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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001727
(43)【公開日】2024-01-10
(54)【発明の名称】情報管理方法及び情報管理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231227BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022100578
(22)【出願日】2022-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】米道 卓音
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】実績を達成した状況に適した記録をユーザが振り返ることが可能な情報管理方法及び情報管理装置を提供する。
【解決手段】ユーザの識別ID毎に、ユーザが車両に関する予め設定された条件を達成したか否かの実績情報を記憶するサーバを用いた情報管理方法であって、ユーザの識別IDを特定し、サーバから、ユーザの識別IDに対応するユーザの実績情報を取得し、ユーザが達成していない条件である未達成実績を特定し、識別IDに紐づけられた車両に関する情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断し、未達成実績を達成したと判断すると、達成した未達成実績の種別に基づいて、未達成実績を達成した時の状況に関する情報を思い出情報としてユーザへ出力する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの識別ID毎に、前記ユーザが車両に関する予め設定された条件を達成したか否かの実績情報を記憶するサーバを用いた情報管理方法であって、
前記ユーザの識別IDを特定し、
前記サーバから、前記ユーザの識別IDに対応する前記ユーザの前記実績情報を取得し、
前記ユーザが達成していない前記条件である未達成実績を特定し、
前記識別IDに紐づけられた車両に関する情報に基づいて、前記未達成実績を達成したか否かを判断し、
前記未達成実績を達成したと判断すると、達成した前記未達成実績の種別に基づいて、前記未達成実績を達成した時の状況に関する情報を思い出情報として前記ユーザへ出力すること
を特徴とする情報管理方法。
【請求項2】
前記条件は、前記車両の所定の機能を使用したこと及び前記車両が所定の状況に到達したことの少なくとも一方を含む
を特徴とする請求項1に記載の情報管理方法。
【請求項3】
達成した前記未達成実績の種別に基づいて、前記車両に搭載された複数の撮像装置の中から少なくとも1つの撮像装置を選択し、
前記未達成実績を達成した時に選択した前記撮像装置により撮像された撮像データを、前記思い出情報として保存する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報管理方法。
【請求項4】
前記ユーザの識別IDと、達成した前記未達成実績の情報と、前記未達成実績を達成した時に選択した前記撮像装置により撮像された撮像データとを関連づけて保存する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報管理方法。
【請求項5】
前記思い出情報は、
前記未達成実績を達成した時の前記車両の位置情報、走行距離、日時、前記車両に搭載された撮像装置により撮像された撮像データのうち少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報管理方法。
【請求項6】
前記未達成実績を達成したと判断すると、前記車両の走行中に、前記未達成実績を達成したことを示す情報をユーザへ出力すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報管理方法。
【請求項7】
前記ユーザの識別IDと、達成した前記未達成実績の情報と、前記思い出情報とを取得し、
前記ユーザの識別IDに対応する前記実績情報及び前記思い出情報を更新し、
達成した前記未達成実績と前記思い出情報に関する実績詳細情報を生成し、
前記車両の走行終了後に、前記実績詳細情報をユーザへ出力すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報管理方法。
【請求項8】
前記車両の車両情報、前記車両の機能の作動状態、現在位置、走行距離及び外気温のうちの少なくとも1つに関する情報を取得し、
取得した前記情報に基づいて、前記未達成実績を達成したか否かを判断すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報管理方法。
【請求項9】
前記ユーザに紐づけられた車両のメンテナンス情報を取得し、
取得した前記メンテナンス情報に基づいて、前記未達成実績を達成したか否かを判断すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報管理方法。
【請求項10】
ユーザの識別ID毎に、前記ユーザが車両に関する予め設定された条件を達成したか否かの実績情報を記憶するサーバと、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記ユーザの識別IDを特定し、
前記サーバから、前記ユーザの識別IDに対応する前記ユーザの前記実績情報を取得し、
前記ユーザが達成していない前記条件である未達成実績を特定し、
前記識別IDに紐づけられた車両に関する情報に基づいて、前記未達成実績を達成したか否かを判断し、
前記未達成実績を達成したと判断すると、達成した前記未達成実績の種別に基づいて、前記未達成実績を達成した時の状況に関する情報を思い出情報として前記ユーザへ出力すること
