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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173589
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】エレベーター制御方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/14 20060101AFI20241205BHJP
   B66B 3/00 20060101ALN20241205BHJP
【FI】
B66B1/14 Z
B66B3/00 P
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023183989
(22)【出願日】2023-10-26
(31)【優先権主張番号】10-2023-0069505
(32)【優先日】2023-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0090516
(32)【優先日】2023-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523173793
【氏名又は名称】ヒュンダイ エレベーター カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】キム,ムンス
(72)【発明者】
【氏名】カン,ドンホ
(72)【発明者】
【氏名】クォン,ドンヒョン
【テーマコード(参考)】
3F303
3F502
【Fターム(参考)】
3F303CB24
3F303CB31
3F502HC07
3F502JA54
3F502KA09
3F502KA19
(57)【要約】
【課題】本発明のエレベーター制御システムは、ロボットがエレベーターカーを利用する間に、ロボット制御システムとエレベーター制御システムとの通信によって発生するエレベーターカーの例外状況を解決しようとする。
【解決手段】ロボットから要請信号を受信する段階;前記要請信号に基づいてエレベーターの動作を制御するエレベーター制御信号を登録する段階;前記エレベーター内に配置されたカメラを通じて得られるイメージ、前記ロボットの位置及び乗り場の環境に基づいて、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階;前記現在の状況が前記例外状況に該当しないと判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を維持する段階;及び前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を解除する段階;を含んでエレベーター制御方法を構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットから要請信号を受信する段階;
前記要請信号に基づいてエレベーターの動作を制御するエレベーター制御信号を登録する段階;
前記エレベーター内に配置されたカメラを通じて得られるイメージ、前記ロボットの位置及び乗り場の環境に基づいて、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階;
前記現在の状況が前記例外状況に該当しないと判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を維持する段階;及び
前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を解除する段階;を含む、エレベーター制御方法。
【請求項2】
前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を解除する段階以降に、
前記現在登録されたエレベーター制御信号と異なる新しいエレベーター制御信号を登録する段階をさらに含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項3】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターにホールコールを割り当てる信号であって、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記ホールコールが割り当てられた前記エレベーターを待機するロボットが前記乗り場にいないと判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項4】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号として、乗客が前記エレベーターのドア閉鎖ボタンを押すことに優先する信号であって、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターに乗車中のロボットがいない状態及び乗車待機ロボットがいない状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項5】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号及びカーコールを含み、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターに乗車中のロボットがいない状態、乗車待機ロボットがいない状態及び乗車がない状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項6】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを閉める信号を含み、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターに乗車中のロボットがいる状態及び乗車待機ロボットがいる状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項7】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号であって、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターから下車中のロボットがいなく、前記エレベーター内のロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数と同一であると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項8】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを閉める信号であって、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターから下車中のロボットがいて、前記エレベーター内のロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数より多いと判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含む、請求項1に記載のエレベーター制御方法。
【請求項9】
各命令語を記憶するように構成されたメモリ及び
前記命令語を実行することに対応して、
ロボットから受信された要請信号に基づいてエレベーターの動作を制御するエレベーター制御信号を登録し;
