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特開2024-173556環境データ監視方法、環境データ監視システム及び環境データ監視デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173556
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】環境データ監視方法、環境データ監視システム及び環境データ監視デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20241205BHJP
   F24F 7/06 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
F24F7/06 C
H01L21/02 D
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118469
(22)【出願日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】112119996
(32)【優先日】2023-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】508024599
【氏名又は名称】▲啓▼碁科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 佳興
(72)【発明者】
【氏名】陳 庭輝
(72)【発明者】
【氏名】亢 福明
【テーマコード(参考)】
3L058
【Fターム(参考)】
3L058BF05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】マイクロクリーンルームの異常状況をできるだけ早く排除する環境データ監視方法、環境データ監視システム及び環境データ監視デバイスを提供する。
【解決手段】環境データ監視システムは、磁気センサと、チャンバ内に位置する第1圧力センサと、チャンバ外に位置する第2圧力センサと、メインアンテナと、RFリーダと、コントローラと、を含む。環境データ監視方法は、磁気センサによって、ファン回転速度を取得することと、第1圧力センサによって、第1圧力を取得することと、第2圧力センサによって、第2圧力を取得することと、コントローラによって、第1圧力と第2圧力との第1圧力差を算出することと、コントローラによって、ファン回転速度と第1圧力差がアラーム基準に達したかどうかを判断することと、コントローラによって、ファン回転速度と第1圧力差がアラーム基準に達したときにアラーム信号を送信することと、含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気センサによるファン回転速度を取得し、
第1の圧力センサにより第1の圧力を取得し、
第2の圧力センサにより第2の圧力を取得し、
コントローラによって、前記第1の圧力と前記第2の圧力との間の第1の圧力差を算出し、
前記コントローラは、前記ファン回転速度と前記第1の圧力差がアラーム基準に達したかどうかを判断し、
前記ファン回転速度と前記第1の圧力差がアラーム基準に達すると、前記コントローラからアラーム信号が送信される、
ことを特徴とする環境データ監視方法。
【請求項2】
前記アラーム基準は、第1のアラーム基準、第2のアラーム基準または第3のアラーム基準であり、前記第1のアラーム基準を達すると、前記ファン回転速度が回転速度閾値未満で、前記第1の圧力差がゼロ未満であり、前記第2のアラーム基準を達すると、前記ファンの回転速度が前記回転速度閾値以上で、前記第1の圧力差が0よりも大きく圧力閾値未満であり、前記第3のアラーム基準を達すると、前記ファンの前記回転速度が前記回転速度閾値以上で、前記第1の圧力差が前記圧力閾値より大きい、かつ、前記圧力閾値が0より大きい請求項1に記載の環境データ監視方法。
【請求項3】
前記第1の圧力センサの下方に位置する第3の圧力センサによって第3の圧力を取得することと、前記コントローラによって、前記第1の圧力と前記第3の圧力との間の第2の圧力差を算出することと、をさらに含み、前記アラーム基準が達されると、前記ファン回転速度が速度閾値以上であり、前記ファン回転速度が前記速度閾値以上となると、前記第1の圧力差は圧力閾値を超え、前記第1の圧力差が前記閾値を超えると、前記第1の圧力差がゼロよりも大きく前記圧力閾値未満であり、前記第2の圧力差は、ゼロ未満である、請求項1に記載の環境データ監視方法。
【請求項4】
前記コントローラによって前記第1の圧力差を風速に変換することをさらに含み、前記アラーム基準が達されると、前記ファン回転速度が回転速度閾値以上で、前記風速が風速閾値未満で、前記風速閾値がゼロより大きい、請求項1記載の環境データ監視方法。
【請求項5】
ファンの回転速度を得るための磁気センサと、
第1の圧力を取得する第1の圧力センサと、
第2の圧力を得るための第2の圧力センサと、
前記磁気センサ、前記第1の圧力センサ及び前記第2の圧力センサと通信接続するメインアンテナと、
前記メインアンテナに電気的に接続された、RFリーダと、
