(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172683
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】求人への応募を管理する方法、プログラム及び求人管理サーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241205BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090549
(22)【出願日】2023-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】520195648
【氏名又は名称】株式会社グレフ
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】栗原 徹
(72)【発明者】
【氏名】神田 博英
(72)【発明者】
【氏名】大平 修司
(72)【発明者】
【氏名】権田 直輝
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049BB53
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】マイナンバーの入手や管理に関わる事業者の負担を軽減すること。
【解決手段】求人管理サーバ1が実行する方法は、一の求人事業者が募集する一の求人に対して一のユーザが応募したことを示す応募情報を一の就業支援サーバ4から受信する応募情報受信工程と、当該一のユーザのユーザ情報にマイナンバーが含まれていない場合、当該一のユーザからのマイナンバーの提供が必要であると判定する第1判定工程と、当該一のユーザに係るマイナンバー提供依頼通知を当該一の就業支援サーバ4又は当該一のユーザのユーザ端末装置3に送信するマイナンバー提供依頼工程と、取得したマイナンバーを当該一のユーザのユーザ情報に登録するマイナンバー登録工程とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
求人への応募を管理する求人管理サーバが行う方法であって、
前記求人管理サーバは、前記求人への応募をそれぞれ受け付ける複数の就業支援サーバと通信可能であり、
前記求人管理サーバは、1以上の記憶装置にアクセス可能であり、
1以上の前記記憶装置は、それぞれ一のユーザに関する個人情報を含んだ複数のユーザ情報を記憶し、
前記求人管理サーバが、一の求人事業者が募集する一の前記求人に対して一の前記ユーザが応募したことを示す応募情報を一の前記就業支援サーバから受信する応募情報受信工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記就業支援サーバから受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザの前記ユーザ情報にマイナンバーが含まれていない場合、当該一のユーザからの前記マイナンバーの提供が必要であると判定する第1判定工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記就業支援サーバから受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザからの前記マイナンバーの提供が必要であると前記第1判定工程において判定した場合、当該一のユーザに係る前記マイナンバーの提供を依頼するマイナンバー提供依頼通知を、当該一の就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置に送信するマイナンバー提供依頼工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記ユーザに対する前記マイナンバー提供依頼通知の送信先の前記就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作される前記ユーザ端末装置から、当該一のユーザに係る前記マイナンバーを取得した場合、取得した前記マイナンバーを当該一のユーザの前記ユーザ情報に登録するマイナンバー登録工程と
を有する方法。
【請求項2】
1以上の前記記憶装置は、一の前記求人事業者が募集する一の前記求人に対して一のユーザが採用されたことを示す情報をそれぞれ含んだ複数の就業管理情報を記憶し、
各前記就業管理情報は、一の前記ユーザに支払われる賃金に関する情報を含んでおり、
前記求人管理サーバが、一の前記求人事業者と一の前記ユーザとに関わる1以上の前記就業管理情報に基づいて、一定の期間内に当該一の求人事業者から当該一のユーザに支払われた賃金に関する情報と当該一のユーザに係る前記マイナンバーとが含まれた所定の文書を作成する文書作成工程を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各前記ユーザ情報は、一の前記ユーザに係る前記マイナンバーの管理に関するマイナンバー管理情報を含み、
前記求人管理サーバが、一の前記ユーザに対する前記マイナンバー提供依頼通知の送信先の前記就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置から、当該一のユーザに係る前記マイナンバーの提供を拒否されたことを示すマイナンバー提供拒否応答を受信した場合、当該一のユーザにより前記マイナンバーの提供を拒否された経緯に関する情報を前記マイナンバー管理情報に登録する第1マイナンバー管理工程を有し、
前記文書作成工程は、当該一のユーザに係る前記マイナンバーの記入が省略された前記所定の文書を作成することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記求人管理サーバが、一の前記ユーザに対する前記マイナンバー提供依頼通知の送信先の前記就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置から、当該一のユーザに係る前記マイナンバーの提供を拒否されたことを示すマイナンバー提供拒否応答を受信した場合、当該一のユーザの不採用を当該送信先の就業支援サーバへ通知する第1通知工程を有する、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
1以上の前記記憶装置は、一の求人事業者が募集する一の前記求人に対して一のユーザが採用されたことを示す情報をそれぞれ含んだ複数の就業管理情報を記憶し、
各前記就業管理情報は、一の前記ユーザに支払われる賃金に関する情報を含んでおり、
前記求人管理サーバが、一の前記就業支援サーバから受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザが採用された場合に見込まれる賃金の総額であって、当該一の求人事業者から当該一のユーザへ一定の期間内に支払われる賃金の総額を、当該一の求人事業者と当該一のユーザとに関わる1以上の前記就業管理情報に基づいて算出する賃金総額算出工程を有し、
前記第1判定工程は、一の前記求人事業者と一の前記ユーザとについて算出した前記賃金の総額が所定の上限額を超えており、かつ、当該一のユーザの前記ユーザ情報に前記マイナンバーが含まれていない場合、当該一のユーザからの前記マイナンバーの提供が必要であると判定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
各前記ユーザ情報は、一の前記ユーザに係る前記マイナンバーの管理に関するマイナンバー管理情報を含み、
前記第1判定工程は、前記求人管理サーバが、一の就業支援サーバから受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザの前記ユーザ情報にマイナンバーが含まれており、当該一の求人事業者と当該一のユーザとについて算出した前記賃金の総額が所定の上限額を超えており、かつ、当該一のユーザが当該一の求人事業者による前記マイナンバーの利用について同意していることを示すマイナンバー利用同意情報が当該一のユーザの前記マイナンバー管理情報に含まれていない場合、当該一の求人事業者による前記マイナンバーの利用について当該一のユーザの同意を確認する必要があると判定することを含み、
前記求人管理サーバが、前記第1判定工程において一の前記求人事業者による前記マイナンバーの利用について一の前記ユーザの同意を確認する必要があると判定した場合、当該マイナンバーの利用について同意するか否かを当該一のユーザに確認するマイナンバー利用同意確認通知を、当該一の就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作される前記ユーザ端末装置に送信するマイナンバー利用同意確認工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記ユーザに対する前記マイナンバー利用同意確認通知の送信先の前記就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作される前記ユーザ端末装置から、当該一の求人事業者による前記マイナンバーの利用について同意する旨のマイナンバー利用同意応答を受信した場合、当該一の求人事業者による前記マイナンバーの利用について同意していることを示す前記マイナンバー利用同意情報を当該一のユーザの前記マイナンバー管理情報に登録するマイナンバー利用同意登録工程とを有する、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
1以上の前記記憶装置は、前記就業支援サーバを運営する職業紹介事業者から前記求人事業者に宛てた請求書の情報を含む請求書データを記憶し、
前記求人管理サーバが、前記就業支援サーバ、又は、前記職業紹介事業者によって操作される職業紹介事業者端末装置からアップロードされた前記請求書データを前記記憶装置に格納する請求書データ格納工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記求人事業者によって操作される一の求人事業者端末装置からの要求に応じて、当該一の求人事業者に宛てた前記請求書の情報を含む前記請求書データを前記記憶装置から読み出し、当該一の求人事業者端末装置に提供する請求書データ提供工程とを有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
求人への応募を管理する求人管理サーバが実行可能な命令を含むプログラムであって、
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載された方法の各工程を前記求人管理サーバに実行させる前記命令を含んだプログラム。
【請求項9】
求人への応募を管理する求人管理サーバであって、
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載された方法の各工程を実行する手段を備えた求人管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、求人への応募を管理する方法、プログラム及び求人管理サーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
