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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173006
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
   B66C 15/00 20060101AFI20241205BHJP
   B66C 23/687 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B66C15/00 L
B66C23/687 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091110
(22)【出願日】2023-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】竹山 憲司
【テーマコード(参考)】
3F204
3F205
【Fターム(参考)】
3F204AA04
3F204BA02
3F204CA05
3F204FA02
3F205AA07
3F205AC01
3F205CA01
3F205CA04
3F205CA09
3F205DA01
(57)【要約】
【課題】起伏部材の変更を行わなくても、起伏部材に足場を取り付けまたは取り外しできるようにする。
【解決手段】作業機械1は、起伏部材(20)と、起伏部材設置装置(40)と、装置取付足場(60)と、を備える。起伏部材(20)は、機械本体10に起伏可能に取り付けられる。起伏部材設置装置(40)は、起伏部材(20)の背面(20b)に設置される装置である。装置取付足場(60)は、起伏部材設置装置(40)に取り付けられる。装置取付足場(60)は、起伏部材(20)が起こされた起立姿勢のときに作業者が乗ることが可能に配置される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械本体に起伏可能に取り付けられる起伏部材と、
前記起伏部材の背面に設置される装置である起伏部材設置装置と、
前記起伏部材設置装置に取り付けられ、前記起伏部材が起こされた起立姿勢のときに作業者が乗ることが可能に配置される装置取付足場と、
を備える、
作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械であって、
前記機械本体に対する前記起伏部材の起伏の回転軸が延びる方向を横方向とし、
前記起伏部材の前記背面から前記起伏部材設置装置に向かう側を起伏部材後側としたとき、
前記装置取付足場は、前記背面よりも起伏部材後側に配置される後側足場を備え、
前記後側足場は、前記起伏部材が前記起立姿勢のときに前記起伏部材設置装置の少なくとも一部よりも下側に配置され、前記起伏部材設置装置の横方向の幅の範囲である装置幅範囲の範囲内に配置される、
作業機械。
【請求項3】
請求項2に記載の作業機械であって、
前記後側足場は、前記装置幅範囲よりも横方向外側の両側に設けられる、
作業機械。
【請求項4】
請求項2に記載の作業機械であって、
前記後側足場は、
前記起伏部材の軸方向に交差する方向に延びるように設けられる後側足場本体部と、
前記起伏部材に近づくにしたがって前記起伏部材の軸方向先端側に配置されるように、前記後側足場本体部が延びる方向に対して傾斜する方向に延びるように設けられる後側足場傾斜部と、
を備える、
作業機械。
【請求項5】
請求項2に記載の作業機械であって、
前記起伏部材は、前記起伏部材の腹面が前記起伏部材の下面となるように配置される輸送姿勢にされる場合があり、
前記起伏部材が前記輸送姿勢のとき、前記後側足場の上端部は、前記起伏部材設置装置の上端部よりも下、または、前記起伏部材設置装置の上端部と同じ高さに配置される、
作業機械。
【請求項6】
請求項2に記載の作業機械であって、
前記装置取付足場は、昇降部材を備え、
前記昇降部材は、前記起伏部材が前記起立姿勢のときに上下方向に延びるように配置され、前記機械本体と前記後側足場との間で作業者が昇降可能に配置される、
作業機械。
【請求項7】
請求項6に記載の作業機械であって、
前記昇降部材は、張出姿勢と格納姿勢とに可変に前記起伏部材設置装置に取り付けられ、
前記張出姿勢は、前記起伏部材よりも横方向外側に前記昇降部材が突出した姿勢であり、
前記格納姿勢は、前記張出姿勢の前記昇降部材の位置に対して横方向内側に前記昇降部材が格納された姿勢である、
作業機械。
【請求項8】
請求項2に記載の作業機械であって、
前記機械本体に起伏可能に取り付けられ、前記起伏部材が前記起立姿勢のときに前記起伏部材設置装置よりも起伏部材後側に配置される後側起伏部材と、
前記後側起伏部材に取り付けられ、前記後側起伏部材から前記起伏部材に向かって延びるように配置され、前記後側足場よりも下側に配置され、作業者が乗ることが可能に配置される下側足場と、
を備える、
作業機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械本体に対して起伏する起伏部材を備える作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に、起伏部材(特許文献1ではブーム)が起立姿勢のときに、起伏部材に設置された装置の作業(同文献では点検)を行うための足場などが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-112159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
同文献に記載の足場などは、起伏部材(ブーム)に直接的に取り付けられている。そのため、起伏部材に対して足場を取り付けまたは取り外しする際に、起伏部材を変更(改造)する必要がある。その結果、例えば、ブームの強度などを確認(検査)するための手間や、申請の手間などがかかる可能性がある。
【0005】
そこで、起伏部材の変更を行わなくても、起伏部材に足場を取り付けまたは取り外しすることができる作業機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
作業機械は、起伏部材と、起伏部材設置装置と、装置取付足場と、を備える。前記起伏部材は、機械本体に起伏可能に取り付けられる。前記起伏部材設置装置は、前記起伏部材の背面に設置される装置である。前記装置取付足場は、前記起伏部材設置装置に取り付けられ、前記起伏部材が起こされた起立姿勢のときに作業者が乗ることが可能に配置される。
【発明の効果】
【0007】
上記の作業機械により、起伏部材の変更を行わなくても、起伏部材に足場を取り付けまたは取り外しすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】作業機械1を横方向Yから見た図である。
図2図1に示す足場装置50などを横方向Yから見た図である。
図3図2に示すブーム20のブーム起伏角度θが、図2に示す状態よりも小さい状態を示す図2相当図である。
図4図2に示す足場装置50などを示す斜視図である。
図5図2に示すブーム設置装置取付足場60などを横方向Yから見た図である。
図6図5に示すブーム設置装置取付足場60などを上側Z1から見た図である。
図7図4に示すガード上面ステップ55の斜視図である。
図8図4に示すガントリ取付足場57の斜視図である。
図9図4に示すブーム設置装置取付足場60の斜視図である。
図10図4に示す後側足場装置70の斜視図である。
図11図2に示す下部ブーム21およびブーム設置装置取付足場60などが輸送姿勢の状態を横方向Yから見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1図11を参照して、作業機械1について説明する。
【0010】
作業機械1は、図1に示すように、作業を行う機械である。作業機械1は、例えば建設作業を行う建設機械であり、例えばブーム20(起伏部材)などを用いて作業を行うクレーンである。作業機械1は、機械本体10と、ブーム20と、ブーム起伏装置30と、ブーム設置装置40(起伏部材設置装置)と、足場装置50と、を備える。
【0011】
機械本体10は、作業機械1の本体部分である。機械本体10は、下部本体11と、上部旋回体13と、を備える。
【0012】
下部本体11は、上部旋回体13を支持する。下部本体11は、地面に対して固定された構造物でもよく、走行面(地面など)を走行可能な下部走行体でもよい。例えば、作業機械1は、固定式クレーンでもよく、移動式クレーンでもよい。下部本体11が走行可能である場合(下部走行体である場合)、下部本体11は、クローラを備えてもよく、ホイールを備えてもよい。例えば、作業機械1は、クローラクレーンでもよく、ホイールクレーンでもよい。
【0013】
上部旋回体13は、下部本体11に旋回可能に搭載される。上部旋回体13は、運転室13aと、カウンタウエイト13cと、ガード13gと、上部旋回体段差部13s(図2参照)と、を備える。運転室13aは、作業者(オペレータ)が作業機械1を運転するための部分である。カウンタウエイト13cは、作業機械1の前後方向Xのバランスをとるための、おもりである。
【0014】
(方向)