前記エレベーター内に配置されたカメラを通じて得られるイメージ、前記ロボットの位置及び乗り場の環境に基づいて、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断し;
前記現在の状況が前記例外状況に該当しないと判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を維持し;
前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を解除するように構成されたプロセッサを含む、エレベーター制御システム。
【請求項10】
前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を解除した後、
前記現在登録されたエレベーター制御信号と異なる新しいエレベーター制御信号を登録するようにさらに構成された、請求項9に記載のエレベーター制御システム。
【請求項11】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターにホールコールを割り当てる信号であって、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断することは、前記ホールコールが割り当てられた前記エレベーターを待機するロボットが前記乗り場にいないと判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することを含む、請求項9に記載のエレベーター制御システム。
【請求項12】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号として、乗客が前記エレベーターのドア閉鎖ボタンを押すことに優先する信号であって、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断することは、前記エレベーターに乗車中のロボットがいない状態及び乗車待機ロボットがいない状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することを含む、請求項9に記載のエレベーター制御システム。
【請求項13】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号及びカーコールを含み、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断することは、前記エレベーターに乗車中のロボットがいない状態、乗車待機ロボットがいない状態及び乗車がない状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することを含む、請求項9に記載のエレベーター制御システム。
【請求項14】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを閉める信号を含み、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断することは、前記エレベーターに乗車中のロボットがいる状態及び乗車待機ロボットがいる状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することを含む、請求項9に記載のエレベーター制御システム。
【請求項15】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号であって、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断することは、前記エレベーターから下車中のロボットがいなく、前記エレベーター内のロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数と同一であると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することを含む、請求項9に記載のエレベーター制御システム。
【請求項16】
前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを閉める信号であって、
前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断することは、前記エレベーターから下車中のロボットがいて、前記エレベーター内のロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数より多いと判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することを含む、請求項9に記載のエレベーター制御システム。
【請求項17】
エレベーター;
前記エレベーター内に配置され、前記エレベーターの内部イメージ、及び前記エレベーターのドアが開いたときの乗り場のイメージのうち少なくとも一つのイメージ情報を獲得するように構成されたカメラ;
前記乗り場に配置され、前記乗り場のイメージ情報を獲得するように構成された乗り場センサー;及び
ロボットから受信された要請信号に基づいて前記エレベーターの動作を制御する制御信号を生成するように構成されたプロセッサ;を含み、
前記プロセッサは、
前記カメラが獲得した前記少なくとも一つのイメージ情報、及び前記乗り場センサーが獲得したイメージ情報のうち少なくとも一つに基づいて前記制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況を判断し、前記エレベーターを制御するように構成された、エレベーターシステム。
【請求項18】
前記エレベーターは、前記エレベーターに搭乗した物体の重さ情報を獲得する重さセンサーをさらに含み、
前記プロセッサは、前記重さ情報にさらに基づいて前記制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況を判断するように構成された、請求項17に記載のエレベーターシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エレベーター制御方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物内でサービスを提供するために使用されるロボットは、該当の建物内に設置されたエレベーターカーに搭乗してから目的階まで移動する。ロボットがエレベーターカーを利用する間に、ロボット制御システムによるエレベーターの制御と実際の状況とが異なる例外状況によってロボットが損傷したり、搭乗客へのエレベーターサービスの提供が遅延されるという問題が発生し得る。例えば、ロボットがエレベーターカーに乗車したり、エレベーターカーから下車する間にエレベーターカーのドアが閉まる場合、ロボットが損傷し得る。また、ロボットが搭乗又は下車したにもかかわらず、エレベーターカーのドアが開いている場合、エレベーターカーが目的階に移動することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2516841号
