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特開2024-173401承認システム、ネットワークサービス提供システム、利用者判定システム、承認方法、ネットワークサービスの提供方法、利用者判定方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173401
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】承認システム、ネットワークサービス提供システム、利用者判定システム、承認方法、ネットワークサービスの提供方法、利用者判定方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241205BHJP
   G06F 21/31 20130101ALI20241205BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F21/31
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091795
(22)【出願日】2023-06-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】523210526
【氏名又は名称】Vlightup株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134809
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 亮
(72)【発明者】
【氏名】皆本 祥男
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することが可能な承認システムなどを提供することにある。
【解決手段】承認用サーバ装置30は、ネットワークサービスの所与のアクションが正当な利用者によって実行されているか否かを承認する承認処理を実行する際に、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定することが可能な構成を有している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行う承認システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする承認システム。
【請求項2】
請求項1に記載の承認システムにおいて、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記アクション実行関連タイミングとして予め定められたタイミング毎に、該当するタイミングにおける特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得し、
前記取得した差分情報を、該当する前記利用者の履歴情報として、前記記憶手段に登録し、
前記アクション実行タイミングに、前記特定利用者の履歴情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が前記利用者条件を具備するか否かを判定する前記条件判定処理を実行する、承認システム。
【請求項3】
請求項1に記載の承認システムにおいて、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記アクション実行関連タイミングとして予め定められたタイミング毎に、該当するタイミングにおける特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得し、
前記取得した差分情報を、該当する前記利用者の履歴情報として、前記記憶手段に登録し、
前記アクション実行タイミングの前に、及び、当該アクションが実行される後のいずれか一方に、前記特定利用者の履歴情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が前記利用者条件を具備するか否かを判定する前記条件判定処理を実行する、承認システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の承認システムにおいて、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、前記条件判定処理の判定結果に基づいて、前記アクションが実行される際の前記特定利用者の真正性を判定する真正性判定処理を実
行する、承認システム。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の承認システムにおいて、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記差分情報を取得する際に、前記アクション実行タイミング又は前記アクション実行関連タイミングにおける時刻を示す時刻情報を取得し、
前記条件判定処理として、前記時刻情報に基づく差分情報が、前記基準距離関連情報に対して前記利用者条件を具備するか否かを判定する、承認システム。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の承認システムにおいて、
前記アクションの実行結果を該当する利用者に提供する提供手段を更に備える、承認システム。
【請求項7】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項8】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行う承認方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行うこと、
を含み、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタ
イミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする承認方法。
【請求項9】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、当該利用者にネットワークサービスを提供するネットワークサービス提供システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御する実行制御手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするネットワークサービス提供システム。
【請求項10】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、当該利用者にネットワークサービスを提供するプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、及び、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御する実行制御手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去の
タイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、当該利用者にネットワークサービスを提供するネットワークサービスの提供方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行うこと、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御すること、
を含み、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするネットワークサービスの提供方法。
【請求項12】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行う利用者判定システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供する提供手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする利
用者判定システム。
【請求項13】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供する提供手段、
として機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項14】
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行う利用者判定方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供すること、を含み、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする利用者判定方法。
【請求項15】
利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行う承認システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に
基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するログイン実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする承認システム。
【請求項16】
利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するログイン実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項17】
利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行う承認方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行うこと、
を含み、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するログイン実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする承認方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、承認システム、ネットワークサービス提供システム、利用者判定システム、承認方法、ネットワークサービスの提供方法、利用者判定方法、及び、プログラムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、WWW(world wide web)を介したインターネットバンクサービス又はオンラインストア等のサービスにおいて、所謂、なりすましに代表される不正使用が急増している。
【0003】
そこで、最近では、例えば、ユーザによって、インターネット上で種々のサービスを提供するWebサイトに、IDとパスワードとを用いてアクセスが実行される際に、ユーザの動作の情報に基づいて不正アクセスを検出する技術が知られている。
【0004】
また、その代表的なものとして、Webサイトに、IDとパスワードとを用いてアクセスする際に(すなわち、本人認証を行う際に)、位置情報を用いて不正利用の有無を判定するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-3299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のシステムであっては、ユーザの位置情報という個人情報を取得することによって不正アクセスを監視しているため、個人情報の保護の観点からは改良の余地がある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することが可能な承認システムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行う承認システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に
基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0009】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0010】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0011】