を特徴とする情報管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理方法及び情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、家庭用電気製品の機器の使用を促進する機器使用促進装置が開示されている。特許文献1に記載された発明は、機器の使用を促すイベントを機器のユーザに告知し、イベントの期間においてユーザが機能を使用した実績であって機器を介して収集された実績をユーザに通知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-128544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明は、ユーザが機器の機能を使用した実績を記録してユーザに通知するが、ユーザが実績を達成した時の状況を記録するものではない。そのため、実績を達成した状況をユーザが振り返ることができない。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、実績を達成した状況に適した記録をユーザが振り返ることが可能な情報管理方法及び情報管理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報管理方法は、ユーザの識別ID毎に、ユーザが車両に関する予め設定された条件を達成したか否かの実績情報を記憶するサーバを用いた情報管理方法であって、ユーザの識別IDを特定し、サーバから、ユーザの識別IDに対応するユーザの実績情報を取得し、ユーザが達成していない条件である未達成実績を特定し、識別IDに紐づけられた車両に関する情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断し、未達成実績を達成したと判断すると、達成した未達成実績の種別に基づいて、未達成実績を達成した時の状況に関する情報を思い出情報としてユーザへ出力する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、実績を達成した状況に適した記録をユーザが振り返ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施形態に係る情報管理装置の構成図である。
図2図2は、実績と実績判断に用いる情報の組合せの例を説明するための図である。
図3図3は、実績と思い出情報の組合せの例を説明するための図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る情報管理装置の一動作例を説明するシーケンスチャートである。
図5図5は、本発明の実施形態に係る情報管理装置の一動作例を説明するシーケンスチャートである。
図6図6は、本発明の実施形態の変形例に係る情報管理装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0010】
[情報管理装置の構成]
図1を参照して、本実施形態に係る情報管理装置1の構成例を説明する。図1に示すように、情報管理装置1は、サーバ10と、車両20と、ユーザが所持するユーザ端末30とを主体に構成されている。なお、図1において、車両及びユーザ端末は1台ずつ存在するが、これに限定されない。情報管理装置1は、2台以上の車両及びユーザ端末を含んでもよい。
【0011】
サーバ10は、通信装置11と、記憶装置12と、マイクロプロセッサ(図示せず)とを備えるコンピュータである。サーバ10は、無線又は有線のネットワークを介して、車両20及びユーザ端末30と通信する。本実施形態では、サーバ10、車両20、及びユーザ端末30は、無線通信方式によってネットワークと接続する。なお、ネットワークは、例えばインターネットであり、4G/LTEや5Gなどのモバイル通信機能を利用するものであってもよい。サーバ10の設置場所は特に限定されないが、サーバ10は、例えば、情報管理装置1によりサービスを提供する事業者の管理センタに設置される。
【0012】
通信装置11は、ネットワークアダプタなどのハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワークなどを介した無線又は有線の通信を実現できるように構成されている。また、通信装置11はデータを送受信するための入力部及び出力部としての機能を有する。
【0013】
通信装置11は、ネットワークを介して車両20及びユーザ端末30との間で通信を行う。なお、通信装置11は、例えば、4G/LTEなどのモバイル通信機能を備えたデバイスであってもよいし、Wifi(登録商標)通信機能を備えたデバイスであってもよい。
【0014】
記憶装置12は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体である。記憶装置12には、情報管理サービスに必要な各種の情報やデータベースが格納されている。記憶装置12は、ユーザの識別ID(以下、ユーザIDと言う)等のユーザ情報121を記憶する。
【0015】
また、記憶装置12は、ユーザID毎に、ユーザが車両に関する予め設定された条件を達成したか否かの実績情報122を記憶する。車両に関する予め設定された条件(以下、実績と言う)は、例えば、車両の所定の機能を使用したこと及び車両が所定の状況に到達したことの少なくとも一方を含む。実績とは、例えば、「所定の車種に始めて乗車した」、「所定の機能を初めて使用した」、「始めて○○県に行った」、「累積で所定数の車種に乗車した」、「累積で所定の機能を所定回数使用した」、「累積で所定の距離を走行した」、「AD(Autonomous Driving:自動運転)状態で、累積で所定の距離を走行した」、「外気温が所定温度の時に走行した」、等の条件である。なお、実績は特に限定されるものではない。実績情報122には、ユーザが実績を達成したか否かの情報以外にも、各実績の種別に応じて、例えばユーザが過去に乗車した車種の累積の数、ユーザが過去に所定の機能を使用した累積の回数、ユーザが過去に走行した累積の走行距離、ユーザが過去にAD状態で走行した累積の走行距離等のような、各実績の進捗状況に関する情報が含まれる。
【0016】
サーバ10は、車両20からユーザIDを受信した場合に、記憶装置12に記憶されている情報の中から、受信したユーザIDに対応するユーザIDの最新の実績情報122を特定して、車両20に送信する。
【0017】
