(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172973
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】冷却具
(51)【国際特許分類】
A61F 7/10 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
A61F7/10 330R
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091061
(22)【出願日】2023-06-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-08
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・令和5年2月15日、第95回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2023にて公開 ・令和5年3月6日、以下のウェブサイトのアドレスにて公開。 https://www.makuake.com/project/suolife/(マクアケ)、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000076052.html(PR Times) ・令和5年4月26日、以下のウェブサイトのアドレスにて公開。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000076052.html(PR Times)、https://suo-life.com/(WIZ 自社サイト)、https://item.rakuten.co.jp/suo-life/(WIZ楽天サイト)、https://www.rakuten.co.jp/suosuo/(TAT楽天サイト)、https://store.shopping.yahoo.co.jp/suosuo/(TAT Yahooサイト) ・令和5年6月1日、繊研新聞第1面にて公開。
(71)【出願人】
【識別番号】521132820
【氏名又は名称】株式会社TAT
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(72)【発明者】
【氏名】朴 晟濟
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099AA02
4C099CA03
4C099GA02
4C099NA09
(57)【要約】
【課題】被り物の内側に設置し易い冷却具を提供する。
【解決手段】冷却具100は、人体の頭部8に装着される被り物9,90の内側に設置される冷却具100であって、頭部8を冷却する板状の冷却具本体1を備え、冷却具本体1は、保冷剤2と、保冷剤2を収容する外装パック3とを有し、外装パック3は、保冷剤2を個別に収容する複数の収容部32を含み、複数の収容部32は、冷却具本体1の外周縁19に配置された第1収容部32aと、第1収容部32aよりも冷却具本体1の内側に配置された第2収容部32bとを含み、第1収容部32aの厚みt1は、第2収容部32bの厚みt2よりも薄い。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体の頭部に装着される被り物の内側に設置される冷却具であって、
前記頭部を冷却する板状の冷却具本体を備え、
前記冷却具本体は、保冷剤と、前記保冷剤を収容する外装パックとを有し、
前記外装パックは、前記保冷剤を個別に収容する複数の収容部を含み、
前記複数の収容部は、前記冷却具本体の外周縁に配置された第1収容部と、前記第1収容部よりも前記冷却具本体の内側に配置された第2収容部とを含み、
前記第1収容部の厚みは、前記第2収容部の厚みよりも薄い冷却具。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却具において、
前記第1収容部の厚みは、前記第2収容部の厚みの半分よりも大きい冷却具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の冷却具において、
前記第1収容部は、複数存在し、
複数の前記第1収容部は、前記外周縁の全周に渡って配置されている冷却具。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の冷却具において、
