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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172936
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20241205BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20241205BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20241205BHJP
【ＦＩ】
B41J29/38 301
B41J2/01 207
B41J2/01 401
B41J29/42 F
B41J29/38 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023091012
(22)【出願日】2023-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ＡＴＥＮ
(72)【発明者】
【氏名】服部 佑香
【テーマコード（参考）】
2C056
2C061
【Ｆターム（参考）】
2C056EB40
2C056EC26
2C056FA10
2C061AP01
2C061AQ05
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ41
2C061HK05
2C061HK19
2C061HN04
2C061HN08
2C061HN15
2C061HV02
2C061HV33
(57)【要約】
【課題】液体吐出装置において、吐出検査部に異常があるときに、ユーザがどのようにすれば液体吐出装置を使用し続けることができるのかを容易に把握することができるようにする。
【解決手段】ノズルの以上を検査するための吐出検査部が故障したことを示す故障情報を取得したときに表示される故障報知画面１００において所持選択部１０２が選択されたときに、交換確認画面１２０を表示させる。交換確認画面１２０のメッセージ部１２１には吐出検査部を交換するか否かを問い合わせるメッセージが表示される。交換選択部１２２および非交換選択部１２３のいずれかを選択することによって、故障した吐出検査部を交換するか否かを選択することができる。
【選択図】図９
【解決手段】ノズルの以上を検査するための吐出検査部が故障したことを示す故障情報を取得したときに表示される故障報知画面１００において所持選択部１０２が選択されたときに、交換確認画面１２０を表示させる。交換確認画面１２０のメッセージ部１２１には吐出検査部を交換するか否かを問い合わせるメッセージが表示される。交換選択部１２２および非交換選択部１２３のいずれかを選択することによって、故障した吐出検査部を交換するか否かを選択することができる。
【選択図】図９
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のノズルを有し、前記複数のノズルから液体を吐出するヘッドと、
前記複数のノズルの各々について、液体の吐出に異常があるか否かに応じた信号を出力する吐出検査部と、
表示部と、
ユーザにより操作が行われる操作部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したか否かを示す故障情報を取得し、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部を交換しないことを前記操作部の操作によってユーザに選択させるための第１オブジェクトを、前記表示部に表示させることを特徴とする液体吐出装置。
前記複数のノズルの各々について、液体の吐出に異常があるか否かに応じた信号を出力する吐出検査部と、
表示部と、
ユーザにより操作が行われる操作部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したか否かを示す故障情報を取得し、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部を交換しないことを前記操作部の操作によってユーザに選択させるための第１オブジェクトを、前記表示部に表示させることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記操作部の操作によって前記吐出検査部を交換することをユーザに選択させるための第２オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記操作部の操作によって前記吐出検査部を交換することをユーザに選択させるための第２オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記第１オブジェクトと前記第２オブジェクトの両方を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項２に記載の液体吐出装置。
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記第１オブジェクトと前記第２オブジェクトの両方を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項２に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記制御部は、
待機画面を前記表示部に表示させ、
前記待機画面に前記第１オブジェクトを表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
待機画面を前記表示部に表示させ、
前記待機画面に前記第１オブジェクトを表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部が故障したことにより低下した前記液体吐出装置の機能を示す第３オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部が故障したことにより低下した前記液体吐出装置の機能を示す第３オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記操作部において前記第１オブジェクトを選択する操作が行われたときに、前記第３オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項５に記載の液体吐出装置。
前記操作部において前記第１オブジェクトを選択する操作が行われたときに、前記第３オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項５に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部が故障したことを報知するための第４オブジェクトを、前記操作部の操作によって選択できるように前記表示部に表示させ、
前記操作部において前記第４オブジェクトを選択する操作が行われたときに、前記第３オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項５に記載の液体吐出装置。
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部が故障したことを報知するための第４オブジェクトを、前記操作部の操作によって選択できるように前記表示部に表示させ、
前記操作部において前記第４オブジェクトを選択する操作が行われたときに、前記第３オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項５に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記操作部において前記第１オブジェクトを選択する操作が行われた後に、前記吐出検査部を交換する方法を示す第５オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
前記操作部において前記第１オブジェクトを選択する操作が行われた後に、前記吐出検査部を交換する方法を示す第５オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記制御部は、
交換用の前記吐出検査部を所持しているか否かを前記操作部の操作によって選択させるための第６オブジェクトを前記表示部に表示させ、
前記操作部において前記第６オブジェクトに基づいて交換用の前記吐出検査部を所持していないことを選択する操作が行われたときに、前記第１オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
交換用の前記吐出検査部を所持しているか否かを前記操作部の操作によって選択させるための第６オブジェクトを前記表示部に表示させ、
前記操作部において前記第６オブジェクトに基づいて交換用の前記吐出検査部を所持していないことを選択する操作が行われたときに、前記第１オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部を停止させるか否かを前記操作部の操作によって選択させるための第７オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部を停止させるか否かを前記操作部の操作によって選択させるための第７オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記操作部において前記第７オブジェクトに基づいて前記吐出検査部を停止させるか否かを選択する操作が行われたときに、前記表示部に前記第７オブジェクトの表示を停止させることを特徴とする請求項１０に記載の液体吐出装置。
前記操作部において前記第７オブジェクトに基づいて前記吐出検査部を停止させるか否かを選択する操作が行われたときに、前記表示部に前記第７オブジェクトの表示を停止させることを特徴とする請求項１０に記載の液体吐出装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記操作部において前記第７オブジェクトに基づいて前記吐出検査部を停止させないことを選択する操作が行われたときに、前記吐出検査部を停止させずに、前記吐出検査部を故障した状態で動作させていることを示す第８オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１０に記載の液体吐出装置。
前記操作部において前記第７オブジェクトに基づいて前記吐出検査部を停止させないことを選択する操作が行われたときに、前記吐出検査部を停止させずに、前記吐出検査部を故障した状態で動作させていることを示す第８オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１０に記載の液体吐出装置。
【請求項13】
前記制御部は、
前記操作部において前記第７オブジェクトに基づいて前記吐出検査部を停止させることを選択する操作が行われたときに、前記吐出検査部を停止させ、前記吐出検査部が停止していることを示す第９オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１０に記載の液体吐出装置。
前記操作部において前記第７オブジェクトに基づいて前記吐出検査部を停止させることを選択する操作が行われたときに、前記吐出検査部を停止させ、前記吐出検査部が停止していることを示す第９オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１０に記載の液体吐出装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記操作部において前記第７オブジェクトに基づいて前記吐出検査部を停止させることを選択する操作が行われ、且つ、所定条件を満たすときに、前記第９オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１３に記載の液体吐出装置。
【請求項15】
前記所定条件は、
前記複数のノズルから所定の種類の被吐出媒体に向けて液体を吐出することを指示する信号を受信したという条件であることを特徴とする請求項１４に記載の液体吐出装置。
前記複数のノズルから所定の種類の被吐出媒体に向けて液体を吐出することを指示する信号を受信したという条件であることを特徴とする請求項１４に記載の液体吐出装置。
【請求項16】
前記ノズルのクリーニングを行うクリーニング部、を備え、
前記所定条件は、
ユーザによる前記操作部の操作に基づいて、前記クリーニングを行うことを指示する信号を受信したという条件であることを特徴とする請求項１４に記載の液体吐出装置。
前記所定条件は、
ユーザによる前記操作部の操作に基づいて、前記クリーニングを行うことを指示する信号を受信したという条件であることを特徴とする請求項１４に記載の液体吐出装置。
【請求項17】
前記所定条件は、
前記液体吐出装置の初回の使用の開始から所定時間が経過したという条件であることを特徴とする請求項１４に記載の液体吐出装置。
前記液体吐出装置の初回の使用の開始から所定時間が経過したという条件であることを特徴とする請求項１４に記載の液体吐出装置。
【請求項18】
前記所定条件は、
前記操作部において前記第１オブジェクトを選択する操作が行われたタイミングからの経過時間が所定時間毎のタイミングであるいう条件であることを特徴とする請求項１４に記載の液体吐出装置。
前記操作部において前記第１オブジェクトを選択する操作が行われたタイミングからの経過時間が所定時間毎のタイミングであるいう条件であることを特徴とする請求項１４に記載の液体吐出装置。
【請求項19】
前記制御部は、
前記操作部において前記第１オブジェクトを選択する操作が行われた後に、前記第２オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項２に記載の液体吐出装置。
前記操作部において前記第１オブジェクトを選択する操作が行われた後に、前記第２オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項２に記載の液体吐出装置。
