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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172791
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
   E06B 7/14 20060101AFI20241205BHJP
   E06B 1/18 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
E06B7/14
E06B1/18 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090760
(22)【出願日】2023-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】油谷 祥太
(72)【発明者】
【氏名】谷口 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】柚木 一弥
【テーマコード(参考)】
2E036
【Fターム(参考)】
2E036RA08
2E036RC01
2E036SA03
2E036TA01
2E036TA05
2E036TA07
2E036TB01
(57)【要約】
【課題】少ない加工工数で中空部の止水と結露水の排水を可能にする建具を提供する。
【解決手段】パネル1は枠体10の内周側に保持される。枠体10の下枠12は、連結された金属枠部40と樹脂枠部50とによってパネル1よりも室内側に中空部12aを形成している。金属枠部40は、中空部12aの金属底壁45、および金属底壁45から上方に突出して中空部12aの室外側壁を成し、止水ラインLの一部を形成する金属止水壁44を有する。樹脂枠部50は見込み板部51、および見込み板部51から下方に突出して中空部12aの室内側壁を成す樹脂室内壁53を有する。金属止水壁44を境として室外側にはパネル支持凹部12bが形成してある。見込み板部51には水抜き孔51bが形成してある。金属止水壁44にはパネル支持凹部12bに排水弁100が設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体の内周側にパネルを保持する建具であって、
前記枠体の下部を構成する下枠は、連結された金属枠部と樹脂枠部とによって前記パネルよりも室内側に中空部を形成しており、
前記金属枠部は、前記中空部の底面を形成する金属底壁、および前記金属底壁から上方に突出して前記中空部の室外側壁の少なくとも一部を成し、室内外の止水ラインの一部を形成する金属止水壁を有し、
前記樹脂枠部は、前記中空部の天面を形成する樹脂天壁、および前記樹脂天壁から下方に突出して前記中空部の室内側壁の少なくとも一部を成す樹脂室内壁を有し、
前記金属止水壁を境として室外側には外気と通気している通気空間が形成されており、
前記樹脂天壁には上面の水を前記中空部へ導く水抜き孔が形成され、
前記金属止水壁には前記通気空間からの水の流入を防止しながら前記中空部の水を排水可能な排水部品が設けられている
ことを特徴とする建具。
【請求項2】
前記排水部品は、逆止弁またはフィルターである
ことを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記水抜き孔には逆止弁が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項4】
前記パネルは前記枠体に対して開閉不能に固定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項5】
前記金属枠部には、前記金属止水壁と、前記金属止水壁より室外側の室外側金属見付け壁と、前記金属止水壁と前記室外側金属見付け壁とをつなぐ凹部底壁とによって上方に開口して前記パネルが嵌め込まれるパネル支持凹部が形成されており
前記凹部底壁には外気と連通する排水孔が形成されている
ことを特徴とする請求項1または4に記載の建具。
【請求項6】
前記金属底壁は、少なくとも室内側の部分が室外側に向かって下がるように傾斜している
ことを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項7】
前記金属枠部には、前記金属底壁から上方に突出して前記中空部を室外側の第1空間と室内側の第2空間とに仕切る仕切壁が形成されており、
前記水抜き孔は上面の水を前記第1空間へ導く位置に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体の内周側にパネルを保持する建具に関する。
【背景技術】
【0002】