作業機械1に関する方向を次のように定義する。下部本体11に対する上部旋回体13の旋回の回転軸が延びる方向を上下方向Zとする。上下方向Zにおいて、下部本体11から上部旋回体13に向かう側(向き)を上側Z1とし、上側Z1とは反対側を下側Z2とする。機械本体10に対するブーム20の起伏の回転軸が延びる方向を横方向Yとする。横方向Yの一方側(例えば前側X1を向いたときの右)を右側Yrとし、右側Yrとは反対側を左側Ylとする。なお、「右側Yr」と「左側Yl」とは互いに逆でもよい。上下方向Zおよび横方向Yのそれぞれに交差(例えば直交)する方向を前後方向Xとする。前後方向Xにおいて、ブーム20が起立姿勢(後述)のときに、ブーム設置装置40からブーム20に向かう側を前側X1とする。前側X1とは反対側を後側X2とする。例えば、前側X1は、カウンタウエイト13cから、上部旋回体13に対するブーム20の回転軸(ブームフット)に向かう側である。ブーム背面20bとブーム設置装置40とが対向する方向(ブーム腹面20vとブーム背面20bとが対向する方向)において、ブーム背面20bからブーム設置装置40に向かう側を、起伏部材後側BX2とする。ブーム20が起立姿勢のときは、起伏部材後側BX2は、後側X2である。以下では、特に断らない限り、ブーム20は起立姿勢(詳細は後述)とする。
【0015】
ガード13gは、上部旋回体13に搭載される機器を覆う。上記「上部旋回体13に搭載される機器」は、例えば、図示しないエンジンおよび油圧機器(例えばポンプ)などである。図2に示すように、ガード13gは、ガード上面13g1を備える。ガード上面13g1は、ガード13gの上面(上側Z1を向いた面)である。ガード上面13g1は、機械本体10の上面である。ガード上面13g1は、作業者が乗ることが可能に構成される。ガード上面13g1には、機器が配置される。ガード上面13g1に配置される機器には、例えば、空気調和機の室外機、および、排ガス浄化装置などがある。
【0016】
上部旋回体段差部13sは、上部旋回体13の上面の段差(上下方向Zの段差)である。図2に示す例では、上部旋回体段差部13sは、ガード上面13g1と運転室13aの上面とにより形成される。なお、上部旋回体13は、ガード上面13g1と運転室13aの上面との段差以外の上部旋回体段差部13sを備えてもよい。
【0017】
ブーム20(起伏部材)は、図1に示すように、機械本体10に(上部旋回体13に)対して起伏(上下方向Zに回転)可能な起伏部材である。例えば、ブーム20は、ラチス構造を有するラチスブームでもよい(図2参照)。ブーム20は、箱型構造(中空構造)を有してもよく、伸縮可能な伸縮ブームでもよい。ブーム20が箱型構造を有する場合、ブーム20の長手方向から見たブーム20の断面形状は、多角形(さらに詳しくは内部が空洞の多角形)または略多角形でもよく、その他の形状でもよい。具体的には例えば、ブーム20の断面形状は、四角形(例えば長方形など)でもよく、六角形(例えば四角形の下部の2つの角が面取りされたような形状)でもよく、これらに近い形状でもよい。例えば、ブーム20の断面形状は、ラウンド型または略ラウンド型でもよい。ラウンド型とは、U字状と、U字状の左右の上端どうしを接続する左右に延びる直線と、で構成された形状である。
【0018】
このブーム20は、起立姿勢になることが可能である。起立姿勢は、ブーム20が起こされた姿勢である。起立姿勢は、具体的には例えば、ブーム起伏角度θが45度以上となる姿勢である。ブーム起伏角度θは。ブーム20の長手方向に延びるブーム20の中心軸と、水平方向と、がなす角度である。ブーム20は、ブーム背面20bと、ブーム側面20sと、ブーム腹面20vと、を備える。ブーム20は、ブーム20の長手方向に分解可能である。ブーム20は、下部ブーム21と、中間ブーム23と、上部ブーム25と、を備える。
【0019】
ブーム腹面20vは、ブーム20の(起立姿勢のブーム20の)前側X1の面となる面である。ブーム背面20bは、ブーム20の後側X2の面となる面である。ブーム側面20sは、ブーム背面20bとブーム腹面20vとをつなぎ、ブーム20の横方向Y外側に配置される面である。下部ブーム21は、ブーム20の基端部(上部旋回体13側の端部)に配置される。中間ブーム23は、下部ブーム21の先端部(上部旋回体13側とは反対側の端部)に連結される。上部ブーム25は、中間ブーム23の先端部に連結され、ブーム20の先端部に配置される。上部ブーム25は、略六面体状の部材(ブームヘッド、タワーキャップ)でもよく、ブーム20の中心軸が延びる方向に長い部材でもよい。
【0020】
ブーム起伏装置30は、上部旋回体13に対してブーム20を起伏させる装置である。ブーム起伏装置30は、ブームガイライン31と、ブーム起伏ロープ32と、ガントリ33と、を備える。ブームガイライン31およびブーム起伏ロープ32は、上部旋回体13の後側X2端部とブーム20の先端部とに接続される。図示しないウインチ装置が、ブーム起伏ロープ32を巻き取りおよび繰り出しすると、上部旋回体13に対してブーム20が起伏するように、ブーム起伏装置30が構成される。
【0021】
ガントリ33は、コンプレッションメンバ33a(後側起伏部材)と、テンションメンバ33bと、を備える。
【0022】
コンプレッションメンバ33aは、上部旋回体13に(機械本体10に)起伏可能に取り付けられる。コンプレッションメンバ33aは、上部旋回体13から起こされた状態(ハイガントリ)のとき、後側X2ほど上側Z1に配置されるように、前後方向Xに対して傾斜する方向に延びるように配置される。以下では、上部旋回体13からコンプレッションメンバ33aが起こされた状態(ハイガントリ)について説明する。コンプレッションメンバ33aは、ブーム20よりも後側X2に配置される。コンプレッションメンバ33aは、ブーム設置装置40よりも後側X2に配置される。コンプレッションメンバ33aは、ブーム設置装置40の真後ろ(ブーム20よりも後側X2、かつ、ブーム20と前後方向Xに対向する位置)に配置される。コンプレッションメンバ33aは、主柱33a1を備える。主柱33a1は、上部旋回体13に起伏可能に取り付けられる柱状の部材である。図4に示すように、主柱33a1は、横方向Yに間隔をあけて2本設けられる。2本の主柱33a1・33a1は、互いに平行または略平行に配置される。
【0023】
テンションメンバ33bは、図1に示すように、コンプレッションメンバ33aの先端部と、上部旋回体13の後側X2端部と、に接続される。
【0024】
(ブーム起伏装置30の変形例)
なお、ブーム起伏装置30の構成は、様々に変更可能である。例えば、ガントリ33に代えてマスト(後側起伏部材の一例)が設けられてもよい。この場合、マストは、上部旋回体13に起伏可能に取り付けられ、コンプレッションメンバ33aと同様の位置に配置される。ブームガイライン31は、マストの先端部とブーム20の先端部とに接続される。ブーム起伏ロープ32は、マストの先端部に設けられたシーブと、上部旋回体13の後側X2端部に設けられたシーブと、に掛けられる。そして、図示しないウインチ装置がブーム起伏ロープ32を、巻き取りおよび繰り出しすることで、マストが上部旋回体13に対して起伏する。その結果、ブーム20が上部旋回体13に対して起伏する。また、ブーム起伏装置30は、複数のマストを備えてもよく、ガントリ33とマストとを備えてもよい。
【0025】
ブーム設置装置40(起伏部材設置装置)は、ブーム背面20bに設置される装置(機器)である。ブーム設置装置40は、ブーム背面20bよりも後側X2に配置される。例えば、ブーム設置装置40は、下部ブーム21に設置される。ブーム設置装置40は、中間ブーム23に設置されてもよい。ブーム設置装置40は、作業者による作業(メンテナンスなど(後述))の対象となる装置である。図6に示すように、ブーム設置装置40の横方向Yにおける幅の範囲(左側Yl端部から右側Yr端部までの横方向Yにおける範囲)を、装置幅範囲W40とする。図2に示すように、ブーム設置装置40は、装置フレーム40fと、装置フレーム40fに取り付けられる各種装置と、を備える。具体的には例えば、ブーム設置装置40は、ウインチ41と、ガイドローラ43と、装置フレーム設置機器45と、を備える。
【0026】
装置フレーム40fは、ブーム20に対して各種装置を支持するフレーム(構造物)である。装置フレーム40fは、例えば、後述するウインチフレーム41f、および、ガイドローラフレーム43fである。装置フレーム40fは、後述するブーム設置装置取付足場60(起伏装置取付足場)を支持する。装置フレーム40fは、ブーム設置装置取付足場60のみを支持するものではなく、ブーム設置装置取付足場60以外の各種装置(例えばウインチドラム41k、ローラ43rなど)も支持する。
【0027】
ウインチ41は、ロープRの巻き取り、および、繰り出しを行う装置である。例えば、ウインチ41は、巻上フック(図示なし)を巻き上げる巻上ウインチでもよい。上記「巻上フック」は、吊荷が取り付けられるものである。巻上フックは、ブーム20の先端部からロープRを介して吊り上げられるものでもよく、上部ブーム25(図1参照)に取り付けられたジブJ(図1参照)の先端部からロープRを介して吊り上げられるものでもよい。なお、ウインチ41は、巻上フックの巻き上げ用でなくてもよい。ウインチ41は、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。図2に示す例では、ウインチ41は、2つ設けられる。この例では、ウインチ41は、主巻ウインチ41aと、補巻ウインチ41cと、を備える。ウインチ41は(ウインチ41が複数設けられる場合、各ウインチ41は)、ウインチフレーム41fと、ウインチドラム41kと、ウインチモータ41m(図6参照)と、を備える。