【請求項20】
前記制御部は、
前記第２オブジェクトを前記表示部にポップアップ表示させることを特徴とする請求項１９に記載の液体吐出装置。
前記第２オブジェクトを前記表示部にポップアップ表示させることを特徴とする請求項１９に記載の液体吐出装置。
【請求項21】
前記制御部は、
メッセージが表示されるメッセージバーを含む画面を前記表示部に表示させ、
前記第２オブジェクトを前記メッセージバーに表示させることを特徴とする請求項１９に記載の液体吐出装置。
メッセージが表示されるメッセージバーを含む画面を前記表示部に表示させ、
前記第２オブジェクトを前記メッセージバーに表示させることを特徴とする請求項１９に記載の液体吐出装置。
【請求項22】
前記制御部は、
待機画面を前記表示部に表示させ、
前記第２オブジェクトを前記待機画面に表示させることを特徴とする請求項１９に記載の液体吐出装置。
待機画面を前記表示部に表示させ、
前記第２オブジェクトを前記待機画面に表示させることを特徴とする請求項１９に記載の液体吐出装置。
【請求項23】
前記制御部は、
前記操作部において所定の操作が行われたときに、前記表示部に前記第１オブジェクトの表示を停止させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
前記操作部において所定の操作が行われたときに、前記表示部に前記第１オブジェクトの表示を停止させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
【請求項24】
前記制御部は、
待機画面を前記表示部に表示させ、
前記待機画面に、前記吐出検査部が故障しているか否かの状態を示す画面を表示させるための第１０オブジェクトを、前記操作部の操作によって選択可能に表示させ、
前記操作部において前記第１０オブジェクトを選択する操作が行われたときに、前記吐出検査部が故障しているか否かを示す第１部分と、前記吐出検査部の交換の方法を表示するための第２部分と、前記操作部の操作に基づいて前記吐出検査部の故障の通知の設定を行うための第３部分とを有する第１１オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
待機画面を前記表示部に表示させ、
前記待機画面に、前記吐出検査部が故障しているか否かの状態を示す画面を表示させるための第１０オブジェクトを、前記操作部の操作によって選択可能に表示させ、
前記操作部において前記第１０オブジェクトを選択する操作が行われたときに、前記吐出検査部が故障しているか否かを示す第１部分と、前記吐出検査部の交換の方法を表示するための第２部分と、前記操作部の操作に基づいて前記吐出検査部の故障の通知の設定を行うための第３部分とを有する第１１オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１に記載の液体吐出装置。
【請求項25】
複数のノズルを有し、前記複数のノズルから液体を吐出するヘッドと、
前記複数のノズルの各々について、液体の吐出に異常があるか否かに応じた信号を出力する吐出検査部と、
表示部とユーザにより操作が行われる操作部とを有する外部装置との通信を行うための通信部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したか否かを示す故障情報を取得し、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前前記吐出検査部を交換しないことをユーザに選択させるための第１オブジェクトを前記外部装置の表示部に表示させるための信号を、前記通信部を介して前記外部装置に送信することを特徴とする液体吐出装置。
前記複数のノズルの各々について、液体の吐出に異常があるか否かに応じた信号を出力する吐出検査部と、
表示部とユーザにより操作が行われる操作部とを有する外部装置との通信を行うための通信部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記吐出検査部が故障したか否かを示す故障情報を取得し、
前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前前記吐出検査部を交換しないことをユーザに選択させるための第１オブジェクトを前記外部装置の表示部に表示させるための信号を、前記通信部を介して前記外部装置に送信することを特徴とする液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置の一例として、特許文献１にはノズルからインクを吐出して記録を行うインクジェット式記録装置が記載されている。特許文献１に記載の記録装置は、ノズルからインクが吐出されたか否かを検知するための液体噴射ヘッド検査装置と、液体噴射ヘッド検査装置の故障の有無を判断するための判断部とを備えている。そして、特許文献１に記載の記録装置では、判断部により液体噴射ヘッド検査装置が故障したと判断されたときにエラーを報告する。また、特許文献１には、判断部により液体噴射ヘッド検査装置が故障したと判断されたときに、記録装置、液体噴射ヘッド検査装置等の点検、または、液体噴射ヘッド検査装置の交換などを行えばよい旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-274553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の通り、特許文献１には、判断部により液体噴射ヘッド検査装置が故障したと判断されたときにエラーを報告すること、および、エラーが報告されたときに、記録装置、液体噴射ヘッド検査装置等の点検、または、液体噴射ヘッド検査装置の交換などを行えばよい旨が記載されている。しかしながら、特許文献１では、判断部により液体噴射ヘッド検査装置が故障したと判断されたときにエラーが報告されるだけであるため、ユーザは、どのようにすればプリンタを使用し続けることができるのかを把握できないことがある。
【0005】
本発明の目的は、ノズルにおいて液体の吐出に異常があるか否かを検査するための吐出検査部に異常があるときに、ユーザがどのようにすれば液体吐出装置を使用し続けることができるのかを容易に把握することが可能なユーザインターフェースを有する液体吐出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液体吐出装置は、複数のノズルを有し、前記複数のノズルから液体を吐出するヘッドと、前記複数のノズルの各々について、液体の吐出に異常があるか否かに応じた信号を出力する吐出検査部と、表示部と、ユーザにより操作が行われる操作部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記吐出検査部が故障したか否かを示す故障情報を取得し、前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前記吐出検査部を交換しないことを前記操作部の操作によってユーザに選択させるための第１オブジェクトを、前記表示部に表示させる。
【0007】
また、本発明の液体吐出装置は、複数のノズルを有し、前記複数のノズルから液体を吐出するヘッドと、前記複数のノズルの各々について、液体の吐出に異常があるか否かに応じた信号を出力する吐出検査部と、表示部とユーザにより操作が行われる操作部とを有する外部装置との通信を行うための通信部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記吐出検査部が故障したか否かを示す故障情報を取得し、前記吐出検査部が故障したことを示す前記故障情報を取得した後に、前前記吐出検査部を交換しないことをユーザに選択させるための第１オブジェクトを前記外部装置の表示部に表示させるための信号を、前記通信部を介して前記外部装置に送信する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、吐出検査部が故障したことを示す故障情報を取得した後に、吐出検査部を交換しないことを操作部の操作によってユーザに選択させるための第１オブジェクトを表示させる。これにより、ユーザは、第１オブジェクトを選択する操作を行うことによって液体吐出装置を使用し続けることができることを把握しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態のプリンタの概略構成図である。
【図2】キャップ内に配置された電極およびこの電極に電圧を印加するための構成を説明するための図である。
【図3】（ａ）はノズルが正常である場合に信号処理回路から出力される信号を説明するための図であり、（ｂ）はノズルに吐出量異常がある場合に信号処理回路から出力される信号を説明するための図である。
【図4】プリンタの電気的構成を示すブロック図である。
【図5】吐出検査部が故障したことを示す故障情報を取得したときの処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】（ａ）は故障報知画面を説明するための図であり、（ｂ）は機能低下報知画面を説明するための図であり、（ｃ）は交換選択画面を説明するための図である。
【図10】（ａ）は交換手順画面を説明するための図であり、（ｂ）は交換完了画面を説明するための図であり、（ｃ）は交換異常画面を説明するための図である。
【図11】（ａ）は購入選択画面を説明するための図であり、（ｂ）は購入方法画面を説明するための図である。
【図12】（ａ）は非交換時画面を説明するための図であり、（ｂ）は停止選択画面を説明するための図である。
【図13】（ａ）が故障した吐出検査部を停止させたことが表示されている待機画面を説明するための図であり、（ｂ）が故障した吐出検査部の動作を継続させていることが表示されている待機画面を説明するための図である。
【図14】吐出検査部を交換するか否かを示すフラグ情報を記憶させる例における、吐出検査部を交換しないことが選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】吐出検査部を停止させているか否かを表示させるための処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】故障報知画面において吐出検査部を交換するか否かを選択させる例において、吐出検査部が故障したことを示す故障情報を取得したときの処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】（ａ）は吐出検査部を交換するか否かを選択させる故障報知画面を説明するための図であり、（ｂ）は所持確認画面を説明するための図である。
【図19】（ａ）は吐出検査部が故障していないことを示す故障情報を取得しているときの待機画面を説明するための図であり、（ｂ）は吐出検査部が故障したことを示す故障情報を取得したときに交換選択部および非交換選択部が表示される待機画面を説明するための図である。
【図20】（ａ）は後で吐出検査部を交換する手順が表示されない非交換時画面を説明するための図であり、（ｂ）は、故障した吐出検査部を停止させたことが表示されているとともに交換選択部が表示された待機画面を説明するための図であり、（ｃ）が故障した吐出検査部の動作を継続させていることが表示されているとともに交換選択部が表示された待機画面を説明するための図である。
【図21】（ａ）はメッセージ部に吐出検査部が停止していることが表示され、メッセージバーに吐出検査部の交換を促すメッセージが表示される例を説明するための図であり、（ｂ）はメッセージ部に故障した吐出検査部を動作させていることが表示され、メッセージバーに吐出検査部の交換を促すメッセージが表示される例を説明するための図であり、（ｃ）は、交換選択部を含みポップアップ表示された交換確認画面を説明するための図である。
【図22】（ａ）は故障確認選択部を有する待機画面を説明するための図であり、（ｂ）は故障フラグ情報が記憶されているときに表示される故障確認画面を説明するための図であり、（ｃ）は故障フラグ情報が記憶されていないときに表示される故障確認画面を説明するための図である。
【図23】各画面を外部装置の表示部に表示させる例における、プリンタおよび外部装置の電気的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0011】
＜プリンタの全体構成＞
図１に示すように、本実施形態に係るプリンタ１は、キャリッジ２、インクジェットヘッド４、プラテン５、搬送ローラ６，７、メンテナンスユニット８などを備えている。なお、本実施形態では、インクジェットヘッド４が、本発明の「ヘッド」に相当する。
図１に示すように、本実施形態に係るプリンタ１は、キャリッジ２、インクジェットヘッド４、プラテン５、搬送ローラ６，７、メンテナンスユニット８などを備えている。なお、本実施形態では、インクジェットヘッド４が、本発明の「ヘッド」に相当する。
【0012】
キャリッジ２は、水平な走査方向に延びた２本のガイドレール１１，１２に支持されている。なお、以下では、図１に示すように、走査方向の右側および左側を定義して説明を行う。キャリッジ２は、図示しないベルトなどを介して、図４に示すキャリッジモータ８６に接続されている。キャリッジモータ８６を駆動させると、キャリッジ２がガイドレール１１，１２に沿って走査方向に移動する。
【0013】
インクジェットヘッド４は、キャリッジ２に搭載されている。インクジェットヘッド４は、その下面であるノズル面４ａに形成された複数のノズル１０からインクを吐出する。より詳細に説明すると、複数のノズル１０は、搬送方向に配列されることによってノズル列９を形成しており、ノズル面４ａにおいて、４列のノズル列９が走査方向に並んでいる。複数のノズル１０からは、走査方向の右側のノズル列９を構成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。ここで、インクジェットヘッド４には、図示しないチューブなどを介して図示しない４つのインクカートリッジに接続されており、これら４つのインクカートリッジから上記４色のインクが供給される。
