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特開2024-172934メディアシステム、映像表示方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172934
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】メディアシステム、映像表示方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20241205BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20241205BHJP
【FI】
H04N7/18 U
H04N21/431
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091008
(22)【出願日】2023-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】川口 一八
【テーマコード(参考)】
5C054
5C164
【Fターム(参考)】
5C054CC02
5C054DA09
5C054EA01
5C054EA03
5C054EA05
5C054EA07
5C054FE12
5C054FE23
5C054FF03
5C054GB01
5C164UB41S
5C164UB81P
5C164UD41S
5C164YA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】対象風景をリアルサイズで表示することで、より臨場感のある映像を配信可能にするメディアシステム、映像表示方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】水族館Aと動物園Bにそれぞれ設けられるカメラによって映像を撮影し、オフィスCと商業施設Dへ映像を出力するメディアシステムであって、メディア装置100は、取得部110と、受付部120と、出力部130と、記憶部140を備える。映像は、水族館Aと動物園Bにそれぞれ設けられたカメラによって撮影される対象風景を撮影した映像を取得する取得部と、映像を表示させるディスプレイのサイズに基づいて、映像をリアルサイズでディスプレイに表示させる出力部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象風景を撮影した映像を取得する取得部と、
前記映像を表示させるディスプレイのサイズに基づいて、前記映像をリアルサイズで前記ディスプレイに表示させる出力部を備える、
メディアシステム。
【請求項2】
前記映像における所定範囲を指定する操作を受け付ける受付部を更に備え、
前記出力部は、前記映像のうち前記所定範囲に対応する部分を抽出して前記ディスプレイに表示させる、
請求項1記載のメディアシステム。
【請求項3】
前記所定範囲は、前記ディスプレイのサイズに対応するサイズである、
請求項2記載のメディアシステム。
【請求項4】
前記出力部は、前記抽出した映像の周囲に枠を付与した画像を前記ディスプレイに表示させる、
請求項2または3記載のメディアシステム。
【請求項5】
前記映像を複数の前記ディスプレイに表示させるメディアシステムであって、
前記出力部は、前記映像のうち前記所定範囲に対応する部分を、複数の前記ディスプレイに分割して互いに繋がるように表示させる、
請求項2記載のメディアシステム。
【請求項6】
前記映像を複数の前記ディスプレイに表示させるメディアシステムであって、
前記受付部は、前記映像の前記ディスプレイのサイズに対応する複数の互いに離間した所定範囲を指定する操作を受け付け、
前記出力部は、前記映像のうち複数の前記所定範囲に対応する部分のそれぞれを、複数の前記ディスプレイに表示させる、
請求項2記載のメディアシステム。
【請求項7】
前記映像の中の対象物を指定する操作を受け付ける受付部を更に備え、
前記出力部は、前記映像の前記対象物が高頻度で出現する所定範囲を固定した映像を前記ディスプレイに表示させる、
請求項1記載のメディアシステム。
【請求項8】
前記受付部は、管理画面にディスプレイの数に応じたボタンを表示し、
操作されたボタンに応じたディスプレイの表示内容を表示して前記映像の所定範囲を指定させる、
請求項2記載のメディアシステム。
【請求項9】
メディアシステムが、
対象風景を撮影した映像を取得する処理と、
前記映像を表示させるディスプレイのサイズに基づいて、前記映像をリアルサイズで前記ディスプレイに表示する処理と、
を実行する映像表示方法。
【請求項10】
メディアシステムに含まれる装置のプロセッサに、
対象風景を撮影した映像を取得する処理と、
