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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173113
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/02 20060101AFI20241205BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20241205BHJP
   F21V 15/015 20060101ALI20241205BHJP
   F21V 29/83 20150101ALI20241205BHJP
   F21V 21/04 20060101ALI20241205BHJP
   F24F 7/10 20060101ALI20241205BHJP
   E04B 9/00 20060101ALI20241205BHJP
   E04B 9/02 20060101ALI20241205BHJP
   E04B 1/76 20060101ALI20241205BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20241205BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241205BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20241205BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20241205BHJP
   F21Y 115/20 20160101ALN20241205BHJP
【FI】
F21S8/02 420
F21S2/00 230
F21V15/015
F21V29/83
F21V21/04 100
F24F7/10 101B
E04B9/00 H
E04B9/02
E04B1/76 200A
F21Y103:10
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:30
F21Y115:20
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091282
(22)【出願日】2023-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】大屋 智嗣
【テーマコード(参考)】
2E001
【Fターム(参考)】
2E001DB02
2E001FA14
2E001ND05
(57)【要約】
【課題】加工費を抑えリードタイムの増加を抑制する照明装置を提供する。
【解決手段】照明器具は、被取付部に取り付けられ、一方向に延びる器具本体部と、器具本体部の両端部に設けられる器具端部と、器具端部にかしめ固定され、器具本体部との間に空気が流れるリターン流路を形成するリターンカバーと、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付部に取り付けられ、一方向に延びる器具本体部と、
前記器具本体部の両端部に設けられる器具端部と、
前記器具端部にかしめ固定され、前記器具本体部との間に空気が流れるリターン流路を形成するリターンカバーと、
を備える照明器具。
【請求項2】
前記器具端部は、
前記器具本体部に取り付けられ、前記リターンカバーがかしめ固定されるカバー取付部材と、
前記カバー取付部材を覆うように前記器具本体部に取り付けられる最外側端部と、を有する
請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記リターンカバーには、かしめに用いられるリターン係合部が設けられており、
前記カバー取付部材には、前記リターン係合部と係合するリターン側取付係合部が設けられている
請求項2記載の照明器具。
【請求項4】
前記器具本体部には、かしめに用いられる本体係合部が設けられており、
前記カバー取付部材には、前記本体係合部と係合する本体側取付係合部が設けられている
請求項2又は3記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、室内の空気を天井裏等に導くリターン流路を形成する照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室内の空気を天井裏等に導くリターン流路を形成する照明器具が知られている。特許文献1には、システム天井を構成するTバーに取り付けられ、室内の空気を天井裏に導くリターン装置が開示されている。リターン装置の載置部とTバーとの間には、空気が流入する流入口が形成されており、流入口から流入した空気は、リターン装置の内部の流路を通って、天井裏に導入される。