【特許文献2】韓国公開特許第2022-0139528号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ロボットがエレベーターカーを利用する間に、ロボット制御システムとエレベーター制御システムとの通信によって発生するエレベーターカーの例外状況を解決しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一様態として、エレベーター制御方法は、ロボットから要請信号を受信する段階;前記要請信号に基づいてエレベーターの動作を制御するエレベーター制御信号を登録する段階;前記エレベーター内に配置されたカメラを通じて得られるイメージ、前記ロボットの位置及び乗り場の環境に基づいて、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階;前記現在の状況が前記例外状況に該当しないと判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を維持する段階;及び前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を解除する段階;を含む。
【0006】
一実施例において、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を解除する段階以降に、前記現在登録されたエレベーター制御信号と異なる新しいエレベーター制御信号を登録する段階をさらに含むことができる。
【0007】
一実施例において、前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターにホールコールを割り当てる信号であって、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記ホールコールが割り当てられた前記エレベーターを待機するロボットが前記乗り場にいないと判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含むことができる。
【0008】
一実施例において、前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号として、乗客が前記エレベーターのドア閉鎖ボタンを押すことに優先する信号であって、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターに乗車中のロボットがいない状態及び乗車待機ロボットがいない状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含むことができる。
【0009】
一実施例において、前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号及びカーコールを含み、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターに乗車中のロボットがいない状態、乗車待機ロボットがいない状態及び乗車がない状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含むことができる。
【0010】
一実施例において、前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを閉める信号を含み、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターに乗車中のロボットがいる状態及び乗車待機ロボットがいる状態が予め設定された時間を超えて持続されると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含むことができる。
【0011】
一実施例において、前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを開放状態に維持する信号であって、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターから下車中のロボットがいなく、前記エレベーター内のロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数と同一であると判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含むことができる。
【0012】
一実施例において、前記現在登録されたエレベーター制御信号は、前記エレベーターのドアを閉める信号であって、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断する段階は、前記エレベーターから下車中のロボットがいて、前記エレベーター内のロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数より多いと判断することに対応して、前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断する段階を含むことができる。
【0013】
本開示の一様態として、エレベーター制御システムは、各命令語を記憶するように構成されたメモリ及び前記命令語を実行することに対応して、ロボットから受信された要請信号に基づいてエレベーターの動作を制御するエレベーター制御信号を登録し;前記エレベーター内に配置されたカメラを通じて得られるイメージ、前記ロボットの位置及び乗り場の環境に基づいて、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況に該当するかどうかを判断し;前記現在の状況が前記例外状況に該当しないと判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を維持し;前記現在の状況が前記例外状況に該当すると判断することに対応して、前記現在登録されたエレベーター制御信号を解除するように構成されたプロセッサを含む。
【0014】
本発明の一様態によると、エレベーターシステムは、エレベーター;前記エレベーター内に配置され、前記エレベーターの内部イメージ、及び前記エレベーターのドアが開いたときの乗り場のイメージのうち少なくとも一つのイメージ情報を獲得するように構成されたカメラ;前記乗り場に配置され、前記乗り場のイメージ情報を獲得するように構成された乗り場センサー;及びロボットから受信された要請信号に基づいて前記エレベーターの動作を制御する制御信号を生成するように構成されたプロセッサ;を含む。前記プロセッサは、前記カメラが獲得した前記少なくとも一つのイメージ情報、及び前記乗り場センサーが獲得したイメージ情報のうち少なくとも一つに基づいて前記制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況を判断し、前記エレベーターを制御するように構成される。
【0015】
一実施例において、前記エレベーターは、前記エレベーターに搭乗した物体の重さ情報を獲得する重さセンサーをさらに含み、前記プロセッサは、前記重さ情報にさらに基づいて前記制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが衝突する例外状況を判断するように構成されてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、ロボット連動サービスをエレベーターカーとロボットとの間で発生すし得る状況に合わせて制御し、エレベーターカーの運行の効率性を向上させることができる。
【0017】
また、本発明は、エレベーターカーのドアを閉めなければならない状況でエレベーターカーのドアが開いていたり、エレベーターカーのドアを開けなければならない状況でエレベーターカーのドアが閉まることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の一実施例に係るエレベーター制御環境の一例示図である。
図2】本開示の一実施例に係るエレベーター搭乗ロボットのブロック図である。