前記第1収容部は、前記被り物のスベリに挿入される冷却具。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の冷却具において、
前記第1収容部は、複数存在し、
前記外装パックは、前記外周縁に形成された切り込みを有し、
前記切り込みは、前記外周縁の周方向に隣り合って配置された2つの前記第1収容部の間に配置されている冷却具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、冷却具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、人体の頭部を冷却する冷却具が開示されている。冷却具は、頭部に沿って湾曲した半球面状に形成されている。具体的には、冷却具は、頭部を収容可能な凹部が形成された外側壁部と、外側壁部に隙間を介して対向する内側壁部と、隙間に充填された保冷剤とによって形成されている。冷却具は、凹部に頭部が収容されるように頭部に被せられる。このように頭部に被せられた冷却具の保冷剤によって、頭部が冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、人体の頭部を冷却する冷却具は、被り物の内側に設置されて使用される場合がある。前述した冷却具を被り物の内側に設置する場合、前述した冷却具は単純な半球面状であるため、被り物の内側に設置され難い虞がある。
【0005】
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被り物の内側に設置し易い冷却具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示された冷却具は、人体の頭部に装着される被り物の内側に設置される冷却具であって、頭部を冷却する板状の冷却具本体を備え、冷却具本体は、保冷剤と、保冷剤を収容する外装パックとを有し、外装パックは、保冷剤を個別に収容する複数の収容部を含み、複数の収容部は、冷却具本体の外周縁に配置された第1収容部と、第1収容部よりも冷却具本体の内側に配置された第2収容部とを含み、第1収容部の厚みは、第2収容部の厚みよりも薄い。
【発明の効果】
【0007】
前記冷却具は、被り物の内側に設置し易い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、非使用状態の冷却具の平面図である。
【
図2】
図2は、使用状態の冷却具を示した概略図である。
【
図3】
図3は、
図1のIII-III線における冷却具の断面図である。
【
図4】
図4は、冷却具が設置された帽子の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
図1は、非使用状態の冷却具100の平面図である。
図2は、使用状態の冷却具100を示した概略図である。
【0011】
冷却具100は、人体の頭部8を冷却するために用いられる。冷却具100は、人体の頭部8に装着される被り物9の内側に設置される。冷却具100は、頭部8を冷却する冷却具本体1を備えている。被り物9は、例えば、帽子、頭巾、サンバイザ又はヘルメット等である。
【0012】
冷却具本体1は、柔軟性を有している。冷却具本体1は、板状に形成されている。詳しくは、冷却具本体1は、略平板状に形成されている。冷却具本体1は、板状の第1状態と湾曲形状の第2状態とに変形可能である。第2状態の湾曲形状は、カップ状、椀状、釣鐘状又は球冠状であり得る。第1状態は冷却具100の非使用時の状態であり、第2状態は冷却具100の使用時の状態である。以下の説明では、特に断りのない限り、第1状態の冷却具本体1について説明する。この例では、冷却具本体1は、全体的に円形状に形成されている。冷却具本体1は、外周縁19を有している。冷却具本体1は、保冷剤2と、保冷剤2を収容する外装パック3とを有している。
【0013】
保冷剤2は、熱を吸収して固相から液相に変化するPCM(Phase Change Material)である。保冷剤2は、例えば、脂肪族炭化水素を含む。脂肪族炭化水素は、例えば、パラフィン又は脂肪族飽和炭化水素である。保冷剤2は、脂肪族炭化水素として、テトラデカン(C14H30)、ヘキサデカン(C16H34)及びオクタデカン(C18H38)のうち少なくとも1つを含んでもよい。保冷剤2は、テトラデカン、ヘキサデカン及びオクタデカンのうち1つだけ若しくは2つだけ含んでもよいし、全てを含んでもよい。保冷剤2は、脂肪族炭化水素に加えて、高吸水性樹脂(SAP:Super Absorbent Polymer)、水、アロマ、グラファイト(Graphite)、有機物又はミネラル等をさらに含み得る。保冷剤2の融点は、例えば、常温である。保冷剤2の融点は、5℃以上35℃以下であることが好ましく、15℃以上35℃以下であることがさらに好ましい。保冷剤2は、固相及び液相のとき、人体の熱を顕熱として吸収する。保冷剤2は、固相から液相へ変化するとき、人体の熱を潜熱、詳しくは融解熱として吸収する。
