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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172743
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】飲食店経営支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20241205BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090670
(22)【出願日】2023-06-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-09-18
(71)【出願人】
【識別番号】523207375
【氏名又は名称】合同会社COREHITS
(74)【代理人】
【識別番号】100151208
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 吉伸
(72)【発明者】
【氏名】新井 一成
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC24
5L050CC24
(57)【要約】
【課題】飲食店のメニューに表示される商品の原価率を正確に求めることが出来るという顕著な効果を奏する。
【解決手段】飲食店経営支援システム10は、飲食店で提供される商品に使用される各食材の仕入価格を入力する仕入価格入力部12と、商品のレシピを入力するレシピ入力部14と、レシピと仕入価格とに基づいて商品の原価率を求める原価計算部16と、を備えることを特徴とする。また、各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示する栄養成分表示部18を備えることが好ましい。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食店で提供される商品に使用される各食材の仕入価格を入力する仕入価格入力部と、
前記商品のレシピを入力するレシピ入力部と、
前記レシピと前記仕入価格とに基づいて前記商品の原価率を求める原価計算部と、
を備えることを特徴とする飲食店経営支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の飲食店経営支援システムにおいて、
前記各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示する栄養成分表示部を備えることを特徴とする飲食店経営支援システム。
【請求項3】
請求項1に記載の飲食店経営支援システムにおいて、
前記レシピに沿って前記商品を作る手順が記録された静止画又は動画を表示する作成手順表示部を備えることを特徴とする飲食店経営支援システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店経営支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店を経営する際に原価率等の計算を行って分析を行うことが重要である。本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、食材及び食材に仕込み調理を施して作られた中間加工品に本調理を行って作られるメニューの原価を計算するにあたって、中間労務費算出手段は、メニューに用いられる中間加工品の使用量を品目構成マスターから読み出すとともに、工程マスターから当該中間加工品の規定量当たりの作業時間を読み出し、当該中間加工品の規定量当たりの作業時間とその使用量とに基づいて、当該メニューの労務費に配賦する中間加工品の労務費を算出する飲食店の提供メニュー原価計算装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-128886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、新型コロナウイルス感染症や戦争などのように様々な要因で各種食材などが上昇しており、仕入価格が変動すると正確な原価率等を求めることが困難である。そのため、どんぶり勘定で飲食店を経営している経営者も存在する。
【0005】
本発明の目的は、飲食店のメニューに表示される商品の原価率を正確に求めることを可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る飲食店経営支援システムは、飲食店で提供される商品に使用される各食材の仕入価格を入力する仕入価格入力部と、前記商品のレシピを入力するレシピ入力部と、 前記レシピと前記仕入価格とに基づいて前記商品の原価率を求める原価計算部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る飲食店経営支援システムにおいて、前記各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示する栄養成分表示部を備えることが好ましい。
【0008】
また、本発明に係る飲食店経営支援システムにおいて、前記レシピに沿って前記商品を作る手順が記録された静止画又は動画を表示する作成手順表示部を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、飲食店のメニューに表示される商品の原価率を正確に求めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る実施形態の飲食店経営支援システムを示す図である。
図2】本発明に係る実施形態の飲食店経営支援システムにおいて、仕入価格を入力した後の在庫・仕入チェック表を示す図である。
図3】本発明に係る実施形態の飲食店経営支援システムにおいて、飲食店のメニューに掲載された商品のレシピを入力した後、商品の原価率などを求めて表示した表を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0012】