なお、「ネットワークサービス」とは、金融機関系のサービスを行うバンキングサービス、レストラン・旅館・交通機関などの予約サービス、商品販売サービス、SNSサービス、ゲーム・音楽・動画などのコンテンツ提供サービス、電子メールなどの各種アプリケーションなどのクラウドサービス、又は、検索や広告を含む情報提供サービスなどのネットワークを介して利用者に提供するものを示す。
【0012】
そして、「アクション」とは、利用者の指示又はプログラムによって実行される処理であって、サービスの予約や商品の購入の実行やキャンセル、コメントや画像のアップや他の利用者への送信、動画や写真のデータのダウンロード、又は、アプリケーションの利用など上記のネットワークサービスに関する処理を示す。
【0013】
また、「利用者情報」とは、例えば、予め登録されている利用者ID、又は、当該利用者ID及びパスワードなどの情報である。
そして、「利用者を、特定利用者として、特定する」とは、
(A1)アクションが実行されるサービス提供サーバ装置又は端末装置とは別の専用のサーバ装置において特定利用者を特定する場合には、当該サービス提供サーバ装置又は端末装置から送信された利用者IDに基づいて、特定利用者を特定すること、又は、
(A2)サービス提供サーバ装置において特定利用者を特定する場合には、当該サーバ装置にログインした利用者IDに基づいて、特定利用者を特定することが含まれる。
【0014】
さらに、「利用者のアクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報」とは、各利用者が過去に存在した位置から移動した場合の利用者の適正な差分(本人確認可能な位置的差分)を示す情報である。
【0015】
例えば、「基準距離関連情報」とは、経度及び緯度の差分、又は、距離的な差分であってもよく、経度及び緯度については、東西又は南北に長い地域や国土の場合には、経度又は緯度の一方が限定可能であれば、何れか一方であってもよい。
【0016】
また、「基準距離関連情報」は、高さの情報であってもよく、例えば、前回の地上高と今回の地上高との差分を示す情報を示す。
【0017】
そして、「アクション実行関連タイミング」には、例えば、利用者によって指定された任意のタイミング、ランダムなタイミング、アクション実行タイミングが到来する前のタイミング、及び、予め定められた期間毎に到来するタイミングなどが含まれる。
【0018】
また、「位置差分情報」とは、基準距離関連情報と同様に、例えば、経度及び緯度の2地点間の差分、又は、距離的な差分であってもよく、経度及び緯度については、東西又は南北に長い地域や国土の場合には、経度又は緯度の一方が限定可能であれば、何れか一方であってもよい。
【0019】
そして、「判定処理」には、実行されるアクションを承認するための手続き(指示)の正当性を判定する処理、又は、本人確認を行うための本人確認処理を含む。
【0020】
さらに、「利用者条件」には、例えば、特定利用者の位置差分が、当該特定利用者として登録されている基準距離関連情報の距離範囲内に属することなどの条件が含まれる。
【0021】
(2)また、本発明は、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記アクション実行関連タイミングとして予め定められたタイミング毎に、該当するタイミングにおける特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得し、
前記取得した差分情報を、該当する前記利用者の履歴情報として、前記記憶手段に登録し、
前記アクション実行タイミングに、前記特定利用者の履歴情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が前記利用者条件を具備するか否かを判定する前記条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0022】
この構成により、本発明は、アクションを実行する際に、個人情報の取得にも配慮しつつ、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって特定利用者としての適正を判定することができる。
【0023】
なお、「予め定められたタイミング毎」には、1日若しくは1週間に1回、又は、電子商取引を行うサービスにログインする毎などが含まれる。
【0024】
また、「条件判定処理」には、上記の利用者条件に加えて、又は、代えて、予め定められたタイミング毎に取得された位置差分情報の位置差分が、当該取引対象者として登録されている基準距離関連情報の距離範囲内に属することなどの条件が含まれる。
【0025】
(3)また、本発明は、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記アクション実行関連タイミングとして予め定められたタイミング毎に、該当するタイミングにおける特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得し、
前記取得した差分情報を、該当する前記利用者の履歴情報として、前記記憶手段に登録し、
前記アクション実行タイミングの前に、及び、当該アクションが実行される後のいずれか一方に、前記特定利用者の履歴情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が前記利用者条件を具備するか否かを判定する前記条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0026】
この構成により、本発明は、ネットワークサービスにおけるアクションの実行前又は当
該アクションが実行される後に特定利用者としての適正を判断することができるので、アクションタイミングが重要なネットワークサービスにおいては、承認処理に関する時間を簡略化することができるとともに、その結果、利用者の希望するタイミングで的確にアクションを行うことができる。
【0027】
なお、「アクション実行タイミングの前」とは、アクションが実行される実行タイミング前であれば、そのタイミングには限定されない。
【0028】
(4)また、本発明は、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、前記条件判定処理の判定結果に基づいて、前記アクションが実行される際の前記特定利用者の真正性を判定する判定処理を実行する、構成を有している。
【0029】
この構成により、本発明は、特定対象者としてのアクションを承認するための手続き(指示)の正当性(すなわち、真正性)を判定することができるので、位置情報に基づいて、本人確認を行うための本人確認処理を実行することができる。
【0030】
(5)また、本発明は、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記差分情報を取得する際に、前記アクション実行タイミング又は前記アクション実行関連タイミングにおける時刻を示す時刻情報を取得し、
前記条件判定処理として、前記時刻情報に基づく差分情報が、前記基準距離関連情報に対して前記利用者条件を具備するか否かを判定する、構成を有している。
【0031】
この構成により、本発明は、位置差分が生じた時刻を認識することができるので、例えば、取引対象者が一瞬で長距離移動しているような合理性の無い移動を検出することができる。
【0032】
したがって、本発明は、特定利用者の移動範囲(すなわち、活動範囲)が合理的か否かをより確実に判定することができるので、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0033】
なお、「時刻情報」には、例えば、GPSなどの位置情報と同期した日付を示す情報、日時を示す情報、又は、時刻を示す情報を含む。
【0034】
(6)また、本発明は、
前記アクションの実行結果を該当する利用者に提供する提供手段を更に備える、構成を有している。
【0035】
この構成により、本発明は、アクションの実行結果を利用者に提供することができるので、アクションの実行可否を確実に利用者に認識させることができる。
【0036】
(7)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情
報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0037】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0038】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0039】
(8)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行う承認方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行うこと、
を含み、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0040】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0041】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配
慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0042】
(9)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、当該利用者にネットワークサービスを提供するネットワークサービス提供システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御する実行制御手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0043】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0044】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0045】
(10)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、当該利用者にネットワークサービスを提供するプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に
基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、及び、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御する実行制御手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0046】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0047】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0048】
(11)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、当該利用者にネットワークサービスを提供するネットワークサービスの提供方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行うこと、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御すること、
を含み、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0049】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0050】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配
慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0051】
(12)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行う利用者判定システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供する提供手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0052】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0053】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0054】
なお、「情報処理装置」とは、利用者が有する端末装置であってもよいし、ネットワークサービスを提供するサーバ装置であってもよい。