一方、天井に埋め込まれる埋込型の照明器具において、リターン流路が形成される技術も知られている。従来の照明器具は、リターン流路を形成するリターンカバーが器具本体に溶接等によって固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-70459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたリターン装置は、Tバーに取り付けられるものであるため、汎用性が高くない。また、リターン流路を形成する埋込型の従来の照明器具は、リターンカバーが器具本体に溶接等によって固定されている場合には、特殊な設備を用いる必要があったり、製品のコストが増大したりする。また、溶接された部分には塗装が施される必要があるため、照明器具の製造リードタイムが増加する。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、特殊な設備を用いずに、製品のコストを抑制し製造リードタイムの増加を抑制する照明器具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る照明器具は、被取付部に取り付けられ、一方向に延びる器具本体部と、器具本体部の両端部に設けられる器具端部と、器具端部にかしめ固定され、器具本体部との間に空気が流れるリターン流路を形成するリターンカバーと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、リターンカバーが器具端部にかしめ固定されているため、溶接等に用いる特殊な設備が不要である。このため、照明器具のコストを抑制することができる。また、溶接等の場合に必要となる塗装も不要である。このため、照明器具の製造リードタイムの増加を抑制することもできる。このように、製品のコストを抑制し製造リードタイムの増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る照明器具を上方からみた斜視図である。
図2】実施の形態1に係る照明器具を下方からみた斜視図である。
図3】実施の形態1に係る灯具を示す斜視図である。
図4】実施の形態1に係る器具の一端部を示す分解斜視図である。
図5】実施の形態1に係る器具を側方からみた側面図である。
図6】実施の形態1に係るカバー取付部材が器具本体部に取り付けられる態様を示す斜視図である。
図7】実施の形態1に係るカバー取付部材が器具本体部に固定される態様を示す斜視図である。
図8】実施の形態1に係るカバー取付部材が器具本体部に固定される態様を示す拡大斜視図である。
図9】実施の形態1に係るリターンカバーがカバー取付部材に取り付けられる態様を示す斜視図である。
図10】実施の形態1に係るリターンカバーがカバー取付部材に固定される態様を示す斜視図である。
図11】実施の形態1に係るリターンカバーがカバー取付部材に固定される態様を示す拡大斜視図である。
図12】実施の形態1に係る最外側端部が器具本体部に取り付けられる態様を示す斜視図である。
図13】実施の形態1に係る最外側端部が器具本体部に固定される態様を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る照明器具の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本開示が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本開示を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」又は「後」等が挙げられる。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具1を上方からみた斜視図であり、図2は、実施の形態1に係る照明器具1を下方からみた斜視図である。図1及び図2に示すように、照明器具1は、器具2と、器具2に対して着脱自在に取り付けられる灯具3とを備えている。器具2は、被取付部に取り付けられるものである。被取付部は、例えば天井である。天井には、照明器具1が埋め込まれる埋込穴が形成されており、埋込穴に照明器具1が埋め込まれることによって、照明器具1が天井に取り付けられる。なお、本実施の形態1では、照明器具1が天井埋込型である場合について例示しているが、天井埋込型に限られない。
【0011】
(灯具3)
図3は、実施の形態1に係る灯具3を示す斜視図である。灯具3は、長手方向に沿って延びる長尺形状をなしており、器具2の器具本体部20の収容部20a(図4参照)に収容されている。灯具3は、外部電源(図示せず)から供給された電力によって、照射対象領域に光を照射する光源ユニットである。灯具3は、台座30と、光源部33と、カバー34と、電源部32と、灯具側連結具31と、灯具側電線37とを有している。
【0012】