【0014】
外装パック3は、可撓性を有している。外装パック3は、例えば、熱可塑性ポリウレタン(TPU:Thermoplastic Polyurethane)、ナイロン(Nylon)、ポリ塩化ビニル(PVC:Polyvinylchloride)、ポリエチレン(PE:Polyethylene)及びポリプロピレン(PP:Polypropylene)等の樹脂のうち1つ又は複数の混合体から形成される。
【0015】
外装パック3は、保冷剤2を個別に収容する複数の収容部32を含む。この例では、外装パック3は、冷却具本体1の外周縁19を形成する周縁部31と、内部空間を複数の収容部32に仕切る仕切部33とをさらに含む。複数の収容部32のそれぞれは、密閉されている。すなわち、保冷剤2は、収容部32毎に個別に収容されている。
【0016】
複数の収容部32は、外周縁19に配置された第1収容部32aと、第1収容部32aよりも冷却具本体1の内側に配置された第2収容部32bとを含む。第1収容部32aは、被り物9の例えばスベリ(即ち、ビン革)等に挿入される。第2収容部32bは、頭部8に好ましくは直接接触される。尚、
図1では、説明の便宜上、第1収容部32aに細かいドットが付され、第2収容部32bに粗いドットが付されている。
図3及び、
図4(破線で囲まれた領域を除く。)についても同様である。
【0017】
詳しくは、第1収容部32aは、外周縁19の近傍に配置されている。第1収容部32aは、略長方形の平面形状を有する。第1収容部32aの平面形状の各角は、丸くなっている。より詳しくは、第1収容部32aは、複数存在する。この例では、複数の第1収容部32aは、外周縁19の全周に渡って配置されている。複数の第1収容部32aは、冷却具100の使用時において、人体の前頭部81、側頭部84及び後頭部82に配置される。
【0018】
第2収容部32bは、第1収容部32aよりも冷却具本体1の径方向内側に配置されている。この例では、第2収容部32bは、略台形、略円形又は略円環形の平面形状を有する。第2収容部32bは、複数存在する。冷却具本体1の略中央に、略円環形の第2収容部32bと、略円環形の第2収容部32bの内側に略円形の第2収容部32bとが配置されている。略円環形の第2収容部32bと略円形の第2収容部32bとは、冷却具100の使用時において、人体の頭頂部83に配置される。略円環形の第2収容部32bと略円形の第2収容部32bの周囲に放射状に複数の略台形の第2収容部32bが配置されている。複数の略台形の第2収容部32bは、冷却具100の使用時において、人体の前頭部81、側頭部84及び後頭部82に配置される。
【0019】
外装パック3は、外周縁19に形成された切り込み6を有する。詳しくは、切り込み6は、外周縁19の周方向に隣り合って配置された2つの第1収容部32aの間に配置されている。すなわち、切り込み6は、第1収容部32aを分断するように外周縁19に形成されている。この例では、切り込み6は、外周縁19から冷却具本体1の径方向内側に延びている。切り込み6は、切り込み6の延びる方向において冷却具本体1の内側から外周縁19に向かうほど大きくなる幅を有している。切り込み6は、くさび状に形成されている。切り込み6の延びる方向の長さは、外周縁19と第1収容部32aの内端面32fとの間の距離よりも長い。切り込み6は、外周縁19の周方向に複数形成されている。具体的には、複数の切り込み6は、外周縁19の周方向に等間隔に6つ形成されている。
【0020】
図3は、
図1のIII-III線における冷却具100の断面図である。外装パック3は、2枚のシートを重ね合わせて互いに接合することによって形成されている。具体的には、外装パック3は、厚さ方向において対向する第1シート41及び第2シート42が互いに接合されることによって形成されている。
【0021】
第1シート41は平坦である。一方、第2シート42には、第1シート41とは反対の方へ凹んだ複数の凹部42aが形成されている。各凹部42aは、第1シート41によって閉塞されている。第1シート41と第2シート42とは、各凹部42aが第1シート41によって密閉されるように互いに接合されている。具体的には、第2シート42のうち凹部42aを除く部分、即ち、第2シート42の外周縁及び隣り合う凹部42aの間の部分は、第1シート41に接合されている。第1シート41と第2シート42との接合は、例えば、熱溶着によって実現される。尚、