【0055】
(13)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供する提供手段、
として機能させ、
前記判定処理手段が、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0056】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0057】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0058】
(14)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行う利用者判定方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供すること、を含み、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0059】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0060】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0061】
(15)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行う承認システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための
基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するログイン実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0062】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0063】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0064】
(16)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するログイン実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0065】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0066】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【0067】
(17)また、上記課題を解決するため、本発明は、
利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行う承認方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行うこと、
を含み、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するログイン実行関連タイミングに、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する、構成を有している。
【0068】
この構成により、本発明は、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができる。
【0069】
したがって、本発明は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
図1】一の実施形態におけるネットワークサービス提供システムの構成を示すシステム構成図である。
図2】一の実施形態のサービス管理用サーバ装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
図3】一の実施形態の承認用サーバ装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
図4】一の実施形態の承認用サーバ装置において実行される承認処理及び当該承認処理の判定基準となる真正性判定処理について説明するための図である。
図5】一の実施形態の位置関連情報記憶部に記憶される基準距離関連情報の一例を示す図である。
図6】一の実施形態の承認用サーバ装置によって実行される承認処理に関する動作を示すフローチャートである。
図7】一の実施形態の変形例1におけるネットワークサービス提供システムの構成を示すシステム構成図である。
図8】一の実施形態の変形例1において、所与のアクションの実行が端末装置上で実行される場合における承認用サーバ装置によって実行される承認処理について説明するための図である。
図9】一の実施形態の変形例2におけるネットワークサービス提供システムの構成を示すシステム構成図である。
図10】一の実施形態の変形例7におけるネットワークサービス提供システムの構成を示すシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0072】
なお、以下に説明する実施の形態は、ネットワークサービスを管理するサービス管理用サーバ装置と、ネットワークサービスを享受する利用者(ユーザ)が利用する端末装置と、当該ネットワークサービスのアクションに対する承認を行う承認用サーバ装置と、を有するネットワークを利用したネットワークサービス提供システムに対して本願の承認システム及びネットワークサービス管理システムなどを適用した場合の実施形態である。
【0073】
特に、本実施形態のネットワークサービスとしては、ネットワーク又はコンピュータ上での電子的な手段によって、商品の売買又はサービスの提供を行うことを行うことを例に説明する。
【0074】
[1]ネットワークサービス提供システムの概要
まず、図1を用いて本実施形態のネットワークサービス提供システムS1の概要及びシステム構成について説明する。
【0075】
なお、図1は、本実施形態におけるネットワークサービス提供システムS1の構成を示すシステム構成図である。
【0076】
また、図が煩雑になることを防止するために、図1においては、一部の利用者によって利用される端末装置20のみを示している。すなわち、実際のネットワークサービス提供システムS1においては、図1に示しているよりも多数の端末装置20が存在している。
【0077】
(システム概要)
本実施形態のネットワークサービス提供システムS1は、図1に示すように、ネットワークを用いて利用者にサービス(すなわち、ネットワークサービス)を提供するためのシステムでる。
【0078】
そして、ネットワークサービス提供システムS1は、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのネットワークサービスに関する不正利用を回避させつつ、当該ネットワークサービスを利用者に適正に利用させるための構成を有している。
【0079】
特に、本実施形態のネットワークサービス提供システムS1は、ネットワークサービスとして、金融機関系のサービスを行うバンキングサービス、レストラン・旅館・交通機関などの予約サービス、商品販売サービス、SNSサービス、ゲーム・音楽・動画などのコンテンツ提供サービス、電子メールなどの各種アプリケーションなどのクラウドサービス、又は、検索や広告を含む情報提供サービスなどを利用者に提供するための構成を有している。
【0080】
(システム構成)
本実施形態のネットワークサービス提供システムS1は、図1に示すように、ネットワークサービスを管理するための各種の処理を実行するサービス管理用サーバ装置10と、インターネットなどのネットワークを介してサービス管理用サーバ装置10に接続され、ネットワークサービスを行う利用者が利用する端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)と、サービス管理用サーバ装置10と連動し、ネットワークサービスの承認を行うための各処理を実行する承認用サーバ装置30と、から構成される。
【0081】
サービス管理用サーバ装置10は、例えば、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)や所定のプラットフォーム等を利用してネットワークサービスに関する各種の処理を実行する情報処理装置である。
【0082】
特に、サービス管理用サーバ装置10は、ネットワークサービスへの利用者のログインを含む、利用者にサービスを提供するための機能を有しているととともに、利用者間においてコミュニケーションを図る場合には、その連携をするための機能を有している。
【0083】
また、サービス管理用サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0084】
なお、サービス管理用サーバ装置10は、利用者が利用した各ネットワークサービスに関する情報を記憶する場合には、ブロックチェーンなどの改ざんが困難な分散型台帳技術を用いて図示しない複数のデータベース(図示しない)に登録する構成を有していてもよい。
【0085】
端末装置20は、利用者によって利用されるPC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型情報通信端末装置、スマートフォン、携帯型電話機、又は、HMDなどの情報処理装置によって構成される通信端末装置である。
【0086】
また、端末装置20は、インターネット(WAN)やLANなどのネットワークを介してサービス管理用サーバ装置10に接続可能な装置であり、サービス管理用サーバ装置10と有線又は無線によって通信回線を確立して各種のデータの授受を行う構成を有している。
【0087】
また、端末装置20は、利用者によって入力された入力情報などのサービス管理用サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、利用者の現在位置を取得する機能、及び、サービス管理用サーバ装置10から受信したデータを用いて表示制御を行う表示機能を備える構成を有している。
【0088】
承認用サーバ装置30は、サービス管理用サーバ装置10と同様に、例えば、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)や所定のプラットフォーム等を利用してネットワークサービスの所与のアクションに対する承認を行うための各種の処理を実行する情報処理装置である。
【0089】
また、承認用サーバ装置30は、サービス管理用サーバ装置10と同様に、1つの装置(プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の装置(プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0090】
そして、承認用サーバ装置30は、利用者の位置差分情報に基づいて、当該利用者として適正であるか否かを判定することによって該当するネットワークサービスの承認を行う承認処理を実行する構成を有している。
【0091】
[2]サービス管理用サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサービス管理用サーバ装置10について説明する。
【0092】
なお、図2は、本実施形態のサービス管理用サーバ装置10の構成を示す機能ブロック図の一例である。
【0093】
本実施形態のサービス管理用サーバ装置10は、図2に例示するように、処理部100と、記憶部170と、情報記憶媒体180と、通信部196と、を有している。
【0094】
なお、サービス管理用サーバ装置10は、図2の各部を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0095】
記憶部170は、処理部100などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。
【0096】
具体的には、記憶部170は、各種の処理を実行する際に用いるワークエリアとして使用される主記憶部171と、ユーザ情報が記憶されたユーザ情報記憶部172と、を含む。
【0097】
なお、本実施形態の記憶部170は、主記憶部171及びユーザ情報記憶部172などの構成の一部を省略する構成としてもよい。
【0098】
情報記憶媒体180は、コンピュータにより読み取り可能であり、この情報記憶媒体180にはプログラムやデータなどが格納されている。すなわち、情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0099】
なお、処理部100は、この情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)から読み出されたデータに基づいて本実施形態の種々の処理を行うことができる。
