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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172926
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】センサ
(51)【国際特許分類】
   G01C 19/5712 20120101AFI20241205BHJP
【FI】
G01C19/5712
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090993
(22)【出願日】2023-06-01
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和3年度、防衛装備庁 安全保障技術研究推進制度、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 秀明
(72)【発明者】
【氏名】冨澤 泰
(72)【発明者】
【氏名】小野 大騎
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 史登
(72)【発明者】
【氏名】内田 健悟
(72)【発明者】
【氏名】増西 桂
(72)【発明者】
【氏名】小川 悦治
(72)【発明者】
【氏名】小川 純平
(72)【発明者】
【氏名】石橋 史隆
【テーマコード(参考)】
2F105
【Fターム(参考)】
2F105AA01
2F105AA06
2F105BB01
2F105CC08
2F105CD03
(57)【要約】
【課題】特性の向上が可能なセンサを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、センサは、素子部を含む。前記素子部は、基体、第1固定部、第1中間接続部、第1中間可動部材、第1接続部、第1可動部材、及び、第1固定電極を含む。前記第1固定部は、前記基体に固定される。前記第1中間接続部は、前記第1固定部に支持される。前記第1中間可動部材は、前記第1中間接続部に接続される。前記第1接続部は、前記第1中間可動部材に接続される。前記第1可動部材は、前記第1接続部に支持される。前記第1可動部材は、第1可動電極を含む。前記第1固定電極は、前記基体に固定され、前記第1可動電極と対向する。前記基体と前記第1中間接続部との間、前記基体と前記第1中間可動部材との間、前記基体と前記第1接続部との間、及び、前記基体と前記第1可動部材との間に、第1空隙が設けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体と、
前記基体に固定された第1固定部と、
前記第1固定部に支持された第1中間接続部と、
前記第1中間接続部に接続された第1中間可動部材と、
前記第1中間可動部材に接続された第1接続部と、
前記第1接続部に支持された第1可動部材であって、前記第1可動部材は、第1可動電極を含む、前記第1可動部材と、
前記基体に固定され、前記第1可動電極と対向する第1固定電極と、
を含む素子部を備え、
前記基体と前記第1中間接続部との間、前記基体と前記第1中間可動部材との間、前記基体と前記第1接続部との間、及び、前記基体と前記第1可動部材との間に、第1空隙が設けられた、センサ。
【請求項2】
前記第1中間可動部材及び前記第1中間接続部は、第1条件、第2条件、第3条件、及び、第4条件の少なくともいずれかを満たし、
前記第1条件において、前記第1中間可動部材の質量は、前記第1中間接続部の質量よりも大きく、
前記第2条件において、前記第1中間可動部材の面積は、前記第1中間接続部の面積よりも大きく、
前記第3条件において、前記第1中間可動部材の厚さは、前記第1中間接続部の厚さよりも厚く、
前記第4条件において、前記第1中間可動部材の密度は、前記第1中間接続部の密度よりも高い、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記第1中間可動部材及び前記第1接続部は、第5条件、第6条件、第7条件、及び、第8条件の少なくともいずれかを満たし、
前記第5条件において、前記第1中間可動部材の前記質量は、前記第1接続部の質量よりも大きく、
前記第6条件において、前記第1中間可動部材の前記面積は、前記第1接続部の面積よりも大きく、
前記第7条件において、前記第1中間可動部材の前記厚さは、前記第1接続部の厚さよりも厚く、
前記第8条件において、前記第1中間可動部材の前記密度は、前記第1接続部の密度よりも高い、請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記第1中間可動部材及び前記第1可動部材は、第9条件、第10条件、第11条件、及び、第12条件の少なくともいずれかを満たし、
前記第9条件において、前記第1中間可動部材の前記質量は、前記第1可動部材の質量よりも大きく、
前記第10条件において、前記第1中間可動部材の前記面積は、前記第1可動部材の面積よりも大きく、
前記第11条件において、前記第1中間可動部材の前記厚さは、前記第1可動部材の厚さよりも厚く、
前記第12条件において、前記第1中間可動部材の前記密度は、前記第1可動部材の密度よりも高い、請求項2に記載のセンサ。
【請求項5】
前記基体から前記第1固定部への第1方向と交差する第1平面において、前記第1中間可動部材は、前記第1固定部の周りに設けられ、
