(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173017
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0635 20230101AFI20241205BHJP
G06F 16/907 20190101ALI20241205BHJP
【FI】
G06Q10/0635
G06F16/907
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091127
(22)【出願日】2023-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉原 則彦
【テーマコード(参考)】
5B175
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5B175FB03
5B175HB03
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を可能とする。
【解決手段】情報処理装置100は、案件のリスクに関する情報を取得する取得部121と、取得部121により取得された案件のリスクに関する情報に基づいて、案件同士の類似度を算出する算出部122と、算出部122により算出された案件同士の類似度に基づいて、類似する案件を推定する推定部123とを有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
案件のリスクに関する情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記案件のリスクに関する情報に基づいて、案件同士の類似度を算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記案件同士の類似度に基づいて、類似する案件を推定する推定部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記算出部は、前記案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類の情報を用いて、案件同士の類似度を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記算出部は、前記案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類における区分ごとの割合の情報を用いて、案件同士の類似度を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記推定部は、前記算出部により算出された前記案件同士の類似度を用いて、類似する案件を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、案件のリスクに関する情報と案件の基本情報とを取得し、
前記算出部は、前記取得部により取得された前記案件のリスクに関する情報と前記案件の基本情報とを用いて、前記案件同士の類似度を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
案件のリスクに関する情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された前記案件のリスクに関する情報に基づいて、案件同士の類似度を算出する算出工程と、
前記算出工程により算出された前記案件同士の類似度に基づいて、類似する案件を推定する推定工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
案件のリスクに関する情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された前記案件のリスクに関する情報に基づいて、案件同士の類似度を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出された前記案件同士の類似度に基づいて、類似する案件を推定する推定ステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対象プロジェクトの特性を用いて、類似プロジェクトから見積もりデータを作成する技術が存在する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術には、過去の案件情報を用いてリスク対策を行うことができないという課題がある。例えば、対象の案件とリスクが類似する案件を特定することができないため、リスが類似する案件のリスク対策の結果などを参考に、対象案件についてリスク対策を行うことができない。