前記映像を表示させるディスプレイのサイズに基づいて、前記映像をリアルサイズで前記ディスプレイに表示させる処理と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メディアシステム、映像表示方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遠隔で映像を撮影し配信を行うことが一般的に使用されている。配信先は多岐にわたり、水族館や動物園の映像がオフィスや学校などに配信されている。配信先には、表示する箇所に縮尺を合わせた大きさで表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3106244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、縮尺を合わせた場合、実際のサイズより小さくなり臨場感が得られないという可能性があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、対象風景をリアルサイズで表示することで、より臨場感のある映像を配信可能にすることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様のメディアシステム、映像表示方法、およびプログラムは、対象風景を撮影した映像を取得する取得部と、映像を表示させるディスプレイのサイズに基づいて、映像をリアルサイズでディスプレイに表示させる出力部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、映像をリアルサイズに表示することにより、臨場感やリアリティを損ねずに表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態におけるメディアシステムの全体構成図である。
図2】第1実施形態の動作の一例を示したフローチャートである。
図3】第1実施形態の撮影映像142の切り取りの一例である。
図4】第2実施形態におけるメディアシステムの全体構成図である。
図5】変換テーブル144の一例を示す図である。
図6】第2実施形態の管理装置200の画面におけるディスプレイ300の設定画面の一例を示す図である。
図7】第2実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。
図8】第3実施形態におけるディスプレイ300へ出力する撮影映像142の一例を示す図である。
図9】第3実施形態における管理装置200の画面の一例を示す図である。
図10】第4実施形態の撮影映像142の切り取りの一例である。
図11】第4実施形態の管理装置200の画面におけるディスプレイ300の設定画面の一例を示す図である。
図12】第5実施形態の撮影映像142の切り取りの一例である。
図13】第5実施形態の管理装置200の画面におけるディスプレイ300の設定画面の一例を示す図である。
図14】第5実施形態の管理装置200の画面における複数のディスプレイ300の設定画面の一例を示す図である。
図15】第6実施形態におけるメディアシステムの全体構成図である。
図16】モデル生成部150が行う処理の一例を示した図である。
図17】第6実施形態における動作の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明のメディアシステム、映像表示方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
以下、第1実施形態について説明する、第1実施形態のメディアシステムは、撮影映像142を原寸大の大きさでディスプレイ300に表示するものである。
【0010】
[全体構成]
図1は、第1実施形態におけるメディアシステムの全体構成図である。図1に示すメディアシステムは、例えば、水族館Aと動物園Bにそれぞれ設けられるカメラによって映像を撮影し、オフィスCと商業施設Dへ映像を出力するものである。映像とは、動画像である。映像は、水族館Aと動物園Bにそれぞれ設けられたカメラによって撮影されるが、このように複数の場所で撮影されてもよいし、1か所の場所で撮影されてもよい。また、映像の出力も、複数の場所に対して行われてもよいし、1か所の場所で行われてもよい。図1では、撮影場所の水族館Aと動物園B、メディア装置100、映像出力場所のオフィスCと商業施設Dを示している。
【0011】
メディア装置100は、例えば、取得部110と、受付部120と、出力部130と、記憶部140を備える。記憶部140以外の構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0012】