また、記憶装置12は、ユーザID毎に、ユーザが達成していない実績である未達成実績を達成した時の状況に関する情報(以下、思い出情報123という)を記憶する。思い出情報123とは、例えば、車両20の車両情報、未達成実績を達成した時の日時、車両20の位置、走行距離、車両20に搭載される撮像装置(車外カメラ28又は車内カメラ29)により撮像された撮像データ、外気温等の情報である。車両情報には、例えば、車両20の車種、型式、パワートレインの種類などの情報が含まれる。なお、思い出情報は、特に限定されるものではない。記憶装置12に記憶される思い出情報123は、車両20から取得される。
【0018】
サーバ10は、車両20から、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と、未達成実績を達成した時の思い出情報とを受信する。サーバ10は、記憶装置12に記憶されている情報の中から、受信したユーザIDに対応するユーザIDの実績情報122と思い出情報123を更新する。そして、更新した実績情報122と思い出情報123に基づいて、新たに達成された未達成実績と、当該未達成実績が達成された時の思い出情報に関する実績詳細情報を生成する。サーバ10は、生成した実績詳細情報を、ユーザへ出力する。なお、実績詳細情報には、例えば、達成された未達成実績に対して予め設定されている難易度を示す情報が含まれてもよく、達成された未達成実績が、現時点で全体のユーザの中で達成されている割合(レア度)を示す情報が含まれてもよい。サーバ10は、生成した実績詳細情報を、ユーザ端末30へ送信する。
【0019】
車両20は、通信装置21と、車載HMI(Human Machine Interface)22と、コントローラ23と、記憶装置24と、GPS(Global Positioning System)受信機25と、走行センサ26と、走行状態判定部27と、車外カメラ28と、車内カメラ29と、を備える。
【0020】
通信装置21は、通信装置11と同様の構成を備えており、ネットワークを介してサーバ10と通信する。
【0021】
車載HMI22は、車両に乗車したユーザと車載制御装置(図示せず)などによるシステムとの間で互いの意思や情報を伝達するためのインターフェースである。車載HMI22は、例えば、ユーザが入力操作を行う操作ボタン又はタッチパネル、通知音声を出力するスピーカ等から構成される。なお、車載HMI22は、指紋認証用の指紋センサ、ユーザの顔認識のためのカメラ、ユーザに画像情報を表示するヘッドアップディスプレイ等から構成されてもよく、特に限定されるものではない。車載HMI22は、ユーザが車両20に乗車した際に、ユーザからの入力を受け付け、又はユーザの認証を行うことにより、ユーザのログイン情報を取得する。車載HMI22は、取得したログイン情報を、コントローラ23に送信する。
【0022】
また、車載HMI22は、コントローラ23から受信した、達成した未達成実績の種別と、未達成実績を達成したことを示す情報(以下、実績達成情報と言う)をユーザに通知する。例えば、車載HMI22は、車両20内に搭載されるスピーカから、実績達成情報を音声出力することにより、実績達成情報をユーザに通知してもよく、タッチパネルに実績達成情報を表示することによりユーザに通知してもよい。実績達成情報のユーザへの通知方法は、特に限定されない。
【0023】
GPS受信機25によって取得された車両20の位置情報は、任意のタイミングでコントローラ23に送信される。
【0024】
走行センサ26は、例えば、タイヤの回転に応じてパルスを発生し、走行距離を検出するセンサと、外気温センサにより構成される。走行センサ26によって取得された車両20の走行距離及び外気温のデータは、任意のタイミングでコントローラ23に送信される。
【0025】
走行状態判定部27は、車両20がAD機能を有する場合に、車両20がAD状態か否かを判断する。走行状態判定部27は、例えば、車両20の走行制御装置(図示せず)の一部であり、走行状態判定部27は、車両20がAD状態か否かの情報を、コントローラ23に送信する。なお、走行状態判定部27は、コントローラ23の一部であってもよく、走行制御装置から、AD制御に関する情報を取得するような構成であってもよい。
【0026】
車外カメラ28及び車内カメラ29は、CCD(Charge-Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有する。車外カメラ28は、車両20の周囲を撮像する。車内カメラ29は、車両20の室内を撮像する。なお、図1において、車外カメラ及び車内カメラは1台ずつ存在するが、これに限定されない。情報管理装置1は、2台以上の車外カメラ及び車内カメラを含んでもよい。
【0027】
車外カメラ28の設置場所は特に限定されないが、一例として車外カメラ28は車両20のバックミラーの裏側に設置され、車両20の前方を撮像する。また、車内カメラ29の設置場所は特に限定されないが、一例として車内カメラ29は、車両20内のバックミラーの表側に設置され、車両20に乗車しているユーザを撮像する。なお、車外カメラ28は、常時車両20の前方を録画するドライブレコーダーであってもよい。
【0028】
車外カメラ28及び車内カメラ29によって撮像された撮像データは、コントローラ23に出力される。なお車外カメラ28及び車内カメラ29によって撮像された撮像データは記憶装置24に格納され、コントローラ23は記憶装置24に格納された撮像データを参照してもよい。
【0029】
コントローラ23は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力部などを備える汎用のコンピュータである。コントローラ23は、通信装置21、車載HMI22、記憶装置24、GPS受信機25、走行センサ26、走行状態判定部27、車外カメラ28及び車内カメラ29と接続される。
【0030】
コントローラ23には、情報管理装置1の機能を実現するためのコンピュータプログラムがインストールされている。コンピュータプログラムを実行することにより、コントローラ23は情報管理装置1が備える複数の情報処理回路として機能する。
【0031】