パネルを支持する枠体の枠材には室外側のアルミニウム材と室内側の樹脂材とを組み合わせた複合材が用いられることがある。樹脂材によってアルミニウム材を覆って中空部を形成すると断熱性が確保され、しかも意匠上で好適である。パネルの結露水は下枠の樹脂材に落ちることから、中空部を介して外部に排出することが望ましい。そのため、特許文献1では樹脂材の天壁に露水排水孔を形成するとともに、中空部の底壁には逆止弁を設けることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-180040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような中空部の下部の空間はいくつかの見付け壁によって区画されており、結露水を室外に排出するためにはそれらの見付け壁にそれぞれ排水孔を形成しなければならず加工工数が増える。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、少ない加工工数で中空部の止水と結露水の排水を可能にする建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる建具は、枠体の内周側にパネルを保持する建具であって、前記枠体の下部を構成する下枠は、連結された金属枠部と樹脂枠部とによって前記パネルよりも室内側に中空部を形成しており、前記金属枠部は、前記中空部の底面を形成する金属底壁、および前記金属底壁から上方に突出して前記中空部の室外側壁の少なくとも一部を成し、室内外の止水ラインの一部を形成する金属止水壁を有し、前記樹脂枠部は、前記中空部の天面を形成する樹脂天壁、および前記樹脂天壁から下方に突出して前記中空部の室内側壁の少なくとも一部を成す樹脂室内壁を有し、前記金属止水壁を境として室外側には外気と通気している通気空間が形成されており、前記樹脂天壁には上面の水を前記中空部へ導く水抜き孔が形成され、前記金属止水壁には前記通気空間からの水の流入を防止しながら前記中空部の水を排水可能な排水部品が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明にかかる建具では、中空部は排水部品を介して室外側に隣接する通気空間に排水することから、中空部にかかる排水のための孔の加工は金属止水壁に対する1か所で足り、少ない加工工数で中空部の止水・排水が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態である建具の縦断面図である。
図2図1に示した建具の横断面図である。
図3図1に示した建具の要部を拡大した縦断面図である。
図4図4は、第1の変形例にかかる建具における下枠とその周辺部を示す縦断面図である。
図5図5は、第2の変形例にかかる建具の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下においては便宜上、見込み方向及び見付け方向という用語を用いる場合がある。見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面、壁については見込み面、見込み壁と称する場合がある。見付け方向とは、下枠等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面、壁については、見付け面、見付け壁と称する場合がある。
【0010】
図1図2は、本発明の実施の形態である建具を示したものである。ここで例示する建具は、上枠11、下枠12及び左右の縦枠13を四周組することによって構成した枠体10と、枠体10の内部に配設した複層ガラス等のパネル1とを備えたFIX窓と称されるものである。FIX窓では枠体10の内周側にパネル1が保持されており開閉不能に固定してある。枠体10を構成する上枠11、下枠12及び左右の縦枠13は、いずれも金属枠部及び樹脂枠部を有して構成したものである。金属枠部は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、それぞれ長手に沿った全長にわたってほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。樹脂枠部は、樹脂によって成形した押し出し形材であり、それぞれ長手に沿った全長にわたってほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。以下、上枠11、下枠12、縦枠13の構成について詳述する。なお、縦枠13については、左右で対称形状となるものを適用しているため、一方の縦枠13についてのみ説明する。
【0011】