図3】本開示の一実施例に係るロボットを制御するロボット制御システムのブロック図である。
図4】本開示の一実施例に係るエレベーターを制御するシステムのブロック図である。
図5】本開示の一実施例に係るエレベーターを制御するシステムで行われる方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、添付の図面を参考にして、本開示の実施例に対して本開示の属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本開示は、様々な異なる形態で具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0020】
そして、図面で本開示を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたって類似する部分に対しては、類似する図面符号を付した。
【0021】
明細書全体において、一つの部分が一つの構成要素を「含む」としたとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0022】
本開示に記載の技術は、特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本開示の実施例の多様な変更、均等物及び/又は代替物を含むものとして理解しなければならない。
【0023】
本開示で使用される「~するように構成された(又は設定された)」という表現は、状況によって、例えば、「~に適した」、「~する能力を有する」、「~するように設計された」、「~するように変更された」、「~するように作られた」、又は「~をすることができる」に取り替えてもよい。「~するように構成された(又は設定された)」という用語は、必ずしもハードウェア的に「特別に設計された」ことのみを意味するものではない。その代わりに、いずれかの状況では、「~するように構成された装置」という表現は、その装置が他の装置又は各部品と共に「~することができる」ことを意味し得る。
【0024】
本開示に記載の先行文献は、その全体が参照として本明細書に結合され、先行文献に記載の内容は、本技術分野の一般的な知識を有する者であれば、本開示に簡略に説明した部分に適用可能であることが理解され得る。
【0025】
図1は、本開示の一実施例に係るエレベーター制御環境の一例示図である。
【0026】
図1を参照すると、エレベーター制御環境は、エレベーター100、エレベーターの乗り場のイメージを獲得する乗り場センサー10、エレベーター100に搭乗してから目的階に移動するロボット200、ロボット200を制御するロボット制御システム300、及びエレベーター100を制御するエレベーター制御システム400を含む。一実施例において、エレベーター100、乗り場センサー10及びエレベーター制御システム400を含む構成をエレベーターシステムと命名することもできる。
【0027】
エレベーター100のドア110が開くと、ロボット200が搭乗することができる。エレベーター100の内部にはカメラ130が設置され、エレベーター100の床には重さセンサー120が設置されてもよい。カメラ130は、エレベーター100の内部の搭乗客及びロボット200のイメージを獲得するように構成されてもよい。また、カメラ130は、ドア110のイメージを獲得し、ドアの開閉を区分するように構成されてもよい。ドア110が開いた場合、開いたドア110を通じてエレベーター100のドア110の向こう側にある乗り場のイメージを獲得するように構成されてもよい。重さセンサー120は、エレベーター100に搭乗する乗客及びロボット200の重さを感知するように構成されてもよい。カメラ130によって獲得されたイメージ及び重さセンサー120によって感知された重さは、エレベーター制御システム400に送信され得る。
【0028】
一実施例において、カメラ130から獲得したイメージから、エレベーター制御システム400は、エレベーターの内部にあるロボット200の数を判定することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット200から起因したホールコール又はカーコールを受信するので、ホールコール又はカーコールサービスの完了時に望むロボットの数を計算することができる。例えば、ホールコールサービスが完了すると、乗車ロボットの数は増加しなければならなく、カーコールサービスが完了すると、ロボットが下車するので、乗車ロボットの数は減少しなければならない。
【0029】
重さセンサー120は、エレベーター100に搭乗する乗客及びロボット200の重さを感知し、これをエレベーター制御システム400に送信するので、エレベーター制御システム400は、ロボット200の搭乗/下車の有無を重さセンサー120からの情報に基づいて判断することができる。カメラ130は、ドア110のイメージを獲得し、これをエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ドア110の開閉に基づいてロボット200の下車/搭乗の有無を判断することができる。ドア110が開いた後で閉まらない理由は、ロボット200の下車や搭乗が不可能なためである。
【0030】
乗り場センサー10は、乗り場内の乗客及び/又はロボット200の位置及び存在の有無を獲得するように構成されてもよい。乗り場センサー10によって獲得された情報は、エレベーター制御システム400に送信され得る。
【0031】
ロボット200は、建物内でサービスを提供するために使用されるサービスロボットであって、これに対しては、図2を参照してより詳細に説明する。ロボット200の移動及びエレベーター100に対する呼び出しの少なくとも一部は、ロボット制御システム300を通じて行われてもよい。ロボット制御システム300に対しては、図3を参照してより詳細に説明する。エレベーター制御システム400は、エレベーター100を含む複数のエレベーターを制御するように構成されてもよい。エレベーター制御システム400は、例えば、複数のエレベーターのうち適切なエレベーター(例えば、エレベーター100)をロボット200が位置する階に移動させることができる。
【0032】
一実施例において、ロボット200は、ロボット制御システム300の少なくとも一部の構成を搭載することもできる。これと異なり、ロボット200とロボット制御システム300は物理的に離隔してもよい。例えば、ロボット200とロボット制御システム300は、それぞれ別途のサーバーで具現されてもよい。
【0033】
一実施例において、ロボット200がエレベーター100に搭乗するために、ロボット200は、ロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400にエレベーター呼び出し命令信号(例えば、ホールコール)を送信する。エレベーター制御システム400は、最も適したエレベーター(ここで、例えば、エレベーター100)にホールコールを割り当てることができる。ホールコールを受信したエレベーター100は、ロボット200が待機する乗り場に到着する。一実施例において、ロボット200は、エレベーター呼び出し命令信号と共に目的階を送信することができる。
【0034】
エレベーター100が乗り場に到着し、エレベーター100のドア110が開くと、ロボット200は、エレベーター100への乗車のためにロボット乗車中の信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット乗車中の信号を受信することに対応して、エレベーター100にドア開放維持信号を送信し、ドア110を開放状態に維持することができる。ドア110は、ロボット乗車完了信号を受信する前まで開放状態を維持することができる。一実施例において、ロボット200は、乗車完了信号と共に目的階を送信することができる。
