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特開2024-173413情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173413
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241205BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091823
(22)【出願日】2023-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】523210652
【氏名又は名称】齊藤 樹
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 樹
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】寄付者から寄付されたチケットの使用に応じて、チケットの使用状況を斯かる寄付者に通知できる情報処理装置、プログラム及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】加盟店で子供が利用するサービスに使用可能なチケットの寄付枚数を寄付者から受け付け、前記サービスの利用に使用される前記チケットの使用枚数を前記加盟店から受け付け、受け付けた使用枚数に応じて前記加盟店に対する支払い処理を実行し、前記チケットの使用に応じて前記寄付者にチケット使用に関する通知を出力する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加盟店で子供が利用するサービスに使用可能なチケットの寄付枚数を寄付者から受け付け、
前記サービスの利用に使用される前記チケットの使用枚数を前記加盟店から受け付け、
受け付けた使用枚数に応じて前記加盟店に対する支払い処理を実行し、
前記チケットの使用に応じて前記寄付者にチケット使用に関する通知を出力する
情報処理方法。
【請求項2】
予め設定された上限枚数以下の使用枚数を受け付ける
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記寄付枚数の受け付け順に、受け付けた寄付枚数を寄付者に対応付けて記憶し、
前記加盟店から受け付けた使用枚数に応じて、受け付けの古い順に対応する寄付者へ前記通知を出力する
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記加盟店から受け付けた使用枚数にチケット単価を乗じた額から手数料を控除した額に対して前記支払い処理を実行する
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
寄付金総額、手数料総額、及び、使用可能な残りチケットの枚数を出力する
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記加盟店毎の、使用枚数、及び、該使用枚数に応じたチケット単価の合計金額を出力する
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記サービスは、子供に対する飲食物の提供である
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記加盟店から受け付けた使用枚数は所定時間内に限りキャンセルを受け付ける
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記通知はお礼の意のテキストが含まれる
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記通知は前記チケットが使用された加盟店へのアクセス情報が含まれる
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項11】
受け付けた寄付枚数のうち、使用済みチケットの枚数、及び、残りチケットの枚数を出力する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記上限枚数を出力する
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項13】
加盟店で子供が利用するサービスに使用可能なチケットの寄付枚数を寄付者から受け付け、
前記サービスの利用に使用される前記チケットの使用枚数を前記加盟店から受け付け、
受け付けた使用枚数に応じて前記加盟店に対する支払い処理を実行し、
前記チケットの使用に応じて前記寄付者にチケット使用に関する通知を出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項14】
加盟店で子供が利用するサービスに使用可能なチケットの寄付枚数を寄付者から受け付け、
前記サービスの利用に使用される前記チケットの使用枚数を前記加盟店から受け付け、
受け付けた使用枚数に応じて前記加盟店に対する支払い処理を実行し、
前記チケットの使用に応じて前記寄付者にチケット使用に関する通知を出力する
処理を実行する制御部を備える
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
社会貢献活動に興味を持ち実際に活動を実施する機会が増えている。社会貢献活動には、金銭又は物資の寄付が含まれており、昨今ではネットワーク経由での寄付が可能である。
【0003】
特許文献1には、寄付をネットワーク経由で安全に、且つ寄付者への金銭の流れを明確にすることによって高い信用性を実現することを目的とした募金システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-230232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来の寄付の仕組みにおいては、寄付者は、自分が寄付した金銭又は物資が適切に使われたであろうと推測するのみであって、実際に、何処で、どのように使われたかという使用状況の確認が不可能である。これは寄付の動機を喪失させる原因にもなる。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、寄付者から寄付されたチケットの使用に応じて、チケットの使用状況を斯かる寄付者に通知できる情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理方法は、加盟店で子供が利用するサービスに使用可能なチケットの寄付枚数を寄付者から受け付け、前記サービスの利用に使用される前記チケットの使用枚数を前記加盟店から受け付け、受け付けた使用枚数に応じて前記加盟店に対する支払い処理を実行し、前記チケットの使用に応じて前記寄付者にチケット使用に関する通知を出力する。
【0008】