上枠11の金属枠部20は、上枠基部21、樹脂枠装着溝部22、外方パネル支持部23、内方パネル支持部24を一体に成形したものである。上枠基部21は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在するものである。樹脂枠装着溝部22は、上枠基部21の室内側となる縁部に設けたもので、下に向けて開口するように形成してある。外方パネル支持部23は、上枠基部21の室外側となる縁部から下側に向けて見付け方向に延在したものである。内方パネル支持部24は、上枠基部21において外方パネル支持部23よりも室内側となる位置から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。これら外方パネル支持部23及び内方パネル支持部24は、互いの間にパネル1の板厚よりも大きな間隔が確保した状態で相互に対向するように設けてある。外方パネル支持部23の延在縁部には、室内に臨む部分に外方ポケット部23aが突出するように設けてある。内方パネル支持部24の延在縁部には、室外に臨む部分に内方ポケット部24a及び樹脂枠係止突条部24bが突出するように設けてある。樹脂枠係止突条部24bは、内方ポケット部24aよりも下側となる部分に設けてある。
【0012】
上枠11の樹脂枠部30は、金属枠部20において内方パネル支持部24よりも室内側となる部分を覆うもので、外方中空部31、内方中空部32、外方係合片部33、内方係合片部34、取付板部35を有している。外方中空部31及び内方中空部32は、それぞれ断面が長方形の中空状を成すものである。図示の例では、外方中空部31の上側となる部分から内方中空部32が室内に向けて突出するように設けてある。外方係合片部33は、金属枠部20の樹脂枠係止突条部24bに係合するもので、外方中空部31の室外側、かつ下側となる隅部から室外に向けて見込み方向に延在した後、上側に向けて屈曲し、さらに室内に向けて屈曲している。内方係合片部34は、金属枠部20の樹脂枠装着溝部22に挿入して係合するもので、内方中空部32の室内側、かつ上側となる隅部から上に向けて延在している。取付板部35は、図示せぬ額縁との間を連結するためのもので、内方中空部32の室内側、かつ下側となる隅部から室内に設けて見込み方向に延在している。
【0013】
上記の構成を有した上枠11は、外方係合片部33及び内方係合片部34を介して樹脂枠部30が金属枠部20に装着された状態となる。内方パネル支持部24の下側となる縁部は、樹脂枠部30の外方係合片部33によって覆われた状態となり、金属枠部20が室内側から視認されるおそれはない。金属枠部20に設けた外方パネル支持部23及び内方パネル支持部24の間には、それぞれシール材2を介してパネル1の縁部が支持してある。
【0014】
縦枠13の金属枠部60は、縦枠基部61、樹脂枠装着溝部62、樹脂枠係止部63、外方パネル支持部64、内方収容溝形成片65、押縁係合部66を一体に成形したものである。縦枠基部61は、見込み方向に沿ってほぼ鉛直に延在するものである。樹脂枠装着溝部62は、縦枠基部61の室内側となる縁部に設けたもので、内周に向けて開口するように形成してある。樹脂枠係止部63は、縦枠基部61の内周側となる見込み面において樹脂枠装着溝部62よりも室外側となる部分から内周に向けて突出したものである。樹脂枠係止部63の延在縁部には、室内に向けて突出する係止突条63aが設けてある。外方パネル支持部64は、縦枠基部61の室外側となる縁部から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。内方収容溝形成片65は、縦枠基部61において外方パネル支持部64よりも室内側、かつ樹脂枠係止部63よりも室外側となる位置から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。外方パネル支持部64及び内方収容溝形成片65は、上枠11の外方パネル支持部23及び内方パネル支持部24に対応した位置に設けてある。押縁係合部66は、縦枠基部61の内周側となる見込み面において外方パネル支持部64と内方収容溝形成片65との間となる位置から内周に向けて突出した後に屈曲し、室内に向けて見込み方向に延在したものである。
【0015】
縦枠13の樹脂枠部70は、金属枠部60において樹脂枠係止部63よりも室内側となる部分を覆うもので、縦枠中空部71、外方係合片部72、内方係合片部73、取付板部74、対向突出部75を有している。縦枠中空部71は、断面が長方形の中空状を成すものである。外方係合片部72は、樹脂枠係止部63に係合するもので、縦枠中空部71の室外側、かつ外周側となる隅部から外周側に向けて見付け方向に延在している。外方係合片部72の延在縁部には、係合爪部72a及び位置決め突条部72bが設けてある。係合爪部72aは、外方係合片部72の室外に臨む見付け面から室外に突出したものである。位置決め突条部72bは、外方係合片部72の室外に臨む見付け面において係合爪部72aよりも内周側となる部分から室外に向けて突出したものである。この位置決め突条部72bは、係合爪部72aを金属枠部60の樹脂枠係止部63に係合させた際に樹脂枠係止部63の延在縁部に当接するものである。内方係合片部73は、金属枠部60の樹脂枠装着溝部62に挿入して係合するもので、縦枠中空部71の室内側、かつ外周側となる隅部から外周に向けて延在している。取付板部74は、図示せぬ額縁との間を連結するためのもので、縦枠中空部71の室内側、かつ内周側となる隅部から室内に設けて見込み方向に延在している。対向突出部75は、縦枠中空部71の室外に臨む見付け面から室外に向けて突出したものである。図からも明らかなように、対向突出部75は、縦枠中空部71の隅部よりもわずかに外周側となる部分に設けてあり、対向突出部75よりも内周側となる部分に見付け面を確保している。