図3では、外装パック3において接合された部分の境界が実線で示されているが、実際には接合された部分の境界は明確に現れなくてもよい。周縁部31は、第1シート41の周縁部と第2シート42の周縁部とが接合されて形成されている。収容部32は、凹部42aと第1シート41とによって形成されている。仕切部33は、第2シート42のうち隣り合う凹部42aの間の部分と第1シート41とが接合されて形成されている。
【0022】
第1収容部32aの厚みt1は、第2収容部32bの厚みt2よりも薄い。尚、第1収容部32a及び第2収容部32bにおいて、凹部42aの底面が平坦でない場合、厚みt1及び厚みt2は、最大厚みとすればよい。好ましくは、第1収容部32aの厚みt1は、第2収容部32bの厚みt2の半分よりも大きい。
【0023】
図4は、冷却具100が設置された帽子90の底面図である。帽子90は、被り物9の一例である。この例では、帽子90は、バケットハットである。冷却具100は、例えば帽子90の内側に設置されて使用される。冷却具100を帽子90の内側に設置する際に、切り込み6を挟んで隣り合う2つの第1収容部32aを接近させ、又は、重ね合わせることによって、冷却具本体1を第1状態から第2状態に変形させる。これにより、冷却具本体1は、ユーザの頭部8の形状に沿った形状となる。さらに、帽子90のスベリ91に第1収容部32aを挿入する。これにより、冷却具100が帽子90の内側に設置される。ユーザは、冷却具100が設置された帽子90を被ることにより、頭部8を冷却することができる。具体的には、略円環形の第2収容部32b及び略円形の第2収容部32bによって頭頂部83が冷却され、第1収容部32a及び略台形の第2収容部32bによって前頭部81、側頭部84及び後頭部82が冷却される。
【0024】
このような冷却具100によれば、第1収容部32aの厚みt1が第2収容部32bの厚みt2よりも薄いため、帽子90のスベリ91に第1収容部32aを挿入し易くなる。その結果、帽子90の内側に冷却具100を容易に設置することができる。この例では、第1収容部32aが外周縁19の全周に渡って配置されているため、外周縁19の一部に第1収容部32aが配置されている場合よりも帽子90の内側に冷却具100を容易に設置することができる。さらに、第1収容部32aの厚みt1が第2収容部32bの厚みt2の半分よりも大きいため、第1収容部32aの厚みt1が相対的に薄い場合でも第1収容部32aの冷却性能を確保できる。
【0025】
また、外装パック3には切り込み6が形成されている。これにより、冷却具100の使用時には冷却具本体1を頭部8に沿った湾曲形状の第2状態に変形させることができる。その結果、頭部8を効率良く冷却することができる。さらに、切り込み6は外周縁19の周方向に隣り合って配置された2つの第1収容部32aの間に配置されているため、冷却具本体1を容易に第2状態に変形させることができる。詳しくは、仮に第1収容部32aが、外周縁19とは反対側の切り込み6の先端の周囲に配置されている場合、冷却具本体1を第1状態から第2状態に変形させる際に、第1収容部32aも変形させる必要が生じ得る。第1収容部32aには保冷剤2が収容されているため変形し難い。そのため、この場合、冷却具本体1を第1状態から第2状態に変形させることが困難になり得る。冷却具100では、第1収容部32aを変形させずに、切り込み6を挟んで隣り合う2つの第1収容部32aを接近させ、又は、重ね合わせるだけで冷却具本体1を第1状態から第2状態に変形させることができる。そのため、冷却具本体1を容易に第2状態に変形させることができる。
【0026】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0027】
冷却具本体1の形状は、限定されない。冷却具本体1の形状は、矩形などの多角形であってもよい。
【0028】
