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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173289
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】制御回路及びDC/DCコンバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
H02M3/155 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091612
(22)【出願日】2023-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上阪 岬
(72)【発明者】
【氏名】赤穂 直史
(72)【発明者】
【氏名】深谷 一真
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 康人
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AS05
5H730BB13
5H730BB57
5H730DD04
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD51
5H730FF01
5H730FG05
5H730FG21
(57)【要約】
【課題】負荷電流の変化に基づく出力電圧の変動を抑制する。
【解決手段】DC/DCコンバータ(100、100a)を制御可能な制御回路(120、120a)であって、スイッチング制御部(200、200a)を有する。スイッチング制御部(200、200a)は、出力電圧に基づく電圧(Vfb)と第1参照電圧(Vref)とを比較した結果を示す差分信号(Comp)を出力する第1比較部(201)と、差分信号(Comp)が所定のレベルを超えると動作信号(Ssw)を出力する動作信号出力部(202)と、非連続モードから連続モードに切り替える強制連続運転信号(FCCM)を受信した後、第1参照電圧(Vref)のレベルを上げる又は出力電圧に基づく電圧(Vfb)を下げる補正部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
DC/DCコンバータを制御可能に構成された制御回路であって、
前記DC/DCコンバータの出力回路を連続的に動作させる連続モードおよび休止期間が設定された非連続モードで制御可能なように構成されたスイッチング制御部を、有し、
前記スイッチング制御部は、出力電圧に基づく電圧と第1参照電圧とを比較した結果を示す差分信号を出力するように構成された第1比較部と、
前記差分信号が所定のレベルを超えるとDC/DCコンバータの動作を開始させるための動作信号を出力するように構成された動作信号出力部と、
前記非連続モードから前記連続モードに切り替える強制連続運転信号を受信した後、前記第1参照電圧のレベルを上げる又は前記出力電圧に基づく電圧を下げるように構成された補正部と、を有するように構成された制御回路。
【請求項2】
前記スイッチング制御部は、前記DC/DCコンバータの動作のタイミングを指示するPWM信号を出力するように構成されたPWM出力部を有し、
前記補正部は、前記PWM信号を受信しており、前記第1参照電圧のレベルを上げる補正をしたのち、最初に前記PWM信号を検知したとき、前記第1参照電圧を元のレベルに戻すように構成された請求項1に記載の制御回路。
【請求項3】
前記スイッチング制御部は、前記DC/DCコンバータの動作のタイミングを指示するPWM信号を出力するように構成されたPWM出力部を有し、
前記補正部は、前記PWM信号を受信しており、前記出力電圧に基づく電圧を下げる補正をしたのち、最初に前記PWM信号を検知したとき、前記出力電圧に基づく電圧を元の電圧に戻すように構成された請求項1に記載の制御回路。
【請求項4】
前記スイッチング制御部は、前記DC/DCコンバータの動作のタイミングを指示するPWM信号を出力するように構成されたPWM出力部と、
前記スイッチング制御部は、前記差分信号を一定のレベルに保持するように構成された保持部と、
前記差分信号と前記第1参照電圧とは異なる第2参照電圧と比較するように構成された第2比較部と、を有し、
前記第2比較部によって前記差分信号が前記第2参照電圧よりも小さくなったことが検出されたとき、前記PWM出力部が前記PWM信号を出力するように構成された請求項1に記載の制御回路。
【請求項5】