前記第1平面において前記第1可動部材は、前記第1中間可動部材の周りに設けられた、請求項1~4のいずれか1つに記載のセンサ。
【請求項6】
前記第1中間可動部材は、環状であり、
前記第1可動部材は、環状である、請求項5に記載のセンサ。
【請求項7】
前記第1中間可動部材は、環状であり、
前記基体から前記第1固定部への第1方向と交差する第1平面において、前記第1中間可動部材は、前記第1可動部材の周りに設けられ、
前記第1固定部は、前記第1中間可動部材の外側に設けられた、請求項1~4のいずれか1つに記載のセンサ。
【請求項8】
前記第1中間可動部材は、環状であり、
前記基体から前記第1固定部への第1方向と交差する第1平面において、前記第1中間可動部材は、前記第1可動部材の周りに設けられ、
前記第1固定部は、前記第1中間可動部材の内側に設けられた、請求項1~4のいずれか1つに記載のセンサ。
【請求項9】
前記第1可動部材は、環状であり、
前記基体から前記第1固定部への第1方向と交差する第1平面において、前記第1可動部材は、前記第1中間可動部材の周りに設けられ、
前記第1固定部は、前記第1可動部材の内側に設けられた、請求項1~4のいずれか1つに記載のセンサ。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか1つに記載のセンサと、
前記センサから得られる信号に基づいて回路を制御可能な回路制御部と、
を備えた電子装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、センサに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子などを用いたセンサがある。センサにおいて、特性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-144065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、特性の向上が可能なセンサを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、センサは、素子部を含む。前記素子部は、基体、第1固定部、第1中間接続部、第1中間可動部材、第1接続部、第1可動部材、及び、第1固定電極を含む。前記第1固定部は、前記基体に固定される。前記第1中間接続部は、前記第1固定部に支持される。前記第1中間可動部材は、前記第1中間接続部に接続される。前記第1接続部は、前記第1中間可動部材に接続される。前記第1可動部材は、前記第1接続部に支持される。前記第1可動部材は、第1可動電極を含む。前記第1固定電極は、前記基体に固定され、前記第1可動電極と対向する。前記基体と前記第1中間接続部との間、前記基体と前記第1中間可動部材との間、前記基体と前記第1接続部との間、及び、前記基体と前記第1可動部材との間に、第1空隙が設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図2図2(a)~図2(d)は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。
図3図3(a)及び図3(b)は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図4図4(a)及び図4(b)は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図5図5は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図6図6は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図7図7は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図8図8は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図9図9は、第2実施形態に係る電子装置を例示する模式図である。
図10図10(a)~図10(h)は、電子装置の応用を例示する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図2(a)~図2(d)は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。
図3(a)及び図3(b)は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図3(a)は、図1のA1-A2線断面図である。図3(b)は、図1のB1-B2線断面図である。
【0009】
図1に示すように、実施形態に係るセンサ110は、素子部10Uを含む。素子部10Uは、基体10s、第1固定部31、第1中間接続部41M、第1中間可動部材10M、第1接続部41A、第1可動部材10A及び第1固定電極51Eを含む。
【0010】
図3(a)及び図3(b)に示すように、第1固定部31は、基体10sに固定される。基体10sから第1固定部31への第1方向D1をZ軸方向とする。Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
【0011】
基体10sは、X-Y平面に沿う。基体10sは、例えば、シリコン基板などで良い。基体10sの表面は絶縁性で良い。基体10sの表面に絶縁層が設けられて良い。
【0012】