図1は、本発明に係る実施形態の飲食店経営支援システム10を示す図である。図2は、本発明に係る実施形態の飲食店経営支援システム10において、仕入価格を入力した後の在庫・仕入チェック表を示す図である。
【0013】
図3は、本発明に係る実施形態の飲食店経営支援システム10において、飲食店のメニューに掲載された商品のレシピを入力した後、商品の原価率などを求めて表示した表を示す図である。
【0014】
飲食店経営支援システム10は、飲食店のメニューに掲載される商品の原価率などを簡便に求めて経営改善に使用するためのシステムである。
【0015】
飲食店経営支援システム10は、仕入価格入力部12と、レシピ入力部14と、原価計算部16と、栄養成分表示部18と、作成手順表示部20と、記憶部22とを備える。飲食店経営支援システム10は、ネットワーク2を介してユーザ4の端末などに接続される。
【0016】
ユーザ4とは、飲食店の経営者や飲食店で働くスタッフなどを含む。ユーザ4の端末とは、スマーフォン、タブレット端末、及びパーソナルコンピュータを含むが、その他の端末であってもよい。
【0017】
仕入価格入力部12は、飲食店で提供される商品に使用される各食材の仕入価格を入力する。仕入価格入力部12は、例えば、図2に示されるように、「梨」を1個仕入れた際の仕入価格(税抜)が200円であり、「無洗米」を5000g仕入れた場合の仕入価格(税抜)が1300円であり、「抹茶 KM40」を1000g仕入れた場合の仕入価格(税抜)が4000円である。
【0018】
レシピ入力部14は、商品のレシピを入力する。例えば、図3に示されるように、ことの葉お抹茶(ミニみたらし付き)の商品のレシピは、材料として、湯が100.00tmp、抹茶KM40が2.00g、冷凍二つ玉焼きめ付き串団子が1.00tmp、仕込みみたらしタレを10.00gを準備し、調理手順として、(1)90度のお湯を100ml作り、(2)器を電子ポットのお湯で温め、(3)(2)のお湯を捨ててKM40を投入し、(4)(1)で作った90度のお湯100mlでKM40を溶き、(5)ミニみたらし団子を楕円トレイに共に載せて提供するという手順であり、これらを入力する。
【0019】
原価計算部16は、レシピ入力部14により入力されたレシピと、仕入価格入力部12により入力された仕入価格とに基づいて商品の原価率を求める。例えば、図3に示されるように、ことの葉お抹茶(ミニみたらし付き)では、湯が100.00tmpで0円、抹茶HM4が2.00gで8円、冷凍二つ玉焼きめ付き串団子が1.00tmpで21.94円、仕込みみたらしタレが10.00gで1.69円である。
【0020】
上記の計算は、各材料に関する情報を図2に示されるような仕入価格が登録されたデータベースから求めて、各材料に係る費用を算出している。これらの合計を求めると、原価が31.63円であることが分かる。ことの葉お抹茶(ミニみたらし付き)の販売価格が773円(税抜)だとすると原価率は、4.1%となる。
【0021】
栄養成分表示部18は、各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示する。栄養成分表示部18は、各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報について、ネットワーク2を介して日本食品標準成分表2020年版(八訂)が登録されたデータベースから情報を取得し、例えば、メニューに掲載された商品のエネルギーが〇〇kcal、たんぱく質が〇〇g、脂質が〇〇g、炭水化物が〇〇g、食塩相当量が〇〇gといった形で表示する。
【0022】
作成手順表示部20は、レシピに沿って商品を作る手順が記録された静止画又は動画を表示する。作成手順表示部20は、図3に示されるように、レシピとして登録された商品の手順に沿って作った商品に関する動画を登録する。ここでは、動画は商品作りの一部始終が記憶されているが、各手順のポイントが静止画で記録されていてもよい。
【0023】
記憶部22は、レシピ入力部14により入力されたレシピ及び仕入価格入力部12により入力された仕入価格等の情報を記憶する。
【0024】
続いて、上記構成の飲食店経営支援システム10の手順について説明する。飲食店を経営するにあたってメニュー毎の原価率などの計算が重要である。飲食店経営者の中には、原価率の計算を全くしていない人や手計算をしている人や表計算ソフトを使用している人がいる。
【0025】
しかしながら、このような従来のやり方だと感染症流行や戦争などの要因により仕入価格が変動したときに正確な原価率を求めることが難しいことがある。このような課題に対して、本発明に係る飲食店経営支援システム10は、顕著な効果を発揮する。
【0026】
飲食店経営支援システム10によれば、原価計算部16の機能により、レシピ入力部14により入力されたレシピと、仕入価格入力部12により入力された仕入価格とに基づいて商品の原価率を求めることが出来る。
【0027】
具体的には、例えば、図3に示されるように、ことの葉お抹茶(ミニみたらし付き)では、湯が100.00tmpで0円、抹茶HM4が2.00gで8円、冷凍二つ玉焼きめ付き串団子が1.00tmpで21.94円、仕込みみたらしタレが10.00gで1.69円であることが求められる。
【0028】
したがって、原価は、31.63円となり、ことの葉お抹茶(ミニみたらし付き)の販売価格を773円(税抜)に設定すると、原価率が4.1%となる。
【0029】
また、飲食店経営支援システム10は、感染症や戦争などの様々な要因で仕入価格が変動した場合であっても、仕入価格入力部12により新しい仕入価格を入力することで原価率も自動的に変わる。これにより、迅速かつ正確に原価率を求めて飲食店の経営改善に役立てることができるという顕著な効果を奏する。
【0030】
さらに、飲食店経営支援システム10によれば、栄養成分表示部18の機能により、各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示することが出来る。