オフィスCと商業施設Dのそれぞれには、ディスプレイ300が設置される。ディスプレイ300は、複数あってもよい。水族館Aとメディア装置100の間と、動物園Bとメディア装置100の間は、ネットワークNWを介して無線または有線で接続されている。また、メディア装置100とオフィスCの間と、メディア装置100と商業施設Dの間も、同様である。
【0013】
取得部110は、水族館Aと動物園Bのそれぞれに設置されたカメラにて撮影された映像の少なくとも1つを取得する。取得する方法は、ネットワークNWを介してアップロードされてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)を介して取得してもよい。取得部110は、取得した撮影映像を記憶部140に記憶する。
【0014】
受付部120は、オフィスCと商業施設Dの管理装置200に対して行われた操作の内容を受け付ける。受付部120は、受け付けた情報を、出力部130へ送信する。
【0015】
出力部130は、オフィスCと商業施設Dのディスプレイ300に受付部120から受信した情報に基づいて映像を出力する。
【0016】
記憶部140は、上記の各種記憶装置、或いはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)等により実現されてもよい。記憶部140は、撮影映像142を記憶する。
【0017】
ディスプレイ300は、固定もしくは可動式の映像表示が可能な装置である。ディスプレイ300は、メディア装置100と接続される。この実施形態において、ディスプレイ300は、オフィスCに1台のディスプレイ300、商業施設Dに1台のディスプレイ300が設置される場合について説明するが、1つの施設に設置されるディスプレイは、一面に限られるものではない。例えば、1つの施設において、2台のディスプレイ300を上方からみてL字形となるように、表示面が内周側に向くように設置されるようにしてもよい。また、1つの施設において、3台のディスプレイ300を上方からみてU字形となるように、表示面が内周側に向くように設置されるようにしてもよい。また、ディスプレイ300を水辺方向に並べるだけでなく、上下方向に並べることで、例えば、縦に2台、横に3台並ぶようにして6台のディスプレイ300が並べられてもよい。また、1台のディスプレイ300の表示面が平面であってもよいし、曲面であってもよい。また、ディスプレイ300の表示面の輪郭の形状は、四角形であってもよいが、四角形に限られるものではない。
【0018】
[フローチャート]
図2は、第1実施形態の動作の一例を示したフローチャートである。第1実施形態では、水族館Aの映像をオフィスCに出力する。まず、水族館Aの水槽を撮影する(ステップS100)。撮影した映像を撮影映像142とする。
【0019】
取得部110は、撮影映像142と撮影した水槽のサイズを取得する(ステップS102)。撮影した水槽のサイズは、例えば、3メートル[m]×5メートル[m]とする。
【0020】
取得部110は、ディスプレイ300のサイズを取得する(ステップS104)。ディスプレイ300のサイズは、縦幅と横幅をメートル[m]で取得される。
【0021】
出力部130は、ステップS104で取得したディスプレイ300のサイズに、撮影映像142を切り取る(ステップS106)。
【0022】
出力部130は、切り取った撮影映像142をディスプレイ300に出力する(ステップS108)。
【0023】
図3は、第1実施形態の撮影映像142の切り取りの一例である。撮影映像142は、ディスプレイ300の大きさに合わせて何らかの規則に基づいて自動で切り取りをされてもよい。ディスプレイ300に出力される撮影映像142は、原寸大の大きさが出力される。
【0024】
[まとめ]
上述した第1実施形態によれば、撮影映像142をディスプレイ300の大きさに合わせて切り取り、原寸大の大きさを出力することで、ディスプレイ300に出力される撮影映像142が、リアリティや臨場感を損なうことを抑止する。
【0025】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態のメディアシステムは、撮影映像142を切り取り、原寸大の大きさでディスプレイ300に表示するものである。
【0026】
[全体構成]
図4は、第2実施形態におけるメディアシステムの全体構成図である。第2実施形態は、第1実施形態の構成に、メディア装置100の記憶部140に変換テーブル144と、オフィスCと商業施設Dそれぞれに管理装置200を更に備える。
【0027】
図5は、変換テーブル144の一例を示す図である。変換テーブル144は、撮影映像の大きさごとに規定されており、ディスプレイのサイズと後述する管理装置200において提示する所定範囲のサイズが互いに対応付けられている。図5では、例えば、撮影映像142が5[m]×2[m]の大きさで撮影され、管理装置200のサイズが1022[px]×560[px]である場合において、ディスプレイ300のサイズが50[cm]×20[cm]である場合は、所定範囲を300[px]×120[px]のサイズで提示することを、ディスプレイ300のサイズが、100[cm]×50[cm]である場合は、600[px]×200[px]のサイズで提示することを規定する。