【0014】
プラテン５は、インクジェットヘッド４の下方に配置され、複数のノズル１０と対向している。プラテン５は、走査方向に記録用紙Ｓの全長にわたって延び、記録用紙Ｓを下方から支持する。搬送ローラ６は、インクジェットヘッド４およびプラテン５よりも搬送方向の上流側に配置されている。搬送ローラ７は、インクジェットヘッド４およびプラテン５よりも搬送方向の下流側に配置されている。搬送ローラ６，７は、図示しないギヤなどを介して図４に示す搬送モータ８７に接続されている。搬送モータ８７を駆動させると、搬送ローラ６，７が回転し、記録用紙Ｓが搬送方向に搬送される。
【0015】
メンテナンスユニット８は、キャップ７１と、吸引ポンプ７２と、廃液タンク７３とを備えている。キャップ７１は、プラテン５よりも走査方向の右側に配置されている。そして、キャリッジ２を、プラテン５よりも走査方向の右側のメンテナンス位置に位置させると、複数のノズル１０がキャップ７１と対向する。
【0016】
また、キャップ７１は、図４に示すキャップ昇降機構８８に接続されている。キャップ昇降機構８８を駆動させると、キャップ７１が昇降する。キャリッジ２を上記メンテナンス位置に位置させることによって複数のノズル１０とキャップ７１とを対向させた状態で、キャップ昇降機構８８によりキャップ７１を上昇させると、キャップ７１の上端部がノズル面４ａに密着し、複数のノズル１０がキャップ７１に覆われるキャップ状態となる。キャップ７１を降下させた状態では、複数のノズル１０がキャップ７１に覆われない。なお、キャップ７１はノズル面４ａに密着することで複数のノズル１０を覆うものであることには限られない。キャップ７１は、例えば、インクジェットヘッド４のノズル面４ａの周囲に配置される図示しないフレーム等に密着することで、複数のノズル１０を覆うものであってもよい。
【0017】
吸引ポンプ７２はチューブポンプなどであり、キャップ７１および廃液タンク７３と接続されている。そして、メンテナンスユニット８では、上記キャップ状態で吸引ポンプ７２を駆動させると、複数のノズル１０からインクジェットヘッド４内のインクを排出させる、いわゆる吸引パージを行うことができる。吸引パージによって排出されたインクは廃液タンク７３に貯留される。
【0018】
なお、ここでは、便宜上、キャップ７１が全てのノズル１０をまとめて覆い、吸引パージにおいて、全てのノズル１０からインクジェットヘッド４内のインクを排出させるものとして説明を行ったが、これには限られない。例えば、キャップ７１が、ブラックインクを吐出する最も右側のノズル列９を構成する複数のノズル１０を覆う部分と、カラーインクを吐出する左側３列のノズル列９を構成する複数のノズル１０を覆う部分とを別々に備えており、吸引パージにおいて、インクジェットヘッド４内のブラックインクおよびカラーインクのいずれかを選択的に排出させることができるようになっていてもよい。ここで、カラーインクとは、イエロー、シアン、マゼンタインクのことである。あるいは、例えば、キャップ７１が、ノズル列９毎に個別に設けられ、吸引パージにおいて、ノズル列９毎に個別に、ノズル１０からインクを排出させることができるようになっていてもよい。
【0019】
また、図２に示すように、メンテナンスユニット８には、吐出検査部２０が設けられている。吐出検査部２０は、電極７６と、高電圧電源回路７７と、信号処理回路７８と、抵抗７９とを有する。電極７６は矩形の平面形状を有し、キャップ７１内に配置されている。電極７６は、抵抗７９を介して高電圧電源回路７７に接続されている。そして、高電圧電源回路７７は、電極７６に例えば６００Ｖ程度の所定電圧を印加する。一方で、インクジェットヘッド４は、グランド電位に保持されている。これにより、インクジェットヘッド４と電極７６との間に電位差が生じる。信号処理回路７８は電極７６と接続されている。信号処理回路７８は、微分回路などを含み、電極７６の電圧に応じた信号を出力する。ただし、信号処理回路７８から出力される信号は、電流の信号であってもよい。
【0020】
上記キャップ状態としたうえで、高電圧電源回路７７により電極７６に所定電圧を印加させ、かつ、後述する検査用駆動を行わせていない状態では、信号処理回路７８から出力される信号の電圧は、図３（ａ）、（ｂ）に示す電圧Ｖ０となる。
【0021】
また、本実施形態では、上記キャップ状態としたうえで、高電圧電源回路７７により電極７６に電圧を印加させた状態で、インクジェットヘッド４に、ノズル１０から電極７６に向けてインクを吐出させるための吐出駆動を行わせることができる。
【0022】
吐出駆動によってノズル１０からインクが吐出された場合、電極７６とインクジェットヘッド４との電位差により、吐出されたインクは帯電している。そのため、帯電したインクが電極７６に近づき、電極７６にインクが着弾するまで、電極７６の電位が変化する。そして、帯電したインクが電極７６に着弾した後、電極７６の電位が減衰しながらインクの吐出前の電位に戻る。
【0023】
これにより、吐出駆動によってノズル１０からインクが正常に吐出された場合には、信号処理回路７８から出力される信号は、図３（ａ）に示すように、電圧Ｖ０から、電圧Ｖ０よりも高い電圧Ｖ１以上の電圧まで上昇し、その後、電圧Ｖ０よりも低い電圧Ｖ２以下の電圧まで低下し、その後、減衰しながら上昇と低下とを繰り返して電圧Ｖ０に戻る。
【0024】
一方、ノズル１０に異常があり、吐出駆動によってノズル１０から吐出されるインク量が正常時よりも少ない場合には、図３（ｂ）に示すように、ノズル１０から正常にインクが吐出されたときよりも信号処理回路７８から出力される信号の変化が小さい。ここで、ノズル１０から正常にインクが吐出されたときよりもインクの吐出量が少ないことは、インクが吐出されないことも含む。吐出駆動によってノズル１０からインクが吐出されない場合には信号処理回路７８から出力される信号は電圧Ｖ０からほとんど変化しない。
【0025】
このように、本実施形態では、吐出駆動を行わせたときにノズル１０から正常にインクが吐出されたか否かによって、信号処理回路７８から出力される信号が異なる。すなわち、信号処理回路７８から出力される信号は、ノズル１０の吐出状態に応じた状態信号である。そして、本実施形態では、このことを利用して、ノズル１０が、インクの吐出に異常のある異常ノズルであるか否かを判定することができる。
【0026】
ここで、本実施形態では、電極７６に所定電圧を印加し、インクジェットヘッド４をグランド電位に保持し、信号処理回路７８が電極７６の電圧に応じた信号を出力するように構成したが、これには限られない。電極７６をグランド電位に保持し、インクジェットヘッド４に所定電圧を印加することによって、電極７６とインクジェットヘッド４との間に電位差を生じさせ、信号処理回路７８が、インクジェットヘッド４に接続され、インクジェットヘッド４の電圧に応じた信号を出力するように構成してもよい。
【0027】
＜プリンタの電気的構成＞
次に、プリンタ１の電気的構成について説明する。図４に示すように、プリンタ１は、制御部８０を備えている。制御部８０は、ＣＰＵ８１、ＲＯＭ８２、ＲＡＭ８３、フラッシュメモリ８４、ＡＳＩＣ８５などからなる。なお、ＣＰＵはCentral Processing Unitの略語である。ＲＯＭはRead Only Memoryの略語である。ＲＡＭはRandom Access Memoryの略語である。ＡＳＩＣはApplication Specific Integrated Circuitの略語である。制御部８０は、キャリッジモータ８６、インクジェットヘッド４、搬送モータ８７、キャップ昇降機構８８、吸引ポンプ７２、高電圧電源回路７７、信号処理回路７８などを制御する。
次に、プリンタ１の電気的構成について説明する。図４に示すように、プリンタ１は、制御部８０を備えている。制御部８０は、ＣＰＵ８１、ＲＯＭ８２、ＲＡＭ８３、フラッシュメモリ８４、ＡＳＩＣ８５などからなる。なお、ＣＰＵはCentral Processing Unitの略語である。ＲＯＭはRead Only Memoryの略語である。ＲＡＭはRandom Access Memoryの略語である。ＡＳＩＣはApplication Specific Integrated Circuitの略語である。制御部８０は、キャリッジモータ８６、インクジェットヘッド４、搬送モータ８７、キャップ昇降機構８８、吸引ポンプ７２、高電圧電源回路７７、信号処理回路７８などを制御する。
【0028】
また、プリンタ１は、以上に説明した構成のほかに、操作パネル６９を備えている。操作パネル６９は、例えば、プリンタ１の筐体に設けられたタッチパネルである。制御部８０の制御により、操作パネル６９には、操作画面、メッセージ等が表示される。また、ユーザが操作画面等に基づいて操作パネル６９を操作すると、制御部８０にユーザの操作に応じた信号が送信される。なお、本実施形態では、操作パネル６９が、本発明の「表示部」および「操作部」に相当する。
【0029】
なお、制御部８０は、ＣＰＵ８１のみが各種処理を行うものであってもよいし、ＡＳＩＣ８５のみが各種処理を行うものであってもよいし、ＣＰＵ８１とＡＳＩＣ８５とが協働して各種処理を行うものであってもよい。また、制御部８０は、１つのＣＰＵ８１が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のＣＰＵ８１が処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部８０は、１つのＡＳＩＣ８５が単独で処理を行うものであってもよいし、複数のＡＳＩＣ８５が処理を分担して行うものであってもよい。
【0030】
＜記録時の制御＞
プリンタ１においては、制御部８０が、キャリッジモータ８６を制御してキャリッジ２を走査方向に移動させつつ、インクジェットヘッド４を制御して複数のノズル１０からインクを吐出させる記録パスと、搬送モータ８７を制御して搬送ローラ６，７に記録用紙Ｓを搬送させる搬送動作とを繰り返し行わせることによって、記録用紙Ｓへの記録を行わせる。
プリンタ１においては、制御部８０が、キャリッジモータ８６を制御してキャリッジ２を走査方向に移動させつつ、インクジェットヘッド４を制御して複数のノズル１０からインクを吐出させる記録パスと、搬送モータ８７を制御して搬送ローラ６，７に記録用紙Ｓを搬送させる搬送動作とを繰り返し行わせることによって、記録用紙Ｓへの記録を行わせる。
【0031】
＜吐出検査＞
また、プリンタ１においては、制御部８０が、キャリッジモータ８６、キャップ昇降機構８８などを制御して上記キャップ状態とし、高電圧電源回路７７により電極７６に電圧を印加させたうえで、インクジェットヘッド４に複数のノズル１０の各々について電極７６に向けてインクを吐出させるための吐出駆動を行わせる。そして、制御部８０は、各ノズル１０についての吐出駆動が行われたときに信号処理回路７８から出力される信号に基づいて、当該ノズル１０においてインクの吐出に異常があるか否かを示す異常情報をフラッシュメモリ８４に記憶させる。
また、プリンタ１においては、制御部８０が、キャリッジモータ８６、キャップ昇降機構８８などを制御して上記キャップ状態とし、高電圧電源回路７７により電極７６に電圧を印加させたうえで、インクジェットヘッド４に複数のノズル１０の各々について電極７６に向けてインクを吐出させるための吐出駆動を行わせる。そして、制御部８０は、各ノズル１０についての吐出駆動が行われたときに信号処理回路７８から出力される信号に基づいて、当該ノズル１０においてインクの吐出に異常があるか否かを示す異常情報をフラッシュメモリ８４に記憶させる。
【0032】
＜クリーニング＞
また、プリンタ１においては、フラッシュメモリ８４に記憶された異常情報に基づいて、ノズル１０を回復させるためのクリーニングを行わせる。クリーニングとは、上述のパージ、インクジェットヘッド４を駆動させてノズル１０からインクを排出させるフラッシングなどである。なお、本実施形態では、クリーニングとして吸引パージを行うときには、メンテナンスユニット８が本発明の「クリーニング部」に相当し、クリーニングとしてフラッシングを行うときには、インクジェットヘッド４が本発明の「クリーニング部」に相当する。
また、プリンタ１においては、フラッシュメモリ８４に記憶された異常情報に基づいて、ノズル１０を回復させるためのクリーニングを行わせる。クリーニングとは、上述のパージ、インクジェットヘッド４を駆動させてノズル１０からインクを排出させるフラッシングなどである。なお、本実施形態では、クリーニングとして吸引パージを行うときには、メンテナンスユニット８が本発明の「クリーニング部」に相当し、クリーニングとしてフラッシングを行うときには、インクジェットヘッド４が本発明の「クリーニング部」に相当する。
【0033】
＜吐出検査部の故障の判断＞
また、プリンタ１では、制御部８０は、吐出検査部２０が故障しているか否かを示す故障情報を取得する。例えば、故障情報は、上述の異常情報である。この場合、異常情報が所定の条件を満たしているか否かが、吐出検査部２０が故障しているか否かを示している。
また、プリンタ１では、制御部８０は、吐出検査部２０が故障しているか否かを示す故障情報を取得する。例えば、故障情報は、上述の異常情報である。この場合、異常情報が所定の条件を満たしているか否かが、吐出検査部２０が故障しているか否かを示している。
【0034】
あるいは、例えば、プリンタ１が、所定のノズルチェックパターンを記録させ、ノズルチェックパターンの記録結果を入力させることができるように構成されている。そして、故障情報は、上記の異常情報と、ノズルチェックパターンの記録結果の情報とを合わせたものである。この場合、異常情報がインクの吐出に異常があることを示すノズル１０と、ノズルチェックパターンの記録結果の情報がインクの吐出に異常があることを示すノズル１０とに大きな違いがあるか否かが、吐出検査部２０が故障しているか否かを示している。なお、この場合、例えば、プリンタ１がスキャナを有し、制御部８０は、スキャナによりノズルチェックパターンを読み取った結果に基づいて、ノズルチェックパターンの記録結果の情報を取得する。あるいは、例えば、ノズルチェックパターンの記録結果に基づいてユーザに操作パネル６９を操作させ、制御部８０は、この操作によって操作パネル６９から送信された信号に基づいて、ノズルチェックパターンの記録結果の情報を取得する。