本発明にあっては、前記チケットの寄付枚数が寄付者から受け付けられる。その後、子供が加盟店でサービスを利用した場合、斯かる加盟店から前記サービスの利用に使用されるチケットの使用枚数が受け付けられ、受け付けた使用枚数に応じて斯かる加盟店に対して支払いが実行され、かつ、寄付者にチケット使用に関する通知が出力される。
【0009】
本発明に係るプログラムは、加盟店で子供が利用するサービスに使用可能なチケットの寄付枚数を寄付者から受け付け、前記サービスの利用に使用される前記チケットの使用枚数を前記加盟店から受け付け、受け付けた使用枚数に応じて前記加盟店に対する支払い処理を実行し、前記チケットの使用に応じて前記寄付者にチケット使用に関する通知を出力する処理をコンピュータに実行させる。
【0010】
本発明にあっては、コンピュータが、前記チケットの寄付枚数を寄付者から受け付けて、子供が加盟店でサービスを利用した場合、斯かる加盟店から前記サービスの利用に使用されるチケットの使用枚数を受け付け、受け付けた使用枚数に応じて斯かる加盟店に対して支払いを実行し、かつ、寄付者にチケット使用に関する通知を出力する。
【0011】
本発明に係る情報処理装置は、加盟店で子供が利用するサービスに使用可能なチケットの寄付枚数を寄付者から受け付け、前記サービスの利用に使用される前記チケットの使用枚数を前記加盟店から受け付け、受け付けた使用枚数に応じて前記加盟店に対する支払い処理を実行し、前記チケットの使用に応じて前記寄付者にチケット使用に関する通知を出力する処理を実行する制御部を備える。
【0012】
本発明にあっては、前記制御部が、前記チケットの寄付枚数を寄付者から受け付けて、子供が加盟店でサービスを利用した場合、斯かる加盟店から前記サービスの利用に使用されるチケットの使用枚数を受け付け、受け付けた使用枚数に応じて斯かる加盟店に対して支払いを実行し、かつ、寄付者にチケット使用に関する通知を出力する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、寄付者から寄付されたチケットの使用に応じて、チケットの使用状況を斯かる寄付者に通知できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る子供支援システムの構成例を概念的に説明する説明図である。
図2】子供支援システムに係る運用本部サーバの要部構成を示す機能ブロック図である。
図3】寄付者情報DBの寄付者情報のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図4】運用情報DBの運用情報のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図5】加盟店登録情報DBの加盟店登録情報のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図6】加盟店別情報DBのチケット利用情報のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
図7】子供支援システムに係る運用本部サーバの表示部に表示された管理アプリケーションの操作画面の一例を示す例示図である。
図8】子供支援システムに係る寄付者端末の要部構成を示す機能ブロック図である。
図9】子供支援システムに係る寄付者端末の表示部に表示された寄付アプリケーションの操作画面の一例を示す例示図である。
図10】寄付アプリケーションの操作画面にて「寄付する」のボタンが操作された場合に表示される寄付受付画面の一例を示す例示図である。
図11】寄付アプリケーションの操作画面にて「継続的に寄付する」のボタンが操作された場合に表示される寄付受付画面の一例を示す例示図である。
図12】寄付アプリケーションの操作画面にて「通知」のボタンが操作された場合に表示される使用状況報告画面の一例を示す例示図である。
図13】子供支援システムに係る加盟店端末の要部構成を示す機能ブロック図である。
図14】子供支援システムに係る加盟店端末の表示部に表示された加盟店アプリケーションの操作画面の一例を示す例示図である。
図15】子供支援システムに係る事業者サーバの要部構成を示す機能ブロック図である。
図16】事業者サーバを介して、寄付者端末と運用本部サーバとの間で行われる寄付処理について説明するフローチャートである。
図17】事業者サーバを介して、寄付者端末と運用本部サーバとの間で行われる寄付処理について説明するフローチャートである。
図18】事業者サーバを介して、運用本部サーバと加盟店端末との間で行われる決済処理について説明するフローチャートである。
図19】事業者サーバを介して、運用本部サーバと加盟店端末との間で行われる決済処理について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施の形態に係る情報処理方法、情報処理装置及びプログラムを、子供支援事業を例に挙げて、図面に基づいて詳述する。
【0016】
ここで、子供支援事業とは、貧困の子供の成長を支援する仕組みであり、寄付金によって用意される、所定の貨幣価値のデジタルチケット又は実物チケット(以下、あわせてチケットと称する)を子供に提供する子供支援システムがある。
【0017】
例えば、子供支援システムは、子供支援システムを運用する運用本部と、寄付金にて子供支援システムをサポートする寄付者と、子供支援システムに参加している加盟店とからなる。
【0018】
図1は本発明に係る子供支援システム1の構成例を概念的に説明する説明図である。
例えば、子供支援システム1では、寄付者が寄付者端末200を介して運用本部(運用本部サーバ100)に寄付金を送金し、運用本部は寄付額のうち一部(手数料)を除く金額分のチケットを用意する。加盟店で子供によってチケットが使用された場合、斯かる加盟店は加盟店端末300から運用本部に使われたチケット枚数分の請求を行う。運用本部は加盟店の請求に応じて請求額の支払いを行う。
【0019】
以下では、説明の便宜上、電子マネーを用いて寄付が行われる場合を例に挙げて説明する。即ち、寄付金は電子マネー事業者(事業者サーバ400)を経由して運用本部(運用本部サーバ100)に送られ、運用本部から加盟店への支払いも電子マネー事業者を経由して行われる。
【0020】
また、子供支援事業の一例として、子供に飲食サービスが提供される場合を例に挙げて説明する。例えば、前記チケットは1枚250円分の貨幣価値があるとし、加盟店はカレー屋であって、子供に1杯200円のカレーを提供するとする。
【0021】
図2は、子供支援システム1に係る運用本部サーバ100の要部構成を示す機能ブロック図である。
運用本部サーバ100は、制御部110と、入力部120と、記憶部130と、表示部140と、無線通信部150と、寄付者情報DB160と、運用情報DB170と、加盟店登録情報DB180と、加盟店別情報DB190とを備えている。
【0022】
制御部16は、記憶部130に予め格納されている制御プログラムを実行することによって、上述した各種ハードウェアの制御を行ない、装置全体を本発明に係る運用本部サーバ100として動作させる。例えば、制御部16は、寄付者からの寄付金の受け取り、及び、加盟店からの請求に応じた支払い等の処理を実行する。制御部16は、例えばCPUからなる。
