(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173542
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】遠赤外レーザー銃
(51)【国際特許分類】
F41H 13/00 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
F41H13/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023100341
(22)【出願日】2023-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
(57)【要約】
【課題】従来の迎撃ミサイルは、1つのミサイルに対して1つのミサイルを当てるという方法で、多数のミサイルが同時に飛来した場合、全てに対応することは出来ない、という課題があった。
【解決手段】「遠赤外波長領域」で「動作媒質」として水素を用いるガスレーザーを照射できるレーザー光照射装置を迎撃ミサイルの用途として使用することで課題を解決する。特に弾道ミサイルに対しては広範囲をミサイル迎撃目的とすることが出来るため、多数のミサイルの同時飛行に対しても対応出来る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
「遠赤外波長領域」で、「動作媒質」として水素を用いるガスレーザーを照射することができるレーザー光照射装置を防衛装備品として使用する方法。
当該装置から照射されるレーザー光を、大気圏外の軌道を通る弾道ミサイルに照射する。(弾道ミサイルの軌道はレーダーで捕捉追尾することができる。)
すると、大気圏外に多く分布する水素がレーザー光の熱によってイオン化し、プラズマ状態になる。
レーザー光が通過している領域は、全てレーザー光が照射されているのと同じ状況であるため、この領域は高温高圧の状態が続き、やがて領域全体で水素核融合反応に近い現象が起こる。
大気圏外の弾道ミサイル軌道領域において水素核融合反応に近い高温高圧状況を作り出し、通過する弾道ミサイルを破壊する方法。弾道ミサイルの弾頭は、大気圏内再突入の熱に耐えられるように出来ているが、燃料が積まれている本体部分やエンジン部分は、そのような耐久性はないため、このガスレーザー通過領域で起こる高温高圧状態によって爆発する。
このような目的を持たせた防衛装備品として使用する方法。
(当該レーザー光照射装置は、地上、海上、空域とどこでも使用できるため、配備される場所は限定されない。)
【請求項2】
請求項1に記載の方法を大気圏内の対象に対し使用する方法。
大気圏内を飛行する巡航ミサイル、航空機などに使用する場合、大気圏内は、水素が分布していないため核融合反応に近い現象は起こらない。しかし、高速で移動し、レーダーで捕捉しにくい対象であっても、レーザー光の照射は光線であるため、接近後の照射で十分間に合い対象物を破壊する。
大気圏内を飛行する巡航ミサイル、航空機などは推進力を得るため、燃料を積んでいる。
「遠赤外波長領域」で「動作媒質」が水素であるガスレーザーの照射を受けるとピンポイントエリアに高熱エネルギーが集まり、当該エリアが破損する。
このような目的を持たせた防衛装備品として使用する方法。
【請求項3】
請求項1、請求項2に記載の方法を使用した装置、設備。
【請求項4】
請求項3に記載の装置、設備を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー光学の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザー光学の技術
【0003】
レーダー探知の技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の迎撃ミサイルは、飛行しているミサイルをレーダーで捕捉して、1つの攻撃ミサイルに対して1つの迎撃ミサイルを当てる形で撃ち落とす(破壊する)という方法であった。
この方法は、対象となるミサイルをレーダーで捕捉追尾していても、高速飛行する物体に高速飛行する物体を当てるという物理的に難しいものであり、多数のミサイルが同時に飛来した場合は、全てに対応することは出来ないという課題があった。
【課題を解決するため手段】
【0005】
攻撃ミサイルに対して、同様のミサイルで撃ち落とす(ミサイルにミサイルを当てる)方法ではなく、レーザー光照射装置を使用して「遠赤外波長領域」で「動作媒質」として水素を利用するガスレーザーを対象のミサイルに照射する。
これにより、大気圏外を飛行する弾道ミサイルの場合は、大気圏外に多く分布する水素がレーザー光によってイオン化し、プラズマ状態になる。
