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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173522
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】撮像装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/745 20230101AFI20241205BHJP
   H04N 23/70 20230101ALI20241205BHJP
   H04N 23/75 20230101ALI20241205BHJP
   G03B 7/00 20210101ALI20241205BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20241205BHJP
【FI】
H04N23/745
H04N23/70
H04N23/75
G03B7/00
G03B15/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023091998
(22)【出願日】2023-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】高木 愛仁
【テーマコード(参考)】
2H002
5C122
【Fターム(参考)】
2H002DB00
2H002FB51
2H002GA05
5C122EA13
5C122FA08
5C122FF01
5C122FF03
5C122HA13
5C122HA35
5C122HB01
5C122HB02
(57)【要約】
【課題】フリッカー環境下での連続撮像等において撮像間隔が長い場合の露出追従性を改善する。
【解決手段】撮像装置100は、記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行う。撮像装置は、画像を用いた測光を行う測光手段107と、測光の結果に応じて露出制御を行う制御手段104とを有する。制御手段は、撮像装置に入射する光にフリッカーが含まれる場合における第2の撮像での露出制御を、第1の撮像と第2の撮像との間隔が所定時間より短いときは第1の撮像で取得された記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行い、上記間隔が所定時間より長いときは表示用画像を用いた測光の結果に応じて行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行う撮像装置であって、
画像を用いた測光を行う測光手段と、
前記測光の結果に応じて露出制御を行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記撮像装置に入射する光にフリッカーが含まれる場合における前記第2の撮像での露出制御を、
前記第1の撮像と前記第2の撮像との間隔が所定時間より短いときは前記第1の撮像で取得された前記記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行い、
前記間隔が前記所定時間より長いときは前記表示用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1の撮像と前記第2の撮像はそれぞれ、連続撮像における1回の撮像であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記光にフリッカーが含まれることを検出する検出手段を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記所定時間は、前記フリッカーの周期の整数倍の時間より長い時間であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記測光の結果に応じて絞り値を制御し、
前記光に前記フリッカーが含まれる場合において、
前記間隔が前記所定時間より短いときは前記第1および第2の撮像での絞り値と前記表示用撮像での絞り値との差が所定値より小さくなるように制限し、
前記間隔が前記所定時間より長いときは前記差の制限を設けないことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記光に前記フリッカーが含まれる場合において、
前記表示用撮像における露光時間が所定露光時間より長いときは、前記間隔が前記所定時間より短くても、前記第2の撮像での露出制御を前記表示用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記所定露光時間は、前記フリッカーの周期の整数倍の時間であることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記制御手段は、
前記測光の結果に応じて絞りの駆動を制御し、
前記撮像装置の動作音に関する設定がなされている場合に、該設定がなされていない場合よりも前記絞りを低速で駆動することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行い、画像を用いた測光と該測光の結果に応じて露出制御を行う撮像装置の制御方法であって、
前記撮像装置に入射する光にフリッカーが含まれる場合において、
前記第2の撮像での露出制御を、前記第1の撮像と前記第2の撮像との間隔が所定時間より短いときに前記第1の撮像で取得された前記記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うステップと、