【0023】
記憶部130は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM(登録商標)、HDD、MRAM(磁気抵抗メモリ)、FeRAM(強誘電体メモリ)、又は、OUM等の不揮発性の記憶媒体により構成されている。記憶部130には各種の制御プログラム、演算用のパラメータ等が予め格納されている。また、記憶部130には、後述する利用上限枚数が記憶されており、子供支援事業を運用するための管理アプリケーションがインストールされている。
【0024】
入力部120は、例えば、キーボード、タッチパネル等であり、ユーザの指示入力に用いられる。即ち、制御部110は、入力部120を介してユーザの指示を受け付ける。
【0025】
無線通信部150は、外部にデータを送信し、また、外部からデータを受信する。例えば、無線通信部150は、商用ネットワークを介して、寄付者端末200、加盟店端末300及び事業者サーバ400と無線通信を行う。例えば、無線通信部150は寄付者端末200に後述する寄付受取確認通知、使用状況報告等を送信する。
【0026】
寄付者情報DB160は、寄付を行った寄付者に係る情報(以下、寄付者情報と称する)を記憶している。
図3は、寄付者情報DB160の寄付者情報のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。寄付者情報は、寄付者ID/PW(パスワード)列、メールアドレス列、出金口座列、寄付額列、寄付枚数列、残余枚数列、使用済み枚数列、報告要否列、及び、総寄付枚数列を含む。
【0027】
寄付者ID/PW列には各寄付者を特定するID、及び後述する寄付アプリケーションへのログイン時に用いられるPWが記憶されている。メールアドレス列には寄付者毎のメールアドレスが記憶されている。出金口座列には寄付金の出金元(銀行口座番号、クレジットカード番号等)が寄付者毎に記憶されている。寄付額列には寄付者毎の寄付額が記憶されている。例えば、定期的に寄付を行う寄付者の場合、寄付額列には、寄付毎の寄付額が記憶されている。寄付枚数列には、寄付者毎に受け付けた寄付枚数、即ち寄付額にて用意されたチケットの枚数が記憶されている。使用済み枚数列には、斯かる寄付者から受け付けたチケットの寄付枚数、即ち前記寄付枚数列に係る寄付枚数のうち、何れかの加盟店で子供によって使用されたチケットの枚数が記憶されている。また、残余枚数列には、前記寄付枚数列に係る寄付枚数のうち、まだ使用されていない、残りのチケットの枚数が記憶されている。更に、報告要否列には、斯かる寄付者が後述する使用状況報告を希望するか否かが記憶されており、総寄付枚数列には、斯かる寄付者が今まで寄付したチケットの累計が記憶されている。
【0028】
寄付者情報DB160において寄付者情報は、受け付け順に記憶されている。即ち、寄付枚数の受け付け順に「受け付けNo.」が割り当てられる。寄付者情報DB160において「受け付けNo.」が割り当てられていない寄付者もいる。残余枚数が「0」になった場合、斯かる寄付者の「受け付けNo.」は削除され、「受け付けNo.」は削除された寄付者への使用状況報告は完了する。換言すれば、「受け付けNo.」に基づいて通知の優先順位が定まる。寄付者情報DB160において、「受け付けNo.1」の寄付者は、これから行う使用状況報告の対象であって、寄付を受け付けた日が最も古い寄付者である。「受け付けNo.1」の寄付者は優先的に使用状況報告が行われるが、例えば、「受け付けNo.1」の寄付者の残余枚数が「0」になった場合、「受け付けNo.2」であった寄付者の「受け付けNo.」が「1」になる。
【0029】
なお、定期的に寄付を行う寄付者の場合は、寄付日に応じて、即ち寄付の都度、異なる「受け付けNo.」が割り当てられる。
また、「受け付けNo.」が削除された寄付者でも寄付者情報DB160から削除されることは無い。従って、定期的に寄付を行う寄付者のように、複数回に亘って寄付が行われる場合は、古い「受け付けNo.」は削除されても、新たに「受け付けNo.」が割り当てられる際、以前の総寄付枚数に基づいて、累積した総寄付枚数が寄付者情報DB160に記憶される。
【0030】
例えば、寄付者が寄付者端末200を介して、メールアドレス、出金口座等を変更する要求を運用本部サーバ100に送信した場合、制御部110は、無線通信部150介して斯かる要求を受信し、寄付者情報DB160の寄付者情報を変更する。また、寄付者が寄付者端末200を介して、寄付枚数、残余枚数又は使用済み枚数を照会する要求を運用本部サーバ100に送信した場合、制御部110は、寄付者情報DB160の寄付者情報から斯かる寄付者に対応付けられた寄付枚数、残余枚数又は使用済み枚数を読み取って無線通信部150介して斯かる寄付者(寄付者端末200)に送信する。また、後述する継続寄付者が寄付者端末200を介して寄付アプリケーションにログインした場合、制御部110は、寄付者情報DB160の寄付者情報から斯かる寄付者に対応付けられた寄付枚数、残余枚数又は使用済み枚数を読み取って無線通信部150介して斯かる継続寄付者の寄付者端末200に送信する。
【0031】
また、入力部120を介してユーザから寄付者情報を表示する指示を受け付けた場合、制御部110は、寄付者情報DB160の格納内容に基づいて表示部140に寄付者情報を表示(出力)する。
【0032】
運用情報DB170は、運用本部における寄付金の運用に係る情報(以下、運用情報と称する)を記憶している。
図4は、運用情報DB170の運用情報のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。運用情報は、日付列、寄付の総額列、手数料の総額列、残余チケット枚数列及び使用済みチケット枚数列を含む。
【0033】
寄付の総額列には、各寄付者から受け付けた寄付枚数に対応する寄付額の合計が日付毎に記憶されている。手数料の総額列には、各寄付者からの寄付金に含まれている手数料の合計が日付毎に記憶されている。例えば、寄付額の20%が手数料として徴収される。換言すれば、各寄付者の寄付額の20%が手数料に割り当てられ、残り80%がチケット代として割り当てられる。使用済みチケット枚数列には、寄付者から受け付けたチケットの寄付枚数うち、加盟店で子供によって使用されたチケットの総枚数が日付毎に記憶されており、残余チケット枚数列には、未だ使用されていない残りのチケットの総枚数が日付毎に記憶されている。
【0034】
例えば、寄付者から寄付枚数の受け付けがあった場合、又は、加盟店に支払いが行われた場合、制御部110は、受け付けた寄付枚数及び支払い額に応じて運用情報DB170の運用情報を更新する。
【0035】
また、入力部120を介してユーザから運用情報を表示する指示を受け付けた場合、制御部110は、運用情報DB170の格納内容に基づいて表示部140に運用情報を表示する。
【0036】
加盟店登録情報DB180は、子供支援事業に加盟した各店舗に係る登録情報(以下、加盟店登録情報と称する)を記憶している。
図5は、加盟店登録情報DB180の加盟店登録情報のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。