従来技術には上記のような課題が一例として挙げられる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を可能とする情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、案件のリスクに関する情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記案件のリスクに関する情報に基づいて、案件同士の類似度を算出する算出部と、前記算出部により算出された前記案件同士の類似度に基づいて、類似する案件を推定する推定部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理装置の概要を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の概要を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置が行う処理の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置が行う処理の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置が行う処理の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置による処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、情報処理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示しており、重複する説明は省略される。
【0010】
[概要]
はじめに、
図1と
図2を用いて情報処理装置100の概要について説明する。
図1と
図2は、情報処理装置100の概要を示す図である。
【0011】
従来、過去のプロジェクト情報を用いて見積データを作成する技術が存在していたが、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を行うことができないという課題がある。例えば、対象の案件とリスクが類似する案件を特定することができない。
【0012】
そのため、蓄積された過去の案件情報を有効に活用することができず、類似案件のリスク対策を参考にすれば顕在化しなかったはずのリスクが顕在化してしまう場合があった。ほかにも、担当者の経験や勘に基づくリスクの指摘によって、成功率の低い案件へのコスト投入や、成功率の高い案件の中断といった判断ミスが起こる場合がある。
【0013】
そこで、実施形態に係る情報処理装置100は、案件のリスクに関する情報から案件ごとに対象とする案件との類似度を算出し、算出された類似度を用いて、対象とする案件に類似する案件を推定する。
【0014】
例えば、実施形態に係る情報処理装置100は、
図1に示すように、新規案件のリスク一覧の情報を取得し、過去の案件のリスク一覧情報との類似度を算出し、
図2に示すように、類似性の高い案件の上位数個を特定し、リスク傾向と、類似する案件の情報と、類似する案件のリスクと、類似する案件のリスク対策との情報を出力する。また、例えば、実施形態に係る情報処理装置100は、新規案件のリスク一覧の情報を取得し、過去の案件のリスク一覧情報との類似度を、類似度を算出する指標ごとに算出し、類似度を用いて、類似度を算出する指標ごとに類似する案件を推定し、各類似度を算出する指標において類似するか否かの推定結果を案件ごとに集計し、類似すると推定した類似度を測る指標の数が所定数以上の案件を、全体として類似する案件と推定し、リスク傾向と、類似する案件の情報と、類似する案件のリスクと、類似する案件のリスク対策との情報を出力する。
【0015】
このように、本実施形態に係る情報処理装置100は、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を可能とするといった効果を奏する。
【0016】
[情報処理装置の構成]
次に、
図3を用いて、情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、情報処理装置100の機能構成の一例を示す図である。
図3が示すように、情報処理装置100は、通信部110と、制御部120と、記憶部130とを有する。なお、これらの各部は、複数の装置が分散して保持してもよい。以下、これら各部の処理を説明する。
【0017】
通信部110は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの電気通信回線を介した外部装置と制御部120の通信を可能とする。例えば、通信部110は、外部装置と制御部120との通信を可能とする。
【0018】
記憶部130は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部130が記憶する情報としては、例えば、案件のリスクに関する情報、案件の基本情報、モデル、その他算出処理に必要な情報、その他推定処理に必要な情報が含まれる。ここで、案件のリスクに関する情報には、リスク区分、リスク件名、リスク事象・状況、影響度、顕在化確率、評価値、対策、成否といった情報が含まれる。また、案件の基本情報には、期間、工数、システム種類、用途、言語、備考、詳細といった情報が含まれる。なお、記憶部130が記憶する情報は上記に記載した例に限定されない。
【0019】
制御部120は、CPU(Central Processing Unit)やNP(Network Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて実現され、メモリに記憶された処理プログラムを実行する。
図3に示すように、制御部120は、取得部121と、算出部122と、推定部123と、出力部124とを有する。以下、制御部120が有する各部について説明する。
【0020】
取得部121は、案件のリスクに関する情報を取得する。例えば、取得部121は、リスク区分、リスク件名、リスク事象・状況、影響度、顕在化確率、評価値、対策、成否といった情報を取得する。