第1中間接続部41Mは、第1固定部31に支持される。第1中間可動部材10Mは、第1中間接続部41Mに接続される。第1中間可動部材10Mに接続される。第1可動部材10Aは、第1接続部41Aに支持される。
【0013】
例えば、第1固定部31と第1中間可動部材10Mとの間に第1中間接続部41Mが設けられる。第1中間可動部材10Mと第1可動部材10Aとの間に第1接続部41Aが設けられる。
【0014】
図3(a)に示すように、基体10sと第1中間接続部41Mとの間、基体10sと第1中間可動部材10Mとの間、基体10sと第1接続部41Aとの間、及び、基体10sと第1可動部材10Aとの間に、第1空隙G1が設けられる。
【0015】
第1可動部材10Aは、第1可動電極11Eを含む。第1固定電極51Eは、基体10sに固定される(図3(a)参照)。第1固定電極51Eは、第1可動電極11Eと対向する。例えば、第1可動電極11E及び第1固定部31は、導電性である。第1可動電極11Eは、第1固定部31と電気的に接続される。図2(a)は、第1可動電極11E及び第1固定電極51Eを例示している。
【0016】
例えば、制御部70が設けられて良い。制御部70は、第1可動電極11Eと第1固定電極51Eとの間に信号を印加して、第1可動部材10Aを振動させる。この例では、第1固定部31を介して、第1可動電極11Eと第1固定電極51Eとの間に信号が印加される。信号は、交流成分を含む。信号に基づく第1可動部材10Aの信号は、例えば、X軸方向の成分を含む。
【0017】
第1可動部材10Aが振動しているときに、素子部10Uに外力(角速度など)が加わる。これにより、第1可動部材10Aの信号に、別の方向(例えば、Y軸方向)の成分が生じる。これは例えばコリオリ力に基づく。第1可動部材10Aの振動状態は、外力に応じて変化する。実施形態において、第1可動部材10Aの振動状態の変化を検出することで、外力を検出できる。センサ110は、例えばジャイロセンサである。
【0018】
第1固定部31は、例えば、アンカーである。第1可動部材10Aは、プルーフマスである。第1可動部材10Aが、接続部により第1固定部31に接続される。これにより、第1可動部材10Aは、基体10sから離れて支持される。
【0019】
例えば、第1中間接続部41M及び第1接続部41Aは、ミアンダ構造を有する。第1中間接続部41M及び第1接続部41Aは、例えば、バネである。
【0020】
実施形態において、第1中間接続部41Mと第1接続部41Aとの間に、第1中間可動部材10Mが設けられる。これにより、より安定した振動が得られる。
【0021】
例えば、第1可動部材10Aの振動に基づく振動の力が第1固定部31に向かって伝達される。例えば、第1可動部材10Aと第1固定部31との間に、バネの接続部だけが設けられる参考例においては、振動が不安定になりやすいことが分かった。
【0022】
これに対して、実施形態においては、第1可動部材10Aと第1固定部31との間に設けられる接続部に第1中間可動部材10Mが設けられる。第1中間可動部材10Mが設けられることで、第1可動部材10Aの振動に基づく振動の力は、第1中間可動部材10Mにより緩和される。第1可動部材10Aの振動に基づく振動の力が第1固定部31に向かって伝達されることが抑制される。これにより、より安定した振動が得られる。より高い精度の検出が可能になる。実施形態によれば、特性の向上が可能なセンサを提供できる。
【0023】
後述するように、例えば、素子部10Uが筐体などの中に設けられる場合、筐体の壁などを介して、第1可動部材10Aの振動に基づく振動が第1固定部31に向かって伝達され易い。第1中間可動部材10Mが設けられることで、このような場合においても安定した振動が維持できる。これにより、より高い精度の検出が可能になる。実施形態によれば、特性の向上が可能なセンサを提供できる。
【0024】
基体10sから第1固定部31への第1方向D1と交差する第1平面はX-Y平面に対応する。図1に示すように、この例では、第1平面(X-Y平面)において、第1中間可動部材10Mは、第1固定部31の周りに設けられる。第1平面において、第1可動部材10Aは、第1中間可動部材10Mの周りに設けられる。
【0025】
この例では、第1中間可動部材10Mは、環状である。第1可動部材10Aは、環状である。
【0026】
図1及び図3(b)に示すように、この例では、素子部10Uは、第2中間接続部42M及び第2接続部42Aをさらに含む。第2中間接続部42Mは、第1固定部31に接続される。第1中間可動部材10Mの一部は、第2中間接続部42Mに接続される。第2接続部42Aの一部は、第1中間可動部材10Mに接続される。第2接続部42Aの他部は、第1可動部材10Aと接続される。第1空隙G1は、基体10sと第2中間接続部42Mとの間、及び、基体10sと第2接続部42Aとの間にさらに設けられる。
【0027】
図1及び図3(a)に示すように、この例では、素子部10Uは、第3中間接続部43M及び第3接続部43Aをさらに含む。第3中間接続部43Mは、第1固定部31に接続される。第1中間可動部材10Mの一部は、第3中間接続部43Mに接続される。第3接続部43Aの一部は、第1中間可動部材10Mに接続される。第3接続部43Aの他部は、第1可動部材10Aと接続される。第1空隙G1は、基体10sと第3中間接続部43Mとの間、及び、基体10sと第3接続部43Aとの間にさらに設けられる。
【0028】