なお、ここでは、ソフトウェアによって情報管理装置1が備える複数の情報処理回路を実現する例を示すが、もちろん、以下に示す各情報処理を実行するための専用のハードウェアを用意して情報処理回路を構成することも可能である。また、複数の情報処理回路を個別のハードウェアにより構成してもよい。
【0032】
コントローラ23は、複数の情報処理回路として、ID特定部231と、実績判断部232と、思い出情報保存部233とを備える。
【0033】
ID特定部231は、車載HMI22が取得したログイン情報を受信し、サーバ10のユーザ情報121と照会して、ユーザIDを特定する。ID特定部231は、特定したユーザIDを示す情報を、サーバ10に送信する。
【0034】
実績判断部232は、サーバ10から、ID特定部231が特定したユーザIDに対応するユーザの最新の実績情報122を取得する。実績判断部232は、取得した最新の実績情報122に基づいて、ユーザの未達成実績を特定する。実績判断部232は、未達成実績の実績判断に必要な車両20に関する情報を取得する。実績判断に必要な情報は、実績判断を行う未達成実績の種別に基づいて予め設定されている。実績判断部232は、取得した車両20に関する情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断する。実績判断の具体的な例については、図2を参照して後述する。
【0035】
実績判断部232は、未達成実績を達成したと判断した場合には、車両20の走行中に、達成した未達成実績の種別と、未達成実績を達成したことを示す実績達成情報をユーザへ出力する。実績判断部232は、未達成実績を達成したと判断した場合には、車両20の走行中に、実績達成情報を車載HMI22に送信する。
【0036】
思い出情報保存部233は、実績判断部232が未達成実績を達成したと判断すると、達成した未達成実績の種別に基づいて、未達成実績を達成した時の状況に関する情報を思い出情報として保存する。思い出情報保存部233が保存する思い出情報は、実績の種別に基づいて予め設定されている。思い出情報保存部233は、達成した未達成実績の種別に基づいて、保存する思い出情報を選択し、選択した思い出情報を、記憶装置24に保存する。思い出情報の具体的な例については、図3を参照して後述する。思い出情報保存部233は、未達成実績を達成した時の思い出情報を、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と関連付けて、記憶装置24に保存する。また、思い出情報保存部233は、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と、未達成実績を達成した時の思い出情報とを関連付けて、サーバ10へ送信する。
【0037】
記憶装置24は、SSD、HDDなどの記憶媒体である。記憶装置24には、実績判断に必要な各種の情報が格納される。記憶装置24は、例えば、車両20の車両情報を格納する。また、記憶装置24は、サーバ10から取得した実績情報122を記憶する、さらに、記憶装置24は、コントローラ23から受け付けた、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と、未達成実績を達成した時の思い出情報とを関連付けて記憶する。記憶装置24は、各種の情報を所定時間の間記憶するものであってもよい。すなわち、記憶された情報は、記憶されてから所定時間の間、記憶装置24によって保持され、記憶されてから所定時間が経過した後には、削除されるものであってもよい。
【0038】
ユーザ端末30は、通信装置31と、コントローラ32と、表示部33と、入力部34とを備える。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォン、タブレットなどの携帯型の端末である。また、ユーザ端末30は、ウェアラブル型の装置であってもよい。なお、図示は省略するが、ユーザ端末30は、メモリ、記憶装置などを備える。
【0039】
通信装置31は、通信装置11及び通信装置21と同様の構成を備えており、ネットワークを介してサーバ10と通信する。通信装置31は、ネットワークを介してサーバ10から実績詳細情報を受信する。
【0040】
コントローラ32は、通信装置31、表示部33、入力部34と接続されている。コントローラ32には、通信装置31、入力部34からの情報が入力され、コントローラ32からは通信装置31、表示部33への情報が出力される。なお、コントローラ32は、CPU、メモリ、及び入出力部を備える汎用のマイクロコンピュータである。コントローラ32は、サーバ10から出力された実績詳細情報を、表示部33に表示させる。
【0041】
表示部33は、実績詳細情報を表示して、ユーザに通知する。入力部34は、ユーザからの各種の指示に対応するユーザの操作を受け付ける。入力部34は、例えば、表示部33によって表示した実績詳細情報の通知に対するユーザの操作を受け付ける。
【0042】
[実績判断の例]
図2を参照して、実績と実績判断に用いる車両20に関する情報の組合せの例について説明する。
実績判断部232は、例えば、車両20の車両情報、車両20の機能の作動状態、位置、走行距離及び外気温のうちの少なくとも1つに関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断する。実績判断部232は、例えば、GPS受信機25、走行センサ26、走行状態判定部27から、実績判断に必要な車両20に関する情報を取得する。実績判断部232は、未達成実績の種別によっては、サーバ10から取得した実績情報122に含まれる実績の進捗状況に関する情報と、取得した車両20に関する情報とに基づいて、実績判断を行う。
【0043】
実績判断部232は、「所定の車種に始めて乗車した」という未達成実績の実績判断を行う場合は、車両20の車両情報に基づいて、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。
【0044】
実績判断部232は、「所定の機能を初めて使用した」という未達成実績の実績判断を行う場合は、車両20の所定の機能の作動状態に基づいて、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。