【0035】
【0036】
図５～図８のフローチャートについて説明すると、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得したときに、図５に示すように、制御部８０は、まず、非表示フラグ情報がフラッシュメモリ８４に記憶されているか否かを判断する（Ｓ１０１）。非表示フラグ情報とは、後述する故障報知画面１００を操作パネル６９に表示させないことを示す情報である。
【0037】
例えば、プリンタ１の待機中にユーザが操作パネル６９において、故障報知画面１００を表示させないことを選択するための操作が行われたとき、後述する非表示選択部１０４を選択する操作が行われてＳ１０９の処理が行われたとき等に、フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報が記憶される。また、フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報が記憶されている状態で、プリンタ１の待機中等にユーザが操作パネル６９において、故障報知画面１００を表示させることを選択するための操作を行うことにより、フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報が記憶されていない状態とすることができる。
【0038】
フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報が記憶されている場合（Ｓ１０１：ＹＥＳ）、処理が終了する。フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報が記憶されていない場合（Ｓ１０１：ＮＯ）、制御部８０は、図９（ａ）に示す故障報知画面１００を表示させるための信号を操作パネル６９に出力する（Ｓ１０２）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図９（ａ）に示すように、故障報知画面１００がポップアップ表示される。なお、故障報知画面１００および以下でポップアップ表示させるものとして説明する各画面については、全画面表示させてもよい。故障報知画面１００は、メッセージ部１０１と、所持選択部１０２と、非所持選択部１０３、非表示選択部１０４とを有する。
【0039】
メッセージ部１０１には、吐出検査部２０が故障したことをユーザに報知するとともに、交換用の吐出検査部２０を所持しているか否かを問い合わせるメッセージが表示されている。ユーザは、操作パネル６９のメッセージ部１０１が表示されている部分に触れる操作を行うことによって、メッセージ部１０１を選択することができる。この後に説明する所持選択部１０２、非所持選択部１０３等、操作パネル６９に表示される各部分の選択についても同様であるが、以下ではその説明を省略する。
【0040】
所持選択部１０２は、交換用の吐出検査部２０を所持していることを選択するための部分である。非所持選択部１０３は、交換用の吐出検査部２０を所持していないことを選択するための部分である。非表示選択部１０４は、以降、故障報知画面１００を表示させないことを選択するための部分である。
【0041】
なお、本実施形態では、メッセージ部１０１における吐出検査部２０が故障したことをユーザに報知するメッセージが、本発明の「第４オブジェクト」に相当する。また、メッセージ部１０１における交換用の吐出検査部２０を所持しているか否かを問い合わせるメッセージ、所持選択部１０２および非所持選択部１０３が、本発明の「第６オブジェクト」に相当する。
【0042】
図５に戻って、制御部８０は、Ｓ１０２の信号の送信の後、ユーザにより故障報知画面１００のメッセージ部１０１、所持選択部１０２、非所持選択部１０３および非表示選択部１０４のいずれかが選択されるまで待機する（Ｓ１０３：ＮＯ，Ｓ１０４：ＮＯ，Ｓ１０５：ＮＯ、Ｓ１０６：ＮＯ）。
【0043】
メッセージ部１０１が選択されたときに（Ｓ１０３：ＹＥＳ）、制御部８０は、図９（ｂ）に示す機能低下報知画面１１０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信する（Ｓ１０７）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図９（ｂ）に示すように、機能低下報知画面１１０がポップアップ表示される。このとき、操作パネル６９に表示されていた故障報知画面１００の表示は終了される。なお、以下の説明においても、操作パネル６９に画面を表示させるときには、それまで操作パネル６９に表示されていた画面の表示が終了されるが、画面上に同時に表示させてもよく、重ねて表示させてもよい。以下の説明において画面の表示が終了されることについての説明は省略することがある。
【0044】
機能低下報知画面１１０は、メッセージ部１１１と、終了選択部１１２とを有する。メッセージ部１１１には、吐出検査部２０が故障していることにより、どのような影響があるかを示すメッセージが表示されている。図９（ｂ）の例では、吐出検査部２０が停止していることによる影響として、記録される画像の画質が低下する可能性があること、および、吸引パージ、フラッシングなどのクリーニングによるインクの消費量が多くなる可能性があることが表示されている。ただし、吐出検査部２０が停止していることによる影響は、これに限られるものではない。なお、本実施形態では、メッセージ部１１１に表示されている上記メッセージ、および、後述する非交換時画面１８０のメッセージ部１８１に表示されている上記と同様のメッセージが、本発明の「第３オブジェクト」に相当する。終了選択部１１２は、機能低下報知画面１１０の表示を終了することを選択するための部分である。
【0045】
図５に戻って、制御部８０は、Ｓ１０７の信号の送信の後、ユーザにより終了選択部１１２が選択されるまで待機し（Ｓ１０８：ＮＯ）、ユーザにより終了選択部１１２が選択されたときに（Ｓ１０８：ＹＥＳ）、処理がＳ１０２に戻る。
【0046】
【0047】
【0048】
また、ユーザにより故障報知画面１００の非表示選択部１０４が選択されたときには（Ｓ１０６：ＹＥＳ）、制御部８０は、フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報を記憶させ（Ｓ１０９）、表示終了信号を操作パネル６９に出力し（Ｓ１１０）、処理が終了する。制御部８０から表示終了信号を受信した操作パネル６９においては、Ｓ１１０で制御部８０から出力された信号を受信したときに、表示されていた故障報知画面１００の表示が終了される。
【0049】
次に、図６のフローチャートについて説明する。故障報知画面１００の所持選択部１０２が選択されると（Ｓ１０４：ＹＥＳ）、図９（ｃ）に示す交換選択画面１２０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信する（Ｓ２０１）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図９（ｃ）に示すように、交換選択画面１２０がポップアップ表示される。
【0050】
交換選択画面１２０は、メッセージ部１２１と、交換選択部１２２と、非交換選択部１２３とを有する。メッセージ部１２１には、吐出検査部２０を交換するか否かを問い合わせるメッセージが表示される。交換選択部１２２は、吐出検査部２０を交換することを選択するための部分である。非交換選択部１２３は、吐出検査部２０を交換しないことを選択するための部分である。なお、本実施形態では、交換選択部１２２が本発明の「第２オブジェクト」に相当し、非交換選択部１２３および後述する非交換選択部１６３が本発明の「第１オブジェクト」に相当する。
【0051】
図６に戻って、制御部８０は、Ｓ２０１の信号の送信の後、ユーザにより交換選択部１２２および非交換選択部１２３のいずれかが選択されるまで待機する（Ｓ２０２：ＮＯ，Ｓ２０３：ＮＯ）。ユーザにより交換選択部１２２が選択されたときに（Ｓ２０２：ＹＥＳ）、制御部８０は、図１０（ａ）に示す交換手順画面１３０を表示させるための信号を操作パネル６９に出力する（Ｓ２０４）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１０（ａ）に示すように、交換手順画面１３０がポップアップ表示される。交換手順画面１３０には、吐出検査部２０の交換手順が表示される。なお、図１０（ａ）では文字でのみ、吐出検査部２０の交換手順が表示されているが、これには限られない。交換手順画面１３０に、文字とともに画像またはアニメーションなどによって吐出検査部２０の交換手順が表示されてもよく、また文字はなく画像またはアニメーションのみが表示されてもよい。また、本実施形態では、交換手順画面１３０が本発明の「第５オブジェクト」に相当する。
【0052】
図６に戻って、制御部８０は、Ｓ２０４の信号の出力の後、吐出検査部２０の交換が完了したか否かを判断する（Ｓ２０５）。図８（ａ）の交換手順画面１３０に従って吐出検査部２０が交換される場合、プリンタ１の電源がオフにされてから、吐出検査部２０が交換され、その後プリンタ１の電源がオンにされる。そこで、例えば、Ｓ２０５では、制御部８０は、Ｓ２０４の信号の出力の後、プリンタ１の電源がオフにされた後にオンになるまでは、吐出検査部２０の交換が完了していないと判断する。そして、制御部８０は、Ｓ２０４の信号の出力の後、プリンタ１の電源がオフにされた後にオンになったときに吐出検査部２０の交換が完了したと判断する。
【0053】
制御部８０は、Ｓ２０４の信号の出力の後、吐出検査部２０の交換が完了するまで待機する（Ｓ２０５：ＮＯ）。そして、吐出検査部２０の交換が完了したときに（Ｓ２０５：ＹＥＳ）、制御部８０は、吐出検査部２０が正常に交換されたか否かを確認するための交換確認処理を実行する（Ｓ２０６）。例えば、プリンタ１に吐出検査部２０が正常な位置に取り付けられているか否かを検出するためのセンサが設けられ、Ｓ２０６では、このセンサから出力される信号に基づいて吐出検査部２０が正常に交換されたか否かを判断する。あるいは、例えば、吐出検査部２０が、自身が故障しているか否かを示す情報を記憶するＩＣなどの記憶部を有しており、プリンタ１の制御部８０は、吐出検査部２０が故障したと判定した際に記憶部に故障したことを示す情報を記憶させてもよい。ＩＣとはIntegrated Circuitの略語である。そして、制御部８０は、吐出検査部２０が故障したと判定した後、吐出検査部２０の記憶部から読み出される上記情報が、吐出検査部２０が故障していないことを示すものに切り換わったか否かに基づいて、吐出検査部２０が正常に交換されたか否かを判断してもよい。
【0054】
吐出検査部２０が正常に交換されたと判断した場合（Ｓ２０７：ＹＥＳ）、制御部８０は、図１０（ｂ）に示す交換完了画面１４０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信する（Ｓ２０８）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１０（ｂ）に示すように、交換完了画面１４０がポップアップ表示される。
【0055】
交換完了画面１４０は、メッセージ部１４１と、終了選択部１４２とを有する。メッセージ部１４１には、吐出検査部２０の交換が正常に完了したこと、および、取り外した吐出検査部２０の処理方法を示すメッセージが表示されている。終了選択部１４２は、交換完了画面１４０の表示を終了することを選択するための部分である。
【0056】
制御部８０は、Ｓ２０８の信号の送信の後、終了選択部１４２が選択されるまで待機する（Ｓ２０９：ＮＯ）。そして、終了選択部１４２が選択されたときに（Ｓ２０９：ＹＥＳ）、制御部８０は、制御部８０が表示終了信号を出力し（Ｓ２１０）、処理が終了する。制御部８０から表示終了信号を受信した操作パネル６９においては、表示されていた交換完了画面１４０の表示が終了される。
【0057】
吐出検査部２０が正常に交換されてないと判断した場合（Ｓ２０７：ＮＯ）、制御部８０は、図１０（ｃ）に示す交換異常画面１５０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信し（Ｓ２１１）、処理がＳ２０５に戻る。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１０（ｃ）に示すように、交換異常画面１５０がポップアップ表示される。交換異常画面１５０には、吐出検査部２０が正常に取り付けられなかったこと、および、吐出検査部２０をセットしなおすことを促すメッセージが表示される。また、交換異常画面１５０には、交換手順画面１３０と同様の、吐出検査部２０の交換手順が表示される。そして、制御部８０のＳ２１１の信号の送信の後、処理がＳ２０５に戻る。一方、交換確認画面１２０の非交換選択部１２３が選択されたときに（Ｓ２０３：ＹＥＳ）、処理が図８のフローチャートに進む。図８のフローチャートについては後程説明する。
【0058】
次に、図７のフローチャートについて説明する。故障報知画面１００において非所持選択部１０３が選択されたときに（Ｓ１０５：ＹＥＳ）、制御部８０は、図１１（ａ）に示す購入選択画面１６０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信する（Ｓ３０１）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１１（ａ）に示すように、購入選択画面１６０がポップアップ表示される。
【0059】
購入選択画面１６０は、メッセージ部１６１と、購入選択部１６２と、非交換選択部１６３とを有する。メッセージ部１６１には、交換用の吐出検査部２０を購入するか、吐出検査部２０を交換せずにプリンタ１の使用を継続するかを問い合わせるメッセージが表示される。購入選択部１６２は、交換用の吐出検査部２０を購入することを選択するための部分である。非交換選択部１６３は、吐出検査部２０を交換せずにプリンタ１の使用を継続することを選択するための部分である。
