1及び図2参照)。
【0013】
Tバー9は、長尺の平板状に形成されている縦片90と、縦片90の短手方向の一端(上端)に設けられている角筒状の第1載置部91と、縦片90の短手方向の他端(下端)に設けられている第2載置部92と、を有する(図4参照)。第2載置部92は、縦片90の厚さ方向の両側に突出しており、水平方向に沿った載置面93を有している(図5図7参照)。本実施形態では、第1載置部91が設けられている縦片90の短手方向の一端(上端)が第1端部であり、第2載置部92が設けられている縦片90の短手方向の他端(下端)が第2端部である。すなわち、Tバー9は、鉛直方向における第1端部に設けられている第1載置部91、及び鉛直方向における第1端部とは反対側の第2端部に設けられている第2載置部92を有する。
【0014】
器具本体1の一対の第1側板101の各々は、水平方向に変形可能な保持片105を有する。器具本体1は、保持片105がTバー9の第2載置部92に載置されている場合には、保持片105によってTバー9に保持される。器具本体1は、一対の取付具5がTバー9の第1載置部91に載置されている場合には、一対の取付具5によってTバー9に保持される。
【0015】
実施形態1に係る照明器具A1では、保持片105をTバー9の第2載置部92に載置させることによって、器具本体1から取付具5を取り外した状態であっても器具本体1をTバー9に保持させることが可能となる。このため、Tバー9に対して室内側から器具本体1を取り付けることが可能となる。また、Tバー9に器具本体1を取り付けた状態では、保持片105によって器具本体1が保持されているので、器具本体1に対して取付具5を取り付ける際の作業性が向上する。すなわち、実施形態1に係る照明器具A1によれば、照明器具A1をシステム天井に設置する際の作業性を向上させることが可能となる。
【0016】
(2)詳細
次に、実施形態1に係る照明器具A1の詳細について、図1図7を参照して説明する。
【0017】
実施形態1に係る照明器具A1(以下、照明器具A1と略す。)は、システム天井を構成する複数のTバー9に取り付けられる(図1参照)。システム天井は、複数のTバー9を格子状に組み合わせて構成されている。複数のTバー9は、建物の天井スラブに埋め込まれた複数の吊りボルトの各々に取り付けられた複数のTハンガによって各吊りボルトと接合されている。複数のTバー9が格子状に組み合わされることにより、一辺の長さが隣り合うTバー9の間隔に等しい略正方形状の複数の開口部(以下、天井開口部S1と呼ぶ。)が格子状に並ぶように設けられる(図1参照)。
【0018】
そして、照明器具A1は、複数のTバー9に支持されて1つの天井開口部S1に設置される(図1参照)。なお、照明器具A1が設置されない天井開口部S1には、空調機器の吹き出し口等の照明器具以外の設備機器が設置される。また、照明器具A1及び設備機器が設置されない天井開口部S1には、正方形の平板状に形成された天井パネルが設置される。
【0019】
照明器具A1は、図1及び図2に示すように、二つの光源ユニット2と、二つの光源ユニット2を収容する器具本体1と、器具本体1に着脱可能に取り付けられる板状のカバー部材3と、を備える。また、照明器具A1は、二つの光源ユニット2に直流電流を供給して点灯させる電源ユニット4(図2参照)を更に備える。
【0020】
(2.1)器具本体
器具本体1は、下面が開口した箱状の本体部10と、本体部10の内部を仕切って三つの収容領域12を形成する二つの仕切板11と、を有する(図2及び図3参照)。また、器具本体1は、二つのルーバ13を更に有する。
【0021】
本体部10は、一対の底板100と、一対の第1側板101と、一対の第2側板102と、一対の取付具5と、を有する(図2及び図3参照)。一対の底板100、一対の第1側板101及び一対の第2側板102は、例えば、板金で一体に形成されている。一対の第1側板101は、それぞれ長尺の略長方形状に形成され、かつ同一の形状及び大きさに形成されている。また、一対の第2側板102は、それぞれ長尺の略長方形状に形成され、かつ同一の形状及び大きさに形成されている。一つの第1側板101の長手方向の両端と一対の第2側板102の長手方向の一端が結合され、もう一つの第1側板101の長手方向の両端と一対の第2側板102の長手方向の他端が結合される。すなわち、器具本体1(本体部10)は、水平方向において互いに対向する一対の第1側板(側板)101を有する。なお、一対の第1側板101の長手方向の長さと一対の第2側板102の長手方向の長さは同一である。