単一の半導体基板に一体集積化されるように構成された構成の請求項1に記載の制御回路。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の制御回路を有するように構成された構成のDC/DCコンバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御回路及び制御回路で制御されるDC/DCコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インダクタに電流が連続的に流れる連続モード及び前記インダクタに電流が断続的に流れる非連続モードに切り替える制御回路を有するDC/DCコンバータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017―143708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の制御回路において、非連続モードから連続モードに切り替える指示を受けたときになるべく早くモードが切り替わることが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の制御回路は、DC/DCコンバータを制御可能であって、前記DC/DCコンバータの出力回路を連続的に動作させる連続モードおよび休止期間が設定された非連続モードで制御するように構成されたスイッチング制御部を、有する。前記スイッチング制御部は、前記出力電圧に基づく電圧と第1参照電圧とを比較した結果を示す差分信号を出力するように構成された第1比較部と、前記差分信号が所定のレベルを超えるとDC/DCコンバータの動作を開始させるための動作信号を出力するように構成された動作信号出力部と、前記非連続モードから前記連続モードに切り替える強制連続運転信号を受信した後、前記第1参照電圧のレベルを上げる又は前記出力電圧に基づく電圧を下げるように構成された補正部と、を有する構成である。
【発明の効果】
【0006】
本開示の制御回路によれば、非連続モードから連続モードに切り替える指示に従って迅速にモードを切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本開示の一実施形態に係るスイッチング電源装置の全体構成図である。
図2図2は、動作信号出力部の概略回路図である。
図3図3は、DC/DCコンバータの非連続モードから連続モードに切り替えるときのタイミングチャートである。
図4図4は、本開示の変形例にかかるDC/DCコンバータの全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。
【0009】
まず、本開示の実施形態の記述にて用いられる幾つかの用語について説明する。ラインとは電気信号が伝播又は印加される配線を指す。グラウンドとは、基準となる0V(ゼロボルト)の電位を有する基準導電部を指す又は0Vの電位そのものを指す。基準導電部は金属等の導体にて形成される。0Vの電位をグラウンド電位と称することもある。本開示の実施形態において、特に基準を設けずに示される電圧は、グラウンドから見た電位を表す。
【0010】
本明細書において、MOS(Metal Oxide Semiconductor電界効果トランジスタとは、ゲートの構造が、「導電体または抵抗値が小さいポリシリコン等の半導体からなる層」、「絶縁層」、及び「Pチャンネル型、Nチャンネル型、又は真性の半導体層」の少なくとも3層からなるトランジスタをいう。つまり、MOS電界効果トランジスタのゲートの構造は、金属、酸化物、及び半導体の3層構造に限定されない。
【0011】
「レベル」とは電位のレベルを指し、任意の信号又は電圧についてHiレベルとはLoレベルよりも高い電位を有する。任意のデジタル信号はHiレベル又はLoレベルの信号レベルをとる。任意の注目した信号又は電圧について、信号又は電圧がHiレベルにあるとは厳密には信号又は電圧のレベルがHiレベルにあることを意味し、信号又は電圧がLoレベルにあるとは厳密には信号又は電圧のレベルがLoレベルにあることを意味するものとする。信号についてのレベルは信号レベルと表現されることがあり、電圧についてのレベルは電圧レベルと表現されることがある。任意の注目した信号について、当該信号がHiレベルであるとき、当該信号の反転信号はLoレベルをとり、当該信号がLoレベルであるとき、当該信号の反転信号はHiレベルをとる。
【0012】
Hiレベル又はLoレベルの信号レベルをとる任意の信号において、当該信号のレベルがHiレベルとなる期間をHiレベル期間と称する。また、同様の信号において、当該信号のレベルがLoレベルとなる期間をLoレベル期間と称する。Hiレベル又はLoレベルの電圧レベルをとる任意の電圧についても同様である。
【0013】
スイッチングトランジスタがON状態のとき、スイッチの両端間が導通となる。一方で、スイッチングトランジスタがOFF状態のとき、スイッチの両端間が非導通となる。以下、スイッチングトランジスタについて、ON状態、OFF状態を、単に、ON、OFFと表現することもある。また、スイッチングトランジスタがON状態となっている期間をON期間と称することがあり、スイッチングトランジスタがOFF状態となっている期間をOFF期間と称することがある。また、スイッチングトランジスタがOFF状態のときON状態に切り替わることをターンONと称することがあり、ON状態のときOFF状態切り替わることをターンOFFと称することがある。
【0014】
MOS電界効果トランジスタを含む電界効果トランジスタとして構成された任意のトランジスタについて、ON状態とは、トランジスタのドレイン及びソース間が導通している状態を指す。また、OFF状態とは、トランジスタのドレイン及びソース間が非導通となっている状態(遮断状態)を指す。電界効果トランジスタに分類されないトランジスタについても同様である。以下に示される任意のMOS電界効果トランジスタにおいて、特に記述無き限り、バッグゲートはソースに接続されているものとする。