【0060】
図７に戻って、制御部８０は、Ｓ３０１の信号の出力の後、購入選択部１６２および非交換選択部１６３のいずれかが選択されるまで待機する（Ｓ３０２：ＮＯ，Ｓ３０３：ＮＯ）。購入選択部１６２が選択されたときに（Ｓ３０２：ＹＥＳ）、制御部８０は、図１１（ｂ）に示す購入方法画面１７０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信する（Ｓ３０４）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１１（ｂ）に示すように、購入方法画面１７０がポップアップ表示される。
【0061】
購入方法画面１７０は、メッセージ部１７１と、終了選択部１７２とを有する。メッセージ部１７１には、交換用の吐出検査部２０を購入可能なウェブサイトのＵＲＬと、このウェブサイトで交換用の吐出検査部２０を購入することを促すメッセージとが表示される。なお、メッセージ部１７１には、上記ウェブサイトのＵＲＬの代わりに、このウェブサイトの接続するための二次元コードなどが表示されていてもよい。ウェブサイトのＵＲＬが表示される他の画面についても同様である。終了選択部１７２は、購入方法画面１７０の表示を終了することを選択するための部分である。
【0062】
図７に戻って、制御部８０は、Ｓ３０４の信号の送信後、終了選択部１７２が選択されるまで待機する（Ｓ３０５：ＮＯ）。そして、終了選択部１７２が選択されたときに（Ｓ３０５：ＹＥＳ）、処理が図５のＳ１０２に戻る。購入選択画面１６０の非交換選択部１６３が選択されたときには（Ｓ３０３：ＹＥＳ）、処理が図８のフローチャートに進む。
【0063】
次に、図８のフローチャートについて説明する。交換確認画面１２０の非交換選択部１２３が選択されたとき、および、購入選択画面１６０の非交換選択部１６３が選択されたときには、制御部８０は、図１２（ａ）に示す非交換時画面１８０を表示させるための信号を操作パネル６９に出力する（Ｓ４０１）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１２（ａ）に示すように、非交換時画面１８０がポップアップ表示される。
【0064】
非交換時画面１８０は、メッセージ部１８１と、終了選択部１８２とを有する。メッセージ部１８１には、機能低下報知画面１１０のメッセージ部１１１と同様の、吐出検査部２０が故障していることにより、どのような影響があるかを示すメッセージ、および、後で吐出検査部２０を交換する場合の操作手順が表示されている。終了選択部１８２は、非交換時画面１８０の表示を終了することを選択するための部分である。
【0065】
図８に戻って、制御部８０は、Ｓ４０１の信号の送信後、終了選択部１８２が選択されるまで待機する（Ｓ４０２：ＮＯ）。そして、終了選択部１８２が選択されたときに（Ｓ４０２：ＹＥＳ）、制御部８０は図１２（ｂ）に示す停止選択画面１９０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信する（Ｓ４０３）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１２（ｂ）に示すように、停止選択画面１９０がポップアップ表示される。なお、本実施形態では、停止選択画面１９０が、本発明の「第７オブジェクト」に相当する。
【0066】
停止選択画面１９０は、メッセージ部１９１と、停止選択部１９２と、非停止選択部１９３とを有する。メッセージ部１９１には、故障した吐出検査部２０の動作を継続させることが可能であるが検査結果が正確でないことをユーザに報知するためのメッセージ、および、故障した吐出検査部２０を停止させるか否かを問い合わせるメッセージが表示されている。
【0067】
停止選択部１９２は、故障した吐出検査部２０を停止させることを選択するための部分である。非停止選択部１９３は、故障した吐出検査部２０を停止させないことを選択するための部分である。
【0068】
図８に戻って、制御部８０は、Ｓ４０３の信号の出力後、停止選択部１９２および非停止選択部１９３のいずれかが選択されるまで待機する（Ｓ４０４：ＮＯ、Ｓ４０５：ＮＯ）。停止選択部１９２が選択されたときに（Ｓ４０４：ＹＥＳ）、制御部８０は、吐出検査部２０を停止させる（Ｓ４０６）。吐出検査部２０を停止させるとは、例えば高電圧電源回路７７、信号処理回路７８への電力供給を停止させ、以降の吐出検査部２０による検査を行わないことである。停止選択部１９２は以降の吐出検査部２０による検査を行わないことを選択する選択部でもある。
【0069】
続いて、制御部８０は、吐出検査部２０の停止を表示させるための信号を操作パネル６９に出力し（Ｓ４０７）、処理が終了する。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１３（ａ）に示すように、吐出検査部２０が停止していることを示すメッセージが表示された待機画面２００が表示される。また、以降の吐出検査部２０による検査を行わないことを示すメッセージが表示された待機画面２００が表示されてもよい。
【0070】
一方、非停止選択部１９３が選択されたときに（Ｓ４０５：ＹＥＳ）、制御部８０は、吐出検査部２０を停止させず、吐出検査部２０の動作を継続させていることを表示させるための信号を操作パネル６９に出力し（Ｓ４０８）、処理が終了する。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１３（ｂ）に示すように、吐出検査部２０の動作を継続させていることを示すメッセージが表示された待機画面２００が表示される。また、以降の吐出検査部２０による検査を行うこを示すメッセージが表示された待機画面２００が表示されてもよい。
【0071】
ここで、図１３（ａ）、（ｂ）の待機画面２００について説明する。待機画面２００は、プリンタ１において、記録が行われていないとき、吐出検査部２０が故障したことが検出されていないときなど、プリンタ１が待機状態にあるときに操作パネル６９に表示される画面である。待機画面２００は、複数の選択部２０１と、メッセージ表示部２０２とを有する。
【0072】
複数の選択部２０１は、ユーザがプリンタ１に各種動作を行わせるために選択する部分である。図１３（ａ）、（ｂ）では、一例として、画像の記録についての設定である記録設定を行わせるための選択部２０１、プリンタ１についての設定である本体設定を行わせるための選択部２０１、プリンタ１においてメンテナンスおよびその設定を行わせるための選択部２０１等を図示しているが、選択部２０１はこれらとは別の動作を行わせるためにユーザが選択するものであってもよい。
【0073】
メッセージ表示部２０２は、プリンタ１に関する各種メッセージが表示される部分である。操作パネル６９が制御部８０から吐出検査部２０の停止を表示させるための信号を受信したときには、図１３（ａ）に示すように、メッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０が停止していることを示すメッセージが表示される。一方、操作パネル６９が制御部８０から故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを表示させるための信号を受信したときには、図１３（ｂ）に示すように、メッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを示すメッセージが表示される。なお、本実施形態では、図１３（ａ）の待機画面２００のメッセージ表示部２０２に表示されているメッセージが本発明の「第９オブジェクト」に相当し、図１３（ｂ）の待機画面２００のメッセージ表示部２０２に表示されているメッセージが本発明の「第８オブジェクト」に相当する。
【0074】
＜効果＞
本実施形態では、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得した後に、非交換選択部１２３を有する交換選択画面１２０を操作パネル６９に表示させる。これにより、ユーザは、非交換選択部１２３を選択することによって吐出検査部２０を交換することなくプリンタ１を使用し続けることができることを把握しやすい。
本実施形態では、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得した後に、非交換選択部１２３を有する交換選択画面１２０を操作パネル６９に表示させる。これにより、ユーザは、非交換選択部１２３を選択することによって吐出検査部２０を交換することなくプリンタ１を使用し続けることができることを把握しやすい。
【0075】
また、本実施形態では、交換選択部１２２と非交換選択部１２３と有する交換選択画面１２０を操作パネル６９に表示させるため、吐出検査部２０が故障したときに、ユーザは、非交換選択部１２３を選択するか交換選択部１２２を選択するかによって、吐出検査部２０を交換せずにプリンタ１を使用し続けるか、吐出検査部２０を交換するかを選択することができる。
【0076】
また、本実施形態では、上記の通り、交換選択部１２２と非交換選択部１２３とを有する交換選択画面１２０を操作パネル６９に表示させる。すなわち、交換選択部１２２と非交換選択部１２２とを同時に操作パネル６９に表示させる。これより、ユーザは、非交換選択部１２３を選択して吐出検査部２０を交換せずにプリンタ１を使用し続けるという選択肢と、交換選択部１２２を選択して吐出検査部２０を交換するという選択肢のどちらかを取ることができることを把握しやすい。
【0077】
また、本実施形態では、非交換選択部１２３が選択されたときに、吐出検査部２０が故障したことによりプリンタ１の機能にどのような影響があるかが表示されるメッセージ部１８１を有する非交換時画面１８０を操作パネル６９に表示させる。これにより、吐出検査部２０を交換しないことを選択したときに、吐出検査部２０が故障したことによりプリンタ１の機能にどのような影響があるかを把握させることができる。
【0078】
また、本実施形態では、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得したときに、吐出検査部２０が故障したことを報知するためのメッセージなどが表示されたメッセージ部１０１を有する故障報知画面１００を操作パネル６９に表示させることにより、ユーザに吐出検査部２０が故障したことを報知することができる。そして、メッセージ部１０１が選択されたときに機能低下報知画面１１０を操作パネル６９に表示させる。これにより、吐出検査部２０が故障したことによりプリンタ１の機能にどのような影響があるかをユーザに把握させることができる。
【0079】
また、本実施形態では、非交換選択部１２３が選択されたときに、後で吐出検査部２０を交換する方法が表示されたメッセージ部１８１を有する非交換時画面１８０を操作パネル６９に表示させる。これにより、一旦吐出検査部２０を交換せずにプリンタ１を使用し続けることが選択された後にも吐出検査部２０を交換することができることをユーザに把握させることができる。
【0080】
また、本実施形態では、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得したときに、所持選択部１０２と非所持選択部１０３とを有する故障報知画面１００を操作パネル６９に表示させる。そして、非所持選択部１０３が選択されたときに、非交換選択部１６３を有する購入選択画面１６０を表示させる。これにより、交換用の吐出検査部２０を所持していないときに、吐出検査部２０を交換せずにプリンタ１を使用し続けることを選択することができることをユーザに把握させることができる。
【0081】
また、本実施形態では、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得した後に、停止選択画面１９０を操作パネル６９に表示させる。これにより、故障した吐出検査部２０を動作させ続けるか、故障した吐出検査部２０を停止させるかをユーザに選択させることができる。
【0082】
また、本実施形態では、停止選択画面１９０の停止選択部１９２および非停止選択部１９３のいずれかが選択されたときに、停止選択画面１９０の表示を終了させる。これにより、吐出検査部２０を停止させるか否かの選択が正常に行われたことをユーザに把握させることができる。
【0083】
また、本実施形態では、停止選択画面１９０の非停止選択部１９３が選択されたときに、故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることが表示されたメッセージ表示部２０２を有する待機画面２００を操作パネル６９に表示させる。これにより、吐出検査部２０を故障した状態で動作させていることをユーザに把握させることができる。
【0084】
また、本実施形態では、停止選択画面１９０の停止選択部１９２が選択されたときに、故障した吐出検査部２０を停止させていることが表示されたメッセージ表示部２０２を有する待機画面２００を操作パネル６９に表示させる。これにより、故障した吐出検査部２０を停止させていることをユーザに把握させることができる。
【0085】
また、本実施形態では、非表示選択部１０４の選択等のユーザの選択によりフラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報が記憶されているときに、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得しても、故障報知画面１００を操作パネル６９に表示させないようにすることができる。ユーザは、吐出検査部２０が故障した状態を理解したままプリンタ１を使い続ける場合には、故障報知画面１００が何度も操作パネル６９に表示されると煩わしいと思う場合がある。このため、ユーザの選択によって故障報知画面１００を表示させないようできることにより、ユーザの利便性が向上する。なお、この場合、故障報知画面１００が操作パネル６９に表示されないため、当然、非交換選択部１２３を有する交換選択画面１２０、および、非交換選択部１６３を有する購入選択画面１６０が操作パネル６９に表示されることもない。
【0086】