【0022】
一対の底板100は、それぞれ長尺の略長方形状に形成され、かつ同一の形状及び大きさに形成されている。一対の底板100の長手方向の長さは、第2側板102の長手方向の長さに略等しく、一対の底板100の短手方向の長さは、第1側板101の長手方向の長さの3分の1の長さに略等しい(図2参照)。
【0023】
また、一対の第1側板101は、それぞれ一対の保持片105を有する。一対の保持片105は、第1側板101を長手方向に略3等分する位置に設けられている(図3参照)。各保持片105は、第1側板101の一部をU字状に切り欠くことによって第1側板101と一体に形成されている。すなわち、保持片105は、一対の第1側板101のうち対応する第1側板101と一体である。各保持片105は、第1側板101から外向きに曲げ起こされて使用される(図5図7参照)。すなわち、一対の第1側板101の各々は、水平方向に変形可能な保持片105を有する。そして、保持片105は、一対の第1側板101のうち対応する第1側板101との接続部分108から変形可能である(図5図7参照)。
【0024】
ここで、一対の保持片105は、それぞれ貫通孔107を有する。貫通孔107は、保持片105を厚さ方向に貫通する矩形状に形成されている。これにより、保持片105を水平方向に曲げやすくなる。また、貫通孔107にドライバ等の工具を差し込むことで、保持片105を曲げることが可能となる。さらに、一対の保持片105は、それぞれ、器具本体1(本体部10)をTバー9に保持させた際に第2載置部92の載置面93に接触する平坦部106を有する(図5参照)。
【0025】
各底板100は、複数(図示例では6個)の通気口1000を有する(図2参照)。複数の通気口1000は、それぞれ底板100を厚さ方向に貫通する長円形に形成されている。各底板100の長手方向に沿った一端は、対応する第2側板102の上端とつながっている。
【0026】
二つの仕切板11は、第1仕切板11Aと、第2仕切板11Bと、を含む。第1仕切板11Aと第2仕切板11Bは、同一の形状及び大きさに形成されている。なお、以下の説明において、第1仕切板11Aと第2仕切板11Bに共通の構成を説明する場合、第1仕切板11Aと第2仕切板11Bを区別せずに仕切板11と呼ぶ場合がある。
【0027】
仕切板11は、全体として長尺の略長方形状に形成されている。仕切板11は、長方形の平板状に形成された主部110と、主部110の下端から主部110の厚さ方向に突出する載置部111と、主部110の上端から載置部111と反対方向に突出する階段状(L字状)の段部112と、を有する(図2参照)。仕切板11は、1枚の金属板が打ち抜き加工及び曲げ加工されることで底板100及び第2側板102と一体に形成されている。ただし、仕切板11は、底板100及び第2側板102と別体に形成され、溶接又はねじ締結等の適宜の方法で結合されても構わない。
【0028】
ここで、二つの仕切板11は、本体部10の内部を仕切って三つの収容領域12(第1収容領域12A、第2収容領域12B、第3収容領域12C)を形成している(図2参照)。第1収容領域12Aは、第1仕切板11Aと一対の第1側板101と一つの第2側板102と一方の底板100に囲われている。第2収容領域12Bは、第2仕切板11Bと一対の第1側板101ともう一つの第2側板102と他方の底板100に囲われている。第3収容領域12Cは、一対の仕切板11と一対の第1側板101に囲われている。
【0029】
後述するように、第1収容領域12Aに一つの光源ユニット2が収容され、第2収容領域12Bにもう一つの光源ユニット2が収容される。また、第3収容領域12Cには、種々の機能ユニットが収容可能である。第3収容領域12Cに収容可能な機能ユニットは、スピーカ、非常灯、スプリンクラー等の設備機器、及び火災感知器、センサ装置(人感センサ又は明るさセンサの少なくとも一方を含むセンサ装置)を含む。ただし、これらの機能ユニットは一例であり、第3収容領域12Cに収容可能な機能ユニットは、これらの機能ユニットに限定されない。