日雇いの求人の募集をインターネット経由で行うシステムが知られている。下記の特許文献に記載されるシステムでは、被職業紹介者データベースに登録されたユーザが、パソコン又は携帯電話によりインターネット経由で勤務予定データベースにアクセスし、各ユーザの勤務予定(日程・時間帯)を勤務予定データベースに登録する。企業などから人材紹介の要請を受けた場合、この勤務予定データベースに登録される各ユーザの勤務予定を参照して勤務可能なユーザが選定され、選定されたユーザに対して電子メールにより就業場所と時間帯が通知される。この通知を受けたユーザが、パソコン又は携帯電話によって確認の返信をすることにより、人材紹介の要請元に紹介されるユーザ(被職業紹介者)が決定され、そのリストが生成される。生成された被職業紹介者のリストは、インターネット経由で人材紹介の要請元に送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで給与支払者は、給与所得者の納税の金額を確定するために税務署や市区町村へ所定の文書(源泉徴収票、給与支払報告書など)を提出することが義務付けられている。日雇いの従業員の場合、年間の給与の総額が30万円を超えると、給与支払者は給与支払報告書作成しなくてはならない。これらの文書には、給与所得者のマイナンバーを記載することが求められているものがある。従って、日雇いの求人を募集する事業者は、給与支払報告書等の作成が必要な日雇いの従業者を特定し、その従業者から同意を得た上でマイナンバーを入手し、これを適切に管理しなくてはならない。通常、日雇いの従業者は常勤の従業者に比べて多人数になるため、日雇いの求人を募集する事業者にとってマイナンバーの入手や管理は大きな負担になる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、マイナンバーの入手や管理に関わる事業者の負担を軽減できる方法、プログラム及び求人管理サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、求人への応募を管理する求人管理サーバが行う方法であって、求人管理サーバは、求人への応募をそれぞれ受け付ける複数の就業支援サーバと通信可能であり、求人管理サーバは、1以上の記憶装置にアクセス可能であり、1以上の記憶装置は、それぞれ一のユーザに関する個人情報を含んだ複数のユーザ情報を記憶し、求人管理サーバが、一の求人事業者が募集する一の求人に対して一のユーザが応募したことを示す応募情報を一の就業支援サーバから受信する応募情報受信工程と、求人管理サーバが、一の就業支援サーバから受信した応募情報に係る一のユーザのユーザ情報にマイナンバーが含まれていない場合、当該一のユーザからのマイナンバーの提供が必要であると判定する第1判定工程と、求人管理サーバが、一の就業支援サーバから受信した応募情報に係る一のユーザからのマイナンバーの提供が必要であると第1判定工程において判定した場合、当該一のユーザに係るマイナンバーの提供を依頼するマイナンバー提供依頼通知を、当該一の就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置に送信するマイナンバー提供依頼工程と、求人管理サーバが、一のユーザに対するマイナンバー提供依頼通知の送信先の就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置から、当該一のユーザに係るマイナンバーを取得した場合、取得したマイナンバーを当該一のユーザのユーザ情報に登録するマイナンバー登録工程とを有する方法である。
【0007】
本発明の第2の態様は、求人への応募を管理する求人管理サーバが実行可能な命令を含むプログラムであって、上記第1の態様に係る方法の各工程を求人管理サーバに実行させる命令を含んだプログラムである。
【0008】
本発明の第3の態様は、求人への応募を管理する求人管理サーバであって、上記第1の態様に係る方法の各工程を実行する手段を備えた求人管理サーバである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、マイナンバーの入手や管理に関わる事業者の負担を軽減できる方法、プログラム及び求人管理サーバを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2A、
図2B及び
図2Cは、それぞれユーザ情報、求人事業者情報及び職業紹介事業者情報に含まれる情報を説明するための図である。
【
図3】
図3A及び
図3Bは、それぞれ求人情報及び就業管理情報に含まれる情報を説明するための図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図5】
図5は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図6は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図7は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図8】
図8は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図9】
図9は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図10】
図10は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図1の例に示すシステムは、インターネットなどの通信ネットワーク9を介して通信可能な求人管理サーバ1、ユーザ端末装置3、就業支援サーバ4、職業紹介事業者端末装置5、及び、求人事業者端末装置6を有する。
求人管理サーバ1は、本発明の求人管理サーバの一例である。
就業支援サーバ4は、本発明の就業支援サーバの一例である。
職業紹介事業者端末装置5は、本発明の職業紹介事業者端末装置の一例である。
求人事業者端末装置6は、本発明の求人事業者端末装置の一例である。
【0012】
図1に示すシステムでは、求人事業者による求人を就業支援サーバ4において閲覧可能に公開する処理、求人に対するユーザ(労働者)からの応募を受け付ける処理、採用が決定したユーザの情報を求人事業者に提供する処理などが行われる。本システムでは、主に1日単位の短時間の求人が募集され、募集条件を満たすユーザが募集人数の範囲内で応募の早い順に採用される。
また本システムでは、求人事業者に代わってユーザからマイナンバーが収集され、収集された各ユーザのマイナンバーを用いて所定の文書(給与支払報告書、源泉徴収票など)が作成される。
更に本システムでは、採用の決定にあたって、個々の求人で定められた募集条件とは別に、社会保険への加入が義務付けられる所定の条件を満たすか否かの判定が行われる。この所定の条件を満たすことになると判定された場合、ユーザの不採用が決定される。
【0013】
[ユーザ端末装置3]
ユーザ端末装置3は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報通信機能を備えた装置であり、求人に応募するユーザによって操作される。
図1に例示するシステムは、複数のユーザに対応した複数のユーザ端末装置3を有する。ユーザ端末装置3は、後述する求人管理サーバ1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、ユーザの指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。ユーザ端末装置3は、就業支援サーバ4にアクセスして、求人事業者が応募する求人の情報を表示する処理や、求人に応募する処理などを行う。
【0014】
[職業紹介事業者端末装置5]
職業紹介事業者端末装置5は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報通信機能を備えた装置であり、就業支援サーバ4を運営する職業紹介事業者によって操作される。
図1に例示するシステムは、複数の職業紹介事業者に対応した複数の職業紹介事業者端末装置5を有する。職業紹介事業者端末装置5は、後述する求人管理サーバ1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、操作者の指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。職業紹介事業者端末装置5は、求人管理サーバ1にアクセスして請求書のデータをアップロードする処理などを行う。
【0015】
[求人事業者端末装置6]
求人事業者端末装置6は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報通信機能を備えた装置であり、求人を募集する求人事業者によって操作される。
図1に例示するシステムは、複数の求人事業者に対応した複数の求人事業者端末装置6を有する。求人事業者端末装置6は、後述する求人管理サーバ1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、操作者の指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。求人事業者端末装置6は、求人管理サーバ1にアクセスして求人の情報を登録する処理や、各求人について採用したユーザに関する情報を求人管理サーバ1から取得して表示する処理などを行う。
【0016】
[就業支援サーバ4]
就業支援サーバ4は、ユーザの就業を支援する事業者(職業紹介事業者)によって運営される装置である。
図1に例示するシステムは、複数の職業紹介事業者に対応した複数の就業支援サーバ4を有する。求人事業者端末装置6は、後述する求人管理サーバ1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備える。就業支援サーバ4は、求人管理サーバ1から提供される求人情報を取得して求人のリストを生成する処理、ユーザ端末装置3からの要求に応じて求人のリストに含まれた求人情報をユーザ端末装置3に提供する処理、ユーザ端末装置3からの求人への応募を受け付けた場合に後述する応募情報を求人管理サーバ1へ送信する処理、送信した応募情報に対する判定結果(採用/不採用)を求人管理サーバ1から受信して、ユーザ端末装置3に通知する処理などを行う。
【0017】
[求人管理サーバ1]
求人管理サーバ1は、各求人事業者が募集する各求人への応募を管理する装置であり、複数の就業支援サーバ4を介して行われる各ユーザの各求人への応募を管理する。求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザからマイナンバーを取得し、取得したマイナンバーを使って給与支払報告書などの所定の文書を作成する。また求人管理サーバ1は、就業支援サーバ4から応募情報を受信した場合、その応募情報に係るユーザを採用したならば当該ユーザの社会保険への加入が義務付けられることになるか否かを判定し、その判定結果を就業支援サーバ4に通知する。更に求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザの採用を決定した場合、後述する就業管理情報を生成して記憶装置2に記憶する処理や、就業管理情報に基づく求人に関する情報(採用したユーザの情報など)を求人事業者端末装置6に提供する処理などを行う。例えば求人管理サーバ1は、通信ネットワーク9に接続された1台若しくは複数台のコンピュータを含んで構成される。
図1の例に示す求人管理サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、処理部13を有する。
【0018】
通信部11は、通信ネットワーク9を介して他の装置(就業支援サーバ4、求人事業者端末装置6など)と通信を行う。通信部11は、例えばイーサネット(登録商標)や無線LANなどの所定の通信規格に準拠して通信を行う装置(ネットワークインターフェースカードなど)を含む。
【0019】
記憶部12は、処理部13において実行可能な命令を含む1以上のプログラム121や、処理部13による処理の過程で一時的に保存されるデータ、処理部13の処理に利用されるデータ、処理部13の処理の結果として得られたデータなどを記憶する。記憶部12は、例えば、主記憶装置(RAM、ROMなど)と補助記憶装置(フラッシュメモリ、SSD、ハードディスク、メモリカード、光ディスク)などを含んでよい。記憶部12は、1つの記憶装置から構成されてもよいし、複数の記憶装置から構成されてもよい。記憶部12が複数の記憶装置から構成される場合、各記憶装置は、コンピュータのバスや他の任意の通信手段を介して処理部13と接続される。
【0020】
処理部13は、求人管理サーバ1の全体的な動作を統括的に司り、所定の情報処理を実行する。処理部13は、例えば、記憶部12に格納された1以上のプログラム121の命令に応じて処理を実行する1以上のプロセッサ(CPU(central processing unit)、MPU(micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)など)を含む。処理部13は、記憶部12に記憶される1以上のプログラム121の命令を1以上のプロセッサが実行することにより、コンピュータとして動作する。
【0021】
処理部13は、特定の機能を実現するように構成された1つ以上の専用のハードウェア(ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)など)を含んでもよい。この場合、処理部13は、本実施形態において説明する全ての処理をコンピュータにおいて実行してもよいし、少なくとも一部の処理を専用のハードウェアにおいて実行してもよい。