前記RFリーダと電気的に接続されたコントローラと、
を備え、
前記コントローラが前記第1の圧力と前記第2の圧力との第1の圧力差を算出し、前記ファン回転速度および前記第1の圧力差がアラーム基準を満たすかどうかを決定するように用いられ、
前記ファン回転速度と前記第1圧力差が前記アラーム基準に達すると、前記コントローラはアラーム信号を送信する、
ことを特徴とする環境データ監視システム。
【請求項6】
前記磁気センサは磁気センサRFタグであり、前記第1の圧力センサおよび前記第2の圧力センサはそれぞれ第1の圧力センサRFタグおよび第2の圧力センサRFタグである、請求項5に記載の環境データ監視システム。
【請求項7】
前記第1の圧力センサの下方に位置する第3の圧力センサをさらに備え、前記第3の圧力センサは第3の圧力を取得し、前記コントローラは、前記第1の圧力と前記第3の圧力との間の第2の圧力差を算出し、前記アラーム基準が達されると、前記ファン回転速度が回転速度閾値以上で、前記第1の圧力差がゼロよりも大きく圧力閾値より小さく、前記第2の圧力差がゼロより小さい、請求項5に記載の環境データ監視システム。
【請求項8】
チャンバ及びファンを有する機器装置と、環境データ監視システムとを備える、環境データ監視デバイスであって、
前記環境データ監視システムは、
ファンの回転速度を得るための磁気センサと、
第1の圧力を取得する第1の圧力センサと、
第2の圧力を得るための第2の圧力センサと、
前記磁気センサ、前記第1の圧力センサ及び前記第2の圧力センサと通信接続するメインアンテナと、
前記メインアンテナに電気的に接続された、RFリーダと、
前記RFリーダと電気的に接続されたコントローラと、
を備え、
前記コントローラが前記第1の圧力と前記第2の圧力との第1の圧力差を算出し、前記ファン回転速度および前記第1の圧力差がアラーム基準を満たすかどうかを決定するように用いられ、
前記ファン回転速度と前記第1圧力差が前記アラーム基準に達すると、前記コントローラはアラーム信号を送信する、
ことを特徴とする環境データ監視デバイス。
【請求項9】
前記機器装置はマイクロクリーンルームであり、前記磁気センサは前記ファンに設けられている、請求項8に記載の環境データ監視デバイス。
【請求項10】
前記磁気センサは磁気センサRFタグであり、前記第1の圧力センサおよび前記第2の圧力センサはそれぞれ第1の圧力センサRFタグおよび第2の圧力センサRFタグである、請求項8に記載の環境データ監視デバイス。
【請求項11】
前記第2の圧力センサは、前記チャンバの外部に配置され、前記アラーム基準は、第1のアラーム基準、第2のアラーム基準または第3のアラーム基準であり、前記第1のアラーム基準を達すると、前記ファン回転速度が回転速度閾値未満で、前記第1の圧力差がゼロ未満であり、前記第2のアラーム基準を達すると、前記ファンの回転速度が前記回転速度閾値以上で、前記第1の圧力差が0よりも大きく圧力閾値未満であり、前記第3のアラーム基準を達すると、前記ファンの前記回転速度が前記回転速度閾値以上で、前記第1の圧力差が前記圧力閾値より大きく、前記圧力閾値が0より大きい、請求項8に記載の環境データ監視デバイス。
【請求項12】
前記第2の圧力センサは、前記チャンバの外に位置し、前記環境データ監視デバイスは、前記チャンバ内に位置する第3の圧力センサをさらに備え、前記第3の圧力センサは、第3の圧力を得るとうに前記第1の圧力センサの下方に位置し、前記コントローラは、前記第1の圧力と前記第3の圧力との第2の圧力差を算出し、前記アラーム基準が達されると、前記ファン回転速度が回転速度閾値以上であり、前記ファン回転速度が前記回転速度閾値以上となると、前記第1の圧力差は圧力閾値を超え、前記第1の圧力差が前記閾値を超えると、前記第1の圧力差がゼロよりも大きく前記圧力閾値未満となり、前記第2の圧力差がゼロより小さい、請求項8に記載の環境データ監視デバイス。
【請求項13】
前記第2圧力センサは前記チャンバ内に配置され、前記コントローラは前記第1圧力差を風速に変換し、前記アラーム基準が達されると、前記ファン回転速度が回転速度閾値以上で、前記ファン回転速度が回転速度閾値以上で前記風速が前記風速閾値より小さく、かつ前記風速閾値が0よりも大きい、請求項8記載の環境データ監視デバイス。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視方法および監視システムに関し、特に、環境データの監視方法、環境データ監視システムおよび環境データ監視デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
空気中には多くの浮遊物があり、ウェハがナノメートルサイズになった現在、ウェハの製造工程はすべてマイクロクリーンルームで行わなければならない。ウェハに浮遊物が付着しないよう、マイクロクリーンルーム内の圧力は、マイクロクリーンルーム外の圧力差よりも大きくする必要がある。
【0003】