【0028】
主巻ウインチ41aと補巻ウインチ41cとは、上下方向Zに並ぶように配置される。補巻ウインチ41c(上側ウインチ)は、主巻ウインチ41a(下側ウインチ)よりも上側Z1に配置される。補巻ウインチ41cは、主巻ウインチ41aと同様または略同様の機能および構成を備える。
【0029】
ウインチフレーム41fは、ブーム20に対してウインチドラム41kなどを支持する装置フレーム40fである。ウインチフレーム41fは、ブーム背面20bに取り付けられる。ウインチフレーム41fは、ブーム背面20bに着脱可能に固定される。ウインチフレーム41fは、ブーム背面20bから後側X2に延びるように配置される。図6に示すように、ウインチフレーム41fは、例えば板状である(ウインチプレートである)。ウインチフレーム41fは、例えば前後方向Xおよび上下方向Zに延びるように設けられる。なお、ウインチフレーム41fは、板状でなくてもよい。ウインチフレーム41fは、横方向Yに間隔をあけて複数(例えば2か所に)設けられる。ウインチフレーム41fは、ウインチドラム41kの横方向Y外側の両側に配置される。
【0030】
ウインチドラム41kは、ロープR(図2参照)が巻かれる部分である。ウインチドラム41kは、ウインチフレーム41fに回転可能に支持される。ウインチドラム41kは、横方向Y両側のウインチフレーム41fの、横方向Yにおける間に配置される。
【0031】
ウインチモータ41mは、ウインチフレーム41fに対してウインチドラム41kを回転駆動させる。ウインチモータ41mは、例えば油圧モータである。ウインチモータ41mは、ウインチフレーム41fに取り付けられる。
【0032】
ガイドローラ43は、図2に示すように、ウインチドラム41kから繰り出されたロープRをガイドする。ガイドローラ43は、ロープRの横方向Yにおける位置をガイドする。ガイドローラ43は、ロープRの前後方向Xにおける位置をガイドする。ガイドローラ43は、ロープRの延びる方向を変えるように配置される。図2に示す例では、ガイドローラ43は、主巻ウインチ41aから繰り出されたロープRをガイドする。この場合、ガイドローラ43は、主巻ウインチ41aから繰り出されたロープRが補巻ウインチ41cに干渉しないように、ロープRをガイドする。ガイドローラ43は、例えば、ロープRが補巻ウインチ41cよりも後側X2を通るように、ロープRをガイドする。ガイドローラ43は、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。ガイドローラ43は、ガイドローラフレーム43fと、ガイドローラピン43pと、ローラ43rと、を備える。
【0033】
ガイドローラフレーム43fは、ブーム20に対してガイドローラピン43pなどを支持する装置フレーム40fである。ガイドローラフレーム43fは、ブーム背面20bに間接的(または直接的)に取り付けられ、固定される。ガイドローラフレーム43fは、主巻ウインチ41aのウインチフレーム41fに取り付けられる結果、ブーム20に間接的に取り付けられ、固定される。例えば、ガイドローラフレーム43fは、主巻ウインチ41aのウインチフレーム41fから後側X2に延びるように配置される。ガイドローラフレーム43fは、例えば板状である(ガイドローラプレートである)。ガイドローラフレーム43fは、例えば、横方向Y両側のウインチフレーム41f・41f(図6参照)のそれぞれに固定される(片側のガイドローラフレーム43fのみを図示)。
【0034】
ガイドローラピン43pは、ローラ43rの回転軸となる部材である。ガイドローラピン43pは、横方向Y両側のガイドローラフレーム43f(片側のみ図示)どうしをつなぐように、ガイドローラフレーム43fに取り付けられ、固定される。ガイドローラピン43pは、横方向Yに延びるように配置される。
【0035】
ローラ43rは、ウインチドラム41kから繰り出されたロープRが掛けられるシーブである。ローラ43rは、ガイドローラピン43pに回転可能に取り付けられる。例えば、ローラ43rは、横方向Yに延びる回転軸を中心に回転可能に、ガイドローラピン43pに取り付けられる。ローラ43rは、横方向Y両側のガイドローラフレーム43f(片側のみ図示)の、横方向Yにおける間に配置される。
【0036】
装置フレーム設置機器45は、装置フレーム40fに設置される機器である。装置フレーム設置機器45は、装置フレーム40fに取り付けられる。図6に示すように、装置フレーム設置機器45は、例えば、装置フレーム40fの横方向Y外側の面(横方向Yにおいてウインチドラム41k側とは反対側の面)に取り付けられる。例えば、装置フレーム設置機器45は、電装品を含んでもよい。この場合、装置フレーム設置機器45は、センサ(例えばウインチドラム41kの回転を検出するセンサなど)を含んでもよく、電線などを含んでもよい。また、例えば、装置フレーム設置機器45は、油圧機器を含んでもよい。この場合、装置フレーム設置機器45は、配管(ホースなど)を含んでもよく、コネクタを含んでもよく、バルブなどを含んでもよい。装置フレーム設置機器45は、ウインチモータ41mを駆動させるための油圧機器を含んでもよい。ウインチモータ41mは、装置フレーム設置機器45に含まれてもよく、装置フレーム設置機器45に含まれなくてもよい。
【0037】
足場装置50は、図4に示すように、作業者が乗ることが可能な足場を含む装置である。足場装置50は、ブーム20が起立姿勢のときに、ブーム設置装置40の作業を作業者が行うことを可能にする装置である。足場装置50は、ガード下部足場51と、ガード上面アクセス部材53と、ガード上面ステップ55と、ガントリ取付足場57(下側足場)と、ブーム設置装置取付足場60と、を備える。
【0038】
ガード下部足場51は、作業者が乗ることが可能な足場(プラットフォーム)である。ガード下部足場51は、ガード13gの下側Z2部分の近傍に配置される。ガード下部足場51は、上部旋回体13の下側Z2部分に取り付けられる。ガード下部足場51は、ガード13gの側面(横方向Y外側の面)よりも横方向Y外側に配置される。例えば、ガード下部足場51は、板状部材などを備える。ガード下部足場51(さらに詳しくはガード下部足場51の上面)は、前後方向Xおよび横方向Yに延びるように配置される。上面が前後方向Xおよび横方向Yに延びるように配置されることは、特に断らない限り、他の足場も同様である。
【0039】
ガード上面アクセス部材53は、ガード下部足場51とガード上面13g1との間での通路となる部材である。ガード上面アクセス部材53は、ガード下部足場51とガード上面13g1との間で作業者が昇降するための(アクセスするための)部材である。ガード上面アクセス部材53は、例えば、梯子を備えてもよく、階段などを備えてもよい。
【0040】
ガード上面ステップ55は、上部旋回体段差部13sを作業者が昇降するためのステップ(昇降ステップ、踏み段)である(図2参照)。ガード上面ステップ55は、例えば、ガード上面13g1と運転室13aの上面との段差(上部旋回体段差部13sの一例)に配置される。ガード上面ステップ55は、例えば、ガード上面13g1に配置される機器(例えば空気調和機の室外機など)の近傍に配置される。図7に示すように、ガード上面ステップ55は、階段状などである。具体的には例えば、ガード上面ステップ55は、ステップフレーム55aと、ステップ部55cと、足場格納部55eと、を備える。
【0041】
ステップフレーム55aは、ステップ部55cを支持するフレームである。ステップフレーム55aは、例えば、上部旋回体13(図4参照)に取り付けられ、固定される。ステップフレーム55aは、ガード上面13g1(図4参照)に取り付けられ固定されてもよく、運転室13a(図4参照)に取り付けられ固定されてもよい。ステップフレーム55aは、パイプを含んでもよく、板状部材を含んでもよく、箱状構造物などを含んでもよい。
【0042】
ステップ部55cは、作業者が乗ることが可能な部分(足場)である。ステップ部55cは、例えば板状部材を備える。ステップ部55cは、1段のみ設けられてもよく、複数段設けられてもよく、図7に示す例では2段設けられ、3段以上設けられてもよい。ステップ部55cの最も上側Z1の段(最上段)は、上部旋回体段差部13s(図4参照)の上段(例えば運転室13a(図4参照)の上面)と連続または略連続するように配置される。ステップ部55cの最上段の高さ(上下方向Zにおける位置)は、上部旋回体段差部13s(図4参照)の上段の高さと同じまたは略同じ高さである。なお、ステップ部55cの最上段は、上部旋回体段差部13s(図4参照)の上段よりも下側Z2に配置されてもよい。
【0043】
足場格納部55eは、着脱可能な足場を格納可能に構成される。上記「着脱可能な足場」は、例えば、後述するガントリ取付足場57の一部(図8に示すガントリ取付足場右側部57r、および、ガントリ取付足場左側部57l)などである。図7に示すように、足場格納部55eは、ステップフレーム55aの内部に配置される。足場格納部55eは、例えば、ステップ部55cの最上段よりも下側Z2に配置される。図7に示す例では、足場格納部55eは、ステップ部55cの最も下側Z2の段よりも下側Z2に配置される。足場格納部55eは、着脱可能な足場を格納および取出可能に構成される。例えば、足場格納部55eは、着脱可能な足場を、下側Z2から支持する。足場格納部55eは、着脱可能な足場の所定方向(例えば横方向Y)への移動を制限し、他の所定方向(例えば前後方向X)への移動を許容する。足場格納部55eは、どのような形状でもよく、図7に示す例では2本のレール状である。