【0022】
プログラム121は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体(光ディスク、メモリカード、USBメモリ、その他の非一時的な有形の媒体)に記録されていてもよい。処理部13は、そのような記録媒体に記録された1以上のプログラム121の少なくとも一部を不図示の記録媒体読み取り装置(光ディスク装置など)やインターフェース装置(USBインターフェースなど)により読み込んで、記憶部12に書き込んでもよい。あるいは処理部13は、通信ネットワーク9に接続される他の装置から通信部11により1以上のプログラム121の少なくとも一部をダウンロードして、記憶部12に書き込んでもよい。1以上のプログラム121は、後述する本実施形態に係る処理の少なくとも一部を処理部13において実行させる命令を含む。
【0023】
[記憶装置2]
記憶装置2は、求人管理サーバ1の処理において使用される種々の情報を記憶する。求人管理サーバ1と記憶装置2は、任意の通信路(LAN、専用回線網、インターネットなど)介して通信可能である。例えば記憶装置2は、複数の装置からのアクセスを受け付けるファイルサーバやデータベースサーバなどに含まれていてもよいし、求人管理サーバ1のみアクセス可能な専用の記憶装置でもよい。
図1の例において、記憶装置2は、ユーザデータベース21と、求人事業者データベース22と、職業紹介事業者データベース23と、求人データベース24と、就業管理データベース25と、請求書データ26を記憶する。以下の説明では、データベースを「DB」と省略して記載する場合がある。
【0024】
ユーザDB21は、複数のユーザに対応した複数のユーザ情報を含む。一のユーザ情報は、一のユーザに関する情報を含む。一のユーザ情報は、例えば
図2Aに示すように、一のユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)と、当該ユーザに関する1以上の個人情報(氏名、性別、生年月日、電話番号、Eメールアドレス、住所、職業、マイナンバーなど)と、マイナンバー管理情報とを含む。
【0025】
マイナンバー管理情報は、ユーザによりマイナンバーの提供を拒否された場合におけるその拒否の経緯に関する情報(提供を拒否した日付など)や、求人事業者ごとのマイナンバー利用同意情報(一の求人事業者によるマイナンバーの利用についてユーザが同意していることを示す情報)を含む。
【0026】
求人事業者DB22は、複数の求人事業者に対応した複数の求人事業者情報を含む。一の求人事業者情報は、一の求人事業者に関する情報を含む。一の求人事業者情報は、例えば
図2Bに示すように、一の求人事業者を識別する求人事業者識別情報(求人事業者ID)と、事業者名と、所在地と、連絡先情報(担当者の連絡先など)と、業種と、従業員数(被保険者の総数)と、店舗に関する店舗情報を含む。店舗情報は、例えば店舗名、店舗の所在地、連絡先などの情報を含む。
【0027】
職業紹介事業者DB23は、それぞれ就業支援サーバ4を運営する複数の職業紹介事業者に対応した複数の職業紹介事業者情報を含む。一の職業紹介事業者情報は、一の職業紹介事業者に関する情報を含む。一の職業紹介事業者情報は、例えば
図2Cに示すように、一の職業紹介事業者を識別する職業紹介事業者識別情報(職業紹介事業者ID)と、事業者名と、所在地と、連絡先情報(担当者の連絡先など)を含む。
【0028】
求人DB24は、複数の求人に対応した複数の求人情報を含む。一の求人情報は、一の求人に関する情報を含む。一の求人情報は、例えば
図3Aに示すように、一の求人を識別する求人識別情報(求人ID)と、当該求人の募集を行う求人事業者の求人事業者ID(
図2B)と、求人情報の登録日と、勤務日時(勤務開始日時及び勤務終了日時)と、勤務地と、賃金と、募集条件(募集するユーザの条件)と、連絡先情報(担当者の連絡先など)と、募集人数と、ステータス情報(募集中か否かのステータスなど)を含む。
【0029】
就業管理DB25は、複数の就業管理情報を含む。一の就業管理情報は、一の求人事業者が募集する一の求人に対して一のユーザが採用されたことを示す情報を含む。個々の就業管理情報は、一のユーザが一の求人に採用されて就業することに関連した情報の管理に用いられる。一の就業管理情報は、例えば
図3Bに示すように、個々の就業管理情報を識別するための就業管理識別情報(就業管理ID)と、求人ID(
図3A)と、求人IDが示す求人について採用されたユーザのユーザID(
図2A)と、ユーザが求人の応募に利用した就業支援サーバ4に対応する職業紹介事業者ID(
図2C)と、勤務日時(勤務開始日時及び勤務終了日時)と、残業時間と、賃金と、ステータス情報(実際に勤務が行われたか否か(勤務実績)のステータス、勤務予定がキャンセルされたか否かのステータスなど)を含む。
【0030】
ここで、上述した構成を有する
図1に示すシステムの動作について説明する。
図4は、
図1に示すシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートであり、求人への応募に関連して実行される処理の例を示す。
ステップST116は、本発明の応募情報受信工程の一例である。
ステップST125は、本発明の第2判定工程の一例である。
ステップST135は、本発明の就業管理情報生成工程の一例である。
ステップST140は、本発明の第2通知工程の一例である。
【0031】
就業支援サーバ4は、求人管理サーバ1から提供された求人情報(
図3A)に基づく求人のリストを保持している。就業支援サーバ4は、ユーザ端末装置3から求人の閲覧を要求されると、保持した求人のリストに含まれる求人の情報をユーザ端末装置3に提供する(ST100)。ユーザ端末装置3は、就業支援サーバ4から提供された求人の情報をディスプレイ等に表示する(ST105)。ユーザ端末装置3は、ディスプレイ等に表示される求人の情報を見たユーザにより入力される指示に応じて、求人への応募を示す情報を就業支援サーバ4に送信する(ST110)。就業支援サーバ4は、ユーザ端末装置3から求人への応募を示す情報を受信すると、一の求人事業者が募集する一の求人に対して一のユーザが応募したことを示す応募情報を生成して、求人管理サーバ1に送信する(ST115)。
【0032】
就業支援サーバ4が求人管理サーバ1へ送信する応募情報は、例えば、応募したユーザを特定するための1以上の個人情報(氏名、生年月日、電話番号、職業など)と、応募対象の求人を示す求人ID(
図3A)と、応募情報を生成した就業支援サーバ4に対応する職業紹介事業者ID(
図2C)を含む。
【0033】
求人管理サーバ1は、就業支援サーバ4から応募情報を受信すると(ST116)、求人に応募したユーザのマイナンバーに関連する処理を行う(ST120)。
【0034】
図5は、
図4のステップST120におけるマイナンバーに関連する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST200は、本発明の賃金総額算出工程の一例である。
ステップST205,ST210及びST240は、本発明の第1判定工程の一例である。
ステップST215は、本発明のマイナンバー提供依頼工程の一例である。
ステップST230は、本発明のマイナンバー登録工程の一例である。
ステップST235は、本発明の第1マイナンバー管理工程の一例である。
ステップST245は、本発明のマイナンバー利用同意確認工程の一例である。
ステップST260は、本発明のマイナンバー利用同意登録工程の一例である。
【0035】
求人管理サーバ1は、ステップST116(
図4)において一の就業支援サーバ4から応募情報を受信すると、受信した応募情報に係る一のユーザが採用された場合に見込まれる賃金の総額を算出する(ST200)。すなわち、求人管理サーバ1は、受信した応募情報に係る一の求人事業者から一のユーザへ一定期間内(例えば1月~12月の1年間)に支払われる賃金の総額を算出する。この場合、求人管理サーバ1は、当該一の求人事業者と当該一のユーザとに関わる1以上の就業管理情報(
図3B)に基づいて、賃金の総額を算出する。
【0036】
具体的には、求人管理サーバ1は、応募情報において求人者として指定されたユーザのユーザIDが含まれる就業管理情報(
図3B)を就業管理DB25において抽出し、抽出した就業管理情報に含まれる求人IDに対応付けられた求人情報(
図3A)を参照する。求人管理サーバ1は、参照する求人情報の中から、応募情報において求人の募集者として指定された求人事業者の求人事業者IDが含まれ、かつ、勤務日時が一定期間内に含まれた求人情報を特定し、特定した求人情報に対応付けられた就業管理情報を更に抽出する。求人管理サーバ1は、この抽出した就業管理情報に含まれる賃金に基づいて、支払い済の賃金の総額を算出する。そして求人管理サーバ1は、ステップST116において受信した応募情報に含まれる賃金(見込み額)と、算出した支払い済の賃金の総額とを加算することにより、当該一の求人事業者から当該一のユーザへ一定期間内に支払われる賃金の総額(見込み額)を算出する。
【0037】
求人管理サーバ1は、ステップST200で算出した賃金の総額が所定の上限額を超えているか判定する(ST205)。この上限額は、マイナンバーを記載する所定の文書(給与支払報告書など)の作成を義務付ける条件として定められた、一定期間内の賃金の総額(給与支払報告書の場合、年間30万円)を基準にして定められた金額である。この上限額は、ステップST200で算出した賃金の総額がこの上限額を超えた場合に、マイナンバーを記載する文書の作成を義務付けられる金額、若しくは、当該文書の作成を義務付けられる蓋然性が高くなるような金額に設定される。ステップST200で算出した賃金の総額が上限額を超えない場合(ST205のNo)、求人管理サーバ1はステップST120の処理を終了する。
【0038】
ステップST200で算出した賃金の総額が上限額を超える場合(ST205のYes)、求人管理サーバ1は、ステップST116で受信した応募情報に係る一のユーザのユーザ情報(
図2A)にマイナンバーが含まれるか判定する(ST210)。賃金の総額が上限額を超え(ST205のYes)、かつ、ユーザ情報にマイナンバーが含まれていない場合(ST210のNo)、求人管理サーバ1はユーザからのマイナンバーの提供が必要と判定し、ステップST215に移行する。
【0039】
求人管理サーバ1は、応募情報に係る一のユーザからマイナンバーを提供してもらう必要があると判定した場合(ST205のYes、ST210のNo)、当該一のユーザに係るマイナンバーの提供を依頼する通知(マイナンバー提供依頼通知)を、応募情報の送信元の就業支援サーバ4、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置3に送信する(ST215)。
【0040】
求人管理サーバ1が就業支援サーバ4へマイナンバー提供依頼通知を送信する場合、例えば就業支援サーバ4は、応募情報に係る求人への応募(ST105)を行ったユーザ端末装置3において、マイナンバーの提供を依頼する画面(依頼用画面)を表示させる。
ユーザ端末装置3は、依頼用画面においてマイナンバーの提供に同意するユーザの指示が入力された場合、ユーザにより入力されたマイナンバーと関連情報(マイナンバーの本人確認用の情報など)を就業支援サーバ4へ送信する。就業支援サーバ4は、ユーザ端末装置3から受信したマイナンバー関連情報を求人管理サーバ1へ転送する。
またユーザ端末装置3は、依頼用画面においてマイナンバーの提供を拒否するユーザの指示が入力された場合、マイナンバーの提供を拒否されたことを示す応答(マイナンバー提供拒否応答)を就業支援サーバ4へ送信する。就業支援サーバ4は、ユーザ端末装置3から受信したマイナンバー提供拒否応答を求人管理サーバ1へ転送する。
【0041】
求人管理サーバ1がユーザ端末装置3へマイナンバー提供依頼通知を送信する場合、例えば求人管理サーバ1は、応募情報に係る求人への応募(ST105)を行ったユーザ端末装置3において、マイナンバーの提供を依頼する依頼用画面(例えば、就業支援サーバ4のウェブページとは別ウィンドウの画面)を表示させる。
ユーザ端末装置3は、依頼用画面においてマイナンバーの提供に同意するユーザの指示が入力された場合、ユーザにより入力されたマイナンバーと関連情報(マイナンバーの本人確認用の情報など)を求人管理サーバ1へ送信する。