【0028】
管理装置200は、入力操作を受け付けるための管理画面を表示する。管理装置200は、PCやタブレット端末でもよい。入力操作はマウスからの入力でもよいし、タッチパネルが搭載されている場合はタッチパネルからの入力操作でもよい。管理装置200は、メディア装置100と通信する。管理装置200では、以下に説明する操作を受け付けるためのアプリケーションプログラムが動作する。アプリケーションプログラムは、例えば、メディアシステムの提供者が配信するアプリケーションプログラムである。なお、アプリケーションプログラムに代えてブラウザが動作してもよい。この場合、操作を受け付けるためのインターフェースはウェブページの態様でメディア装置100から管理装置200に提供される。
【0029】
図6は、第2実施形態の管理装置200の画面におけるディスプレイ300の設定画面の一例を示す図である。水族館Aにて撮影された撮影映像142が、管理装置200の画面に表示されている。管理装置200を操作する人間を操作者とする。操作者は、図6の黒点線の枠を任意の場所に移動させ所定範囲を指定する。操作者が、図6の右下の決定ボタンを押下すると、黒点線の枠で囲まれた場所が、ディスプレイ300に出力する撮影映像142として切り取られる。
【0030】
[フローチャート]
図7は、第2実施形態の動作の一例を示すフローチャートである。第2実施形態では、水族館Aの映像をオフィスCに出力する。また、ディスプレイ300が1枚である場合である。まず、水族館Aの水槽を撮影する(ステップS200)。
【0031】
取得部110は、撮影映像142と撮影した水槽のサイズを取得する(ステップS202)。撮影した水槽のサイズは、例えば、5メートル[m]×2メートル[m]とする。
【0032】
取得部110は、ディスプレイ300のサイズを取得する(ステップS204)。ディスプレイ300のサイズは、縦幅と横幅をメートル[m]で取得される。ディスプレイ300のサイズは、例えば、0.5[m]×0.2[m]とする。
【0033】
取得部110は、水槽のサイズとディスプレイ300のサイズに基づいて変換テーブル144から所定範囲のサイズを導出する(ステップS206)。
【0034】
出力部130は、管理装置200の画面に撮影映像142を出力する(ステップS208)。
【0035】
管理装置200は、撮影映像142に重畳させて所定範囲の枠を表示する(ステップS210)。
【0036】
操作者は、例えば所定範囲をドラッグ&ドロップするなどして動かし、所定範囲の位置を指定する(ステップS212)。
【0037】
管理装置200は、指定された所定範囲の位置をメディア装置100に送信する(ステップS214)
【0038】
出力部130は、指定された所定範囲に基づいて、撮影映像142を切り取る(ステップS216)。
【0039】
出力部130は、切り取った撮影映像142をディスプレイ300に出力する(ステップS218)。
【0040】
[まとめ]
上述した第2実施形態によれば、メディアシステムは、撮影映像142の所定範囲を指定して、その所定範囲をディスプレイ300へ原寸大の大きさで出力することができる。操作者は、例えば、水槽の下のほうに魚が集中的に存在する場合、その箇所を所定範囲として指定することができる。メディアシステムは、出力したい対象物が必ず含まれるとともに、ディスプレイ300の全面に表示させることができるため、撮影映像142が臨場感やリアリティを損なうことを抑止する。
【0041】
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について説明する、第3実施形態のメディアシステムは、撮影映像142を切り取り枠Fを加工して原寸大の大きさでディスプレイ300に表示するものである。
【0042】
[全体構成]
図8は、第3実施形態におけるディスプレイ300へ出力する撮影映像142の一例を示す図である。第3実施形態は、例えば、撮影した対象がディスプレイ300より小さい場合や、出力する撮影映像142に額縁状の装飾を施したい場合、枠Fを撮影映像142に加工できる。枠Fは、画像等から生成されてもよく、形状も四角には限らず、太さも自由に設定できてよい。
【0043】
図9は、第3実施形態における管理装置200の画面の一例を示す図である。撮影映像142が管理装置200の画面に表示される。操作者は、枠Fをどのように加工するか設定ができる。操作者は、例えば、枠の色、柄、形、太さが設定でき、決定ボタンを押下するとディスプレイ300に撮影映像142を出力する。また、操作者は、撮影映像142から所定範囲を指定して、切り取った撮影映像142に枠を加工してもよい。