【0021】
また、取得部121は、案件のリスクに関する情報と案件の基本情報とを取得する。例えば、取得部121は、リスク区分、リスク件名、リスク事象・状況、影響度、顕在化確率、評価値、対策、成否といった情報と、期間、工数、システム種別、用途、言語備考、詳細といった情報とを取得する。
【0022】
算出部122は、取得部121により取得された案件のリスクに関する情報に基づいて、案件同士の類似度を算出する。例えば、算出部122は、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類の情報を用いて、案件同士の類似度を算出する。また、例えば、算出部122は、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類における区分ごとの割合(リスク区分の構成比)の情報を用いて、案件同士の類似度を算出する。
【0023】
例えば、算出部122は、リスク区分の構成比を多次元ベクトルとして、多次元ベクトルの類似度を測る指標を用いて案件同士の類似度を算出する。算出部122は、案件同士の類似度を算出する際、例えば、ジェンセン-シャノン・ダイバージェンス、カルバック-ライブラー・ダイバージェンス、ユークリッド距離、マハラノビス距離、コサイン類似度といった多次元ベクトルの類似度を測る指標を用いて、案件同士の類似度を算出する。また、例えば、算出部122は、多次元ベクトルの類似度を測る指標ごとに、案件同士の類似度を算出する。
【0024】
より具体的には、算出部122は、対象とする案件「X」のリスク区分の構成比と、他の案件「Y」のリスク区分の構成比とを多次元ベクトルとして、ジェンセン-シャノン・ダイバージェンス、カルバック-ライブラー・ダイバージェンス、ユークリッド距離、マハラノビス距離、コサイン類似度を用いて、多次元ベクトルとして表した案件「X」のリスク区分の構成比と、多次元ベクトルとして表した案件「Y」のリスク区分の構成比との類似度を算出し、多次元ベクトルの類似度算出を測る指標ごとに案件「X」と案件「Y」との類似度を算出する。
【0025】
また、算出部122は、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク事象・状況、対策といった情報を用いて、案件同士の類似度を算出してもよい。例えば、算出部122は、リスク区分の構成比の情報と、リスク事象・状況、対策といった情報とを多次元ベクトルとして、多次元ベクトルの類似度を測る指標を用いて案件同士の類似度を算出する。
【0026】
より具体的には、算出部122は、対象とする案件「X」のリスク区分の構成比、リスク事象・状況、対策と、他の案件「Y」のリスク区分の構成比、リスク事象・状況、対策とを多次元ベクトルとして、多次元ベクトルの類似度を測る指標であるジェンセン-シャノン・ダイバージェンス、カルバック-ライブラー・ダイバージェンス、ユークリッド距離、マハラノビス距離、コサイン類似度を用いて、多次元ベクトルとして表した案件「X」のリスク区分の構成比、リスク事象・状況、対策と、多次元ベクトルとして表した案件「Y」のリスク区分の構成比、リスク事象・状況、対策との類似度を算出し、多次元ベクトルの類似度算出を測る指標ごとに案件「X」と案件「Y」との類似度を算出する。
【0027】
また、算出部122は、取得部121により取得された案件のリスクに関する情報と、案件の基本情報とを用いて、案件同士の類似度を算出する。例えば、算出部122は、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類における区分ごとの割合の情報と、基本情報に含まれる期間、工数、システム種類、用途、言語等の情報を用いて、案件同士の類似度を算出する。
【0028】
なお、算出部122は、算出部122と同一の処理を行うモデルを用いることにより算出部122の処理を行ってもよい。例えば、算出部122は、案件のリスクに関する情報を入力として、案件同士の類似度を出力するモデルを用いて、取得部121により取得された案件のリスクに関する情報から、案件同士の類似度を算出することができる。
【0029】
また、例えば、算出部122は、案件のリスクに関する情報と案件の基本情報とを入力として、案件同士の類似度を出力するモデルを用いて、取得部121により取得された案件のリスクに関する情報から、案件同士の類似度を算出することができる。
【0030】
このとき、案件同士の類似度を出力するモデルは、案件のリスクに関する情報と案件の基本情報とに含まれる各要素に対して重み付けを行って、案件同士の類似度を出力してもよい。
【0031】
例えば、算出部122は、案件のリスクに関する情報に含まれる成否「失敗」の情報を有する案件については、案件同士の類似性が低くなるよう重み付けを行って、案件同士の類似度を出力するモデルを用いて、案件同士の類似度を算出する。
【0032】
また、例えば、算出部122は、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類「業務用件」に占めるリスク件数の割合の一致度が高い案件については、案件同士の類似性が高くなるよう重み付けを行って、案件同士の類似度を出力するモデルを用いて、案件同士の類似度を算出する。
【0033】
推定部123は、算出部122により算出された案件同士の類似度に基づいて、類似する案件を推定する。例えば、推定部123は、算出部122により多次元ベクトルの類似度を測る指標ごとに算出された案件同士の類似度を用いて、類似する案件を推定する。