図1及び図3(b)に示すように、この例では、素子部10Uは、第4中間接続部44M及び第4接続部44Aをさらに含む。第4中間接続部44Mは、第1固定部31に接続される。第1中間可動部材10Mの一部は、第4中間接続部44Mに接続される。第4接続部44Aの一部は、第1中間可動部材10Mに接続される。第4接続部44Aの他部は、第1可動部材10Aと接続される。第1空隙G1は、基体10sと第4中間接続部44Mとの間、及び、基体10sと第4接続部44Aとの間にさらに設けられる。
【0029】
図1及び図3(b)に示すように、この例では、素子部10Uは、第2固定電極52Eをさらに含む。第2固定電極52Eは、基体10sに固定される。第1可動部材10Aは、第2可動電極12Eを含む。第2固定電極52Eは、第2可動電極12Eと対向する。第1固定部31から第2固定電極52Eへの方向は、第1固定部31から第1固定電極51Eへの方向と交差する。図2(b)は、第2可動電極12E及び第2固定電極52Eを例示している。
【0030】
図1及び図3(a)に示すように、この例では、素子部10Uは、第3固定電極53Eをさらに含む。第3固定電極53Eは、基体10sに固定される。第1可動部材10Aは、第3可動電極13Eを含む。第3固定電極53Eは、第3可動電極13Eと対向する。この例では、第1固定部31から第3固定電極53Eへの方向は、第1固定部31から第1固定電極51Eへの方向に沿う。図2(c)は、第3可動電極13E及び第3固定電極53Eを例示している。
と交差する。
【0031】
図1及び図3(b)に示すように、この例では、素子部10Uは、第4固定電極54Eをさらに含む。第4固定電極54Eは、基体10sに固定される。第1可動部材10Aは、第4可動電極14Eを含む。第4固定電極54Eは、第4可動電極14Eと対向する。この例では、第1固定部31から第4固定電極54Eへの方向は、第1固定部31から第2固定電極52Eへの方向に沿う。図2(d)は、第4可動電極14E及び第4固定電極54Eを例示している。
【0032】
第1固定電極51E、第2固定電極52E、第3固定電極53E及び第4固定電極54Eは、制御部70と電気的に接続されて良い。第1可動電極11E、第2可動電極12E、第3可動電極13E及び第4可動電極14Eは、例えば、第1固定部31を介して、制御部70と電気的に接続されて良い。
【0033】
例えば、第1固定電極51E及び第1可動電極11Eは、櫛歯電極対を形成する。例えば、第2固定電極52E及び第2可動電極12Eは、別の櫛歯電極対を形成する。例えば、第3固定電極53E及び第3可動電極13Eは、別の櫛歯電極対を形成する。例えば、第4固定電極54E及び第4可動電極14Eは、別の櫛歯電極対を形成する。
【0034】
これらの電極対に信号を印加することで、第1可動部材10Aを任意の方向に振動させることができる。1つの電極対により振動が生成され、別の電極対により振動の状態が検出されても良い。
【0035】
例えば、第1固定電極51E及び第1可動電極11Eにより、X軸方向の成分を含む振動が得られて良い。例えば、第2固定電極52E及び第2可動電極12Eにより、Y軸方向の成分を含む振動が得られて良い。例えば、第3固定電極53E及び第3可動電極13Eにより、振動の状態として、X軸方向の成分が検出されても良い。例えば、第4固定電極54E及び第4可動電極14Eにより、振動の状態として、Y軸方向の成分が検出されても良い。
【0036】
実施形態において、振動の状態の検出は他の方向(例えば、光などを用いた方法)などにより行われても良い。
【0037】
実施形態において、第1中間可動部材10Mの質量は、接続部(例えばバネ)の質量よりも大きい。これにより、第1可動部材10Aの振動に基づく振動の力が第1固定部31に向かって伝達されることが抑制される。安定した振動が得られる。
【0038】
例えば、第1中間可動部材10M及び第1中間接続部41Mは、第1条件、第2条件、第3条件、及び、第4条件の少なくともいずれかを満たす。第1条件において、第1中間可動部材10Mの質量は、第1中間接続部41Mの質量よりも大きい。第2条件において、第1中間可動部材10Mの面積は、第1中間接続部41Mの面積よりも大きい(図1参照)。第3条件において、第1中間可動部材10Mの厚さは、第1中間接続部41Mの厚さよりも厚い(後述する図4(a)参照)。第4条件において、第1中間可動部材10Mの密度は、第1中間接続部41Mの密度よりも高い。このような条件により、振動の不要な伝達がより確実に抑制できる。
【0039】
例えば、第1中間可動部材10M及び第1接続部41Aは、第5条件、第6条件、第7条件、及び、第8条件の少なくともいずれかを満たす。第5条件において、第1中間可動部材10Mの質量は、第1接続部41Aの質量よりも大きい。第6条件において、第1中間可動部材10Mの面積は、第1接続部41Aの面積よりも大きい。第7条件において、第1中間可動部材10Mの厚さは、第1接続部41Aの厚さよりも厚い(後述する図4(a)参照)。第8条件において、第1中間可動部材10Mの密度は、第1接続部41Aの密度よりも高い。このような条件により、振動の不要な伝達がより確実に抑制できる。
【0040】
実施形態において、第1中間可動部材10M及び第1可動部材10Aは、第9条件、第10条件、第11条件、及び、第12条件の少なくともいずれかを満たすことが好ましい。第9条件において、第1中間可動部材10Mの質量は、第1可動部材10Aの質量よりも大きい。第10条件において、第1中間可動部材10Mの面積は、第1可動部材10Aの面積よりも大きい。第11条件において、第1中間可動部材10Mの厚さは、第1可動部材10Aの厚さよりも厚い(後述する図4(a)参照)。第12条件において、第1中間可動部材10Mの密度は、第1可動部材10Aの密度よりも高い。このような条件により、振動の不要な伝達がより確実に抑制できる。