【0035】
ロボット200は、エレベーター100への乗車完了後、ロボット乗車完了信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット乗車完了信号を受信することに対応して、エレベーター100にドア閉鎖信号を送信し、ドア110が開いた状態でドア110を閉めるように制御することができる。
【0036】
ロボット200の乗車完了後、ドア110が閉まると、エレベーター100は、目的階に向かって移動する。目的階登録信号(カーコール)は、ロボット200がホールコールを送信するときに共に送信したり、ロボット200がエレベーター100に乗車した後、ロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400にカーコールを送信することができる。
【0037】
エレベーター100が目的階に到着することに対応して、ドア110が開放される。ロボット200は、下車のためにロボット下車中の信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット下車中の信号を受信することに対応して、エレベーター100にドア開放維持信号を送信し、ドア110が開いた状態を維持するように制御することができる。
【0038】
ロボット200は、エレベーター100からの下車完了後、ロボット下車完了信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット下車完了信号を受信することに対応して、エレベーター100にドア閉鎖信号を送信し、ドア110が開いた状態でドア110を閉めるように制御することができる。
【0039】
図2は、本開示の一実施例に係るエレベーター搭乗ロボット200のブロック図である。
【0040】
図2を参照すると、ロボット200は、プロセッサ210、メモリ220、センサー230、通信部240、及び駆動部250を含む。プロセッサ210は、メモリ220に記憶された命令語が実行されるとき、ロボットを制御-例えば、移動、マッピング、データ処理など-し、ロボット200の構成要素を制御するように構成されてもよい。プロセッサ210は、通信部240を制御し、上述した各信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。また、プロセッサ210は、センサー230で収集した情報又はロボット200の移動(例えば、乗車、下車、待機)に関する情報をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。
【0041】
プロセッサ210は、センサー230が感知した情報に基づいてロボット200を制御することができる。一実施例において、プロセッサ210は、ASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、制御器、マイクロコントローラ(micro-controllers)、マイクロプロセッサ(microprocessors)、その他の機能を行うための任意の形態のプロセッサ又はコントローラであってもよい。
【0042】
センサー230は、ロボット200の自律走行のために要求されるデータを収集するように構成されてもよい。ロボット200は、センサー230を通じて、エレベーター100が乗り場又は目的階に到着した後、ドア110の開閉を感知することができる。ドア110の開閉に基づいて、ロボット200は、エレベーター100に乗車したり、エレベーター100から下車することができる。センサー230が感知した情報は、通信部240を介してロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信され得る。
【0043】
通信部240は、ロボット200が他の装置、例えば、ロボット制御システム300などと通信するための構成であってもよい。通信部240は、データ及び/又は情報を伝送/受信する、ロボット200のアンテナ、データバス、ネットワークインターフェースカード、ネットワークインターフェースチップ及びネットワーキングインターフェースポートなどのハードウェアモジュール、又はネットワーク装置ドライバー(driver)又はネットワーキングプログラムなどのソフトウェアモジュールであってもよい。駆動部250は、ロボット200の移動を可能にする構成であって、これを行うためのモーター、車輪などのハードウェアを含むことができる。
【0044】
図3は、本開示の一実施例に係るロボットを制御するロボット制御システム300のブロック図である。ロボット制御システム300は、ロボット200の移動及びロボット200による建物内でのサービスの提供を制御する装置であってもよい。ロボット制御システム300は、エレベーター制御システム400との通信を介して、ロボット200を目的階に移動させるためにエレベーター100を呼び出すことができる。ロボット制御システム300は、ロボット200が呼び出されたエレベーター100を認識した後、このエレベーター100に搭乗できるようにロボット200を制御し、目的階でエレベーター100から下車するようにロボット200を制御することができる。ロボット制御システム300は、少なくとも一つのコンピューティング装置を含むことができ、建物内又は建物の外部に位置するサーバーで具現されてもよい。ロボット制御システム300は、クラウドサーバー(システム)で具現されてもよい。ロボット制御システム300は、ロボット200から受信した信号又は情報に基づいて、エレベーター100を制御する信号をエレベーター制御システム400に送信するように構成されてもよい。
【0045】
図3を参照すると、ロボット制御システム300は、プロセッサ310、メモリ320、インターフェース330及び通信部340を含むことができる。プロセッサ310、メモリ320及び通信部340の構成は、ロボット200のプロセッサ210、メモリ220及び通信部240の構成と類似し得るので、それについての詳細な説明は省略する。インターフェース330は、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクなどの入力装置及び/又はディスプレイ、スピーカーなどの出力装置を含むことができる。
【0046】
図4は、本開示の一実施例に係るエレベーター制御システム400のブロック図である。エレベーター制御システム400は、建物内を移動(例えば、昇降)するエレベーターカー20に対する呼び出し及びエレベーター100の移動を制御(又は、エレベーター100の移動を制御するための信号を生成)する装置であってもよい。エレベーター制御システム400は、少なくとも一つのコンピューティング装置を含むことができ、建物内又は建物の外部に位置するコンピューターシステムで具現されてもよい。エレベーター制御システム400は、エレベーター100を直接制御する制御盤とは区分されるものであってもよい。エレベーター制御システム400は、エレベーター100を制御するために要求される信号を制御盤に伝達することができる。又は、エレベーター制御システム400は、制御盤を含むように構成されてもよい。エレベーター制御システム400は、乗り場センサー10、カメラ130及び/又は重さセンサー120から情報を受信することができる。
【0047】