前記第2の撮像での露出制御を、前記間隔が前記所定時間より長いときに前記表示用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うステップとを有することを特徴とする制御方法。
【請求項10】
前記撮像装置のコンピュータに、請求項9に記載の制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ等の撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
蛍光灯等の人工光源は、商用電源周波数の影響により周期的に光量が変化するフリッカーが生じることが知られている。このようなフリッカー光源下においてフリッカーの光量変化周期よりも短いシャッター速度(または撮像素子の電荷蓄積時間)で被写体を連続撮像すると、該連続撮像で得られる複数の静止画像間で明るさむらや色むらが生じる場合がある。また、フリッカー光源下での撮像により得られた動画像をライブビュー画像としてモニタに表示する場合に、電荷蓄積時間とフレームレートに応じてフリッカーの影響による縞が画像内に生じたり画像全体の明るさが変化したりする。このため、連続撮像における撮像間で生成されるライブビュー画像から測光値を算出しても、縞の影響により正しい測光値を得ることができない。
【0003】
特許文献1には、静止画撮像時における電荷蓄積タイミングをフリッカーの光量変化に応じて調整することで縞のない静止画像を取得し、その静止画像を用いて測光値を算出することで正しい測光値を得る方法が開始されている。また同特許文献には、ライブビュー画像を撮像する際の電荷蓄積時間をフリッカーの光量変化周期の整数倍に設定することで、フリッカーの影響を低減してライブビュー画像から正しい測光値を得る方法も開示されている。そして同特許文献には、連続撮像中は常に静止画像から測光値を得ることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-010317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
連続撮像においてライブビュー画像から正しい測光値を得ようとするとライブビュー画像を生成する際の電荷蓄積時間が伸びて静止画撮像の間隔が長くなるため、連続撮像速度が速い場合には静止画像から正しい測光値を得ることが望ましい。しかしながら、このような連続撮像では、先の静止画撮像で取得された静止画像を用いて算出した測光値に応じて次の静止画撮像での撮像パラメータが決められる。このため、静止画撮像の間隔が長い(連続撮像速度が遅い)ほど、露出追従性が低下する。
【0006】
本発明は、フリッカー環境下での連続撮像等において撮像間隔が長い場合の露出追従性を改善することができるようにした撮像装置およびその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての撮像装置は、記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行う。該撮像装置は、画像を用いた測光を行う測光手段と、測光の結果に応じて露出制御を行う制御手段とを有する。制御手段は、撮像装置に入射する光にフリッカーが含まれる場合における第2の撮像での露出制御を、第1の撮像と第2の撮像との間隔が所定時間より短いときは第1の撮像で取得された記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行い、上記間隔が所定時間より長いときは表示用画像を用いた測光の結果に応じて行うことを特徴とする。
【0008】
また本発明の他の一側面としての制御方法は、記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行い、画像を用いた測光と該測光の結果に応じて露出制御を行う撮像装置に適用される。該制御方法は、撮像装置に入射する光にフリッカーが含まれる場合において、第2の撮像での露出制御を、第1の撮像と第2の撮像との間隔が所定時間より短いときに第1の撮像で取得された記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うステップと、第2の撮像での露出制御を、上記間隔が所定時間より長いときに表示用画像を用いた測光の結果に応じて行うステップとを有することを特徴とする。なお、撮像装置のコンピュータに上記制御方法に従う処理を実行させるプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、フリッカー環境下での連続撮像等において記録用撮像の間隔が長い場合の露出追従性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例1の撮像システムの概略構成を示すブロック図。
図2】実施例1の撮像システムの電気的構成を示すブロック図。
図3】実施例1においてライブビュー表示中にフリッカー検出を行う撮像処理を示すフローチャート。
図4】実施例1における連続撮像処理を示すフローチャート。
図5】実施例1における連続撮像処理(撮像間隔時間が所定値未満である場合)を示すタイミングチャート。
図6】実施例1における連続撮像処理(撮像間隔時間が所定値以上である場合)を示すタイミングチャート。
図7】実施例2における連続撮像処理を示すフローチャート。
図8】実施例2における連続撮像処理(撮像間隔時間が所定値以上である場合)を示すタイミングチャート。
図9】実施例3における連続撮像処理を示すフローチャート。
図10】実施例4における連続撮像処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例0012】