【0034】
例えば、推定部123は、算出部122により算出された、ある多次元ベクトルの類似度を測る指標における案件同士の類似度を順位付けし、所定の順位より上位の案件を、その多次元ベクトルの類似度を測る指標における類似する案件と推定する。より具体的には、多次元ベクトルの類似度を測る指標として、ジェンセン-シャノン・ダイバージェンスを用い、所定の順位として6位が設定された場合、推定部123は、ジェンセン-シャノン・ダイバージェンスを用いて算出された案件同士の類似度が高い順に順位付けし、案件同士の類似度が5位以上の案件をジェンセン-シャノン・ダイバージェンスにおける類似する案件と推定する。ここで、案件同士の類似度が高いとは、案件同士の類似性が高いという意味である。つまり、推定部123は、類似度が高いほど小さい値として表される指標を用いる場合には、類似度を示す値が小さい案件を類似する案件として推定する。なお、上記の所定の順位には、目的に応じた任意の順位を用いることができる。
【0035】
推定部123は、上記の処理により、各多次元ベクトルの類似度を測る指標における類似する案件を推定する。続いて、推定部123は、所定数以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において、類似する案件であると推定された案件を、全体として類似する案件と推定する。
【0036】
上記について具体的な例を挙げて説明する。なお、ここでは、所定数が「3」である場合を例に説明する。例えば、ジェンセン-シャノン・ダイバージェンスにおいて類似すると推定された案件がA、B、C、Dであり、カルバック-ライブラー・ダイバージェンスにおいて類似すると推定された案件がA、B、C、Dであり、ユークリッド距離において類似すると推定された案件がA、C、Dであり、マハラノビス距離において類似すると推定された案件がC、Dであり、コサイン類似度において類似すると推定された案件が、C、Dである場合には推定部123は、3つ以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似する案件と推定された案件A、C、Dを、全体として類似する案件と推定する。つまり、推定部123は、各多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似するか否かの推定結果を案件ごとに集計して、類似すると推定した多次元ベクトルの類似度を測る指標の数が所定数以上の案件を、全体として類似する案件と推定する。
【0037】
なお、上記の所定数には、目的に応じた任意の数または割合を用いることができる。例えば、所定数として3が設定された場合、推定部123は、3つ以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似すると推定された案件を、全体として類似する案件と推定する。また、例えば、所定数として6割が設定された場合、推定部123は、算出部122において用いられる多次元ベクトルの類似度を測る指標の総数に対して、6割以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似すると推定された案件を、全体として類似する案件と推定する。
【0038】
また、推定部123は、全体として類似する案件を推定する際、各多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似すると推定されたか否かの情報だけでなく、各多次元ベクトルの類似度を測る指標を用いて算出された案件同士の類似度の情報を用いてもよい。例えば、推定部123は、全体として類似する案件を推定する際、同数の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似すると推定された場合、類似と推定された多次元ベクトルの類似度を測る指標における案件同士の類似度がより高いものを、全体として類似する案件のうち、より上位の案件としてもよい。例えば、案件Aと案件Bとについてともに3つの多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似すると推定され、いずれの多次元ベクトルの類似度を測る指標においても、案件Aが案件Bよりも類似度が高いと算出された場合、推定部123は、全体として類似する案件を推定する際、案件Aを案件Bよりも上位の案件として推定する。
【0039】
また、例えば、推定部123は、算出部122により算出された案件同士の類似度を、多次元ベクトルの類似度を測る指標ごとに順位付けし、各多次元ベクトルの類似度を測る指標における順位を案件ごとに加算し、加算した数値について再び順位付けし、所定の順位より上位の案件を、全体として類似する案件と推定する。
【0040】
より具体的には、ジェンセン-シャノン・ダイバージェンスにおいて案件同士の類似度は高い順に「A、B、C、D、E」であり、カルバック-ライブラー・ダイバージェンスにおいて案件同士の類似度は高い順に「B、A、C、D、E」であり、ユークリッド距離において案件同士の類似度は高い順に「A、E、D、B、C」であり、マハラノビス距離において案件同士の類似度は高い順に「A、B、C、D、E」であり、コサイン類似度において案件同士の類似度は高い順に「A、B、C、D、E」であり、所定の順位が4位である場合、推定部123は、各多次元ベクトルの類似度を測る指標ごとに順位付けし、各多次元ベクトルの類似度を測る指標における順位を案件ごとに「A:6、B:11、C:17、D:19、E:22」と加算し、加算した数値について「A:1位、B:2位、C:3位、D:4位、E:5位」と順位付けし、4位よりも上位のA、B、Cの案件を全体として類似する案件と推定する。