【0037】
ここで、加盟店登録情報は、子供支援事業への加盟(加盟店登録)を希望する店舗から取得された情報であって、具体的には、店舗ID/PW列、メールアドレス列、住所列、電話番号列、代表者/法人名例、店舗評価列及びホームページ列、業種列を含む。
【0038】
店舗ID/PW列には子供支援事業に加盟している各店舗を特定するIDと、後述する加盟店アプリケーションへのログイン時に用いられるPWとが記憶されている。メールアドレス列に、店舗毎に、斯かる店舗のメールアドレスが記憶されており、住所列には、店舗毎に、斯かる店舗の住所が記憶されており、電話番号列には、店舗毎に、斯かる店舗の電話番号が記憶されており、代表者/法人名例には、店舗毎に、斯かる店舗の代表者又は法人名が記憶されている。また、店舗評価列には、斯かる店舗に対する評価度が記憶されており、ホームページ列には、店舗毎に、斯かる店舗のホームページURLが記憶されている。業種列には、店舗毎に、業種が記憶されている。
【0039】
例えば、店舗側から加盟店端末300を介して、メールアドレス、住所、電話番号等を変更する要求を運用本部サーバ100に送信した場合、制御部110は、無線通信部150介して斯かる要求を受信し、加盟店登録情報DB180の加盟店登録情報を変更する。
【0040】
また、入力部120を介してユーザから加盟店登録情報を表示する指示を受け付けた場合、制御部110は、加盟店登録情報DB180の格納内容に基づいて表示部140に店舗毎の加盟店登録情報を表示(出力)する。
【0041】
加盟店別情報DB190は、各加盟店におけるチケット利用に係る情報(以下、チケット利用情報)を記憶している。
図6は、加盟店別情報DB190のチケット利用情報のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。チケット利用情報は、店舗名と共に、日付列、合計金額列、使用枚数列及び振込手数料列を含む。
【0042】
合計金額列には、斯かる店舗に決済された金額の合計、即ち、斯かる店舗からの支払い請求に応じて運用本部が支払った金額の合計(例えば、1日単位)が記憶されており、使用枚数列には、前記店舗の支払い請求に係るチケットの枚数(1日単位)が記憶されている。振込手数料列には、斯かる店舗から運用本部に振り込んだ手数料の総額(1日単位)が記憶されている。
【0043】
また、入力部120を介してユーザから所定店舗のチケット利用情報を表示する指示を受け付けた場合、制御部110は、加盟店別情報DB190の格納内容に基づいて表示部140に前記所定店舗のチケット利用情報を表示(出力)する。
【0044】
表示部140は、例えば、LCD又はEL(Electroluminescence)パネル等からなり、制御部110の指示に応じて所定の画像を表示する。例えば、表示部140は、寄付者情報DB160の格納内容に基づいて前記寄付者情報を表示し、運用情報DB170の格納内容に基づいて前記運用情報を表示し、加盟店登録情報DB180の格納内容に基づいて前記加盟店登録情報を表示し、加盟店別情報DB190の格納内容に基づいて前記加盟店別情報を表示する。
【0045】
図7は、子供支援システム1に係る運用本部サーバ100の表示部140に表示された前記管理アプリケーションの操作画面の一例を示す例示図である。
【0046】
図7に示す管理アプリケーションの操作画面には、運用情報DB170の運用情報に基づいて、現在における、寄付の総額(寄付金総額)と、手数料総額と、使用可能な残りチケット枚数が表示されている。
【0047】
また、前記管理アプリケーションの操作画面には、「加盟店の登録」のボタンと、「加盟店の情報」のボタンと、「手数料を口座に振り込む」のボタンとが設けられている。
「加盟店の登録」のボタンは、新規加盟店を追加する場合に操作され、ユーザは「加盟店の登録」のボタンを操作して新規加盟店の加盟店登録情報を入力できる。
「加盟店の情報」のボタンが操作された場合、加盟店登録情報DB180に基づいて、表示部140に、子供支援事業に加盟している加盟店に係る加盟店登録情報が表示される(図5参照)。
なお、「手数料を口座に振り込む」のボタンは、寄付を受け取った場合、寄付額の20%である手数料を所定の口座に振り込む際に操作される。
【0048】
図8は、子供支援システム1に係る寄付者端末200の要部構成を示す機能ブロック図である。
寄付者端末200は、例えばタブレット、スマートフォン、ノートPC等である。寄付者端末200は、制御部210と、入力部220と、記憶部230と、表示部240と、無線通信部250とを備えている。以下では、図1に示すように、寄付者端末200が携帯電話機である場合を例に説明する。
【0049】
制御部210は、例えばCPUからなり、寄付者端末200の各部を制御する。例えば、制御部210は、入力部220を介してユーザから受け付けた指示に基づいて、電子マネー事業者に運用本部への送金を依頼する指示、運用本部に上述した照会を要求する指示を生成する。
【0050】
入力部220は、例えば、表示部240に装着されたタッチパネル部であり、ユーザのタッチ操作によって電子マネー事業者への送金依頼、運用本部への照会要求の指示をユーザから受け付ける。
【0051】
記憶部230は、例えば半導体メモリからなり、制御部210の制御に必要なプログラム等を記憶している。例えば、記憶部230には、子供支援事業に寄付するための寄付アプリケーションがインストールされており、また、電子マネーの決済に必要なIDを記憶している。また、記憶部230は、自装置のID(例えば、MAC(Media Access Control)アドレス、IPアドレス等)を記憶している。
【0052】
無線通信部250は、例えば、商用ネットワークを介して、事業者サーバ400及び運用本部サーバ100と無線通信を行う。無線通信部250は、制御部210によって生成された、運用本部への送金を依頼する指示を電子マネー事業者(事業者サーバ400)に送信し、上述した照会を要求する指示を運用本部(運用本部サーバ100)に送信する。また、無線通信部250は、運用本部サーバ100から使用状況報告を受信する。ここで、使用状況報告はチケットの使用状況を寄付者に報告するものである。例えば、何れかの加盟店で子供によってチケットが使用された場合、店舗情報、チケットの使用枚数などを含む情報が、チケットの使用(決済)時に寄付者へ送られる。
【0053】
例えば、ユーザが、寄付者情報の変更を希望する場合、制御部210は、入力部220を介して、ユーザから変更に係る内容を受け付け、受け付けた変更内容を、無線通信部250を介して運用本部サーバ100に送る。運用本部サーバ100では、無線通信部150が寄付者端末200から寄付者情報の変更内容を受信した場合、変更内容に応じて制御部110が寄付者情報DB160を更新する。
【0054】
表示部240は、寄付者端末200の操作等に必要な情報、画像、後述する、寄付受付画面及びチケットの使用状況報告画面等を表示する。表示部240は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