【0044】
[まとめ]
上述した第3実施形態によれば、メディアシステムは、撮影映像142に枠Fを加工することで、撮影映像142がディスプレイ300より小さいサイズでも画面に原寸大の大きさで出力することができる。また、メディアシステムは、撮影映像142のデザイン性が向上させ、見栄えを良くすることもできる。
【0045】
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について説明する、第4実施形態のメディアシステムは、撮影映像142を切り取り原寸大の大きさで複数のディスプレイ300に表示するものである。
【0046】
[全体構成]
図10は、第4実施形態の撮影映像142の切り取りの一例である。第4実施形態では、ディスプレイ300は、例えば、6枚が大きな1枚になるように並べて設置される。操作者が指定した撮影映像142の所定範囲が、切り取られてディスプレイ300に分割して表示される。
【0047】
図11は、第4実施形態の管理装置200の画面におけるディスプレイ300の設定画面の一例を示す図である。管理装置200は、接続されるディスプレイ300の枚数を認識し、ディスプレイ300の枚数の枠が結合された黒点線の枠が自由に移動できるようになっている。操作者は、ディスプレイ300に出力したい範囲に黒点線の枠を合わせることで所定範囲を設定できる。操作者は、所定範囲を設定し決定ボタンを押下するとディスプレイ300に切り取られた撮影映像142が出力される。
【0048】
[まとめ]
上述した第4実施形態によれば、メディアシステムは、表示したい対象物がディスプレイ300より大きい場合においても複数のディスプレイ300に分割して表示をすることで対象物を全面に表示できる。メディアシステムは、対象物を原寸大の大きさで複数のディスプレイ300全面に表示ができることで、撮影映像142が臨場感やリアリティを損なうことを抑止する。
【0049】
<第5実施形態>
以下、第5実施形態について説明する、第5実施形態のメディアシステムは、撮影映像142を切り取り原寸大の大きさで離間した位置にあるディスプレイ300に表示するものである。
【0050】
[全体構成]
図12は、第5実施形態の撮影映像142の切り取りの一例である。第5実施形態では、ディスプレイ300が複数存在し、それぞれ離間した位置に存在する。撮影映像142を複数の所定範囲を指定して切り取り、それぞれのディスプレイ300に表示する。複数のディスプレイ300の離間した位置は、固定してディスプレイ300の設置位置に依存するようにしてもよい。ディスプレイ300は、それぞれ異なるサイズであってもよい。
【0051】
図13は、第5実施形態の管理装置200の画面におけるディスプレイ300の設定画面の一例を示す図である。管理装置200の画面には、撮影映像142が表示される。3つの黒点線の枠が、移動しても相対位置が変わらずに表示される。操作者は、表示したい対象物が所定範囲に含まれるように黒点線の枠を移動させる。操作者は、所定範囲を設定し決定ボタンを押下すると、切り取られた撮影映像142がディスプレイ300に出力される。
【0052】
図14は、第5実施形態の管理装置200の画面における複数のディスプレイ300の設定画面の一例を示す図である。第5実施形態で離間した位置にあるディスプレイ300に表示させる画像が、必ずしも相対位置を固定させず、それぞれのディスプレイ300ごとに表示する所定範囲を設定してもよい。オフィスCには、例えば、ディスプレイ300が3枚存在する。図14の管理装置200の画面には、上部にD1、D2、D3のボタンが存在し、それぞれが別のディスプレイ300の表示内容と紐づいている。操作者は、ボタンで切り替えをしてそれぞれのディスプレイ300に表示したい所定範囲を指定する。操作者は、すべてのディスプレイ300の表示する所定範囲を指定したら決定ボタンを押下してメディア装置100に出力する。
【0053】
[まとめ]
上述した第5実施形態によれば、メディアシステムは、表示したい対象物が複数ある場合や、表示したい対象物が離れた位置にある場合も、原寸大の大きさで複数のディスプレイ300に表示することができる。
【0054】
<第6実施形態>
以下、第6実施形態について説明する、第6実施形態のメディアシステムは、指定した対象物が高い頻度で出現する場所を機械学習を用いて判定し、その場所を原寸大の大きさでディスプレイ300に表示するものである。
【0055】