またユーザ端末装置3は、依頼用画面においてマイナンバーの提供を拒否するユーザの指示が入力された場合、マイナンバーの提供を拒否されたことを示すマイナンバー提供拒否応答を求人管理サーバ1へ送信する。
【0042】
求人管理サーバ1は、一のユーザに対するマイナンバー提供依頼通知の送信先の就業支援サーバ4(応募情報の送信元の就業支援サーバ4)、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置3から、当該一のユーザに係るマイナンバーを取得した場合(ST225のYes)、取得したマイナンバーを当該一のユーザのユーザ情報に登録する(ST230)。この場合、求人管理サーバ1は、マイナンバーと共に取得した本人確認用の情報(マイナンバーカードの画像など)に基づいて、提供されたマイナンバーが本人から提供された適正なものであるか審査する処理(マイナンバーカードの画像)を行い、この審査により適正なものであると認められた場合に、提供されたマイナンバーをユーザ情報へ登録するようにしてもよい。
【0043】
他方、求人管理サーバ1は、一のユーザに対するマイナンバー提供依頼通知の送信先の就業支援サーバ4(応募情報の送信元の就業支援サーバ4)、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置3から、当該一のユーザに係るマイナンバーの提供を拒否されたことを示すマイナンバー提供拒否応答を取得した場合(ST225のNo)、当該一のユーザによりマイナンバーの提供を拒否された経緯に関する情報(ユーザが提供を拒否した日付など)をマイナンバー管理情報(
図2A)に登録する(ST235)。
ステップST230又はST235の処理を実行した後、求人管理サーバ1はステップST120の処理を終了する。
【0044】
賃金の総額が上限額を超え(ST205のYes)、かつ、ユーザ情報にマイナンバーが含まれている場合(ST210のYes)、求人管理サーバ1は、このユーザが求人事業者によるマイナンバーの利用について同意しているか判定する(ST240)。すなわち、求人管理サーバ1は、ステップST116において受信した応募情報に係る一のユーザが、当該応募情報に係る一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意していることを示す情報(マイナンバー利用同意情報)がマイナンバー管理情報(
図2A)に含まれているか判定する。当該一の求人事業者のマイナンバー利用同意情報がマイナンバー管理情報に含まれていない場合(ST240のNo)、求人管理サーバ1は、当該一の求人事業者によるマイナンバーの利用について当該一のユーザの同意を確認する必要があると判定し、ステップST245に移行する。
【0045】
求人管理サーバ1は、応募情報に係る一の求人事業者によるマイナンバーの利用について一のユーザの同意を確認する必要があると判定した場合(ST205のYes、ST210のYes、ST240のNo)、当該一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意するか否かを当該一のユーザに確認する通知(マイナンバー利用同意確認通知)を、応募情報の送信元の就業支援サーバ4、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置3に送信する(ST250)。
【0046】
求人管理サーバ1が就業支援サーバ4へマイナンバー利用同意確認通知を送信する場合、例えば就業支援サーバ4は、応募情報に係る求人への応募(ST105)を行ったユーザ端末装置3において、応募情報に係る一の求人事業者によるマイナンバーの利用に同意するか否か確認するための画面(利用同意確認用画面)を表示させる。
ユーザ端末装置3は、利用同意確認用画面においてマイナンバーの利用に同意するユーザの指示が入力された場合、当該一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意する旨の応答(マイナンバー利用同意応答)を就業支援サーバ4へ送信する。就業支援サーバ4は、ユーザ端末装置3から受信したマイナンバー利用同意応答を求人管理サーバ1へ転送する。
またユーザ端末装置3は、利用同意確認用画面においてマイナンバーの利用に同意しないユーザの指示が入力された場合、当該一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意しない旨の応答(マイナンバー利用非同意応答)を就業支援サーバ4へ送信する。就業支援サーバ4は、ユーザ端末装置3から受信したマイナンバー利用非同意応答を求人管理サーバ1へ転送する。
【0047】
求人管理サーバ1がユーザ端末装置3へマイナンバー利用同意確認通知を送信する場合、例えば求人管理サーバ1は、応募情報に係る求人への応募(ST105)を行ったユーザ端末装置3において、応募情報に係る一の求人事業者によるマイナンバーの利用に同意するか否か確認するための利用同意確認用画面(例えば、就業支援サーバ4のウェブページとは別ウィンドウの画面)を表示させる。
ユーザ端末装置3は、利用同意確認用画面において一の求人事業者によるマイナンバーの利用に同意するユーザの指示が入力された場合、当該一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意する旨のマイナンバー利用同意応答を求人管理サーバ1へ送信する。
またユーザ端末装置3は、利用同意確認用画面において一の求人事業者によるマイナンバーの利用に同意しないユーザの指示が入力された場合、当該一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意しない旨のマイナンバー利用非同意応答を求人管理サーバ1へ送信する。
【0048】
求人管理サーバ1は、一のユーザに対するマイナンバー利用同意確認通知の送信先の就業支援サーバ4(応募情報の送信元の就業支援サーバ4)、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置3から、一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意する旨のマイナンバー利用同意応答を受信した場合(ST255のYes)、当該一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意していることを示すマイナンバー利用同意情報を当該一のユーザのマイナンバー管理情報(
図2A)に登録する(ST260)。
【0049】
他方、求人管理サーバ1は、一のユーザに対するマイナンバー利用同意確認通知の送信先の就業支援サーバ4(応募情報の送信元の就業支援サーバ4)、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置3から、一の求人事業者によるマイナンバーの利用について同意しない旨のマイナンバー利用非同意応答を受信した場合(ST255のNo)、当該一のユーザによりマイナンバーの利用が同意されなかった経緯に関する情報(ユーザが利用を同意しなかった日付など)をマイナンバー管理情報(
図2A)に登録する(ST265)。
ステップST260又はST265の処理を実行した後、求人管理サーバ1はステップST120の処理を終了する。
【0050】
このように、本実施形態では、応募情報に係る一のユーザのユーザ情報(
図2A)にマイナンバーが含まれていない場合、一のユーザに対してマイナンバーの提供を依頼するマイナンバー提供依頼通知が就業支援サーバ4又はユーザ端末装置3に送信され(ST215)、このマイナンバー提供依頼通知に応答した就業支援サーバ4又はユーザ端末装置3から当該一のユーザのマイナンバーが取得された場合、取得されたマイナンバーが当該一のユーザのユーザ情報に登録される(ST230)。従って、給与支払報告書等の文書の作成時に必要となるマイナンバーの入手や管理に関わる求人事業者の負担を効果的に軽減できる。
【0051】
また、本実施形態では、ユーザがマイナンバーの提供を拒否したことを示すマイナンバー提供拒否応答が受信された場合(ST225のNo)、ユーザによりマイナンバーの提供を拒否された経緯に関する情報(ユーザが提供を拒否した日付など)がマイナンバー管理情報に登録される(ST235)。従って、給与支払報告書等の文書にマイナンバーを記入できなかった場合、マイナンバー管理情報に含まれるマイナンバー提供拒否の経緯の情報に基づいて、その未記入の理由を事後的に説明することが可能となる。
【0052】
また、本実施形態では、応募情報に係る一のユーザが採用された場合に見込まれる賃金の総額であって、一の求人事業者から一のユーザへ一定の期間内に支払われる賃金の総額が、就業管理DB25の就業管理情報に基づいて算出される(ST200)。算出された賃金の総額が所定の上限額を超え(ST205のYes)、かつ、当該一のユーザのユーザ情報にマイナンバーが含まれていない場合(ST210のNo)、当該一のユーザからのマイナンバーの提供が必要であると判定されて、マイナンバー提供依頼通知が就業支援サーバ4又はユーザ端末装置3に送信される(ST125)。従って、賃金の総額が一定の金額を超えることを条件としてマイナンバー記載文書(給与支払報告書など)の作成を義務付けられている場合に、この条件に合致するユーザや、条件に合致する蓋然性の高いユーザに絞ってマイナンバーを入手することが可能にある。従って、条件に合致しないユーザから不必要にマイナンバーを取得することがなくなるため、ユーザの負担を軽減できる。
【0053】
また、本実施形態では、一の求人事業者から一のユーザに支払われた賃金の総額が所定の上限額を超え(ST205のYes)、ユーザ情報にマイナンバーが含まれており(ST210のYes)、かつ、マイナンバー管理情報にマイナンバー利用同意情報が含まれていない場合(ST240のNo)、当該一の求人事業者によるマイナンバーの利用について当該一のユーザの同意を確認する必要があると判定されて、マイナンバー利用同意確認通知が就業支援サーバ4又はユーザ端末装置3に送信される(ST245)。マイナンバー利用同意確認通知に応答した就業支援サーバ4又はユーザ端末装置3からマイナンバー利用同意応答が受信された場合(ST255のYes)、当該一の求人事業者に対するマイナンバー利用同意情報が当該一のユーザのマイナンバー管理情報に登録される(ST260)。これにより、取得済みのマイナンバーが給与支払報告書等の文書の作成に利用可能であるか否かがユーザ情報のマイナンバー管理情報において求人事業者ごとに管理される。従って求人事業者がユーザに対してマイナンバーの利用確認を行わなくてもよくなるため、求人事業者の負担を効果的に軽減できる。
【0054】
また、本実施形態では、ユーザがマイナンバーの利用に同意しなかったことを示すマイナンバー利用非同意応答が受信された場合(ST255のNo)、ユーザによりマイナンバーの利用が同意されなかった経緯に関する情報(ユーザが利用に同意しなかった日付など)がマイナンバー管理情報に登録される(ST265)。従って、給与支払報告書等の文書にマイナンバーを記入できなかった場合、マイナンバー管理情報に含まれるマイナンバー利用非同意の経緯の情報に基づいて、その未記入の理由を事後的に説明することが可能となる。
【0055】
図4に戻る。
求人管理サーバ1は、就業支援サーバ4から応募情報を受信すると(ST116)、上述したマイナンバー関連の処理(ST120)に加えて、ユーザに対して社会保険への加入を義務付ける所定の条件についての判定を行う(ST125)。
【0056】
被保険者数が所定人数以上の事業所で働く短時間労働者であって、所定の条件を満たす短時間労働者については、社会保険(健康保険、厚生年金保険)への加入が義務付けられている。所定の条件(2022年10月以降)は、具体的には、次の4つの条件を全て満たすことである。
・週の所定労働時間が20時間以上であること
・雇用期間が2か月を超えて見込まれること
・賃金の月額が8万8千円以上であること
・学生でないこと
社会保険への加入を望まない求人事業者及び短時間労働者としては、上記の所定の条件(特に1番目と3番目の条件)を満たさないように、求人への応募を管理する必要がある。しかしながら、このような管理は求人事業者や短時間労働者とって大きな負担になる。そこで求人管理サーバ1は、社会保険への加入を義務付けられる所定の条件を満たさないように求人への応募を管理できるようにするため、ステップST125において当該所定の条件を満たすことになるか否かを判定する。