台座30は、長手方向に沿って延びる板状の金属製の部材である。光源部33は、例えば光を出射する光源であるLEDが長手方向に並んで基板に実装されたものであり、台座30の一面に取り付けられている。なお、光源は、LEDに限らず、半導体レーザ、有機EL又は無機EL等としてもよい。カバー34は、台座30に取り付けられており、光源部33を覆うものである。カバー34は、例えば、光源部33から照射された光を拡散する樹脂製の部材である。
【0013】
カバー34は、長手方向に延びて光源部33の全面を覆うカバー本体部35と、カバー本体部35の両端部に設けられ、カバー本体部35の蓋となるカバー端部36とを有している。電源部32は、台座30の他面に取り付けられており、外部電源から供給された電力を変換して、光源部33を点灯させるものである。灯具側連結具31は、台座30の他面に取り付けられており、器具2のばねが引っ掛けられるばね受け金具である。灯具側電線37は、電源部32と光源部33とを接続し、電源部32から光源部33に電力を供給するものである。灯具3は、灯具側連結具31にばねが引っ掛けられることによって、器具2に取り付けられる。
【0014】
(器具2)
図4は、実施の形態1に係る器具2の一端部を示す分解斜視図である。図4に示すように、器具本体部20と、器具端部40と、リターンカバー70とを有している。
【0015】
(器具本体部20)
器具本体部20は、長手方向に沿って延びる部材である。器具本体部20は、全体として断面略台形状に形成されているが、これに限らず種々の形状に形成されてもよいし、例えば断面略長方形状に形成されてもよい。器具本体部20は、金属製である。器具本体部20は、被取付部に設けられた吊ボルト4(図5参照)に固定される。器具本体部20は、天壁部21と、側壁部22と、接続部23と、傾斜部24と、器具折返し部25と、器具フランジ部26とを有している。
【0016】
(天壁部21)
天壁部21は、長手方向に沿って延びる板状の部分である。天壁部21の長手方向の端部には、2つの天壁穴21aが形成されている。
【0017】
(側壁部22)
側壁部22は、天壁部21の器具2の幅方向の両端部から照射領域側に垂直に延びる一対の板状の部分である。器具本体部20において、天壁部21と側壁部22とに囲まれた空間は、灯具3が収容される直方体状の収容部20aとなっている。側壁部22の高さは、灯具3の高さとほぼ同じである。
【0018】
(接続部23)
接続部23は、側壁部22の先端から器具2の幅方向の外側に向かって延びる部分である。接続部23は、側壁部22と傾斜部24とを接続するものである。接続部23は、傾斜部24とは異なる傾斜角度で傾斜してもよいし、天壁部21と平行な平面でもよいし、曲面でもよい。
【0019】
(傾斜部24)
傾斜部24は、接続部23の先端から照射領域側且つ器具2の幅方向の外側に向かって傾斜して延びる部分である。傾斜部24には、光を反射させる反射膜等が形成されている。これにより、収容部20aに収容された灯具3から照射された光の一部が、傾斜部24に当たって照射領域側に反射する。傾斜部24は、装着された灯具3の全体を収容する形状をなしている。灯具3は、器具本体部20に装着された状態で全体が器具本体部20に収容されている。なお、器具本体部20は、装着された灯具3の一部を収容する形状をなしているものでもよい。
【0020】
(器具折返し部25)
器具折返し部25は、傾斜部24の端部から上方に延びる部分である。
【0021】
(器具フランジ部26)
器具フランジ部26は、器具折返し部25の上端部から天壁部21に向かって延びる部分である。器具フランジ部26の長手方向の両端部には、一部が切り欠かれてカバー取付部材50とのかしめに用いられる本体係合部26aが設けられている。
【0022】
ここで、器具本体部20は、金属製である。器具本体部20と灯具3の台座30とは、いずれも金属製であるため、長手方向に沿った伸縮量の差が小さい。
【0023】
(器具端部40)
図4に示すように、器具端部40は、カバー取付部材50と、最外側端部60とを有している。
【0024】
(カバー取付部材50)
カバー取付部材50は、リターンカバー70を器具本体部20に取り付けるために使用されるものであり、器具本体部20に取り付けられ、リターンカバー70がかしめ固定される。カバー取付部材50は、取付基部51と、取付立上がり部52と、取付立下がり部53と、本体側取付係合部54とを有している。
【0025】
取付基部51は、照明器具1の幅方向に延びる板状の部材である。取付立上がり部52は、取付基部51の器具本体部20側の全縁部から上方に立ち上がる板状の部材である。取付立上がり部52は、幅方向の両端部が切り欠かれており、最端部がリターンカバー70に係合するリターン側取付係合部52aとなっている。取付立下がり部53は、取付基部51の幅方向の両端部から下方に立ち下がる板状の部材である。本体側取付係合部54は、取付立下がり部53の下端部から外側に向かって水平に延びる板状の部材である。本体側取付係合部54には、器具本体部20の器具フランジ部26の本体係合部26aが挿入される取付穴54aが形成されている。