【0016】
上記の構成を有した縦枠13は、外方係合片部72及び内方係合片部73を介して樹脂枠部70が金属枠部60に装着された状態となる。縦枠中空部71は、内周側となる見込み面が見込み方向に沿って配置される。縦枠中空部71の内周側への突出寸法は、内方収容溝形成片65とほぼ同じとなるように設定してある。金属枠部60に設けた外方パネル支持部64及び内方収容溝形成片65の間には、内方収容溝形成片65に押縁3を装着した状態でそれぞれシール材2を介してパネル1の縁部が支持してある。従って、枠体10にパネル1を建て込む場合には、左右の縦枠13から押縁3を取り外した状態とすることで、パネル1を上下にケンドンさせることができ、その作業を容易化することが可能となる。本実施の形態では、金属押縁部110及び樹脂押縁部80を有して構成した押縁3を適用している。
【0017】
金属押縁部110は、アルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、パネル支持片111、内周係合部112、外周係合片113を有して構成してある。パネル支持片111は、見付け方向に沿って延在するものである。パネル支持片111には、室内に臨む見付け面に2つのスライド嵌合受部114及び規制突条部115が設けてある。スライド嵌合受部114は、パネル支持片111から室内に向けて延在した後、互いに離反する方向に屈曲したものである。内周側のスライド嵌合受部114については、屈曲縁部がさらに室外に向けて屈曲している。規制突条部115は、パネル支持片111においてスライド嵌合受部114よりも外周側となる部分から室内に向けて突出したものである。内周係合部112は、パネル支持片111の外周側となる縁部から室外に向けて延在した後、外周側に向けて湾曲することにより、室内側に開口した押縁装着溝82aを構成するものである。押縁装着溝82aの内周側となる部分には、パネル支持片111の縁部がわずかに突出している。外周係合片113は、内周係合部112の外周側となる縁部から室外に向けて漸次外周側となるように傾斜延在した後に屈曲し、室外に向けて見込み方向に延在したものである。外周係合片113の室外側縁部は、内周側に向けてわずかに屈曲している。
【0018】
樹脂押縁部80は、樹脂によって成形した押し出し形材であり、押縁中空部81、2つのスライド嵌合部82、樹脂枠対向片部83を有して構成してある。押縁中空部81は、断面が長方形の中空状を成すものである。スライド嵌合部82は、金属押縁部110のスライド嵌合受部114に対して長手方向にスライドさせることにより互いに嵌合するものである。図示の例では、押縁中空部81の室外側に位置する両側縁部から室外側に延在した後、互いに近接する方向に屈曲したスライド嵌合部82を設けている。内周側のスライド嵌合部82については、屈曲縁部がさらに室内に向けて屈曲している。これにより、スライド嵌合受部114及びスライド嵌合部82を介して樹脂押縁部80を金属押縁部110に装着した場合には、金属押縁部110の内周側に設けたスライド嵌合受部114の縁部及び室外に臨む部分の一部が樹脂押縁部80によって覆われた状態となる。
【0019】
図3は、図1に示した建具の要部を拡大した縦断面図である。下枠12の金属枠部40は、下枠基部41、金属室内側壁42、外方パネル支持部43、金属止水壁44、金属底壁45、下部空間形成部46、室外側下端部47、室内側端部48を一体に成形したものである。金属枠部40には複数のビスホール40aが形成してある。
【0020】
下枠基部41は、下枠12における室外側略半分の範囲で見込み方向に沿って延在するものである。金属底壁45は、下枠12における室内側略半分の範囲で見込み方向に沿って延在するものである。金属底壁45の室外側端部は、下枠基部41の室内側端部に対して高くなるように小さい段差を介してつながっている。金属底壁45における室外側部分45aは水平であり、室内側部分45bは室外側に向かって下がるように傾斜している。室内側部分45bは水抜き孔51bに対向している。金属底壁45には下面に2つのビスホール40aを設けているが、上面には特段の突起がなく、水が滞留なく流れるようになっている。
【0021】
金属室内側壁42は、金属底壁45の室内側端部から上に向けて小さく突出する部分であり、上に向けて開口する樹脂枠装着溝部42aを有している。樹脂枠装着溝部42aは上記の樹脂枠装着溝部22に相当する。金属室内側壁42の高さは樹脂枠装着溝部42aを形成するのに必要な程度に低く抑えられている。室内側端部48は、金属底壁45の室内側端部から下に向けて突出する部分であり、先端部48aが室外側に屈曲している。
【0022】