【0057】
すなわち求人管理サーバ1は、ステップST125において、受信した応募情報に係るユーザを採用したならば、当該応募情報に係る求人事業者の雇用において当該ユーザが所定の条件(社会保険への加入を義務付ける条件)を満たすことになるか否かを、就業管理DB25に含まれる就業管理情報(
図3B)に基づいて判定する。
【0058】
図6は、
図4のステップST125における判定処理の一例を説明するためのフローチャートである。以下の例では、被保険者数が所定人数以上の事業所で働く短時間労働者であって、以下の(1)~(4)の条件を全て満たす短時間労働者は、社会保険への加入が義務付けられているものとする。
(1)1週間あたりの労働時間が所定時間以上であること
(2)雇用期間が2か月を超えて見込まれること
(3)1か月あたりの賃金が所定金額以上であること
(4)学生でないこと
上記において、「1週間」は本発明における「第1期間」の一例であり、「1か月」は本発明における「第2期間」の一例である。また、(1)の条件は本発明における第1条件の一例であり、(3)の条件は本発明における第2条件の一例である。
【0059】
求人管理サーバ1は、応募情報に係る求人の募集主である求人事業者が、上記(1)~(4)の条件を満たすユーザを雇用した場合に当該ユーザについての社会保険料の一部を負担する義務を負った特定の事業者であるか否か判定する(ST300)。例えば求人管理サーバ1は、応募情報に係る求人IDを含んだ求人情報(
図3A)を求人DB24において検索し、検索により見つかった求人情報から求人事業者IDを取得し、この求人事業者IDを含んだ求人事業者情報(
図2B)を求人事業者DB22において更に検索する。そして求人管理サーバ1は、検索により見つかった求人事業者情報に含まれる被保険者の従業員数が所定の人数に達していない場合(ST300のNo)、応募情報に係るユーザが社会保険への加入義務の条件を満たさないと判定する(ST355)。他方、この求人事業者情報に含まれる従業員数が所定の人数以上の場合、求人管理サーバ1は、判定対象の求人事業者が上述した特定の事業者に該当すると判定して(ST300のYes)、ステップST305に移行する。
【0060】
ステップST305において、求人管理サーバ1は、ステップST116(
図4)で受信した応募情報に含まれるユーザに関する情報に基づいて、この応募情報に係るユーザを特定する。すなわち、求人管理サーバ1は、受信した応募情報に含まれる少なくとも1つの個人情報と、記憶装置2のユーザDB21に含まれる各ユーザのユーザ情報(
図2A)とに基づいて、受信した応募情報に係るユーザのユーザIDを取得する。具体的には、求人管理サーバ1は、受信した応募情報に含まれる個人情報(例えば氏名、生年月日及び電話番号の3つ)と一致する個人情報が含まれたユーザ情報をユーザDB21において検索し、検索により見つかったユーザ情報に含まれるユーザIDを、受信した応募情報に係るユーザのユーザIDとして取得する。
【0061】
ステップST305において応募情報に係るユーザを特定できなかった場合(応募情報に係るユーザのユーザIDを取得できなかった場合)、求人管理サーバ1は、ステップST320に移行する(ST305のNo)。ステップST320において、求人管理サーバ1は、応募情報に含まれるユーザの個人情報に基づいてユーザ情報(
図2A)を新規に生成し、記憶装置2のユーザDB21に登録する。この場合、求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザが社会保険への加入義務の条件を満たさないと判定する(ST355)。
【0062】
ステップST305において応募情報に係るユーザを特定した場合(応募情報に係るユーザのユーザIDを取得した場合)、求人管理サーバ1は、応募情報に含まれる個人情報(例えば職業)に基づいて、応募情報に係るユーザが学生か否か判定する(ST325)。応募情報に係るユーザが学生の場合(ST325のYes)、求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザが社会保険への加入義務の条件を満たさないと判定する(ST355)。他方、求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザが学生でない場合(ST325のNo)、ステップST330に移行する。
【0063】
ステップST330において、求人管理サーバ1は、ステップST305で特定したユーザに係る1以上の就業管理情報(
図3B)に基づいて、1週間あたりの労働時間を算出する。例えば求人管理サーバ1は、ステップST305で特定したユーザのユーザIDを含むとともに、ステップST116(
図4)で受信した応募情報に係る求人の募集主である求人事業者の求人事業者ID(ステップST300で取得した求人事業者ID)を含んだ就業管理情報であって、かつ、勤務日が直近の2か月間に含まれる就業管理情報を就業管理DB25において検索する。そして、求人管理サーバ1は、検索により見つかった就業管理情報に含まれる勤務時間の情報に基づいて、直近の2か月間における1週間あたりの労働時間を算出する。例えば求人管理サーバ1は、直近の2か月間における総労働時間に所定の係数を乗じて得られる値を1週間あたりの労働時間として算出する。
【0064】
ステップST330において算出した1週間あたりの労働時間が所定の時間に満たない場合(ST335のNo)、求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザが社会保険への加入義務の条件を満たさないと判定する(ST355)。他方、ステップST330において算出した1週間あたりの労働時間が所定の時間以上の場合(ST335のYes)、求人管理サーバ1はステップST340に移行する。
【0065】
ステップST340において、求人管理サーバ1は、ステップST305で特定したユーザに係る1以上の就業管理情報(
図3B)に基づいて、1か月あたりの賃金を算出する。例えば求人管理サーバ1は、ステップST305で特定したユーザのユーザIDを含むとともに、ステップST116(
図4)で受信した応募情報に係る求人の募集主である求人事業者の求人事業者ID(ステップST300で取得した求人事業者ID)を含んだ就業管理情報であって、かつ、勤務日が直近の1か月間に含まれる就業管理情報を就業管理DB25において検索する。そして、求人管理サーバ1は、検索により見つかった就業管理情報に含まれる賃金の情報に基づいて、直近の1か月間における賃金を算出する。
【0066】
ステップST340において算出した1か月あたりの賃金が所定の金額に満たない場合(ステップST345のNo)、求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザが社会保険への加入義務の条件を満たさないと判定する(ST355)。他方、ステップST340において算出した1か月あたりの賃金が所定の金額以上の場合(ステップST345のYes)、求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザが社会保険への加入義務の条件を満たすと判定する(ST350)。
【0067】
図4に戻る。
応募情報に係るユーザを採用しても、当該ユーザが所定の条件(社会保険への加入を義務付ける条件)を満たすことにはならないとステップST125において判定した場合(ST130のNo)、求人管理サーバ1は、当該応募情報に係るユーザの採用を決定する。この場合、求人管理サーバ1は、当該応募情報に係る求人に対して当該ユーザが採用されたことを示す情報を含んだ就業管理情報(
図3B)を生成し、記憶装置2の就業管理DB25に登録する(ST135)。他方、当該ユーザが所定の条件(社会保険への加入を義務付ける条件)を満たすことになるとステップST125において判定した場合(ST130のYes)、求人管理サーバ1は、当該応募情報に係るユーザの不採用を決定する。この場合、求人管理サーバ1は、ステップST135の就業管理情報の生成を行わない。
【0068】
求人管理サーバ1は、ステップST125の判定結果に基づいた採用又は不採用の決定を就業支援サーバ4に通知する(ST140)。この通知を受信した就業支援サーバ4は、採用又は不採用の決定を応募の結果として記録するとともに(ST145)、この応募の結果(採用/不採用)をユーザ端末装置3に通知する(ST150)。ユーザ端末装置3は、通知された応募の結果をディスプレイ等に表示する(ST155)。
【0069】
このように、本実施形態では、一の求人事業者が募集する一の求人に対して一のユーザが採用されたことを示す情報をそれぞれ含んだ複数の就業管理情報(
図3B)が、記憶装置2に記憶される。各就業管理情報には、一のユーザの労働時間に関する情報と、当該ユーザに支払われる賃金に関する情報とが含まれている。求人管理サーバ1において就業支援サーバ4からの応募情報(一の求人事業者が募集する一の求人に対して一のユーザが応募したことを示す情報)が受信されると、この応募情報に係るユーザについて、社会保険への加入義務が判定される。この判定では、応募情報に係るユーザを採用したならば、当該応募情報に係る求人事業者の雇用において当該ユーザが所定の条件(社会保険への加入を義務付けられる条件)を満たすことになるか否かが、記憶装置2に記憶される1以上の就業管理情報に基づいて判定される。この判定において応募情報に係るユーザが所定の条件(社会保険への加入を義務付けられる条件)を満たすことになると判定された場合、当該ユーザの不採用が当該応募情報の送信元の就業支援サーバ4へ通知される。従って、本実施形態によれば、ユーザが社会保険への加入を義務付けられる条件を満たさないように、ユーザの求人への応募を自動的に管理することができる。
【0070】
また、一のユーザが複数の就業支援サーバ4を利用して同一の求人事業者の求人に応募した場合、個々の就業支援サーバ4が持つ求人への応募履歴の情報だけでは、当該求人事業者の雇用における当該ユーザの労働時間や賃金を把握できない。これに対して、本実施形態では、応募情報に係るユーザが所定の条件(社会保険への加入を義務付けられる条件)を満たすことにならないと判定された場合、当該応募情報に係る求人に対して当該ユーザが採用されたことを示す情報を含んだ就業管理情報が生成され、記憶装置2に記憶される(ST135:
図4)。これにより、一のユーザが複数の就業支援サーバ4を利用して同一の求人事業者の求人に応募した場合でも、それぞれの応募に対応する就業管理情報が記憶装置2に記憶されることになるため、当該求人事業者の雇用における当該ユーザの労働時間や賃金を正しく把握することができる。
【0071】
次に、求人事業者端末装置6からの要求に応じた求人管理サーバ1の処理の一例について、
図7及び
図8のフローチャートを参照して説明する。
ステップST405は、本発明の第1求人情報生成工程の一例である。
ステップST415は、本発明のシフト勤務表データ取得工程の一例である。
ステップST420は、本発明の第2求人情報生成工程の一例である。
ステップST430は、本発明の求人情報提供工程の一例である。
ステップST440は、本発明の情報取得工程の一例である。
ステップST445は、本発明の就業可能時間算出工程の一例である。
ステップST450及びST460は、本発明の情報提供工程の一例である。
ステップST475は、本発明の情報修正工程の一例である。
ステップST505は、本発明の請求書データ格納工程の一例である。
ステップST515は、本発明の請求書データ提供工程の一例である。
ステップST525は、本発明の文書作成工程の一例である。
【0072】
求人管理サーバ1は、一の求人事業者が募集する新たな求人についての情報の登録を求める求人情報登録要求を求人事業者端末装置6から受信すると(ST400)、受信した求人情報登録要求に応じて、求人事業者端末装置6から提供される求人に関する情報に応じた求人情報(
図3A)を生成し、記憶装置2の求人DB24に登録する(ST405)。
【0073】
また求人管理サーバ1は、シフト勤務表の登録要求を求人事業者端末装置6から受信すると(ST410)、複数の時間帯の各々における勤務予定の人員の情報と必要な人員の情報とを含んだシフト勤務表のデータを求人事業者端末装置6から取得し(ST415)、これに応じた求人情報を生成する(ST420)。すなわち、求人管理サーバ1は、取得したシフト勤務表のデータに基づいて、人員が不足する時間帯において不足分の人員が補われるように求人を募集する求人情報(