マイクロクリーンルーム内の圧力をマイクロクリーンルーム外の圧力よりも高く維持するためには、マイクロクリーンルーム内のガス圧とマイクロクリーンルームファンの回転速度を連続的にモニターする必要がある。現在では、マイクロクリーンルーム内に有線センサを設置し、そのセンサをマイクロクリーンルーム外のアナログデジタルゲートウェイに電気的に接続することが一般的になっています。アナログデジタルゲートウェイは、有線センサからファンの回転速度と圧力データを受信すると、ファンの回転速度と圧力データを監視装置に送信し、監視装置はファンの回転速度と圧力データに基づいて現在のマイクロクリーンルーム内の環境がウェハ製造に適しているかどうかを判断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術との関係で、環境データ監視方法、環境データ監視システム及び環境データ監視デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の技術的課題を解決するために、本発明の一技術方案としては、環境データ監視方法を提供するものであり、これには:磁気センサにより、ファン回転速度を取得する;第一圧力センサにより、第一圧力を取得する;第二圧力センサにより、第二圧力を取得する;コントローラにより、第一圧力と第二圧力との間の第一圧力差を算出する;コントローラにより、ファン回転速度および第一圧力差がアラーム基準に達したかどうかを判断する;そして、ファン回転速度および第一圧力差がアラーム基準に達したとき、コントローラによりアラーム信号を発信する。
【0006】
上述の技術的課題を解決するために、本発明の別の技術方案としては、環境データ監視システムを提供するものであり、これには、磁気センサ、第一圧力センサ、第二圧力センサ、メインアンテナ、RFリーダ、およびコントローラが含まれる。磁気センサはファン回転速度を取得する。第一圧力センサは第一圧力を取得する。第二圧力センサは第二圧力を取得する。主アンテナは、磁気センサ、第一圧力センサ、および第二圧力センサに通信接続する。RFリーダは主アンテナに電気的に接続する。コントローラはRFリーダに電気的に接続する。コントローラは、第一圧力と第二圧力との間の第一圧力差を算出し、ファン回転速度および第一圧力差がアラーム基準に達したかどうかを判断する。ファン回転速度および第一圧力差がアラーム基準に達したとき、コントローラはアラーム信号を発信する。
【0007】
上記技術的課題を解決するために、本発明が採用した更なる技術的解決手段は、一つの環境データ監視デバイスを提供することである。これには、一つのチャンバと一つのファンを持つ機器装置と、一つの環境データ監視システムが含まれている。この環境データ監視システムには、磁気センサ、第1の圧力センサ、第2の圧力センサ、メインアンテナ、RFリーダ、およびコントローラが含まれている。磁気センサは、ファンのファン回転速度を取得する。第1の圧力センサは、チャンバ内に配置され、第1の圧力を取得する。第2の圧力センサは、第2の圧力を取得する。メインアンテナは、磁気センサ、第1の圧力センサ、および第2の圧力センサに通信接続されている。RFリーダは、メインアンテナに電気的に接続されている。コントローラは、RFリーダに電気的に接続され、第1の圧力と第2の圧力との間の圧力差を算出し、ファン回転速度および第1の圧力差がアラーム基準に達しているかどうかを判断する。ファン回転速度および第1の圧力差がアラーム基準に達したとき、コントローラはアラーム信号を送信する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一つの有益な効果は、本発明が提供する環境データ監視方法、環境データ監視システム、および環境データ監視デバイスにより、ファンの回転速度、チャンバ内とチャンバ外の圧力差、またはチャンバ内の圧力差が異常であることが検知されるとすぐに、アラーム信号を監視装置に送信し、異常状況をできるだけ早く排除することが可能である。
【0009】
本発明の特徴および技術的側面をよりよく理解するために、以下の本発明の詳細な説明および図面を参照してください。これらは、参照および説明の目的のみに提供され、本発明を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明が提供する環境データ監視方法の第1実施形態のフローチャートである。
図2】本発明が提供する環境データ監視方法の第2実施形態のフローチャートである。
図3】本発明が提供する環境データ監視方法の第3実施形態のフローチャートである。
図4】本発明が提供する環境データ監視方法の第4実施形態のフローチャートである。
図5A】本発明が提供する環境データ監視方法の第5実施形態のフローチャートである。
図5B】本発明が提供する環境データ監視方法の第5実施形態のフローチャートである。
図6】本発明が提供する環境データ監視方法の第6実施形態のフローチャートである。
図7】本発明が提供する環境データ監視システムの第1実施形態の機能ブロック図である。
図8】本発明が提供する環境データ監視システムの第5実施形態の機能ブロック図である。
図9】本発明が提供する環境データ監視デバイスの実施例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