【0044】
ガントリ取付足場57(下側足場)(図4参照)は、図2に示すように、ガントリ33のコンプレッションメンバ33aに取り付けられる。ガントリ取付足場57は、主柱33a1に取り付けられる。ガントリ取付足場57は、コンプレッションメンバ33aからブーム20に向かって延びるように配置され、コンプレッションメンバ33aから前側X1に延びるように配置される。
【0045】
このガントリ取付足場57は、ガントリ取付足場57に乗った作業者が、ブーム設置装置40の作業を容易に行えるように配置される。ガントリ取付足場57は、ブーム設置装置40のうち、後側足場73(後述)からは作業不可能または困難な部分でも、ガントリ取付足場57からは作業が容易になるように配置されることが好ましい。具体的には、ガントリ取付足場57(下側足場)は、後側足場73(上側足場)よりも下側Z2に配置される。ガントリ取付足場57は、ブーム設置装置40の下側Z2部分で作業が容易となるように配置される。例えば、ガントリ取付足場57は、主巻ウインチ41aの作業が容易となるように配置される足場(主巻メンテ足場)である。例えば、ガントリ取付足場57は、主巻ウインチ41aの周辺部で作業が容易となるように配置されてもよい。ガントリ取付足場57は、ガイドローラ43の作業が容易となるように配置されてもよい。具体的には、ガントリ取付足場57は、コンプレッションメンバ33aの下側Z2端部(上部旋回体13への取付部分、基端部)の近傍に配置される。ガントリ取付足場57と主巻ウインチ41a(ガントリ取付足場57からの作業対象)との横方向Yの相対位置は、図6に示す後側足場73と補巻ウインチ41c(後側足場73からの作業対象)との横方向Yの相対位置(後述)と同様または略同様に設定される。
【0046】
このガントリ取付足場57は、図8に示すように、例えば板状部材を備える。ガントリ取付足場57は、コンプレッションメンバ33aに着脱可能に取り付けおよび固定されてもよく、ガントリ33に着脱不可能に固定(溶接などにより固定)されてもよい。ガントリ取付足場57は、1か所のみに設けられてもよく、複数か所(図8に示す例では3か所)に設けられてもよい。ガントリ取付足場57は、例えば、ガントリ取付足場中央部57cと、ガントリ取付足場左側部57lと、ガントリ取付足場右側部57rと、を備える。
【0047】
ガントリ取付足場中央部57cは、ガントリ取付足場57の横方向Y中央部分に設けられる。ガントリ取付足場中央部57cは、2本の主柱33a1の間に配置される。ガントリ取付足場中央部57cは、例えば、2本の主柱33a1・33a1を横方向Yに連結するように配置される。ガントリ取付足場中央部57cは、横方向Yに延びるように配置される。ガントリ取付足場中央部57cは、ガントリ取付足場右側部57rとガントリ取付足場左側部57lとの間で作業者が移動可能となるように配置される。ガントリ取付足場中央部57cは、コンプレッションメンバ33a(主柱33a1)に固定される。ガントリ取付足場中央部57cは、例えば、2本の(左右の)主柱33a1それぞれの、横方向Y内側の面に取り付けられる。ガントリ取付足場中央部57cは、例えば、締結部材(例えばボルトなど)により固定される(例えばボルトオンされる)。ガントリ取付足場中央部57cは、作業機械1(図1参照)の輸送時には、コンプレッションメンバ33aに取り付けられたままでもよい。なお、ガントリ取付足場中央部57cは、作業機械1の輸送時に、コンプレッションメンバ33aから取り外されてもよい。
【0048】
ガントリ取付足場左側部57lは、ガントリ取付足場57の左側Yl部分に設けられる。ここでは「左側Yl」は、横方向Yにおける、ウインチドラム41k(図6参照)に対するウインチモータ41m(図6参照)側でもよい。ガントリ取付足場左側部57lは、例えば、コンプレッションメンバ33aの左側Ylの主柱33a1の前側X1の面に取り付けられる。ガントリ取付足場左側部57lは、コンプレッションメンバ33aに着脱可能に取り付けられる(ガントリ取付足場右側部57rも同様)。ガントリ取付足場左側部57lは、例えば締結部材(例えばピンなど)により取り付けられる(例えばピン結合される)。コンプレッションメンバ33aから取り外されたガントリ取付足場左側部57lは、所定位置に格納される(ガントリ取付足場右側部57rも同様)。コンプレッションメンバ33aから取り外されたガントリ取付足場左側部57lは、例えば、足場格納部55e(図7参照)に格納される(ガントリ取付足場右側部57rも同様)。
【0049】
ガントリ取付足場右側部57rは、ガントリ取付足場57の右側Yr部分に設けられる。ガントリ取付足場右側部57rは、例えば、コンプレッションメンバ33aの右側Yrの主柱33a1の前側X1の面に取り付けられる。
【0050】
ブーム設置装置取付足場60(起伏装置取付足場)は、図2に示すように、ブーム設置装置40に取り付けられ、ブーム設置装置40に固定される。ブーム設置装置取付足場60は、装置フレーム40fに取り付けられ、装置フレーム40fに固定される。ブーム設置装置取付足場60は、ブーム20に直接的には取り付けられない。ここで、作業機械1(図1参照)(具体的にはクレーン)の主な構造部分を変更するときには、労働基準監督署に申請し、変更検査を受ける必要がある。ブーム20を変更(改造など)する場合は、この申請などが必要になる。具体的には、既存のブームに足場を直接取り付ける(追加する)場合、および、足場が直接取り付けられたブームから足場を取り外す場合には、申請などが必要になる可能性がある。一方、ブーム設置装置取付足場60は、ブーム設置装置40に取り付けられる。そのため、ブーム設置装置取付足場60がブーム設置装置40に、取り付けまたは取り外しする際に、ブーム20自体の変更(改造)は不要である。そのため、ブーム20を変更する場合に必要になる申請などが不要になる。
【0051】
このブーム設置装置取付足場60は、作業者が乗ることが可能に配置される足場を備える。図4に示すように、ブーム設置装置取付足場60は、昇降装置61と、後側足場装置70と、を備える。
【0052】
昇降装置61は、上部旋回体13と後側足場73との間で作業者が昇降するための装置である。図9に示すように、昇降装置61は、昇降部材支持部61aと、昇降部材61bと、を備える。
【0053】
昇降部材支持部61aは、ブーム設置装置40(図2参照)に対して昇降部材61bを支持する。昇降部材支持部61aは、昇降部材61bが張出姿勢と格納姿勢(図11参照)とに可変になるように、昇降部材61bを支持する。昇降部材支持部61aは、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。昇降部材支持部61aは、上下方向Zに間隔をあけて複数設けられる。昇降部材支持部61aは、図9に示す例では2つ設けられ、3つ以上設けられてもよい。図2に示すように、昇降部材支持部61aは、装置フレーム40fに取り付けられる。昇降部材支持部61aは、例えば、装置フレーム40fの横方向Y外側の面(例えば右側Yrの面)に取り付けられる。図2に示す例では、昇降部材支持部61aは、主巻ウインチ41aのウインチフレーム41fに取り付けられる。昇降部材支持部61aは、ガイドローラフレーム43fに取り付けられてもよい。昇降部材支持部61aは、装置フレーム40fに固定される。昇降部材支持部61aは、締結部材(例えばボルトなど)により固定(ボルトオン)されてもよく、溶接などにより着脱不可能に固定されてもよい。
【0054】
昇降部材61bは、図4に示すように、機械本体10と後側足場73との間で作業者が昇降できるように配置される。昇降部材61bは、上下方向Zに延びるように配置される。昇降部材61bの下側Z2端部は、上部旋回体13の上面の近傍に配置される。昇降部材61bの下側Z2端部は、例えば、ガード上面ステップ55の近傍に配置される。昇降部材61bは、例えば、梯子状である(昇降ラダーである)。この場合、図9に示すように、昇降部材61bは、昇降部材縦材61b1と、昇降部材横材61b2と、を備える。
【0055】
昇降部材縦材61b1は、上下方向Zに延びるように配置される。昇降部材縦材61b1は、柱状(支柱)である。昇降部材縦材61b1は、2本設けられる。昇降部材縦材61b1には、作業者に把持されることが可能に構成される把手が設けられてもよい。
【0056】
昇降部材横材61b2は、2本の昇降部材縦材61b1どうしをつなぐ部材(横桟)である。昇降部材横材61b2は、作業者が乗ることが可能な足場(踏桟)である。昇降部材横材61b2は、上下方向Zに間隔をあけて複数設けられる。昇降部材横材61b2は、昇降部材61bの上側Z1部分(上側Z1端部を除く)には設けられる必要はない。昇降部材横材61b2が、昇降部材61bの上側Z1部分(上側Z1端部を除く)に設けられない場合、昇降部材61bの上側Z1部分にいる作業者の脚(例えば膝)が昇降部材横材61b2に接触することが回避される。
【0057】
(昇降部材61bの張出姿勢、格納姿勢)