図3A)を生成し、記憶装置2の求人DB24に登録する。例えば求人管理サーバ1は、シフト勤務表において人員が不足する勤務日と時間帯(勤務予定の人員が必要な人員より少ない時間帯)を特定し、特定した勤務日及び時間帯を勤務日時とし、必要な人員と勤務予定の人員との差を募集人数とする求人情報を生成する。求人管理サーバ1は、求人情報に含まれるべき他の情報(勤務地、賃金、募集条件など)を、シフト勤務表のデータとともに求人事業者端末装置6から取得してもよい。
【0074】
就業支援サーバ4は、例えばユーザ端末装置3から求人の閲覧を要求された場合、求人管理サーバ1に対して求人情報取得要求を送信する(ST425)。求人管理サーバ1は、一の就業支援サーバ4から求人情報取得要求を受信すると、記憶装置2の求人DB24に含まれる少なくとも一部の求人情報を当該就業支援サーバ4に提供する(ST430)。
【0075】
求人管理サーバ1は、一の求人事業者によって操作される一の求人事業者端末装置6から、当該求人事業者が募集する1以上の特定の求人について採用されたユーザに関する情報を要求された場合(ST435)、当該特定の求人について就業管理DB25に登録される1以上の就業管理情報に基づいて、当該特定の求人に採用された1以上のユーザに関する情報を取得する(ST440)。
【0076】
また求人管理サーバ1は、当該特定の求人について就業管理DB25に登録される1以上の就業管理情報に基づいて、当該特定の求人に採用された1以上のユーザの各々が所定の条件(社会保険への加入を義務付けられる条件)を満たさずに残業することが可能な就業可能時間を算出する(ST445)。例えば求人管理サーバ1は、ステップST330(
図6)と同様の方法で算出される1週間あたりの労働時間と所定時間との差や、ステップST340(
図6)と同様の方法で算出される1か月あたりの賃金と所定金額との差に基づいて、就業可能時間を算出する。求人管理サーバ1は、ステップST440で取得したユーザの情報及びステップST445で算出した就業可能時間を、要求元の求人事業者端末装置6に提供する(ST450)。求人事業者端末装置6は、求人管理サーバ1から提供された特定の求人に関する情報(採用されたユーザの情報、就業可能時間など)をディスプレイ等に表示する(ST455)。
【0077】
求人管理サーバ1は、求人事業者端末装置6からの要求に応じて、就業管理DB25の就業管理情報に含まれる特定の求人に関する情報(採用されたユーザの情報、勤務時間、勤務実績など)を取得し、取得した情報を要求元の求人事業者端末装置6に提供する(ST460)。求人事業者端末装置6は、求人管理サーバ1から取得した特定の求人に関する情報をディスプレイ等に表示する(ST465)。この表示された情報を見た求人事業者の操作者によって、特定の求人に採用された1以上のユーザの勤務時間や勤務実績に関する情報を修正する指示が入力された場合、求人事業者端末装置6は、これらの情報の修正要求を求人管理サーバ1に送信する(ST470)。求人管理サーバ1は、特定の求人に採用された1以上のユーザの勤務時間や勤務実績に関する情報の修正要求を求人事業者端末装置6から受信した場合、特定の求人について記憶装置2の就業管理DB25に登録される1以上の就業管理情報に含まれた勤務時間や勤務実績に関する情報を、受信した修正要求に応じて修正する(ST475)。
【0078】
求人管理サーバ1は、就業支援サーバ4、又は、職業紹介事業者によって操作される職業紹介事業者端末装置5から請求書データがアップロードされると(ST500)、このアップロードされた請求書データを記憶装置2に格納する(ST505)。求人管理サーバ1は、一の求人事業者によって操作される一の求人事業者端末装置6からの請求書データを要求されると(ST510)、当該一の求人事業者に宛てた請求書の情報を含む請求書データを記憶装置2から読み出し、当該一の求人事業者端末装置6に提供する(ST515)。
【0079】
求人管理サーバ1は、一の求人事業者の求人事業者端末装置6から一のユーザについて所定のマイナンバー記載文書(給与支払報告書、源泉徴収票など)を作成するように要求されると(ST520)、当該一の求人事業者と当該一のユーザとに関わる就業管理情報を就業管理DB25から抽出し、抽出した就業管理情報とユーザ情報のマイナンバーとに基づいて、一定の期間内に当該一の求人事業者から当該一のユーザに支払われた賃金に関する情報と当該一のユーザに係るマイナンバーとが含まれたマイナンバー記載文書を作成する(ST525)。当該一のユーザのユーザ情報にマイナンバーが含まれていない場合、求人管理サーバ1は、マイナンバーの記入が省略された(マイナンバーの記入欄が空欄にされた)マイナンバー記載文書を作成する。求人管理サーバ1は、作成したマイナンバー記載文書を要求元の求人事業者端末装置6に提供する。
【0080】
このように、本実施形態では、求人事業者端末装置6からの要求に応じて生成された求人情報が記憶装置2の求人DB24に登録される。また、求人DB24に登録された求人情報が、就業支援サーバ4からの要求に応じて就業支援サーバ4に提供される。これにより、求人事業者は求人管理サーバ1に対する求人情報の登録を行うだけで複数の就業支援サーバ4に求人情報を提供できるため、求人事業者における求人情報の登録の手間を減らすことができる。
【0081】
また、本実施形態では、求人事業者端末装置6から取得されたシフト勤務表のデータに基づいて、人員が不足する時間帯において不足分の人員が補われるように求人を募集する求人情報(
図3A)が生成され、記憶装置2の求人DB24に登録される。従って、不足人員の補充のために行われる求人募集の登録の手間を効果的に減らすことができるとともに、シフト勤務表上で特定される不足人員を漏れなく的確に補充することができる。
【0082】
また、本実施形態では、特定の求人についての情報を求人事業者端末装置6において容易に閲覧することができる。例えば、特定の求人において採用されたユーザが、社会保険への加入を義務付けられない範囲で残業できる就業可能時間を確認することが可能になる。これにより、業務の状況に応じて必要な人員を柔軟に補充し易くなる。
【0083】
また、本実施形態では、特定の求人について就業管理DB25の就業管理情報に登録される情報(勤務時間、勤務実績など)を求人事業者端末装置6の要求に応じて修正することができる。これにより、求人に係わる業務が実施された後、実際の勤務時間や勤務実績を就業管理DB25の就業管理情報に登録することが可能になる。従って、各求人における各ユーザの就業状況を就業管理DB25において管理することが可能になる。
【0084】
また、本実施形態では、職業紹介事業者から求人事業者に宛てた請求書の情報を含む請求書データが、就業支援サーバ4や職業紹介事業者端末装置5から求人管理サーバ1にアップロードされ、求人管理サーバ1の記憶装置2に格納される。記憶装置2に格納された請求書データは、求人事業者端末装置6からの要求に応じて記憶装置2から読み出され、求人事業者端末装置6に提供される。これにより、求人事業者は各職業紹介事業者からの請求書データを一括して受領することができるため、各職業紹介事業者から個別に請求書を受領する場合に比べて、求人事業者の作業負担を軽減できる。職業紹介事業者は、各求人事業者に宛てた請求書データを求人管理サーバ1へ一括してアップロードできるため、各求人事業者へ個別に請求書を送付する場合に比べて、職業紹介事業者の作業負担を軽減できる。
【0085】
また、本実施形態では、就業管理DB25の就業管理情報とユーザ情報に含まれるマイナンバーとに基づいて所定のマイナンバー記載文書(給与支払報告書、源泉徴収票など)が作成されるため、求人事業者における文書作成の作業負担を軽減できる。
【0086】
次に、上述した本実施形態の一変形例について
図9及び
図10を参照して説明する。この変形例では、ユーザDB21のユーザ情報(
図2A)に含まれるユーザIDが就業支援サーバ4においてもユーザの識別に用いられる。すなわち、求人管理サーバ1と就業支援サーバ4の両方で共通のユーザIDによりユーザが識別される。
【0087】
図9は、
図4のステップST125における判定処理の一変形例を説明するためのフローチャートである。
図9に示すフローチャートは、
図6に示すフローチャートにおけるステップST305をステップST310に置換するとともに、ステップST315及びステップST320を省略したものであり、他のステップは
図6に示すフローチャートと同じである。以下では、
図6に示すフローチャートとの相違点について説明する。
【0088】
この変形例において、求人管理サーバ1が就業支援サーバ4から受信する応募情報には、ユーザ情報(
図2A)に含まれるものと同じユーザIDが含まれる。ユーザIDは、後述する
図10のフローチャートの処理によって予め就業支援サーバ4に提供される。求人管理サーバ1は、ステップST300において求人事業者が特定の業者(所定の条件を満たすユーザの社会保険料の一部を負担する義務を負う求人事業者)であると判定した場合(ST300のYes)、就業支援サーバ4から受信した応募情報に含まれるユーザIDに基づいて応募情報に係るユーザを特定する(ST310)。すなわち、求人管理サーバ1は、ステップST116(
図4)で受信した応募情報からユーザIDを取得し、このユーザIDに対応するユーザについてステップST325以降の処理を実行する。
【0089】
図10は、ユーザ情報のユーザIDを就業支援サーバ4に提供する処理及び就業支援サーバ4からの個人情報に応じて求人情報を更新する処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップST610は、本発明の第1ユーザ情報検索工程の一例である。
ステップST625は、本発明のユーザ識別情報提供工程の一例である。
ステップST640は、本発明の第2ユーザ情報検索工程の一例である。
ステップST645は、本発明の個人情報比較工程の一例である。
ステップST650は、本発明の問合せ工程の一例である。
ステップST675は、本発明の個人情報更新工程の一例である。
【0090】
就業支援サーバ4は、求人への応募を示す情報をユーザ端末装置3から取得すると(ST600)、一の求人事業者が募集する一の求人に対して一のユーザが応募したことを示す応募情報を生成して、求人管理サーバ1に送信する(ST605)。このとき就業支援サーバ4は、求人に応募したユーザのユーザIDを既に取得している場合、このユーザIDを含んだ応募情報を生成し、当該ユーザのユーザIDを未だ取得していない場合は、当該ユーザを特定するための1以上の個人情報(氏名、生年月日、電話番号、職業など)を含んだ応募情報を生成する。
【0091】
求人管理サーバ1は、就業支援サーバ4から応募情報を受信した場合(ST607)、受信した応募情報にユーザIDが含まれているか否か判定する(ST609)。応募情報にユーザIDが含まれている場合(ST609のYes)、求人管理サーバ1は、後述するステップST610~ST625を実行せず、既に説明したステップST125~ST140(
図4)と同様の処理を実行する。
【0092】
応募情報にユーザIDが含まれていない場合(ST609のNo)、求人管理サーバ1は、応募情報に含まれた個人情報と同一の個人情報を含むユーザ情報(
図2A)をユーザDB21において検索する(ST610)。この検索によって該当するユーザ情報が見つからなかった場合(ST615のNo)、求人管理サーバ1は、応募情報に含まれる個人情報に基づいて新規のユーザ情報を生成し、ユーザDB21に登録する(ST620)。そして、求人管理サーバ1は、ステップST620において新規に生成したユーザ情報のユーザIDを、応募情報に係るユーザのユーザIDとして就業支援サーバ4に提供する(ST625)。他方、求人管理サーバ1は、ステップST610の検索によって該当するユーザ情報が見つかった場合(ST615のYes)、この見つかったユーザ情報に含まれるユーザIDを、応募情報に係るユーザのユーザIDとして就業支援サーバ4に提供する(ST625)。ステップST620又はステップST625の後、求人管理サーバ1は、既に説明したステップST125~ST140(
図4)と同様の処理を実行する。
【0093】