【0030】
一対のルーバ13は、同一の形状及び大きさに形成されている。各ルーバ13は、複数の遮光板130と、複数の遮光板130を等間隔に並べて支持する一対の支持板131と、を有する(図2参照)。各支持板131は、長尺の長方形状に形成された側片132と、側片132の長手方向に沿った一端(下端)から側片132の厚さ方向に突出する支持片133と、を有する。側片132と支持片133は、側片132の長手方向から見てV字状に形成されている。支持片133は、複数の遮光板130の端部を支持する。側片132の長手方向に沿った他端(上端)に一対の固定片134が設けられている(図2参照)。一対の固定片134は、長方形状に形成され、側片132の他端(上端)における長手方向の両端から遮光板130と反対方向に突出している(図2参照)。
【0031】
一対のルーバ13は、一対の側片132の上端に設けられた各一対の固定片134を、底板100にねじ止めして本体部10に取り付けられる(図1参照)。
【0032】
(2.2)光源ユニット
二つの光源ユニット2は同一の構造を有している。各光源ユニット2は、筐体21、光源モジュール20、透光カバー22、一対のストッパ23等を備える(図2参照)。
【0033】
筐体21は、例えば、金属製の板材により、角とい状の取付部210と、一対の枠部211と、一対のフランジ部212とが一体に形成されて構成される。一対の枠部211はそれぞれ、取付部210の長手方向に沿った両端から、取付部210の底面と平行し、かつ外向きに突出するように形成されている(図2参照)。また、一対のフランジ部212はそれぞれ、取付部210の長手方向に沿った両端から、取付部210の底面と平行し、かつ内向きに突出するように形成されている(図2参照)。
【0034】
光源モジュール20は、図2に示すように、長方形状の基板200と、複数個の発光素子201と、を有する。複数個の発光素子201は、それぞれパッケージ型の照明用白色LEDである。複数個の発光素子201は、基板200の下面における短手方向の中央に、基板200の長手方向に沿って一列かつ等間隔に並ぶように実装されている。また、複数個の発光素子201は、基板200の下面に形成されているプリント配線により、基板200の上面における長手方向の一端部に実装されているレセプタクルコネクタと電気的に直列接続されている。ただし、発光素子は、いわゆるCOB(Chip on Board)型の照明用白色LEDでも構わないし、レーザダイオード及び有機エレクトロルミネッセンス素子等のLED以外の発光素子であっても構わない。
【0035】
光源モジュール20は、筐体21の取付部210の底面(下面)に取り付けられる。なお、基板200の上面に実装されているレセプタクルコネクタは、筐体21の取付部210に設けられた穴を通して取付部210から上方に突き出ている。
【0036】
透光カバー22は、透光部220と、突片221と、を有する(図2参照)。透光部220は、透光性を有する材料(例えば、アクリル樹脂及びポリカーボネート樹脂等の透光性を有する合成樹脂材料)によって略半円筒形に形成されている。突片221は、枠状に形成されて透光部220の周縁から外向きに突出している。突片221は、透光部220と一体に形成されている。
【0037】
透光カバー22は、突片221を筐体21の一対のフランジ部212の上に載せるようにして、筐体21の取付部210に取り付けられる。そして、取付部210の長手方向の両端にそれぞれストッパ23が一つずつ取り付けられる。各ストッパ23は、合成樹脂材料により、長手方向から見てL字状に形成される。各ストッパ23は、筐体21のフランジ部212との間で透光カバー22の突片221を挟み込んで支持する。光源モジュール20が放射する照明光は、透光カバー22の透光部220を透過して照明空間に照射される。
【0038】