【0041】
また、推定部123は、条件または多次元ベクトルの類似度を測る指標の種類についての優先度を用いて、類似する案件を推定してもよい。例えば、推定部123は、マハラノビス距離とコサイン類似度とにおいて類似であると推定された案件については、他の多次元ベクトルの類似度を測る指標において非類似であると推定された場合であっても、全体として類似する案件であると推定する。
【0042】
また、例えば、推定部123は、全体として類似する案件を推定する際、ユークリッド距離と、マハラノビス距離と、コサイン類似度とにおいて類似すると推定された案件に対しては各1ポイント加算し、ジェンセン-シャノン・ダイバージェンスと、カルバック-ライブラー・ダイバージェンスとにおいて類似すると推定された案件に対しては各2ポイント加算し、所定数以上のポイントを獲得した案件を、全体として類似する案件として推定してもよい。
【0043】
なお、推定部123が類似する案件を推定する際に用いる条件、優先度については、案件のリスクに関する情報や基本情報に含まれる各要素の内容に応じて適宜変更可能である。
【0044】
また、例えば、推定部123は、算出部122により算出された案件同士の類似度が所定の閾値以上の案件を、類似する案件として推定する。例えば、推定部123は、ある多次元ベクトルの類似度を測る指標を用いて算出された案件同士の類似度が、所定の閾値以上の案件を、その多次元ベクトルの類似度を測る指標における類似する案件と推定し、各多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似するか否かの推定結果を案件ごとに集計して、類似すると推定した多次元ベクトルの類似度を測る指標の数が所定数以上である案件を、全体として類似する案件と推定する。なお、上記の閾値には、目的に応じた任意の値を用いることができる。
【0045】
また、推定部123は、推定部123と同一の処理を行うモデルを用いることにより推定部123の処理を行ってもよい。例えば、推定部123は、案件同士の類似度の情報を入力として、類似する案件を出力するモデルを用いて、算出部122により算出された案件同士の類似度の情報から、類似する案件を推定することができる。例えば、推定部123は、各多次元ベクトルの類似度を測る指標における案件同士の類似度の情報を入力として、全体として類似する案件を出力するモデルを用いて、算出部122により算出された各多次元ベクトルの類似度を測る指標における案件同士の類似度から、全体として類似する案件を推定することができる。
【0046】
出力部124は、対象案件のリスクに関する情報と、推定部123により推定された類似する案件の情報を出力する。例えば、出力部124は、対象案件のリスクに関する情報から分析した対象案件のリスク傾向の情報と、推定部123により推定された類似する案件のリスクに関する情報とを表示する。
【0047】
より具体的には、出力部124は、対象案件のリスク診断(分析)結果と、推定部123により推定された類似する案件のリスク区分、リスク件名、リスク事象・状況、影響度、顕在化確率、評価値、対策といった情報と、期間、工数、システム種別、用途、言語、備考、詳細といった情報とを表示する。ここで、出力部124が行う出力には、画面への表示や所定の端末への送信等の出力処理が含まれる。
【0048】
なお、出力部124が行う分析は、リスク分類ごとに存在するリスク件数の割合の情報を用いて行ってもよい。例えば、出力部124は、対象案件の所定のリスク分類におけるリスク件数または割合が所定の閾値以上である場合には、当該所定のリスク分類の割合が高いと分析する。なお、上記所定の閾値は、リスク分類の区分ごとに用意することができる。また、各閾値は、目的に応じた任意の値を用いることができる。
【0049】
[情報処理装置による処理]
次に、
図2と
図4-7を用いて、情報処理装置100による処理について説明する。
図4-7は、情報処理装置100による処理の一例を説明するための図である。
【0050】
まず、算出部122は、取得部121により取得された案件に関する情報に含まれるリスク分類における区分ごとの割合の情報を集計する。例えば、算出部122は、
図4に示すように、リスク分類における区分ごとの件数の情報から、「リスク分類A、5件、20%」、「リスク分類B、2件、5%」のように、リスク分類における区分ごとの割合の情報を集計する。
【0051】
続いて、算出部122は、リスク分類における区分ごとの割合に対する確率分布(リスク区分の構成比)の類似度を、案件同士の類似度として算出する。例えば、算出部122は、
図2に示すように、リスク区分の構成比を多次元ベクトルとして、多次元ベクトルの類似度を測る指標を用いて案件同士の類似度を算出し、対象案件と案件Aとの類似度「0.00000012」を算出する。
【0052】
続いて、推定部123は、算出部122により算出された案件同士の類似度を用いて、類似する案件を推定する。例えば、推定部123は、各多次元ベクトルの類似度を測る指標における案件同士の類似度が高い順に順位付けし、上位5案件を各多次元ベクトルの類似度を測る指標における類似する案件として推定する。