【0045】
実績判断部232は、「始めて○○県に行った」という未達成実績の実績判断を行う場合は、車両20の位置に基づいて、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。
【0046】
実績判断部232は、「累積で所定数の車種に乗車した」という未達成実績の実績判断を行う場合は、車両20の車両情報に基づいて、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。この場合、実績判断部232は、車両20の車両情報と、サーバ10から取得した実績情報に含まれる、ユーザが過去に乗車した車種の累積の数とに基づいて、ユーザが現在までに乗車した車種の累積の数を算出して、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。
【0047】
実績判断部232は、「累積で所定の機能を所定回数使用した」という未達成実績の実績判断を行う場合は、車両20の所定の機能の作動状態に基づいて、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。この場合、実績判断部232は、車両20の所定の機能の作動状態と、サーバ10から取得した実績情報に含まれる、ユーザが過去に所定の機能を使用した累積の回数とに基づいて、ユーザが現在までに車両の所定の機能を利用した累積の回数を算出して、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。
【0048】
実績判断部232は、「累積で所定の距離を走行した」という未達成実績の実績判断を行う場合は、車両20の走行距離に基づいて、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。この場合、実績判断部232は、車両20の走行距離と、サーバ10から取得した実績情報に含まれる、ユーザが過去に走行した累積の走行距離とに基づいて、ユーザが現在までに走行した累積の走行距離を算出して、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。
【0049】
実績判断部232は、「AD状態で、累積で所定の距離を走行した」という未達成実績の実績判断を行う場合は、車両20の所定の機能の作動状態と、車両20の走行距離に基づいて、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。この場合、実績判断部232は、車両20の所定の機能の作動状態と、車両20の走行距離と、サーバ10から取得した実績情報に含まれる、ユーザが過去にAD状態で走行した累積の走行距離とに基づいて、ユーザが現在までにAD状態で走行した累積の走行距離を算出して、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。
【0050】
実績判断部232は、「外気温が所定温度の時に走行した」という未達成実績の実績判断を行う場合は、車両20の外気温に基づいて、当該未達成実績が達成されたか否かを判断する。
【0051】
[思い出情報の例]
次に、図3を参照して、実績と思い出情報の組合せの例について説明する。思い出情報保存部233は、例えば、未達成実績を達成した時の車両20の位置、走行距離、日時、前記車両に搭載された撮像装置により撮像された撮像データのうち少なくとも1つを思い出情報として保存する。
【0052】
思い出情報保存部233は、「所定の車種に始めて乗車した」という未達成実績が達成された場合は、車両20の車両情報、当該未達成実績が達成された時の日時を思い出情報として保存する。
【0053】
思い出情報保存部233は、「所定の機能を初めて使用した」という未達成実績が達成された場合は、当該未達成実績が達成された時の日時、車両20の位置、車内カメラ29により撮像された撮像データを思い出情報として保存する。
【0054】
思い出情報保存部233は、「始めて○○県に行った」という未達成実績が達成された場合は、当該未達成実績が達成された時の日時、車両20の位置、車外カメラ28により撮像された撮像データを思い出情報として保存する。
【0055】
思い出情報保存部233は、「累積で所定数の車種に乗車した」という未達成実績が達成された場合は、車両20の車両情報、当該未達成実績が達成された時の日時を思い出情報として保存する。
【0056】
思い出情報保存部233は、「累積で所定の機能を所定回数使用した」という未達成実績が達成された場合は、当該未達成実績が達成された時の日時、車両20の位置、車内カメラ29により撮像された撮像データを思い出情報として保存する。
【0057】
思い出情報保存部233は、「累積で所定の距離を走行した」という未達成実績が達成された場合は、当該未達成実績が達成された時の日時、車両20の位置、走行距離、車外カメラ28により撮像された撮像データを思い出情報として保存する。
【0058】
思い出情報保存部233は、「AD状態で、累積で所定の距離を走行した」という未達成実績が達成された場合は、当該未達成実績が達成された時の日時、車両20の位置、走行距離、車外カメラ28により撮像された撮像データを思い出情報として保存する。
【0059】
思い出情報保存部233は、「外気温が所定温度の時に走行した」という未達成実績が達成された場合は、当該未達成実績が達成された時の日時、車両20の位置、車外カメラ28により撮像された撮像データ、外気温を思い出情報として保存する。
【0060】
図3に示す例のように、思い出情報保存部233は、達成した未達成実績の種別に基づいて、車両に搭載された複数の撮像装置の中から少なくとも1つの撮像装置を選択し、未達成実績を達成した時に選択した撮像装置により撮像された撮像データを、思い出情報として保存してもよい。この場合、思い出情報保存部233は、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と、未達成実績を達成した時に選択した撮像装置により撮像された撮像データとを関連づけて、記憶装置12に保存する。また、複数の撮像装置により撮像される撮像データは、画像であってもよく、動画であってもよい。思い出情報保存部233は、達成した未達成実績の種別に基づいて、撮像装置により撮像される撮像データの種別(画像又は動画)を選択してもよい。