図1は、本発明の実施例1である撮像システムの概略構成を示している。撮像システムは、撮像装置(以下、カメラ本体という)100と、撮像レンズ200と、外部ストロボ300とを含む。また図2は、撮像システムの電気的構成を示している。
【0013】
撮像レンズ200は、カメラ本体100に対して着脱が可能であり、レンズ群201および絞り202を含む光学系と、レンズ制御部(LPU)203とを備えている。光学系は、不図示の被写体から光を結像させて被写体像を形成する。LPU203は、カメラ本体100との通信を行いつつ、レンズ駆動部204および絞り駆動部205を介してレンズ群201におけるズームレンズおよびフォーカスレンズの位置や絞り202の開口径を制御する。
【0014】
カメラ本体100において、撮像素子101は、赤外カットフィルタやローパスフィルタ等を含むCCDセンサ、CMOSセンサ等の電荷蓄積型の固体撮像素子であり、撮像レンズ200により形成された被写体像を撮像(光電変換)する。撮像素子101からの撮像信号により生成される表示用画像としての動画像(ライブビュー画像)をディスプレイユニット103に表示することでライブビュー表示が行われる。また、撮像素子101からの撮像信号により生成される画像は、後述するフリッカーの検出や記録用画像である静止画像としても用いられる。
【0015】
シャッター102は、撮像レンズ200からの光の光路上であって撮像素子101より被写体側(前側)に配置される。シャッター102は、羽根部材(幕)を備えており、この羽根部材が展開された閉状態で撮像レンズ200からの光が遮られ、羽根部材が畳まれた開状態で撮像レンズ200からの光が撮像素子101上に結像する。シャッター102の走行速度を制御することで、撮像素子101へ入射する光量を制御することができる。シャッター102の走行速度と撮像素子101の露光時間(電荷蓄積時間)を含む露出条件に応じて、撮像信号から生成される画像の明るさを変化させることができる。なお、シャッター102と同様の機能を、撮像素子101における蓄積制御で行う電子シャッターとして有してもよい。
【0016】
ディスプレイユニット(以下、単にディスプレイという)103は、TFT型LCD(薄膜トランジスタ駆動型液晶表示器)等で構成される表示手段である。ディスプレイ103には、ライブビュー画像や、撮像時における露出条件その他の撮像パラメータに関する情報が表示される。ディスプレイ103は、ユーザによるタッチ操作が可能なタッチパネルを備えている。タッチパネルは、静電容量式等、各種方式のものを用いることができる。
【0017】
システム制御部(CPU)104は、カメラ本体100だけでなく撮像システム全体を制御する制御手段である。コンピュータとしてのCPU104がプログラムに従って実行する処理については後述する。
【0018】
シャッター制御部105は、CPU104により指定された時間に基づいてシャッター102の開閉動作を制御することでシャッター速度を制御する。信号処理部106は、撮像素子101からの撮像信号に種々の画像処理を行うことで画像データ(表示用のライブビュー画像や記録用の静止画像および動画像)を生成する。信号処理部106は、画像データに対して画像補間、リサイズ処理、色変換処理およびホワイトバランス(WB)処理を行う。
【0019】
記録部112は、半導体メモリ等の記録媒体に、信号処理部106により生成された記録用の静止画像や動画像を記録する。
【0020】
撮像モード選択部109は、ユーザの操作に応じて、カメラ本体100で設定可能な撮像モードを選択する。撮像モードは、露出に関する要素(露出制御値)の設定方法が異なるモードであり、絞り値(Av)優先モードやシャッター速度(Tv)優先モード等を含む。CPU104は、撮像モード選択部109で選択された撮像モードにてカメラ本体100の制御を行う。
【0021】
撮像指示部110は、ユーザの半押し操作に応じてCPU104に撮像準備動作を指示し、全押し操作に応じてCPU104に撮像動作を指示する。
【0022】
撮像設定入力部111は、カメラ本体100における各種モードや機能の設定のためのユーザによる入力を受け付ける。撮像設定入力部111には、回転ダイヤル、十字キー、決定ボタンおよびリセットボタン等の入力部材が含まれる。撮像設定入力部111を通じて設定可能なモードおよび機能としては、測光モード、撮像モード、連続撮像機能、フリッカーレス撮像機能(これについては後述する)、ライブビュー表示および発光撮像機能等がある。撮像設定入力部111を通じて設定されたモードや機能は、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)やアイコンとしてディスプレイ103に表示される。
【0023】
測光手段としての被写体輝度判定部107は、信号処理部106から出力された画像データから被写体の明るさとしての輝度値を判定(検出)する。すなわち画像データを用いた測光を行う。具体的には、被写体輝度判定部107は、取得した画像データのうち単位画像(フレーム画像)を複数のブロックに分割し、各ブロックの平均輝度値を算出する。そして各ブロックの平均輝度値を積分して代表輝度値を取得する。以下の説明では、この代表輝度値を被写体の輝度値とし、種々の制御や処理にこの輝度値を測光結果(測光情報または輝度情報)として用いる。なお、輝度値の検出方法は、これに限定されるものではなく、様々な方法を採用可能である。
【0024】
制御手段としてのCPU104は、被写体輝度判定部107により検出された輝度値と撮像モード選択部109にて選択された撮像モード等に基づいて、露出制御値(シャッター速度、絞り値、ISO感度等)を演算する。
【0025】