下部空間形成部46は、室外隔壁46a、室内隔壁46b、底隔壁46cを有し、下枠基部41にとともに下部空間46dを形成する部分である。このような下部空間形成部46は金属枠部40の強度を維持するために多く採用されている構造である。また、この部分は高強度となって縦枠13などとの結合に適するため上部室内側端部および下部室外側端部にそれぞれビスホール40aを設けている。
【0023】
下部空間46dは下枠基部41における室内側に寄った範囲の下方に形成される。室外隔壁46aは下枠基部41における見込み方向中間よりやや室外側の位置から下方に突出している。室内隔壁46bは下枠基部41における室内側端部から下方に突出している。室内隔壁46bは上方部が急角度で傾斜し、下方部が鉛直の屈曲形状となっている。底隔壁46cは室外隔壁46aおよび室内隔壁46bの各下端部とつながっており、その先端部46eは室内隔壁46bよりもさらに室内側に突出している。室内隔壁46bの先端部46eと室内側端部48の先端部48aとの間にはアンカー部材102が取り付けられている。アンカー部材102は下枠12を建物躯体に固定するためのものである。アンカー部材102、金属底壁45、室内側端部48、室内隔壁46bによって空間103が形成してある。アンカー部材102は上枠11、縦枠13にも設けている(図1図2参照)。
【0024】
室外側下端部47は金属枠部40の室外側端部を形成しており、室外隔壁46aの下端から室外側に延出する室外開口室底壁47aと、室外開口室底壁47aから下向きに延出する室外側見付け壁47bとを有し、さらに室外側見付け壁47bから室内側および下向きに屈曲する形状となっている。室外開口室底壁47aは、室内側端部にビスホール40aがあるなどの理由から、底隔壁46cよりやや高い位置にある。室外側見付け壁47bは外方パネル支持部43の下方延長位置より若干室外側にある。
【0025】
金属止水壁44は、下枠基部41において外方パネル支持部43よりも室内側となる位置から上側に向けて見付け方向に延在したものであり、外方パネル支持部43に対向する内方パネル支持部となっている。金属止水壁44の延在縁部には、室外に臨む部分に内方ポケット部44a及び樹脂枠係止突条部44bが突出するように設けてある。樹脂枠係止突条部44bは、内方ポケット部44aよりも上側となる部分に設けてある。
【0026】
外方パネル支持部43は、下枠基部41の室外側となる縁部から見付け方向に延在したものである。外方パネル支持部43の上側延在縁部には、室内に臨む部分に外方ポケット部43aが突出するように設けてある。外方パネル支持部43のほとんどは下枠基部41より上側に向けて延在しているが、短い下端部43bは下側に延在している。下端部43bと室外側見付け壁47bとの間には室外開口43cが形成してある。金属枠部40は、下枠基部41、室外隔壁46a、室外開口室底壁47aおよび下端部43bによって囲われる室外開口室49を形成している。室外開口室49は室外開口43cで室外に開口している。
【0027】
外方パネル支持部43及び金属止水壁44は、上枠11の外方パネル支持部23及び内方パネル支持部24に対応した位置に設けてある。下枠12には金属止水壁44、外方パネル支持部43および下枠基部41により上方に開口してパネル1が嵌め込まれるパネル支持凹部(通気空間)12bが形成してある。パネル支持凹部12bでは嵌め込まれたパネル1の縁部を外方パネル支持部43及び金属止水壁44の間でそれぞれシール材2を介して支持してある。下枠基部41における室外側端部近傍には排水孔41aが形成されており、パネル支持凹部12bは排水孔41a、室外開口室49および室外開口43cを介して外気と連通している。排水孔41aは下枠基部41に形成されていて下方の室外開口室49に排水しやすく、しかも外部から視認されることがない。
【0028】
金属枠部40は、金属止水壁44、下枠基部41、室外隔壁46aおよび室外開口室底壁47aに沿って止水ラインLを形成している。止水ラインLは水密・気密作用がある。止水ラインLの一部を構成する金属止水壁44の下端部には排水弁孔44cが形成してある。排水弁孔44cには排水弁(排水部品)100を設けている。排水弁100は逆止弁であり、室内側から室外側へ向かう方向にのみ水が流れる。排水弁孔44cおよび排水弁孔44cは金属枠部40の長尺方向に複数設けてもよい。
【0029】
下枠12の樹脂枠部50は、金属枠部40において金属止水壁44よりも室内側となる部分を覆うもので、見込み板部51、外方係合部52、樹脂室内壁53を有している。樹脂室内壁53は、見込み板部51における室内寄りの箇所から下方に突出している。見込み板部51は、見込み方向に沿った寸法が上枠11の樹脂枠部30とほぼ同じ長さの板状を成すものである。外方係合部52は、金属枠部40の樹脂枠係止突条部44bに係合するもので、見込み板部51の室外側となる縁部から下側に向けて屈曲し、さらに室内に向けて屈曲している。
【0030】