就業支援サーバ4は、ステップST625において求人管理サーバ1から提供されたユーザIDを、新規のユーザの識別情報として保存する(ST630)。以降、就業支援サーバ4は、このユーザの応募情報を求人管理サーバ1へ送信する場合、ステップST630において保存したユーザIDを含む応募情報を送信する。
【0094】
就業支援サーバ4は、保有しているユーザの個人情報をチェックするため、ユーザの情報(ユーザIDと所定の1以上の個人情報)を任意のタイミングで求人管理サーバ1に提供する(ST635)。例えば求人管理サーバ1は、予め設定されたタイミングや、周期的なタイミング、所定のイベント(ユーザに関する登録情報の変更など)が発生したタイミングなどにおいて、ユーザIDと個人情報を含んだユーザの情報を求人管理サーバ1に提供する。
【0095】
求人管理サーバ1は、就業支援サーバ4から一のユーザに関する1以上の個人情報(氏名、生年月日、電話番号など)とユーザIDとを受信した場合、受信したユーザIDを含むユーザ情報(
図2A)をユーザDB21において検索する(ST640)。求人管理サーバ1は、この検索により見つかったユーザ情報に含まれる1以上の個人情報と、就業支援サーバ4からユーザIDとともに受信した1以上の個人情報とを比較する(ST645)。
【0096】
ステップST645において比較した個人情報が一致しない場合(ST645のNo)、求人管理サーバ1は、個人情報の送信元の就業支援サーバ4に対して、個人情報の更新の可否を問い合わせる通知を送信する(ST650)。この通知を受信した就業支援サーバ4は、ステップST635において情報の提供を行ったユーザのユーザ端末装置3に対して、個人情報の更新の可否(ユーザDB21に登録されている個人情報を、ステップST635において求人管理サーバ1に提供した個人情報に更新してよいか否か)を問い合わせる(ST655)。就業支援サーバ4は、この問合せに対するユーザ端末装置3からの応答(ST660)を求人管理サーバ1へ送信する(ST665)。求人管理サーバ1は、ステップST650において個人情報の更新可否を問い合わせた就業支援サーバ4から、個人情報の更新を許可する旨の応答を受信した場合(ST670のYes)、ステップST640において見つかったユーザ情報に含まれる1以上の個人情報を、ステップST635において就業支援サーバ4から受信した1以上の個人情報に更新する(ST675)。
【0097】
この変形例では、求人管理サーバ1と就業支援サーバ4のそれぞれにおいて、同一のユーザの個人情報が同一のユーザIDに関連付けられている。就業支援サーバ4から一のユーザの情報としてユーザIDとともに1以上の個人情報が受信された場合、受信されたユーザIDを含むユーザ情報が、記憶装置2のユーザDB21において検索され、検索により見つかった求人情報に含まれる1以上の個人情報と、就業支援サーバ4からユーザIDとともに受信された1以上の個人情報とが比較される。この比較の結果、両者の個人情報が一致していない場合、個人情報の送信元の就業支援サーバ4に対して、個人情報の更新の可否を問い合わせる通知が送信される。この問合せの通知に対して、個人情報の更新を許可する旨の応答が就業支援サーバ4から受信された場合、ユーザDB21の検索により見つかったユーザ情報に含まれる1以上の個人情報が、就業支援サーバ4から受信された1以上の個人情報に更新される。従って、一のユーザが複数の就業支援サーバ4において別々にユーザ登録を行う場合でも、更新の可否の問合せにより確認された正しい個人情報をユーザDB21に登録できる。
【0098】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、更に種々のバリエーションを含んでいる。
【0099】
例えば、
図5に例示したフローチャートでは、マイナンバー提供拒否応答が受信された場合(ST225のNo)、マイナンバー提供拒否の経緯に関する情報がマイナンバー管理情報に登録されるが(ST235)、本発明はこの例に限定されない。本発明の他の例において、求人管理サーバ1は、一のユーザに対するマイナンバー提供依頼通知の送信先の就業支援サーバ4(応募情報の送信元の就業支援サーバ4)、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置3から、当該一のユーザに係るマイナンバーの提供を拒否されたことを示すマイナンバー提供拒否応答を受信した場合(ST225のNo)、当該一のユーザの不採用を当該送信先の就業支援サーバ4へ通知してもよい。これにより、マイナンバーの記載が求められている所定の文書(給与支払報告書など)を当該一のユーザについて作成せずに済むため、所定の文書においてマイナンバーが未記入になることを回避できる。
【0100】
図5に例示したフローチャートでは、マイナンバー利用非同意応答が受信された場合(ST255のNo)、マイナンバー利用非同意の経緯に関する情報がマイナンバー管理情報に登録されるが(ST265)、本発明はこの例に限定されない。本発明の他の例において、求人管理サーバ1は、一のユーザに対するマイナンバー提供依頼通知の送信先の就業支援サーバ4(応募情報の送信元の就業支援サーバ4)、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置3から、当該一のユーザに係るマイナンバーの利用に同意しないことを示すマイナンバー利用非同意応答を受信した場合(ST255のNo)、当該一のユーザの不採用を当該送信先の就業支援サーバ4へ通知してもよい。これにより、マイナンバーの記載が求められている所定の文書(給与支払報告書など)を当該一のユーザについて作成せずに済むため、所定の文書においてマイナンバーが未記入になることを回避できる。
【0101】
図6及び
図9に例示したフローチャートでは、応募情報に係るユーザが所定の条件(社会保険への加入を義務付ける条件)を満たしているか判定する処理において、1週間あたりの労働時間に関する第1条件についての判定(ST330~ST335)と、1か月あたりの賃金に関する第2条件についての判定(ST340~ST345)とがそれぞれ行われているが、本発明はこの例に限定されない。本発明の他の例では、第1条件についての判定及び第2条件についての判定のいずれかを省略してもよい。
【0102】
上述した実施形態では、
図4のステップST140において、ステップST125の判定結果に基づいた採用又は不採用の決定を求人管理サーバ1が就業支援サーバ4に通知しているが、本発明はこの例に限定されない。本発明の他の実施形態において、求人管理サーバ1は、採用/不採用の決定を就業支援サーバ4に通知する代わりに、ステップST125の判定結果を就業支援サーバ4に通知してもよい。
例えば、求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザが所定の条件を満たすことになるとステップST125において判定した場合、ステップST140において、当該ユーザが社会保険への加入を義務付けられる労働者であることを当該応募情報の送信元の就業支援サーバ4へ通知してもよい。この場合、求人管理サーバ1は、当該ユーザを採用するか否かに関する問い合わせを求人事業者端末装置6に送信し、この問合せに対する求人事業者端末装置6からの応答(採用又は不採用の決定)を就業支援サーバ4へ通知してもよい。
【0103】
また上述した実施形態において、求人管理サーバ1は、応募情報に係るユーザが所定の条件を満たさないと判定した場合(ST125)、ステップST140において、当該ユーザの採用の決定を就業支援サーバ4へ通知しているが、本発明はこの例に限定されない。本発明の他の実施形態では、ステップST125の判定結果(当該ユーザが社会保険への加入を義務付けられる労働者でないこと)を求人管理サーバ1が就業支援サーバ4へ通知してもよい。この場合、求人管理サーバ1は、当該ユーザを採用するか否かに関する問い合わせを求人事業者端末装置6に送信し、この問合せに対する求人事業者端末装置6からの応答(採用又は不採用の決定)を就業支援サーバ4へ通知してもよい。
【0104】
上述した実施形態では、求人管理サーバ1の求人DB24に登録される求人情報が各就業支援サーバ4に提供されているが、本発明の他の実施形態では、少なくとも一部の求人情報が求人事業者端末装置6から就業支援サーバ4へ直接提供されてもよい。
【0105】
以下、本実施形態に関連する付記を記す。
[1]
求人への応募を管理する求人管理サーバが行う方法であって、
前記求人管理サーバは、前記求人への応募をそれぞれ受け付ける複数の就業支援サーバと通信可能であり、
前記求人管理サーバは、1以上の記憶装置にアクセス可能であり、
1以上の前記記憶装置は、それぞれ一のユーザに関する個人情報を含んだ複数のユーザ情報を記憶し、
前記求人管理サーバが、一の求人事業者が募集する一の前記求人に対して一の前記ユーザが応募したことを示す応募情報を一の前記就業支援サーバから受信する応募情報受信工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記就業支援サーバから受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザの前記ユーザ情報にマイナンバーが含まれていない場合、当該一のユーザからの前記マイナンバーの提供が必要であると判定する第1判定工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記就業支援サーバから受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザからの前記マイナンバーの提供が必要であると前記第1判定工程において判定した場合、当該一のユーザに係る前記マイナンバーの提供を依頼するマイナンバー提供依頼通知を、当該一の就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置に送信するマイナンバー提供依頼工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記ユーザに対する前記マイナンバー提供依頼通知の送信先の前記就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作される前記ユーザ端末装置から、当該一のユーザに係る前記マイナンバーを取得した場合、取得した前記マイナンバーを当該一のユーザの前記ユーザ情報に登録するマイナンバー登録工程と
を有する方法。
[2]
1以上の前記記憶装置は、一の求人事業者が募集する一の前記求人に対して一のユーザが採用されたことを示す情報をそれぞれ含んだ複数の就業管理情報を記憶し、
各前記就業管理情報は、一の前記ユーザに支払われる賃金に関する情報を含んでおり、
前記求人管理サーバが、一の前記求人事業者と一の前記ユーザとに関わる1以上の前記就業管理情報に基づいて、一定の期間内に当該一の求人事業者から当該一のユーザに支払われた賃金に関する情報と当該一のユーザに係る前記マイナンバーとが含まれた所定の文書を作成する文書作成工程を有する、
[1]に記載の方法。
[3]
各前記ユーザ情報は、一の前記ユーザに係る前記マイナンバーの管理に関するマイナンバー管理情報を含み、
前記求人管理サーバが、一の前記ユーザに対する前記マイナンバー提供依頼通知の送信先の前記就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置から、当該一のユーザに係る前記マイナンバーの提供を拒否されたことを示すマイナンバー提供拒否応答を受信した場合、当該一のユーザにより前記マイナンバーの提供を拒否された経緯に関する情報を前記マイナンバー管理情報に登録する第1マイナンバー管理工程を有し、
前記文書作成工程は、当該一のユーザに係る前記マイナンバーの記入が省略された前記所定の文書を作成することを含む、
[2]に記載の方法。
[4]
前記求人管理サーバが、一の前記ユーザに対する前記マイナンバー提供依頼通知の送信先の前記就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作されるユーザ端末装置から、当該一のユーザに係る前記マイナンバーの提供を拒否されたことを示すマイナンバー提供拒否応答を受信した場合、当該一のユーザの不採用を当該送信先の就業支援サーバへ通知する第1通知工程を有する、
[2]に記載の方法。
[5]
1以上の前記記憶装置は、一の求人事業者が募集する一の前記求人に対して一のユーザが採用されたことを示す情報をそれぞれ含んだ複数の就業管理情報を記憶し、