レーザー光が通過している領域は、全てこのプラズマ状態になり、広範囲に渡り高温高圧が続き、水素核融合反応に近い現象が起こる。
この領域を弾道ミサイルが通過すると爆発してしまう。
このように、1つのミサイルに1つのミサイルを当てるのではなく、ミサイル通過エリア全体をプラズマ状態にすることで、多数のミサイルが同時に飛来しても対応できる。
又、大気圏内を飛行する巡航ミサイルに対しては、レーダーで捕捉しにくいが、レーザー光は光であるため、近くに来てからの照射で十分間に合い対象物を破壊する。
この方法で課題を解決する。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
「遠赤外波長領域」で、「動作媒質」として水素を用いるガスレーザーを照射することができるレーザー光照射装置を防衛装備品として使用する方法。
当該装置から照射されるレーザー光を、大気圏外の軌道を通る弾道ミサイルに照射する。(弾道ミサイルの軌道はレーダーで捕捉追尾することができる。)
すると、大気圏外に多く分布する水素がレーザー光の熱によってイオン化し、プラズマ状態になる。
レーザー光が通過している領域は、全てレーザー光が照射されているのと同じ状況であるため、この領域は高温高圧の状態が続き、やがて領域全体で水素核融合反応に近い現象が起こる。
大気圏外の弾道ミサイル軌道領域において水素核融合反応に近い高温高圧状況を作り出し、通過する弾道ミサイルを破壊する方法。弾道ミサイルの弾頭は、大気圏内再突入の熱に耐えられるように出来ているが、燃料が積まれている本体部分やエンジン部分は、そのような耐久性はないため、このガスレーザー通過領域で起こる高温高圧状態によって爆発する。
このような目的を持たせた防衛装備品として使用する方法。
(当該レーザー光照射装置は、地上、海上、空域とどこでも使用できるため、配備される場所は限定されない。)
【請求項2】
請求項1に記載の方法を大気圏内の対象に対し使用する方法。
大気圏内を飛行する巡航ミサイル、航空機などに使用する場合、大気圏内は、水素が分布していないため核融合反応に近い現象は起こらない。しかし、高速で移動し、レーダーで捕捉しにくい対象であっても、レーザー光の照射は光線であるため、接近後の照射で十分間に合い対象物を破壊する。
大気圏内を飛行する巡航ミサイル、航空機などは推進力を得るため、燃料を積んでいる。
「遠赤外波長領域」で「動作媒質」が水素であるガスレーザーの照射を受けるとピンポイントエリアに高熱エネルギーが集まり、当該エリアが破損する。
このような目的を持たせた防衛装備品として使用する方法。
【請求項3】
請求項1に記載のレーザー光照射装置に、プラズモン共鳴という物理作用を加えることによって、レーザー光のエネルギーを増幅させる方法。
プラズモン共鳴とは、ナノサイズの粒子に光を照射すると、その光に含まれる特定波長の光が反射されることなく、粒子内に吸収され共鳴する現象である。
光の波動運動に粒子内の電子が共鳴することでホットエレクトロンという大きなエネルギーを持った電子が発生する。
レーザー光照射装置内で、このプラズモン共鳴作用を発生させて、より高出力のレーザー光を作り出す方法。
【請求項4】
請求項1、請求項2、請求項3に記載の方法を使用した装置、設備、防衛装備品
【請求項5】
請求項4に記載の装置、設備、防衛装備品を使用した役務、事業。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
攻撃ミサイルに対して、同様のミサイルで撃ち落とす(ミサイルにミサイルを当てる)方法ではなく、レーザー光照射装置を使用して「遠赤外波長領域」で「動作媒質」として水素を利用するガスレーザーを対象のミサイルに照射する。
これにより、大気圏外を飛行する弾道ミサイルの場合は、大気圏外に多く分布する水素がレーザー光によってイオン化し、プラズマ状態になる。
レーザー光が通過している領域は、全てこのプラズマ状態になり、広範囲に渡り高温高圧が続き、水素核融合反応に近い現象が起こる。
この領域を弾道ミサイルが通過すると爆発してしまう。
このように、1つのミサイルに1つのミサイルを当てるのではなく、ミサイル通過エリア全体をプラズマ状態にすることで、多数のミサイルが同時に飛来しても対応できる。
又、大気圏内を飛行する巡航ミサイルに対しては、レーダーで捕捉しにくいが、レーザー光は光であるため、近くに来てからの照射で十分間に合い対象物を破壊する。
又、レーザー光照射装置に、プラズモン共鳴という物理作用を加えることで、より高出力なレーザーを照射することができる。
装置内にナノ粒子を封入し、プラズモン共鳴作用を発生させると、レーザーの光エネルギーが増幅されるため、機能を向上することができる。
このような方法で課題を解決する。