【0055】
図9は、子供支援システム1に係る寄付者端末200の表示部240に表示された前記寄付アプリケーションの操作画面の一例を示す例示図である。
【0056】
図9に示す寄付アプリケーションの操作画面には、寄付枚数に応じて大きくなる木の絵が表示されている。寄付者端末200の制御部210は、運用本部サーバ100の寄付者情報DB160に記憶されている寄付者情報(図3参照)の「総寄付枚数」に応じて、木を大きく表示する。
【0057】
また、斯かる寄付アプリケーションの操作画面には、「寄付する」のボタンと、「継続的に寄付する」のボタンと、「通知」のボタンとが設けられている。
「寄付する」のボタンは、単発的に寄付を行う寄付者のためのボタンであり、「継続的に寄付する」のボタンは、継続的に、例えば定期的に寄付を行う寄付者のためのボタンである。また、「通知」のボタンは、送られてきた使用状況報告を表示するためのボタンである。
【0058】
なお、図9の寄付アプリケーションの操作画面の表示前、単発的に寄付を行う寄付者は、自身の寄付者情報を入力する必要がある。また、定期的に寄付を行う寄付者は、初回の寄付の際に、自身の寄付者情報を入力する必要がある。寄付者端末200の制御部210は寄付者情報を受け付けて無線通信部250を介して運用本部サーバ100に送信し、運用本部サーバ100の制御部110が寄付者情報DB160に記憶する。
【0059】
図10は、寄付アプリケーションの操作画面にて「寄付する」のボタンが操作された場合に表示される寄付受付画面の一例を示す例示図である。斯かる寄付受付画面には、寄付者からチケットの寄付枚数を受け付けるための入力窓が設けられており、寄付における決済方法を選択する画面(以下、決済方法選択画面)が表示されている。
【0060】
決済方法選択画面には、電子マネーによる決済のための「A-Pay」のボタン及び「B-Pay」のボタンと、クレジットカードによる決済のための「クレジットカード」のボタンとが設けられている。寄付者は必要に応じて何れかのボタンを選択して、寄付(決済)を行うことができる。
【0061】
例えば、「A-Pay」のボタン又は「B-Pay」のボタンが操作された場合、即ち電子マネーによる決済を選択した場合、決済金額及び確認ボタン等を含む決済画面(図示省略)に移る。
【0062】
また、「クレジットカード」のボタンを操作された場合、即ちクレジットカードによる決済を選択した場合、決済金額と、クレジットカードの番号、名義人及び有効期間の入力窓と、確認ボタンとを含む決済画面(図示省略)に移る。
【0063】
以上のようにして寄付(決済)が完了した後に、単発的に寄付を行う寄付者は、前記寄付アプリケーションを起動させて、寄付によって用意されたチケットのうち、使用されたチケットの枚数、及び、残りチケットの枚数を確認できる。
【0064】
図11は、寄付アプリケーションの操作画面にて「継続的に寄付する」のボタンが操作された場合に表示される寄付受付画面の一例を示す例示図である。
定期的な寄付者の場合は、登録済であって、ログインID及びパスワードが付与されている。図9の「継続的に寄付する」のボタンを操作した場合、ログイン画面(図示省略)が表示され、ログインに成功した場合、図11の寄付受付画面が表示される。
なお、これに限定されるものではなく、Line(登録商標)のアカウントで登録できるように構成しても良い。
【0065】
図11の寄付受付画面には、寄付者からチケットの寄付枚数を受け付けるための入力窓が設けられており、定期的な寄付者が寄付したチケット、即ち寄付によって用意されたチケットのうち、使用されたチケットの枚数(使用済み枚数)、残りチケットの枚数(残余枚数)、及び、今まで寄付したチケットの累計(総寄付枚数)が表示されている。
【0066】
即ち、寄付者端末200の制御部210は無線通信部250を介して運用本部サーバ100から寄付者情報DB160の斯かる寄付者の寄付者情報を取得して、表示部240に使用済み枚数、残余枚数、及び、総寄付枚数を表示する。
【0067】
また、図11の寄付受付画面に「決済」のボタンが更に設けられており、チケットの寄付枚数の入力を終えた定期的な寄付者が「決済」のボタンを操作した場合、決済金額及び確認ボタン等を含む決済画面(図示省略)に移る。
【0068】
図12は、寄付アプリケーションの操作画面にて「通知」のボタンが操作された場合に表示される使用状況報告画面の一例を示す例示図である。図12に示すように、使用状況報告画面には、送られてきた使用状況報告が表示されている。
【0069】
具体的に、各使用状況報告は、チケットが使用された、日付、枚数、加盟店情報(加盟店業種、該加盟店の連絡先、該加盟店の所在、該加盟店のホームページURL等)、お礼の意のテキスト等を含む。受信された複数の使用状況報告は時系列に表示されている。
【0070】
以上では、「通知」のボタンを操作することによって、使用状況報告を確認できる場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、使用状況報告が所謂プッシュ通知として寄付者端末200の表示部240に表示されるように構成しても良い。
【0071】
また、上述の如く、LINE(商標登録)のアカウントで登録した場合は、LINE(商標登録)のプッシュ通知として寄付者端末200の表示部240に表示されるように構成しても良い。
【0072】
図13は、子供支援システム1に係る加盟店端末300の要部構成を示す機能ブロック図である。
加盟店端末300は、例えばPOS(Point of sales)レジ端末、タブレット、ノートPC等である。加盟店端末300は、制御部310と、入力部320と、無線通信部330と、記憶部340と、表示部350とを備えている。以下では、加盟店端末300が携帯電話機である場合を例に説明する。
【0073】
制御部310は、例えばCPUからなり、加盟店端末300の各部を制御する。例えば、制御部310は、入力部320を介してユーザから受け付けた指示に基づいて、運用本部に支払いを要求する指示を生成する。
【0074】
入力部320は、表示部350に装着されたタッチパネル部であり、ユーザのタッチ操作によって運用本部への支払い要求をユーザから受け付ける。
【0075】
記憶部340は、例えば半導体メモリからなり、制御部310の制御に必要なプログラム等を記憶している。例えば、記憶部340には、子供支援事業に加盟するための加盟店アプリケーションがインストールされている。また、記憶部340は、運用本部から付与され、斯かる加盟店アプリケーションのログインに必要なID及びPWを記憶している。
【0076】
無線通信部330は、例えば、商用ネットワークを介して、事業者サーバ400及び運用本部サーバ100と無線通信を行う。例えば、無線通信部330は、制御部310によって生成された請求内訳、即ち、支払いを要求する指示を運用本部の運用本部サーバ100に送信し、請求額の支払いが完了した場合に、電子マネー事業者(事業者サーバ400)から送信される完了通知を受信する。
【0077】