＜変形例＞
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限られず、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限られず、特許請求の範囲に記載の限りにおいて様々な変更が可能である。
【0087】
上述の実施形態では、停止選択画面１９０において停止選択部１９２が選択されたときに、待機画面２００のメッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０を停止させたことを示すメッセージを表示させる。また、停止選択画面１９０において非停止選択部１９３が選択されたときに、待機画面２００のメッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを示すメッセージを表示させる。しかしながら、これには限られない。
【0088】
変形例１では、制御部８０は、交換確認画面１２０の非交換選択部１２３が選択されたとき（Ｓ２０３：ＹＥＳ）、および、購入選択画面１６０の非交換選択部１６３が選択されたときに（Ｓ３０３：ＹＥＳ）、制御部８０が、図１４のフローチャートに沿って処理を行う。図１４のフローチャートは、図８のフローチャートにおいて、Ｓ４０７をＳ５０１に置き換え、Ｓ４０８をＳ５０２に置き換えたものである。Ｓ５０１において、制御部８０は、故障した吐出検査部２０を停止させたことを示す停止フラグ情報をフラッシュメモリ８４に記憶させる。Ｓ５０２において、制御部８０は、故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを示す動作継続フラグ情報をフラッシュメモリ８４に記憶させる。
【0089】
また、変形例１では、制御部８０は、プリンタ１の待機中に、図１５のフローチャートに沿って処理を行うことによって操作パネル６９の表示を制御する。図１５のフローチャートについて説明すると、制御部８０は、特定用紙への記録を指示する記録指示を受信したか否かを判断する（Ｓ６０１：ＮＯ）。ここで、特定用紙とは、例えば光沢紙等、ドット抜けがないことが要求される画像の記録に使用される可能性の高い記録用紙Ｓである。また、制御部８０は、ユーザによる操作パネル６９の操作に基づくクリーニングを行うことを指示するクリーニング指示を受信したか否かを判断する（Ｓ６０２）。また、制御部８０は、プリンタ１の初回の使用開始から第１時間が経過したか否かを判断する（Ｓ６０３）。ここで、第１時間は、インクジェットヘッド４を交換する必要性が高くなる程度に長い時間である。また、制御部８０は、交換選択画面１２０で非交換選択部１２３が選択されたタイミング、あるいは、購入選択画面１６０で非交換選択部１６３が選択されてから第２時間ごとのタイミングであるか否かを判断する（Ｓ６０４）。ここで、第２時間は、例えば第１時間よりも短い時間である。
【0090】
制御部８０は、記録指示を受信しておらず（Ｓ６０１：ＮＯ）、上記のクリーニング指示を受信しておらず（Ｓ６０２：ＮＯ）、プリンタ１の初回の使用から第１時間が経過しておらず（Ｓ６０３：ＮＯ）、非交換選択部１２３，１６３が選択されてから第２時間毎のタイミングでない間は（Ｓ６０４：ＮＯ）、待機する。
【0091】
そして、記録指示を受信するか（Ｓ６０１：ＹＥＳ）、上記のクリーニング指示を受信するか（Ｓ６０２：ＹＥＳ）、プリンタ１の初回の使用から第１時間が経過するか（Ｓ６０３：ＹＥＳ）、非交換選択部１２３，１６３が選択されてから第２時間毎のタイミングであるときに（Ｓ６０４：ＹＥＳ）、処理がＳ６０５に進む。
【0092】
Ｓ６０５において、制御部８０は、フラッシュメモリ８４に停止フラグ情報が記憶されているか否かを判断する。フラッシュメモリ８４に停止フラグ情報が記憶されている場合（Ｓ６０５：ＹＥＳ）、制御部８０は、上述の実施形態のＳ４０７と同様、故障した吐出検査部２０が停止していることを表示させるための信号を出力する（Ｓ６０６）。これにより、図１３（ａ）に示すように、メッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０が停止していることを示すメッセージが表示される。
【0093】
フラッシュメモリ８４に停止フラグ情報が記憶されていない場合（Ｓ６０５：ＮＯ）、制御部８０は、続いて、フラッシュメモリ８４に動作継続フラグ情報が記憶されているか否かを判断する（Ｓ６０７）。フラッシュメモリ８４に動作継続フラグ情報が記憶されている場合（Ｓ６０７：ＹＥＳ）、制御部８０は、上述の実施形態のＳ４０８と同様、故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを表示させるための信号を出力する（Ｓ６０８）。これにより、図１３（ｂ）に示すように、メッセージ表示部２０２に吐出検査部２０の動作を継続させていることを示すメッセージが表示される。フラッシュメモリ８４に動作継続フラグ情報が記憶されていない場合（Ｓ６０７：ＮＯ）、処理がＳ６０１に戻る。
【0094】
また、制御部８０は、Ｓ６０６，Ｓ６０８の信号の出力の後、第３時間が経過するまで待機し（Ｓ６０９：ＮＯ）、第３時間が経過したときに（Ｓ６０９：ＹＥＳ）、操作パネル６９にメッセージ終了信号を出力し（Ｓ６１０）、処理がＳ６０１に戻る。ここで、第３時間は、例えば第２時間よりも短い時間である。この信号を受信した操作パネル６９は、メッセージ表示部２０２に表示されている上記メッセージの表示を終了させる。
【0095】
変形例１では、故障した吐出検査部２０を停止させることを選択するための部分である停止選択部１９２が選択されるなどしてフラッシュメモリ８４に停止フラグ情報が記憶されており、且つ、所定条件を満たすときに、待機画面２００のメッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０を停止させていることを報知するためのメッセージを表示させる。これにより、吐出検査部２０を停止させていることをユーザに把握させる必要性が高いときにのみメッセージ表示部２０２に吐出検査部２０を停止させていることを報知するためのメッセージを表示させることができる。
【0096】
また、記録を行う記録用紙Ｓの種類によっては、記録される画像にドット抜けがないことが要求されることがある。この場合、吐出検査部２０によるノズル１０の状態の検査の結果の精度が高く、吐出検査部２０による検査の結果に基づいて適切にクリーニングが行われることが要求される。そこで、変形例１では、上記所定条件を、特定用紙への記録指示を受信したという条件としている。
【0097】
また、吐出検査部２０によるノズル１０の検査の結果がノズルの状態を正確に示しておらず、適切なクリーニングが行われていないときには、記録される画像の画質が悪いことがある。そして、このような場合には、ユーザが、操作パネル６９を操作してクリーニングを行うことを指示することがある。そこで、変形例１では、所定条件をユーザによる操作パネル６９の操作に基づいて、クリーニングを行うことを指示する信号を受信したという条件としている。
【0098】
また、プリンタ１の初回の使用の開始からの経過時間が第１時間に達したときには、インクジェットヘッド４を交換する必要性が高い。そこで、変形例１では、所定条件を、プリンタ１の初回の使用の開始から第１時間が経過したという条件としている。これにより、インクジェットヘッド４を交換する必要性が高いときに、吐出検査部２０を合わせて交換することを促すことができる。
【0099】
また、変形例２では、所定条件を、非交換選択部１２３，１６３が選択されてから第２時間毎のタイミングであるという条件としている。これにより、吐出検査部２０を交換しないことが選択された後、定期的にユーザに吐出検査部２０を故障している状態で動作させていることをユーザに把握させることができる。
【0100】
また、変形例１では、上記４つの条件を所定条件としたが、これには限られない。上記４つの条件のうち１つ、２つまたは３つの条件のみを所定条件としてもよい。あるいは、上記４つの条件以外の条件を所定条件としてもよい。
【0101】
また、上述の実施形態では、故障した吐出検査部２０を停止させているか動作させ続けているかを待機画面２００のメッセージ表示部２０２に表示させたが、これには限られない。
【0102】
例えば、故障した吐出検査部２０を停止させていることを操作パネル６９に表示させ、故障した吐出検査部２０を動作させ続けていることは操作パネル６９に表示させなくてもよい。あるいは、故障した吐出検査部２０を停止させていることを操作パネル６９に表示させず、故障した吐出検査部２０を動作させ続けていることは操作パネル６９に表示させてもよい。さらには、例えば、故障した吐出検査部２０を停止させているか動作させ続けているかを操作パネル６９に表示させなくてもよい。
【0103】
また、上述の実施形態では、停止選択画面１９０において、停止選択部１９２および非停止選択部１９３のいずれかが選択されたときに、停止選択画面１９０の表示を停止させたが、これには限られない。例えば、停止選択画面１９０において、停止選択部１９２および非停止選択部１９３のいずれかが選択されたときに、停止選択画面１９０を表示させ続けることによって、吐出検査部２０を停止させるか動作させ続けるかを変更できるようにしてもよい。この場合、例えば、待機画面２００内にサイズを小さくした停止選択画面１９０を表示させてもよい。
【0104】
さらには、故障した吐出検査部２０を停止させるか動作させ続けるかをユーザに選択させることにも限られない。例えば、故障した吐出検査部２０を停止させるか動作させ続けるかをユーザに選択させなくてもよい。この場合、故障した吐出検査部２０を常に停止させるようにしてもよいし、故障した吐出検査部２０を常に動作させ続けてもよい。
【0105】
また、上述の実施形態では、ユーザに交換用の吐出検査部２０を所持しているか否かを確認するメッセージが表示されるメッセージ部１０１と、所持選択部１０２とを含む故障報知画面１００を表示させ、所持選択部１０２が選択されたときに、交換選択部１２２と非交換選択部１２３とを有する交換選択画面１２０を表示させる。しかしながら、これには限られない。
【0106】
変形例２では、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得したときに、制御部８０が図１６のフローチャートに沿って処理を行う。図１６のフローチャートについて説明すると、制御部８０は、上述の実施形態と同様、フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報が記憶されている場合には（Ｓ１０１：ＹＥＳ）、そのまま処理を終了する。
【0107】
フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報が記憶されていない場合（Ｓ１０１：ＮＯ）、制御部８０は、図１８（ａ）の故障報知画面２１０を表示させるための信号を操作パネル６９に出力する（Ｓ７０１）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１８（ａ）に示すように、故障報知画面２１０がポップアップ表示される。故障報知画面２１０は、メッセージ部２１１と、交換選択部２１２と、非交換選択部２１３と、非表示選択部２１４とを有する。なお、変形例２では、交換選択部２１２が本発明の「第２オブジェクト」に相当し、非交換選択部２１３が本発明の「第１オブジェクト」に相当する。
【0108】
メッセージ部２１１には、吐出検査部２０が故障したことをユーザに報知するとともに、吐出検査部２０を交換するか否かを問い合わせるメッセージが表示されている。交換選択部２１２は、吐出検査部２０を交換することを選択するための部分である。非交換選択部２１３は、吐出検査部２０を交換しないことを選択するための部分である。非表示選択部２１４は、上述の実施形態の非表示選択部１０４と同様の部分である。
【0109】
図１６に戻って、制御部８０は、Ｓ７０１の信号の出力の後、メッセージ部２１１、交換選択部２１２、非交換選択部２１３および非表示選択部２１４のいずれもが選択されるまで待機する（Ｓ７０２：ＮＯ、Ｓ７０３：ＮＯ、Ｓ７０４：ＮＯ、Ｓ７０５：ＮＯ）。
【0110】
メッセージ部２１１が選択された場合には（Ｓ７０２：ＹＥＳ）、上述の実施形態と同様、処理がＳ１０８に進む。以降の処理についても上述の実施形態と同様である。交換選択部２１２が選択された場合には（Ｓ７０３：ＹＥＳ）、処理が図１７のフローチャートに進む。図１７のフローチャートについては、後程説明する。非交換選択部２１３が選択された場合には（Ｓ７０４：ＹＥＳ）、処理が上述の実施形態の図８のフローチャートのＳ４０１に進む。非表示選択部２１４が選択された場合には（Ｓ７０５：ＹＥＳ）、上述の実施形態と同様、制御部８０は、Ｓ１０９，Ｓ１１０の処理を実行し、処理が終了する。
【0111】
次に、図１７のフローチャートについて説明する。故障報知画面２１０において交換選択部２１２が選択されたときに（Ｓ７０３：ＹＥＳ）、制御部８０は、図１８（ｂ）の所持選択画面２２０を表示させるための信号を操作パネル６９に出力する（Ｓ８０１）。制御部８０からこの信号を受信した操作パネル６９には、図１８（ｂ）に示すように、所持選択画面２２０がポップアップ表示される。所持選択画面２２０は、メッセージ部２２１と、所持選択部２２２と、非所持選択部２２３とを有する。なお、変形例２では、所持選択画面２２０が本発明の「第６オブジェクト」に相当する。
【0112】
メッセージ部２２１には、交換用の吐出検査部２０を所持しているか否かを問い合わせるメッセージが表示されている。所持選択部２２２は、交換用の吐出検査部２０を所持していることを選択するための部分である。非所持選択部２２３は、交換用の吐出検査部２０を所持していないことを選択するための部分である。
【0113】
図１７に戻って、制御部８０は、Ｓ８０１の信号の出力の後、所持選択部２２２および非所持選択部２２３のいずれかが選択されるまで待機する（Ｓ８０２：ＮＯ、Ｓ８０３：ＮＯ）。所持選択部２２２が選択された場合には（Ｓ８０２：ＹＥＳ）、上述の実施形態と同様のＳ２０４～Ｓ２１１の処理を実行する。非所持選択部２２３が選択された場合には（Ｓ８０３：ＹＥＳ）、処理が上述の実施形態の図７のフローチャートのＳ３０１に進む。