この昇降部材61bは、張出姿勢と格納姿勢(図9において二点鎖線で示す昇降部材61b、および図11を参照)とに可変にブーム設置装置40に取り付けられる。図4に示すように、張出姿勢は、昇降部材61bが、ブーム20よりも横方向Y外側に突出した姿勢である。張出姿勢の昇降部材61bは、ブーム側面20sよりも横方向Y外側(図4では右側Yr)に突出する。昇降部材61bが梯子状である場合、張出姿勢の昇降部材61bは、例えば、横方向Yおよび上下方向Zに延びるように配置される。このとき、昇降部材横材61b2(図9参照)は、横方向Yに延びるように配置される。図9において二点鎖線で示す格納姿勢の昇降部材61bのように、格納姿勢は、張出姿勢の昇降部材61b(図9において実線で示す昇降部材61b)の位置に対して、横方向Y内側(例えば左側Yl)に格納された姿勢である。具体的には、格納姿勢の昇降部材61bの横方向Y外側端部(右側Yr端部)の位置は、張出姿勢の昇降部材61bの横方向Y外側端部(右側Yr端部)の位置よりも横方向Y内側(左側Yl)である。昇降部材61bが梯子状である場合、格納姿勢の昇降部材61bは、例えば、ブーム側面20s(図11参照)と平行または略平行に延びるように配置される。
【0058】
この昇降部材61bは、装置フレーム40f(図2参照)に対して回転することで、張出姿勢と格納姿勢とに可変でもよい。この場合、昇降部材61bは、装置フレーム40fに対して、例えば、上下方向Zに延びる回転軸A61bを中心に回転する。なお、昇降部材61bは、回転以外の作動(例えば平行移動(スライド)など)により張出姿勢と格納姿勢とに可変でもよく、回転および回転以外の作動により張出姿勢と格納姿勢とに可変でもよい。
【0059】
後側足場装置70は、図4に示すように、後側足場装置70に乗った作業者がブーム設置装置40の作業を行えるように構成される。図5に示すように、後側足場装置70は、後側足場支持部71と、後側足場73と、後側足場手摺75と、を備える。
【0060】
後側足場支持部71は、ブーム設置装置40に対して後側足場73を支持する。後側足場支持部71は、例えば、複数設けられる。後側足場支持部71は、例えば、横方向Y両側に(左右に)設けられる(図10参照)。後側足場支持部71は、ブーム設置装置40に取り付けられる。後側足場支持部71は、装置フレーム40fに取り付けられる。後側足場支持部71は、装置フレーム40fの横方向Y外側の面に取り付けられる。図5に示す例では、後側足場支持部71は、ガイドローラフレーム43fの、横方向Y外側の面に取り付けられる。例えば、後側足場支持部71は、横方向Y両側の(左右の)ガイドローラフレーム43fのそれぞれに取り付けられる。後側足場支持部71は、図2に示すウインチフレーム41f(例えば主巻ウインチ41aのウインチフレーム41f)に取り付けられてもよい。図5に示すように、後側足場支持部71は、後側足場73から下側Z2に突出する。後側足場支持部71は、装置フレーム40fに締結部材(例えばボルト)などにより固定(ボルトオン)されてもよい。後側足場支持部71は、装置フレーム40fに溶接などにより着脱不可能に固定されてもよい。
【0061】
後側足場73は、作業者が乗ることが可能な足場である。後側足場73は、後側足場73に乗った作業者が、ブーム設置装置40の作業を容易に行えるように配置される。具体的には、図4に示すように、後側足場73は、ブーム背面20bよりも後側X2(起伏部材後側BX2)に配置される。後側足場73は、ブーム設置装置40の近傍に配置され、後側X2に乗った作業者の手がブーム設置装置40に届くように配置される。
【0062】
この後側足場73の上下方向Zにおける位置は、様々に設定可能である。例えば、後側足場73は、ブーム設置装置40の少なくとも一部よりも下側Z2に配置される。後側足場73は、ブーム設置装置40の上側Z1部分での作業が容易になるように配置される。後側足場73は、例えば、補巻ウインチ41cの作業が可能となるように配置される足場(補巻メンテ足場)である。具体的には、後側足場73は、補巻ウインチ41cよりも下側Z2に配置される。例えば、図2に示すように、後側足場73は、主巻ウインチ41aの少なくとも一部よりも上側Z1に配置されてもよく、主巻ウインチ41aのウインチフレーム41fよりも上側Z1に配置されてもよい。例えば、後側足場73は、ローラ43rよりも上側Z1に配置されてもよく、ガイドローラフレーム43fよりも上側Z1に配置されてもよい。例えば、後側足場73(上側足場)は、ガントリ取付足場57(下側足場)よりも上側Z1に配置されてもよい。
【0063】
この後側足場73の横方向Yにおける位置は、様々に設定可能である。例えば、図6に示すように、後側足場73は、ブーム設置装置40(例えば補巻ウインチ41c)の後側X2正面から、ブーム設置装置40(例えば補巻ウインチ41c)の作業を容易に行えるように配置される。ブーム設置装置40の「後側X2正面」は、ブーム設置装置40よりも後側X2、かつ、ブーム設置装置40と前後方向Xに対向する位置である。例えば、後側足場73は、装置幅範囲W40の範囲内に配置される。後側足場73は、装置幅範囲W40の範囲内の一部に配置されてもよい。後側足場73は、装置幅範囲W40の範囲全体にわたって配置されることが好ましい。
【0064】
また、例えば、後側足場73は、ブーム設置装置40(例えば補巻ウインチ41c)の後側X2正面および横方向Y外側(右側Yrおよび左側Ylの少なくとも一方)から、ブーム設置装置40の作業を容易に行えるように配置されることが好ましい。例えば、後側足場73は、装置幅範囲W40の範囲外にも配置されること好ましい。例えば、後側足場73は、装置幅範囲W40の範囲内よりも、横方向Y外側の一方側(右側Yrおよび左側Ylの少なくとも一方側)に配置されてもよい。
【0065】
また、例えば、後側足場73は、ブーム設置装置40の横方向Yの幅の全体を覆う(または略覆う)ように配置されることが好ましい。例えば、後側足場73は、装置幅範囲W40の範囲内よりも横方向Y外側の両側(装置幅範囲W40よりも右側Yrおよび左側Yl)に配置されることが好ましい。例えば、後側足場73は、装置幅範囲W40の範囲内から、横方向Y外側の位置にわたって、横方向Yに延びるように(横方向Yに連続して)配置されることがより好ましい。なお、上記の各例の「装置幅範囲W40」を、「ウインチ幅範囲」に読み替えてもよく、「ガイドローラ幅範囲」に読み替えてもよい。「ウインチ幅範囲」は、ウインチ41の横方向Yの幅の範囲(左側Yl端部から右側Yr端部までの横方向Yにおける範囲)である。「ガイドローラ幅範囲」は、ガイドローラ43(図2参照)の横方向Yの幅の範囲(左側Yl端部から右側Yr端部までの横方向Yにおける範囲)である。
【0066】
この後側足場73は、図10に示すように、例えば板状部材を備える。後側足場73は、複数の部分を備えてもよい。例えば、後側足場73は、昇降部材アクセス部73aと、後側足場本体部73bと、後側足場傾斜部73cと、後側足場ストッパ73dと、を備える。
【0067】
昇降部材アクセス部73aは、図5に示すように、作業者が乗ることが可能な足場である。昇降部材アクセス部73aは、昇降部材アクセス部73aに乗った作業者がブーム設置装置40の作業を行えるように配置されてもよい。
【0068】
この昇降部材アクセス部73aは、昇降部材61bと後側足場本体部73bとの間での作業者の移動が容易になるように配置されてもよい。図4に示す例では、昇降部材61bは、作業者が前側X1を向いて使用するように配置され、後側足場本体部73bは、昇降部材61bとの間に前後方向Xの間隔をあけて昇降部材61bよりも後側X2に配置されている。この例において、図6に示す昇降部材アクセス部73aが設けられない場合、作業者は、昇降部材61bから後側足場本体部73bに移動する際に、不自然な姿勢(例えば体に負担のかかる姿勢)をとる必要が生じ得る。具体的には、作業者は、前側X1を向いて昇降部材61bを登った後、約180度向きを変え、後側足場本体部73bに移動することが想定される。一方、昇降部材アクセス部73aが設けられる場合、作業者は、昇降部材61bから後側足場本体部73bに移動する際に、楽な姿勢で移動することができる。具体的には、作業者は、前側X1を向いて昇降部材61bを登った後、約90度向きを変え(例えば左側Ylを向き)、昇降部材アクセス部73aに移動し、昇降部材アクセス部73aから後側足場本体部73bに移動することができる。なお、上記の作業者の移動は一例にすぎず、様々な移動経路や姿勢で作業者が移動してもよい。
【0069】
この昇降部材アクセス部73aは、具体的には例えば、昇降部材61bと後側足場本体部73bとの前後方向Xにおける間に配置される。昇降部材アクセス部73aは、昇降部材61bを昇降する作業者と昇降部材アクセス部73aとの干渉を抑制できるように配置されることが好ましい。例えば、昇降部材アクセス部73aは、昇降部材61bに対して横方向Yにずれた位置(図6に示す例では左側Ylにずれた位置)に配置される。例えば、昇降部材アクセス部73aの横方向Y外側(右側Yr)端部は、昇降部材61bの横方向Y内側(左側Yl)の昇降部材縦材61b1よりも横方向Y内側(左側Yl)に配置される。図5に示す例では、昇降部材アクセス部73aは、後側足場本体部73bの近傍に配置され、後側足場本体部73bよりも下側Z2に配置される。昇降部材アクセス部73aは、昇降部材アクセス部73aと後側足場本体部73bとがステップ(階段)を構成するように配置される。