【0041】
図4(a)及び図4(b)は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
これらの図は、図1のA1-A2線断面図、及び、B1-B2線断面図である。
これらの図に示すように、実施形態に係るセンサ110aにおいて、素子部10Uに含まれる少なくとも2つの構造体の厚さが互いに異なる。これを除いてセンサ110aの構成は、センサ110の構成と同様でよい。
【0042】
図4(a)に示すように、この例では、第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第1中間接続部41Mの厚さt41Mよりも厚い。第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第1接続部41Aの厚さt41Aよりも厚い。第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第1可動部材10Aの厚さt10Aよりも厚い。
【0043】
図4(a)に示すように、この例では、第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第3中間接続部43Mの厚さt43Mよりも厚い。第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第3接続部43Aの厚さt43Aよりも厚い。
【0044】
図4(b)に示すように、この例では、第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第2中間接続部42Mの厚さt42Mよりも厚い。第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第2接続部42Aの厚さt42Aよりも厚い。この例では、第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第4中間接続部44Mの厚さt44Mよりも厚い。第1中間可動部材10Mの厚さt10Mは、第4接続部44Aの厚さt44Aよりも厚い。
【0045】
図5は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図5に示すように、実施形態に係るセンサ111において、素子部10Uの構成が、センサ110における素子部10Uの構成と異なる。以下に説明する部分を除いて、センサ110の構成をセンサ111に適用できる。
【0046】
センサ111において、第1中間可動部材10Mは、環状である。第1方向D1と交差する第1平面(X-Y平面)において、第1中間可動部材10Mは、第1可動部材10Aの周りに設けられる。第1固定部31は、第1中間可動部材10Mの外側に設けられる。センサ111において、第1中間可動部材10Mが設けられることで、第1可動部材10Aの振動に基づく振動の力が第1固定部31に向かって伝達されることが抑制される。安定した振動が得られる。
【0047】
この例では、素子部10Uは、第2固定部32、第2中間接続部42M及び第2接続部42Aを含む。第2固定部32は、基体10sに固定される。第2中間接続部42Mは、第2固定部32に接続される。第1中間可動部材10Mの一部は、第2中間接続部42Mに接続される。第2接続部42Aの一部は、第1中間可動部材10Mに接続される。第2接続部42Aの他部は、第1可動部材10Aと接続される。第1空隙G1は、基体10sと第2中間接続部42Mとの間、及び、基体10sと第2接続部42Aとの間にさらに設けられる(図3(b)参照)。
【0048】
素子部10Uは、第3固定部33、第3中間接続部43M及び第3接続部43Aを含む。第3固定部33は、基体10sに固定される。第3中間接続部43Mは、第3固定部33に接続される。第1中間可動部材10Mの一部は、第3中間接続部43Mに接続される。第3接続部43Aの一部は、第1中間可動部材10Mに接続される。
【0049】
素子部10Uは、第4固定部34、第4中間接続部44M及び第4接続部44Aを含む。第4固定部34は、基体10sに固定される。第4中間接続部44Mは、第4固定部34に接続される。第1中間可動部材10Mの一部は、第4中間接続部44Mに接続される。第4接続部44Aの一部は、第1中間可動部材10Mに接続される。
【0050】
センサ111において、第2固定部32、第3固定部33及び第4固定部34は、第1中間可動部材10Mの外側に設けられる。
【0051】
センサ111において、素子部10Uは、第2固定電極52E、第3固定電極53E及び第4固定電極54Eなどをさらに含んで良い。第2固定電極52Eは、第2可動電極12Eと対向する。第3固定電極53Eは、第3可動電極13Eと対向する。第4固定電極54Eは、第4可動電極14Eと対向する。
【0052】
第1平面(X-Y平面)における第1可動部材10Aの中心10Acから第2固定電極52Eへの方向は、中心10Acから第1固定電極51Eへの方向と交差する。第1平面(X-Y平面)における第1可動部材10Aの中心10Acから第3固定電極53Eへの方向は、中心10Acから第1固定電極51Eへの方向に沿う。第1平面(X-Y平面)における第1可動部材10Aの中心10Acから第4固定電極54Eへの方向は、中心10Acから第2固定電極52Eへの方向に沿う。