【0026】
(最外側端部60)
最外側端部60は、カバー取付部材50を覆うように器具本体部20に取り付けられる部材である。最外側端部60は、最外側基部61と、最外側脚部62とを有している。最外側基部61は、カバー取付部材50を覆うように器具本体部20の幅方向に延びる板状の部材であり、中央に器具本体部20の天壁部21及び側壁部22が挿入される最外側穴61aが形成される。最外側基部61の上端部には、器具本体部20の天壁部21の天壁穴21aに挿入される最外側爪部61bが2つ設けられている。最外側脚部62は、最外側基部61の下端部に設けられている幅方向に延びる部材である。最外側脚部62の両端部は、器具本体部20側に延びる最外側フランジ部62aとなっており、リターンカバー70にかしめられるように段構造を有している。
【0027】
(リターンカバー70)
図5は、実施の形態1に係る器具2を側方からみた側面図である。図5に示すように、リターンカバー70は、器具端部40にかしめ固定され、器具本体部20との間に空気が流れるリターン流路5を形成するものである。リターンカバー70は、図4に示すように、リターン上部71と、リターン折返し部72と、リターン側部73と、リターン下部74と、リターンフランジ部75とを有している。
【0028】
リターン上部71は、器具2の上部の一部を覆うように一方向に延びる板状の部材である。リターン上部71には、カバー取付部材50とのかしめに用いられるリターン係合部71aが設けられている。リターン係合部71aは、例えばスリット状の穴である。リターン折返し部72は、リターン上部71の器具本体部20の天壁部21側の端部から反対側に折り返された部分である。リターン側部73は、リターン上部71の器具本体部20の天壁部21側の端部とは反対側から下方に延びる板状の部材である。リターン上部71とリターン側部73と、器具本体部20の器具折返し部25と器具フランジ部26とに囲まれた空間がリターン流路5となっている。リターン下部74は、リターン側部73の下端部から外側に延びる部材である。リターンフランジ部75は、リターン下部74の器具本体部20の天壁部21側の端部とは反対側から上方に延びた後に、器具本体部20の天壁部21側に延びる部材である。リターンフランジ部75には、器具端部40の最外側フランジ部62aがかしめられる。
【0029】
(照明器具1の組立)
図6は、実施の形態1に係るカバー取付部材50が器具本体部20に取り付けられる態様を示す斜視図である。次に、照明器具1の組立について説明する。先ず、図6に示すように、カバー取付部材50が、矢印Aの向きに移動しながら器具本体部20に取り付けられる。カバー取付部材50は、器具本体部20の両端部に対向するように配置される。
【0030】
図7は、実施の形態1に係るカバー取付部材50が器具本体部20に固定される態様を示す斜視図である。図6の状態において、カバー取付部材50が器具本体部20の両端部の上部に配置される際、図7に示すように、器具本体部20の器具フランジ部26の下面と、カバー取付部材50の本体側取付係合部54の上面とが当接される。
【0031】
図8は、実施の形態1に係るカバー取付部材50が器具本体部20に固定される態様を示す拡大斜視図である。図7の状態において、図8に示すように、器具本体部20の器具フランジ部26に設けられた本体係合部26aが矢印Bの向きに折り曲げられて、カバー取付部材50の本体側取付係合部54に形成された取付穴54aに挿入される。本体係合部26aは、例えばマイナスドライバ等の汎用の工具を用いて、折り曲げられることができ、取付穴54aに押し込みながら挿入することができる。
【0032】
図9は、実施の形態1に係るリターンカバー70がカバー取付部材50に取り付けられる態様を示す斜視図である。次に、図9に示すように、リターンカバー70が、矢印Cの向きに移動しながらカバー取付部材50に取り付けられる。リターンカバー70は、カバー取付部材50の上方を覆うように配置される。
【0033】
図10は、実施の形態1に係るリターンカバー70がカバー取付部材50に固定される態様を示す斜視図である。上記のとおり、図9の状態において、リターンカバー70がカバー取付部材50の上方を覆うように配置される。このとき、図10に示すように、カバー取付部材50の取付立上がり部52のリターン側取付係合部52aが、リターンカバー70のリターン上部71のリターン係合部71aに挿入される。
【0034】
図11は、実施の形態1に係るリターンカバー70がカバー取付部材50に固定される態様を示す拡大斜視図である。図10の状態において、図11に示すように、カバー取付部材50の取付立上がり部52のリターン側取付係合部52aが矢印Dの向きに折り曲げられて、リターンカバー70のリターン上部71の上面に載置される。このようにして、リターンカバー70はカバー取付部材50に固定される。リターン側取付係合部52aは、例えばマイナスドライバ等の汎用の工具を用いて、リターン上部71の上面に載置させるように折り曲げることができる。なお、リターン側取付係合部52aが折り曲げられる向きは、矢印Dの向き以外の向きであってもよい。