【0070】
後側足場本体部73bは、後側足場73の本体部分であり、足場である。後側足場本体部73bは、例えば、昇降部材アクセス部73aよりも後側X2に配置される。図10に示すように、後側足場本体部73bは、後側足場中央部73bcと、後側足場右側部73brと、後側足場左側部73blと、を備える。なお、後側足場本体部73bは、一体的、連続的に設けられた1つの部材(例えば板状部材など)でもよい。
【0071】
後側足場中央部73bcは、後側足場73の横方向Y中央部である。例えば、図6に示すように、後側足場中央部73bcは、作業者が、ブーム設置装置40(例えば補巻ウインチ41c)の後側X2正面からブーム設置装置40の作業を容易に行えるように配置される。例えば、後側足場中央部73bcの左側Yl端部の横方向Yにおける位置は、左側Ylのウインチフレーム41fの横方向Yにおける位置と同じまたは略同じ位置である。例えば、後側足場中央部73bcの右側Yr端部の横方向Yにおける位置は、右側Yrのウインチフレーム41fの横方向Yにおける位置と同じまたは略同じ位置である。後側足場中央部73bcは、ローラ43r(図5参照)と干渉しないように、ローラ43rよりも上側Z1に配置される。
【0072】
後側足場左側部73blは、図10に示すように、後側足場73の左側Yl部分である。後側足場左側部73blは、後側足場中央部73bcよりも左側Ylに配置される。後側足場左側部73blは、後側足場中央部73bcと横方向Yに連続するように配置される(後側足場右側部73brも同様)。その結果、後側足場左側部73blと後側足場中央部73bcとの間で作業者が容易に移動できる。後側足場左側部73blは、後側足場中央部73bcに対して上下方向Zの段差があってもよく、段差がなくてもよい(後側足場右側部73brも同様)。例えば、後側足場左側部73blは、後側足場中央部73bcよりも下側Z2に配置されてもよい(後側足場右側部73brも同様)。例えば、後側足場左側部73blは、ローラ43r(図5参照)よりも横方向Y外側(左側Yl)に配置される。この場合、後側足場左側部73blは、ローラ43rの上側Z1端部よりも下側Z2に配置されてもよい(後側足場右側部73brも同様)。
【0073】
この後側足場左側部73blは、図6に示すように、ブーム設置装置40の左側Yl部分で作業者が作業を容易に行えるように配置される。例えば、後側足場左側部73blの左側Yl部分は、左側Ylのウインチフレーム41fよりも左側Yl(横方向Y外側)に配置されてもよい。後側足場左側部73blは、ウインチモータ41mの後側X2正面に配置されてもよい。後側足場左側部73blは、ウインチモータ41mよりも左側Yl(横方向Y外側)に配置されてもよい。
【0074】
後側足場右側部73brは、後側足場73の右側Yr部分である。後側足場右側部73brは、後側足場中央部73bcよりも右側Yrに配置される。後側足場右側部73brは、作業者が、ブーム設置装置40の右側Yr部分で作業を容易に行えるように配置される。例えば、後側足場右側部73brは、右側Yrのウインチフレーム41fよりも右側Yr(横方向Y外側)に配置されてもよく、右側Yrのウインチフレーム41fの装置フレーム設置機器45よりも右側Yr(横方向Y外側)に配置されてもよい。
【0075】
後側足場傾斜部73cは、図3に示すように、ブーム起伏角度θが約90度よりも小さい場合(例えば約80度以下、具体的には約70度など)でも、後側足場装置70での作業を容易に行えるようにするための部分である。図5に示すように、後側足場傾斜部73c(詳しくは、後側足場傾斜部73cの上面)は、後側足場本体部73b(詳しくは、後側足場本体部73bの上面)が延びる方向に対して傾斜する。後側足場傾斜部73cの上面は、前側X1ほど上側Z1に配置されるように、前後方向Xに対して傾斜する方向に延びるように設けられる。後側足場傾斜部73cの上面は、ブーム20(図2参照)に近づくにしたがって(前側X1ほど)、ブーム20(図2参照)の軸方向先端側に配置されるように、後側足場本体部73bが延びる方向に対して傾斜する方向に延びるように設けられる。その結果、図2および図3に示すように、後側足場傾斜部73cの上面が延びる方向は、ブーム起伏角度θが90度から小さくなるにしたがって、水平に近づく。後側足場本体部73bの上面に対する後側足場傾斜部73cの上面の角度は、固定されてもよく(一定でもよく)、可変でもよい。図5に示す例では、後側足場本体部73bの上面に対する後側足場傾斜部73cの上面の角度は、約45度である。後側足場傾斜部73cは、後側足場本体部73bから前側X1に延びるように設けられる。図10に示すように、後側足場傾斜部73cは、後側足場中央部73bcから前側X1に延びるように設けられる。後側足場傾斜部73cは、後側足場左側部73blおよび後側足場右側部73brの少なくともいずれかから前側X1に延びるように設けられてもよい。
【0076】
後側足場ストッパ73dは、後側足場73から作業者や作業者以外の物が落下することを抑制する。後側足場ストッパ73dは、例えば、後側足場73の外周部分(上側Z1から見た外周部分)の少なくとも一部などに配置される。後側足場ストッパ73dは、後側足場73から上側Z1に突出するように配置される。後側足場ストッパ73dの配置および形状は、様々に設定可能である。図10に示す例では、後側足場中央部73bcの後側X2端部に配置された後側足場ストッパ73dは、棒状(バー)である。同図の例では、後側足場左側部73blの、左側Yl端部および前後方向X外側端部に配置された後側足場ストッパ73dは、板状である。同図の例では、後側足場右側部73brの、右側Yr端部および後側X2端部に配置された後側足場ストッパ73dは、板状である。同図の例では、後側足場中央部73bc、後側足場右側部73br、および後側足場傾斜部73cのそれぞれの前側X1端部に配置された後側足場ストッパ73dは、突起状である。
【0077】
後側足場手摺75は、後側足場73に乗った作業者が持つことが可能に構成される。後側足場手摺75は、後側足場73に取り付けられ、後側足場73から上側Z1に延びるように配置される。図10に示す例では、後側足場手摺75は、後側足場73の右側Yr部分および左側Yl部分(例えば後側足場左側部73blおよび後側足場右側部73br)に取り付けられる。後側足場手摺75は、例えば、棒状(レール状)部材を組み合わせたもの(ハンドレール)でもよく、板状部材を備えてもよい。後側足場手摺75は、後側足場73に締結部材(例えばピンなど)により着脱可能に取り付けられてもよく、後側足場73に溶接などにより着脱不可能に固定されてもよい。なお、後側足場手摺75の配置は様々に設定可能である。また、後側足場73以外の、作業者が乗ったり移動したりする部分(例えば図4に示すガード上面13g1、ガード下部足場51、ガード上面ステップ55など)にも、後側足場手摺75と同様の手摺が設けられる。
【0078】
(足場装置50などの使用方法)
図4に示す足場装置50は、以下のように使用できるように構成される。
【0079】
(アクセスルートの例)
作業者は、ガード下部足場51から、ガード上面アクセス部材53、ガード上面13g1、ガード上面ステップ55、の順に移動することができる。ブーム設置装置40の下側Z2部分で作業を行うために、作業者は、ガード上面ステップ55から、ガントリ取付足場57に移動することができる。また、ブーム設置装置40の上側Z1部分で作業を行うために、作業者は、ガード上面ステップ55、昇降部材61b、図5に示す昇降部材アクセス部73a、後側足場本体部73bまたは後側足場傾斜部73c、の順に移動することができる。
【0080】
図2に示すように、足場装置50は、ブーム20が起立姿勢のときに、作業者がブーム設置装置40を行えるように構成される。ここで、ブーム20が伏せられた状態では、作業者は、ブーム背面20bに乗ってブーム設置装置40の作業を行える。一方で、作業機械1が作業を行う作業現場に、ブーム20を伏せるためのスペースがない場合がある。このような場合に、ブーム20が起立姿勢とされた状態で、ブーム設置装置40の作業が行われる。なお、ブーム20を伏せるためのスペースが作業現場にある場合に、ブーム20が起立姿勢とされた状態で、ブーム設置装置40の作業が行われてもよい。
【0081】
ブーム設置装置40の作業は、具体的には例えば、メンテナンスである。メンテナンスには、例えば、点検、整備、および修理が含まれる。
【0082】
作業者は、ブーム設置装置40の下側Z2部分の作業を、ガントリ取付足場57から行える。例えば、作業者は、主巻ウインチ41aの作業をガントリ取付足場57から行ってもよい。作業者は、主巻ウインチ41aのウインチドラム41k(図6参照)の作業を、ガントリ取付足場57(例えばガントリ取付足場中央部57c(図8参照))から行ってもよい。作業者は、主巻ウインチ41aに巻かれた、または、主巻ウインチ41aから繰り出されたロープRの作業を、ガントリ取付足場57(例えばガントリ取付足場中央部57c(図8参照))から行ってもよい。作業者は、主巻ウインチ41aのウインチモータ41m(図6参照)の作業を、ガントリ取付足場57(例えばガントリ取付足場左側部57l(図8参照))から行ってもよい。作業者は、主巻ウインチ41aの装置フレーム設置機器45の作業を、ガントリ取付足場57(例えばガントリ取付足場左側部57lまたはガントリ取付足場右側部57r(図8参照))から行ってもよい。作業者は、ガイドローラ43の作業(例えばガイドローラピン43p(図5参照)のグリスアップなど)を、ガントリ取付足場57から行ってもよい。
