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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173351
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】空調機及び熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0007 20190101AFI20241205BHJP
   F24F 1/0067 20190101ALI20241205BHJP
   F28D 9/02 20060101ALI20241205BHJP
   F28F 3/04 20060101ALI20241205BHJP
   F28F 3/08 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
F24F1/0007 331
F24F1/0067
F28D9/02
F28F3/04 A
F28F3/08 311
F28F3/08 301Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091710
(22)【出願日】2023-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100143960
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 早百合
(72)【発明者】
【氏名】松本 大樹
(72)【発明者】
【氏名】飯島 竜太
(72)【発明者】
【氏名】坂野 雄治
(72)【発明者】
【氏名】吉田 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】落合 優介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 僚祐
(72)【発明者】
【氏名】美木 克貴
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 巧翼
【テーマコード(参考)】
3L050
3L051
3L103
【Fターム(参考)】
3L050BB03
3L051BE06
3L103AA31
(57)【要約】
【課題】従来に比べ、メンテナンスが容易な熱交換器を有する空調機、及び熱交換器を提供すること。
【解決手段】空調機は、熱交換器と、第一タンクとを備える。熱交換器は、第一熱交換流路R1と、第二熱交換流路R2とを隔てるシート23を有する。第一タンクは、第一熱交換流路R1に供給する水を溜める。シート23は、第一熱交換流路R1を形成する第一面25に、基準面26と、基準面26よりも、シート23の厚み方向Tに突出する複数の凸部27とを有する。基準面26のうち、複数の凸部27のうちの任意の隣合う二つの凸部27の間となる溝部分281、282は、基準面26のうち、溝部分281、282と異なる部分と連続する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一熱交換流路と、第二熱交換流路とを隔てるシートを有する熱交換器と、
前記第一熱交換流路に供給する水を溜める貯水容器と、を備える空調機であって、
前記シートは、前記第一熱交換流路を形成する第一面に、基準面と、前記基準面よりも、前記シートの厚み方向に突出する複数の凸部と、を有し、前記基準面のうち、前記複数の凸部のうちの任意の隣合う二つの凸部の間となる溝部分は、前記基準面のうち、前記溝部分と異なる部分と連続することを特徴とする空調機。
【請求項2】
前記基準面は、平面であり、
前記複数の凸部は各々、前記基準面に平行な仮想平面における形状が、長手方向の第一長さが、前記長手方向に直交する短手方向の第二長さよりも長い形状であることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項3】
前記長手方向は、前記第一熱交換流路の入口から出口に向かう第一方向と交差する方向であることを特徴とする請求項2に記載の空調機。
【請求項4】
前記熱交換器は、前記シートを複数備え、
複数の前記シートは、第一シートと第二シートとを有し、
前記第一熱交換流路は、
前記第一シートの前記第一面と、
前記第一シートの前記第一面と、前記厚み方向に離隔して対向する、前記第二シートの前記第一面と、
前記第一シートと、前記第二シートとの間に配置される一対のスペーサと
により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項5】
前記第一熱交換流路に第一空気を流通させるファンを更に備え、
前記第一シートの前記複数の凸部は各々、前記第二シートの前記基準面と対向する位置に配置されることを特徴とする請求項4に記載の空調機。
【請求項6】
前記複数の凸部は各々、前記基準面から離れるほど、前記第一長さ及び前記第二長さのうちの少なくとも一方の長さが短いことを特徴とする請求項2に記載の空調機。
【請求項7】
前記基準面は、平面であり、
前記複数の凸部の少なくとも一部は、前記基準面と平行な断面形状がV字状であることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項8】
前記複数の凸部は、
第一凸部と、
前記第一凸部よりも前記第一長さ及び前記第二長さの少なくとも一方の長さが長い第二凸部と
を含むことを特徴とする請求項2に記載の空調機。
【請求項9】
前記複数の凸部は各々、前記短手方向の長さが、0.1mm以上且つ1mm以下であり、
前記隣合う二つの凸部の間隔は、0.1mm以上且つ1.0mm以下であることを特徴とする請求項2、3、6、及び8の何れかに記載の空調機。
【請求項10】
前記複数の凸部の高さは、0.1mm以上且つ1.0mm以下であることを特徴とする請求項9に記載の空調機。
【請求項11】
前記第一熱交換流路内に配置され、前記貯水容器から前記水が供給される補水帯を更に備え、
前記複数の凸部の少なくとも一部は、前記補水帯に接することを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項12】
前記シートは、前記第二熱交換流路を形成し、前記第二熱交換流路に対して凹んだ凹部が形成される第二面を有することを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項13】
前記凹部は複数形成されており、複数の前記凹部の各々は、前記第二面のうち、前記複数の凸部の各々の反対側となる部分に形成されることを特徴とする請求項12に記載の空調機。
【請求項14】
前記貯水容器と、前記貯水容器に接続され前記水が流通する水管と、を有する給水ユニットと、
前記給水ユニットに配置され、前記水に含まれるミネラル分を吸着するミネラル吸着部材と
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項15】
前記熱交換器は、前記シートを複数備え、
複数の前記シートは、第一シートと第二シートとを有し、
前記第一熱交換流路は、
前記第一シートの前記第一面と、
前記第一シートの前記第一面と、前記厚み方向に離隔して対向する、前記第二シートと、
前記第一シートと前記第二シートとの間に配置され、前記第一熱交換流路の入口から出口に向かう第一方向に沿って延びる一対の第一スペーサと
により形成され、
前記一対の第一スペーサの少なくとも一方は、前記第一シートと一体に形成される、前記複数の凸部よりも前記基準面から前記厚み方向に突出し、前記第二シートに当接する第一凸壁部であることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
【請求項16】
前記一対の第一スペーサの各々は、互いに平行な前記第一凸壁部であり、
前記複数の前記シートは各々、前記第一面とは反対側の第二面を有し
前記第一熱交換流路は、
前記第一シートの前記第一面と、
前記第一シートの前記第一面と、前記厚み方向に離隔して対向する、前記第二シートの前記第二面と、
前記第二シートの前記第二面に当接する前記一対の第一スペーサと
により形成されることを特徴とする請求項15に記載の空調機。
【請求項17】
前記第二シートは、前記第一シートと同一形状であることを特徴とする請求項15に記載の空調機。
【請求項18】
複数の前記シートは、第三シートを有し、
前記第二熱交換流路は、
前記第二シートの前記第一面と、
前記第二シートの前記第一面と、前記厚み方向に離隔して対向する、前記第三シートと、
前記第二シートと前記第三シートとの間に配置され、前記第二熱交換流路の入口から出口に向かう方向であって前記第一方向と交差する第二方向に沿って延びる一対の第二スペーサと
により形成され、
前記一対の第二スペーサの少なくとも一方は、前記第二シートと一体に形成される、前記複数の凸部よりも前記基準面から前記厚み方向に突出し、前記第三シートに当接する第二凸壁部であることを特徴とする請求項15に記載の空調機。
【請求項19】
前記一対の第一スペーサの各々は、互いに平行な前記第一凸壁部であり、
前記一対の第二スペーサの各々は、互いに平行な前記第二凸壁部であることを特徴とする請求項18に記載の空調機。
【請求項20】
前記熱交換器は、前記第一熱交換流路から前記第二熱交換流路を隔てる複数のセパレータを有し、
前記複数のセパレータは、
前記第一シートの一方の前記第一凸壁部の前記第一方向における下流端部に接するとともに、前記第二シートの一方の前記第二凸壁部の前記第二方向における下流端部に接する第一セパレータと、