【0061】
[情報管理装置の動作例]
次に、図4及び図5のシーケンスチャートを参照して、情報管理装置1の一動作例を説明する。図4において「タッチポイント」とは、車両20の車載HMI22又はユーザ端末30を意味する。図5において、実績判断用のセンサ類とは、GPS受信機25、走行センサ26、走行状態判定部27を意味する。
【0062】
図4のステップS101において、ユーザは、車両20に乗車し、車載HMI22にログイン情報を入力する。なお、ユーザは、操作ボタン又はタッチパネルに入力操作を行うことにより、車載HMI22にログイン情報を入力してもよく、指紋認証用の指紋センサ又はユーザの顔認識のためのカメラ等によりユーザ認証を行って、車載HMI22にログイン情報を入力してもよい。
【0063】
処理はステップS102に進み、車載HMI22は、ユーザにより入力されたログイン情報を取得する。車載HMI22は、取得したログイン情報を、車両20のコントローラ23に送信する。
【0064】
処理はステップS103に進み、ID特定部231は、車載HMI22が取得したログイン情報を受信し、サーバ10のユーザ情報121と照会して、ユーザIDを特定する。ID特定部231は、特定したユーザIDを示す情報を、サーバ10に送信する。
【0065】
処理はステップS104に進み、サーバ10は、ID特定部231が特定したユーザIDを示す情報を受信する。サーバ10は、記憶装置12に記憶されている情報の中から、受信したユーザIDに対応するユーザIDの最新の実績情報122を特定する。サーバ10は、特定した最新の実績情報122を、車両20に送信する。
【0066】
処理はステップS105に進み、実績判断部232は、サーバ10から、ID特定部231が特定したユーザIDに対応するユーザの最新の実績情報122を取得する。処理はステップS106に進み、実績判断部232は、取得した最新の実績情報122に基づいて、ユーザの未達成実績を特定する。
【0067】
処理はステップS107に進み、実績判断部232は、未達成実績の実績判断に必要な車両20に関する情報を取得する。実績判断部232は、実績判断用のセンサ類から、未達成実績の実績判断に必要な車両20に関する情報を取得する。図5のタイミングT1において、実績判断用のセンサ類は、実績判断に必要な車両20に関する情報を、実績判断部232に送信する。処理は図4のステップS108に進み、実績判断部232は、取得した車両20に関する情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かの実績判断を行う。未達成実績を達成したと判断された場合(ステップS109でYES)には、処理はステップS110に進む。一方、未達成実績を達成していないと判断された場合(ステップS109でNO)には、処理はステップS107に戻る。
【0068】
ステップS110において、実績判断部232は、車両20の走行中に、達成した未達成実績の種別と、未達成実績を達成したことを示す実績達成情報をユーザへ出力する。実績判断部232は、達成した未達成実績の種別と、未達成実績を達成したことを示す実績達成情報を、車載HMI22に送信する。
【0069】
ステップS111において、車載HMI22は、実績判断部232から実績達成情報を受信する。車載HMI22は、受信した実績達成情報をユーザに通知する。例えば、車載HMI22は、車両20内に搭載されるスピーカから、実績達成情報を音声出力することにより、実績達成情報をユーザに通知する。処理はステップS112に進み、ユーザは、車載HMI22から実績達成情報の通知を受理する。
【0070】
ステップS113において、思い出情報保存部233は、達成した未達成実績の種別に基づいて、未達成実績を達成した時の思い出情報を保存する。思い出情報保存部233は、達成した未達成実績の種別に基づいて、保存する思い出情報を選択し、選択した思い出情報を、記憶装置24に保存する。思い出情報保存部233は、未達成実績を達成した時の思い出情報を、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と関連付けて、記憶装置24に保存する。
【0071】
思い出情報保存部233が保存する思い出情報は、実績の種別に基づいて予め設定されている。例えば、未達成実績を達成した時に保存する思い出情報が、未達成実績が達成された時の日時、車両20の位置、車内カメラ29により撮像された画像、車外カメラ28により撮像された動画であるとする。この場合、図5のタイミングT2において、思い出情報保存部233は、思い出情報記録用のセンサ類のうち、車両20の時計、GPS受信機25、車内カメラ29、車外カメラ28に、情報を要求する信号を送信する。なお、図5の例においては、車外カメラ28は、常時動画を録画しているものとする。
【0072】
図5のタイミングT2において思い出情報保存部233から情報を要求する信号を受信すると、時計は、現在の日時を思い出情報保存部233に送信する。
【0073】
図5のタイミングT2において、思い出情報保存部233から情報を要求する信号を受信すると、GPS受信機25は、車両20の現在位置を思い出情報保存部233に送信する。
【0074】
図5のタイミングT2において、思い出情報保存部233から情報を要求する信号を受信すると、車内カメラ29は、車両20の車内を撮像し、撮像した画像を、思い出情報保存部233に送信する。
【0075】
図5のタイミングT2において、思い出情報保存部233から情報を要求する信号を受信すると、車外カメラ28は、情報を要求する信号を受信した時の前後、すなわち未達成実績の達成前後の動画を保存し、思い出情報保存部233に送信する。未達成実績の達成前後とは、例えば、情報を要求する信号を受信した時、すなわち未達成実績を達成した時の前後を含む動画であればよく、数秒間~数分間の動画であればよい。動画の長さは、特に限定されるものでは無い。