焦点距離判定部108は、信号処理部106からの画像データに基づいて、撮像レンズ200に含まれるフォーカスレンズの位置が被写体に対する合焦状態が得られる合焦位置であるか否かを判定するための情報を演算する。この演算された情報に基づいて現在のフォーカスレンズの位置が非合焦位置であれば、CPU104は、LPU203と通信を行ってフォーカスレンズ200の位置を制御する。CPU104、ユーザの操作入力に応じてフォーカスレンズの位置を制御することもできる。
【0026】
照明手段としての外部ストロボ300は、カメラ本体100に着脱可能な外部発光装置であり、不図示の発光部を有する。カメラ本体100内の外部ストロボ制御部(SPU)301は、CPU104からの輝度値に基づいて外部ストロボ300の発光(被写体の照明)の要否を判定し、照明が必要な場合は発光部の発光制御を行う。またSPU301は、ユーザの操作に応じて発光部の発光制御を行うこともできる。なお、照明手段として、カメラ本体100に内蔵された内蔵ストロボ114を使用してもよい。
(フリッカー検出・フリッカーレス撮像機能)
次に、カメラ本体100において行われる、ライブビュー表示用撮像でのフリッカー検出から静止画撮像に至るまでの撮像処理について説明する。
【0027】
図3のフローチャートは、コンピュータとしてのCPU104がプログラムに従って実行する連続撮像処理を示している。ここでは、例として、フリッカーレス撮像機能が事前にオン(有効)にされている状態で、カメラ本体100の不図示の電源スイッチがオンされたことに応じてライブビュー表示用撮像が開始され、その後、連続撮像が開始される場合について説明する。なお、ここにいう連続撮像は、撮像指示部110の全押し操作が継続されることで複数回の記録用撮像が連続して行われる、いわゆる連写モードでの撮像を示している。
【0028】
カメラ本体100の電源スイッチがオンされると、ステップS101において、CPU104は、撮像素子101の撮像信号から生成された画像データを取得し、該画像データを用いた測光を行う。この初回測光は、ライブビュー表示用撮像やフリッカー検出に関する処理を開始する前に、被写体を撮像する際の露出条件(露光時間、絞り値、ISO感度)を適切にするために行われる。
【0029】
次にステップS102では、検出手段としてのCPU104は、撮像レンズ200からカメラ本体100(撮像素子101)に入射する光に含まれるフリッカー(つまりは被写体を照らすフリッカー光源)を検出する。フリッカーの検出では、例えば、撮像素子101の600fps(約1.667ms周期)での電荷蓄積および読み出しを連続して12回行い、得られた画像データの出力としての測光値からフリッカーの光量変化の周期(以下、フリッカー周期という)を演算する。フリッカー周期の演算方法の説明は省略する。CPU104は、フリッカーが検出された場合はステップS104の処理を行い、フリッカーが検出されなかった場合はステップS114の処理を行う。
【0030】
なお、フリッカーの検出は必ずしも必要ではなく、例えばユーザがフリッカー光源の存在やフリッカー周期を認識していてカメラ本体100にフリッカー環境での撮像の設定をすることでステップS104に進み、該設定をしていなければステップS114に進むようにしてもよい。
【0031】
ステップS104では、CPU104は、ライブビュー画像におけるフリッカーの影響を低減する撮像素子101の電荷蓄積時間を設定してライブビュー表示用撮像を行う。具体的には、電荷蓄積時間をフリッカー周期の整数倍の時間に設定する。CPU104は、ライブビュー表示用撮像中もライブビュー画像を用いて周期的に測光を行い、その測光結果に基づいて露出演算(露出制御)を行う。
【0032】
ライブビュー表示を中断する要因には、電源オフ操作と撮像操作の2つがある。ステップS106において、CPU104は、ユーザによる電源オフ操作がなされたか否かを判定する。電源オフ操作がされた場合はステップS122でライブビュー表示を中断し、カメラ本体100の電源をオフにする。一方、電源オフ操作がなされていない場合はステップS107の処理を行う。
【0033】
ステップS107では、CPU104は、ユーザによる撮像操作(撮像指示部110の全押し操作による撮像指示)がなされたか否かを判定する。撮像操作がなされた場合はライブビュー表示用撮像を中断して、ステップS118以降のフリッカー検出とフリッカーレス撮像を実行する。一方、撮像操作がなされていない場合はステップS104の処理に戻る。
【0034】
なお、本ステップにおいて、撮像操作がなされたか否かの判定に代えて、ユーザが撮像指示部110を半押し操作することにより撮像準備指示がなされたか否の判定を行ってもよい。この場合も、撮像準備指示がなされた場合はステップS118以降の処理を行い、撮像準備指示がなされていない場合はステップS104の処理に戻る。
【0035】
ここで、ステップS102でフリッカーが検出されなかった場合のステップS114~S117の処理について説明する。フリッカーが検出されなかった場合の処理も、前述したフリッカーが検出された場合の処理と基本的に同じである。ただし、フリッカーが検出されなかった場合は、ステップS114においてCPU104はフリッカー周期に合わせて撮像素子101の電荷蓄積時間を制御する必要がないため、測光結果に基づく最適な電荷蓄積時間となるように露出制御を行う。
【0036】
このように、フリッカーが検出された場合におけるライブビュー画像を取得するための露出制御として、フリッカーの影響が低減するように撮像素子101の電荷蓄積時間が制御される。これにより、ライブビュー画像におけるフリッカーの影響を効果的に低減することができる。
【0037】
ステップS118では、CPU104は、連続撮像の直前で、フリッカー検出と、フリッカーの光量変化のピークタイミングを演算する処理とを実行する。フリッカー周期とフリッカーの光量変化のピークタイミングは、例えは、撮像素子101の600fps(約1.667ms周期)での電荷蓄積および読み出しを連続して12回行い、得られた画像データからの測光値に基づいて演算される。その演算方法の説明は省略する。