【0015】
任意の回路素子、配線(ライン)、ノードなど、回路を形成する複数の部位間について「接続」とは、機械的に接続される場合を含むとともに、電気的に接続される、換言すると、電気が流れる状態になる場合も含まれるものとする。つまり、「接続する」は、「電気的に接続する」場合を含むものである。
【0016】
<DC/DCコンバータ100>
図1は、本開示の一実施形態に係るDC/DCコンバータ100の全体構成図である。図1に示すようにDC/DCコンバータの入力ライン101には直流の入力電圧Vinが供給される。また、出力ライン102には、負荷Zが接続されている。
【0017】
DC/DCコンバータ100は、入力ライン101に入力電圧Vinを受け、出力ライン102に降圧された出力電圧Voutを発生する。DC/DCコンバータ100は、主に負荷Zが重負荷のときに選択されて連続的に動作する連続モードと、主に負荷Zが軽負荷のときに選択されて休止期間が設定された非連続モードで動作する構成である。さらに説明すると、DC/DCコンバータ100が連続モードで動作しているとき、後述するインダクタL1に連続的に電流を流す。また、DC/DCコンバータ100が非連続モードで動作しているとき、インダクタL1に電流を流さない休止期間を有する。DC/DCコンバータ100は、出力回路110と、制御回路120と、を有する。
【0018】
<出力回路110>
出力回路110は、ハーフブリッジ型のインバータを形成し、ハイサイドスイッチングトランジスタM1、ローサイドスイッチングトランジスタM2、電流センス抵抗R1、インダクタL1、出力キャパシタC1及び抵抗R11、R12を有する。抵抗R11、R12は、出力電圧Voutを分圧し、出力電圧Vout に応じたフィードバック信号Vfbを生成する。フィードバック信号Vfbは、制御回路120にフィードバックされる。
【0019】
ハイサイドスイッチングトランジスタM1は、ここでは、nチャンネル型MOSトランジスタである。ローサイドスイッチングトランジスタM2は、ここでは、nチャンネル型MOSトランジスタである。ハイサイドスイッチングトランジスタM1のドレインは、入力ライン101に接続される。つまり、ハイサイドスイッチングトランジスタM1のドレインには、入力電圧Vinが供給される。
【0020】
ハイサイドスイッチングトランジスタM1のソースと、ローサイドスイッチングトランジスタM2のドレインとは接続点P1で接続されている。ローサイドスイッチングトランジスタM2のソースは、電流センス抵抗R1を介してグラウンド電位GNDに接続される。接続点P1では、スイッチング電圧Vswが生成される。
【0021】
電流センス抵抗R1は、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2のオン期間においてローサイドスイッチングトランジスタM2に流れる電流(すなわち、インダクタL1に流れる電流) に応じた電圧降下が発生する。電流センス抵抗R1の電圧降下は、検出電流信号Vioとして、ロジック回路204に供給される。
【0022】
ハイサイドスイッチングトランジスタM1のゲートは、後述するドライバ205に接続され、後述するハイサイド電圧信号HGが供給される。また、ローサイドスイッチングトランジスタM2のゲートは、ドライバ205に接続され、後述するローサイド電圧信号LGが供給される。詳細は後述するが、ハイサイド電圧信号HGがHiレベルのとき、ハイサイドスイッチングトランジスタM1がON状態になる。また、ローサイド電圧信号LGがHiレベルのとき、ローサイドスイッチングトランジスタM2がON状態になる。
【0023】
インダクタL1の第1端は、接続点P1に接続される。そして、インダクタL1の第2端は、各チャンネルで共通の接続点P2で接続される。出力キャパシタC1の第1端は接続点P2に接続され、第2端はグラウンド電位に接続される。そして、接続点P2及び出力キャパシタC1の第1端は、出力ライン102に接続され、出力ライン102は負荷Zに接続される。
【0024】
<制御回路120>
制御回路120は、単一の半導体基板に集積化された機能IC(Integrated Circuit)である。制御回路120は、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2を制御する。ハイサイドスイッチングトランジスタM1、ローサイドスイッチングトランジスタM2、電流センス抵抗R1は制御回路120に集積化さているが、制御回路120の外部素子であってもよい。
【0025】
図1に示すように、制御回路120は、スイッチング制御部200を有する。スイッチング制御部200の詳細について、説明する。図1に示すように、スイッチング制御部200は、第1比較部201と、動作信号出力部202と、保持部203と、ロジック回路204と、ドライバ205と、基準電圧出力部206と、補正部207と、を有する。
【0026】
<第1比較部201>