樹脂室内壁53は見込み板部51の下側となる表面から下に向けて延在している。樹脂室内壁53の先端には内方係合片部53aを設けている。内方係合片部53aは、金属枠部40の樹脂枠装着溝部42aに挿入して係合するもので、内方係合片部53aと樹脂枠装着溝部42aとは相互に見込み方向に噛合う突起を有している。また、内方係合片部53aはクランク状の屈曲部が樹脂枠装着溝部42aの開口端部に当接する。このようにして、内方係合片部53aと樹脂枠装着溝部42aとはある程度強固に結合する。さらに、外方係合部52と内方係合片部53aとが係合し、樹脂枠部50が金属枠部40に装着された状態となる。金属止水壁44の上側となる縁部は、樹脂枠部50の外方係合部52によって覆われた状態となり、金属枠部40が室内側から視認されるおそれはない。また、室外に露呈して低温または高温となり得る金属枠部40は室内に露呈せず、次に説明する中空部12aが断熱層となって好適な断熱性が得られる。
【0031】
下枠12では、上記のように金属枠部40と樹脂枠部50とが連結することにより中空部12aが形成してある。止水ラインLの一部である金属止水壁44を境として室内側には中空部12aが形成され、室外側にはパネル支持凹部12bが形成されており、両者の間は排水弁100を介して水が室外側に向かってのみ流れるように構成してある。また、金属底壁45を境として上側には中空部12aが形成されており、下側には空間103が形成してある。
【0032】
中空部12aは金属底壁45が底面を形成し、見込み板部51が天面を形成している。中空部12aの室外側見付け面は金属止水壁44によって形成しているが、樹脂枠係止突条部44bが下方にやや突出する形で金属止水壁44とともに中空部12aの室外側見付け面を形成していてもよい。換言すれば、金属止水壁44は排水弁100を取り付け可能な程度の高さを有するように金属底壁45から上方に突出して、中空部12aの室外側壁の少なくとも一部を成していればよい。
【0033】
中空部12aの室内側見付け面は樹脂室内壁53および金属室内側壁42によって形成してある。金属室内側壁42は十分に低く形成してあるが、条件によっては省略して樹脂室内壁53が金属底壁45に当接するようにしてもよい。換言すれば、樹脂室内壁53は見込み板部51から下方に突出して、中空部12aの室内側壁の少なくとも一部を成していればよい。
【0034】
見込み板部51には樹脂室内壁53の位置よりも室外側に浅い排水溝51aが形成してある。排水溝51aにおける室内寄りの箇所には水抜き孔51bが形成してある。水抜き孔51bには排水弁(排水部品)101を設けている。排水弁101は逆止弁であり、上から下へ向かう方向にのみ水が流れる。排水弁101および水抜き孔51bは樹脂枠部50の長尺方向に複数設けてもよい。排水弁100および排水弁101はレイアウトスペースなどを考慮して適切な大きさおよび型式のものを選ぶとよい。見込み板部51は、樹脂室内壁53の位置よりも室内側に突出した取付板部54がビス104によって躯体に固定される。
【0035】
このように構成される建具では、パネル1の室内側面に結露して下に流れ落ちた水は見込み板部51の上面に沿って排水溝51aに入り込む。排水溝51aは見込み幅が適度に広く、この実施例では排水弁101の上部露呈部の2倍程度あり、適度に大きい容量が確保してある。したがって、排水弁101に異物が入り込むなどの不測の理由から仮に排水能力が低下した場合であっても、排水溝51aから結露水が溢れ出ることはほとんどない。
【0036】
排水溝51aに入り込んだ結露水は図3の矢印Wで示すように、排水弁101を通って中空部12aに入り、金属底壁45における傾斜付きの室内側部分45bに落ちて室外側部分45aに流れる。さらに、滴下水は排水弁100を通ってパネル支持凹部12bに入り、排水孔41aを通って室外開口室49に入り、室外開口43cから室外へと排出される。また、大雨や耐水試験などによって室外から室外開口43cを通って室外開口室49に入り込んだ水は、さらに排水孔41aを通ってパネル支持凹部12bに浸水し得る。ただし、水は上方へ向かっては流れにくくしかも下枠基部41によってある程度遮られるため、パネル支持凹部12bへの浸水量は少ない。パネル支持凹部12bに浸水した水も排水弁100による逆止作用により、止水ラインLの一部を構成する金属止水壁44を通過して中空部12aに入り込むことは実質的にない。
【0037】
内方係合片部53aと樹脂枠装着溝部42aとはある程度強固に係合しているが完全な止水性はない。しかしながら室外側から中空部12aに水が浸水することは実質的になく、仮に排水弁100に異物が入り込むなどの不測の理由から排水能力が低下した場合であっても、大量に浸水することはなく、しかも金属底壁45は少なくとも室内側部分45bが傾斜していることから中空部12aの室内側の範囲に水が溜まることはない。そのため、内方係合片部53aと樹脂枠装着溝部42aとの結合部は十分に低い位置に設定し、または金属室内側壁42を実質的に省略することができる。これにより、金属室内側壁42または金属底壁45の室内側端部と見込み板部51との間を十分に離すことができ、金属枠部40が低温になっても取付板部54の周辺部が結露することを抑制することができる。取付板部54の結露が抑制されることからビス104の腐食を防止することができる。なお、金属止水壁44の先端は見込み板部51に近い位置まで達しており、この近傍では見込み板部51に多少の結露が生じることも考えられるが、この部分の結露水はパネル1に生じる結露水とともに排水溝51aに流れ込み、排水弁101を通って排出される。