前記第一シートの一方の前記第一凸壁部の前記第一方向における上流端部に接するとともに、前記第二シートの他方の前記第二凸壁部の前記第二方向における下流端部に接する第二セパレータと、
前記第一シートの他方の前記第一凸壁部の前記第一方向における下流端部に接するとともに、前記第二シートの一方の前記第二凸壁部の前記第二方向における上流端部に接する第三セパレータと、
前記第一シートの他方の前記第一凸壁部の前記第一方向における上流端部に接するとともに、前記第二シートの他方の前記第二凸壁部の前記第二方向における上流端部に接する第四セパレータと、
を備えることを特徴とする請求項19に記載の空調機。
【請求項21】
前記第二シート及び前記第三シートは、前記第一シートと同一形状であることを特徴とする請求項18に記載の空調機。
【請求項22】
前記基準面は、平面であり、
前記第一シートと前記第二シートと前記第三シートの各々は、前記基準面に平行な仮想平面における形状が、正方形の四隅を切欠かれる形状であり、
前記熱交換器は、前記第一熱交換流路から前記第二熱交換流路を隔てる複数のセパレータ有し、
前記複数のセパレータの各々は、前記四隅に対応する位置に配置され、前記第一凸壁部の端部と前記第二凸壁部の端部と前記第三シートとに接触している
ことを特徴とする請求項21に記載の空調機。
【請求項23】
第一熱交換流路と、第二熱交換流路とを隔てるシートを有し、
前記シートは、前記第一熱交換流路を形成する第一面に、基準面と、前記基準面よりも、前記シートの厚み方向に突出する複数の凸部と、を有し、前記基準面のうち、前記複数の凸部のうちの任意の隣合う二つの凸部の間となる溝部分は、前記基準面のうち、前記溝部分と異なる部分と連続することを特徴とする熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器を有する空調機、及び熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の間接型熱交換装置は、熱交換部及び水槽部を有する。熱交換部には、隔壁により互いに隔絶された複数の空気通路が設けられる。水槽部は、熱交換部の下部に配設され、水を溜める。複数の空気通路のうちの、隣接する二つの空気通路の一方は、乾燥した空気の通路であり、他方は、水分を吸収し易い不織布を配置する。不織布は、水槽部の水に浸される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-364879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記熱交換装置では、装置内の不織布に吸収される水が乾燥せずに長時間保持され、不織布そのものが劣化する可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、従来に比べ、メンテナンスが容易な熱交換器を有する空調機、及び熱交換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一態様の空調機は、第一熱交換流路と、第二熱交換流路とを隔てるシートを有する熱交換器と、前記第一熱交換流路に供給する水を溜める貯水容器と、を備える空調機であって、前記シートは、前記第一熱交換流路を形成する第一面に、基準面と、前記基準面よりも、前記シートの厚み方向に突出する複数の凸部と、を有し、前記基準面のうち、前記複数の凸部のうちの任意の隣合う二つの凸部の間となる溝部分は、前記基準面のうち、前記溝部分と異なる部分と連続する。第一態様の空調機は、水の表面張力により複数の凸部の各々の周辺に水が留まりやすく、不織布等を用いることなく第一熱交換流路に水を保持できる。一方で、空調機は、任意の隣合う二つの凸部の間となる溝部分と二つの凸部の間と異なる部分とが連続するため、両者が凸部により分断されている場合に比べ、溝部分に水が行きわたりやすい。熱交換器は、不織布を用いる熱交換器に比べ、第一熱交換流路に保持された水が乾燥しやすい。故に空調機のシートは、不織布を用いる場合に比べ、第一熱交換流路の保水性を損なうことなく、耐久性向上やメンテナンスを容易にすることに貢献する。
【0007】
本発明の第二態様の熱交換器は、第一熱交換流路と、第二熱交換流路とを隔てるシートを有し、前記シートは、前記第一熱交換流路を形成する第一面に、基準面と、前記基準面よりも、前記シートの厚み方向に突出する複数の凸部と、を有し、前記基準面のうち、前記複数の凸部のうちの任意の隣合う二つの凸部の間となる溝部分は、前記基準面のうち、前記溝部分と異なる部分と連続する。第二態様の熱交換器は、第一熱交換流路に水が供給された場合、水の表面張力により複数の凸部の各々の周辺に水が留まりやすく、不織布等を用いることなく第一熱交換流路に水を保持できる。一方で、熱交換器は、任意の隣合う二つの凸部の間となる溝部分と二つの凸部の間と異なる部分とが連続するため、両者が凸部により分断されている場合に比べ、溝部分に水が行きわたりやすい。熱交換器は、不織布を用いる熱交換器に比べ、第一熱交換流路に保持された水が乾燥しやすい。故に熱交換器のシートは、不織布を用いる場合に比べ、第一熱交換流路の保水性を損なうことなく、耐久性向上やメンテナンスを容易にすることに貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】空調機1の斜視図である。
図2図1の2-2線における矢視方向断面図である。
図3】熱交換器22の斜視図である。
図4】(A)は、熱交換器22の単位要素29の背面図であり、(B)は、熱交換器22の単位要素29の平面図であり、(C)は、熱交換器22の単位要素29の右側面図である。
図5】(A)は、図5(B)の5A-5A線における矢視方向断面図であり、(B)は、第一変形例の熱交換器22の単位要素120の正面図である。
図6】(A)は、第二変形例の熱交換器22の単位要素210の正面図であり、(B)は、図6(B)の6B-6B線における矢視方向断面図である。
図7】(A)は、第三変形例の熱交換器22のシート77及び補水帯98、99の正面図であり、(B)は、シート77及び補水帯98、99の右側面図である。
図8】(A)は、図8(B)の8A-8A線における矢視方向断面図であり、(B)は、第四変形例の熱交換器22のシート78の正面図である。
図9】(A)は、第五変形例の熱交換器22の単位要素40の正面図であり、(B)は熱交換器22の単位要素40の右側面図であり、(C)は、熱交換器22の単位要素40の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態を説明する。以下では、図1に示す空調機1の載置状態を空調機1の通常の使用態様とし、図中に矢印で示す左右、前後、及び上下を使用する。
【0010】
図1に示す空調機1は、例えば、工場等の空調対象空間の床面に設置される、気化冷却式の空調機である。図1及び図2に示すように、空調機1は、筐体14、集塵フィルタ20、冷却ユニット10、タンクユニット7、給水ユニット15、第一ファン61、第二ファン62、ファンモータ6、及び仕切板63を備える。
【0011】
筐体14は、上壁、下壁、前壁、後壁、左壁、及び右壁を有する、上下方向に長い直方体状である。筐体14は、樹脂又は金属で形成される。筐体14の下壁の四隅には各々、キャスター141が固定されている。筐体14の左壁には、吸込口3が形成される。吸込口3は、空調対象空間の空気を筐体14の内部に吸い込むための開口である。筐体14の上壁の右後部には、第二吹出口4が形成される。第二吹出口4は、吸込口3から吸い込まれ、冷却ユニット10を通過し、冷却ユニット10によって冷却された空気(第二空気)を空調対象空間に給気として筐体14の外部に吹き出すための開口である。筐体14の上壁の左後部には、第一吹出口5が形成される。第一吹出口5は、吸込口3から吸い込まれ、第二空気と顕熱交換された空気(第一空気)を排気として筐体14の外部に吹き出すための開口である。吸込口3から第一吹出口5までの、第一空気が流通する流路を第一流路P1という。吸込口3から第二吹出口4までの、第二空気が流通する流路を第二流路P2という。
【0012】
集塵フィルタ20は、吸込口3から吸い込まれた空気の塵埃を捕集し、筐体14内に塵埃が付着することを抑制する。集塵フィルタ20は、第一流路P1及び第二流路P2において、吸込口3と冷却ユニット10との間に配置される。
【0013】
冷却ユニット10は、気化フィルタ21及び熱交換器22を備える。熱交換器22は、第一熱交換流路R1に供給する水を溜めるタンクユニット7から供給された水を用いて雰囲気温度を低下させ、空調対象空間を冷却する。図3に示すように、熱交換器22は、第一熱交換流路R1と、第二熱交換流路R2とを隔てるシート23を有する。本実施形態の熱交換器22は、複数のシート23、複数の第一スペーサ301、及び複数の第二スペーサ302を有する。熱交換器22は、複数のシート23を前後方向に所定の間隔で並列に配置することで、第一空気が流通する第一熱交換流路R1と、第二空気が流通する第二熱交換流路R2とを隔てる。
【0014】
