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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173484
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20241205BHJP
【FI】
G06Q30/0207 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091928
(22)【出願日】2023-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139491
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 隆慶
(74)【代理人】
【氏名又は名称】石井 裕充
(72)【発明者】
【氏名】彼宗 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】大瀧 翔
(72)【発明者】
【氏名】太箸 匠真
(72)【発明者】
【氏名】河合 祐耶
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】利用者のコストを低減する。
【解決手段】制御部と通信部と記憶部とを含む情報処理装置1による情報処理方法であって、情報処理装置1は通信部を介してネットワークと通信可能であり、第1の時間枠にて、第1の業種での車両の利用予約を受け付けることと、第1の時間枠の直前又は直後の第2の時間枠につき、第1の業種から他の業種への切り替えの容易度に応じて第2の時間枠の利用料金を減額することと、を含む情報処理方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と通信部と記憶部とを含む情報処理装置による情報処理方法であって、
前記情報処理装置は前記通信部を介してネットワークと通信可能であり、
第1の時間枠にて、第1の業種での車両の利用予約を受け付けることと、
前記第1の時間枠の直前又は直後の第2の時間枠につき、前記第1の業種から他の業種への切り替えの容易度に応じて前記第2の時間枠の利用料金を減額することと、
を含む情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記車両には、業種に応じた1以上の設備が搭載され、
前記切り替えは、前記1以上の設備の配置変更を含む、
情報処理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理方法において、
前記切り替えの容易度は、前記第1の業種で利用される設備と、前記他の業種で利用される設備との類似度から判定される、情報処理方法。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記切り替えの容易度は、前記第1の業種が営業されるエリアと、前記他の業種が営業されるエリアとの近接度から判定される、情報処理方法。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記切り替えの容易度は、前記第1の業種の利用者の属性と、前記他の業種の利用者の属性との類似度から判定される、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両における複数の使用態様の識別データを設定し、車載機から出力されたいずれかの使用態様における実際の稼働状況の検出結果データに基づいて、稼働した車両の使用態様での分担賃借料を決定する車両賃借管理システムが知られている(例えば特許文献1参照)。車両賃借管理システムは、複数のユーザの車両使用時間に応じてリース料及びガソリン代を按分する。車両賃借管理システムはまた、1台の車両を「マイカー」と「業務利用」とで共用し、業務利用時間に応じて会社及びユーザに請求するリース料を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-114854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記背景技術では、利用態様又は用途に応じた利用料金が考慮されていない。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、利用者のコストを低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、
制御部と通信部と記憶部とを含む情報処理装置による情報処理方法であって、
前記情報処理装置は前記通信部を介してネットワークと通信可能であり、
第1の時間枠にて、第1の業種での車両の利用予約を受け付けることと、
前記第1の時間枠の直前又は直後の第2の時間枠につき、前記第1の業種から他の業種への切り替えの容易度に応じて前記第2の時間枠の利用料金を減額することと、
を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一実施形態によれば、利用者のコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システムの概略図である。
図2】情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図3】ユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図4】情報処理装置による動作を示すフローチャートを示す図である。