【0038】
中空部12aは排水弁100を介して室外側に隣接するパネル支持凹部12bに排水し、該パネル支持凹部12bは外気と連通していることから、中空部12aにかかる排水のための孔の加工は排水弁孔44cの1つで足り、少ない加工工数で中空部12aの止水と結露水の排水が可能になっている。また、中空部12aの下方の空間103はアンカー部材102を取り付けることから排水経路として不適当である。仮にアンカー部材102が不要で、先端部46eと先端部48aとの間が塞がっていた場合で金属底壁45が止水ラインLの一部を形成していたとしても、排水経路を確保するためには、金属底壁45、室内隔壁46bおよび室外隔壁46aの3か所に排水孔を設けなければならず加工工数が増えてしまう。また、下部空間46dの排水面となる底隔壁46cは下流側の室外開口室底壁47aより低い位置にあり、排水するのに不適当である。さらに、室外隔壁46aに排水孔を設けると室外開口43cを介して視認されて意匠上で好ましくない。これに対して本実施の形態に係る建具は、金属止水壁44にパネル支持凹部12bからの水の流入を防止しながら中空部12aの水を排水可能な排水弁100を設けており、上記のような不都合がない。
【0039】
(変形例)
次に、変形例にかかる建具について説明する。各変形例において上述した構成要素と同様にものについては同符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0040】
図4は、第1の変形例にかかる建具における下枠12Aとその周辺部を示す縦断面図である。第1の変形例にかかる建具では上記の枠体10および下枠12に代えて枠体10Aおよび下枠12Aが適用されている。下枠12Aは上記の金属枠部40および樹脂枠部50に相当する金属枠部40Aおよび樹脂枠部50Aを有する。金属枠部40Aは金属底壁45から上方に突出する仕切壁410を有している。仕切壁410は中空部12aにおける中央よりやや室外側にあり、具体的には室外側部分45aと室内側部分45bとの境から上方に突出している。仕切壁410は金属室内側壁42より高いが見込み板部51との間には多少の隙間が確保してある。また、仕切壁410の上端は排水弁101の下端排水部より高い位置にある。仕切壁410によって中空部12aは室外側の第1空間121aと室内側の第2空間122aとに仕切られる。
【0041】
樹脂枠部50Aは排水溝51cを有する。排水溝51cは上記の排水溝51aに相当するが、該排水溝51aより幅が広く、室外側端部近傍から樹脂室内壁53のやや室外側の箇所にわたって形成してある。水抜き孔51bは排水溝51cにおける室外寄りの位置に形成されており、該水抜き孔51bおよび排水弁101は排水溝51cの水を第1空間121aへ導く。
【0042】
このような第1変形例にかかる建具では、排水溝51cに入り込んだ結露水は排水弁101を通って中空部12aの第1空間121aに導かれることから、第2空間122aに結露水が入り込むことがない。また、大雨や耐水試験などで、不測の理由により室外側から第1空間121aに水が入り込むことがあっても、仕切壁410で堰き止められて第2空間122aまで流れ込むことはなく、内方係合片部53aと樹脂枠装着溝部42aとの連結部から漏水することを一層確実に防止することができる。
【0043】
仕切壁410はある程度の高さがあるが排水溝51cとの間には隙間が確保してあることから樹脂枠部50Aの結露を抑制することができる。仮に仕切壁410に起因して排水溝51c上面に結露が生じても、排水弁101を通して第1空間121aに排水されるため、取付板部54やさらにその室内側にまで結露水が流れ出ることはない。
【0044】
図5は、第2の変形例にかかる建具の縦断面図である。第2の変形例にかかる建具は、縦滑り出し窓と称さられるものであり、枠体10Bの内周側に障子(パネル)200を保持し、該障子200をレールに沿って室外側にすべり出させて開ける建具である。
【0045】
障子200は、左右の縦框(図示略)、上框201、下框202を四周組することによって構成した框体203の内部にパネル1を配設することによって構成したものである。上框201と下框202とは上下対称構造である。上框201および下框202は、室外側の金属框部201a,202aと室内側の樹脂框部201b,202bがシール材2を介してパネル1の縁部を支持している。
【0046】