例えば、ユーザが加盟店登録情報の変更を希望する場合、制御部310は、ユーザから、入力部320を介して、加盟店登録情報を変更する指示、及び変更内容を受け付け、受け付けた変更内容を、無線通信部330を介して運用本部サーバ100に送る。
【0078】
運用本部サーバ100では、無線通信部150が加盟店端末300から加盟店登録情報の変更内容を受信した場合、変更内容に応じて制御部110が加盟店登録情報DB180を更新する。
【0079】
表示部350は、加盟店端末300の操作等に必要な情報、画像、加盟店アプリケーションの操作画面等を表示する。表示部350は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
【0080】
図14は、子供支援システム1に係る加盟店端末300の表示部350に表示された前記加盟店アプリケーションの操作画面の一例を示す例示図である。
【0081】
図14に示す加盟店アプリケーションの操作画面には、利用上限枚数、使う枚数(使用枚数)及び合計金額と、「使用する」のボタン及び「使用履歴」のボタンとが表示されている。
利用上限枚数は、一回(又は一日)に使用できるチケットの限度枚数であり、加盟登録時に予め設定されるが、変更できる。また、使う枚数は、今回使用されるチケットの枚数であり、該枚数のチケットを貨幣に換算した場合の金額が合計金額に表示されている。
【0082】
「使用する」のボタンが操作された場合、今回使用されるチケットの枚数相当分の金額を請求する請求内訳、即ち、斯かる金額の支払いを要求する指示が、無線通信部330を介して運用本部の運用本部サーバ100に送信される。
また、「使用履歴」のボタンが操作された場合、今まで運用本部に送った請求内訳が時系列に表示される。
【0083】
図15は、子供支援システム1に係る事業者サーバ400の要部構成を示す機能ブロック図である。
事業者サーバ400は、例えばPCである。事業者サーバ400は、制御部410と、表示部420と、記憶部430と、無線通信部440とを備えている。
【0084】
制御部410は、例えばCPUからなり、事業者サーバ400の各部を制御する。例えば、制御部410は、寄付者の依頼に応じて寄付金の送金処理を完了した場合に、寄付者及び運用本部に送信する完了通知と、運用本部の依頼に応じて請求額の支払いが完了した場合に、運用本部及び加盟店に送信する完了通知とを生成する。
【0085】
記憶部430は、例えば半導体メモリ、ハードディスクドライブ等からなり、制御部410の制御に必要なプログラム等を記憶している。例えば、記憶部430には、運用本部サーバ100、寄付者端末200及び加盟店端末300のIDと、各IDに対応するメールアドレス及び電子マネーウォレットとが記憶されている。各電子マネーウォレットには電子マネーの所定バリュー(貨幣価値)が対応付けられている。前記IDは、例えば、電子マネーでの支払いの際に用いられるIDである。
【0086】
表示部420は、事業者サーバ400の操作等に必要な情報、画像等を表示する。表示部420は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
【0087】
無線通信部440は、例えば、商用ネットワークを介して、運用本部サーバ100、寄付者端末200及び加盟店端末300と無線通信を行う。例えば、無線通信部440は、制御部410によって生成された完了通知を運用本部サーバ100、寄付者端末200又は加盟店端末300に送信し、寄付者(寄付者端末200)から送金の依頼を受け付け、運用本部(運用本部サーバ100)から決済の依頼を受け付ける。
【0088】
図16図17は、事業者サーバ400を介して、寄付者端末200と運用本部サーバ100との間で行われる寄付処理について説明するフローチャートである。なお、以下では、便宜上、電子マネーを用いて決済を行う場合を例に挙げて説明する。
【0089】
まず、寄付者は寄付者端末200の入力部220を適宜操作して前記寄付アプリケーションを起動させる(ステップS101)。斯かる寄付アプリケーションのログイン画面を介して寄付者から認証情報(ID及びPW)の入力を受け付け、制御部210は無線通信部250を介して運用本部サーバ100に送信する(ステップS102)。
【0090】
寄付者端末200から認証情報を受信した運用本部サーバ100の制御部110は、寄付者情報DB160の寄付者情報に基づいて認証を行い、表示情報を寄付者端末200に送信する(S301)。
【0091】
運用本部サーバ100から表示情報を受信した寄付者端末200の制御部210は、受信した表示情報に基づいて表示部240に図9のような操作画面を表示する(ステップS103)。
【0092】
寄付者は、図9の操作画面の「寄付する」のボタンをタッチ操作し、図10のような寄付受付画面を表示させる。寄付者は、寄付しようとするチケットの枚数を前記入力窓に入力する(ステップS104)。
【0093】
次いで、寄付者は、図10の決済方法選択画面から寄付における決済方法を選択する。上述の如く、本実施例では、電子マネーによる決済が行われるので、寄付者は、「A-Pay」のボタン又は「B-Pay」のボタンをタッチ操作する。「A-Pay」のボタン又は「B-Pay」のボタンがタッチ操作された場合、上述の如く、決済画面が表示されるので、寄付者は決済金額(寄付額)を確認のうえ、確認ボタンをタッチ操作する。
【0094】
なお、寄付者端末200にインストールされている寄付アプリケーションは、子供支援システム1に係る子供支援事業への寄付を目的としており、寄付先はデフォルトとして運用本部(運用本部サーバ100)に設定されている。
【0095】
以上の操作が行われた場合、寄付者端末200の制御部210は、受け付けた寄付枚数に対応する寄付額を運用本部に送金(寄付)するよう依頼する指示を生成し、無線通信部250を介して電子マネー事業者(事業者サーバ400)に送信する。即ち、寄付者端末200は、事業者サーバ400に、運用本部を送金先とし、寄付者のIDを付した送金依頼を送信する(ステップS105)。事業者サーバ400は、無線通信部440を介して、斯かる送金依頼を受信する。
【0096】
寄付者(寄付者端末200)から送金依頼を受信した事業者サーバ400は、斯かる送金依頼に応じて送金処理を行う(ステップS201)。
詳しくは、事業者サーバ400の制御部410は、斯かる送金依頼に付された寄付者のIDに対応付けられて記憶部430に格納されている、寄付者の電子マネーウォレットの電子マネーバリューを前記送金依頼に係る寄付額分だけ減らす。また、制御部410は、送金先である運用本部のIDに対応付けられて記憶部430に格納されている、運用本部の電子マネーウォレットの電子マネーバリューを前記寄付額の80%分だけ増やす。上述の如く、寄付額の80%がチケットの用意(購入)に割り当てられる。
【0097】
次いで、制御部410は、チケットの購入とは別に運用本部に払われる手数料の加算処理を行う(ステップS202)。即ち、制御部410は、送金先である運用本部のIDに対応付けられて記憶部430に格納されている、運用本部の手数料用電子マネーウォレットの電子マネーバリューを前記寄付額の20%分だけ増やす。