より詳細には複数のシート23は各々、伝熱性を有する樹脂又は金属により形成される。シート23を形成する樹脂としては、例えば、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、及び親水処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)が例示される。シート23を形成する金属としては、例えば、アルマイト処理されたアルミニウム、及びステンレスが例示される。本実施形態の複数のシート23の厚みは各々、シート23の前後方向の長さであり、0.03mm以上且つ0.1mm以下であることが好ましい。複数のシート23は、第一シート231、第二シート232、及び第三シート233を含む。本実施形態の第一シート231、第二シート232、及び第三シート233は互いに同じ形状である。複数のシート23は各々、第一面25と、第二面31とを有する。第一面25は、第一熱交換流路R1と接する面である。第二面31は、第一面25の反対側の面であり、第二熱交換流路R2と接する面である。本実施形態の熱交換器22は、第一面25が前方を向くシート23と、第一面25が後方を向くシート23とが前後方向に交互に配置されることで、第一熱交換流路R1と、第二熱交換流路R2とが、前後方向に交互に形成される。第一熱交換流路R1は、第一流路P1のうちの、熱交換器22により形成される、熱交換器22の内部空間である。第二熱交換流路R2は、第二流路P2のうちの、熱交換器22により形成される、熱交換器22の内部空間である。第一熱交換流路R1の前後方向における所定の間隔は、第一スペーサ301の厚みM1によって規定される。第二熱交換流路R2の前後方向における所定の間隔は、第二スペーサ302の厚みM2によって規定される。第一スペーサ301の厚みM1及び第二スペーサ302の厚みM2は、第一スペーサ301及び第二スペーサ302の前後方向の長さであり、2mm以上且つ5mm以下であることが好ましい。
【0015】
以下熱交換器22が有する、第一シート231、第一シート231と隣り合う第二シート232、第二シート232と隣り合う第三シート233、第一シート231と第二シート232との間に配される一対の第一スペーサ301、及び第二シート232と第三シート233との間に配される一対の第二スペーサ302を、熱交換器22の単位要素29と定義し、熱交換器22のうちの、図4(A)から図(C)に示す単位要素29を用いて、熱交換器22の構成を説明する。単位要素29は、熱交換器22が含む、最小の繰り返し単位である。熱交換器22は、単位要素29が、前後方向に複数配されることで形成される。図4(A)から図4(C)に示すように、シート23の第一面25は、基準面26と、基準面26よりも、シート23の厚み方向Tに突出する複数の凸部27とを有する。本実施形態のシート23の厚み方向Tは、前後方向である。本実施形態の基準面26は、上下左右方向に延びる平面である。基準面26のうち、複数の凸部27のうちの任意の隣合う二つの凸部27の間となる溝部分は、基準面26のうち、溝部分と異なる部分と連続する。
【0016】
より具体的には、図4(A)の拡大図に模式的に示すように、任意の隣合う二つの凸部27が、上下方向に隣合う凸部271及び凸部272である場合、凸部271と凸部272の間となる溝部分281は、凸部271と凸部272によって上下方向に挟まれた、網掛けを付与した背面視矩形状の部分である。溝部分281の左端及び右端は、基準面26のうち、溝部分281と異なる部分283と連続する。溝部分281と異なる部分283とは、基準面26のうち、上下方向において凸部271と凸部272で挟まれていない、斜線を付与した部分であり、溝部分281を除く基準面26の全体又は一部である。また、本実施形態の基準面26は平面であるので、基準面26のうち、溝部分281と、溝部分281と異なる部分283との間には、表面張力による水の流動の妨げとなるような凹凸や傾斜は無い。任意の隣合う二つの凸部27が、左右方方向に隣合う凸部272及び凸部273である場合、凸部272と凸部273の間となる溝部分282は、凸部272と凸部273によって左右方向に挟まれた、網掛けを付与した背面視矩形状の部分である。溝部分282の上端及び下端は、基準面26のうち、斜線を付与した溝部分282と異なる部分284と連続する。つまり、溝部分281、282のように、任意の溝部分は、凸部27によって四方を囲まれてはいない。任意の凸部27は、シート23の端部に配された場合を除き、基準面26に四方を囲まれる。
【0017】
複数の凸部27は各々、基準面26に平行な仮想平面における形状が、長手方向の第一長さL1が、長手方向に直交する短手方向の第二長さL2よりも長い形状である。本実施形態の複数の凸部27の形状は、熱交換器22の端部に接する凸部27を除き、互いに同じ形状である。第一面25が前方を向くシート23において、凸部27の正面視の形状は、左右方向に長い矩形状であり、凸部27の右側面視の形状は正方形状である。各凸部27の長手方向は、第一熱交換流路R1の入口E1から出口E2に向かう第一方向K1と交差する方向である。なお、第一熱交換流路R1の入口E1とは、熱交換器22に第一空気が流入するための開口であり、熱交換器22の一側面に形成される。また、第一熱交換流路R1の出口E2とは、熱交換器22から第一空気が流出するための開口であり、入口E1が形成される熱交換器22の一側面とは反対側の側面に形成される。本実施形態では、入口E1は熱交換器22の上面に形成され、出口E2は熱交換器22の下面に形成される。本実施形態の各凸部27の長手方向は、左右方向であり、第一熱交換流路R1の入口E1から出口E2に向かう第一方向K1である下方向と直交する。複数の凸部27のうち、上下方向の形成位置が互いに同じである複数の凸部27のグループであって、凸部27の長手方向である左右方向に間隔L4で直線状に並ぶ複数の凸部27のグループを行ともいう。上下方向に隣り合う行に含まれる複数の凸部27の左右方向の形成位置は、互いに異なる。具体的には、左右方向において、注目する凸部271の延設範囲には、凸部271の下方に隣接する凸部272の右端部と、凸部273の左端部が含まれる。第一シート231の左右方向の延設範囲内の任意の範囲に、第一シート231が有する何れかの凸部27の延設範囲が含まれる。つまり、第一シート231の左右方向の延設範囲には、何れかの凸部27の延設範囲にならない範囲が含まれない。
【0018】
複数の凸部27は各々、長手方向の長さL1が、0.2mm以上且つ10mm以下であることが好ましい。複数の凸部27は各々、短手方向の長さL2が、0.1mm以上且つ1mm以下であることが好ましい。隣合う二つの凸部27の間隔L3、L4は、0.1mm以上且つ1.0mm以下であることが好ましい。複数の凸部27の高さL5は、0.1mm以上且つ1.0mm以下であることが好ましい。図4(B)に示すように、複数の凸部27の高さL5は、凸部27の基準面26からの突出量である。第一熱交換流路R1の保水量の観点から、複数の凸部27の高さL5と隣合う二つの凸部27の間隔L3、L4とは、同程度の方が好ましい。複数の凸部27の高さL5は、隣合う二つの凸部27の間隔L3、L4の0.7から1.3倍に収まることが好ましく、更に好ましくは、0.8から1.2倍に収まることが好ましい。
【0019】
第一熱交換流路R1は、第一シート231の第一面25と、第二シート232の第一面25と、一対の第一スペーサ301とにより形成される。第二シート232の第一面25は、第一シート231の第一面25と、厚み方向Tに離隔して対向する。一対の第一スペーサ301は、第一シート231と、第二シート232との間に配置される。一対の第一スペーサ301は上下方向に長い。図4(C)に示すように、一対の第一スペーサ301の一方は、第一シート231の右端部と、第二シート232の右端部との間において、第一シート231の上端から下端まで延びる。一対の第一スペーサ301の他方も同様に、第一シート231の左端部と、第二シート232との左端部との間において、第一シート231の上端から下端まで延びる。上下方向において、第一シート231の複数の凸部27の形成位置は、第二シート232の複数の凸部27の形成位置と互いに異なる。第一シート231の複数の凸部27は各々、第二シート232の基準面26と対向する位置に配置される。第一シート231と、第二シート232との前後方向の間隔の最小値は、第一スペーサ301の厚みM1から、基準面26からの凸部27の高さL5を差し引いた値である。
【0020】
第二熱交換流路R2は、第二シート232の第二面31と、第三シート233の第二面31と、一対の第二スペーサ302とにより形成される。第三シート233の第二面31は、第二シート232の第二面31と、厚み方向Tに離隔して対向する。一対の第二スペーサ302は、第二シート232と、第三シート233との間に配置される。図4(B)に示すように、一対の第二スペーサ302の一方は、第二シート232の上端部と、第三シート233の上端部との間において、第二シート232の右端から左端まで延びる。一対の第二スペーサ302の他方も同様に、第二シート232の下端部と、第三シート233との下端部との間において、第二シート232の右端から左端まで延びる。シート23の第二面31には、第二熱交換流路R2の一部を形成し、第二熱交換流路R2に対して凹んだ凹部33が形成される。凹部33は複数形成されており、複数の凹部33の各々は、第二面31のうち、複数の凸部27の各々の反対側となる部分に形成される。各シート23の凸部27及び凹部33は、例えば、平面状のシートをエンボス加工することで形成される。
【0021】
図2に示すように、第一空気は、吸込口3から筐体14の内部に吸い込まれ、熱交換器22に形成された第一熱交換流路R1内を下方に流通する。第二空気は、熱交換器22に形成された第二熱交換流路R2内を右方に流通する。つまり、熱交換器22における第二熱交換流路R2の入口E3から出口E4に向かう第二方向K2と、熱交換器22における第一熱交換流路R1の入口E1から出口E2に向かう第一方向K1とは、互いに直交している。なお、第二熱交換流路R2の入口E3とは、熱交換器22に第二空気が流入するための開口であり、熱交換器22の一側面に形成される。また、第二熱交換流路R2の出口E4とは、熱交換器22から第二空気が流出するための開口であり、入口E3が形成される熱交換器22の一側面とは反対側の側面に形成される。本実施形態では、入口E3は熱交換器22の左側面に形成され、出口E4は熱交換器22の右側面に形成される。