図5】利用料金DB(database)のデータ構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本実施形態の情報処理システムSの概略図である。情報処理システムSは、ネットワークNWを介して互いに通信可能な情報処理装置1とユーザ端末2とを含む。ネットワークNWは、例えば移動体通信網、固定通信網、又はインターネットを含む。
【0010】
図1では説明の簡便のため、情報処理装置1とユーザ端末2とは1つずつ図示される。しかし、情報処理装置1とユーザ端末2とのそれぞれの数はこれに限られない。例えば、本実施形態の情報処理装置1が実行する処理は、分散配置された複数の情報処理装置1によって実行されてよい。
【0011】
情報処理装置1は、データセンタなどの施設に設置される。情報処理装置1は、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバなどのコンピュータである。
【0012】
図2を参照して情報処理装置1の内部構成が詳細に説明される。
【0013】
情報処理装置1は、制御部11と通信部12と記憶部13とを含む。情報処理装置1の各構成要素は、例えば専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0014】
制御部11は例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)を含む1つ以上の汎用プロセッサを含む。制御部11は、特定の処理に特化した1つ以上の専用プロセッサを含んでよい。制御部11は、プロセッサを含む代わりに、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってよい。制御部11は、ECU(Electronic Control Unit)を含んでもよい。制御部11は通信部12を介して、任意の情報を送信及び受信する。
【0015】
通信部12は、ネットワークNWに接続するための通信モジュールを含む。通信部12は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、又は5G(5th Generation)を含む1つ以上の移動体通信規格に対応するモジュールを含んでよい。通信部12は、Bluetooth(登録商標)、AirDrop(登録商標)、IrDA、ZigBee(登録商標)、Felica(登録商標)、又はRFIDを含む1つ以上の近距離通信の規格又は仕様に対応する通信モジュール等を含んでよい。通信部12は、ネットワークNWを介して任意の情報を送信及び受信する。
【0016】
記憶部13は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれるが、これらに限られない。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部13は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部13は、制御部11によって分析又は処理された結果の情報を記憶してよい。記憶部13は、情報処理装置1の動作又は制御に関する各種情報等を記憶してよい。記憶部13は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶してよい。記憶部13は情報処理装置1の外部に設けられて、情報処理装置1からアクセスされてよい。記憶部13は利用料金DBを含む。
【0017】
ユーザ端末2は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ウェアラブル機器、若しくはタブレットなどのモバイル機器である。代替例としてユーザ端末2は、PCなどの汎用機器、又は専用機器であってよい。「PC」は、personal computerの略語である。
【0018】
図3を参照してユーザ端末2の内部構成が詳細に説明される。
【0019】
ユーザ端末2は、制御部21と通信部22と記憶部23と表示部24と入力部25と撮像部26とを含む。ユーザ端末2の各構成要素は、例えば専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0020】
ユーザ端末2の制御部21と通信部22と記憶部23とのハードウェア構成についての説明は、情報処理装置1の制御部11と通信部12と記憶部13とのハードウェア構成についての説明と同一であってよい。ここでの説明は省略される。
【0021】
表示部24は例えば、ディスプレイである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。表示部24は、ユーザ端末2に備えられる代わりに、外部の出力機器としてユーザ端末2に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。
【0022】
入力部25は例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力部25は、ユーザ端末2の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付ける。入力部25は、ユーザ端末2に備えられる代わりに、外部の入力機器としてユーザ端末2に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。「HDMI(登録商標)」は、High-Definition Multimedia Interfaceの略語である。
【0023】
撮像部26はカメラを含む。撮像部26は周囲を撮像することができる。撮像部26は画像解析のために、撮像した画像を記憶部23に記録し又は制御部21に送信してよい。画像は静止画又は動画を含む。
【0024】
以下、図4及び図5において、情報処理装置1にて実行される情報処理方法が詳細に説明される。
【0025】