二つの光源ユニット2のうちの一方の光源ユニット2は、器具本体1の第1収容領域12Aに収容され、他方の光源ユニット2は、器具本体1の第2収容領域12Bに収容される(図2参照)。第1収容領域12A及び第2収容領域12Bにおける一対の第1側板101には、それぞれ一対の固定片1010が切り起こされている(図2参照)。すなわち、各光源ユニット2の枠部211の長手方向の両端がそれぞれ固定片1010の上に載せられ、かつ枠部211と各固定片1010がねじ止めされることによって、各光源ユニット2が器具本体1(本体部10)に固定される。これにより、器具本体1は、光源ユニット2を支持する。なお、二つの光源ユニット2のそれぞれのレセプタクルコネクタは、電線を介して電気的に接続される。
【0039】
(2.3)電源ユニット
電源ユニット4は、プリント回路板と、プリント回路板を収容するケース40(図2参照)と、を有する。プリント回路板は、長方形状のプリント配線板に集積回路を含む種々の電子部品が実装されて構成されている。ケース40は、金属板により、長手方向の両端が開放された長尺の箱状に形成されている。ケース40は、プリント回路板を収容し、本体部10の第1収容領域12Aにおける底板100の内底面にねじ止めされる(図2参照)。
【0040】
電源ユニット4は、外部電源(商用の電力系統)から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力(直流電流)を二つの光源ユニット2に供給することで各光源ユニット2を点灯させる。また、照明器具A1は、有線通信装置41と、無線通信装置42と、を更に有する(図2参照)。有線通信装置41は、信号線を介して伝送される制御信号を受信し、受信した制御信号を電源ユニット4に伝送する。無線通信装置42は、電波又は赤外線等の電磁波を媒体とした無線信号を受信し、受信した無線信号から取得する制御信号を電源ユニット4に伝送する。電源ユニット4は、有線通信装置41及び無線通信装置42から伝送される制御信号に応じて、光源ユニット2の点灯と消灯を切り替えたり、光源ユニット2の光出力を増減(調光)するように構成されている。
【0041】
(2.4)カバー部材
カバー部材3は、金属板によって長方形の平板状に形成されている(図2参照)。ただし、カバー部材3を形成する材料は金属板に限定されず、例えば、天井パネルと同様の石膏ボード又は木材等でも構わない。実施形態1におけるカバー部材3は、第3収容領域12Cに機能ユニットが収容されない場合に使用される。なお、第3収容領域12Cに何らかの機能ユニットが収容される場合、第3収容領域12Cに収容される機能ユニットに対応したカバー部材が使用される。例えば、第3収容領域12Cにスピーカが収容される場合、カバー部材にはスピーカから出力される音を通過させるための穴が設けられる。また、第3収容領域12Cにセンサ装置が収容される場合、カバー部材にはセンサ装置の一部を露出させる窓が設けられる。
【0042】
カバー部材3は、長手方向に沿った両端部を、本体部10の一対の仕切板11の載置部111に載せ掛けることで器具本体1に取り付けられる。その結果、本体部10の第3収容領域12Cの開口がカバー部材3によって塞がれる。
【0043】
(2.5)取付具
一対の取付具5は、同一の構造及び寸法に形成されている。各取付具5は、長尺の長方形状に形成された主部50と、一対の引掛部51と、主部50の長手方向の両端に一つずつ設けられた第2係合部52と、を有する(図3図7参照)。また、各取付具5は、主部50の長手方向の中央に設けられた複数(図示例では三つ)のめねじ部54と、主部50の短手方向の一端(上端)に設けられた補強部53と、を更に有する(図4参照)。
【0044】
補強部53は、主部50の上端から主部50の厚さ方向に突出するように主部50と一体に形成されて主部50を補強している。
【0045】
一対の引掛部51は、それぞれ逆L字形に形成されている。各引掛部51は、主部50の厚さ方向に沿って補強部53と反対側に突出するように主部50と一体に形成されている。
【0046】
第2係合部52は、主部50を貫通する貫通穴520の下端から第1側板101に近付く向き(補強部53の突出する向き)に突出するように形成されている(図4参照)。さらに、第2係合部52は、主部50から斜め上向きに傾斜する爪状に形成されている。本実施形態では、第2係合部52は、主部50の一部を切り起こして主部50と一体に形成されている。したがって、貫通穴520は、第2係合部52を主部50から切り起こすことによって形成される。