第1比較部201は、エラーアンプである。第1比較部201は、DC/DCコンバータ100の出力電圧Voutに応じたフィードバック信号Vfbと第1参照電圧Vrefとの差分値を増幅し、差分信号Compを生成する。
【0027】
第1比較部201の反転入力にはフィードバック信号Vfbが入力され、非反転入力には第1参照電圧Vrefが入力される。第1比較部201は、第1参照電圧Vrefとフィードバック信号Vfbとの差分値を増幅した差分信号Compとして出力する。さらに詳しく説明すると、差分信号Compは、フィードバック信号Vfbが第1参照電圧Vrefよりも高いとき、Loレベルの信号を出力し、フィードバック信号Vfbが第1参照電圧Vrefよりも低いとき、フィードバック信号Vfbと第1参照電圧Vrefとの差分値を増幅した差分信号Compを出力する。
【0028】
保持部203は、第1比較部201から出力される差分信号Compを一定の電圧(保持電圧とする)よりも下がらないように保持する。詳細は後述するが、保持部203で差分信号Compを一定の電圧よりも下がらないように保持することで、出力電圧Voutが下がり過ぎるのを抑制している。
【0029】
<動作信号出力部202>
図2は、動作信号出力部202の概略回路図である。図2に示すように、動作信号出力部202は、第2比較部21と、スロープ回路22と、PWM(Pulse Width Modulation)出力部23と、を有する。
【0030】
スロープ回路22は、第2参照電圧Slpを出力する。第2参照電圧Slpは、例えば、のこ歯状の電圧信号であるスロープ信号である。スロープ回路22には、パルスクロック信号Ckdが入力されている。そして、スロープ回路22はパルスクロック信号Ckdが立ち上がるタイミングに同期した、第2参照電圧Slpを生成する。スロープ回路22は、ロジック回路204からHiレベル又はLoレベルをとるスロープ固定信号Sfsを受信しており、スロープ固定信号SfsがHiレベルのとき、第2参照電圧Slpを一定値に固定された固定電圧とする。なお、第2参照電圧Slpの固定電圧は、差分信号Compの保持電圧と同じ又は高い電圧に設定される。
【0031】
第2比較部21はコンパレータで構成され、差分信号Compと、第2参照電圧Slpとを比較する。第2比較部21の反転入力に差分信号Compが入力され、非反転入力にスロープ状の第2参照電圧Slpが入力される。第2比較部21は差分信号Compと、第2参照電圧Slpとの比較結果を示すPWMリセット信号Sprを出力する。PWMリセット信号Sprは、差分信号Compが第2参照電圧Slpよりも低いときHiレベルをとり、その反対のときLoレベルをとる。
【0032】
PWM出力部23は、RSラッチ回路を有する構成であり、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2を動作するための動作信号としてPWM信号Spwmを出力する。
【0033】
PWM出力部23のセット端子には、パルスクロック信号Ckdが入力する。また、PWM出力部23のリセット端子には、PWMリセット信号Sprが入力する。PWM出力部23の出力がPWM信号Spwmである。詳細は後述するが、PWM信号Spwm信号は、パルスクロック信号CkdがHiレベルに立ち上がったタイミングでHiレベルに立ち上がる。このとき、第2参照電圧Slpが差分信号Compよりも小さいため、PWMリセット信号SprはLoレベルである。そのため、PWM出力部23の出力であるPWM信号SpwmはHiレベルに保持される。
【0034】
そして、PWMリセット信号Sprは、第2参照電圧Slpが差分信号Compよりも大きくなったときにHiレベルになる。これによりPWM出力部23から出力されるPWM信号Spwmは、Loレベルになる。つまり、PWM信号Spwmは、パルスクロック信号Ckdが立ち上がるタイミングで立ち上がり、第2参照電圧Slpが差分信号Compよりも大きい期間においてHiレベルをとる。
【0035】
上述したとおり、差分信号Compが低いと、第2参照電圧Slpよりも小さい期間が長くなり、PWM信号SpwmのONデューティ比が小さくなる。これにより、ハイサイドスイッチングトランジスタM1のON期間が短くなり、Vswが低くなる。その結果、出力電圧Voutが低くなる。つまり、制御回路120は、保持部203がクランプする電圧を調整することで、PWM信号SpwmのONデューティ比を調整し、出力電圧Voutを調整できる。動作信号出力部202で生成されたPWM信号Spwmはロジック回路204に入力される。
【0036】
<ロジック回路204>
ロジック回路204には、PWM信号Spwmと、強制連続運転信号FCCM(Forced Continuous Conduction Mode)と、差分信号Compと、が入力している。ロジック回路204は、これらの信号に基づいて、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2を駆動するための駆動信号Sswを出力する。
【0037】
ロジック回路204は、DC/DCコンバータ100を連続モード又は非連続モードのいずれのモードで駆動させるか決定する。
【0038】