【0053】
このとき、推定部123は、さらに、案件のリスクに関する情報や、案件の基本情報に含まれる要素を用いて類似する案件を推定してもよい。例えば、推定部123は、成功した案件のみを対象として、類似する案件を推定してもよい。つまり、推定部123は、失敗した案件を除外して、案件同士の類似度が上位所定数の案件を類似する案件として推定してもよい。
【0054】
つまり、推定部123は、対象案件と、案件同士の類似度が上位5位の案件が存在する場合であって、そのうち上位1位の案件「A」と上位2位の案件「B」が失敗したものである場合に、案件「A」と案件「B」とを推定の対象から除外して、類似する案件の推定を行うことができる。なお、上記の例では、推定部123が、失敗した案件を除外して類似する案件を推定することについて説明したが、推定部123によって推定される類似する案件は、成功した案件のみに限定されるものでなく、推定部123は、案件の成否を問わず、類似する案件を推定することができる。
【0055】
続いて、例えば、推定部123は、
図5に示すように、所定数以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似すると推定された案件を、全体として類似する案件と推定する。例えば、推定部123は、所定数以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似すると推定された案件を、類似すると推定した多次元ベクトルの類似度を測る指標の数が多い順、案件同士の類似度が高い順、または、これらを組み合わせた形で順位付けて、上位5案件を全体として類似する案件として推定する。
【0056】
そして、出力部124は、対象案件のリスクに関する情報と、推定部123により推定された類似する案件のリスクに関する情報とを出力する。なお、出力部124は、対象案件のリスクに関する情報を分析して、リスク診断を行ってもよい。
【0057】
例えば、出力部124は、
図5に示すように、対象案件の業務要件に対するリスク区分と、体制・要因調達に関するリスク区分のリスク件数とが30%以上であることから、「業務要件に対するリスク区分、体制・要因調達に関するリスク区分の割合が高くなっています」と診断(分析)し、診断結果を表示する。
【0058】
また、例えば、出力部124は、類似する案件のリスクに関する情報に含まれるリスク予防と、リスク対策との情報を表示する。より具体的には、出力部124は、
図5に示すように、類似する案件「A」のリスクに関する情報に含まれるリスク予防として「フェーズ完了以前に中間レビューのタイミングを設ける」、「お客様要因での遅延・手戻り発生時はスケジュール・見積もりの見直しが発生することを明記する」、「要員負荷・手戻りリスクを考慮した見積もりとする」といった情報と、類似する案件「A」のリスクに関する情報に含まれるリスク対策として「案件変更管理ルールに基づきタスク・対応スケジュールを見直し、顧客と合意する」といった情報を表示する。
【0059】
また、例えば、出力部124は、類似する案件の基本情報と、類似する案件のリスクに関する情報とを表示してもよい。例えば、出力部124は、ユーザ操作等により類似する案件「A」が選択された場合に、
図6(1)に示すように、類似する案件「A」の詳細情報として、「案件名、ID、分類、種別、要求品質の分類、システム開発方式、システムの用途、システム形態、アプリケーション開発とインフラ構築の区別、開発ライフサイクルモデル、OS」といった情報と、
図6(2)に示すように、類似する案件「A」のリスクに関する情報として、「リスク区分、リスク件名、リスク事象・状況、影響度、顕在化確率、評価値、対策」といった情報とを表示する。
【0060】
なお、出力部124は、類似する案件のうち、成功した案件で実施されたリスク予防、リスク対策の情報のみを表示してもよい。
【0061】
[フローチャート]
次に、
図7を用いて、情報処理装置100による処理の流れについて説明する。なお、下記のステップS101~S111は、異なる順序で実行することもできる。また、下記のステップS101~S111のうち、省略される処理があってもよい。
【0062】
まず、情報処理装置100は、処理命令を受信したか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101において、情報処理装置100が処理命令を受信していない場合(ステップS101“NO”)、情報処理装置100は、再びステップS101の処理を行う。他方、情報処理装置100が処理命令を受信した場合(ステップS101“YES”)、情報処理装置100は、ステップS102以降の処理を行う。
【0063】
続いて、取得部121は、案件のリスクに関する情報を取得する(ステップS102)。例えば、取得部121は、リスク区分、リスク件名、リスク事象・状況、影響度、顕在化確率、評価値、対策、成否といった情報を取得する。
【0064】
続いて、算出部122は、取得部121により取得された案件のリスクに関する情報に基づいて、案件同士の類似度を算出する(ステップS103)。例えば、算出部122は、多次元ベクトルの類似度を測る指標のうち1つを選択し、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類の情報を用いて、選択された多次元ベクトルの類似度を測る指標を用いて案件同士の類似度を算出する。
【0065】