【0031】
例えば、メニューに掲載された商品について、例えば、エネルギーが〇〇kcal、たんぱく質が〇〇g、脂質が〇〇g、炭水化物が〇〇g、食塩相当量が〇〇gといった形で表示される。このように、自動的にカロリー及び栄養素に関する表示がされるため、オンラインショップなどの販路拡大に展開することが出来るという利点がある。
【0032】
また、飲食店経営支援システム10によれば、作成手順表示部20の機能により、レシピに沿って商品を作る手順が記録された静止画又は動画を表示すことが出来る。
【0033】
例えば、図3に示されるようにレシピとして登録された商品の手順に沿って作った商品に関する動画が登録されているため、不慣れなスタッフは、動画を見ながら商品を作ることができるため、スタッフの育成に繋げることができるとともに、オーバーポーションの削減により原価率の改善に繋がることが出来るというメリットがある。
【符号の説明】
【0034】
2 ネットワーク、4 ユーザ、10 飲食店経営支援システム、12 仕入価格入力部、14 レシピ入力部、16 原価計算部、18 栄養成分表示部、20 作成手順表示部、22 記憶部。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-01-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食店で提供される商品に使用される各食材の仕入価格を入力する仕入価格入力部と、
前記商品のレシピを入力するレシピ入力部と、
前記レシピと前記仕入価格とに基づいて前記商品の原価率を求める原価計算部と、
前記各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示する栄養成分表示部と、
を備え
前記栄養成分表示部は、ネットワークを介して日本食品標準成分表が登録されたデータベースから情報を取得し、たんぱく質、脂質、炭水化物についての数値を用いて前記商品の前記カロリー及び前記栄養素に関する情報を表示することを特徴とする飲食店経営支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の飲食店経営支援システムにおいて、
前記レシピに沿って前記商品を作る手順が記録された動画を表示する作成手順表示部を備え
前記動画は、前記商品を作るのに不慣れなスタッフがオーバーポーションを削減しながら前記商品を作れるように商品作りの一部始終が記録されていることを特徴とする飲食店経営支援システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明に係る飲食店経営支援システムは、飲食店で提供される商品に使用される各食材の仕入価格を入力する仕入価格入力部と、前記商品のレシピを入力するレシピ入力部と、前記レシピと前記仕入価格とに基づいて前記商品の原価率を求める原価計算部と、前記各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示する栄養成分表示部と、を備え、前記栄養成分表示部は、ネットワークを介して日本食品標準成分表が登録されたデータベースから情報を取得し、たんぱく質、脂質、炭水化物についての数値を用いて前記商品の前記カロリー及び前記栄養素に関する情報を表示することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、本発明に係る飲食店経営支援システムは、前記レシピに沿って前記商品を作る手順が記録された動画を表示する作成手順表示部を備え、前記動画は、前記商品を作るのに不慣れなスタッフがオーバーポーションを削減しながら前記商品を作れるように商品作りの一部始終が記録されていることが好ましい。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食店で提供される商品に使用される各食材の仕入価格を入力する仕入価格入力部と、
前記商品のレシピを入力するレシピ入力部と、
前記レシピと前記仕入価格とに基づいて前記商品の原価率を求める原価計算部と、
前記各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示する栄養成分表示部と、
前記レシピに沿って前記商品を作る手順が記録された動画を表示する作成手順表示部と、
を備え、
前記栄養成分表示部は、ネットワークを介して日本食品標準成分表が登録されたデータベースから情報を取得し、たんぱく質、脂質、炭水化物についての数値を用いて前記商品の前記カロリー及び前記栄養素に関する情報を表示し、
前記動画は、前記商品を作るのに不慣れなスタッフがオーバーポーションを削減しながら前記商品を作れるように商品作りの一部始終が記録されていることを特徴とする飲食店経営支援システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明に係る飲食店経営支援システムは、飲食店で提供される商品に使用される各食材の仕入価格を入力する仕入価格入力部と、
前記商品のレシピを入力するレシピ入力部と、
前記レシピと前記仕入価格とに基づいて前記商品の原価率を求める原価計算部と、
前記各食材に対応するカロリー及び栄養素に関する情報を取得して表示する栄養成分表示部と、
前記レシピに沿って前記商品を作る手順が記録された動画を表示する作成手順表示部と、
を備え、
前記栄養成分表示部は、ネットワークを介して日本食品標準成分表が登録されたデータベースから情報を取得し、たんぱく質、脂質、炭水化物についての数値を用いて前記商品の前記カロリー及び前記栄養素に関する情報を表示し、
前記動画は、前記商品を作るのに不慣れなスタッフがオーバーポーションを削減しながら前記商品を作れるように商品作りの一部始終が記録されていることを特徴とする飲食店経営支援システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】