【0053】
図6は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図6に示すように、実施形態に係るセンサ112において、素子部10Uの構成が、センサ110における素子部10Uの構成と異なる。以下に説明する部分を除いて、センサ110の構成をセンサ112に適用できる。
【0054】
センサ112において、第1中間可動部材10Mは、環状である。第1方向D1と交差する第1平面(X-Y平面)において、第1中間可動部材10Mは、第1可動部材10Aの周りに設けられる。第1固定部31は、第1中間可動部材10Mの内側に設けられる。センサ112において、第1中間可動部材10Mが設けられることで、第1可動部材10Aの振動に基づく振動の力が第1固定部31に向かって伝達されることが抑制される。安定した振動が得られる。
【0055】
センサ112において、素子部10Uは、第2固定部32、第2中間接続部42M及び第2接続部42Aを含む。第2固定部32は、基体10sに固定される。第2中間接続部42Mは、第2固定部32に接続される。第1中間可動部材10Mの一部は、第2中間接続部42Mに接続される。第2接続部42Aの一部は、第1中間可動部材10Mに接続される。第2接続部42Aの他部は、第1可動部材10Aと接続される。第1空隙G1は、基体10sと第2中間接続部42Mとの間、及び、基体10sと第2接続部42Aとの間にさらに設けられる(図3(b)参照)。
【0056】
センサ112において、第2固定部32、第3固定部33及び第4固定部34が設けられて良い。センサ112において、第2固定部32、第3固定部33及び第4固定部34は、第1中間可動部材10Mの内側に設けられる。
【0057】
図7は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図7に示すように、実施形態に係るセンサ113において、素子部10Uの構成が、センサ110における素子部10Uの構成と異なる。以下に説明する部分を除いて、センサ110の構成をセンサ113に適用できる。
【0058】
センサ113において、第1可動部材10Aは、環状である。第1方向D1と交差する第1平面(X-Y平面)において、第1可動部材10Aは、第1中間可動部材10Mの周りに設けられる。第1固定部31は、第1可動部材10Aの内側に設けられる。センサ113において、第1中間可動部材10Mが設けられることで、第1可動部材10Aの振動に基づく振動の力が第1固定部31に向かって伝達されることが抑制される。安定した振動が得られる。
【0059】
センサ113において、素子部は、第2固定部32、第2中間接続部42M及び第2接続部42Aを含む。第2固定部32は、基体10sに固定される。第2中間接続部42Mは、第2固定部32に接続される。第1中間可動部材10Mの一部は、第2中間接続部42Mに接続される。第2接続部42Aの一部は、第1中間可動部材10Mに接続される。第2接続部42Aの他部は、第1可動部材10Aと接続される。第1空隙G1は、基体10sと第2中間接続部42Mとの間、及び、基体10sと第2接続部42Aとの間にさらに設けられる(図3(b)参照)。
【0060】
センサ113において、素子部10Uは、第2固定電極52E、第3固定電極53E及び第4固定電極54Eなどをさらに含んで良い。第2固定電極52Eは、第3可動電極13Eと対向する。第3固定電極53Eは、第3可動電極13Eと対向する。第4固定電極54Eは、第4可動電極14Eと対向する。
【0061】
第1平面(X-Y平面)における第1中間可動部材10Mの中心10Mcから第2固定電極52Eへの方向は、中心10Mcから第1固定電極51Eへの方向と交差する。第1平面(X-Y平面)における第1中間可動部材10Mの中心10Mcから第3固定電極53Eへの方向は、中心10Mcから第1固定電極51Eへの方向に沿う。第1平面(X-Y平面)における第1中間可動部材10Mの中心10Mcから第4固定電極54Eへの方向は、中心10Mcから第2固定電極52Eへの方向に沿う。
【0062】
図8は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図8に示すように、実施形態に係るセンサ120は、素子部10Uに加えて、筐体60をさらに含む。素子部10Uは、筐体60の中に設けられる。筐体60の中は、減圧されて良い。筐体60の中の空間の気圧は、1気圧よりも低い。
【0063】
この例では、筐体60は、回路基板62と、ケース61と、を含む。素子部10Uは、回路基板62と、ケース61の蓋部と、の間に設けられる。回路基板62は、制御部70の少なくとも一部を含んで良い。
【0064】
図8の例のように、素子部10Uが筐体などの中に設けられる場合、第1可動部材10Aの振動に基づく振動が、第1固定部31を介して筐体へと伝達する場合がある。伝達された振動の一部は、筐体で反射し、再び、第1固定部31を介して第1可動部材10Aへと伝達し得る。第1中間可動部材10Mが設けられることで、このような場合においても安定した振動が維持できる。特性の向上が可能なセンサを提供できる。
【0065】
(第2実施形態)
第2実施形態は、電子装置に係る。
図9は、第2実施形態に係る電子装置を例示する模式図である。