【0047】
三つのめねじ部54は、主部50の外側面(一対の引掛部51が突出する側の側面)から突出した円筒状に形成されている(図4参照)。三つのめねじ部54は、主部50の長手方向に沿って、間隔を空けて一列に並ぶように主部50に設けられている。
【0048】
一対の取付具5は、本体部10の一対の第1側板101に一つずつ着脱可能に取り付けられる(図3及び図4参照)。すなわち、一対の取付具5の各々は、一対の第1側板(側板)101のうち対応する第1側板101に対して着脱可能である。一対の第1側板101は、その長手方向の両端に第1係合部104を一つずつ有する(図3及び図4参照)。第1係合部104は、第1側板101を貫通する貫通穴の上端から外向きに突出するように形成されている(図3及び図4参照)。さらに、第1係合部104は、第1側板101から斜め下向きに傾斜する爪状に形成されている(図3及び図4参照)。本実施形態では、第1係合部104は、第1側板101の一部を切り起こして第1側板101と一体に形成されている。したがって、貫通穴は、第1係合部104を第1側板101から切り起こすことによって形成される。
【0049】
第1側板101の長手方向の中央上部に三つのねじ挿通穴が設けられている。三つのねじ挿通穴は、取付具5の主部50に設けられた三つのめねじ部54と一対一に対応している。つまり、一つのねじ挿通穴に挿通される1本のねじが一つのめねじ部54にねじ込まれる。その結果、取付具5は、第1側板101に対して3本のねじでねじ止めされる。すなわち、一対の取付具5の各々は、一対の第1側板(側板)101のうち対応する第1側板101に対してねじ止めされる。
【0050】
(3)照明器具の取付作業の手順
次に、システム天井の天井開口部S1に照明器具A1を取り付ける取付作業の手順を説明する。
【0051】
取付作業を行う作業者(以下、作業者という。)は、取付具5を取り外した状態の器具本体1(本体部10)を下から天井開口部S1に挿入する。そして、作業者は、各第1側板101の一対の保持片105を外向きに曲げ起こし、曲げ起こした各一対の保持片105の先端を、Tバー9の第2載置部92の載置面93に載置させることで器具本体1をTバー9に仮保持させる(図5参照)。すなわち、器具本体1は、保持片105がTバー9の第2載置部92に載置されている場合には、保持片105によってTバー9に保持される(第1仮保持状態)。このとき、図5に示すように、器具本体1の下部は、Tバー9の下端よりも下に突出している。このため、作業者は、保持片105による第1仮保持状態であることを目視で確認することが可能となる。
【0052】
続いて、作業者は、照明器具A1を取り付ける天井開口部S1の隣の天井開口部S1から、一対の第1側板101に取付具5を一つずつ取り付ける。より詳細には、作業者は、第1側板101の各第1係合部104と取付具5の各第2係合部52を係合させるとともに、取付具5の一対の引掛部51をTバー9の第1載置部91に載置させる(図6参照)。これにより、一対の取付具5によって器具本体1をTバー9に仮保持させることができる(第2仮保持状態)。第2仮保持状態では、各第1側板101の三つのねじ挿通穴は、各取付具5の三つのめねじ部54に対して下方に位置している。このとき、保持片105は、図6に示すように、Tバー9の第2載置部92から上方に離れた状態にあり、器具本体1は、一対の取付具5によって保持されている。この場合においても、器具本体1の下部は、Tバー9の下端よりも下に突出している。このため、作業者は、器具本体1と一対の取付具5がねじ止めされておらず、一対の取付具5による第2仮保持状態であることを目視で確認することが可能となる。
【0053】