【0098】
以上によって、前記送金依頼に応じた送金処理及び手数料加算処理を完了した制御部410は、寄付者(寄付者端末200)及び運用本部(運用本部サーバ100)に完了通知を行う(ステップS203)。制御部410は、寄付者端末200に対しては、送金処理が完了したことを通知し、運用本部サーバ100に対しては、寄付額及び手数料の加算処理が完了したことを例えば寄付者のIDと共に通知する。
【0099】
寄付者端末200は、無線通信部250を介して、事業者サーバ400から完了通知を受信した場合、完了通知の内容を表示部240に表示する。即ち、斯かる完了通知には、寄付日付、寄付枚数、寄付額、寄付先等に係る情報が含まれており、寄付者端末200の制御部210は、完了通知の内容に基づいて、表示部240に寄付の内訳を表示する(ステップS106)。例えば、表示部240には、寄付日付、寄付枚数、寄付額、寄付先等が表示される。
【0100】
また、運用本部サーバ100は、無線通信部150を介して、事業者サーバ400から完了通知を受信した場合、完了通知の内容を表示部140に表示する。即ち、運用本部サーバ100の制御部110は、完了通知の内容に基づいて、表示部140に寄付枚数、寄付額及び手数料等の送金内訳を表示する(ステップS302)。例えば、表示部140には、寄付日付、寄付枚数、寄付額、手数料、寄付者(ID)等が表示される。
【0101】
続いて、制御部110は、完了通知の内容に基づいて、寄付者情報DB160の寄付者情報(図3参照)、及び、運用情報DB170の運用情報(図4参照)を更新する(ステップS303)。
【0102】
そして、制御部110は、寄付者情報DB160の寄付者情報から、事業者サーバ400から受信した完了通知に係る寄付者IDに対応付けられたメールアドレスを読み出して、無線通信部150を介し、寄付の受け取りを確認する寄付受取確認通知を斯かる寄付者(寄付者端末200)に送信する(ステップS304)。
【0103】
寄付者端末200は、無線通信部250を介して、運用本部サーバ100から寄付受取確認通知を受信した場合、寄付受取確認通知の内容を表示部240に表示する。例えば、寄付者端末200の表示部240には、寄付受取確認通知の内容に基づいて、寄付を受け取った日付、受け取った寄付枚数及び寄付額、受取確認の意のテキスト、お礼の意のテキスト等が表示される(ステップS107)。
【0104】
図18図19は、事業者サーバ400を介して、運用本部サーバ100と加盟店端末300との間で行われる決済処理について説明するフローチャートである。なお、以下では、便宜上、電子マネーを用いて決済を行う場合を例に挙げて説明する。
【0105】
加盟店には実物のチケットが用意されており、斯かる加盟店のサービスを利用する子供は、用意されているチケットを自由に使用できる。又は、加盟店のサービスを利用する子供は、デジタルチケットの使用を加盟店の店主に申し出ることも可能である。
【0106】
例えば、子供が加盟店で食事代としてチケットを使用する場合、まず、加盟店の店主は加盟店端末300の入力部320を適宜操作して前記加盟店アプリケーションを起動させる(ステップS701)。
【0107】
斯かる加盟店アプリケーションのログイン画面を介して加盟店から認証情報(ID及びPW)の入力を受け付け、制御部310は無線通信部330を介して運用本部サーバ100に送信する(ステップS702)。
【0108】
加盟店端末300から認証情報を受信した運用本部サーバ100の制御部110は、加盟店登録情報DB180の加盟店登録情報に基づいて認証を行い、記憶部130に記憶されている利用上限枚数を含む表示情報を加盟店端末300に送信する(S501)。
【0109】
運用本部サーバ100から表示情報を受信した加盟店端末300の制御部310は、受信した表示情報に基づいて、表示部350に図14のような操作画面を表示し、この際利用上限枚数が表示される(ステップS703)。
【0110】
加盟店の店主は、図14の操作画面を適宜操作して使用するチケットの枚数を入力し、制御部310は使用枚数の入力を受け付ける(ステップS704)。この際、図14の操作画面には、入力するチケットの枚数に応じて自動的に合計金額が表示される。
【0111】
次いで、制御部310は、入力されたチケットの枚数に基づいて、運用本部(運用本部サーバ100)に請求内訳を送信する(ステップS705)。より詳しくは、加盟店の店主が図14の「使用する」のボタンをタッチ操作した場合、制御部310は請求内訳を運用本部に送信する。運用本部サーバ100は、無線通信部150を介して加盟店端末300から請求内訳を受信する。ここで、請求内訳は、日付、加盟店情報、使用枚数、請求金額(合計金額)等を含む。
【0112】
運用本部サーバ100の制御部110は、請求内訳を受信した場合、寄付者情報DB160の寄付者情報(図3参照)に基づいて、寄付者への使用状況報告が必要であるか否かの判定を行う(ステップS502)。斯かる判断は、寄付者情報DB160の寄付者情報の報告要否列の記憶内容に基づいて行われる。即ち、制御部110は、報告要否列に「要」と記憶されているか、「否」と記憶されているかを確認する。
【0113】
なお、今回使用されたチケットがどの寄付者の寄付によって用意されたものであるかを特定できないので、寄付を受け取った順に応じて使用状況報告を行う。即ち、図3の寄付者情報DB160の寄付者情報の「受け付けNo.」が「1」である寄付者から優先的に使用状況報告を行う。即ち、受け付けの古い順に寄付者へ使用状況通知を送信する。
【0114】
受け付けNo.1の寄付者に係る報告要否列に「要」と記憶されていれば、制御部110は、寄付者への使用状況報告が必要であると判定し(ステップS502:YES)、受け付けNo.1の寄付者の寄付者端末200に使用状況報告を送信する(ステップS503)。
【0115】
受け付けNo.1の寄付者の寄付者端末200は、無線通信部250を介して、運用本部サーバ100から使用状況報告を受信した場合、使用状況報告の内容を表示部240に表示する。即ち、寄付者端末200の制御部210は、使用状況報告の内容に基づいて、図12に示す如く、チケットが使用された、日付、加盟店情報、該加盟店の所在、使用枚数等と、お礼の意のテキスト等を表示部240に表示する(ステップS401)。使用状況報告を受けた寄付者は、寄付のやり甲斐を感じることが出来る。
【0116】
なお、使用状況報告は、加盟店から受け付けた使用枚数に応じて、行われる。例えば、「受け付けNo.1」の寄付者の残余枚数が2である場合、加盟店から請求された請求金額がチケット3枚分である場合、運用本部サーバ100は、チケット2枚分に対しては受け付けNo.1の寄付者に使用状況報告を送信し、残りのチケット1枚分に対しては受け付けNo.2の寄付者に使用状況報告を送信する。以降、「受け付けNo.」が「1」であった寄付者の「受け付けNo.」は削除され、「受け付けNo.」が「2」であった寄付者の「受け付けNo.」が「1」となる。
【0117】