【0100】
例えば、情報記憶媒体180は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ等のフラッシュメモリ、磁気テープ、メモリ(ROM)、又は、メモリカード等である。
【0101】
通信部196は、外部(例えば、端末装置20又は承認用サーバ装置30)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0102】
処理部100は、記憶部170に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0103】
なお、本実施形態の処理部100が、情報記憶媒体180に格納されているプログラムやデータを読み出し、読み出したプログラムやデータを一時的に記憶部170に格納し、そのプログラムやデータに基づいて処理を行ってもよい。
【0104】
また、処理部100(プロセッサ)は、記憶部170内の主記憶部171をワーク領域として各種処理を行う。そして、処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0105】
具体的には、処理部100は、通信制御部101、サービス提供管理制御部102、ユ
ーザ情報管理制御部103、及び、タイマ管理部110を含む。
【0106】
通信制御部101は、ネットワークを介して端末装置20及び承認用サーバ装置30などと通信回線を確立し、相互に通信を行う。
【0107】
サービス提供管理制御部102は、利用者の端末装置20と連動し、取引を管理するための処理を実行する。
【0108】
具体的には、サービス提供管理制御部102は、例えば、利用者からのログイン、及び、上記の各種のサービスの提供などの各種の処理を実行する。
【0109】
特に、サービス提供管理制御部102は、承認用サーバ装置30と連動し、例えば、サービスに関するアクションが実行される際に、承認用サーバ装置30における承認処理の結果を受信し、受信した結果に基づいて、当該アクションの実行又は中止に関する各処理を実行する。
【0110】
ユーザ情報管理制御部103は、利用者(ユーザ)の情報を管理する。
【0111】
具体的には、ユーザ情報管理制御部103は、例えば、サービスにログインするために必要な各情報、及び、サービスを提供する際に必要な各情報のユーザ情報記憶部172への登録及び更新などの管理を行う。
【0112】
タイマ管理部110は、現在日時や所定のタイミングからの計測を行う機能を有しており、所定のタイミングが到来した場合に、現在時刻や計測結果を出力する。
【0113】
[3]承認用サーバ装置
次に、図3を用いて本実施形態の承認用サーバ装置30について説明する。
【0114】
なお、図3は、本実施形態の承認用サーバ装置30の構成を示す機能ブロック図の一例である。
【0115】
本実施形態の承認用サーバ装置30は、図3に例示するように、処理部300と、記憶部370と、情報記憶媒体380と、通信部396と、を有している。
【0116】
なお、承認用サーバ装置30は、図3の各部を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0117】
記憶部370は、処理部300などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。
【0118】
具体的には、記憶部370は、各種の処理を実行する際に用いるワークエリアとして使用される主記憶部371と、各利用者が適正であるか否かを判定するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報に関する情報(以下、「基準距離関連情報」という。)、及び、所定のタイミング毎に端末装置20から取得した利用者の位置に関する情報(以下、「位置関連情報」という。)が記憶される位置関連情報記憶部372と、を含む。
【0119】
特に、位置関連情報記憶部372には、利用者毎に、ユーザ識別情報(UID)に対応付けて、ネットワークサービスの利用者毎に、当該ネットワークサービスに対するアクションを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報が記憶される。
【0120】
なお、本実施形態の記憶部370は、主記憶部371及び位置関連情報記憶部372などの構成の一部を省略する構成としてもよい。
【0121】
情報記憶媒体380は、コンピュータにより読み取り可能であり、この情報記憶媒体180にはプログラムやデータなどが格納されている。すなわち、情報記憶媒体380には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0122】
なお、処理部300は、この情報記憶媒体380に格納されるプログラム(データ)から読み出されたデータに基づいて本実施形態の種々の処理を行うことができる。
【0123】
例えば、情報記憶媒体380は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ等のフラッシュメモリ、磁気テープ、メモリ(ROM)、又は、メモリカード等である。
【0124】
通信部396は、サービス管理用サーバ装置10との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0125】
処理部300は、記憶部170に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。なお、本実施形態の処理部300が、情報記憶媒体380に格納されているプログラムやデータを読み出し、読み出したプログラムやデータを一時的に記憶部170に格納し、そのプログラムやデータに基づいて処理を行ってもよい。
【0126】
また、処理部300(プロセッサ)は、記憶部370内の主記憶部をワーク領域として各種処理を行う。そして、処理部300の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)などのハードウェア、又は、プログラムにより実現できる。
【0127】
具体的には、処理部300は、通信制御部301、位置情報管理部302、判定処理部303、承認処理部304、タイマ管理部310及び情報提供部311を含む。
【0128】
通信制御部301は、ネットワークを介してサービス管理用サーバ装置10などと通信回線を確立し、相互に通信を行う。
【0129】
位置情報管理部302は、各利用者としての基準距離関連情報を管理し、かつ、予め定められたタイミング毎に各端末装置20から送信された各利用者の位置関連情報を履歴情報として管理する。
【0130】
判定処理部303は、ネットワークサービスを実行するタイミング(以下、「アクション実行タイミング」という。)、又は、当該アクション実行タイミングに関連するタイミング(以下、「アクション実行関連タイミング」という。)などの所与のタイミングに、利用者毎に、該当する基準距離関連情報に基づいて、ネットワークサービスに対する所与のアクションの実行を指示する利用者(以下、「特定利用者」という。)が適正(すなわち真正)であるか否かを判定する判定処理(以下、「真正性判定処理」という。)を実行する。
【0131】
特に、判定処理部303は、例えば、利用者の指示又はプログラムによって実行される処理であって、サービスの予約や商品の購入の実行やキャンセル、コメントや画像のアップや他の利用者への送信、動画や写真のデータのダウンロード、又は、アプリケーション
の利用など上記のネットワークサービスに関する処理などのアクションの実行を指示する特定利用者の真正性を判定する真正性判定処理を実行する。
【0132】
承認処理部304は、ネットワークサービスに対するアクションが実行された際に、真正性判定処理の結果に基づいて、当該アクションを承認するか否かを判定する承認処理を実行する。
【0133】
タイマ管理部310は、現在日時や所定のタイミングからの計測を行う機能を有しており、所定のタイミングが到来した場合に、現在時刻や計測結果を出力する。
【0134】
情報提供部311は、承認処理による判定結果を示す承認判定結果情報をサービス管理用サーバ装置10に提供する。
【0135】
[4]本実施形態の手法
[4.1]概要
次に、図4を用いて本実施形態の承認用サーバ装置30によって実行される承認処理及び当該承認処理の判定基準となる真正性判定処理について説明する。
【0136】
なお、図4は、本実施形態の承認用サーバ装置30において実行される承認処理及び当該承認処理の判定基準となる真正性判定処理について説明するための図である。
【0137】
本実施形態の承認用サーバ装置30は、サービス管理用サーバ装置10においてネットワークサービスの所与のアクションが実行されるアクション実行タイミング、又は、アクション実行関連タイミングに、当該アクションの実行を指示する特定利用者が適正であるか否か(すなわち、その真正性)を判定し、その結果に基づいて、当該特定利用者が正当な利用者であるか否かを承認する承認処理を実行する構成を有している。
【0138】
すなわち、本実施形態の承認用サーバ装置30は、サービスの予約や商品の購入の実行やキャンセル、コメントや画像のアップや他の利用者への送信、動画や写真のデータのダウンロード、又は、アプリケーションの利用などのネットワークサービスの所与のアクションが実行される際に、特定利用者の位置に基づいて、当該アクションの実行の承認を行うための装置である。
【0139】
その一方、本実施形態の承認用サーバ装置30は、利用者の位置などの個人情報の取得を制限するために、当該利用者の位置そのものではなく、所与のタイミングに取得した利用者の2地点間の位置の差分を用いることによって、特定利用者の真正性を判定する構成を有している。
【0140】
すなわち、本実施形態の承認用サーバ装置30は、ネットワークサービスの所与のアクションが正当な利用者によって実行されているか否かを承認する承認処理を実行する際に、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって特定利用者の真正性を判定することが可能な構成を有している。
【0141】
具体的には、本実施形態のサービス管理用サーバ装置10は、図4に示すように、予め登録された情報であって、該当する利用者のアクションの実行を承認するための基準となる基準距離関連情報を管理する構成を有している。
【0142】
特に、基準距離関連情報は、ネットワークサービスの所与のアクションを実行する利用者毎に、各利用者に対応付けて、記憶されていることが好ましい。
【0143】
また、サービス管理用サーバ装置10は、図4に示すように、アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する構成を有している。
【0144】
そして、サービス管理用サーバ装置10は、図4に示すように、アクションが実行される際の特定利用者が所与の利用者条件を具備しているか否か判定する判定処理(具体的には、真正性判定処理)を実行し、当該アクションが実行されるアクション実行タイミングに、真正性判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う構成を有している。
【0145】
特に、サービス管理用サーバ装置10は、図4に示すように、
(A1)アクション実行タイミング又はアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得する位置情報取得処理を実行し、
(A2)取得した差分情報と、特定利用者の基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行する構成を有している。
【0146】
なお、サービス管理用サーバ装置10は、図4に示すように、承認処理の結果を、サービス管理用サーバ装置10に提供する構成を有している。
【0147】
また、図4には、GPS衛星40から送信されたGPS信号に基づく位置情報から特定された位置差分情報の取得、当該取得した位置差分情報の、サービス管理用サーバ装置10を介して承認用サーバ装置30への送信、ネットワークサービスへの登録指示の送信、所与のアクションの実行指示の送信、承認処理の結果の受信、及び、当該アクションの実行結果の受信を行う端末装置20の例が示されている。
【0148】
特に、図4には、端末装置20としてノート型(ラップトップ型)パーソナルコンピュータが用いられている例が示されている。
【0149】
そして、図4には、ネットワークサービスへの登録処理、ネットワークサービスに関する各処理を実行するために用いるユーザ関連情報の管理、ネットワークサービスに対する所与のアクションの実行、及び、当該アクションの実行に関連する処理を行うサービス管理用サーバ装置10の例が示されている。
【0150】