【0076】
図5のタイミングT3において、思い出情報保存部233は、取得した各種の思い出情報を、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と関連付けて、記憶装置24に保存する。
【0077】
処理は図4のステップS114に進み、思い出情報保存部233は、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と、未達成実績を達成した時の思い出情報とを関連付けて、サーバ10へ送信する。
【0078】
処理はステップS115に進み、サーバ10は、ユーザIDと、達成した未達成実績の情報と、未達成実績を達成した時の思い出情報とを受信する。サーバ10は、記憶装置12に記憶されている情報の中から、受信したユーザIDに対応するユーザIDの実績情報122と思い出情報123を更新する。
【0079】
処理はステップS116に進み、サーバ10は、更新した実績情報122と思い出情報123に基づいて、達成された未達成実績の内容と、当該未達成実績が達成された時の思い出情報に関する実績詳細情報を生成する。サーバ10は、生成した実績詳細情報を、ユーザへ出力する。サーバ10は、生成した実績詳細情報を、ユーザ端末30へ送信する。
【0080】
処理はステップS117に進み、ユーザ端末30は、サーバ10から実績詳細情報を受信する。ユーザ端末30は、実績詳細情報を表示して、ユーザに通知する。処理はステップS118に進み、ユーザは、ユーザ端末30から実績詳細情報の通知を受理する。
【0081】
[作用効果]
以上説明したように、本発明の実施形態に係る情報管理方法及びその装置では、ユーザの識別ID毎に、ユーザが車両に関する予め設定された条件を達成したか否かの実績情報を記憶するサーバを用いる。ユーザの識別IDを特定し、サーバから、ユーザの識別IDに対応する前記ユーザの実績情報を取得する。ユーザが達成していない条件である未達成実績を特定し、識別IDに紐づけられた車両に関する情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断する。未達成実績を達成したと判断すると、達成した未達成実績の種別に基づいて、未達成実績を達成した時の状況に関する情報を思い出情報としてユーザへ出力する。また、ユーザが車両に関する予め設定された条件は、車両の所定の機能を使用したこと及び車両が所定の状況に到達したことの少なくとも一方を含む。
【0082】
これにより、実績を達成した状況に適した記録をユーザが振り返ることができる。運転や車の機能に対するユーザの興味を促進することができる。ユーザが自身で実績を達成した状況を記録、管理する負荷を削減できる。また、ユーザの識別IDごとに実績情報と実績を達成した状況に適した記録を管理することができるため、ユーザが車両を変更した場合であっても、識別IDに紐づけて、実績情報と思い出情報を継続して管理することができる。ユーザの車への愛着を促進することができる。
【0083】
また、本発明の実施形態に係る情報管理方法及びその装置では、達成した未達成実績の種別に基づいて、車両に搭載された複数の撮像装置の中から少なくとも1つの撮像装置を選択し、未達成実績を達成した時に選択した撮像装置により撮像された撮像データを、思い出情報として保存する。実績を達成した状況に適した撮像装置を選択することにより、実績を達成した状況に適した撮像データを記録することができ、実績を達成した状況に適した撮像データをユーザが振り返ることができる。
【0084】
また、本発明の実施形態に係る情報管理方法及びその装置では、ユーザの識別IDと、達成した未達成実績の情報と、未達成実績を達成した時に選択した撮像装置により撮像された撮像データとを関連づけて保存する。これにより、ユーザの識別IDごとに達成した未達成実績の情報と未達成実績を達成した時に選択した撮像装置により撮像された撮像データを管理することができる。ユーザが車両を変更した場合であっても、識別IDに紐づけて、未達成実績の情報と未達成実績を達成した時に選択した撮像装置により撮像された撮像データを継続して管理することができる。
【0085】
また、本発明の実施形態に係る情報管理方法及びその装置では、思い出情報は、未達成実績を達成した時の車両の位置情報、走行距離、日時、前記車両に搭載された撮像装置により撮像された撮像データのうち少なくとも1つを含む。未達成実績を達成した時の車両の位置情報、走行履歴、日時、車両に搭載された撮像装置により撮像された撮像データのうち少なくとも1つを、ユーザが振り返ることができる。
【0086】
また、本発明の実施形態に係る情報管理方法及びその装置では、未達成実績を達成したと判断すると、車両の走行中に、未達成実績を達成したことを示す情報をユーザへ出力する。車両の走行中に、未達成実績を達成したことをリアルタイムにユーザに通知できる。運転や車の機能に対するユーザの興味をより促進することができる。
【0087】
また、本発明の実施形態に係る情報管理方法及びその装置では、ユーザの識別IDと、達成した未達成実績の情報と、思い出情報とを取得し、ユーザの識別IDに対応する実績情報及び思い出情報を更新する。達成した未達成実績と思い出情報に関する実績詳細情報を生成し、車両の走行終了後に、実績詳細情報をユーザへ出力する。達成した未達成実績と、未達成実績を達成した状況に適した記録をユーザに通知できる。ユーザの思い出の振り返りをより促進することができる。
【0088】
また、本発明の実施形態に係る情報管理方法及びその装置では、車両の車両情報、車両の機能の作動状態、現在位置、走行距離及び外気温のうちの少なくとも1つに関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断する。車両に関する情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断でき、車両に関する実績情報を記録、管理することができる。
【0089】
[変形例]