さらに、作業者は、器具本体1を持ち上げて各第1側板101の三つのねじ挿通穴と各取付具5の三つのめねじ部54の位置を合わせる。そして、作業者は、器具本体1の第1収容領域12A及び第2収容領域12Bから各第1側板101の三つのねじ挿通穴に挿通した3本のねじを、各取付具5の三つのめねじ部54に1本ずつねじ込む。その結果、器具本体1は、一対の第1側板101にねじ止めされた一対の取付具5により、システム天井(Tバー9)に取り付けられる(図4及び図5参照)。このとき、各取付具5の一対の引掛部51は、Tバー9の第1載置部91に載置される(図6参照)。すなわち、器具本体1は、一対の取付具5がTバー9の第1載置部91に載置されている場合には、一対の取付具5によってTバー9に保持される。この場合においても、保持片105は、図7に示すように、Tバー9の第2載置部92から上方に離れた状態にある。すなわち、一対の取付具5の各々は、保持片105がTバー9の第2載置部92から鉛直方向の第1端部側(上方)に離れた状態において、Tバー9の第1載置部91に載置される。
【0054】
(4)効果
実施形態1に係る照明器具A1では、保持片105をTバー9の第2載置部92に載置させることによって、器具本体1から取付具5を取り外した状態であっても器具本体1をTバー9に保持させることが可能となる。このため、Tバー9に対して室内側から器具本体1を取り付けることが可能となる。また、Tバー9に器具本体1を取り付けた状態では、保持片105によって器具本体1が保持されているので、器具本体1に対して取付具5を取り付ける際の作業性が向上する。すなわち、実施形態1に係る照明器具A1によれば、照明器具A1をシステム天井に設置する際の作業性を向上させることが可能となる。
【0055】
より詳細には、特許文献1に記載の従来例では、取付部材を取り外した状態の器具本体を室内側からシステム天井の開口内に配置した後、器具本体を保持しながら器具本体に取付部材を取り付けることになるため、例えば、一人で作業する場合には作業性がよくなかった。これに対して、実施形態1に係る照明器具1では、保持片105によって器具本体1をTバー9に仮保持させることができるため、器具本体1に取付具5を取り付ける際の作業性を向上させることが可能なる。
【0056】
また、実施形態1に係る照明器具A1では、一対の取付具5の各々は、保持片105がTバー9の第2載置部92から上方に離れた状態において、Tバー9の第1載置部91に載置される。これにより、保持片105によって器具本体1を仮保持させている場合に比べてTバー9に対する器具本体1の位置が変わるため、保持片105による仮保持状態か否かを作業者に知らせることが可能となる。
【0057】
また、実施形態1に係る照明器具A1では、一対の取付具5の各々は、一対の第1側板101のうち対応する第1側板101に対して着脱可能である。これにより、一対の取付具5を器具本体1から取り外すことが可能となる。
【0058】
また、実施形態1に係る照明器具A1では、一対の取付具5の各々は、一対の第1側板101のうち対応する第1側板101に対してねじ止めされる。これにより、簡単な構造で一対の取付具5を器具本体1に取り付けることが可能となる。
【0059】
また、実施形態1に係る照明器具A1では、器具本体1は、板金で形成されている。そして、保持片105は、一対の第1側板101のうち対応する第1側板101と一体であり、対応する第1側板101との接続部分108から変形可能である。これにより、保持片105を変形させやすいという利点がある。
【0060】
また、実施形態1に係る照明器具A1では、保持片105は、保持片105の厚さ方向に貫通する貫通孔107を有している。これにより、保持片105を曲げやすくなるとともに、貫通孔107にドライバ等の工具を差し込むことによって保持片105を曲げることが可能となる。
【0061】
また、実施形態1に係る照明器具A1では、Tバー9の第2載置部92は、水平方向に沿った載置面93を有している。一方、保持片105は、載置面93に接触する平坦部106を有している。これにより、器具本体1を安定的にTバー9に保持させることが可能となる。
【0062】
(5)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0063】
(5.1)変形例1
保持片105は、図8に示すように、一対の面取部109を有していてもよい。一対の面取部109は、保持片105の先端部において平坦部106の両側に設けられている。その結果、変形例1に係る保持片105の平坦部106の長さは、実施形態1に係る保持片105の平坦部106の長さよりも短くなっているが、Tバー9の第2載置部92の載置面93に保持片105の平坦部106を接触させることで、器具本体1を安定的にTバー9に保持させることが可能となる。