さらに、図4には、サービス管理用サーバ装置10からの基準距離関連情報の登録要求、端末装置20の現在位置に基づく位置差分情報の取得、特定利用者の特定処理、真正性判定処理(位置情報取得処理及び条件判定処理)、アクションの実行を承認する承認処理、及び、承認処理の結果を提供する提供処理を実行する承認用サーバ装置30の例が開示されている。
【0151】
本実施形態の承認用サーバ装置30は、このような構成を有することによって、特定利用者の位置そのものではなく、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって当該特定利用者として適正であるか否かを判定することができるようになっている。
【0152】
そして、本実施形態の承認用サーバ装置30は、所与のネットワークサービスにおいて、個人情報の取得にも配慮しつつ、例えば、利用者のアカウントの乗っ取り、なりすまし、又は、ハッキングなどのアプリケーションにおける不正利用を回避することができるようになっている。
【0153】
[4.2]基準距離関連情報及び位置差分情報
次に、図5を用いて本実施形態の基準距離関連情報及び位置差分情報について説明する。
【0154】
なお、図5は、本実施形態の位置関連情報記憶部に記憶される基準距離関連情報の一例を示す図である。
【0155】
(基準距離関連情報)
基準距離関連情報は、ネットワークサービスに対するアクションを指示した利用者の真正性を判定するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された情報であって、各利用者が過去に存在した位置から移動した場合の利用者の真正性的な差分(本人確認可能な位置的差分)を示す情報である。
【0156】
そして、基準距離関連情報は、利用者毎に、ユーザ識別情報(UID)に対応付けて、位置関連情報記憶部372に記憶されている。
【0157】
すなわち、基準距離関連情報は、ネットワークサービスに対するアクションを指示した利用(すなわち、特定利用者)の真正性を判定する際に判定基準となる情報であって、真正と判定可能な当該取引者の2地点間の最大限の移動範囲が規定されている情報である。
【0158】
例えば、基準距離関連情報は、経度及び緯度の差分、又は、距離的な差分を示す情報であってもよく、経度及び緯度については、東西又は南北に長い地域や国土の場合には、経度又は緯度の一方が限定可能であれば、何れか一方を示す情報である。
【0159】
そして、基準距離関連情報は、利用者のネットワークサービスへの新規登録時に、サービス管理用サーバ装置10を介して各利用者の端末装置20の操作入力などの下、ユーザ識別情報毎に、位置関連情報記憶部372に記憶される。
【0160】
例えば、基準距離関連情報は、図5に示すように、
(A1)ユーザ識別情報としてのユーザID(UID)、及び、
(A2)経度及び緯度の差分、
が含まれる。
【0161】
なお、基準距離関連情報には、利用者の2地点間の高さの範囲が規定されていてもよい。例えば、基準距離関連情報が高さの情報を示す場合には、当該基準距離関連情報は、前回の地上高と今回の地上高との差分を示す高さの差分を示す情報となる。ただし、基準距離関連情報は、高さの情報のみであってもよいし、上述の経度及び緯度の差分、又は、距離的な差分を示す情報とともに含まれてもよい。
【0162】
また、基準距離関連情報は、利用者毎ではなく、全利用者共通、又は、利用者の属性毎に位置関連情報記憶部372に記憶されていてもよい。
【0163】
例えば、利用者の属性には、利用者の国籍、住所若しくは居所、又は、電子商取引サービスへのログイン頻度若しくはアクションの実行頻度などが含まれる。
【0164】
この場合には、例えば、利用者の国籍又は住所によって基準距離関連情報における距離差を変更してもよいし、ログイン頻度又はアクションの実行頻度が高ければ距離差を大きくしてもよい。
【0165】
(位置差分情報)
本実施形態の位置差分情報は、基準距離関連情報と同様に、例えば、経度及び緯度の2
地点間の差分、又は、距離的な差分から構成される。
【0166】
特に、本実施形態の位置差分情報は、利用者の各端末装置20によって算出される位置差分の情報であって、ネットワークサービスが提供されている際のアクション実行タイミング又はアクション実行関連タイミングに、各端末装置20からサービス管理用サーバ装置10を介して、又は、直接、承認用サーバ装置30に提供される。
【0167】
例えば、位置差分情報は、ネットワークサービスが提供されている際の前回(すなわち、直前)のアクション実行タイミング、及び、当該ネットワークサービスが提供されている際の今回のアクション実行タイミングの端末装置20の現在位置に基づく経度及び緯度の差分、距離的な差分、高さの差分又は双方の差分である。ただし、前回のアクション実行タイミングとしては、前々回のアクション実行タイミングであってもよいし、さらにその前のアクション実行タイミングであってもよく、過去のタイミングであればよい。
【0168】
また、本実施系形態の位置差分情報は、各端末装置20によってGPS信号などを用いて特定され、基本的には、各端末装置20から承認用サーバ装置30に提供される。
【0169】
なお、位置差分情報は、サービス管理用サーバ装置10を介して承認用サーバ装置30に提供される。ただし、位置差分情報は、各端末装置20から直接承認用サーバ装置30に提供されてもよい。
【0170】
また、基準距離関連情報と同様に、経度及び緯度の場合には、東西又は南北に長い地域や国土の場合には、経度又は緯度の一方が限定可能であれば、何れか一方であってもよい。
【0171】
そして、位置差分情報は、基準距離関連情報と同様に、利用者毎に、ユーザ識別情報(UID)に対応付けて、位置関連情報記憶部372に記憶される。
【0172】
特に、ネットワークサービスが提供されている際のアクション実行タイミング毎に、又は、アクション実行関連タイミング毎に、各利用者の位置差分情報が取得される場合には、新たな位置差分情報が登録されると、過去に登録された位置差分情報は、履歴情報として、位置関連情報記憶部372に記憶されることになる。
【0173】
なお、アクション実行関連タイミングには、例えば、利用者によって指定された任意のタイミング、ランダムなタイミング、アクション実行タイミングが到来する前のタイミング、及び、予め定められた期間毎(一日毎又は1週間毎など)に到来するタイミングなどが含まれる。
【0174】
[4.3]基準距離関連情報及び位置差分情報の管理
次に、本実施形態の承認用サーバ装置30において実行される処理であって、利用者の基準距離関連情報及び位置差分情報の管理について説明する。
【0175】
位置情報管理部302は、サービス管理用サーバ装置10と連動し、例えば、利用者のネットワークサービスへの登録時などの所与のタイミングに、利用者毎に、当該ネットワークサービスに対する所与のアクションを指示した利用者の真正性を判定するための基準となる基準距離関連情報を取得し、位置関連情報記憶部372に登録する。
【0176】
また、位置情報管理部302は、アクション実行タイミングに、アクション実行関連タイミングに、又は、アクション実行関連タイミング毎に、特定利用者の位置差分情報が取得されると、当該取得された位置差分情報を、各利用者に対応付けて、位置関連情報記憶
部372に登録する。
【0177】
特に、位置情報管理部302は、アクション実行タイミングに、特定処理によって取得した特定利用者毎の位置差分情報を位置関連情報記憶部372に登録する。
【0178】
そして、位置情報管理部302は、新たな位置差分情報が登録されると、過去に登録された位置差分情報を、履歴情報として、更新する。
【0179】
また、位置情報管理部302は、利用者によって指定された任意のタイミング、ランダムなタイミング、アクション実行タイミングが到来する前のタイミング、又は、予め定められた期間毎に到来するタイミングなど、アクション実行関連タイミング毎に、特定利用者の位置差分情報が取得されると、当該取得された位置差分情報を、各利用者に対応付けて、履歴情報として、位置関連情報記憶部372に登録する。
【0180】
なお、例えば、予め定められた期間毎に到来するタイミングには、電子商取引サービス提供事業者によって要求されたタイミング(例えば、1回又は電子商取引サービスを利用するタイミング)、例えば、1日若しくは1週間に1回などの特定のタイミング、又は、電子商取引サービスにログインするタイミングなどが含まれる。
【0181】
[4.4]特定処理
次に、本実施形態の承認用サーバ装置30において実行される処理であって、ネットワークサービスが実行される特定処理について説明する。
【0182】
位置情報管理部302は、サービス管理用サーバ装置10と連動し、承認処理を実行する際、又は、真正性判定処理を実行する際に、特定利用者(すなわち、将来的に特定利用者になると想定される利用者を含む。)を特定する特定処理を実行する。
【0183】
特に、位置情報管理部302は、ネットワークサービスにログインした利用者IDに基づいて、利用者を特定する。
【0184】
具体的には、位置情報管理部302は、通信制御部301を介してサービス管理用サーバ装置10から送信された利用者(すなわち、ユーザ)のユーザ識別情報(例えば、UID)を受信する。
【0185】
また、位置情報管理部302は、受信した利用者のユーザ識別情報(以下、「受信ユーザ識別情報(受信ユーザID)」という。)に基づいて、位置関連情報記憶部372を検索する。
【0186】
そして、位置情報管理部302は、受信ユーザ識別情報と一致するユーザ識別情報であって、位置関連情報記憶部372に記憶されているユーザ識別情報を検出すると、当該検出したユーザ識別情報を有する利用者を、特定利用者として、特定する。
【0187】
なお、利用者情報とは、例えば、予め登録されている利用者ID、又は、当該利用者ID及びパスワードなどの情報である。
【0188】
[4.5]真正性判定処理
次に、本実施形態の承認用サーバ装置30において実行される真正性判定処理について説明する。
【0189】
(真正性判定処理の概要)
判定処理部303は、ネットワークサービスに対するアクションが実行されるアクション実行タイミングに、当該アクションの指示をした特定利用者が真正であるか否かを判定する。
【0190】
また、判定処理部303は、特定利用者の真正性として、実社会において社会生活を営む利用者(会社などの組織も含む。)として実存し、反社会的勢力に属していない利用者であることを判定する。
【0191】
具体的には、判定処理部303は、真正性判定処理として、
(A1)アクション実行タイミング又はアクション実行関連タイミングに、特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す位置差分情報を取得する位置情報取得処理、及び、
(A2)取得した位置差分情報と、該当する特定利用者となる利用者の基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理、
を実行する。
【0192】
そして、判定処理部303は、当該実行した条件判定処理の判定結果に基づいて、当該特定利用者の真正性を判定する。
【0193】
(位置情報取得処理)
判定処理部303は、特定利用者の端末装置20においてネットワークサービスに対するアクションが実行されたアクション実行タイミングにおける、当該特定利用者の位置差分情報をサービス管理用サーバ装置10から取得する。
【0194】
特に、判定処理部303は、特定利用者に対して、前回(すなわち、直前)のネットワークサービスに対するアクションのアクション実行タイミング、及び、今回のネットワークサービスに対するアクションのアクション実行タイミングの現在位置に基づく経度及び緯度の差分、又は、距離的な差分を、位置差分情報として、サービス管理用サーバ装置10から取得する。
【0195】
なお、判定処理部303は、特定利用者の該当する端末装置20から直接位置差分情報を取得してもよい。
【0196】
また、判定処理部303は、位置差分情報における前回のアクション実行タイミング及び今回のアクション実行タイミングとの差分に代えて、前回の前の回(前々回)、又は、さらにその前の回などの過去のアクション実行タイミング及び今回のアクション実行タイミングとの差分を、位置差分情報として、取得してもよい。
【0197】
そして、判定処理部303は、各利用者における位置差分情報を取得する毎に、既に登録されている位置差分情報に対応付けて、位置関連情報記憶部372に登録し、既に登録されている位置差分情報を、履歴情報として、更新する。
【0198】
(条件判定処理)
判定処理部303は、条件判定処理としては、ネットワークサービスに対する所与のアクションが実行されるアクション実行タイミングに取得された特定利用者の位置差分情報と、当該特定利用者となる利用者に対応付けて登録されている基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する。