ここで、連続モード及び非連続モードについて説明する。連続モードでは、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2が連続して、換言すると、途切れることなく、相補的にON/OFFを繰り返す。
【0039】
また、非連続モードでは、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2が一定の回数(例えば、1回)ON/OFF動作し、その後休止期間となる動作を繰り返す。なお、非連続モードでは、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2が一定の回数ON/OFF動作することに替えて、例えば、出力電圧Voutが一定の電圧に到達した後、休止期間になるような構成であってもよい。
【0040】
ロジック回路204は、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2をON/OFF制御するための駆動信号Sswを生成し、ドライバ205に出力している。駆動信号Sswは、ハイサイドスイッチングトランジスタM1をON及びローサイドスイッチングトランジスタM2をOFFにするSW_H状態となる。また、ハイサイドスイッチングトランジスタM1をOFF及びローサイドスイッチングトランジスタM2をONにするSW_L状態となる。
【0041】
ロジック回路204は、PWM信号Spwmに基づいてハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2が相補的にON/OFFされるように、SW_H状態の後にSW_L状態になる駆動信号Sswを生成する。
【0042】
なお、「相補的」とは、ハイサイドスイッチングトランジスタM1とローサイドスイッチングトランジスタM2のON/OFFが交互に入れ替わる状態を指す。なお、PWM信号Spwmが、Hiレベルにあるとき、駆動信号SswがSW_H状態になり、その後、一定の期間、駆動信号SswがSW_L状態になる。つまり、ロジック回路204は、PWM信号SpwmがHiレベルの期間、駆動信号SswをSW_H状態にする。その後、一定の期間、駆動信号SswをSW_Lの状態にする。
【0043】
非連続モードにおいて、DC/DCコンバータ100は、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2が動作しない休止期間を有する。ロジック回路204は、休止期間において、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2をハイインピーダンスにするように、駆動信号SswをHi-Zにする。
【0044】
ロジック回路204は、外部機器から入力される強制連続運転信号FCCMを受信している。強制連続運転信号FCCMは、HiレベルとLoレベルをとる信号である強制連続運転信号FCCMは、DC/DCコンバータ100が連続モードのときHiレベル、非連続モードのときLoレベルとなる。ロジック回路204は、Hiレベルの強制連続運転信号FCCMを受信したときDC/DCコンバータ100が連続モードであると判定する。また、ロジック回路204は、Loレベルの強制連続運転信号FCCMを受信したときDC/DCコンバータ100が非連続モードであると判定する。
【0045】
DC/DCコンバータ100では、休止期間のとき、インダクタL1を流れる電流が0Aに近づく。そして、ローサイドスイッチングトランジスタM2を流れる電流が0Aに近づくと、インダクタL1を流れる電流も0Aに近づく。このことを利用して、ロジック回路204は、インダクタL1に電流が流れないと、DC/DCコンバータ100は、休止期間が始まると判断する。
【0046】
そこで、ロジック回路204は、電流センス抵抗R1の電圧降下をローサイドスイッチングトランジスタM2の電流に応じた検出電流信号Vioとして取得している。そして、ロジック回路204は、検出電流信号Vioが閾値(ここでは、0V)になったときには、休止状態に入ると判定し、Hi-Zの駆動信号Sswを出力する。
【0047】
また、ロジック回路204は、スロープ回路22にスロープ固定信号Sfsを出力している。ロジック回路204は、Hi-Zの駆動信号Sswが出力されるときに、Hiレベルのスロープ固定信号Sfsを出力する。上述のとおり、スロープ回路22は、スロープ固定信号Sfsを受信すると、第2参照電圧Slpを固定電圧に固定する。
【0048】
休止期間において、換言すると、ロジック回路204がHi-Zの駆動信号Sswを出力しているとき、差分信号Compの保持された電圧値からの立ち上がりを検出すると、ロジック回路204は、休止期間が終了したと判定する。ロジック回路204は、Loレベルのスロープ固定信号Sfsを出力する。スロープ回路22は、のこ歯状に電圧が変化する第2参照電圧Slpの出力を再開する。これにより、PWM出力部23は、HiレベルとLoレベルとに切り替わる、PWM信号の出力を再開する。そして、ロジック回路204は、PWM信号Spwmに基づいた駆動信号Sswを出力する。
【0049】
<ドライバ205>