【0114】
また、変形例２では、交換選択部２１２が選択されたときに、所持確認画面を表示させて交換用の吐出検査部２０を所持しているか否かを選択させたが、これには限られない。例えば、変形例２において、交換選択部２１２が選択されたときに、交換用の吐出検査部２０を所持しているか否かの確認を行わずに、上述の実施形態と同様のＳ２０４～Ｓ２１１の処理を実行するようにしてもよい。
【0115】
また、変形例２のように、吐出検査部２０を交換するか否かをユーザに選択させ、吐出検査部２０を交換することが選択された場合に、交換用の吐出検査部２０を所持しているか否かを確認する場合、交換選択部および非交換選択部を有する故障報知画面をポップアップ表示させることにも限られない。
【0116】
例えば、変形例３では、制御部８０が、吐出検査部２０が故障していないことを示す故障情報を取得しているときには、図１９（ａ）に示すような、待機画面２３０を操作パネル６９に表示させる。待機画面２３０は、待機画面２００と同様の、複数の選択部２０１とメッセージ表示部２０２とを有する。そして、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得したときに、制御部８０は、図１９（ｂ）に示すように、待機画面２３０において、メッセージ表示部２０２に吐出検査部２０が故障したこと、および、吐出検査部２０を交換するか否かの選択を促すメッセージを表示させるとともに、交換選択部２３１および非交換選択部２３２を表示させる。なお、変形例２では、交換選択部２３１が本発明の「第２オブジェクト」に相当し、非交換選択部２３２が本発明の「第１オブジェクト」に相当する。交換選択部２３１が選択されたときの処理の流れは、変形例２で交換選択部２１２が選択されたときと同様である。非交換選択部２３２が選択されたときの処理の流れは、変形例２で非交換選択部２１３が選択されたときと同様である。
【0117】
変形例３では、待機画面２３０の非交換選択部２３２を選択することによって、吐出検査部２０を交換せずにプリンタ１を使用し続けるようにすることができる。
【0118】
また、上述の実施形態では、非交換時画面１８０のメッセージ部１８１に後で吐出検査部２０を交換するときの操作手順を表示させており、ユーザは、後で吐出検査部２０を交換する際に、メッセージ部１８１に表示された上記手順に従って操作パネル６９を操作することになるが、これには限られない。
【0119】
変形例４では、Ｓ４０１において制御部８０から操作パネル６９に非交換時画面を表示させるための信号が出力されたときに、操作パネル６９に図２０（ａ）に示す非交換時画面２４０を表示させる。非交換時画面２４０は、メッセージ部２４１と終了選択部２４２とを有する。
【0120】
メッセージ部２４１には、上述の実施形態の非交換時画面１８０のメッセージ部１８１と同様の、吐出検査部２０が故障していることにより、どのような影響があるかを示すメッセージが表示されている。ただし、メッセージ部２４１には、上述の実施形態の非交換時画面１８０のメッセージ部１８１とは異なり、後で吐出検査部２０を交換する場合の操作手順は表示されていない。終了選択部２４２は、非交換時画面２４０の表示を終了することを選択するための部分である。そして、終了選択部２４２が選択されたときに（Ｓ４０２）、制御部８０が図１２（ｂ）に示す停止選択画面１９０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信する（Ｓ４０３）。これにより、上述の実施形態と同様、操作パネル６９に図１２（ｂ）に示す停止選択画面１９０がポップアップ表示される。
【0121】
また、変形例４では、図１２（ｂ）の停止選択画面１９０の停止選択部１９２が選択されて（Ｓ４０４：ＹＥＳ）、制御部８０がＳ４０７で故障した吐出検査部２０を停止させたことを表示させるための信号を出力したときに、操作パネル６９に図２０（ｂ）に示すような待機画面２５０が表示される。また、変形例４では、図１２（ｂ）の停止選択画面１９０の非停止選択部１９３が選択されて（Ｓ４０５：ＹＥＳ）、制御部８０がＳ４０８で故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを表示させるための信号を出力したときに、操作パネル６９に図２０（ｃ）に示すような待機画面２５０が表示される。待機画面２５０は、上述の実施形態の待機画面２００と同様の複数の選択部２０１とメッセージ表示部２０２とを有する。また、図２０（ｂ）の待機画面２５０では、メッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０を停止させていることを示すメッセージが表示される。また、図２０（ｃ）の待機画面２５０では、メッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを示すメッセージが表示される。
【0122】
また、図２０（ｂ）、（ｃ）の待機画面２５０は、交換選択部２５１を有する。交換選択部２５１は、後で吐出検査部２０を交換する際に選択するための部分である。交換選択部２５１が選択されると、例えば、上述の実施形態のＳ２０４～Ｓ２１１の処理が実行される。なお、変形例４では、交換選択部２５１が本発明の「第２オブジェクト」に相当する。
【0123】
変形例４では、非交換選択部１２３，１６３が選択された後に、交換選択部２５１を有する待機画面２５０を操作パネル６９に表示させることにより、一旦吐出検査部２０を交換しないことを選択した場合でも、後で吐出検査部２０を交換できることをユーザに把握させることができる。
【0124】
また、変形例４では、交換選択部２５１を有する待機画面２５０を操作パネル６９に表示させることにより、吐出検査部２０を交換できることを、プリンタ１の待機中にユーザに把握させることができる。
【0125】
変形例４では、故障した吐出検査部２０を交換しないことが選択された待機画面２５０を、交換選択部２５１を有するものとすることによって、故障した吐出検査部２０を交換することを選択できるようにしたが、これには限られない。
【0126】
変形例５では、変形例３において、停止選択画面１９０の停止選択部１９２が選択されて（Ｓ４０４：ＹＥＳ）、制御部８０がＳ４０７で故障した吐出検査部２０を停止させたことを表示させるための信号を出力したときに、操作パネル６９に図２１（ａ）に示すような待機画面２６０が表示される。また、変形例５では、変形例３において、停止選択場面１９０の非停止選択部１９３が選択されて（Ｓ４０５：ＹＥＳ）、制御部８０がＳ４０８で故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを表示させるための信号を出力したときに、操作パネル６９に図２１（ｂ）に示すような待機画面２６０が表示される。
【0127】
待機画面２６０は、上述の実施形態の待機画面２００と同様の複数の選択部２０１とメッセージ表示部２０２とを有する。また、上述の実施形態と同様、図２１（ａ）の待機画面２６０では、メッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０を停止させていることを示すメッセージが表示され、図２１（ｂ）の待機画面２６０では、メッセージ表示部２０２に故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを示すメッセージが表示される。
【0128】
ただし、待機画面２６０は、変形例３の待機画面２５０とは異なり、交換選択部２５１の代わりにメッセージバー２６１を有する。メッセージバー２６１は、選択可能であり、プリンタ１に関連する各種メッセージが表示される部分である。図２１（ｂ）、（ｃ）の待機画面２６０では、メッセージバー２６１に、吐出検査部２０を交換することを促すメッセージが表示されている。なお、変形例５では、メッセージバー２６１に表示された上記メッセージが、本発明の「第２オブジェクト」に相当する。メッセージバー２６１が選択されると、例えば、上述の実施形態のＳ２０４～Ｓ２１１の処理が実行される。
【0129】
変形例５では、非交換選択部１２３，１６３が選択された後に、吐出検査部２０を交換することを選択するためのメッセージが表示されたメッセージバー２６１を有する待機画面２６０を操作パネル６９に表示させる。これにより、一旦吐出検査部２０を交換しないことを選択した場合でも、後で吐出検査部２０を交換できることをユーザに把握させることができる。
【0130】
また、変形例５では、メッセージバー２６１に吐出検査部２０を交換することを促すメッセージを表示させることによって、ユーザに吐出検査部２０を交換できることを把握させやすい。
【0131】
なお、変形例５では、待機画面２６０にメッセージバー２６１が表示されていたが、メッセージバーは待機画面以外の画面に表示されるものであってもよい。
【0132】
変形例６では、変形例４と同様、Ｓ４０１において制御部８０から操作パネル６９に非交換時画面を表示させるための信号が出力されたときに、操作パネル６９に図２０（ａ）に示す非交換時画面２４０が表示される。また、変形例６では、停止選択画面１９０の停止選択部１９２が選択されて（Ｓ４０４：ＹＥＳ）、制御部８０がＳ４０７で故障した吐出検査部２０を停止させたことを表示させるための信号を出力したときに、上述の実施形態と同様、操作パネル６９に図１３（ａ）に示すような待機画面２００が表示される。また、変形例６では、停止選択画面１９０の非停止選択部１９３が選択されて（Ｓ４０５：ＹＥＳ）、制御部８０がＳ４０８で故障した吐出検査部２０の動作を継続させていることを表示させるための信号を出力したときに、上述の実施形態と同様、操作パネル６９に図１３（ｂ）に示すような待機画面２００が表示される。
【0133】
そして、変形例６では、図１３（ａ）または図１３（ｂ）の待機画面２５０が操作パネル６９に表示されているときに、例えば、一定時間ごとに図２１（ｃ）に示すような交換確認画面２７０を操作パネル６９にポップアップ表示させる。
【0134】
交換確認画面２７０は、メッセージ部２７１と、交換選択部２７２と、非交換選択部２７３とを有する。なお、変形例６では、交換選択部２７２が本発明の「第２オブジェクト」に相当し、非交換選択部２７３が本発明の「第１オブジェクト」に相当する。
【0135】
メッセージ部２７１には吐出検査部２０を交換するか否かを確認するためのメッセージが表示される。交換選択部２７２が選択されると、制御部８０は、例えば、図６のＳ２０４～Ｓ２１１の処理を実行する。非交換選択部２７３が選択されると、制御部８０は、交換確認画面２７０の表示を終了させるための信号を操作パネル６９に出力する。これにより、操作パネル６９に図１３（ａ）または図１３（ｂ）の待機画面２５０が表示された状態に戻る。
【0136】
変形例６では、非交換選択部１２３，１６３が選択された後に、交換選択部２７２を有する交換選択画面２７０を定期的に操作パネル６９に表示させる。これにより、一旦吐出検査部２０を交換しないことを選択した場合でも、後で吐出検査部２０を交換できることをユーザに把握させることができる。
【0137】
また、変形例６では、交換選択画面２７０をポップアップ表示させることによって、ユーザに吐出検査部２０を交換できることを把握させやすい。
【0138】
また、上述の実施形態では、交換選択画面１２０の非交換選択部１２３、および、購入選択画面１６０の非交換選択部１６３が選択されたときに、吐出検査部２０が故障したことにより低下したプリンタ１の機能を示すメッセージが表示されたメッセージ部１８１を有する非交換時画面１８０を操作パネル６９に表示させる。また、故障報知画面１００においてメッセージ部１０１が選択されたときに、吐出検査部２０が故障したことにより低下したプリンタ１の機能を示すメッセージが表示された機能低下報知画面１１０を操作パネル６９に表示させる。しかしながら、これには限られない。
【0139】
例えば、非交換時画面１８０のメッセージ部１８１に、吐出検査部２０が故障したことにより低下したプリンタ１の機能を示すメッセージが表示されていなくてもよい。また、故障報知画面１００のメッセージ部１０１が選択されたときに、機能低下報知画面１１０とは別の画面が操作パネル６９に表示されるようになっていてもよい。あるいは、故障報知画面１００のメッセージ部１０１は選択できないものであってもよい。
【0140】
また、これらの場合、交換選択画面１２０の非交換選択部１２３の選択、購入選択画面１６０の非交換選択部１６３の選択、および、故障報知画面１００のメッセージ部１０１の選択以外の条件を満たしたときに、吐出検査部２０が故障したことにより低下したプリンタ１の機能を示すメッセージ等を操作パネル６９に表示させてもよい。あるいは、吐出検査部２０が故障したことにより低下したプリンタ１の機能を示すメッセージなどを含むオブジェクトが操作パネル６９に表示されることがなくてもよい。
【0141】
また、上述の実施形態では、交換選択画面１２０において交換選択部１２２が選択されたときに、吐出検査部２０の交換手順を示す交換手順画面１３０を表示させたが、これには限られない。例えば、交換選択画面１２０において交換選択部１２２が選択されたときに、単に吐出検査部２０の交換を促すメッセージを表示させてもよい。この場合、ユーザは、例えば、自身でプリンタ１の取扱説明書を確認する等して吐出検査部２０を交換する。
【0142】
また、上述の実施形態では、制御部８０が、図５～図８のフローチャートに沿って処理を行うことによって操作パネル６９に表示される故障報知画面１００等によって、故障した吐出検査部２０を交換しないこと等を選択できることを把握することができるようになっているが、これには限られない。
【0143】
変形例７では、図２２（ａ）に示すように、待機画面２８０が、待機画面２００と同様の複数の選択部２０１およびメッセージ表示部２０２に加えて、故障確認選択部２８１を有する。故障確認選択部２８１が選択されると、制御部８０は、図２２（ｂ）または図２２（ｃ）に示す故障確認画面２９０を表示させるための信号を操作パネル６９に出力する。これにより、操作パネル６９に、図２２（ｂ）または図２２（ｃ）に示す故障確認画面２９０が表示される。なお、変形例７では、故障確認選択部２８１が、本発明の「第１０オブジェクト」に相当し、故障確認画面２９０が、本発明の「第１１オブジェクト」に相当する。