【0035】
図12は、実施の形態1に係る最外側端部60が器具本体部20に取り付けられる態様を示す斜視図である。図12に示すように、最外側端部60が、矢印Eの向きに移動しながらカバー取付部材50を覆うように器具本体部20に取り付けられる。このとき、器具本体部20の天壁部21及び側壁部22が、最外側端部60の最外側穴61aに挿入される。また、最外側端部60の最外側基部61に設けられた2つの最外側爪部61bが、器具本体部20の天壁部21に形成された2つの天壁穴21aにそれぞれ挿入される。最外側端部60の2つの最外側フランジ部62aは、リターンカバー70の2つのリターンフランジ部75にそれぞれ挿入される。
【0036】
図13は、実施の形態1に係る最外側端部60が器具本体部20に固定される態様を示す斜視図である。図13に示すように、2つの天壁穴21aに挿入された2つの最外側爪部61bはそれぞれ折り曲げられ、天壁部21は、2つの最外側爪部61bにかしめられる。2つの最外側爪部61bは、例えばマイナスドライバ等の汎用の工具を用いて折り曲げられることができ、天壁穴21aに押し込みながらかしめることができる。また、最外側端部60の2つの最外側フランジ部62aは、リターンカバー70の2つのリターンフランジ部75にそれぞれかしめられる。リターンフランジ部75は、例えばペンチ等の汎用の工具を用いて変形させることができる。このようにして、最外側端部60は器具本体部20に固定される。
【0037】
以上のようにして器具2が組み立てられ、その後、器具2に灯具3が取り付けられることによって、照明器具1が組み立てられる。
【0038】
本実施の形態1では、リターンカバー70が器具端部40にかしめ固定されている。このため、溶接等が不要であり、特殊な設備を用いる必要がないので、器具2のコストを抑制することができる。また、溶接等が不要であることから、塗装も不要となる。従って、器具2の製造リードタイムの増加を抑制することもできる。このように、本実施の形態1によれば、製品のコストを抑え製造リードタイムの増加を抑制することができる。
【0039】
また、本実施の形態1では、リターンカバー70が器具端部40にかしめ固定されているため、ネジ又はリベット等も不要である。このため、器具2のコストを抑制することができ、組立工程を簡略化することができる。また、ネジ又はリベット等の向きを組立作業に配慮した向きにする必要もなく、設計上の自由度も向上する。
【0040】
更に、本実施の形態1は、従来の器具端部40等を照明器具1に用いることができるため、既存の金型等を活用することができる。つまり、金型等の設備コストの増加を抑制することができる。そして、このように部品の共通化が図られることによって、部品を包装するための包装部材も、従来のものを活用することができる。
【0041】
そして、本実施の形態1は、照明器具1の側部において空気がリターンされるサイドリターン方式であり、リターン流路5の穴が視認されないため、意匠性が向上する。
【0042】
本実施の形態1は、器具端部40が別部材であるカバー取付部材50と最外側端部60とを有し、カバー取付部材50と最外側端部60とが別々に器具本体部20に取り付けられる態様を説明したが、これに限られない。器具端部40は、カバー取付部材50と最外側端部60とを予め一体化したうえで器具本体部20に取り付けられる態様であってもよいし、カバー取付部材50及び最外側端部60の機能を有する一つの部材として形成されたものであってもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 照明器具、2 器具、3 灯具、4 吊ボルト、5 リターン流路、20 器具本体部、20a 収容部、21 天壁部、21a 天壁穴、22 側壁部、23 接続部、24 傾斜部、25 器具折返し部、26 器具フランジ部、26a 本体係合部、30 台座、31 灯具側連結具、32 電源部、33 光源部、34 カバー、35 カバー本体部、36 カバー端部、37 灯具側電線、40 器具端部、50 カバー取付部材、51 取付基部、52 取付立上がり部、52a リターン側取付係合部、53 取付立下がり部、54 本体側取付係合部、54a 取付穴、60 最外側端部、61 最外側基部、61a 最外側穴、61b 最外側爪部、62 最外側脚部、62a 最外側フランジ部、70 リターンカバー、71 リターン上部、71a リターン係合部、72 リターン折返し部、73 リターン側部、74 リターン下部、75 リターンフランジ部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13