各前記就業管理情報は、一の前記ユーザに支払われる賃金に関する情報を含んでおり、
前記求人管理サーバが、一の前記就業支援サーバから受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザが採用された場合に見込まれる賃金の総額であって、当該一の求人事業者から当該一のユーザへ一定の期間内に支払われる賃金の総額を、当該一の求人事業者と当該一のユーザとに関わる1以上の前記就業管理情報に基づいて算出する賃金総額算出工程を有し、
前記第1判定工程は、一の前記求人事業者と一の前記ユーザとについて算出した前記賃金の総額が所定の上限額を超えており、かつ、当該一のユーザの前記ユーザ情報に前記マイナンバーが含まれていない場合、当該一のユーザからの前記マイナンバーの提供が必要であると判定することを含む、
[1]~[4]のいずれか1つに記載の方法。
[6]
各前記ユーザ情報は、一の前記ユーザに係る前記マイナンバーの管理に関するマイナンバー管理情報を含み、
前記第1判定工程は、前記求人管理サーバが、一の就業支援サーバから受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザの前記ユーザ情報にマイナンバーが含まれており、当該一の求人事業者と当該一のユーザとについて算出した前記賃金の総額が所定の上限額を超えており、かつ、当該一のユーザが当該一の求人事業者による前記マイナンバーの利用について同意していることを示すマイナンバー利用同意情報が当該一のユーザの前記マイナンバー管理情報に含まれていない場合、当該一の求人事業者による前記マイナンバーの利用について当該一のユーザの同意を確認する必要があると判定することを含み、
前記求人管理サーバが、前記第1判定工程において一の前記求人事業者による前記マイナンバーの利用について一の前記ユーザの同意を確認する必要があると判定した場合、当該マイナンバーの利用について同意するか否かを当該一のユーザに確認するマイナンバー利用同意確認通知を、当該一の就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作される前記ユーザ端末装置に送信するマイナンバー利用同意確認工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記ユーザに対する前記マイナンバー利用同意確認通知の送信先の前記就業支援サーバ、又は、当該一のユーザによって操作される前記ユーザ端末装置から、当該一の求人事業者による前記マイナンバーの利用について同意する旨のマイナンバー利用同意応答を受信した場合、当該一の求人事業者による前記マイナンバーの利用について同意していることを示す前記マイナンバー利用同意情報を当該一のユーザの前記マイナンバー管理情報に登録するマイナンバー利用同意登録工程とを有する、
[5]に記載の方法。
[7]
1以上の前記記憶装置は、前記就業支援サーバを運営する職業紹介事業者から前記求人事業者に宛てた請求書の情報を含む請求書データを記憶し、
前記求人管理サーバが、前記就業支援サーバ、又は、前記職業紹介事業者によって操作される職業紹介事業者端末装置からアップロードされた前記請求書データを前記記憶装置に格納する請求書データ格納工程と、
前記求人管理サーバが、一の前記求人事業者によって操作される一の求人事業者端末装置からの要求に応じて、当該一の求人事業者に宛てた前記請求書の情報を含む前記請求書データを前記記憶装置から読み出し、当該一の求人事業者端末装置に提供する請求書データ提供工程とを有する、
[1]~[6]のいずれか1つに記載の方法。
[8]
各前記就業管理情報は、
一の前記ユーザの労働時間に関する情報と、
当該一のユーザに支払われる賃金に関する情報とを含んでおり、
一の前記ユーザは、一の前記求人事業者の雇用において所定の条件を満たした場合に社会保険への加入を義務付けられる労働者であり、
前記求人事業者は、雇用した一の前記ユーザが前記所定の条件を満たした場合に、当該一のユーザについての社会保険料の一部を負担する義務を負った事業者であり、
前記所定の条件は、
第1期間あたりの労働時間に関する第1条件と、
第2期間あたりの賃金に関する第2条件と
の少なくとも1つを含み、
前記求人管理サーバが、一の前記求人事業者が募集する一の前記求人に対して一の前記ユーザが応募したことを示す応募情報を一の前記就業支援サーバから受信する応募情報受信工程と、
前記求人管理サーバが、受信した前記応募情報に係る一の前記ユーザを採用したならば、当該応募情報に係る前記求人事業者の雇用において当該一のユーザが前記所定の条件を満たすことになるか否かを、前記記憶装置に記憶される1以上の前記就業管理情報に基づいて判定する第2判定工程と、
前記求人管理サーバが、前記第2判定工程において前記応募情報に係る一の前記ユーザが前記所定の条件を満たすことになると判定した場合、当該一のユーザの不採用を当該応募情報の送信元の前記就業支援サーバへ通知する、若しくは、当該一のユーザが社会保険への加入を義務付けられる労働者であることを当該応募情報の送信元の前記就業支援サーバへ通知する第2通知工程とを有する
[1]~[7]のいずれか1つに記載の方法。
[9]
前記求人管理サーバが、前記第2判定工程において前記応募情報に係る一の前記ユーザが前記所定の条件を満たすことにならないと判定した場合、当該応募情報に係る前記求人に対して当該一のユーザが採用されたことを示す情報を含んだ前記就業管理情報を生成し、前記記憶装置に記憶させる就業管理情報生成工程を有する、
[8]に記載の方法。
[10]
前記第2判定工程は、
前記応募情報受信工程において受信した前記応募情報に含まれる一の前記ユーザに関する情報に基づいて、当該応募情報に係る当該一のユーザを特定することと、
特定した当該一のユーザに関する1以上の前記就業管理情報に基づいて、当該一のユーザが前記所定の条件を満たすことになるか判定することとを含む、
[8]に記載の方法。
[11]
1以上の前記記憶装置は、それぞれ一の前記ユーザに関する情報を含んだ複数のユーザ情報を記憶し、
各前記ユーザ情報は、
一の前記ユーザを識別するユーザ識別情報と、
当該一のユーザに関する1以上の個人情報と
を含み、
各前記就業管理情報は、一の前記ユーザの前記ユーザ識別情報を含み、
前記第2判定工程は、
前記応募情報受信工程において受信した前記応募情報に含まれる少なくとも1つの前記個人情報に基づいて、当該応募情報に係る一の前記ユーザの前記ユーザ識別情報を取得することと、
取得した前記ユーザ識別情報を含む1以上の前記就業管理情報に基づいて、当該一のユーザが前記所定の条件を満たすことになるか判定することとを含む、
[10]に記載の方法。
[12]
1以上の前記記憶装置は、それぞれ一の前記ユーザに関する情報を含んだ複数のユーザ情報を記憶し、
各前記ユーザ情報は、
一の前記ユーザを識別するユーザ識別情報と、
当該一のユーザに関する1以上の個人情報と
を含み、
各前記就業管理情報は、一の前記ユーザの前記ユーザ識別情報を含み、
前記第2判定工程は、
前記応募情報受信工程において受信した前記応募情報に含まれる前記ユーザ識別情報を取得することと、
取得した前記ユーザ識別情報を含む1以上の前記就業管理情報に基づいて、当該ユーザ識別情報に係る一の前記ユーザが前記所定の条件を満たすことになるか判定することとを含む、
[10]に記載の方法。
[13]
前記求人管理サーバが、前記就業支援サーバから一の前記ユーザに関する1以上の前記個人情報を受信した場合、受信した前記個人情報と同一の前記個人情報を含む前記ユーザ情報を前記記憶装置において検索する第1ユーザ情報検索工程と、
前記求人管理サーバが、前記第1ユーザ情報検索工程において見つかった前記ユーザ情報に含まれる前記ユーザ識別情報を、前記個人情報の送信元の前記就業支援サーバに提供するユーザ識別情報提供工程とを有する、
[12]に記載の方法。
[14]
前記求人管理サーバが、前記就業支援サーバから一の前記ユーザに関する1以上の前記個人情報と前記ユーザ識別情報とを受信した場合、受信した前記ユーザ識別情報を含む前記ユーザ情報を前記記憶装置において検索する第2ユーザ情報検索工程と、
前記求人管理サーバが、前記第2ユーザ情報検索工程において見つかった前記ユーザ情報に含まれる1以上の前記個人情報と、前記就業支援サーバから前記ユーザ識別情報とともに受信した1以上の前記個人情報とを比較する個人情報比較工程と、
前記求人管理サーバが、前記個人情報比較工程において比較した前記個人情報が一致しない場合、前記個人情報の送信元の前記就業支援サーバに対して、前記個人情報の更新の可否を問い合わせる問合せ工程と、
前記求人管理サーバが、前記個人情報の更新可否を問い合わせた前記就業支援サーバから、前記個人情報の更新を許可する旨の応答を受信した場合、前記第2ユーザ情報検索工程において見つかった前記ユーザ情報に含まれる1以上の前記個人情報を、当該就業支援サーバから受信した1以上の前記個人情報に更新する個人情報更新工程とを有する、
[13]に記載の方法。
[15]
前記求人管理サーバが、一の前記求人事業者によって操作される一の求人事業者端末装置から、当該求人事業者が募集する1以上の特定の前記求人について採用された前記ユーザに関する情報を要求された場合、前記特定の求人について前記記憶装置に記憶される1以上の前記就業管理情報に基づいて、前記特定の求人に採用された1以上の前記ユーザに関する情報を取得する情報取得工程と、
前記求人管理サーバが、前記情報取得工程において取得した情報を前記求人事業者端末装置に提供する情報提供工程とを有する、
[8]に記載の方法。
[16]
前記求人管理サーバが、前記特定の求人について前記記憶装置に記憶される1以上の前記就業管理情報に基づいて、前記特定の求人に採用された1以上の前記ユーザの各々が前記所定の条件を満たさずに残業することが可能な就業可能時間を算出する就業可能時間算出工程を有し、
前記情報提供工程は、算出した前記就業可能時間を前記求人事業者端末装置に提供することを含む、
[15]に記載の方法。
[17]
前記情報取得工程は、前記特定の求人に採用された1以上の前記ユーザの勤務時間及び/又は勤務実績に関する情報を取得することを含み、
前記求人管理サーバが、前記特定の求人に採用された1以上の前記ユーザの勤務時間及び/又は勤務実績に関する情報の修正を前記求人事業者端末装置から要求された場合、前記特定の求人について前記記憶装置に記憶される1以上の前記就業管理情報に含まれた前記勤務時間及び/又は前記勤務実績に関する情報を当該要求に応じて修正する情報修正工程を有する、
[15]に記載の方法。
[18]
1以上の前記記憶装置は、それぞれ一の前記求人に関する情報を含んだ複数の求人情報を記憶し、
前記求人管理サーバが、一の前記求人事業者によって操作される一の求人事業者端末装置からの求人情報登録要求に応じて、当該求人事業者端末装置から提供される前記求人に関する情報に応じた前記求人情報を生成し、生成した前記求人情報を前記記憶装置に記憶させる第1求人情報生成工程と、
前記求人管理サーバが、前記就業支援サーバからの求人情報取得要求に応じて、1以上の前記記憶装置に記憶される少なくとも一部の前記求人情報を当該就業支援サーバに提供する求人情報提供工程とを有する、
[8]に記載の方法。
[19]
前記求人管理サーバが、複数の時間帯の各々における勤務予定の人員の情報と必要な人員の情報とを含んだシフト勤務表のデータを前記求人事業者端末装置から取得するシフト勤務表データ取得工程と、
前記求人管理サーバが、取得した前記シフト勤務表のデータに基づいて、人員が不足する時間帯において不足分の人員が補われるように求人を募集する前記求人情報を生成し、生成した前記求人情報を前記記憶装置に記憶させる第2求人情報生成工程を有する、
[18]に記載の方法。
[20]
求人への応募を管理する求人管理サーバが実行可能な命令を含むプログラムであって、
[1]~[19]のいずれか1つに記載された方法の各工程を前記求人管理サーバに実行させる前記命令を含んだプログラム。
[21]
求人への応募を管理する求人管理サーバであって、
[1]~[19]のいずれか一項に記載された方法の各工程を実行する手段を備えた求人管理サーバ。
【符号の説明】
【0106】
1…求人管理サーバ、11…通信部、12…記憶部、121…プログラム、13…処理部、2…記憶装置、21…ユーザDB、22…求人事業者DB、23…職業紹介事業者DB、24…求人DB、25…就業管理DB、26…請求書データ、3…ユーザ端末装置、4…就業支援サーバ、5…職業紹介事業者端末装置、6…求人事業者端末装置、9…通信ネットワーク