下記より、本願による「環境データ監視方法、環境データ監視システム及び環境データ監視デバイス」にかかる具体的な実施例で本発明が開示する実施形態を説明する。当業者は本明細書の公開内容により本発明のメリット及び効果を理解し得る。本発明は他の異なる実施形態により実行又は応用できる。本明細書における各細節も様々な観点又は応用に基づいて、本発明の精神逸脱しない限りに、均等の変形と変更を行うことができる。また、本発明の図面は簡単で模式的に説明するためのものであり、実際的な寸法を示すものではない。以下の実施形態において、さらに本発明に係る技術事項を説明するが、公開された内容は本発明を限定するものではない。また、本明細書に用いられる「又は」という用語は、実際の状況に応じて、関連する項目中の何れか一つ又は複数の組合せを含み得る。
【0012】
本明細書を通じて、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語が様々なコンポーネントや信号を説明するために使用されることがあるが、これらのコンポーネントや信号は、これらの用語によって制限されるべきではないことは理解されたい。これらの用語は、主にあるコンポーネントと別のコンポーネント、またはある信号と別の信号を区別するために使用される。さらに、本明細書で使用される用語「または」は、関連する列挙された項目のいずれか1つまたは組み合わせを適宜含むことができる。
【0013】
図1は、本発明が提供する環境データ監視方法の第1実施形態のフローチャートを示し、図1参照、ステップS01では、磁気センサによってファン回転速度が取得される。ステップS02では、第1の圧力センサによって第1の圧力が取得される。ステップS03では、第2の圧力センサによって第2の圧力が取得される。ステップS04において、第1の圧力と第2の圧力との間の圧力差は、コントローラによって算出される。ステップS05において、コントローラは、ファン回転速度および圧力差がアラーム基準に達したかどうかを判断する。ファン回転速度および圧力差がアラーム基準に達している場合、ステップS06へ進む。ステップS06において、コントローラによりアラーム信号が送信される。ファン回転速度および圧力差がアラーム基準に達していない場合、ステップS01に戻る。
【0014】
図2は、本発明が提供する環境データ監視方法の第1実施形態のフローチャートを示す図2である。ステップS101では、チャンバ内のファン上の磁気センサによってファン回転速度が取得される。ステップS102では、チャンバ内の第1の圧力センサによって第1の圧力が得られる。ステップS103では、チャンバ外の第2の圧力センサによって第2の圧力が取得される。ステップS104では、第1の圧力と第2の圧力との間の第1の圧力差は、コントローラによって算出される。ステップS105では、コントローラは、ファン回転速度が速度閾値(例えば7000RPM)よりも小さいか否かを判定する。ファン回転速度が回転数閾値未満である場合、ステップS106に進み、ファン回転速度が回転数閾値未満でない場合、環境データ監視方法を終了する。他の実施形態では、環境監視を継続するためにステップS101に戻ることが可能である。ステップS106において、コントローラは、第1の圧力差がゼロ未満であるか否かを判定する。第1の圧力差がゼロ未満である場合、ステップS107に続き、第1の圧力差がゼロ未満でない場合、ステップS101に戻る。ステップS107において、チャンバ内の環境データが、コントローラによって予め設定された第1のアラーム基準に達すると、監視装置にアラーム信号が送信される。簡単に説明すると、プリセットされた第1のアラーム基準の目的は、ファンの損傷によりチャンバ内とチャンバ外との間が負圧になる可能性があることを警告することである。通常、チャンバとチャンバ外部との間には陽圧が維持されるべきであり、例えば0.3hPaのように高すぎても低すぎてもならない。
【0015】
図3は、本発明によって提供される環境データ監視方法の第2の実施形態のフローチャートを示している。ステップS202において、チャンバ内の第1の圧力センサによって第1の圧力が取得される。ステップS203において、チャンバ外の第2の圧力センサによって第2の圧力が得られる。ステップS204において、第1の圧力と第2の圧力との間の圧力差は、コントローラによって算出される。ステップS205において、コントローラは、ファン回転速度が速度閾値以上であるか否かを判断する。ファン回転速度が速度閾値以上である場合、環境データ監視方法は終了され、他の実施形態では、ステップS201に戻ることによって、環境監視プロセスを継続することができる。ステップS206において、コントローラは、第1の圧力差がゼロより大きく、圧力閾値(例えば0.3hPa)より小さいかどうかを判定する。第1の圧力差がゼロより大きく圧力閾値より小さい場合、ステップS207に進む。第1の圧力差がゼロより小さい場合、または第1の圧力差が圧力閾値以上である場合、ステップS207に進む。ステップS207では、チャンバ内の環境データがコントローラによってプリセットされた第2のアラーム基準に達すると、それによってアラーム信号が監視デバイスに送信される。つまり、予め設定された第2アラームの目的は、圧力漏れによってチャンバ内とチャンバ外との圧力差が小さくなりすぎている可能性があることを警告することである。
【0016】