【0064】
(5.2)変形例2
照明器具A1は、第1側板101の第1係合部104及び取付具5の第2係合部52をそれぞれ、一つ又は三つ以上有していても構わない。例えば、照明器具A1は、片方の第1側板101と片方の取付具5に、第1係合部104と第2係合部52を一つずつ設けても構わない。また、照明器具A1は、片方の第1側板101と片方の取付具5に設ける第1係合部104と第2係合部52の数を三つ以上としても構わない。
【0065】
(実施形態2)
実施形態2に係る照明器具A1について、図9図13を参照して説明する。実施形態2に係る照明器具A1に関し、実施形態1に係る照明器具A1と同様の構成については、同一の符号を付して図示及び説明を適宜省略する。
【0066】
実施形態2に係る照明器具A1は、一つの光源ユニット2を備えている点で、実施形態1に係る照明器具A1と相違する。また、実施形態2に係る照明器具A1は、カバー部材3及びルーバ13が省略されている点で、実施形態1に係る照明器具A1と相違する。
【0067】
実施形態2に係る照明器具A1は、図9及び図10に示すように、器具本体1と、一つの光源ユニット2と、電源ユニット4(図2参照)と、を備える。
【0068】
器具本体1は、下から見た形状が長方形であり、器具本体1には一つの光源ユニット2が収容されている(図9参照)。器具本体1の本体部10は、一対の底板100と、一対の第1側板101と、一対の第2側板102と、一対の取付具5と、を有する。一対の第1側板101の長手方向の長さは、一対の第2側板102の長手方向の長さよりも短い。
【0069】
器具本体1の一対の第1側板101の各々は、水平方向に変形可能な一対の保持片105を有する。一対の保持片105は、それぞれ第1側板101の長手方向の両端に形成されている(図10参照)。各保持片105は、第1側板101の一部をL字状に切り欠くことによって第1側板101と一体に形成されている。各保持片105は、第1側板101との接続部分108から外向きに曲げ起こされて使用される(図11図13参照)。
【0070】
一対の第1側板101は、その長手方向の両端に第1係合部104を一つずつ有する(図10参照)。第1係合部104は、第1側板101を貫通し、鉛直方向(上下方向)を長手方向とする長穴状に形成されている(図10参照)。
【0071】
一対の取付具5の各々は、長尺の長方形状に形成された主部50と、一対の引掛部51と、主部50の長手方向の両端に一つずつ設けられた第2係合部52と、を有する(図10参照)。第2係合部52は、先端が上向きに突出する鈎形(L字形)に形成され、主部50の長手方向の両端から、引掛部51と反対向き(第1側板101に近付く向き)に突出している(図10図12及び図13参照)。なお、第2係合部52の縦方向(上下方向)の長さは、第1係合部104の縦方向の長さよりも短い。
【0072】
実施形態2に係る照明器具A1においても、図11に示すように、第1側板101の保持片105をTバー9の第2載置部92に載置させることによって、一対の保持片105で器具本体1を仮保持させることが可能となる(第1仮保持状態)。第1仮保持状態では、器具本体1の下部がTバー9の下端よりも下に突出している(図11参照)。このため、作業者は、保持片105による第1仮保持状態であることを目視で確認することが可能となる。
【0073】
また、実施形態2に係る照明器具A1においても、図12に示すように、各取付具5の一対の引掛部51をTバー9の第1載置部91に載置させることによって、一対の引掛部51で器具本体1を仮保持させることが可能となる(第2仮保持状態)。第2仮保持状態では、一対の保持片105は、Tバー9の第2載置部92から上方に離れた状態にある(図12参照)。
【0074】
さらに、実施形態2に係る照明器具A1においても、器具本体1と一対の取付具5がねじ止めされた状態では、第1係合部104と第2係合部52が係合しておらず、かつ一対の保持片105が第2載置部92から上方に離れている(図13参照)。
【0075】
実施形態2に係る照明器具A1においても、実施形態1に係る照明器具A1と同様、照明器具A1をシステム天井に設置する際の作業性を向上させることが可能となる。