【0144】
変形例７では、制御部８０が、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得したときに、吐出検査部２０が故障していることを示す故障フラグ情報をフラッシュメモリ８４に記憶させる。また、吐出検査部２０が故障していないことを示す故障情報を取得している状態、および、故障した吐出検査部２０が交換されたときには、フラッシュメモリ８４に故障フラグ情報が記憶されていない状態となる。
【0145】
図２２（ｂ）は、フラッシュメモリ８４に故障フラグ情報が記憶されている状態で故障確認選択部２８１が選択されたときに操作パネル６９に表示される故障確認画面２９０を示している。図２２（ｃ）は、フラッシュメモリ８４に故障フラグ情報が記憶されていない状態で故障確認選択部２８１が選択されたときに操作パネル６９に表示される故障確認画面２９０を示している。
【0146】
フラッシュメモリ８４に故障フラグ情報が記憶されている場合に表示される故障確認画面２９０は、図２２（ｂ）に示すように、故障有無表示部２９１と、交換手順表示部２９２と、故障通知設定部２９３と、終了選択部２９４とを有する。フラッシュメモリ８４に故障フラグ情報が記憶されていない場合に表示される故障確認画面２９０は、図２２（ｃ）に示すように、図２２（ｂ）の故障確認画面２９０から交換手順表示部２９２が除かれたものとなっている。なお、変形例４では、故障有無表示部２９１が本発明の「第１部分」に相当し、交換手順表示部２９２が本発明の「第２部分」に相当し、故障通知設定部２９３が本発明の「第３部分」に相当する。
【0147】
故障有無表示部２９１には、吐出検査部２０が故障しているか否かの情報が表示される。より詳細には、フラッシュメモリ８４に故障フラグ情報が記憶されている場合には、図２２（ｂ）に示すように、故障有無表示部２９１に吐出検査部２０が故障していることを示すメッセージが表示される。一方、フラッシュメモリ８４に故障フラグ情報が記憶されていない場合には、図２２（ｃ）に示すように、故障有無表示部２９１に、吐出検査部２０が故障していないこと、すなわち、吐出検査部２０が正常であることを示すメッセージが表示される。
【0148】
交換手順表示部２９２には、故障した吐出検査部２０の交換手順が表示される。交換手順表示部２９２に表示される吐出検査部２０の交換手順は、例えば、図１０の交換手順画面１３０に表示されるものと同様である。
【0149】
故障通知設定部２９３は、吐出検査部２０が故障したことを通知するか否かを設定するための部分である。故障通知設定部２９３は、２つのチェックボックス２９３ａ，２９３ｂを有する。ユーザは、チェックボックス２９３ａ，２９３ｂを選択することによって、チェックボックス２９３ａ，２９３ｂのいずれか片方にチェックを入れることができる。
【0150】
チェックボックス２９３ａにチェックが入っている状態では、フラッシュメモリ８４に上述の実施形態で説明した非表示フラグ情報が記憶されていない状態となる。これにより、制御部８０は、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得して図５のフローチャートに沿って処理が開始されたときに、Ｓ１０１において非表示フラグ情報が記憶されていないと判断し、Ｓ１０２に進む。
【0151】
チェックボックス２９３ｂにチェックが入っている状態では、フラッシュメモリ８４に上述の実施形態で説明した非表示フラグ情報が記憶された状態となる。これにより、制御部８０は、吐出検査部２０が故障したことを示す故障情報を取得して図５のフローチャートに沿って処理が開始されたときに、Ｓ１０１において非表示フラグ情報が記憶されていると判断し、処理が終了する。
【0152】
終了選択部２９４は、故障確認画面２９０の表示の終了を選択するためのものである。終了選択部２９４が選択されると、制御部８０は、待機画面２８０を表示させるための信号を操作パネル６９に送信する。これにより、操作パネル６９において、故障確認画面２９０の表示が終了し、待機画面２８０が表示される。
【0153】
変形例７では、故障確認選択部２８１を有する待機画面２８０を操作パネル６９に表示させる。そして、故障確認選択部２８１が選択されたときに、故障有無表示部２９１と、交換手順表示部２９２と、故障通知設定部２９３とを有する故障確認画面２９０を操作パネル６９に表示させる。これにより、吐出検査部２０が故障しているか否か、および、吐出検査部２０の交換方法を把握させることができる。また、ユーザに吐出検査部２０の故障の通知の設定を行わせることができる。
【0154】
また、以上の例は、プリンタがユーザにより吐出検査部２０を交換可能なものであり、操作パネル６９に交換選択部が表示されるようになっていたが、これには限られない。例えば、プリンタは、修理に出さないと吐出検査部２０を交換できないものであってもよい。そして、このようなプリンタにおいて、操作パネル６９に非交換選択部を表示させることによって、ユーザが吐出検査部２０を交換せずにプリンタを使用し続けることを選択できるようにしてもよい。
【0155】
また、以上の例では、上述の実施形態の故障報知画面１００において非表示選択部１０４を選択する、変形例７の故障確認画面２９０において、故障通知設定部２９３においてチェックボックス２９３ｂにチェックを入れるなど、所定の操作を行うことによって、フラッシュメモリ８４に非表示フラグ情報を記憶させて、故障報知画面が表示されないようにすることができる。そして、この場合には、交換選択部１２２の非交換選択部１２３も表示されない。しかしながら、これには限られない。故障通知画面を表示させるか否かをユーザが選択できなくてもよい。
【0156】
また、以上の例では、プリンタ１が操作パネル６９を備え、ユーザが操作パネル６９の各選択部が表示される部分に触れる操作を行うことによって選択部を選択することができるようになっていたが、これには限られない。例えば、プリンタが、液晶ディスプレイなどの表示部と、ボタンなどの操作部とを別々に備え、ユーザが、操作部を操作することによって、表示部に操作された選択部を選択するようになっていてもよい。
【0157】
また、以上の例では、プリンタの表示部に故障報知画面などの画面を表示させたが、これには限られない。変形例８では、図２３に示すように、プリンタ３００が、上述の実施形態のプリンタ１と同様の構成に加えて、通信部３０１を備えている。通信部３０１は、プリンタ３００を外部装置３１０と通信可能に接続するための部分である。
【0158】
外部装置３１０は、例えばＰＣ、スマートフォンなどであり、通信部３１１と、表示部３１２と、操作部３１３とを備えている。通信部３１１は、プリンタ３００との接続を行うための部分である。プリンタ３００の通信部３０１と外部装置３１０の通信部３１１とが、有線または無線で接続されることによって、プリンタ３００と外部装置３１０とが通信可能に接続される。
【0159】
表示部３１２は、液晶ディスプレイなどである。操作部３１３は、例えば、外部装置３１０がＰＣである場合にはキーボード、マウスなどであり、外部装置３１０がスマートフォンである場合には表示部３１２に設けられたタッチパネルなどである。また、外部装置３１０は、制御部３１４を備えている。制御部３１４は、通信部３１１および表示部３１２の動作を制御する。また、制御部３１４に操作部３１３の操作に応じた信号が入力される。
【0160】
変形例８でも、プリンタ３００の制御部８０は、吐出検査部２０が故障していることを示す故障情報を取得したときに、図５～図８のフローチャートに沿って処理を行う。ただし、変形例８では、Ｓ１０２，Ｓ１０７，Ｓ１１０，Ｓ２０１，Ｓ２０４，Ｓ２０８，Ｓ２１０，Ｓ２１１，Ｓ３０１，Ｓ３０４，Ｓ４０１，Ｓ４０３，Ｓ４０７，Ｓ４０８の信号の出力を、外部装置３１０に向けて行う。また、変形例８では、Ｓ１０３～Ｓ１０６，Ｓ１０８，Ｓ２０２，Ｓ２０３，Ｓ２０９，Ｓ３０２，Ｓ３０３，Ｓ３０５，Ｓ４０２，Ｓ４０４，Ｓ４０５の判断を、操作部３１３の操作に応じて外部装置３１０から出力された信号に基づいて行う。
【0161】
また、以上の例では、プリンタ１が、パージとして、吸引パージを行ったが、これには限られない。例えば、インクカートリッジとインクジェットヘッド４との間の流路等にインクジェットヘッド４内のインクを加圧する加圧ポンプが設けられていてもよい。そして、複数のノズル１０がキャップ７１で覆われた状態で上記加圧ポンプを駆動させることによってインクジェットヘッド４内のインクを排出させる加圧パージを行ってもよい。また、吸引ポンプ７２を駆動させることによる吸引パージと、上述の加圧ポンプを駆動させることによる加圧パージの両方行ってもよい。
【0162】
また、上述の実施形態では、インクジェットヘッド４に吐出駆動を行わせたときの、ノズル１０からキャップ７１内に配置された電極７６における電圧の変化に応じて、信号処理回路７８からノズル１０の状態を示す状態信号を出力したが、これには限られない。
【0163】
例えば、電極７６の代わりに、鉛直方向に延びており、キャリッジ２がメンテナンス位置に位置している状態でノズル１０の下方の空間と対向する電極を設けてもよい。そして、信号処理回路７８から、キャリッジ２をメンテナンス位置に位置させた状態で吐出駆動を行ったときの上記電極の電圧の変化に応じた状態信号を出力させてもよい。
【0164】
あるいは、例えば、キャリッジ２がメンテナンス位置等の所定位置に位置している状態で、ノズル１０から吐出されたインクを直接検出する光センサを設け、光センサに、検出結果に応じた状態信号を出力させてもよい。
【0165】
あるいは、例えば、特許第４９２９６９９号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドのノズルが形成されたプレートに、ノズルからインクが吐出されたときの電圧の変化を検出する電圧検出回路を接続し、電圧検出回路に、キャリッジを検査位置に移動させた状態でノズルからインクを吐出させるための動作を行わせたときの電圧変化に応じた状態信号を出力させてもよい。
【0166】
あるいは、例えば、特許第６２３１７５９号公報に記載されているのと同様に、インクジェットヘッドの基板を、温度検知素子を備えたものとしてもよい。そして、インクの吐出のために第１印加電圧を印加してヒータを駆動した後に、インクが吐出されないように第２印加電圧を印加してヒータを駆動し、第２印加電圧を印加してから、その後、所定時間が経過するまでの間の、温度検知素子で検知された温度の変化に基づいて、状態信号を出力させてもよい。
【0167】
また、上述の実施形態では、インクジェットヘッド４の全てのノズル１０について、検査用駆動を行わせて、異常ノズルであるか否かを判定したが、これには限られない。例えば、各ノズル列９における１つおきのノズル１０等、インクジェットヘッド４の一部のノズル１０についてのみ、検査用駆動を行わせて異常ノズルであるか否かを判定してもよい。そして、それ以外のノズル１０については、上記一部のノズル１０についての判定結果に基づいて異常ノズルであるか否かを推定してもよい。
【0168】
また、以上の例では、状態信号が、インクの吐出量が不足しているか否かを示す信号であったが、これには限られない。状態信号は、インクの吐出状態が悪いか否かを示すものであってもよい。例えば、状態信号は、ノズル内の粘度が高い状態か否か、インクが曲がって吐出される状態か否か、インクの吐出量が所定量未満か否か、などの正常な記録が難しい状態であるか否かを示す信号であってもよい。
【0169】
また、以上では、キャリッジとともに走査方向に移動しつつ複数のノズルからインクを吐出する、いわゆるシリアルヘッドを備えたプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。例えば、走査方向に記録用紙の全長にわたって延びたいわゆるラインヘッドを備えたプリンタに本発明を適用することも可能である。
【0170】
また、以上では、ノズルからインクを吐出して記録用紙Ｓに記録を行うプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。Ｔシャツ、屋外広告用のシート、スマートフォン等の携帯端末のケース、段ボール、樹脂部材など、記録用紙以外の被記録媒体に画像を記録する画像記録装置にも適用され得る。
【符号の説明】
【0171】
１：プリンタ
１０：ノズル
２０：吐出検査部
６９：操作パネル
８０：制御部
１０１：メッセージ部
１０２：所持選択部
１１０：機能低下報知画面
１０４：非表示選択部
１２２：交換選択部
１２３：非交換選択部
１８１：メッセージ部
１９０：停止選択画面
２００：待機画面
２０２：メッセージ部
２１２：交換選択部
２１３：非交換選択部
２２０：所持確認画面
２３１：交換選択部
２３２：非交換選択部
２５１：交換選択部
２６１：メッセージバー
２８１：故障確認選択部
２９０：故障確認画面
２９１：故障有無表示部
２９２：交換手順表示部
２９３：故障通知設定部
３００：プリンタ
３１０：外部装置
３１２：表示部
３１３：操作部
１０：ノズル
２０：吐出検査部
６９：操作パネル
８０：制御部
１０１：メッセージ部
１０２：所持選択部
１１０：機能低下報知画面
１０４：非表示選択部
１２２：交換選択部
１２３：非交換選択部
１８１：メッセージ部
１９０：停止選択画面
２００：待機画面
２０２：メッセージ部
２１２：交換選択部
２１３：非交換選択部
２２０：所持確認画面
２３１：交換選択部
２３２：非交換選択部
２５１：交換選択部
２６１：メッセージバー
２８１：故障確認選択部
２９０：故障確認画面
２９１：故障有無表示部
２９２：交換手順表示部
２９３：故障通知設定部
３００：プリンタ
３１０：外部装置
３１２：表示部
３１３：操作部
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】