図4は、本発明によって提供される環境データ監視方法の第3の実施形態のフローチャートを示している。ステップS302において、チャンバ内の第1の圧力センサによって第1の圧力が取得される。ステップS303において、チャンバ外の第2の圧力センサによって第2の圧力が得られる。ステップS304において、第1の圧力と第2の圧力との間の圧力差は、コントローラによって算出される。ステップS305において、コントローラは、ファン回転速度が速度閾値以上であるか否かを判断する。ファン回転速度が速度閾値以上である場合、環境データ監視方法は終了され、他の実施形態では、ステップS301に戻ることによって、環境監視プロセスを継続することができる。ステップS306において、コントローラは、第1の圧力差が圧力閾値より大きいかどうかを判定し、ここで、圧力閾値はゼロより大きい。第1の圧力差が圧力閾値より大きい場合、ステップS307に進む。第1の圧力差が圧力閾値以下である場合、ステップS301に戻る。ステップS307では、チャンバ内の環境データがコントローラによって予め設定された第3のアラーム基準に達し、アラーム信号を監視デバイスに送信する。簡単に言えば、プリセットされた第3アラームの目的は、圧送によってチャンバ内とチャンバ外との圧力差が大きくなりすぎている可能性があることを警告することである。
【0017】
図5A及び図5Bは、本発明が提供する環境データ監視方法の第4実施形態のフローチャートを示し、図5A参照。ステップS401で、チャンバ内のファンに設けられた磁気センサによってファン回転速度が取得される。ステップS402において、第1の圧力が、チャンバ内の第1の圧力センサによって取得される。ステップS403では、チャンバの外にある第2の圧力センサによって第2の圧力を取得する。ステップS404において、第3の圧力は、チャンバ内の、第1の圧力センサの下に位置する第3の圧力センサによって取得される。ステップS405において、第1の圧力と第2の圧力との間の圧力差が、コントローラによって算出される。ステップS406において、第1の圧力と第3の圧力との間の圧力差が、コントローラによって算出される。ステップS407において、コントローラは、ファン回転速度が速度閾値以上であるか否かを判定する。ファン回転速度が速度閾値以上である場合、ステップS408に続き、ファン回転速度が速度閾値未満である場合、環境データ監視方法は終了され、他の実施形態では、ステップS401に戻り、環境監視を継続することが可能である。ステップS408において、コントローラは、第1の圧力差が圧力閾値より大きいかどうかを判定し、圧力閾値はゼロより大きい(例えば、0.3hPa)である。第1の圧力差が圧力閾値より大きい場合、ステップS409が続き、第1の圧力が圧力閾値より大きくない場合、ステップS401が戻される。
【0018】
図5Bを参照すると、ステップS409において、一定の時間間隔が経過している。ステップS410では、コントローラが第1の圧力差がゼロより大きく、かつ圧力閾値より小さいか否かを判断する。第1の圧力差がゼロより大きく、かつ圧力閾値より小さい場合、次にステップS411に進む。第1の圧力差がゼロより大きくない場合、または圧力閾値以上の場合、ステップS401に戻る。ステップS411で、コントローラによって、第2の圧力差がゼロより小さいかどうかを判断する。第2の圧力差がゼロ以下の場合、ステップS412に進む、第2の圧力差がゼロ以上の場合、ステップS401に戻る。ステップS412において、チャンバ内の環境データがコントローラによってプリセットされた第4のアラーム基準に達し、その結果、コントローラによって、監視装置にアラーム信号が送信される。つまり、あらかじめ設定された第4のアラーム基準の目的は、チャンバ内のガスの対流死角(デッドゾーン)を警告することである。
【0019】
図6は、本発明が提供する環境データ監視方法の第5の実施形態のフローチャートを示す図である。ステップS502において、チャンバ内の第1の圧力センサによって第1の圧力が取得される。ステップS503において、第2の圧力は、チャンバ内の、第1の圧力センサの下方に位置する第2の圧力センサによって取得される。ステップS504において、第1の圧力と第2の圧力との間の圧力差が、コントローラによって算出される。ステップS505では、コントローラによって、圧力差がチャンバ内の風速に変換される。チャンバ内の風速(m/s)=0.3*.√壓力差(hPa).ステップS506において、コントローラは、ファン回転速度が速度閾値以上であるか否かを判断する。ファン回転速度が速度閾値以上である場合、ステップS507に続き、ファン回転速度が速度閾値未満である場合、環境データ監視方法を終了し、他の実施形態では、ステップS501に戻ることにより、環境監視処理を継続することができる。ステップS507において、コントローラは、チャンバ内の風速が風速閾値(例えば0.4m/s)未満であるか否かを判断する。チャンバ内の風速がこの閾値未満である場合、ステップS508に進み、チャンバ内の風速が閾値以上ある場合、ステップS501に戻す。ステップS508では、この時、チャンバ内の環境データがコントローラによってプリセットされた第五のアラーム基準に達し、その結果、コントローラが監視デバイスにアラーム信号を送る。簡単に言えば、あらかじめ設定された第五のアラーム基準の目的は、風扇のフィルターが不純物やダストで詰まりすぎて、チャンバ内の風速が低すぎる可能性を警告することである。