図4を参照すると、エレベーター制御システム400は、プロセッサ410、メモリ420、インターフェース430及び通信部440を含む。プロセッサ410、メモリ420及びインターフェース430の構成は、プロセッサ310、メモリ320、インターフェース330及び通信部340の構成と類似し得るので、それについての詳細な説明は省略する。
【0048】
エレベーター制御システム400は、上述したように、ロボット制御システム300からエレベーター呼び出し命令信号、ドア開放維持信号、ドア閉鎖信号、目的階信号などを受信し、これに対応してエレベーター100を制御することができる。一実施例において、エレベーター制御システム400は、乗り場で乗客からホールコールを受信することができる。また、乗客は、エレベーター100への搭乗後に目的階を設定することができる。
【0049】
図1を再度参照すると、エレベーター100内に設置されたカメラ130は、エレベーター100の内部イメージ、及びドア110の開閉の有無及び/又はドア110が開いた場合の乗り場のイメージなどを獲得した後、これをエレベーター制御システム400にリアルタイムで送信することができる。また、エレベーター制御システム400は、乗り場センサー10から乗り場のイメージを受信することができる。エレベーター制御システム400は、エレベーター100の内部イメージ、及びドア110の開閉の有無及び/又はドア110が開いた場合の乗り場のイメージ、乗り場センサー10から獲得した乗り場のイメージに基づいてロボット200がどこに存在しているのかを把握することができる。
【0050】
図5は、本開示の一実施例に係るエレベーターを制御するシステムで行われる方法のフローチャートである。
【0051】
図5を参照すると、エレベーター制御システム400は、ロボット200からエレベーターを制御する要請信号を受信する(S505)。要請信号は、例えば、エレベーター呼び出し命令信号(ホールコール)、目的階設定信号(カーコール)、乗車中の信号、乗車完了信号、下車中の信号、下車完了信号などを含むことができる。
【0052】
エレベーター制御システム400は、要請信号に基づいてエレベーター制御信号を登録する(S510)。エレベーター制御信号は、ホールコール、カーコール、ドア開放信号、ドア閉鎖維持信号、ドア閉鎖信号などを含むことができる。
【0053】
エレベーター制御システム400は、エレベーター100とロボット200の状況がエレベーター制御信号によって発生した状況と異なる例外状況に該当するかどうかを判断する(S515)。一実施例において、例外状況は、S510で登録されたエレベーター制御信号が行われるとき、ロボット200が破損したり、エレベーター100の運行が非効率的である場合を含むことができる。例外状況は、S510で登録されたエレベーター制御信号によるエレベーター100の制御がロボット200の実際の運行状況と衝突する場合を含むことができる。エレベーター制御システム400は、エレベーター内に配置されたカメラを通じて得られるエレベーター内のイメージ(例えば、ロボットの数を利用する)、ロボットの位置及び乗り場の環境(例えば、待機ロボットの存在の有無)に基づいて、前記エレベーター制御信号による前記エレベーターの動作と現在の状況とが異なる例外状況であるかどうかを判断することができる。
【0054】
例えば、1)ホールコール要請によってエレベーター制御システム400がホールコールをエレベーターに割り当てたが、乗車待機ロボットがいない場合、2)エレベーター制御システム400がロボット乗車中の信号を受信し、ドア開放維持信号を登録したが、乗車の予定がない場合(例えば、乗り場に待機しているロボットがいないか、エレベーターのドアを通過しているロボットがいないか、搭乗ロボットの数の変化がない場合)、3)エレベーター制御システム400がロボット乗車完了信号を受信し、カーコールをエレベーターに登録したが、カーコールを要請したロボットがいない場合(例えば、ロボット乗車の有無を判別できないか、乗車が予め設定された時間にわたって行われない場合)、4)エレベーター制御システム400がロボット乗車完了信号を受信し、ドア閉鎖信号を登録したが、乗車が完了していない場合(例えば、乗り場にロボットがいたり、ロボットがドアを通過している場合)、5)エレベーター制御システム400がロボット下車中の信号を受信し、ドア開放維持信号を登録したが、下車の予定がない場合(例えば、ロボット下車の有無を判別できないか、エレベーターのドアを通過しているロボットがいないか、搭乗ロボットの数の変化がない場合)、及び6)エレベーター制御システム400がロボット下車完了信号を受信し、ドア閉鎖信号を登録したが、下車中のロボットがいて、下車待機ロボットがいる場合を含むことができる。
【0055】
エレベーター制御システム400は、例外状況に該当しないと判断することに対応して、S510で登録した制御信号を維持する(S520)。
【0056】
エレベーター制御システム400は、例外状況に該当すると判断することに対応して、S510で登録した制御信号の解除及び/又はS510で登録した制御信号と異なる制御信号の登録を行うことによってエレベーターを制御する(S525)。
【0057】
S510で登録した制御信号、例外状況及び異なる制御信号に対しては、以下で詳細に説明する。
【0058】
典型的には、ロボット200がエレベーター100に搭乗するために、ロボット200は、ロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400にエレベーター呼び出し命令信号(例えば、ホールコール)を送信する。エレベーター制御システム400は、最も適したエレベーター(ここで、例えば、エレベーター100)にホールコールを割り当てることができる。しかし、その理由は分からないが、乗り場にロボット200が存在しない場合にも、ロボット200の搭乗のためのホールコールが取り消されずにエレベーター制御システム400に登録される例外状況が発生し得る。ロボット200から起因したホールコールは、乗客が取り消そうとしても解除されない場合がある。エレベーター制御システム400は、このような例外状況が発生することに対応して、ホールコールを取り消す(解除する)ことができる。
【0059】
例えば、カメラ130又は乗り場センサー10が獲得した映像に基づいて、エレベーター制御システム400は、乗り場に待機中のロボットがいないと判断することができる。一実施例において、エレベーター制御システム400は、ホールコールを受信した時点又は特定のエレベーターにホールコールが割り当てられた時点から乗り場に待機ロボットがいないと判断した状態が、事前に設定された時間値を超えて維持されると判断することに対応して、前記ホールコールを解除することができる。一実施例において、乗り場に待機ロボットがいないと判断した状態が維持される時間を判断するための時点は、多様に設定され得る。例えば、上述したように、エレベーター制御システム400がホールコールを受信した時点、エレベーターにホールコールが割り当てられた時点、エレベーター100が乗り場に到着した時点、エレベーター100が乗り場に到着した後、ドア110が完全に開いた時点などを含み、前記時点が多様に設定可能であることが理解され得る。
【0060】
一実施例において、エレベーター制御システム400は、乗客のホールコールとロボット200からのホールコールとを分離して管理することができる。例えば、エレベーター制御システム400は、ロボット200から起因したホールコールを解除したとしても、乗客が登録したホールコールは解除しないようにすることができる。
【0061】