【0076】
(態様)
本明細書には、以下の態様が開示されている。
【0077】
第1の態様に係る照明器具(A1)は、システム天井のTバー(9)に取り付けられる照明器具(A1)である。Tバー(9)は、鉛直方向における第1端部に設けられている第1載置部(91)、及び鉛直方向における第1端部とは反対側の第2端部に設けられている第2載置部(92)を有する。照明器具(A1)は、光源ユニット(2)と、器具本体(1)と、一対の取付具(5)と、を備える。器具本体(1)は、水平方向において互いに対向する一対の側板(101)を有し、光源ユニット(2)を支持する。一対の取付具(5)は、一対の側板(101)にそれぞれ取り付けられ、Tバー(9)の第1載置部(91)に載置される。一対の側板(101)の各々は、水平方向に変形可能な保持片(105)を有する。器具本体(1)は、保持片(105)がTバー(9)の第2載置部(92)に載置されている場合には、保持片(105)によってTバー(9)に保持される。器具本体(1)は、一対の取付具(5)がTバー(9)の第1載置部(91)に載置されている場合には、一対の取付具(5)によってTバー(9)に保持される。
【0078】
この態様によれば、照明器具(A1)をシステム天井に設置する際の作業性を向上させることが可能となる。
【0079】
第2の態様に係る照明器具(A1)では、第1の態様において、一対の取付具(5)の各々は、保持片(105)がTバー(9)の第2載置部(92)から鉛直方向における第1端部側に離れた状態において、Tバー(9)の第1載置部(91)に載置される。
【0080】
この態様によれば、鉛直方向における器具本体(1)の位置によって、保持片(105)による仮保持状態か否かを作業者に知らせることが可能となる。
【0081】
第3の態様に係る照明器具(A1)では、第1又は第2の態様において、一対の取付具(5)の各々は、一対の側板(101)のうち対応する側板(101)に対して着脱可能である。
【0082】
この態様によれば、一対の取付具(5)を器具本体(1)から取り外すことが可能となる。
【0083】
第4の態様に係る照明器具(A1)では、第3の態様において、一対の取付具(5)の各々は、対応する側板(101)に対してねじ止めされる。
【0084】
この態様によれば、簡単な構造で一対の取付具(5)を器具本体(1)に取り付けることが可能となる。
【0085】
第5の態様に係る照明器具(A1)では、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、器具本体(1)は、板金で形成されている。保持片(105)は、一対の側板(101)のうち対応する側板(101)と一体である。器具本体(1)は、対応する側板(101)との接続部分(108)から変形可能である。
【0086】
この態様によれば、保持片(105)を変形させやすいという利点がある。
【0087】
第6の態様に係る照明器具(A1)では、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、保持片(105)は、保持片(105)の厚さ方向に貫通する貫通孔(107)を有する。
【0088】
この態様によれば、保持片(105)を曲げやすくすることが可能となる。
【0089】
第7の態様に係る照明器具(A1)では、第1~第6の態様のいずれか1つにおいて、第2載置部(92)は、水平方向に沿った載置面(93)を有する。保持片(105)は、載置面(93)に接触する平坦部(106)を有する。
【0090】
この態様によれば、器具本体(1)を安定的にTバー(9)に保持させることが可能となる。
【0091】
第2~第7の態様に係る構成については、照明器具(A1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0092】
A1 照明器具
1 器具本体
2 光源ユニット
5 取付具
9 Tバー
91 第1載置部
92 第2載置部
93 載置面
101 第1側板(側板)
105 保持片
106 平坦部
107 貫通孔
108 接続部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13