図9に示すように、実施形態に係る電子装置310は、実施形態に係るセンサと、回路制御部170と、を含む。図9の例では、センサとして、センサ110(またはセンサ装置210)が描かれている。回路制御部170は、センサから得られる信号S1に基づいて回路180を制御可能である。回路180は、例えば駆動装置185の制御回路などである。実施形態によれば、高精度の検出結果に基づいて、駆動装置185を制御するための回路180などを高精度で制御できる。
【0066】
図10(a)~図10(h)は、電子装置の応用を例示する模式図である。
図10(a)に示すように、電子装置310は、ロボットの少なくとも一部でも良い。図10(b)に示すように、電子装置310は、製造工場などに設けられる工作ロボットの少なくとも一部でも良い。図10(c)に示すように、電子装置310は、工場内などの自動搬送車の少なくとも一部でも良い。図10(d)に示すように、電子装置310は、ドローン(無人航空機)の少なくとも一部でも良い。図10(e)に示すように、電子装置310は、飛行機の少なくとも一部でも良い。図10(f)に示すように、電子装置310は、船舶の少なくとも一部でも良い。図10(g)に示すように、電子装置310は、潜水艦の少なくとも一部でも良い。図10(h)に示すように、電子装置310は、自動車の少なくとも一部でも良い。電子装置310は、例えば、ロボット及び移動体の少なくともいずれかを含んでも良い。
【0067】
実施形態は、以下の構成(例えば技術案)を含んで良い。
(構成1)
基体と、
前記基体に固定された第1固定部と、
前記第1固定部に支持された第1中間接続部と、
前記第1中間接続部に接続された第1中間可動部材と、
前記第1中間可動部材に接続された第1接続部と、
前記第1接続部に支持された第1可動部材であって、前記第1可動部材は、第1可動電極を含む、前記第1可動部材と、
前記基体に固定され、前記第1可動電極と対向する第1固定電極と、
を含む素子部を備え、
前記基体と前記第1中間接続部との間、前記基体と前記第1中間可動部材との間、前記基体と前記第1接続部との間、及び、前記基体と前記第1可動部材との間に、第1空隙が設けられた、センサ。
【0068】
(構成2)
前記第1中間可動部材及び前記第1中間接続部は、第1条件、第2条件、第3条件、及び、第4条件の少なくともいずれかを満たし、
前記第1条件において、前記第1中間可動部材の質量は、前記第1中間接続部の質量よりも大きく、
前記第2条件において、前記第1中間可動部材の面積は、前記第1中間接続部の面積よりも大きく、
前記第3条件において、前記第1中間可動部材の厚さは、前記第1中間接続部の厚さよりも厚く、
前記第4条件において、前記第1中間可動部材の密度は、前記第1中間接続部の密度よりも高い、構成1に記載のセンサ。
【0069】
(構成3)
前記第1中間可動部材及び前記第1接続部は、第5条件、第6条件、第7条件、及び、第8条件の少なくともいずれかを満たし、
前記第5条件において、前記第1中間可動部材の前記質量は、前記第1接続部の質量よりも大きく、
前記第6条件において、前記第1中間可動部材の前記面積は、前記第1接続部の面積よりも大きく、
前記第7条件において、前記第1中間可動部材の前記厚さは、前記第1接続部の厚さよりも厚く、
前記第8条件において、前記第1中間可動部材の前記密度は、前記第1接続部の密度よりも高い、構成2に記載のセンサ。
【0070】
(構成4)
前記第1中間可動部材及び前記第1可動部材は、第9条件、第10条件、第11条件、及び、第12条件の少なくともいずれかを満たし、
前記第9条件において、前記第1中間可動部材の前記質量は、前記第1可動部材の質量よりも大きく、
前記第10条件において、前記第1中間可動部材の前記面積は、前記第1可動部材の面積よりも大きく、
前記第11条件において、前記第1中間可動部材の前記厚さは、前記第1可動部材の厚さよりも厚く、
前記第12条件において、前記第1中間可動部材の前記密度は、前記第1可動部材の密度よりも高い、構成2または3に記載のセンサ。
【0071】
(構成5)
前記基体から前記第1固定部への第1方向と交差する第1平面において、前記第1中間可動部材は、前記第1固定部の周りに設けられ、
前記第1平面において前記第1可動部材は、前記第1中間可動部材の周りに設けられた、構成1~4のいずれか1つに記載のセンサ。
【0072】
(構成6)
前記第1中間可動部材は、環状であり、
前記第1可動部材は、環状である、構成5に記載のセンサ。
【0073】
(構成7)
前記素子部は、
第2中間接続部と、
第2接続部と、
をさらに含み、
前記第2中間接続部は、前記第1固定部に接続され、
前記第1中間可動部材の一部は、前記第2中間接続部に接続され、
前記第2接続部の一部は、前記第1中間可動部材に接続され、
前記第2接続部の他部は、前記第1可動部材と接続され、
前記第1空隙は、前記基体と前記第2中間接続部との間、及び、前記基体と前記第2接続部との間にさらに設けられた、構成6に記載のセンサ。
【0074】
(構成8)
前記第1中間可動部材は、環状であり、
前記基体から前記第1固定部への第1方向と交差する第1平面において、前記第1中間可動部材は、前記第1可動部材の周りに設けられ、
前記第1固定部は、前記第1中間可動部材の外側に設けられた、構成1~4のいずれか1つに記載のセンサ。
【0075】
(構成9)
前記素子部は、
前記基体に設けられた第2固定部と、
前記第2固定部に接続された第2中間接続部と、
第2接続部と、
をさらに含み、
前記第1中間可動部材の一部は、前記第2中間接続部に接続され、
前記第2接続部の一部は、前記第1中間可動部材に接続され、
前記第2接続部の他部は、前記第1可動部材と接続され、