以下、本発明を適用した実施形態の変形例について、図面を参照して説明する。上述した実施形態に係る情報管理装置1は、車両20の車両情報、車両20の機能の作動状態、現在位置、走行距離及び外気温のうちの少なくとも1つに関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断した。情報管理装置1は、さらに、ディーラーに設置された専用の端末(以下、ディーラー端末と言う)から、ユーザに紐づけられた車両20のメンテナンス情報を取得し、取得したメンテナンス情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断してもよい。
【0090】
図6を参照して、本発明を適用した実施形態の変形例に係る情報管理装置1の構成例を説明する。図6に示すように、本発明を適用した実施形態の変形例に係る情報管理装置1は、図1の構成に加えて、ディーラー端末40を備える。なお、図6において、ディーラー端末は1台存在するが、これに限定されない。情報管理装置1は、2台以上のディーラー端末を含んでもよい。
【0091】
また、図6の情報管理装置1のサーバ10は、コントローラ13を備える。サーバ10の通信装置11は、ネットワークを介して車両20、ユーザ端末30及びディーラー端末40との間で通信を行う。
【0092】
ディーラー端末40は、通信装置41と、コントローラ42と、入力部43と、表示部44とを備えるコンピュータである。なお、図示は省略するが、ディーラー端末40は、メモリ、記憶装置などを備える。
【0093】
通信装置41は、通信装置11、通信装置21および通信装置31と同様の構成を備えており、ネットワークを介してサーバ10と通信する。
に送信される。
【0094】
入力部43は、ディーラーの作業者からの各種の操作を受け付ける。入力部43は、例えば、作業者からの入力を受け付けることにより、ユーザのログイン情報及びユーザの車両20のメンテナンス情報を取得する。メンテナンス情報は、例えば、ユーザが車検、タイヤ交換等のメンテナンスを実施した履歴に関する情報及びユーザがディーラーに知人を紹介したことを示す情報を含む。この場合、入力部43は、取得したログイン情報及びメンテナンス情報を、コントローラ42に送信する。
【0095】
コントローラ42は、通信装置41、入力部43、表示部44と接続されている。コントローラ42には、通信装置41、入力部43からの情報が入力され、コントローラ42からは通信装置41、表示部44への情報が出力される。なお、コントローラ42は、CPU、メモリ、及び入出力部を備える汎用のマイクロコンピュータである。
【0096】
コントローラ42は、入力部43により取得したユーザのログイン情報と、ユーザの車両20のメンテナンス情報とを関連付けて、サーバ10へ送信する。ユーザのログイン情報及びユーザの車両20のメンテナンス情報は、通信装置41により、ネットワークを介してサーバ10に送信される。
【0097】
表示部44は、サーバ10から送信される実績詳細情報を表示する。実績詳細情報は、通信装置41により、ネットワークを介してサーバ10から受信される。
【0098】
サーバ10のコントローラ13は、CPU、メモリ、入出力部などを備える汎用のコンピュータである。コントローラ13は、通信装置11、記憶装置12と接続される。
【0099】
コントローラ13には、情報管理装置1の機能を実現するためのコンピュータプログラムがインストールされている。コンピュータプログラムを実行することにより、コントローラ13は情報管理装置1が備える複数の情報処理回路として機能する。
【0100】
なお、ここでは、ソフトウェアによって情報管理装置1が備える複数の情報処理回路を実現する例を示すが、もちろん、以下に示す各情報処理を実行するための専用のハードウェアを用意して情報処理回路を構成することも可能である。また、複数の情報処理回路を個別のハードウェアにより構成してもよい。
【0101】
コントローラ13は、複数の情報処理回路として、ID特定部131と、実績判断部132とを備える。
【0102】
ID特定部131は、ディーラー端末40からログイン情報を受信し、記憶装置12のユーザ情報121と照会して、ユーザIDを特定する。
【0103】
実績判断部132は、ID特定部131が特定したユーザIDに対応するユーザの最新の実績情報122を取得する。実績判断部132は、取得した最新の実績情報122に基づいて、ユーザのメンテナンスに関する未達成実績を特定する。実績判断部132は、ディーラー端末40から取得した車両20のメンテナンス情報に基づいて、特定した未達成実績を達成したか否かを判断する。
【0104】
実績判断部132は、未達成実績を達成したと判断した場合には、記憶装置12に記憶されている情報の中から、対応するユーザIDの実績情報122を更新する。そして、更新した実績情報122に基づいて、新たに達成された未達成実績に関する実績詳細情報を生成する。サーバ10は、生成した実績詳細情報を、ユーザ及びディーラーへ出力する。サーバ10は、生成した実績詳細情報を、ユーザ端末30及びディーラー端末40に送信する。
【0105】
上記構成により、情報管理装置1は、ユーザの車両のメンテナンス情報に基づいて、未達成実績を達成したか否かを判断でき、車両のメンテナンスに関する実績情報を記録、管理することができる。ユーザが、メンテナンスに関する実績を振り返ることができ、ユーザの車への愛着を促進することができる。
【0106】
上述の実施形態で示した各機能は、1又は複数の処理回路によって実装されうる。処理回路には、プログラムされたプロセッサや、電気回路などが含まれ、さらには、特定用途向けの集積回路(ASIC)のような装置や、記載された機能を実行するよう配置された回路構成要素なども含まれる。
【0107】
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0108】
本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0109】
1 情報管理装置
10 サーバ
12 記憶装置
20 車両
23 コントローラ
231 ID特定部
232 実績判断部
233 思い出情報保存部
30 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6