【0022】
気化フィルタ21は、タンクユニット7から供給された水の気化熱を用いて雰囲気温度を低下させ、空調対象空間を冷却する。本実施形態の気化フィルタ21は、第二空気の第二流路P2のうちの、熱交換器22の下流、且つ、第二吹出口4の上流に設けられる。具体的には、気化フィルタ21は、熱交換器22の右方、且つ筐体14の上壁の下方に設けられる。本実施形態の気化フィルタ21は、吸水性を有する、矩形状のフィルタである。気化フィルタ21は、例えば、レーヨン、ポリエステル、又は不織布等によって形成される。気化フィルタ21は、矩形状の左面を、熱交換器22の右面に対向させて、配置されている。熱交換器22の右面から気化フィルタ21に流入する第二空気は、熱交換器22により一次冷却されている。気化フィルタ21は、熱交換器22により一次冷却された第二空気を、タンクユニット7から供給された水の気化熱を用いて更に冷却する。つまり、空調機1は、熱交換器22と、気化フィルタ21とにより、二段階で第二空気を冷却する。
【0023】
給水ユニット15は、タンクユニット7、ミネラル吸着部材16、ポンプ11、コントローラ12、水管8、第二給水部17、第一給水部18を備える。タンクユニット7は、気化フィルタ21及び熱交換器22に供給する水を溜める。タンクユニット7は、ドレンパン13、回収水路9、第一タンク71、及び第二タンク72を備える。ドレンパン13は、熱交換器22の下方、且つ第一タンク71よりも上方に設けられた、矩形皿状である。ドレンパン13は、熱交換器22において気化せず液体の状態の残った水を受ける。
【0024】
回収水路9は、冷却ユニット10にて残存した水を回収するための水路である。回収水路9は、第一回収水路91及び第二回収水路92を含む。第一回収水路91は、気化フィルタ21で気化せず液体の状態の残った水を、第一タンク71に流す。第二回収水路92は、ドレンパン13で受けた水を、第一タンク71に流す。第一回収水路91及び第二回収水路92の第一タンク71側の端部、すなわち第一回収水路91及び第二回収水路92の出口は、第一タンク71の開口部に向けられている。気化フィルタ21及び熱交換器22に供給される水は、回収水路9を介して、第一タンク71に回収された水を含む。
【0025】
第一タンク71は、本発明の貯水容器の一例である。第一タンク71は、例えば、上部に開口が形成された矩形状の箱体であり、気化フィルタ21及びドレンパン13の下方に設けられる。第一タンク71は、気化フィルタ21及び熱交換器22に供給する水を溜める。
【0026】
第二タンク72は、第一タンク71よりも上方において、筐体14に対して着脱可能に設けられた、矩形状の箱体である。第二タンク72は、例えば、筐体14から取り外した状態で水道水等が補充された後、筐体14内に収容される。第二タンク72の底面は、第一タンク71の底面よりも上方に位置する。第二タンク72の底面には、給水口73が形成される。第二タンク72は、第一タンク71の水位が所定値以下となった場合、給水口73を介して第二タンク72内の水を第一タンク71に供給する。本実施形態では、第二タンク72は二つ設けられており、二つの第二タンク72の容積の合計値は、第一タンク71の容積よりも大きい。
【0027】
ミネラル吸着部材16は、給水ユニット15に配置され、水に含まれるミネラル分を吸着する。本実施形態のミネラル吸着部材16は、第一タンク71の底部に取り外し可能に設けられた、ビーズ状の吸着剤を内蔵するカートリッジである。吸着剤は、水に含まれるマグネシウム、カルシウム等のミネラル分を吸着する。
【0028】
ポンプ11は、第一タンク71の内部に設けられ、第一タンク71に溜められた水を、気化フィルタ21及び熱交換器22に供給する。コントローラ12は、例えばマイコン等にて構成され、通信線によりポンプ11と接続されている。ポンプ11は、コントローラ12から出力される制御信号に基づき、駆動又は停止する。コントローラ12は、例えば、第一タンク71の下方に設けられる。
【0029】
水管8は、ポンプ11と、気化フィルタ21及び熱交換器22とを連通させる。すなわち、第一タンク71と、気化フィルタ21及び熱交換器22とは、ポンプ11及び水管8を介して連通している。水管8は、気化フィルタ21及び熱交換器22の近傍において第一水管81及び第二回収水路92に分岐される。第一水管81は、第二給水部17に連通する。第二水管82は、第一給水部18と連通する。
【0030】
第二給水部17は、気化フィルタ21の上部に設けられる。本実施形態の第二給水部17は気化フィルタ21の一部として形成される。第二給水部17に供給された水は、第一給水孔から気化フィルタ21に滴下される。気化フィルタ21は、吸水性の素材で形成されているため、気化フィルタ21に滴下された水は、気化フィルタ21内に浸透する。
【0031】
第一給水部18は、熱交換器22の上方に設けられる。熱交換器22では、第一給水部18に近接する部分ほど、第一給水部18に離隔する部分に比べ、第一タンク71から供給される水によって温度が低下する。第一給水部18は、気化フィルタ21に近い側、即ち、第二空気が流通する第二方向K2の下流となる、熱交換器22の右端部の上方に設けられる。このため、第一給水部18は、第二空気に対する冷却効率を向上できる。
【0032】
第一ファン61は、本発明のファンの一例である。第一ファン61は、第一吹出口5の近傍に設けられており、第一空気を搬送する。第二ファン62は、第二吹出口4の近傍に設けられており、第二空気を搬送する。第一ファン61及び第二ファン62は各々、例えば、シロッコファン等の遠心ファン、又はプロペラファンである。空調機1の空気の流れとして、吸込口3を最上流端とし、第二吹出口4及び第一吹出口5を最下流端とした場合、第一ファン61及び第二ファン62は、当該空気の流れ方向において、冷却ユニット10の下流に配される。第一ファン61及び第二ファン62は、冷却ユニット10の下流に配されるため、空調機1における空気の流路内を負圧に保つ、いわゆる吸い込みファンとして機能する。
【0033】
ファンモータ6は、第一ファン61及び第二ファン62の駆動源である。ファンモータ6から左方に延びる軸は、第一ファン61に連結し、ファンモータ6から右方に延びる軸は第二ファン62に連結する。仕切板63は、第一ファン61と第二ファン62との間に配置され、第一ファン61によって搬送される第一空気と、第二ファン62によって搬送される第二空気とが混合することを防ぐ。
【0034】
ファンモータ6は、仕切板63と第一ファン61との間に位置する。ファンモータ6は、第一流路P1に配され、第一ファン61によって搬送される第一空気は、ファンモータ6を冷却する。したがって、空調機1は、第二ファン62によって搬送される第二空気の温度を上昇させることなく、第一空気による冷熱を利用してファンモータ6を効率的に冷却できる。
【0035】
図2を参照し、上記構成を有する空調機1の動作について説明する。空調機1は、ファンモータ6を駆動して、空調対象空間の空気を吸込口3から吸い込む。吸込された空気は、集塵フィルタ20を通過して、熱交換器22に流入する。熱交換器22に流入された空気は、第一流路P1を流れる第一空気と、第二流路P2を流れる第二空気とに分流される。
【0036】
空調機1は、ポンプ11を駆動して、第一熱交換流路R1と、気化フィルタ21との各々に、第一タンク71に溜められた水を供給する。第一熱交換流路R1と、気化フィルタ21とに供給された水の一部は、回収水路9を介して第一タンク71に回収される。第一給水部18は、ポンプ11により第一タンク71から供給された水を第一熱交換流路R1に滴下する。第一熱交換流路R1を構成する複数のシート23の第一面25の基準面26と、複数の凸部27とは、微細な流路を形成する。第一給水部18から滴下された水は、水の表面張力により、基準面26と、複数の凸部27とにより形成された微細な流路に沿って、左右方向及び上下方向に広がり、複数の凸部27の間に浸透する。
【0037】
第一空気は、基準面26及び左右方向に長い複数の凸部27によって形成される微細な流路に沿って、下方に流通する。第一熱交換流路R1は、第一空気と、第一給水部18から滴下された水とが、混在する状態となる。第一タンク71に溜まる水は、空調機1を稼働後、気化フィルタ21から回収された、気化熱により冷却された水を含む。したがって、第一タンク71から供給された水の温度は、空調機1の稼働状況に応じて、第一熱交換流路R1に流入した直後の第一空気の温度よりも低くなる。第一空気は、第一給水部18から滴下された水との間で顕熱を交換し、冷却される。第一空気は、第一給水部18から第一熱交換流路R1に滴下された水が気化する時の気化熱によっても冷却される。
【0038】
熱交換器22の第二熱交換流路R2の入口E3から出口E4に向かう第二方向K2と、第一熱交換流路R1の入口E1から出口E2に向かう第一方向K1とは、互いに直交する。第一熱交換流路R1を流れる第一空気は、第一タンク71から供給された水によって冷却されており、第二空気は、第一空気によって冷却される。つまり、熱交換器22では、第二空気と第一空気との間で、シート23を介して顕熱交換がされる。第一空気は、第一熱交換流路R1を下方に流通後、ドレンパン13で上方に折り返す。ドレンパン13から第一吹出口5までの第一流路P1は、図5では一点鎖線で示すように、ドレンパン13から上方に向かって、熱交換器22の後ろ側に形成される。第一空気は、熱交換器22の後ろ側を通過後、第一流路P1内に配されたファンモータ6の近傍を通過して、第一吹出口5から空調機1の外へ排出される。このとき第一空気は、ファンモータ6を冷却する。
【0039】