【0038】
ステップS118にてフリッカーが検出された場合は、CPU104は、ステップS119において、フリッカーのピークタイミングに同期したフリッカーレス撮像による連続撮像を行う。この処理の詳細については後述する。一方、ステップS118にてフリッカーが検出されなかった場合は、CPU104は、ステップS121において、フリッカーのピークタイミングによらない通常の連続撮像を行う。
【0039】
以上説明したように本実施例では、連続撮像の直前にフリッカー検出を行い、フリッカーが検出された場合はフリッカーの光量変化の特徴に合わせた撮像素子101の電荷蓄積時間でのフリッカーレス撮像を実行する。これにより、連続撮像で取得される記録用静止画像におけるフリッカーの影響を低減することができ、さらに撮像間に取得されるライブビュー画像でのフリッカーの影響も低減することができる。
【0040】
(ライブビュー表示中のフリッカーレス撮像)
次に、図3のステップS119で実行されるフリッカーのピークタイミングに同期したフリッカーレス撮像による連続撮像の処理(制御方法)の詳細について、図4のフローチャートおよび図5図6のタイミングチャートを用いて説明する。この処理では、連続撮像における1回ごとの静止画撮像間の時間間隔(以下、撮像コマ間隔という)が所定値以上か否かによって異なる処理を行う。所定値は、ライブビュー表示用撮像における前述した「フリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間」より長い時間に設定される。
【0041】
(撮像コマ間隔が所定値未満である場合)
図5は、撮像コマ間隔が所定値未満である(所定時間より短い)ときの処理のタイミングチャート示している。図4のステップS201(図5の時刻501)において、CPU104は、絞り202の絞り値が静止画撮像用の絞り値になるようにLPU203に絞り駆動部205を制御させる。
【0042】
次にステップS202(時刻502)において、CPU104は、連続撮像における1回の静止画撮像(第1の撮像)を行う。このとき、図3のステップS118で得られたフリッカーの光量変化のピークタイミングに撮像素子101の露光時間の中央が一致するように露光制御することで、静止画撮像により得られる静止画像に対するフリッカーの影響を抑える。
【0043】
次にステップS203において、CPU104は、次の静止画撮像(第2の撮像)までの時間間隔である撮像コマ間隔を算出する。図5では、T1とT2の間隔が撮像コマ間隔に相当する。撮像コマ間隔の算出は、例えば露光時間が最長1[ms]までの撮像コマ間隔を保証できる場合には、以下の式で算出される。
・露光時間が1[ms]以下の場合
撮像コマ間隔[ms]=1000/設定された連続撮像速度
・露光時間が1[ms]を超える場合
撮像コマ間隔[ms]=1000/設定された連続撮像速度+露光時間
次にステップS204では、CPU104は、ステップS203で算出した撮像コマ間隔が所定値(例えば、333[ms]))以上か否かを判定し、所定値未満のときはステップS205の処理を行い、所定値以上のときはステップS209の処理を行う。
【0044】
ステップS205(時刻505)では、CPU104は、ステップS202で取得した静止画像から測光結果として得られる測光値に基づいて、次の静止画撮像のための露出制御値の演算(露出演算)を行う。
【0045】
次にステップS206(時刻506)では、CPU104は、ライブビュー表示用撮像を行う。ライブビュー表示用撮像は、フリッカーのピークタイミングと同期していないので露光時間が短いとライブビュー画像に縞が発生するおそれがある。しかし、ライブビュー画像からの露出制御値の演算は行わないので、発生した島が次の撮像の露出に影響することはない。
【0046】
次にステップS207では、CPU104は、ユーザにより撮像操作が取り下げられた(撮像指示部110の操作が停止された)か否かを確認する。撮像操作が取り下げられた場合はステップS220にて連続撮像を終了する。撮像操作が取り下げられていない場合はステップS208の処理を行う。
【0047】
ステップS208では、CPU104は、次の静止画撮像の準備開始時刻が経過したか否かを確認する。準備開始時刻が経過していない場合はステップS206に戻ってライブビュー表示用撮像を継続する。準備開始時刻が経過した場合はステップS201に戻り、ステップS205での露出演算結果に応じ次の静止画撮像のための絞り駆動を行う。その後、CPU104は、ステップS202において次の静止画撮像を行う(時刻T2)。
【0048】
以上説明したように、撮像コマ間隔が所定値未満である場合は連続撮像における静止画撮像により得られた静止画像から次の静止画撮像のための露出演算を行う。これにより、ライブビュー表示用撮像における露光時間が短くてライブビュー画像に縞が発生していても、次の静止画撮像の適正な露出演算(つまりは露出制御)が可能になる。
【0049】
(撮像コマ間隔が所定値以上である場合)
図6は、撮像コマ間隔が所定値以上である(所定時間より長い)ときの処理のタイミングチャート示している。図4のステップS201(図5の時刻501)において撮像コマ間隔が所定値以上であった場合は、CPU104はステップS209の処理を行う。
【0050】
ステップS209(図6の時刻609)において、CPU104は、フリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間でライブビュー表示用撮像を行う。図6では、例として、電荷蓄積時間をフリッカー周期の2倍に設定している。