第1収容部32a及び第2収容部32bのそれぞれの形状、個数及び配置は、限定されない。第1収容部32aの厚みt1は、第2収容部32bの厚みt2の半分よりも小さくてもよい。これにより、帽子90のスベリ91に第1収容部32aを挿入し易くなる。複数の第1収容部32aは、外周縁19の全周に渡って配置されていなくてもよい。複数の第1収容部32aは、外周縁19の一部に偏って配置されていてもよいし、前述の例において、複数の第1収容部32aのうちの一部の第1収容部32aが第2収容部32bに置き換えられてもよい。前述の例では、冷却具100の使用時において、全ての第1収容部32aがスベリ91に挿入されているが、複数の第1収容部32aのうちの一部の第1収容部32aのみがスベリ91に挿入されてもよい。さらに、第1収容部32aが挿入される部材は、スベリ91に限定されない。被り物9が例えばヘルメットの場合、第1収容部32aは、ヘルメットの内側に形成された挿入スペースに挿入されてもよい。
【0029】
第1シート41は、平坦でなくてもよい。第1シート41は、第2シート42とは反対の方へ凹んだ複数の凹部が形成されていてもよい。この場合、仕切部33は、第2シート42のうち隣り合う凹部42aの間の部分と、第1シート41のうち隣り合う凹部の間の部分とが接合されて形成されてもよい。
【0030】
切り込み6の形状、個数及び配置は、限定されない。切り込み6の形状は、多角形や曲線形状であってもよい。切り込み6は、線状であってもよい。具体的には、切り込み6は、仕切部33が線状にカットされて形成されてもよい。切り込み6の個数は、1つでもよいし、2つ以上であってもよい。切り込み6は、冷却具本体1の外周縁19の任意の位置に配置され得る。切り込み6は、外装パック3に形成されていなくてもよい。
【0031】
本開示の技術をまとめると、以下のようになる。
【0032】
[1] 冷却具100は、人体の頭部8に装着される被り物9,90の内側に設置される冷却具100であって、前記頭部8を冷却する板状の冷却具本体1を備え、前記冷却具本体1は、保冷剤2と、前記保冷剤2を収容する外装パック3とを有し、前記外装パック3は、前記保冷剤2を個別に収容する複数の収容部32を含み、前記複数の収容部32は、前記冷却具本体1の外周縁19に配置された第1収容部32aと、前記第1収容部32aよりも前記冷却具本体1の内側に配置された第2収容部32bとを含み、前記第1収容部32aの厚みt1は、前記第2収容部32bの厚みt2よりも薄い。
【0033】
この構成によれば、第1収容部32aは、冷却具本体1の外周縁19に配置されている。そのため、被り物9,90の内側に冷却具100を設置する際に、被り物9,90の例えばスベリ91等に第1収容部32aを挿入させることができる。さらに、第1収容部32aの厚みt1が第2収容部32bの厚みt2よりも薄いため、例えばスベリ91等に第1収容部32aを挿入し易くなる。その結果、被り物9,90の内側に冷却具100を容易に設置することができる。
【0034】
[2] [1]に記載の冷却具100において、前記第1収容部32aの厚みt1は、前記第2収容部32bの厚みt2の半分よりも大きい。
【0035】
この構成によれば、第1収容部32aの厚みt1が相対的に薄い場合でも第1収容部32aの冷却性能を確保できる。
【0036】
[3] [1]又は[2]に記載の冷却具100において、前記第1収容部32aは、複数存在し、複数の前記第1収容部32aは、前記外周縁19の全周に渡って配置されている。
【0037】
この構成によれば、外周縁19の一部に第1収容部32aが配置されている場合よりも被り物9,90の内側に冷却具100を容易に設置することができる。
【0038】
[4] [1]乃至[3]の何れか1つに記載の冷却具100において、前記第1収容部32aは、前記被り物9,90のスベリ91に挿入される冷却具。
【0039】
この構成によれば、被り物9,90の内側に冷却具100を設置する構成を実現できる。
【0040】
[5] [1]乃至[4]の何れか1つに記載の冷却具100において、前記第1収容部32aは、複数存在し、前記外装パック3は、前記外周縁19に形成された切り込み6を有し、前記切り込み6は、前記外周縁19の周方向に隣り合って配置された2つの前記第1収容部32aの間に配置されている。
【0041】
この構成によれば、切り込み6が外周縁19に形成されているため、冷却具100の使用時には冷却具本体1を頭部8に沿った湾曲形状に変形させることができる。その結果、頭部8を効率良く冷却することができる。さらに、切り込み6は外周縁19の周方向に隣り合って配置された2つの第1収容部32aの間に配置されているため、冷却具本体1を容易に湾曲形状に変形させることができる。
【符号の説明】
【0042】
100 冷却具
1 冷却具本体
19 外周縁
2 保冷剤
3 外装パック
32 収容部
32a 第1収容部
32b 第2収容部
6 切り込み
8 頭部
9,90 被り物
91 スベリ
t1,t2 厚み