制御部110は、受け付けNo.1の寄付者端末200に使用状況報告を送信してから、又は、受け付けNo.1の寄付者に係る報告要否列に「否」と記憶されており、寄付者への使用状況報告が不要であると判定した場合(ステップS502:NO)、計時部(図示省略)に計時の開始を支持する。制御部110は、計時部の計時結果に基づいて所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS504)。ここで、所定時間は、例えば、24時間である。
【0118】
上述したように、使用状況報告を受けた寄付者は、寄付のやり甲斐を感じると共に、子供支援事業の間接的な監視機能を果たす。即ち、寄付者は使用状況報告によって、自分の寄付によって用意されたチケットが、何時、何処で、何枚使用されたかが確認できる。よって、子供の出入ができないお店でチケット使用される、チケットの使用枚数が必要以上に多い、非常識的な頻度でチケットが使用される等、チケットの不正使用が疑われる場合には、使用状況報告に記載のアクセス情報、例えばURLを用いて加盟店のホームページにアクセスし、又は直接電話して確認を行い、又は運用本部に電話して確認を行うことも可能である。
【0119】
このような寄付者の監視機能の効果を十分に生かすべく、本実施の形態に係る子供支援システム1では、加盟店からの請求内訳の受信から所定時間(24時間)の経過後に請求内訳が確定される。換言すれば、寄付者又は運用本部からの指摘を受けた加盟店の店主は、24時間の間だけ、請求内訳に対する変更、キャンセル等が可能である。
【0120】
制御部110は、所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS504:NO)、加盟店からキャンセル要求が有ったか否かを判定する(ステップS507)。斯かる判定は制御部110が無線通信部150を監視することによって行われる。
【0121】
制御部110は、加盟店からキャンセル要求がなかったと判定した場合(ステップS507:NO)、処理をステップS504に戻す。また、制御部110は、加盟店からキャンセル要求が有ったと判定した場合(ステップS507:YES)、既に受信した請求内訳をキャンセルし(ステップS508)、処理をステップS504に戻す。
【0122】
一方、制御部110は、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS504:YES)、加盟店からの請求内訳の内容は確定し、処理をステップS505に移る。
【0123】
即ち、制御部110は、所定時間が経過したと判定した場合(ステップS504:YES)、受信した請求内訳の送信元を決済対象として請求内訳に係る請求金額を決済するよう依頼する指示を生成し、運用本部のIDを付して、無線通信部150を介して電子マネー事業者(事業者サーバ400)に送信する(ステップS505)。事業者サーバ400は、無線通信部440を介して、斯かる決済依頼を受信する。
【0124】
運用本部(運用本部サーバ100)から決済依頼を受信した事業者サーバ400は、斯かる決済依頼に応じて決済処理を行う(ステップS601)。
詳しくは、事業者サーバ400の制御部410は、斯かる決済依頼に付された運用本部のIDに対応付けられて記憶部430に格納されている、運用本部の電子マネーウォレットの電子マネーバリューを前記決済依頼に係る決済額から手数料を除く80%分だけ減らす。また、制御部410は、決済対象である加盟店のIDに対応付けられて記憶部430に格納されている、斯かる加盟店の電子マネーウォレットの電子マネーバリューを前記決済額分だけ増やす。
【0125】
以上によって、前記決済依頼に応じた決済処理を完了した制御部410は、無線通信部440を介して運用本部(運用本部サーバ100)及び加盟店の店主(加盟店端末300)に完了通知を行う(ステップS602)。制御部410は、運用本部サーバ100に対しては、支払い処理が完了したことを通知し、加盟店端末300に対しては、入金処理が完了したことを通知する。
【0126】
また、運用本部サーバ100は、無線通信部150を介して、事業者サーバ400から完了通知を受信した場合、完了通知の内容を表示部140に表示する。即ち、運用本部サーバ100の制御部110は、完了通知の内容に基づいて、表示部140に支払いの内訳を表示する(ステップS506)。例えば、表示部140には、支払い日付、支払い額、支払い先の加盟店情報等が表示される。
【0127】
また、制御部110は、完了通知の内容に基づいて、寄付者情報DB160の寄付者情報(図3参照)、及び、運用情報DB170の運用情報(図4参照)を更新する。
【0128】
加盟店端末300は、無線通信部330を介して、事業者サーバ400から完了通知を受信した場合、完了通知の内容を表示部350に表示する。即ち、加盟店端末300の制御部310は、完了通知の内容に基づいて、表示部350に入金の内訳を表示する(ステップS706)。例えば、表示部350には、入金日付、入金額、入金依頼者等が表示される。
【0129】
以上のように、本実施の形態に係る子供支援システム1においては、寄付者がチケットの使用状況報告を受けるので、寄付のやり甲斐を感じることができ、寄付を奨励する効果を奏する。
【0130】
また、本実施の形態に係る子供支援システム1においては、寄付者が、チケットの使用と略同時に使用状況報告を受けるので、臨場感と共に寄付のやり甲斐を感じることができる。
【0131】
更に、本実施の形態に係る子供支援システム1においては、加盟店からの請求内訳の確定まで、所定の待機時間(24時間)を設け、斯かる待機時間の間だけ加盟店が請求をキャンセルすることができる。よって、上述の如く、使用状況報告を受けた寄付者が子供支援事業の間接的な監視機能を果し、チケットの不正使用を抑制する効果を奏する。なお、このような寄付者の監視機能をより助けるために、子供支援システム1において、使用状況報告の際に、チケットが使用された加盟店へのアクセス情報として電話番号を一緒に通知するように構成しても良い。
【0132】
以上では、加盟店で子供がチケットを用いてカレー(飲食物)の提供を受ける場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。文房具ショップ、服ショップ等子供に係るサービスを提供する加盟店であっても良い。
【0133】
なお、本実施の形態に係る子供支援システム1は、以上の記載に限定されるものではなく、ブロックチェーンシステム上で実行できるように構成しても良い。
【0134】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0135】
各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。
【符号の説明】
【0136】
1 子供支援システム
110 制御部
140 表示部
210 制御部
240 表示部
310 制御部
350 表示部
410 制御部
420 表示部
100 運用本部サーバ
200 寄付者端末
300 加盟店端末
400 事業者サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19