【0020】
本発明の環境データ監視方法の他の実施形態に関して、図2図6の5つのアラーム基準を互いにペアにして、様々な異なる環境条件に対するアラームを提供することができる。
【0021】
例えば、ファン回転速度が速度閾値以下である場合、第1のアラーム基準が適用される。ファン回転速度が速度閾値以上である場合、第2、第3、第4、第5のアラーム基準、またはそれらの任意の組み合わせが適用される。
【0022】
例えば、ファン回転速度が回転速度閾値以下の場合、第1のアラーム基準が実行される。ファン回転速度が回転速度閾値以上の場合、第2のアラーム基準と第4のアラーム基準が同時にまたは順次に実行される。例えば、ファン回転速度が回転速度閾値以下の場合、第1のアラームが作動する。ファン回転速度が回転速度閾値以上の場合、第3のアラーム基準と第5のアラーム基準が同時にまたは順次に作動する。例えば、ファン回転速度が回転速度閾値以上の場合、第2のアラーム基準、第3のアラーム基準、および第4のアラーム基準は、同時にまたは順次に実行される。例えば、ファン回転速度が回転速度閾値以上の場合、第3のアラーム基準および第4のアラーム基準が同時にまたは順次に実行される。
【0023】
図7は、本発明によって提供される環境データ監視システムの第1実施形態の機能ブロック図であり、図7を参照されたい。この環境データ監視システムは、磁気センサMSと、チャンバ内に位置する第1圧力センサS1と、チャンバ外に位置する第2圧力センサS2と、メインアンテナATと、RFリーダRFと、コントローラECとを含む。磁気センサMSはチャンバ内のファンのモータ上に位置し、磁気感知型RFタグである。磁気センサMSは、磁気検知回路11と、第1のマイコン制御回路12と、第1のRF処理回路13と、第1のメモリ14と、第1のアンテナ15とを含む。第1のマイコン制御回路12は、磁気検知回路11、第1のRF処理回路13及び第1のメモリ14に電気的に接続され、第1のRF処理回路13は、第1のマイコン制御回路12及び第1のアンテナ15に電気的に接続される。
【0024】
第1圧力センサS1は、圧力感知型のRFタグであり、チャンバ内の第1の位置に配置される。第1圧力センサS1は、第1の圧力検知回路21と、第2のマイクロ制御回路22と、第2のRF処理回路23と、第2のメモリ24と、第2のアンテナ25を含む。第2のマイクロ制御回路22は、第1の圧力検知回路21と第2のメモリ24とに電気的に接続され、第2のRF処理回路23は、第2のマイクロ制御回路22と第2のアンテナ25とに電気的に接続される。
【0025】
第2の圧力センサS2は、圧力検知型RFタグであり、第2の圧力センサS2は、第2の圧力検知回路31と、第3のマイコン制御回路32と、第3のRF処理回路33と、第3のメモリ34と、第3のアンテナ35とを含む。第3のマイコン制御回路32は、第2の圧力検知回路31および第3メモリ34と電気的に接続されており、第3のRF処理回路33は第3のマイコン制御回路32および第3のアンテナ35と電気的に接続されている。
【0026】
メインアンテナATはチャンバ内に設置され、RFリーダRFとコントローラECはチャンバ外に設置されている。RFリーダRFはRFケーブルを介してメインアンテナATと電気的に接続され、RFリーダRFはコントローラECと電気的に接続され、コントローラECは監視装置MOと電気的に接続されている。
【0027】
メインアンテナATはRF信号を連続的に送信し、磁気センサMSの第1アンテナ15はエネルギーを得るためにメインアンテナATからRF信号を受信する。磁気センサMSが起動するのに十分なエネルギーを受け取ると、磁気センサMSの磁気センサ回路1は、ファンのファン回転速度を検知し、ファン回転速度を磁気センサMSの第1のマイクロ制御回路12に出力する。次に、第1のマイクロ制御回路12は、磁気センサMSの第1のRF処理回路13及び第1のメモリ14にファン回転速度を出力する。次に、第1のRF処理回路13は、第1のRF信号にファン回転速度を埋め込んだ第1のRF信号を第1のアンテナ15を介して送信する。最後に、RFリーダRFは、ファン速度を読み取るために、メインアンテナATを介して第1のRF信号を受信する。
【0028】
上記を踏まえると分かるように、磁気センサMSは、内部または外部の電源を必要とせずに、メインアンテナATからRF信号のエネルギーを受信することによって起動させることができる。第1の圧力センサS1は、メインアンテナATからエネルギーを受信することによって起動される。起動されると、第1の圧力センサS1は、チャンバ内の第1の位置における第1の圧力を検知し、メインアンテナATに向かって第2のRF信号を送信し、第2のRF信号には、第1の圧力(チャンバ内圧力)が埋め込まれている。RFリーダ5は、メインアンテナATを介して第2のRF信号を受信し、第1の圧力を読み取る。
【0029】