【0051】
次にステップS210(時刻610)では、CPU104は、ステップS209で取得したライブビュー画像からから測光結果として得られる測光値に基づいて、次の静止画撮像のための露出演算を行う。次の静止画撮像までに露出演算を複数回行った場合は、最新の演算結果を次の静止画撮像のための露出制御値とする。
【0052】
ステップS211およびステップS212の処理はそれぞれ、前述したステップS207およびステップS208と同じである。
【0053】
以上説明したように、撮像コマ間隔が所定値以上である場合はフリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間でライブビュー表示用撮像を行い、これにより得られたライブビュー画像から次の静止画撮像の適正な露出演算(つまりは露出制御)を行う。これにより、撮像コマ間隔が長い連続撮像時の露出追従性を改善することができる。
【実施例0054】
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例1では、ステップS209にてフリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間でライブビュー表示用撮像を行うため、電荷蓄積時間の下限に制約が生じる。電荷蓄積時間の制約で露出がオーバーになる場合には、適正露出にするためにはISO感度を下げるか絞り202を絞ってライブビュー表示用撮像の露出を調整する必要がある。本実施例では、静止画撮像後のライブビュー表示用撮像の開始前に絞り202を絞ってライブビュー表示用撮像での露出を調整する制御を行う。
【0055】
図7のフローチャートは、本実施例において図3のステップS119で実行されるフリッカーのピークタイミングに同期したフリッカーレス撮像による連続撮像の処理を示している。この処理でも、連続撮像における撮像コマ間隔が所定値以上か否かによって異なる処理を行う。
【0056】
(撮像コマ間隔が所定値未満である場合)
この場合、CPU104は、図7のステップS701~S708、S720およびS731の処理を行う。ステップS731以外の処理は図4のステップS201~S208およびS220の処理と同じであるため、説明を省略する。図8の左側の部分は、撮像コマ間隔が所定値未満であるときの処理のタイミングチャート示している。
【0057】
ステップS731では、CPU104は、ステップS706でのライブビュー表示用撮像の開始前に必要に応じて絞り202の駆動を行う。このとき、ライブビュー表示用撮像での絞り値と静止画撮像での絞り値との差に制限を設ける。
【0058】
実施例1で用いた図5は、ライブビュー表示用撮像での絞り値と静止画撮像(第1および第2の撮像)での絞り値との差が制限値(所定値)より小さい場合を示している。このような制御により、撮像コマ間隔が所定値未満である場合の撮像コマ間隔が、絞り202の駆動によって長くなるのを回避することができる。
【0059】
(撮像コマ間隔が所定値以上である場合)
この場合、CPU104は、図7のステップS701~S704、S730、S709~S712およびS720の処理を行う。ステップS730以外の処理は図4のステップS201~S204、S209~S212およびS220の処理と同じであるため、説明を省略する。図8は、撮像コマ間隔が所定値以上であるときの処理のタイミングチャート示している。
【0060】
ステップS730(図8の時刻830)では、CPU104は、絞り202をライブビュー画像を適正露出の画像にするための絞り値に駆動する。このとき、ライブビュー表示用撮像の絞り値とステップS701での静止画撮像(第1および第2の撮像)時の絞り値との差に制限は設けない。つまり、該差が上記制限値より大きくなるのを許容する。
【0061】
このような制御により、静止画撮像のための適正な測光値を得ることができる被写体輝度の幅(測光のダイナミックレンジ)を広げることができる。
【0062】
以上説明したように、撮像コマ間隔が所定値以上である場合でのライブビュー表示用撮像前の絞り202の制御について、撮像コマ間隔が所定値未満である場合のような制限を設けないことで、露出変動が大きい場合でも静止画撮像を適正露出で行うことができる。
【実施例0063】
次に実施例3について説明する。実施例1ではステップS204で撮像コマ間隔が所定値以上か否かでライブビュー画像から露出演算するか静止画像から露出演算をするかを決めた。しかし、静止画撮像用の絞り値かつフリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間でライブビュー表示用撮像を行ったときに適正に測光できる(すなわち表示用撮像における露光時間が所定露光時間より長い)場合はライブビュー画像から露出演算を行った方が露出追従性の向上が見込める。本実施例では、これを考慮した処理を行う。
【0064】
図9のフローチャートは、本実施例において図3のステップS119で実行されるフリッカーのピークタイミングに同期したフリッカーレス撮像による連続撮像の処理を示している。ステップS901~S920のうちステップS904以外の処理は実施例1におけるステップS201~S203およびステップS205~S220と同じ処理である。
【0065】
ステップS904では、CPU104は、「撮像コマ間隔は所定値以上」または「フリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間でライブビュー表示用撮像を行ったときに適正測光が可能」か否かを判定する。適正測光が可能か否かは、a.直前の測光結果、b.絞り値、c.フリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間の制御範囲およびd.ISO感度の制御範囲から判断する。