ステップS1にて情報処理装置1の制御部11は、第1の時間枠にて、第1の業種での車両の利用予約を受け付ける。例えば図5に示されるように制御部11は、4月1日の11:00から12:00までの第1の時間枠での利用予約をユーザ端末2からネットワークNWを介して受け付ける。
【0026】
車両には、業種に応じた1以上の設備が搭載される。業種は、レストラン、コーヒーショップ、バー、保険販売、学習塾等の任意の業種であってよい。設備は例えば内装、ユニットを含む。
【0027】
ステップS2にて制御部11は、第1の時間枠の直前又は直後の第2の時間枠につき、第1の業種から1以上の他の業種のそれぞれへの切り替えの容易度を判定する。ここでは第1の業種と他の業種とは同一の車両で営業されるが、代替例として別の車両で営業されてよい。図5に示される例での第2の時間枠は、4月1日の10:00から11:00までの時間枠、又は、4月1日の12:00から13:00までの時間枠である。
【0028】
切り替えは、1以上の設備の配置変更を含む。配置変更は例えば部品の入れ替え又は取り付けであってよい。
【0029】
追加例として又は代替例として、切り替えの容易度は、第1の業種で利用される設備と、他の業種で利用される設備との類似度から判定される。各業種で利用される設備は、記憶部13にあらかじめ記憶される。設備の類似度の判定方法は任意である。例えば制御部11は、オーブンを使用するレストランからオーブンを使用する別のレストランへの切り替え、コーヒーショップからバーへの切り替え、又は、保険販売の窓口から学習塾への切り替えにつき、切り替えの容易度は低いと判定してよい。
【0030】
追加例として又は代替例として、切り替えの容易度は、第1の業種が営業されるエリアと、他の業種が営業されるエリアとの近接度から判定されてよい。この場合、車両はあるエリアから他のエリアに移動する。各業種が営業されるエリアは、記憶部13にあらかじめ記憶される。エリアの近接度の判定方法は任意である。
【0031】
追加例として又は代替例として、切り替えの容易度は、第1の業種の利用者の属性と、他の業種の利用者の属性との類似度から判定される。各業種での利用者の属性は記憶部13にあらかじめ記憶される。類似度の判定方法は任意である。
【0032】
追加例として又は代替例として、切り替えの容易度は、切り替えに要する時間及び費用の少なくとも一方から判定されてよい。判定方法は任意である。制御部11は、例えば切り替えに要する時間又は費用が少ないほど、切り替えの容易度は高いと判定してよい。
【0033】
ステップS3にて制御部11は、判定された容易度に応じて第2の時間枠の利用料金を減額する。図5に示される例では、第2の時間枠の基準の基本料金は500円である。制御部11は、判定された容易度が高いほど、第2の時間枠の利用料金500円からの減額幅を大きく設定する。追加例として制御部11は、判定された容易度が低いほど(すなわち切り替えが難しいほど)、第2の時間枠の利用料金を増額してよい。
【0034】
ステップS4にて制御部11は、第2の時間枠の利用要求をユーザ端末2又は他の端末から受け付けると、利用要求を行ったユーザの業種についての第1の業種からの切り替えの容易度に応じて、異なる利用料金を通知する。代替例として第2の時間枠の利用要求は、ステップS3より前に受け付けられてよい。
【0035】
以上述べたように本実施形態によれば、制御部11の動作は、第1の時間枠にて、第1の業種での車両の利用予約を受け付けることと、第1の時間枠の直前又は直後の第2の時間枠につき、第1の業種から他の業種への切り替えの容易度に応じて第2の時間枠の利用料金を減額することと、を含む。この構成により情報処理装置1は、利用予約がなされた業種からの切り替えが容易であるほど、前後の時間枠の利用料金を減額する。このため、情報処理装置1は、利用者のコストを低減することができ、また、切り替えコストを低減することができる。
【0036】
また本実施形態によれば、車両には、業種に応じた1以上の設備が搭載され、切り替えは、1以上の設備の配置変更を含む。切り替えの容易度は、第1の業種で利用される設備と、他の業種で利用される設備との類似度から判定される。切り替えの容易度は、第1の業種が営業されるエリアと、他の業種が営業されるエリアとの近接度から判定される。切り替えの容易度は、第1の業種の利用者の属性と、他の業種の利用者の属性との類似度から判定される。この構成により情報処理装置1は、切り替えコストを一層低減することができる。
【0037】
本開示が諸図面及び実施例に基づき説明されるが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。例えば、各手段又は各ステップに含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0038】
例えば、上記の実施形態において、情報処理装置1の機能又は処理の全部又は一部を実行するプログラムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を含み、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD(Digital Versatile Disc)又はCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。またプログラムの流通は、プログラムを任意のサーバのストレージに格納しておき、任意のサーバから他のコンピュータにプログラムを送信することにより行ってもよい。またプログラムはプログラムプロダクトとして提供されてもよい。本開示は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 情報処理装置
図1
図2
図3
図4
図5