熱交換器22の第二熱交換流路R2を右方に流通した第二空気は、気化フィルタ21を右方に通過する。気化フィルタ21には、気化フィルタ21の上部に設けられた第二給水部17を介して、第一タンク71から供給された水が滴下される。第二流路P2内は負圧に保たれているので、第一タンク71から供給された水は、第二給水部17の底面に設けられた給水孔から気化フィルタ21の内部に吸い込まれ、気化フィルタ21内に浸透する。気化フィルタ21に浸透した水は、第二空気が気化フィルタ21を通過することにより気化が促進され、気化、すなわち蒸発して水蒸気となって第二空気に含有される。この時の気化熱により、第二空気は冷却され、第二空気の温度は低下する。冷却された第二空気は、第二ファン62によって第二吹出口4から空調対象空間に吹き出される。
【0040】
空調機1は、上記構成により、空調対象空間に吹き出される第二空気に対し、熱交換器22による一次冷却、及び気化フィルタ21による二次冷却を含む二段階の冷却を行うことができる。したがって、空調機1は、例えば、気化フィルタ21のみを用いる直接気化方式と比較して、第二空気の温度を更に低下できる。
【0041】
第一から第五変形例の空調機1の熱交換器22について説明する。第一から第五変形例の空調機1は、熱交換器22の構成のみが上記実施形態と互いに異なり、他の構成は同様であるとする。第一から第五変形例の熱交換器22が有する複数のシートの厚み方向Tは、前後方向である。第一から第五変形例の熱交換器22の第一熱交換流路R1の第一空気が流通する第一方向K1は下方であり、第二熱交換流路R2の第二空気が流通する第二方向K2は右方である。なお、第一から第五変形例においても上記実施形態と同様に、単位要素を用いて熱交換器の構成を説明する。各変形例の単位要素は、特に断りが無い限り、第一シート、第一シートと隣り合う第二シート、第二シートと隣り合う第三シート、第一シートと第二シートとの間に配される一対の第一スペーサ、及び第二シートと第三シートとの間に配される一対の第二スペーサで構成される。
【0042】
図5(A)及び図5(B)を参照し、第一変形例の空調機1の熱交換器22の単位要素120が有する、複数のシート75を説明する。図5(A)では、複数のシート75の一部を模式的に示し、スペーサの図示は省略する。変形例の複数のシート75は、第一シート124、前後方向に間隔D2を開けて第一シート124に隣接する第二シート125、及び前後方向に間隔D3を開けて第二シート125に隣接する第三シート126を含む。第一シート124と、第二シート125と、第三シート126とは、以下の構成が共通する。即ち、第一変形例の複数のシート75は、第一面127と、第二面133とを有する。第一面127は、平面状の基準面128と、複数の凸部129とを備える。複数の凸部129は、複数の第一凸部130と、複数の第二凸部131とを含む。各第二凸部131は、第一凸部130よりも長手方向の第一長さ及び短手方向の第二長さの少なくとも一方の長さが長い。
【0043】
第一変形例のシート75では、第一凸部130の長手方向と、第二凸部131の長手方向とが各々、左右方向である。第一凸部130の長手方向の第一長さX5は、第二凸部131の長手方向の第一長さX6よりも短い。第一凸部130の短手方向の第二長さX1は、第二凸部131の短手方向の第二長さX3よりも長い。シート75において、三つの第一凸部130が左右方向に間隔X4で並ぶ行Q1と、二つの第二凸部131が左右方向に間隔X4で並ぶ行Q2とが、上下方向に間隔X2で交互に配される。第一変形例では、間隔X2と、間隔X4とは互いに同じである。第二面133の第一凸部130の反対側となる部分には、第一凸部130の大きさに応じた第一凹部134が形成され、第二凸部131の反対側となる部分には、第二凸部131の大きさに応じた第二凹部135が形成される。シート75の厚みD1は、第一凸部130、第二凸部131、及び基準面128で略同じである。
【0044】
第一シート124と、第三シート126とは、行Q1、Q2の上下方向の配置が互いに同じであるが、第一シート124と、第二シート125とは、行Q1、Q2の上下方向の配置が互いに異なる。具体的には、第一シート124及び第三シート126では、上から順に、行Q1、行Q2、行Q1、行Q2、行Q1が上下方向に間隔X2で配されており、全体として五つの行が配されるのに対し、第二シート125では、上から順に、行Q2、行Q1、行Q2、行Q1、行Q2、行Q1が上下方向に間隔X2で配されており、全体として六つの行が配される。第一シート124の第一凸部130及び第二凸部131は各々、第二シート125の基準面128と対向し、第二シート125の第一凸部130及び第二凸部131は各々、第一シート124の基準面128と対向する。故に、第一シート124と、第二シート125との前後方向の間隔の最小値は、第一スペーサの厚みによって規定される間隔D2から、第一凸部130及び第二凸部131の高さD4を差し引いた値である。
【0045】
図6(A)及び図6(B)を参照し、第二変形例の空調機1の熱交換器22の単位要素210が有する、複数のシート76を説明する。図6(A)及び図6(B)では、複数のシート76の一部を模式的に示し、スペーサの図示は省略する。変形例の複数のシート76は、第一シート224、前後方向に間隔D2を開けて第一シート224に隣接する第二シート225、及びび前後方向に間隔D3を開けて第二シート225に隣接する第三シート226を含む。第一シート224と、第二シート225と、第三シート226とは各々、互いに同じ形状である。第二変形例の複数のシート76は各々、第一面227と、第二面243とを有する。第一面227は、平面状の基準面228と、複数の凸部229とを備える。複数の凸部229は、複数の第一凸部241と、複数の第二凸部242とを含む。第二変形例のシート23では、第一凸部241の長手方向と、第二凸部242の長手方向とは各々、上下方向である。
【0046】
第一凸部241及び第二凸部242は各々、基準面228から離れるほど、長手方向の第一長さ及び短手方向の第二長さのうちの少なくとも一方の長さが短い。第二変形例では、第一凸部241及び第二凸部242は各々、四角錐台状である。より具体的には、第一凸部241及び第二凸部242は各々、第一長さと第二長さとの各々が、基準面228から離れるほど短い。第一凸部241のうちの基準面228と連続する部分の第一長さX5は、第一凸部241のうちの最も基準面228から離れた部分の第一長さX9よりも長い。第一凸部241のうちの基準面228と連続する部分の第二長さX1は、第一凸部241のうちの最も基準面228から離れた部分の第二長さX7よりも長い。同様に第二凸部242の第一長さX6は、第一長さX10よりも長い。第二凸部242の第二長さX3は、第二長さX8よりも長い。第一凸部241及び第二凸部242の、基準面228に対する側面の角度Z1、Z2は、70度から89.9度の範囲に収まることが好ましく、更に好ましくは、88度から89度の範囲に収まることが好ましい。
【0047】
第二面243のうち、第二面243の第一凸部241の反対側となる部分には、第一凸部241の大きさに応じた第一凹部245が形成され、第二凸部242の反対側となる部分には、第二凸部242の大きさに応じた第二凹部246が形成される。シート76の厚みは、第一凸部241、第二凸部242、及び基準面228で略同じである。複数の凸部241、242のうち、左右方向の形成位置が互いに同じである複数の凸部27のグループであって、凸部241、242の長手方向である上下方向に間隔X4で直線状に並ぶ複数の凸部241、242のグループを列ともいう。シート76において、三つの第一凸部241が上下方向に間隔X4で並ぶ列Q3と、二つの第二凸部242が上下方向に間隔X4で並ぶ列Q4とが、左右方向に間隔X2で交互に配される。第二変形例では、間隔X2と、間隔X4とは互いに同じである。第一シート224の複数の第一凸部241は各々、第二シート225の第一凸部241と対向する位置に配される。第一シート224の複数の第二凸部242は各々、第二シート225の第二凸部242と対向する位置に配される。第一シート224と、第二シート225との前後方向の間隔の最小値は、第一スペーサの厚みによって規定される間隔D2から、第一凸部241及び第二凸部242の高さD4の二倍を差し引いた値である。
【0048】
図7(A)及び図7(B)を参照し、第三変形例の空調機1の熱交換器22が有する、シート77を説明する。図7(A)及び図7(B)では、シート77の一部を模式的に示す。第三変形例のシート77は各々、第一面305と、第一面305の反対側の第二面307とを有する。第一面305は、基準面303と、基準面303よりも、シート77の厚み方向Tに突出する複数の凸部304とを有する。本実施形態の基準面303は、平面である。基準面303のうち、複数の凸部304は各々、基準面303に垂直な方向から見た時の形状、つまり正面視又は背面視の形状が、V字状である。複数の凸部304は、基準面303と平行な断面形状も、図7(A)に示す凸部304と同様のV字状である。凸部304は、下端部から右上方向に延びる部分341と、下端部から左上方向に延びる部分342とを含む。部分341、342の長手方向は各々、第一空気が流通する第一方向K1である下方と交差する方向である。複数の凸部304のうちの任意の隣合う二つの凸部304の間となる溝部分は、基準面303のうち、溝部分と異なる部分と連続する。より具体的には、複数の凸部304のうちの、凸部311と、凸部312との間の溝部分321は、溝部分321の右下部及び左上部の各々で基準面303のうち、溝部分321と異なる部分と連続する。溝部分321は、基準面303のうち、凸部311の下端と凸部312の右上端とで挟まれた部分である。凸部311と、凸部313との間の溝部分322は、溝部分322の右上部及び左下部の各々で基準面303のうち、溝部分322と異なる部分と連続する。溝部分322は、基準面303のうち、凸部311の下端と凸部313の左上端とで挟まれた部分である。シート77において、三つの凸部304が左右方向に間隔W1で並ぶ行Q5と、四つの凸部304が左右方向に間隔W1で並ぶ行Q6とが、上下方向に間隔W2で交互に配される。左右方向において、行Q5に含まれる凸部304の下端は、行Q6に含まれる隣合う凸部304の間隔の中点と、略同じ位置にある。