エレベーター100が乗り場に到着し、エレベーター100のドア110が開くと、ロボット200は、エレベーター100への乗車のためにロボット乗車中の信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット乗車中の信号を受信することに対応して、エレベーター100にドア開放維持信号を送信し、ドア110を開放状態に維持することができる。ドア110は、ロボット乗車完了信号を受信する前まで開放状態を維持することができる。この場合、乗客がドア110の閉鎖ボタンを押したとしても、ドア110は開放状態を維持するようになる。一般に、ロボット200は、エレベーター100への乗車完了後、ロボット乗車完了信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット乗車完了信号を受信することに対応して、エレベーター100にドア閉鎖信号を送信し、ドア110が開いた状態でドア110を閉めるように制御することができる。
【0062】
しかし、ロボットが乗車を完了したか、乗車の予定がない場合(例えば、乗り場に乗車しようとするロボットがいないか、エレベーター100のドア110を通過するロボットがいないか、エレベーター100に既に搭乗されたロボットの数がホールコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数と同一)であるにもかかわらず、原因不明の事由でエレベーター制御システム400にドア閉鎖信号が登録されないことから、ドア110が開いた状態に維持される例外状況が発生し得る。この場合、乗客がドア110を閉めようとしても、ドアは開放状態に維持され得る。このような例外状況が発生することに対応して、エレベーター制御システム400は、ドア閉鎖信号を登録することができる。
【0063】
一実施例において、乗り場センサー10、重さセンサー120及びカメラ130のうち少なくとも一つから獲得した情報に基づいて、エレベーター制御システム400は、乗車予定ロボット又は乗車中のロボットがいないと判断した後、自らドア閉鎖信号を登録し、エレベーター100のドア110を閉めるように制御することができる。例えば、ドア110が開いた後、予め設定された時間が経た時点から一定時間が経過する間に、乗り場に乗車しようとするロボットがいないか、エレベーター100のドア110を通過するロボットがいないか、エレベーター100に既に搭乗されたロボットの数がホールコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数と同一である状態が持続されることに対応して、エレベーター制御システム400は、乗車予定ロボット又は乗車中のロボットがいないと判断し、自らドア閉鎖信号を登録することができる。
【0064】
一実施例において、エレベーター制御システム400がドア閉鎖信号を登録し、エレベーター100のドア110を制御したとしても、乗客がドア開放ボタンを動作する場合、これに対応してエレベーター100のドア110が開いたり、開いた状態を維持することが理解され得る。
【0065】
一実施例において、エレベーター制御システム400がロボット乗車完了信号を受信し、エレベーター制御システム400にドア閉鎖信号が登録されたり、エレベーター100が目的階に移動するように制御するカーコールがエレベーター制御システム400に登録され、エレベーター100が移動するように制御されるが、カーコールを要請したロボットがいないか、エレベーター100内にカーコールに対応するロボット200が搭乗していない例外状況が発生し得る。又は、エレベーター100が目的階に移動するように制御するカーコールがエレベーター制御システム400に登録されたが、エレベーター100に搭乗するロボットがいないか、乗車中のロボットがいないか、乗車が行われない例外状況が発生し得る。このような例外状況では、エレベーター制御システム400がカーコールを解除することができる。一実施例において、乗客のカーコールは解除されないようにすることができる。
【0066】
一実施例において、乗り場センサー10、重さセンサー120及びカメラ130のうち少なくとも一つから獲得した情報に基づいて、エレベーター制御システム400は、エレベーター100内にカーコールに対応するロボット200が搭乗していないと判断し、このような判断に対応して、登録されたカーコールを解除することができる。例えば、エレベーター制御システム400は、乗り場待機ロボットがいなく、乗車中のロボットがいなく、現在の乗車ロボットの数がホールコールサービスの完了時に望む乗車ロボットの数より少ないと判断することに対応して、エレベーター制御システム400は、カーコールに対応するロボット200が搭乗していないと判断することができる。
【0067】
カーコールがホールコールと共に登録される場合、乗り場に待機ロボットがいないか、割り当てエレベーターに乗車中のロボットがいないと判断することに対応して、エレベーター制御システム400は、登録された(ホールコールと共に)カーコールを解除することができる。ただし、乗客のカーコールがある場合、乗客のカーコールは解除されないようにすることができる。
【0068】
カーコールがロボット200への搭乗後に登録される場合、ロボット200がエレベーター100に搭乗したかどうかを判断し、例えば、乗車完了ロボットの数がホールコールサービスの完了時に望む乗車完了ロボットの数より少ないと判断することに対応して、エレベーター制御システム400は、登録されたカーコールを解除することができる。例えば、エレベーター制御システム400は、カメラ130によってエレベーター100内のロボットの数をカウントし、これに基づいて、乗車完了ロボットの数がホールコールサービスの完了時に望む乗車完了ロボットの数より少ないと判断することができる。
【0069】
ロボット200は、エレベーター100への乗車完了後、ロボット乗車完了信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット乗車完了信号を受信することに対応して、エレベーター100にドア閉鎖信号を送信し、ドア110が開いた状態でドア110を閉めるように制御することができる。
【0070】
エレベーター制御システム400がロボット乗車完了信号を受信し、エレベーター制御システム400にドア閉鎖信号が登録されたが、ロボット200が乗車前又は乗車中である例外状況が発生し得る。このような例外状況で、エレベーター制御システム400は、ドア閉鎖信号を解除した後、ドア開放維持信号を登録し、ドア110を開放状態に制御することができる。乗り場センサー10、重さセンサー120及びカメラ130のうち少なくとも一つから獲得した情報に基づいて、エレベーター制御システム400は、乗り場にロボット200が待機中であったり、エレベーター100に乗車中であるかどうかを判断することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット200が待機中であったり、エレベーター100にの乗車中であるかどうかを判断することに対応して、ドア開放維持信号を登録し、ドア110を開放状態に制御することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット200がエレベーター100に乗車中であるかどうかを、乗り場センサー10、重さセンサー120及びカメラ130のうち少なくとも一つを用いてロボット200の動きを把握し、これをリアルタイムで確認することができる。エレベーター制御システム400は、乗り場にロボット200が存在する場合、乗り場にロボット200が待機中であると判断することができる。
【0071】