【0199】
特に、判定処理部303は、利用者条件として、例えば、特定利用者の位置差分情報に
よって示される距離が、基準距離関連情報に規定されている距離範囲内(例えば10km以内)に属すること、などの条件を用いる。
【0200】
また、判定処理部303は、真正性判定処理として、利用者条件を具備した場合には、特定利用者が真正であると判定し、利用者条件を具備しなかった場合には、特定利用者が真正でないと判定する。
【0201】
一方、予め定められたタイミング毎に該当する特定利用者の位置差分情報が位置関連情報記憶部372に登録されている場合には、判定処理部303は、該当する特定利用者の履歴情報に基づいて、条件判定処理を実行してもよい。
【0202】
この場合には、判定処理部303は、アクション実行タイミングに取得された特定利用者の位置差分情報によって示される位置差分情報と、既に位置関連情報記憶部372に登録されている該当する特定利用者の履歴情報(位置差分情報)と、特定利用者の利用者として登録された基準距離関連情報と、に基づいて、条件判定処理を実行する。
【0203】
すなわち、この場合には、ネットワークサービスの実行時に、特定利用者について継続的に活動位置を認識することができるので、個人情報の取得にも配慮しつつ、現在位置と過去の位置との差分を用いることによって特定利用者の真正性を判定することができるようになっている。
【0204】
具体的には、この場合には、判定処理部303は、特定利用者の履歴情報として記憶されている該当する利用者の各位置差分情報と、特定利用者となる利用者に対応付けて登録されている基準距離関連情報と、を比較し、すべての比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する。
【0205】
また、判定処理部303は、利用者条件として、例えば、特定利用者の位置差分情報によって示される位置差分が、当該特定利用者として登録されている基準距離関連情報の距離範囲内に属することなどの条件を用いる。
【0206】
なお、基準距離関係情報が利用者の属性毎に記憶されている場合には、判定処理部303は、条件判定処理を実行する際に、既に登録された属性に基づいて、当該取引元の属性を特定し、特定した属性に基づいて、基準距離関連情報を取得してもよい。
【0207】
例えば、既に登録された属性としては、商取引サービスへの登録時などの所与のタイミングに、各利用者によって入力された情報に基づいて特定された属性などを示す。
【0208】
[4.6]承認処理
次に、本実施形態の承認用サーバ装置30において実行される承認処理について説明する。
【0209】
承認処理部304は、ネットワークサービスの所与のアクションが実行されるアクション実行タイミングに、真正性判定処理によって、特定利用者が真正であると判定された場合に、該当するアクションの実行を承認する承認処理を実行する。
【0210】
特に、承認処理部304は、真正性判定処理によって特定利用者が真正であると判定された場合には、該当するアクションの実行を承認し、特定利用者が真正でないと判定された場合には、該当するアクションの実行を承認せずに承認拒否する。
【0211】
なお、承認処理部304は、真正性判定処理によって特定利用者が真正であると判定さ
れた場合には、特定利用者の本人確認ができたとして、該当するアクションの実行を承認し、特定利用者が真正でないと判定された場合には、特定利用者の本人確認ができないとして、該当するアクションの実行を承認せずに承認拒否してもよい。ただし、この場合には、承認処理としての確度を上げるため、顔画像認証、2段階認証、又は、ワンタイムパスワードなどの他の本人を確認するための認証処理とともに利用してもよい。
【0212】
[4.7]提供処理
次に、本実施形態の承認用サーバ装置30において実行される承認処理の結果を、サービス管理用サーバ装置10に提供する提供処理について説明する。
【0213】
情報提供部311は、承認処理によって承認拒否した場合には、当該承認処理による承認拒否の結果を示す結果情報をサービス管理用サーバ装置10に提供する。
【0214】
なお、このとき、サービス管理用サーバ装置10は、該当する端末装置20に承認が失敗した結果情報を通知し、該当するアクションの実行が不成立として当該アクションに関する処理を終了させる。
【0215】
一方、情報提供部311は、承認処理によって承認が成功した場合には、当該承認処理による承認が成功した結果を示す結果情報をサービス管理用サーバ装置10に提供する。
【0216】
なお、このとき、サービス管理用サーバ装置10は、該当する端末装置20に承認が成功した結果情報を通知しつつ、該当するアクションの実行を制御する。
【0217】
上記に加えて、情報提供部311は、承認処理の結果情報を、サービス管理用サーバ装置10を介して、又は、直接、該当する利用者の端末装置20に提供してもよい。
【0218】
また、情報提供部311は、承認処理によって承認が成功した場合には、特定利用者の本人確認ができたとして、その旨をサービス管理用サーバ装置10に提供してもよい。ただし、この場合には、情報提供部311は、承認処理によって承認が拒否された場合には、特定利用者の本人確認ができなかったとして、その旨をサービス管理用サーバ装置10に提供する。
【0219】
[5]本実施形態における動作
次に、図6を用いて本実施形態の承認用サーバ装置30によって実行される承認処理に関する動作について説明する。
【0220】
なお、図6は、本実施形態の承認用サーバ装置30によって実行される承認処理に関する動作を示すフローチャートである。
【0221】
本動作においては、複数の利用者の基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報が予め登録されているものとする。
【0222】
また、本動作において、サービス管理用サーバ装置10は、該当する端末装置20とネットワークサービスに関する各処理を実行しているものとし、各端末装置20から特定利用者の識別情報及び位置差分情報が既に取得されているものとする。
【0223】
まず、位置情報管理部302は、サービス管理用サーバ装置10からネットワークサービスに対する所与のアクションの承認要求を受信すると(ステップS101)、サービス管理用サーバ装置10から特定利用者を特定するためのユーザ識別情報を利用者情報として取得する(ステップS102)。
【0224】
次いで、位置情報管理部302は、取得したユーザ識別情報に基づいて、位置関連情報記憶部372を検索し、当該ユーザ識別情報に基づく基準距離関連情報が当該位置関連情報記憶部372に記憶されているか否かを判定する(ステップS103)。
【0225】
このとき、位置情報管理部302は、取得したユーザ識別情報に対応付けて、位置関連情報記憶部372に基準距離関連情報が記憶されていると判定した場合には、ステップS104の処理に移行する。
【0226】
また、情報提供部311は、取得したユーザ識別情報のいずれかに対応付けて、位置関連情報記憶部372に基準距離関連情報が記憶されていないと判定された場合には、ネットワークサービスに対する所与のアクションの実行の承認を拒否する旨の通知をサービス管理用サーバ装置10に送信して(ステップS111)本動作を終了させる。
【0227】
次いで、位置情報管理部302は、取得したユーザ識別情報に対応付けて、位置関連情報記憶部372に基準距離関連情報が記憶されていると判定した場合に、当該ユーザ識別情報に該当する利用者を、ネットワークサービスに対するアクションを実行する特定利用者として、特定する特定処理を実行する(ステップS104)。
【0228】
次いで、判定処理部303は、サービス管理用サーバ装置10から特定された特定利用者のネットワークサービスに対する所与のアクションを実行する際の位置差分を示す位置差分情報を取得する位置情報取得処理を実行する(ステップS105)。
【0229】
次いで、判定処理部303は、取得した特定利用者の位置差分情報と、基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する真正性判定処理を実行する(ステップS106)。
【0230】
このとき、判定処理部303は、比較の結果が所与の利用者条件を具備したと判定した場合には、ステップS107の処理に移行し、比較の結果が所与の利用者条件を具備したと判定していないと判定した場合には、ステップS109の処理に移行する。
【0231】
次いで、承認処理部304は、真正性判定処理によって、当該特定利用者が真正であると判定された場合には、該当するネットワークサービスに対する所与のアクションの実行を承認する承認処理を実行する(ステップS107)。
【0232】
次いで、情報提供部311は、該当するアクションの実行が承認されたこと(承認が成功したこと)を示す通知をサービス管理用サーバ装置10に送信して(ステップS108)本動作を終了させる。
【0233】
一方、承認処理部304は、特定利用者が真正でないと判定された場合には、該当するアクションの実行を承認せずに承認拒否する承認処理を実行する(ステップS109)。
【0234】
次いで、情報提供部311は、該当するアクションの承認が成功していないことを示す通知をサービス管理用サーバ装置10に送信して(ステップS111)本動作を終了させる。
【0235】
[6]変形例
[6.1]変形例1
次に、図7及び図8を用いて上記実施形態の変形例1として上記のアクションの実行がアプリケーションなどの端末装置20上で実行される場合について説明する。
【0236】
なお、図7は、本変形例におけるネットワークサービス提供システムS2の構成を示すシステム構成図であり、図8は、本変形例において、所与のアクションの実行が端末装置20上で実行される場合における承認用サーバ装置30によって実行される承認処理について説明するための図である。
【0237】
本変形例のネットワークサービス提供システムS2は、図7及び図8に示すように、端末装置20に登録された所与のアプリケーションを用いてネットワークサービスを利用者に享受させるためのシステムである。
【0238】
特に、本変形例のネットワークサービス提供システムS2は、特定利用者が正規の利用者になりすまして端末装置20を用いてネットワークサービスを実行することを防止するために有効なシステムである。
【0239】
そして、本変形例のネットワークサービス提供システムS2は、図7に示すように、他の端末装置20と直接ネットワークサービスを実行する端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)と、ネットワークサービスの承認を行うための各処理を実行する承認用サーバ装置30と、から構成される。
【0240】
具体的には、端末装置20は、例えば、アプリケーションを用いて、ネットワークサービスを利用するとともに、当該ネットワークサービスに対するアクション(すなわち、アプリケーションによってネットワーク上の処理を実行する場合のアクション)を実行する。
【0241】
そして、端末装置20は、ネットワークサービスに対するアクションの実行を指示する場合に、特定利用者としての位置差分情報を承認用サーバ装置30に送信するとともに、当該端末装置20が特定利用者として承認された場合に、当該アクションの実行を制御する。
【0242】
このとき、承認用サーバ装置30は、予め登録された情報であって、利用者としての距離基準情報を管理する構成を有している。
【0243】
また、承認用サーバ装置30は、ネットワークサービスを実行する端末装置20から送信された特定利用者となる当該端末装置20の利用者情報に基づいて、ネットワークサービスに対するアクションの実行を指示する特定利用者を特定する構成を有している。
【0244】
そして、承認用サーバ装置30は、図8に示すように、
(A1)ネットワークサービスに対する所与のアクションが実行される際の特定利用者の真正性を判定する真正性判定処理、
(A2)アクション実行タイミングに、真正性判定処理の判定結果に基づいて、ネットワークサービスの承認をする承認処理、及び、
(A3)承認処理の結果を、特定利用者の端末装置20に提供する提供処理、
を実行する構成を有している。
【0245】
特に、承認用サーバ装置30は、真正性判定処理として、上記実施形態と同様に、
(A2-1)アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す位置差分情報を取得する位置情報取得処理、及び、
(A2-2)取得した位置差分情報と、該当する特定利用者となる利用者の基準距離関連
情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理、