ドライバ205は、駆動信号Sswに基づいて、ハイサイドスイッチングトランジスタM1のゲートにハイサイド電圧信号HGを出力し、ローサイドスイッチングトランジスタM2のゲートにローサイド電圧信号LGを出力する。ハイサイド電圧信号HGは、Hiレベル又はLoレベルをとる信号であり、HiレベルはハイサイドスイッチングトランジスタM1をONにする電圧レベルである。同様に、ローサイド電圧信号LGは、Hiレベル又はLoレベルをとる信号であり、HiレベルはローサイドスイッチングトランジスタM2をONにする電圧レベルである。
【0050】
なお、ハイサイド電圧信号HGとローサイド電圧信号LGとは、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2を相補的に駆動する信号であるが、HiレベルとLoレベルとが完全に入れ替わっているものだけでない。例えば、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2をともにOFFにするデッドタイムを含んでもよい。ドライバ205は、デッドタイムが発生するように、ハイサイド電圧信号HGとローサイド電圧信号LGを生成する。
【0051】
<基準電圧出力部206>
基準電圧出力部206は、第1比較部201の非反転入力の供給される第1参照電圧Vrefを生成する。基準電圧出力部206は、通常、予め決められた第1参照電圧Vrefを生成する。また、基準電圧出力部206には、補正部207から補正信号Sd1が入力している。補正信号Sd1はHiレベルとLoレベルをとる信号であり、補正信号Sd1がHiレベルのとき、基準電圧出力部206は、第1参照電圧Vrefを、より高い電圧Vref1に補正する。
【0052】
<補正部207>
補正部207には、強制連続運転信号FCCMと、PWM信号Spwmと、が入力している。そして、強制連続運転信号FCCMがLoレベルからHiレベルに切り替わったことを検出したとき、補正部207は、Hiレベルの補正信号Sd1を出力する。
【0053】
また、補正信号Sd1が出力された後、HiレベルのPWM信号Spwmを確認したとき、補正部207は、補正信号Sd1をLoレベルに切り替える。なお、補正部207は、補正信号Sd1をHiレベルに切り替えた直後のHiレベルのPWM信号Spwmを確認すればよく、PWM信号Spwmの立ち上がりで認識してもよいし、立ち下がりで認識してもよい。
【0054】
制御回路120及びそれを備えるDC/DCコンバータ100は以上示した構成を有する。
【0055】
<DC/DCコンバータ100の動作>
DC/DCコンバータ100の動作の詳細について、図面を参照して説明する。図3は、DC/DCコンバータの動作を示すタイミングチャートである。図3に示すタイミングチャートでは、強制連続運転信号FCCM、PWM信号Spwm、駆動信号Ssw、フィードバック信号Vfb、差分信号Comp、第1参照電圧Vref、補正信号Sd1及び検出電流信号Vioを示す。
【0056】
DC/DCコンバータ100において、負荷Zの出力が変動したり、負荷Zが取り替えられたりする場合がある。例えば、負荷Zが重負荷に替わった場合、出力電流Ioutを増やすために、制御回路120は、連続モードでDC/DCコンバータ100を駆動する。また、負荷Zが軽負荷に替わった場合、出力電流Ioutを減らすために、制御回路120は非連続モードでDC/DCコンバータ100を駆動する。DC/DCコンバータ100では、外部の機器から強制連続運転信号FCCMが供給されており、強制連続運転信号FCCMに基づいて、連続モードと非連続モードとを切り替える。
【0057】
図3に示す動作の例では、時刻t1において、強制連続運転信号FCCMがLoレベルからHiレベルに切り替わっている。つまり、DC/DCコンバータ100は、時刻t1で、非連続モードから連続モードに切り替わる。
【0058】
時刻t1までの間、DC/DCコンバータ100は非連続モードで動作する。このとき、ロジック回路204は、Loレベルの強制連続運転信号FCCMを受信しており、DC/DCコンバータ100が非連続モードであると判断している。
【0059】
非連続モードにおいて、ロジック回路204は、PWM信号Spwmに基づいた駆動信号Sswを生成し、ドライバ205に出力する。ロジック回路204では、検出電流信号Vioが0Vになると、休止期間の開始と判定する。ロジック回路204は、休止期間において、Hi-Zの駆動信号Sswをドライバ205に出力する。
【0060】
ロジック回路204は、Hi-Zの駆動信号Sswを出力するとき、スロープ回路22に出力するスロープ固定信号SfsをLoレベルからHiレベルに切り替える。休止期間において、フィードバック信号Vfbは、緩やかに減少する。そのため、差分信号Compが保持された電圧値から立ち上がるまでに、時間がかかる。差分信号Compが保持された電圧値から立ち上がり始めたときに、ロジック回路204は、休止期間が終了したと判定する。
【0061】
そして、ロジック回路204は、差分信号Compが保持された電圧値から立ち上がり始めたとき、スロープ固定信号SfsをLoレベルに切り替える。これにより、スロープ回路22が、固定電圧からのこ歯状の第2参照電圧Slpに切り替える。そして、ロジック回路204は、PWM信号Spwmに基づく駆動信号Sswの出力を開始する。