【0066】
「撮像コマ間隔は所定値以上」または「フリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間でライブビュー表示用撮像を行ったときに適正測光が可能」である場合は、CPU104は、ステップS909を経たステップS910でライブビュー画像からの露出演算を行う。また「撮像コマ間隔は所定値以上」でも「フリッカーの影響を低減する電荷蓄積時間でライブビュー表示用撮像を行ったときに適正測光が可能」でもない場合は、CPU104は、ステップS905において静止画像からの露出演算を行う。
【0067】
以上説明したように、フリッカー光源下においてライブビュー画像から適正測光が行える場合は、撮像コマ間隔によらずライブビュー画像からの露出演算を行うことで、露出追従性を向上させることができる。
【実施例0068】
次に実施例4について説明する。実施例2ではステップS704で撮像コマ間隔が所定値以上か否かでライブビュー画像から露出演算するか静止画像から露出演算をするかを決めた。しかし、ライブビュー画像からの露出演算をする場合のステップS730で絞り202をライブビュー表示用撮像のための絞り値に駆動する際に、絞り駆動音が発生する可能性がある。このため、本実施例では、カメラ本体100においてその動作音に関する設定として静音性を優先する設定がなされているときは、該設定がなされていない場合よりも低速で絞り202を駆動することで動作音としての絞り駆動音を低減する。
【0069】
図10のフローチャートは、本実施例において図3のステップS119で実行されるフリッカーのピークタイミングに同期したフリッカーレス撮像による連続撮像の処理を示している。ステップS1101~S1131のうちステップS1104とステップS1130以外の処理は、実施例2におけるステップS701~S703、ステップS705~S720およびステップS731と同じ処理である。
【0070】
ステップS1004では、CPU104は、「撮像コマ間隔は所定値以上」かつ「静音性を優先する設定以外の設定」の条件を満足するか否かを判定する。この条件を満足する場合は、CPU104は、ステップS1130において、絞り202をライブビュー画像を適正露出の画像にするための絞り値まで低速駆動する。このとき、ライブビュー表示用撮像の絞り値と静止画撮像時の絞り値との差に制限は設けない。その後、CPU104は、ステップS1110でライブビュー画像からの露出演算を行う。
【0071】
一方、上記条件を満足しない場合は、CPU104は、ステップS1105において静止画像からの露出演算を行う。
【0072】
以上説明したように、静音性を優先する設定がなされている場合は、絞り202を低速駆動することで、静音性を向上させることができる。
【0073】
なお、上記各実施例では、連写モードでの連続撮像時の処理について説明したが、撮像指示部110の全押し操作と半押し操作が繰り返される等して複数回の単独撮像が行われる場合にも、各実施例の処理を行うことができる。
【0074】
以上の実施の形態は、以下の構成を含む。
【0075】
(構成1)
記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行う撮像装置であって、
画像を用いた測光を行う測光手段と、
前記測光の結果に応じて露出制御を行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記撮像装置に入射する光にフリッカーが含まれる場合における前記第2の撮像での露出制御を、
前記第1の撮像と前記第2の撮像との間隔が所定時間より短いときは前記第1の撮像で取得された前記記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行い、
前記間隔が前記所定時間より長いときは前記表示用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うことを特徴とする撮像装置。
(構成2)
前記第1の撮像と前記第2の撮像はそれぞれ、連続撮像における1回の撮像であることを特徴とする構成1に記載の撮像装置。
(構成3)
前記光にフリッカーが含まれることを検出する検出手段を有することを特徴とする構成1または2に記載の撮像装置。
(構成4)
前記所定時間は、前記フリッカーの周期の整数倍の時間より長い時間であることを特徴とする構成1から3のいずれか1つに記載の撮像装置。
(構成5)
前記制御手段は、
前記測光の結果に応じて絞り値を制御し、
前記光に前記フリッカーが含まれる場合において、
前記間隔が前記所定時間より短いときは前記第1および第2の撮像での絞り値と前記表示用撮像での絞り値との差が所定値より小さくなるように制限し、
前記間隔が前記所定時間より長いときは前記差の制限を設けないことを特徴とする構成1から4のいずれか1つに記載の撮像装置。
(構成6)
前記制御手段は、
前記光に前記フリッカーが含まれる場合において、
前記表示用撮像における露光時間が所定露光時間より長いときは、前記間隔が前記所定時間より短くても、前記第2の撮像での露出制御を前記表示用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うことを特徴とする構成1から5のいずれか1つに記載の撮像装置。
(構成7)
前記所定露光時間は、前記フリッカーの周期の整数倍の時間であることを特徴とする構成6に記載の撮像装置。
(構成8)
前記制御手段は、
前記測光の結果に応じて絞りの駆動を制御し、
前記撮像装置の動作音に関する設定がなされている場合に、該設定がなされていない場合よりも前記絞りを低速で駆動することを特徴とする構成1から7のいずれか1つに記載の撮像装置。