【0083】
なお、主巻ウインチ41aの前側X1(ブーム20側)部分は、作業不要であり、例えば点検項目がない。そのため、ガントリ取付足場57に乗っている作業者から主巻ウインチ41aの前側X1部分に、作業者の手が届かなくても構わない。ブーム設置装置40がブーム背面20bよりも前側X1(ブーム20の内側)に配置されている場合に、ガントリ取付足場57に乗っている作業者から、ブーム背面20bよりも前側X1のブーム設置装置40に、作業者の手が届かなくても構わない。
【0084】
作業者は、ブーム設置装置40の上側Z1部分の作業を、後側足場73から行える。例えば、作業者は、図6に示す補巻ウインチ41cの作業を、後側足場73から行ってもよい。作業者は、補巻ウインチ41cのウインチドラム41kの作業を、後側足場73(例えば後側足場中央部73bc)から行ってもよい。作業者は、補巻ウインチ41cのウインチドラム41kに巻かれた、または、ウインチドラム41kから繰り出されたロープR(図2の主巻ウインチ41aのロープRを参照)の作業を、後側足場73(例えば後側足場中央部73bc)から行ってもよい。作業者は、補巻ウインチ41cのウインチモータ41mの作業を、後側足場73(例えば後側足場左側部73bl)から行ってもよい。作業者は、補巻ウインチ41cの装置フレーム設置機器45の作業を、後側足場73(例えば、後側足場左側部73blおよび後側足場右側部73brの少なくともいずれか)から行ってもよい。作業者は、図2に示す主巻ウインチ41aから繰り出され、ガイドローラ43から上側Z1に延びるロープRの作業を、後側足場73(例えば後側足場中央部73bc(図6参照))から、後側X2を向いて行ってもよい。作業者は、図5に示すブーム設置装置40の上側Z1部分(例えば補巻ウインチ41cなど)の作業を、昇降部材61bから行ってもよく、昇降部材アクセス部73aから行ってもよい。
【0085】
なお、図2に示す補巻ウインチ41cの前側X1(ブーム20側)部分は、作業不要であり、例えば点検項目がない。そのため、ブーム設置装置取付足場60に乗っている作業者から補巻ウインチ41cの前側X1部分に、作業者の手が届かなくても構わない。ブーム設置装置40がブーム背面20bよりも前側X1(ブーム20の内側)に配置されている場合に、ブーム設置装置取付足場60に乗っている作業者から、ブーム背面20bよりも前側X1のブーム設置装置40に、作業者の手が届かなくても構わない。
【0086】
(ブーム起伏角度θについて)
図2に示すブーム起伏角度θは、作業機械1の(具体的にはクレーンの)仕様によって異なる。例えば、タワー仕様では、ブーム起伏角度θが一定とされ、ブーム20の先端部に起伏可能に設けられるジブJ(図1参照)の角度が変えられながら、作業機械1の作業(具体的にはクレーン作業)が行われる。このタワー仕様では、ブーム起伏角度θは、約90度などとされる。また、例えば、クレーン仕様では、ブーム起伏角度θが変えられながら、作業機械1の作業が行われる。このクレーン仕様では、ブーム起伏角度θは、90度よりも小さく設定され、例えば80度以下などに設定される(図3参照)。
【0087】
ブーム起伏角度θが約90度の場合は、上記のように、ガントリ取付足場57およびブーム設置装置取付足場60から、ブーム設置装置40の作業を作業者が行うことが可能である。さらに、図3に示すように、ブーム起伏角度θが約90度よりも小さい場合(例えば約80度以下、図3では約70度などの場合)も、ガントリ取付足場57およびブーム設置装置取付足場60から、ブーム設置装置40の作業を作業者が行うことが可能である。ブーム設置装置取付足場60は、ブーム設置装置40に取り付けられているので、ブーム起伏角度θが小さくなっても(ブーム20が伏せられても)、ブーム設置装置取付足場60からブーム設置装置40までの距離が離れることはない。よって、作業者は、ブーム20が起立姿勢のときのブーム起伏角度θに関わりなく、ブーム設置装置取付足場60を使用できる。
【0088】
また、ガントリ取付足場57は、ガントリ33の下側Z2部分に配置され、ブーム20の下側Z2部分に近い位置に配置される。よって、ブーム起伏角度θが約90度よりも小さい場合も、ガントリ取付足場57からブーム設置装置40に作業者の手が届きやすい(ガントリ取付足場57を使用できる)。
【0089】
ブーム起伏角度θが90度から小さくなるにしたがって、後側足場傾斜部73cの上面は水平に近づく。よって、ブーム起伏角度θが90度よりも小さい場合も、作業者は、後側足場傾斜部73cに乗って作業しやすい。
【0090】
(輸送)
作業機械1は、分解された状態で輸送される。図11に示すように、作業機械1(図1参照)の輸送時には、ブーム20(詳しくは下部ブーム21)は、上部旋回体13(図1参照)から取り外され、輸送姿勢にされる。以下では、ブーム20が輸送姿勢にされる場合の例として、下部ブーム21が輸送姿勢にされる場合について説明する。下部ブーム21が輸送姿勢のとき、ブーム腹面20vが、下部ブーム21の下面(鉛直方向の下を向く面)となるように、かつ、ブーム背面20bが、下部ブーム21の上面(鉛直方向の上を向く面)となるように、下部ブーム21が配置される。下部ブーム21が輸送姿勢のとき、ブーム腹面20vは、例えば輸送車の荷台Cに置かれる。
【0091】
下部ブーム21とブーム設置装置40とは、一体的に輸送可能に構成されることが好ましい。この場合、下部ブーム21は、輸送姿勢にされ、ブーム設置装置40は、下部ブーム21に取り付けられた状態とされる(下部ブーム21から取り外されない)。作業機械1(図1参照)が組み立てられた状態(作業可能な状態)と、下部ブーム21などの輸送時とで、下部ブーム21へのブーム設置装置40の取り付けの状態は同じである。よって、作業機械1(図1参照)の輸送前後に、下部ブーム21に対してブーム設置装置40を着脱するなどの作業は不要である。
【0092】
(後側足場73の一体輸送)
下部ブーム21とブーム設置装置40と後側足場73とは、一体的に輸送されることが好ましい。この場合、下部ブーム21は、輸送姿勢にされ、ブーム設置装置40は、下部ブーム21に取り付けられた状態とされる。さらに、後側足場73は、ブーム設置装置40に取り付けられた状態とされる(下部ブーム21から取り外されない)。作業機械1(図1参照)が組み立てられた状態と、下部ブーム21などの輸送時とで、ブーム設置装置40への後側足場73の取り付けの状態は同じである。よって、作業機械1(図1参照)の輸送前後に、ブーム設置装置40に対して後側足場73を着脱するなどの作業は不要である。また、この場合、下部ブーム21およびブーム設置装置40とは別に、後側足場73を輸送する必要がないので、輸送時のコストを低減することができる。
【0093】
下部ブーム21が輸送姿勢のとき、後側足場73の上端部(鉛直方向の上の端部)は、ブーム設置装置40の上端部よりも下(鉛直方向の下)、または、ブーム設置装置40の上端部と同じ高さに配置されることが好ましい(図11の矢印A1を参照)。この配置により、輸送姿勢の下部ブーム21に取り付けられた状態のブーム設置装置40の高さが輸送制限高さ(公道での輸送物の高さの制限値)以内であれば、後側足場73も輸送制限高さ以内となる。よって、ブーム設置装置40に後側足場73が取り付けられた状態で、下部ブーム21とブーム設置装置40と後側足場73とを一体的に輸送することができる。
【0094】
なお、下部ブーム21とブーム設置装置40と後側足場73とが一体的に輸送されるときに、後側足場手摺75(図10参照)は、後側足場73から取り外されてもよく、取り外されなくてもよい。
【0095】
(昇降装置61の一体輸送)
下部ブーム21とブーム設置装置40と昇降装置61とは、一体的に輸送されることが好ましい。この場合、下部ブーム21は、輸送姿勢にされ、ブーム設置装置40は、下部ブーム21に取り付けられた状態とされる。さらに、昇降装置61は、ブーム設置装置40に取り付けられた状態とされる。よって、作業機械1(図1参照)の輸送前後に、ブーム設置装置40に対して昇降装置61を着脱する作業は不要である。また、この場合、下部ブーム21およびブーム設置装置40とは別に、昇降装置61を輸送する必要がないので、輸送時のコストを低減することができる。
【0096】
下部ブーム21とブーム設置装置40と昇降装置61とが一体的に輸送されるときに、昇降部材61bは、格納姿勢にされる。上記のように、格納姿勢の昇降部材61bの横方向Y外側端部(例えば右側Yr端部)の位置は、張出姿勢の昇降部材61b(図4参照)の横方向Y外側端部(例えば右側Yr端部)の位置よりも横方向Y内側(例えば左側Yl)である。例えば、昇降装置61が張出姿勢のままでは、下部ブーム21とブーム設置装置40と昇降装置61とが一体とされた物(輸送物)の横方向Yの幅が、輸送制限幅(公道での輸送物の幅の制限値)を超えるとする。この場合でも、昇降装置61が格納姿勢にされることで、下部ブーム21とブーム設置装置40と昇降装置61とが一体とされた物(輸送物)の横方向Yの幅を、輸送制限幅以内にすることができる。
【0097】
(輸送の変形例)