【0062】
非連続モードにおいて、ロジック回路204は以上示したような動作を繰り返す。非連続モードにある状態において、強制連続運転信号FCCMがHiレベルに切り替わると、ロジック回路204は、非連続モードから連続モードに切り替わったと判定する。
【0063】
強制連続運転信号FCCMは、補正部207に入力しており、補正部207は、強制連続運転信号FCCMがHiレベルに切り替わると、基準電圧出力部206に出力する補正信号Sd1をHiレベルに切り替える。基準電圧出力部206は、Hiレベルの補正信号Sd1を受信すると、第1参照電圧Vrefを、現在の電圧よりも高いVref1に切り替える。これにより、時刻t1において、第1比較部201から出力される差分信号Compが保持された電圧値から立ち上がる。
【0064】
そして、差分信号Compが第2参照電圧Slpよりも大きくなったときに、HiレベルのPWM信号Spwmが出力されうる。なお、図3では、差分信号Compが第2参照電圧Slpよりも大きくなったときに、PWM信号SpwmがHiレベルに立ち上がっているが、PWM信号Spwm及びパルスクロック信号Ckdによって決まるタイミングで、Hiレベルに切り替わる。
【0065】
基準電圧出力部206は、PWM信号Spwmを取得している。基準電圧出力部206は、第1参照電圧Vrefを高い電圧Vref1が出力されているときに、HiレベルのPWM信号Spwmを検出すると、基準電圧出力部206は、第1参照電圧Vrefを元の電圧値に戻す。このように、第1参照電圧Vrefを下げることで、消費電力を低く抑えることができる。その後、DC/DCコンバータ100は、連続モードで動作する。
【0066】
基準電圧出力部206が、第1参照電圧Vrefを高い電圧Vref1に切り替えることで、差分信号Compを引き上げる。これにより、差分信号Compが保持される電圧値から立ち上がるタイミングが早くなり、結果として、連続モードに切り替わるときの、ハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2の動作開始のタイミングを早めることができる。
【0067】
以上示したように、DC/DCコンバータ100では、外部から供給される強制連続運転信号FCCMに基づいて、非連続モードと連続モードとを切り替える。そして、強制連続運転信号FCCMを受信した後、短期間でハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2を動作させる場合でも、適切な出力電圧を生成することができ、出力電圧の低下を抑制できる。
【0068】
また、差分信号Compが引き上げられているため、強制連続運転信号FCCMがHiレベルに切り替わったことを検出した直後に、Hiレベルに立ち上がるPWM信号Spwmが生成される場合でも、ONデューティを大きくすることができる。このことからも、非連続モードから連続モードに切り替わるときに、電圧低下を抑制できる。
【0069】
<変形例>
本開示の変形例について図面を参照して説明する。図4は、本開示の変形例にかかるDC/DCコンバータ100aの全体構成図である。本変形例のDC/DCコンバータ100aは抵抗R11に替えて可変抵抗R13を有する点及び制御回路120aのスイッチング制御部200aが補正部208を有する点で、DC/DCコンバータ100と異なる。DC/DCコンバータ100aのDC/DCコンバータ100と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに詳細な説明は省略する。
【0070】
DC/DCコンバータ100aは、可変抵抗R13を備えている。DC/DCコンバータ100aでは、可変抵抗R13と抵抗R12とで出力電圧Voutを分圧した電圧をフィードバック信号Vfbとして、取得している。可変抵抗R13の抵抗値を変更することで、フィードバック信号Vfbの抵抗値を変更することができる。可変抵抗R13は、補正部208からの補正信号Sd2に基づいて抵抗値を変更可能な構成である。
【0071】
上述したとおり、強制連続運転信号FCCMがHiレベルに切り替わったときに、差分信号Compが素早く保持される電圧値から立ち上がることで、HiレベルのPWM信号Spwmが出力されるとともに、PWM信号SpwmのONデューティを一定値に維持できる。差分信号Compは、フィードバック信号Vfbと第1参照電圧Vrefとの差分値である。さらに説明すると、差分信号Compは、第1参照電圧Vrefがフィードバック信号Vfbよりも大きい場合において、第1参照電圧Vrefからフィードバック信号Vfbを除した電圧である。第1参照電圧Vrefが固定と考えると、フィードバック信号Vfbが低くなれば、差分信号Compが大きくなる。
【0072】
そのため、DC/DCコンバータ100aにおいて、補正部208は強制連続運転信号FCCMがHiレベルに切り替わったことを受信すると、可変抵抗R13を大きくする補正信号Sd2を出力する。このようにすることで、フィードバック信号Vfbの電圧値を下げ、差分信号Compの電圧値を引き上げることができる。
【0073】