続いて、算出部122は、全ての多次元ベクトルの類似度を測る指標において案件同士の類似度を算出したか判定する(ステップS104)。算出部122は、全ての多次元ベクトルの類似度を測る指標において案件同士の類似度を算出していないと判定した場合(ステップS104“NO”)、再びステップS103の処理を行う。
【0066】
他方、算出部122により、全ての多次元ベクトルの類似度を測る指標において案件同士の類似度を算出したと判定された場合(ステップS104“YES”)、推定部123は、算出部122により多次元ベクトルの類似度を測る指標ごとに算出された案件同士の類似度に基づいて、各多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似する案件を推定する(ステップS105)。例えば、推定部123は、多次元ベクトルの類似度を測る指標のうち1つを選択し、算出部122により算出された、多次元ベクトルの類似度を測る指標における案件同士の類似度を順位付けし、所定の順位より上位の案件を、選択された多次元ベクトルの類似度を測る指標における類似する案件であると推定する。
【0067】
続いて、推定部123は、全ての多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似する案件を推定したか判定する(ステップS106)。推定部123により全ての多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似する案件を推定していないと判定された場合(ステップS106“NO”)、推定部123は、再びステップS105の処理を行う。
【0068】
他方、推定部123により、全ての多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似する案件を推定したと判定された場合(ステップS106“YES”)、推定部123は、各案件について、6割以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似と推定されたか否かを判定する(ステップS107)。例えば、推定部123は、案件のうち1つを選択し、選択された案件について、6割以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似と推定されたか否かを判定する。
【0069】
推定部123により、ある案件が、6割以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似すると推定された場合(ステップS107“YES”)、推定部123は、その案件を全体として類似する案件と推定する(ステップS108)。他方、推定部123により6割以上の多次元ベクトルの類似度を測る指標において類似しないと判定された場合(ステップS107“NO”)、推定部123は、その案件を全体として非類似の案件と推定する(ステップS109)。
【0070】
続いて、推定部123は、全ての案件について類似・非類似を推定したか判定する(ステップS110)。推定部123により、全ての案件について類似・非類似を推定していないと判定された場合(ステップS110“NO”)、推定部123は、再びステップS107の処理を行う。
【0071】
他方、推定部123により、全ての案件について類似・非類似を推定したと判定された場合(ステップS110“YES”)、出力部124は、推定部123により全体として類似すると推定された案件の情報を出力する(ステップS111)。例えば、出力部124は、対象案件のリスクに関する情報から分析した対象案件のリスク傾向の情報と、推定部123により全体として類似すると推定された案件のリスクに関する情報とを表示する。
【0072】
[効果]
実施形態に係る情報処理装置100は、案件のリスクに関する情報を取得する取得部121と、取得部121により取得された案件のリスクに関する情報に基づいて、案件同士の類似度を算出する算出部122と、算出部122により算出された案件同士の類似度に基づいて、類似する案件を推定する推定部123とを有する。
【0073】
これにより、情報処理装置100は、案件のリスクに関する情報から算出した類似度を用いて類似案件を推定することで、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を行うことができる。つまり、情報処理装置100が類似案件を特定することにより、対象案件のリスクの精査を容易とし、過去に蓄積されたデータに基づいたリスク予防・対策を可能とする。
【0074】
実施形態に係る情報処理装置100の算出部122は、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類の情報を用いて、案件同士の類似度を算出する。これにより、情報処理装置100は、案件のリスクに関する情報から算出した類似度を用いて類似案件を推定することで、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を行うことができる。
【0075】
実施形態に係る情報処理装置100の算出部122は、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類における区分ごとの割合の情報を用いて、案件同士の類似度を算出する。これにより、情報処理装置100は、案件のリスクに関する情報に含まれるリスク分類における区分ごとの割合の情報から算出した類似度を用いて類似案件を推定することで、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を行うことができる。