【0049】
第三変形例の空調機1の熱交換器22は、第一熱交換流路R1内に配置され、第一タンク71から水が供給される補水帯98、99を更に備える。補水帯98、99は、水を吸収する素材、例えば、布、不織布、及びスポンジ等で形成される。補水帯98、99の厚みは、第一熱交換流路R1の厚み方向Tの長さを考慮して設定される。補水帯98は、シート77の第一面305のうち、左端部において、上端から下端まで延びる矩形状である。補水帯99は、シート77の第一面305のうち、上から三行目のQ5と重なる部分で左右方向に延びる矩形状である。複数の凸部304の少なくとも一部は、補水帯98、99に接する。第三変形例では、各行に含まれる凸部304のうち、最も左に配された凸部304は各々、補水帯98と接する。三行目の行Q5に含まれる三つの凸部304は各々、補水帯98に接する。
【0050】
図8(A)及び図8(B)を参照し、第四変形例の空調機1の熱交換器22が有する、シート78を説明する。図8(A)及び図8(B)では、シート78の一部を模式的に示し、スペーサの図示は省略する。第四変形例のシート78は各々、第一面402と、第一面402の反対側の第二面409とを有する。第一面402は、基準面403と、基準面403よりも、シート78の厚み方向Tに突出する複数の凸部404とを有する。複数の凸部404は、左右方向に長い四角柱状である。第二面409は平面であり、凹部は形成されていない。シート78は、三つの凸部404が左右方向に間隔X14で並ぶ行Q7、Q9と、二つの凸部404が左右方向に間隔X14で並ぶ行Q8とを有する。上下方向において、行Q8は、行Q7と、行Q9との間に配される。行Q7からQ9は各々、上下方向に間隔X12で交互に配される。第四変形例では、間隔X12と、間隔X14とは互いに同じである。第一面402は、凸部404が形成される領域R3、R5と、凸部404が形成されず、平面状の基準面403のみの領域R4とを有し、上下方向において、領域R4は、領域R3と、領域R5との間に配される。領域R3、R5の上下方向の長さX15は、領域R4の上下方向の長さX16よりも短い。シート78は、例えば、上下方向に長いシートを製造した後、熱交換器の大きさに合わせて、切断することで製造されてもよい。このようにした場合、空調機1は、大きさが互いに異なる複数種類の熱交換器を製造する場合でも、シートの切断位置を変えることで対応可能であり、空調機1のモデルチェンジへの対応、及びラインナップの充実が容易にできる。シート78を用いた第四変形例の熱交換器22では、第一シートの複数の凸部404と、第二シートの複数の凸部404とが互いに対向するように二つのシート78が配置されてもよいし、第一シートの複数の凸部404が、第二シートの基準面403と対向するように二つのシート78が配置されてもよい。シート78は、例えば、射出成形により形成される。
【0051】
図9(A)から図9(C)を参照し、第五変形例の空調機1の熱交換器22の単位要素40を説明する。図9(A)から図9(C)では、熱交換器22の単位要素40を模式的に示す。熱交換器22の単位要素40は、シート50を複数備える。複数のシート50は、第一シート51、第一シート51に隣接する第二シート52、及び第二シート52に隣接する第三シート53を有する。第五変形例の熱交換器22の第一シート51、第二シート52、及び第三シート53は、互いに同じ形状を有する。第一シート51と第二シート52と第三シート53との各々は、基準面56に平行な仮想平面における形状、つまり、正面視又は背面視の形状が、正方形の四隅を切りかかれた形状である。シート50の四隅に形成された切欠き49は各々、L字状である。シート50は、第一面54と、第一面54の反対側の第二面55を有する。第一面54は、基準面56と、基準面56よりも、シート50の厚み方向Tに突出する凸部57とを有する。基準面56は、平面である。第二面55のうちの、凸部57の反対側となる部分には、凸部57の大きさに応じた凹部60が形成される。複数のシート50は、例えば、平面状のシートをエンボス加工することにより得られる。なお、凸部57の好ましい大きさ及び配置は、上記実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0052】
第一シート51の複数の凸部57の長手方向と、第三シート53の複数の凸部57の長手方向は各々、上下方向である。第二シート52の複数の凸部57の長手方向は左右方向である。第二シート52は、第一シート51の第一面54の中心Mを通る、凸部57の厚み方向Tに延びる軸周りに、第一シート51が90度回転された姿勢である。第五変形例の熱交換器22は、全てのシート50の第一面54が前方を向く。第五変形例の熱交換器22は、凸部57の長手方向が上下方向を向くシート50と、凸部57の長手方向が左右方向を向くシート50とが前後方向に交互に配置されることで、第一熱交換流路R1と、第二熱交換流路R2とが、前後方向に交互に形成される。
【0053】
第一熱交換流路R1は、第一シート51の第一面54と、第二シート52と、一対の第一スペーサとにより形成される。第二シート52は、第一シート51の第一面54と、厚み方向Tに離隔して対向する。一対のスペーサは、第一シート51と第二シート52との間に配置され、第一熱交換流路R1の入口E1から出口E2に向かう第一方向K1に沿って延びる。一対の第一スペーサの少なくとも一方は、第一シート51と一体に形成された、複数の凸部57よりも基準面56から厚み方向Tに突出し、第二シート52に当接する第一凸壁部58である。第五変形例の一対の第一スペーサの各々は、互いに平行に上下方向に延びる第一凸壁部58である。左右方向において、複数の凸部57は各々、一対の第一凸壁部58の間に形成される。一対の第一凸壁部58は、互いに同じ形状であり、第一凸壁部58の長手方向の長さL7は、凸部57の第一長さL1よりも長い。第一凸壁部58の短手方向の長さL8は、凸部57の第二長さL2よりも長い。第一凸壁部58の基準面56からの高さL9は、凸部57の基準面56からの高さL5の二倍よりも大きい。
【0054】
図9(B)に示すように、第一熱交換流路R1は、第一シート51の第一面54と、第二シート52の第二面55と、一対の第一凸壁部58とにより形成される。第二シート52の第二面55は、第一シート51の第一面54と、厚み方向Tに離隔して対向する。一対の第一凸壁部58は各々、第二シート52の第二面55に当接する。一対の第一凸壁部58の一方を、第一凸壁部581ともいい、他方を第一凸壁部582ともいう。第一凸壁部581は、第一シート51の右端部に設けられる。第一凸壁部582は、第一シート51の左端部に設けられる。
【0055】
図9(C)に示すように、第二熱交換流路R2は、第二シート52の第一面54と、第三シート53と、一対の第二スペーサとにより形成される。第三シート53は、第二シート52の第一面54と、厚み方向Tに離隔して対向する。一対の第二スペーサは、第二シート52と第三シート53との間に配置され、第二熱交換流路R2の入口E3から出口E4に向かう第二方向K2、つまり右方に沿って延びる。一対の第二スペーサの少なくとも一方は、第二シート52と一体に形成された、複数の凸部57よりも基準面56から厚み方向Tに突出し、第三シート53に当接する第二凸壁部59である。第五変形例の一対の第二スペーサの各々は、互いに平行に、左右方向に延びる第二凸壁部59である。一対の第二凸壁部59の一方を、第二凸壁部591ともいい、他方を第二凸壁部592ともいう。第二凸壁部591は、第二シート52の下端部に設けられる。第二凸壁部592は、第二シート52の上端部に設けられる。
【0056】
熱交換器22の単位要素40は、第一熱交換流路R1から第二熱交換流路R2を隔てる複数のセパレータ45を有する。複数のセパレータ45は各々切欠き49に対応した四角柱状である。セパレータ45の前後方向の長さは、熱交換器22の最前面に位置するシート50と最後方に位置するシート50との前後方向の間隔よりも大きい。セパレータ45は、熱交換器22の前端から後端まで延びている。セパレータ45の連続する二面は、複数のシート50の切欠き49と接する。複数のセパレータ45は、第一セパレータ41、第二セパレータ42、第三セパレータ43、及び第四セパレータ44を備える。第一セパレータ41の上面と左側面との各々は、複数のシート50の右下部に形成された切欠き49と接する。第一セパレータ41は、第一シート51の第一凸壁部581の下端部584に接するとともに、第二シート52の第二凸壁部591の右端部594に接する。第二セパレータ42の下面と左側面との各々は、複数のシート50の右上部に形成された切欠き49と接する。第二セパレータ42は、第一シート51の第一凸壁部581の上端部583に接するとともに、第二シート52の第二凸壁部592の右端部596に接する。第三セパレータ43の上面と右側面との各々は、複数のシート50の左下部に形成された切欠き49と接する。第三セパレータ43は、第一シート51の第一凸壁部582の下端部586に接するとともに、第二シート52の第二凸壁部591の左端部593に接する。第四セパレータ44の下面と右側面との各々は、複数のシート50の左上部に形成された切欠き49と接する。第四セパレータ44は、第一シート51の第一凸壁部582の上端部585に接するとともに、第二シート52の第二凸壁部592の左端部595に接する。複数のセパレータ45の各々は、シート50の四隅に対応する位置に配置され、第一凸壁部58の端部と第二凸壁部59の端部と第三シート53とに接触する。