前記第1空隙は、前記基体と前記第2中間接続部との間、及び、前記基体と前記第2接続部との間にさらに設けられた、構成8に記載のセンサ。
【0076】
(構成10)
前記第1中間可動部材は、環状であり、
前記基体から前記第1固定部への第1方向と交差する第1平面において、前記第1中間可動部材は、前記第1可動部材の周りに設けられ、
前記第1固定部は、前記第1中間可動部材の内側に設けられた、構成1~4のいずれか1つに記載のセンサ。
【0077】
(構成11)
前記素子部は、
前記基体に設けられた第2固定部と、
前記第2固定部に接続された第2中間接続部と、
第2接続部と、
をさらに含み、
前記第1中間可動部材の一部は、前記第2中間接続部に接続され、
前記第2接続部の一部は、前記第1中間可動部材に接続され、
前記第2接続部の他部は、前記第1可動部材と接続され、
前記第1空隙は、前記基体と前記第2中間接続部との間、及び、前記基体と前記第2接続部との間にさらに設けられた、構成10に記載のセンサ。
【0078】
(構成12)
前記第1可動部材は、環状であり、
前記基体から前記第1固定部への第1方向と交差する第1平面において、前記第1可動部材は、前記第1中間可動部材の周りに設けられ、
前記第1固定部は、前記第1可動部材の内側に設けられた、構成1~4のいずれか1つに記載のセンサ。
【0079】
(構成13)
前記素子部は、
前記基体に設けられた第2固定部と、
前記第2固定部に接続された第2中間接続部と、
第2接続部と、
をさらに含み、
前記第1中間可動部材の一部は、前記第2中間接続部に接続され、
前記第2接続部の一部は、前記第1中間可動部材に接続され、
前記第2接続部の他部は、前記第1可動部材と接続され、
前記第1空隙は、前記基体と前記第2中間接続部との間、及び、前記基体と前記第2接続部との間にさらに設けられた、構成12に記載のセンサ。
【0080】
(構成14)
前記素子部は、前記基体に固定された第3固定電極をさらに含み、
前記第1可動部材は、第3可動電極を含み、
前記第3固定電極は、前記第3可動電極と対向し、
前記第1固定部から前記第3固定電極への方向は、前記第1固定部から前記第1固定電極への方向に沿う、構成1~6のいずれか1つに記載のセンサ。
【0081】
(構成15)
前記素子部は、前記基体に固定された第3固定電極をさらに含み、
前記第1可動部材は、第3可動電極を含み、
前記第3固定電極は、前記第3可動電極と対向し、
前記第1平面における前記第1可動部材の中心から前記第3固定電極への方向は、前記中心から前記第1固定電極への方向に沿う、構成8~11のいずれか1つに記載のセンサ。
【0082】
(構成16)
前記素子部は、前記基体に固定された第3固定電極をさらに含み、
前記第1可動部材は、第3可動電極を含み、
前記第3固定電極は、前記第3可動電極と対向し、
前記第1平面における前記第1中間可動部材の中心から前記第3固定電極への方向は、前記中心から前記第1固定電極への方向に沿う、構成12または13に記載のセンサ。
【0083】
(構成17)
前記第1中間接続部及び前記第1接続部は、ミアンダ構造を有する、構成1~16のいずれか1つに記載のセンサ。
【0084】
(構成18)
筐体をさらに備え、
前記素子部は、筐体の中に設けられた、構成1~17のいずれか1つに記載のセンサ。
【0085】
(構成19)
構成1~18のいずれか1つに記載のセンサと、
前記センサから得られる信号に基づいて回路を制御可能な回路制御部と、
を備えた電子装置。
【0086】
(構成20)
前記電子装置は、ロボット及び移動体の少なくともいずれかを含む、構成19記載の電子装置。
【0087】
実施形態によれば、特性の向上が可能なセンサが提供できる。
【0088】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、センサに含まれる基体、素子部、基体、固定部、接続部、可動部材、及び制御部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0089】
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0090】
その他、本発明の実施の形態として上述したセンサを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのセンサも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0091】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0093】
10A:第1可動部材、 10Ac:中心、 10M:第1中間可動部材、 10Mc:中心、 10U:素子部、 10s:基体、 11E~14E:第1~第4可動電極、 31~34:第1~第4固定部、 41A~44A:第1~第4接続部、 41M~44M:第1~第4中間接続部、 51E~54E:第1~第4固定電極、 60:筐体、 61:ケース、 62:回路基板、 70:制御部、 110、110a、111~113、120:センサ、 170:回路制御部、 180:回路、 185:駆動装置、 210:センサ装置、 310:電子装置、 D1:第1方向、 G1:第1空隙、 S1:信号、 t10A、t10M、t41~t44A、t41M~t44M:厚さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10