を実行し、実行した条件判定処理の判定結果に基づいて、真正性判定処理を実行する構成を有している。
【0246】
なお、図8には、GPS衛星40から送信されたGPS信号に基づく位置情報から特定された位置差分情報の取得、当該取得した位置差分情報の承認用サーバ装置30への送信、及び、承認処理の結果の受信を行うとともに、ネットワークサービスに対する所与のアクションの実行を行う端末装置20の例が示されている。
【0247】
さらに、図8には、基準距離関連情報の管理、特定利用者の特定処理、端末装置20の現在位置に基づく位置差分情報の取得、真正性判定処理(位置情報取得処理及び条件判定処理)、アクションの実行を承認する承認処理、又は、承認処理の結果を提供する提供処理を実行する承認用サーバ装置30の例が開示されている。
【0248】
[6.2]変形例2
次に、図9を用いて本実施形態の変形例2として上記のサービス管理用サーバ装置10が上記実施形態における承認用サーバ装置30の各機能を有している場合について説明する。
【0249】
なお、図9は、本実施形態におけるネットワークサービス提供システムS3の構成を示すシステム構成図である。
【0250】
本変形例のサービス管理用サーバ装置10は、管理している利用者に関する利用者関連情報を用いて特定利用者によってネットワークサービスに対する所与のアクションが実行された場合に、特定利用者の真正性を判定する真正性判定処理、及び、当該ネットワークサービスの承認をする承認処理を実行する構成を有している。
【0251】
具体的には、サービス管理用サーバ装置10は、予め登録された情報であって、特定利用者の距離基準情報を管理する構成を有している。
【0252】
また、サービス管理用サーバ装置10は、図9に示すように、
(A1)ネットワークサービスに対する所与のアクションが実行される際の特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する真正性判定処理、
(A2)アクション実行タイミングに、真正性判定処理の判定結果に基づいて、ネットワークサービスの承認をする承認処理、及び、
(A3)承認処理の結果を、特定利用者の端末装置20に提供する提供処理、
を実行する構成を有している。
【0253】
そして、サービス管理用サーバ装置10は、真正性判定処理として、上記実施形態と同様に、
(A2-1)アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す位置差分情報を取得する位置情報取得処理、及び、
(A2-2)取得した位置差分情報と、該当する特定利用者となる利用者の基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理、
を実行し、実行した条件判定処理の判定結果に基づいて、真正性判定処理を実行する構成を有している。
【0254】
[6.3]変形例3
次に、上記実施形態の変形例3として、ネットワークサービスに対する所与のアクションの実行前に予め特定利用者の真正性を判定し、その結果に基づいて当該アクションの実行を承認する承認処理を実行する場合について説明する。
【0255】
(本変形例の特徴)
本変形例は、上記の実施形態においては、ネットワークサービスに対する所与のアクションの実行時に、特定利用者の位置差分情報に基づいて真正性判定処理及び承認処理を実行する点に代えて、当該アクションの実行前又は実行後などのアクション実行関連タイミングに、真正性判定処理を実行し、かつ、当該真正性判定処理の結果に基づいて、当該アクションの実行を、承認処理として、実行する点に特徴がある。
【0256】
すなわち、本変形例の承認用サーバ装置30は、所与のタイミングに又は予め定められたタイミング毎に取得した利用者の位置差分情報に基づいて、アクションを実行する前の段階において、特定利用者となり得る利用者の真正性について判定する構成を有している。
【0257】
具体的には、承認用サーバ装置30は、
(A1)位置情報取得処理として、アクション実行関連タイミングとして予め定められたタイミング毎に、該当するタイミングにおける特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す位置差分情報を取得し、
(A2)取得した位置差分情報を、該当する前記利用者の履歴情報として、位置関連情報記憶部372に登録し、
(A3)ネットワークサービスに対する所与のアクションが実行される前に、及び、当該アクションが実行される後のいずれか一方に、特定利用者の履歴情報と、当該特定利用者としての利用者の前記登録された基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が利用者条件を具備するか否かを判定する真正性判定処理を実行する、
構成を有している。
【0258】
特に、アクションが実行される前とは、ネットワークサービス(すなわち、サービス管理用サーバ装置10)にログインしたタイミング、データの保存など所定のアクションを実行したタイミング、又は、予め定められたタイミング(毎日0時などの所定の時刻)などが含まれる。ただし、アクションの実行タイミング前であれば、そのタイミングには限定されない。
【0259】
また、承認用サーバ装置30は、真正性判定処理の結果を保持し、アクションを実行する際に、当該真正性判定処理の結果に基づいて、承認処理を実行する。
【0260】
一方、アクションが実行される後とは、例えば、所与のWebサービスにコメントの内容を確定させて投稿し、当該コメントの内容の確認作業後に、当該投稿されたコメントがWebサービスに反映される場合において、当該コメントの内容の確認作業のタイミング又はWebサービスに反映されるタイミングを示す。
【0261】
[6.4]変形例4
次に、上記実施形態の変形例4として、上記の実施形態又は上記の変形例において、利用者の位置差分情報を取得する場合であって当該位置差分情報を取得した時刻を特定し、当該時刻を示す時刻情報を真正性判定処理に用いる場合について説明する。
【0262】
本変形例の承認用サーバ装置30は、アクション実行タイミングに、アクション実行関
連タイミングに、又は、アクション実行関連タイミング毎に、利用者の位置差分情報を取得し、その際に、当該位置差分情報を取得した際の時刻を特定する構成を有している。
【0263】
そして、本変形例の承認用サーバ装置30は、当該特定した時刻示す時刻情報を含む各位置差分情報に基づいて、真正性判定処理を実行する構成を有している。
【0264】
具体的には、判定処理部303は、位置差分情報の時刻情報を用いて特定利用者に対する真正性判定処理を実行する場合に、特定利用者としての利用者の移動速度、又は、加速度が矛盾の無いか否かを判定する。
【0265】
例えば、判定処理部303は、前回の位置差分情報に対応付けられた時刻情報と、今回取得した位置差分情報に対応付けられた時刻情報と、前回及び今回の位置差分情報の2地点間の距離と、に基づいて、特定利用者の移動速度又は加速度を算出する。
【0266】
そして、判定処理部303は、上記実施形態の位置差分情報と基準距離関連情報との比較結果が利用者条件を具備していることを条件に、算出した移動速度又は加速度が、予め定められた範囲内であるか否かを判定し、当該算出した移動速度又は加速度が、予め定められた範囲内の場合に、特定利用者が真正であると判定する。
【0267】
特に、判定処理部303は、算出された移動速度又は加速度が、基準距離関連情報に対応付けられた基準となる移動速度又は加速度(すなわち、基準速度又は基準加速度)以下か否かを判定する。
【0268】
そして、判定処理部303は、算出された移動速度又は加速度が、基準移動速度又は基準加速度以下の場合に、特定利用者が真正であると判定する。
【0269】
なお、本変形例の時刻情報は、位置差分情報を取得した時刻の情報に代えて、位置差分情報の距離差が生じた際の期間(以下、「位置差分期間」という。)を示す情報であってもよい。
【0270】
すなわち、前回の位置差分情報に対応付けられた時刻情報から、今回取得した位置差分情報に対応付けられた時刻情報まで、の位置差分期間の情報であってもよい。
【0271】
また、この場合においても、上述と同様に、取引対象者の移動速度又は加速度を算出する際に当該位置差分期間を用いる。
【0272】
[6.5]変形例5
次に、上記実施形態の変形例5として、上記の実施形態又は上記の変形例において、承認処理を実行せずに、真正性判定処理の判定結果に基づいて、ネットワークサービスが実行される場合について説明する。
【0273】
本変形例の承認用サーバ装置30は、特定利用者が真正であると判定した場合に、その結果を、ネットワークサービスに対する所与のアクションを実行するサービス管理用サーバ装置10又は端末装置20に提供する構成を有している。
【0274】
具体的には、承認用サーバ装置30は、予め登録された情報であって、特定利用者の距離基準情報を管理する構成を有している。
【0275】
また、承認用サーバ装置30は、ネットワークサービスを実行するサービス管理用サーバ装置10又は端末装置20から送信された特定利用者となる当該端末装置20の利用者
情報に基づいて、ネットワークサービスに対するアクションの実行対象となる特定利用者を特定する構成を有している。
【0276】
そして、承認用サーバ装置30は、
(A1)アクションが実行される際の特定利用者の真正性を判定する真正性判定処理、及び、
(A2)アクション実行タイミングに、真正性判定処理の判定結果を、サービス管理用サーバ装置10又は端末装置20に提供する提供処理、
を実行する構成を有している。
【0277】
特に、承認用サーバ装置30は、真正性判定処理として、上記実施形態と同様に、
(A2-1)アクション実行タイミング又はアクション実行関連タイミングに、該当するタイミングの特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す位置差分情報を取得する位置情報取得処理、及び、
(A2-2)取得した位置差分情報と、該当する特定利用者となる利用者の基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理、
を実行し、実行した条件判定処理の判定結果に基づいて、真正性判定処理を実行する構成を有している。
【0278】
[6.6]変形例6
次に、上記の実施形態の変形例6として、上記の実施形態又は変形例において、ネットワークサービスの承認処理をログイン処理に用いる場合について説明する。
【0279】
本変形例の承認用サーバ装置30は、アクション実行関連タイミングとして、ネットワークサービスにログインしたタイミングに、真正性判定処理の判定結果に基づいて、特定利用者のネットワークサービスへのログインに対する承認をする承認処理を実行する構成を有している。
【0280】
特に、本変形例の承認用サーバ装置30は、
(A1)位置情報取得処理として、ネットワークサービスにログインしたタイミングに、特定利用者の現在位置と、過去のタイミング(例えば、過去に当該ネットワークサービスにログインしたタイミング)における当該特定利用者の位置と、の差分を示す位置差分情報を取得し、
(A2)当該ログインが実行される際に、取得した位置差分情報と、当該特定利用者としての利用者の登録された基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が利用者条件を具備するか否かを判定する真正性判定処理を実行する、
構成を有している。
【0281】
なお、本変形例の承認用サーバ装置30は、真正性判定処理を、利用者がネットワークサービスにログインする前などのログイン実行関連タイミングに実行してもよい。
【0282】
この場合には、本変形例の承認用サーバ装置30は、当該ネットワークサービスにログインしていないタイミングなどの他のタイミングで位置差分情報を取得すればよい。
【0283】
[6.7]変形例7
次に、図10を用いて上記実施形態の変形例7の複数のサーバ装置から構成されるネットワークサービス提供システムS4について説明する。
【0284】
なお、図10は、実施形態の変形例7におけるネットワークサービス提供システムS4
の構成を示すシステム構成図である。
【0285】
上記実施形態又は上記の変形例においては、複数のサービス管理用サーバ装置10、又は、複数の承認用サーバ装置30によってネットワークサービス提供システムS3が構成されていてもよい。
【0286】
すなわち、複数のサービス管理用サーバ装置10によってネットワークサービス提供システムS4が構成されている場合には、ネットワークサービス提供システムS4は、図10に示すように、特定利用者の端末装置20と上記の特定利用者に関する処理を実行するサービス管理用サーバ装置10A及び10Bを有している。
【0287】