【0057】
上記実施形態及び第一から第五変形例の空調機は、熱交換器と、第一タンクとを備える。熱交換器は、第一熱交換流路と、第二熱交換流路とを隔てるシートを有する。第一タンクは、第一熱交換流路に供給する水を溜める。シートは、第一熱交換流路を形成する第一面に、基準面と、基準面よりも、シートの厚み方向Tに突出する複数の凸部とを有する。基準面のうち、複数の凸部のうちの任意の隣合う二つの凸部の間となる溝部分は、基準面のうち、溝部分と異なる部分と連続する。空調機は、水の表面張力により複数の凸部の各々の周辺に水が留まりやすく、不織布等を用いることなく第一熱交換流路に水を保持できる。一方で、空調機は、任意の隣合う二つの凸部の間となる溝部分と二つの凸部の間と異なる部分とが連続するため、両者が凸部により分断されている場合に比べ、溝部分に水が行きわたりやすい。熱交換器は、不織布を用いる熱交換器に比べ、第一熱交換流路に保持された水が乾燥しやすい。故に空調機のシートは、不織布を用いる場合に比べ、第一熱交換流路の保水性を損なうことなく、メンテナンスを容易にすることに貢献する。
【0058】
基準面は、平面である。複数の凸部は各々、基準面に平行な仮想平面における形状が、長手方向の第一長さが、長手方向に直交する短手方向の第二長さよりも長い形状である。空調機は、水の表面張力により複数の凸部の各々の周辺に水が留まりやすく、不織布等を用いることなく第一熱交換流路で水を保持できる。一方で、空調機は、基準面が曲面である場合や、第一長さと第二長さとが同じである場合に比べ、溝部分に水が行き渡りやすい。
【0059】
複数の凸部の長手方向は、第一熱交換流路の入口から出口に向かう第一方向と交差する方向である。空調機の複数の凸部は、第一方向が上下方向に沿う方向である場合でも、複数の凸部の各々の周辺に水が留まりやすく、第一熱交換流路の保水性を維持することに貢献する。
【0060】
熱交換器は、シートを複数備える。複数のシートは、第一シートと第二シートとを有する。第一熱交換流路は、第一シートの第一面と、第二シートの第一面と、一対の第一スペーサとにより形成される。第二シートの第一面は、第一シートの第一面と、厚み方向に離隔して対向する。一対の第一スペーサは、第一シートと、第二シートとの間に配置される。空調機の第一シートと第二シートとは、第一熱交換流路が第一シートの第一面と、第二シートの第二面とに接する場合に比べ、第一熱交換流路の保水性及び第二空気の冷却効率を向上することに貢献する。
【0061】
空調機は、第一熱交換流路に第一空気を流通させる第一ファンを備える。第一シートの複数の凸部は各々、第二シートの基準面と対向する位置に配置される。空調機の第一シートと第二シートとは、複数の凸部が、第一シートと第二シートとで互いに対向する位置に配置される場合に比べ、第一空気が第一熱交換流路を流通する際の空気抵抗を低減させることに貢献する。故に、空調機は、第一空気の圧損を低下できるので、複数の凸部が、第一シートと第二シートとで互いに対向する位置に配置される場合に比べ、第一ファンを小型化できる。
【0062】
図6の第二変形例の複数の凸部は各々、基準面から離れるほど、長手方向の第一長さ及び短手方向の第二長さのうちの少なくとも一方の長さが短い。第二変形例の空調機の複数の凸部の各々は、基準面からの距離によらず、第一長さ及び第二長さが同じである場合に比べ、第一面のうちの、基準面に沿って行き渡る、水を保持できる部分の面積を増やすことができる。故に、第二変形例の空調機の複数の凸部の各々は、第一熱交換流路の保水性及び第二空気の冷却効率を向上することに貢献する。
【0063】
図7の第三変形例の基準面は、平面である。複数の凸部の少なくとも一部は、基準面と平行な断面形状がV字状である。空調機の基準面と平行な断面形状がV字状の凸部は、V状の凸部の下端部の角部分に水がたまりやすい。故に、空調機の凸部は、基準面と平行な断面形状がV字状である凸部を含まない場合に比べ、第一熱交換流路の保水性及び第二空気の冷却効率を向上させることに貢献する。
【0064】
図5の第一変形例の複数の凸部は、第一凸部と、第一凸部よりも長手方向の第一長さ及び短手方向の第二長さの少なくとも一方の長さが長い第二凸部とを含む。空調機の第一凸部と第二凸部とは、第一凸部と第二凸部とを適宜組み合わせて第一面に配置することで、第一熱交換流路の保水量を調整しやすくすることに貢献する。
【0065】
上記実施形態及び第一から第五変形例の複数の凸部は各々、短手方向の長さが、0.1mm以上且つ1mm以下であることが好ましい。隣合う二つの凸部の間隔は、0.1mm以上且つ1.0mm以下であることが好ましい。空調機は、短手方向の長さが1.0mmより大きい場合、又は、隣合う二つの凸部の間隔が1.0mmより大きい場合に比べ、凸部の各々の周辺に水が留まりやすくなる。空調機は、水の表面張力により溝部分に水が行き渡りやすい。空調機は、基準面から最も離れた先端部の短手方向の長さが0.1mmより小さい場合、又は、隣合う二つの凸部の間隔が0.1mmより小さい場合に比べ、複数の凸部が変形したり、溝部分に埃等の異物が詰まったりしにくい。
【0066】
複数の凸部の高さは、0.1mm以上且つ1.0mm以下であることが好ましい。空調機は、凸部の高さが1.0mmより大きい場合に比べ、水の表面張力により溝部分に水がより拡がりやすい。
【0067】
図7の第三変形例の空調機は、第一熱交換流路内に配置され、第一タンクから水が供給される補水帯を備える。複数の凸部の少なくとも一部は、補水帯に接する。空調機の補水帯は、散水部を用いること無く第一熱交換流路に水を供給することに貢献する。空調機は、従来に比べ補水帯の面積を小さくすることで、空調機のメンテナンス性を向上できる。
【0068】
上記実施形態、並びに第一から第三及び第五変形例のシートは、第二熱交換流路を形成し、第二熱交換流路に対して凹んだ凹部が形成された第二面を有する。空調機のシートの第二面は、第四変形例のように凹部が形成されていない場合に比べ、第二熱交換流路の第二面の表面積を増やすことに貢献する。故に、空調機は凹部が形成されていない場合に比べ、第二空気の冷却効率を向上させることに貢献する。
【0069】
凹部は複数形成されており、複数の凹部の各々は、第二面のうち、複数の凸部の各々の反対側となる部分に形成される。空調機は、比較的簡単な工程で複数の凸部の各々に対応して凹部を形成できる。空調機は、複数の凸部と、複数の凹部とが各々対応する位置に形成されない場合に比べ、熱交換効率を向上できる。
【0070】
上記実施形態の空調機は、給水ユニットと、ミネラル吸着部材とを有する。給水ユニットは、第一タンクと、第一タンクに接続され水が流通する水管と、を有する。ミネラル吸着部材は、給水ユニットに配置され、水に含まれるミネラル分を吸着する。空調機のミネラル吸着部材は、第一タンク内の水に含まれるミネラル分を吸着除去でき、隣合う二つの凸部間の溝部分がミネラルで埋まり、第一熱交換流路の保水力が低下することを抑制することに貢献する。
【0071】
第五変形例の熱交換器は、シートを複数備える。複数のシートは、第一シートと第二シートとを有する。第一熱交換流路は、第一シートの第一面と、第二シート、一対の第一スペーサとにより形成される。第二シートは、第一シートの第一面と、厚み方向に離隔して対向する。一対の第一スペーサは、第一シートと第二シートとの間に配置され、第一熱交換流路の入口から出口に向かう第一方向に沿って延びる。一対の第一スペーサの少なくとも一方は、第一シートと一体に形成された、複数の凸部よりも基準面から厚み方向Tに突出し、第二シートに当接する第一凸壁部である。第五変形例の空調機のシートは、第一シートとは別に一対の第一スペーサが設けられる場合に比べ、熱交換器を軽量化することに貢献する。
【0072】
一対の第一スペーサの各々は、互いに平行な第一凸壁部である。複数のシートは各々、第一面とは反対側の第二面を有する。第一熱交換流路は、第一シートの第一面と、第二シートの第二面と、一対の第一スペーサとにより形成される。第二シートの第二面は、第一シートの第一面と、厚み方向に離隔して対向する。一対の第一スペーサは、第二シートの第二面に当接する。第五変形例の空調機のシートは、第一シートとは別に一対の第一スペーサの少なくとも一方が設けられる場合に比べ、熱交換器を軽量化することに貢献する。
【0073】
第五変形例の空調機の第二シートは、第一シートと同一形状である。第五変形例の空調機は、第一シートと第二シートが異なる形状である場合よりも熱交換器の製造コストを低減できる。
【0074】
複数のシートは、第三シートを有する。第二熱交換流路は、第二シートの第一面と、第三シートと、一対の第二スペーサとにより形成される。第三シートは、第二シートの第一面と、厚み方向Tに離隔して対向する。一対の第二スペーサは、第二シートと第三シートとの間に配置され、第二熱交換流路の入口から出口に向かう方向であって第一方向と交差する第二方向に沿って延びる。一対の第二スペーサの少なくとも一方は、第二シートと一体に形成された、複数の凸部よりも基準面から厚み方向に突出し、第三シートに当接する第二凸壁部である。第五変形例の空調機のシートは、第二シートとは別に一対の第二ペーサが設けられる場合に比べ、熱交換器の軽量化に貢献する。
【0075】