また、補正部208は、PWM信号Spwmを取得している。補正部208は、強制連続運転信号FCCMがHiレベルに切り替わったことを受信した後、最初にHiレベルのPWM信号Spwmを検出したとき、可変抵抗R13を元の抵抗値に戻す補正信号Sd2を出力する。可変抵抗R13を、補正信号Sd2がLoレベルのときに一定の抵抗となるようにし、抵抗値を挙げるときにだけ、一定の電圧の補正信号Sd2を出力する構成とすることで、補正信号Sd2を出力することによる消費電力を低減することができる。
【0074】
これにより、強制連続運転信号FCCMを受信した後、短期間でハイサイドスイッチングトランジスタM1及びローサイドスイッチングトランジスタM2を動作させる場合でも、適切な出力電圧を生成することができる。
【0075】
また、差分信号Compが引き上げられているため、強制連続運転信号FCCMがHiレベルに切り替わったことを検出した直後に、Hiレベルに立ち上がるPWM信号Spwmが生成される場合でも、ONデューティを大きくすることができる。このことからも、非連続モードから連続モードに切り替わるときに、電圧低下を抑制できる。
【0076】
<その他>
上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【0077】
以上説明した制御回路(120、120a)は、DC/DCコンバータ(100、100a)を制御可能に構成される。制御回路(120、120a)は、DC/DCコンバータ(100、100a)の出力回路(110)を連続的に動作させる連続モードおよび休止期間が設定された非連続モードで制御するように構成されたスイッチング制御部(200、200a)を、有し、
スイッチング制御部(200、200a)は、出力電圧(Vout)に基づく電圧(Vfb)と第1参照電圧(Vref)とを比較した結果を示す差分信号(Comp)を出力するように構成された第1比較部(201)と、
差分信号(Comp)が所定のレベルを超えるとDC/DCコンバータ(100、100a)の動作を開始させるための動作信号(Spwm)を出力するように構成された動作信号出力部(202)と、
非連続モードから連続モードに切り替える強制連続運転信号(FCCM)を受信した後、第1参照電圧(Vref)のレベルを上げる又は出力電圧に基づく電圧(Vfb)を下げるように構成された補正部(207、208)と、を有するように構成された構成(第1の構成)である。
【0078】
上記第1の構成の制御回路(200、200a)において、スイッチング制御部(200)は、DC/DCコンバータ(100)の動作のタイミングを指示するPWM信号(Spwm)を出力するように構成されたPWM出力部(23)を有し、
補正部(207)は、PWM信号(Spwm)を受信しており、第1参照電圧(Vref)のレベルを上げる補正をしたのち、最初にPWM信号(Spwm)を検知したとき、第1参照電圧(Vref)を元のレベルに戻すように構成された構成(第2の構成)である。
【0079】
上記第1の構成の制御回路(200、200a)において、スイッチング制御部(200a)は、DC/DCコンバータ(100a)の動作のタイミングを指示するPWM信号(Spwm)を出力するように構成されたPWM出力部(23)を有し、
補正部(208)は、PWM信号(Spwm)を受信しており、出力電圧(Vout)に基づく電圧(Vfb)を下げる補正をしたのち、最初にPWM信号(Spwm)を検知したとき、出力電圧に基づく電圧(Vfb)を元の電圧に戻すように構成された構成(第3の構成)である。
【0080】
上記第1の構成から第3の構成のいずれかの制御回路(200、200a)において、 スイッチング制御部(200、200a)は、差分信号(Comp)を一定のレベルに保持するように構成された保持部(203)と、
差分信号(Comp)と第1参照電圧(Vref)とは異なる第2参照電圧(Slp)と比較するように構成された第2比較部(21)と、を有し、
第2比較部(21)によって差分信号(Comp)が第2参照電圧(Slp)よりも小さくなったことが検出されたとき、PWM出力部(23)がPWM信号(Spwm)を出力するように構成された構成(第4の構成)である。。
【0081】
上記第1の構成から第4の構成のいずれかの制御回路(200、200a)が単一の半導体基板に一体集積化されるように構成された構成(第5の構成)である。
【0082】
DC/DCコンバータが、上記第1の構成から第5の構成のいずれかの制御回路(200、200a)を有するように構成された構成(第6の構成)である。
【符号の説明】
【0083】
100、100a DC/DCコンバータ
101 入力ライン
102 出力ライン
110 出力回路
120、120a 制御回路
200、200a スイッチング制御部
201 第1比較部
202 動作信号出力部
21 第2比較部
22 スロープ回路
23 PWM出力部
203 保持部
204 ロジック回路
205 ドライバ
206 基準電圧出力部
207 補正部
208 補正部
C1 出力キャパシタ
GND グラウンド電位
L1 インダクタ
M1 ハイサイドスイッチングトランジスタ
M2 ローサイドスイッチングトランジスタ
R1 電流センス抵抗
R11、R12 抵抗
R13 可変抵抗
Z 負荷
図1
図2
図3
図4