【0076】
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0077】
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
100 カメラ本体
101 撮像素子
104 システム制御部(CPU)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-04-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行う撮像装置であって、
画像を用いた測光を行う測光手段と、
フリッカーを検出する検出手段と、
前記測光の結果に応じて露出制御を行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記検出手段がフリッカーを検出した場合における前記第2の撮像での露出制御を、
前記第1の撮像と前記第2の撮像との間隔が所定時間より短いときは前記第1の撮像で取得された前記記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行い、
前記間隔が前記所定時間より長いときは前記表示用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1の撮像と前記第2の撮像はそれぞれ、連続撮像における1回の撮像であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記所定時間は、前記フリッカーの周期の整数倍の時間より長い時間であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記測光の結果に応じて絞り値を制御し、
前記検出手段がフリッカーを検出した場合において、
前記間隔が前記所定時間より短いときは前記第1および第2の撮像での絞り値と前記表示用撮像での絞り値との差が所定値より小さくなるように制限し、
前記間隔が前記所定時間より長いときは前記差の制限を設けないことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記検出手段がフリッカーを検出した場合において、
前記表示用撮像における露光時間が所定露光時間より長いときは、前記間隔が前記所定時間より短くても、前記第2の撮像での露出制御を前記表示用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記所定露光時間は、前記フリッカーの周期の整数倍の時間であることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記測光の結果に応じて絞りの駆動を制御し、
前記撮像装置の動作音に関する設定がなされている場合に、該設定がなされていない場合よりも前記絞りを低速で駆動することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行い、画像を用いた測光と該測光の結果に応じて露出制御を行う撮像装置の制御方法であって、
フリッカーを検出する検出ステップと、
前記検出ステップにてフリッカーが検出された場合において、
前記第2の撮像での露出制御を、前記第1の撮像と前記第2の撮像との間隔が所定時間より短いときに前記第1の撮像で取得された前記記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うステップと、
前記第2の撮像での露出制御を、前記間隔が前記所定時間より長いときに前記表示用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うステップとを有することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
前記撮像装置のコンピュータに、請求項に記載の制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一側面としての撮像装置は、記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行う。該撮像装置は、画像を用いた測光を行う測光手段と、フリッカーを検出する検出手段と、測光の結果に応じて露出制御を行う制御手段とを有する。制御手段は、検出手段がフリッカーを検出した場合における第2の撮像での露出制御を、第1の撮像と第2の撮像との間隔が所定時間より短いときは第1の撮像で取得された記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行い、上記間隔が所定時間より長いときは表示用画像を用いた測光の結果に応じて行うことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また本発明の他の一側面としての制御方法は、記録用画像を取得するための第1の撮像と次の第2の撮像との間に表示用画像を取得するための表示用撮像を行い、画像を用いた測光と該測光の結果に応じて露出制御を行う撮像装置に適用される。該制御方法は、フリッカーを検出する検出ステップと、検出ステップにてフリッカーが検出された場合において、第2の撮像での露出制御を、第1の撮像と第2の撮像との間隔が所定時間より短いときに第1の撮像で取得された記録用画像を用いた前記測光の結果に応じて行うステップと、第2の撮像での露出制御を、上記間隔が所定時間より長いときに表示用画像を用いた測光の結果に応じて行うステップとを有することを特徴とする。なお、撮像装置のコンピュータに上記制御方法に従う処理を実行させるプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。