【0076】
実施形態に係る情報処理装置100の推定部123は、算出部122により算出された案件同士の類似度を用いて、類似する案件を推定する。これにより、情報処理装置100は、案件のリスクに関する情報から算出した類似度を用いて類似案件を推定することで、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を行うことができる。
【0077】
実施形態に係る情報処理装置100の取得部121は、案件のリスクに関する情報と案件の基本情報とを取得し、算出部122は、取得部121により取得された案件のリスクに関する情報と案件の基本情報とを用いて、案件同士の類似度を算出する。これにより、情報処理装置100は、案件のリスクに関する情報に加えて案件の基本情報とから類似度を算出して類似案件を推定することで、対象案件と類似する案件の抽出精度を高め、過去の類似案件の情報を用いたリスク対策を行うことができる。
【0078】
[プログラム]
上記実施形態において説明した情報処理装置100が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータがプログラムを実行することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、かかるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記実施形態と同様の処理を実現してもよい。
【0079】
図8は、情報処理プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
図8に示すように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有する。これらの各部は、バス1080によって接続される。
【0080】
メモリ1010は、ROM(Read Only Memory)1011およびRAM1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、ハードディスクドライブ1090に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1100に接続される。ディスクドライブ1100には、例えば、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が挿入される。シリアルポートインタフェース1050には、例えば、マウス1110およびキーボード1120が接続される。ビデオアダプタ1060には、例えば、ディスプレイ1130が接続される。
【0081】
ここで、
図8に示すように、ハードディスクドライブ1090は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093およびプログラムデータ1094を記憶する。上記実施形態で説明した各テーブルは、例えばハードディスクドライブ1090やメモリ1010に記憶される。
【0082】
また、情報処理プログラムは、例えば、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュールとして、ハードディスクドライブ1090に記憶される。具体的には、上記実施形態で説明したコンピュータ1000が実行する各処理が記述されたプログラムモジュール1093が、ハードディスクドライブ1090に記憶される。
【0083】
また、情報処理プログラムによる情報処理に用いられるデータは、プログラムデータとして、例えば、ハードディスクドライブ1090に記憶される。そして、CPU1020が、ハードディスクドライブ1090に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出して、上述した各手順を実行する。
【0084】
なお、情報処理プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1090に記憶される場合に限られず、例えば、着脱可能な記憶媒体に記憶されて、ディスクドライブ1100等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、制御プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【0085】
[その他]
様々な実施形態を、図面を参照して、本明細書で詳細に説明したが、これらの複数の実施形態は例であり、本発明をこれらの複数の実施形態に限定することを意図するものではない。本明細書に記載された特徴は、当業者の知識に基づく様々な変形や改良を含む、様々な方法によって実現され得る。
【0086】
また、上述した「部(module、-er接尾辞、-or接尾辞)」は、ユニット、手段、回路などに読み替えることができる。例えば、通信部(communication module)、制御部(control module)および記憶部(storage module)は、それぞれ、通信ユニット、制御ユニットおよび記憶ユニットに読み替えることができる。
【符号の説明】
【0087】
100 情報処理装置
110 通信部
120 制御部
121 取得部
122 算出部
123 推定部
124 出力部
130 記憶部