図15は、第6実施形態におけるメディアシステムの全体構成図である。第6実施形態は、操作者が、対象物を管理装置200の画面から指定をする。それを受けてメディア装置100は、対象物が高い頻度で出現する領域をディスプレイ300のサイズに切り取り、表示する。第6実施形態は、第2実施形態の構成に、モデル生成部150と、学習用データセット146とモデル設定情報148と、学習済モデル149を更に備える。学習用データセット146は、学習用データ146Aと教師データ146Bに分かれる。詳細は後述する。
【0056】
モデル生成部150は、学習用データ146Aと、教師データ146Bとに基づいて、学習済モデル149を生成する。学習用データ146Aは、魚や動物などのディスプレイ300に表示したい対象物の画像に対して前処理を行ったものである。教師データ146Bは、過去に撮影した撮影映像142から対象物を選別して画像データに名称を紐づけたデータである。教師データ146Bは、例えば、過去の撮影映像142にジンベエザメがいた場合、その対象物がジンベエザメであるというデータを付与したものである。学習用データ146Aの要素数は、モデル設定情報148により規定されている入力ノードの数に一致する。モデル設定情報148は、学習済モデル149の元になる機械学習モデルの入力ノード数、出力ノード数、中間ノードの接続態様などを規定する情報である。
【0057】
図16は、モデル生成部150が行う処理の一例を示した図である。モデル生成部150は、学習用データ146Aを入力データとした場合の機械学習モデルの出力が教師データ146Bに近づくように、バックプロパゲーションなどの手法により機械学習モデルのパラメータを学習する。例えば、規定回数、上記の処理を実行した時点での機械学習モデルが、学習済モデル149として確定する。
【0058】
学習済モデル149は必ずしもメディア装置100の中で実行されなくてもよく、他の装置で実行した学習済モデル149を、ネットワークNWを介してアップロードされてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)を介して取得してもよい。取得した学習済モデル149は、メディア装置100の記憶部140に記憶される。
【0059】
取得部110は、撮影映像142全体に学習済モデル149を適用し、指定する対象物が存在する領域を推定する。取得部110は、時系列に繰り返し推定を実行し、最も存在する確率が高い領域を発見する。取得部110は、その領域を自動的に所定範囲に設定する。
【0060】
図17は、第6実施形態における動作の一例である。メディア装置100は、撮影映像142とサイズを取得する。操作者は、例えば、管理装置200の画面においてジンベエザメを対象物として指定した場合、取得部110は、ジンベエザメが最も存在する確率が高い領域を所定範囲として設定して撮影映像142の切り取りをする。それを受けて出力部130が、ディスプレイ300に切り取った撮影映像142を表示する。
【0061】
上述した第6実施形態によれば、メディアシステムは、操作者が指定した対象物を機械学習によって自動的に設定した所定範囲を切り取りディスプレイ300に原寸大の大きさで表示することで、対象物を人の目で探さずとも表示させることができる。
【0062】
上述した実施形態におけるメディアシステムは、例えば、医療現場や工事現場等の様々な研修において用いるようにしてもよい。例えば、メディアシステムは、医療現場の状況をカメラによって撮像し、撮像映像をディスプレイ300にリアルサイズで表示させるようにしてもよい。ディスプレイ300は、医療現場に関する研修を受ける研修受講者に視聴させるようにしてもよい。また、メディアシステムは、工事現場の状況をカメラによって撮像し、撮像映像をディスプレイ300にリアルサイズで表示させるようにしてもよい。ディスプレイ300は、工事現場に関する研修を受ける研修受講者に視聴させるようにしてもよい。これにより、研修受講者は、リアルサイズで表示される映像を視聴することができるため、より臨場感を持って現場の状況を把握し、研修に取り組むことができる。
また、ディスプレイ300に表示される映像は、例えば、曜日時間帯による顧客の属性に合わせた映像としてもよい。更に、ディスプレイ300には、例えば、撮影映像142と共に、ディスプレイ300を設置する企業や店舗の自社コンテンツや広告等も表示可能としてもよい。
【0063】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0064】
A 水族館
B 動物園
C オフィス
D 商業施設
F 枠
NW ネットワーク
100 メディア装置
110 取得部
120 受付部
130 出力部
140 記憶部
142 撮影映像
144 変換テーブル
146 学習用データセット
146A 学習用データ
146B 教師データ
148 モデル設定情報
149 学習済モデル
150 モデル生成部
200 管理装置
300 ディスプレイ
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