一対の第一スペーサの各々は、互いに平行な第一凸壁部である。一対の第二スペーサの各々は、互いに平行な第二凸壁部である。第五変形例の空調機のシートは、第一シートとは別に一対の第一スペーサの少なくとも一方が設けられ、第二シートとは別に一対の第二ペーサの少なくとも一方が設けられる場合に比べ、熱交換器を軽量化することに貢献する。一対の第一スペーサである一対の第一凸壁部は、互いに平行に延びるので、一対の第一スペーサが交差する方向に延びる場合に比べ、第一熱交換流路の流れを安定させることができる。一対の第二ペーサである一対の第二凸壁部は、互いに平行に延びるので、一対の第二ペーサが交差する方向に延びる場合に比べ、第二熱交換流路の流れを安定させることができる。
【0076】
第五変形例の熱交換器は、第一熱交換流路から第二熱交換流路を隔てる複数のセパレータを有する。複数のセパレータは、第一セパレータ、第二セパレータ、第三セパレータ、及び第四セパレータを有する。第一セパレータは、第一シートの一方の第一凸壁部の第一方向における下流端部に接するとともに、第二シートの一方の第二凸壁部の第二方向における下流端部に接する。第二セパレータは、第一シートの一方の第一凸壁部の第一方向における上流端部に接するとともに、第二シートの他方の第二凸壁部の第二方向における下流端部に接する。第三セパレータは、第一シートの他方の第一凸壁部の第一方向における下流端部に接するとともに、第二シートの一方の第二凸壁部の第二方向における上流端部に接する。第四セパレータは、第一シートの他方の第一凸壁部の第一方向における上流端部に接するとともに、第二シートの他方の第二凸壁部の第二方向における上流端部に接する。第五変形例の空調機のセパレータは、比較的簡単な構成で、第一熱交換流路の空気と、第二熱交換流路の空気とが混ざることを抑制できる。
【0077】
第五変形例の第二シート及び第三シートは、第一シートと同一形状である。第五変形例の空調機は、シートの各々が異なる形状である場合よりも熱交換器の製造コストを低減できる。
【0078】
基準面は、平面である。第一シートと第二シートと第三シートの各々は、基準面に平行な仮想平面における形状が、正方形の四隅を切りかかれた形状である。第五変形例の熱交換器は、第一熱交換流路から第二熱交換流路を隔てる複数のセパレータを有する。複数のセパレータの各々は、四隅に対応する位置に配置され、第一凸壁部の端部と第二凸壁部の端部と第三シートとに接触している。空調機の複数のセパレータは、比較的簡単な構成で、第一熱交換流路の空気と、第二熱交換流路の空気とが混ざることを抑制できる。
【0079】
本発明の空調機及び熱交換器は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の変形が適宜加えられてもよい。
【0080】
空調機は、気化フィルタ、及び集塵フィルタの少なくとも何れかを省略してもよいし、第二流路における、気化フィルタの配置を適宜変更してもよい。気化フィルタは、熱交換器と同様のシートを有してもよい。空調機は、第一空気と、第二空気とで、互いに異なる吸込口が形成されてもよい。給水ユニットの構成は適宜変更されてよい。ポンプは、第一タンクの内部に設けられる場合に限定されず、ポンプの本体を第一タンクの外部に設け、当該ポンプと第一タンクとを連通する水路を介して、第一タンク内の水を搬送してもよい。コントローラは、例えば、熱交換器から第一吹出口までの第一流路を形成する流路壁の外周面の側に設けられ、第一流路の流路壁を介して、第一空気によって冷却されてもよい。
【0081】
空調機は、ポンプを省略し、熱交換器を、第一熱交換流路を形成するシートの第一面の複数の凸部少なくとも一部がタンクユニットに溜まる水と接する位置に配置してもよい。このような構成にした場合、表面張力により、タンクユニットに溜まる水は、水の表面張力により、基準面と複数の凸部とによって形成される微細な流路に行き渡る。この場合、空調機は、第三変形例のように、補水帯を利用して、タンクユニットに溜まる水を凸部に供給してもよい。
【0082】
第二タンクの構成は、適宜変更されてよく、例えば、第二タンクは、コントローラにより制御可能な電磁弁と、第一タンクの水面の高さを検知するセンサとを備えてもよい。この場合第二タンクは、センサにより第一タンクの水面の高さが所定の高さよりも低いことを検知した場合に、電磁弁を一定時間開放することで、第一タンクに水を供給すればよい。第二タンクの個数は、一つ又は三つ以上であってもよい。ファンは適宜省略してもよいし、ファンの筐体内の配置は変更されてもよい。ファンモータは、第一流路ではなく、第二流路に配されてもよい。ファンモータは、ファンの各々に設けられてもよい。ミネラル吸着部材は、省略されてもよい。ミネラル吸着部材の配置は適宜変更されてよく、水管内等、給水ユニットの何れかに配置されればよい。
【0083】
熱交換器の構成は適宜変更されてもよい。熱交換器に複数の第一熱交換流路が形成される場合、少なくとも一つの第一熱交換流路を形成するシートの第一面にのみ複数の凸部が形成されていてもよい。シートの大きさ、形状等は適宜変更されてよい。熱交換器の第一空気が流通する第一方向と、第二空気が流通する第二方向との各々は互いに交差する方向であればよく、適宜変更されてよい。第一面の基準面は、平面でなくてもよく、基準面に凸部よりも小さく表面張力による水の流動を妨げない程度に微細な凹凸が形成されてもよいし、曲面であってもよい。この場合、凸部の高さは、基準面のうちの平均的な厚みを有する部分からの突出量に基づき定義されてもよい。複数の凸部の形状は互いに同じでなくてもよく、適宜変更されてもよい。例えば、複数の凸部は各々、基準面26に平行な仮想平面における形状は、正方形状、円状、正多角形状等、凸部の長手方向の第一長さが、長手方向に直交する短手方向の第二長さと同じであってもよい。第二変形例のように、凸部の長手方向は、第一熱交換流路の入口から出口に向かう第一方向と平行な方向であってもよい。複数の凸部の長手方向は、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。第一面における凸部の形成密度は適宜変更されてよい。シートの第一面のうち、一対のスペーサの少なくとも何れかと当接する部分の一部又は全部には、凸部が形成されなくてもよい。シートの第二面のうち、一対のスペーサの少なくとも何れかと当接する部分の一部又は全部には、凹部が形成されなくてもよい。
【0084】
第五変形例のように、第一熱交換流路を形成する一対のシートのうちの、一方の第一面にのみ複数の凸部が形成されてもよい。第一熱交換流路を形成する複数組の一対のシートのうちの何れかの第一面に複数の凸部57が形成されていてもよい。
【0085】
第一シートの複数の凸部は各々、第二シートの複数の凸部と対向する位置に配置されてもよい。複数の凸部の長手方向の第一長さ、短手方向の第二長さ、複数の凸部の間隔、及び複数の凸部の基準面からの高さの各々は、適宜変更されてよい。熱交換器に補水帯が配される場合、補水帯の形状、材質、配置は適宜変更されてよい。複数のシートの第二面には、凹部が形成されていなくてもよい。第二面に複数の凹部が形成される場合、各凹部は、凸部に対応する位置に形成されなくてもよい。シートの形成方法は、シートの厚み及び材料等、並びにシートの凸部の形状及び大きさ等を考慮して、適宜選定されればよい。
【0086】
第五変形例の第一シートは、一方のスペーサのみが第一凸壁部であってもよい。この場合、第一熱交換流路を形成する一対の第一スペーサの一方は、第一シートの第一壁部であり、他方は第一シートと厚み方向に離隔して配される第二シートの第一壁部であってもよい。この場合第二熱交換流路を形成する一対の第二スペーサは、上記実施形態と同様のスペーサであってもよい。他の例では、第一熱交換流路を形成する一対の第一スペーサの一方は、第一シートの第一壁部であり、他方は上記実施形態と同様のスペーサであってもよい。第五変形例の第一シート、第二シート、及び第三シートは、互いに同じ形状でなくてもよい。第五変形例の熱交換器は、複数のセパレータの一部又は全部を省略してもよいし、形状、配置を変更してもよい。複数のセパレータに配される切欠きは適宜省略されてもよいし、配置、形状、及び大きさの少なくとも何れかが変更されてもよい。複数のセパレータは、切欠きの形状に対応する外周面を有する、複数のシートの厚み方向に長い棒であればよい。例えば、切欠きが円弧である場合は、複数のセパレータはその円弧に合致する外周面を有する円柱であってもよい。また、複数のセパレータは、四隅を有する複数のシートの角部と当接するL字状の板部材であってもよい。一対の第一スペーサは互いに交差する方向に延びてもよい。一対の第二スペーサは互いに交差する方向に延びてもよい。上記の変形例は矛盾がない範囲で適宜組み合わされてもよい。
【符号の説明】
【0087】
1:空調機、8:水管、15:給水ユニット、16:ミネラル吸着部材、22:熱交換器、23、50、75から78:シート、25、54、127、227、305、402:第一面、26、56、128、228、303、403:基準面、27、57、129、229、304、404:凸部、281、282、331、332:溝部分、31、55、133、243、307、409:第二面、33:凹部、41:第一セパレータ、42:第二セパレータ、43:第三セパレータ、44:第四セパレータ、45:セパレータ、51、231:第一シート、52、232:第二シート、53:第三シート、58:第一凸壁部、59:第二凸壁部、61:第一ファン、71:第一タンク、98、99:補水帯、130、241:第一凸部、131、242:第二凸部、281、282、321、322:溝部分、301:第一スペーサ、302:第二スペーサ、R1:第一熱交換流路、R2:第二熱交換流路、T:厚み方向、K1:第一方向、K2:第二方向
図1
図2
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図5
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図7
図8
図9