また、第の2圧力センサS2は、第1の圧力センサS1と同様の起動機能を有する。第2の圧力センサS2は、メインアンテナATからエネルギーを受け取り、活性化される。起動後、第2の圧力センサS2は、チャンバ外の第2の圧力を検知し、メインアンテナATに向けて第3のRF信号を送信する。第2の圧力(チャンバ外の圧力)は、第3のRF信号に埋め込まれる。RFリーダRFは、メインアンテナATを介して第3のRF信号を受信し、第2の圧力を読み取る。
【0030】
RFリーダRFは、ファン回転速度、第1の圧力、第2の圧力を読み取ると、ファン回転速度、第1の圧力、第2の圧力をコントローラEC6に送信する。 コントローラECは、ファン回転速度、第1の圧力、第2の圧力を読み取ると、第1の圧力と第2の圧力の圧力差を算出する。そして、コントローラECは、ファン回転速度と圧力差がアラーム基準に達したか否かを判断する。ファン回転速度と圧力差がアラーム基準に達すると、アラーム信号が監視装置MOに送信される。
【0031】
アラーム基準は、異なる要件に従ってコントローラECにプリセットすることができる。例えば、ファンの回転速度が回転速度閾値以下であり、かつ圧力差が0よりも小さい場合、第1のアラーム基準を達し、ファンの破損によりチャンバ内とチャンバ外が負圧になる可能性があることを警告するために、コントローラECにアラーム信号を送信する。
【0032】
ファン回転速度が回転速度閾値以上であり、かつ、圧力差がゼロよりも大きく圧力閾値未満である場合、第2のアラーム基準に達し、コントローラECは、圧力漏れが発生している可能性があり、チャンバ内外の圧力差が小さすぎることを警告するためのアラーム信号を送信する。
【0033】
ファンの回転速度が回転速度閾値以上であり、かつ圧力差が圧力閾値よりも大きい場合、第3のアラーム基準に達し、コントローラECは、圧送(pressure feed)によってチャンバ内外の圧力差が大きくなりすぎている可能性があることを警告するためのアラーム信号を送出する。
【0034】
図8は、本発明が提供する環境データ監視システムの第5実施形態の機能ブロック図である。図8図7と比較すると、図8の環境データ監視システムは、チャンバ内の第2の位置に配置される第3の圧力センサSI-3をさらに備え、第2の位置は第1の位置の下方に配置される。第3の圧力センサS3は、圧力感知RFタグである。第3の圧力センサS3は、第3の圧力感知回路71、第4のマイクロ制御回路72、第4のRF処理回路73、第4のメモリ74、第4のアンテナ75を備える。第4のマイクロ制御回路72は、第3の圧力感知回路71と第4のメモリ74、第4のRF処理回路74に電気的に接続され、第4のマイクロ制御回路72は、第3の圧力検知回路71と第4のメモリ74とに電気的に接続され。
【0035】
メインアンテナATはRF信号を連続的に送信し、第3の圧力センサS3における第4のアンテナ75はメインアンテナATからRF信号を受信してエネルギーを得る。第3の圧力センサS3が起動するのに十分なエネルギーを受信すると、第3の圧力センサS3の第3の圧力検知回路71は、チャンバの第2の位置における第3の圧力を検知して、第3の圧力センサS3の第4のマイクロ制御回路72に出力する。第4のマイクロ制御回路72は第3の圧力を第3の圧力センサS3における第4のRF処理回路73と第4のメモリ74とに出力する。第4のRF処理回路73は、第4のアンテナ75を介して第4のRF信号を送信するが、この第4のRF信号には第3の圧力(チャンバ内圧力)が埋め込まれている。RFリーダRFは、メインアンテナATを介して第4のRF信号を受信し、第3の圧力を読み取る。
【0036】
RFリーダRFは、ファン回転速度、第1の圧力、第2の圧力及び第3の圧力を読み込むと、ファン回転速度、第1の圧力、第2の圧力及び第3の圧力をコントローラECに送信し、コントローラECは、ファン回転速度、第1の圧力、第2の圧力及び第3の圧力を読み込むと、第1の圧力と第2の圧力との第1圧力差及び第1の圧力と第3の圧力との第2圧力差の算出を行う。まず、コントローラECは、ファンの回転速度が回転速度閾値以上であるか否かを判定する。ファン回転速度が速度閾値以上である場合、コントローラECは、次に、第1の時点において、第1の圧力差が、ゼロよりも大きい圧力閾値よりも大きいかどうかを判定する。第1の圧力差が圧力閾値より大きいとき、コントローラECは、第2の時点において、第1の圧力差がゼロより大きく圧力閾値より小さいかどうかを判定する。ここで、第2の時点と第1の時点との間の時間間隔は、コントローラECに予め設定されている。第1の圧力差がゼロより大きく圧力閾値より小さいとき、次に、コントローラECは、第2の圧力差がゼロより小さいかどうかを判定する。第2の圧力差がゼロよりも小さい場合、第4のアラーム基準に達し、チャンバ内に空気流のデッドゾーンが発生する可能性があるため、コントローラECはアラーム信号を送信する。
【0037】
図9は、本発明が提供する環境データ監視デバイスの一実施形態の概略図である。図8及び図9を合同で参照すると、環境データ監視デバイスは、チャンバ及びファンFFUを有する機器装置と、環境データ監視システムとを含む。機器装置は、マイクロクリーンルームMEであり、かつ、ウェハ搬送箱FOUPがマイクロクリーンルームMEの一側面に接続される。環境データ監視システムは、磁気センサMS、第1の~第13の圧力センサS1~S13、メインアンテナAT、RFリーダRF、コントローラECを備える。磁気センサMSはファンFFU上に配置され、ファンFFUが作動すると、マイクロクリーンルームME内にガスの対流(矢印の方向)が発生する。この気体の対流により、マイクロクリーンルームMEの排気口から空気中の浮遊粒子が除去される。