なお、ブーム20(例えば下部ブーム21)、ブーム設置装置40、およびブーム設置装置取付足場60の輸送は様々に行うことが可能である。例えば、ブーム設置装置40から後側足場73が取り外された状態で、下部ブーム21およびブーム設置装置40が輸送されてもよい。ブーム設置装置40から昇降装置61が取り外された状態で、下部ブーム21およびブーム設置装置40が輸送されてもよい。昇降部材61bは、格納姿勢になることが可能でなくてもよい。例えば、昇降部材61bが作業者の昇降に使用可能な姿勢(本実施形態では張出姿勢)のままでも、下部ブーム21とブーム設置装置40と昇降装置61とを一体的に輸送可能である場合は、昇降部材61bは、格納姿勢になることが可能である必要はない。
【0098】
(第1の発明の効果)
図1に示す作業機械1による効果は、次の通りである。作業機械1は、ブーム20(起伏部材)と、ブーム設置装置40(起伏部材設置装置)と、ブーム設置装置取付足場60(装置取付足場)と、を備える。ブーム20は、機械本体10に起伏可能に取り付けられる。ブーム設置装置40は、ブーム背面20b(起伏部材の背面)に設置される装置である。
【0099】
[構成1]図2に示すように、ブーム設置装置取付足場60は、ブーム設置装置40に取り付けられる。ブーム設置装置取付足場60は、ブーム20が起こされた起立姿勢のときに作業者が乗ることが可能に配置される。
【0100】
上記[構成1]では、ブーム設置装置取付足場60は、ブーム20が起立姿勢のときに、作業者が足場として使用可能なものである。このブーム設置装置取付足場60は、ブーム設置装置40に取り付けられる。よって、ブーム20の変更(改造)を行わなくても、ブーム20にブーム設置装置取付足場60を取り付けまたは取り外しすることができる。よって、ブーム20が起立姿勢のときに作業者が使用するための足場を、ブーム20に直接的に取り付ける必要がない。その結果、ブーム20の変更を行った場合の手間を抑制することができる。例えば、変更後のブーム20の強度などを確認(検査)する手間を抑制することができる。また、例えば、ブーム20の変更を行う場合に必要な申請が不要になる。
【0101】
(第2の発明の効果)
機械本体10に対するブーム20の起伏の回転軸が延びる方向を横方向Yとする。ブーム背面20bからブーム設置装置40に向かう側を、起伏部材後側BX2とする。
【0102】
[構成2]ブーム設置装置取付足場60は、後側足場73を備える。後側足場73は、ブーム背面20bよりも起伏部材後側BX2に配置される。後側足場73は、ブーム20が起立姿勢のときにブーム設置装置40の少なくとも一部よりも下側Z2に配置される。図6に示すように、後側足場73は、ブーム設置装置40の横方向Yの幅の範囲である装置幅範囲W40の範囲内に配置される。
【0103】
上記[構成2]により、後側足場73に乗った作業者に、ブーム設置装置40の後側X2正面(ブーム設置装置40よりも後側X2、かつブーム設置装置40と前後方向Xに対向する位置)から、ブーム設置装置40の作業を行わせることができる。
【0104】
(第3の発明の効果)
[構成3]後側足場73は、装置幅範囲W40よりも横方向Y外側の両側(左側Ylおよび右側Yr)に設けられる。
【0105】
上記[構成3]により、後側足場73に乗った作業者に、ブーム設置装置40の横方向Y外側の両側部分(左側Yl部分および右側Yr部分)の作業を容易に行わせることができる。
【0106】
(第4の発明の効果)
図5に示すように、後側足場73は、後側足場本体部73bと、後側足場傾斜部73cと、を備える。後側足場本体部73bは、ブーム20(図2参照)の軸方向(上下方向Zまたは略上下方向Z)に交差する方向に延びるように設けられる。
【0107】
[構成4]図3に示すように、後側足場傾斜部73cは、ブーム20に近づくにしたがってブーム20の軸方向先端側(上部ブーム25(図1参照)側)に配置されるように、後側足場本体部73bが延びる方向に対して傾斜する方向に延びるように設けられる。
【0108】
上記[構成4]により、ブーム起伏角度θが約90度から小さくなるにしたがって、後側足場傾斜部73cが延びる方向が水平方向に近づく。よって、ブーム起伏角度θが約90度よりも小さい場合(例えば約80度以下など)でも、後側足場傾斜部73cに乗った作業者に作業を容易に行わせることができる。
【0109】
(第5の発明の効果)
図11に示すように、下部ブーム21(ブーム20の少なくとも一部)は、輸送姿勢にされる場合がある。輸送姿勢は、ブーム腹面20v(起伏部材の腹面)が下部ブーム21の下面となるように配置される姿勢である。
【0110】
[構成5]下部ブーム21が輸送姿勢のとき、後側足場73の上端部は、ブーム設置装置40の上端部よりも下、または、ブーム設置装置40の上端部と同じ高さに配置される。
【0111】
上記[構成5]により、次の効果が得られる。下部ブーム21が輸送姿勢のときに、ブーム設置装置40が輸送制限高さ(公道での輸送物の高さの制限値)以内であれば、後側足場73も輸送制限高さ以内となる。よって、下部ブーム21にブーム設置装置40が取り付けられ、ブーム設置装置40に後側足場73が取り付けられた状態で、下部ブーム21とブーム設置装置40と後側足場73とを一体的に輸送することができる。
【0112】
(第6の発明の効果)
図4に示すように、ブーム設置装置取付足場60は、昇降部材61bを備える。
【0113】
[構成6]
昇降部材61bは、ブーム20が起立姿勢のときに上下方向Zに延びるように配置される。昇降部材61bは、機械本体10と後側足場73との間で作業者が昇降可能(昇降部材61bを使って昇降可能)に配置される。
【0114】
上記[構成6]により、後側足場73が機械本体10に対して高い位置に配置される場合でも、機械本体10と後側足場73との間で作業者を昇降させることができる。
【0115】
(第7の発明の効果)
[構成7]図9に示すように、昇降部材61bは、張出姿勢と格納姿勢とに可変にブーム設置装置40に取り付けられる。図4に示すように、張出姿勢は、ブーム20よりも横方向Y外側に昇降部材61bが突出した姿勢である。図9に示すように、格納姿勢は、張出姿勢の昇降部材61bの位置に対して横方向Y内側に昇降部材61bが格納された姿勢である。
【0116】
上記[構成7]により、次の効果が得られる。昇降部材61bが格納姿勢にされることで、下部ブーム21(ブーム20)とブーム設置装置40と昇降部材61bとの横方向Yの幅が、輸送制限幅(公道での輸送物の幅の制限値)を超えることが抑制される。その結果、下部ブーム21にブーム設置装置40が取り付けられ、ブーム設置装置40に昇降部材61bが取り付けられた状態で、下部ブーム21とブーム設置装置40と昇降部材61bとを一体的に輸送することができる。
【0117】
(第8の発明の効果)
図3に示すように、作業機械1は、コンプレッションメンバ33a(後側起伏部材)と、ガントリ取付足場57(下側足場)と、を備える。コンプレッションメンバ33aは、機械本体10に起伏可能に取り付けられ、ブーム20が起立姿勢のときにブーム設置装置40よりも起伏部材後側BX2に配置される。
【0118】
[構成8]ガントリ取付足場57は、コンプレッションメンバ33aに取り付けられ、コンプレッションメンバ33aからブーム20に向かって延びるように配置され、作業者が乗ることが可能に配置される。ガントリ取付足場57は、後側足場73よりも下側Z2に配置される。
【0119】
上記[構成8]では、ガントリ取付足場57は、ブーム20が起立姿勢のときに、作業者が足場として使用可能なものである。このガントリ取付足場57は、後側足場73よりも下側Z2に配置される。よって、ガントリ取付足場57に乗った作業者に、後側足場73の高さ以下の位置に配置されたブーム設置装置40の作業を行わせることができる。
【0120】
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、上記実施形態の変形例どうしが様々に組み合わされてもよい。例えば、上記実施形態の構成要素(変形例を含む)の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、構成要素どうしの固定や連結などは、直接的でも間接的でもよい。例えば、構成要素の配置は変更されてもよい例えば、構成要素の包含関係は様々に変更されてもよい。例えば、ある上位の構成要素に含まれる下位の構成要素として説明したものが、この上位の構成要素に含まれなくてもよく、他の構成要素に含まれてもよい。例えば、互いに異なる複数の部材や部分として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。例えば、各構成要素は、各特徴(作用機能、配置、形状、作動など)の一部のみを有してもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 作業機械
10 機械本体
20 ブーム(起伏部材)
20b ブーム背面(起伏部材の背面)
20v ブーム腹面(起伏部材の腹面)
33a コンプレッションメンバ(後側起伏部材)
40 ブーム設置装置(起伏部材設置装置)
57 ガントリ取付足場(下側足場)
60 ブーム設置装置取付足場(装置取付足場)
61b 昇降部材
73 後側足場
73b 後側足場本体部
73c 後側足場傾斜部
BX2 起伏部材後側
W40 装置幅範囲
Y 横方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11