枠体10Bは、上枠11B、下枠12B及び左右の縦枠(図示略)を四周組することによって構成している。上枠11Bは、室外側の金属枠部203aと室内側の樹脂枠部203bとを連結して構成してある。下枠12Bは、室外側の金属枠部204aと室内側の樹脂枠部204bとを連結して構成してある。障子200が閉じられた状態で、上框201の金属框部201aと上枠11Bの金属枠部203aとの間、および下框202の金属框部201aと下枠12Bの金属枠部204aにおける金属止水壁44との間はシール材205でシールされる。下框202および下枠12Bにおいて金属止水壁44およびシール材205は止水ラインLの一部を形成する。
【0047】
下框202の下側見込み壁202c、下枠12Bの下枠基部41、金属止水壁44および下端部43bにより通気空間206が形成してある。下端部43bと室外側見付け壁47bとの間には室外開口43cが形成されており、通気空間206は外気と連通している。金属枠部204aの樹脂枠装着溝部42aは樹脂枠部204bの内方係合片部53aと係合している。金属枠部204aの樹脂枠係止突条部44bは樹脂枠部204bの外方係合部52と係合している。金属止水壁44、樹脂室内壁53、金属底壁45および見込み板部51は中空部12aを形成している。金属止水壁44に形成された排水弁孔44cには排水弁100を設けている。見込み板部51に形成された水抜き孔51bには排水弁101を設けている。
【0048】
図5の矢印Wで示すように、パネル1の室内側面に結露して下に流れ落ちた水は見込み板部51から、排水弁101、中空部12a、排水弁100、通気空間206および室外開口43cを通って室外に排出され、かつ逆流することがない。排水弁100は下端部43bに覆われ、室外から視認されない。
【0049】
上記の各実施例における排水弁100,101は、所定の止水条件(例えば規定の被水量、被水圧、被水時間に耐え得る条件)を満たすものであればスポンジなど他の排水部品で置き換え、または組み合わせてもよい。本発明にかかる建具は、横滑り出し窓、玄関窓などであってもよい。本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【0050】
枠体の内周側にパネルを保持する建具であって、前記枠体の下部を構成する下枠は、連結された金属枠部と樹脂枠部とによって前記パネルよりも室内側に中空部を形成しており、前記金属枠部は、前記中空部の底面を形成する金属底壁、および前記金属底壁から上方に突出して前記中空部の室外側壁の少なくとも一部を成し、室内外の止水ラインの一部を形成する金属止水壁を有し、前記樹脂枠部は、前記中空部の天面を形成する樹脂天壁、および前記樹脂天壁から下方に突出して前記中空部の室内側壁の少なくとも一部を成す樹脂室内壁を有し、前記金属止水壁を境として室外側には外気と通気している通気空間が形成されており、前記樹脂天壁には上面の水を前記中空部へ導く水抜き孔が形成され、前記金属止水壁には前記通気空間からの水の流入を防止しながら前記中空部の水を排水可能な排水部品が設けられていることを特徴とする。
【0051】
このような構成によれば、中空部は排水部品を介して室外側に隣接する通気空間に排水することから、中空部にかかる排水のための孔の加工は金属止水壁に対する1か所で足り、少ない加工工数で中空部の止水・排水が可能となる。
【0052】
前記排水部品として、逆止弁またはフィルターが好適に用いられる。
【0053】
前記水抜き孔には逆止弁が設けられていてもよい。これにより中空部が断熱層となる。
【0054】
前記パネルは前記枠体に対して開閉不能に固定されたFIX型であってもよい。
【0055】
前記金属枠部には、前記金属止水壁と、前記金属止水壁より室外側の室外側金属見付け壁と、前記金属止水壁と前記室外側金属見付け壁とをつなぐ凹部底壁とによって上方に開口して前記パネルが嵌め込まれるパネル支持凹部が形成されており前記凹部底壁には外気と連通する排水孔が形成されていてもよい。これによりパネル支持凹部を通気空間とすることができる。また凹部底壁に形成された排水孔は外部から視認されない。
【0056】
前記金属底壁は、少なくとも室内側の部分が室外側に向かって下がるように傾斜していと、樹脂室内壁と金属底壁との間からの漏水を防止できる。
【0057】
前記金属枠部には、前記金属底壁から上方に突出して前記中空部を室外側の第1空間と室内側の第2空間とに仕切る仕切壁が形成されており、前記水抜き孔は上面の水を前記第1空間へ導く位置に形成されていてもよい。これにより、樹脂室内壁と金属底壁との間からの漏水を一層確実に防止できる。
【符号の説明】
【0058】
1 パネル、10,10A,10B 枠体、12,12B 下枠、12a 中空部、12b パネル支持凹部(通気空間)、40,40A 金属枠部、41a 排水孔、42 金属室内側壁、43c 室外開口、44 金属止水壁、44c 排水弁孔、45 金属底壁、49 室外開口室、50,50A 樹脂枠部、51 見込み板部、51a,51c 排水溝、51b 水抜き孔、53 樹脂室内壁、100,101 排水弁(排水部品)、121a 第1空間、122a 第2空間、200 障子、206 通気空間、410 仕切壁、L 止水ライン
図1
図2
図3
図4
図5