【0038】
第1の圧力センサS1、第4の圧力センサS4および第5の圧力センサS5は、マイクロクリーンルームMEに位置し、3つの直角座標(x1,y1)、(x2,y1)および(x3,y1)をそれぞれ持ち、第3の圧力センサS3、第6の圧力センサS6および第7の圧力センサS7はマイクロクリーンルームMEに位置し、かつ、直角座標(x1・y2)、(x2,y2)および(x3,y2)をそれぞれ持ち、y2はy1より小さい。第8の圧力センサS8、第9の圧力センサS9、第10の圧力センサS9は、マイクロクリーンルームMEに位置し、かつ、直角座標(x1,y3)、(x2, y3)及び(x3, y3)をそれぞれ持ち、y3はy2よりも小さい。第11の圧力センサS11、第12の圧力センサSS12および第13の圧力センサS13は、マイクロクリーンルームMEの内部に配置され、それぞれ3つの直角座標(x1,y4)、(x2,y4)および(x3,y4)を有し、y4はy3よりも小さい。第2の圧力センサS2は、マイクロクリーンルームMEの外部に配置され、直角座標(x4,y4)を有する。
【0039】
メインアンテナATは、例えば、超高周波(UHF)アンテナであり、メインアンテナATは、マイクロクリーンルームMEの内部に配置される。RFリーダRFは、マイクロクリーンルームMEの外側に配置され、RFリーダRFは、RFケーブルを介してメインアンテナATに電気的に接続される。RFリーダRFは、有線又は無線手段(例えばイーサネット)を介してコントローラECに電気的に接続され、コントローラECは、有線又は無線手段を介して監視装置MOに電気的に接続されている。
【0040】
磁気センサMSは、メインアンテナATから起動に十分なエネルギーを受け取ると、ファンFFUからファン回転速度データを検知し、ファン回転速度データを埋め込んだRF信号を送信する。RFリーダは、磁気センサMSからファン回転速度データを読み取った後、ファン回転速度データをコントローラECに送信する。
【0041】
第1の圧力センサS1~第13の圧力センサS13は、メインアンテナATから起動するのに十分なエネルギーを受信すると、複数の異なる直角座標に対応する複数の圧力データを検知する。そして、第1の~第13の圧力センサS1~S13は、複数の異なる圧力データをそれぞれ埋め込んだ複数のRF信号を送信する。RFリーダRFは、第1の圧力センサから第13の圧力センサS1~S13までの圧力データを読み取り、コントローラECに送信する。
【0042】
最後に、コントローラECは、ファン回転速度データ及び多数の圧力データを読み出し、マイクロクリーンルームME内の環境データがアラーム基準に達しているか否かを判定する。マイクロクリーンルームME内のいずれかのセンサからの環境データがアラーム基準に達すると、コントローラECは、監視装置MOにアラーム信号を送信する。
[実施例による有益な効果]
【0043】
本発明の有益な効果の一つは、本発明で提供される環境データ監視方法、環境データ監視システム及び環境データ監視デバイスは、ファンの回転速度、チャンバ内外の圧力差、チャンバ内の圧力差の異常が監視された場合、直ちに監視装置にアラーム信号を送り、異常状態をできるだけ早く解消できるようにすることです。
【0044】
以上に開示された内容は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、これにより本発明の特許請求の範囲を制限するものではない。そのため、本発明の明細書及び添付図面の内容に基づき為された等価の技術変形は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0045】
MS:磁気センサ
11:磁気検知回路
12:第1のマイコン制御回路
13:第1のRF処理回路
14:第1のメモリ
15:第1のアンテナ
S1:第1の圧力センサ
21:第1の圧力検知回路
22:第2のマイコン制御回路
23:第2のRF処理回路
24:第2のメモリ
25:第2のアンテナ
S2:第2の圧力センサ
31:第2の圧力検知回路
32:第3のマイコン制御回路
33:第3のRF処理回路
34:第3のメモリ
35:第3のアンテナ
AT:メインアンテナ
RF:RFリーダ
EC:コントローラ
MO:監視装置
OUT:排気口
S3:第3の圧力センサ
41:第3の圧力検知回路
42:第4のマイクロ制御回路
43:第4のRF処理回路
44:第4のメモリ
45:第4のアンテナ
ME:マイクロクリーンルーム
FFU:ファン
FOUP:ウェハ搬送箱
S4~S13:第4の圧力センサ~第13の圧力センサ
S01~S06、S101~S107、S201~S207、S301~S307、S401~S412、S501~S508:ステップ



図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9