エレベーター100が目的階に到着することに対応して、ドア110が開放される。ロボット200は、下車のためにロボット下車中の信号をロボット制御システム300を通じてエレベーター制御システム400に送信することができる。エレベーター制御システム400は、ロボット下車中の信号を受信することに対応して、エレベーター100にドア開放維持信号を送信し、ドア110が開いた状態を維持するように制御することができる。このときは、乗客がドア110を閉めるために閉鎖ボタンを押したとしても、ドア110が開いた状態に維持され得る。ロボット200が下車を完了したり、下車中のロボットがいない状態が予め定められた時間以上持続されたにもかかわらず、エレベーター制御システム400にドア開放維持信号が登録される例外状況が発生し得る。エレベーター制御システム400は、このような例外状況が発生すると、ドア開放維持信号を解除し、ドア閉鎖信号を登録することができる。
【0072】
例えば、エレベーター制御システム400は、カメラ130及び重さセンサー120を用いてエレベーター100から下車予定又は下車中のロボットがいないと判断することができる。エレベーター制御システム400は、現在の搭乗ロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数と同一であり、下車中のロボットがいないと判断することに対応して、ドア開放維持信号を解除し、ドア閉鎖信号を登録することができる。エレベーター制御システム400は、現在の搭乗ロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数と同一であり、下車中のロボットがいない状態が予め定められた時間を超えて持続される場合、下車予定又は下車中のロボットがいないと判断することができる。
【0073】
一実施例において、エレベーター制御システム400がロボット下車完了信号を受信すると、エレベーター制御システム400にドア閉鎖信号が登録され得る。しかし、ロボット200が下車中であったり、搭乗ロボットの数に変化がない例外状況が発生し得る。エレベーター制御システム400は、このような例外状況に対応して、ドア開放維持信号を登録することができる。
【0074】
エレベーター制御システム400は、カメラ130又は重さセンサー120を通じて受信した情報に基づいて、下車中のロボットがいるかどうかをリアルタイムで判断することができる。また、エレベーター制御システム400は、現在の搭乗ロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数より多いかどうかを判断することができる。エレベーター制御システム400は、下車中のロボットがいたり、現在の搭乗ロボットの数がカーコールサービスの完了時に望む搭乗ロボットの数より多いと判断することに対応して、ドア閉鎖信号を解除し、ドア開放維持信号を登録することができる。
【0075】
本開示に係る方法は、いずれかの主体が利用しているサーバー、システム、装備、コンピューター、統合制御装置などに備えられたプロセッサによって読み取り可能な記録媒体に、プロセッサによって読み取り可能なコードとして具現することが可能である。プロセッサによって読み取り可能な記録媒体は、プロセッサによって読み取り可能なデータが記憶される全ての種類の記録装置を含む。プロセッサによって読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶装置などを挙げることができ、また、インターネットを介した伝送などのキャリアウェーブの形態で具現されるものも含む。また、プロセッサによって読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピューターシステムに分散され、分散方式でプロセッサによって読み取り可能なコードが記憶されて実行され得る。
【0076】
以上説明した装置及び方法は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合わせで具現され得る。例えば、各実施例で説明した装置及び構成要素は、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピューター、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、又は命令を実行し、応答可能な他のいずれかの装置と同様に、一つ以上の汎用コンピューター又は特殊目的コンピューターを用いて具現され得る。処理装置は、運営体制(OS)及び運営体制上で行われる一つ以上のソフトウェアアプリケーションを行うことができる。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答して、データへの接近、データの記憶、操作、処理及び生成を行うこともできる。理解の便宜のために、一つの処理装置が使用されると説明した場合もあるが、該当の技術分野で通常の知識を有する者であれば、処理装置が複数個の処理要素及び/又は複数の類型の処理要素を含み得ることが分かる。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサ又は一つのプロセッサ及び一つのコントローラを含むことができる。また、並列プロセッサなどのような、他の処理構成も可能である。
【0077】
ソフトウェアは、コンピュータープログラム(computer program)、コード(code)、命令又はこれらのうち一つ以上の組み合わせを含むことができ、所望通りに動作するように処理装置を構成したり、独立的又は結合的に(collectively)処理装置に命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり、処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピューター記憶媒体又は装置、又は伝送される信号波に永久的に又は一時的に具体化され得る。ソフトウェアは、ネットワークで連結されたコンピューターシステム上に分散され、分散された方法で記憶又は実行される場合もある。ソフトウェア及びデータは、一つ以上のコンピューターによって読み取り可能な記録媒体に記憶され得る。
【0078】
また、本開示に説明した各実施例は、いずれかの各タスクが通信ネットワークを介して連結されている各遠隔処理装置によって行われる分散コンピューティング環境で実施され得る。分散コンピューティング環境で、プログラムモジュールは、ローカル及び遠隔メモリ記憶装置の両方に位置し得る。
【0079】
以上のように、各実施例を限定された図面によって説明したが、該当の技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記内容に基づいて多様な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明した各技術が説明した方法と異なる順序で行われたり、及び/又は説明したシステム、構造、装置、回路などの各構成要素が説明した方法と異なる形態で結合又は組み合わせられたり、他の構成要素又は均等物によって代置又は置換されたとしても適切な結果が達成され得る。
【0080】
そのため、他の各具現、他の各実施例及び特許請求の範囲と均等なものも、後述する特許請求の範囲の範囲に属する。
【符号の説明】
【0081】
100 エレベーター
200 ロボット
300 ロボット制御システム
400 エレベーター制御システム
210、310、410 プロセッサ
220、320、420 メモリ
230 センサー
240、340、440 通信部
250 駆動部
330、430 インターフェース
図1
図2
図3
図4
図5