そして、サービス管理用サーバ装置10Aとサービス管理用サーバ装置10Bとは、ネットワークを介して通信回線を確立して相互に各種の処理を連動し、ネットワークサービスに関する各種の処理を実行する。
【0288】
また、複数の承認用サーバ装置30によってネットワークサービス提供システムS3が構成されている場合には、ネットワークサービス提供システムS3は、図10に示すように、上記の特定利用者に関する処理を実行するサービス管理用サーバ装置10A及び10Bと連動して特定利用者に対する承認処理を行う承認用サーバ装置30A及び30Bと、を有している。
【0289】
[7]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0290】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0291】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0292】
S :ネットワークサービス提供システム
10 :サービス管理用サーバ装置
20 :端末装置
30 :承認用サーバ装置
40 :GPS衛星
100 :処理部
101 :通信制御部
102 :サービス提供管理制御部
103 :ユーザ情報管理制御部
110 :タイマ管理部
170 :記憶部
171 :主記憶部
172 :ユーザ情報記憶部
180 :情報記憶媒体
196 :通信部
300 :処理部
301 :通信制御部
302 :位置情報管理部
303 :判定処理部
304 :承認処理部
310 :タイマ管理部
311 :情報提供部
370 :記憶部
371 :主記憶部
372 :位置関連情報記憶部
380 :情報記憶媒体
396 :通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-01-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行う承認システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする承認システム。
【請求項2】
請求項1に記載の承認システムにおいて、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記アクション実行関連タイミングとして予め定められたタイミング毎に、該当するタイミングにおける特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得し、
前記取得した差分情報を、該当する前記利用者の履歴情報として、前記記憶手段に登録し、
前記アクション実行タイミングに、前記特定利用者の履歴情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が前記利用者条件を具備するか否かを判定する前記条件判定処理を実行する、承認システム。
【請求項3】
請求項1に記載の承認システムにおいて、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記アクション実行関連タイミングとして予め定められたタイミング毎に、該当するタイミングにおける特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を取得し、
前記取得した差分情報を、該当する前記利用者の履歴情報として、前記記憶手段に登録し、
前記アクション実行タイミングの前に、及び、当該アクションが実行される後のいずれか一方に、前記特定利用者の履歴情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が前記利用者条件を具備するか否かを判定する前記条件判定処理を実行する、承認システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の承認システムにおいて、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、前記条件判定処理の判定結果に基づいて、前記アクションが実行される際の前記特定利用者の真正性を判定する真正性判定処理を実
行する、承認システム。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の承認システムにおいて、
前記判定処理手段が、
前記位置情報取得処理として、前記差分情報を取得する際に、前記アクション実行タイミング又は前記アクション実行関連タイミングにおける時刻を示す時刻情報を取得し、
前記条件判定処理として、前記時刻情報に基づく差分情報が、前記基準距離関連情報に対して前記利用者条件を具備するか否かを判定する、承認システム。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の承認システムにおいて、
前記アクションの実行結果を該当する利用者に提供する提供手段を更に備える、承認システム。
【請求項7】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項8】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、コンピュータを用いて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を行う承認方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行うこと、
を含み、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする承認方法。
【請求項9】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、当該利用者にネットワークサービスを提供するネットワークサービス提供システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御する実行制御手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするネットワークサービス提供システム。
【請求項10】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、当該利用者にネットワークサービスを提供するプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、及び、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御する実行制御手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する承認を実行することを含む、コンピュータを用いて、当該利用者にネットワークサービスを提供するネットワークサービスの提供方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該アクションの実行を承認する承認処理を行うこと、
前記承認処理によって前記アクションの実行が承認された場合に、当該アクションの実行を制御すること、
を含み、
前記アクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするネットワークサービスの提供方法。
【請求項12】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行う利用者判定システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供する提供手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする利
用者判定システム。
【請求項13】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供する提供手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項14】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、コンピュータを用いて、当該利用者に所与のネットワークサービスを享受させる際の所与のアクションに対する当該利用者に関する判定を行う利用者判定方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記アクションの実行を承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記アクションが実行される際に、当該アクションを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該アクションの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記アクションが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記判定処理の判定結果を、前記アクションを実行する情報処理装置に提供すること、を含み、
前記アクションが実行されるアクション実行タイミング又は当該アクション実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする利用者判定方法。
【請求項15】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行う承認システムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段と、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段と、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段と、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段と、
を備え、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする承認システム。
【請求項16】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、当該利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行うプログラムであって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理する管理手段、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定する特定手段、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行する判定処理手段、及び、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行う承認処理手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記判定処理手段が、前記判定処理として、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項17】
利用者の位置情報を有する端末装置から提供された情報に基づいて、コンピュータを用いて、当該利用者に提供する所与のネットワークサービスにログインする際に当該ログインの承認を行う承認方法であって、
記憶手段に予め登録された情報であって、前記利用者の前記ログインを承認するための基準となる距離又は当該距離に関連する情報が規定された基準距離関連情報を管理すること、
前記ログインが実行される際に、当該ログインを実行する利用者に関する利用者情報に基づいて、当該ログインの実行を指示する利用者を、特定利用者として、特定すること、
前記ログインが実行される際の前記特定利用者が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する判定処理を実行すること、
前記ログインが実行されるログイン実行タイミングに、前記判定処理の判定結果に基づいて、当該ログインの実行を承認する承認処理を行うこと、
を含み、
前記ログイン実行タイミング又は当該ログイン実行タイミングに関連するアクション実行関連タイミングに、前記特定利用者の位置情報を取得することなく、該当するタイミングの前記特定利用者の現在位置と、過去のタイミングにおける当該特定利用者の位置と、の差分を示す差分情報を前記端末装置から取得する位置情報取得処理を実行し、
前記取得した差分情報と、前記基準距離関連情報と、を比較し、当該比較の結果が所与の利用者条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行することを特徴とする承認方法。